【文献】
ファイナルファンタジー・クリスタルクロニカル クリスタルベアラー,電撃ゲームス Vol.2,株式会社アスキー・メディアワークス,2009年11月 4日,第9巻 第22号,94
【文献】
ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル クリスタルベアラー,電撃ゲームス Vol.3,株式会社アスキー・メディアワークス,2009年11月24日,第10巻 第1号,129
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のゲームプログラムを記憶したプログラム記憶部と、前記プログラム記憶部に記憶されたゲームプログラムを実行するコンピュータと、を備えたゲーム装置。
【発明を実施するための形態】
【0012】
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一または類似の部分には同一または類似の符号を付している。
【0013】
(ハードウェアの構成)
図1を参照して、本発明の実施の形態に係るゲーム装置1の外観構成を説明する。
図1に示すように、ゲーム装置1は携帯型であって、横長の薄型直方体形状を成す下側本体2と、同様の直方体形状を成す上側本体3とを備えている。下側本体2の上辺部分と上側本体3の下辺部分との間にはヒンジ4が架設されており、下側本体2および上側本体3は、このヒンジ4を通る左右方向の軸回りに相対的に回動可能になっている。したがって、下側本体2の前面と上側本体3の前面とが対向するように閉じたり、その状態から
図1に示す状態に開いたりすることができる。
【0014】
各本体2,3に設けられたデバイスについて概説すると、まず下側本体2の前面中央部には、例えば半透過型カラー液晶ディスプレイで構成された長方形状の第1ディスプレイ(表示部の画面)6が設けられる。この第1ディスプレイ6の左側には、電源ボタン7と十字キー8とが上下に配設され、右側には、2つのボタンを含む操作ボタン9と、A,B,X,Yの4つのボタンを含む操作ボタン10とが上下に配設される。また、操作ボタン10の下方には電源のオン/オフ状態を示す表示灯11が設けられる。さらに、下側本体2の左上角部分にはLボタン12が配設され、右上角部分にはRボタン13が配設される。一方、上側本体3の前面中央部には、例えば半透過型カラー液晶ディスプレイで構成された長方形状の第2ディスプレイ15が設けられ、その左右には、スピーカ16が配設される。
【0015】
なお、
図1には図示しないが、下側本体2の上辺部分であって、ゲーム装置1を開いたときの上側本体3の背面側の部分には、本実施の形態に係るゲームプログラム(画像処理プログラム)50a等を記録したゲームメディア50を挿脱可能なメディアインタフェース(
図2のメディアインタフェース44参照)が設けられる。また、上述した下側本体2に設けられたデバイスと上側本体3に設けられたデバイスとは、ヒンジ4の近傍に設けられた多導線の帯状ケーブル5を介して電気的に接続される。
【0016】
また、ゲーム装置1はポインティングデバイス20を備える。具体的には、下側本体2に設けられた第1ディスプレイ6の表面には、透明のタッチパネル14が設けられ、タッチパネル14とゲーム装置1に付属するタッチペン17とで、ポインティングデバイス20が構成される。タッチパネル14は、第1ディスプレイ6の画面(表示面)の全面と略同一の形状および寸法を有する横長の長方形状を成す。タッチパネル14は、周知のように、プレイヤがタッチペン17を操作し、そのペン先がタッチパネル14の表面に接触すると、接触点(入力点)の位置情報(座標)を、後述のCPU(
図2のCPU31参照)へ出力する。
【0017】
図2は、ゲーム装置1の内部構成を示すブロック図である。ここに示すように、ゲーム装置1は制御部30を備え、該制御部30は、CPU31、描画処理プロセッサ32、音声処理プロセッサ33、入力信号処理部34、RAM(Random Access Memory)35、およびROM(Read Only Memory)36を含む。さらに、ゲーム装置1は、この他にもVRAM(Video-RAM)40、D/A(Digital-Analog)変換器41、上記第1ディスプレイ6および第2ディスプレイ15、アンプ42、上記スピーカ16、上記タッチパネル14、操作部43(上記電源ボタン7、十字キー8、操作ボタン9,10、Lボタン12、Rボタン13を含む)、メディアインタフェース44、およびバス45を備える。そして、これらのうちCPU31、描画処理プロセッサ32、音声処理プロセッサ33、入力信号処理部34、RAM35、ROM36、操作部43、およびメディアインタフェース44は、バス45によって相互にデータ伝送可能に接続される。
【0018】
このうち操作部43は、
図1に示した十字キー8、操作ボタン9,10、Lボタン12、およびRボタン13を含む操作子であり、プレイヤの操作を受け付けて、その操作内容(押圧入力の有無)に応じた操作信号をCPU31へ入力する。また、操作部43には操作子以外に電源ボタン7も含まれており、該電源ボタン7が操作されると、各部に電力が供給されてゲーム装置1が起動し、各操作子への操作入力が有効になる。
【0019】
メディアインタフェース44は、ゲーム装置1の外部から接続された記録媒体であるゲームメディア50にアクセスして、これに記憶されたゲームプログラム50aおよびゲームデータ50bを読み出す。ゲームプログラム50aは、ゲーム装置1にてプレイするアクションゲームを実行させるプログラムであり、ゲームデータ50bは、上記ゲームを実行する上で必要なデータであって、例えば各キャラクタや背景の画像データ、ステータスなどの情報表示用の画像データ、効果音やBGMなどの音声データ、文字や記号によるメッセージデータ等が含まれる。なお、ゲームメディア50は、半導体メモリや、光ディスクの一種であるUMD(Universal Media Disc)(登録商標)などを採用してもよい。
【0020】
RAM35には、ゲームの進行に応じてゲームメディア50から読み込まれたゲームプログラム50aおよびゲームデータ50bを格納するロードエリア、ならびに、CPU31がゲームプログラム50aを処理する際に使用するためのワークエリアが設定される。ROM36には、ゲームメディア50に記憶されるゲームプログラム50aおよびゲームデータ50bの読み出し処理を制御するプログラムなど、ゲーム装置1を動作させるための基本プログラムが記憶される。
【0021】
入力信号処理部34は、プレイヤがタッチパネル14に対してタッチペン17のペン先を接触させる入力操作を行った場合に、その入力点(接触点)のタッチパネル14上の座標に基づいて入力点の位置情報を検出し、該位置情報を示す信号をCPU31へ出力する。また、入力点の位置情報の検出は、所定のサンプリング周期(例えば、1/60秒間に4回など)で実行しており、各回で検出した位置情報を示す信号を逐次CPU31へ出力する。
【0022】
CPU31は、ゲームメディア50に記録されているゲームプログラム50aおよびゲームデータ50bの全部または一部を、メディアインタフェース44を通じてRAM35に読み込む。またCPU31は、プレイヤによるタッチパネル14または操作部43に対する操作入力に応じてこれを実行し、ゲーム進行を制御する。より具体的には、プレイヤに操作されることによってタッチパネル14または操作部43から信号が入力されると、CPU31は、ゲームプログラム50aに従ってその操作信号に対応する操作情報に基づいて所定のゲームを進行する。またCPU31は、ゲーム進行を示す画像(以下、「ゲーム画像」とも称する)として第1ディスプレイ6または第2ディスプレイ15に表示するとともに、ゲーム進行を示す音声信号(以下、「ゲーム音声」とも称する)をスピーカ16に出力する。
【0023】
上記ゲーム画像は、CPU31の指示により、描画処理プロセッサ32が描画する。すなわち、CPU31は、タッチパネル14または操作部43から入力された信号に基づき、第1ディスプレイ6または第2ディスプレイ15に表示すべきゲーム画像の内容を決定し、その内容に対して必要な描画データを描画処理プロセッサ32に生成させる。描画処理プロセッサ32は、生成した描画データに基づいてさらにゲーム画像を生成し、このゲーム画像をVRAM40に書き込む。D/A変換器41は、VRAM40から出力されたゲーム画像を順次アナログ信号に変換し、第1ディスプレイ6または第2ディスプレイ15へ出力(表示)する。
【0024】
また、CPU31は、ゲームの進行に応じて、スピーカ16から出力すべき効果音やBGM等の音声を決定し、その音声を発音するための音声データをRAM35から読み出して音声処理プロセッサ33に入力する。すなわち、CPU31は、ゲームの進行に伴って発音イベントが発生すると、その発音イベントに応じた音声データ(ゲームメディア50からロードされた音声データ)をRAM35から読み出して音声処理プロセッサ33に入力する。なお、音声データは、少なくとも1つの波形で構成されている。音声処理プロセッサ33は、DSP(Digital Signal Processor)で構成されており、CPU31によって入力された音声データに対して所定の効果(例えば、リバーブ、コーラスなど)を付与したのちアナログ信号に変換して、アンプ42に出力する。アンプ42は、音声処理プロセッサ33から入力された音声信号を増幅したのちスピーカ16に出力する。
【0025】
(ゲームプログラム)
次にこのゲーム装置(コンピュータ)1により実行されるゲームプログラムについて説明する。本発明の実施の形態に係るゲームプログラムが提供するゲームは、例えば、プレイヤが操作するプレイヤオブジェクトが、仮想のゲーム空間内を移動し、予め定められたシナリオに従って与えられるクエストを完了させながら、シナリオを完結する。ゲームプログラムは、プレイヤの操作に応じて、適宜ゲーム空間内で使用するアイテムをプレイヤオブジェクトに付与する。各アイテムは、操作場所、シナリオの進行状況、プレイヤキャラクタの属性、予め定められたレア度に応じた頻度などの条件に基づいて付与される。レア度は、アイテムの付与のしやすさの指標である。
【0026】
本発明の実施の形態に係るゲームプログラムは、複数のレベルの取得条件に対応して、複数のレベルの実績を、順次プレイヤに付与することができる。ゲームプログラムは、ゲーム内で付与する複数の実績を、複数のチェーンに分けて制御する。チェーンは、関連する複数の実績の集合であり、各実績には、レベルが対応づけられ、レベル1の実績を取得後、レベル2の実績をするなど、低位のレベルの実績を取得した後でのみ、上位のレベルの実績を取得できるよう制御される。
【0027】
ここで、プレイヤは、ゲームプログラムが提供するシナリオを進行することにより、レベル1の実績の取得条件を、無理なく満たすことができるよう設定されることが好ましい。
【0028】
一つのチェーンにおいて、取得条件が難しくなるにつれ、より高いレベルの実績を取得可能に制御されることが好ましい。例えば、一つのチェーンにおける各実績の取得条件は、レベルに応じて量的負荷が異なる。具体的には、ゲーム進行中のある特定アイテムの収集に関するチェーンを想定する。レベル1の実績の取得条件が、「1個の特定アイテムを収集すること」であるとする。さらに、レベル2の実績の取得条件は「10個」で、レベル3の実績の取得条件は「100個」と、より多くの特定アイテムを収集することで、プレイヤは、より高いレベルの実績を順次取得することができる。
【0029】
またチェーンに関連づけられる各実績は、例えば、各実績を取得するための条件のレア度が異なる。具体的には、ゲーム進行中のある特定種類のアイテムの取得に関し、レベル1の実績の取得条件が、「布素材」の防具であるとする。その特定種類のアイテムについて、鉄素材の防具、シルバー素材の防具、ゴールド素材の防具、プラチナ素材の防具と、レア度を段階的に経る毎に、よりレベルの高い実績が付与されても良い。よりレアなアイテムを収集することにより、プレイヤは、より高いレベルの実績を順次取得することができる。
【0030】
このほか、チェーンで関連づけられる実績や、その実績の付与条件は、適宜定められる。
【0031】
(ゲーム装置の機能ブロック)
図3を参照して、本発明の実施の形態に係るプログラムによりゲーム装置1の制御部30に構成される機能ブロックを説明する。制御部30は、操作検出部61、仮想空間生成部62、キャラクタ制御部63およびイベント処理部64を備える。
【0032】
操作検出部61は、操作部43からプレイヤが入力した各種操作情報を検出して、イベント処理部64に伝達する。
【0033】
仮想空間生成部62は、予め定められたシナリオに従って、仮想のゲーム空間を生成する。仮想空間生成部62が生成した仮想のゲーム空間は、描画処理プロセッサなどによって、ディスプレイ6またはディスプレイ15に描画される。
【0034】
キャラクタ制御部63は、仮想空間生成部62が生成したゲーム空間内にプレイヤオブジェクトを生成する。さらに、キャラクタ制御部63は、プレイヤが入力した操作情報に基づいてプレイヤオブジェクトをゲーム空間内で活動させる。キャラクタ制御部63が生成し、活動させるキャラクタは、描画処理プロセッサ32などによって、ゲーム空間に重畳されてディスプレイ6またはディスプレイ15に描画される。
【0035】
イベント処理部64は、プレイヤが入力した操作情報に基づいて、イベントを処理する。イベントは、宝箱を開いてアイテムを取得したり敵キャラクタと戦闘したりするなど、プレイヤキャラクタの仮想のゲーム空間内での活動によって生じるイベントや、ヘルプ画面や属性画面の表示など、プレイヤがプレイを進めるにあたり必要な情報の表示関するイベントである。
【0036】
本発明の実施の形態に係るイベント処理部64は、特に、プレイヤに付与された実績や付与されうる実績を表示する実績画面を、描画処理プロセッサ32などに描画させる。
【0037】
図6に示すように、実績画面P1〜P4は、取得一覧エリアA1と、説明表示エリアA2を備える。取得一覧エリアA1は、プレイヤが取得可能な実績の数に対応する数のセルを設ける。説明表示エリアA2は、取得一覧エリアA1で選択されたセルに関する情報を表示する。
図6(a)に示す取得一覧エリアA1は、30個のセルが設けられ、30個の実績を取得可能であることを示す。一つの実績画面が、ゲームプログラムで提供可能な全ての実績を一覧表示しても良い。また、実績を複数のカテゴリーにわけて、カテゴリー毎に実績画面を設けても良い。
【0038】
例えば、ゲーム開始時など、実績をまだ取得していない段階では、
図6(a)に示す実績画面P1が、ディスプレイ6またはディスプレイ15に表示される。実績画面P1の取得一覧エリアA1の各セルには、なんらアイコンが表示されない。ここで、プレイヤの操作によりセルA11が選択されても、説明表示エリアA2には何ら開示されない。
【0039】
ゲームを開始し、プレイヤがシナリオを進めて、あるチェーンにおけるレベル1の実績を取得した後、実績画面を表示するための操作情報が入力されると、
図6(b)に示す実績画面P2が表示される。実績画面P2の取得一覧エリアA1のセルA11は、プレイヤが取得したレベル1の実績に対応する取得済アイコンを表示する。プレイヤの操作によってセルA11が選択されると、説明表示エリアA2は、セルA11の実績の名称「団長のブレスレット」と、この実績を示す取得済アイコンと、実績の取得条件「キャラバンで★1のクエストをすべてこなした証」を対応づけて表示する。ここで、取得済アイコンは、プレイヤが取得した実績を想起させるアイコンであることが好ましいが、どのようなものでも良い。
【0040】
さらに実績画面P2において、既に取得した実績の次のレベルで取得可能な実績であって、未取得の実績について、ヒントアイコンが表示される。実績画面P2のA12は、セルA11のレベル1の実績を取得した次に取得可能な、レベル2の実績を示唆するヒントアイコンを表示する。ヒントアイコンは、プレイヤが未取得な実績であって、次に狙える実績を想起させるイラストが描画されたアイコンであることが好ましいが、どのようなものでも良い。
【0041】
プレイヤの操作によってセルA12が選択されると、
図6(c)に示す実績画面P3が表示される。実績画面P3の説明表示エリアA2は、セルA12の実績の取得条件「キャラバンで★2のクエストをすべてこなした証」を表示する。ここで、プレイヤはセルA12の実績をまだ取得していないので、説明表示エリアA2は、
図6(b)と異なり、ヒントアイコンを表示し、セルA12に対応する取得済アイコンや、実績の名称を表示しない。
【0042】
その後、プレイヤがゲームを進め、セルA12に対応するレベル2の実績を取得し、実績画面を表示するための操作情報が入力されると、
図6(d)に示す実績画面P4が表示される。実績画面P4は、あるチェーンにおけるレベル2の実績を取得したことを示し、取得一覧エリアA1のセルA12は、取得した実績に対応する取得済アイコンを表示する。プレイヤの操作によってセルA12が選択されると、説明表示エリアA2は、セルA12の実績の名称「団長の7つ道具」と、この実績を示す取得済アイコンと、実績の取得条件「キャラバンで★2のクエストをすべてこなした証」を対応づけて表示する。実績画面P4のセルA13は、セルA12のレベル2の実績を取得した次に取得可能な、レベル3の実績を示唆するヒントアイコンを表示する。
【0043】
なお、
図6に示す例において、チェーンに属する実績が、レベル順に並んで表示される場合を説明したが、これに限られない。同じチェーンに属するレベル1の実績の隣に、他のチェーンに属するレベル4の実績を表示するよう、制御されても良い。
【0044】
このようにイベント処理部64は、プレイヤの操作に応じて、実績画面Pを表示する。イベント処理部64は、ゲームプログラムによってプレイヤに付与可能な実績を表示するための操作情報が入力されると、取得済の実績に対し、取得済であることを示す取得済アイコンを表示するとともに、当該取得済の実績の次のレベルで取得可能な実績の取得条件を表示可能に制御する。具体的には、イベント処理部64は、プレイヤの取得済の実績について、取得済であることを示す取得済アイコンと、当該取得済の実績の取得条件とを対応づけて表示する。さらにイベント処理部64は、未取得かつ、取得済の実績の次のレベルで取得可能な実績があることを示すヒントアイコンを表示するとともに、このヒントアイコンが選択された操作情報が入力されると、その選択されたヒントアイコンが対応する次のレベルで取得可能な実績の取得条件を表示する。
【0045】
またイベント処理部64は、プレイヤに実績を付与する実績制御部65を備える。実績制御部65は、プレイヤの操作情報が、所定のレベルの取得条件を満たすと、満たした取得条件のレベルに対応した実績を、プレイヤに取得させるよう制御する。さらに実績制御部65は、次に取得可能なレベルに対応する取得条件を、表示可能に制御する。
【0046】
実績制御部65は、例えば、プレイヤがゲーム空間内で保持する実績を示す実績データを、適宜更新する。実績制御部65は、プレイヤの操作情報が、次に取得可能な実績について、所定のレベルの取得条件を満たすと判定されると、満たした取得条件のレベルに対応した実績を、プレイヤに取得させるために、満たした取得条件のレベルに対応した実績の識別子に、「取得済フラグ」を対応づけて、実績データを更新する。さらに実績制御部65は、取得した実績の次に取得可能なレベルに対応する実績に、「取得可能フラグ」を対応づけて、実績データを更新する。
【0047】
実績制御部65が更新する実績データは、
図6に示す実績画面を表示する際に参照される。具体的には、イベント処理部64は、実績画面を表示する操作情報が入力されると、実績データを読み出して、「取得済フラグ」が対応づけられた実績に対応するセルに、取得済アイコンを表示する。さらにイベント処理部64は、「取得可能フラグ」が対応づけられた実績に対応するセルに、ヒントアイコンを表示する。
【0048】
またほかの例も考えられる。例えば、実績データは、各チェーンにおいてプレイヤが取得済の実績の最高レベルのみを保持するようにしても良い。その場合、実績制御部65は、プレイヤが新たに実績を取得した場合、取得した実績のチェーンに対応する、取得済みの実績の最高レベルをインクリメントする。またイベント処理部64は、各チェーンの取得済の最高レベルまでの実績に対応するセルに、取得済アイコンを表示し、その次の未取得のレベルの実績に対応するセルに、ヒントアイコンを表示する。
【0049】
(処理)
図4を参照して、イベント処理部64の処理を説明する。
図4は、実績の付与や実績画面の表示に関する処理を記載し、それ以外の処理については割愛して示す。
【0050】
イベント処理部64によるイベント処理は、プレイヤによる操作を検出することにより開始する。ステップS1においてプレイヤによる操作を検出すると、その操作種別に応じて処理を振り分ける。仮想のゲーム空間に関する操作の場合、ステップS2に進み、ステップS2において実績制御部65が、実績制御処理を実行する。
【0051】
一方、実績画面を表示する操作の場合、ステップS3においてイベント処理部64は、実績画面を表示する。この実績画面は、
図6に示したように、プレイヤが取得した実績に関して、取得済アイコンを表示するとともに、取得済の実績の次のレベルで取得可能な実績に関して、ヒントアイコンを表示する。
【0052】
ここでアイコンが選択されると、ステップS4において選択対象のアイコンに応じて処理を振り分ける。選択されたアイコンが取得済アイコンの場合、ステップS5において、
図6(b)や(d)に示すように、取得済アイコンに対応する実績の名称や取得条件を表示する。一方、選択されたアイコンがヒントアイコンの場合、ステップS6において、
図6(c)に示すように、ヒントアイコンに対応する実績の取得条件を表示し、取得済アイコンや実績名を表示しない。
【0053】
図5を参照して、
図4のステップS2に対応する実績制御処理を説明する。
【0054】
まずステップS21において実績制御部65は、プレイヤの操作によって、次に取得可能な実績の取得条件を満たしたか否かを判定する。ここで、「次に取得可能な実績」は、チェーン毎に判定される。所定のチェーン内で、一つも実績が取得されていない場合、「次に取得可能な実績」は、レベル1の実績である。一方、所定のチェーン内で、取得された実績がある場合、「次に取得可能な実績」は、取得された最も高いレベルの次のレベルの実績である。例えば、レベル2まで取得している場合、「次に取得可能な実績」は、レベル3の実績である。
【0055】
ステップS21において、次に取得可能な実績の取得条件を満たしていないと判定された場合、そのまま処理を終了する。一方、次に取得可能な実績の取得条件を満たしている場合、ステップS22に進む。ここで実績制御部65は、プレイヤがゲーム空間で実績を取得したことを告知するポップアップ画面を表示しても良い。
【0056】
ステップS22において実績制御部65は、ステップS21において取得条件を満たした実績について、実績画面Pで取得済アイコン、実績名称、取得条件等を表示できるよう制御する。また実績制御部65は、例えば、取得条件を満たした実績の識別子に、「取得済フラグ」を対応づけて、実績データを更新する。
【0057】
次に、ステップS23において、ステップS21において取得条件を満たした実績について、関連する未取得の実績があるか否かを判定する。たとえばステップS21において取得条件を満たした実績が、チェーンの最高レベルの場合、関連する未取得の実績はないので、そのまま処理を終了する。ステップS23において、関連する未取得の実績があると判定された場合、ステップS24において、次に取得可能な実績について、実績画面で、取得条件やヒントアイコンを表示できるよう制御する。実績制御部65は、例えば、次に取得可能な実績の識別子に、「取得可能フラグ」を対応づけて、実績データを更新する。
【0058】
またこのとき実績制御部65は、次に取得可能な実績があることや、その次に取得可能な実績の取得条件などを、仮想のゲーム空間にポップアップ画面などにより表示しても良い。
【0059】
このように本発明の実施の形態に係るゲームプログラムは、所定のレベルの実績を取得すると、取得した実績の次に取得可能な実績について、取得条件を開示する。これにより、プレイヤは、次に狙う実績の取得条件を把握してプレイすることができるので、ゲームに対するモチベーションを維持し、興味を継続させることができる。
【0060】
図4や
図6を参照して説明した様に、プレイヤの明示の操作によって、取得条件を開示することにより、従来の通りに、取得条件を開示することなく、実績の取得を目指して、様々なプレイを試みる楽しみ方も提供することを可能とする。また、次に取得可能な実績の取得条件のみを開示可能とすることにより、やり込みを誘発し、より長くプレイヤの興味を継続させることができる。
【0061】
このように、本発明の実施の形態に係るゲームプログラムは、実績の取得に関して、エンターテイメント性を高めることができる。
【0062】
(変形例)
本発明の実施の形態においては、実績画面の取得一覧エリアA1に表示されたヒントアイコンが選択された操作情報が入力されると、説明エリアA2に、次のレベルで取得可能な実績の取得条件を表示する場合について説明したが、これに限られない。
図7および
図8を参照して、別の実施例として、実績画面の取得一覧エリアA1に表示された取得済アイコンが選択された操作情報が入力されると、次のレベルで取得可能な実績の取得条件を表示可能に制御する場合を説明する。
【0063】
図7および
図8に示す例において、実績画面の取得一覧エリアA1には、ヒントアイコンは表示されない。例えば、一つの実績について、銅、銀および金と3つのレベルがあり、一つのセルA11に表示するアイコンを、プレイヤが取得済の最上レベルの実績に関する取得済アイコンのみを表示する場合を想定する。
図7および
図8に示す例において、「団長の銅のブレスレット」の実績を取得後、その次のレベルで「団長の銀のブレスレット」を取得可能な場合を説明する。
【0064】
図7(a)に示すように、実績画面P5は、セルA11に、「団長の銅のブレスレット」を取得済であることを示す取得済アイコンが表示され、説明エリアA2に、「団長の銅のブレスレット」の取得条件を表示する。さらに、説明エリアA2に、ヒントアイコンA3が表示され、ヒントアイコンA3が選択されると、
図7(b)に示す実績画面P6が表示される。実績画面P6は、「団長の銅のブレスレット」の次のレベルで取得可能な実績の取得条件を表示する。この実績画面P6は、
図7(a)に示す実績画面P5上に、ポップアップ画面として表示されても良いし、
図7(a)の説明エリアA2に置き換えて表示されても良い。また、そのほかの方法で表示されても良い。
【0065】
この後、ゲームが進行し、「団長の銅のブレスレット」の次のレベルで実績を取得する条件を満たすと、
図7(c)に示す実績画面P7が表示される。実績画面P7は、セルA11に、次のレベルの実績である「団長の銀のブレスレット」を取得済であることを示す取得済アイコンが表示され、説明エリアA2に、「団長の銀のブレスレット」の取得条件を表示する。なお、「団長の銀のブレスレット」の取得済アイコンは、「団長の銅のブレスレット」と同じセルA11に表示され、「団長の銅のブレスレット」の取得済アイコンの色を、変化させたものでも良い。
【0066】
「団長の金のブレスレット」など、「団長の銀のブレスレット」の次のレベルで取得可能な実績がある場合、
図7(c)の説明エリアA2においても、ヒントアイコンA3が表示されように制御される。一方、次のレベルで取得可能な実績がない場合、ヒントアイコンA3は表示されないように制御される。
【0067】
また、別の例を説明する。
図8(a)に示すように、実績画面P8は、セルA11に、「団長の銅のブレスレット」を取得済であることを示す取得済アイコンが表示される。説明エリアA2に、「団長の銅のブレスレット」の取得条件が表示されるとともに、次のレベルで取得可能な実績の取得条件が表示される。
【0068】
この後、ゲームが進行し、「団長の銅のブレスレット」の次の実績を取得する条件を満たすと、
図8(b)に示す実績画面P9が表示される。実績画面P9は、セルA11に、「団長の銀のブレスレット」を取得済であることを示す取得済アイコンが表示される。説明エリアA2に、「団長の銀のブレスレット」の取得条件が表示される。次のレベルで取得可能な実績がある場合、説明エリアA2に、次のレベルで取得可能な実績の取得条件も表示されてもよい。
【0069】
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述および図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例および運用技術が明らかとなる。
【0070】
本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。従って、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。