(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6242849
(24)【登録日】2017年11月17日
(45)【発行日】2017年12月6日
(54)【発明の名称】カリクレイン関連ペプチターゼ産生促進剤、LEKTI産生促進剤、SLPI産生促進剤、角化正常化剤、コルネオデスモソーム分解正常化剤
(51)【国際特許分類】
A61K 36/03 20060101AFI20171127BHJP
A61K 8/97 20170101ALI20171127BHJP
A61Q 19/00 20060101ALI20171127BHJP
A61P 17/00 20060101ALI20171127BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20171127BHJP
【FI】
A61K36/03
A61K8/97
A61Q19/00
A61P17/00
A61P43/00 111
【請求項の数】1
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2015-257104(P2015-257104)
(22)【出願日】2015年12月28日
(65)【公開番号】特開2016-135766(P2016-135766A)
(43)【公開日】2016年7月28日
【審査請求日】2017年8月21日
(31)【優先権主張番号】特願2015-4605(P2015-4605)
(32)【優先日】2015年1月14日
(33)【優先権主張国】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000166959
【氏名又は名称】御木本製薬株式会社
(72)【発明者】
【氏名】須藤 秀
【審査官】
鶴見 秀紀
(56)【参考文献】
【文献】
特開2011−063527(JP,A)
【文献】
特開2009−256272(JP,A)
【文献】
国際公開第2014/078300(WO,A1)
【文献】
特開平09−067266(JP,A)
【文献】
特開2007−217339(JP,A)
【文献】
FRAGRANCE JOURNAL,2009年,Vol.3,pp.111-112,
図3
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 36/00−36/9068
A61K 8/00−8/99
A61P 17/00
A61P 43/00
A61Q 19/00
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サガラメの抽出物より選ばれる褐藻の1種又は2種以上の抽出物を有効成分として含有するSLPI産生促進剤。(但し、乾燥肌改善の用途を除く)
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カリクレイン関連ペプチターゼ、LEKTI、SLPIの産生を促進し、コルネオデスモソーム分解を正常化し、ひいては角化を正常化する製剤に関する。
【背景技術】
【0002】
表皮は、基底層の細胞分裂からはじまり、 有棘層、顆粒層を経て角質層に達する。
角質細胞は、セラミド等の角質細胞間脂質よる水分保持機能も重要な要因であるが、斑状に分布するコルネオデスモソームによってお互いに接着することにより層状構造が維持され、角層としての統合性が保たれている。
そして、新しい細胞よって、徐々に角層表層に押し出され、角層上層へ移動するとに従ってステロイドスルファターゼやリパーゼにより角層細胞間脂質が分解され、ついでコルネオデスモソームがプロテアーゼの働きによって徐々に分解され、細胞間接着が弱くなり、最終的には角質は剥離、脱落する。
しかしながら、乾燥、紫外線、化学物質等の外的要因及び酸化ストレスや加齢などの内的要因により、表皮のバリア機能が低下することが知られており、これらの要因により表皮のターンオーバーが低下することも知られている。
その1つにコルネオデスモソームの分解が遅延し、細胞間接着が弱くならずに、角質の剥離、脱落が正常に行われない場合がある。(角層肥厚)
【0003】
コルネオデスモソームを分解するプロテアーゼにカリクレイン関連ペプチターゼ5、カリクレイン関連ペプチターゼ7があり、これらのセリンプロテアーゼがデスモグレイン1、コルネオデスモシンおよびデスモコリン1等を分解する。
すなわち、カリクレイン関連ペプチターゼ5、カリクレイン関連ペプチターゼ7の産生が低下すると角質の剥離、脱落がうまくいかない。
このため、カリクレイン関連ペプチターゼ5、カリクレイン関連ペプチターゼ7の産生を促進することは皮膚のターンオーバーを促進するための重要な因子である。
しかし、カリクレイン関連ペプチターゼ5、カリクレイン関連ペプチターゼ7が過剰に産生すると異常な落屑が発生するおそれがある。さらには、カリクレイン関連ペプチターゼ7が2種の脂質プロセシング酵素であるβ−グルコセレブロシダーゼおよび酸性スフィンゴミエリナーゼを分解することがわかった。
また、カリクレイン関連ペプチターゼ5、カリクレイン関連ペプチターゼ7は、LEKTI(Lympho-epithelial Kazal-type-related inhibitor)、SLPI(Secretory Leukocyte-Protease Inhibitor)によって、活性化が制限されバランスをとっている。
以上のように、加齢等で産生が低下したカリクレイン関連ペプチターゼ5、カリクレイン関連ペプチターゼ7の産生を促進するとともに、これを阻害するLEKTI、SLPIの産生も同時に上昇させることが、コルネオデスモソームの分解を正常化し、ひいては角化も正常化する。(特許文献1、非特許文献1)
皮膚角化以外では、SLPI産生促進剤は、気道閉塞症の改善剤、間質性肺炎の治療剤、レトロウイルス感染を予防または治療、熱傷後瘢痕、肥厚性瘢痕及びケロイドを治療等に応用されている。(特許文献2〜5)
LEKTI産生促進剤は、抗炎症性、ネザートン症候群、魚鱗癬等に有効であることが知られている。
【0004】
サガラメ(Eisenia arborea Areschoug)は、褐藻類、コンブ科(Laminariaceae)、アラメ属(Eisenia)の海藻で、アラメとちがって一次側葉のみで、葉の途中から二次側葉が生えない。食材として用いられている。
さらに血管新生抑制剤、β−グルクロニダーゼ阻害剤、AGE生成阻害剤、アクアポリン産生増強製剤等の用途が知られている。(特許文献6〜9参照)
【0005】
ヒバマタは、褐藻類ヒバマタ目ヒバマタ科に分類される海藻で、ヨーロッパでは古くから食用として利用されている海藻でミネラルを豊富に含む。中でもヨウ素や亜鉛の含有量が高く、これらの成分の補給に役立つといわれている。さらに、粘液質は食品や化粧品、医薬品製造に必要なアルギン酸エステルの原料となる。さらにヒアルロニダーゼ阻害、コラーゲンゲル収縮促進、インテグリン発現促進、エラスターゼ阻害等の作用が知られている。(特許文献10〜13)
なお、ヨーロッパでは主にFucus vesiculosusが利用されSeaweed(シーウィード)とも称されている。日本で分布しているのはFucus evanescensである。
【0006】
【特許文献1】特開2013−166768号公報
【特許文献2】特開平6−298663号公報
【特許文献3】特開平7−82168号公報
【特許文献4】特開2004−2455号公報
【特許文献5】WO01/030389号公報
【特許文献6】特開2006−022033号公報
【特許文献7】特開2006−045188号公報
【特許文献8】特開2008−214246号公報
【特許文献9】特開2013−087057号公報
【特許文献10】特開平09−067266号公報
【特許文献11】特開平10−072336号公報
【特許文献12】特開平11−246428号公報
【特許文献13】特開2000−053578号公報
【非特許文献1】Caubet C et al. J Invest Dermatol 122:1235-1244,2004
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的はカリクレイン関連ペプチターゼ、LEKTI、SLPIの産生を促進し、コルネオデスモソーム分解を正常化し、角層肥厚やターンオーバーの遅延の抑制等の角化を正常化する製剤を得ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らが鋭意検討した結果、サガラメの抽出物、ヒバマタの抽出物が上記目的を達することがわかった。
サガラメやヒバマタは、必要に応じて乾燥した後、抽出効率を考えると、細切、粉砕等の処理を行った後に抽出する。
乾燥は天日で行ってもよいし、通常使用される乾燥機を用いて行ってもよい。
前記抽出に用いる溶媒としては、水若しくは親水性有機溶媒又はこれらの混合液を用いる。
前記抽出溶媒として使用し得る水としては、例えば、純水、水道水、井戸水、鉱泉水、鉱水、温泉水、湧水、淡水等の他、これらに各種処理を施したものが含まれる。水に施す処理としては、例えば、精製、加熱、殺菌、ろ過、イオン交換、浸透圧の調整、緩衝化等が含まれる。従って、本発明において抽出溶媒として使用し得る水には、精製水、熱水、イオン交換水、生理食塩水、リン酸緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水等も含まれる。
前記親水性有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の炭素数1〜5の低級アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等の低級脂肪族ケトン;1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の炭素数2〜5の多価アルコールなどが挙げられ、これら親水性有機溶媒と水との混合溶媒などを用いることができる。
なお、前記水と親水性有機溶媒との混合溶媒を使用する場合には、低級アルコールの場合は水10質量部に対して1〜20質量部、低級脂肪族ケトンの場合は水10質量部に対して1〜15質量部添加することが好ましい。多価アルコールの場合は水10質量部に対して1〜20質量部添加することが好ましい。
【0009】
抽出に使用する有機溶媒の量は、原料となる植物に対して望ましくは5〜100倍量程度、さらに望ましくは10〜50倍量程度が良い。さらに抽出効率を上げるため、抽出溶媒中で撹拌やホモジナイズしてもよい。抽出温度としては、5℃程度から抽出溶媒の沸点以下の温度とするのが適切である。抽出時間は抽出溶媒の種類や抽出温度によっても異なるが、1時間〜14日間程度とするのが適切である。
尚、抽出操作は1回のみの操作に限定されるものではない。抽出後の残渣に再度新鮮な溶媒を添加し、抽出操作を施すこともできるし、抽出溶媒を複数回抽出原料に接触させることも可能である。
本発明者らが検討した結果、本発明の効果を発揮する物質は、水にも、80%のエタノール抽出されるので、ある程度精製する場合は、水で抽出したのち、不溶物を取り除き、等量〜5倍量のエタノールを加えてさらに抽出するとよいこともわかった。
必要ならば、その効果に影響のない範囲で更に脱臭、脱色等の精製処理を加えても良く、エバポレーターのような減圧濃縮装置や加熱による溶媒除去などにより、濃縮することができる。
また、この抽出物を合成吸着剤(ダイアイオンHP20やセファビースSP825、アンバーライトXAD4、MCIgelCHP20P等)やデキストラン樹脂(セファデックスLH−20など)、限外濾過等を用いてさらに精製することも可能である。
【0010】
本発明の製剤は、経口、注射、外用のいずれでも薬効を発現するが、皮膚外用剤として用いるのが好ましい。皮膚外用剤には、皮膚化粧料、外用医薬部外品、医療用皮膚外用剤が含まれる。
これらの抽出物の製剤への配合量は固形分として、0.000001〜10.0重量%、好ましくは0.00001〜3.0重量%、さらに好ましくは0.00005〜1.0重量%である。
【0011】
また、本発明の製剤には、上記成分の他に医薬品や化粧品の各種製剤において使用されている界面活性剤、油性成分、保湿剤、高分子化合物、紫外線吸収剤、抗炎症剤、殺菌剤、酸化防止剤、金属イオン封鎖剤、防腐剤、ビタミン類、色素、香料、水等を配合することができる。
【0012】
上記界面活性剤としては、アニオン性、カチオン性、非イオン性、天然、合成のいずれの界面活性剤も使用できるが、皮膚に対する刺激性を考慮すると非イオン性のものを使用することが好ましい。非イオン性界面活性剤としては、例えばグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、アルキルグリコシド等が挙げられる。
【0013】
油性成分としては、油脂類、ロウ類、炭化水素類、高級脂肪酸類、高級アルコール類、エステル類、精油類、シリコーン油類などを挙げることができる。油脂類としては、例えば大豆油、ヌカ油、ホホバ油、アボガド油、アーモンド油、オリーブ油、カカオ油、ゴマ油、パーシック油、ヒマシ油、ヤシ油、ミンク油、牛脂、豚脂等の天然油脂、これらの天然油脂を水素添加して得られる硬化油及びミリスチン酸グリセリド、2−エチルヘキサン酸トリグリセリド等の合成トリグリセリド等が;ロウ類としては、例えばカルナバロウ、鯨ロウ、ミツロウ、ラノリン等が;炭化水素類としては、例えば流動パラフィン、ワセリン、パラフィンマイクロクリスタリンワックス、セレシン、スクワラン、ブリスタン等が;高級脂肪酸類としては、例えばラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ラノリン酸、イソステアリン酸等が;高級アルコール類としては、例えばラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ラノリンアルコール、コレステロール、2−ヘキシルデカノール等が;エステル類としては、例えばオクタン酸セチル、オクタン酸トリグリセライド、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、アジピン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、オレイン酸デシル、イソステアリン酸コレステロール、POEソルビット脂肪酸エステル等が;精油類としては、例えばハッカ油、ジャスミン油、ショウ脳油、ヒノキ油、トウヒ油、リュウ油、テレピン油、ケイ皮油、ベルガモット油、ミカン油、ショウブ油、パイン油、ラベンダー油、ベイ油、クローブ油、ヒバ油、バラ油、ユーカリ油、レモン油、タイム油、ペパーミント油、ローズ油、セージ油、メントール、シネオール、オイゲノール、シトラール、シトロネラール、ボルネオール、リナロール、ゲラニオール、カンファー、チモール、スピラントール、ピネン、リモネン、テルペン系化合物等が;シリコーン油類としては、例えばジメチルポリシロキサン等が挙げられる。これら上述の油性成分は一種又は二種以上を組み合わせて使用することができる。本発明においては、このうち特にミリスチン酸グリセリド、2−エチルヘキサン酸トリグリセリド、ラノリン、流動パラフィン、ワセリン、パラフィンマイクロクリスタリンワックス、スクワラン、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、リノール酸、リノレン酸、イソステアリン酸、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、コレステロール、オクタン酸セチル、オクタン酸トリグリセライド、ミリスチレン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸コレステロール、POEソルビット脂肪酸エステル、ハッカ油、トウヒ油、ケイ皮油、ローズ油、メントール、シネオール、オイゲノール、シトラール、シトロネラール、ゲラニオール、ピネン、リモネン、ジメチルポリシロキサンを使用することが好ましい。
【0014】
本発明の製剤には、さらに下記のような成分を配合することができるが、その成分もこれらに限定されるものではない。
色素類;黄色4号、青色1号、黄色202号等の厚生省令に定められたタール色素別表I及びIIの色素、クロロフィル、リボフラビン、クロシン、紅花、アントラキノン等の食品添加物として認められている天然色素等。
ビタミン類;ビタミンA、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE等。
その他;殺菌剤、防腐剤、その他製剤上必要な成分等。
【0015】
本発明の製剤は、前記必須成分に必要に応じて前記任意成分を加え、常法に従って製造することができる。
【実施例】
【0016】
次に実施例を挙げて本発明を詳細に説明する。
【0017】
実施例1
サガラメ(乾燥物、細断品)を50gに50%(V/V)エタノール水溶液2リッターを加え、ときどき撹拌しながら、24時間抽出後、濾過(No5C)し、エバポレートしたのち、これを凍結乾燥した。
【0018】
実施例2
ヒバマタ(Fucus vesiculosus)(乾燥物、細断品)を50gに50%(V/V)エタノール水溶液2リッターを加え、ときどき撹拌しながら、24時間抽出後、濾過(No5C)し、エバポレートしたのち、これを凍結乾燥した。
【0019】
確認試験
2継代目のヒト包皮由来表皮細胞(クラボウ)を50−70%コンフルエントとなるようHuMedia−KG2培地(フェノールレッド不含)で培養後、前日にカルシウム濃度を1.8mMに変更したHuMedia−KG2培地に、実施例を添加し、37℃、5%CO2インキュベータ中で2日間培養した。
【0020】
<RNAの抽出>
細胞からの Total RNAの抽出は、トリプシン/EDTAで剥離後、illustra RNA Mini RNA Isolation Kit(GE Healthcare社)を用い、GE Healthcare社の添付マニュアルに従い調製した。RNA濃度は、NanoDrop1000(Thermo SCIENTIFIC)を用い算出した。
【0021】
<RT反応およびリアルタイムPCR>
2.5μgのTotal RNAを使い、MMLV Reverse Transcriptase RNaseH−(東洋紡社)を用い、東洋紡社推奨プロトコール(TOYOBO BIOCHEMICALS FOR LIFE SCIENCE 2008/2009のページ1−42)に従いRT反応を行なった。
リアルタイムPCRはAppliedBiosystems 7500 リアルタイムPCR Systemを用い、以下のように実施した。SYBR Green法を用い(THUNDERBIRD SYBR qPCR Mix,東洋紡社)、7500 リアルタイムPCR Systemの操作マニュアル(AppliedBiosystems)を用いて、Comparative CT(△△CT)法(n=3)により遺伝子発現比較を実施した。内部標準としてGAPDHを使用した。
なお、対象遺伝子はカリクレイン関連ペプチターゼ5、カリクレイン関連ペプチターゼ7、LEKTI、SLPIである。
【0022】
確認試験の結果を
図1に示す。
実施例1及び実施例2いずれもカリクレイン関連ペプチターゼ5、カリクレイン関連ペプチターゼ7、LEKTI、SLPIの遺伝子発現量をコントロールに比較して大幅に促進した。
【0023】
また、実施例を配合した外用剤を作成し、実際に使用してみた結果、角層肥厚やターンオーバーの促進に効果があった。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】実施例1(作用濃度0.05%)、実施例2(作用濃度0.1%)でカリクレイン関連ペプチターゼ5、カリクレイン関連ペプチターゼ7、LEKTI、SLPIの遺伝子の産生量の変化をみた。縦軸は実施例を添加していない場合の遺伝子発現量を1としてときの遺伝子発現量である。