特許第6243024号(P6243024)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6243024-エンジンの省エネ・排出削減装置 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6243024
(24)【登録日】2017年11月17日
(45)【発行日】2017年12月6日
(54)【発明の名称】エンジンの省エネ・排出削減装置
(51)【国際特許分類】
   F02M 27/04 20060101AFI20171127BHJP
【FI】
   F02M27/04 C
【請求項の数】5
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2016-526409(P2016-526409)
(86)(22)【出願日】2014年7月16日
(65)【公表番号】特表2017-505395(P2017-505395A)
(43)【公表日】2017年2月16日
(86)【国際出願番号】CN2014000675
(87)【国際公開番号】WO2015007074
(87)【国際公開日】20150122
【審査請求日】2016年3月15日
(31)【優先権主張番号】201320440786.X
(32)【優先日】2013年7月16日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516016595
【氏名又は名称】陳▲いう▼湛
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK特許業務法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】陳▲いう▼湛
【審査官】 小林 勝広
(56)【参考文献】
【文献】 中国実用新案第201280985(CN,Y)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0030625(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0107112(US,A1)
【文献】 米国特許第3954586(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02B 51/04
F02M 27/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状構造となるエンジンの省エネ・排出削減装置において、内管(1)及び外管(2)を含み、前記内管(1)の内外層のそれぞれに琺瑯層(3)が被覆され、前記内管外層の琺瑯層の表面にステンレス(4)が被覆され、前記外管(2)と前記内管(1)との間の両端に固定ネジ(5)によって接続され、その一端にファン(8)が据付けられ、前記内管(1)の管壁前記外管(2)の管壁により外通風通路(7)が形成され前記内管(1)の内側に内通風通路(6)が形成されており、前記外管(2)の外面電源に接続される調圧機(9)があり、前記調圧機(9)は、前記内管(1)と前記ステンレス網(4)に電気的接続されていることを特徴とするエンジンの省エネ・排出削減装置。
【請求項2】
前記内管(1)は、金属の導電材製であることを特徴とする請求項1に記載のエンジン省エネ・排出削減装置。
【請求項3】
前記外管(2)は、耐高温且つ耐高圧の絶縁物製であることを特徴とする請求項1に記載のエンジン省エネ・排出削減装置。
【請求項4】
エンジンの吸気管の前端位置に取り付けられることを特徴とする請求項1に記載のエンジン省エネ・排出削減装置。
【請求項5】
エンジンの吸気システム内に取り付けられることを特徴とする請求項1に記載のエンジン省エネ・排出削減装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンにおける補助装置に関し、具体的には、全てのエンジンに適用され、エンジンの燃費を削減し、エンジンの出力馬力を向上させ、エンジンの有害ガスの排出を低減させる装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、地球温暖化、ひどい大気汚染、地球エネルギー危機、石油や鉱産資源の大量採掘、原油価格の止まらない上昇という問題は、地球の各国政府が差し迫って解決しなければならない難題となっている。
【0003】
地球経済の一体的な急速発展、都市のインフラ整備、国民経済の発展、人々の生活等が何れもエンジンと繋がっている。エンジンは、現代社会にとって、汎用性が非常に高く、自動車、船舶、飛行機、タンク、発電機及び各種の工学機械等の分野の中心にある大事なものである。エンジンは、現代工業の心臓であり、現代人の生活の中になくてはならない重要な部分である。エンジンは、燃費の改善、パワーの向上、有害ガス排出の低減が要求されるようになる。
【0004】
都市の大気汚染は、主に、各種用途のエンジンから由来する。普通のディーゼルエンジンは、燃料利用率が70%程度しかなく、燃料が完全に燃焼せず、燃焼の効率が悪く、残りの約30%の十分に燃焼しなかった燃料が排気される。PM2.5粒子等の、排気ガスに含まれる大量の一酸化炭素の汚染物が排気管から排出されるため、大気を汚染してしまう。また、エンジンの燃料が十分徹底的に燃焼しないと、燃焼の効率が低く、エンジンへのカーボンデポジットにより、エンジンの出力パワーが低下し、エンジンの摩損が増加してしまう。
【0005】
これまで長い間、燃料が燃焼室で十分に燃焼し、省エネ、出力の増強、排気ガス排出の低減を達成するために、ディーゼルエンジンの燃焼効果の改善が望まれてきた。しかし、現在、市販のエンジンに用いられる排出削減、省エネ、環境保護にかかわる製品は、様々であるが、何れも機能や効き目が単一で、又は効力が短く、効果も微々たるものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、エンジンシステムにおいて、燃料の燃焼を促進し、エンジンのパワーを向上させ、エンジンの出力馬力を増加し、燃料を節約し、エンジンの有害ガスの排出を低減させる装置を提供する。
【0007】
本発明の目的は、下記の技術案によって達成される。
【課題を解決するための手段】
【0008】
筒状構造となるエンジンの省エネ・排出削減装置において、内管及び外管を含み、内管が金属の導電材製であり、内管内外層のそれぞれに琺瑯層が被覆され、外層の琺瑯層の表面にステンレス導電網が被覆され、外管が耐高温且つ耐高圧の絶縁材製であり、外管と内管との間で両端にそれぞれ固定ネジによって接続され、その一端にファンが据付けされ、内管と外管との間に2つの通風通路を形成するための空間がある。
【0009】
本発明は、主原料として空気を利用し、空気が内管と外管との間の通路を通す場合、電離されて電気化学反応を行い、高圧の純酸素が発生し、高圧の純酸素がエンジン燃焼室に入って燃料が十分に燃焼するよう促進し、燃料が節約され、エンジンの出力馬力が増大し、エンジン排気ガスの排出が低減される。
【発明の効果】
【0010】
1、製品の設計が合理的で、製造が簡単で、取り付けが便利で、コストが低く、効果が明確である。
2、燃料をエンジン燃焼室で十分に燃焼させ、燃料を節約する。
3、エンジンの出力を増加させる。
4、エンジンの有害ガスの排出が低減される。
5、エンジンへのカーボンデポジットを低減させ、エンジンの寿命を延長する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の断面構造の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
添付図面を参照されたい。本発明は、エンジンの省エネ・排出削減装置に属し、エンジンの吸気管道の前端位置又はエンジンの吸気システム内に取り付けられる。それは、筒状構造となり、内管1及び外管2を含む。内管1の内外層のそれぞれに琺瑯層3が被覆され、内管1の外層の琺瑯層にステンレス網4が被覆される。外管2と内管1との間に、両端のそれぞれに固定ネジ5によって接続される。内、外管の一端に1つのファン8が据付けられ、内管(1)の管壁と外管(2)の管壁により外通風通路(7)が形成され、内管(1)の内側に内通風通路(6)が形成される。外管2は、耐高温且つ耐高圧の絶縁物製である。内管1は、金属の導電材製である。外管表面に調圧機9がある。動作原理は、下記の通りである。
【0013】
エンジンが作動すると、蓄電池の電源が調圧機を介してそれぞれ内管1及びステンレス網4に接続される場合、内管1とステンレス網4に通される電圧極性が反対であり、内管1の外層に琺瑯層3が被覆されるので、効果的に絶縁作用を発揮し、内管1とステンレス網4との間に短絡することはない。この場合、空気が本装置の中に流れ、内通風通路6及び外通風通路7を通す。高電圧パルスの作用で、強い放電作用と空気とが電気化学反応を行い、高圧の純酸素が発生する。高圧の純酸素がエンジン燃焼室に入って、燃料の燃焼過程を促進し、燃料がより十分且つ徹底的に燃焼するため、燃料が節約され、エンジンの出力力が増加し、エンジンの排気ガス排出も低減される。
【符号の説明】
【0014】
1 内管
2 外管
3 琺瑯層
4 ステンレス網
5 固定ネジ
6 内通風通路
7 外通風通路
8 ファン
9 調圧機。
図1