【文献】
水野 一男,2009年自動認識システム大賞受賞システムプレゼンテーション,月刊自動認識,日本,日本工業出版株式会社,2010年 1月10日,第23巻 第1号,p.5−7
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
外部装置と無線通信を行う無線通信装置と、搭乗券の情報が記録された二次元コードを表示可能な表示器とを有し、且つ搭乗予定者が予め所持する携帯端末を用いた空港利用システムであって、
前記携帯端末の前記表示器に表示される前記二次元コードを読み取り可能なコード読取装置と、
前記携帯端末の前記無線通信装置と無線通信を行うことで前記携帯端末の連絡先を取得する連絡先取得装置と、
前記連絡先取得装置によって取得された前記携帯端末の連絡先と、前記コード読取装置で読み取られた前記二次元コードに記録された前記搭乗券の情報とを対応付けた対応情報を生成する対応付け装置と、
空港内の複数位置にそれぞれ設けられ、前記携帯端末の前記無線通信装置を通信対象として無線通信可能な複数のアクセスポイントと、
複数の前記アクセスポイントと前記無線通信装置との間で行われる無線通信の結果に基づいて、当該無線通信装置を備えた前記携帯端末の位置を特定する位置特定装置と、
前記対応付け装置によって生成された前記対応情報に基づいて、当該対応情報で特定される前記携帯端末に対して連絡を行う連絡装置と、
前記位置特定装置による位置特定結果に基づき、前記アクセスポイントと無線通信を行った前記通信対象の現在位置を空港内の地図の画像に対してリアルタイムに表示する表示装置と、
を有し、
前記位置特定装置は、前記アクセスポイントと無線通信を行った複数の前記通信対象の位置を特定可能とされており、前記通信対象の位置を複数時期に亘って順次記録し、
複数の搭乗予定者の中から搭乗処理が済んでいない未搭乗者を特定する未搭乗者特定装置を備え、
前記表示装置は、前記未搭乗者特定装置によって特定された前記未搭乗者と、前記対応付け装置によって生成された前記対応情報と、前記位置特定装置によって記録された各時期における前記通信対象の位置とに基づいて、搭乗処理が済んでいない前記未搭乗者に絞って当該未搭乗者が所持する前記通信対象の移動軌跡を、移動方向及び通信が確立された位置での時刻を加えて選択的に表示可能とされていることを特徴とする空港利用システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
空港では、飛行機の搭乗時間になっても搭乗客が現れない場合もあり、このような場合、従来では、場内放送を行ったり、係員が空港内施設を探し回ったりすることで対応していた。しかしながら、場内放送では搭乗客が気づかないことが多く、係員が空港内施設を探し回る方法では、係員の労力や時間を大きくとられてしまうという問題があった。
【0008】
このような問題に対し、特許文献1、2の技術では、システム運用側(例えば航空会社)で搭乗客の位置をある程度特定できるため、捜索時間をある程度は短縮することができる。しかしながら、これらの技術では、捜索対象者のみに選択的に連絡するといったことができず、連絡の方法として、場内放送を行ったり、係員が空港内施設を探し回ったりする必要がある点は従来と同じであった。
【0009】
一方、特許文献3、4の技術では、搭乗者の位置把握及び搭乗者への情報提供が可能となるため、場内放送を行ったり、係員が空港内施設を探し回ったりする必要がなくなり、係員の負担を大きく軽減することができる。しかしながら、これらの技術では、チェックイン時に表示装置を備えた専用の端末を発行し、これを搭乗者(搭乗予定者)に所持してもらう必要があるため、例えば航空会社などの運用側にとっては端末の準備や回収に伴う負担(準備や回収に伴う係員の作業負担、端末準備費用などのコスト面の負担等)が大きかった。特に、一時的に運用側から与えられた端末のため、所持したり使用したりすることに慣れておらず、搭乗者が忘れたり、無くしたりすることが想定される。その場合、結局、場内放送を行ったり、係員が空港内施設を探し回ったりする必要がある。
【0010】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、システム運用側に大きな負担を強いることなく、搭乗者の位置把握及び搭乗者への効率的な情報提供を可能とし得るシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
第1の発明は、外部装置と無線通信を行う無線通信装置と、搭乗券の情報が記録された二次元コードを表示可能な表示器とを有し、且つ搭乗予定者が予め所持する携帯端末を用いた空港利用システムであって、
前記携帯端末の前記表示器に表示される前記二次元コードを読み取り可能なコード読取装置と、
前記携帯端末の前記無線通信装置と無線通信を行うことで前記携帯端末の連絡先を取得する連絡先取得装置と、
前記連絡先取得装置によって取得された前記携帯端末の連絡先と、前記コード読取装置で読み取られた前記二次元コードに記録された前記搭乗券の情報とを対応付けた対応情報を生成する対応付け装置と、
空港内の複数位置にそれぞれ設けられ、前記携帯端末の前記無線通信装置を通信対象として無線通信可能な複数のアクセスポイントと、
複数の前記アクセスポイントと前記無線通信装置との間で行われる無線通信の結果に基づいて、当該無線通信装置を備えた前記携帯端末の位置を特定する位置特定装置と、
前記対応付け装置によって生成された前記対応情報に基づいて、当該対応情報で特定される前記携帯端末に対して連絡を行う連絡装置と、
前記位置特定装置による位置特定結果に基づき、前記アクセスポイントと無線通信を行った前記通信対象の現在位置を空港内の地図の画像に対してリアルタイムに表示する表示装置と、
を有
し、
前記位置特定装置は、前記アクセスポイントと無線通信を行った複数の前記通信対象の位置を特定可能とされており、前記通信対象の位置を複数時期に亘って順次記録し、
複数の搭乗予定者の中から搭乗処理が済んでいない未搭乗者を特定する未搭乗者特定装置を備え、
前記表示装置は、前記未搭乗者特定装置によって特定された前記未搭乗者と、前記対応付け装置によって生成された前記対応情報と、前記位置特定装置によって記録された各時期における前記通信対象の位置とに基づいて、搭乗処理が済んでいない前記未搭乗者に絞って当該未搭乗者が所持する前記通信対象の移動軌跡を、移動方向及び通信が確立された位置での時刻を加えて選択的に表示可能とされていることを特徴とする。
【0012】
第2の発明は、搭乗券の情報が記録された二次元コードを表示可能な表示器を有し、搭乗予定者が予め所持する携帯端末を用いた空港利用システムであって、
前記携帯端末の前記表示器に表示される前記二次元コードを読み取り可能なコード読取装置と、
固有IDが記録された無線タグを発行するタグ発行装置と、
前記携帯端末の連絡先を取得する連絡先取得装置と、
前記連絡先取得装置によって取得された前記携帯端末の連絡先と、前記コード読取装置で読み取られた前記二次元コードに記録された前記搭乗券の情報と、前記タグ発行装置にて発行された前記無線タグの前記固有IDとを対応付けた対応情報を生成する対応付け装置と、
空港内の複数位置にそれぞれ設けられ、前記無線タグを通信対象として無線通信可能な複数のアクセスポイントと、
複数の前記アクセスポイントと前記無線タグとの間で行われる無線通信の結果に基づいて、当該無線タグの位置を特定する位置特定装置と、
前記対応付け装置によって生成された前記対応情報に基づいて、当該対応情報で特定される前記携帯端末に対して連絡を行う連絡装置と、
前記位置特定装置による位置特定結果に基づき、前記アクセスポイントと無線通信を行った前記通信対象の現在位置を空港内の地図の画像に対してリアルタイムに表示する表示装置と、
を有
し、
前記位置特定装置は、前記アクセスポイントと無線通信を行った複数の前記通信対象の位置を特定可能とされており、前記通信対象の位置を複数時期に亘って順次記録し、
複数の搭乗予定者の中から搭乗処理が済んでいない未搭乗者を特定する未搭乗者特定装置を備え、
前記表示装置は、前記未搭乗者特定装置によって特定された前記未搭乗者と、前記対応付け装置によって生成された前記対応情報と、前記位置特定装置によって記録された各時期における前記通信対象の位置とに基づいて、搭乗処理が済んでいない前記未搭乗者に絞って当該未搭乗者が所持する前記通信対象の移動軌跡を、移動方向及び通信が確立された位置での時刻を加えて選択的に表示可能とされていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明では、二次元コードを読み取ることで搭乗券の情報を取得すると共に、搭乗予定者が予め所持する携帯端末の連絡先を取得し、これらを対応付けた対応情報を生成している。これにより、各搭乗予定者の携帯端末の連絡先を運用側で管理できるようになる。一方、空港内の複数位置に複数のアクセスポイントがそれぞれ設けられており、これら複数のアクセスポイントと携帯端末に設けられた無線通信装置との間で行われる無線通信の結果に基づいて携帯端末の位置を特定できるようになっている。このようにすることで、位置特定装置を運用する運用側が搭乗予定者の携帯端末の位置(即ち、搭乗予定者がいる可能性の高い位置)を正確に把握することができる。従って、例えば係員が空港内で搭乗予定者を探す際により正確性の高い目処をつけて探すことができ、捜索の効率を格段に高めることができる。更に、上記のような位置把握に加え、搭乗予定者の携帯端末に直接連絡することもでき、搭乗予定者に緊急の情報や有益な情報(特に、特定された搭乗予定者の位置に基づく情報等)を提供可能となる。
特に、前記位置特定装置による位置特定結果に基づき、前記アクセスポイントと無線通信を行った前記通信対象の現在位置を空港内の地図の画像に対してリアルタイムに表示する表示装置が設けられている。
この構成によれば、システム運用側が搭乗予定者の位置を視覚的に認識することができ、搭乗予定者の捜索等を行う上でより利便性が高まる。
また、前記位置特定装置は、前記アクセスポイントと無線通信を行った複数の前記通信対象の位置を特定可能とされており、前記通信対象の位置を複数時期に亘って順次記録し、複数の搭乗予定者の中から搭乗処理が済んでいない未搭乗者を特定する未搭乗者特定装置を備え、前記表示装置は、前記未搭乗者特定装置によって特定された前記未搭乗者と、前記対応付け装置によって生成された前記対応情報と、前記位置特定装置によって記録された各時期における前記通信対象の位置とに基づいて、搭乗処理が済んでいない前記未搭乗者に絞って当該未搭乗者が所持する前記通信対象の移動軌跡を、移動方向及び通信が確立された位置での時刻を加えて選択的に表示可能となっている。
この構成では、搭乗処理が済んでいない未搭乗者に絞って当該未搭乗者の移動軌跡を選択的に表示することができるため、搭乗時刻に近い場合や搭乗時刻を過ぎた場合に運用側は搭乗処理が済んでいない各未搭乗者が空港内のどこにいるか或いはどのように散らばっているかを視覚的に把握した上で効率的に捜索を行うことができる。例えば、未搭乗者が空港内の複数位置に散らばっている場合、より探しやすく時間のかからないルートを選んで捜索を行うといったことが可能となる。
また、搭乗予定者がどのような経路で移動したかを視覚的に認識可能となり、運用側が搭乗予定者の移動パターンを把握することができる。このため、例えば、捜索等を行う際には移動パターンを踏まえた上で予測を立てて捜索するといったことが可能となり、或いは、搭乗予定者の移動パターンの情報をマーケティングや顧客サービス向上(空港内施設の配置検討等)に役立てるといった活動なども可能となる。
【0014】
請求項2の発明では、各搭乗予定者の携帯端末の連絡先を固有IDと対応付けた形で運用側で管理できるようになっている。一方、空港内の複数位置に複数のアクセスポイントがそれぞれ設けられており、これら複数のアクセスポイントと搭乗予定者に貸与又は譲渡される無線タグとの間で行われる無線通信の結果に基づいて携帯端末の位置を特定できるようになっている。この構成によれば、位置特定装置を運用する運用側が搭乗予定者が所持しているであろう無線タグの位置(即ち、搭乗予定者がいる可能性の高い位置)を正確に把握することができる。従って、例えば係員が空港内で搭乗予定者を探す際により正確性の高い目処をつけて探すことができ、捜索の効率を格段に高めることができる。更に、上記のような位置把握に加え、搭乗予定者の携帯端末に直接連絡することもでき、搭乗予定者に緊急の情報や有益な情報(特に、特定された搭乗予定者の位置に基づく情報等)を提供可能となる。
【0015】
特に、前記位置特定装置による位置特定結果に基づき、前記アクセスポイントと無線通信を行った前記通信対象の現在位置を空港内の地図の画像に対してリアルタイムに表示する表示装置が設けられている。
この構成によれば、システム運用側が搭乗予定者の位置を視覚的に認識することができ、搭乗予定者の捜索等を行う上でより利便性が高まる。
また、前記位置特定装置は、前記アクセスポイントと無線通信を行った複数の前記通信対象の位置を特定可能とされており、前記通信対象の位置を複数時期に亘って順次記録し、複数の搭乗予定者の中から搭乗処理が済んでいない未搭乗者を特定する未搭乗者特定装置を備え、前記表示装置は、前記未搭乗者特定装置によって特定された前記未搭乗者と、前記対応付け装置によって生成された前記対応情報と、前記位置特定装置によって記録された各時期における前記通信対象の位置とに基づいて、搭乗処理が済んでいない前記未搭乗者に絞って当該未搭乗者が所持する前記通信対象の移動軌跡を、移動方向及び通信が確立された位置での時刻を加えて選択的に表示可能となっている。
この構成では、搭乗処理が済んでいない未搭乗者に絞って当該未搭乗者の移動軌跡を選択的に表示することができるため、搭乗時刻に近い場合や搭乗時刻を過ぎた場合に運用側は搭乗処理が済んでいない各未搭乗者が空港内のどこにいるか或いはどのように散らばっているかを視覚的に把握した上で効率的に捜索を行うことができる。例えば、未搭乗者が空港内の複数位置に散らばっている場合、より探しやすく時間のかからないルートを選んで捜索を行うといったことが可能となる。
また、搭乗予定者がどのような経路で移動したかを視覚的に認識可能となり、運用側が搭乗予定者の移動パターンを把握することができる。このため、例えば、捜索等を行う際には移動パターンを踏まえた上で予測を立てて捜索するといったことが可能となり、或いは、搭乗予定者の移動パターンの情報をマーケティングや顧客サービス向上(空港内施設の配置検討等)に役立てるといった活動なども可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
[第1実施形態]
以下、本発明を具現化した第1実施形態について、図面を参照して説明する。
(空港利用システムの全体構成)
この空港利用システム1(以下、単にシステム1ともいう)では、搭乗客が所有する携帯端末(スマートフォンや無線LAN機能(例えばWiFi(登録商標)通信機能)を有する携帯電話等)を利用し、WiFi(登録商標)通信等の無線通信機能を活用して位置の把握を行っている。そして、各携帯端末に対しフライト情報や空港情報を提供可能となっており、登録された連絡先(メールアドレス等)に基づいて個人向けメッセージを送信可能な仕組みとしている。
【0021】
図1は、ある空港を出発空港とするときの当該空港で実施される空港利用システム1の構成を示すものであり、主として、サーバ3、搭乗者位置管理端末(以下、管理端末ともいう)4、複数のアクセスポイント5、受付システム40等が設けられている。
【0022】
サーバ3は、空港利用者に関する情報を管理する管理装置であり、例えば、
図2のように構成され、LAN等の通信ネットワークを介して後述する受付システム40、複数のアクセスポイント5、管理端末4と通信可能に接続されている。このサーバ3は、例えばコンピュータとして構成され、CPU等によって構成される制御部31、液晶モニタ等の公知の表示装置として構成される表示部32、マウスやキーボード等の公知の入力装置として構成される入力部33、ROM、RAM、HDD等の公知の記憶装置として構成される記憶部34、有線LAN接続、無線LAN接続、インターネット接続等が可能な1又は複数のインタフェースとして構成される通信部35などを備えている。また、記憶部34には、
図3に示す後述の対応情報(空港利用者に関する情報)を記憶したデータベースが格納されている。なお、サーバ3は、特定の航空会社によって管理、運用されるものであってもよく、特定の管理会社によって管理、運用されるものであってもよい。
【0023】
搭乗客位置管理端末(以下、単に管理端末ともいう)4は、表示装置4b(
図4等も参照)によって情報を表示し得る情報処理端末として構成されている。この管理端末4は、CPU等によって構成される制御部4a、液晶モニタ等の公知の表示装置として構成される表示装置4b、有線LAN接続、無線LAN接続、インターネット接続等が可能な1又は複数のインタフェースとして構成される通信部4c、マウスやキーボード等の公知の入力装置として構成される入力部4d、ROM、RAM、HDD等の公知の記憶装置として構成される記憶部4e等が設けられている。この管理端末4は、サーバ3と有線通信又は無線通信し得る構成で接続されており、サーバ3からの情報を取得可能に構成されると共に、サーバ3に対して情報送信可能に構成されている。
【0024】
各アクセスポイント5は、ハードウェア的には公知の無線LANアクセスポイントなどとして構成されており、サーバ3との間で公知の通信規格に従った無線通信又は有線通信が可能に構成されると共に、後述する携帯端末60との間で公知の無線通信規格に従った無線通信(例えば、Wi-Fi Alliance(ワイファイアライアンス)によって認定された製品によって行われるWiFi(登録商標)通信など)を行い得るように構成されている。具体的にはアクセスポイント5の通信エリア内に携帯端末60が存在する場合に、その携帯端末60との間で無線LAN通信を行うように構成されている。なお、アクセスポイント5のハードウェア構成は、無線通信規格に従った無線通信を行い得る構成であればよく、例えば全体的制御を司る制御回路や、メモリ、入力部、無線送受信部、有線通信インタフェースなどを備えている。
【0025】
本実施形態では、各アクセスポイント5が他のアクセスポイントとの間隔をあけて空港内の複数位置にそれぞれ配置されており、それぞれのアクセスポイント5において、携帯端末60に設けられた通信部66(無線通信装置)を通信対象として通信が可能な通信エリアが設定されている。そして、このように、複数のアクセスポイント5が互いに間隔をあけて空港内に分散して配置されているため、いずれかのアクセスポイント5が携帯端末60と無線通信を行ったときに、その無線通信を行ったアクセスポイント5を特定することで当該携帯端末60が存在するエリアを把握できるようになっている。なお、
図2では、それらの一部(第1アクセスポイント5a、第2アクセスポイント5b、第3アクセスポイント5c)を概略的に例示しているが、アクセスポイントの数はこれよりも多くても良く、少なくても良い。また、連続的にアクセスポイントが配置されていてもよい。また、アクセスポイントとの通信結果に基づいて携帯端末60の位置を特定する方法は、公知の様々な方法を用いることができ、携帯端末60がいずれかのアクセスポイントと通信を行った場合に当該アクセスポイントの通信エリアに携帯端末60が存在すると特定する特定方法のみならず、携帯端末60の現在位置において当該携帯端末60がいずれか複数のアクセスポイントと通信可能である場合に、それら複数のアクセスポイントの重複する通信エリアが携帯端末60の現在位置であると特定するようにしてもよい。更には、携帯端末60がいずれか複数のアクセスポイントと通信可能である場合に、各アクセスポイントとの通信に用いられる各電波強度に基づいて、公知の方法で携帯端末60の位置を詳細に特定するようにしてもよい。
【0026】
受付システム40は、例えばオペレータ等を必要としない無人のセルフチェックイン機として構成されている。この受付システム40は、
図2に示すように、様々な情報処理を行う制御部47と、QRコード(登録商標)等の情報コードを読み取り可能な二次元コードリーダ(以下、単にコードリーダとも称する)42と、サーバ3や携帯端末60と通信を行うための通信部43とを備えている。また、表示部44や記憶部45なども設けられている。
【0027】
二次元コードリーダ42は、QRコードなどの二次元コードを読み取り可能な公知の二次元コードリーダとして構成されている。この二次元コードリーダ42は、例えば、後述する携帯端末60で表示される情報コード(二次元コードQ)を撮像し得る撮像部や、この撮像部で撮像された二次元コードQのコード画像をデコードするデコード部を備えており、二次元コードQを構成する各セルによって記録されたデータを解読し、その解読結果を保存し得るようになっている。なお、二次元コードリーダ42は、「コード読取装置」の一例に相当し、携帯端末60の表示器62に表示される二次元コードQを読み取るように機能する。
【0028】
通信部43は、ハードウェア的には公知の無線LANアクセスポイントと同様に構成されており、後述する携帯端末60との間で公知の無線通信規格に従った無線通信(例えば、Wi-Fi Alliance(ワイファイアライアンス)によって認定された製品によって行われるWiFi(登録商標)通信など)を行い得るように構成されている。具体的には通信部43の通信エリア内に携帯端末60が存在する場合に、その携帯端末60との間で無線LAN通信を行うように構成されている。なお、通信部43のハードウェア構成は、無線通信規格に従った無線通信を行い得る構成であればよく、例えば全体的制御を司る制御回路や、メモリ、無線送受信部などを備えている。なお、通信部43は、「連絡先取得装置」の一例に相当し、携帯端末60の通信部66(無線通信装置)と無線通信を行うことで携帯端末60の連絡先(例えば、無線LAN通信を行う上で当該携帯端末に固有に付される識別番号(MACアドレス等)、電話番号、メールアドレス等)を取得するように機能する。
【0029】
制御部47は、例えばCPUを主体とする公知の情報処理装置として構成されており、様々な情報処理、制御処理を行い得るようになっている。本実施形態では、制御部47は、「対応付け装置」の一例に相当し、後述する処理により、上記「連絡先取得装置」によって取得された携帯端末60の連絡先(携帯端末60のメールアドレス等)と、二次元コードリーダ42(コード読取装置)で読み取られた二次元コードQに記録された情報(搭乗券の情報等)とを対応付けた対応情報を生成するように機能する。なお、このような対応情報の生成は、受付システム40ではなくサーバ3で行ってもよい。この場合、サーバ3の制御部31が「対応付け装置」の一例に相当する。また、対応情報の生成は、サーバ3の外部装置(例えば管理端末4)で行ってもよく、この場合、外部装置の制御部(例えば、管理端末4の制御部4a)が「対応付け装置」の一例に相当する。
【0030】
受付システム40をセルフチェックイン機として構成する場合、受付の際には、表示部44やスピーカなどによって案内を行うことが望ましい。例えば、「二次元コードを翳してください」「携帯端末との通信を開始しますか?」といった表示等を所定の順序で行い、各メッセージに応じた利用者の対応に応じて二次元コードリーダ42、通信部43を動作させるとともに、これら一連の動作から得られた情報に基づいて対応情報を生成することができる。或いは、このようにせずに、有人カウンタに上記受付システム40を配置し、オペレータが操作或いは操作の補助を行うようにしてもよい。
【0031】
(携帯端末の構成)
携帯端末60は、搭乗予定者(搭乗客)が空港利用前から自身のカバンやポケットなどに入れて予め所持するものであり、例えば搭乗予定者の所有物となっており、ハードウェア構成は公知の携帯情報端末と同様の構成をなしている。
図2の一部には、その主要部を概略的に例示しており、制御回路61と、表示器62、カメラ63、操作部64、メモリ65、通信部66などによって携帯端末60が構成されている。なお、
図1等に示す例では、携帯端末60がスマートフォンとして構成される場合を代表例として説明する。
【0032】
制御回路61は、CPUなどによって構成されるものであり、表示制御処理や、電話の発着信処理、電子メールの作成送受信処理、インターネット処理などを行うものである。この制御回路61は、特に、メモリ65に記憶された二次元コードQのデータに基づいて二次元コードQの画像を表示器62に表示させるように機能する。カメラ63は、CCDカメラやCMOSカメラ等の公知のカメラによって構成されている。表示器62は、例えば公知の液晶表示器等によって構成されており、制御回路61の表示制御を受けて、二次元コードQを表示するように構成されている。操作部64は、例えばタッチパネルや各種操作キーなどによって構成されており、利用者による外部操作が可能となっている。メモリ65は、例えば、ROM,RAM、不揮発性メモリなどの公知の記憶手段によって構成されており、特に、二次元コードQの画像を生成するためのデータを一時的に記憶可能となっている。
【0033】
通信部66は、外部装置と無線通信を行う「無線通信装置」に相当するものであり、規格化された地上系通信方式、衛星系通信方式、無線LAN通信などを行い得るものであり、公知の通信デバイスによって構成されている。例えば、アクセスポイント5や通信部43との間で公知の無線通信規格に従った無線通信(例えば、Wi-Fi Alliance(ワイファイアライアンス)によって認定された製品によって行われるWiFi(登録商標)通信など)を行い得るように構成されている。具体的には通信部66の通信エリア内にアクセスポイント5や通信部43が存在する場合に、それら無線デバイスとの間で無線LAN通信を行うように構成されている。なお、通信部66のハードウェア構成は、無線通信規格に従った無線通信を行い得る構成であればよく、例えば全体的制御を司る制御回路や、メモリ、無線送受信部などを備えている。また、携帯端末60は、
図2に示す要素以外の要素(例えば、スピーカ、マイク、二次電池等)も設けられているが、図示は省略している。また、ここでは、携帯端末の一例としてスマートフォンからなる携帯端末60を挙げているが、電話機能を有さない端末(例えば、小型のコンピュータやその他のPDA等)などを採用してもよい。
【0034】
このように構成される携帯端末60では、搭乗券の情報が記録された二次元コードを生成するためのデータが予めメモリ65に記憶されるようになっており、使用者が操作部64に対して所定操作を行ったときに搭乗券の情報が記録された二次元コードQが表示器62に表示されるようになっている。具体的には、各利用者は予め自宅のパーソナルコンピュータ又は携帯端末(携帯電話やスマートフォン等)からインターネットを介したオンライン手続きを行うことにより、或いは旅行代理店からのオンライン又はオフライン手続きを行うことにより、航空会社に自身の携帯端末60の連絡先(メールアドレス等)や個人情報を伝達し、搭乗券を発行してもらう。このような手続きがあった場合、オペレータによる処理或いは自動発券処理などにより航空会社のサーバから、携帯端末60のメールアドレスに対し、搭乗券の情報(航空会社、搭乗便、搭乗日時、出発空港、到着空港、氏名、性別、年齢、座席)を記録した二次元コードのデータが送られる。なお、本発明でいう「搭乗券」は、空港でのチェックイン時に用いられるものであればよく、航空券としての機能を有するもの(即ち、搭乗券と航空券が一体となったもの)であってもよく、航空券とは別のものであってもよい。
【0035】
(空港での利用の流れ)
次に、搭乗予定者が空港利用システム1を利用するときの流れについて説明する。
システム1を利用する搭乗予定者(搭乗客)は、上記二次元コード(搭乗券の情報を記録した二次元コード)をダウンロードした携帯端末60を持参して空港内の受付システム40(セルフチェックイン機)の場所に行き、その二次元コードQを携帯端末60の表示器62に表示させつつ二次元コードリーダ42に翳すことで、二次元コードリーダ42に二次元コードQを読み取らせることができる。二次元コードリーダ42が二次元コードQを解読したときには、受付システム40内の記憶部45に搭乗券に関する情報(搭乗者名、搭乗便、搭乗時刻等の情報)が保存される。また、携帯端末60が通信部43の通信エリア内に位置しているときには携帯端末60と通信部43との間で無線通信(例えば、WiFi通信)が行われ、携帯端末60に固有に割り当てられたMACアドレス、電話番号、メールアドレスが受付システム40(セルフチェックイン機)に送られ、記憶部45に保存される。なお、携帯端末60が通信部43と通信可能なときに自動的に当該携帯端末60の連絡先(MACアドレス、電話番号、メールアドレスなど)が通信部43に送信される構成であってもよく、携帯端末60が通信部43と通信可能なときに携帯端末60に対して通信を行っても良いか否かの問い合わせを行い、通信承諾の所定操作がなされた場合に携帯端末60の連絡先(MACアドレス、電話番号、メールアドレスなど)が通信部43に送信されるようにしてもよい。
【0036】
このようにして、受付システム40(セルフチェックイン機)は、利用者(搭乗予定者)から、当該搭乗予定者の搭乗券に関する情報(搭乗者名、搭乗便、搭乗時刻等の情報)、及び当該搭乗予定者が所持する携帯端末60のMACアドレス、電話番号、メールアドレスなどを取得することができ、これらの情報は、
図3のように、搭乗予定者毎に互いに紐付けられた状態でサーバ3のデータベースに蓄積される。なお、これらの情報の紐付け処理(搭乗者毎に、搭乗券に関する情報、MACアドレス、電話番号、メールアドレスなどを対応付ける処理)は、受付システム40の制御部47によって行ってもよく、サーバ3によって行ってもよい。また、搭乗者毎に紐付けられた情報は、
図3のような構成でサーバ3の記憶部34に記憶されるが、このような情報を管理端末4の記憶部4eに記憶しておくようにしてもよい。
【0037】
次に、搭乗予定者(搭乗客)の空港内での位置特定及び特定結果の表示について説明する。
搭乗予定者は上記のように受付システム40でチェックインを行った後にも、空港内の各種施設を利用することができるが、搭乗予定者が空港内で移動する先々では、搭乗予定者が所持する携帯端末60(スマートフォン等)と、各場所を通信エリアとする各アクセスポイント5との間で通信が行われることになる。搭乗予定者が空港内の各場所を移動する移動過程では、携帯端末60が各アクセスポイント5の各通信エリアに入る度に、通信部66は通信エリアに入ったアクセスポイント5と通信を行う。そして、携帯端末60との通信が確立されたアクセスポイント5は、その通信対象の携帯端末60から固有の識別情報(MACアドレス等)を取得し、サーバ3に対してその取得した識別情報(MACアドレス等)を自身の位置情報(例えば、
図3に示す位置A等の情報)と対応付けて送信する。各アクセスポイント5からサーバ3に読取結果(識別情報)が送信されたときには、サーバ3の制御部31は、どのアクセスポイント5からどのような識別情報(MACアドレス等)が送られてきたかを把握できるため、その識別情報と対応付けられている利用者(搭乗予定者)の情報(対応情報)を特定し、その対応情報の中に当該利用者(搭乗予定者)の移動履歴として識別情報を送ってきたアクセスポイント5の位置及び識別情報(MACアドレス等)が送られてきた時刻を特定しうるように記録する。
【0038】
例えば、上述の受付システム40での受付処理に基づき、
図3のように氏名Aの搭乗予定者「A」に対してMACアドレス「AA・・・」が対応付けられている場合、空港内の位置Aにあるアクセスポイント5がこの携帯端末60を読み取ってMACアドレス「AA・・・」をサーバ3に送信したとき、制御部31は、搭乗予定者「A」の対応情報(搭乗予定者「A」に関する情報として紐付けられた一連の情報)に対し、位置Aを特定する情報とMACアドレス「AA・・・」の取得時刻を記録する(
図3の例では位置Aの項目に取得時刻を記録)。このように各対応情報に記録されるため、記憶部34のデータベースに蓄積される各搭乗予定者(搭乗客)の対応情報を参照すれば各搭乗予定者が現在どの位置にいるかを把握可能となる。なお、サーバ3に対し、同じアクセスポイントと識別情報(MACアドレス等)の組み合わせで複数回識別情報が送られてきた場合、そのアクセスポイント5と対応付けてそれら複数回の取得時刻を全て記録しておけばよい。
【0039】
なお、本実施形態では、制御部31が「位置特定情報」の一例に相当し、複数のアクセスポイント5と通信部66(無線通信装置)との間で行われる無線通信の結果に基づいて、当該通信部66を備えた携帯端末60の位置を特定するように機能し、具体的には、通信対象(携帯端末60)の位置を複数時期に亘って順次記録し得るように構成されている。また、各アクセスポイント5と無線通信を行った複数の通信対象(携帯端末60)の位置を特定し得るように構成されている。
【0040】
次に、搭乗予定者(搭乗客)の位置表示について説明する。
システム1では、
図3のようにサーバ3で生成された各搭乗予定者の対応情報の少なくとも一部(各搭乗予定者の位置情報等)がサーバ3から搭乗客管理端末4に送信されるようになっている。なお、サーバ3から搭乗客管理端末4へのデータ送信は一定時間おきに定期的に行うようにしてもよく、対応情報に変化があった場合(取得時刻の新たな記憶があった場合等)や搭乗客管理端末4のオペレータからの入力操作に応じてなされるようにしてもよい。
【0041】
そして、この搭乗客管理端末4は、例えば
図4に示すように、予め記憶されていた空港内の地図データに基づいて表示装置4bの表示画面に空港内の地図の画像MPを表示すると共に、サーバ3から取得した対応情報(
図3)で特定される各搭乗予定者の位置に基づき、その地図の画像MP上に、各搭乗予定者(搭乗客)の現在位置を示すマークPを付した形で表示を行う。このように、表示装置4bには、複数のアクセスポイント5で通信が確立された複数の通信対象(携帯端末60)の現在位置を表示し得るようになっている。
【0042】
また、管理端末4の入力部4dにおいて搭乗予定者を特定しうる情報(例えば、搭乗客の氏名やパスポート番号など)が入力されて指定されときに、その入力対象の搭乗予定者(搭乗客)の情報のみを選択的に表示してもよい。例えば、入力部4dにおいてある搭乗予定者の氏名等が入力されて指定された場合に、
図4のように入力対象の搭乗予定者のマークPAの表示態様(例えば色など)を他の搭乗予定者のマークの表示態様と異ならせるように表示してもよい。或いは、入力部4dにおいてある搭乗予定者の氏名等が入力されて指定された場合に、入力対象の搭乗予定者の現在位置のマークPAのみを表示するようにしてもよい(例えば、
図4の内容から黒丸のマークを外した表示等)。
【0043】
或いは、入力部4dにおいてある搭乗予定者の氏名等が入力されて指定された場合に、
図5のように入力対象の搭乗予定者の移動軌跡を表示するようにしてもよい。本構成では、搭乗予定者が所持する携帯端末60とアクセスポイント5との通信が確立された各時刻が対応情報の中に記録として残されており、指定された搭乗予定者に関しても、各時期における当該搭乗予定者が所持する携帯端末60の位置が時刻とともに記録として残されているため、当該搭乗予定者の位置情報として記録された各位置を時刻順につなげることにより、
図5のような移動軌跡PLとして表示できることとなる。
図5の例では、移動方向を矢印で示す形で移動軌跡PLを示すと共に、通信が確立された複数位置について時刻(T7、T8等を例示し、一部は省略)と共にマーク(PA7、PA8等を例示し、一部は省略)を示しており、移動軌跡PLの端部が現在位置となっている。
【0044】
また、本構成では、例えば、搭乗予定者(搭乗客)が、携帯端末60に表示される二次元コードQを空港内の搭乗ゲートに設けられたコード読取装置(図示略)に翳して読み取らせ、正しく認証されることで当該搭乗予定者(搭乗客)の搭乗処理が完了するようになっている。そして、このような認証が成功したときには、搭乗ゲートに設けられた当該コード読取装置からサーバ3に対し、当該搭乗予定者(搭乗客)の搭乗処理が完了した旨の情報が送信されるようになっている。この場合、当該搭乗予定者(搭乗客)の対応情報に対して、「搭乗済」の情報が付される(
図3の搭乗客Aの情報を参照)。逆に、「搭乗済」の情報が付されていない搭乗予定者は搭乗処理が済んでいないことになる。本構成では、制御部31が「未搭乗者特定処理」の一例に相当し、複数の搭乗予定者の中から搭乗処理が済んでいない未搭乗者を特定するように機能する。
【0045】
図3のように、対応情報を参照することにより各搭乗予定者が搭乗済(搭乗ゲートでの搭乗処理完了済み)であるか否かを把握できるため、表示装置4bは、
図3の対応情報において搭乗履歴が「未搭乗者」とされている搭乗予定者のみを選び、これらの搭乗予定者(未搭乗者)の現在位置のみを
図4と同様に表示してもよい。なお、このような未搭乗者の表示は、オペレータからの入力操作に応じてなされるようにしてもよく、搭乗時刻近くの所定時刻に自動的に行われるようにしてもよい。
【0046】
次に、搭乗予定者に対する連絡について説明する。
本構成では、もし、運用側が特定の搭乗予定者に向けて何らかのメッセージを送りたい場合は、携帯端末(スマートフォン等)で一般的に用いられるメール機能を使って送信することができる。例えば、フライト情報(当該搭乗予定者が搭乗する予定の搭乗便、搭乗予定時刻、出発ゲート、航空会社等の情報)や一般的な空港情報(空港内施設の新規オープンや休止などのお知らせ、当該空港側や他空港側での天災(地震や悪天候などの)などの緊急のお知らせ、キャンペーンなどの有益情報等)、当該利用者個人に伝達すべき情報(搭乗を促す情報や、搭乗時刻が近い旨の情報、落し物などの情報、所定の管理場所に連絡を求める情報等)などを通知することができる。このような送信は、管理端末4を操作するオペレータからの送信指示に応じてサーバ3からなされるようにしてもよく、定期的に或いは所定条件が成立したときに自動的に送信されるようにしてもよい。特に、搭乗予定時刻或いは搭乗予定時刻に近い所定時刻になっても搭乗処理が済んでいない未搭乗者に対して自動的に搭乗を促す情報を送信すれば効率的に搭乗遅延を抑えることができる。
【0047】
また、サーバ3や管理端末4などにおいて、各搭乗予定者の現在位置を把握できるようになっているため、各搭乗予定者の現在位置に関連する情報を送信すると良い。例えば、免税店の近くにいると把握される搭乗者に対しては、その店のバーゲン情報などの特典情報を送信することなどが考えられる。この場合、搭乗予定者が所持する携帯端末60が特定施設に近い位置(例えば、特定施設を通信エリアとするアクセスポイントの当該通信エリア内)に至った場合に、当該搭乗予定者に対して自動的に当該特定施設に関する情報を送信するといった自動送信を行うようにしてもよく、オペレータの送信指示に応じた送信であってもよい。或いは、各搭乗予定者に対し、各搭乗予定者の現在位置を表示した上で搭乗口までの最短移動経路や必要時間をメッセージとして送信してもよい。この場合、搭乗予定者の現在位置や最短移動経路などは空港のマップ上に重ねるように表示すると尚良い。
本構成では、制御部4a又は制御部31が「連絡装置」の一例に相当し、上記「対応付け装置」によって生成された対応情報(
図3参照)に基づいて、当該対応情報で特定される携帯端末60に対して連絡を行うように機能する。
【0048】
(本構成の主な効果)
本構成に係るシステム1では、二次元コードQを読み取ることで搭乗券の情報を取得すると共に、搭乗予定者が予め所持する携帯端末60の連絡先を取得し、これらを対応付けた対応情報を生成している。これにより、各搭乗予定者の携帯端末60の連絡先を運用側で管理できるようになる。一方、空港内の複数位置に複数のアクセスポイント5がそれぞれ設けられており、これら複数のアクセスポイント5と携帯端末60に設けられた通信部66(無線通信装置)との間で行われる無線通信の結果に基づいて携帯端末60の位置を特定できるようになっている。この構成によれば、位置特定装置を運用する運用側が搭乗予定者の携帯端末60の位置(即ち、搭乗予定者がいる可能性の高い位置)を正確に把握することができる。従って、例えば係員が空港内で搭乗予定者を探す際により正確性の高い目処をつけて探すことができ、捜索の効率を格段に高めることができる。特に、運用側(航空会社など)は、特別な携帯端末を準備することなく搭乗客の位置をリアルタイムに把握して上記対応をとることができ、航空機の定時出発及び捜索のための負担軽減に大きな効果がある。更に、上記のような位置把握に加え、搭乗予定者の携帯端末60に直接連絡することもでき、搭乗予定者に緊急の情報や有益な情報(特に、特定された搭乗予定者の位置に基づく情報等)を提供可能となる。特に、すべての搭乗客に対する空港情報のみならず、特定の搭乗客に対して、近くの免税店の情報、ショップの特典情報、速やかな搭乗を促す個別のメッセージ等を選択的に送りやすく、きめ細かな情報伝達が可能となり、顧客サービスを一層向上しやすくなる。
【0049】
また、位置特定装置による位置特定結果に基づき、アクセスポイント5と無線通信を行った通信対象(携帯端末60)の位置を表示する表示装置4bが設けられている。この構成によれば、システム運用側が搭乗予定者の位置を視覚的に認識することができ、搭乗予定者の捜索等を行う上でより利便性が高まる。
【0050】
また、位置特定装置は、通信対象の位置を複数時期に亘って順次記録するようになっており、
図5の例では、表示装置4bは、位置特定装置によって記録された各時期における通信対象の位置に基づいて、当該通信対象の移動軌跡を表示するようになっている。この構成によれば、搭乗予定者がどのような経路で移動したかを視覚的に認識可能となり、運用側が搭乗予定者の移動パターンを把握することができる。このため、例えば、捜索等を行う際には移動パターンを踏まえた上で予測を立てて捜索するといったことが可能となり、或いは、搭乗予定者の移動パターンの情報をマーケティングや顧客サービス向上(空港内施設の配置検討等)に役立てるといった活動なども可能となる。
【0051】
また、位置特定装置は、アクセスポイント5と無線通信を行った複数の通信対象(携帯端末60)の位置を特定可能とされており、
図4の例では、表示装置4bがそれら複数の通信対象の位置を表示するようになっている。この構成によれば、運用側は、チェックインが済んでいる複数の搭乗予定者の位置を視覚的に把握することができ、搭乗予定者の全体的な動向、空港施設の全体的利用状況などを把握することができ、搭乗予定者の傾向等をより細かく分析した上で、その情報をマーケティングや顧客サービス向上(空港内施設の配置検討等)などに役立てることができる。
【0052】
更に、複数の搭乗予定者の中から搭乗処理が済んでいない未搭乗者を特定する未搭乗者特定装置を備えており、表示装置4bは、未搭乗者特定装置によって特定された未搭乗者と、対応付け装置によって生成された対応情報と、位置特定装置による特定結果とに基づいて、搭乗処理が済んでいない未搭乗者が所持する通信対象の位置を表示し得るようになっている。この構成では、搭乗処理が済んでいない未搭乗者に絞って当該未搭乗者の位置を選択的に表示することができるため、搭乗時刻に近い場合や搭乗時刻を過ぎた場合に運用側は搭乗処理が済んでいない各未搭乗者が空港内のどこにいるか或いはどのように散らばっているかを視覚的に把握した上で効率的に捜索を行うことができる。例えば、未搭乗者が空港内の複数位置に散らばっている場合、より探しやすく時間のかからないルートを選んで捜索を行うといったことが可能となる。
【0053】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図6に示す第2実施形態の空港利用システム1は、受付システム40の一部の構成及び処理(具体的には、通信部43での通信方式や情報取得処理、及び無線タグプリンタ49を設けた点及びその処理)と、携帯端末60の構成及び処理(具体的には通信部66での通信方式及び処理)と、第1実施形態で用いられたアクセスポイント5に代えて又はアクセスポイント5に加えて複数の無線タグリーダ15を設けた点が第1実施形態と異なり、それ以外の構成、処理については第1実施形態と同様である。よって、第1実施形態と同様のこれらの点については第1実施形態と同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0054】
まず、受付システム40の構成やチェックインの流れなどについて説明する。
図6で用いられる携帯端末60は、公知の携帯電話機として構成されており、WiFi通信等の無線LAN通信機能を有さないものとなっている。この場合でも、利用者(搭乗予定者)は、空港利用前から携帯端末60を予め所持しており、第1実施形態と同様の方法で予め二次元コードQ(搭乗券の情報が記録された情報コード)のデータをメモリ65に保存しておくことができ、第1実施形態と同様に当該二次元コードQを二次元コードリーダ42に読み取らせ、チェックインすることができる。
【0055】
また、本実施形態では、例えば、受付システム40(セルフチェックイン機)の通信部43と、携帯端末60の通信部66とが例えば赤外線通信を行う赤外線通信インタフェースなどとして構成されており、受付システム40と携帯端末60との間で行われる赤外線通信等により、携帯端末60の電話番号やメールアドレスが受付システム40に送られるようになっている。なお、この構成では、通信部43が「連絡先取得装置」の一例に相当し、携帯端末60の連絡先を取得するように機能する。
【0056】
なお、上記説明では通信部43が「連絡先取得装置」として構成される例を示したが、受付システム40に設けられた図示しない入力部を用いて利用者(搭乗者)が自分の携帯端末60の電話番号やメールアドレスを入力するようにしてもよい。この場合も、受付システム40が携帯端末60の電話番号やメールアドレスを取得できることになり、上記入力部が「連絡先取得装置」の一例に相当することになる。
【0057】
無線タグプリンタ49は、識別情報(固有ID)が記録された無線タグ21を発行する「タグ発行装置」の一例に相当するものであり、無線タグ21を備えた所定形状のシート20の表面に、文字、図形、その他の記号などを印刷可能に構成されると共にシート20内の無線タグ21に対して情報を書き込み得るように構成されている。具体的には、RFIDタグに情報を書き込む機能及びシートの情報を印刷する機能を備えた公知のタグプリンタとして構成されており、二次元コードリーダ42が携帯端末60の二次元コードQから搭乗券の情報を読み取った場合に、例えば、当該搭乗券に対してユニークに割り当てられるID番号を発行し、当該搭乗券の情報に基づいて、ID番号、航空会社、搭乗便名、搭乗時刻、搭乗口、出発地、目的地、ラウンジ情報などの各種情報をシート20の表面に印刷すると共に、無線タグ21内のメモリに対して固有ID(上記ID番号、パスポート番号、優良搭乗者プログラム(Frequent Flyer Program)で用いられる顧客番号(FFP番号)等)などを書き込むように構成されている。
【0058】
このように本構成では、利用者(搭乗予定者)による手動操作又は赤外線通信機能などによって携帯端末60から電話番号やメールアドレスを取り込むことができ、これらの情報は、例えばサーバ3内で第1実施形態と同様の方法で搭乗予定者ごとに紐付けされる。また、無線タグプリンタ49からは、ID番号や上記フライト情報などが印刷されたシート20(タグラベル)が発行され、無線タグ21には固有ID(例えば、印刷されたID番号、或いはその他の固有情報)が記録されるようになっており、この固有IDも当該固有IDが割り当てられた搭乗予定者の対応情報に含める形で紐付けされる。このように構成されているため、後述する無線タグリーダ15がいずれかの無線タグ21から固有IDを読み取った場合に、対応情報を参照すれば、その固有IDに対応付けられている搭乗予定者の各種情報が特定できることとなる。
本実施形態でも、制御部31が「対応装置」の一例に相当し、連絡先取得装置によって取得された携帯端末60の連絡先と、二次元コードリーダ42(コード読取装置)で読み取られた二次元コードQに記録された搭乗券の情報と、無線タグプリンタ49(タグ発行装置)にて発行された無線タグ21の固有IDとを対応付けた対応情報を生成するように機能する。
【0059】
本実施形態で用いられる無線タグリーダ15は、「アクセスポイント」の一例に相当するものであり、例えば、RFIDタグを読み取ることが可能な公知のRFIDタグリーダとして構成されており、空港内の複数位置にそれぞれ設けられ、上述の無線タグ21を通信対象として無線通信可能に構成されている。本構成では、各無線タグリーダ15が他の無線タグリーダ15との間隔をあけて空港内の複数位置にそれぞれ配置されており、それぞれの無線タグリーダ15において、無線タグ21を通信対象として通信が可能な通信エリアが設定されている。そして、このように、複数の無線タグリーダ15が互いに間隔をあけて空港内に分散して配置されているため、いずれかの無線タグリーダ15が無線タグ21と無線通信を行ったときに、その無線通信を行った無線タグリーダ15を特定することで当該無線タグ21が存在するエリアを把握できるようになっている。なお、
図6では、それらの一部(無線タグリーダ15a〜15f)を概略的に例示しているが、アクセスポイントの数はこれよりも多くても良く、少なくても良い。
【0060】
なお、本構成では、アクセスポイント5が識別情報を取得する第1実施形態の構成に代えて、無線タグリーダ15(アクセスポイント)が識別情報(固有ID)を取得する構成を用いているだけであり、それ以外の点(無線タグリーダ15(アクセスポイント)から識別情報(固有ID)が送られてきたときに、その無線タグリーダ15(アクセスポイント)の位置と識別情報(固有ID)の取得時刻とを対応付け当該識別情報(固有ID)で特定される搭乗予定者の位置情報として記録する点など)は、第1実施形態と同様であり、本実施形態でも、制御部31が「位置特定装置」の一例に相当し、複数の無線タグリーダ15(アクセスポイント)と無線タグ21との間で行われる無線通信の結果に基づいて、当該無線タグ21の位置を特定するように機能する。
【0061】
そして、このように特定された無線タグ21の位置(無線タグ21を所持する搭乗予定者がいるであろう位置)は第1実施形態と同様の構成、方法で表示することができる。即ち、第1実施形態において、携帯端末60の位置を表示装置4bで表示した方法(
図4、
図5の方法など)と同様の方法を用いて、無線タグ21の位置を表示装置4bに表示することができる。
【0062】
また、本実施形態の構成では、携帯端末60への連絡はアクセスポイントを用いず、公衆通信回線を介したメール送信などによって行えばよい。そして、このような第2実施形態の構成でも、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。この場合も、制御部4a又は制御部31が「連絡装置」の一例に相当し、対応付け装置によって生成された対応情報に基づいて、当該対応情報で特定される携帯端末60に対して連絡を行うように機能する。
【0063】
[他の実施形態]
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0064】
上記実施形態では、サーバ3と管理端末4を別々の装置によって構成したが、これらの機能を1つの情報処理端末に統合してもよい。また、サーバ3や管理装置4などは、空港内に設けられていなくても実現できる。
【0065】
上記実施形態では、空港内における搭乗予定者の位置(現在位置や移動履歴等)を表示する方法として、
図4、
図5のような方法を例示したが、表示方法は、
図4、
図5のような地図上に表示する方法に限られず、例えば、
図7(A)又は
図7(B)のように表形式で搭乗客(搭乗予定者)の位置を表示するといった方法などであってもよい。
図7(A)では、上述の対応情報に基づいて搭乗予定者(搭乗客)毎に現在位置のエリアを文字情報として表形式で表示する例を示している。
図7(B)では、上述の対応情報に基づいて各エリアに現在存在する搭乗予定者(搭乗客)をエリア毎に示している。