特許第6242530号(P6242530)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6242530
(24)【登録日】2017年11月17日
(45)【発行日】2017年12月6日
(54)【発明の名称】ゆで卵カッター
(51)【国際特許分類】
   B26D 3/24 20060101AFI20171127BHJP
   A47J 43/20 20060101ALI20171127BHJP
【FI】
   B26D3/24 K
   B26D3/24 N
   A47J43/20
【請求項の数】4
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-113134(P2017-113134)
(22)【出願日】2017年6月8日
【審査請求日】2017年7月4日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】517202180
【氏名又は名称】Koshino Recipe株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100142217
【弁理士】
【氏名又は名称】小笠原 宜紀
(74)【代理人】
【識別番号】100119367
【弁理士】
【氏名又は名称】松島 理
(72)【発明者】
【氏名】越野 俊二
【審査官】 豊島 唯
(56)【参考文献】
【文献】 実公昭49−030595(JP,Y2)
【文献】 実公昭44−008261(JP,Y1)
【文献】 登録実用新案第3113475(JP,U)
【文献】 特表2010−533603(JP,A)
【文献】 実開昭55−37178(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B26D 3/24
A47J 43/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゆで卵を切断する糸状部材と、
少なくとも2つ以上のセグメントからなり、前記ゆで卵を包み込むように保持するゆで卵保持部と、
前記糸状部材が取り付けられ、前記取り付けられた糸状部材とともに、前記ゆで卵保持部に覆われたゆで卵に一端が挿入される固定棒と、
前記糸状部材が貫通するよう、隣り合う前記セグメントを離間させてなる溝と、
前記ゆで卵保持部に前記ゆで卵を挿脱させるよう、前記複数のセグメントを開閉自在に連結させる連結部と、
を備え
前記連結部は、複数の連結部材からなり、
前記連結部材は、ユーザが少なくとも2つの連結部材を片手で握ることができるよう、互いに回動可能に結合されることを特徴とするゆで卵カッター。
【請求項2】
請求項1に記載のゆで卵カッターであって、さらに、
前記固定棒がゆで卵保持部に挿入される長さを調整する調整部を備えるゆで卵カッター。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のゆで卵カッターであって、さらに、
前記固定棒がゆで卵に挿入された際に、前記糸状部材が前記溝を貫通するよう取り付けられ、前記糸状部材が前記溝に沿って移動するよう前記糸状部材を誘導する誘導部を備えるゆで卵カッター。
【請求項4】
ゆで卵を切断する糸状部材と、
少なくとも2つ以上のセグメントからなり、前記ゆで卵を包み込むように保持するゆで卵保持部と、
前記糸状部材が取り付けられ、前記取り付けられた糸状部材とともに、前記ゆで卵保持部に覆われたゆで卵に一端が挿入される固定棒と、
前記糸状部材が貫通するよう、隣り合う前記セグメントを離間させてなる溝と、
前記ゆで卵保持部に前記ゆで卵を挿脱させるよう、前記複数のセグメントを開閉自在に連結させる連結部と、
前記固定棒がゆで卵保持部に挿入される長さを調整する調整部と、
を備え、
前記調整部は、前記固定棒に設けられた目盛であることを特徴とするゆで卵カッター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゆで卵の切り口を美しく切断するゆで卵カッターに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ゆで卵を切る道具として、ゆで卵を輪切りにスライスするゆで卵カッターがよく知られている。しかしながら、このようなゆで卵カッターは、飾り切りのような装飾的な切断はできなかった。
【0003】
このような問題を解決すべく、例えば特許文献1に示すような卵の飾り切り器が知られている。この卵の飾り切り器は、各断面がV字又はW字の三角形状の花形切り刃と、卵を立てて保持し、前記花形切り刃を当てて差し込む案内部を有する卵保持器からなり、ユーザは、花形切り刃を、案内部に当て、卵保持器に立てた卵に順に差し込むことで、ゆで卵を花形切りにできる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−102931号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、刃の差し込み角度により、切り込みの入り方が変わるため、綺麗な飾り切りができるようになるには慣れが必要で、加えて、刃物を使用するため、安全性の面から、小さな子供には適さなかった。
【0006】
本発明は、従来のこのような問題点に鑑みてなされたものである。本発明の目的の一は、安全で、誰にでも美しい飾り切りが容易にできるゆで卵カッターを提供することにある。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0007】
本発明の第1の側面に係るゆで卵カッターによれば、ゆで卵を切断する糸状部材と、少なくとも2つ以上のセグメントからなり、前記ゆで卵を包み込むように保持するゆで卵保持部と、前記糸状部材が取り付けられ、前記取り付けられた糸状部材とともに、前記ゆで卵保持部に覆われたゆで卵に前記一端が挿入される固定棒と、前記糸状部材が貫通するよう、隣り合う前記セグメントを離間させてなる溝と、前記ゆで卵保持部に前記ゆで卵を挿脱可能に前記複数のセグメントを開閉自在に連結させる連結部と、を備えることができる。前記構成により、溝に沿って糸状部材を動かすだけで、誰でも美しい飾り切りが容易にできる。また、刃物を使用しないので、安全性が高く、小さな子供でも扱うことができる。
【0008】
また、本発明の第2の側面に係るゆで卵カッターによれば、さらに、前記固定棒がゆで卵保持部に挿入される長さを調整する調整部を備えることができる。前記構成により、固定棒を差し込む長さを変えることで様々なバリエーションの飾り切りができる。また、差し込む長さは、容易に調整できるので、ユーザの思いどおりの形状にゆで卵を切断することができる。
【0009】
また、本発明の第3の側面に係るゆで卵カッターによれば、さらに、前記固定棒がゆで卵に挿入された際に、前記糸状部材が前記溝を貫通するよう取り付けられ、前記糸状部材が前記溝に沿って移動するよう前記糸状部材を誘導する誘導部を備えることができる。前記構成により、糸状部材の端が分かりやすく、指に痛みを感じさせず、容易に把持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の第一実施例に係るゆで卵カッターの外形図である。
図2】本発明の第一実施例に係るゆで卵カッターの構成図である。
図3】本発明の第二実施例に係るゆで卵カッターの外形図であって、図3Aは正面図、図3Bは右側面図である。
図4】本発明の第三実施例に係るゆで卵カッターの外形図であって、図4Aは正面図、図4Bは右側面図である。
図5】本発明の第四実施例に係るゆで卵カッターの外形図であって、図5Aは正面図、図5Bは右側面図である。
図6】本発明の第五実施例に係るゆで卵カッターの外形図であって、図6Aは正面図、図6Bは右側面図である。
図7】本発明の第六実施例に係るゆで卵カッターの外形図である。
図8】本発明の第六実施例に係るゆで卵カッターの内部構造図である。
図9】本発明の第一実施例に係るゆで卵カッターの調整部の説明図であって、図9A図9Dは、目盛の位置についての説明図であり、図9E図9Hは、図9A図9Dに対応する目盛の位置に調整した際にできるゆで卵の切り口についての説明図である。
図10】本発明の第一実施例に係るゆで卵カッターの使用方法についての説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するためのゆで卵カッターを例示するものであって、本発明はそれらを以下のものに特定しない。また、本明細書は特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。特に実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。
(ゆで卵カッター1〜6)
【0012】
本発明の第一実施例に係るゆで卵カッターの外形図を図1に、発明の第一実施例に係るゆで卵カッターの構成図を図2に、本発明の第二実施例〜第五実施例に係るゆで卵カッターの外形図であって正面図を図3A図6Aに、右側面図を図3B図6Bに、本発明の第六実施例に係るゆで卵カッターの外形図を図7に、本発明の第六実施例に係るゆで卵カッターの内部構造図を図8に示す。
【0013】
図1図2に示すように、本発明の第一実施例に係るゆで卵カッター1は、ゆで卵BEを切断する糸状部材12と、複数のセグメント131、132からなり、ゆで卵BEを包み込むように保持するゆで卵保持部13と、糸状部材の一端121が取り付けられ、取り付けられた糸状部材12とともに、ゆで卵保持部13に覆われたゆで卵BEに一端161が挿入される固定棒16と、糸状部材12が貫通するよう、隣り合うセグメント131、132を離間させてなる溝14と、ゆで卵保持部13にゆで卵BEを挿脱させるよう、複数のセグメント131、132を開閉自在に連結させる連結部15と、糸状部材の他端122に取り付けられた誘導部18とを備えている。
【0014】
また、本発明の第二実施例〜第五実施例に係るゆで卵カッター2〜5は、図3図6に示すように、第一実施例と略同様の構成であって、セグメントの形状、及び、数を変更した場合の実施例である。以下、図1〜2を参照しながら、本発明の第一実施例について、詳細に説明するが、第二実施例〜第五実施例についても略同様の構成であり、相異点については、適宜説明する。
(糸状部材12)
【0015】
糸状部材は、ゆで卵を切断するための部材である。糸状部材12は、図1〜2に示すように、一端121が、固定棒161に結び付けられ、他端122が、誘導部18に結び付けられた例えばピアノ線である。ゆで卵保持部13にゆで卵BEを保持した状態で、誘導部18を引っ張りながら、溝14に沿って動かすことにより、固定棒16と誘導部18によって張られたピアノ線は、ゆで卵BEを切断する。本実施例において、糸状部材12は、ピアノ線を使用しているが、ゆで卵BEが切断できる程度の強度があればよく、釣り糸や、凧糸などでもよい。また、糸状部材12は、図4図7〜8に示すように、複数個備えてもよい。
(ゆで卵保持部13)
【0016】
ゆで卵保持部は、ゆで卵を保持するための部材である。
【0017】
ゆで卵保持部13は、例えば、プラスチックを成形してなる容器で、図1〜2に示すように、端部が波形に成形された半卵形の第一セグメント131と、第一セグメント131の端部の波形に対向するよう端部が波形に成形され、第一セグメント131と一体となって、ゆで卵BEを包み込むように保持する第二セグメント132からなる。波型は、図1に示すような三角波形状であってもよいし、図3に示すようなω形状でもよいし、図5に示すような正弦曲線形状でもよい。また、ゆで卵保持部33、43,53、63を構成するセグメントの数は、例えば、図4に示すように、3つでもよいし、図5〜6に示すように、4つでもよいし、図7に示すように、10個でもよく、数は限定されない。
(溝14)
【0018】
溝は、糸状部材の移動範囲を制限することでガイドとして働き、ゆで卵の切断を容易にするための部材である。
【0019】
溝14は、例えば、図2に示すように、糸状部材12が貫通できる程度に隣り合うセグメント131、132を離間させて配置することにより形成される。形状については、例えば、図1〜2、図4図6〜7に示すような三角波形状の溝14、34、54、64でもよいし、図3に示すようなω形状の溝24でもよいし、図5に示すような正弦曲線形状の溝44でもよい。溝の形状は、上述の形状に限定されず、適宜設計することができる。
(連結部15、35、65)
【0020】
連結部は、セグメント同士をつなぎ、ゆで卵保持部にゆで卵を挿脱可能に開閉させるための部材である。なお、連結部25、45、55は、連結部15と同様の構成とすることができる。
(連結部15)
【0021】
連結部15は、例えば、図1〜2に示すように、第一連結部材151と、第二連結部材152とからなり、第一連結部材151は、第一セグメント131に溶着される第一セグメント側端部1511と、ユーザに把持される第一把持部1513と、第一セグメント側端部1511と第一把持部1513の間に位置し、第二連結部材152と回動可能に結合される第一結合部1512とを備えている。また、第二連結部材152は、第一連結部材151と同様の構成で、第二セグメント132に溶着され、第二セグメント側端部1521と第二把持部1523の間に位置する第二結合部1522によって、第一連結部材151と回動可能に結合されている。
【0022】
第一連結部材151と第二連結部材152とは、バネ17によって、第一セグメント側端部1511と第二セグメント側端部1521とが近づけられる方向に常時押圧されている。
【0023】
連結部15は、洗濯ばさみのように、ユーザが第一把持部1513と第二把持部1523を強く握ることによって、第一把持部1513と第二把持部1523とが近づく方向に動かされると、第一セグメント側端部1511に溶着されたセグメント131と第二セグメント側端部1521に溶着されたセグメント132とが離れる方向に動くことにより、ゆで卵保持部13が開き、ゆで卵BEを出し入れすることができる。
【0024】
また、ユーザが握っていた手の力を緩めると、バネ17の力によって、第一セグメント側端部1511に溶着された第一セグメント131と第二セグメント側端部1521に溶着された第二セグメント132とが近づく方向に動かされる。バネ17の力によって、ゆで卵保持部13が閉じる方向に常に押圧されるため、安定してゆで卵BEを保持することができる。
(連結部35)
【0025】
図4に示すように、連結部35は、例えば、第一セグメント331及び第二セグメント332、第三セグメント333にそれぞれ溶着され、第一連結部材151と略同様の構成からなる第一連結部材351、第二連結部材352、第三連結部材353からなる。
【0026】
結合部3512、3522、3532については、例えば、組み合わされた際に内側になる方向に向かって径が小さくなる円錐台の傾斜面に、互いに噛み合う歯車のような突起を備えた構造にすることができる。
【0027】
このような構造の結合部3512、3522、3532において、第一把持部3513と第二把持部3523とが近づく方向に動かされると、第一結合部3512、第二結合部3522の突起と噛み合う第三結合部3532の突起は、第一結合部3512、第二結合部3522の突起によって押され、結合部3512、3522、3532のゆで卵保持部33側は、互いに離れる方向に動く。この結合部の動きにより、第一セグメント側端部3511に溶着されたセグメント331と、第二セグメント側端部3521に溶着されたセグメント332と、第三セグメント側端部3531に溶着されたセグメント333とが離れる方向に動き、ゆで卵保持部33が開く。なお、突起は傾斜面の全面にある必要はなく、開閉に必要な位置に備えていればよい。
(連結部65)
【0028】
連結部65は、図7に示すように、例えば、5つのセグメント632、634、636、638、630が溶着された櫛型連結部材653と、セグメント632、634、636、638、630と対向するセグメント631、633、635、637、639とを連結する5つの蝶番654からなる。蝶番654を軸に、セグメント631、633、635、637、639を回転させると、ゆで卵保持部13が開くので、ゆで卵保持部13にゆで卵BEを挿脱することができる。
【0029】
なお、連結部15、25、35、45、55、65の構造は、上述のものに限定されず、ゆで卵保持部13にゆで卵BEを挿脱できるようセグメント(図番省略)をつなぐとともに、開閉させることができるようなものであればよく、連結部をトングのような構造にして、先端にゆで卵保持部33を設けてもよい。
【0030】
また、ゆで卵カッター1〜6は、連結部15、25、35、45、55、65が動かないよう固定するロック機構が設けられてもよい。
(固定棒16)
【0031】
固定棒は、糸状部材を固定し、固定された糸状部材をゆで卵に挿入するための部材である。
【0032】
固定棒16は、例えば、図1〜2に示すように、端部161に糸状部材12が結びつけられた竹串状の長細い棒である。なお、糸状部材12を結び付ける位置は、固定棒16をゆで卵BEに刺した際に、糸状部材12が、ゆで卵BE内に位置するよう固定されていればよく、端部161でなくともよい。固定棒16が、溝14の幅より太い場合は、ゆで卵保持部13の固定棒が貫通する部位に、固定棒よりやや大きな開口を設けることが好ましい。
(調整部163)
【0033】
調整部は、固定棒の差し込み長さを容易に調整し、ユーザ所望の飾り切りを可能にするための部材である。
【0034】
本発明の第一実施例に係るゆで卵カッターの調整部の説明図であって、目盛の位置についての説明図を図9A〜Dに、図9A〜Dに対応する目盛の位置に調整した際にできるゆで卵の切り口についての説明図を図9E〜Hに示す。
【0035】
調整部163は、図9A〜Dに示すように、例えば、固定棒16に設けられた目盛1631である。目盛1631に合わせて固定棒16をゆで卵保持部13に差し込むことで、固定棒16の差し込み長さを容易に把握し、調整することができる。ゆで卵保持部13に固定棒16を差し込む長さは、目盛1631に合わせて容易に調整できるため、図9E〜Hに示すような固定棒16の差し込み長さに応じた様々なバリエーションの飾り切りができる。
【0036】
なお、固定棒66は、調整部を備えなくてもよく、連結部65に固定してもよい。
(誘導部18)
【0037】
誘導部は、糸状部材の端を分かりやすくするとともに、把持しやすくするための部材である。
【0038】
誘導部18は、例えば、図1〜2に示すような、棒状でもよいし、図3に示すような指を掛けて使用するようなリング状のものでもよいし、図7に示すような弓形状でもよく、形状は上述のものに限られない。図2図7に示すように、突起形状の糸状部材の取付部182、682を設けることにより、糸状部材12の取り付け及び誘導が容易にできる。
(使用方法)
【0039】
本発明の第一実施例に係るゆで卵カッターの使用方法についての説明図を図10に示す。
【0040】
図10に示すように、まず、ステップST101において、ユーザは、第一把持部1513と第二把持部1523が近づく方向に強く握り、ゆで卵保持部13を開く。次に、ステップST102において、開いたゆで卵保持部13にゆで卵BEを入れる。その後、ステップST103において、ユーザが握っていた手の力を緩めると、バネ17の力により、第一セグメント131と第二セグメント132が近づく方向に押され、ゆで卵保持部13が閉じ、ゆで卵BEが保持される。
【0041】
次に、ステップST104において、目盛1631で調整しながら、ゆで卵保持部13に固定棒16を差し込む。さらに、ステップST105において、一方の手で第一把持部1513を握り、他方の手で誘導部18を握り、固定棒16の挿入位置から、糸状部材12を溝14に沿って、固定棒16の挿入位置まで一回り動かし、ゆで卵BEを切断する。
【0042】
次に、ステップST106において、ユーザは、第一把持部1513と第二把持部1523とが近づく方向に強く握り、ゆで卵保持部13を開く。最後に、ステップST107において、開いたゆで卵保持部13から飾り切りされたゆで卵BEを取り出す。
【0043】
なお、ステップST102において、ゆで卵保持部13にゆで卵BEを入れる際に、ゆで卵BEを固定棒66に突き刺してもよい。
【0044】
なお、本発明の第二実施例〜第五実施例に係るゆで卵カッター1〜5については、第一実施例と略同様に使用することができる。
【0045】
また、本発明の第六実施例に係るゆで卵カッターの使用方法については、蝶番を軸に、セグメントを回転させることにより、ゆで卵保持部13の開閉を行う点以外は第一実施例と同様である。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明は、安全性が高く、誰にでも簡単に美しい飾り切りができるゆで卵カッターに使用できる。
【符号の説明】
【0047】
1〜6…ゆで卵カッター
12、22、32、42、52、62…糸状部材
13、23、33、43、53、63…ゆで卵保持部
131、231、331、431、531、631…第一セグメント、
132、232、332、432、532、632…第二セグメント、
333、433、533、633…第三セグメント
434、534、634〜639、630…セグメント
14、24、34、44、54、64…溝
15、25、35、45、55、65…連結部
151、251、351…第一連結部材、1511…第一セグメント側端部、1512…第一結合部、1513…第一把持部
152、252、352…第二連結部材、1521…第二セグメント側端部、1522…第二結合部、1523…第二把持部
353…第三連結部材
653…櫛型連結部材、654…蝶番
16、26、36、66…固定棒
161…挿入側端部、162…把持側端部、163…調整部、1631…目盛
17、27、37…バネ
18、28、38、48、58、68…誘導部
181、681…把持部、182、682…糸状部材の取付部
BE…ゆで卵
【要約】
【課題】安全で、誰にでも美しい飾り切りが容易にできるゆで卵カッターを提供する。
【解決手段】ゆで卵BEを切断する糸状部材12と、少なくとも2つ以上のセグメント131、132からなり、ゆで卵BEを包み込むように保持するゆで卵保持部13と、糸状部材12が取り付けられ、取り付けられた糸状部材12とともに、ゆで卵保持部13に覆われたゆで卵BEに一端161が挿入される固定棒16と、糸状部材12が貫通するよう、隣り合うセグメント131、132を離間させてなる溝14と、ゆで卵保持部13にゆで卵BEを挿脱させるよう、複数のセグメント131、132を開閉自在に連結させる連結部15とを備える。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10