(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記移動管理情報生成部は、前記建設仮勘定データが前記資産管理システムに送信された、計上後の前記物品の前記個品IDと、計上後の前記物品の移動元を示す移動元情報と、計上後の前記物品の移動先を示す移動先情報とを含む計上後の移動管理情報を生成し、
前記移動管理情報送信部は、前記計上後の移動管理情報が生成された前記物品が、前記移動先に入庫された実績を示す入庫実績データを前記入庫データ受信部が受信したことに応じて、前記個品ID及び前記移動先情報を前記資産管理システムに送信する、請求項4又は5に記載の物品管理システム。
前記移動管理情報生成部は、型式が同一の複数の前記物品の個品IDと、前記移動元情報及び前記移動先情報とを含む前記移動管理情報を生成する、請求項4から6のいずれか一項に記載の物品管理システム。
前記移動管理情報生成部は、前記物品の型式を識別する情報と、前記移動元情報及び前記移動先情報とを含み、前記個品IDを含まない移動管理情報を生成する、請求項4から7のいずれか一項に記載の物品管理システム。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0011】
図1は、物品管理システム100の一例を概略的に示す。物品管理システム100は、物流管理部110、検収管理部130及び経理処理部140を有する。本実施形態に係る物品管理システム100は、例えば基地局40等の建造物を建造する際に用いられる物品30を管理する。なお、ここでは主に基地局40を建造する例を挙げて説明するが、対象とする建造物は基地局40に限らない。
【0012】
物品30は、例えば、製造元60から物品管理システム100の使用者の倉庫20に納品された後、建設現場である基地局40に移動される。物流管理部110は、物品30の物流管理を実行する。検収管理部130は、物品30の検収管理を実行する。経理処理部140は、物品30の経理管理を実行する。以下、物品管理システム100による処理の流れを概略的に説明する。
【0013】
物流管理部110は、物品30の発注を管理する発注管理システム200から、製造元60に対して発注された物品30の発注情報を受信する。物流管理部110は、発注情報を受信したことに応じて、物品30に、物品30を識別する個品IDを割り当てる。
【0014】
物流管理部110は、個品IDを含む2次元コード34を含むラベル32のデータを生成する。物流管理部110は、例えば、Webサービス等によって、製造元60がラベル32のデータを受信可能な状態にしてよい。
【0015】
物流管理部110は、物品30の個品IDと、物品30の移動元である移動元情報と、物品30の移動先である移動先情報とを含む移動管理情報を生成する。物流管理部110は、例えば、オペレータ等の指示に従って移動管理情報を生成する。物品30が製造元60から倉庫20に納品される状況にある場合、物流管理部110は、物品30の個品IDと、製造元60を示す移動元情報と、倉庫20を示す移動先情報とを含む移動管理情報を生成してよい。物品30が倉庫20から他の倉庫に移動される状況にある場合、物流管理部110は、物品30の個品IDと、倉庫20を示す移動元情報と、当該他の倉庫を示す移動先情報とを含む移動管理情報を生成してよい。物品30が倉庫20から基地局40に移動される状況にある場合、物流管理部110は、物品30の個品IDと、倉庫20を示す移動元情報と、基地局40を示す移動先情報とを生成してよい。
【0016】
製造元60は、ラベル32のデータを、Webサービス等を介して受信して、当該データを用いてラベル32を生成してよい。製造元60は、物品30にラベル32を貼り付けて、倉庫20に納品してよい。なお、貼り付けに限らず、製造元60は、例えば、ラベル32のデータを物品30に印字してもよい。
【0017】
物品30が倉庫20に入庫されたことの実績は、携帯通信端末500を用いることによって立てられてよい。物品30が倉庫20から出庫されたことの実績も、携帯通信端末500を用いることによって立てられてよい。携帯通信端末500は、例えば、物品30を納品した配送業者の担当者が使用する端末である。携帯通信端末500は、倉庫20の担当者が使用する端末であってもよい。携帯通信端末500は、例えば、スマートフォン等の携帯電話である。携帯通信端末500は、タブレット端末であってもよい。携帯通信端末500は、物品管理専用の端末であってもよい。
【0018】
携帯通信端末500は、物品30の個品IDを含む移動管理情報の表示処理を実行してよい。例えば、まず、携帯通信端末500は、2次元コード34を読み取ることによって取得した物品30の個品IDを物流管理部110に送信する。そして、携帯通信端末500は、送信した個品IDを含む移動管理情報に含まれる移動元情報及び移動先情報を物流管理部110から受信して表示する。これにより、携帯通信端末500の使用者は、物品30の予定されている移動先を把握することができる。
【0019】
携帯通信端末500は、物品30の入庫実績を立てる処理を実行する。携帯通信端末500は、2次元コード34を読み取ることによって取得した物品30の個品IDと、入庫実績の登録要求とを、使用者の指示に従って物流管理部110に送信する。物流管理部110は、登録要求に応じて、受信した個品IDによって識別される物品30が、当該個品IDを含む移動管理情報に含まれる移動先情報が示す移動先に入庫されたことを示す入庫実績を登録する。そして、物流管理部110は、物品30が倉庫20に入庫された実績を示す入庫実績データを検収管理部130に送信する。
【0020】
携帯通信端末500は、物品30の出庫実績を立てる処理を実行する。携帯通信端末500は、2次元コード34を読み取ることによって取得した物品30の個品IDと、出庫実績の登録要求とを、使用者の指示に従って物流管理部110に送信する。物流管理部110は、登録要求に応じて、受信した個品IDによって識別される物品30が、当該個品IDを含む移動管理情報に含まれる移動元情報が示す移動元から出庫されたことを示す出庫実績を登録する。
【0021】
倉庫20に入庫された物品30は、検収担当者によって検収される。検収管理部130は、物品30の検収が完了したことを示す検収完了登録を受け付けてよく、検収完了登録を受け付けた場合に、当該物品30のステータスを検収完了として管理してよい。ここで、検収管理部130は、物品30の入庫実績データを受信していた場合、当該物品30に対する検収完了登録を受け付けてよく、物品30の入庫実績データを受信していない場合、当該物品30に対する検収完了登録を受け付けなくてよい。検収管理部130は、検収担当者又はオペレータ等の指示に従って、物品30の検収が完了したことを示す検収情報を経理処理部140に送信する。ここで、検収管理部130は、物品30の検収情報を経理処理部140に送信することを要求する検収送信要求を受け付けた場合に、検収送信要求に示される物品30の検収完了登録を受け付けていた場合、検収情報を経理処理部140に送信し、検収送信要求に示される物品30の検収完了登録を受け付けていなかった場合、検収情報を経理処理部140に送信しないように動作する。これにより、入庫実績が立てられていない物品30の検収情報が誤って経理処理部140に送信されてしまうことを防止できる。なお、検収管理部130は、物品30の検収情報を経理処理部140に送信することを要求する検収送信要求を受け付けた場合に、検収送信要求に示される物品30の入庫実績データを受信していた場合、検収情報を経理処理部140に送信し、検収送信要求に示される物品30の入庫実績データを受信していなかった場合、検収情報を経理処理部140に送信しないように動作してもよい。
【0022】
経理処理部140は、経理担当者又はオペレータ等の指示に従って、物品30の建設仮勘定データを資産管理システム300に送信する。ここで、経理処理部140は、物品30の建設仮勘定データを資産管理システム300に送信することを要求する建仮送信要求を受け付けた場合に、建仮送信要求に示される物品30の検収情報を受信していた場合、物品30の建設仮勘定データを資産管理システム300に送信し、建仮送信要求に示される物品30の検収情報を受信していなかった場合、物品30の建設仮勘定データを資産管理システム300に送信しないように動作する。これにより、検収が完了していない物品30の建設仮勘定データが誤って資産管理システム300に送信されてしまうことを防止できる。
【0023】
上述したように、検収管理部130が、物流管理部110から入庫実績データを受信したことを条件に検収完了登録を受け付け、かつ、検収完了登録を受け付けたことを条件に検収情報を経理処理部140に送信し、経理処理部140が、検収管理部130から検収情報を受信したことを条件に建設仮勘定データを資産管理システム300に送信する構成とすることにより、物流と資産管理とを適切に連携させることができる。
【0024】
物流管理部110は、物品30の入庫実績を登録した場合に、物品30を用いて建設される建設物の建設工程を管理する工程管理システム400に、物品30の個品IDと、物品30が移動された移動先を示す移動先情報とを送信してよい。物流管理部110は、物品30の出庫実績を登録した場合に、工程管理システム400に、物品30の個品IDと、物品30が移動された移動元を示す移動元情報とを送信してよい。これにより、工程管理システム400は、物品30の状況を適切に把握することができる。
【0025】
物品管理システム100、発注管理システム200、資産管理システム300、工程管理システム400及び携帯通信端末500は、ネットワーク10を介して通信してよい。ネットワーク10は、インターネット及び電話網を含んでよい。物品管理システム100、発注管理システム200、資産管理システム300及び工程管理システム400は、企業内LAN等を介してネットワーク10に接続されてもよい。物流管理部110、検収管理部130及び経理処理部140は、別々の装置によって実現されてよいが、一の装置によって実現されてもよい。物品管理システム100は、物流管理部110を含まなくてもよい。また、物品管理システム100は、物流管理部110及び検収管理部130を含まなくてもよい。また、物流管理部110は、工程管理システム400を含んでもよい。
【0026】
図2は、物品管理システム100の処理の流れの一例を概略的に示す。
図2では、物品30の発注、入庫、倉庫検収、建設仮勘定計上の流れを概略的に示す。
【0027】
ステップ(ステップをSと省略して記載する場合がある。)202では、発注管理システム200が、製造元60に対して発注を行う。S204では、発注管理システム200が、発注情報を物流管理部110に送信する。物流管理部110は、発注情報を受信したことに応じて、ラベル32のデータを生成してよい。物流管理部110は、製造元60が生成したラベル32のデータを受信可能な状態にしてよい。
【0028】
S206では、物品30が倉庫20に入庫される。物流管理部110は、携帯通信端末500から、物品30の入庫登録要求を受信して、入庫登録を行う。S208では、物流管理部110が、物品30の入庫実績データを検収管理部130に送信する。
【0029】
S210では、検収担当者によって、物品30の倉庫検収が行われる。検収管理部130は、物品30の入庫実績データを受信していることを条件に、検収担当者又はオペレータ等からの物品30の検収完了登録を受け付ける。検収管理部130は、検収担当者又はオペレータ等から、物品30の検収情報を経理処理部140に送信することを要求する検収送信要求を受け付ける。S212では、検収管理部130が、検収送信要求に示される物品30の検収完了登録を受け付けていることを条件に、物品30の検収情報を経理処理部140に送信する。
【0030】
S214では、経理担当者によって、物品30の経理処理が行われる。経理処理部140は、経理担当者又はオペレータ等から、物品30の建設仮勘定データを資産管理システム300に送信することを要求する建仮送信要求を受け付ける。S216では、経理処理部140が、建仮送信要求に示される物品30の検収情報が受信されていることを条件に、物品30の建設仮勘定データを資産管理システム300に送信することによって、物品30の建設仮勘定を計上する。S218では、経理処理部140が、物品30の建設仮勘定が計上されたことを示すデータを物流管理部110に送信することによって、物品30の建設仮勘定ステータスの同期を行う。S220では、資産管理システム300が、物品30の建設仮勘定を登録する。
【0031】
S222では、物品30が他の倉庫に移動される。物品30は、移動先の倉庫において、入庫実績が立てられる。物流管理部110は、物品30の入庫登録が完了した場合に、移動先情報を資産管理システム300に送信する。これにより、倉庫検収後に物品30が他の倉庫に移動された場合に、資産管理システム300の情報を更新することができ、資産管理システム300による資産管理の信頼性を高めることができる。
【0032】
図3は、物品管理システム100の処理の流れの一例を概略的に示す。
図3では、物品30の基地局40への入庫、工事検収、建設仮勘定計上の流れを概略的に示す。
【0033】
S232では、物品30が基地局40に入庫される。物流管理部110は、携帯通信端末500から、物品30の入庫登録要求を受信して、入庫登録を行う。S234では、物流管理部110が、物品30の入庫実績データを検収管理部130に送信する。
【0034】
S236では、検収担当者によって、物品30の工事検収が行われる。検収管理部130は、物品30の入庫実績データを受信していることを条件に、検収担当者又はオペレータ等からの物品30の検収完了登録を受け付ける。検収管理部130は、検収担当者又はオペレータ等から、物品30の検収情報を経理処理部140に送信することを要求する検収送信要求を受け付ける。S238では、検収管理部130が、検収送信要求に示される物品30の検収完了登録を受け付けていることを条件に、物品30の検収情報を経理処理部140に送信する。
【0035】
S240では、経理担当者によって、物品30の経理処理が行われる。経理処理部140は、経理担当者又はオペレータ等から、物品30の建設仮勘定データを資産管理システム300に送信することを要求する建仮送信要求を受け付ける。S242では、経理処理部140が、建仮送信要求に示される物品30の検収情報が受信されていることを条件に、建設仮勘定データを資産管理システム300に送信することによって、物品30の建設仮勘定を計上する。
【0036】
S244では、物品30の建設仮勘定が計上されたことを示すデータを物流管理部110に送信することによって、物品30の建設仮勘定ステータスの同期を行う。S246では、資産管理システム300が、物品30の建設仮勘定を登録する。S248では、資産管理システム300が、基地局40の建設完了後、物品30について、固定資産への振り替えを行う。S250では、資産管理システム300が、物品30について、固定資産への振り替えが行われたことを示すデータを物流管理部110に送信することによって、物品30の固定資産ステータスの同期を行う。これにより、物流管理部110において、物品30の固定資産管理の情報を把握することができ、資産管理の信頼性を高めることができる。
【0037】
図4は、物流管理部110の機能構成の一例を概略的に示す。物流管理部110は、情報格納部112、発注情報受信部114、移動管理情報生成部116、個品ID受信部118、移動管理情報送信部120、入出庫登録要求受信部122、入庫データ送信部124及び工程管理送信部126を備える。なお、物流管理部110がこれらのすべての構成を備えることは必須とは限らない。
【0038】
情報格納部112は、各種情報を格納する。情報格納部112は、物品30の情報を格納してよい。情報格納部112は、物品30の入庫登録状況及び出庫登録状況を格納してよい。情報格納部112は、物流管理部110上で発生したエラーメッセージ及び作業ログ等の情報を格納してよい。
【0039】
発注情報受信部114は、発注管理システム200から発注情報を受信する。情報格納部112は、発注情報受信部114が受信した発注情報を格納する。
【0040】
個品ID管理部115は、発注情報が示す物品30に対して、個品IDを割り当てる。個品ID管理部115は、発注情報の有無に係わらず、任意の物品30に対して個品IDを割り当ててもよい。個品ID管理部115は、例えば、物流管理部110のオペレータ等の指示に従って物品30に対して個品IDを割り当てる。情報格納部112は、発注情報と個品IDとを対応付けて格納してよい。
【0041】
移動管理情報生成部116は、物品30の個品ID、物品30の移動元情報及び物品30の移動先情報を含む移動管理情報を生成する。移動元情報及び移動先情報は、物流管理部110のオペレータ等によって入力されてよい。情報格納部112は、移動管理情報生成部116によって生成された移動管理情報を格納する。
【0042】
移動管理情報生成部116は、物品30の種類を示す型式が同一の複数の物品30の個品IDと、移動元情報及び移動先情報とを含む移動管理情報を生成してよい。また、移動管理情報生成部116は、物品30の型式を識別する情報と、移動元情報及び移動先情報とを含む、個品IDを含まない移動管理情報を生成してよい。これにより、ある種の物品30を1つだけ移動させたいという要求に応じた移動管理情報を生成することができる。
【0043】
例えば、同じ種類の複数の物品30が倉庫に配置されている状況において、そのうちの1つを移動させたい場合に、個品IDを含む移動管理情報が生成されると、複数の物品30のうちから、当該個品IDに対応する物品30を探し出して移動させなければならない。例えば、当該個品IDに対応する物品30が倉庫の奥に配置されている場合、倉庫の奥から物品30を取り出さなければならなくなる。それに対し、型式を識別する情報を含み、個品IDを含まない移動管理情報が生成された場合、同種の複数の物品30のうちから、移動させやすい物品30を移動させればよくなり、物流作業を効率化することができる。
【0044】
個品ID受信部118は、携帯通信端末500から個品IDを受信する。移動管理情報送信部120は、個品ID受信部118が個品IDを受信したことに応じて、当該個品IDを含む移動管理情報に含まれる移動元情報及び移動先情報を携帯通信端末500に送信してよい。
【0045】
入出庫登録要求受信部122は、携帯通信端末500から物品30の入庫登録要求を受信する。入出庫登録要求受信部122は、受信した入庫登録要求に従って、物品30の入庫登録を行ってよい。入出庫登録要求受信部122は、携帯通信端末500から出庫登録要求を受信する。入出庫登録要求受信部122は、受信した出庫登録要求に従って、物品30の出庫登録を行ってよい。
【0046】
入庫データ送信部124は、入出庫登録要求受信部122が物品30の入庫登録要求を受信したことに応じて、物品30の入庫実績データを検収管理部130に送信する。
【0047】
工程管理送信部126は、入出庫登録要求受信部122が物品30の入庫登録要求を受信したことに応じて、物品30の移動先情報と、物品30の個品IDとを工程管理システム400に送信する。工程管理送信部126は、入出庫登録要求受信部122が物品30の出庫登録要求を受信したことに応じて、物品30の移動元情報と、物品30の個品IDとを工程管理システム400に送信する。
【0048】
経理情報受信部128は、物品30の建設仮勘定が計上されたことを示すデータを経理処理部140から受信する。また、経理情報受信部128は、物品30についての固定資産への振り替えが行われたことを示すデータを経理処理部140から受信する。情報格納部112は、経理情報受信部128が受信したデータを格納する。
【0049】
情報出力部129は、情報格納部112に格納されている情報を出力する。情報出力部129は、例えば、物品30の個品IDを受信した場合に、当該個品IDを含む移動管理情報の履歴データを出力する。これにより、物品30がどの移動管理情報によって管理され、どのように移動されたかの履歴を容易に確認可能とすることができる。情報出力部129は、物流管理部110上で発生したエラーメッセージ及び作業ログ等の情報を出力してもよい。情報出力部129は、各種情報を表示出力してよい。例えば、情報出力部129は、物流管理部110がディスプレイを備える場合に、当該ディスプレイに表示出力する。また、情報出力部129は、各種情報を送信出力してよい。例えば、ネットワーク10を介して情報の出力要求を受信した場合に、情報出力部129は、ネットワーク10を介して情報を送信してよい。
【0050】
物流は、物品30の種類毎、物品30を取り扱う部門毎、地域毎、製造元60毎等で異なるシステムを利用して管理される場合があるが、その場合、システム間の連携をとることが難しく、在庫の把握等が困難になる場合があった。それに対して、本実施形態に係る物流管理部110によれば、物流を統一的に管理することができるので、在庫の把握等を容易にすることができる。
【0051】
図5は、検収管理部130の機能構成の一例を概略的に示す。検収管理部130は、情報格納部132、入庫データ受信部134、検収完了登録受付部135、検収送信要求受付部136及び検収送信部138を備える。情報格納部132は、各種情報を格納する。
【0052】
入庫データ受信部134は、入庫データ送信部124によって送信された入庫実績データを受信する。情報格納部132は、入庫データ受信部134が受信した入庫実績データを格納する。
【0053】
検収完了登録受付部135は、物品30の検収完了登録を受け付ける。検収完了登録受付部135は、物品30の入庫実績データを受信がされている場合、当該物品30に対する検収完了登録を受け付けてよく、物品30の入庫実績データが受信されていない場合、当該物品30に対する検収完了登録を受け付けなくてよい。例えば、検収完了登録受付部135は、物品30の入庫実績データが受信されている場合、当該物品30の検収完了登録を受け付ける検収完了ボタンを押下可能に制御し、物品30の入庫実績データが受信されていない場合、物品30の検収完了ボタンを押下不可能に制御する。情報格納部132は、検収完了登録受付部135が物品30の検収完了登録を受け付けた場合、当該物品30の個品IDに、検収完了を示すデータを対応付けて格納してよい。
【0054】
検収送信要求受付部136は、物品30の検収情報を経理処理部140に送信することを要求する検収送信要求を受け付ける。検収送信要求受付部136は、例えば、検収管理部130が備える不図示の入力デバイスを介して、検収管理部130のオペレータ等によって入力された検収送信要求を受け付ける。また、検収送信要求受付部136は、例えば、任意の端末から送信された検収送信要求を受信する。
【0055】
検収送信部138は、検収送信要求受付部136が受信した検収送信要求に示される物品30の検収送信登録が検収完了登録受付部135によって受け付けられている場合、検収送信要求に示される物品30の検収情報を経理処理部140に送信してよく、検収送信要求受付部136が受信した検収送信要求に示される物品30の検収送信登録が検収完了登録受付部135によって受け付けられていない場合、検収送信要求に示される物品30の検収情報を経理処理部140に送信しなくてよい。また、検収送信部138は、検収送信要求受付部136が受信した検収送信要求に示される物品30の入庫実績データが、入庫データ受信部134によって受信されて情報格納部132に格納されている場合、検収送信要求に示される物品30の検収情報を経理処理部140に送信してよく、検収送信要求受付部136が受信した検収送信要求に示される物品30の入庫実績データが、入庫データ受信部134によって受信されていない場合、検収送信要求に示される物品30の検収情報を経理処理部140に送信しなくてよい。
【0056】
図6は、経理処理部140の機能構成の一例を概略的に示す。経理処理部140は、情報格納部142、検収情報受信部144、建仮送信要求受信部146及び建仮送信部148を備える。情報格納部142は、各種情報を格納する。
【0057】
検収情報受信部144は、検収送信部138によって送信された検収情報を受信する。情報格納部142は、検収情報受信部144が受信した検収情報を格納する。
【0058】
建仮送信要求受信部146は、物品30の建設仮勘定データを資産管理システム300に送信することを要求する建仮送信要求を受け付ける。建仮送信要求受信部146は、例えば、経理処理部140が備える不図示の入力デバイスを介して、経理処理部140のオペレータ等によって入力された建仮送信要求を受け付ける。また、建仮送信要求受信部146は、例えば、任意の端末から送信された建仮送信要求を受信する。
【0059】
建仮送信部148は、建仮送信要求受信部146が受信した建仮送信要求に示される物品30の検収情報が、検収情報受信部144によって受信されて情報格納部142に格納されている場合、建仮送信要求に示される物品30の建設仮勘定データを資産管理システム300に送信し、建仮送信要求受信部146が受信した建仮送信要求に示される物品30の検収情報が、検収情報受信部144によって受信されていない場合、建仮送信要求に示される物品30の建設仮勘定データを資産管理システム300に送信しない。
【0060】
図7は、携帯通信端末500による表示例を概略的に示す。携帯通信端末500は、個品ID読込/入力ボタン512、チケットID入力ボタン514、伝票番号読込/入力ボタン516、個品基本情報出力ボタン518及び個品ID溜め込みボタン520を表示してよい。
【0061】
携帯通信端末500は、個品ID読込/入力ボタン512が選択された場合、個品IDの読込/入力モードに移行してよい。個品IDの読込/入力モードでは、携帯通信端末500は、個品IDの入力を受け付ける状態になるとともに、携帯通信端末500が備える不図示の撮像部を起動してよい。携帯通信端末500は、入力された個品ID又は読み込んだ2次元コード34を変換して取得した個品IDによって識別される物品30を含む移動管理情報に含まれる個品IDによって識別される物品30について、使用者の指示に従って、入庫実績登録又は出庫実績登録を行ってよい。
【0062】
携帯通信端末500は、チケットID入力ボタン514が選択された場合、チケットID入力モードに移行してよい。チケットIDは、移動管理情報を識別する情報であってよい。チケットID入力モードでは、携帯通信端末500は、チケットIDの入力を受け付ける状態になってよい。携帯通信端末500は、入力されたチケットIDによって識別される移動管理情報に含まれる個品IDによって識別される物品30について、使用者の指示に従って、入庫実績登録又は出庫実績登録を行ってよい。
【0063】
携帯通信端末500は、伝票番号読込/入力ボタン516が選択された場合、伝票番号読込/入力モードに移行してよい。伝票番号読込/入力モードでは、携帯通信端末500は、伝票番号の入力を受け付ける状態になるとともに、携帯通信端末500が備える不図示の撮像部を起動してよい。携帯通信端末500は、入力された伝票番号又は読み込んだ伝票番号に対応する複数のチケットIDを表示してよい。携帯通信端末500は、複数のチケットIDのうち、選択されたチケットIDによって識別される移動管理情報に含まれる個品IDによって識別される物品30について、使用者の指示に従って、入庫実績登録又は出庫実績登録を行ってよい。
【0064】
携帯通信端末500は、個品基本情報出力ボタン518が選択された場合、その後に入力された個品ID又は読み込んだ2次元コード34を変換することによって取得した個品IDを物流管理部110に送信して、当該個品IDに対応する情報を受信して出力してよい。
【0065】
携帯通信端末500は、個品ID溜め込みボタン520が選択された場合、携帯通信端末500が備える不図示の撮像部を起動してよい。携帯通信端末500は、2次元コード34を読み込んだ場合に、2次元コード34を解析してテキストデータに変換し、当該テキストデータを含むリストを生成してよい。リストは任意の形式で生成されてよく、例えば、CSV(Comma−Separated Values)ファイルであってよい。携帯通信端末500は、さらに2次元コード34を読み込んだ場合、2次元コード34を解析してテキストデータに変換し、当該テキストデータがリストに含まれていなければ、当該テキストデータをリストに追加する。携帯通信端末500は、当該リストを添付ファイルとして電子メールに添付してよく、使用者の指示に従って、電子メールを送信してよい。
【0066】
図8は、携帯通信端末500による表示例を概略的に示す。
図8は、チケットIDが選択された場合の表示例を示す。携帯通信端末500は、チケット情報欄532、個品ID欄534、入出庫実績登録欄536、その他欄546及びメーカー修理チケット作成ボタン550を表示してよい。
【0067】
チケット情報欄532は、チケットIDと、チケットIDによって識別される移動管理情報に含まれる移動元情報及び移動先情報とを含んでよい。個品ID欄534は、チケットIDによって識別される移動管理情報に含まれる個品IDを含んでよい。
【0068】
入出庫実績登録欄536は、入出庫実績に関連する情報を含んでよい。入出庫実績登録欄536は、例えば、型式版数欄540、予定数欄542及び登録ボタン544を含む。携帯通信端末500は、登録ボタン544が選択された場合に、入庫実績登録又は出庫実績登録を行うための画面を表示させてよい。その他欄546は、チケットIDに対応付けて登録された任意のテキストを表示するコメント欄を含んでよい。
【0069】
メーカー修理チケット作成ボタン550が選択された場合、携帯通信端末500は、物品30の修理を当該物品30の製造元に依頼するべく、物品30を製造元に移動させるための移動管理情報の一種であるメーカー修理チケットを作成してよい。メーカー修理チケットは、移動先情報として、物品30の製造元を示す情報を含んでよい。また、メーカー修理チケットは、移動元情報として、故障が発生した場所を示す情報を含んでよい。メーカー修理チケットは、メーカー修理チケット作成ボタン550が選択された際に表示しているチケットのチケットIDを含んでよい。メーカー修理チケットは、製造元への物品30の出庫予定日、出庫実施日、製造元への入庫予定日及び修理日数等の情報を含んでよい。携帯通信端末500は、作成したメーカー修理チケットを、物流管理部110に送信してよい。
【0070】
携帯通信端末500がメーカー修理チケットを作成する機能を有さない場合、故障した物品30の製造元への移動が非効率的になる場合がある。例えば、倉庫内の担当者が故障した物品30を受け取った場合、担当者は、携帯通信端末500を用いて倉庫への入庫実績を登録する。ついで、物品30を製造元に移動させることになるが、担当者は、携帯通信端末500によって移動管理情報を生成することができないので、物流管理部110のオペレータに連絡したり、物流管理部110を操作可能な場所まで移動したりして、移動管理情報を生成することになる。そしてさらに、携帯通信端末500を用いて出庫実績を登録した上で、物品30をトラックに積み込むことになる。それに対して、携帯通信端末500によってメーカー修理チケットを作成可能とすることにより、担当者は、物流管理部110のオペレータに連絡したり、物流管理部110を操作可能な場所まで移動したりすることなく、作業を進めることができる。
【0071】
図9は、ラベル32の一例を概略的に示す。ラベル32には、2次元コード34に加えて、物品30に関する各種情報が印字されてよい。
図9の例では、ラベル32には、物品30の、管轄会社名、製造元名、個品ID、種別、型式名、型式ID、型番、シリアルナンバー、版数、製造日、中古品であるか否か、箱数及びメモが印字されている。ラベル32には、これらの全てが印字されなくてもよく、また、これら以外の情報が印字されてもよい。メモとしては、例えば、個品IDに対応付けて情報格納部112に格納されている任意のテキストが印字されてよい。このように自由記入欄を設けることによって、印字内容の自由度を高めることができる。
【0072】
図10は、経理処理部140として機能するコンピュータ1000の一例を概略的に示す。本実施形態に係るコンピュータ1000は、ホストコントローラ1092により相互に接続されるCPU1010、RAM1030、及びグラフィックコントローラ1085を有するCPU周辺部と、入出力コントローラ1094によりホストコントローラ1092に接続されるROM1020、通信I/F1040、ハードディスクドライブ1050、DVDドライブ1070及び入出力チップ1080を有する入出力部を備える。
【0073】
CPU1010は、ROM1020及びRAM1030に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。グラフィックコントローラ1085は、CPU1010などがRAM1030内に設けたフレーム・バッファ上に生成する画像データを取得し、ディスプレイ1090上に表示させる。これに代えて、グラフィックコントローラ1085は、CPU1010などが生成する画像データを格納するフレーム・バッファを、内部に含んでもよい。
【0074】
通信I/F1040は、有線又は無線によりネットワークを介して他の装置と通信する。また、通信I/F1040は、通信を行うハードウエアとして機能する。ハードディスクドライブ1050は、CPU1010が使用するプログラム及びデータを格納する。DVDドライブ1070は、DVD−ROM1072からプログラム又はデータを読み取り、RAM1030を介してハードディスクドライブ1050に提供する。
【0075】
ROM1020は、コンピュータ1000が起動時に実行するブート・プログラム及びコンピュータ1000のハードウエアに依存するプログラムなどを格納する。入出力チップ1080は、例えばパラレル・ポート、シリアル・ポート、キーボード・ポート、マウス・ポートなどを介して各種の入出力装置を入出力コントローラ1094へと接続する。
【0076】
RAM1030を介してハードディスクドライブ1050に提供されるプログラムは、DVD−ROM1072、又はICカードなどの記録媒体に格納されて利用者によって提供される。プログラムは、記録媒体から読み出され、RAM1030を介してハードディスクドライブ1050にインストールされ、CPU1010において実行される。
【0077】
コンピュータ1000にインストールされ、コンピュータ1000を経理処理部140として機能させるプログラムは、CPU1010などに働きかけて、コンピュータ1000を、経理処理部140の各部としてそれぞれ機能させてよい。これらのプログラムに記述された情報処理は、コンピュータ1000に読込まれることにより、ソフトウエアと上述した各種のハードウエア資源とが協働した具体的手段である情報格納部142、検収情報受信部144、建仮送信要求受信部146及び建仮送信部148として機能する。そして、これらの具体的手段によって、本実施形態におけるコンピュータ1000の使用目的に応じた情報の演算又は加工を実現することにより、使用目的に応じた特有の経理処理部140が構築される。
【0078】
検収管理部130として機能するコンピュータも、コンピュータ1000と同一の構成を有してよい。物流管理部110として機能するコンピュータも、コンピュータ1000と同一の構成を有してよい。物流管理部110、検収管理部130及び経理処理部140を一のコンピュータによって実現する場合も、当該コンピュータはコンピュータ1000と同一の構成を有してよい。
【0079】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0080】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階などの各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」などと明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」などを用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【解決手段】物品の検収が完了したことを示す検収情報を受信する検収情報受信部と、物品の建設仮勘定データを資産管理システムに送信することを要求する建仮送信要求を受け付ける建仮送信要求受付部と、建仮送信要求に示される物品の検収情報が検収情報受信部によって受信されている場合、建仮送信要求に示される物品の建設仮勘定データを資産管理システムに送信し、建仮送信要求が示す物品の検収情報が検収情報受信部によって受信されていない場合、建仮送信要求に示される物品の建設仮勘定データを資産管理システムに送信しない建仮送信部とを備える物品管理システムを提供する。