特許第6242590号(P6242590)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6242590
(24)【登録日】2017年11月17日
(45)【発行日】2017年12月6日
(54)【発明の名称】放熱構造体及び放熱構造体の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/36 20060101AFI20171127BHJP
   H05K 7/20 20060101ALI20171127BHJP
【FI】
   H01L23/36 Z
   H05K7/20 B
【請求項の数】8
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2013-107466(P2013-107466)
(22)【出願日】2013年5月21日
(65)【公開番号】特開2014-229714(P2014-229714A)
(43)【公開日】2014年12月8日
【審査請求日】2016年4月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】300041192
【氏名又は名称】宇部興産機械株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000000206
【氏名又は名称】宇部興産株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001612
【氏名又は名称】きさらぎ国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】宮本 昭夫
(72)【発明者】
【氏名】市川 満淳
(72)【発明者】
【氏名】松富 豊
(72)【発明者】
【氏名】藤井 昌浩
(72)【発明者】
【氏名】岡本 昭男
(72)【発明者】
【氏名】岩本 利和
【審査官】 秋山 直人
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−222972(JP,A)
【文献】 特開2012−009498(JP,A)
【文献】 特開2011−238642(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 23/36
H05K 7/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱伝導性を有する金属部材と、熱伝導性を有する樹脂製放熱部材とを備える放熱構造体であって、
前記金属部材は、熱源からの熱を受熱可能な受熱部を有し、
前記樹脂製放熱部材は、前記金属部材に射出成形により一体成形されており、前記受熱部と熱的に接触して設けられており、
前記金属部材は、前記受熱部が設けられた第1の面と、前記第1の面と異なる方向を向く第2の面と、前記第1の面から前記第2の面に亘って貫通する複数の貫通孔とを有し、
前記樹脂製放熱部材は、前記第1の面側に設けられた係止部と、前記第2の面側に突出して設けられた複数の放熱フィン部と、前記貫通孔を介して前記係止部と各放熱フィン部とを連結する連結部とを有し、
前記連結部は、前記放熱フィン部の長手方向の少なくとも両端部に設けられており、
前記樹脂製放熱部材は、熱伝導率に異方性を付与する長尺形状の熱伝導率調整材を含有しており、前記放熱フィン部における該熱伝導率調整材の向きが該放熱フィン部の突出方向に沿って整列されている
ことを特徴とする放熱構造体。
【請求項2】
前記第1の面側に設けられた前記係止部に、複数の放熱部が突出して設けられる
ことを特徴とする請求項1に記載の放熱構造体。
【請求項3】
熱伝導性を有する金属部材と、熱伝導性を有する樹脂製放熱部材とを備える放熱構造体であって、
前記金属部材は、熱源からの熱を受熱可能な受熱部を有し、
前記樹脂製放熱部材は、前記金属部材に射出成形により一体成形されており、前記受熱部と熱的に接触して設けられており、
前記金属部材は、前記受熱部が設けられた第1の面と、前記第1の面と異なる方向を向く第2の面と、前記第1の面から前記第2の面に亘って貫通する複数の貫通孔とを有し、
前記樹脂製放熱部材は、前記第1の面側に設けられた第1係止部と、前記第2の面側に設けられた第2係止部と、前記貫通孔を介して前記第1係止部と前記第2係止部とを連結する連結部とを有し、
前記第1係止部及び前記第2係止部の少なくとも一方に、複数の放熱フィン部が突出して設けられており、
前記連結部は、前記放熱フィン部の長手方向の少なくとも両端部に設けられており、
前記樹脂製放熱部材は、熱伝導率に異方性を付与する長尺形状の熱伝導率調整材を含有しており、前記放熱フィン部における該熱伝導率調整材の向きが該放熱フィン部の突出方向に沿って整列されている
ことを特徴とする放熱構造体。
【請求項4】
前記金属部材の前記受熱部以外の領域が、前記樹脂製放熱部材によって包囲されている
ことを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載の放熱構造体。
【請求項5】
熱伝導性を有する金属部材と、熱伝導性を有する樹脂製放熱部材とを備える放熱構造体を射出成形により成形する放熱構造体の製造方法であって、
前記金属部材を金型内に配置させる配置工程と、
前記金属部材における熱源からの熱を受熱可能な受熱部となる領域を被覆した状態において、前記金型内に樹脂材料を充填させ、前記金属部材に前記樹脂製放熱部材を一体成形させる成形工程とを備え、
前記配置工程は、前記受熱部が設けられる第1の面と、前記第1の面と異なる方向を向く第2の面と、前記第1の面から前記第2の面に亘って貫通する複数の貫通孔とを有する金属部材を金型内に配置させる工程であり、
前記成形工程は、前記金属部材の前記第1の面の前記受熱部となる領域を被覆した状態において前記金型内に樹脂材料を充填させ、前記金属部材に、前記第1の面側に設けられた係止部と、前記第2の面側に突出して設けられた複数の放熱フィン部と、前記貫通孔を介して前記係止部と各放熱フィン部とを連結する連結部とを有し、該連結部が前記放熱フィン部の長手方向の少なくとも両端部に設けられた樹脂製放熱部材を一体成形させる工程であり、
前記樹脂材料は、熱伝導率に異方性を付与する長尺形状の熱伝導率調整材を含有しており、
前記成形工程は、前記金型内に前記樹脂材料を充填させる際に、前記金型内のキャビティ容積を前記放熱フィン部の突出方向に変動させ、前記樹脂材料を該突出方向に流動させることにより、前記熱伝導率調整材の向きを前記放熱フィン部の突出方向に沿って整列させる変動工程を更に備える
ことを特徴とする放熱構造体の製造方法。
【請求項6】
熱伝導性を有する金属部材と、熱伝導性を有する樹脂製放熱部材とを備える放熱構造体を射出成形により成形する放熱構造体の製造方法であって、
前記金属部材を金型内に配置させる配置工程と、
前記金属部材における熱源からの熱を受熱可能な受熱部となる領域を被覆した状態において、前記金型内に樹脂材料を充填させ、前記金属部材に前記樹脂製放熱部材を一体成形させる成形工程とを備え、
前記配置工程は、前記受熱部が設けられる第1の面と、前記第1の面と異なる方向を向く第2の面と、前記第1の面から前記第2の面に亘って貫通する複数の貫通孔とを有する金属部材を金型内に配置させる工程であり、
前記成形工程は、前記金属部材の前記第1の面の前記受熱部となる領域を被覆した状態において前記金型内に樹脂材料を充填させ、前記金属部材に、前記第1の面側に設けられた第1係止部と、前記第2の面側に設けられた第2係止部と、前記貫通孔を介して前記第1係止部と前記第2係止部とを連結する連結部と、前記第1係止部及び前記第2係止部の少なくとも一方に設けられた複数の放熱フィン部とを有し、該連結部が前記放熱フィン部の長手方向の少なくとも両端部に設けられた樹脂製放熱部材を一体成形させる工程であり、
前記樹脂材料は、熱伝導率に異方性を付与する長尺形状の熱伝導率調整材を含有しており、
前記成形工程は、前記金型内に前記樹脂材料を充填させる際に、前記金型内のキャビティ容積を前記放熱フィン部の突出方向に変動させ、前記樹脂材料を該突出方向に流動させることにより、前記熱伝導率調整材の向きを前記放熱フィン部の突出方向に沿って整列させる変動工程を更に備える
ことを特徴とする放熱構造体の製造方法。
【請求項7】
熱伝導性を有する金属部材と、熱伝導性を有する樹脂製放熱部材とを備える放熱構造体を射出成形により成形する放熱構造体の製造方法であって、
前記金属部材を金型内に配置させる配置工程と、
前記金属部材における熱源からの熱を受熱可能な受熱部となる領域を被覆した状態において、前記金型内に樹脂材料を充填させ、前記金属部材に前記樹脂製放熱部材を一体成形させる成形工程とを備え、
前記樹脂材料は、熱伝導率に異方性を付与する長尺形状の熱伝導率調整材を含有しており、
前記成形工程は、前記金型内に前記樹脂材料を充填させる際に、前記金型内のキャビティ容積を所定の方向に変動させ、これにより前記熱伝導率調整材の向きを前記キャビティ容積の変動方向に沿って整列させる変動工程を更に備える
ことを特徴とする放熱構造体の製造方法。
【請求項8】
前記変動工程における前記キャビティ容積の変動は、前記金型の型開閉動作、又は、前記金型内に配置される可動部の動作によって引き起こされる
ことを特徴とする請求項5乃至7いずれか1項に記載の放熱構造体の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属部材と樹脂製放熱部材とを組み合わせた放熱構造体及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、発熱する機械や電気部品等の熱源に取り付けられ、熱源の温度を下げるための部品として、放熱体(ヒートシンク)が用いられている。これら放熱体は、一般に、熱が伝導しやすい銅やアルミニウム等の金属により形成されている。しかしながら、銅やアルミニウム等の金属により形成された放熱体は、高熱伝導率ではあるものの、重量が重く、また、製造コストが高いという問題がある。
【0003】
このような問題を解決するため、近年、高い伝導率を有する金属部材と、熱伝導性樹脂からなる放熱部材とを組み合わせたハイブリッド構造を有する放熱体が提案されている(特許文献1)。このようなハイブリッド構造を有する放熱体によれば、熱伝導性樹脂からなる放熱部材を用いることにより、全体に占める金属部材の比率を減少させることができるため、従来の金属製放熱体よりも重量を軽くすることが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−17369号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の放熱体は、熱源に接触する金属板に、接着剤等によりピン状の樹脂製放熱部材を接着させるものであることから、金属板と樹脂製放熱部材との接着圧力が十分ではないという問題がある。また、特許文献1の放熱体は、金属板と樹脂製放熱部材との接着圧力が十分でないことから、金属板と樹脂製放熱部材との接合箇所の熱抵抗が大きく、熱が滞留しやすいため、十分な放熱効果を得られないおそれがあるという問題がある。
【0006】
本発明は、十分な放熱効果を得ることが可能な放熱構造体及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以上の課題を解決するために、本発明に係る放熱構造体は、熱伝導性を有する金属部材と、熱伝導性を有する樹脂製放熱部材とを備える放熱構造体であって、前記金属部材は、熱源からの熱を受熱可能な受熱部を有し、前記樹脂製放熱部材は、前記金属部材に射出成形により一体成形されており、前記受熱部と熱的に接触して設けられていることを特徴とする。
【0008】
本発明に係る放熱構造体において、前記金属部材は、前記受熱部が設けられた第1の面と、前記第1の面と異なる方向を向く第2の面と、前記第1の面から前記第2の面に亘って貫通する複数の貫通孔とを有することが好ましい。前記樹脂製放熱部材は、前記第1の面側に設けられた係止部と、前記第2の面側に突出して設けられた複数の突出部と、前記貫通孔を介して前記係止部と各突出部とを連結する連結部とを有するとしても良く、前記第1の面側に設けられた前記係止部には、複数の突出部が突出して設けられるとしても良い。また、前記樹脂製放熱部材は、前記第1の面側に設けられた第1係止部と、前記第2の面側に設けられた第2係止部と、前記貫通孔を介して前記第1係止部と前記第2係止部とを連結する連結部とを有し、前記第1係止部及び前記第2係止部の少なくとも一方に、複数の突出部が突出して設けられるとしても良い。
【0009】
また、本発明に係る放熱構造体において、前記樹脂製放熱部材は、熱伝導率に異方性を付与する熱伝導率調整材を含有しており、前記受熱部から熱的に離れる方向への配向度が0.25を超えることが好ましい。
【0010】
本発明に係る放熱構造体の製造方法は、熱伝導性を有する金属部材と、熱伝導性を有する樹脂製放熱部材とを備える放熱構造体を射出成形により成形する放熱構造体の製造方法であって、前記金属部材を金型内に配置させる配置工程と、前記金属部材における熱源からの熱を受熱可能な受熱部となる領域を被覆した状態において、前記金型内に樹脂材料を充填させ、前記金属部材に前記樹脂製放熱部材を一体成形させる成形工程とを備えることを特徴とする。
【0011】
本発明に係る放熱構造体の製造方法において、前記配置工程は、前記受熱部が設けられる第1の面と、前記第1の面と異なる方向を向く第2の面と、前記第1の面から前記第2の面に亘って貫通する複数の貫通孔とを有する金属部材を金型内に配置させる工程であることが好ましい。前記成形工程は、前記金属部材の前記第1の面の前記受熱部となる領域を被覆した状態において前記金型内に樹脂材料を充填させ、前記金属部材に、前記第1の面側に設けられた係止部と、前記第2の面側に突出して設けられた複数の突出部と、前記貫通孔を介して前記係止部と各突出部とを連結する連結部とを有する樹脂製放熱部材を一体成形させる工程であるとしても良い。また、前記成形工程は、前記金属部材の前記第1の面の前記受熱部となる領域を被覆した状態において前記金型内に樹脂材料を充填させ、前記金属部材に、前記第1の面側に設けられた係止部と、前記係止部上に設けられた複数の第1突出部と、前記第2の面側に突出して設けられた複数の第2突出部と、前記貫通孔を介して前記係止部と各第2突出部とを連結する連結部とを有する樹脂製放熱部材を一体成形させる工程であるとしても良い。さらに、前記成形工程は、前記金属部材の前記第1の面の前記受熱部となる領域を被覆した状態において前記金型内に樹脂材料を充填させ、前記金属部材に、前記第1の面側に設けられた第1係止部と、前記第2の面側に設けられた第2係止部と、前記貫通孔を介して前記第1係止部と前記第2係止部とを連結する連結部と、前記第1係止部及び前記第2係止部の少なくとも一方に設けられた突出部とを有する樹脂製放熱部材を一体成形させる工程であるとしても良い。
【0012】
また、本発明に係る放熱構造体の製造方法において、前記樹脂材料は、熱伝導率に異方性を付与する熱伝導率調整材を含有しており、前記成形工程は、前記金型内に前記樹脂材料を充填させる際に、前記金型内のキャビティ容積を所定の方向に変動させ、前記キャビティ容積の変動方向への前記熱伝導率調整材の配向度を0.25より大きくさせる変動工程を更に備えることが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、十分な放熱効果を得ることが可能な放熱構造体及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】第1実施形態に係る放熱構造体の受熱面側の概略構成を示す斜視図である。
図2】第1実施形態に係る放熱構造体の放熱面側の概略構成を示す斜視図である。
図3図1のA−A´線に沿った概略断面図である。
図4図1のB−B´線に沿った概略断面図である。
図5】第1実施形態に係る放熱構造体に用いられる金属部材の概略構成を示す斜視図である。
図6】第1実施形態に係る放熱構造体の製造工程の例を示す工程図である。図6(a)は、金型の型開き状態を示す模式図である。図6(b)は、金型内に金属部材を配置させた状態を示す模式図である。図6(c)は、金型内に樹脂材料を射出充填させた状態を示す模式図である。図6(d)は、成形された放熱構造体を取り出す状態を示す模式図である。
図7】樹脂製放熱体を2種類の樹脂材料で製造する工程の例を示す工程図である。図7(a)は、金型内に金属部材を配置させた状態を示す模式図である。図7(b)は、可動側金型の金型面を変更させた状態を示す模式図である。図7(c)は、金型内に第2の樹脂材料を射出充填させた状態を示す模式図である。図7(d)は、成形された放熱構造体を取り出す状態を示す模式図である。
図8】樹脂製放熱体を3種類の樹脂材料で成形した場合の放熱構造体の例を示す概略断面図である。
図9】第2実施形態に係る放熱構造体における樹脂製放熱部材の熱伝導率調整材の配向状態を示す模式図である。
図10】第2実施形態に係る放熱構造体の製造工程の例を示す工程図である。図10(a)は、金型の型開き状態を示す模式図である。図10(b)は、金型内に金属部材を配置させた状態を示す模式図である。図10(c)は、金型内に樹脂材料を射出充填させた状態を示す模式図である。図10(d)は、樹脂材料の射出充填中に金型を少量だけ型開きさせた状態を示す模式図である。図10(e)は、成形された放熱構造体を取り出す状態を示す模式図である。
図11】成形工程における金型内の樹脂の流動経路及び熱伝導率調整材の向きを図示した模式図である。図11(a)は、金型内に樹脂材料を射出充填させた状態を示す模式図である。図11(b)は、樹脂材料の射出充填中に金型を少量だけ型開きさせた状態を示す模式図である。
図12】通常の射出成形により樹脂製放熱体を成形した場合における熱伝導率調整材の状態を示す模式図である。
図13】熱伝導率に異方性を付与する熱伝導率調整材の配向度と該配向度に対する熱伝導率を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、本発明に係る放熱構造体の第1実施形態について、図1図6を参照しながら詳細に説明する。図1図4は、第1実施形態に係る放熱構造体1の概略構成を示す斜視図又は断面図である。図5は、第1実施形態において使用される金属部材10の概略構成を示す斜視図である。図6は、第1実施形態に係る放熱構造体1の製造工程の一例を示す工程図である。
【0016】
第1実施形態に係る放熱構造体1は、例えば自動車用ハイパワーLED等の熱源2の冷却のために用いられる放熱体(ヒートシンク)である。第1実施形態に係る放熱構造体1は、例えば図1図4に示すように、熱伝導率が相対的に高い金属部材10と、熱伝導率が相対的に低い樹脂製放熱部材20とを組み合わせたハイブリッド構造を有している。
【0017】
第1実施形態に係る放熱構造体1は、図1及び図2に示すように、熱源2が設置される受熱面(表面)4と、受熱面4と異なる方向を向く放熱面(裏面)6を有している。受熱面4は、図1図3及び図4に示すように、樹脂製放熱部材20の板状部(係止部)26の略中央部が矩形状に開口することにより、金属部材10の一部が露出され、この露出された金属部材10の部分が、熱源2を設置する受熱部18として機能するよう構成されている。また、受熱面4の受熱部18を除く領域には、樹脂製放熱部材20の第1放熱フィン部22(第1突出部)が一方向に並列して複数設けられている。放熱面6には、樹脂製放熱部材20の第2放熱フィン部(第2突出部)24が一方向に並列して複数設けられている。以上のような構成を有する放熱構造体1は、金属部材10の受熱部18が熱源2と熱的に接触することにより、熱源2から発生した熱を金属部材10の全体に伝達させ、金属部材10と熱的に接触した樹脂製放熱部材20を介して、大気中に放熱させるように機能する。以下、このような第1実施形態に係る放熱構造体1を構成する金属部材10及び樹脂製放熱部材20の具体的な構成について、詳細に説明する。
【0018】
金属部材10は、例えば銅やアルミニウム等の金属材料から形成されており、図5に示すように、表面(第1の面)12及び裏面(第1の面と異なる方向を向く第2の面)14を有する矩形板状に形成されている。また、金属部材10は、表面12から裏面14に亘って貫通する複数の貫通孔16を有している。これら複数の貫通孔16は、円形状の孔であり、金属部材10の縦方向及び横方向にそれぞれ千鳥配置となるように形成されている。このような金属部材10としては、例えば金属板にパンチ加工を施すことにより製造される金属製多孔板(パンチングメタル)を用いることができる。金属部材10の表面12及び裏面14には、樹脂製放熱部材20との接触面積を増大させるために、微小な凹凸を設けることが好ましい。
【0019】
樹脂製放熱部材20は、図1図4に示すように、金属部材10の表面12上に積層された板状部26と、板状部26上に一方向に並列して立設された複数の第1放熱フィン部22と、金属部材10の裏面14上に第1放熱フィン部22と同方向に並列して立設された複数の第2放熱フィン部24と、板状部26と第2放熱フィン部24とを金属部材10の貫通孔16を介して連結する連結部28とを備えている。これら板状部26、第1放熱フィン部22、第2放熱フィン部24及び連結部28は、熱伝導性を有する樹脂材料により一体成形されている。
【0020】
板状部26は、図3及び図4に示すように、金属部材10の表面12及び側面を覆うように設けられており、その略中央部に略矩形状の開口30が形成されている。この板状部26は、第2放熱フィン部24を金属部材10の裏面14上に離脱不能に密着させるための係止部として機能する。板状部26の四隅には、放熱構造体1を設置対象に設置させるための取り付け孔32が形成されている(図1及び図2参照)。各第1放熱フィン部22は、金属部材10の縦方向又は横方向に沿って延びる矩形平板形状を有しており、板状部26上に垂直に立設されている。また、各第1放熱フィン部22は、板状部26から離れる方向に向かって先細状となる断面台形形状を有している。各第2放熱フィン部24は、金属部材10の縦方向又は横方向に沿って延びる矩形平板形状を有しており、金属部材10の裏面14上に垂直に立設されている。各第2放熱フィン部24は、第1放熱フィン部22の高さよりも高い高さを有しており、第1放熱フィン部22よりも放熱効率が高くなるように構成されている。また、各第2放熱フィン部24は、金属部材10から離れる方向に向かって先細状となる断面台形形状を有している。連結部28は、図4に示すように、各第2放熱フィン部24の長手方向の少なくとも両端部、本実施形態においては各第2放熱フィン部24の長手方向に沿って複数設けられている。一の連結部28と隣接する連結部28との間隔は、狭ピッチであることが好ましい。
【0021】
樹脂製放熱部材20を形成する樹脂材料の樹脂としては、射出成形が可能な熱可塑性樹脂であれば、良く、例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン/プロピレン共重合体(EPR)、エチレン/ブテン共重合体(EBR)、エチレン/酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン/アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン/メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン/アクリル酸メチル共重合体(EMA)、エチレン/メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)、エチレン/アクリル酸エチル共重合体(EEA)等のポリオレフィン系樹脂及び、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、メサコン酸、シトラコン酸、グルタコン酸、シス−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、エンドビシクロ−[2.2.1]−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸等のカルボキシル基及びその金属塩(Na、Zn、K、Ca、Mg)、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、エンドビシクロ−[2.2.1]−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸無水物等の酸無水物基、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、エタクリル酸グリシジル、イタコン酸グリシジル、シトラコン酸グリシジル等のエポキシ基等の官能基が含有された化合物により変性された、上記ポリオレフィン系樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリエチレンイソフタレート(PEI)、PET/PEI共重合体、ポリアリレート(PAR)、ポリブチレンナフタレート(PBN)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、液晶ポリエステル(LCP)、ポリ乳酸(PLA)、ポリグリコール酸(PGA)等のポリエステル系樹脂、ポリアセタール(POM)、ポリフェニレンオキシド(PPO)等のポリエーテル系樹脂、ポリスルホン(PSF)、ポリエーテルスルホン(PES)等のポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)、ポリチオエーテルスルホン樹脂(PTES)等のポリチオエーテル系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリアリルエーテルケトン(PAEK)等のポリケトン系樹脂、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリメタクリロニトリル、アクリロニトリル/スチレン共重合体(AS)、メタクリロニトリル/スチレン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重合体(ABS)、メタクリロニトリル/スチレン/ブタジエン共重合体(MBS)等のポリニトリル系樹脂、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリメタクリル酸エチル(PEMA)等のポリメタクリレート系樹脂、ポリ酢酸ビニル(PVAc)等のポリビニルエステル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリ塩化ビニル(PVC)、塩化ビニル/塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニリデン/メチルアクリレート共重合体等のポリビニル系樹脂、酢酸セルロース、酪酸セルロース等のセルロース系樹脂、ポリカーボネート(PC)等のポリカーボネート系樹脂、熱可塑性ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルイミド等のポリイミド系樹脂、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン/クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(TFE/HFP,FEP)、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン/フッ化ビニリデン共重合体(TFE/HFP/VDF,THV)、テトラフルオロエチレン/パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体(PFA)等のフッ素系樹脂、ポリウレタンエラストマー等の熱可塑性ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。これらの中でも、成形性等の取り扱いの容易さや高い耐熱性、機械強度からポリアミド樹脂が好ましい。
【0022】
ポリアミド系樹脂としては、例えば、ポリアミド6、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミド26、ポリアミド46、ポリアミド66、ポリアミド69、ポリアミド610、ポリアミド611、ポリアミド612、ポリアミド6T、ポリアミド6I、ポリアミド6T、ポリアミド96、ポリアミド99、ポリアミド910、ポリアミド912、ポリアミド62、ポリアミド82、ポリアミド92、ポリアミド102、ポリアミド122、ポリアミド9T、ポリアミドTMHT、ポリアミド9T、ポリアミド9N、ポリアミド106、ポリアミド109、ポリアミド1010、ポリアミド1012、ポリアミド10T、ポリアミド10T、ポリアミド10N、ポリアミド126、ポリアミド129、ポリアミド1210、ポリアミド1212、ポリアミド12T、ポリアミド12T、ポリアミド12N、ポリアミドMXD6、ポリアミドMXD8、ポリアミドMXD9、ポリアミドMXD10、ポリアミドMXD12、ポリアミドMXDT、ポリアミドMXDI、ポリアミドMXDN、ポリアミドPACM12、ポリアミドPACMT、ポリアミドPACMI、ポリアミドジメチルPACM12、ポリアミドIPD6、ポリアミドIPDTやこれらのポリアミド共重合体が挙げられる。この中でも放熱構造体の機械的特性および耐薬品性などの材料機能と価格のバランスの観点から、ポリアミド6、ポリアミド12、ポリアミド66、ポリアミド92、ポリアミド6/66共重合体(ポリアミド6とポリアミド66の共重合体、以下、共重合体は同様に記載)、ポリアミド6/12共重合体、ポリアミド6/66/12共重合体及びポリアミド62/92共重合体よりなる群から選択される少なくとも1種のポリアミド系樹脂が好ましく、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド6/66共重合体及びポリアミド6/12共重合体よりなる群から選択される少なくとも1種のポリアミド系樹脂がより好ましく、放熱構造体の成形性、機械物性、耐久性の観点から、ポリアミド6および/またはポリアミド66がより好ましい。これらは1種又は2種以上を用いることができる。
【0023】
尚、ポリアミド樹脂の末端基の種類及びその濃度や分子量分布に特別の制約は無く、分子量調節や成形加工時の溶融安定化のため、分子量調節剤として、酢酸、ステアリン酸等のモノカルボン酸、メタキシリレンジアミン、イソホロンジアミン等のジアミン、モノアミン、ジカルボン酸のうちの1種あるいは2種以上を適宜組合せて添加することができる。
【0024】
また、樹脂製放熱部材20を形成する樹脂材料は、熱伝導率調整材を含み、その熱伝導率調整材として、例えば、ガラス繊維、ガラスビーズ、シリカゲル、石英等酸化ケイ素類や、酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ベリリウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化セリウム等の金属酸化物や、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素等の窒素化合物や、ウォラストナイト、タルク、カオリン、ゾノトライト、マイカ、ゼオライト等の鉱物類や、炭化ケイ素、ダイヤモンド、グラファイト、炭素繊維、鱗片状黒鉛、フラーレン、カーボンナノチューブ等炭素化合物や、チタン酸バリウム、チタン酸カリウム、硫酸カルシウム、珪酸カルシウム等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を用いることができる。また、これらの熱伝導率調整材は、配向制御したときの熱伝導率の観点から、所定のアスペクト比を有する長尺形状のものが好ましい。また、必要に応じて、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、難燃助剤、熱安定剤、繊維状補強材等を添加してもよい。繊維状補強材としては、上記ガラス繊維や炭素繊維の他、アラミド繊維、アルミナ繊維、炭化珪素繊維、アスベスト繊維、石膏繊維、金属繊維等が挙げられる。
【0025】
次に、第1実施形態に係る放熱構造体1を製造する方法の一例について、図6を用いて説明する。本実施形態において例示する方法は、概略的には、金属部材10を金型40内に配置させ、金属部材10における熱源2からの熱を受熱可能な受熱部18となる領域を被覆した状態において、金型40内に熱伝導性を有する樹脂材料を充填させ、金属部材10に樹脂製放熱部材20を一体成形(インサート成形又はアウトサート成形)させる方法である。以下、本実施形態に係る製造方法に使用可能な金型40と、放熱構造体1を製造するための具体的な方法について、詳細に説明する。
【0026】
本実施形態に係る製造方法に使用可能な金型40は、図6に示すように、射出成形装置の固定盤(図示せず)に取り付けられた固定金型42と、射出成形装置の可動盤(図示せず)に取り付けられた可動金型44とから構成されている。これら固定金型42及び可動金型44は、型締めされることにより、金属部材10に樹脂製放熱部材20を一体成形させるための金型キャビティ46が形成されるように構成されている。固定金型42は、射出ユニット(図示せず)から射出された溶融樹脂が金型キャビティ46内に向けて流動する樹脂流路(図示せず)と、この樹脂流路の金型キャビティ46内に連通されるゲート部分に設けられた樹脂流路開閉機構(図示せず)とを有している。樹脂流路は、内部の溶融樹脂を溶融状態で流動・保持させるための保温・加熱手段を備えたホットランナとすることができる。可動金型44は、型開閉機構(図示せず)により固定金型42に対して接近若しくは離間する方向に移動可能に構成されている。可動金型44は、金属部材10の受熱部18となる領域を被覆するための被覆用金型ブロック48が内蔵されている。また、固定金型42及び可動金型44は、それぞれ、金型キャビティ46内において金属部材10を狭持するための保持用金型ブロック(図示せず)が内蔵されている。これら被覆用金型ブロック48及び保持用金型ブロックは、例えば油圧、空圧及びスプリング等の適宜の手段により、金属部材10に対して進退可能に構成されている。なお、図6に示す金型40は、本実施形態に係る製造方法に使用可能な金型の一例であり、これに限定されず、金属部材10に樹脂製放熱部材20を一体成形(インサート成形又はアウトサート成形)させることが可能なものであれば、いかなるものを用いても良い。
【0027】
このような金型40を用いて放熱構造体1を製造するためには、まず、図6(a)に示す型開き状態において、固定金型42と可動金型44との間に金属部材10を挿入し、適宜のタイミングで、金属部材10を固定金型42及び可動金型44の保持用金型ブロックにより狭持させる。次に、図6(b)に示すように、固定金型42と可動金型44とを型閉じ及び型締めさせると共に、被覆用金型ブロック48を金属部材10の受熱部18となる領域に当接させる。これにより、金属部材10が、受熱部18となる領域が被覆された状態において、金型キャビティ46内に配置される(配置工程)。次に、この状態において、図6(c)に示すように、第1放熱フィン部22及び第2放熱フィン部24の長手方向(固定金型42及び可動金型44の内面に形成された溝が延びる方向)に沿って、金型キャビティ46内に溶融状態の熱伝導性樹脂材料を射出充填する(射出充填工程)。金型キャビティ46内に射出された熱伝導性樹脂材料は、金属部材10の表面12及び側面と可動金型44の内面により形成される空間46aを流動すると共に、金属部材10の貫通孔16を介して金属部材10の裏面14と固定金型42の内面により形成される空間46bを流動し、金型キャビティ46内に充填される。その後所定の期間、金型キャビティ46内に充填された熱伝導性樹脂材料を冷却固化させることにより、金属部材10と、樹脂製放熱部材20とからなる放熱構造体1が成形される。そして最後に、図6(d)に示すように、可動金型44を固定金型42から離間させることにより金型40を型開きさせ、図示しない製品取出手段により放熱構造体1を金型40外へ搬出させる。以上の成形サイクルを繰り返し実行することにより、放熱構造体1を連続して成形することができる。
【0028】
第1実施形態に係る放熱構造体1によれば、金属部材と樹脂製放熱部材とを組み合わせたハイブリッド構造を有する放熱構造体であっても、十分な放熱効果を得ることが可能である。すなわち、第1実施形態に係る放熱構造体1は、金属部材10が、熱源2からの熱を受熱可能な受熱部18を有し、樹脂製放熱部材20が、金属部材10の受熱部18と熱的に接触して設けられている。これにより、熱伝導率が相対的に低い樹脂製放熱部材20に先行して、熱伝導率が相対的に高い金属部材10が熱源2からの熱を受熱し、金属部材10の全体に熱を分散させた状態にて樹脂製放熱部材20に伝達させることができるため、熱伝導率が相対的に低い樹脂製放熱部材20を用いても効率的に放熱させることが可能となる。また、第1実施形態に係る放熱構造体1は、樹脂製放熱部材20が金属部材10に射出成形により一体成形(インサート成形又はアウトサート成形)されている。これにより、金属部材10と樹脂製放熱部材20との界面を密着させることができ、十分な接触圧力を確保することができるため、熱抵抗を大幅に減少させることができ、熱の滞留を抑えることが可能となる。
【0029】
また、第1実施形態に係る放熱構造体1は、金属部材10が、受熱部18が設けられた第1の面(表面)12と、第1の面12と異なる方向を向く第2の面(裏面)14と、第1の面12から第2の面14に亘って貫通する複数の貫通孔16とを有し、また、樹脂製放熱部材20が、第1の面側に設けられた板状部(係止部)26と、第2の面側に突出して設けられた複数の第2放熱フィン部(突出部)24と、貫通孔16を介して係止部26と各突出部24とを連結する連結部28とを有している。特に、第1実施形態に係る放熱構造体1は、樹脂製放熱部材20の連結部28が、放熱フィン(第1放熱フィン部22及び第2放熱フィン部24)の長手方向の少なくとも両端部、好ましくは放熱フィンの長手方向に沿って狭ピッチで複数設けられている。これにより、連結部28を介して接続された係止部26と突出部24とを連結部28の軸方向(貫通孔16の貫通方向)に発生する冷却固化収縮力によって金属部材10を強固に狭持させることができるため、金属部材10と樹脂製放熱部材20との界面をより一層密着させることができ、放熱効率をより一層向上させることができる。
【0030】
第1実施形態に係る放熱構造体1において、樹脂製放熱部材20は、1種類の樹脂材料から形成されるものとして説明したが、これに限定されず、2種以上の樹脂材料から成形しても良い。
【0031】
まず、樹脂製放熱体を2種類の樹脂材料から成形する態様について、図7を用いて説明する。図7は、樹脂製放熱体を2種類の樹脂材料で製造する工程の例を示す工程図である。樹脂製放熱体を2種類の樹脂材料から成形する場合には、前述の可動金型44に代えて、図7に示すような回転金型50を使用した金型40´を用いることができる。なお、固定金型42は、前述の固定金型42と同様のものを用いることが可能である。回転金型50は、型開閉機構(図示せず)により固定金型42に対して接近若しくは離間する方向に移動可能に構成されている。また、回転金型50は、回転機構(図示せず)により回転軸(図示せず)を中心として回転可能に構成されている。回転金型50は、固定金型42との間に第1金型キャビティ52を形成可能な第1金型面50aと、固定金型42との間に第2金型キャビティ54を形成可能な第2金型面50bとを有している。第1金型面50aには、金属部材10の一部の貫通孔16を閉塞可能な突起56が適宜設けられている。第1金型キャビティ52は、放熱構造体1´の放熱面側を成形するためのキャビティ空間であり、第2金型キャビティ54は、放熱構造体1´の受熱面側を成形するためのキャビティ空間である。回転金型50には、前述の可動金型44と同様に、金属部材10の受熱部18となる領域を被覆するための被覆用金型ブロック48と、金属部材10を狭持するための保持用金型ブロック(図示せず)とが内蔵されている。なお、図7に示す金型40´は、積層成形に使用可能な金型の一例であり、これに限定されず、金属部材10に2種以上の樹脂材料からなる樹脂製放熱部材20´を一体成形(インサート成形又はアウトサート成形)させることが可能なものであれば、いかなるものを用いても良い。
【0032】
このような固定金型42及び回転金型50を用いて樹脂製放熱体を2種類の樹脂材料から成形する方法について、図7を用いて説明する。まず、図7(a)に示すように、固定金型42と回転金型50の第1金型面50aとの間において金属部材10を保持用金型ブロックにより狭持させ、固定金型42と回転金型50とを型閉じ及び型締めさせる。これにより、金属部材10の一部の貫通孔16が突起56によって塞がれた状態において、金属部材10が第1金型キャビティ52内に配置される(配置工程)。次に、この状態において、図7(b)に示すように、第2放熱フィン部24´の長手方向(固定金型42の内面に形成された溝が延びる方向)に沿って、第1金型キャビティ52内に溶融状態の第1の樹脂材料を射出充填する(第1射出充填工程)。その後所定の期間、第1金型キャビティ52内に充填された第1の樹脂材料を冷却固化させることにより、金属部材10の裏面14上に積層された板状部25´と、板状部25´上に立設された複数の第2放熱フィン部24´と、突起56によって塞がれていない貫通孔16内に充填された連結部28a´とからなる放熱面側の構造体58が成形される。そして、放熱面側の構造体58が成形された後、回転金型50を固定金型42から離間させると共に、回転金型50を回転させ、第2金型面50bを固定金型42と対向させる。次に、図7(c)に示すように、固定金型42と回転金型50とを型閉じ及び型締めさせると共に、被覆用金型ブロック48を金属部材10の受熱部18となる領域に当接させる。次に、この状態において、第1放熱フィン部22´の長手方向(回転金型50の内面に形成された溝が延びる方向)に沿って、第2金型キャビティ54内に溶融状態の第2の樹脂材料を射出充填する(第2射出充填工程)。その後所定の期間、第2金型キャビティ54内に充填された第2の樹脂材料を冷却固化させることにより、金属部材10の表面12上に積層された板状部26´と、板状部26´上に立設された複数の第1放熱フィン部22´と、第1射出充填工程において突起56によって塞がれていた貫通孔16内に充填された連結部28b´とからなる受熱面側の構造体60が成形される。ここで、放熱面側の構造体58と受熱面側の構造体60は、いずれも樹脂材料から成形されているため、相互に接着して一体的に成形される。これにより、金属部材10と、放熱面側の構造体58及び受熱面側の構造体60からなる樹脂製放熱部材20´とが一体となり、放熱構造体1´が成形される。そして最後に、図7(d)に示すように、回転金型50を固定金型42から離間させることにより金型40´を型開きさせ、図示しない製品取出手段により放熱構造体1´を金型40´外へ搬出させる。以上の成形サイクルを繰り返し実行することにより、2種類の樹脂材料を積層させた放熱構造体1´を連続して成形することができる。
【0033】
放熱面側の構造体58は、優れた熱伝導性を有する必要があることから、放熱面側の構造体58を成形するための第1の樹脂材料は、第1実施形態に係る放熱構造体1の樹脂製放熱部材20と同様に、熱伝導性を有する樹脂材料を用いることが好ましい。一方、受熱面側の構造体60は、優れた熱伝導性能が要求されない場合があり、この場合には、例えば第1の樹脂材料よりも剛性に優れた樹脂材料や、絶縁性を有する樹脂材料等から成形することが可能である。
【0034】
また、例えば図8に示すように、金属部材10の表面12側に成形される受熱面側の構造体62と、金属部材10の裏面14側に成形される放熱面側の構造体64と、金属部材10の貫通孔16内に充填される連結部66とを異なる樹脂材料から成形することも可能である。
【0035】
次に、本発明に係る放熱構造体の第2実施形態について、図9図11を参照しながら詳細に説明する。図9は、第2実施形態に係る放熱構造体100における樹脂製放熱部材120の熱伝導率調整材121の配向状態を示す模式図である。図10は、第2実施形態に係る放熱構造体100の製造工程の一例を示す工程図である。図11は、成形工程における金型40内の樹脂の流動経路及び熱伝導率調整材121の向きを図示した模式図である。なお、第2実施形態に係る放熱構造体100の基本的な構成は、第1実施形態に係る放熱構造体1と概ね同様であるため、説明を省略する。
【0036】
第2実施形態に係る放熱構造体100の樹脂製放熱部材120は、熱伝導率に異方性を付与する熱伝導率調整材である熱伝導率調整材121を1種以上含有している。熱伝導率調整材121は、図9に示すように、例えば線状若しくは棒状等の所定のアスペクト比を有する長尺形状を有している。
【0037】
樹脂製放熱部材120は、金属板部材10の受熱部18から熱的に離れる方向に樹脂製放熱部材120に含有される熱伝導率調整材121の配向度が0.25を超える。ここで、受熱部18から熱的に離れる方向とは、受熱部18により受けた熱源2からの熱が放熱フィン(第1放熱フィン部122及び第2放熱フィン部124)を介して大気中に放散されるまでの熱の流れの最短経路の方向をいう。第2実施形態では、放熱フィン(第1放熱フィン部122及び第2放熱フィン部124)が金属部材10に対して垂直に立設されているため、受熱部18から熱的に離れる方向は、放熱フィンの高さ方向(突出方向)である。また、本実施形態において、配向度とは、所望方向に対して垂直に配向しているものを0、所望方向に配向しているものを1とし、熱伝導率に異方性を付与する熱伝導率調整材(所定のアスペクト比を有する長尺形状の熱伝導率調整材)が、樹脂材料(母材)内で、所望方向に配向している割合を示したものである。このように、熱伝導性に優れた長尺形状の熱伝導率調整材121の大部分が配向されていることにより、樹脂製放熱部材120には、熱伝導率に異方性が付与されている。
【0038】
次に、第2実施形態に係る放熱構造体100を製造する方法の一例について、図10及び図11を用いて説明する。なお、金型は、第1実施形態に係る放熱構造体1を製造する際に用いた金型40と同様のものを用いることができるため、同一符号を用いることにより説明を省略する。また、図11(a)及び図11(b)は、第1放熱フィン部122及び第2放熱フィン部124の長手方向(固定金型42及び可動金型44の内面に形成された溝が延びる方向)に沿った断面図である。図11(a)及び図11(b)に示す矢印は、樹脂材料の流動方向を示している。
【0039】
具体的には、まず、第1実施形態に係る放熱構造体1を製造する方法と同様に、図10(a)〜図10(c)に示すように、固定金型42と可動金型44との間に金属部材10を配置させ、金属部材10における熱源2からの熱を受熱可能な受熱部18となる領域を被覆した状態において、金型40内に熱伝導性樹脂材料を射出充填させる。この際、金型40内に射出充填された樹脂材料は、図11(a)に示すように、金属部材10の表面12及び側面と可動金型44の内面により形成される空間46aを流動すると共に、金属部材10の貫通孔16を介して金属部材10の裏面14と固定金型42の内面により形成される空間46bを流動し、金型キャビティ46内に充填される。樹脂材料に含有される熱伝導率調整材121は、樹脂材料の流動抵抗により、基本的に樹脂材料の流動方向に沿った方向に向いて、すなわち、熱伝導率調整材121の長手方向が樹脂材料の流動方向と概ね平行な状態において、樹脂材料と共に金型キャビティ46内に充填される。したがって、金型40内に樹脂材料を射出充填させた状態では、樹脂材料に含有される熱伝導率調整材121の大部分が、放熱フィン(第1放熱フィン部122及び第2放熱フィン部124)の高さ方向と直交する方向に向いている。
【0040】
次に、金型40内に樹脂材料を充填させる際、すなわち、金型40内に樹脂材料を射出している途中若しくは金型40内に射出された樹脂材料が冷却固化する前に、図10(d)に示すように、可動金型44を放熱フィン(第1放熱フィン部122及び第2放熱フィン部124)の高さ方向に少量だけ型開きさせ、金型40内のキャビティ容積を変動させる(変動工程)。これにより、金型40内に射出充填された樹脂材料は、図11(b)に示すように、金型40内のキャビティ容積が変動した方向、すなわち、放熱フィン(第1放熱フィン部122及び第2放熱フィン部124)の高さ方向に流動する。また、樹脂材料が放熱フィン(第1放熱フィン部122及び第2放熱フィン部124)の高さ方向に流動することにより、樹脂材料の流動方向に沿った方向、すなわち、放熱フィン(第1放熱フィン部122及び第2放熱フィン部124)の高さ方向への樹脂材料に含有される熱伝導率調整材121の配向度は0.25を超える。
【0041】
そして、熱伝導率調整材121の向きを放熱フィン(第1放熱フィン部122及び第2放熱フィン部124)の高さ方向に整列させた状態において、金型キャビティ46内に充填された熱伝導性樹脂材料を冷却固化させることにより、熱伝導率調整材121の配向制御がなされた第2実施形態に係る放熱構造体100が成形される。そして最後に、図10(e)に示すように、可動金型44を固定金型42から離間させることにより金型40を型開きさせ、図示しない製品取出手段により放熱構造体100を金型40外へ搬出させる。以上の成形サイクルを繰り返し実行することにより、放熱構造体100を連続して成形することができる。
【0042】
第2実施形態に係る放熱構造体100によれば、第1実施形態に係る放熱構造体1と同様に、熱伝導率が相対的に低い樹脂製放熱部材120に先行して、熱伝導率が相対的に高い金属部材10が熱源2からの熱を受熱し、金属部材10の全体に熱を分散させた状態にて樹脂製放熱部材120に伝達させることができるため、熱伝導率が相対的に低い樹脂製放熱部材120を用いても効率的に放熱させることが可能となる。また、第2実施形態に係る放熱構造体100は、第1実施形態に係る放熱構造体1と同様に、樹脂製放熱部材20が金属部材10に射出成形により一体成形(インサート成形又はアウトサート成形)されており、これにより、金属部材10と樹脂製放熱部材20との界面を密着させることができるため、熱抵抗を大幅に減少させることができ、熱の滞留を抑えることが可能となる。
【0043】
また、第2実施形態に係る放熱構造体100は、樹脂製放熱部材120が、熱伝導率に異方性を付与する熱伝導率調整材121を含有しており、金属部材10の受熱部18から熱的に離れる方向への配向度が0.25を超える。これにより、樹脂製放熱部材120の第1放熱フィン部122及び第2放熱フィン部124における熱伝導の主方向(主熱伝導方向)が、図9に示すように、金属部材10の受熱部18から熱的に離れる方向(本実施形態では第1放熱フィン部122及び第2放熱フィン部124の高さ方向)と一致するため、熱の滞留をより一層抑え、金属部材と樹脂製放熱部材とを組み合わせたハイブリッド構造を有する放熱構造体であっても、十分な放熱効果を得ることが可能となる。これに対し、前述した変動工程を経ずに成形した放熱構造体、すなわち、図10(c)及び図11(a)の状態で冷却固化させた放熱構造体は、図12に示すように、熱伝導率調整材121の向きが放熱フィンの高さ方向と直交している。このため、樹脂製放熱部材の放熱フィンにおける主熱伝導方向が、放熱フィンの高さ方向と直交する方向となり、熱の滞留を引き起こす可能性があるという問題がある。第2実施形態に係る放熱構造体100は、前述した変動工程によって熱伝導率調整材121の配向制御を実行することにより、このような問題を解決したものである。
【0044】
さらに、図13に示すように、樹脂材料中の、熱伝導率に異方性を付与する熱伝導率調整材の配向度の向上は、該配向度に対する熱伝導率を向上させる。出願人は、熱伝導率に異方性を付与する熱伝導率調整材(アスペクト比を有する熱伝導率調整材)と、熱伝導率に異方性を付与しない熱伝導率調整材(アスペクト比を有しない(球状)熱伝導率調整材)をそれぞれ同率配合した樹脂材料を比較した各種検証により、熱伝導率に異方性を付与しない熱伝導率調整材(同図中:無配向材)の熱伝導率が、熱伝導率に異方性を付与する熱伝導率調整材の配向度0.25に対応する熱伝導率を超えることがないことを見出した。すなわち、熱伝導率に異方性を付与しない熱伝導率調整材と比較し、熱伝導率に異方性を付与する熱伝導率調整材の配向度が0.25を超えると熱伝達率に優位性を生じる。
【0045】
本発明に係る放熱構造体及びその製造方法は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想を逸脱しない範囲内において種々の改変を行なうことができる。例えば、第1及び第2実施形態に係る放熱構造体において、樹脂製放熱部材の放熱部は、フィン形状に形成されるものとして説明したが、これに限定されず、熱源を目的温度に冷却可能な形状であれば、例えばピン形状などの任意の形状に形成することができる。このように任意の形状からなる樹脂製放熱部材を成形する場合においても、第1実施形態の説明において前述した種々の樹脂材料を好適に用いることができる。また、第1及び第2実施形態に係る放熱構造体では、10枚の第1放熱フィン部と、15枚の第2放熱フィン部とを図示したが、これに限定されず、第1放熱フィン部及び第2放熱フィン部の設置数は、任意の数とすることができる。さらに、受熱面側の第1放熱フィン部は、設けなくても良い。
【0046】
第1及び第2実施形態に係る放熱構造体では、金属部材の受熱部が、樹脂製放熱部材に開口が形成されることにより露出され、熱源と直接接触するものとして説明したが、これに限定されず、例えば熱伝導性を有する緩衝材等の中間部材を介して、受熱部が熱源から受熱する構成としても良い。
【0047】
第1及び第2実施形態に係る放熱構造体では、金属部材の裏面が露出されているものとして説明したが、これに限定されず、金属部材の表面が露出される構成としても良く、また、金属部材の受熱部以外の領域を樹脂製放熱部材によって鋳包む構成としても良い。金属部材の受熱部以外の領域を樹脂製放熱部材によって鋳包む構成とする場合には、金属と樹脂の線膨張係数差による剥離をより一層防止することができる。更に、金属部材の受熱部以外の領域を樹脂製放熱部材によって鋳包む構成とする場合には、先に説明したように、放熱面側及び受熱面側のいずれか一方の構造体を、絶縁性を有する樹脂材料等から成形して取付部を設けたり、樹脂製放熱部材の周縁部に、放熱面側及び受熱面側の構造体の樹脂材料とは異なる機能(例えば絶縁性等)を有する樹脂材料からなる別の構造体を積層したりしても良い。
【0048】
第1及び第2実施形態に係る放熱構造体において、金属部材の貫通孔は、千鳥配置となるように形成された複数の円形状の孔であるとしたが、これに限定されず、孔の形状及び孔の配置は、任意の形状及び配置とすることができる。また、第2実施形態に係る放熱構造体において、貫通孔が形成された金属部材を用いたが、これに限定されず、貫通孔が形成されていない板状の金属部材を用いても良い。この場合、金属部材を樹脂製放熱部材により鋳包むことにより、金属部材と樹脂製放熱部材との界面の密着性を確保することができる。
【0049】
第2実施形態に係る放熱構造体では、可動金型を放熱フィンの高さ方向に少量だけ型開きさせ、金型内のキャビティ容積を変動させるものとして説明したが、これに限定されず、金型内のキャビティ容積の変動方向は、受熱部から熱的に接近若しくは離間する方向と概ね同方向であれば、任意の方向とすることができる。すなわち、金型内のキャビティ容積の変動方向は、受熱部により受けた熱源からの熱が放熱フィンを介して大気中に放散されるまでの熱の流れの最短経路の方向に概ね沿った方向であれば良い。また、第2実施形態に係る放熱構造体では、金型内のキャビティ容積を変動させる方法として、射出成形時に金型を少量だけ型開きさせる方法(拡張方法)を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、例えば射出圧縮成形や射出プレス成形等において実行される、射出成形時に金型を型閉じさせる方法(圧縮方法)を採用してもよい。さらに、金型内のキャビティ容積を変動させる方法として、可動金型を型開閉方向に移動させる態様を例に挙げて説明したが、これに限定されず、例えば金型内に配置される中子等の可動部により金型内のキャビティ容積を変動させる態様等、種々の態様を採用することができる。
【0050】
第2実施形態に係る放熱構造体において、樹脂製放熱部材は、1種類の樹脂材料から形成されるものとして説明したが、これに限定されず、図7及び図8を用いて前述したとおり、2種以上の樹脂材料から成形しても良い。
【符号の説明】
【0051】
1,100 放熱構造体、2 熱源、10 金属部材、12 第1の面(表面)、14 第2の面(裏面)、16 貫通孔、18 受熱部、20,20´,120 樹脂製放熱部材、22,22´,122 第1放熱フィン部(突出部,第1突出部)、24,24´,124 第2放熱フィン部(突出部,第2突出部)、26,26´ 板状部(係止部,第1係止部)、28,28a´,28b´,66 連結部、121 熱伝導率調整材
図1
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