【実施例1】
【0028】
以下、上記光学系を具体的に適用して効果のあるDPC法の光学系および、DPC法とヘテロダイン法とを組み合わせた光学系について述べる。ここで、本実施例に係るレーザー走査顕微鏡装置では、得られた差出力等の信号と走査信号とに基づいて対象物を画像化し、この画像信号により画像処理的な手法を用いて試料内で移動し得る対象物のトラッキングを行うものであり、以下に具体的に述べる。
【0029】
図1はDPC法における透過光学系のブロック図を示し、このブロック図に基づき以下に詳述する。この
図1に示すように、レーザー光源1からの光束はコリメーターレンズ2により平行光とされ、2次元走査デバイス6に入射される。この2次元走査デバイス6は光を面上に2次元走査するデバイスであり、例えばMEMS、ガルバノミラー、レゾナントミラー等により構成されるものである。
【0030】
コリメーターレンズ2からの平行光束は、2次元走査デバイス6の瞳位置を対物レンズ11の瞳位置に伝達する瞳伝達レンズ系10を経て、対物レンズ11に入射された後、試料Sに収束される。試料Sに収束された光は透過光となり、受光素子9に入射される。そして、この受光素子9は、光電変換された各々のビート信号を作成する光電変換部(図示せず)を有した構造とされている。この受光素子9はデータ処理制御部14に接続されていて、受光素子9から送られる受光に関する情報に基づき、データ処理制御部14にてデータ処理されている。このとき、受光素子9は、試料Sから実質上ファーフィールドとなる位置に配置され、光軸Lに対して対称に2分割された分割受光素子9A、9Bとされてい
る。
【0031】
この結果、光軸L上の平行光束が試料Sの屈折率分布や凸凹により0次回折光と±1次回折光とに分離され、分離されたこれらの光が干渉しつつ、受光素子9に受光される。これに伴い、試料Sの屈折率分布や凸凹の情報が、0次回折光と±1次回折光との干渉情報に変換される。このとき、光軸Lに対して対称な2つの分割受光素子9A、9B間の差出力に試料Sの上記情報が反映されて、データ処理制御部14に送られる。
【0032】
他方、この試料Sは、光軸Lに対して直交し、かつ相互に直交するX軸方向やY軸方向に沿ってモータ等により移動可能とされている移動ステージ12に搭載されている。また、対物レンズ11も光軸Lに沿ってモータ等により上下動可能になっている。これら移動ステージ12及び対物レンズ11はそれぞれデータ処理制御部14に接続されていて、このデータ処理制御部14のデータ処理及び、データ処理制御部14からの2次元走査デバイス6に送り出される走査情報に基づき、データ処理制御部14はこれらの情報を画像やデータの形とすることができる。これに伴い、データ処理制御部14が試料S内の対象物に対してこのレーザー走査顕微鏡装置の視点に追従させて合致可能としている。
【0033】
これに対して、
図2はDPC法における反射光学系のブロック図であり、
図1に示す透過光学系と異なるのは、コリメーターレンズ2と2次元走査デバイス6との間に配置されたビームスプリッター7により光束の一部を取り出し、この光束を少なくとも2分割された分割受光素子9A、9Bからなる受光素子9がそれぞれ受光することにより、これらの差出力を検出することである。この際、試料Sからの反射平行光は、実質上ファーフィールド情報であることになる。
【0034】
次に、
図3および
図6に、発明者たちが提案するDPC法とヘテロダイン法とを組み合わせた光学系のブロック図を示し、これを以下に説明する。ここで、
図3はこれらの方法を組み合わせた透過光学系のブロック図を示し、
図6はこれらの方法を組み合わせた反射光学系のブロック図を示す。
これらの光学系が
図1および
図2に示す光学系と異なるのは、音響光学素子3によりきわめて接近した2つの光束を作成し、拡大率を適正にすることで、
図4の実線で示すビームLAおよび点線で示すビームLBのように、非常に接近して相互に同一径とされる2つのビームとされて、試料Sに照射することができる。
【0035】
具体的には、この
図3に示すように、レーザー光が出射されるレーザー光源1と、AODドライバー4が接続されて動作が制御される光変調器である音響光学素子(AOD)3との間に、コリメーターレンズ2が配置されている。また、この音響光学素子3に対して、2群のレンズからなる瞳伝達拡大レンズ系5、入力されたレーザー光を分離して出射するビームスプリッター7、入力されたレーザー光を2次元走査する2次元走査デバイス6が順に並んで配置されている。
さらに、このビームスプリッター7に隣り合って、2群のレンズからなる瞳伝達レンズ系10が位置し、この隣に対物レンズ11が試料Sと対向して配置されている。つまり、これら部材がレーザー光の光路とされる光軸Lに沿って並んでいることになる。
【0036】
他方、光軸Lが通過する方向に対して直交する方向であってビームスプリッター7の右隣の位置には、光センサである受光素子8が配置されている。また、試料Sの背面側である下側には、同じく光センサである受光素子9が配置されている。そして、これら受光素子8、9は、それぞれ光軸Lに対して対称に2分割された分割受光素子8A、8B、9A、9Bにより構成されていている。なお、これら受光素子8、9は、光電変換された各々のビート信号を作成する光電変換部(図示せず)を有した構造とされている。
【0037】
さらに、これら受光素子8、9が、これら受光素子8、9からの信号を比較する信号比較器13にそれぞれ接続され、音響光学素子3に印加された変調信号自体と受光素子9が作成する出力信号であるビート信号とから、この信号比較器13が、該ビート信号に基づいて得られた2つの光同士の位相差とビート信号自体の振幅を検出する。また、この信号比較器13は、最終的にデータを処理して試料Sのプロフィル等を得るデータ処理制御部14に繋がっている。
【0038】
以上に伴い、キャリア周波数fcと変調周波数fmの2つのDSB変調された信号を外部からAODドライバー4を経て、音響光学素子3に入力することで、きわめて接近したこれら2つの光束を作成することができる。これらきわめて接近した2方向に出射された光束は、音響光学素子3の実質的な瞳位置を2次元走査デバイス6の瞳位置に伝達する瞳伝達レンズ系5、光を面上に走査する2次元走査デバイス6および、2次元走査デバイス6の瞳位置を対物レンズ11の瞳に伝達するための瞳伝達レンズ系10を経て、対物レンズ11に入射される。
【0039】
前述と同様に、この試料Sは、光軸Lに対して直交し、かつ相互に直交するX軸方向やY軸方向に沿ってモータ等により移動可能とされている移動ステージ12に搭載されている。また、対物レンズ11も光軸Lに沿ってモータ等により上下動可能になっている。これら移動ステージ12及び対物レンズ11はそれぞれデータ処理制御部14に接続されていて、このデータ処理制御部14のデータ処理に基づき、試料S内の対象物S1に対してこのレーザー走査顕微鏡装置の視点に追従させて合致可能になっている。
【0040】
以上の結果として、対物レンズ11で収束された光束は、
図4に示す光軸Lを境界線Cとして、きわめて接近された2つのスポットとして試料Sを面上に走査することになる。また、これら2つのビームLA、LBの有する周波数は、「光の振動数+キャリア周波数fc±変調周波数fm」となり、この2つのスポットは周波数fc+fmと周波数fc−fmの2つの信号となるので、これらの信号をヘテロダイン検波することにより、試料Sの凸凹情報、屈折率分布を反映した信号が得られる。
【0041】
これに伴って、中心距離Δxだけ離れた2点をそれぞれ中心とする2つのビームLA、LBの重なっている照射領域A,Bのほぼ中心を
図5の境界線Cとし、この境界線Cを挟んだ2つのビームLA、LBが試料Sに照射されて、対象物S1の位置が検出されることから、試料S内で移動し得る対象物S1を追従可能とすることができる。
【0042】
本実施例において、具体的にヘテロダイン検波を行うには、照射された変調信号の一部をビームスプリッター7で取り出して受光素子8でレファランス信号を得て、このレファランス信号と2分割された受光素子9で検出された信号とで差動出力を求め、信号比較器13により位相差情報および強度情報を取得し、データ処理制御部14に送る。データ処理制御部14では、2次元走査デバイス6に送り出される走査情報とともに取得された位相差情報や強度情報を画像やデータの形として、図示しないディスプレイに表示したり、メモリにデータとして蓄積したりする。
【0043】
ただし、受光素子8は必ずしも必要ではなく、音響光学素子3に出力する信号、 すなわち音響光学素子3に印加される変調信号自体と比較してもよい。この場合、回路系や音響光学素子等による遅延が発生するが、予め補正するなどしておけば、位相差検出等に大きな影響を与えることはない。
【0044】
また、試料Sの表面を面上に走査する極めて接近した2つのスポット光は、相互に周波数の異なる光となるが、実質上、瞳伝達レンズ系5、10等の拡大光学系を使用することにより、高い周波数でも極めて接近させたスポットにすることができる。これにより高速な走査により高速な情報取得ができることになる。
【0045】
これに対して、
図6はDPC法とヘテロダイン法とを組み合わせた反射光学系のブロック図であり、
図3に示す透過光学系と異なるのは、試料Sから反射して戻ってきた光束をビームスプリッター7により取り出し、この光束を2分割された分割受光素子9A、9Bからなる受光素子9によりそれぞれ受光することで、これらの差出力を検出することである。この際、試料Sからの反射平行光は、実質上ファーフィールド情報であることになる。
【0046】
この一方、このようにして得られた2つの光は、上記手法により分離度を非常に小さくすることができ、実質上1つのビームで走査した情報と変わらない。これに対し、一つのビームで走査し、ファーフィールドに配置した少なくとも2分割された受光素子の差動出力を得る方法が、前記したDPC法である。
【0047】
つまり、DPC法に比較すると、このような本ヘテロダイン法をさらに使用した方法では、ヘテロダイン検出することにより、位相変化および強度変化をきわめて精度よく検出できる点と、受光素子9で受光される光が非常に微弱でも検出回路系のゲインを高くすることで、高精度に検出できる点と、検出される信号は変調信号だけなので、外乱光の影響を受けることもなくなる点とを有することから、さらに高精度な検出ができることになる。
【0048】
また、上記のような光学系の受光素子部分に、0次回折光と±1次回折光とに一旦分離するような光学系を用いることで、さらに空間周波数の高い情報、すなわち横分解能の大幅な向上が図れるようになる。
【0049】
以上の光学系を用いて得られる信号は、微分干渉光学系のバイアスのない信号であり、対象物S1の
図5のXY軸で形成される平面に対する傾き等を反映して、差動出力の正負が決まる。さらに、レーザー光は、2次元走査デバイス6により2次元走査されて、試料S側に送られるが、この試料Sからの光を受光素子9により受光して、信号比較器13で位相差情報および強度情報を取得してこれらがデータ処理制御部14に送られる。そして、上記差動出力からの差動信号に基づくデータと2次元走査の際の走査情報とを合成することにより、対象物S1の画像情報をデータ処理制御部14で得ることができる。
【0050】
この画像情報を取得するときに、DPC法では、予めバイアスを与えて差動出力をかさ上げして表示することができる。また、DPC法とヘテロダイン法との融合方法では、強度情報と位相情報に分けられるので、傾き情報を位相情報として表記し、強度情報を差動出力信号の絶対値のように表示することができる。
【0051】
このようなデータ処理により、画像情報を何種類かの情報に変換することができるが、光学的には、ジャストフォーカスの状態において試料S中の対象物S1の有する空間周波数が最大になる。したがって、ジャストフォーカスであるほど、強度のコントラス変化が大きくなる。つまり、強度のコントラストのヒストグラムは、ジャストフォーカスであるほどばらつきが大きくなるので、このばらつき具合を数値化し、フォーカス度合いの評価量とすることもできる。
【0052】
ここで、DPC法および、DPC法とヘテロダイン法の融合方法によれば、1走査で3次元プロファイル情報を取得できるので、その情報をもとにして以下のような処理が考えられる。
まず、上記した光学系によれば、3次元情報をリアルタイムに取得できるので、画像情報を構成するビデオ信号のフレーム間で動きのある物体と静止している背景とを容易に分離可能となる。たとえば、データ処理制御部14にてフレーム間での差算を行い、変化のある画素を残し、ある大きさ以上の領域を動いている物体の領域として同定することができる。この様にして第1の過程でまず、試料S中にいくつかある領域のうちの対象物S1の存在する対象領域を選択する。
【0053】
次に、上記のように対象物S1の演算領域を特定した後、データ処理制御部14において第2の過程で対象領域の差動出力に基づき対象物S1の観察から得られた強度情報を2値化して、光軸Lに対して直交しかつ相互に直交するX軸方向やY軸方向における重心位置である、重心座標X、Yの検出を下記の簡単な演算により行う。
X=Σxnnx/Σnx
Y=Σynny/Σny
ここで、xn,ynは、2値化された画素に対応するx座標、y座標であり、nx,nyは、x,y座標を占める画素の個数である。
この演算をフレームごとに行い、各フレームの各演算により算出した重心座標X、Yの値に基づき、試料Sを載せている搭載台である移動ステージ12のx、y値を変化させて対象物S1を光軸Lに対して移動させることができる。そして、例えば視野の中心である光軸L上に対象物S1が常時位置するように制御すれば、対象物S1を視野の中心である視点にほぼ制止している状態にできる。
【0054】
一方、細胞やプランクトンなどの対象物S1は3次元的に移動するので、上記2次元的なトラキングに加え、対物レンズ11または移動ステージ12をフォーカス方向(
図4のZ軸方向)にも移動させないとぼやけた画像となる。このため、フレーム毎に上記したフォーカス度合いの評価パラメーターである強度情報のヒストグラムのばらつき量を取得し、データ処理制御部14において第3の過程でこのばらつき程度を評価して、このばらつき量が大きくなる方へ対物レンズ11または移動ステージ12を上下動し、合焦点状態を維持するように制御する。
【0055】
例えば、対象物S1から検出された信号強度のコントラストのヒストグラムを作成した場合、ばらつきの大きいものほど合焦点となる。特に、ヘテロダイン検波を用いる方法では、位相情報がプロファイルの傾きの方向を表しているので、合焦点付近では±90度付近の角度の値になる。従って、信号強度のコントラストのヒストグラムが合焦点状態に関して鋭敏であり、これを使用するものの、位相情報を補足確認手段として使うこともできる。
【0056】
このとき、このばらつきの大きい方向を特定するために、第4の過程にて対物レンズ11を常に上下方向に微小振動させて、いわゆるウォブリング状態にしておき、上記ばらつき量が大きくなる方向に対物レンズ11を動かすようにすることが考えられる。このような画像情報に基づく合焦状態の実現については、この他にいろいろな方法が存在するので、それらを適用してもよい。 たとえば、一つの方法としては、合焦状態ほど、はっきりした画像になるので、実質的な空間周波数が高くなる。このために受光素子の光軸から離れた受光素子上の出力自体が大きくなる。この情報を取得することで、合焦状態の程度の判断を行うことが可能となる。また、合焦状態ほど、傾き情報が大きくなるので、上記したヘテロダイン検波した強度情報が大きくなるので、合焦状態の程度の判定に使用することができる。
【0057】
以上のようにして、得られた信号出力からの画像処理の手法により3次元的なトラッキングを実施すれば、比較的簡単に対象物S1を視野のほぼ中央に位置させ、かつ合焦点状態にさせることができる。このようにすれば、微生物や細胞の動きを3次元的に直接観察でき、細胞内の器官と動きとの関連や様々な情報を取得することが可能となる。
【実施例2】
【0058】
本実施例は、実施例1と異なって対象物S1を物理的にトラップすることで、観察や計測をし易くするものである。本実施例では、実施例1に示した光学系の他に、いわゆるレーザートラップを行う光学系を付加している。
ここで、
図7はDPC法における透過光学系のブロック図を示し、
図8はDPC法における反射光学系のブロック図を示し、
図9はDPC法とヘテロダイン法とを組み合わせた透過光学系のブロック図を示し、
図10はDPC法とヘテロダイン法とを方法を組み合わせた反射光学系のブロック図を示す。これら光学系は、実施例1で説明したものとほぼ同様であり、実施例1と異なる点を以下に述べる。
【0059】
本実施例の各光学系では、レーザー光である赤外光を出射する近赤外レーザー光源15および、この近赤外レーザー光源15からの赤外光を平行光とするコリメーターレンズ16を有している。さらに、このコリメーターレンズ16を通過して平行光とされた赤外光をレーザー光源1からの信号光と共に対物レンズ11に入射するための副ビームスプリッター17が、瞳伝達レンズ系10と対物レンズ11との間に配置されている。このため、この副ビームスプリッター17により前記した各光学系の光軸Lに同軸入射されたこの赤外光で対象物S1をスポット状に照射する。この結果として、周知の光圧により対象物S1を移動ステージ12上でトラップして固定できる。
【0060】
ここで、信号を得るための信号光と赤外光とを分離するために、
図7および
図8に示すDPC法では、赤外カットフィルターであるカラーフィルター18が、受光素子9と赤外光の導入光路との間とされる受光素子9の手前の位置に配置されていて、信号光だけがカラーフィルター18を通過するようにする。
【0061】
この一方、
図9および
図10に示すDPC法とヘテロダイン法との融合方法では、信号光が電気的に変調されるのに対して、赤外光は変調されないので、電気的なヘテロダイン検波により自動的に信号光しか検出されないことになる。このため、DPC法とヘテロダイン法との融合方法では、カラーフィルター18等の特別な光学素子を用いる必要性がなくなる。
【0062】
以上より、本実施例によれば、赤外光でトラップできる対象物S1は、小型の細胞や液体中にあるナノ粒子とかポリマーとされる。通常は自発的に動くかブラウン運動により動いて観察しづらいものの、以上述べた手法を用いれば、簡単に対象物S1を捕捉することができる。
【0063】
また、本実施例によれば、画像処理に要する時間が不要となるので、より高速な走査が可能となる。さらに、信号光と反対方向から低NAの対物レンズで赤外光を導入し、信号光をNAの高い対物レンズで導入した場合、高い分解能で対象物S1を補足しながら観察、測定することもできる。
【0064】
次に、上記各実施例における移動ステージ12上に対象物S1を固定するためのプレパラート21の一例を
図11に基づき説明する。
具体的には、ガラスやシリコン等の複屈折性の少ない素材を用いて、
図11に示すように先端21Aが球状で伸縮素材になっているプレパラート21を採用する。このプレパラート21を図示しないカバーガラスに吸盤のように軟かく吸着するようにしておき、対象物S1の大きさよりも大きい径と深さの異なる数種の凹凸部22を先端21A間に設けた構造とする。
【0065】
つまり、このプレパラート21は、対象物S1を含む溶液をカバーガラスとの間に大まかに閉じ込めるような役割をする。このようにすると、対象物S1の範囲を最初からある程度制限することができるので、対象物S1を同定しやすいし、演算速度の向上や光トラップ圧の効率を向上させることができる。
【0066】
尚、上記実施例のように対物レンズをZ軸方向に移動させる替わりに、移動ステージ12でXYZの3軸方向にそれぞれ移動するようにしても良い。また、この移動ステージ12の支持面とされるテーブルは、透過系光学で有れば当然に透明なガラス材等により形成されている。
以上、本発明に係る実施の形態を説明したが、本発明は前述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。