特許第6242564号(P6242564)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6242564
(24)【登録日】2017年11月17日
(45)【発行日】2017年12月6日
(54)【発明の名称】非流動性シアノアクリレート組成物
(51)【国際特許分類】
   C09J 4/04 20060101AFI20171127BHJP
   B65D 83/00 20060101ALI20171127BHJP
   C09J 11/08 20060101ALI20171127BHJP
   C09J 133/08 20060101ALI20171127BHJP
   C09J 133/14 20060101ALI20171127BHJP
   C09J 167/00 20060101ALI20171127BHJP
   C09J 191/00 20060101ALI20171127BHJP
【FI】
   C09J4/04
   B65D83/00 C
   B65D83/00 J
   C09J11/08
   C09J133/08
   C09J133/14
   C09J167/00
   C09J191/00
【請求項の数】18
【全頁数】30
(21)【出願番号】特願2011-529203(P2011-529203)
(86)(22)【出願日】2009年9月24日
(65)【公表番号】特表2012-503713(P2012-503713A)
(43)【公表日】2012年2月9日
(86)【国際出願番号】US2009058129
(87)【国際公開番号】WO2010036749
(87)【国際公開日】20100401
【審査請求日】2012年9月24日
【審判番号】不服2015-12863(P2015-12863/J1)
【審判請求日】2015年7月6日
(31)【優先権主張番号】61/100,474
(32)【優先日】2008年9月26日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514056229
【氏名又は名称】ヘンケル アイピー アンド ホールディング ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100106297
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 克博
(74)【代理人】
【識別番号】100129610
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 暁子
(72)【発明者】
【氏名】アッターワラ、 シャバー
【合議体】
【審判長】 川端 修
【審判官】 豊永 茂弘
【審判官】 原 賢一
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2007/0092481(US,A1)
【文献】 国際公開第03/038005(WO,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09J 4/04
B65D 83/00
C09J 11/08
C09J133/08
C09J133/14
C09J167/00
C09J191/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
a.60〜75重量%のエチルシアノアクリレートモノマー、
b.ポリヒドロキシアルキルアクリレート、ヒドロキシル変性脂肪族炭化水素、脂肪族ポリエステル系レオロジー添加剤およびそれらの組合せからなる群より選択される15〜30重量%のポリマー材料、
を含む、室温で非流動性のシアノアクリレート接着剤組成物。
【請求項2】
75重量%のエチルシアノアクリレートモノマーを含む請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
5〜10重量%の少なくとも1種の増粘剤を更に含み、
ただし、エチルシアノアクリレートモノマー、ポリマー材料および増粘剤の含有量の総和は100重量%を超えないことを条件とする
請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
前記ポリマー材料は、ヒドロキシル変性脂肪族炭化水素、脂肪族ポリエステル系レオロジー添加剤およびそれらの組合せからなる群より選択される請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項5】
前記ヒドロキシル変性脂肪族炭化水素は、ヒドロキシ化ひまし油誘導体である請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項6】
前記脂肪族ポリエステル系レオロジー添加剤は、ヒドロキシステアリン酸とグリセリンとのエステルである請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項7】
ヒドロキシステアリン酸とグリセリンとの前記エステルは、トリス(12−ヒドロキシステアリン酸)グリセリドである請求項6に記載の組成物。
【請求項8】
前記増粘剤は、ポリ(メチルメタクリレート)、メタクリレート型コポリマー、アクリルゴム、セルロース誘導体、ポリビニルアセテートおよびポリ(α−シアノアクリレート)から成る群より選択される請求項1〜7のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項9】
a.60〜75重量%のエチルシアノアクリレートモノマー、
b.ポリヒドロキシアルキルアクリレート、ヒドロキシ化ひまし油誘導体、トリス(12−ヒドロキシステアリン酸)グリセリドおよびそれらの組合せからなる群より選択される15〜30重量%のポリマー材料、
c.ポリ(メチルメタクリレート)、メタクリレート型コポリマー、アクリルゴム、セルロース誘導体、ポリビニルアセテートおよびポリ(α−シアノアクリレート)から成る群より選択される5〜10重量%の少なくとも1種の増粘剤
を含み、
ただし、エチルシアノアクリレートモノマー、ポリマー材料および増粘剤の含有量の総和は100重量%を超えないことを条件とする
室温で非流動性のシアノアクリレート接着剤組成物。
【請求項10】
前記ポリマー材料は、前記組成物が82℃の温度まで非流動性を示すに充分な量で存在する請求項1〜9のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項11】
前記組成物が、加熱することなく室温でディスペンス可能である請求項1〜10のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項12】
前記ポリマー材料が、93℃〜260℃の範囲にある融点または軟化点を有する請求項1〜11のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項13】
前記ポリマー材料が、121℃〜260℃の範囲にある融点または軟化点を有する請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
さらに、アニオン重合禁止剤を含む請求項1〜13のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項15】
さらに、ラジカル重合禁止剤を含む請求項1〜14のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項16】
a.非流動性接着剤組成物を収納およびディスペンスするためのディスペンシング容器であって、前記容器が第1および第2の末端を有する概ね細長い中空本体を含み、前記末端の1つがディスペンス開口部を定義する、ディスペンシング容器、および
b.前記容器内のシアノアクリレート組成物であって、
(i)60〜75重量%のエチルシアノアクリレートモノマー、および
(ii)ポリヒドロキシアルキルアクリレート、ヒドロキシル変性脂肪族炭化水素、脂肪族ポリエステル系レオロジー添加剤およびそれらの組合せからなる群より選択される15〜30重量%のポリマー材料を含む、
シアノアクリレート組成物、
を含む製造物品。
【請求項17】
前記ディスペンシング容器が、2つ以上のチャンバーを有する請求項16に記載の物品。
【請求項18】
前記組成物が2つの部分にあり、ただし1つの部分は、前記シアノアクリレートモノマーおよび前記ポリマー材料を含み、ならびにもう1つの部分は、促進剤およびポリマー材料を含む請求項17に記載の物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本発明は、非流動性形態のシアノアクリレート組成物に関する。より具体的には、本発明は、シアノアクリレート組成物を基体上に伸展する際に使用するための便利なポケットサイズの塗布ディスペンサーに詰めることができる非流動性シアノアクリレート組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
(関連技術の簡単な説明)
シアノアクリレート接着剤組成物、特にα−シアノアクリレート組成物は、非常に急速に硬化し、様々な基体上に使用することができる。シアノアクリレート接着剤組成物は、特定のスポット位置で接着するために、一般に低粘度液体組成物の液滴の状態で塗布される。液体組成物は、組成物を硬化している間、組成物が基体に保持できるように増粘剤を含むことができる。増粘剤としては、ポリメチル(メタ)アクリレートおよびポリメチル(メタ)アクリレート、ポリマー状アルキルシアノアクリレートなどのアクリレート樹脂、セルロースアセテートおよびセルロースブチレートなどのセルロースエステル、ならびにポリビニルメチルエーテルなどのポリビニルエーテルが挙げられる。米国特許第3,742,018号公報を参照。しかしながら、多くの用途において低粘度の組成物のディスペンシングおよび塗布は煩雑である。
【0003】
ヒュームドシリカは過去に、組成物にチクソ性を与えるためにシアノアクリレート組成物に添加されてきた。米国特許第4,533,422号および米国再発行特許第32,889号、ならびに米国特許4,837,260号各公報を参照。チクソ性ヒュームドシリカ含有シアノアクリレート組成物は、基体上に置かれた場合、実質的に動かない非流動性のゲルの形態にあると記載されている。また、これらのシアノアクリレート組成物は、例えば、組成物中でヒュームドシリカが沈降するのを防ぐなどの目的で増粘剤を含んでよい。開示されている増粘剤としては、ポリ(メタ)アクリレート、ポリシアノアクリレート、およびポリ(ビニル)アセテートが挙げられる。
【0004】
接着剤を「スティック(stick)」組成物として形成することは周知である。スティック接着剤に関する特許文献は広範で、熱硬化性から天然ポリマーに及ぶスティックの調製において、接着剤だけではなくゲル化添加剤および凝固添加剤を不活性フィラーと接触させるために、エマルジョン系接着剤から溶媒系接着剤まで広範囲の種類の接着剤に及んでいる。そのような接着性スティックの1つの例は、Henkel KGaAによって登録商標名プリットスティック(PrittStick)で販売されている。これは、エマルジョン系接着剤である。
【0005】
多くの特許文献は、形成された接着剤組成物を軟質固体、ある場合にはスティックとして認識している。例えば、米国特許第5,433,775号公報は、デンプン誘導体の水系調製剤、および賦形ゲル形成成分としての石鹸ゲルからなる接着剤スティックを開示している。また、米国特許第5,371,131号公報を参照。
【0006】
米国特許第3,846,363号公報は、添加剤としてソルビトール−ベンズアルデヒド反応生成物を含有する接着剤クレヨン組成物に関する。米国特許第4,639,475号公報は、ゲル形成組成物としてソルビトールおよび/またはキシリトールならびにベンズアルデヒドの反応生成物と、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸コポリマーと低級アルキレンオキシド付加物型の非イオン性湿潤剤の部分的に中和されたリン酸エステルとの反応生成物である接着剤樹脂とから構成される接着剤スティックを開示している。また、室温で寸法安定性のあるシアノアクリレート組成物は、アルデヒドおよびケトンとポリオールとの縮合生成物、例えばジベンジリデンソルビタールを使用して製造された。国際特許出願第WO00/32709号および同01/91915号、ならびにカナダ特許出願第2353605号各公報を参照。
【0007】
日本特許出願公開第昭51−103939号公報は、スティック状エポキシ接着剤、およびそれと共に使用されるスティック状エポキシ硬化剤を開示している。前記第昭51−103939号公開公報におけるスティックは、ゲル化剤および/または水および/または有機溶媒を、液体型または溶液型エポキシ接着剤およびエポキシ硬化剤と適切に配合することによって得られるようである。
【0008】
独国特許出願公開199 57 677号公報(Henkel KGaA)は、また、アルデヒドまたはケトンのポリオールとの縮合生成物の少なくとも1種を含むシアノアクリレート接着剤、コーティングまたはシーリング材料を開示している。この接着剤は、スティック形態でもよい。
【0009】
接着剤組成物もまた、非流動性にされてきた。例えば、米国特許第4,497,916号公報は、連続液相非シアノアクリレート接着剤組成物を開示しており、この組成物中に分散している固体状ワックス状粒子が該組成物に添加されている。これらの粒子は、4,000〜20,000の分子量を有するポリエチレングリコール材料、ステアリン酸、酸ワックスまたはステアリン酸エステルから選択されてよい。前記第4,497,916号に開示された組成物は、スラリー形態の前記材料の組合せを加熱し、それを加熱中にネジ山に塗布することによって形成される。次いで組成物を冷却して不動コーティングを得る。この組成物は、組成物を得てそれを部品に塗布するために、実質的な準備を必要とする。米国特許第3,547,851号公報は、様々なワックスを含有することによって非流動性にした嫌気性組成物を開示している。
【0010】
米国特許第6,451,927号公報は、充分な量のポリマーマトリックスを有する非流動性ポリ(メタ)アクリレート接着剤組成物を開示しており、それは加熱することなく室温でディスペンスすることができる一方で、180°F(82℃)までの温度で非流動性である。
【0011】
米国特許第6,797,107号公報は、少なくとも1種のシアノアクリレートモノマーおよび少なくとも1種の固体化ポリマーを含む接着剤組成物を記載している。この接着剤組成物は、重合して接着剤ポリマーを形成することができると公表されており、そのような重合の前に、接着剤組成物は約20℃より高い特定の温度内で液化点を有すると公表され、およびその重合は接着剤組成物が液化するまで実質的に起こらないと公表されている。この接着剤組成物は、室温で固体形態であると公表されており、固体化ポリマーはある一定の構造式で表されるホモポリマーであると言われており、例として例えば、Tone Polyol P−767−EおよびTone Polymer P−767Pelletなどのカプロラクトンである。
【0012】
最近、Henkel Corporationは、一連のスティック形態の接着剤製品を発表した。例えば、LOCTITE QUICK STIK248、268、668、548、536およびPST561は、その一連の製品の一部である。しかしながら、この一連の製品から際立って欠けているのはシアノアクリレートを基礎とするものである。これに対する1つの理由は、周知のようにシアノアクリレートが早期重合または不安定化の影響を受けやすいためであり、それはシアノアクリレートの硬化プロファイルまたは物理的特性によるものである。
【0013】
さらに最近、Loctite(R&D)Ltd.は、米国特許出願公開第2007/0092481号公報に明記されたシアノアクリレート組成物を設計し、該特許は、a)少なくとも1種のα−シアノアクリレート化合物、ならびにb)ポリ(エチレングリコール)およびポリ(ブチレンテレフタレート)部分から構築されたポリマー材料、を含むシアノアクリレート組成物に関して言及している。
【0014】
従って、シアノアクリレートの保存可能期間に悪影響を及ぼすことなく、一方で粘度に対して劇的な影響を及ぼす様々な濃度で使用することができ、室温においてシアノアクリレート配合物が、非流動性形態に至る、および非流動性形態を含んだ様々な粘度状態を取ることを可能にする増粘剤を、シアノアクリレート中の構成要素として使用するために提供することは好ましいであろう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
この様に、非流動性でゲル形態のシアノアクリレート組成物、例えば、基体上にシアノアクリレート組成物の塗布および伸展する際に使用するために便利なポケットサイズの塗布ディスペンサーに詰めることができるシアノアクリレート組成物に対する要求が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0016】
公知のシアノアクリレート接着剤とは対照的に、本発明は、組成物を非流動性にするのに充分な量で存在するポリマーマトリックスと組合せた、少なくとも1種のシアノアクリレート化合物を提供する。ポリマーマトリックスは、ポリヒドロキシアルキルアクリレート、ヒドロキシル変性脂肪族炭化水素(例えば、ひまし油系レオロジー添加剤など)、液体ポリエステル系レオロジー添加剤およびそれらの組合せから選択してもよい。
【0017】
本発明の1つの好ましい実施形態では、室温流動性の重合可能なシアノアクリレートモノマー、重合禁止剤、およびこのモノマーと混和性があるか、そうでなければ相溶性があるポリマーマトリックス材料を含むシアノアクリレート接着剤組成物が提供される。ポリマーマトリックスおよび重合可能な成分は、成分部分が相分離することなく、容易に安定な混合物または組合せを形成する。
【0018】
さらに好ましい実施形態では、本発明は非流動性接着剤組成物を提供し、それは室温流動性の重合可能なシアノアクリレートモノマー、重合禁止剤、およびシアノアクリレートと混和性があり、少なくとも約120°F(49℃)、好ましくは約160°F(71℃)、さらに好ましくは約180°F(82℃)の温度において組成物を非流動性にするのに充分な量で存在するポリマー材料の自己支持的組合せを含む。
【0019】
また、本発明は、非流動性シアノアクリレート接着剤組成物を作製する方法、さらには使用方法を意図する。
【0020】
また、本発明は、製造物品を意図する。この実施形態では、非流動性接着剤組成物を収納およびディスペンスするためのディスペンシング容器が含まれる。この容器は、第1および第2の末端を有する概ね細長い中空本体を含み、それらの末端の1つはディスペンス開口部を有する。容器は接着剤組成物を収納し、それは室温流動性の重合可能なシアノアクリレートモノマー、重合禁止剤、およびこのシアノアクリレートおよびこの禁止剤と混和性があり、少なくとも約120°F(49℃)、好ましくは約160°F(71℃)、さらに好ましくは約180°F(82℃)までの温度で組成物を非流動性にするのに充分な量で存在するポリマー材料を含む。
【0021】
実際の塗布では、これらの組成物は、所望の場所に便利にディスペンスできるようにアプリケータ中に入って提供されている。本シアノアクリレート接着剤組成物はそれ自体で室温において非流動性であり、および少なくとも約120°F(49℃)、好ましくは約160°F(71℃)、さらに好ましくは約180°F(82℃)の温度で非流動性であるが、しかしながら、組成物は力を加えた場合、および/または上記温度より高い温度など、高温条件下で、流動性である。例えば、1つの便利なディスペンシングの手段として、必要に応じて使用するために機械工またはメンテナンス作業者が容易に持ち運びできるポケットサイズまたは携帯のリップスティック型容器がある。そのようなディスペンサーは、混入を受けやすい部分が存在する場合、または接着剤が移動することが一般に好ましくない場合に、とりわけ問題となりうる環境での漏出の問題を解決する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1図1は、蓋を有するリップスティック型ディスペンサー容器の斜視図である。
図2図2は、リップスティック型容器の斜視図であり、その中に接着剤組成物が含まれていることを示す。
図3図3は、ディスペンサー容器の斜視図であり、ディスペンス開口部でのノッチを有する周辺部を示す。
図4図4は、ディスペンス容器が幾何学的に相補的な部品を受容するために、その容器のディスペンス開口部で凹型の領域を有することを示す。
図5図5は、ディスペンス容器が、そのディスペンス開口部で凹型の領域およびノッチ領域を共に有することを示す。
図6図6は、ディスペンシング容器の斜視図であり、そのディスペンシング開口部でより拡大された凹型の領域を示す。
図7図7は、スロット形状アパーチュアによって定義されるディスペンス開口部を示す容器および蓋の斜視図である。
図8図8は、概ね円形なアパーチュアによって定義されるディスペンス開口部を有する容器および蓋の斜視図である。
図9図9は、ディスペンス容器および蓋の斜視図であり、凹型の表面部分およびその中にスロット形状アパーチュアを有するディスペンス開口部を示す。
図10図10は、1つの末端が凹型であるディスペンス容器のための蓋の斜視図である。
図11図11は、図10の蓋の上面図を示し、組成物をディスペンスするための細長いアパーチュアを示す。
図12図12は、蓋を伴ったリップスティック型ディスペンサー容器の代替的な実施形態の分解平面図を示す。
図13図13は、ディスペンサー容器、例えば、図1のものを部分的に断面図で示し、特に、非流動性シアノアクリレート接着剤組成物が内にある内部折り畳み式のライナーを特定している。
図14図14は、蓋を伴ったリップスティック型ディスペンサー容器の代替的な実施形態の分解平面図である。
図15図15は、蓋を伴ったリップスティック型ディスペンサー容器の代替的な実施形態の分解平面図である。
図16図16は、蓋を伴ったリップスティック型ディスペンサー容器の代替的な実施形態の分解平面図である。
図17図17は、蓋を伴ったリップスティック型ディスペンサー容器の代替的な実施形態の分解平面図である。
図18図18は、蓋を伴ったディスペンサー容器の代替的な実施形態の断面図であり、非流動性シアノアクリレート接着剤組成物が内にある内部空洞を特定している。
図19図19は、ディスペンシング位置にあるディスペンサーアクチュエータを有する図18のディスペンサー容器の断面図である。
図20図20は、充填位置にあるディスペンサーアクチュエータを有する図18のディスペンサー容器の断面図である。
図21図21は、蓋を伴ったディスペンサー容器の代替的な実施形態の断面図であり、混合して1つの組成物としてディスペンスされる2種の異なった非流動性シアノアクリレート接着剤組成物が内にある内部空洞を特定している。
図22図22は、混合位置にあるディスペンサーアクチュエータを有する図21のディスペンサー容器の断面図である。
図23図23は、ディスペンシング位置にあるディスペンサーアクチュエータを有する図21のディスペンサー容器の断面図である。
図24図24は、充填位置にあるディスペンサーアクチュエータを有する図21のディスペンサー容器の断面図である。
図25図25は、蓋を伴ったディスペンサー容器の代替的な実施形態の断面図であり、2種の組成物としてディスペンスされる2種の異なった非流動性シアノアクリレート接着剤組成物が内にある内部空洞を特定している。
図26図26は、第1の充填位置にあるディスペンサーアクチュエータを有する図25のディスペンサー容器の断面図である。
図27図27は、第2の充填位置にあるディスペンサーアクチュエータを有する図25のディスペンサー容器の断面図である。
図28図28は、ディスペンシング位置にあるディスペンサーアクチュエータを有する図25のディスペンサー容器の断面図である。
図29図29は、図25のディスペンサーアクチュエータの底面図である。
図30図30は、1種の組成物をディスペンスするための代替的なディスペンサーアクチュエータの底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
(発明の詳細な説明)
本発明の組成物および製造物品は、少なくとも1種のα−シアノアクリレートを含む。
【0024】
前記の様な本発明のシアノアクリレート組成物は、式:
【0025】
【化1】
で表されるα−シアノアクリレートモノマーを含み、ここで、Rは、1〜12個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖アルキル基(それらは例えばハロゲン原子またはアルコキシ基といった置換基で置換されてよい)、2〜12個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖アルケニル基、2〜12個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖アルキニル基、シクロアルキル基、アラルキル基または任意のアリール基を表す。Rの具体例は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、アリル基、メタリル基、クロチル基、プロパギル基、シクロへキシル基、ベンジル基、フェニル基、クレシル基、2−クロロエチル基、3−クロロプロピル基、2−クロロブチル基、トリフルオロエチル基、2−メトキシエチル基、3−メトキシブチル基および2−エトキシエチル基である。エチルシアノアクリレートは、本発明の組成物において使用するのに好ましいモノマーである。
【0026】
単一のα−シアノアクリレートモノマー、またはこれらα−シアノアクリレートモノマーの2種以上の混合物を使用してもよい。一般に、接着剤として単独で使用される上記α−シアノアクリレートモノマー、および下記にあるような1種以上の成分は、商業的な組成物を形成するために使用される。追加の成分としては、促進剤、アニオン重合禁止剤、ラジカル重合禁止剤、増粘剤、添加剤(例えば、可塑剤、熱安定剤および強化剤など)、ならびに/または香料、染料、および顔料が挙げられるが、これらに限定されない。
【0027】
接着剤組成物中に存在するα−シアノアクリレートモノマーの好適な量は、接着剤組成物の全重量を基として約50〜99.5重量%、好ましくは60〜90重量%である。
【0028】
アニオン重合禁止剤は、一般に、例えば、接着剤組成物の全重量を基として約0.0001〜10重量%の量でα−シアノアクリレート系接着剤組成物に添加され、接着剤組成物の貯蔵中の安定性を向上する。非限定的な有用な禁止剤の例としては、二酸化硫黄、三酸化硫黄、一酸化窒素、フッ化水素、有機スルトン禁止剤、三フッ化ボロンおよびメタンスルホン酸、芳香族スルホン酸、脂肪族スルホン酸、およびスルホンが挙げられる。禁止剤の量は、組成物の硬化を遅くするために、好適に任意の都合のよい量でよい。アニオン重合禁止剤は、接着剤組成物の約0.0001重量%から約0.1重量%で存在することが好ましい。
【0029】
ラジカル重合禁止剤の好適な例としては、例えば、ヒドロキノンおよびヒドロキノンモノメチルエーテルが挙げられる。ラジカル重合禁止剤は、貯蔵中に光によって生成されるラジカルを捕捉する目的で、例えば、接着剤組成物の全重量を基として約0.001〜2.0重量%、特に0.03〜0.5重量%の量で添加される。
【0030】
本発明は、ポリマーマトリックスが、全組成物の約2.5重量%から約20重量%、例えば、約5重量%から約15重量%、例えば、約7重量%から約10重量%の量で存在することを含む。これらの量で存在する場合、例えば、実質的な引張り特性の損失などの好ましくない影響を最小にすることで、組成物の非流動特性を達成することができる。加えて、これらの材料は、例えば粉末または粒子性形態などの固体状態で、粒子の予備融解、さらには重合可能な材料を加熱することなしに直接添加することができる。しかしながら、便宜上、ポリマーマトリックスを加える前か後に、重合可能な材料をわずかに加熱することが実用的であることが多い。これは必ずしも非流動特性を達成するためではないが、実用的および便宜的な加工手段として用いられる。
【0031】
本発明でポリマーマトリックスとして有用な具体的なポリマー材料としては、ヒドロキシル変性脂肪族炭化水素および液体ポリエステル系レオロジー添加剤が挙げられる。ヒドロキシル変性脂肪族炭化水素としては、Rheox Inc.(Hightstown、NJ)から入手できるTHIXCIN E、THIXCIN R、THIXCIN GR、THIXATROL STおよびTHIXATROL GSTが挙げられる。これらの変性脂肪族炭化水素はひまし油系材料である。ヒドロキシル変性脂肪族炭化水素は、部分的に脱水されたひまし油、または部分的に脱水された12−ヒドロキシステアリン酸のグリセリドである。
【0032】
ポリマーマトリックスとしては、一般に、約200°F(93℃)から約500°F(260℃)、より好ましくは250°F(121℃)より高く約500°F(260℃)の範囲にある融点または軟化点範囲を有する有機材料が挙げられる。本発明で有用なポリマー材料は、ヒドロキシル変性脂肪族炭化水素(例えば、ひまし油系レオロジー添加剤など)、およびそれらの組合せから選択してよい。
【0033】
加えて、ポリマーマトリックスとしては、さらにポリヒドロキシアルキルアクリレートが挙げられる。
【0034】
また、非流動性形態のシアノアクリレート組成物は、複数成分配置、例えば、2成分配置であってよい。例えば、図25−30を参照。
【0035】
そのような場合、シアノアクリレート成分は容器の1つのチャンバーに配置され、促進剤は別のチャンバーに配置されなければならない。シアノアクリレート成分のためのポリマーマトリックスは、上で特定された材料の1つから選択すべきである。促進剤のためのポリマーマトリックスは同一であっても異なっていてもよく、上で列挙された材料の1種以上から選択してよい。または、ポリマーマトリックスは、尿素−ウレタン、アミン変性脂肪族炭化水素、ポリアミド、ポリアクリルアミド、ポリイミド、または液体ポリエステル−アミド系レオロジー添加剤から選択してよい。特に有用なのは、約260°F(127℃)の融点を有するポリアミド材料である。そのようなポリアミドの1つは、非反応性の自由流動性粉末として、King Industries Specialties Company(Norwalk、CT)から商品名DISPARLON 6200で市販品が入手可能である。他のポリアミドとしては、DISPARLON 6100、および同6500が挙げられる。市販品で入手可能なDISPARLON 6200のデータシートに従えば、エポキシ接着剤および埋込み用樹脂に対して、約0.5重量%から約3重量%の量での使用が推奨され、市販品で入手可能なDISPARLON 6500のデータシートに従えば、エポキシ接着剤および埋込み用樹脂に対して、約0.5重量%から約3重量%の量での使用が推奨される。
【0036】
ポリアミド材料は約15ミクロン未満の粒径を有することが好ましいが、他の粒径も有用である。先に記載されたように、ポリマーマトリックス材料の融点または軟化点は、約200°F(93℃)から約500°F(260℃)の範囲にある。特に好ましい実施形態では、約250°Fから270°F(121℃から132℃)、好ましくは約260°F(127℃)の融点を有するポリアミドが用いられる。
【0037】
尿素−ウレタンのさらに特定の種類としては、アルカリ金属カチオンと、(a)多官能性イソシアネートと、ヒドロキシと、アミンとの反応生成物、または(b)ホスゲンまたはホスゲン誘導体と、3〜7個のポリエチレンエーテル単位を有し、1つの末端がエーテル基で末端化され、他の末端がアミン、アミド、チオールまたはアルコールから選択される反応性官能基で末端化された化合物との反応生成物、または(c)モノヒドロキシ化合物と、ジイソシアネートと、ポリアミンとの反応生成物、との組合せが挙げられる。(c)に記載された反応生成物が用いられた場合、それは一般に、最初にモノヒドロキシ化合物をジイソシアネートと反応させてモノ−イソシアネート付加物を形成し、続いてアルカリ金属塩および非プロトン性溶媒の存在下で、該モノ−イソシアネート反応生成物をポリアミンと反応させることによって形成される(これは米国特許第4,314,924号公報に記載されており、この開示は参照して本明細書に明示的に組みこまれる)。(c)に記載された反応生成物の市販品で入手可能なものは、BYK−Chemie(Wallingford、CT)製のBYK−410であると考えられる。BYK−Chemieは、この反応生成物を尿素−ウレタンとして記載している。
【0038】
添加剤の反応生成物(単数または複数)を形成するために有用なイソシアネートとしては、例えば、フェニルジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジイソシアネート、4,4’−ジフェニレンメタンジイソシアネート、ジアニシジンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジシクロ−ヘキシルメタンジイソシアネート、1,3−ビス−(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、シクロヘキシレンジイソシアネート、テトラクロロフェニレンジイソシアネート、2,6−ジエチル−p−フェニレンジイソシアネート、および3,5−ジエチル−4,4’−ジイソシアナトジフェニルメタンなどのポリイソシアネートが挙げられる。使用できるさらに他のポリイソシアネートは、末端に第1級および第2級アミン基を含有するポリアミン、または多価アルコール、例えば、グリセロール、エチレングリコール、ビスフェノール−A、4,4’−ジヒドロキシ−フェニルジメチルメタン置換ビスフェノール−Aなどのアルカン、シクロアルカン、アルケンおよびシクロアルカンのポリオールと、過剰量の任意の上記イソシアネートとを反応させることによって得られるポリイソシアネートである。
【0039】
また、ポリイソシアネートと反応させるために有用なアルコールとしては、3−7個のエチレンオキシド反復単位を有し、ならびに1つの末端がエーテルもしくはエステルで末端化されたポリエチルグリコールエーテル、ポリエーテルアルコール、ポリエステルアルコール、さらにはポリブタジエンを基礎とするアルコールが挙げられる。所望の効果を達成するために、選択されるアルコールの具体的な種類および分子量範囲を変えることができる。一般的に、C5〜25を含有し、直鎖もしくは分岐鎖、脂肪族もしくは環状、第1級もしくは第2級アルコールのモノヒドロキシ化合物、ならびにこれらのモノヒドロキシ化合物のアルコキシル化誘導体は有用である。
【0040】
ホスゲンおよびホスゲン誘導体、例えば、ビスクロロギ酸エステルを添加剤(c)の反応生成物を作成するために使用してよい。これらの化合物を、例えば、アミン、アミドなどの窒素含有化合物、またはチオールと反応させて付加物を形成する。また、ホスゲンおよびホスゲン誘導体をアルコールと反応させて反応生成物を形成してもよい。
【0041】
アルカリ金属カチオンは、一般にハライド塩の形態で提供される。例えば、ナトリウム、カリウムおよびリチウムハライド塩は有用である。特に、塩化ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、臭化ナトリウム、塩化カリウム、ヨウ化カリウム、臭化カリウム、塩化リチウム、ヨウ化リチウム、臭化リチウム、およびそれらの組合せを用いてもよい。
【0042】
本発明の添加剤(c)の反応生成物は、一般に組成物中に存在し、溶媒媒体中でアルカリ金属塩と共に組成物に添加される。溶媒は、極性非プロトン性溶媒が好ましく、そこで反応生成物を形成するための反応が行われる。例えば、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルリン酸トリアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N,N’,N’−テトラメチル尿素、N,N−ジメチルアセトアミド、N−ブチルピロリドン、テトラヒドロフランおよびジエチルエーテルを用いてもよい。
【0043】
1つの特に好ましい添加剤は、リチウム塩、およびモノヒドロキシ化合物をジイソシアネート化合物と反応させることによって形成された反応生成物との組合せであり、それによってモノ−イソシアネート第1付加物を形成し、その第1付加物は続いて、塩化リチウムおよび1−メチル−2−ピロリドンの存在下でポリアミンと反応させて第2の付加物を形成する。この種の市販品で入手可能な添加剤は、BYK Chemie(Wallingford、CT)によって商品名BYK 410で販売されている。この市販品で入手可能な添加剤は、1−メチル−2−ピロリドン溶媒中に存在する少量の塩化リチウムを有する尿素ウレタンであることがBYK Chemie製品パンフレットに記載されている。
【0044】
前記反応生成物を作成するためにホスゲンまたはホスゲン誘導体と反応させることができるアミンとしては、一般式:R11−NHに準じたものが挙げられる(ただし、R11は脂肪族または芳香族である)。好ましい脂肪族アミンとしては、ポリエチレングリコールエーテルアミンが挙げられる。好ましい芳香族アミンとしては、芳香族環上にポリエチレングリコールエーテル置換基を有するものが挙げられる。
【0045】
例えば、商品名JEFFAMINEでHuntsman Corporation(Houston)から販売されている市販品で入手可能なアミンを用いてもよい。例としては、JEFFAMINE D−230、JEFFAMINE D−400、JEFFAMINE D−2000、JEFFAMINE T−403、JEFFAMINE ED−600、JEFFAMINE ED−900、JEFFAMINE ED−2001、JEFFAMINE EDR−148、JEFFAMINE XTJ−509、JEFFAMINE T−3000、JEFFAMINE T−5000およびそれらの組合せが挙げられる。
【0046】
JEFFAMINE Dシリーズはジアミン系生成物であり、
【0047】
【化2】
によって表すことができる(ただし、xはそれぞれ、約2.6(JEFFAMINE D−230に対して)、5.6(JEFFAMINE D−400に対して)および33.1(JEFFAMINE D−2000に対して)である)。
【0048】
JEFFAMINE Tシリーズはプロピレンオキシドを基礎とする3官能性アミン生成物であり、
【0049】
【化3】
によって表すことができる(ただし、x、yおよびzは、下の表Aに説明されている)。
【0050】
【表1】
【0051】
より具体的には、JEFFAMINE T−403製品は3官能性アミンであり、
【0052】
【化4】
によって表すことができる(ただし、x+y+zは5.3である。(CAS登録番号第39423−51−3号))
【0053】
JEFFAMINE EDシリーズはポリエーテルジアミン系生成物であり、
【0054】
【化5】
によって表すことができる(ただし、a、bおよびcは、下の表Bに説明されている)。
【0055】
【表2】
【0056】
ホスゲンまたはホスゲン誘導体と反応させるのに有用なアミドとしては下記の式:
【0057】
【化6】
に対応するものが挙げられる(ただし、R12は、C1〜36を有する、置換または未置換の脂肪族または芳香族、置換または未置換の炭化水素またはヘテロ炭化水素であってよい)。
【0058】
ホスゲンまたはホスゲン誘導体と反応生成物を形成するのに有用なアルコールとしては、上に記載されたものが挙げられる。
【0059】
本発明で有用な他のポリマーマトリックスとしては、ヒドロキシルもしくはアミン変性脂肪族炭化水素、ならびに液体ポリエステル−アミド系レオロジー添加剤が挙げられる。ヒドロキシルまたはアミン変性脂肪族炭化水素としては、Rheox Inc.(Hightstown、NJ)から入手可能であるTHIXCIN R、THIXCIN GR、THIXATROL ST、およびTHIXATROL GSTが挙げられる。これらの変性脂肪族炭化水素はひまし油系材料である。ヒドロキシル変性脂肪族炭化水素は、部分的に脱水されたひまし油、または部分的に脱水された12−ヒドロキシステアリン酸のグリセリドである。これらの炭化水素は、ヒドロキシステアリン酸のポリアミドを形成するために、有用なポリアミドとして記載されたポリアミドでさらに変性してよい。
【0060】
液体ポリエステル−アミド系レオロジー添加剤としては、Rheox Inc.(Hightstown、NJ)から入手可能であるTHIXATROL TSR、THIXATROL SRおよびTHIXATROL VFレオロジー添加剤が挙げられる。これらのレオロジー添加剤は、ポリカルボン酸、ポリアミン、アルコキシル化ポリオールおよびキャッピング剤の反応生成物であると記載されている。有用なポリカルボン酸としては、セバシン酸、ポリ(ブタジエン)ジオン酸、ドデカンジカルボン酸などが挙げられる。適したポリアミンとしてはジアミンアルキルが挙げられる。キャッピング剤は脂肪族不飽和を有するモノカルボン酸であると記載されている。
【0061】
増粘剤、可塑剤、顔料、染料、希釈剤、フィラー、および当該技術分野で周知の他の試剤は、それらがモノマーの重合を著しく妨げない限り、所望の官能特性を生み出すために、任意の適切な方法で用いることができる。TEFLON(ポリテトラフルオロエチレン)およびポリエチレンは非限定的な例である。
【0062】
上記の通り、増粘剤はα−シアノアクリレート接着剤組成物の粘度を増加するために添加されてよいが、しかしながら、列挙されたポリマー材料と共に存在すると、増粘剤は好ましくない場合がある。それでもなお、様々なポリマーが増粘剤として使用されることができ、例としては、ポリ(メチルメタクリレート)、メタクリレート型コポリマー、アクリルゴム、セルロース誘導体、ポリビニルアセテートおよびポリ(α−シアノアクリレート)が挙げられる。増粘剤の量は、一般にシアノアクリレート接着剤組成物の全重量を基として約0.01〜30重量%、好ましくは5〜25重量%が適する。
【0063】
同様に、ヒュームドシリカ、疎水性シリカ、および米国特許第4,533,422号公報(Litke)に記載されているような、ポリジアルキルシロキサンまたはトリアルキルシランで処理されたある種のヒュームドシリカフィラーは、増粘剤またはチクソトロープ剤としてシアノアクリレート組成物において、例えば、シアノアクリレート接着剤組成物の全重量を基として0.01〜20.0重量%、好ましくは5.0〜20.0重量%の量で有用に使用してよい。しかしながらまた、列挙されたポリマー材料が存在すると、それは好ましくない可能性がある。
【0064】
香料、染料、顔料などは使用目的によって、α−シアノアクリレートモノマーの安定性に悪影響を及ばさない量で添加してよい。そのような添加剤を使用することはシアノアクリレート接着剤の当業者の技術範囲内であり、本明細書で詳しく記載する必要はない。
【0065】
シアノアクリレート促進剤は従来の方法、例えば、組成物の全重量を基として約0.01〜5.0重量%、好ましくは0.01〜2.0重量%の量で使用してもよい。有用な促進剤の非限定的な例としては、カリックスアレーン、オキサカリックスアレーン、無水フタル酸、非イオン性表面活性剤、シラクラウン、クラウンエーテルおよびシクロデキストリン、ポリ(エチレングリコール)ジ(メタ)アクリレートおよびエトキシ化水素化合物が挙げられる。例えば、米国特許第4,170,585号、同4,450,265号、同6,294,629号、および同6,457,331号各公報を参照(これらの内容は参照により本明細書に組み込まれる)。
【0066】
本発明の組成物および生成物の調製は、ポリマー材料を重合可能な組成物へ単に混合させることによって達成されうる。これらの成分はわずかに高い温度条件下、例えば80℃から100℃で、約1000rpmで混合されることが好ましい。次いで、温度を約80℃から100℃に維持しながらポリマー材料を添加してよい。実際に用いられる温度は、マトリックス材料の融点によって変化してもよい。ポリマー材料が添加された後、混合速度を約1500rpmに増加して金属粉末および/またはグラファイトを添加してもよい。このようにして形成された組成物は、熱い内にリップスティック型ディスペンサーの中にディスペンスされる。次いで、本発明の組成物を作り出すためにディスペンサーを冷却させる。ポリマー材料はその添加前に上記温度まで予熱されていてよい。
【0067】
混合は、ポリマー材料を重合可能な組成物に組み込むのに充分な時間実施され、バッチサイズによって変えることができる。一般的に、ポリマー材料の所望の混合を達成するためには、数秒のみ、または数分が必要とされる。組成物は、室温において約2〜約100時間(その重合可能な組成物の性質による)で、それ自身を非流動性にすると考えられる。このことはポリマー材料の固有の性質に起因し、それは膨潤性を有し、およびイン・サイチュで有効に分岐鎖マトリックスを形成するために設計される。いかなる特定の仮説に縛られることは望まないが、ポリマー材料の粒子はその粒子的性質を保持し、しかしなお、多量の重合可能な組成物を受け入れると考えられる。その結果、ポリマー材料の粒子は重合可能な組成物に非流動特性を与えるが、それでもなお、その粒子性質のために表面に滑らかに伸展する。受け入れを可能にするマトリックス粒子の一部は可溶化し、その粒子性形態の保持を可能にするマトリックス粒子の一部は不溶化するようである。ポリマー材料が添加された後、このように形成された組成物は、熱い内にリップスティック型ディスペンサーの中にディスペンスしてよい。次いで、本発明の組成物および製造物品を作り出すためにディスペンサーを冷却させる。
【0068】
また、本発明は、光学アプリケータを有する、または有しないディスペンサー容器内で、上記の非流動性シアノアクリレート接着剤組成物を含む製造物品を意図する。ディスペンサーは、それによって機械工またはメンテナンス作業者が、ディスペンサーをポケット、エプロンまたは道具箱に入れて容易に運ぶことができ、漏出または混入を受けやすい部分の漏出または混入を恐れることなく、必要に応じてそれを使用することができるように、ポケットサイズの大きさであることが好ましい。
【0069】
本容器は、一般に容器壁の上部および周りに適合する蓋に取り付けられる。
【0070】
ディスペンス開口部に対し反対側の容器末端、すなわち容器の底部末端には、その近傍に接着剤を機械的に繰り出させるための機構が設置されている。これらの機構は一般に当該技術分野において周知であり、1つの方向に回したとき容器内にある接着剤をディスペンス開口部に繰り出させ、別の方向に回したときシアノアクリレート接着剤を反対方向に移動させる、容器の底部に設置されているつまみを含むことができる押し込み手段を含む。この機械的にシアノアクリレート接着剤を繰り出させるための機構は、非流動性シアノアクリレート接着剤組成物に摩擦を生じさせ、その摩擦は組成物が塗布される間、組成物を自由流動性にする。
【0071】
より具体的には、図1−30を参照することで製造物品が一層詳細に示される。図1は、壁20によって定義される概ね細長い管形状を有し、および周辺21で定義されるディスペンス末端を有するディスペンス容器10を示す。図のように蓋50は、管状壁20の上に適合することで管状壁と密接にかみ合わせるように設計されている。組成物30は図1に示され、容器10内にある。図2は、組成物30を繰り出させるために回転させる刻み付きつまみ40を使用して、組成物が周辺21の上方に繰り出されていることを示す。つまみ40を反対方向に回転することで、容器内で組成物30を下方に戻させる。
【0072】
図1は、壁20によって定義される概ね細長い管形状を有し、および周辺21で定義されるディスペンス末端を有する容器10を示す。図のように蓋50は、管状壁20の上に適合することで、管状壁と密接にかみ合わせるように設計されている。蓋50は管状壁20とかみ合うことで環境湿度に対するバリヤを提供し、容器10内に配置されたシアノアクリレート接着剤組成物の早期硬化を防ぐ。例えば、アルミニウムの金属管状壁(図1には示されておらず、図4に23で示されている)、もしくは金属スリーブ(それらの内に、シアノアクリレート接着剤組成物が配置されてよい)、ならびに任意の金属蓋は有用である。この金属スリーブは、早期重合をさらに防ぐ。組成物30は図1に示され、容器10内にある。図2は、容器10内にある組成物30を繰り出させるために回転させる刻み付きつまみ40を使用して組成物が周辺21の上方に繰り出されていることを示す。1つの実施形態では、つまみ40を反対方向に回転することで、容器10内で組成物30を下方に戻してよい。
【0073】
図3は、ディスペンス末端周辺22を有する容器10を示し、ディスペンス末端周辺は開口部を定義し、および代替的なノッチ形状を有する。そのような設計は、あるいは波形であってもよく、または組成物が塗布される表面型に適合することができる他の幾何学的形状を有していてもよい。例えば、図4は、例えばボルト、スクリューまたは棒状部品の丸みを帯びた表面を有する部品に適合するために、向かい合う凹形の表面を容器の周辺23に有する容器10を示す。図5は、向かい合う凹形の表面を、ノッチ領域との組合せで有する周辺24を示す。
【0074】
図6は、容器の周辺25でより拡大された、向かい合う凹形領域を有する容器10を示す。
【0075】
図7は、末端表面65および組成物がディスペンスされる細長いアパーチュア70を有するディスペンス末端を有する容器10を示す。
【0076】
図8は、概ね円形なアパーチュア71の形態にある、異なったアパーチュア形状を示す。
【0077】
図9は末端表面66を有する容器10を示し、末端表面内のアパーチュア72は末端表面66の幾何学的形状に従うために、細長く、および凹形であることを示す。この容器に対する蓋51(図9および10に示されている)は周辺80の周りに適合しており、アパーチュア付(図9)またはアパーチュアなし(図10)で設計されてよい。
【0078】
図11では、細長いアパーチュア73を有する蓋51が示されており、蓋は密閉手段(示されていない)によって開閉でき、および周辺80の上を覆って適合させることができる。
【0079】
代替的な実施形態では図12は、壁110によって定義される概ね細長い管形状を有し、および繊維チップディスペンサー114によって定義されるディスペンス末端112を有する容器100を示す。図のように蓋116は、フランジ118を使用して加圧してかみ合わせることによって、管状壁110と密接にかみ合わせるように設計されている。好ましくは、蓋116は管状壁110とフランジ118でかみ合い、環境湿度に対するバリヤを提供し、容器110内に配置されたシアノアクリレート接着剤組成物の早期硬化を防ぐ。図13は、容器110内の組成物を機械的に繰り出させるために回転する刻み付きつまみ124を使用して、折り畳み式の内部ライナー122内の組成物120を繊維チップディスペンサーに繰り出されていることを示す。
【0080】
代替的な実施形態では、図14は、壁110によって定義される概ね細長い管形状を有し、および円形アパーチュア130を有する中空でない末端128によって定義されるディスペンス末端126を有する容器100を示す。
【0081】
代替的な実施形態では、図15は、壁110によって定義される概ね細長い管形状を有し、およびディスペンサー134によって定義されるディスペンス末端132を有する容器100を示す。
【0082】
代替的な実施形態では、図16は、壁110によって定義される概ね細長い管形状を有し、および垂直配向のローラー138によって定義されるディスペンス末端136を有する容器100を示す。
【0083】
代替的な実施形態では、図17は、壁110によって定義される概ね細長い管形状を有し、および水平配向のローラー142によって定義されるディスペンス末端140を有する容器100を示す。
【0084】
さらに代替的な実施形態では、図18〜20は概ね円筒形の容器202を有し、および流動性液体のディスペンシングのためのアクチュエータ206によって定義されるディスペンス末端204を有するディスペンサー200を示す。容器202は、下位本体部分210および上位本体部分212からなる、概ね細長い管形状本体208を有する。下位本体部分は概ね円筒形の壁214、底部プレート216および頂部壁218によって定義され、圧力下で流動性液体222を含有するための下位本体空洞220を定義している。上位本体部分212は、上方へ付属する概ね円筒形の開放壁部分224からなり、上位本体空洞226を定義している。
【0085】
アクチュエータ206は、アクチュエータ本体228、およびディスペンスヘッド230を動かしたときに液体を放出するためのアパーチュア232を有するディスペンシングヘッドからなる。アクチュエータ本体228は、開放上位部分234(それに対して固定された関係でディスペンシングヘッド232を受容する)、および下位の概ね円筒形の壁238および頂部壁240によって定義される下方に付属する開放下位部分236(アクチュエータ本体下位部分空洞242を定義する)を有する。アクチュエータ本体下位部分236は上位本体部分212に摺動自在に受容され、上位本体部分上の上位へり244によって上位本体部分中に保持される。
【0086】
下位本体部分頂部壁218は弁受容開口部246を有し、その中に摺動自在に下位弁248を受容する。アクチュエータ本体下位部分頂部壁240は弁受容開口部250を有し、その中に摺動自在に上位弁252を受容する。蛇腹組立部254は、アクチュエータ本体下位部分頂部壁240および下位本体部分頂部壁218の間に配置され、加圧条件で流動性液体を保持する。
【0087】
下位本体部分空洞220は、加圧条件で空洞220中にある流動性液体222を維持するためにピストン256と摺動関係を保持する。
【0088】
図のように蓋258は、上位容器本体の円筒形の壁部分224と密接にかみ合うように設計される。
【0089】
下位弁開口部246は、下位弁248上の下位弁部品253に密接にかみ合わせるための弁座251からなる。また、下位本体部分頂部壁218は、下位弁248の上方移動を制限するため4個の弁保持部品255(2個だけが示されている)を有する。
【0090】
上位弁開口部250は、上位弁252上の上位弁部品259と密接にかみ合わせるための弁座257からなる。
【0091】
さらなる実施形態では、図21−24は実質的に円筒形の本体ユニット310を有するディスペンサー300を示す。本体ユニット310は外部円筒形の流体貯留槽312および内部円筒形の流体貯留槽314を含む。両方の貯留槽312、314は本体ユニット310の全長を含む。外部円筒形の流体貯留槽312は外部円形底板316を含み、外部円筒形の流体貯留槽312の下位壁を定義している。内部流体貯留槽314は内部円形底板318を含み、内部円筒形の流体貯留槽314の下位壁を定義している。本体ユニットは、本体ユニット310の底部分を定義する円形底板320を含む。底板320は、さらに内部円形底板318を受容するための円形開口部322を含む。
【0092】
外部円筒形の流体貯留槽312は、外部円筒形の流体貯留槽312の上位壁部分326中に外部流体開口部324を有する。同様に、内部円筒形の流体貯留槽314は、内部円筒形の流体貯留槽314の上位壁部分330中に内部流体開口部328を有する。加えて、戻り止め332、および弁組立ユニット336の適切なアライメントを助ける、対応するアライメントピン334がある。
【0093】
弁組立ユニット336は、本体ユニット310の上に押圧固定される。弁組立ユニット336は内部浸漬管338を含み、それは実質的に大きさが内部流体開口部328に類似している。また、弁組立ユニット336は外部浸漬管340を含み、それは実質的に大きさが外部流体開口部324に類似している。本体ユニット310と弁組立ユニット336のただ1つの正しい対応があることを保証するために、流体開口部および対応する浸漬管はそれぞれ異なった直径を有する。
【0094】
弁組立ユニット336は内部弁座342を有し、内部弁座342の上には内部チェックボール346を含む。加えて、弁組立ユニット336はまた、外部弁座348を含み、外部弁座348の上には外部チェックボール350を含む。弁組立ユニット336は、外部円筒形の擁壁352および複数の固定タブ356を含む内部円筒形の擁壁354を含む。
【0095】
混合ユニット358は内部擁壁354内に押圧適合される。混合ユニット358は内部浸漬管360を含み、それは弁組立ユニット336に接続して第1の混合チャンバー362を作り出す。また、混合ユニット358は、弁組立ユニット336に接続して第2の混合チャンバー366を形成する外部浸漬管364を含む。混合ユニット358は、バネ376を収納するバネ収納空洞の下位部分370を内部擁壁354と共に形成する混合ユニット外部擁壁368を含む。混合ユニットおよび内部浸漬管360は第2の混合チャンバー366を第1の混合チャンバー362に接続している通路374を作り出すスリットを有する。
【0096】
アクチュエータ本体ユニット378は実質的に円筒形であり、混合ユニット358に押圧固定される。アクチュエータ本体ユニット378は、弁組立ユニット固定タブ356と連結する複数の固定タブ380によって混合ユニット358に固定される。アクチュエータ本体ユニット378は外部アクチュエータ擁壁382を有し、それは混合ユニット外部擁壁368内に適合する。アクチュエータ本体ユニットは第2の混合チャンバー366の上位壁領域を定義する。また、アクチュエータ本体ユニット378はアクチュエータ内部浸漬管384を有し、それは形状が円筒形であって弁座386およびチェックボール388を含む。アクチュエータ本体ユニット378は、ガスケット390および貯留槽を作り出す円筒形の上位擁壁392を有する。円筒形の上位擁壁392は周辺から離れた部分を有し、上位出口流路394のための通路を作り出す。
【0097】
実質的に円筒形のディスペンシングヘッド396は、アクチュエータ本体ユニット378に押圧固定される。ディスペンシングヘッド396は実質的に円筒形の外部擁壁398有し、それは円筒形の上位擁壁392内に適合する。ディスペンシングヘッドは、下位出口流路394に接続される上位出口流路400、およびディスペンシングヘッドアパーチュア402を有する。さらに、本体ユニット310に押圧固定される実質的に円筒形の蓋404があり、それはディスペンシングヘッドを取り囲み、蓋リッジ406に固定される。
【0098】
代替的な実施形態では、図25は実質的に円筒形の本体ユニット510を有するディスペンサー500を示す。本体ユニット510は、第1の半円筒形の流体貯留槽512および第2の半円筒形の流体貯留槽514に分けられる。本体ユニットの上位壁516は、第1の円形開口部518および第2の円形開口部520を有する。本体ユニット510の上位壁は、さらに、固定つまみ(示されていない)を受容するために2つの固定スロット(示されていない)を含む。
【0099】
弁組立ユニット522は本体ユニット510に固定され、タブ(示されていない)およびスロット(示されていない)の連結によって固定される。また、弁組立ユニット522は、第1の円筒形の開口部526を有する第1のアクチュエータ収納器524、および第2の円筒形の開口部530を有する第2のアクチュエータ収納器528を含む。第1のモジュールケーシング532は、第1のアクチュエータ収納器524に押圧固定される。第1のモジュールケーシング532は、さらに、第1の内部プランジャー536を含み、第1のプランジャーヘッド538および第1のプランジャーシャフト540を有する。第1のプランジャーヘッド538は、さらに、第1の内部プランジャー536と第1の外部擁壁544の間に防水シールを提供するために第1のガスケット542を含む。加えて、第1の外部擁壁544の底部で防水シールを提供するために、第1の内部O−リング546がある。第1の外部擁壁544は第1のモジュールケーシング532内に押圧適合され、さらに、外部擁壁544と第1のモジュールケーシング532の間に防水シールを提供するために外部O−リング548を含む。
【0100】
同様に、第2のモジュールケーシング534は、さらに、第2の内部プランジャー550を含み、第2プランジャーヘッド552および第2のプランジャーシャフト554を有する。第2のプランジャーヘッド552は、さらに、第2の内部プランジャー550と第2の外部擁壁558の間に防水シールを提供するために第2のガスケット556を含む。加えて、第2の外部擁壁558の底部で防水シールを提供するために、第2の内部O−リング560がある。外部擁壁558は第2のモジュールケーシング534内に押圧適合され、さらに、第2の外部擁壁558と第2のモジュールケーシング534の間に防水シールを提供するために外部O−リング562を含む。
【0101】
モジュールケーシング532、534は、それぞれ流体貯留槽512、514の上位壁部分516を定義する。プランジャーヘッド538、552は、それぞれ流体チャンバー564および566に対する上位壁部分を定義する。また、内部プランジャー536、550は小さな開口部を有し、および中空であって第1の通路568および第2の通路570を提供し、流体チャンバー564および566をディスペンシングヘッド572に接続する。加えて、第1のモジュールケーシング532は第2の外部O−リング576を有する。
【0102】
アクチュエータ収納ユニット524、528に巻きつけられているのは、第1のバネ578および第2のバネ580である。
【0103】
加えて、図28に示されているように、本体ユニット510に押圧固定される実質的に円筒形の蓋582があり、それはディスペンシングヘッド572を取り囲み、蓋リッジ584に乗る。
【0104】
図29を参照して、ディスペンシングヘッド572は第1の通路568を受容する第1の下向き管586を有し、従って、第1の下位出口流路588を定義する。第1の下位出口流路588は第1の上位出口流路590に接続し、第1のアパーチュア592に向かって弧を描く。
【0105】
同様に、ディスペンシングヘッド572は第2の通路570を受容する第2の下向き管594を有し、従って、第2の下位出口流路596を定義する。第2の下位出口流路596は第2の上位出口流路598に接続し、第2のアパーチュア600に向かって弧を描く。アパーチュア592、600は相互に隣り合って配置され、それによって流体は別の貯留槽からディスペンスされるが、しかしそれでもなお使用者には同時にディスペンスされる。
【0106】
図30を参照して、別の実施形態では、第1および第2の上位出口流路590、598はそれぞれ、単一のアパーチュア602内に結合することができる。これは先の実施形態と同様に機能するが、ただし流体が単一のアパーチュア602によりディスペンシングヘッド572から出る寸前に上位出口流路590、598の中で混合されることを除外する。
【0107】
他の有用なディスペンサーまたはアプリケータは国際特許公開第WO01/91915号公報に開示されており、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。アプリケータは、ディスペンサーまたは容器本体がなくてもシアノアクリレート接着剤組成物の早期重合を防ぐための、ディスペンサー開口部とその対の蓋の間で形成されたシールを含む。
【0108】
下記の非限定的な実施例は、本発明をさら例示することを目的とする。
【実施例】
【0109】
実施例1
指示された量の粉末形態のポリマー材料および増粘剤とを加え合わせ、ディスペンサーの中でポリマー粉末がシアノアクリレート組成物中に分散されるまで、約30秒間(5分以上が好ましいと考えられるが)混合することによって、シアノアクリレート組成物AおよびBを調製した。ポリマー材料の加え合わせる前にシアノアクリレート組成物を任意にわずかに、例えば、約122°F(50℃)で加熱してもよい。
【0110】
【表3】
【0111】
本発明の各組成物をリップスティック型アルミニウムディスペンサー・パッケージの中にディスペンスし、約122°F(50℃)でポスト・ベークまたはその温度で一晩熟成した。本発明では、これらの材料によって、例えばシアノアクリレート組成物のような、通常、室温で流動性の組成物を室温で非流動性にし、180°F(82℃)までの温度、またはそれ以上の温度で非流動性を保つことが可能となる。本発明の各組成物1〜5では、得られた組成物は加速加熱熟成の後でも、目的とする表面全域でディスペンサーをワイピングすることによって基体上に容易にディスペンスされる軟質の非流動的一貫性を示す自己支持接着剤の集合体であった。
【0112】
これらの組成物に対する引張り剪断試験片を、各組成物を標準的スチール基体上に同量配置して調製した。本発明の非流動性組成物をリップスティック型ディスペンサーから手動で塗布した。調製した試料を下記の温度で硬化した。ASTM D1002によって、試験片を0.5インチ/分で引っ張った。本発明の組成物をコントロール、すなわち、流動性シアノアクリレート組成物と比較した。引張り剪断強度(psi)を以下、表IIの通り記録した。
【0113】
【表4】
【0114】
本発明の組成物は、市販品で入手可能な液体およびゲルシアノアクリレート製品に匹敵する引張り剪断強度を有する。
【0115】
本発明の組成物は、例えばアルミニウム管などの容器の中に貯蔵した場合、安定であった。加速安定性試験を82℃で以下の通り行った。
【0116】
【表5】
【0117】
本発明の組成物は、市販品で入手可能な液体およびゲルシアノアクリレート製品に匹敵する保存可能期間を有する。
図1
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