(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6243058
(24)【登録日】2017年11月17日
(45)【発行日】2017年12月6日
(54)【発明の名称】眼部マッサージ器
(51)【国際特許分類】
A61F 7/00 20060101AFI20171127BHJP
【FI】
A61F7/00 310J
【請求項の数】7
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2016-555886(P2016-555886)
(86)(22)【出願日】2014年12月11日
(65)【公表番号】特表2016-538104(P2016-538104A)
(43)【公表日】2016年12月8日
(86)【国際出願番号】CN2014093590
(87)【国際公開番号】WO2015149536
(87)【国際公開日】20151008
【審査請求日】2016年5月31日
(31)【優先権主張番号】201420151998.0
(32)【優先日】2014年3月31日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】513263112
【氏名又は名称】深▲せん▼市倍軽松科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100109449
【弁理士】
【氏名又は名称】毛受 隆典
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100147924
【弁理士】
【氏名又は名称】美恵 英樹
(72)【発明者】
【氏名】馬 学軍
(72)【発明者】
【氏名】余 大明
【審査官】
立花 啓
(56)【参考文献】
【文献】
特開平11−128261(JP,A)
【文献】
韓国登録特許第10−1347094(KR,B1)
【文献】
中国実用新案第201505213(CN,U)
【文献】
特開平10−295717(JP,A)
【文献】
特開平09−135859(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2006/0200052(US,A1)
【文献】
米国特許第6155995(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 7/00− 7/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一体に係合されたフロントケース及びリアケースを含むアイシールドと、前記アイシールドの両端に接続された縛りベルトとを備える眼部マッサージ器において、前記リアケースには眼部に対応する2つの中空アイフレームが設けられ、前記2つの中空アイフレームのそれぞれ前側には温度伝導チップが設けられ、前記温度伝導チップのそれぞれ前面には半導体冷却チップが設けられ、前記半導体冷却チップのそれぞれの上には放熱装置が設けられており、
前記温度伝導チップは互いに接続ブロックにより接続され、前記接続ブロックには制御回路板が設けられている、ことを特徴とする眼部マッサージ器。
【請求項2】
前記放熱装置は、いずれも前記半導体冷却チップの前面に貼設された放熱チップと、放熱チップの前側に設けられた放熱ファンとを備えることを特徴とする請求項1に記載の眼部マッサージ器。
【請求項3】
前記放熱装置はいずれも放熱ブラケットにより前記温度伝導チップに固定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の眼部マッサージ器。
【請求項4】
前記放熱ブラケットは、外部筐体と、前記外部筐体の両側から伸出したL形支持脚とを備え、前記L形支持脚は前記温度伝導チップに固定されることを特徴とする請求項3に記載の眼部マッサージ器。
【請求項5】
前記放熱チップに複数の放熱フィンが設けられていることを特徴とする請求項2に記載の眼部マッサージ器。
【請求項6】
前記縛りベルトは取り外し可能に前記アイシールドに接続されていることを特徴とする請求項1に記載の眼部マッサージ器。
【請求項7】
前記アイシールドの両端にそれぞれ係止フックが設けられ、前記縛りベルトの両端にそれぞれ係止バックルが設けられ、各前記係止バックルにそれぞれ各前記係止フックをかけることができる係止穴が設けられていることを特徴とする請求項6に記載の眼部マッサージ器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はマッサージ器に関し、より具体的には、眼部マッサージ器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の眼部マッサージ器は、多くの場合にマッサージヘッドのみを利用してマッサージを行うようになっている。即ちマッサージ機能のみを有しており、理学療法の作用を備えず、この種類の眼部マッサージ器は機能が単一である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、眼部マッサージ器が理学療法の作用を持っていないという従来の技術に存在する課題を解決する眼部マッサージ器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記技術課題を解決するために、本発明の技術的手段は、一体に係合されたフロントケース及びリアケースを含むアイシールドと、前記アイシールドの両端に接続された縛りベルトとを備える眼部マッサージ器において、前記リアケースには眼部に対応する2つの中空アイフレームが設けられ、前記2つの中空アイフレームの前側のそれぞれには温度伝導チップが設けられ、各前記温度伝導チップの前面のそれぞれには半導体冷却チップが設けられ、各半導体冷却チップ上のいずれにも放熱装置が設けられている眼部マッサージ器を提供することである。
【0005】
具体的には、各前記放熱装置は、いずれも前記半導体冷却チップの前面に貼設された放熱チップと、放熱チップの前側に設けられた放熱ファンとを備える。
【0006】
具体的には、各前記放熱装置はいずれも放熱ブラケットにより前記温度伝導チップに固定されている。
【0007】
具体的には、前記放熱ブラケットは、外部筐体と、前記外部筐体の両側から伸出したL形支持脚とを備え、前記L形支持脚は前記温度伝導チップに固定されている。
【0008】
更に、前記放熱チップに複数の放熱フィンが設けられている。
【0009】
更に、前記縛りベルトは取り外し可能に前記アイシールドに接続されている。
【0010】
具体的には、前記アイシールドの両端にそれぞれ係止フックが設けられ、前記縛りベルトの両端にそれぞれ係止バックルが設けられ、各前記係止バックルにそれぞれ各前記係止フックをかけることができる係止穴が設けられている。
【0011】
本発明において、眼部マッサージ器は、理学療法の機能を有し、電源電圧の正負極性が同極性接続されると、半導体冷却チップの冷却機能を利用して眼部を冷湿布をして、眼部の回りの血管を収縮させ、眼部の腫れが引くことを幇助し、目のくまが生じることを抑制する。この時、放熱装置は半導体冷却チップの熱い端に対し放熱し、冷湿布の効果をより好適にする。逆極性接続されると半導体冷却チップが迅速に眼部を熱湿布する。この時に放熱装置が動作せず、この時に熱湿布は眼部の回りの血管を拡張し、血液循環を促進し、眼部の疲労、しょぼしょぼ感を緩和する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明で提供される眼部マッサージ器の一つの好ましい実施例の構造模式図である。
【
図2】本発明の実施例における眼部マッサージ器の別の角度から観察した図である。
【
図3】本発明の実施例における眼部マッサージ器の分解模式図である。
【
図4】本発明の実施例における眼部マッサージ器の別の角度から観察した分解模式図である。
【
図5】本発明の実施例における眼部マッサージ器のフロントケースを取り外した構造模式図である。
【
図6】本発明の実施例における眼部マッサージ器の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の目的、技術的手段及びメリットをより分かりやすくするために、以下、添付図面及び実施例を結びつけて本発明を更に詳細に説明する。ここに記述された具体的な実施例が本発明を解釈するためのものに過ぎず、本発明を限定する意図がないことは理解すべきである。
【0014】
図1〜
図4を参照する。本発明で提供された眼部マッサージ器は、アイシールド100及びアイシールド100の両端に接続された縛りベルト200を備える。アイシールド100は一体に係合されたフロントケース110及びリアケース120を備える。リアケース120は、凹形の枠状を呈し、眼部に対応する2つの中空アイフレーム121が設けられている。2つの中空アイフレーム121の前側のそれぞれには温度伝導チップ131が設けられ、2つの温度伝導チップ131の間は接続ブロック132により接続され、接続ブロック132には制御回路板(図面中に未提示)が設けられている。2つの温度伝導チップ131のそれぞれには2つの中空アイフレーム121に対応して取り付けられている。即ち、2つの温度伝導チップ131の内表面は中空アイフレーム121中から透過し得える。そのようにして眼部マッサージ器をつけた後、温度伝導チップ131は直接眼部と接触する。各温度伝導チップ131の前面のいずれにも半導体冷却チップ140が設置され、各半導体冷却チップ140のいずれにも放熱装置150が設けられている。半導体冷却チップ140は、熱電冷却チップとも呼ばれており、その特性として、電源の電圧が入れられた時、正負極性が同極性接続されると迅速に冷却でき、逆極性接続されると迅速に発熱できる。そのようにして、半導体冷却チップ140を利用することで眼部マッサージ器によって冷湿布と熱湿布機能を実現する。各半導体冷却チップ140のいずれにも放熱装置150が設けられている。本実施例では、半導体冷却チップ140は冷却したり加熱したりする時、その温度は温度伝導チップ131により伝導されて眼部を冷湿布と熱湿布をし、半導体冷却チップ140は冷却する時、その一面は冷い端となり他の一面は熱い端となり、且つ冷い端と熱い端の温度差は比較的に大きく、各半導体冷却チップ140の熱い端に放熱装置150を設けることで自発的に放熱させて熱い端の温度を低下させ、冷い端の温度も相応的に降下して、これによりさらに低い温度に到る。
【0015】
具体的には、
図5、
図6に関連し、放熱装置150はいずれも放熱チップ151及び放熱ファン152を備える。その中で、放熱チップ151は半導体冷却チップ140の前面、即ち熱い端に貼設され、放熱ファン152は放熱チップ151の前側に設置され、最後に放熱チップ151及び放熱ファン152をクランプする放熱ブラケット160を介して温度伝導チップ131に固定されている。
【0016】
具体的には、放熱ブラケット160は、外部筐体161と、外部筐体161の両側から伸出したL形支持脚162を備える。2つのL形支持脚162は温度伝導チップ131に固定されている。外部筐体161は、放熱ファン152の外側にはめられている。外部筐体161は、枠状を呈している。放熱ファン152が動作している時に吹き出した風は外部筐体161から流れ出し、熱量をタイムリーに放熱することを保証する。L形支持脚162は、放熱チップ151及び放熱ファン152の位置を限定する。L形支持脚162は、ねじのような締付部材により温度伝導チップ131に固定される。
【0017】
放熱効果を保証するために、放熱チップ151には複数の放熱フィン1511が設けられている。
【0018】
本実施例では、洗浄と収納を容易にするために、縛りベルト200は取り外し可能にアイシールド100に接続されている。具体的には、リアケース120の両端にそれぞれ係止フック122が設けられ、縛りベルト200の両端にそれぞれ係止バックル210が設けられ、各係止バックル210にそれぞれ各係止フック122をかけることができる係止穴211が設けられている。そのようにして、係止フック122と係止穴211を利用すれば縛りベルト200がリアケース120に固定される。また、このような構造は取り外し、取り付けに便利である。
【0019】
本実施例では、眼部マッサージ器は、主に半導体冷却チップ140を利用して眼部に理学療法を施しており、電源電圧の正負極性が同極性接続されると、半導体冷却チップ140の冷却機能を利用して眼部を冷湿布し、眼部の回りの血管の収縮に使い、眼部の腫れが引くことを幇助し、目のくまが生じることを抑制する。この時、放熱装置150は半導体冷却チップ140の熱い端に対し、冷却効果をより好適に使用する。逆極性接続されると半導体冷却チップ140は迅速に発熱して眼部に対し熱湿布をする。この時に放熱装置150が動作せず、この時に熱湿布が眼部の回りの血管の拡張に試用され、血液の循環を促進し、眼部の疲労、しょぼしょぼ感を緩和する。勿論、本実施例における眼部マッサージ器は、また、マッサージの構造を増加すること、例えばリアケース120の内側にマッサージヘッド(図面中に未提出)を増設し、エアバッグ又は電動方式を利用してマッサージヘッドを駆動させ眼部のマッサージを行う改善をすることができる。
【0020】
上記したのは本発明の好ましい実施例に過ぎず、本発明を限定するためのものでなく、本発明の精神と原則内に行われた修正、同等な代替及び改善は、すべて本特許請求の範囲内に含まれるものである。
(付記)
(付記1)
一体に係合されたフロントケース及びリアケースを含むアイシールドと、前記アイシールドの両端に接続された縛りベルトとを備える眼部マッサージ器において、前記リアケースには眼部に対応する2つの中空アイフレームが設けられ、前記2つの中空アイフレームのそれぞれ前側には温度伝導チップが設けられ、前記温度伝導チップのそれぞれ前面には半導体冷却チップが設けられ、前記半導体冷却チップのそれぞれの上には放熱装置が設けられていることを特徴とする眼部マッサージ器。
(付記2)
前記放熱装置は、いずれも前記半導体冷却チップの前面に貼設された放熱チップと、放熱チップの前側に設けられた放熱ファンとを備えることを特徴とする付記1に記載の眼部マッサージ器。
(付記3)
前記放熱装置はいずれも放熱ブラケットにより前記温度伝導チップに固定されていることを特徴とする付記1又は2に記載の眼部マッサージ器。
(付記4)
前記放熱ブラケットは、外部筐体と、前記外部筐体の両側から伸出したL形支持脚とを備え、前記L形支持脚は前記温度伝導チップに固定されることを特徴とする付記3に記載の眼部マッサージ器。
(付記5)
前記放熱チップに複数の放熱フィンが設けられていることを特徴とする付記2に記載の眼部マッサージ器。
(付記6)
前記縛りベルトは取り外し可能に前記アイシールドに接続されていることを特徴とする付記1に記載の眼部マッサージ器。
(付記7)
前記アイシールドの両端にそれぞれ係止フックが設けられ、前記縛りベルトの両端にそれぞれ係止バックルが設けられ、各前記係止バックルにそれぞれ各前記係止フックをかけることができる係止穴が設けられていることを特徴とする付記6に記載の眼部マッサージ器。
【符号の説明】
【0021】
100 アイシールド
110 フロントケース
120 リアケース
121 中空アイフレーム
122 係止フック
131 温度伝導チップ
132 接続ブロック
140 半導体冷却チップ
150 放熱装置
151 放熱チップ
1511 放熱フィン
152 放熱ファン
160 放熱ブラケット
161 外部筐体
162 L形支持脚
200 縛りベルト
210 係止バックル
211 係止穴