【文献】
LG Electronics,Resource Allocation and UE Behavior for D2D Discovery[online],3GPP TSG-RAN WG1#74b R1-134802,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_74b/Docs/R1-134802.zip>,2013年10月 4日
【文献】
Huawei, HiSilicon,D2D discovery message size[online],3GPP TSG-RAN WG1#74b R1-134075,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_74b/Docs/R1-134075.zip>,2013年 9月28日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記信号フォーマットは、前記端末間発見信号の変調方式と、前記端末間発見信号の符号化率と、前記端末間発見信号がマッピングされるリソース単位数との少なくとも一つであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のユーザ端末。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、端末間通信(D2D通信)が行われる無線通信システムの一例の説明図である。
図1Aに示すように、無線通信システムは、無線基地局(eNB:eNodeB)と、無線基地局によって形成されるセル内のユーザ端末(UE:User Equipment)#1−#3と、を含んで構成される。なお、
図1Aにおいて、無線基地局は複数であってもよく、ユーザ端末数も3に限られない。
【0013】
図1Aに示す無線通信システムにおいて、無線基地局は、ユーザ端末#1−#3に対して、DS送信期間を示す情報(例えば、サブフレームオフセット、当該DS送信期間の周期、当該DS送信期間のサブフレーム数など)を通知する。なお、当該通知は、例えば、SIB(System Information Block)、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、報知チャネル(PBCH:Physical Broadcast Channel)などを用いて行われる。
【0014】
ここで、DS送信期間とは、所定周期のディスカバリー信号の送信期間である。例えば、
図1Bに示すように、DS送信期間(Uplink resource allocation for D2D discovery、D2D discovery resource)は、上りリソースとして所定周期で配置され、例えば、複数のサブフレームで構成される。
【0015】
また、ディスカバリー信号は、ユーザ端末#1−#3間で互いを発見するための端末間発見信号である。ディスカバリー信号は、例えば、104ビットで構成され、DS送信期間を周波数分割(FDM)又は/及び時間分割(TDM)した所定のリソース単位(例えば、少なくとも一つのPRB(Physical Resource Block)ペア)に割り当てられる。
【0016】
各ユーザ端末は、無線基地局から通知されたDS送信期間内のリソース単位(例えば、少なくとも一つのPRBペア)において、ディスカバリー信号を送信する。なお、当該リソース単位は、DS送信期間内においてランダムに選択されたリソース単位であってもよいし(Type-1、衝突型)、ユーザ端末毎に無線基地局から指定されたリソース単位であってもよい(Type-2、非衝突型)。
【0017】
各ユーザ端末は、DS送信期間内において他のユーザ端末から送信されるディスカバリー信号を検出して、他のユーザ端末を発見(認識)する。なお、各ユーザ端末は、DS送信期間外の上りリソースでは、無線基地局との上り通信を行う。
【0018】
図1Bを参照し、DS送信期間における端末間発見(D2D discovery)を詳述する。端末間発見では、様々な利用形態によって、情報ビット数が異なる複数のディスカバリー信号(例えば、short discovery messageやlong discovery messageなど)を用いることが検討されている。
【0019】
情報ビット数が異なる複数のディスカバリー信号を固定数のリソース単位(例えば、1PRBペア)で伝送する場合、当該複数のディスカバリー信号に対して、それぞれ異なる変調方式を適用することが好ましい。例えば、情報ビット数が多いタイプ(以下、longタイプという)のディスカバリー信号(long discovery message)を高次の変調方式(例えば、16QAM)で変調し、情報ビット数が少ないタイプ(以下、shortタイプという)のディスカバリー信号(short discovery message)を低次の変調方式(例えば、QPSK)で変調することが望まれる。
【0020】
また、情報ビット数が異なる複数のディスカバリー信号を固定の変調方式で変調する場合、当該複数のディスカバリー信号に対して、それぞれ異なる数のリソース単位を割り当てることが好ましい。例えば、上述のlongタイプのディスカバリー信号に対して所定数のリソース単位(例えば、2PRBペア)を割り当て、shortタイプのディスカバリー信号に対してlongタイプよりも少ないリソース単位数(例えば、1PRBペア)を割り当てることが望まれる。
【0021】
このように、情報ビット数が異なる複数のディスカバリー信号が用いられる場合、情報ビット数に応じて、変調方式、符号化率、リソース単位数などの信号フォーマットを異ならせることが望まれる。一方で、各ユーザ端末が、情報ビット数に応じて異なる信号フォーマットを用いる場合、ディスカバリー信号を検出できず、他のユーザ端末を発見できない恐れがある。
【0022】
そこで、本発明者らは、ディスカバリー信号の信号フォーマットを通知することで、情報ビット数に応じて異なる信号フォーマットを用いる場合にも、ディスカバリー信号を検出可能し、他のユーザ端末を発見可能とすることを着想し、本発明に至った。
【0023】
以下、本発明に係る端末間通信方法を詳細に説明する。
【0024】
(態様1)
図2−7を参照し、本発明の態様1に係る端末間通信方法を説明する。
図2は、本発明の態様1に係る端末間通信方法の概念図である。
図2に示すように、態様1に係る端末間通信方法では、ユーザ端末#1は、ディスカバリー信号(端末間発見信号)の情報ビット数に基づいて、当該ディスカバリー信号の信号フォーマットを決定する。また、ユーザ端末#1は、当該信号フォーマットに基づいてディスカバリー信号を送信するとともに、当該信号フォーマットを示す信号フォーマット情報をユーザ端末#2に送信する。
【0025】
また、態様1に係る端末間通信方法では、ユーザ端末#2は、ユーザ端末#1から、ディスカバリー信号の信号フォーマット情報を受信する。ユーザ端末#2は、当該信号フォーマット情報が示す信号フォーマットに基づいて、ディスカバリー信号を検出する。
【0026】
ここで、信号フォーマットは、ディスカバリー信号の変調方式と、ディスカバリー信号の符号化率、ディスカバリー信号がマッピングされる(割り当てられる)リソース単位数の少なくとも一つである。なお、以下では、リソース単位は、時間方向に連続する2PRBで構成されるPRBペアであるものとするが、これに限られない。リソース単位は、PRB、リソースエレメント(RE:Resource Element)などであってもよい。
【0027】
また、上記信号フォーマットを示す信号フォーマット情報は、所定の信号系列(sequence)を用いて黙示的(implicitly)に通知されてもよいし(態様1.1)、ディスカバリー信号を構成する制御ヘッダ(control head)を用いて明示的(explicitly)に通知されてもよい(態様1.2)。
【0028】
(態様1.1)
図3及び4を参照し、本発明の態様1.1に係る端末間通信方法を説明する。態様1.1に係る端末間通信方法では、ユーザ端末#1は、所定の信号系列(sequence)を用いて、信号フォーマット情報を黙示的にユーザ端末#2に通知する。
【0029】
ここで、信号フォーマット情報の通知に用いられる信号系列は、例えば、プライマリ同期信号(PSS:Primary Synchronization Signal)、セカンダリ同期信号(SSS:Secondary Synchronization Signal)、サウンディング参照信号(SRS:Sounding Reference Signal)、復調用参照信号(DM−RS:DeModulation Reference Signal)、これらのいずれかに類似した信号、新たに規定される信号などのいずれかの信号系列である。これらの信号系列はディスカバリー信号のタイミング検出やディスカバリー信号に含まれる情報ビット復調のための通信路推定及び等化などの目的にも用いられる。
【0030】
態様1.1に係る端末間通信方法では、系列セットに含まれる複数の信号系列が、異なる信号フォーマットにそれぞれ関連付けられる複数の系列サブセット(系列グループ(SG)ともいう)に分類される。例えば、系列セットがN個の信号系列{S
1,S
2,…S
N}を含み、2つの系列サブセットに分類される場合、第1系列サブセット(SG1)は、N/2個の信号系列{S
1,S
2,…S
N/2}を含み、第2系列サブセット(SG2)は、{S
N/2+1,…S
N}を含む。なお、信号系列の分類は、これに限られない。
【0031】
また、複数の信号系列が分類される系列サブセット数は、信号フォーマット数と等しい。後述するように、例えば、信号フォーマットが2つの変調方式である場合、系列サブセット数も2である(
図3A)。また、信号フォーマットが2つのPRBペア数である場合、系列サブセット数も2である(
図3B)。また、信号フォーマットが2つの変調方式と2つのPRBペア数との組み合わせである場合、系列サブセット数は4である(
図3C)。なお、信号フォーマット数、すなわち、系列サブセット数は、
図3に示すものに限られない。
【0032】
また、各系列サブセットに含まれる信号系列は、セル固有の信号系列であってもよい。この場合、ユーザ端末#1は、ディスカバリー信号の信号フォーマットに関連付けられる系列サブセットから、在圏セルの信号系列を選択してもよい。
【0033】
図3は、態様1.1に係る端末間通信方法における系列サブセット(sequence subset)と信号フォーマットとの関連付けの説明図である。なお、
図3において、DSタイプとは、ディスカバリー信号のタイプ(ここでは、shortタイプ又はlongタイプ)である。shortタイプとは、情報ビット数が相対的に少ないディスカバリー信号を示し、longタイプとは、情報ビット数が相対的に多いディスカバリー信号を示す。
【0034】
図3Aでは、系列サブセットと、信号フォーマットである変調方式と、DSタイプとが関連付けられる。
図3Aにおいて、ユーザ端末#1は、DSタイプに関連付けられる変調方式でディスカバリー信号を変調する。また、ユーザ端末#1は、当該変調方式に関連付けられる系列サブセットから信号系列を選択する。ユーザ端末#1は、ディスカバリー信号と選択された信号系列とをユーザ端末#2に送信する。
【0035】
例えば、shortタイプのディスカバリー信号を送信する場合、ユーザ端末#1は、shortタイプに関連付けられるQPSKでディスカバリー信号を変調し、QPSKに関連付けられる第1系列サブセット(SG1)から系列を選択する。一方、longタイプのディスカバリー信号を送信する場合、ユーザ端末#1は、longタイプに関連付けられる16QAMでディスカバリー信号を変調し、16QAMに関連付けられる第2系列サブセット(SG2)から信号系列を選択する。
【0036】
また、
図3Bでは、系列サブセットと、信号フォーマットであるPRBペア数と、DSタイプとが関連付けられる。
図3Bにおいて、ユーザ端末#1は、DSタイプに関連付けられるPRBペア数のPRBペアにディスカバリー信号をマッピングする。また、ユーザ端末#1は、当該PRBペア数に関連付けられる系列サブセットから信号系列を選択する。ユーザ端末#1は、ディスカバリー信号と選択された信号系列とをユーザ端末#2に送信する。
【0037】
また、
図3Cでは、系列サブセットと、信号フォーマットである変調方式及びPRBペア数と、DSタイプとが関連付けられる。
図3Cにおいて、ユーザ端末#1は、DSタイプに関連付けられる変調方式でディスカバリー信号を変調し、当該DSタイプに関連付けられるPRBペア数のPRBペアにディスカバリー信号をマッピングする。また、ユーザ端末#1は、当該PRBペア数に関連付けられる系列サブセットから信号系列を選択する。ユーザ端末#1は、ディスカバリー信号と選択された信号系列とをユーザ端末#2に送信する。なお、
図3Cにおいて、shortタイプ1(short1)は、shortタイプ2(short2)よりも情報ビット数が小さく、longタイプ1(long1)は、longタイプ2(long2)よりも情報ビット数が小さくともよいが、これに限られない。
【0038】
なお、図示しないが、変調方式及び/又はPRBペア数とDSタイプとに加えて、符号化率が系列サブセットに関連づけられてもよい。例えば、
図3Cにおいて、PRBペア数「2」の系列サブセット(SG)2、4は、相対的に低い符号化率に関連づけられ、PRBペア数「1」の系列サブセット(SG)1、3は、相対的に高い符号化率に関連づけられてもよい。また、
図3A−
図3Cは、例示にすぎず、変調方式、PRBペア数及びDSタイプは、図示するものに限られない。また、
図3A−
図3Cにおいて、DSタイプは、系列サブセットと関連付けられなくともよい。
【0039】
図4を参照し、態様1.1に係る端末間通信方法におけるディスカバリー信号と信号系列との送信について説明する。
図4は、態様1.1に係る端末間通信方法におけるディスカバリー信号と信号系列(sequence)との送信の説明図である。
図4に示すように、ディスカバリー信号と信号系列とは時分割多重されてもよいし、或いは、図示しないが、周波数分割多重されてもよいし、時分割多重と周波数分割多重との双方が行われてもよい。時分割多重は、OFDMシンボル単位で行われてもよいし、サブフレーム単位で行われてもよい。また、周波数分割多重は、リソースエレメント単位で行われてもよいし、PRB単位で行われてもよい。
図4A及び
図4Bを参照し、時分割多重の例を説明する。
【0040】
図4Aに示すように、ユーザ端末#1は、信号系列(sequence)とディスカバリー信号とを別々に送信してもよい(separate送信)。上述のように、当該信号系列は、ディスカバリー信号の信号フォーマットに関連付けられる系列サブセットから選択される。Separate送信を行う場合、当該信号系列は、PSSやSSSであってもよいし、参照信号であるSRSなどの信号系列であってもよいし、新たに規定される信号の信号系列であってもよい。
【0041】
或いは、
図4Bに示すように、ユーザ端末#1は、信号系列(sequence)とディスカバリー信号とを多重して送信してもよい(Multiplex送信)。Multiplex送信を行う場合、当該信号系列は、参照信号であるDM−RSの信号系列であってもよいし、新たに規定される信号の信号系列であってもよい。
【0042】
態様1.1に係る端末間通信方法によれば、ディスカバリー信号の信号フォーマットに関連付けられる系列サブセットから選択された信号系列が、ディスカバリー信号とともにユーザ端末#1から送信される。このため、ディスカバリー信号の情報ビット数に応じて異なる信号フォーマットが適用される場合であっても、ユーザ端末#2が、当該信号系列に基づいて、ユーザ端末#1からのディスカバリー信号を検出でき、ユーザ端末#1を発見できる。また、信号系列を用いて信号フォーマットを黙示的に通知することにより、オーバヘッドを軽減できる。
【0043】
(態様1.2)
図5及び6を参照し、本発明の態様1.2に係る端末間通信方法を説明する。態様1.2に係る端末間通信方法では、ユーザ端末#1は、ディスカバリー信号の制御ヘッダを用いて、信号フォーマット情報を明示的にユーザ端末#2に通知する。
【0044】
態様1.2に係る端末間通信方法では、ディスカバリー信号は、制御ヘッダとペイロードとを含んで構成される。ディスカバリー信号(ペイロード)の信号フォーマットを示す信号フォーマット情報は、当該制御ヘッダに含まれる。
【0045】
また、制御ヘッダのビット数は、信号フォーマット数に基づいて設定される。後述するように、例えば、信号フォーマットが2つの変調方式である場合、制御ヘッダのビット数は、1である(
図5A)。また、信号フォーマットが2つのPRBペア数である場合、制御ヘッダのビット数1は、1である(
図5B)。また、信号フォーマットが2つの変調方式と2つのPRBペア数との組み合わせである場合、制御ヘッダのビット数は、2である(
図5C)。なお、信号フォーマット数、すなわち、制御ヘッダのビット数は、
図5に示すものに限られない。
【0046】
図5は、態様1.2に係る端末間通信方法における制御ヘッダが示すペイロードの信号フォーマットの説明図である。
図5Aでは、制御ヘッダがペイロードの変調方式を示す。
図5Aにおいて、ユーザ端末#1は、DSタイプに基づいて決定した変調方式でペイロードを変調し、当該変調方式を示す制御ヘッダをペイロードに付加する。ユーザ端末#1は、当該制御ヘッダとペイロードとを含むディスカバリー信号をユーザ端末#2に送信する。
【0047】
例えば、shortタイプのディスカバリー信号を送信する場合、ユーザ端末#1は、QPSKでディスカバリー信号を変調し、当該QPSKを示す制御ヘッダ「0」をペイロードに付加する。一方、longタイプのディスカバリー信号を送信する場合、ユーザ端末#1は、16QAMでディスカバリー信号を変調し、16QAMを示す制御ヘッダ「1」をペイロードに付加する。
【0048】
また、
図5Bでは、制御ヘッダが、ペイロードがマッピングされるPRBペア数を示す。
図5Bにおいて、ユーザ端末#1は、DSタイプに基づいて決定したPRBペア数のPRBペアをマッピングし、当該PRBペア数を示す制御ヘッダをペイロードに付加する。ユーザ端末#1は、当該制御ヘッダとペイロードとを含むディスカバリー信号をユーザ端末#2に送信する。
【0049】
また、
図5Cでは、制御ヘッダが、ペイロードの変調方式と、ペイロードがマッピングされるPRBペア数とを示す。
図5Cにおいて、ユーザ端末#1は、DSタイプに基づいて決定した変調方式でペイロードを変調し、当該DSタイプに基づいて決定したPRBペア数のPRBペアにペイロードをマッピングする。また、ユーザ端末#1は、当該変調方式とPRBペア数とを示す制御ヘッダをペイロードに付加する。ユーザ端末#1は、当該制御ヘッダとペイロードとを含むディスカバリー信号をユーザ端末#2に送信する。
【0050】
また、
図5Cでは、制御ヘッダが、ペイロードの変調方式とPRBペア数とに加えて、ペイロードの符号化率とを示してもよい。例えば、ペイロードが2PRBペアにマッピングされる場合、ユーザ端末#1は、ペイロードを相対的に低い符号化率(lower code rate)で符号化し、当該符号化率を示す制御ヘッダ(
図5Cでは、「01」又は「11」)をペイロードに付加してもよい。
【0051】
なお、
図5A−
図5Cは、例示にすぎず、変調方式、PRBペア数及び符号化率は、図示するものに限られない。
【0052】
図6を参照し、態様1.2に係る端末間通信方法における制御ヘッダのマッピングについて説明する。
図6は、態様1.2に係る端末間通信方法における制御ヘッダのマッピングの説明図である。
【0053】
図6Aに示すように、ユーザ端末#1は、上述の制御ヘッダを、ペイロードと周波数方向に同一数のリソース単位(例えば、PRB)にマッピングしてもよい。例えば、ペイロードが周波数方向に1PRBにマッピングされる場合、ユーザ端末#1は、周波数方向に1PRBに制御ヘッダをマッピングする。また、ペイロードが周波数方向に2PRBにマッピングされる場合、ユーザ端末#1は、周波数方向に2PRBに制御ヘッダをマッピングする。
【0054】
図6Aに示す場合、当該制御ヘッダとペイロードとを含むディスカバリー信号を受信するユーザ端末#2は、制御ヘッダがマッピングされる周波数リソース単位数を知らずに、制御ヘッダをブラインド復号することとなる。このため、ユーザ端末#2の処理負荷は増加する恐れがある。
【0055】
或いは、
図6Bに示すように、ユーザ端末#1は、上述の制御ヘッダを、ペイロードの周波数方向のリソース単位数とは関係なく、周波数方向に所定数(例えば、一つ)のリソース単位にマッピングしてもよい。この場合、例えば、ペイロードが周波数方向に2PRBにマッピングされる場合であっても、ユーザ端末#1は、周波数方向に1PRBに制御ヘッダをマッピングする。
【0056】
図6Bに示す場合、ペイロードがマッピングされる周波数リソース単位と制御ヘッダがマッピングされる周波数リソース単位との関係が規定されることが好ましい。例えば、
図6Bに示すように、ペイロードがマッピングされる周波数方向のリソース単位(例えば、2PRB)のうち、周波数方向に最小のインデックス値のリソース単位に制御ヘッダがマッピングされてもよい。
【0057】
或いは、
図6Cに示すように、ユーザ端末#1は、ペイロードの周波数方向のリソース単位数に基づいて複製してマッピングしてもよい。例えば、ユーザ端末#1は、元の制御ヘッダ(Original Control Head)と、元の制御ヘッダを位相回転して複製された制御ヘッダ(Duplicated Control Head)とを周波数方向のリソース単位にマッピングする。例えば、ペイロードが周波数方向に2PRBにマッピングされる場合、ユーザ端末#1は、冗長化された各制御ヘッダを周波数方向に1PRBにマッピングする。
【0058】
態様1.2に係る端末間通信方法によれば、ペイロードと当該ペイロードの信号フォーマットを示す制御ヘッダとを含んで構成されるディスカバリー信号がユーザ端末#1から送信される。このため、ディスカバリー信号の情報ビット数に応じて異なる信号フォーマットが適用される場合であっても、ユーザ端末#2が、制御ヘッダに基づいて、ユーザ端末#1からのディスカバリー信号を検出でき、ユーザ端末#1を発見できる。また、制御ヘッダを用いて信号フォーマットを明示的に通知することにより、より多くの信号フォーマットを示すことができる。
【0059】
(態様2)
図7を参照し、本発明の態様2に係る端末間通信方法を説明する。態様2に係る端末間通信方法は、ユーザ端末#1ではなく、無線基地局が、信号フォーマット情報を送信する点で、態様1と異なる。以下では、態様1との相違点を中心に説明する。
【0060】
図7に示すように、態様2に係る端末間通信方法では、無線基地局は、ディスカバリー信号(端末間発見信号)の情報ビット数に基づいて、当該ディスカバリー信号の信号フォーマットを決定し、当該信号フォーマットを示す信号フォーマット情報を送信(報知)する。
【0061】
また、態様2に係る端末間通信方法では、ユーザ端末#1は、無線基地局からの信号フォーマット情報が示す信号フォーマットに基づいて、ディスカバリー信号を送信する。ユーザ端末#2は、無線基地局からの信号フォーマット情報が示す信号フォーマットに基づいて、ユーザ端末#1からのディスカバリー信号を検出する。
【0062】
上記信号フォーマットを示す信号フォーマット情報は、所定の信号系列(sequence)を用いて黙示的(implicitly)に通知されてもよいし(態様2.1)、報知信号(SIB、PBCH)やRRCシグナリングを用いて、明示的(explicitly)に通知されてもよい(態様2.2)。
【0063】
(態様2.1)
態様2.1に係る端末間通信方法では、無線基地局は、所定の信号系列(sequence)を用いて、信号フォーマット情報を黙示的にユーザ端末#1及び/又は#2に送信(報知)する。当該信号系列は、例えば、無線基地局とユーザ端末との間のチャネル状態情報の測定用参照信号(CSI−RS:Channel State Information-Reference Signal)、復調用参照信号(DM−RS:Demodulation Reference Signal)、新たに規定される信号などのいずれの信号系列であってもよい。これらの信号系列は、仮想セルID(Virtual cell identifier)に関連づけられてもよい。これにより、ディスカバリー信号の信号のフォーマットに変更に応じて異なる仮想セルIDの信号系列を用いることができる。
【0064】
態様2.1に係る端末間通信方法では、態様1.1と同様に、系列セットに含まれる複数の信号系列は、異なる信号フォーマットにそれぞれ関連付けられる複数の系列サブセット(系列グループ(SG)ともいう)に分類される。無線基地局は、ディスカバリー信号の情報ビット数に基づいて決定された信号フォーマットに関連付けられる系列サブセットから、信号系列を選択し、選択した信号系列を送信する(
図3参照)。
【0065】
なお、各系列サブセットに含まれる信号系列は、セル固有の信号系列であってもよい。この場合、無線基地局は、ディスカバリー信号の信号フォーマットに関連付けられる系列サブセットから、自セルの信号系列を選択してもよい。
【0066】
ユーザ端末#1は、無線基地局からの信号系列に関連付けられた信号フォーマットに基づいて、ディスカバリー信号を送信する。ユーザ端末#2は、無線基地局からの信号系列に関連付けられた信号フォーマットに基づいて、ユーザ端末#1からのディスカバリー信号を検出する。
【0067】
態様2.1に係る端末間通信方法では、ディスカバリー信号の信号フォーマットに関連付けられる系列サブセットから選択された信号系列が、無線基地局から送信(報知)される。このため、ディスカバリー信号の情報ビット数に応じて異なる信号フォーマットが適用される場合であっても、ユーザ端末#2は、当該信号系列に基づいて、ユーザ端末#1からのディスカバリー信号を検出でき、ユーザ端末#1を発見できる。また、信号系列を用いて信号フォーマットを黙示的に通知することにより、オーバヘッドを軽減できる。
【0068】
(態様2.2)
態様2.2に係る端末間通信方法では、無線基地局は、信号フォーマット情報を明示的にユーザ端末#1及び/又は#2に送信(報知)する。例えば、無線基地局は、報知信号(SIBやPBCH)を用いて、信号フォーマット情報を報知してもよいし、RRCシグナリングを用いて、ユーザ端末毎に信号フォーマット情報を通知してもよい。なお、この場合、信号フォーマット情報は、信号フォーマットを示すビット情報であってもよい(
図5参照)。
【0069】
(態様3)
図8を参照し、本発明の態様3に係る端末間通信方法を説明する。態様3に係る端末間通信方法は、上述の態様1、2に係る端末間通信方法と組み合わせることができる。
図8は、態様3に係る端末間通信方法の説明図である。なお、態様3に係る端末間通信方法では、信号フォーマットは、少なくともPRBペア数(リソース単位数)を含むものとする。
【0070】
図8Aに示すように、同じサブフレームにおいて、1PRBペア用のユーザ端末#1のディスカバリー信号と、2PRBペア用のユーザ端末#2のディスカバリー信号とがマッピングされる場合、ユーザ端末#1及び#2のディスカバリー信号が部分的に衝突する恐れがある。あるいは、部分的な衝突を避けるために1PRBペア用のユーザ端末が奇数インデックスのみ、または偶数インデックスのみのディスカバリー信号用リソースを用いようとすると、未利用になるリソースが生じてしまいリソース使用効率が劣化する。
【0071】
そこで、態様3に係る端末間通信方法では、DS送信期間が、ディスカバリー信号がマッピングされるPRBペア数毎に異なる複数の期間を含む。例えば、
図8Bに示すように、DS送信期間が、1PRBペア(リソース単位)にディスカバリー信号がマッピングされる第1期間と、2PRBペアにディスカバリー信号がマッピングされる第2期間とにより構成される。
【0072】
図8Bに示すように、DS送信期間をディスカバリー信号がマッピングされるPRBペア数毎に時分割(TDM)することにより、
図8Aの衝突の発生を回避できる。なお、
図8Bにおける第1期間と第2期間との配置は、例示にすぎず、これに限られない。例えば、第2期間が第1期間よりも先に設けられてもよい。
【0073】
また、
図8Bでは、各DS送信期間が第1期間と第2期間とに分割されるが、これに限られない。図示しないが、
図8Bの最初のDS送信期間が第1期間であり、後続のDS送信期間が第2期間であってもよい。このように、第1期間と第2期間とは、時分割されていれば、どのような配置であってもよい。
【0074】
また、態様3に係る端末間通信方法では、無線基地局が、1PRBペア用の第1期間と、2PRBペア用の第2期間との割り当てを示す割り当て情報をユーザ端末に通知してもよい。当該割り当て情報は、例えば、SIB、RRCシグナリング、報知チャネルなどを用いて、ユーザ端末に通知されてもよい。或いは、複数のユーザ端末によってクラスタが形成される場合、当該クラスタ内の特定のユーザ端末が、上述の割り当て情報を他のユーザ端末に通知してもよい。
【0075】
態様3に係る端末間通信方法では、ディスカバリー信号がマッピングされるPRBペア数毎に異なる送信期間が設けられる。このため、異なる数のPRBペアにマッピングされる複数のディスカバリー信号が混在することに起因して、当該複数のディスカバリー信号間の衝突が発生するのを回避できる。
【0076】
(無線通信システムの構成)
以下、本実施の形態に係る無線通信システムについて、詳細に説明する。この無線通信システムでは、上述の態様1−3に係る端末間通信方法が適用される。なお、本実施の形態に係る無線通信システムは、無線基地局とユーザ端末とを含む無線通信システムであってもよいし、無線基地局を含まずに複数のユーザ端末でクラスタが形成される無線通信システムであってもよい。以下では、一例として、無線基地局とユーザ端末を含む無線通信システムについて説明する。
【0077】
図9は、本実施の形態に係る無線通信システムの概略構成図である。
図9に示すように、無線通信システム1は、セルCを形成する無線基地局10と、ユーザ端末20と、無線基地局10が接続されるコアネットワーク30と、を含んで構成される。なお、無線基地局10、ユーザ端末20の数は
図9に示すものに限られない。
【0078】
無線基地局10は、所定のカバレッジを有する無線基地局である。なお、無線基地局10は、相対的に広いカバレッジを有するマクロ基地局(eNodeB、マクロ基地局、集約ノード、送信ポイント、送受信ポイント)であってもよいし、局所的なカバレッジを有するスモール基地局(スモール基地局、ピコ基地局、フェムト基地局、HeNB(Home eNodeB)、RRH(Remote Radio Head)、マイクロ基地局、送信ポイント、送受信ポイント)であってもよい。
【0079】
ユーザ端末20は、LTE、LTE−A、FRAなどの各種通信方式に対応した端末であり、移動通信端末だけでなく固定通信端末を含んでよい。ユーザ端末20は、無線基地局10と下り/上り通信を行うとともに、他のユーザ端末20と端末間(D2D)通信/検出を行う。
【0080】
また、無線通信システム1では、下りリンクの物理チャネルとして、各ユーザ端末20で共有される物理下り共有チャネル(PDSCH:Physical Downlink Shared Channel)と、物理下り制御チャネル(PDCCH:Physical Downlink Control Channel、EPDCCH:Enhanced Physical Downlink Control Channel)、物理報知チャネル(PBCH)などが用いられる。PDSCHにより、ユーザデータや上位レイヤ制御情報、所定のSIB(System Information Block)が伝送される。PDCCH、EPDCCHにより、下り制御情報(DCI)が伝送される。
【0081】
また、無線通信システム1では、上りリンクの物理チャネルとして、各ユーザ端末20で共有される各ユーザ端末20で共有される物理上り共有チャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel)と、物理上り制御チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control Channel)などが用いられる。PUSCHにより、ユーザデータや上位レイヤ制御情報が伝送される。また、無線通信システム1では、上りリンクにおいて、ユーザ端末20間で互いを検出するためのディスカバリー信号(端末間発見信号)が送信される。
【0082】
図10及び11を参照し、無線基地局10、ユーザ端末20の全体構成を説明する。
図10は、本実施の形態に係る無線基地局10の全体構成図である。
図10に示すように、無線基地局10は、MIMO伝送のための複数の送受信アンテナ101と、アンプ部102と、送受信部103(送信部、受信部)と、ベースバンド信号処理部104と、呼処理部105と、伝送路インターフェース106とを備えている。
【0083】
下りリンクにおいて、無線基地局10からユーザ端末20に送信されるユーザデータは、コアネットワーク30に設けられるS−GWから伝送路インターフェース106を介してベースバンド信号処理部104に入力される。
【0084】
ベースバンド信号処理部104では、PDCPレイヤの処理、ユーザデータの分割・結合、RLC(Radio Link Control)再送制御の送信処理などのRLCレイヤの送信処理、MAC(Medium Access Control)再送制御、例えば、HARQの送信処理、スケジューリング、伝送フォーマット選択、チャネル符号化、逆高速フーリエ変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform)処理、プリコーディング処理、CP挿入処理などが行われて各送受信部103に転送される。また、下り制御信号(参照信号、同期信号、報知信号などを含む)に関しても、チャネル符号化や逆高速フーリエ変換等の送信処理が行われて、各送受信部103に転送される。
【0085】
各送受信部103は、ベースバンド信号処理部104からアンテナ毎にプリコーディングして出力された下り信号を無線周波数に変換する。アンプ部102は、周波数変換された無線周波数信号を増幅して送受信アンテナ101により送信する。
【0086】
一方、上り信号については、各送受信アンテナ101で受信された無線周波数信号がそれぞれアンプ部102で増幅され、各送受信部103で周波数変換されてベースバンド信号に変換され、ベースバンド信号処理部104に入力される。
【0087】
ベースバンド信号処理部104では、入力された上り信号に含まれるユーザデータに対して、FFT処理、IDFT処理、誤り訂正復号、MAC再送制御の受信処理、RLCレイヤ、PDCPレイヤの受信処理がなされ、伝送路インターフェース106を介してコアネットワーク30に転送される。呼処理部105は、通信チャネルの設定や解放等の呼処理や、無線基地局10の状態管理や、無線リソースの管理を行う。
【0088】
図11は、本実施の形態に係るユーザ端末20の全体構成図である。ユーザ端末20は、MIMO伝送のための複数の送受信アンテナ201と、アンプ部202と、送受信部203(送信部、受信部)と、ベースバンド信号処理部204と、アプリケーション部205とを備えている。なお、ユーザ端末20は、1つの受信回路(RF回路)により、受信周波数を切り替えてもよいし、複数の受信回路を有していてもよい。
【0089】
下り信号については、複数の送受信アンテナ201で受信された無線周波数信号がそれぞれアンプ部202で増幅され、送受信部203で周波数変換され、ベースバンド信号処理部204に入力される。ベースバンド信号処理部204では、FFT処理や、誤り訂正復号、再送制御の受信処理等がなされる。この下り信号に含まれるユーザデータは、アプリケーション部205に転送される。アプリケーション部205は、物理レイヤやMACレイヤより上位のレイヤに関する処理等を行う。また、下りリンクのデータの内、報知情報もアプリケーション部205に転送される。
【0090】
一方、上りリンクのユーザデータについては、アプリケーション部205からベースバンド信号処理部204に入力される。ベースバンド信号処理部204では、再送制御(H−ARQ(Hybrid ARQ))の送信処理や、チャネル符号化、プリコーディング、DFT処理、IFFT処理、CP挿入処理等が行われて各送受信部203に転送される。送受信部203は、ベースバンド信号処理部204から出力されたベースバンド信号を無線周波数に変換する。その後、アンプ部202は、周波数変換された無線周波数信号を増幅して送受信アンテナ201により送信する。
【0091】
次に、
図12及び13を参照し、無線基地局10、ユーザ端末20の機能構成を説明する。
図12に示す無線基地局10の機能構成は、主に、
図10のベースバンド信号処理部104によって構成される。また、
図13に示すユーザ端末20の機能構成は、主に、
図11のベースバンド信号処理部204によって構成される。
【0092】
図12は、本実施の形態に係る無線基地局10の機能構成図である。
図12に示すように、無線基地局10は、DS送信期間情報生成部301と、信号フォーマット決定部302と、信号フォーマット情報生成部303とを具備する。なお、上述の態様1及び3に係る端末間通信方法では、信号フォーマット決定部302及び信号フォーマット情報生成部303は、省略されてもよい。
【0093】
DS送信期間情報生成部301は、DS送信期間を示す情報(例えば、サブフレームオフセット、当該DS送信期間の周期、当該DS送信期間のサブフレーム数など)を生成し、送受信部103に出力する。当該情報は、例えば、SIB、RRCシグナリング、報知チャネルなどを用いてユーザ端末20に送信される。
【0094】
また、DS送信期間情報生成部301は、ディスカバリー信号がマッピングされるPRBペア数毎に異なる複数の期間(例えば、
図8Bの第1期間及び第2期間)を示す情報を生成し、送受信部103に出力してもよい(態様3、
図8B)。
【0095】
信号フォーマット決定部302は、ディスカバリー信号(端末間発見信号)の信号フォーマットを決定する(態様2、
図7)。具体的には、信号フォーマット決定部302は、ディスカバリー信号の情報ビット数などに基づいて、信号フォーマットを決定する。上述のように、信号フォーマットは、ディスカバリー信号の変調方式と、ディスカバリー信号の符号化率、ディスカバリー信号がマッピングされる(割り当てられる)リソース単位数の少なくとも一つである。
【0096】
信号フォーマット情報生成部303は、信号フォーマット決定部302によって決定された信号フォーマットを示す信号フォーマット情報を生成する(態様2、
図7)。上述のように、信号フォーマット情報は、例えば、CSI−RS、DM−RSなどの所定の信号系列である(態様2.1)。この信号系列は、異なる信号フォーマットにそれぞれ関連付けられる複数の系列サブセット(系列グループ(SG)ともいう)に分類される。
【0097】
信号フォーマット情報生成部303は、信号フォーマット決定部302によって決定された信号フォーマットに関連付けられる系列サブセットから、信号系列を選択する(態様2.1、
図3)。信号フォーマット情報生成部303は、選択した信号系列を送受信部103に出力する。当該信号系列は、下りリンクで送受信部103から送信される。
【0098】
或いは、信号フォーマット情報生成部303は、信号フォーマット決定部302によって決定された信号フォーマットを示す信号フォーマット情報(例えば、
図5のビット情報)を生成し、送受信部103に出力してもよい(態様2.2)。当該信号フォーマット情報は、報知信号(SIB、PBCHなど)、RRCシグナリングを用いて、送受信部103から送信される。
【0099】
図13は、本実施の形態に係るユーザ端末20の機能構成図である。
図13Aは、ユーザ端末20の送信側の機能構成図である。
図13Aに示すように、ユーザ端末20は、信号フォーマット決定部401と、信号フォーマット情報生成部402と、符号化部403と、変調部404と、マッピング部405と、を具備する。なお、
図13Aにおいて、態様2に係る端末間通信方法では、信号フォーマット決定部401及び信号フォーマット情報生成部402は、省略されてもよい。
【0100】
信号フォーマット決定部401は、ディスカバリー信号(端末間発見信号)の信号フォーマットを決定する(態様1、
図2)。具体的には、信号フォーマット決定部401は、ディスカバリー信号の情報ビット数などに基づいて、信号フォーマットを決定する。上述のように、信号フォーマットは、ディスカバリー信号の変調方式と、ディスカバリー信号の符号化率、ディスカバリー信号がマッピングされる(割り当てられる)リソース単位数の少なくとも一つである。
【0101】
信号フォーマット情報生成部402は、信号フォーマット決定部401によって決定された信号フォーマットを示す信号フォーマット情報を生成する(態様1、
図2)。上述のように、信号フォーマット情報は、例えば、PSS、SSS、SRS、DM−RS、これらに類似する信号、新たに規定される信号などの所定の信号系列であってもよいし(態様1.1)、ディスカバリー信号を構成する制御ヘッダに含まれてもよい(態様1.2)。
【0102】
信号フォーマット情報が所定の信号系列である場合(態様1.1)、信号系列は、異なる信号フォーマットにそれぞれ関連付けられる複数の系列サブセット(系列グループ(SG)ともいう)に分類される。信号フォーマット情報生成部402は、信号フォーマット決定部401によって決定された信号フォーマットに関連付けられる系列サブセットから、信号系列を選択する(
図3)。
【0103】
選択された信号系列は、送受信部203に出力され、上りリンクリソースを使用して送受信部203から送信される。なお、当該信号系列は、ディスカバリー信号とは別に送信されてもよいし(
図4A)、ディスカバリー信号と多重して送信されてもよい(
図4B)。
【0104】
一方、信号フォーマット情報が制御ヘッダに含まれる場合(態様1.2)、信号フォーマット情報生成部402は、信号フォーマット決定部401によって決定された信号フォーマットを示す制御ヘッダを生成する。
【0105】
生成された制御ヘッダは、送受信部203に出力され、上りリンクリソースを使用して送受信部203から送信される。ここで、制御ヘッダは、ペイロードと周波数方向に同一数のリソース単位(例えば、PRB)にマッピングされてもよい(
図6A)。或いは、制御ヘッダは、ペイロードの周波数方向のリソース単位数とは関係なく、周波数方向に所定数のリソース単位にマッピングされてもよい(
図6B)。或いは、制御ヘッダは、ペイロードの周波数方向のリソース単位数に基づいて複製してマッピングされてもよい(
図6C)。
【0106】
符号化部403は、信号フォーマット決定部401によって決定された符号化率に従って、ディスカバリー信号を符号化する。例えば、符号化部403は、ディスカバリー信号が複数のリソース単位(例えば、2PRBペア)にマッピングされる場合、信号フォーマット決定部401によって指示される相対的に低い符号化率を用いて、ディスカバリー信号を符号化してもよい。
【0107】
変調部404は、信号フォーマット決定部401によって決定された変調方式に従って、ディスカバリー信号を変調する。例えば、変調部404は、情報ビット数の少ないディスカバリー信号(shortタイプ、short discovery message)を、信号フォーマット決定部401によって指示される低次の変調方式(例えば、QPSK)を用いて変調してもよい。また、変調部404は、情報ビット数が多いディスカバリー信号(longタイプ、long discovery message)を、信号フォーマット決定部401によって指示される高次の変調方式(例えば、16QAM)を用いて変調してもよい。
【0108】
マッピング部405は、信号フォーマット決定部401によって決定されたリソース単位数のリソース単位に、ディスカバリー信号をマッピングする。例えば、マッピング部405は、情報ビット数の少ないディスカバリー信号(shortタイプ、short discovery message)を、信号フォーマット決定部401によって指示される数のリソース単位(例えば、1PRBペア)にマッピングしてもよい。また、マッピング部405は、情報ビット数が多いディスカバリー信号(longタイプ、long discovery message)を、shortタイプよりも多い数のリソース単位(例えば、2PRBペア)にマッピングしてもよい。
【0109】
上述のように、
図13Aの信号フォーマット決定部401、信号フォーマット情報生成部402は、態様2に係る端末間通信方法では省略されてもよい。態様2に係る端末間通信方法では、無線基地局10から送信される信号フォーマット情報に基づいて、符号化部403による符号化、変調部404による変調、マッピング部405によるマッピングが行われてもよい。
【0110】
図13Bは、ユーザ端末20の受信側の機能構成図である。端末間通信では、ユーザ端末20は、下りリンクの受信機能だけでなく、上りリンクリソースの受信機能を備えることができる。
図13Bに示すように、ユーザ端末20は、信号フォーマット情報取得部501と、デマッピング部502と、復調部503と、復号部504と、端末間発見処理部505と、を具備する。
【0111】
信号フォーマット情報取得部501は、送受信部203で受信された信号フォーマット情報を取得する。なお、信号フォーマット情報は、他のユーザ端末20から上りリンクリソースで送信され、送受信部203で受信されてもよいし(態様1)、無線基地局10から下りリンクで送信され、送受信部203で受信されてもよい(態様2)。信号フォーマット情報取得部501は、信号フォーマット情報が示すリソース単位数、変調方式及び符号化率は、それぞれ、デマッピング部502、復調部503、復号部504に指示する。
【0112】
デマッピング部502は、信号フォーマット情報取得部501から指示されるリソース単位数に基づいて、ディスカバリー信号をデマッピングする。
【0113】
復調部503は、信号フォーマット情報取得部501から指示される変調方式に基づいて、ディスカバリー信号を復調する。
【0114】
復号部504は、信号フォーマット情報取得部501から指示される符号化率に基づいて、ディスカバリー信号を復号する。
【0115】
端末間発見処理部505は、端末間発見処理を行う。具体的には、端末間発見処理部505は、復号部504によって復号されたディスカバリー信号を検出し、当該ディスカバリー信号によって他のユーザ端末20を発見する。
【0116】
本実施の形態に係る無線通信システム1によれば、ディスカバリー信号の信号フォーマットを示す信号フォーマット情報が、送信される。このため、ディスカバリー信号の情報ビット数に応じて異なる信号フォーマットが適用される場合にも、ユーザ端末20が、他のユーザ端末20からのディスカバリー信号を検出でき、当該他のユーザ端末20を発見できる。
【0117】
以上、上述の実施の形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施の形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。従って、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。