特許第6243145号(P6243145)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6243145高密度実装を実現するパターン配線における重要回線を救済する方法及び高密度実装装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6243145
(24)【登録日】2017年11月17日
(45)【発行日】2017年12月6日
(54)【発明の名称】高密度実装を実現するパターン配線における重要回線を救済する方法及び高密度実装装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 13/00 20060101AFI20171127BHJP
   G06F 13/38 20060101ALI20171127BHJP
   G06F 11/30 20060101ALI20171127BHJP
【FI】
   G06F13/00 301A
   G06F13/38 310Z
   G06F11/30 140K
【請求項の数】9
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2013-123719(P2013-123719)
(22)【出願日】2013年6月12日
(65)【公開番号】特開2014-241082(P2014-241082A)
(43)【公開日】2014年12月25日
【審査請求日】2016年5月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100124154
【弁理士】
【氏名又は名称】下坂 直樹
(72)【発明者】
【氏名】濱野 健治
【審査官】 田中 啓介
(56)【参考文献】
【文献】 特開平08−339335(JP,A)
【文献】 特開2001−044972(JP,A)
【文献】 特開2011−197855(JP,A)
【文献】 特開平09−034749(JP,A)
【文献】 特開平09−098181(JP,A)
【文献】 特開昭58−092042(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F11/07、11/16−11/20
G06F11/28−11/34、11/36
G06F13/00、13/20−13/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
冗長構成の機能ユニットがバス構成のパターン配線にマルチ接続された、回線接続機能を有する高密度実装装置において、
監視再構築手段が、バス構成の各パターン配線の状態を監視する監視ステップと、
前記監視ステップにおいて異常を検知した場合に、前記監視再構築手段が、予め登録された回線の重要度の情報と前記監視ステップにより得られた正常なパターン配線の情報に基づいて、重要度のより高い回線をより優先的に接続するように前記機能ユニットにおける回線設定を変更し、正常なパターン配線を用いて前記バス構成を再構築する再構築ステップと、
を含むことを特徴とする重要回線の救済方法。
【請求項2】
前記監視ステップにおいて、前記監視再構築手段が、接続元の機能ユニットから各パターン配線を介して接続先の機能ユニットに監視信号を送り、接続先の機能ユニットにて該監視信号を正常に受信できたか否かにより、各パターン配線の異常の有無を検知することを特徴とする請求項1に記載の重要回線の救済方法。
【請求項3】
前記監視ステップにおいて、前記監視再構築手段が、前記接続元の機能ユニット及び前記接続先の機能ユニットにおいて前記パターン配線の直近に設けられた夫々のバッファを前記監視信号が通過するようにして前記バッファの異常を含めて各パターン配線の異常の有無を検知することを特徴とする請求項2に記載の重要回線の救済方法。
【請求項4】
前記監視ステップにおいて、前記監視再構築手段が、接続元の機能ユニット及び接続先の機能ユニットにおいて前記パターン配線の直近に設けられた夫々のバッファの状態を監視し、異常を検知した場合には、前記監視再構築手段が、前記再構築ステップにおいて異常なバッファを除外して前記バス構成を再構築することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の重要回線の救済方法。
【請求項5】
前記監視ステップにおいて異常を検知した場合に、前記監視再構築手段が、前記機能ユニットの冗長構成をなす現用系と予備系との切り替えを行う前に、重要回線を優先的に接続するように正常なパターン配線を用いて前記バス構成を再構築できるか否かを判定し、再構成可能との判定結果が得られたときに前記再構築ステップを実行することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の重要回線の救済方法。
【請求項6】
前記監視再構築手段が、前記バス構成のパターン配線をグループ分けしておき、前記監視再構築手段が、前記監視ステップにおいてパターン配線又は該パターン配線の直近のバッファに異常を検出すると、前記監視再構築手段が、前記再構築ステップにおいて該パターン配線が属するグループ単位で前記バス構成から除外することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の重要回線の救済方法。
【請求項7】
前記機能ユニットとしてインタフェースユニット又はクロスコネクトユニットが用いられることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の重要回線の救済方法。
【請求項8】
冗長構成の機能ユニットがバス構成のパターン配線にマルチ接続された、回線接続機能を有する高密度実装装置であって、
バス構成の各パターン配線の状態を監視し、異常を検知した場合に、予め登録された回線の重要度の情報と前記監視により得られた正常なパターン配線の情報に基づいて、重要度のより高い回線をより優先的に接続するように前記機能ユニットにおける回線設定を変更し、正常なパターン配線を用いて前記バス構成を再構築する手段
を含むことを特徴とする高密度実装装置。
【請求項9】
冗長構成の機能ユニットがバス構成のパターン配線にマルチ接続された、回線接続機能を有する高密度実装装置において重要回線を救済するシステムとしてコンピュータを機能させるプログラムであって、
前記コンピュータに、
バス構成の各パターン配線の状態を監視する監視機能と、
前記監視機能により異常を検知した場合に、予め登録された回線の重要度の情報と前記監視機能により得られた正常なパターン配線の情報に基づいて、重要度のより高い回線をより優先的に接続するように前記機能ユニットにおける回線設定を変更し、正常なパターン配線を用いて前記バス構成を再構築させる再構築機能と、
を実現させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高密度実装を実現するパターン配線における重要回線の救済方法、その救済方法を実行可能な手段を備えた高密度実装装置、及びその救済方法を実行するためのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
図7及び図8を参照して関連技術を説明する。
【0003】
図7は、現用系及び予備系の接続元のインタフェース(以下「IF」と記す)部710、720と、現用系及び予備系の接続先IF部730、740と、現用系及び予備系のクロスコネクト(以下「XC」と記す)部750、760とを備える冗長構成の伝送装置700を示す。XC部750、760はクロスコネクト機能を有し、接続元IF部710、720と接続先IF部730、740との間で回線接続を行う。図7に示すように、現用回線と予備回線を各々別のパターン配線で接続を行うことが実現方法として望ましいが、接続元と接続先に対する装置内のパターン配線が、接続元および接続先で2倍の端子数とパターン配線数となる。よって、多くのIF部を高密度で実装する場合、図7の方法では実現が困難である。
【0004】
図8は、図7の構成を簡略化し、高密度実装を実現するために配線数を抑え、図7と同等の回線接続機能を実現する方式である。図8に示す構成では、接続元と接続先をパターン配線で接続すると共に、冗長構成のIF部820、840も同じパターン配線でマルチ接続する。このマルチ接続では、1つのパターン配線を複数のIF部が共有して使用することで回線信号を伝送し、図8の構成と同様の機能を実現し、パターン配線数と端子数を抑え、高密度実装を可能としている。
【0005】
また、関連技術として、特許文献1に示されるような現用系と予備系の二系統を異常時にその都度切り替えて現用回線を救済する方法がある。この関連技術では、異常時に現用系を救済するために、現用系とまったく同じ構成の予備系を構成しておく。また、特許文献2及び特許文献3に示されるような異常検出時に予め用意しておいた別の線路部へ切り替えて現用回線を救済する方法がある。この関連技術は、複数の現用系を1つの予備系で救済する方法で、一番目に異常となった現用系だけは救済することが可能な方法である。
【0006】
なお、本明細書では、IF部やXC部など特定の機能を有する構成要素を「機能ユニット」と称する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平04−233039号公報
【特許文献2】特開昭63−311444号公報
【特許文献3】特開2004−349890号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
図8に記載の方式には、次のような課題がある。
【0009】
第1の問題点は、マルチ接続を構成しているパターン配線やIF部およびXC部の入出力バッファで故障等の異常が発生した場合、マルチ接続している全ての回線が影響を受けることである。
【0010】
その理由は、各IF部が1つのパターン配線を共有して使用することで、回線信号を伝送しているからである。このため、どこか一箇所以上でパターン配線またはバッファに異常が発生すると、マルチ接続している全てのIF部が影響を受け、全ての回線信号が異常となる。
【0011】
第2の問題点は、マルチ接続で伝送している回線の中には、非常に重要な回線接続も含まれているが、重要回線や一般回線に関わらず、マルチ接続を構成しているパターン配線やバッファでの故障等の異常が発生した場合、マルチ接続している全ての回線が影響を受けることである。
【0012】
本発明の目的は、回線接続の機能を有する装置において複数の機能ユニットの高密度実装を維持したまま、パターン配線回りでの障害発生時に重要回線を優先的に救済する方法、装置及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明による重要回線の救済方法は、冗長構成の機能ユニットがバス構成のパターン配線にマルチ接続された、回線接続機能を有する高密度実装装置において、各パターン配線の状態を監視する監視ステップと、前記監視ステップにおいて異常を検知した場合に重要回線を優先的に接続するように正常なパターン配線を用いて前記バス構成を再構築する再構築ステップと、を含むことを特徴とする。
【0014】
本発明による高密度実装装置は、冗長構成の機能ユニットがバス構成のパターン配線にマルチ接続された、回線接続機能を有する高密度実装装置であって、各パターン配線の状態を監視し、異常を検知した場合に重要回線を優先的に接続するように正常なパターン配線を用いて前記バス構成を再構築する監視再構築手段を含むことを特徴とする。
【0015】
本発明によるプログラムは、冗長構成の機能ユニットがバス構成のパターン配線にマルチ接続された、回線接続機能を有する高密度実装装置において重要回線を救済するシステムとしてコンピュータを機能させるプログラムであって、前記コンピュータに、各パターン配線の状態を監視する監視機能と、前記監視機能により異常を検知した場合に重要回線を優先的に接続するように正常なパターン配線を用いて前記バス構成を再構築させる再構築機能と、を実現させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によると、回線接続の機能を有する装置において複数の機能ユニットの高密度実装を維持したまま、パターン配線回りでの障害発生時に重要回線を優先的に救済することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の第1の実施形態の全体構成を示す。
図2図1における接続元IF部とXC部間の内部構成を示す。
図3図1におけるXC部と接続先IF部間の内部構成を示す。
図4】本発明の第2の実施形態の全体構成を示す。
図5図4における接続元IF部とXC部間の内部構成の一部を示す。
図6図4におけるXC部と接続先IF部間の内部構成の一部を示す。
図7】関連技術において回線接続機能を有する冗長構成例を示す。
図8図7の構成と同等の機能を有すると共に高密度実装を実現できる冗長構成例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[第1の実施形態]
次に、本発明の第1の実施形態について図1図2及び図3を参照して詳細に説明する。
【0019】
[構成の説明]
図1は、本発明の第1の実施形態の装置構成100を示し、高密度実装を実現するマルチ接続構成を有する。接続元IF部(現用)110及び接続元IF部(予備)120と、接続先IF部(現用)130及び接続先IF部(予備)140と、XC部(現用)150及びXC部(予備)160と、監視制御部(現用)170及び監視制御部(予備)180とを備える。接続元IF部(現用)110と接続元IF部(予備)120とがグループ1を構成し、接続先IF部(現用)130と接続先IF部(予備)140とがグループ2を構成している。グループ1は回線の接続元であり、グループ2は回線の接続先である。各IF部の回線を任意に接続可能なXC部150、160をグループ1とグループ2の間に設ける。グループ1の各IF部とXC部とをバス配線(s1−1〜s1−8)にてマルチ接続する。また、グループ2の各IF部とXC部150、160とをバス配線(s2−1〜s2−8)にてマルチ接続する。バス配線の本数は8本としているが、本数は任意に設定できる。図1の構成では、接続元の回線が接続先の回線にXC部を介して接続される。
【0020】
現用及び予備の監視制御部170、180は、グループ1及びグループ2の各IF部の回線情報の登録・設定・変更やXC部の回線接続の情報の登録・設定・変更を行う機能を有する。また、グループ1及びグループ2の各IF部やXC部の故障等の異常情報を収集し装置状態を監視する機能を有する。
【0021】
図1において、高密度実装の装置において接続元のIF部110および接続先のIF部130の回線には重要回線が含まれ得、重要回線なのか一般回線なのかを識別するために、回線登録時に識別情報を登録しておく。例えば、取り扱う回線毎に重要度を設定してもよい。
【0022】
バス配線のパターン配線や各IF部内のバス信号の配線に隣接したバッファが正常な状態では、上記の構成のまま回線信号を伝送する。
【0023】
次に、図1の構成の一部を詳細に示した図2及び図3を参照して説明する。
【0024】
図2は、接続元であるIF部110からXC部150へ回線がバス接続される構成を示す。IF部110は、回線設定部210と、監視信号挿入部221〜228と、バッファ231〜238とを備える。XC部150は、バッファ251〜258と、監視信号検出部261〜268と、クロスコネクト設定部240と、バス故障判定部270とを備える。監視制御部170は、重要回線登録部280と判定部290とを備える。接続元であるIF部110とXC部150とをマルチ接続するバス配線s1−1〜s1−8は、パターン配線で構成できる。
【0025】
監視制御部170は、事前登録として、IF部110の回線設定部210へ回線登録を行う際に、その回線が重要回線か一般回線かの識別情報を重要回線登録部280に登録する機能を有する。
【0026】
監視信号挿入部221〜228と監視信号検出部261〜268とは、パターン配線s1−1〜s1−8またはバッファ231〜238および251〜258で異常が発生した場合に、その異常を検出する機能を有する。
【0027】
バス故障判定部270は、監視信号検出部261〜268の検出結果を収集し、バス配線s1〜snの中からどの配線が異常かを判定する機能を有する。
【0028】
検出結果を通知された監視制御部170内の判定部290は、バス配線s1−1〜s1−8の内、異常を検出したパターン配線を除いたパターン配線によるバス接続の再構成の可能性を判定する機能を有する。
【0029】
監視制御部170は、判定部290の判定結果によりIF部110内の回線設定部210とXC部150内のクロスコネクト設定部240へ異常を検出した配線を除いた配線でのバス構成で回線接続を行う設定変更を指示する機能を有する。正常なバス配線のみでのバス接続とする際、重要回線として登録された回線を優先して復旧する。
【0030】
図3は、XC部150から接続先であるIF部130へ回線がバス接続される構成を示す。XC部150は、クロスコネクト設定部240と、監視信号挿入部321〜328と、バッファ331〜338とを備える。IF部130は、バッファ351〜358と、監視信号検出部361〜368と、回線設定部340と、バス故障判定部370とを備える。監視制御部170は、重要回線登録部280と判定部290とを備える。接続元であるXC部150とIF部130とをマルチ接続するバス配線s2−1〜s2−8は、パターン配線で構成できる。
【0031】
監視制御部170は、事前登録としてIF部130の回線設定部340へ回線登録を行う際に、その回線が重要回線か一般回線かの識別情報を重要回線登録部280に登録する機能を有する。
【0032】
監視信号挿入部321〜328と監視信号検出部361〜368とは、パターン配線s2−1〜s2−8またはバッファ331〜338および351〜358で異常が発生した場合に、その異常を検出する機能を有する。
【0033】
バス故障判定部370は、監視信号検出部361〜368の検出結果を収集し、バス配線s1〜snの中からどのバス配線が異常かを判定する機能を有する。
【0034】
検出結果を通知された監視制御部170内の判定部290は、バス信号s2−1〜s2−8の内、異常を検出したパターン配線を除いたパターン配線によるバス接続の再構成の可能性を判定する機能を有する。
【0035】
監視制御部170は、判定部290の判定結果によりIF部130内の回線設定部340とXC部150内のクロスコネクト設定部240へ異常を検出した配線を除いた配線でのバス構成で回線接続を行う設定変更を指示する機能を有する。正常なバス配線のみでのバス接続とする際、重要回線として登録された回線を優先して復旧する。
【0036】
[動作の説明]
次に、本発明の第1の実施態様における動作について図2および図3を参照して説明する。
【0037】
図2において、IF部110で収容する回線について、監視制御部170からの設定により、IF部110の回線設定部210へ回線登録を行う。この回線登録時に、登録回線が重要回線か一般回線かの識別情報の登録を行い、監視制御部170内の重要回線登録部280に設定を保持する。
【0038】
図3において、図2と同様に、IF部130で収容する回線について、監視制御部170からの設定により、IF部130の回線設定部340へ回線登録を行う。この回線登録時に、登録回線が重要回線か一般回線かの識別情報の登録を行い、監視制御部170内の重要回線登録部280に設定を保持する。この識別情報は回線設定部210と重要回線登録部280の両方に登録してもよいし、どちらか一方に登録してもよい。
【0039】
図2のIF部110で登録された回線と図3のIF部130で登録された回線を監視制御部170からの設定により、XC部150にて回線接続を行い、回線情報の伝送を可能とする。
【0040】
図2において、接続元のIF部110のパターン配線(S1−1〜S1−8)に隣接しているバッファ231〜238の直近にて、監視信号挿入部221〜228からパターン配線の正常性およびバッファの正常性を確認するための監視信号を挿入する。
【0041】
パターン配線(S1−1〜S1−8)が接続されたXC部150では、パターン配線(S1−1〜S1−8)に隣接しているバッファ251〜258の直近にて、監視信号検出部261〜268により、パターン配線およびバッファの正常性を確認する為の監視信号を受信して正常性を判定する。8本のバス配線を常時監視し、パターン配線およびバッファに問題がなければ、8本のバス配線をそのまま使用したマルチ接続で回線の信号が送受される。
【0042】
パターン配線およびバッファに問題が発生した場合、監視信号検出部261〜268で異常を検出する。監視信号検出部261〜268の検出結果を基に、バス故障判定部270にて、バス故障の発生と故障部位を判定し、監視制御部170へ通知する。また、上記監視信号による監視の代わりに、或いはそれに加えて、各バッファの状態を個別に監視し、異常を検出するようにしてもよい。
【0043】
監視制御部170内の判定部290では、バス配線の中で異常を検出した故障配線を特定し、その故障配線以外でバス配線を接続するように、IF部110−XC部150間のバス配線の変更の可能性を判定する。
【0044】
判定部290の結果を基に監視制御部170は、判定結果と重要回線登録部280の登録情報から重要回線の回線接続を優先的に故障配線以外のバス配線で接続する設定に変更する。設定変更の指示を受けたIF部110の回線設定部210とXC部150のクロスコネクト設定部240は、重要回線を優先的に故障配線以外のバス配線で伝送する構成に変更する。
【0045】
図3において、XC部150のパターン配線(S2−1〜S2−8)に隣接しているバッファ331〜338の直近にて、監視信号挿入部321〜328からパターン配線の正常性およびバッファの正常性を確認するための監視信号を挿入する。
【0046】
パターン配線(S2−1〜S2−8)の接続先のIF部130では、パターン配線(S2−1〜S2−8)に隣接しているバッファ351〜358の直近にて、監視信号検出部361〜368により、パターン配線およびバッファの正常性を確認する為の監視信号を受信して正常性を判定する。8本のバス配線を常時監視し、パターン配線およびバッファに問題がなければ、8本のバス配線をそのまま使用したマルチ接続で回線の信号が送受される。
【0047】
パターン配線およびバッファに問題が発生した場合、監視信号検出部361〜368で異常を検出する。監視信号検出部361〜368の検出結果を基に、バス故障判定部370にて、バス故障の発生と故障部位を判定し、監視制御部170へ通知する。
【0048】
監視制御部170内の判定部290では、バス配線の中で異常を検出した故障配線を特定し、その故障配線以外でバス配線を接続するように、XC部150−IF部130間のバス配線の変更の可能性を判定する。
【0049】
判定部290の結果を基に監視制御部170は、判定結果と重要回線登録部280の登録情報から重要回線を優先的に故障配線以外のバス配線で構成されたバス配線に接続する設定変更を行う。設定変更の指示を受けたXC部150のクロスコネクト設定部240とIF部130の回線設定部340は、使用するバス配線の構成を変更する。
【0050】
図2図3においてバス配線構成の変更が完了すると、重要回線から優先的に回線接続が回復する。
【0051】
仮に、図3において、8本のバス配線信号(S2−1〜S2−8)の内、バス信号(S2−7)で異常が検出された場合、残りの7本のバス配線(S2−1〜S2−6とS2−8)でのマルチ接続を再構成することの可能性の判定を行う。監視制御部170は、重要回線から優先的に回線登録情報を変更するため、バス配線構成を8本から7本への変更指示を各IF部の回線設定部340とXC部のクロスコネクト設定部240へ行うことで重要回線を優先的に救済できる。
【0052】
(変形例)
図2図3において、例えば、8本のバス配線の構成を、予め、グループ1(S1−1〜S1−4)、グループ2(S1−5〜S1−8)、グループ3(S2−1〜S2−4)、グループ4(S2−5〜S2−8)のようにグループ化して管理することも可能である。仮に、バス信号(S2−7)で異常が検出された場合、バス故障判定部370が、グループ4で異常を検出したと判断し、監視制御部170に通知する。通知を受けた監視制御部170は、IF部110の回線設定部210、IF部130の回線設定部340およびXC部150のクロスコネクト設定部240に対して、グループ1およびグループ3のバス配線を指定してバス配線の変更を指示し、それらに回線設定変更を実行させる。このようにして、何れかのバス配線にて異常を検出した場合の回線設定変更処理を軽減することが可能である。上記説明のグループ化の場合、正常時の半分の伝送容量を確保できることになる。尚、本変形例は一例であり、どのようにグループ化するかは適宜設定できる。
【0053】
[発明の実施形態における効果]
本発明の上記実施形態においては、以下に記載するような効果がある。
第1の効果は、従来からの高密度実装を維持することができることである。その理由は、上記実施形態では、パターン配線数および端子数を増やす必要が無く、従来の高密度実装が実現できるからである。
【0054】
第2の効果は、従来の方式では、パターン配線または直近バッファの異常でマルチ接続している全回線が異常となってしまうが、本発明の実施形態では、正常なパターン配線のみでバス構成を再構築することにより、重要な回線を優先的に復旧することができ、迂回回線の構築等の代替手段を必要とせず、重要回線を優先的に救済することが可能である。
【0055】
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について図4図5及び図6を参照して詳細に説明する。
【0056】
[構成の説明]
図4を参照して説明する。図4には、本発明の第2の実施形態として、高密度実装を実現し得るマルチ接続構成を有する装置構成が示されている。
【0057】
第1の実施形態との違いは、図4において、情報を伝送する回線を有する複数個(n個)の接続元IF部(1)410〜IF部(n)430が、回線の接続元グループ1として示され、複数個(n個)の接続先IF部(1)440〜IF部(n)460が回線の接続先グループ2として示されている点である。各IF部の回線を任意に接続可能なXC部が、グループ1とグループ2の間に設けられている。グループ1の各IF部とXC部をバス配線のマルチ接続で構成する。また、グループ2の各IF部とXC部をバス配線のマルチ接続で構成する。
【0058】
監視制御部480は、グループ1及びグループ2の各IF部の回線情報の登録・設定・変更やXC部の回線接続の情報の設定・変更を行う機能を有する。また、グループ1及びグループ2の各IFやXC部の故障等の異常情報を収集し装置状態を監視する機能を有する。
【0059】
次に、図4を簡略化して内部構成の一部を示した図5及び図6を参照して説明する。
【0060】
図5は、接続元であるIF部(1)410からXC部470へ回線がマルチ接続される構成を示す(現用のIF部412について示し、予備のIF部414については図示を省略)。IF部410は、回線設定部510と、監視信号挿入部520〜524と、バッファ530〜534とを備える。XC部470は、バッファ550〜554と、監視信号検出560〜564と、クロスコネクト設定部540と、バス故障判定部570とを備える。監視制御部480は、重要回線登録部580と判定部590とを備える。
【0061】
図6は、XC部470から接続先であるIF部440へ回線がマルチ接続される構成を示す(現用のIF部442について示し、予備のIF部444については図示を省略)。XC部470は、クロスコネクト設定部540と、監視信号挿入部620〜624と、バッファ630〜634とを備える。IF部440は、バッファ650〜654と、監視信号検出部660〜664と、回線設定部640と、バス故障判定部670とを備える。監視制御部480は、重要回線登録部580と判定部590とを備える。
【0062】
[動作の説明]
次に、本発明の第2の実施形態における動作について図5および図6を参照して説明する。
【0063】
図5において、IF部410で収容する回線について、監視制御部480からの設定により、IF部410の回線設定部510へ回線登録を行う。この回線登録時に、登録回線が重要回線か一般回線かの識別情報の登録を行い、監視制御部480内の重要回線登録部580に設定を保持する。この識別情報は回線設定部510と重要回線登録部580の両方に登録してもよいし、どちらか一方に登録してもよい。
【0064】
図6において、図5と同様に、IF部440で収容する回線について、監視制御部480からの設定により、IF部440の回線設定部640へ回線登録を行う。この回線登録時に、登録回線が重要回線か一般回線かの識別情報の登録を行い、監視制御部480内の重要回線登録部580に設定を保持する。この識別情報は回線設定部640と重要回線登録部580の両方に登録してもよいし、どちらか一方に登録してもよい。
【0065】
図5のIF部410の回線設定部510で登録された回線と図6のIF部440の回線設定部640で登録された回線を監視制御部480からの設定により、XC部470にて回線接続を行い、信号の伝送を可能とする。
【0066】
図5において、接続元のIF部410のパターン配線s1〜snに隣接しているバッファ530〜534の直近にて、監視信号挿入部520〜524からパターン配線の正常性およびバッファの正常性を確認するための監視信号を挿入する。
【0067】
パターン配線s1〜snが接続されたXC部470のパターン配線s1〜snに隣接しているバッファ550〜554の直近にて、監視信号検出部560〜564により、パターン配線およびバッファの正常性を確認する為の監視信号を受信して正常性を判定する。S1〜Snのバス信号を常時監視し、パターン配線およびバッファに異常がなければ、S1〜Snのバス信号を使用したマルチ接続で信号が送受される。
【0068】
パターン配線およびバッファに問題が発生した場合、監視信号検出部560〜564で異常を検出する。監視信号検出部560〜564の検出結果をバス故障判定部570で、バス故障の発生と故障部位を判定し、監視制御部480へ通知する。
【0069】
監視制御部480内の判定部590では、バス配線の中で異常を検出した配線を特定し、その配線以外でバス構成を再構成するように、IF部410−XC部470間のバス配線を変更することの可能性の判定を行う。
【0070】
判定部590の結果を基に監視制御部480は、判定結果と重要回線登録部580の登録情報から重要回線の回線接続のみを再構成されたバス配線で接続する設定に変更する。設定変更の指示を受けたIF部410の回線設定部510とXC部470クロスコネクト設定部540は、使用するバス配線の構成を変更する。
【0071】
図6において、XC部470のパターン配線s1〜snに隣接しているバッファ630〜634の直近にて、監視信号挿入部620〜624からパターン配線の正常性およびバッファの正常性を確認するための監視信号を挿入する。
【0072】
パターン配線s1〜snの接続先のIF部440のパターン配線s1〜snに隣接しているバッファ650〜654の直近にて、監視信号検出部660〜664により、パターン配線およびバッファの正常性を確認する為の監視信号を受信して正常性を判定する。S1〜Snのバス配線を常時監視し、パターン配線およびバッファに問題がなければ、S1〜Snのバス配線を使用したマルチ接続で信号が送受される。
【0073】
パターン配線およびバッファに問題が発生した場合、監視信号検出部660〜664で異常を検出する。監視信号検出部660〜664の検出結果をバス故障判定部670で、バス故障の発生と故障部位を判定し、監視制御部480へ通知する。
【0074】
監視制御部480内の判定部590では、バス配線の中で異常を検出した配線を特定し、その配線以外でバス構成を再構成するように、XC部470−IF部440間のバス配線を変更することの可能性の判定を行う。
【0075】
判定部590の結果を基に監視制御部480は、判定結果と重要回線登録部580の登録情報から重要回線の回線接続のみを再構成されたバス配線で接続する設定に変更する。設定変更の指示を受けたXC部470のクロスコネクト設定部540とIF部440の回線設定部640は、使用するバス配線の構成を変更する。
【0076】
図5図6においてバス配線構成の変更が完了すると、重要回線の回線接続は回復する。
【0077】
以上述べたように、本発明の実施形態によると、回線接続の機能を有する伝送装置等で、高密度実装を実現するために、バス構成のパターン配線をマルチ接続することにより、パターン配線を抑えた方式において、バス構成のパターン配線やパターン配線と接続されるIF部内のバッファの異常により、冗長切り替えにおいても障害が救済出来ない場合で、かつ、マルチ接続のバス構成のパターン配線やパターン配線と接続されるIF部内のバッファに異常があった場合、その異常箇所を除き、正常なパターン配線のみでバスを構成することにより、重要回線を優先的に救済できる。
【0078】
なお、上記の伝送装置などの高密度実装装置の全部又は一部は、ハードウェア、ソフトウェア又はこれらの組合せにより実現することができる。また、上記の高密度実装装置において行なわれる重要回線の救済方法も、ハードウェア、ソフトウェア又はこれらに組合せにより実現することができる。ここで、ソフトウェアによって実現されるとは、コンピュータがプログラムを読み込んで実行することにより実現されることを意味する。
【0079】
プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えば、フレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば、光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0080】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0081】
(付記1)
冗長構成の機能ユニットがバス構成のパターン配線にマルチ接続された、回線接続機能を有する高密度実装装置において、
各パターン配線の状態を監視する監視ステップと、
前記監視ステップにおいて異常を検知した場合に重要回線を優先的に接続するように正常なパターン配線を用いて前記バス構成を再構築する再構築ステップと、
を含むことを特徴とする重要回線の救済方法。
【0082】
(付記2)
前記監視ステップにおいて、接続元の機能ユニットから各パターン配線を介して接続先の機能ユニットに監視信号を送り、接続先の機能ユニットにて該監視信号を正常に受信できたか否かにより、各パターン配線の異常の有無を検知することを特徴とする付記1に記載の重要回線の救済方法。
【0083】
(付記3)
前記監視ステップにおいて、前記接続元の機能ユニット及び前記接続先の機能ユニットにおいて前記パターン配線の直近に設けられた夫々のバッファを前記監視信号が通過するようにして前記バッファの異常を含めて各パターン配線の異常の有無を検知することを特徴とする付記2に記載の重要回線の救済方法。
【0084】
(付記4)
前記監視ステップにおいて、接続元の機能ユニット及び接続先の機能ユニットにおいて前記パターン配線の直近に設けられた夫々のバッファの状態を監視し、異常を検知した場合には、前記再構築ステップにおいて異常なバッファを除外して前記バス構成を再構築することを特徴とする付記1〜3のいずれか1に記載の重要回線の救済方法。
【0085】
(付記5)
前記再構築ステップにおいて、予め登録された回線の重要度の情報と前記監視ステップにより得られた正常なパターン配線の情報に基づいて重要度のより高い回線をより優先的に接続するように前記機能ユニットにおける回線設定を変更することを特徴とする付記1〜4のいずれか1に記載の重要回線の救済方法。
【0086】
(付記6)
前記監視ステップにおいて異常を検知した場合に前記機能ユニットの冗長構成をなす現用系と予備系との切り替えを行う前に、重要回線を優先的に接続するように正常なパターン配線を用いて前記バス構成を再構築できるか否かを判定し、再構成可能との判定結果が得られたときに前記再構築ステップを実行することを特徴とする付記1〜5のいずれか1に記載の重要回線の救済方法。
【0087】
(付記7)
前記バス構成のパターン配線をグループ分けしておき、前記監視ステップにおいてパターン配線又は該パターン配線の直近のバッファに異常を検出すると、前記再構築ステップにおいて該パターン配線が属するグループ単位で前記バス構成から除外することを特徴とする付記1〜6のいずれか1に記載の重要回線の救済方法。
【0088】
(付記8)
前記機能ユニットとしてインタフェースユニット又はクロスコネクトユニットが用いられることを特徴とする付記1〜7のいずれか1に記載の重要回線の救済方法。
【0089】
(付記9)
前記高密度実装装置が第1のインタフェースユニット、第2のインタフェースユニット及びクロスコネクタユニットを前記機能ユニットとして備え、前記第1のインタフェースユニットと前記クロスコネクトユニット間、及び前記クロスコネクトユニットと前記第2のインタフェースユニット間がそれぞれ前記バス構成のパターン配線により接続されることを特徴とする付記1〜8のいずれか1に記載の重要回線の救済方法。
【0090】
(付記10)
前記高密度実装装置は、各々が冗長構成を有する複数の機能ユニットのグループがバス構成のパターン配線にマルチ接続されており、前記監視ステップと前記再構築ステップによりグループ内すべての回線が使用不可になることを回避することを特徴とする付記1〜9のいずれか1に記載の重要回線の救済方法。
【0091】
(付記11)
冗長構成の機能ユニットがバス構成のパターン配線にマルチ接続された、回線接続機能を有する高密度実装装置であって、
各パターン配線の状態を監視し、異常を検知した場合に重要回線を優先的に接続するように正常なパターン配線を用いて前記バス構成を再構築する監視再構築手段
を含むことを特徴とする高密度実装装置。
【0092】
(付記12)
前記監視再構築手段が、接続元の機能ユニットから各パターン配線を介して接続先の機能ユニットに監視信号を送り、接続先の機能ユニットにて該監視信号を正常に受信できたか否かにより、各パターン配線の異常の有無を検知することを特徴とする付記11に記載の高密度実装装置。
【0093】
(付記13)
前記監視再構築手段が、前記接続元の機能ユニット及び前記接続先の機能ユニットにおいて前記パターン配線の直近に設けられた夫々のバッファを前記監視信号が通過するようにして前記バッファの異常を含めて各パターン配線の異常の有無を検知することを特徴とする付記12に記載の高密度実装装置。
【0094】
(付記14)
前記監視再構築手段が、接続元の機能ユニット及び接続先の機能ユニットにおいて前記パターン配線の直近に設けられた夫々のバッファの状態を監視し、異常を検知した場合には、前記再構築ステップにおいて異常なバッファを除外して前記バス構成を再構築することを特徴とする付記11〜13のいずれか1に記載の高密度実装装置。
【0095】
(付記15)
前記監視再構築手段が、予め登録された回線の重要度の情報と監視により得られた正常なパターン配線の情報に基づいて重要度のより高い回線をより優先的に接続するように前記機能ユニットにおける回線設定を変更することを特徴とする付記11〜14のいずれか1に記載の高密度実装装置。
【0096】
(付記16)
前記監視再構築手段が異常を検知した場合に前記機能ユニットの冗長構成をなす現用系と予備系との切り替えを行う前に、重要回線を優先的に接続するように正常なパターン配線を用いて前記バス構成を再構築できるか否かを判定し、再構成可能との判定結果が得られたときに前記バス構成の再構築を実行することを特徴とする付記11〜15のいずれか1に記載の高密度実装装置。
【0097】
(付記17)
前記監視再構築手段は、前記バス構成のパターン配線を予めグループ分けしておき、パターン配線又は該パターン配線の直近のバッファに異常を検出すると、前記バス構成の再構築において該パターン配線が属するグループ単位で前記バス構成から除外することを特徴とする付記11〜16のいずれか1に記載の高密度実装装置。
【0098】
(付記18)
前記機能ユニットとしてインタフェースユニット又はクロスコネクトユニットが用いられることを特徴とする付記11〜17のいずれか1に記載の高密度実装装置。
【0099】
(付記19)
第1のインタフェースユニット、第2のインタフェースユニット及びクロスコネクタユニットを前記機能ユニットとして備え、前記第1のインタフェースユニットと前記クロスコネクトユニット間、及び前記クロスコネクトユニットと前記第2のインタフェースユニット間がそれぞれ前記バス構成のパターン配線により接続されることを特徴とする付記11〜18のいずれか1に記載の高密度実装装置。
【0100】
(付記20)
各々が冗長構成を有する複数の機能ユニットのグループがバス構成のパターン配線にマルチ接続されており、前記監視再構築手段によりグループ内すべての回線が使用不可になることを回避することを特徴とする付記11〜19のいずれか1に記載の高密度実装装置。
【0101】
(付記21)
冗長構成の機能ユニットがバス構成のパターン配線にマルチ接続された、回線接続機能を有する高密度実装装置において重要回線を救済するシステムとしてコンピュータを機能させるプログラムであって、
前記コンピュータに、
各パターン配線の状態を監視する監視機能と、
前記監視機能により異常を検知した場合に重要回線を優先的に接続するように正常なパターン配線を用いて前記バス構成を再構築させる再構築機能と、
を実現させることを特徴とするプログラム。
【0102】
(付記22)
前記監視機能においては、接続元の機能ユニットから各パターン配線を介して接続先の機能ユニットに監視信号を送り、接続先の機能ユニットにて該監視信号を正常に受信できたか否かにより、各パターン配線の異常の有無を検知することを特徴とする付記21に記載のプログラム。
【0103】
(付記23)
前記監視機能においては、前記接続元の機能ユニット及び前記接続先の機能ユニットにおいて前記パターン配線の直近に設けられた夫々のバッファを前記監視信号が通過するようにして前記バッファの異常を含めて各パターン配線の異常の有無を検知することを特徴とする付記22に記載のプログラム。
【0104】
(付記24)
前記監視機能においては、接続元の機能ユニット及び接続先の機能ユニットにおいて前記パターン配線の直近に設けられた夫々のバッファの状態を監視し、異常を検知した場合には、前記再構築機能により異常なバッファを除外して前記バス構成を再構築することを特徴とする付記21〜23のいずれか1に記載のプログラム。
【0105】
(付記25)
前記再構築機能においては、予め登録された回線の重要度の情報と前記監視ステップにより得られた正常なパターン配線の情報に基づいて重要度のより高い回線をより優先的に接続するように前記機能ユニットにおける回線設定を変更することを特徴とする付記21〜24のいずれか1に記載のプログラム。
【0106】
(付記26)
前記監視機能により異常を検知した場合に前記機能ユニットの冗長構成をなす現用系と予備系との切り替えを行う前に、重要回線を優先的に接続するように正常なパターン配線を用いて前記バス構成を再構築できるか否かを判定し、再構成可能との判定結果が得られたときに前記再構築機能によるバス構成の再構成を実行することを特徴とする付記21〜25のいずれか1に記載のプログラム。
【0107】
(付記27)
前記監視機能において前記バス構成のパターン配線を予めグループ分けしておき、パターン配線又は該パターン配線の直近のバッファに異常を検出すると、前記再構築機能において該パターン配線が属するグループ単位で前記バス構成から除外することを特徴とする付記21〜26のいずれか1に記載のプログラム。
【0108】
(付記28)
前記機能ユニットとしてインタフェースユニット又はクロスコネクトユニットが用いられることを特徴とする付記21〜27のいずれか1に記載のプログラム。
【0109】
(付記29)
前記高密度実装装置が第1のインタフェースユニット、第2のインタフェースユニット及びクロスコネクタユニットを前記機能ユニットとして備え、前記第1のインタフェースユニットと前記クロスコネクトユニット間、及び前記クロスコネクトユニットと前記第2のインタフェースユニット間がそれぞれ前記バス構成のパターン配線により接続されることを特徴とする付記21〜28のいずれか1に記載のプログラム。
【0110】
(付記30)
前記高密度実装装置は、各々が冗長構成を有する複数の機能ユニットのグループがバス構成のパターン配線にマルチ接続されており、前記監視機能と前記再構築機能によりグループ内すべての回線が使用不可になることを回避することを特徴とする付記21〜29のいずれか1に記載のプログラム。
【産業上の利用可能性】
【0111】
本発明は、例えば、高密度実装を実現する伝送装置により重要回線を含む回線接続を行う際に装置内バス配線に障害が発生した時、重要回線を救済するのに利用できる。
【符号の説明】
【0112】
100 システム
110 IF部(現用)
120 IF部(予備)
130 IF部(現用)
140 IF部(予備)
150 XC部(現用)
160 XC部(予備)
170 監視制御部(現用)
180 監視制御部(予備)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8