特許第6243335号(P6243335)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6243335血小板固有の糖タンパク質IIb/IIIaに結合する化合物と血栓造影のためのその使用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6243335
(24)【登録日】2017年11月17日
(45)【発行日】2017年12月6日
(54)【発明の名称】血小板固有の糖タンパク質IIb/IIIaに結合する化合物と血栓造影のためのその使用
(51)【国際特許分類】
   C07D 211/60 20060101AFI20171127BHJP
   A61K 51/04 20060101ALI20171127BHJP
   C07D 401/14 20060101ALI20171127BHJP
【FI】
   C07D211/60CSP
   A61K51/04
   C07D401/14
【請求項の数】7
【全頁数】250
(21)【出願番号】特願2014-525352(P2014-525352)
(86)(22)【出願日】2012年8月17日
(65)【公表番号】特表2014-525924(P2014-525924A)
(43)【公表日】2014年10月2日
(86)【国際出願番号】EP2012003583
(87)【国際公開番号】WO2013023795
(87)【国際公開日】20130221
【審査請求日】2015年2月9日
【審判番号】不服2016-17327(P2016-17327/J1)
【審判請求日】2016年11月21日
(31)【優先権主張番号】11075195.5
(32)【優先日】2011年8月17日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】512158125
【氏名又は名称】ピラマル イメージング ソシエテ アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100077517
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 敬
(74)【代理人】
【識別番号】100087871
【弁理士】
【氏名又は名称】福本 積
(74)【代理人】
【識別番号】100087413
【弁理士】
【氏名又は名称】古賀 哲次
(74)【代理人】
【識別番号】100117019
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100150810
【弁理士】
【氏名又は名称】武居 良太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100141977
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 勝
(72)【発明者】
【氏名】マルクス ベルガー
(72)【発明者】
【氏名】マルティン クリューガー
(72)【発明者】
【氏名】イェシカ ロールケ
(72)【発明者】
【氏名】ミヒャエル ラインハルト
(72)【発明者】
【氏名】ホルガー ジーベナイハー
【合議体】
【審判長】 中田 とし子
【審判官】 瀬下 浩一
【審判官】 齊藤 真由美
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第97/41102(WO,A1)
【文献】 国際公開第2005/079863(WO,A1)
【文献】 特表2011−526267(JP,A)
【文献】 J. Med. Chem. 1999, v.42, pp.5254−5265
【文献】 Nucl. Med. Biol. 2000, v.27, pp.467−471
【文献】 J. Label Compd. Radiopharm. 21−Feb−2011, v.54, pp.292−307
【文献】 Nucl. Med. Biol. 1992, v.19, pp.149−158
【文献】 Frontiers in Bioscience 2008, v.13, pp.777−789
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D211/60
A61K 51/00
C07D401/14
REGISTRY(STN)
CAPLUS(STN)
JSTPlus(JDreamIII)
JST7580(JDreamIII)
JMEDPlus(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アステレオマー、その混合物、並びに任意の医薬的に許容され得るその塩を含めた、次の式(III):
【化1】
[この文献は図面を表示できません]
{式中、
は、Hであり;
、−O(CH2Yであり;
Xは、Nであり;
Yは、18F又はFである}の化合物。
【請求項2】
次の式(III)の化合物
3S)−3−[5−(2−フルオロエトキシ)ピリジン−3−イル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸、又は
(3S)−3−[5−(2−[18F]フルオロエトキシ)ピリジン−3−イル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸。
【請求項3】
次の式(III):
【化4】
[この文献は図面を表示できません]
{式中、
は、Hであり;
、−O(CH2Yであり;
Xは、Nであり;
Yは、18F又はFである}の化合物の製造方法であって、
次の式(I):
【化6】
[この文献は図面を表示できません]
{式中、
、アミン保護基であり;
、カルボキシル保護基であり
は、Hであり
、−O(CH22−LGであり
Xは、Nであり、
LGは脱離基である}の化合物から始めて
の式(II):
【化8】
[この文献は図面を表示できません]
{式中、
、アミン保護基であり;
、カルボキシル保護基であり
は、Hであり
、−O(CH2Yであり
Xは、Nであり
Yは、18F又はFである}の化合物を得;そして、
前記保護基を切り離して、式(III)の化合物を得る、前記方法。
【請求項4】
アステレオマー、その混合物、並びに任意の医薬的に許容され得るその塩を含めた、次の式(I):
【化16】
[この文献は図面を表示できません]
{式中、
、アミン保護基であり;
、カルボキシル保護基であり
は、Hであり
、−O(CH22−LGであり
Xは、Nであり、
LGは脱離基である}の化合物。
【請求項5】
アステレオマー、並びにその混合物を含めた、
前記式中、
は、tert−ブチルオキシカルボニル(BOC)であり;
は、メチル又はtert−ブチルであ
請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
アステレオマー、その混合物、並びに任意の医薬的に許容され得るその塩を含めた、次の式(II):
【化21】
[この文献は図面を表示できません]
{式中、
、アミン保護基であり;
、カルボキシル保護基であり
は、Hであり
、−O(CH2−Yであり
Xは、Nであり;
Yは、18F又はFである}の化合物。
【請求項7】
血栓を造影するための、診断薬の製造のための請求項1に記載の式(III)の化合物及びその混合物の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規なフッ素含有化合物、つまり、19F及び対応する18F標識化合物、その調製方法、合成中間体、特に血栓を造影するための、診断薬としてのそれらの使用に関する。本願発明は、陽電子放射断層撮影(PET)剤、関連前駆体試薬、及び哺乳動物体内の血栓造影のための放射性標識剤の製造方法に関する。より特別には、本発明は、血栓造影のための、小さな、非ペプチド性、高親和性、特異的結合糖タンパク質IIb/IIIa拮抗物質に関する。
【背景技術】
【0002】
1.序論
心筋梗塞(MI)、脳卒中、一過性脳虚血発作(TIA)及び肺塞栓症(PE)は、世界中の罹患率及び死亡率の主な原因である。これらの命にかかわる臨床事象は、血栓によって引き起こされることがほとんどであり、そして血栓は、全身に広がる様々な血管に位置する可能性があり、且つ、様々なサイズや組成のものであり得る。例えば、脳卒中又はTIAの原因は、心臓の左心房(LA)又は頚動脈のような心臓と脳の間の大きな動脈の1本における血栓であることがある。PEの場合には、下腿に位置していることが多い静脈血栓が原因になることがある。
【0003】
拡大している血栓において、血小板凝集の最終的な一般的なステップは、血小板内での架橋をもたらす活性糖タンパク質IIb/IIIaの血液フィブリノゲンへの結合を特徴とする。糖タンパク質IIb/IIIa阻害剤の設計と開発(Scarborough R.M., Gretler D.D., J. Med. Chem. 2000, 43, 3453-3473)では、抗血小板及び抗血栓活性に関する薬理学的な研究に対して強い関心があった。
【0004】
しかしながら、ヘルスケアの専門家は、急性治療状況において血栓形成を予防する化合物だけでなく、サイズが1mmを切る血栓の造影方法で満足できるものも必要としている。より特別には、血栓溶解剤介入などの臨床適用では血栓形成部位を特定し、治療効果のモニタリングを可能にする必要があるので、血栓造影は重要である。このように、血栓造影は、不要な予防的適用と、それと共に危険(例えば、低減された凝固能力に起因する大量出血)を伴う抗凝固剤処置を避けるのに役立つ。
【0005】
そうした診断法の利益を得る可能性がある患者集団は、巨大である。米国心臓病協会の「Heart disease and Stroke Statistics - 2010 Update」によると、米国だけで1760万人の人々が冠状動脈性心臓病に罹患した。毎年、推計785,000人のアメリカ人に新たな冠状動脈性発作が起こり、そして、約470,000人には再発性発作が起こる。毎年、約795,000人の患者が、新たな又は再発性の脳卒中に見舞われる。これらのうち約610,000人は最初の発作である。全ての脳卒中のうち、87%が虚血性脳卒中であり、それらの大部分が血栓塞栓性の原因による(Lloyd-Jones, D. et al., Circulation, 2010, 121(7): p. e46-215)。米国における一過性脳虚血発作(TIA)の発生は、年間約200,000〜500,000人にのぼっており、2.3%の集団有病率にあたり、そしてそれは、約500万人に換算される(Easton, J.D. et al., Stroke, 2009, 40(6): p. 2276-2293)。TIAを患っている人は、3.0%〜17.3%の90日間に脳卒中を起こす危険度を有し、18.8%の10年間に脳卒中を起こす危険度を有する。心筋梗塞又は血管性死亡の危険度と組み合わせた10年間に脳卒中を起こす危険度は、実に42.8%であった(Clark, T.G., M.F.G. Murphy, and P.M. Rothwell, Journal of Neurology, Neurosurgery & Psychiatry, 2003. 74(5): p. 577-580)。
【0006】
造影は血栓の識別において最先端である。現在、血栓造影は、血管領域に応じて異なったモダリティーに頼っている。頚動脈超音波は頚動脈血栓を検査するのに使用され、経食道心エコー法(TEE)は心室腔の凝血塊を検査するのに使用され、超音波は深部静脈血栓を検査するのに使用され、そして、CTはPE検出の最も信頼できる基準になった。
【0007】
2.従来技術の説明、解決しようとする課題とその方策
これらの技術の成功にもかかわらず、血栓検出及びモニタリングのための分子造影の解決策への強い必要性が存在し続けている:そもそも、十分に対応されていない特定の血管領域が存在する。例えば、最良の造影成果にもかかわらず、虚血性脳卒中の約30%〜40%が「原因不明の」ものである、すなわち、不明確な原因のものであり、言い換えれば、血栓塞栓の原因が決して特定されない(Guercini, F. et al., Journal of Thrombosis and Haemostasis, 2008. 6(4): p. 549-554)。原因不明の脳卒中の根本原因には、大動脈弓又は頭蓋内動脈のアテローム性動脈硬化症が含まれる。特に、大動脈級又は他の主要な血管の粥腫崩壊が原因不明の脳卒中の主な原因であると考えられるが、常法で検出するのが難しいことがある。経食道心エコー法(TEE)試験からの最近の臨床試験データでは、大動脈弓内の厚くなった血管壁の存在は虚血性脳卒中の前兆ではなく、潰瘍性大動脈弓プラークが原因不明の脳卒中に関係していることを示した。血栓を標的とした分子造影アプローチは、動脈硬化プラークの存在下で凝血塊を識別する可能性がある。最終的には、一つのモダリティーで全身の血栓を識別するのに使用できるアプローチが必要である。例えば、TIA又は脳卒中の経過観察において、現在の複合的な検査法では、塞栓の原因を探す必要がある(Ciesienski, K.L. and P. Caravan, Curr Cardiovasc Imaging Rep., 2010. 4(1): p. 77-84)。
【0008】
既に言及したように、糖タンパク質IIb/IIIa阻害剤(Scarborough R.M., Gretler D.D., J. Med. Chem. 2000, 43, 3453-3473)の処置への応用は、従来、非常に興味深いものであった。その間、3種類の糖タンパク質IIb/IIIa拮抗物質:組み換え抗体(Abciximab)、環状ヘプタペプチド(Eptifibatid)及び合成の非ペプチド型阻害剤(Tirofiban)、が市販されている。Tirofiban(商標名AGGRASTAT)は、スルホンアミドのクラスに属し、先に触れた医薬品の中の唯一の合成の小分子である。Dugganらによる1994年の米国特許第5,292,756号では、血栓形成によって引き起こされた疾患の予防及び処置のための治療薬としてのスルホンアミドフィブリノゲン受容体拮抗物質が開示されている。
【0009】
血栓造影の必要性を実現する1つの試みが、SPECTトレーサーアプチシド(apticide)(AcuTect(登録商標))によって示されている。アプチシドは、GPIIb/IIIa受容体に特異的に結合するTc−99m標識ペプチドであり、哺乳動物体内の血栓造影に使用される。Deanらによる1996年の米国特許第5,508,020号では、Tc−99mが結合する部分を介してテクネチウム−99mを用いて標識した哺乳動物体内の部位を造影するための放射性標識ペプチド、そうしたペプチドを作製するための方法及びキットを開示している。Dean及びLister-Jamesは、活性化血小板の表面上のGPIIb/IIIa受容体に特異的に結合するペプチドを記載している(米国特許第5,645,815号;同第5,830,856号及び同第6,028,056号)。
アプチシドは、深部静脈血栓の検出のために承認された。テクネチウム標識ペプチドによって得られた解像度は、非特異的結合及び高いバックグラウンドのため満足できるものではないことがわかった。
【0010】
新規な高度に特異的な非ペプチド型糖タンパク質IIb/IIIa拮抗物質が、従来技術の中に記載されていた(Damiano et. al., Thrombosis Research 2001 104, 113-126; Hoekstra, W.J., et al., J. Med. Chem., 1999, 42, 5254-5265)。これらの化合物は、抗血小板及び抗血栓活性を有する治療薬として有効であるGPIIb/IIIa拮抗物質であることが知られている(WO95/08536、WO96/29309、WO97/33869、WO9701/60813、米国特許第6,515,130号を参照のこと)。造影剤として糖タンパク質IIb/IIIa拮抗物質を使用する可能性もまた提案されている(US2007/0189970A1を参照のこと)。しかしながら、これらの化合物を用いた血栓造影は実証されなかった。
【0011】
本願発明に記載のF−18の放射性標識化合物及びそれらの前駆体は、驚いたことに、高い代謝安定性、低いタンパク質結合、及び迅速な消失を示す。18F標識トレーサを用いた非常に小さい血栓の生体内における非侵襲的PET造影は、うまく実証された。
【0012】
画像では、動脈及び静脈の血栓に強いシグナルを示す。アプチシド(米国特許第5,645,815号;同第5,830,856号及び同第6,028,056号)とは対照的に、排泄臓器である肝臓及び腎臓以外に、全身に目に見えるバックグラウンドは存在しない。最も驚いたことに、非常に小さい血栓(厚さ<1mm)でさえ検出でき、画像中に明るいシグナルを示す。そうした小さい血栓の検出は、これまで記載されていない。アプチシドを用いて示された血栓は、89±26mg[平均±SEM]のサイズを有した(Lister-James, J., et al., J Nucl Med, 1996. 37(5): p. 775-81)。
【0013】
小さい血栓の造影は、例えば、心筋梗塞、肺塞栓症、脳卒中や一過性脳虚血発作などの血栓塞栓症に関して特に重要である。さらに、高感度血栓PETマーカーは、心血管系リスクのある患者の定期的な健康観察、又は、例えば、大動脈の動脈瘤、慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CETPH)、心房細動や冠動脈血栓などの生命に関わる疾患の診断に使用できる。
【0014】
開示した化合物の生体内における凝血塊対血液比は、高く、特に望ましい範囲内にあり、それは、以前には一度も観察されたことがない特性である。実際に、それは、当該技術分野の化合物の現状を上回る明らかな利点に関与する新しい化合物の決定的な特性であり、潜在患者に対してはるかに低い放射活性線量を投与することを可能にする(サルではたった15MBqで十分であり、そしてそれは、最近の従来技術US2007/0189970A1において使用される線量の少なくとも1/20未満である)。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、糖タンパク質IIb/IIIaに結合し、血栓の診断造影、特に陽電子放射断層撮影(PET)の放射性トレーサーとして使用できる化合物を対象とする。開示した化合物は、これまでに一度も観察されたことがなく、10ミリグラム未満の範囲にある最小血栓を造影するのに十分な感度で動脈及び静脈性の血栓造影を可能にする。従来技術と比較して、開示した化合物は、関連臓器及び組織において基本的にバックグラウンドがない画像を得ること、及び非常に低い範囲の放射線量の投与を可能にする。
【0016】
説明
・本発明は、式(I)、式(II)、及び式(III)の新規化合物を提供する。
【化1】
[この文献は図面を表示できません]
【0017】
・さらに、本発明は、式(III)の化合物、或いはその無機酸若しくは有機酸又は塩基の医薬的に許容され得る塩の放射性医薬組成物、その水和物、複合体、及び溶媒和物、並びに任意に医薬的に許容し得る担体、希釈剤、アジュバント又は賦形剤を提供する。
【0018】
・式(III)の化合物は、双性イオンとして存在し得る。遊離酸、遊離塩基、及び双性イオンを含めた前記化合物のすべての形態が、本発明の範囲内にあることが企図される。アミノ基とカルボキシル基の両方を含む化合物が、それらの双性イオン型で平衡状態で存在することが多いことは、当該技術分野では周知である。これにより、例えば、アミノ基とカルボキシル基の両方を含んでいる、本明細書中に記載した化合物のいずれも、それらの対応する双性イオンに対する言及を同様に含んでいる。
【0019】
・本発明はまた、18Fを含有する式(III)の化合物の製造方法を提供する:
直接法:
−式(I)の化合物を18F放射性標識して、式(II)の化合物を得、そして、
−式(II)の化合物の保護基を切り離して、式(III)の化合物を得る。
間接法:
−式(I)の化合物を18Fの放射性標識ビルディングブロックと反応させ、そして、
−保護基を切り離して、式(III)の化合物を得る。
【0020】
・本発明はまた、19Fを含有する式(III)の化合物の製造方法も提供する:
方法1:
−式(I)の化合物の19Fフッ素化によって、式(II)の化合物を得、
−式(II)の化合物の保護基を切り離して、式(III)の化合物を得る。
方法2:
−式(I)の化合物を19Fフッ素試薬又は19Fフッ素化ビルディングブロックと反応させ、
−保護基を切り離して、式(III)の化合物を得る。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】親和性アッセイ:第1ステップでは、ヒト血小板から精製したヒトGPIIb/IIIaを、96ウェル固形プレート上に固定した。48時間後に、プレートを洗浄し、非特異的結合部位をRoti(登録商標)−Block.2でブロッキングした。次のステップでは、プレートを、高濃度の新規小分子化合物(阻害物質、19F)と混合した、トリチウム標識した既知のGPIIb/IIIaバインダー(H)を用いて同時インキュベートした。阻害物質の親和性が高ければ高いほど、トリチウム化された既知のGPIIb/IIIaバインダー(H)の結合画分が低くなった。阻害物質によって置き換えられないトリチウム化合物(H)の画分を、マイクロプレートシンチレーションカウンターで計測した。
【0022】
図2】略図は、血液対凝血塊比に対する調査した化合物のIC50値を示す。各ポイントを、付随する実施例番号で示す。親和性が高まるに従って、血液対凝血塊比は低下する。
【0023】
図3】マウスにおける実施例41に記載の化合物の生体分布。化合物は、血液から急速に消失し、そしてそれは、腎臓や肝臓を上回り素早く排出された。p.i.の15分後には、体の他の部分全体でバックグラウンドがほとんど存在しなかった。
【0024】
図4】カニクイザルにおける実施例40に記載の化合物の血中動態。PET造影を、注射直前から注入後60分まで継続的に実施した。静脈血サンプルを、p.i.の3、10、30、及び60分後の時点で採取し、ガンマ−カウンター(Automatic Gamma Counter Wizard2 3, Perkin Elmer)で計測し、そして、cpm/mg血液として表した。さらに、化合物の血中濃度を、全造影期間にわたってPET画像から計測し、%ID/gとして表した。マウスにおいて既に示したように、化合物は血液から急速に消失した。
【0025】
図5】カニクイザルにおける動脈血栓のPET造影:図は、粗面ポリエチレンカテーテルチューブ(PE50)の表面上に生じた動脈血栓(矢印2)を示す。血栓は、最初の15分以内に心臓(矢印1)近くの下行大動脈の内側に既に目に見えた(左の画像)。最長60分間までシグナル損失は無かった(右の画像)。化合物は、血液から高速に消失し、そして、15分後には、周囲組織及び臓器においてバックグラウンドは存在しなかった(右の画像)。
【0026】
図6】カニクイザルにおける動脈血栓のPET造影:図は、間にギャップがある2つの部分を粗面にしたポリエチレンカテーテルチューブ(PE50)の表面上に生じたで2つの動脈血栓(矢印2)に示す。血栓の間に目に見えるシグナルは存在せず、化合物が単独で血栓に結合し、且つ、高分子チューブ単体には結合しないことを立証した。血栓は、最初の15分以内に心臓(矢印1)近くの下行大動脈の内側に既に目に見えた(左の画像)。最長60分間までシグナル損失は無かった(右の画像)。化合物は、血液から高速に消失し、そして、15分後には、周囲組織及び臓器においてバックグラウンドは存在しなかった(右の画像)。
【0027】
図7】サル2から取り出した動脈血栓:画像は、間にギャップ(2)がある2つの部分(1/3)を粗面にしたポリエチレンカテーテルチューブ(PE50、外径:1mm)に示す。血栓は、チューブ表面の粗面部分にのみ発生し、そして、非常に薄かった(約1/10mm[矢印1]又はさらに薄い[矢印3])。これは、最も小さい血栓さえ体内のどこでも検出できることを示す。
【0028】
図8】動物につき15MBqの低いトレーサー用量を用いたカニクイザルにおける動脈及び静脈血栓のPET造影:図は、間にギャップがあるいくつかの部分で粗面にしたポリエチレンカテーテルチューブ(PE50)の表面上に生じた動脈(矢印3)及び静脈(矢印4)血栓を示す。すべての血栓が、最初の15分以内にすでに見ることができた。しかしながら、低いバックグラウンドのため、コントラストは15分後に非常に良好であった。血栓形成用カテーテルは別として、別の動脈血栓が画像中に写っていたが、それは、後に右頚動脈で見つかり、おそらく準備中の血管損傷の結果として生じたと思われる。心臓(左の画像、矢印1)は、最初の15分以内に見えるだけであるが、肝臓(右の画像、矢印5)は最長60分まで見ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0029】
詳細な説明
詳細な説明の前に、主たる式(III)の化合物を強調する。本発明の主たる第三の態様は、E異性体、Z異性体及びジアステレオマー、その混合物、並びに任意の医薬的に許容され得るその塩又は複合体を含めた、次の式(III):
【化2】
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【0030】
{式中、
は、H、F、CF、CN又はNOであり;
は、Y、−O(CH−Y、−(OCHCH−Y、Z、−OCH−Z;−CH−CH−Z、−CH=CH−Z又は−C≡C−Zであり;
Xは、CH又はNであり;
Yは、18F又はFであり;
【0031】
Zは、次の基:
【化3】
[この文献は図面を表示できません]
【0032】
(式中、は、Zの接続部の原子を示し;
は、H、CF、CN又はNOであり;
は、Y、−O(CH−Y又は−(OCHCH−Yである)であり;
nは、1〜3であり;そして、
mは、2〜3である}の化合物を対象とする。
【0033】
本発明の第一の態様は、E異性体、Z異性体及びジアステレオマー、その混合物、並びに任意の医薬的に許容され得るその塩又は複合体を含めた、次の式(I):
【化4】
[この文献は図面を表示できません]
【0034】
{式中、
は、水素又はアミン保護基であり;
は、水素又はカルボキシル保護基であり;
式中の少なくとも1つのR及びRが、Hでなく;
は、H、F、CF、COR、COOR10、SOR10、SO10、CN及びNOから成る群から選択され;好ましくはRは、H、F、CF、CN及びNOから成る群から選択され;
【0035】
は、OH、ハロゲン、−NO、−N(Me)(W)、−I11(W)−O(CH−LG、−(OCHCH−LG、Q、−OCH−Q;−CH−CH−Q、−CH=CH−Q及び−C≡C−Qから成る群から選択され;好ましくはRは、OH、ハロゲン、−N(Me)(W)、−O(CH−LG、−(OCHCH−LG、Q、−OCH−Q;−CH−CH−Q、−CH=CH−Q及び−C≡C−Qから成る群から選択され;
Xは、CH又はNから選択され;
LGは、脱離基であり;
【0036】
は、水素又は(C−C)アルキルであり;好ましくは水素又は(C−C)アルキルであり、より好ましくは水素、メチル、エチル又はtert−ブチルであり;
10は、(C−C)アルキルであり;好ましくは(C−C)アルキルであり、より好ましくはメチル、エチル又はtert−ブチルであり;
11は、フェニル、(4−メチル)フェニル、(4−メトキシ)フェニル、2−フラニル及び2−チエニルから成る群から選択され;好ましくはR11は、(4−メトキシ)フェニル及び2−チエニルから成る群から選択され;
【0037】
は、CF(S(O)、ヨウ化物陰イオン、臭化物陰イオン及びCFC(O)Oを含む群から選択され;好ましくはWは、群CF(S(O)、臭化物陰イオン及びCFC(O)Oから選択され;
【0038】
Qは、次の基:
【化5】
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【0039】
(式中、は、Qの接続部の原子を示し;
は、H、CF、COR、COOR10、SOR10、SO10、CN、及びNOから成る群から選択され;好ましくはRは、H、CF、CN、及びNOから成る群から選択され;
は、OH、ハロゲン、−NO、−N(Me)(W)、−I11(W)、−O(CH−LG、及び−(OCHCH−LGから成る群から選択され;好ましくはRは、OH、ハロゲン、−N(Me)(W)、−O(CH−LG、及び−(OCHCH−LGから成る群から選択される)であり;
【0040】
nは、1〜3であり;そして、
mは、2〜3である;
但し、Rが、ハロゲン、−NO、−N(Me)(W)又は−I11(W)を意味する場合には、Rは、CF、COR、COOR10、SOR10、SO10、CN又はNOを意味し、且つ、
但し、Rが、ハロゲン、−NO、−N(Me)(W)又は−I11(W)を意味する場合には、Rは、CF、COR、COOR10、SOR10、SO10、CN又はNOを意味する}の化合物を対象とする。
【0041】
は、tert−ブチルオキシカルボニル(BOC)、カルボベンジルオキシ(Cbz)、及び9−フルオレニルメチルオキシカルボニル(FMOC)を含めたアミン保護基であることが好ましい。
は、tert−ブチルオキシカルボニル(BOC)又はカルボベンジルオキシ(Cbz)であることがより好ましい。
は、tert−ブチルオキシカルボニル(BOC)であることがより一層好ましい。
【0042】
は、メチル、エチル、プロピル、tert−ブチル、ベンジル、及びp−メトキシベンジルを含む群から選択されるカルボキシル保護基であることが好ましい。
は、メチル及びtert−ブチルを含む群から選択されることがより好ましい。
が窒素保護基であり、且つ、Rがカルボキシル保護基であることが好ましい。
がtert−ブチルオキシカルボニル(BOC)であり、且つ、Rがメチル又はtert−ブチルであることがより好ましい。
XはNであることが好ましい。
がtert−ブチルオキシカルボニル(BOC)であり、Rがメチル又はtert−ブチルであり、且つ、XがNであることが好ましい。
【0043】
LGは、メチルスルホニルオキシ及び(4−メチルフェニル)スルホニルオキシを含む群から選択される脱離基であることが好ましい。
LGは、(4−メチルフェニル)スルホニルオキシであることがより好ましい。
好ましい実施形態において、XはNであり、RはHであり、且つ、Rは−O(CH−LGである。
好ましい実施形態において、XはNであり、RはHであり、Rは−O(CH−LGであり、RはBocであり、Rはメチル又はtert−ブチルであり、且つ、LGはメチルスルホニルオキシ又は(4−メチルフェニル)スルホニルオキシである。
【0044】
式(I)の化合物は、先に規定した一般式及び/又は好ましい特徴の組み合わせによって規定される。
第一の実施形態において、式(I)の化合物は、式(I−A)の単一ジアステレオマーと規定される、表Aの構造を参照のこと。
【0045】
第二の実施形態において、式(I)の化合物は、式(I−A)及び式(I−B)の2種類のジアステレオマーの混合物と規定される、表Aの構造を参照のこと。
すべての実施形態に関して、先に開示した好ましい特徴が本明細書中に盛り込まれる。
【0046】
表A:式(I)のジアステレオマー
【化6】
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【0047】
さらに、式(I−A)及び式(I−B)の化合物は、その無機酸若しくは有機酸又は塩基の医薬的に許容され得る塩、その水和物、複合体、及び溶媒和物、並びに任意に医薬的に許容し得る担体、希釈剤、アジュバント又は添加剤を包含する。
【0048】
式(I)の好ましい化合物は、実施例21のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({(1S)−3−メトキシ−1−[3−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)−フェニル]−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化7】
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【0049】
式(I)の別の好ましい化合物は、実施例22のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({3−メトキシ−1−[4−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化8】
[この文献は図面を表示できません]
【0050】
式(I)の別の好ましい化合物は、実施例23のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({(1S)−3−tert−ブトキシ−1−[4−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化9】
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【0051】
式(I)の別の好ましい化合物は、実施例24のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({(1S)−3−メトキシ−1−[5−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)ピリジン−3−イル]−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化10】
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【0052】
式(I)の別の好ましい化合物は、実施例25のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({(1S)−3−tert−ブトキシ−1−[5−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)ピリジン−3−イル]−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化11】
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【0053】
式(I)の別の好ましい化合物は、実施例26のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[3−メトキシ−1−{5−[4−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化12】
[この文献は図面を表示できません]
【0054】
式(I)の別の好ましい化合物は、実施例27のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−{5−[4−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化13】
[この文献は図面を表示できません]
【0055】
式(I)の別の好ましい化合物は、実施例28のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({1−[5−(4−クロロ−3−シアノフェニル)ピリジン−3−イル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化14】
[この文献は図面を表示できません]
【0056】
式(I)の別の好ましい化合物は、実施例29のtert−ブチル−4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−1−{5−[(3−ブロモ−4−シアノベンジル)オキシ]ピリジン−3−イル}−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化15】
[この文献は図面を表示できません]
【0057】
式(I)の別の好ましい化合物は、実施例30のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[3−メトキシ−1−{5−[3−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化16】
[この文献は図面を表示できません]
【0058】
式(I)の別の好ましい化合物は、実施例31のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[3−メトキシ−1−{5−[2−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化17】
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【0059】
式(I)の別の好ましい化合物は、実施例32のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({1−[5−(4−クロロ−3−ニトロフェニル)ピリジン−3−イル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化18】
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【0060】
式(I)の別の好ましい化合物は、実施例33のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({1−[5−フルオロ−4’−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)ビフェニル−3−イル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化19】
[この文献は図面を表示できません]
【0061】
式(I)の別の好ましい化合物は、実施例34のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−(5−{[4−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]エチニル}ピリジン−3−イル)−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化20】
[この文献は図面を表示できません]
【0062】
式(I)の別の好ましい化合物は、実施例35のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−(5−{[3−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]エチニル}ピリジン−3−イル)−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化21】
[この文献は図面を表示できません]
【0063】
式(I)の別の好ましい化合物は、実施例36のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−(5−{2−[4−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]エチル}ピリジン−3−イル)−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化22】
[この文献は図面を表示できません]
【0064】
式(I)の別の好ましい化合物は、実施例37のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−(5−{2−[3−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]エチル}ピリジン−3−イル)−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化23】
[この文献は図面を表示できません]
【0065】
式(I)の別の好ましい化合物は、実施例2bのtert−ブチル4−[3−((3R)−3−{[1−(4−ヒドロキシフェニル)−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル)−3−オキソプロピル]ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化24】
[この文献は図面を表示できません]
【0066】
式(I)の別の好ましい化合物は、実施例4eのtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({(1S)−1−[3−ヒドロキシフェニル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化25】
[この文献は図面を表示できません]
【0067】
式(I)の別の好ましい化合物は、実施例5eのtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({(1S)−1−[5−(ヒドロキシ)ピリジン−3−イル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化26】
[この文献は図面を表示できません]
【0068】
式(I)の別の好ましい化合物は、実施例6aのtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({1−[5−(3−ヒドロキシフェニル)ピリジン−3−イル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化27】
[この文献は図面を表示できません]
【0069】
式(I)の別の好ましい化合物は、実施例7aのtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({1−[5−(4−ヒドロキシフェニル)ピリジン−3−イル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化28】
[この文献は図面を表示できません]
【0070】
式(I)の別の好ましい化合物は、実施例8dのtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({1−[5−(2−ヒドロキシフェニル)ピリジン−3−イル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化29】
[この文献は図面を表示できません]
【0071】
式(I)の別の好ましい化合物は、実施例17dのtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1−(5−フルオロ−4’−ヒドロキシビフェニル−3−イル)−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化30】
[この文献は図面を表示できません]
【0072】
式(I)の別の好ましい化合物は、実施例23bのtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−(4−ヒドロキシフェニル)−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化31】
[この文献は図面を表示できません]
【0073】
式(I)の別の好ましい化合物は、実施例25eのtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−(5−ヒドロキシピリジン−3−イル)−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化32】
[この文献は図面を表示できません]
【0074】
式(I)の別の好ましい化合物は、実施例27dのtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({(1S)−3−tert−ブトキシ−1−[5−(4−ヒドロキシフェニル)ピリジン−3−イル]−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化33】
[この文献は図面を表示できません]
【0075】
式(I)の別の好ましい化合物は、実施例34aのtert−ブチル4−(3−{(3R)−3−[(3−tert−ブトキシ−1−{5−[(4−ヒドロキシフェニル)エチニル]ピリジン−3−イル}−3−オキソプロピル)カルバモイル]ピペリジン−1−イル}−3−オキソプロピル)ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化34】
[この文献は図面を表示できません]
【0076】
式(I)の別の好ましい化合物は、実施例35aのtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−{5−[(3−ヒドロキシフェニル)エチニル]ピリジン−3−イル}−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化35】
[この文献は図面を表示できません]
【0077】
式(I)の別の好ましい化合物は、実施例36aのtert−ブチル4−(3−{(3R)−3−[(3−tert−ブトキシ−1−{5−[2−(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ピリジン−3−イル}−3−オキソプロピル)カルバモイル]ピペリジン−1−イル}−3−オキソプロピル)ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化36】
[この文献は図面を表示できません]
【0078】
式(I)の別の好ましい化合物は、実施例37aのtert−ブチル4−(3−{(3R)−3−[(3−tert−ブトキシ−1−{5−[2−(3−ヒドロキシフェニル)エチル]ピリジン−3−イル}−3−オキソプロピル)カルバモイル]ピペリジン−1−イル}−3−オキソプロピル)ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化37】
[この文献は図面を表示できません]
【0079】
本発明の第二の態様は、E異性体、Z異性体及びジアステレオマー、その混合物、並びに任意の医薬的に許容され得るその塩又は複合体を含めた、次の式(II):
【化38】
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【0080】
{式中、
は、水素又はアミン保護基であり;
は、水素又はカルボキシル保護基であり;
式中のR及びRの少なくとも1は、水素でなはなく;
【0081】
は、H、F、CF、COR、COOR10、SOR10、SO10、CN、及びNOから成る群から選択され;好ましくはRは、H、F、CF、CN、NOから成る群から選択され;
は、Y、−O(CH−Y、−(OCHCH−Y、Z、−OCH−Z;−CH−CH−Z、−CH=CH−Z、及び−C≡C−Zから成る群から選択され;
Xは、CH又はNから選択され;
Yは、18F又はFから選択され;
【0082】
は、水素又は(C−C)アルキルであり;好ましくは水素又は(C−C)アルキルであり;より好ましくは水素、メチル、エチル又はtert−ブチルであり;
10は、(C−C)アルキルであり;好ましくは(C−C)アルキルであり;より好ましくはメチル、エチル又はtert−ブチルであり;
【0083】
Zは、次の基:
【化39】
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【0084】
(式中、は、Zの接続部の原子を示し;
は、H、CF、COR、COOR10、SOR10、SO10、CN、及びNOから成る群から選択され;好ましくはRは、H、CF、CN、NOから成る群から選択され;
は、Y、−O(CH−Y、及び−(OCHCH−Yから成る群から選択される)であり;
【0085】
nは、1〜3であり;そして、
mは、2〜3であり;
但し、RがYを意味する場合には、Rは、CF、COR、COOR10、SOR10、SO10、CN又はNOを意味し、且つ、
但し、RがYを意味する場合には、Rは、CF、COR、COOR10、SOR10、SO10、CN又はNOを意味する}の化合物を対象とする。
【0086】
は、tert−ブチルオキシカルボニル(BOC)、カルボベンジルオキシ(Cbz)、及び9−フルオレニルメチルオキシカルボニル(FMOC)を含む群から選択されるアミン保護基であることが好ましい。
は、tert−ブチルオキシカルボニル(BOC)又はカルボベンジルオキシ(Cbz)であることがより好ましい。
は、tert−ブチルオキシカルボニル(BOC)であることがより一層好ましい。
【0087】
は、メチル、エチル、プロピル、tert−ブチル、ベンジル、及びp−メトキシベンジルを含む群から選択されるカルボキシル保護基であることが好ましい。
は、メチル及びtert−ブチルを含む群から選択されることがより好ましい。
が窒素保護基であり、且つ、Rがカルボキシル保護基であることが好ましい。
がtert−ブチルオキシカルボニル(BOC)であり、且つ、Rがメチル又はtert−ブチルであることがより好ましい。
XはNであることが好ましい。
がtert−ブチルオキシカルボニル(BOC)であり、Rがメチル又はtert−ブチルであり、且つ、XがNであることが好ましい。
【0088】
Yは、18Fであることが好ましい。
Yは、Fであることが好ましい。
好ましい実施形態において、XはNであり、RはHであり、且つ、Rは−O(CH−Fである。
好ましい実施形態において、XはNであり、RはHであり、且つ、Rは−O(CH18Fである。
好ましい実施形態において、XはNであり、RはHであり、Rは−O(CH−Fであり、RはBOCであり、且つ、Rはメチル又はtert−ブチルである。
好ましい実施形態において、XはNであり、RはHであり、Rは−O(CH18Fであり、RはBOCであり、且つ、Rはメチル又はtert−ブチルである。
【0089】
式(II)の化合物は、先に規定した一般式及び/又は好ましい特徴の組み合わせによって規定される。
第一の実施形態において、式(II)の化合物は、式(II−A)の単一ジアステレオマーと規定される、表Bの構造を参照のこと。
【0090】
第二の実施形態において、式(II)の化合物は、式(II−A)及び式(II−B)の2種類のジアステレオマーの混合物と規定される、表Bの構造を参照のこと。
すべての実施形態に関して、先に開示した好ましい特徴が本明細書中に盛り込まれる。
【0091】
表B:式(II)のジアステレオマー
【化40】
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【0092】
さらに、式(II−A)及び式(II−B)の化合物は、その無機酸若しくは有機酸又は塩基の医薬的に許容され得る塩、その水和物、複合体、及び溶媒和物、並びに任意に医薬的に許容し得る担体、希釈剤、アジュバント又は添加剤を包含する。
【0093】
式(II)の好ましい化合物は、実施例1dのtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({(1−[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化41】
[この文献は図面を表示できません]
【0094】
式(II)の別の好ましい化合物は、実施例1eの3−({[(3R)−1−{3−[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]プロパノイル}ピペリジン−3−イル]カルボニル}アミノ)−3−[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]プロパン酸である:
【化42】
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【0095】
式(II)の別の好ましい化合物は、実施例2cのtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({1−[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化43】
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【0096】
式(II)の別の好ましい化合物は、実施例2dの3−({[(3R)−1−{3−[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]プロパノイル}ピペリジン−3−イル]カルボニル}アミノ)−3−[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]プロパン酸である:
【化44】
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【0097】
式(II)の別の好ましい化合物は、実施例3aのtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({(1S)−3−tert−ブトキシ−1−[5−(2−フルオロエトキシ)ピリジン−3−イル]−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化45】
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【0098】
式(II)の別の好ましい化合物は、実施例4fのtert−ブチル−4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−1−(3−{2−[2−(2−フルオロエトキシ)エトキシ]エトキシ}フェニル)−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化46】
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【0099】
式(II)の別の好ましい化合物は、実施例5fのtert−ブチル−4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−1−(5−{2−[2−(2−フルオロエトキシ)エトキシ]エトキシ}ピリジン−3−イル)−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化47】
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【0100】
式(II)の別の好ましい化合物は、実施例6bのtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[1−{5−[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化48】
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【0101】
式(II)の別の好ましい化合物は、実施例6cの3−({[(3R)−1−{3−[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]プロパノイル}ピペリジン−3−イル]カルボニル}アミノ)−3−{5−[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}プロパン酸である:
【化49】
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【0102】
式(II)の別の好ましい化合物は、実施例7bのtert−ブチル4(3−{(3R)−3−[(1−{5−[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−メトキシ−3−オキソプロピル)カルバモイル]ピペリジン−1−イル}−3−オキソプロピル)ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化50】
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【0103】
式(II)の別の好ましい化合物は、実施例7cの3−({[(3R)−1−{3−[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]プロパノイル}ピペリジン−3−イル]カルボニル}アミノ)−3−{5−[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}プロパン酸である:
【化51】
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【0104】
式(II)の別の好ましい化合物は、実施例8eのtert−ブチル4−(3−{(3R)−3−[(1−{5−[2−(2−フルオロエトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−メトキシ−3−オキソプロピル)カルバモイル]ピペリジン−1−イル}−3−オキソプロピル)ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化52】
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【0105】
式(II)の別の好ましい化合物は、実施例8fの3−({[(3R)−1−{3−[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]プロパノイル}ピペリジン−3−イル]カルボニル}アミノ)−3−{5−[2−(2−フルオロエトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}プロパン酸である:
【化53】
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【0106】
式(II)の別の好ましい化合物は、実施例9aのtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({1−[5−(3−シアノ−4−フルオロフェニル)ピリジン−3−イル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化54】
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【0107】
式(II)の別の好ましい化合物は、実施例9bの3−({[(3R)−1−{3−[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]プロパノイル}ピペリジン−3−イル]カルボニル}アミノ)−3−[5−(3−シアノ−4−フルオロフェニル)ピリジン−3−イル]プロパン酸である:
【化55】
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【0108】
式(II)の別の好ましい化合物は、実施例10aのtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({1−[5−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ピリジン−3−イル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート:である:
【化56】
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【0109】
式(II)の別の好ましい化合物は、実施例10bの3−({[(3R)−1−{3−[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]プロパノイル}ピペリジン−3−イル]カルボニル}アミノ)−3−[5−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ピリジン−3−イル]プロパン酸である:
【化57】
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【0110】
式(II)の別の好ましい化合物は、実施例11aのtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({1−[5−(4−フルオロ−3−ニトロフェニル)ピリジン−3−イル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化58】
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【0111】
式(II)の別の好ましい化合物は、実施例11bの3−({[(3R)−1−{3−[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]プロパノイル}ピペリジン−3−イル]カルボニル}アミノ)−3−[5−(4−フルオロ−3−ニトロフェニル)ピリジン−3−イル]プロパン酸である:
【化59】
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【0112】
式(II)の別の好ましい化合物は、実施例12aのtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−1−{5−[(3−シアノ−4−フルオロベンジル)オキシ]ピリジン−3−イル}−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化60】
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【0113】
式(II)の別の好ましい化合物は、実施例13aのtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−1−{5−[(4−シアノ−3−フルオロベンジル)オキシ]ピリジン−3−イル}−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化61】
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【0114】
式(II)の別の好ましい化合物は、実施例15aのtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−(5−{[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]エチニル}ピリジン−3−イル)−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化62】
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【0115】
式(II)の別の好ましい化合物は、実施例16aのtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−(5−{[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]エチニル}ピリジン−3−イル)3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化63】
[この文献は図面を表示できません]
【0116】
式(II)の別の好ましい化合物は、実施例17eのtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({1−[5−フルオロ−4’−(2−フルオロエトキシ)ビフェニル−3−イル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化64】
[この文献は図面を表示できません]
【0117】
式(II)の別の好ましい化合物は、実施例17fの3−({[(3R)−1−{3−[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]プロパノイル}ピペリジン−3−イル]カルボニル}アミノ)−3−[5−フルオロ−4’−(2−フルオロエトキシ)ビフェニル−3−イル]プロパン酸である:
【化65】
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【0118】
式(II)の別の好ましい化合物は、実施例18aのtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−({[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]エチル}ピリジン−3−イル)3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化66】
[この文献は図面を表示できません]
【0119】
式(II)の別の好ましい化合物は、実施例19aのtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−({[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]エチル}ピリジン−3−イル)3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化67】
[この文献は図面を表示できません]
【0120】
式(II)の別の好ましい化合物は、実施例20の(E/Z)tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−({[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]エテニル}ピリジン−3−イル)3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化68】
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【0121】
式(II)の別の好ましい化合物は、tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−1−{3−[2−[18F]フルオロエトキシ]フェニル}−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化69】
[この文献は図面を表示できません]
【0122】
式(II)の別の好ましい化合物は、(3S)−3−({[(3R)−1−{3−[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]プロパノイル}ピペリジン−3−イル]カルボニル}アミノ)−3−{3−[2−[18F]フルオロエトキシ]フェニル}プロパン酸である:
【化70】
[この文献は図面を表示できません]
【0123】
式(II)の別の好ましい化合物は、tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({1−[4−(2−[18F]フルオロエトキシ)フェニル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化71】
[この文献は図面を表示できません]
【0124】
式(II)の別の好ましい化合物は、3−({[(3R)−1−{3−[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]プロパノイル}ピペリジン−3−イル]カルボニル}アミノ)−3−{4−[2−[18F]フルオロエトキシ]フェニル}プロパン酸である:
【化72】
[この文献は図面を表示できません]
【0125】
式(II)の別の好ましい化合物は、tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({(1S)−3−tert−ブトキシ−1−[5−(2−[18F]フルオロエトキシ)ピリジン−3−イル]−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化73】
[この文献は図面を表示できません]
【0126】
式(II)の別の好ましい化合物は、tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({(1S)−1−[5−(2−[18F]フルオロエトキシ)ピリジン−3−イル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化74】
[この文献は図面を表示できません]
【0127】
式(II)の別の好ましい化合物は、(3S)−3−({[(3R)−1−{3−[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]プロパノイル}ピペリジン−3−イル]カルボニル}アミノ)−3−{5−[2−[18F]フルオロエトキシ]ピリジン−3−イル}プロパン酸である:
【化75】
[この文献は図面を表示できません]
【0128】
式(II)の別の好ましい化合物は、tert−ブチル4−(3−{(3R)−3−[(1−{5−[2−[18F]フルオロエトキシ]ピリジン−3−イル}−3−メトキシ−3−オキソプロピル)カルバモイル]ピペリジン−1−イル}−3−オキソプロピル)ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化76】
[この文献は図面を表示できません]
【0129】
式(II)の別の好ましい化合物は、3−({[(3R)−1−{3−[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]プロパノイル}ピペリジン−3−イル]カルボニル}アミノ)−3−{5−[2−[18F]フルオロエトキシ]ピリジン−3−イル}プロパン酸である:
【化77】
[この文献は図面を表示できません]
【0130】
式(II)の別の好ましい化合物は、tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−1−(5−{4−[2−[18F]フルオロエトキシ]フェニル}ピリジン−3−イル)−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化78】
[この文献は図面を表示できません]
【0131】
式(II)の別の好ましい化合物は、(3S)−3−({[(3R)−1−{3−[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]プロパノイル}ピペリジン−3−イル]カルボニル}アミノ)−3−(5−{4−[2−[18F]フルオロエトキシ]フェニル}ピリジン−3−イル)プロパン酸である:
【化79】
[この文献は図面を表示できません]
【0132】
式(II)の別の好ましい化合物は、tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−(5−{4−[2−[18F]フルオロエトキシ]フェニル}ピリジン−3−イル)−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化80】
[この文献は図面を表示できません]
【0133】
式(II)の別の好ましい化合物は、tert−ブチル4−(3−{(3R)−3−[(1−{5−[3−シアノ−4−[18F]フルオロフェニル]ピリジン−3−イル}−3−メトキシ−3−オキソプロピル)カルバモイル]ピペリジン−1−イル}−3−オキソプロピル)ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化81】
[この文献は図面を表示できません]
【0134】
式(II)の別の好ましい化合物は、3−({[(3R)−1−{3−[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]プロパノイル}ピペリジン−3−イル]カルボニル}アミノ)−3−[5−(3−シアノ−4−[18F]フルオロフェニル)ピリジン−3−イル]プロパン酸である:
【化82】
[この文献は図面を表示できません]
【0135】
式(II)の別の好ましい化合物は、tert−ブチル4−(3−{(3R)−3−[(1−{5−[4−シアノ−3−[18F]フルオロフェニル]ピリジン−3−イル}−3−メトキシ−3−オキソプロピル)カルバモイル]ピペリジン−1−イル}−3−オキソプロピル)ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化83】
[この文献は図面を表示できません]
【0136】
式(II)の別の好ましい化合物は、3−({[(3R)−1−{3−[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]プロパノイル}ピペリジン−3−イル]カルボニル}アミノ)−3−{5−[4−シアノ−3−[18F]フルオロフェニル]ピリジン−3−イル}プロパン酸である:
【化84】
[この文献は図面を表示できません]
【0137】
式(II)の別の好ましい化合物は、tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−(5−{[4−(2−[18F]フルオロエトキシ)フェニル]エチニル}ピリジン−3−イル)−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化85】
[この文献は図面を表示できません]
【0138】
式(II)の別の好ましい化合物は、tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−(5−{[3−(2−[18F]フルオロエトキシ)フェニル]エチニル}ピリジン−3−イル)−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化86】
[この文献は図面を表示できません]
【0139】
式(II)の別の好ましい化合物は、tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−({[4−(2−[18F]フルオロエトキシ)フェニル]エチル}ピリジン−3−イル)3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化87】
[この文献は図面を表示できません]
【0140】
式(II)の別の好ましい化合物は、tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−({[3−(2−[18F]フルオロエトキシ)フェニル]エチル}ピリジン−3−イル)3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化88】
[この文献は図面を表示できません]
【0141】
式(II)の別の好ましい化合物は、tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({1−[3−(2−{2−[2−[18F]フルオロエトキシ]エトキシ}エトキシ)フェニル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートである:
【化89】
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【0142】
式(II)の別の好ましい化合物は、3−({[(3R)−1−{3−[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]プロパノイル}ピペリジン−3−イル]カルボニル}アミノ)−3−[3−(2−{2−[2−[18F]フルオロエトキシ]エトキシ}エトキシ)フェニル]プロパン酸である:
【化90】
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【0143】
本発明の第三の態様は、E異性体、Z異性体及びジアステレオマー、その混合物、並びに任意の医薬的に許容され得るその塩又は複合体を含めた、次の式(III):
【化91】
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【0144】
{式中、
は、H、F、CF、COR、COOR10、SOR10、SO10、CN、及びNOから成る群から選択され;好ましくはRは、H、F、CF、CN、NOから成る群から選択され;
は、Y、−O(CH−Y、−(OCHCH−Y、Z、−OCH−Z;−CH−CH−Z、−CH=CH−Z、及び−C≡C−Zから成る群から選択され;
Xは、CH又はNから選択され;
Yは、18F又はFから選択され;
【0145】
は、水素又は(C−C)アルキルであり;好ましくは水素又は(C−C)アルキルであり;より好ましくは水素、メチル、エチル又はtert−ブチルであり;
10は、(C−C)アルキルであり;好ましくは(C−C)アルキルであり;より好ましくはメチル、エチル又はtert−ブチルであり;
【0146】
Zは、次の基:
【化92】
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【0147】
(式中、は、Zの接続部の原子を示し;
は、H、CF、COR、COOR10、SOR10、SO10、CN、及びNOから成る群から選択され;好ましくはRは、H、CF、CN、NOから成る群から選択され;
は、Y、−O(CH−Y、及び−(OCHCH−Yから成る群から選択される)であり;
【0148】
nは、1〜3であり;そして、
mは、2〜3であり;
但し、RがYを意味する場合には、Rは、CF、COR、COOR10、SOR10、SO10、CN又はNOを意味し、且つ、
但し、RがYを意味する場合には、Rは、CF、COR、COOR10、SOR10、SO10、CN又はNOを意味する}の化合物を対象とする。
【0149】
Xは、Nであることが好ましい。
Yは、18Fであることが好ましくは、
Yは、Fであることが好ましい。
好ましい実施形態において、XはNであり、RはHであり、且つ、Rは−O(CH−Fである。
好ましい実施形態において、XはNであり、RはHであり、且つ、Rは−O(CH18Fである。
【0150】
式(III)の化合物は、先に規定した一般式及び/又は好ましい特徴の組み合わせによって規定される。
第一の実施形態において、式(III)の化合物は、式(III−A)の単一ジアステレオマーと規定される、表Cの構造を参照のこと。
【0151】
第二の実施形態において、式(III)の化合物は、式(III−A)及び式(III−B)の2種類のジアステレオマーの混合物と規定される、表Cの構造を参照のこと。
すべての実施形態に関して、先に開示した好ましい特徴が本明細書中に盛り込まれる。
【0152】
表C:式(III)のジアステレオマー
【化93】
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【0153】
さらに、式(III−A)及び式(III−B)の化合物は、その無機酸若しくは有機酸又は塩基の医薬的に許容され得る塩、その水和物、複合体、及び溶媒和物、並びに任意に医薬的に許容し得る担体、希釈剤、アジュバント又は添加剤を包含する。
【0154】
式(III)の化合物は、双性イオンとして存在し得る。遊離酸、遊離塩基、及び双性イオンを含めた前記化合物のすべての形態が、本発明の範囲内にあることが企図される。アミノ基とカルボキシル基の両方を含む化合物が、それらの双性イオン型で平衡状態で存在することが多いことは、当該技術分野では周知である。これにより、例えば、アミノ基とカルボキシル基の両方を含んでいる、本明細書中に記載した化合物のいずれも、それらの対応する双性イオンに対する言及を同様に含んでいる。
【0155】
式(III)の好ましい化合物は、実施例1の(3S)−3−[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸である:
【化94】
[この文献は図面を表示できません]
【0156】
式(III)の別の好ましい化合物は、実施例2の(3S)−3−[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸である:
【化95】
[この文献は図面を表示できません]
【0157】
式(III)の別の好ましい化合物は、実施例3の(3S)−3−[5−(2−フルオロエトキシ)ピリジン−3−イル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸である:
【化96】
[この文献は図面を表示できません]
【0158】
式(III)の別の好ましい化合物は、実施例4の(3S)−3−(3−{2−[2−(2−フルオロエトキシ)エトキシ]エトキシ}フェニル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸である:
【化97】
[この文献は図面を表示できません]
【0159】
式(III)の別の好ましい化合物は、実施例5の(3S)−3−(5−{2−[2−(2−フルオロエトキシ)エトキシ]エトキシ}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸である:
【化98】
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【0160】
式(III)の別の好ましい化合物は、実施例6の(3S)−3−{5−[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸である:
【化99】
[この文献は図面を表示できません]
【0161】
式(III)の別の好ましい化合物は、実施例7の(3S)−3−{5−[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸である:
【化100】
[この文献は図面を表示できません]
【0162】
式(III)の別の好ましい化合物は、実施例8の(3S)−3−{5−[2−(2−フルオロエトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸である:
【化101】
[この文献は図面を表示できません]
【0163】
式(III)の別の好ましい化合物は、実施例9の(3S)−3−[5−(3−シアノ−4−フルオロフェニル)ピリジン−3−イル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸である:
【化102】
[この文献は図面を表示できません]
【0164】
式(III)の別の好ましい化合物は、実施例10の(3S)−3−[5−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ピリジン−3−イル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸である:
【化103】
[この文献は図面を表示できません]
【0165】
式(III)の別の好ましい化合物は、実施例11の(3S)−3−[5−(4−フルオロ−3−ニトロフェニル)ピリジン−3−イル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]−ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸である:
【化104】
[この文献は図面を表示できません]
【0166】
式(III)の別の好ましい化合物は、実施例12の(3R)−3−{5−[(3−シアノ−4−フルオロベンジル)オキシ]ピリジン−3−イル}−3−[({(3S)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸である:
【化105】
[この文献は図面を表示できません]
【0167】
式(III)の別の好ましい化合物は、実施例13の(3S)−3−{5−[(4−シアノ−3−フルオロベンジル)オキシ]ピリジン−3−イル}−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸である:
【化106】
[この文献は図面を表示できません]
【0168】
式(III)の別の好ましい化合物は、実施例14の(3S)−3−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸である:
【化107】
[この文献は図面を表示できません]
【0169】
式(III)の別の好ましい化合物は、実施例15の(3S)−3−(5−{[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]エチニル}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸である:
【化108】
[この文献は図面を表示できません]
【0170】
式(III)の別の好ましい化合物は、実施例16の(3S)−3−(5−{[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]エチニル}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸である:
【化109】
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【0171】
式(III)の別の好ましい化合物は、実施例17の(3S)−3−[5−フルオロ−4’−(2−フルオロエトキシ)ビフェニル−3−イル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸である:
【化110】
[この文献は図面を表示できません]
【0172】
式(III)の別の好ましい化合物は、実施例18の(3S)−3−(5−{2−[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]エチル}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸である:
【化111】
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【0173】
式(III)の別の好ましい化合物は、実施例19の(3S)−3−(5−{2−[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]エチル}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸である:
【化112】
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【0174】
式(III)の別の好ましい化合物は、実施例20の(E/Z)(3S)−3−(5−{[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]エテニル}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸である:
【化113】
[この文献は図面を表示できません]
【0175】
式(III)の別の好ましい化合物は、実施例38の(3S)−3−[3−(2−[18F]フルオロエトキシ)フェニル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸である:
【化114】
[この文献は図面を表示できません]
【0176】
式(III)の別の好ましい化合物は、実施例39の(3S)−3−[4−(2−[18F]フルオロエトキシ)フェニル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸である:
【化115】
[この文献は図面を表示できません]
【0177】
式(III)の別の好ましい化合物は、実施例40の(3S)−3−[5−(2−[18F]フルオロエトキシ)ピリジン−3−イル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸である:
【化116】
[この文献は図面を表示できません]
【0178】
式(III)の別の好ましい化合物は、実施例41の(3S)−3−{5−[4−(2−[18F]フルオロエトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸である:
【化117】
[この文献は図面を表示できません]
【0179】
式(III)の別の好ましい化合物は、実施例42の(3S)−3−[5−(3−シアノ−4−[18F]フルオロフェニル)ピリジン−3−イル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸である:
【化118】
[この文献は図面を表示できません]
【0180】
式(III)の別の好ましい化合物は、実施例43の(3S)−3−[5−(4−シアノ−3−[18F]フルオロフェニル)ピリジン−3−イル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸である:
【化119】
[この文献は図面を表示できません]
【0181】
式(III)の別の好ましい化合物は、実施例44の(3S)−3−(5−{[4−(2−[18F]フルオロエトキシ)フェニル]エチニル}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸である:
【化120】
[この文献は図面を表示できません]
【0182】
式(III)の別の好ましい化合物は、実施例45の(3S)−3−(5−{[3−(2−[18F]フルオロエトキシ)フェニル]エチニル}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸である:
【化121】
[この文献は図面を表示できません]
【0183】
式(III)の別の好ましい化合物は、実施例46の(3S)−3−(5−{2−[4−(2−[18F]フルオロエトキシ)フェニル]エチル}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸である:
【化122】
[この文献は図面を表示できません]
【0184】
式(III)の別の好ましい化合物は、実施例47の(3S)−3−(5−{2−[3−(2−[18F]フルオロエトキシ)フェニル]エチル}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸である:
【化123】
[この文献は図面を表示できません]
【0185】
式(III)の別の好ましい化合物は、実施例48の(3S)−3−(3−{2−[2−(2−[18F]フルオロエトキシ)エトキシ]エトキシ}フェニル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸である:
【化124】
[この文献は図面を表示できません]
【0186】
本発明の第四の態様は、次の式(III):
【化125】
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【0187】
{式中、
は、H、F、CF、COR、COOR10、SOR10、SO10、CN、及びNOから成る群から選択され;好ましくはRは、H、F、CF、CN、NOから成る群から選択され;
は、Y、−O(CH−Y、−(OCHCH−Y、Z、−OCH−Z;−CH−CH−Z、−CH=CH−Z、及び−C≡C−Zから成る群から選択され;
Xは、CH又はNから選択され;
Yは、18F又はFから選択され;
【0188】
は、水素又は(C−C)アルキルであり;好ましくは水素又は(C−C)アルキルであり;より好ましくは水素、メチル、エチル又はtert−ブチルであり;
10は、(C−C)アルキルであり;好ましくは(C−C)アルキルであり;より好ましくはメチル、エチル又はtert−ブチルであり;
【0189】
Zは、次の基:
【化126】
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【0190】
(式中、は、Zの接続部の原子を示し;
は、H、CF、COR、COOR10、SOR10、SO10、CN、及びNOから成る群から選択され;好ましくはRは、H、CF、CN、NOから成る群から選択され;
は、Y、−O(CH−Y、及び−(OCHCH−Yから成る群から選択される)であり;
【0191】
nは、1〜3であり;そして、
mは、2〜3であり;
但し、RがYを意味する場合には、Rは、CF、COR、COOR10、SOR10、SO10、CN又はNOを意味し、且つ、
但し、RがYを意味する場合には、Rは、CF、COR、COOR10、SOR10、SO10、CN又はNOを意味する}の化合物の調製方法であって、
【0192】
次の式(I):
【化127】
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【0193】
{式中、
は、水素又はアミン保護基であり;
は、水素又はカルボキシル保護基であり;
式中の少なくとも1つのR及びRが、Hでなく;
は、H、F、CF、COR、COOR10、SOR10、SO10、CN及びNOから成る群から選択され;好ましくはRは、H、F、CF、CN及びNOから成る群から選択され;
【0194】
は、OH、ハロゲン、−NO、−N(Me)(W)、−I11(W)−O(CH−LG、−(OCHCH−LG、Q、−OCH−Q;−CH−CH−Q、−CH=CH−Q及び−C≡C−Qから成る群から選択され;好ましくはRは、OH、ハロゲン、−N(Me)(W)、−O(CH−LG、−(OCHCH−LG、Q、−OCH−Q;−CH−CH−Q、−CH=CH−Q及び−C≡C−Qから成る群から選択され;
Xは、CH又はNから選択され;
LGは、脱離基であり;
【0195】
は、水素又は(C−C)アルキルであり;好ましくは水素又は(C−C)アルキルであり、より好ましくは水素、メチル、エチル又はtert−ブチルであり;
10は、(C−C)アルキルであり;好ましくは(C−C)アルキルであり、より好ましくはメチル、エチル又はtert−ブチルであり;
11は、フェニル、(4−メチル)フェニル、(4−メトキシ)フェニル、2−フラニル及び2−チエニルから成る群から選択され;好ましくはR11は、(4−メトキシ)フェニル及び2−チエニルから成る群から選択され;
【0196】
は、CF(S(O)、ヨウ化物陰イオン、臭化物陰イオン及びCFC(O)Oを含む群から選択され;好ましくはWは、群CF(S(O)、臭化物陰イオン及びCFC(O)Oから選択され;
【0197】
Qは、次の基:
【化128】
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【0198】
(式中、は、Qの接続部の原子を示し;
は、H、CF、COR、COOR10、SOR10、SO10、CN、及びNOから成る群から選択され;好ましくはRは、H、CF、CN、及びNOから成る群から選択され;
は、OH、ハロゲン、−NO、−N(Me)(W)、−I11(W)、−O(CH−LG、及び−(OCHCH−LGから成る群から選択され;好ましくはRは、OH、ハロゲン、−N(Me)(W)、−O(CH−LG、及び−(OCHCH−LGから成る群から選択される)であり;
nは、1〜3であり;そして、
mは、2〜3である;
【0199】
但し、Rが、ハロゲン、−NO、−N(Me)(W)又は−I11(W)を意味する場合には、Rは、CF、COR、COOR10、SOR10、SO10、CN又はNOを意味し、且つ、
但し、Rが、ハロゲン、−NO、−N(Me)(W)又は−I11(W)を意味する場合には、Rは、CF、COR、COOR10、SOR10、SO10、CN又はNOを意味する}の化合物から始めて;
【0200】
フッ素化反応させて、次の式(II):
【化129】
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【0201】
{式中、
は、水素又はアミン保護基であり;
は、水素又はカルボキシル保護基であり;
式中のR及びRの少なくとも1は、水素でなはなく;
【0202】
は、H、F、CF、COR、COOR10、SOR10、SO10、CN、及びNOから成る群から選択され;好ましくはRは、H、F、CF、CN、NOから成る群から選択され;
は、Y、−O(CH−Y、−(OCHCH−Y、Z、−OCH−Z;−CH−CH−Z、−CH=CH−Z、及び−C≡C−Zから成る群から選択され;
Xは、CH又はNから選択され;
Yは、18F又はFから選択され;
【0203】
は、水素又は(C−C)アルキルであり;好ましくは水素又は(C−C)アルキルであり;より好ましくは水素、メチル、エチル又はtert−ブチルであり;
10は、(C−C)アルキルであり;好ましくは(C−C)アルキルであり;より好ましくはメチル、エチル又はtert−ブチルであり;
【0204】
Zは、次の基:
【化130】
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【0205】
(式中、は、Zの接続部の原子を示し;
は、H、CF、COR、COOR10、SOR10、SO10、CN、及びNOから成る群から選択され;好ましくはRは、H、CF、CN、NOから成る群から選択され;
は、Y、−O(CH−Y、及び−(OCHCH−Yから成る群から選択される)であり;
【0206】
nは、1〜3であり;そして、
mは、2〜3であり;
但し、RがYを意味する場合には、Rは、CF、COR、COOR10、SOR10、SO10、CN又はNOを意味し、且つ、
但し、RがYを意味する場合には、Rは、CF、COR、COOR10、SOR10、SO10、CN又はNOを意味する}の化合物を得;そして、
(単数若しくは複数の)前記保護基を切り離して、或いは
【0207】
式(I)の化合物を、18F若しくはF試薬又は18F若しくはFビルディングブロックと反応させ、そして、保護基を切り離して、式(III)の化合物を得る、前記調製方法を対象とする。
【0208】
さらに、本発明の第四の態様は、次の式(III):
【化131】
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【0209】
{式中、
は、H、F、CF、CN又はNOであり;
は、Y、−O(CH−Y、−(OCHCH−Y、Z、−OCH−Z;−CH−CH−Z、−CH=CH−Z又は−C≡C−Zであり;
Xは、CH又はNから選択され;
Yは、18F又はFであり;
【0210】
Zは、次の基:
【化132】
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【0211】
(式中、は、Zの接続部の原子を示し;
は、H、CF、CN又はNOであり;
は、Y、−O(CH−Y又は−(OCHCH−Yである)であり;
nは、1〜3であり;そして、
mは、2〜3である}の化合物の調製方法であって、
【0212】
次の式(I):
【化133】
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【0213】
{式中、
は、水素又はアミン保護基であり;
は、水素又はカルボキシル保護基であり;
式中の少なくとも1つのR及びRが、Hでなく;
は、H、F、CF、CN及びNOから成る群から選択され;
【0214】
は、OH、ハロゲン、−N(Me)(W)、−O(CH−LG、−(OCHCH−LG、Q、−OCH−Q;−CH−CH−Q、−CH=CH−Q及び−C≡C−Qから成る群から選択され;
Xは、CH又はNから選択され;
LGは、脱離基であり;
は、CF(S(O)、臭化物陰イオン又はCFC(O)Oであり;
【0215】
Qは、次の基:
【化134】
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【0216】
(式中、は、Qの接続部の原子を示し;
は、H、CF、CN又はNOであり;
は、OH、ハロゲン、−N(Me)(W)、−O(CH−LG又は−(OCHCH−LGである)であり;
nは、1〜3であり;そして、
mは、2〜3である;
【0217】
但し、Rが、ハロゲン又は−N(Me)(W)又は−I11(W)を意味する場合には、Rは、CF、COR、COOR10、SOR10、SO10、CN又はNOを意味し、且つ、
但し、Rが、ハロゲン、−NO、−N(Me)(W)又は−I11(W)を意味する場合には、Rは、CF、COR、COOR10、SOR10、SO10、CN又はNOを意味する}の化合物から始めて;
【0218】
フッ素化反応させて、次の式(II):
【化135】
[この文献は図面を表示できません]
【0219】
{式中、
は、水素又はアミン保護基であり;
は、水素又はカルボキシル保護基であり;
式中のR及びRの少なくとも1は、水素でなはなく;
【0220】
は、H、F、CF、CN又はNOであり;
は、Y、−O(CH−Y、−(OCHCH−Y、Z、−OCH−Z;−CH−CH−Z、−CH=CH−Z又は−C≡C−Zであり;
Xは、CH又はNから選択され;
Yは、18F又はFから選択され;
【0221】
Zは、次の基:
【化136】
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【0222】
(式中、は、Zの接続部の原子を示し;
は、H、CF、CN又はNOであり;
は、Y、−O(CH−Y又は−(OCHCH−Yである)であり;
【0223】
nは、1〜3であり;そして、
mは、2〜3であり;
但し、RがYを意味する場合には、Rは、CF、CN又はNOを意味し、且つ、
但し、RがYを意味する場合には、Rは、CF、CN又はNOを意味する}の化合物を得;そして、
(単数若しくは複数の)前記保護基を切り離して、或いは
【0224】
式(I)の化合物を、18F若しくはF試薬、又は18F若しくはFビルディングブロックと反応させ、そして、保護基を切り離して、式(III)の化合物を得る、前記調製方法を対象とする。
【0225】
第一の実施形態において、本発明は、以下のステップ:
−式(I)(式中、RはOHではない)の化合物の18F放射性フッ素化、又は式(I)(式中、RはOHではない)の化合物の18F放射性フッ素化によって、式(II)の化合物を得;その後、
−式(II)の化合物からの保護基の切り離しによって、式(III)の化合物を得る、
を含む式(III)の化合物の調製方法を対象とする。
【0226】
任意に、前記方法には、固相抽出によるか又は分取用(semi-preparative)HPLCによる式(III)の化合物の精製が続く。好ましいHPLCカラムは、例えば、ACE 5μ C18−HL(10x250mm)、Phenomenex Gemini 5μ C18 110A(10x250mm)又はZorbax Bonus RP 5μm C18-HL(9.4x250mm)などの逆相カラムである。緩衝溶液、酸、塩基、水などと、例えば、アセトニトリル、エタノールメタノールなどの有機溶媒との混合物が、移動相として使用できる。HPLC精製から回収したピークは、好ましくはC18分離カートリッジを介して、固相抽出カートリッジ上に任意に捕捉できる。例えば、アセトニトリル、エタノールメタノールなどの純粋有機溶媒、又は水性緩衝溶液、酸、塩基、水など、又は有機溶媒と引用した水溶液との混合物は、カートリッジから精製F−18標識生成物を溶出するのに使用できる。F−18標識生成物は、純粋エタノール又は水との混合物を用いて溶出されるのが好ましい。
【0227】
一般式(I)、(II)及び(III)の化合物に関して開示された好ましい特徴及び実施形態は、本明細書中に盛り込まれる。
【0228】
18Fフッ素化方法は、当業者にとって周知である。例えば、18F試薬は、K18F、KH18、H18F、Rb18F、Cs18F、Na18Fである。任意に、18F試薬は、例えば、クリプタンド(例えば、4,7,13,16,21,24−ヘキサオキサ−1,10−ジアザビシクロ[8.8.8]−ヘキサコサン − Kryptofix(登録商標))又はクラウンエーテル(例えば、18−クラウン−6)などのキレート剤を含む。18F試薬はまた、当業者に知られている18のテトラアルキルアンモニウム塩又は18のテトラアルキルホスホニウム塩、例えば、テトラブチルアンモニウム[18F]フッ化物、テトラブチルホスホニウム[18F]フッ化物でもあり得る。18F試薬は、Cs18F、K18F、KH18、テトラブチルアンモニウム[18F]フッ化物であって、Kryptofix(登録商標)を含んでいることが好ましい。
【0229】
このフッ素化に使用できる試薬、溶媒及び条件は、その分野の当業者に一般的であり、周知のことである。例えば、J. Fluorine Chem., 27 (1985):177-191; Coenen, Fluorine-18 Labeling Methods: Features and Possibilities of Basic Reactions, (2006), in: Schubiger P.A., Friebe M., Lehmann L., (eds), PET-Chemistry - The Driving Force in Molecular Imaging. Springer, Berlin Heidelberg, pp.15-50を参照のこと。当該方法で使用される溶媒は、DMF、DMSO、アセトニトリル、DMA、又はその混合物であることが好ましく、溶媒は、アセトニトリル、DMSOであることが好ましい。
【0230】
一般式(I)のアルキル−18F化合物の前駆体(式中、R又はRは、OH、−ハロゲン、−NO、−N(Me)(W)、I11(W)を意味しない)は、例えば、ハロゲン化物、又は当該技術分野で知られている方法(J. March, Advanced Organic Chemistry, 4th ed. 1992, John Wiley & Sons, pp 352ff)によりそれぞれのヒドロキシ化合物から合成できる、メチルスルホニルオキシ、(4−メチルフェニル)スルホニルオキシ、トリフルオロメチルスルホニルオキシ、ノナフルオロブチルスルホニルオキシ、(4−ブロモフェニル)スルホニルオキシ、(4−ニトロフェニル)スルホニルオキシ(R又はRが脱離基(LG)を含む式(I))などのようなスルホナートである。
【0231】
一般式(I)のアルキル−18F化合物の前駆体(式中、R又はRは、−OHを意味する)は、塩基性条件下で、F−18標識基と、ハロゲン化物又はメチルスルホニルオキシ、(4−メチルフェニル)スルホニルオキシ、トリフルオロメチルスルホニルオキシ、ノナフルオロブチルスルホニルオキシ、(4−ブロモフェニル)スルホニルオキシ、(4−ニトロフェニル)スルホニルオキシなどのようなスルホナートのような適した脱離基の両方を含めた補欠分子族と結合できる。本願発明に記載したこれらの間接標識は、当該技術分野で知られている方法に従って実施できる(Schubiger P.A., Friebe M., Lehmann L., (eds), PET-Chemistry - The Driving Force in Molecular Imaging. Springer, Berlin Heidelberg, pp.15-50中)。
【0232】
一般式(I)のアリール−18F化合物の前駆体(式中、R又はRは、ハロゲン、−NO、−N(Me)(W)、I11(W)を意味する)は、例えば、当該技術分野で知られている方法(L. Cai, S. Lu, V. Pike, Eur. J. Org. Chem. 2008, 2853-2873)によって本願発明のそれぞれの18F化合物に変換できる、アリールハロゲン化物、ニトロ化合物、トリメチルアンモニウム化合物、アリールヨードニウム化合物などである。これらの前駆体の出発物質は、当該技術分野で知られている方法(R.C. Larock, Comprehensive Organic Transformations, VCH Publishers 1989)によって合成できる。
【0233】
任意に、前記方法には、固相抽出によるか又は分取用(semi-preparative)HPLCによる式(III)の化合物の精製が続く。好ましいHPLCカラムは、例えば、ACE 5μ C18-HL(10x250mm)、Phenomenex Gemini 5μ C18 110A(10x250mm)又はZorbax Bonus RP 5μm C18-HL(9.4x250mm)などの逆相カラムである。緩衝溶液、酸、塩基、水などと、例えば、アセトニトリル、エタノールメタノールなどの有機溶媒との混合物が、移動相として使用できる。HPLC精製から回収したピークは、好ましくはC18分離カートリッジを介して、固相抽出カートリッジ上に任意に捕捉できる。例えば、アセトニトリル、エタノールメタノールなどの純粋有機溶媒、又は水性緩衝溶液、酸、塩基、水など、又は有機溶媒と引用した水溶液との混合物は、カートリッジから精製F−18標識生成物を溶出するのに使用できる。F−18標識生成物は、純粋エタノール又は水との混合物を用いて溶出されるのが好ましい。
【0234】
第二の実施形態において、本発明は、以下のステップ:
−式(I)(式中、RはOHである)の化合物又は式(I)(式中、RはOHである)の化合物を、18F標識ビルディングブロックと反応させ、その後、
−式(II)の化合物から保護基を切り離し、式(III)の化合物を得る、
を含む式(III)の化合物の調製方法を対象とする。
【0235】
任意に、前記方法には、固相抽出によるか又は分取用(semi-preparative)HPLCによる式(III)の化合物の精製が続く。好ましいHPLCカラムは、例えば、ACE 5μ C18-HL(10x250mm)、Phenomenex Gemini 5μ C18 110A(10x250mm)又はZorbax Bonus RP 5μm C18-HL(9.4x250mm)などの逆相カラムである。緩衝溶液、酸、塩基、水などと、例えば、アセトニトリル、エタノールメタノールなどの有機溶媒との混合物が、移動相として使用できる。HPLC精製から回収したピークは、好ましくはC18分離カートリッジを介して、固相抽出カートリッジ上に任意に捕捉できる。例えば、アセトニトリル、エタノールメタノールなどの純粋有機溶媒、又は水性緩衝溶液、酸、塩基、水など、又は有機溶媒と引用した水溶液との混合物は、カートリッジから精製F−18標識生成物を溶出するのに使用できる。F−18標識生成物は、純粋エタノール又は水との混合物を用いて溶出されるのが好ましい。
【0236】
第三の実施形態において、本発明は、以下のステップ:
−式(I)(式中、RはOHである)の化合物又は式(I)(式中、RはOHである)の化合物を、脱離基LGを含んでいるビルディングブロックと反応させ、
−得た式(I)の化合物を18F放射性フッ素化して、式(II)の化合物を得;その後、
−保護基を切り離して、式(III)の化合物を得る、
を含む式(III)の化合物の調製方法を対象とする。
【0237】
任意に、前記方法には、固相抽出によるか又は分取用(semi-preparative)HPLCによる式(III)の化合物の精製が続く。好ましいHPLCカラムは、例えば、ACE 5μ C18-HL(10x250mm)、Phenomenex Gemini 5μ C18 110A(10x250mm)又はZorbax Bonus RP 5μm C18-HL(9.4x250mm)などの逆相カラムである。緩衝溶液、酸、塩基、水などと、例えば、アセトニトリル、エタノールメタノールなどの有機溶媒との混合物が、移動相として使用できる。HPLC精製から回収したピークは、好ましくはC18分離カートリッジを介して、固相抽出カートリッジ上に任意に捕捉できる。例えば、アセトニトリル、エタノールメタノールなどの純粋有機溶媒、又は水性緩衝溶液、酸、塩基、水など、又は有機溶媒と引用した水溶液との混合物は、カートリッジから精製F−18標識生成物を溶出するのに使用できる。F−18標識生成物は、純粋エタノール又は水との混合物を用いて溶出されるのが好ましい。
【0238】
本発明の第五の態様は、式(III)の化合物(非放射性標準物質)の調製方法を対象とする。
【0239】
第一の実施形態において、本発明は、以下のステップ:
−式(I)の化合物をフッ素化して、式(II)の化合物を得;その後、
−式(II)の化合物から保護基を切り離して、式(III)の化合物を得る、
を含む式(III)の化合物の調製方法を対象とする。
【0240】
任意に、前記方法には、式(III)の化合物の精製が続く。好適な精製方法は、クロマトグラフィー法(例えば、HPLC、フラッシュクロマトグラフィー)である。
一般式(I)、(II)及び(III)の化合物に関して開示された好ましい特徴及び実施形態は、本明細書中に盛り込まれる。
【0241】
第二の実施形態において、本発明は、以下のステップ:
−式(I)(式中、RはOHである)の化合物又は式(I)(式中、RはOHである)の化合物を、フッ素含有ビルディングブロックと反応させ、その後、
−保護基を切り離して、式(III)の化合物を得る、
を含む式(III)の化合物の調製方法を対象とする。
【0242】
任意に、前記方法には、式(III)の化合物の精製が続く。好適な精製方法は、クロマトグラフィー法(例えば、HPLC、フラッシュクロマトグラフィー)である。
一般式(I)及び(III)の化合物に関して開示された好ましい特徴及び実施形態は、本明細書中に盛り込まれる。
【0243】
第三の実施形態において、本発明は、以下のステップ:
−式(I)の化合物(式中、RはOHである)又は式(I)、(式中、RはOHである)の化合物を、脱離基LGを含んでいるビルディングブロックと反応させ;その後、
−得られた式(I)の化合物をフッ素化して、式(II)の化合物を得;その後、
−保護基を切り離して、式(III)の化合物を得る、
を含む式(III)の化合物の調製方法を対象とする。
【0244】
任意に、前記方法には、式(III)の化合物の精製が続く。好適な精製方法は、クロマトグラフィー法(例えば、HPLC、フラッシュクロマトグラフィー)である。
一般式(I)、(II)及び(III)の化合物に関して開示された好ましい特徴及び実施形態は、本明細書中に盛り込まれる。
【0245】
本発明の第六の態様において、式(III)に従って、本発明は、血栓を造影するための造影トレーサー又は放射性医薬品の製造のための18F標識化合物を対象とする。造影剤又は放射性医薬品は、好ましくは、PET適用のための造影剤として好適である。
言い換えれば、本発明は、造影トレーサー又は放射性医薬品としての一般式(III)の18F標識化合物を対象とする。
本発明は、血栓造影に使用するための一般式(III)の18F標識化合物を対象とする。
【0246】
本発明はまた、以下のステップ:
−式(III)の18F標識化合物の有効量を哺乳動物に投与し、
−該哺乳動物の画像を得、そして、
画像を評価する、
を含む血栓の造影方法又は診断方法を対象とする。
【0247】
本発明はまた、検出可能な量の式(III)の18F標識化合物を患者に導入し、そして、前述の患者を造影するステップを含む造影方法を対象とする。
本発明の別の態様は、患者、特に例えば、ヒトなどの哺乳動物において血栓を診断するための先に記載の及び本明細書中に記載の式(III)の化合物の使用である。
診断における本発明の化合物の使用は、陽電子放射断層撮影(PET)を使用して実施されるのが好ましい。
本発明の別の態様は、血栓の造影方法を対象とする。そうした方法は、a)検出可能な標識を含んでいる先に記載の及び本明細書中に記載の化合物を哺乳動物に投与し、そして、b)血栓によって特異的に溶解される化合物に起因するシグナルを検出すること、を含む。
【0248】
更なる態様において、本発明は、例えば、心筋梗塞、肺塞栓症、脳卒中及び一過性脳虚血発作などの血栓塞栓症を患っている患者の診断方法を対象とする。この方法は、a)先に記載の及び本明細書中に記載の、ヒト体内の化合物を検出するための検出可能な標識を備えた本発明の化合物を、そうした診断を必要としているヒトに投与し、そして、b)好ましくは陽電子断層撮影(PET)によって、ヒトへの化合物の投与から生じるシグナルを計測することを含む。
【0249】
更なる態様において、本発明は、例えば、大動脈の動脈瘤、慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CETPH)、心房細動及び冠動脈血栓など生命に関わる疾患を患っている患者の診断方法を対象とする。この方法は、a)先に記載の及び本明細書中に記載の、ヒト体内の化合物を検出するための検出可能な標識を備えた本発明の化合物を、そうした診断を必要としているヒトに投与し、そして、b)好ましくは陽電子断層撮影(PET)によって、ヒトへの化合物の投与から生じるシグナルを計測することを含む。
【0250】
更なる態様において、本発明は、心血管系リスクを有する患者の診断方法及び健康観察方法を対象とする。この方法は、a)先に記載の及び本明細書中に記載の、ヒト体内の化合物を検出するための検出可能な標識を備えた本発明の化合物を、そうした診断を必要としているヒトに投与し、そして、b)好ましくは陽電子断層撮影(PET)によって、ヒトへの化合物の投与から生じるシグナルを計測することを含む。
【0251】
診断方法及び血栓のPET造影のための使用方法は、ジアステレオマー、その混合物、及び好適なその塩を含めた、以下で列挙した好ましい化合物:
【0252】
(3S)−3−[3−(2−[18F]フルオロエトキシ)フェニル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化137】
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【0253】
(3S)−3−[4−(2−[18F]フルオロエトキシ)フェニル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化138】
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【0254】
(3S)−3−[5−(2−[18F]フルオロエトキシ)ピリジン−3−イル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化139】
[この文献は図面を表示できません]
【0255】
(3S)−3−{5−[4−(2−[18F]フルオロエトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化140】
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【0256】
(3S)−3−[5−(3−シアノ−4−[18F]フルオロフェニル)ピリジン−3−イル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化141】
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【0257】
(3S)−3−[5−(4−シアノ−3−[18F]フルオロフェニル)ピリジン−3−イル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化142】
[この文献は図面を表示できません]
【0258】
(3S)−3−(5−{[4−(2−[18F]フルオロエトキシ)フェニル]エチニル}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化143】
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【0259】
(3S)−3−(5−{[3−(2−[18F]フルオロエトキシ)フェニル]エチニル}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化144】
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【0260】
(3S)−3−(5−{2−[4−(2−[18F]フルオロエトキシ)フェニル]エチル}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化145】
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【0261】
(3S)−3−(5−{2−[3−(2−[18F]フルオロエトキシ)フェニル]エチル}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化146】
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【0262】
(3S)−3−(3−{2−[2−(2−[18F]フルオロエトキシ)エトキシ]エトキシ}フェニル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化147】
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のうちの1種類、並びに先に記載した医薬的に許容し得る担体又は希釈剤の投与を伴う。
【0263】
第七の態様において、本発明は、次の:
a)式(I)の化合物、又は、
b)式(III)の19F標識化合物、
の所定の量の入った1本のバイアル又は2本以上のバイアルを含むキットを対象とする。
さらに、本発明のこの態様によると、該キットは、許容される担体、希釈剤、賦形剤、アジュバント又はその混合物と共に先に開示した一般化学式を有する化合物を含む。
該キットは、生理学的に許容されるビヒクル又は担体、並びに任意のアジュバント及び保存料、本明細書中に開示した反応を実施、及び/又は18F標識試薬を製造するのに好適な試薬を含むことが好ましい。さらに、該キットは、その使用のための取扱説明書を含み得る。
【0264】
第八の態様において、本発明は、生物学的アッセイ及びクロマトグラフィー識別を実施するための一般式(III)の化合物の使用を対象とする。該使用が、一般式(III)の19F標識化合物に関連していることがより好ましい。
一般式(III)の19F標識化合物は、標準物質及び/又は計測物質として有用である。
一般式(III)の化合物は、上述のとおり本明細書中に規定され、すべての実施形態及び好ましい特徴を包含する。
【0265】
第九の態様において、本発明は、先の態様と含まれた実施形態に規定される式(I)、(II)又は(III)の化合物を含んでいる組成物を対象とする。
第一の実施形態において、本発明は、式(III)の18F標識化合物及び医薬的に好適なアジュバントを含む組成物を対象とする。これらのアジュバントとしてはとりわけ、担体、溶媒、又は安定化剤が挙げられる。
当業者は、その人の専門家知識によって所望の医薬製剤、調製又は組成物に好適なアジュバントに詳しい。
【0266】
本発明による化合物、医薬組成物又は組み合わせの投与は、当該技術分野で利用可能な、一般に許容される投与様式のいずれかで実施される。非経口投与は、生物学的吸収ステップを回避するのに使用され得る。静脈内デリバリーが好まれる。
本発明による組成物は、造影のための活性化合物の用量が患者一人あたり3.7MBq(0.1mCi)〜740MBq(20mCi)の範囲内にあるように投与されるのが好ましい。
患者一人あたり3.7MBq〜400MBqの範囲内の用量が使用されることが好ましい。
【0267】
前記組成物が、ジアステレオマー、その混合物、及び好適なその塩を含めた、以下に開示した化合物:
(3S)−3−[3−(2−[18F]フルオロエトキシ)フェニル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化148】
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【0268】
(3S)−3−[4−(2−[18F]フルオロエトキシ)フェニル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化149】
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【0269】
(3S)−3−[5−(2−[18F]フルオロエトキシ)ピリジン−3−イル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化150】
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【0270】
(3S)−3−{5−[4−(2−[18F]フルオロエトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化151】
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【0271】
(3S)−3−[5−(3−シアノ−4−[18F]フルオロフェニル)ピリジン−3−イル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化152】
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【0272】
(3S)−3−[5−(4−シアノ−3−[18F]フルオロフェニル)ピリジン−3−イル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化153】
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【0273】
(3S)−3−(5−{[4−(2−[18F]フルオロエトキシ)フェニル]エチニル}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化154】
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【0274】
(3S)−3−(5−{[3−(2−[18F]フルオロエトキシ)フェニル]エチニル}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化155】
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【0275】
(3S)−3−(5−{2−[4−(2−[18F]フルオロエトキシ)フェニル]エチル}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化156】
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【0276】
(3S)−3−(5−{2−[3−(2−[18F]フルオロエトキシ)フェニル]エチル}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化157】
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【0277】
(3S)−3−(3−{2−[2−(2−[18F]フルオロエトキシ)エトキシ]エトキシ}フェニル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化158】
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のうちの1種類、並びに先に記載した医薬的に許容される担体又は希釈剤を含んでいることが好ましい。
【0278】
第二の実施形態において、本発明は、式(III)の19F標識化合物を含む組成物を対象とする。そうした組成物は、分析目的のために使用できる。該組成物は、E異性体、Z異性体、ジアステレオマー、その混合物、及び好適なその塩を含めた、以下に開示した化合物:
【0279】
(3S)−3−[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化159】
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【0280】
(3S)−3−[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化160】
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【0281】
(3S)−3−[5−(2−フルオロエトキシ)ピリジン−3−イル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化161】
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【0282】
(3S)−3−(3−{2−[2−(2−フルオロエトキシ)エトキシ]エトキシ}フェニル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化162】
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【0283】
(3S)−3−(5−{2−[2−(2−フルオロエトキシ)エトキシ]エトキシ}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化163】
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【0284】
(3S)−3−{5−[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化164】
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【0285】
(3S)−3−{5−[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化165】
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【0286】
(3S)−3−{5−[2−(2−フルオロエトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化166】
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【0287】
(3S)−3−[5−(3−シアノ−4−フルオロフェニル)ピリジン−3−イル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化167】
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【0288】
(3S)−3−[5−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ピリジン−3−イル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化168】
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【0289】
(3S)−3−[5−(4−フルオロ−3−ニトロフェニル)ピリジン−3−イル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化169】
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【0290】
(3R)−3−{5−[(3−シアノ−4−フルオロベンジル)オキシ]ピリジン−3−イル}−3−[({(3S)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化170】
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【0291】
(3S)−3−{5−[(4−シアノ−3−フルオロベンジル)オキシ]ピリジン−3−イル}−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化171】
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【0292】
(3S)−3−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−3−[((3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化172】
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【0293】
(3S)−3−(5−{[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]エチニル}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化173】
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【0294】
(3S)−3−(5−{[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]エチニル}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化174】
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【0295】
(3S)−3−[5−フルオロ−4’−(2−フルオロエトキシ)ビフェニル−3−イル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化175】
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【0296】
(3S)−3−(5−{2−[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]エチル}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化176】
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【0297】
(3S)−3−(5−{2−[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]エチル}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化177】
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【0298】
(E/Z)(3S)−3−(5−{[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]エテニル}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化178】
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のうちの1種類を含んでいることが好ましい。
【0299】
第三の実施形態において、本発明は、式(I)の化合物を含む組成物を対象とする。そういった組成物は、式(III)の18F標識化合物(放射性医薬品)及び式(III)の19F標識化合物(非放射性標準物質)の製造に使用できる。好ましくは、該組成物は、ジアステレオマー、その混合物、及び好適なその塩を含めた、以下に開示した化合物:
【0300】
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({(1S)−3−メトキシ−1−[3−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)−フェニル]−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化179】
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【0301】
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({3−メトキシ−1−[4−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化180】
[この文献は図面を表示できません]
【0302】
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({(1S)−3−tert−ブトキシ−1−[4−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化181】
[この文献は図面を表示できません]
【0303】
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({(1S)−3−メトキシ−1−[5−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)ピリジン−3−イル]−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化182】
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【0304】
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({(1S)−3−tert−ブトキシ−1−[5−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)ピリジン−3−イル]−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化183】
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【0305】
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[3−メトキシ−1−{5−[4−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化184】
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【0306】
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−{5−[4−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化185】
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【0307】
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({1−[5−(4−クロロ−3−シアノフェニル)ピリジン−3−イル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化186】
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【0308】
tert−ブチル−4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−1−{5−[(3−ブロモ−4−シアノベンジル)オキシ]ピリジン−3−イル}−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化187】
[この文献は図面を表示できません]
【0309】
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[3−メトキシ−1−{5−[3−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化188】
[この文献は図面を表示できません]
【0310】
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[3−メトキシ−1−{5−[2−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化189】
[この文献は図面を表示できません]
【0311】
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({1−[5−(4−クロロ−3−ニトロフェニル)ピリジン−3−イル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化190】
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【0312】
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({1−[5−フルオロ−4’−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)ビフェニル−3−イル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化191】
[この文献は図面を表示できません]
【0313】
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−(5−{[4−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]エチニル}ピリジン−3−イル)−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化192】
[この文献は図面を表示できません]
【0314】
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−(5−{[3−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]エチニル}ピリジン−3−イル)−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化193】
[この文献は図面を表示できません]
【0315】
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−(5−{2−[4−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]エチル}ピリジン−3−イル)−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化194】
[この文献は図面を表示できません]
【0316】
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−(5−{2−[3−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]エチル}ピリジン−3−イル)−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
のうちの1種類を含んでいる。
【化195】
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【0317】
定義
次の用語は、本発明の化合物の化学足場の一般的構造及び特異的構造、並びにそれに取り付けられた官能基及び置換基を説明する。それらは、化学イオン価規則に則り、且つ、好適な化学的安定性の構造、すなわち、反応混合物、及び例えば、医薬組成物中への処方などのそれらの用途のために有用な純度までの分離を乗り切るのに十分に強固な化合物、をもたらす形で組み合わることができる。
本発明の目的のために、別段の定めがない限り、用語は以下の意味を有する。
【0318】
単独で又は別の基の一部として本明細書中に使用される「アミン保護基」という用語は、当業者に知られているか又は明らかであり、そしてこれは、これだけに限定されるものではないが、例えば保護基のクラス、つまりカルバメート、アミド、イミド、N-アルキルアミン、N-アリールアミン、イミン、エナミン、ボラン、N-P保護基、N-スルフェニル、N-スルホニル、及びN-シリルから選択され、そしてこれは、これだけに限定されるものではないが、例えばテキストGreene and Wuts, Protecting groups in Organic Synthesis, third edition, page 494-653(参照により本明細書中に援用する)に記載されているものから選択される。「アミン保護基」は、好ましくはカルボベンジルオキシ(Cbz)、p−メトキシベンジルカルボニル(Moz又はMeOZ)、tert−ブチルオキシカルボニル(BOC)、9−フルオレニルメチルオキシカルボニル(FMOC)、ベンジル(Bn)、p−メトキシベンジル(PMB)、3,4−ジメトキシベンジル(DMPM)、p−メトキシフェニル(PMP)、トリフェニルメチル(Trityl)、メトキシフェニルジフェニルメチル(MMT)であるか、又は保護されたアミノ基は、1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−2H−イソインドル−2−イル(フタルイミド)又はアジド基である。
【0319】
単独で又は別の基の一部として本明細書中に使用される「カルボキシル保護基」という用語は、当業者に知られているか又は明らかであり、そしてこれは、これだけに限定されるものではないが、例えば保護基のクラス、つまりエステル、アミド、及びヒドラジドから選択され、そしてこれは、これだけに限定されるものではないが、例えばテキストGreene and Wuts, Protecting groups in Organic Synthesis, third edition, page 494-653(参照により本明細書中に援用する)に記載されているものから選択される。「カルボキシル保護基」は、好ましくはメチル、エチル、プロピル、ブチル、tert−ブチル、アリル、ベンジル、4−メトキシベンジル又は4−メトキシフェニルである。
【0320】
単独で又は別の基の部分として本明細書中に使用される「アルキル」という用語は、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシルなどの1〜6個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖アルキル基を指す。
「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、及び臭素を表す。
【0321】
単独で又は別の基の部分として本明細書中に使用される「離脱基」という用語は、当業者に知られているか又は明らかであり、原子又は原子団を求核剤によって化学物質から取り外し得ることを意味する。例えばP. Stang et al. Synthesis (1982), p. 85-125, table 2(p. 86;(このtable 2の最後の記入内容は「n−CS(O)−O−ノナフレート」を「n−CS(O)−O−ノナフレート」と補正する必要がある)、Carey and Sundberg, Organische Synthese, (1995), page 279-281, table 5.8;又はNetscher, Recent Res. Dev. Org. Chem., 2003, 7, 71-83, scheme 1, 2, 10 and 15など)に例が記載されている。(Coenen, Fluorine-18 Labeling Methods: Features and Possibilities of Basic Reactions, (2006), in: Schubiger P.A., Friebe M., Lehmann L., (eds), PET-Chemistry - The Driving Force in Molecular Imaging. Springer, Berlin Heidelberg, pp.15-50, explicitly: scheme 4 pp. 25, scheme 5 pp 28, table 4 pp 30, Figure 7 pp 33)。
【0322】
「脱離基」は、これだけに限定されるものではないが、メチルスルホニルオキシ、(4−メチルフェニル)スルホニルオキシ、トリフルオロメチルスルホニルオキシ、ノナフルオロブチルスルホニルオキシ(4−ブロモフェニル)スルホニルオキシ、(4−ニトロフェニル)スルホニルオキシ、(2−ニトロフェニル)スルホニルオキシ、(4−イソプロピルフェニル)スルホニルオキシ、(2,4,6−トリ−イソプロピル−フェニル)スルホニルオキシ、(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルオキシ、(4−tert−ブチルフェニル)スルホニルオキシ、(4−メトキシフェニル)スルホニルオキシを含めたフッ化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物又はスルホナート脱離基であることが好ましい。
【0323】
単独で又は別の基の一部として本明細書中に使用される「18Fビルディングブロック」という用語は、当業者に知られているか又は明らかであり、そしてこれは、補欠分子族を介した間接的18Fフッ素化方法に使用される化合物群から選ばれる。これは、一次18F標識化合物が、この補欠分子族の第二の分子へのカップリングに好適な更なる官能基を含むことを意味する。この官能基は、これだけに限定されるものではないが、ハロゲン又はスルホナート脱離基を含めた脱離基である。例えば、18F−フルオロアルキル化に関しては、Block et al. J. Label. Compd. Radiopharm. (1988), p. 201-216中に、そして、18F−フルオロアシル化に関しては、Block et al. J. Label. Compd. Radiopharm. (1988), p. 185-200中に例が記載されている。前記官能基はまた、例えば、還元的アミノ化を介した第二の分子へのカップリングに使用されるアルデヒドのような別の親電子的部分である可能性もある(Wilson et al. J. Label. Compd. Radiopharm. (1990), p. 1189-1199)。或いは、前記官能基はまた、求核性部分、例えばShia et al. Biochem. (1989), p. 4801-4806におけるような18Fフルオロアミド化に使用されるアミンである可能性もある。「18Fビルディングブロック」は、n−[18F]フルオロアルキル−1−アリールスルホナートのように、n−[18F]フルオロアルコキシアルキル−1−アリールスルホナート及びn−[18F]フルオロアルキル−1−ハロゲン化物のように18Fフルオロアルキル化に使用される補欠分子族の群から選ばれることが好ましい。「18Fビルディングブロック」は、ブロモ−[18F]フルオロメタン、1−ブロモ−2−[18F]フルオロエタン、1−ブロモ−2−[18F]フルオロプロパン、2−[18F]フルオロエチル メタンスルホナート、2−[18F]フルオロエチル 4−メチルベンゼンスルホナート、2−[18F]フルオロエチル 4−ニトロベンゼンスルホナート、2−[18F]フルオロプロピル メタンスルホナート、2−[18F]フルオロプロピル 4−メチルベンゼンスルホナート、2−[18F]フルオロプロピル 4−ニトロベンゼンスルホナート、2−[2−(2−[18F]フルオロエトキシ)エトキシ]エチル メタンスルホナート、2−[2−(2−[18F]フルオロエトキシ)エトキシ]エチル 4−メチルベンゼンスルホナート、及び2−[2−(2−[18F]フルオロエトキシ)エトキシ]エチル 4−ニトロベンゼンスルホナートであることがより好ましい。
【0324】
キラル中心又は他の形態の異性体中心が、本発明による化合物において別の方法で規定されないとき、E異性体、Z異性体、及びジアステレオマーを含めたそうした立体異性体のすべての形態が本明細書中に網羅されることを意図する。キラル中心を含んでいる化合物は、ジアステレオマー混合物として又はジアステレオマーに富んだ(diastereomerically enriched)混合物として使用されても、これらの異性体混合物は、周知の技術を使用することで単離されてもよく、そして、個々の立体異性体は、おそらく単独で使用される。化合物が互変異性型で存在し得る場合では、平衡状態又は主に1つの形態で存在しているか否かに関係なく、各互変異性型が本願発明中に含まれていると企図される。
【0325】
本発明による化合物の好適な塩には、鉱物酸、カルボン酸及びスルホン酸の酸付加塩、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、フマル酸、マレイン酸、及び安息香酸の塩が含まれる。
【0326】
本発明による化合物の好適な塩にはまた、習慣的な塩基の塩、例えば例として及び好ましいものとして挙げるならば、アルカリ金属塩(例えばナトリウム塩及びカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えばカルシウム塩及びマグネシウム塩)、アンモニア又は炭素原子数1〜16の有機アミン、例えば例として及び好ましいものとして挙げるならば、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジメチルアミノエタノール、プロカイン、ジベンジルアミン、N-メチルモルホリン、アルギニン、リシン、エチレンジアミン、及びN-メチルピペリジンから誘導されたアンモニウム塩が含まれる。
【0327】
「(単数若しくは複数の)血栓」という用語は、すべての種類の凝血塊(静脈及び動脈の血栓)を説明する。「(単数若しくは複数の)血栓」という用語にはまた、「血栓沈着物」や「血栓形成部位」のような語句から成るあらゆる用語も含まれる。通例、血栓は、止血における血液凝固ステップの結果として、又は血栓疾患のような様々な原因の結果として病的に発生する。この調査において、すべての血小板含有血栓、並びに(血管樹のどこかに詰まる)循環血栓(塞栓)が含まれる。
【0328】
「精製」という用語は、本明細書中に用いられる場合、例えば18Fフッ化物などの副産物の過剰量を除去して、反応生成物を濃縮及び捕捉する目的を有する。精製は、当業者に知られている、放射性トレーサーに好適な任意の方法、例えば、クロマトグラフィー、HPLC、固相抽出カートリッジ又はカラム、によって実施される。
【0329】
一般的合成
一般に、これらの化合物の合成は、以下の文献:
1)J. Med. Chem. 1999, 42, 5254-5265
2)Organic Progress Research & Development 2003, 7, 866-872
に記録されている。
【0330】
これらの方法の改変及び改良は、実施例の部分に詳細に記載する。式(I)の化合物への主要な経路は、スキーム1で例示される:
【化196】
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【0331】
立体化学
スキーム1に概説した合成で得られた式(I)の化合物は、2種類のジアステレオマーの混合物である。これらは、合成の最後に調製用HPLCによって分離された。保護された3−アミノ−3−アリールプロパン酸への立体選択的なアプローチ(スキーム2〜4)を実施することが可能であった(実施例4、5、8、25及び27)。一般に、β−アミノ酸の合成のための立体選択的な方法は適切である(M. Liu, M.P. Sibi, Tetrahedron 2002 58, 7991-8035 or E. Juaristi, V. Soloshonok Eds. of Enantioselective Synthesis of Beta-Amino Acids, second edition, Wiley-Interscience, ISBN 0-471-46738-3)。
【0332】
【化197】
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【0333】
(E)−3−(5−ブロモピリジン−3−イル)アクリル酸tert−ブチルエステルは、WO2010/038081、143ページに記載のように合成された。(S)−3−アミノ−3−(5−ブロモ−ピリジン−3−イル)−プロピオン酸tert−ブチルエステルの調製は、(S)−3−アミノ−3−(ピリジン−3−イル)プロピオン酸tert−ブチルエステル14に関してJ. Chem. Soc., Perkin Trans. 1, 2002, 1858-1868に記載されたように実行された。この化合物に関して、旋光度[α]−17.6°が規定されるが、得られたブロモ誘導体は、[α]−18.8°をもたらした。この純粋な鏡像異性中間体を使用した合成の最終生成物は、53%の鏡像体過剰率を有する活性なジアステレオマーをもたらした(スキーム2)。
第二のアプローチ(スキーム3)において、3−ピリジルニトリルは、立体選択的に鏡像異性的に濃縮された3−アミノ−3−アリールプロパン酸tert.−ブチルエステルに還元される(Yi Hsiao et. al. J. Am. Chem. Soc. 2004 126,9918-9919)アリールエナミンに変換される場合がある。前記エステルは、活性化エステルを介してピペリジン断片と結合された。保護基の更なる標準的な変換又はSuzuki反応又はSonogashira反応のようなパラジウム触媒変換で、例示された化合物を提供した。
【0334】
【化198】
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【0335】
第三のアプローチ(スキーム4)において、混合マロン酸ジエステルは、立体選択的なMannich反応で、キラルチオ尿素触媒の存在下、対応するN−BOCアミドスルホンに由来する(Y. Yamaoka et al., Synthesis 2007, 16, 2571-2575)その場で発生したBOCイミン(J. Song et al., Org. Lett. 2007, 9, 603-606)と結合された。置換モノマロン酸エステルの脱炭酸を含めた保護基の更なる標準的な変換で、例示された化合物を提供した。
【0336】
【化199】
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【0337】
放射化学
以下に概説した3つの一般的合成手順のうちの1つに従って、F−18標識を含む式(II)及び(III)の化合物を得た。
直接標識によるアルキルF−18化合物の一般的合成
【0338】
18O(p、n)18F反応のために[18O]水で満たした銀標的物(1mL)を使用したサイクロトロンでの陽子衝撃によって、[18F]フッ化物を生じさせた。水性[18F]フッ化物を、カートリッジ(例えば、QMA-resin cartridge Waters, Sep Pak Light QMA Part.No.: WAT023525)に通した。そして、捕捉された[18F]フッ化物が、Kryptofix(登録商標)(Kryptofix(登録商標)は4,7,13,16,21,24−ヘキサオキサ−1,10−ジアザビシクロ[8.8.8]ヘキサコサンである)(1.5mlのアセトニトリル中に5.27mg)及び炭酸カリウム(0.5mlの水中に1.0mg)の混合物を使用してカートリッジから溶出された。或いは、炭酸セシウム(0.5mlの水中に2.3mg)が塩基として使用された。この18F−フッ化物(最大10GBq)溶液は、110〜120℃にて20〜30分間、窒素気流下で加熱することによって共沸により乾燥させた。この間に、3x1mlのアセトニトリルが加えられ、留去された。乾燥後に、前駆体(200〜300μLのアセトニトリル中に2〜4mg)の溶液が加えられた。その反応器は、100〜110℃にて10〜20分間加熱されて、標識を生じさせた。未精製の反応混合物は、HPLCで分析された。生成物ピークは、反応混合物と一般式(II)のF−19非放射性標準物質との混合注入によって識別された。
【0339】
一般式(II)のF−18中間体の保護群によって、一段階又は二段階の加水分解が行われた。一般式(II)のメチルエステル化合物の場合では、0.5MのNaOH(100μl)が反応混合物に加えられ、25℃にて5〜10分間撹拌された後に、1MのHCl(200μl)が加えられ、そして、撹拌が100〜110℃にて5〜15分間続けられた。一般式(II)のtert−ブチルエステル化合物の場合では、1MのHCl(150〜400μL)が反応混合物に加えられ、そして、撹拌が100〜110℃にて5〜15分間続けられた。
【0340】
完全な加水分解後に、反応混合物は、任意に1MのNaOHで中和されたか、又は水(4mL)で直接希釈され、そして、精製のために分取用HPLCに移された。集めた生成物ピークは、水(15〜40ml)で希釈され、C18分離カートリッジ上に固定された。純粋なF−18標識生成物は、純粋なエタノール(1〜2ml)でカートリッジから溶出された。80〜90℃におけるエタノールの完全な留去後に、最終的なF−18生成物は水(100〜300μl)中に溶解された。
【0341】
直接標識によるアルキルF−18化合物の一般的合成
18O(p、n)18F反応のために[18O]水で満たした銀標的物(1mL)を使用したサイクロトロンでの陽子衝撃によって、[18F]フッ化物を生じさせた。水性[18F]フッ化物を、カートリッジ(例えば、QMA-resin cartridge Waters, Sep Pak Light QMA Part.No.: WAT023525)に通した。そして、捕捉された[18F]フッ化物が、Kryptofix(登録商標)(1.5mlのアセトニトリル中に10.4mg)及び重炭酸カリウム(0.5mlの水中に2.8mg)の混合物を使用してカートリッジから溶出された。この18F−フッ化物(最大5GBq)溶液は、110〜120℃にて20〜30分間、窒素流下で加熱することによって共沸により乾燥させた。この間に、3x1mlのアセトニトリルが加えられ、留去された。乾燥後に、前駆体(200〜300μLのDMSO中に1〜2mg)の溶液が加えられた。その反応器は、150〜160℃にて10〜15分間加熱されて、標識を生じさせた。未精製の反応混合物は、HPLCで分析された。生成物ピークは、反応混合物と一般式(II)のF−19非放射性標準物質との混合注入によって識別された。この一般式(II)のF−18中間体は、二段階手順により加水分解された。0.5MのNaOH(100μl)が反応混合物に加えられ、25℃にて5〜10分間撹拌された後に、1MのHCl(200μl)が加えられ、そして、撹拌が70〜80℃にて5〜10分間続けられた。
【0342】
完全な加水分解後に、反応混合物は、任意に1MのNaOHで中和されたか、又は水(4mL)で直接希釈され、そして、精製のために分取用HPLCに移された。集めた生成物ピークは、水(15〜40ml)で希釈され、C18分離カートリッジ上に固定された。純粋なF−18標識生成物は、純粋なエタノール(1〜2ml)でカートリッジから溶出された。80〜90℃におけるエタノールの完全な留去後に、最終的なF−18生成物は水(100〜300μl)中に溶解された。
【0343】
一般式18F−O(CH−LG、18F−(OCHCH−LG(式中、LGは、カップリングに好適な脱離基を表す)の補欠分子族を用いた間接標識によるアルキルF−18化合物の一般的合成
18O(p、n)18F反応のために[18O]水で満たした銀標的物(1mL)を使用したサイクロトロンでの陽子衝撃によって、[18F]フッ化物を生じさせた。水性[18F]フッ化物を、カートリッジ(例えば、QMA-resin cartridge Waters, Sep Pak Light QMA Part.No.: WAT023525)に通した。そして、捕捉された[18F]フッ化物が、Kryptofix(登録商標)(1.5mlのアセトニトリル中に5.27mg)及び炭酸カリウム(0.5mlの水中に1.0mg)の混合物を使用してカートリッジから溶出された。この18F−フッ化物(最大5GBq)溶液は、110〜120℃にて20〜30分間、窒素流下で加熱することによって共沸により乾燥させた。この間に、3x1mlのアセトニトリルが加えられ、留去された。乾燥後に、DMF又はオルト−ジクロルベンゼン(500μl)中の補欠分子族の前駆体(10mg)の溶液が加えられた。その反応器は、100〜130℃にて10〜15分間加熱されて、標識を生じさせた。得られた、一般式18F−O(CH−LG又は18F−(OCHCH−LGの補欠分子族は、(例えば、2−[18F]フルオロエチル臭素に関して)緩やかな窒素気流下での留去によって(100〜110℃にて15〜25分間)、又は(例えば、トルエン−4−スルホン酸2−[2−(2−[18F]フルオロエトキシ)エトキシ]エチルエステルに関して)水(4mL)での希釈後の分取用HPLCによって精製される。分取用HPLCによる精製の場合には、集められたピークが、水(15〜20ml)で希釈され、C18分離カートリッジで固定された。純粋なF−18標識生成物が、アセトニトリル(1〜2ml)によってカートリッジから溶出された。アセトニトリルは、90〜100℃にて留去された。
【0344】
補欠分子族と結合させる前駆体(2.5mg)は、DMF(100〜300μl)中に溶解され、そして、2MのNaOH(20μl)が脱プロトン反応のために加えられる。この混合物が、補欠分子族18F−O(CH−LG又は18F−(OCHCH−LGの入ったバイアルに加えられる。100〜110℃にて20〜25分間加熱した後、再冷却した反応混合物は、1〜2MのNaOH(100μl)で処理される。その溶液は、2〜4MのHCl(200μl)が加えられた後、更に10〜15分間撹拌される。その混合物は、100〜110℃にて10分間加熱された。
【0345】
完全な加水分解後に、反応混合物は、任意に1MのNaOHで中和されたか、又は水(4mL)で直接希釈され、そして、精製のために分取用HPLCに移された。集めた生成物ピークは、水(15〜40ml)で希釈され、C18分離カートリッジ上に固定された。純粋なF−18標識生成物は、純粋なエタノール(1〜2ml)でカートリッジから溶出された。80〜90℃におけるエタノールの完全な留去後に、最終的なF−18生成物は水(100〜300μl)中に溶解された。
【実施例】
【0346】
実験部分
略語
【表1】
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【0347】
実施例を、独特の保持時間及び質量スペクトルを測定するための以下の解析法によって分析し、特徴づけした:
【表2】
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【0348】
方法1:UPLC(ACN−HCOOH):
機器:Waters Acquity UPLC-MS SQD 3001;カラム:Acquity UPLC BEH C18 1.7 50x2.1mm;溶出液A:水+0.1%のギ酸、溶出液B:アセトニトリル;グラジエント:0−1.6分 1−99%のB、1.6−2.0分 99%のB;流速 0.8ml/分;温度:60℃;注入:2μl;DADスキャン:210−400nm;ELSD
方法2:UPLC(ACN−NH3):
機器:Waters Acquity UPLC-MS SQD 3001;カラム:Acquity UPLC BEH C18 1.7 50x2.1mm;溶出液A:水+0.2%のアンモニア、溶出液B:アセトニトリル;グラジエント:0−1.6分 1−99%のB、1.6−2.0分 99%のB;流速 0.8ml/分;温度:60℃;注入:2μl;DADスキャン:210−400nm;ELSD
【0349】
実施例
実施例1
(3S)−3−[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化200】
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【0350】
実施例1a
メチル3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−(3−ヒドロキシフェニル)プロパノアート
【化201】
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【0351】
THF(70mL)及びトリエチルアミン(3mL、21.3mmol)中のメチル3−アミノ−3−(3−ヒドロキシフェニル)プロパノアート(2.78g、14.2mmol)を、THF(70mL)中のジtert.−ブチルジカルボナート(4.66g、21.3mmol)の溶液に加え、そして、混合物を72時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、そして、混合物をジクロロメタンによって抽出した。有機層を、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、そして、真空中で濃縮した。残渣を、シリカゲルによるクロマトグラフィー(ヘキサン中の酢酸エチル0→30%)によって精製して、3.24gのメチル3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−(3−ヒドロキシフェニル)プロパノアートを得た。
【0352】
1H-NMR (400 MHz, DMSOd6): δ = 1.35 (s, 9 H), 2.56 - 2.75 (m, 2 H), 3.55 (s, 3 H), 4.81 (m, 1 H), 6.60 (ddd, 1 H), 6.69 (m, 2 H), 7.08 (dd, 1 H), 7.42 (d, 1 H), 9.37 (s, 1 H) ppm.
【0353】
実施例1b
メチル3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル)プロパノアート
【化202】
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【0354】
THF中のメチル3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−(3−ヒドロキシフェニル)プロパノアート(4.46g、20mmol)に、炭酸セシウム(9.84g、30mmol)及び1−フルオロ−2−ヨードエタン(5g、30mmol)を加え、そして、混合物を9時間撹拌した。濾過後に、濾液を真空中で濃縮して、5.0gのメチル3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル)プロパノアートを得た。
【0355】
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ = 1.43 (br. s, 9 H), 2.83 (m, 2 H), 3.63 (s, 3 H), 4.23 (ddd, 2 H), 4.76 (ddd, 2 H), 5.08 (br., 1 H), 5.48 (br., 1H), 6.82 (dd, 1 H), 6.88 (s, 1 H), 6.91 (d, 1 H), 7.26 (t, 1 H) ppm.
【0356】
実施例1c
メチル3−アミノ−3−[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]プロパノアート
【化203】
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【0357】
ジクロロメタン中のメチル3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル)プロパノアート(5.0g、20mmol)に、トリフルオロ酢酸(5.64mL、73mmol)を加えた。室温にて24時間撹拌した後に、追加のトリフルオロ酢酸(1.13mL)を加え、そして、撹拌を20時間続けた。混合物を減圧下で濃縮し、そして、残渣をシリカゲルによるクロマトグラフィー(0%−40%のジクロロメタン中のメタノール)によって精製して、4.9gのメチル3−アミノ−3−[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]プロパノアートを得た。
【0358】
1H-NMR (300 MHz, DMSOd6): δ = 2.86 - 3.12 (m, 2 H), 4.13 - 4.24 (m, 1 H), 4.24 - 4.34 (m, 1 H), 4.52 - 4.75 (m, 2 H), 4.75 - 4.95 (m, 1 H), 7.00 (dd, 1 H), 7.06 (d, 1 H), 7.12 (d, 1 H), 7.28 - 7.42 (m, 1 H), 8.44 (br. s., 2H) ppm.
【0359】
実施例1d
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({(1−[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化204】
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【0360】
(3R)−1−{3−[1−(Tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]プロパノイル}ピペリジン−3−カルボン酸(105mg、286μmol、Bioorg. Med. Chem. 13 (2005) 4343-4352、化合物10)を、2mlのN,N−ジメチルホルムアミド中に懸濁し、そして、0℃に冷やした。HATU(117mg、308μmol)、3.4mlのN,N−ジメチルホルムアミドとN−エチルジイソプロピルアミン(0.11ml、660μmol)中のメチル3−アミノ−3−[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]プロパノアートの溶液(53mg、220μmol)を加えた。混合物を、0℃にて5分間撹拌し、そして、室温にて24時間撹拌した。水は加え、そして、混合物をジクロロメタンによって抽出し、飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶液は減圧下で濃縮し、そして、残渣をアミノ相カラムによるクロマトグラフィー(Separtis(登録商標)フラッシュ−NH、0%−100%へのジクロロメタン中の酢酸エチル)によって精製して、88mgのtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({(1−[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.22/1.23分
MS(ES):m/e=592.44(M+H
【0361】
実施例1e
3−({[(3R)−1−{3−[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]プロパノイル}ピペリジン−3−イル]カルボニル}アミノ)−3−[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]プロパン酸
【化205】
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【0362】
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({(1−[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(67mg、102μmol)をメタノール(12.4mL)中に溶解し、そして、水酸化バリウム八水和物(2.2g、7.1mmol)を加えた。混合物を、室温にて1時間撹拌し、次に、塩水及びジエチルエーテルで希釈した。混合物を1Mの塩酸で酸性化し、そして、相を分離した。有機相の濃縮により、70mgの3−({[(3R)−1−{3−[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]プロパノイル}ピペリジン−3−イル]カルボニル}アミノ)−3−[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]プロパン酸を得た。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.12/1.14分
MS(ES):m/e=578.3(M+H
【0363】
1H-NMR (500 MHz, DMSOd6, at 80°C): δ = 0.82 - 1.05 (m, 2 H), 1.05 - 1.51 (m, 6 H), 1.40(s, 9 H), 1.56 - 1.70 (m, 4 H), 2.29 - 2.41 (m, 3 H), 2.58 - 2.80 (m, 5 H), 3.20 (br., 3H), 3.91 (d, 2 H), 4.25 (ddd, 2 H), 4.73 (ddd, 2 H), 5.19 (m, 1 H), 6.85 (m, 1 H), 6.94 (m, 2 H), 7.23 (td, 1 H), 8.15 (d, 1 H) ppm.
【0364】
実施例1f
(3S)−3−[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【0365】
ジオキサン中の3−({[(3R)−1−{3−[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]プロパノイル}ピペリジン−3−イル]カルボニル}アミノ)−3−[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]プロパン酸(65mg、90μmol)に、ジオキサン中の4Mの塩酸溶液(0.23ml、900μmol)を加え、そして、室温にて3時間撹拌した。溶液を減圧下で濃縮し、そして、残渣を調製用HPLCによって精製して、8.7mgの(3S)−3−[5−(2−フルオロエトキシ)フェニル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸を得た。
【0366】
【表3】
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UPLC(ACN−HCOOH):Rt=0.76分
MS(ES):m/e=478.29(M+H
【0367】
1H-NMR (500 MHz, DMSOd6, 80°C): δ = 1.20 - 1.70 (m, 8 H), 1.80 (m, 2 H), 2.17 (br. 1H), 2.25 - 2.50 (m, 4 H), 2.60 - 2.71 (m, 3 H), 3.05- 3.25 (m, 3 H), 3.72 (br., 3 H), 4.23 (ddd, 2 H), 4.73 (ddd, 2 H), 5.10 (m, 1 H), 6.80 (m, 1 H), 6.91 (m, 2 H), 7.21 (t, 1 H), 8.28 (br., 1 H) ppm.
【0368】
実施例2
(3S)−3−[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化206】
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【0369】
実施例2a
3−アミノ−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸メチルエステル
【化207】
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【0370】
5.298g(29.24mmol)のの市販3−アミノ−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸を、136mlのメタノール中に懸濁し、混合物を0℃に冷やし、そして、3.20ml(43.86mmol)の塩化チオニルをゆっくり加えた。混合物を、室温にて20時間撹拌し、そして、濃縮した。残渣を、飽和炭酸水素ナトリウム溶液で処理し、そして、ジクロロメタン及びジクロロメタン/2−プロパノール8:2で抽出した。有機部分を濃縮して、5.09g(80%)の3−アミノ−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸メチルエステルを得た。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=0.45分
MS(ES):m/e=179.07(M+H−NH
MS(ES):m/e=240.30(M+HCOO
【0371】
実施例2b
tert−ブチル4−[3−((3R)−3−{[1−(4−ヒドロキシフェニル)−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル)−3−オキソプロピル]ピペリジン−1−カルボキシラート
【化208】
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【0372】
490.75mg(1.33mmol)の(3R)−1−{3−[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]プロパノイル}ピペリジン−3−カルボン酸(Bioorg. Med. Chem. 13 (2005) 4343-4352、化合物10)を8mlのN,N−ジメチルホルムアミド中に懸濁し、そして、0℃に冷やした。0.545g(1.43mmol)のHATU、12mlのN,N−ジメチルホルムアミド中の200.0mg(1.0mmol)の3−アミノ−3−(4−ヒドロキシフェニル)−プロピオン酸メチルエステルの溶液、及び0.53ml(3.07mmol)のN−エチルジイソプロピルアミンを加えた。混合物を0℃にて5分間撹拌し、そして、室温にて24時間撹拌した。20mlの水を加え、そして、混合物をジクロロメタンによって抽出し、飽和塩化ナトリウム溶液によって洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、そして、真空中で濃縮した。28gの塩基性シリカゲルによるクロマトグラフィー(ジクロロメタン/エタノール 100/0→95/5→90/10→80/20)で、465mg(83%)のtert−ブチル4−[3−((3R)−3−{[1−(4−ヒドロキシフェニル)−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル)−3−オキソプロピル]ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.11分
MS(ES):m/e=546.31(M+H
MS(ES):m/e=590.23(M+HCOO
【0373】
実施例2c
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({1−[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化209】
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【0374】
150mg(0.28mmol)の4−(3−{(R)−3−[1−(4−ヒドロキシフェニル)−2−メトキシカルボニル−エチルカルバモイル]ピペリジン−1−イル}−3−オキソプロピル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを3mlのテトラヒドロフラン中に溶解した。179mg(0.55mmol)の炭酸セシウム及び91mg(0.52mmol)の1−ヨード−2−フルオロエタンを加えた。混合物を室温にて60時間撹拌し、そして、濾過した。濾液を濃縮した。10gシリカゲルによるクロマトグラフィー(ジクロロメタン/エタノール 100/0→90/10)で、90mg(50%)のtert−ブチル4−{3[(3R)−3−({1−[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート及び40mgの出発物質を得た。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.24〜1.25分
MS(ES):m/e=592.31(M+H
MS(ES):m/e=590.29(M−H)、636.26(M+HCOO
【0375】
実施例2d
3−({[(3R)−1−{3−[1−(Tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]プロパノイル}ピペリジン−3−イル]カルボニル}アミノ)−3−[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]プロパン酸
【化210】
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【0376】
96mg(0.16mmol)のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({1−[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを20mlのメタノール中に溶解した。512mg(1.62mmol)の水酸化バリウム八水和物を加えた。混合物を、室温にて70時間撹拌し、次に、20mlの水で希釈した。混合物を、1Nの塩酸でpH4に酸性化し、そして、2x40mlのジクロロメタンによって抽出した。有機相の濃縮により、93mg(99%)の3−({[(3R)−1−{3−[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]プロパノイル}ピペリジン−3−イル]カルボニル}アミノ)−3−[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]プロパン酸を得た。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.14〜1.16分
MS(ES):m/e=578.30(M+H
MS(ES):m/e=576.30(M−H)、622.16(M+HCOO
【0377】
実施例2e
(3S)−3−[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化211】
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【0378】
93mg(0.16mmol)の3−({[(3R)−1−{3−[1−(Tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]プロパノイル}ピペリジン−3−イル]カルボニル}アミノ)−3−[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]プロパン酸エステルを3.3mlのジオキサン中に溶解した。0.4ml(1.6mmol)の4Nの塩酸は加えた。混合物を、室温にて48時間撹拌し、次に、濃縮して、131mgを得、そしてそれを、HPLCによって精製した:
【0379】
【表4】
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画分12が所望の異性体を含んでいた。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=0.65分
MS(ES):m/e=478.37(M+H
MS(ES):m/e=476.43(M−H)
【0380】
実施例3
(3S)−3−[5−(2−フルオロエトキシ)ピリジン−3−イル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化212】
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【0381】
実施例3a
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({(1S)−3−tert−ブトキシ−1−[5−(2−フルオロエトキシ)ピリジン−3−イル]−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化213】
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【0382】
Tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−(5−ヒドロキシピリジン−3−イル)−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(実施例25e、800mg、1.36mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(52mL)中に溶解した。炭酸セシウム(1.1g、3.4mmol)及び2−フルオロエチルトシラート(445mg、2.04mmol)を加えた。混合物を室温にて3.5時間撹拌し、そして、追加の炭酸セシウム(70mg、0.21mmol)及び2−フルオロエチルトシラート(28mg、0.13mmol)を加え、そして、撹拌を室温にて2.5時間、そして5℃にて17時間続けた。混合物を、飽和塩化アンモニウム水溶液の添加によってクエンチし、そして、ジエチルエーテル及び酢酸エチルによって抽出した。合わせた抽出物を、塩水で洗浄し、そして、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶液を減圧下で濃縮し、そして、残渣をシリカゲルによるクロマトグラフィー(ヘキサン中の酢酸エチル20→100%に続いて、ジオキサン中の酢酸エチル0→50%)によって精製して、670mgのtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({(1S)−3−tert−ブトキシ−1−[5−(2−フルオロエトキシ)ピリジン−3−イル]−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.24分
MS(ES):m/e=633.5(M+H
【0383】
実施例3b
(3S)−3−[5−(2−フルオロエトキシ)ピリジン−3−イル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【0384】
ギ酸(12mL)中のTert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({(1S)−3−tert−ブトキシ−1−[5−(2−フルオロエトキシ)ピリジン−3−イル]−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(660mg、1.06mmol)を、60℃に30分間、そして、100℃に10分間加熱した。溶液を減圧下で濃縮し、そして、残渣を調製用HPLCによって精製して、311mgの(3S)−3−[5−(2−フルオロエトキシ)ピリジン−3−イル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸を得た。
【0385】
【表5】
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UPLC(ACN−HCOOH):Rt=0.50分
MS(ES):m/e=479.4(M+H
【0386】
1H-NMR (400 MHz, DMSOd6): δ = 1.13 - 1.29 (m, 2 H), 1.35 - 1.77 (m, 7 H), 1.88 (d, 1 H), 2.00 (m, 1 H), 2.21 - 2.43 (m, 4 H), 2.50 - 2.78 (m, 3 H), 2.96 - 3.11 (m, 1 H), 3.15 (d, 1 H), 3.28 (d, 1 H), 3.64 (br., 4 H), 4.30 (ddd, 2 H), 4.75 (ddd, 2 H), 5.09 (m, 1 H), 7.27 (s, 1 H), 8.10 (s, 1 H), 8.16 (s, 1 H), 8.53 (d, 1 H) ppm.
【0387】
実施例4
(3S)−3−(3−{2−[2−(2−フルオロエトキシ)エトキシ]エトキシ}フェニル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化214】
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【0388】
実施例4a
tert−ブチル{[3−(ベンジルオキシ)フェニル](フェニルスルホニル)メチル}カルバマート
【化215】
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【0389】
THF(23mL)中の3−(ベンジルオキシ)ベンズアルデヒド(5g、23.6mmol)及びベンゼンスルフィン酸ナトリウム塩(3.9g、23.6mmol)に、水(51.5mL)、tert−ブチルカルバマート(2.76g、23.6mmol)及びギ酸(2.66mL、70mmol)を加えた。混合物を、4日間撹拌し、そして、濾過した。沈殿物を、水で洗浄し、そして、9%ジクロロメタン含有ヘキサン中で粉砕した。濾過後に、固体を真空中で乾燥させて、7.24gのtert−ブチル{[3−(ベンジルオキシ)フェニル](フェニルスルホニル)メチル}カルバマートを得た。
【0390】
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ =1.27 (s, 9 H), 5.07 (s, 2 H), 5.73 (d, 1 H), 5.90 (d, 1 H), 6.94 - 7.14 (m, 3 H), 7.30 - 7.49 (m, 6 H), 7.55 (t, 2 H), 7.65 (t, 1 H), 7.92 (d, 2 H) ppm.
【0391】
実施例4b
tert−ブチルメチル2−{(S)−[3−(ベンジルオキシ)フェニル][(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}プロパンジオアート
【化216】
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【0392】
tert−ブチル[3−(ベンジルオキシ)フェニル](フェニルスルホニル)メチル}カルバマート(3.0g、5.93mmol)を、トルエン(21.6mL)と水(16mL)の混合物中に懸濁した。0℃にて、tert−ブチルマロン酸メチル(1.2mL、7.1mmol)、炭酸セシウム(1.94g、5.9mmol)及び1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]−3−[(1R,2R)−(−)−2−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]チオ尿素(246mg、0.59mmol)を加え、そして、混合物を0℃にて72時間撹拌した。−20℃にて72時間保管した後に、混合物を水及び酢酸エチルで希釈し、濾過後に、相を分離し、そして、水相を酢酸エチルによって抽出した。合わせた抽出物を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、そして、濃縮した。
残渣をシリカゲルによるクロマトグラフィー(ヘキサン中の酢酸エチル0→35%)によって精製して、2.17gの鏡像異性的に濃縮されたtert−ブチルメチル2−{(S)−[3−(ベンジルオキシ)フェニル][(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}プロパンジオアートを得た。
【0393】
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ = 1.20 (s, 4.5 H), 1.36 (s, 9 H), 1.41 (s, 4.5 H), 3.04 (br. , 3 H), 3.47 (s, 1.5 H), 3.66 (s, 1.5 H), 3.88 (m, 1 H), 5.09 (s, 2 H), 5.06 - 5.11 (m, 1H), 6.85 - 6.93 (m, 2 H), 7.02 (m, 1 H), 7.21 (m, 1 H), 7.28 - 7.46 (m, 5 H) ppm.
【0394】
実施例4c
tert−ブチルメチル2−[(S)−[3−(ベンジルオキシ)フェニル]({[(3R)−1−{3−[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]プロパノイル}ピペリジン−3−イル]カルボニル}アミノ)メチル]プロパンジオアート
【化217】
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【0395】
tert−ブチルメチル2−{(S)−[3−(ベンジルオキシ)フェニル][(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}プロパンジオアート(600mg、1.24mmol)に、0℃にて冷やしたギ酸(13.8mL)加え、そして、溶液を5℃にて20時間保存した。氷を加え、そして、炭酸水素ナトリウム水溶液の添加によってpHを8に調整した。水相を酢酸エチルによって抽出した。合わせた抽出物を、炭酸水素ナトリウム水溶液と塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。減圧下で濃縮して、390mgの未加工のtert−ブチルメチル2−{(S)−アミノ[3−(ベンジルオキシ)フェニル]メチル}プロパンジオアートを得た。(3R)−1−{3−[1−(Tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]プロパノイル}ピペリジン−3−カルボン酸(447mg、1.21mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(14mL)中に懸濁し、0℃に冷やした。HATU(646mg、1.7mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド(14mL)中の未加工のtert−ブチルメチル2−{(S)−アミノ[3−(ベンジルオキシ)フェニル]メチル}プロパンジオアート(780mg、1.21mmol)の溶液及びN−エチルジイソプロピルアミン(350μL、3.64mmol)を加えた。混合物を0℃にて2時間撹拌した。氷水と飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、混合物を、酢酸エチルで抽出し、そして、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶液を減圧下で濃縮し、そして、残渣をアミノ相カラムによるクロマトグラフィー(Separtis(登録商標)フラッシュ−NH、ヘキサン中の酢酸エチル0→100%)によって精製して、700mgのtert−ブチルメチル[(S)−[3−(ベンジルオキシ)フェニル]({[(3R)−1−{3−[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]プロパノイル}ピペリジン−3−イル]カルボニル}アミノ)メチル]プロパンジオアートを得た。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.53分
MS(ES):m/e=736.68(M+H
MS(ES):m/e=780.82(M+HCOO
【0396】
実施例4d
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({(1S)−1−[3−(ベンジルオキシ)フェニル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化218】
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【0397】
tert−ブチルメチル2−[(S)−[3−(ベンジルオキシ)フェニル]{[(3R)−1−{3−[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]プロパノイル}ピペリジン−3−イル]カルボニル}アミノ)メチル]プロパンジオアート(700mg、0.95mmol)をギ酸(5.4mL)中に溶解し、そして、室温にて5日間保存した。混合物を減圧下で濃縮して、640gの未加工の(3S)−3−[3−(ベンジルオキシ)フェニル]−2−(メトキシカルボニル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸を得た。THF(65mL)中のメチルエステル及びトリエチルアミン(2.5mL、18mmol)を60℃に4時間加熱した。減圧下での濃縮後に、残渣を調製用HPLCによって精製し、147mgのメチル(3S)−3−[3−(ベンジルオキシ)フェニル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパノアートを得た。
【0398】
【表6】
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【0399】
ジクロロメタン(1.5mL)及びトリエチルアミン(0.11mL)中の遊離ピペリジンに、二炭酸ジtert−ブチル(90μL、0.38mmol)を加え、そして、混合物を、2時間撹拌し、真空中で濃縮後に、159mgのtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({(1S)−1−[3−(ベンジルオキシ)フェニル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.41分
MS(ES):m/e=636.59(M+H
MS(ES):m/e=680.44(M+HCOO
【0400】
実施例4e
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({(1S)−1−[3−ヒドロキシフェニル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化219】
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【0401】
Tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({(1S)−1−[3−(ベンジルオキシ)フェニル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(650mg、1.02mmol)を酢酸エチル(45mL)及びメタノール(7.4mL)中に溶解し、パラジウム担持木炭(65mg、10%)を加えた。混合物を水素雰囲気下で16時間振盪し、メタノールで洗浄したセライトを通して濾過した。濾液を濃縮し、シリカゲルによるクロマトグラフィー(メタノール中の酢酸エチル0%→25%)で精製して、422mgのtert−ブチル−4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−1−(3−ヒドロキシフェニル)−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
【0402】
1H-NMR (400 MHz, DMSOd6, at 80°C): δ = 1.01 (m, 2 H), 1.26 - 1.53 (m, 4 H), 1.41 (s, 9 H), 1.65 (m, 4 H), 1.83 (m, 1 H), 2.23 - 2.38 (m, 3 H), 2.65 - 2.76 (m, 5 H), 3.57 (s, 3 H), 3.92 (m, 3 H), 5.19 (q, 1 H), 6.64 (d, 1 H), 6.72 (m, 2 H), 7.09 (t, 1 H), 8.05 (d, 1 H), 9.04 (br., 1 H) ppm
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.14分
MS(ES):m/e=546.53(M+H
MS(ES):m/e=590.43(M+HCOO
【0403】
実施例4f
tert−ブチル−4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−1−(3−{2−[2−(2−フルオロエトキシ)エトキシ]エトキシ}フェニル)−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化220】
[この文献は図面を表示できません]
【0404】
DMF(6.6mL)中のtert−ブチル−4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−1−(3−ヒドロキシフェニル)−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(26mg、50μmol)に、室温にて撹拌しながら炭酸セシウム(38.8mg、120μmol)及び2−[2−(2−フルオロエトキシ)エトキシ]エチル4−メチルベンゼンスルホナート(22mg、70μmol)を加えた。5時間後に、トルエンを加え、混合物を真空中で濃縮した。DMF不含残渣をシリカゲルによる調製用薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン中の酢酸エチル30%)によって精製して、21mgのtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−1−(3−{2−[2−(2−フルオロエトキシ)エトキシ]エトキシ}フェニル)−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
【0405】
1H-NMR (400 MHz, DMSOd6, at 80°C): δ = 1.02 (m, 2 H), 1.25 - 1.51 (m, 5 H), 1.41 (s, 9 H), 1.55 - 1.70 (m, 4 H), 1.82 (m, 1 H), 2.26 - 2.38 (m, 3 H), 2.73 - 2.81 (m, 4 H), 3.40 (m, 1 H), 3.56 - 3.65 (m, 5 H), 3.58 (s, 3 H), 3.69 - 3.74 (m, 1 H), 3.74 - 3.81 (m, 2 H), 3.91 (br., 2 H), 4.06 - 4.14 (m, 2 H) 4.50 (ddd, 2 H), 5.21 (q, 1 H), 6.82 (dd, 1 H), 6.85 - 6.96 (m, 2 H), 7.21 (t, 1 H), 8.08 (d, 1 H) ppm.
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.26分
MS(ES):m/e=680.54(M+H
MS(ES):m/e=724.50(M+HCOO
【0406】
実施例4g
(3S)−3−(3−{2−[2−(2−フルオロエトキシ)エトキシ]エトキシ}フェニル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【0407】
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−1−(3−{2−[2−(2−フルオロエトキシ)エトキシ]エトキシ}フェニル)−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(20.3mg、27μmol)を、tert.−ブタノール(0.77mL)及びメタノール(0.76mL)中に溶解し、水酸化バリウム八水和物(42mg、0.13mmol)を加えた。室温にて60分間撹拌した後に、溶媒を高真空によって0℃にて留去した。残渣を、水(1mL)中に溶解し、ギ酸(2mL)によって酸性化した。5℃にて18時間後に、追加のギ酸(2mL)を加えた。室温にて3時間後に、溶媒を高真空によって0℃にて留去し、そして、残渣を調製用HPLCによって精製して、8.4mgの(3S)−3−(3−{2−[2−(2−フルオロエトキシ)エトキシ]エトキシ}フェニル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸を得た。
【0408】
【表7】
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UPLC(ACN−HCOOH):Rt=0.69分
MS(ES):m/e=566.41(M+H
MS(ES):m/e=564.37(M−H)
【0409】
実施例5
(3S)−3−(5−{2−[2−(2−フルオロエトキシ)エトキシ]エトキシ}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化221】
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【0410】
実施例5a
tert−ブチル{[5−(ベンジルオキシ)ピリジン−3−イル](フェニルスルホニル)メチル}カルバマート
【化222】
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【0411】
THF(16.3mL)中の5−(ベンジルオキシ)ピリジン−3−カルバルデヒド(3.61g、16.9mmol、Harrowven, D.C.et all Tetrahedron, 2001 57 p. 4447-4454)及びベンゼンスルフィン酸ナトリウム塩(2.7g、16.6mmol)に、水(36.3mL)、tert−ブチルカルバマート(1.94g、16.6mmol)及びギ酸(1.9mL、49mmol)を加えた。混合物を、4日間撹拌し、そして、濾過した。濾液を、さらに2日間撹拌し、そして、再び濾過した。形成された沈殿物を、水で洗浄し、そして、9%ジクロロメタン含有ヘキサン中で粉砕した。濾過後に、固体を真空中で乾燥させて、3.17gのtert−ブチル{[5−(ベンジルオキシ)ピリジン−3−イル](フェニルスルホニル)メチル}カルバマートを得た。
【0412】
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ = 1.27 (s, 9 H), 5.13 (s, 2 H), 5.83 (d, 1 H), 5.97 (d, 1 H), 7.32 - 7.50 (m, 6 H), 7.53 - 7.63 (m, 2 H), 7.68 (t, 1 H), 7.93 (d, 2 H), 8.27 (s, 1 H), 8.44 (d, 1 H) ppm.
【0413】
実施例5b
tert−ブチルメチル2−{(S)−[5−(ベンジルオキシ)ピリジン−3−イル][(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}プロパンジオアート
【化223】
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【0414】
tert−ブチル{[5−(ベンジルオキシ)ピリジン−3−イル](フェニルスルホニル)メチル}カルバマート(2.2g、4.84mmol)を、トルエン(16.5ML)と水(13mL)の混合物中に懸濁した。0℃にてtert−ブチルマロン酸メチル(1.0mL、5.8mmol)、炭酸セシウム(1.58g、4.84mmol)及び1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]−3−[(1R,2R)−(−)−2−(ジメチルアミノ)シクロヘキシル]チオ尿素(200mg、0.48mmol)を加え、そして、混合物を0℃にて48時間撹拌した。5℃にて72時間の保管後に、混合物を水と酢酸エチルで希釈し、相を分離し、そして、水相を酢酸エチルによって抽出した。合わせた抽出物を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、そして、濃縮した。残渣をシリカゲルによるクロマトグラフィー(ヘキサン中の酢酸エチル0%→60%)によって精製して、1.54gの鏡像異性的に濃縮されたtert−ブチルメチル2−{(S)−[5−(ベンジルオキシ)ピリジン−3−イル][(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}プロパンジオアートを得た。
【0415】
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ = 1.36 (s, 4.5 H), 1.43 (s, 9 H), 1.48 (s, 4.5 H), 3.65 (s, 1.5 H), 3.76 - 3.87 (m, 1H), 3.77 (s, 1.5 H), 5.10 (s, 2 H), 5.48 (br., 1 H), 6.27 (br., 1 H), 7.26 (s, 1 H), 7.35 - 7.44 (m , 5 H), 8.21 (d, 1 H), 8.28 (s, 1 H) ppm.
【0416】
実施例5c
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(2,5−ジオキソピロリジン−1−イル)オキシ]カルボニル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化224】
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【0417】
1,2−ジメトキシエタン(13.5mL)中の(3R)−1−{3−[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]プロパノイル}ピペリジン−3−カルボン酸(1.91g、5.18mmol)に、N−ヒドロキシスクシンイミド(0.60g、5.18mmol)及び1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(1.18g、5.7mmol)を加えた。沈殿物を形成させながら、溶液を室温にて4時間撹拌した。次に、混合物を0℃に冷やし、濾過し、そして、固体をジエチルエーテルで洗浄した。濾液とジエチルエーテル洗浄液を合わせ、そして、濃縮して、2.61gの未加工のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(2,5−ジオキソピロリジン−1−イル)オキシ]カルボニル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.13分
MS(ES):m/e=466.31(M+H
【0418】
実施例5d
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({(1S)−1−[5−(ベンジルオキシ)ピリジン−3−イル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化225】
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【0419】
ジオキサン(15mL)中のtert−ブチルメチル2−{(S)−[5−(ベンジルオキシ)ピリジン−3−イル][(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]メチル}プロパンジオアートに、ジオキサン(11.2mL、45mmol)中の4Mの塩酸溶液を加え、そして、20時間撹拌した。混合物を、ジオキサン及びトルエンで希釈し、そして、減圧下で濃縮した。希釈と濃縮操作をトルエンとジクロロメタンを用いて繰り返して、1.64gの未加工の2−[(S)−アミノ−(5−ベンジルオキシ)ピリジン−3−イル)メチル]マロン酸モノメチルエステルを得た。モノメチルエステルを、DMF(18mL)、並びにジクロロメタン(18mL)中のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(2,5−ジオキソピロリジン−1−イル)オキシ]カルボニル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(3.0g、5.15mmol)及びトリエチルアミン(1.94mL、13.9mmol)の溶液中で0℃に冷やした。混合物を、0℃にて21時間撹拌し、次に、60℃に1時間加熱した。室温に冷めた後に、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた。相を分離し、そして、水相をジエチルエーテルと酢酸エチルによって抽出した。合わせた抽出物を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、そして、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルによるクロマトグラフィー(メタノール中の酢酸エチル0%→15%)によって精製して、1.4gのtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({(1S)−1−[5−(ベンジルオキシ)ピリジン−3−イル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.25分
MS(ES):m/e=637.6(M+H
MS(ES):m/e=681.5(M+HCOO
【0420】
実施例5e
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({(1S)−1−[5−(ヒドロキシ)ピリジン−3−イル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化226】
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【0421】
Tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({(1S)−1−[5−(ベンジルオキシ)ピリジン−3−イル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(650mg、1.02mmol)を、酢酸エチル(45mL)及びメタノール(7.4mL)中に溶解し、パラジウム担持木炭(65mg、10%)を加えた。混合物を水素雰囲気下で16時間振盪し、メタノールで洗浄したセライトを通して濾過した。濾液を濃縮し、そして、シリカゲルによるクロマトグラフィー(メタノール中の酢酸エチル0%→25%)精製して、422mgのtert−ブチル−4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−1−(5−ヒドロキシピリジン−3−イル)−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
【0422】
1H-NMR (400 MHz, DMSOd6,at 80°C): δ = 1.00 (m, 2 H), 1.26 - 1.55 (m, 4 H), 1.40 (s, 9 H), 1.65 (m, 4 H), 1.83 (m, 1 H), 2.17 - 2.40 (m, 3 H), 2.63 - 2.74 (m, 2 H), 2.75 - 2.90 (m, 3 H), 3.58 (s, 3 H), 3.90 (m, 3 H), 5.19 (m, 1 H), 7.08 (d, 1 H), 7.94 - 8.07 (m, 2 H), 8.16 (d, 1 H), 9.57 (br., 1 H) ppm.
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=0.95分
MS(ES):m/e=547.4(M+H
【0423】
実施例5f
tert−ブチル−4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−1−(5−{2−[2−(2−フルオロエトキシ)エトキシ]エトキシ}ピリジン−3−イル)−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化227】
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【0424】
DMF(7.6mL)中のtert−ブチル−4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−1−(5−ヒドロキシピリジン−3−イル)−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(30mg、60μmol)に、室温にて撹拌しながら、炭酸セシウム(44.7mg、140μmol)及び2−[2−(2−フルオロエトキシ)エトキシ]エチル4−メチルベンゼンスルホナート(25mg、80μmol)を加えた。5時間後に、トルエンを加え、そして、混合物が真空中で濃縮した。DMF不含残渣をシリカゲルによる調製用薄層クロマトグラフィー(酢酸エチル)によって精製して、16.7mgのtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−1−(5−{2−[2−(2−フルオロエトキシ)エトキシ]エトキシ}ピリジン−3−イル)−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
【0425】
1H-NMR (400 MHz, MeOD): δ = 1.00 - 1.19 (m, 2 H), 1.40 - 1.60 (m, 5 H), 1.45 (s, 9 H), 1.73 (m, 4 H), 1.94 (m, 1 H), 2.27 - 2.54 (m, 3 H), 2.73 (br.,2 H), 2.91 (m, 3 H), 3.66 (s, 3 H), 3.64 - 3.72 (m, 7 H), 3.87 (m, 2 H), 4.06 (br., 3 H), 4.23 (m, 2 H), 4.50 (ddd, 2 H), 5.36 (t, 1 H), 7.41 (dd, 1 H), 8.17 (d, 1 H), 8.13 (d, 1 H) ppm.
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.10分
MS(ES):m/e=681.3(M+H
MS(ES):m/e=725.5(M+HCOO
【0426】
実施例5g
(3S)−3−(5−{2−[2−(2−フルオロエトキシ)エトキシ]エトキシ}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【0427】
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−1−(5−{2−[2−(2−フルオロエトキシ)エトキシ]エトキシ}ピリジン−3−イル)−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(16.5mg、22μmol)をtert.−ブタノール(0.62mL)及びメタノール(0.6mL)中に溶解し、そして、水酸化バリウム八水和物(34mg、315μmol)を加えた。室温にて45分間撹拌した後に、溶媒を高真空によって0℃にて留去した。残渣を、水(0.3mL)中に溶解し、ギ酸(0.9mL)によって酸性化した。5℃にて18時間後に、溶媒を高真空によって0℃にて留去し、そして、残渣を調製用HPLCによって精製して、1.6mgの(3R)−3−(5−{2−[2−(2−フルオロエトキシ)エトキシ]エトキシ}ピリジン−3−イル)−3−[({(3S)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸を得た。
【0428】
【表8】
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UPLC(ACN−HCOOH):Rt=0.55分
MS(ES):m/e=567.4(M+H
MS(ES):m/e=565.4(M−H)
【0429】
実施例6
(3S)−3−{5−[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化228】
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【0430】
実施例6a
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({1−[5−(3−ヒドロキシフェニル)ピリジン−3−イル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化229】
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【0431】
16mlのトルエン中の400.0mg(0.66mmol)のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[1−(5−ブロモピリジン−3−イル)−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(実施例8c)に、15.17mg(0.01mmol)のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、4.0mlのエタノール中の108.6mg(0.79mmol)の(3−ヒドロキシフェニル)ボロン酸及び4.0mlの水中の118.3mg(2.04mmol)のフッ化カリウムを加えた。混合物を、100℃にて26時間撹拌し、水で希釈し、酢酸エチルによって抽出した。有機相を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮した。10gのシリカゲルによるクロマトグラフィー(ジクロロメタン/エタノール 100/0→95/5→90/10)により、236mg(58%)のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({1−[5−(3−ヒドロキシフェニル)ピリジン−3−イル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.10分
MS(ES):m/e=624.70(M+H
MS(ES):m/e=621.46(M−H)、667.57(M+HCOO
【0432】
実施例6b
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[1−{5−[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化230】
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【0433】
128mg(0.21mmol)のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({1−[5−(3−ヒドロキシフェニル)ピリジン−3−イル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを、2.25mlのテトラヒドロフラン中に溶解した。134mg(0.41mmol)の炭酸セシウム及び68mg(0.39mmol)の1−ヨード−2−フルオロエタンを加えた。混合物を室温にて70時間撹拌した。68mg(0.39mmol)の1−ヨード−2−フルオロエタンを加え、そして、混合物を室温にて48時間撹拌した。68mg(0.39mmol)の1−ヨード−2−フルオロエタンを加え、そして、混合物を室温にて70時間撹拌した。68mg(0.39mmol)の1−ヨード−2−フルオロエタンを加え、そして、混合物を室温にて24時間撹拌した。68mg(0.39mmol)の1−ヨード−2−フルオロエタン、2mlのテトラヒドロフラン及び134mg(0.41mmol)炭酸セシウムを加え、そして、混合物を室温にて24時間撹拌した。68mg(0.39mmol)の1−ヨード−2−フルオロエタンを加え、そして、混合物を室温にて24時間撹拌した。68mg(0.39mmol)の1−ヨード−2−フルオロエタンを加え、そして、混合物を室温にて24時間撹拌した。68mg(0.39mmol)の1−ヨード−2−フルオロエタンを加え、そして、混合物を、室温にて70時間撹拌し、水で希釈し、酢酸エチルによって抽出した。有機相を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮した。10gのシリカゲルによるクロマトグラフィー(ジクロロメタン/エタノール 100/0→90/10)により、100mg(65%)のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[1−{5−[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.20分
MS(ES):m/e=669.3(M+H
MS(ES):m/e=713.5(M+HCOO
【0434】
実施例6c
3−({[(3R)−1−{3−[1−(Tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]プロパノイル}ピペリジン−3−イル]カルボニル}アミノ)−3−{5−[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}プロパン酸
【化231】
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【0435】
95mg(0.14mmol)のTert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[1−{5−[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを、17mlのメタノール中に溶解した。448mg(1.42mmol)の水酸化バリウム八水和物を加えた。混合物を、室温にて20時間撹拌し、次に、濃縮して、3−({[(3R)−1−{3−[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]プロパノイル}ピペリジン−3−イル]カルボニル}アミノ)−3−{5−[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}プロパン酸を得た。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.12分
MS(ES):m/e=655.5(M+H
MS(ES):m/e=653.6(M−H)
【0436】
実施例6d
(3S)−3−{5−[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−{[(3R)−1−(3−ピペリジン−4−イル−プロピオニル)ピペリジン−3−カルボニル]アミノ}プロピオン酸
【化232】
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【0437】
93mg(0.14mmol)の4−{3−[(R)−3−(2−カルボキシ−1−{5−[3−(2−フルオロエトキシ)−フェニル]ピリジン−3−イル}−エチルカルバモイル)−ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを含んでいる実施例9cで得られた混合物を、8.7mlのジオキサン中に溶解した。1.07ml(4.26mmol)の4N 塩酸を加えた。混合物を室温にて20時間撹拌した。0.178ml(0.71mmol)の4N 塩酸を加えた。混合物を室温にて24時間撹拌した。8.0mlのジオキサンお0.178ml(0.71mmol)の4N 塩酸を加えた。混合物を、室温にて72時間撹拌し、次に、濃縮した。残渣に、少量の水及び飽和炭酸水素ナトリウム溶液を加えて、pH=6を得た。混合物を濃縮し、そして、酢酸エチル/エタノール 9:1及びジクロロメタン/メタノール 9:1で抽出した。有機溶液を、濾過し、合わせ、そして、濃縮して、55mgを得、そしてそれを、HPLCによって精製した。
【0438】
【表9】
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【0439】
画分13は所望の異性体を含んでいた。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=0.95分
MS(ES):m/e=555.12(M+H
MS(ES):m/e=553.17(M−H)
【0440】
実施例7
(3S)−3−{5−[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化233】
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【0441】
実施例7a
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({1−[5−(4−ヒドロキシフェニル)ピリジン−3−イル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化234】
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【0442】
12mlのトルエン中の300.0mg(0.49mmol)のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[1−(5−ブロモピリジン−3−イル)−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(実施例8c)に、11.4mg(0.01mmol)のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、3.0mlのエタノール中の81.5mg(0.59mmol)の(4−ヒドロキシフェニル)ボロン酸及び3.0ml水中の88.7mg(1.53mmol)フッ化カリウムを加えた。混合物を、100℃にて4時間撹拌し、水で希釈し、酢酸エチルによって抽出した。有機相を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮した。10gのシリカゲルによるクロマトグラフィー(ジクロロメタン/エタノール 100/0→95/5→90/10)により、218mg(71%)のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({1−[5−(4−ヒドロキシフェニル)ピリジン−3−イル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.02分
MS(ES):m/e=624.8(M+H
MS(ES):m/e=621.5(M−H)、667.6(M+HCOO
【0443】
実施例7b
tert−ブチル4−(3−{(3R)−3−[(1−{5−[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−メトキシ−3−オキソプロピル)カルバモイル]ピペリジン−1−イル}−3−オキソプロピル)ピペリジン−1−カルボキシラート
【化235】
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【0444】
120mg(0.19mmol)のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({1−[5−(4−ヒドロキシフェニル)ピリジン−3−イル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを、2.11mlのテトラヒドロフラン中に溶解した。126mg(0.39mmol)の炭酸セシウム及び64mg(0.37mmol)の1−ヨード−2−フルオロエタンを加えた。混合物を室温にて70時間撹拌した。64mg(0.37mmol)の1−ヨード−2−フルオロエタンを加え、そして、混合物を室温にて48時間撹拌した。64mg(0.37mmol)の1−ヨード−2−フルオロエタンを加え、そして、混合物を室温にて70時間撹拌した。64mg(0.37mmol)の1−ヨード−2−フルオロエタンを加え、そして、混合物を室温にて24時間撹拌した。64mg(0.37mmol)の1−ヨード−2−フルオロエタン、2mlのテトラヒドロフラン及び126mg(0.39mmol)の炭酸セシウムを加え、そして、混合物を室温にて24時間撹拌した。64mg(0.37mmol)の1−ヨード−2−フルオロエタンを加え、混合物を、室温にて24時間撹拌し、水で希釈し、酢酸エチルによって抽出した。有機相を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮した。10gのシリカゲルによるクロマトグラフィー(ジクロロメタン/エタノール 100/0→90/10)により、84mg(62%)のtert−ブチル4−(3−{(3R)−3−[(1−{5−[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−メトキシ−3−オキソプロピル)カルバモイル]ピペリジン−1−イル}−3−オキソプロピル)ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.16分
MS(ES):m/e=669.3(M+H
MS(ES):m/e=713.5(M+HCOO
【0445】
実施例7c
3−({[(3R)−1−{3−[1−(Tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]プロパノイル}ピペリジン−3−イル]カルボニル}アミノ)−3−{5−[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}プロパン酸
【化236】
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【0446】
76mg(0.11mmol)のtert−ブチル4−(3−{(3R)−3−[(1−{5−[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−メトキシ−3−オキソプロピル)カルバモイル]ピペリジン−1−イル}−3−オキソプロピル)ピペリジン−1−カルボキシラートを、14mlのメタノール中に溶解した。358.5mg(1.14mmol)の水酸化バリウム八水和物を加えた。混合物を、室温にて20時間撹拌し、次に、濃縮して、3−({[(3R)−1−{3−[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]プロパノイル}ピペリジン−3−イル]カルボニル}アミノ)−3−{5−[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}プロパン酸を得た。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.08分
MS(ES):m/e=655.5(M+H
MS(ES):m/e=653.5(M−H)
【0447】
実施例7d
(3S)−3−{5−[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化237】
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【0448】
74mg(0.11mmol)の3−({[(3R)−1−{3−[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]プロパノイル}ピペリジン−3−イル]カルボニル}アミノ)−3−{5−[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}プロパン酸を含んでいる実施例7cで得られた混合物を、6.9mlのジオキサン中に溶解した。0.85ml(3.39mmol)の4N 塩酸を加えた。混合物を室温にて48時間撹拌した。0.141ml(0.56mmol)の4N 塩酸を加えた。混合物を、室温にて24時間撹拌し、次に、濃縮した。残渣に、少量の水と飽和炭酸水素ナトリウム溶液を加えてpH=6を得た。混合物を濃縮し、そして、酢酸エチル/エタノール 9:1で抽出した。有機溶液を、濾過し、そして、濃縮して、49mgを得、そしてそれを、HPLCによって精製した。
【0449】
【表10】
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【0450】
画分12は所望の異性体を含んでいた。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=0.89分
MS(ES):m/e=555.11(M+H
MS(ES):m/e=553.16(M−H)
【0451】
実施例8
(3S)−3−{5−[2−(2−フルオロエトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化238】
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【0452】
実施例8a
3−アミノ−3−(5−ヒドロキシピリジン−3−イル)プロピオン酸
【化239】
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【0453】
9.50g(51.07mmol)の5−ブロモピリジン−3−カルバルデヒドを、22mlのエタノール中に懸濁した。5.31g(51.07mmol)のプロパン二酸及び8.27g(107.25mmol)の酢酸アンモニウムを加えた。混合物を、4時間還流し、室温に冷ました後に、濾過した。残渣を冷エタノールで洗浄し、そして、45℃にて真空中で乾燥させて、8.69g(69%)の3−アミノ−3−(5−ブロモ−ピリジン−3−イル)プロピオン酸を得た。
【0454】
1H-NMR (300MHz, DMSO-d6): δ = 3.03 (dd, 2H), 4.71 (br., 1H), 8.24 (t, 1H), 8.68 (d, 1H), 8.75 (d, 1H) ppm.
【0455】
実施例8b
3−アミノ−3−(5−ヒドロキシピリジン−3−イル)プロピオン酸メチルエステル
【化240】
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【0456】
9.54g(38.93mmol)の3−アミノ−3−(5−ヒドロキシピリジン−3−イル)プロピオン酸を、158mlのメタノール中に懸濁し、そして、混合物を0℃に冷やした。4.26ml(58.39mmol)の塩化チオニルをゆっくり加えた。混合物を、室温にて20時間撹拌し、そして、濃縮した。残渣を、飽和炭酸水素ナトリウム溶液で処理し、ジクロロメタンによって抽出した。有機部分を、硫酸ナトリウムによって乾燥させ、そして、濃縮した。シリカゲルによるクロマトグラフィー(ジクロロメタン/エタノール 100/0→50/50)により、5.84g(52%)の3−アミノ−3−(5−ヒドロキシピリジン−3−イル)−プロピオン酸メチルエステルを得た。
UPLC(ACN−NH):Rt=0.74分
MS(ES):m/e=261.2(M+H
【0457】
1H-NMR (300MHz, CDCl3): δ = 2.68 (d, 2H), 3.71 (s, 3H), 4.48 (t, 1H), 7.91 - 7.95 (m, 1H), 8.53 (d, 1H), 8.59 (d, 1H) ppm.
【0458】
実施例8c
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[1−(5−ブロモピリジン−3−イル)−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化241】
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【0459】
3.324g(9.02mmol)(3R)−1−{3−[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]プロパノイル}ピペリジン−3−カルボン酸(Bioorg. Med. Chem. 13 (2005) 4343-4352、化合物10)を、52mlのN,N−ジメチルホルムアミド中に懸濁し、そして、0℃に冷やした。3.694g(9.71mmol)のHATU、78mlのN,N−ジメチルホルムアミド及び3.56ml(20.82mmol)のN−エチルジイソプロピルアミン中の1.798g(6.94mmol)の3−アミノ−3−(5−ブロモ−ピリジン−3−イル)−プロピオン酸メチルエステルの溶液を加えた。混合物を0℃にて5分間、そして、室温にて24時間撹拌した。160mlの水を加え、そして、混合物を280mlのジクロロメタンで抽出した。有機相を、水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、そして、真空中で濃縮した。55gの塩基性シリカゲルによるクロマトグラフィー(ジクロロメタン/エタノール 100/0→97/3→94/6)により、4395mg(104%)のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[5−ブロモピリジン−3−イル)−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.18分
MS(ES):m/e=511.3(M+H−BOC)
MS(ES):m/e=609.5(M−H)
【0460】
実施例8d
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({1−[5−(2−ヒドロキシフェニル)ピリジン−3−イル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化242】
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【0461】
16mlのトルエン中の400.0mg(0.66mmol)のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[1−(5−ブロモピリジン−3−イル)−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートに、15.17mg(0.01mmol)のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、4.0mlのエタノール中の108.6mg(0.79mmol)の(2−ヒドロキシフェニル)ボロン酸及び4.0mlの水中の118.3mg(2.04mmol)のフッ化カリウムを加えた。混合物を、100℃にて20時間撹拌し、水で希釈し、酢酸エチルによって抽出した。有機相を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮した。10gのシリカゲルによるクロマトグラフィー(ジクロロメタン/エタノール 100/0→95/5→90/10)により、240mg(59%)のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({1−[5−(2−ヒドロキシフェニル)ピリジン−3−イル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
ULC(ACN−HCOOH):Rt=1.02分
MS(ES):m/e=624.58(M+H
MS(ES):m/e=621.55(M−H)、667.57(M+HCOO
【0462】
実施例8e
tert−ブチル4−(3−{(3R)−3−[(1−{5−[2−(2−フルオロエトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−メトキシ−3−オキソプロピル)カルバモイル]ピペリジン−1−イル}−3−オキソプロピル)ピペリジン−1−カルボキシラート
【化243】
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【0463】
124mg(0.20mmol)のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({1−[5−(2−ヒドロキシフェニル)ピリジン−3−イル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを、2.2mlのテトラヒドロフラン中に溶解した。130mg(0.40mmol)の炭酸セシウム及び66mg(0.38mmol)の1−ヨード−2−フルオロエタンを加えた。混合物を室温にて90時間撹拌した。66mg(0.38mmol)の1−ヨード−2−フルオロエタンを加え、そして、混合物を室温にて20時間撹拌した。66mg(0.38mmol)の1−ヨード−2−フルオロエタンを加え、混合物を、室温にて60時間撹拌し、水で希釈し、酢酸エチルによって抽出した。有機相を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮した。10gのシリカゲルによるクロマトグラフィー(ジクロロメタン/エタノール 100/0→90/10)により、80mg(54%)のtert−ブチル4−(3−{(3R)−3−[(1−{5−[2−(2−フルオロエトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−メトキシ−3−オキソプロピル)カルバモイル]ピペリジン−1−イル}−3−オキソプロピル)ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.18分
MS(ES):m/e=669.57(M+H
MS(ES):m/e=667.57(M−H)、713.62(M+HCOO
【0464】
実施例8f
3−({[(3R)−1−{3−[1−(Tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]プロパノイル}ピペリジン−3−イル]カルボニル}アミノ)−3−{5−[2−(2−フルオロエトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}プロパン酸
【化244】
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【0465】
73mg(0.11mmol)のtert−ブチル4−(3−{(3R)−3−[(1−{5−[2−(2−フルオロエトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−メトキシ−3−オキソプロピル)カルバモイル]ピペリジン−1−イル}−3−オキソプロピル)ピペリジン−1−カルボキシラートを、13mlのメタノール中に溶解した。344mg(1.09mmol)の水酸化バリウム八水和物を加えた。混合物を、室温にて20時間撹拌し、次に、濃縮して、3−({[(3R)−1−{3−[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]プロパノイル}ピペリジン−3−イル]カルボニル}アミノ)−3−{5−[2−(2−フルオロエトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}プロパン酸を得た。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.09分
MS(ES):m/e=655.5(M+H
MS(ES):m/e=653.5(M−H)、622.16(M+HCOO
【0466】
実施例8g
(3S)−3−{5−[2−(2−フルオロエトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化245】
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【0467】
71mg(0.11mmol)の3−({[(3R)−1−{3−[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]プロパノイル}ピペリジン−3−イル]カルボニル}アミノ)−3−{5−[2−(2−フルオロエトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}プロパン酸を含有している実施例8fで得られた混合物を、6.6mlのジオキサン中に溶解した。0.81ml(3.25mmol)の4N 塩酸を加えた。混合物を室温にて20時間撹拌した。0.136ml(0.54mmol)の4N 塩酸を加えた。混合物を室温にて24時間撹拌した。6.0mlのジオキサン及び0.136ml(0.54mmol)の4N 塩酸を加えた。混合物を、室温にて24時間撹拌し、次に、濃縮した。残渣に、少量の水と飽和炭酸水素ナトリウム溶液を加えて、pH=6を得た。混合物を、濃縮し、そして、酢酸エチル/エタノール 9:1及びジクロロメタン/メタノール 9:1で抽出した。有機溶液を、濾過し、合わせ、そして、濃縮して、76mgを得、そしてそれを、HPLCによって精製した:
【0468】
【表11】
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【0469】
画分13は所望の異性体を含んでいた。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=0.88分
MS(ES):m/e=555.08(M+H
MS(ES):m/e=553.18(M−H)
【0470】
実施例9
(3S)−3−[5−(3−シアノ−4−フルオロフェニル)ピリジン−3−イル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化246】
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【0471】
実施例9a
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({1−[5−(3−シアノ−4−フルオロフェニル)ピリジン−3−イル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化247】
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【0472】
12mlのトルエン中の300.0mg(0.49mmol)のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[1−(5−ブロモピリジン−3−イル)−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(実施例8c)に、11.4mg(0.01mmol)のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、3.0mlのエタノール中の97.4mg(0.59mmol)の(3−シアノ−4−フルオロフェニル)ボロン酸及び3.0mlの水中の88.7mg(1.53mmol)のフッ化カリウムを加えた。混合物を、100℃にて3時間撹拌し、水で希釈し、酢酸エチルによって抽出した。有機相を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮した。10gのシリカゲルによるクロマトグラフィー(ジクロロメタン/エタノール 100/0→95/5→90/10)により、206mg(58%)のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({1−[5−(3−シアノ−4−フルオロフェニル)ピリジン−3−イル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.23分
MS(ES):m/e=652.3(M+H
MS(ES):m/e=648.5(M−H)、694.5(M+HCOO
【0473】
実施例9b
3−({[(3R)−1−{3−[1−(Tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]プロパノイル}ピペリジン−3−イル]カルボニル}アミノ)−3−[5−(3−シアノ−4−フルオロフェニル)ピリジン−3−イル]プロパン酸
【化248】
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【0474】
100mg(0.15mmol)のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({1−[5−(3−シアノ−4−フルオロフェニル)ピリジン−3−イル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを、5mlのテトラヒドロフラン中に溶解し、2.5mlの0.1N 水酸化ナトリウム水溶液によって処理した。混合物を、15分間撹拌し、濃縮して、97mg(99%)を得た。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.13分
MS(ES):m/e=636.5(M+H
MS(ES):m/e=634.5(M−H)
【0475】
実施例9c
(3S)−3−[5−(3−シアノ−4−フルオロフェニル)ピリジン−3−イル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化249】
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【0476】
97mg(0.15mmol)の3−({[(3R)−1−{3−[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]プロパノイル}ピペリジン−3−イル]カルボニル}アミノ)−3−[5−(3−シアノ−4−フルオロフェニル)ピリジン−3−イル]プロパン酸を含有している実施例9bで得られた混合物を、9.6mlのジオキサン中に溶解した。0.39ml(1.57mmol)の4N 塩酸を加えた。混合物を、室温にて20時間撹拌し、次に、濃縮した。残渣に、少量の水及び飽和炭酸水素ナトリウム溶液を加えて、pH=6を得た。混合物を、濃縮し、そして、ジクロロメタン/2−プロパノール 8:2で抽出した。有機溶液を、濾過し、そして、濃縮して、44mgを得、そしてそれを、HPLCによって精製した:
【0477】
【表12】
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【0478】
画分12は所望の異性体を含んでいた。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=0.95分
MS(ES):m/e=536.11(M+H
MS(ES):m/e=534.11(M−H)
【0479】
実施例10
(3S)−3−[5−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ピリジン−3−イル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化250】
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【0480】
実施例10a
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({1−[5−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ピリジン−3−イル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化251】
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【0481】
12mlのトルエン中の300.0mg(0.49mmol)のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[1−(5−ブロモピリジン−3−イル)−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(実施例8c)に、11.4mg(0.01mmol)のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、3.0mlのエタノール中の97.4mg(0.59mmol)の(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ボロン酸及び3.0mlの水中の57.2mg(0.98mmol)のフッ化カリウムを加えた。混合物を、100℃にて10時間、そして、60℃にて20時間撹拌し、水で希釈し、酢酸エチル及び炭酸水素ナトリウム溶液で抽出した。有機相を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮した。10gのシリカゲルによるクロマトグラフィー(ジクロロメタン/エタノール 100/0→95/5→90/10)により、157mg(44%)のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({1−[5−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ピリジン−3−イル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.23分
MS(ES):m/e=652.3(M+H
MS(ES):m/e=648.5(M−H)、694.6(M+HCOO
【0482】
実施例10b
3−({[(3R)−1−{3−[1−(Tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]プロパノイル}ピペリジン−3−イル]カルボニル}アミノ)−3−[5−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ピリジン−3−イル]プロパン酸
【化252】
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【0483】
220mg(0.34mmol)のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({1−[5−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ピリジン−3−イル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを、11mlのテトラヒドロフラン中に溶解し、4.1mlの0.1N 水酸化ナトリウム水溶液によって処理した。混合物を、15分間撹拌し、そして、濃縮して、215mg(100%)を得た。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.14分
MS(ES):m/e=638.2(M+H
MS(ES):m/e=634.5(M−H)
【0484】
実施例10c
(3S)−3−[5−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ピリジン−3−イル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化253】
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【0485】
215mg(0.34mmol)の3−({[(3R)−1−{3−[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]プロパノイル}ピペリジン−3−イル]カルボニル}アミノ)−3−[5−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)ピリジン−3−イル]プロパン酸を含有している実施例10bで得られた混合物を、20.6mlのジオキサン中に溶解した。0.85ml(3.4mmol)の4N 塩酸を加えた。混合物を、室温にて20時間撹拌し、次に、濃縮した。残渣に、少量の水及び飽和炭酸水素ナトリウム溶液を加え、そして、pH=6を得た。混合物を、濃縮し、そして、ジクロロメタン/2−プロパノール 8:2で抽出した。有機溶液を、濾過し、そして、濃縮して、205mgを得、そして、その203mgをHPLCによって精製した:
【0486】
【表13】
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【0487】
画分12は所望の異性体を含んでいた。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=0.79分
MS(ES):m/e=536.4(M+H
MS(ES):m/e=534.4(M−H)、680.4(M+HCOO
【0488】
実施例11
(3S)−3−[5−(4−フルオロ−3−ニトロフェニル)ピリジン−3−イル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化254】
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【0489】
実施例11a
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({1−[5−(4−フルオロ−3−ニトロフェニル)ピリジン−3−イル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化255】
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【0490】
12mlのトルエン中の300.0mg(0.49mmol)のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[1−(5−ブロモピリジン−3−イル)−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(実施例8c)に、11.4mg(0.01mmol)のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、3.0mlのエタノール中の109.2mg(0.59mmol)の(4−フルオロ−3−ニトロフェニル)ボロン酸及び3.0mlの水中の88.7mg(1.53mmol)のフッ化カリウムを加えた。混合物を、100℃にて9時間、そして、60℃にて20時間撹拌し、水で希釈し、酢酸エチルによって抽出した。有機相を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮した。10gのシリカゲルによるクロマトグラフィー(ジクロロメタン/エタノール 100/0→95/5→90/10)により、147mg(40%)のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({1−[5−(4−フルオロ−3−ニトロフェニル)ピリジン−3−イル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.23分
MS(ES):m/e=670.3(M+H
MS(ES):m/e=668.5(M−H)、714.6(M+HCOO
【0491】
実施例11b
3−({[(3R)−1−{3−[1−(Tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]プロパノイル}ピペリジン−3−イル]カルボニル}アミノ)−3−[5−(4−フルオロ−3−ニトロフェニル)ピリジン−3−イル]プロパン酸
【化256】
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【0492】
225mg(0.34mmol)のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({1−[5−(4−フルオロ−3−ニトロフェニル)ピリジン−3−イル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを、11mlのテトラヒドロフラン中に溶解し、4.0mlの0.1N 水酸化ナトリウム水溶液によって処理した。混合物を、15分間撹拌し、そして、濃縮して、220mg(100%)を得た。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.15分
MS(ES):m/e=656.4(M+H
MS(ES):m/e=654.5(M−H)
【0493】
実施例11c
(3S)−3−[5−(4−フルオロ−3−ニトロフェニル)ピリジン−3−イル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化257】
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【0494】
220mg(0.34mmol)の3−({[(3R)−1−{3−[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]プロパノイル}ピペリジン−3−イル]カルボニル}アミノ)−3−[5−(4−フルオロ−3−ニトロフェニル)ピリジン−3−イル]プロパン酸を含有している実施例11bで得られた混合物を、20.5mlのジオキサン中に溶解した。0.84ml(3.4mmol)の4N 塩酸を加えた。混合物を、室温にて20時間撹拌し、次に、濃縮した。残渣に、少量の水及び飽和炭酸水素ナトリウム溶液を加え、そして、pH=6を得た。混合物を、濃縮し、そして、ジクロロメタン/2−プロパノール 8:2で抽出した。有機溶液を、濾過し、そして、濃縮して、213mgを得、そして、その211mgをHPLCによって精製した:
【0495】
【表14】
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【0496】
画分12は所望の異性体を含んでいた。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=0.78分
MS(ES):m/e=556.4(M+H
MS(ES):m/e=554.4(M−H)
【0497】
実施例12
(3R)−3−{5−[(3−シアノ−4−フルオロベンジル)オキシ]ピリジン−3−イル}−3−[({(3S)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化258】
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【0498】
実施例12a
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−1−{5−[(3−シアノ−4−フルオロベンジル)オキシ]ピリジン−3−イル}−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化259】
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【0499】
トリフェニルホスフィン(30mg)及びtert−ブチル−4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−1−(5−ヒドロキシピリジン−3−イル)−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(実施例5e、30mg、60μmol)を結合した重合体を、ジクロロメタン中で30分間撹拌した。THF中の2−フルオロ−5−(ヒドロキシメチル)ベンゾニトリル(26mg、0.17mmol)を加え、そして、混合物を0℃に冷やした。ジプロパン−2−イルジアゼン−1,2−ジカルボキシラート(20μL、0.11mmol)を加え、混合物を、室温にて3時間撹拌し、次に、5℃にて16時間保存した。濾過後に、濾液を減圧下で濃縮し、そして、残渣をシリカゲルによる調製用薄層クロマトグラフィー(酢酸エチル100%)によって精製して、3.2mgのtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−1−{5−[(3−シアノ−4−フルオロベンジル)オキシ]ピリジン−3−イル}−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.24分
MS(ES):m/e=680.4(M+H
MS(ES):m/e=724.5(M+HCOO
【0500】
実施例12b
(3R)−3−{5−[(3−シアノ−4−フルオロベンジル)オキシ]ピリジン−3−イル}−3−[({(3S)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【0501】
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−1−{5−[(3−シアノ−4−フルオロベンジル)オキシ]ピリジン−3−イル}−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(3.2mg、10μmol)を、tert.−ブタノール(0.15mL)及びメタノール(0.13mL)中に溶解し、そして、水酸化バリウム八水和物(7.4mg、20μmol)を加えた。室温にて45分間撹拌した後に、溶媒を、高真空によって0℃にて留去した。残渣を、水(0.3mL)中に溶解し、ギ酸(0.9mL)によって酸性化した。室温にて3時間後に、溶媒を高真空によって0℃にて留去し、そして、残渣を調製用HPLCによって精製して、0.8mgの(3R)−3−{5−[(3−シアノ−4−フルオロベンジル)オキシ]ピリジン−3−イル}−3−[({(3S)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸を得た。
【0502】
【表15】
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【0503】
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=0.70分
MS(ES):m/e=567.3(M+H
MS(ES):m/e=565.3(M−H)。
【0504】
実施例13
(3S)−3−{5−[(4−シアノ−3−フルオロベンジル)オキシ]ピリジン−3−イル}−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化260】
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【0505】
実施例13a
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−1−{5−[(4−シアノ−3−フルオロベンジル)オキシ]ピリジン−3−イル}−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化261】
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【0506】
DMF(5mL)中のtert−ブチル−4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−1−(5−ヒドロキシピリジン−3−イル)−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(実施例5e、200mg、0.37mmol)に、水素化ナトリウム(60%、9.6mg、0.24mmol)を加え、そして、混合物を0℃に冷やした。撹拌しながらDMF(3mL)中の4−(ブロモメチル)−2−フルオロベンゾニトリル(70.5mg、0.33mmol)を加え、そして、混合物を室温に暖めた。1時間後に、水、塩水、及び酢酸エチルを加えた。相を分離し、そして、水相を酢酸エチルによって抽出した。合わせた抽出物を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を調製用HPLCによって精製して、10mgのtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−1−{5−[(4−シアノ−3−フルオロベンジル)オキシ]ピリジン−3−イル}−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
【0507】
【表16】
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【0508】
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.22分
MS(ES):m/e=680.4(M+H
MS(ES):m/e=678.6(M−H)、724.5(M+HCOO
【0509】
実施例13b
(3S)−3−{5−[(4−シアノ−3−フルオロベンジル)オキシ]ピリジン−3−イル}−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【0510】
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−1−(5−(4−シアノ−3−フルオロベンジルオキシ)ピリジン−3−イル)−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(10mg、15μmol)を、tert.−ブタノール(0.6mL)及びメタノール(0.6mL)中に溶解し、そして、水酸化バリウム八水和物(23mg、74μmol)を加えた。室温にて45分間撹拌した後に、溶媒を高真空によって0℃にて留去した。残渣を、ギ酸(1mL)で酸性化した。5℃にて18時間後に、溶媒を高真空によって0℃にて留去し、そして、残渣を調製用HPLCによって精製して、4mgの(3R)−3−{5−[(4−シアノ−3−フルオロベンジル)オキシ]ピリジン−3−イル}−3−[({(3S)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸を得た。
【0511】
【表17】
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【0512】
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=0.71分
MS(ES):m/e=566.4(M+H
【0513】
実施例14
(3S)−3−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化262】
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【0514】
実施例14a
3−アミノ−3−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)プロピオン酸
【化263】
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【0515】
500mg(3.35mmol)の2−フルオロ−4−ホルミルベンゾニトリルを、2mlのエタノール中に懸濁した。349mg(3.35mmol)のプロパン二酸及び0.54g(7.04mmol)の酢酸アンモニウムを加えた。混合物を6時間還流し、そして、冷却した後に、濾過した。残渣をエタノールで洗浄し、そして、真空中で乾燥させて、360mg(52%)の3−アミノ−3−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)プロピオン酸を得た。
【0516】
実施例14b
3−アミノ−3−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)プロピオン酸メチルエステル
【化264】
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【0517】
436mg(2.09mmol)の3−アミノ−3−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)プロピオン酸を、8.5mlのメタノール中に懸濁し、そして、混合物を0℃に冷やした。0.23ml(3.14mmol)の塩化チオニルをゆっくり加えた。混合物を、室温にて20時間撹拌し、そして、濃縮した。残渣を、飽和炭酸水素ナトリウム溶液で処理し、そして、ジクロロメタンによって抽出した。有機部分を、硫酸ナトリウムによって乾燥させ、そして、濃縮した。シリカゲルによるクロマトグラフィー(ジクロロメタン/エタノール 100/0→97/3→94/6)により、245mg(47%)の3−アミノ−3−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)プロピオン酸メチルエステルを得た。
UPLC(ACN−NH):Rt=0.77分
MS(ES):m/e=222.74(M+H
【0518】
実施例14c
(3S)−3−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化265】
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【0519】
それを、実施例17bから始めて、実施例2b〜2eと同様に製造して、254mgを得、そしてそれを、HPLCによって精製した:
【0520】
【表18】
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【0521】
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=0.63分
MS(ES):m/e=459.1(M+H
MS(ES):m/e=457.3(M−H)
【0522】
実施例15
(3S)−3−(5−{[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]エチニル}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化266】
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【0523】
実施例15a
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−(5−{[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]エチニル}ピリジン−3−イル)−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化267】
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【0524】
1,2−ジメトキシエタン(0.9mL)及びn−ブチルアミン(0.23mL)中のtert−ブチル4−[3−((3R)−3−{[(1S)−1−(5−ブロモピリジン−3−イル)−3−tert−ブトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル)−3−オキソプロピルピペリジン−1−カルボキシラート(実施例27c、100mg、150μmol)、ヨウ化銅(3.5mg、20μmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(17.7mg、20μmol)、及び{4−(2−フルオロエトキシ)フェニルエチニル}(トリメチル)シラン(73mg、310μmol)の脱気した溶液に、THF(200μL)中の1M テトラ−n−ブチルアンモニウムフッ化物溶液を80℃にて15分かけて加えた。20分後に、80℃にて追加分(36mg、mmol)を加え、混合物を、20分後に水で希釈し、そして、酢酸エチルによって抽出した。有機相を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を調製用HPLCによって精製して、43mgのtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−({[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]エチニル}ピリジン−3−イル)3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
【0525】
【表19】
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【0526】
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.43分
MS(ES):m/e=735.5(M+H
MS(ES):m/e=779.7(M+HCOO
【0527】
実施例15b
(3S)−3−(5−{[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]エチニル}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【0528】
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−({[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]エチニル}ピリジン−3−イル)3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(15.7mg、20μmol)を、ギ酸中で60℃に40分間加熱した。そして、溶液を、真空中で濃縮し、そして、残渣を調製用HPLCによって精製して、8.9mgの(3S)−3−(5−{[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]エチニル}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸を得た。
【0529】
【表20】
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【0530】
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=0.83分
MS(ES):m/e=579.3(M+H
【0531】
実施例16
(3S)−3−(5−{[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]エチニル}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化268】
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【0532】
実施例16a
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−(5−{[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]エチニル}ピリジン−3−イル)3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化269】
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【0533】
DMF(0.4mL)及びn−ブチルアミン(0.23mL)中のtert−ブチル4−[3−((3R)−3−{[(1S)−1−(5−ヒドロキシピリジン−3−イル)−3−tert−ブトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル)−3−オキソプロピル]ピペリジン−1−カルボキシラート(実施例27c、100mg、15mmol)、ヨウ化銅(4.4mg、23μmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(18mg、15μmol)の脱気した溶液に、DMF(0.6mL)中の1−エチニル−3−(2−フルオロエトキシ)ベンゼン(50mg、0.31mmol)の溶液を100℃にて60分かけて加えた。100℃にて更に20分後に、混合物を、DMSOで希釈し、そして、調製用HPLCによって精製して、90mgのtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−(5−{[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]エチニル}ピリジン−3−イル)−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
【0534】
【表21】
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【0535】
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.45分
MS(ES):m/e=735.5(M+H
MS(ES):m/e=779.5(M+HCOO
【0536】
実施例16b
(3S)−3−(5−{[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]エチニル}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【0537】
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−(5−{[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]エチニル}ピリジン−3−イル)−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(15.7mg、20μmol)を、ギ酸(1.5mL)中で60℃まで40分間加熱した。そして、溶液を真空中で濃縮し、そして、残渣を調製用HPLCによって精製して、9.6mgの(3S)−3−(5−{[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]エチニル}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸を得た。
【0538】
【表22】
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【0539】
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=0.91分
MS(ES):m/e=579.4(M+H
MS(ES):m/e=577.4(M−H)
【0540】
実施例17
(3S)−3−[5−フルオロ−4’−(2−フルオロエトキシ)ビフェニル−3−イル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化270】
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【0541】
実施例17a
3−アミノ−3−(3−ブロモ−5−フルオロフェニル)プロピオン酸
【化271】
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【0542】
4.72g(23.25mmol)の3−ブロモ−5−フルオロベンズアルデヒドを10mlのエタノール中に懸濁した。2.42g(23.25mmol)のプロパン二酸及び3.76g(48.82mmol)の酢酸アンモニウムを加えた。混合物を、5時間還流し、室温に冷えた後に、濾過した。残渣を冷エタノールで洗浄し、そして、真空中で30℃にて乾燥させて、880mg(13%)の3−アミノ−3−(3−ブロモ−5−フルオロフェニル)プロピオン酸を得た。濾液を濃縮し、そして、エタノールから結晶化して、さらに706mg(12%)の3−アミノ−3−(3−ブロモ−5−フルオロフェニル)プロピオン酸を得た。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=0.58分
MS(ES):m/e=264.1(M+H
MS(ES):m/e=262.1(M−H)
【0543】
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6): δ = 2.43 (d, 2H), 4.25 (t, 1H), 7.31 (d, 1H), 7.43 (dt, 1H), 7.50 (s, 1H) ppm.
【0544】
実施例17b
3−アミノ−3−(3−ブロモ−5−フルオロフェニル)プロピオン酸メチルエステル
【化272】
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【0545】
1.59g(6.05mmol)の3−アミノ−3−(3−ブロモ−5−フルオロフェニル)プロピオン酸を、24.5mlのメタノール中に懸濁し、そして、混合物を0℃に冷やした。0.66ml(9.08mmol)の塩化チオニルをゆっくり加えた。混合物を、室温にて20時間撹拌し、そして、濃縮した。残渣を、飽和炭酸水素ナトリウム溶液で処理し、ジクロロメタンによって抽出した。有機部分を、硫酸ナトリウムによって乾燥させ、そして、濃縮した。10gのシリカゲルによるクロマトグラフィー(ジクロロメタン/エタノール 100/0→95/5→90/10)により、1.55g(93%)の3−アミノ−3−(3−ブロモ−5−フルオロフェニル)プロピオン酸メチルエステルを得た。
UPLC(ACN−NH):Rt=1.02分
MS(ES):m/e=278.1(M+H
【0546】
1H-NMR (300MHz, CHLOROFORM-d): δ = 2.55 - 2.71 (m, 2H), 3.70 (s, 3H), 4.40 (dd, 1H), 7.06 (d, 1H), 7.15 (d, 1H), 7.33 (s, 1H) ppm.
【0547】
実施例17c
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[1−(3−ブロモ−5−フルオロフェニル)−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化273】
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【0548】
587.2mg(2.13mmol)の3−アミノ−3−(3−ブロモ−5−フルオロ−フェニル)−プロピオン酸メチルエステルを、8.2mlのN,N−ジメチルホルムアミド中に溶解し、そして、0℃に冷やした。この溶液に、8.2mlのジクロロメタン中の1100mg(2.36mmol)のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(2,5−ジオキソピロリジン−1−イル)オキシ]カルボニル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(実施例5c)及び0.89ml(6.38mmol)のトリエチルアミンの溶液を加えた。混合物を6℃にて20時間静置した。飽和塩化アンモニウム溶液を加え、そして、混合物をジクロロメタンによって抽出した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、そして、真空中で濃縮して、80%の純度で1.66g(125%)のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[1−(3−ブロモ−5−フルオロフェニル)−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.35分
MS(ES):m/e=628.5(M+H
MS(ES):m/e=626.4(M−H)、672.4(M+HCOO
【0549】
実施例17d
Tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1−(5−フルオロ−4’−ヒドロキシビフェニル−3−イル)−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化274】
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【0550】
17.4mlのトルエン中の558.0mg(0.71mmol)のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[1−(3−ブロモ−5−フルオロフェニル)−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートに、16.5mg(0.01mmol)のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、4.3mlのエタノール中の117.9mg(0.85mmol)の(4−ヒドロキシフェニル)ボロン酸及び4.4mlの水中の82.8mg(1.43mmol)のフッ化カリウムを加えた。混合物を、100℃にて4時間撹拌し、水で希釈し、酢酸エチルによって抽出した。有機相を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮した。10gのシリカゲルによるクロマトグラフィー(ジクロロメタン/エタノール 100/0→95/5→90/10)により、417mg(92%)のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1−(5−フルオロ−4’−ヒドロキシビフェニル−3−イル)−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.24分
MS(ES):m/e=640.5(M+H
MS(ES):m/e=638.5(M−H)、684.5(M+HCOO
【0551】
実施例17e
Tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({1−[5−フルオロ−4’−(2−フルオロエトキシ)ビフェニル−3−イル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化275】
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【0552】
234mg(0.37mmol)のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1−(5−フルオロ−4’−ヒドロキシビフェニル−3−イル)−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを、4.0mlのテトラヒドロフラン中に溶解した。238mg(0.73mmol)の炭酸セシウム及び120.9mg(0.70mmol)の1−ヨード−2−フルオロエタンを加えた。混合物を、室温にて20時間撹拌した。120.9mg(0.70mmol)の1−ヨード−2−フルオロエタンを加え、そして、混合物を、室温にて70時間撹拌し、水で希釈し、そして、酢酸エチルによって抽出した。有機相を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮した。10gのシリカゲルによるクロマトグラフィー(ジクロロメタン/エタノール 100/0→90/10)により、225mg(90%)のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({1−[5−フルオロ−4’−(2−フルオロエトキシ)ビフェニル−3−イル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.38分
MS(ES):m/e=686.2(M+H
MS(ES):m/e=730.5(M+HCOO
【0553】
実施例17f
3−({[(3R)−1−{3−[1−(Tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]プロパノイル}ピペリジン−3−イル]カルボニル}アミノ)−3−[5−フルオロ−4’−(2−フルオロエトキシ)ビフェニル−3−イル]プロパン酸
【化276】
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【0554】
220mg(0.32mmol)のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({1−[5−フルオロ−4’−(2−フルオロエトキシ)ビフェニル−3−イル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを、10.4mlのテトラヒドロフラン中に溶解した。3.85ml(0.39mmol)の0.1N 水酸化ナトリウム溶液を加えた。混合物を、室温にて20時間撹拌し、水と少量の1N 水酸化ナトリウム溶液で希釈し、そして、酢酸エチルによって抽出した。水層を、10%のクエン酸水溶液でpH=4.5にし、ジクロロメタン及びジクロロメタン/2−プロパノール 8/2で抽出した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、そして、真空中で濃縮して、150mg(70%)の3−({[(3R)−1−{3−[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]プロパノイル}ピペリジン−3−イル]カルボニル}アミノ)−3−[5−フルオロ−4’−(2−フルオロエトキシ)ビフェニル−3−イル]プロパン酸を得た。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.32分
MS(ES):m/e=672.3(M+H
MS(ES):m/e=670.4(M−H)
【0555】
実施例17g
(3S)−3−[5−フルオロ−4’−(2−フルオロエトキシ)ビフェニル−3−イル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化277】
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【0556】
148mg(0.22mmol)の3−({[(3R)−1−{3−[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]プロパノイル}ピペリジン−3−イル]カルボニル}アミノ)−3−[5−フルオロ−4’−(2−フルオロエトキシ)ビフェニル−3−イル]プロパン酸を、13.4mlのジオキサン中に懸濁した。0.55ml(2.20mmol)の4N 塩酸を加えた。混合物を、室温にて20時間撹拌し、次に、濃縮して、150mgを得、そしてそれを、HPLCによって精製した:
【0557】
【表23】
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【0558】
画分12は所望の異性体を含んでいた。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.12分
MS(ES):m/e=572.19(M+H
MS(ES):m/e=570.16(M−H)
【0559】
実施例18
(3S)−3−(5−{2−[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]エチル}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化278】
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【0560】
実施例18a
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−(5−{2−[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]エチル}ピリジン−3−イル)3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化279】
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【0561】
酢酸エチル(0.8mL)及びメタノール(013mL)中のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−(5−{[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]エチニル}ピリジン−3−イル)−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(20mg、30μmol)を、パラジウム担持木炭(10%、19mg)存在下、水素雰囲気下で室温にて4.45時間撹拌した。懸濁液を、セライトを通して濾過した。セライトをメタノールで徹底的に洗浄した。溶液を、減圧下で濃縮し、調製用HPLCによって精製して、13.9mgのtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−(5−{2−[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]エチル}ピリジン−3−イル)3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
【0562】
【表24】
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【0563】
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.31分
MS(ES):m/e=739.5(M+H
MS(ES):m/e=783.4(M+HCOO
【0564】
実施例18b
(3S)−3−(5−{2−[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]エチル}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−({[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]エチル}ピリジン−3−イル)−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(12.5mg、20μmol)を、ギ酸中で60℃まで30分間加熱した。そして、溶液を真空中で濃縮し、そして、残渣を調製用HPLCによって精製して、9.2mgの(3S)−3−(5−{2−[4−(2−フルオロエトキシ)フェニル]エチル}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸を得た。
【0565】
【表25】
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【0566】
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=0.69分
MS(ES):m/e=583.5(M+H
【0567】
実施例19
(3S)−3−(5−{2−[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]エチル}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化280】
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【0568】
実施例19a
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−(5−{2−[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]エチル}ピリジン−3−イル)−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化281】
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【0569】
酢酸エチル(1.2mL)及びメタノール(0.2mL)中のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−(5−{[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]エチニル}ピリジン−3−イル)−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(30mg、40μmol)を、パラジウム担持木炭(10%、3mg)の存在下、水素雰囲気下で室温にて2.5時間撹拌した。懸濁液をセライトを通して濾過した。セライトをメタノールで徹底的に洗浄した。溶液を、減圧下で濃縮し、そして、調製用HPLCによって精製して、21.9mgのtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−(5−{2−[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]エチル}ピリジン−3−イル)−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【0570】
【表26】
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【0571】
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.31分
MS(ES):m/e=739.5(M+H
【0572】
及び2.4mgのtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−(5−{2−[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]エテニル}ピリジン−3−イル)−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートのE/Z混合物を得た。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.38分
MS(ES):m/e=737.5(M+H
【0573】
実施例19b
(3S)−3−(5−{2−[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]エチル}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−(5−{2−[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]エチル}ピリジン−3−イル)−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(20mg、30μmol)を、ギ酸中で60℃まで50分間加熱した。そして、溶液を真空中で濃縮し、残渣を調製用HPLCによって精製して、12mgの(3S)−3−(5−{2−[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]エチル}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸を得た。
【0574】
【表27】
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【0575】
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=0.69分
MS(ES):m/e=583.3(M+H
【0576】
実施例20
(E/Z)(3S)−3−(5−{2−[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]エテニル}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化282】
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【0577】
Tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−({[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]エテニル}ピリジン−3−イル)−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(2.4mg、3.2μmol)を、ギ酸中で60℃まで40分間加熱した。そして、溶液を真空中で濃縮して、1.6mgの(E/Z)(3S)−3−(5−{2−[3−(2−フルオロエトキシ)フェニル]エテニル}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸を得た。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=0.75/0.77分
MS(ES):m/e=581.5(M+H
【0578】
実施例21
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({(1S)−3−メトキシ−1−[3−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化283】
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【0579】
Tert−ブチル−4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−1−(5−ヒドロキシピリジン−3−イル)−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(実施例4e、80mg、0.15mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(20mL)中に溶解した。炭酸セシウム(120mg、0.37mmol)及びエチレングリコールビスp−トルエンスルホン酸エステル(81mg、0.22mmol)を加えた。混合物を、室温にて2時間撹拌し、飽和塩化アンモニウム水溶液の添加によってクエンチし、酢酸エチルによって抽出した。合わせた抽出物を、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。
溶液を減圧下で濃縮し、そして、残渣をシリカゲルによる調製用薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン中の酢酸エチル60%)によって精製して、67mgのtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({(1S)−3−メトキシ−1−[3−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.39分
MS(ES):m/e=744.60(M+H
MS(ES):m/e=788.52(M+HCOO
【0580】
実施例22
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({3−メトキシ−1−[4−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化284】
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【0581】
100mg(0.18mmol)のtert−ブチル4−[3−((3R)−3−{[1−(4−ヒドロキシフェニル)−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル)−3−オキソプロピル]ピペリジン−1−カルボキシラート(実施例2b)を、7mlのN,N−ジメチルホルムアミド中に溶解した。179mg(0.55mmol)の炭酸セシウム及び102mg(0.28mmol)のエチレングリコールビスp−トルエンスルホン酸エステルを加えた。混合物を、室温にて48時間撹拌し、そして、濃縮した。残留物を飽和塩化アンモニウム水溶液及び酢酸エチルによって溶解した。水相を、3x20mlの酢酸エチルによって抽出した。抽出物を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、そして、濃縮して、195mgを得た。5gのシリカゲルによるクロマトグラフィー(ジクロロメタン/エタノール 100/0→95/5)により、95mg(63%)のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({3−メトキシ−1−[4−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.37〜1.38分
MS(ES):m/e=744.37(M+H
MS(ES):m/e=788.34(M+HCOO
【0582】
実施例23
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({(1S)−3−tert−ブトキシ−1−[4−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化285】
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【0583】
実施例23a
(S)−3−アミノ−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸tert−ブチルエステル
【化286】
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【0584】
1.00gの(5.52mmol)の市販の3−アミノ−3−(4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸を、20mlのtert−ブチルアセタート中に懸濁し、そして、混合物を15℃に冷やした。0.90ml(11.10mmol)の過塩素酸をゆっくり加え、そして、混合物を20℃にて1.5時間撹拌した。溶液を、飽和炭酸水素ナトリウム溶液で抽出した。水層を、炭酸ナトリウムでpH=8にし、そして、酢酸エチルによって抽出した。有機部分を、合わせ、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、そして、濃縮して、1.0g(60%)のラセミ3−アミノ−3−(4−ヒドロキシ−フェニル)−プロピオン酸tert−ブチルエステルを得た。これをHPLCによって鏡像異性体に分離した:
【0585】
【表28】
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【0586】
画分12は所望の異性体を含んでいた。
UPLC(ACN−NH):Rt=0.81分
MS(ES):m/e=239.18(M+H
MS(ES):m/e=236.18(M−H)、282.18(M+HCOO
【0587】
旋光度(P2000 Polarimeter、CHCl):[]D=−13.6°+/−0.11°
文献:[]D=−8.5°(正四面体:Tetrahedron: Asymmetry 18 (2007) 1554-1566, 3.6.72 Compound (S)-46)
【0588】
実施例23b
4−(3−{(R)−3−[(S)−2−tert−ブトキシカルボニル−1−(4−ヒドロキシフェニル)−エチルカルバモイル]ピペリジン−1−イル}−3−オキソプロピル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
【化287】
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【0589】
214.0mg(0.90mmol)の(S)−3−アミノ−3−(4−ヒドロキシフェニル)−プロピオン酸tert−ブチルエステルを、3.5mlのN,N−ジメチルホルムアミド中に溶解し、そして、0℃に冷やした。この溶液に、3.5mlのジクロロメタン中の466.4mg(1.00mmol)のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(2,5−ジオキソピロリジン−1−イル)オキシ]カルボニル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(実施例5c)及び0.38ml(2.71mmol)のトリエチルアミンの溶液を加えた。混合物を6℃にて20時間静置した。飽和塩化アンモニウム溶液を加え、そして、混合物をジクロロメタンによって抽出した。有機層を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮して、820mgを得た。5gのシリカゲルによるクロマトグラフィー(ジクロロメタン/エタノール 100/0→95/5→90/10)により、539mg(102%)の4−(3−{(R)−3−[(S)−2−tert−ブトキシカルボニル−1−(4−ヒドロキシフェニル)−エチルカルバモイル]ピペリジン−1−イル}−3−オキソプロピル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを得た。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.24分
MS(ES):m/e=588.5(M+H
MS(ES):m/e=586.6(M−H)、632.6(M+HCOO
【0590】
実施例23c
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({(1S)−3−tert−ブトキシ−1−[4−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化288】
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【0591】
270.0mg(0.46mmol)の4−(3−{(R)−3−[(S)−2−tert−ブトキシカルボニル−1−(4−ヒドロキシフェニル)−エチルカルバモイル]ピペリジン−1−イル}−3−オキソプロピル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを、17.7mlのN,N−ジメチルホルムアミド中に溶解した。449mg(1.38mmol)の炭酸セシウム及び255.3mg(0.69mmol)のエチレングリコールビスp−トルエンスルホン酸エステルを加えた。混合物を、室温にて20時間撹拌し、そして、濃縮した。残留物を、飽和塩化アンモニウム水溶液及び酢酸エチルによって溶解した。水相を3x20mlの酢酸エチルによって抽出した。抽出物を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。10gのシリカゲルによるクロマトグラフィー(ジクロロメタン/エタノール 100/0→90/10)により、227mg(63%)のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({(1S)−3−tert−ブトキシ−1−[4−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを得、そしてそれを、HPLCによって精製した:
【0592】
【表29】
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【0593】
UPLC(ACN−NH):Rt=1.48分
MS(ES):m/e=787.8(M+H
MS(ES):m/e=784.6(M−H)、830.6(M+HCOO
【0594】
実施例24
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({(1S)−3−メトキシ−1−[5−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)ピリジン−3−イル]−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化289】
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【0595】
Tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({(1S)−1−[5−(ベンジルオキシ)ピリジン−3−イル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(実施例5e、200mg、0.37mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(25.3mL)中に溶解した。炭酸セシウム(298mg、0.92mmol)及びエチレングリコールビスp−トルエンスルホン酸エステル(203mg、0.55mmol)を加えた。混合物を、室温にて2時間撹拌し、そして、5℃にて17時間保存した。混合物を、飽和塩化アンモニウム水溶液の添加によってクエンチし、そして、酢酸エチルによって抽出した。合わせた抽出物を、塩水で洗浄し、そして、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶液を減圧下で濃縮し、そして、残渣をシリカゲルによる調製用薄層クロマトグラフィー(酢酸エチル100%)によって精製して、109mgのtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({(1S)−3−メトキシ−1−[5−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)ピリジン−3−イル]−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
UPLC(ACN−NH):Rt=1.26分
MS(ES):m/e=745.6(M+H
MS(ES):m/e=789.5(M+HCOO
【0596】
実施例25
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({(1S)−3−tert−ブトキシ−1−[5−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)ピリジン−3−イル]−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化290】
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【0597】
実施例25a
5−(ベンジルオキシ)ピリジン−3−カルボニトリル
【化291】
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【0598】
DMF(33mL)中の3−(ベンジルオキシ)−5−ブロモピリジン(5.38g、20.4mmol、Harrowven et al. Tetrahedron, 2001, 57, 4447-4454)、シアン化銅(2.9g、32.6mmol)と一緒に160℃にて7時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び酢酸エチルを加え、そして、形成された懸濁液を、50℃にて15分間撹拌した。濾過後に、液相を分離した。沈殿物を、50℃にて酢酸エチル(500mL)及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)中で10%のDMFと共に粉砕し、濾過し、そして、相分離を行った。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び酢酸エチル中の10%のDMFを用いた沈殿物の処置を、2回繰り返し、そして、合わせた有機相を、塩水で洗浄し、そして、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶液を減圧下で濃縮し、そして、残渣をシリカゲルによるクロマトグラフィー(ヘキサン中の酢酸エチル、0→65%)によって精製して、3.13gの5−(ベンジルオキシ)ピリジン−3−カルボニトリルを得た。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ = 5.16 (s, 2 H), 7.35 - 7.55 (m, 6 H), 8.50 (d, 1 H), 8.58 (d, 1 H) ppm.
【0599】
実施例25b
tert−ブチル3−アミノ−3−[5−(ベンジルオキシ)ピリジン−3−イル]プロパ−2−エノアート
【化292】
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【0600】
ジイソプロピルアミン(12.8mL、91mmol)を、0℃にてジエチルエーテル(15mL、45mmol)中のエチルマグネシウム臭素の3M溶液、及び追加のジエチルエーテル(40mL)に加えた。1時間後に、t−ブチルアセタートを0℃にて加え、そして、撹拌を30分間続けた。ジエチルエーテル(40mL)中の5−(ベンジルオキシ)ピリジン−3−カルボニトリル(2.9g、13.8mmol)を0℃にて加えた。0℃にて2.5時間後に、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた。相を分離し、そして、水相をジエチルエーテルによって抽出した。合わせた抽出物を、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶液を減圧下で濃縮した、そして、残渣をシリカゲルによるクロマトグラフィー(ヘキサン中の酢酸エチル、0→45%)によって精製して、1.95gのtert−ブチル3−アミノ−3−[5−(ベンジルオキシ)ピリジン−3−イル]プロパ−2−エノアートを得た。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ = 1.53 (s, 9 H), 4.89 (s, 1 H), 5.14 (s, 2 H), 7.33 - 7.48 (m, 6 H), 8.42 (m, 2 H) ppm.
【0601】
実施例25c
tert−ブチル(3S)−3−アミノ−3−[5−(ベンジルオキシ)ピリジン−3−イル]プロパノアート
【化293】
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【0602】
アルゴン雰囲気下、クロロ(1,5−シクロオクタジエン)ロジウム(I)二量体(29mg、60μmol)及び(R)−(−)−1−[(S)−2−ジ−tert.−ブチルホスフィノ)フェロセニル]エチルジ−(4−トリフルオロメチルフェニル)ホスフィン(81mg、120μmol)に、2,2,2−トリフルオロエタノール(4mL)を加え、そして、溶液を40分間撹拌した。加圧容器内で脱気した2,2,2−トリフルオロエタノール(10mL)中のtert−ブチル3−アミノ−3−[5−(ベンジルオキシ)ピリジン−3−イル]プロパ−2−エノアート(1.95g、5.97mmol)に、ロジウム触媒溶液を加え、そして、溶液を10barの水素圧力下で50℃にて22時間撹拌した。同様に準備した2,2,2−トリフルオロエタノール(4mL)中のロジウム触媒液の添加を繰り返し、そして、10bar未満の水素圧力下、50℃にて更に16時間撹拌し続けた。溶液を減圧下で濃縮した、そして、残渣をシリカゲルによるクロマトグラフィー(ヘキサン中の酢酸エチル12→100%に続いて、酢酸エチル中のメタノール0→15%)によって精製して、1.16gの鏡像異性的に濃縮されたtert−ブチル(3S)−3−アミノ−3−[5−(ベンジルオキシ)ピリジン−3−イル]プロパノアートを得た。
【0603】
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ = 1.43 (s, 9 H), 2.59 (d, 2 H), 4.42 (t, 1 H), 5.12 (s, 2 H), 7.32 - 7.50 (m, 6 H), 8.23 (s, 1 H), 8.29 (m, 1 H) ppm.
旋光度(P2000 Polarimeter、CHCl):[]D=−15.5°(c=1.0g/100mLのCHCl
【0604】
実施例25d
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({(1S)−1−[5−(ベンジルオキシ)ピリジン−3−イル]−3−tert−ブトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化294】
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【0605】
DMF(13.4mL)中のtert−ブチル(3S)−3−アミノ−3−[5−(ベンジルオキシ)ピリジン−3−イル]プロパノアート(1.15g、3.5mmol)に、0℃にてジクロロメタン(13.5mL)中のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(2,5−ジオキソピロリジン−1−イル)オキシ]カルボニル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート及びトリエチルアミン(1.46mL、10.5mmol)を加えた。3時間後に、混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液の添加によってクエンチし、相を分離した、そして、水相をジエチルエーテルによって抽出した。合わせた有機抽出物を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮し、そして、残渣をシリカゲルによるクロマトグラフィー(ヘキサン中の酢酸エチル20→100%に続いて、酢酸エチル中のメタノール0→20%)によって精製して、1.76gのtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({(1S)−1−[5−(ベンジルオキシ)ピリジン−3−イル]−3−tert−ブトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
【0606】
1H-NMR (300 MHz, DMSOd6): δ = 0.79 - 1.08 (m, 3 H), 1.38 (s, 9 H), 1.35 (s, 9 H), 1.49-1.75 (m, 9 H), 2.29 (m, 3 H), 2.59 - 2.77 (m, 5 H), 2.89 - 3.13 (m, 1 H), 3.68 - 3.83 (m, 1 H), 3.83 - 3.97 (m, 2 H), 5.07 - 5.27 (m, 1 H), 5.17 (s, 2H), 7.28 - 7.51 (m, 6 H), 8.12 (br. s, 1 H), 8.24 (br. s, 1 H), 8.39 - 8.55 (m, 1 H)
【0607】
実施例25e
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−(5−ヒドロキシピリジン−3−イル)−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化295】
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【0608】
酢酸エチル(73mL)及びメタノール(12mL)中のTert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({(1S)−1−[5−(ベンジルオキシ)ピリジン−3−イル]−3−tert−ブトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(1.69g、2.49mmol)を、パラジウム担持木炭(10%、170mg)存在下、水素雰囲気下で室温にて20時間撹拌した。懸濁液をセライトを通して濾過した。セライトをメタノールで徹底的に洗浄した。溶液を減圧下で濃縮し、そして、残渣をシリカゲルによるクロマトグラフィー(酢酸エチル中のメタノール0→15%)によって精製して、1.37gのTert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−(5−ヒドロキシピリジン−3−イル)−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
【0609】
1H-NMR (400 MHz, DMSOd6, 80°C): δ = 0.85 - 1.09 (m, 2 H), 1.36 (s, 9 H), 1.41 (s, 9 H), 1.30 - 1.47 (m, 5 H), 1.55 - 1.72 (m, 4 H), 1.77 - 1.89 (m, 1 H), 2.29 (m, 3 H), 2.59 - 2.77 (m, 5 H), 2.89 - 3.13 (m, 1 H), 3.83 - 3.97 (m, 3 H), 5.03 - 5.25 (m, 1 H), 7.09 (t, 1 H), 7.88 - 8.09 (m, 2 H), 8.14 (d, 1 H), 9.55 (br., 1 H) ppm.
【0610】
実施例25f
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({(1S)−3−tert−ブトキシ−1−[5−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)ピリジン−3−イル]−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【0611】
4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−(5−ヒドロキシピリジン−3−イル)−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(200mg、0.34mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(39mL)中に溶解した。炭酸セシウム(277mg、0.85mmol)及びエチレングリコールビスp−トルエンスルホン酸エステル(188mg、0.51mmol)を加えた。混合物を室温にて4時間撹拌し、そして、炭酸セシウム(277mg、0.85mmol)及びエチレングリコールビスp−トルエンスルホン酸エステル(188mg、0.51mmol)の添加を繰り返し、そして、5℃にて撹拌を17時間続けた。混合物を、飽和塩化アンモニウム水溶液の添加によってクエンチし、そして、ジエチルエーテル及び酢酸エチルによって抽出した。合わせた抽出物を、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶液を減圧下で濃縮し、そして、残渣をシリカゲルによるクロマトグラフィー(ヘキサン中の酢酸エチル20%→100%に続いて、酢酸エチル中のジオキサン0→60%)によって精製して、207mgのtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({(1S)−3−tert−ブトキシ−1−[5−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)ピリジン−3−イル]−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
UPLC(ACN−NH):Rt=1.37分
MS(ES):m/e=787.5(M+H
MS(ES):m/e=785.5(M−H)、831.5(M+HCOO
【0612】
実施例26
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[3−メトキシ−1−{5−[4−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化296】
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【0613】
82.0mg(0.13mmol)のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({1−[5−(4−ヒドロキシフェニル)ピリジン−3−イル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(実施例7a)を、5.1mlのN,N−ジメチルホルムアミド中に溶解した。129mg(0.40mmol)の炭酸セシウム及び73.2mg(0.20mmol)のエチレングリコールビスp−トルエンスルホン酸エステルを加えた。混合物を、室温にて20時間撹拌し、そして、濃縮した。残留物を、飽和塩化アンモニウム水溶液及び酢酸エチルによって溶解した。水相を3x20mlの酢酸エチルによって抽出した。抽出物を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、そして、濃縮した。10gのシリカゲルによるクロマトグラフィー(ジクロロメタン/エタノール 100/0→90/10)により、64mg(59%)のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[3−メトキシ−1−{5−[4−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.30分
MS(ES):m/e=821.4(M+H
MS(ES):m/e=819.6(M−H)、865.5(M+HCOO
【0614】
実施例27
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−{5−[4−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化297】
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【0615】
実施例27a
tert−ブチル3−アミノ−3−[5−ブロモピリジン−3−イル]プロパ−2−エノアート
【化298】
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【0616】
ジイソプロピルアミン(9.2mL、65mmol)を、ジエチルエーテル(10.9mL、32.7mmol)中のエチルマグネシウム臭素の3M溶液及び追加のジエチルエーテル(20mL)に0℃にて加えた。0℃にて1時間後に、tert−ブチルアセタート(4.3mL、32.7mmol)を加え、そして、撹拌を30分間続けた。ジエチルエーテル(42mL)中の5−ブロモピリジン−3−カルボニトリル(2.0g、10.9mmol)を0℃にて加えた。0℃にて2時間後に、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた。相を分離し、そして、水相をジエチルエーテルによって抽出した。合わせた抽出物を、塩水で洗浄し、そして、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶液を減圧下で濃縮し、そして、残渣をシリカゲルによるクロマトグラフィー(ヘキサン中の酢酸エチル、0→60%)によって精製して、1.12gのtert−ブチル3−アミノ−3−(5−ブロモピリジン−3−イル)プロパ−2−エノアートを得た。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 1.44 (s, 9 H), 4.77 (s, 1 H), 7.15 (br., 2 H), 8.22 (t, 1 H), 8.75 (d, 1 H), 8.76 (d, 1 H) ppm.
【0617】
実施例27b
tert−ブチル(3S)−3−アミノ−3−(5−ブロモピリジン−3−イル)プロパノアート
【化299】
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【0618】
アルゴン雰囲気下、クロロ(1,5−シクロオクタジエン)ロジウム(I)二量体(39mg、80μmol)及び(R)−(−)−1−[(S)−2−ジ−tert.−ブチルホスフィノ)フェロセニル]エチルジ−(4−トリフルオロメチルフェニル)ホスフィン(108mg、160μmol)に、2,2,2−トリフルオロエタノール(5.8mL)を加え、そして、溶液を40分間撹拌した。加圧容器内で、脱気した2,2,2−トリフルオロエタノール(11.6mL)中のtert−ブチル3−アミノ−3−(5−ブロモピリジン−3−イル)プロパ−2−エノアート(1.59g、5.32mmol)に、ロジウム触媒溶液を加え、そして、溶液を11barの水素圧力下で50℃にて22時間撹拌した。溶液を減圧下で濃縮し、そして、残渣をシリカゲルによるクロマトグラフィー(ヘキサン中の酢酸エチル、12→100%に続いて、酢酸エチル中のメタノール0→15%)によって精製して、1.16gの鏡像異性的に濃縮されたtert−ブチル(3S)−3−アミノ−3−[5−(ベンジルオキシ)ピリジン−3−イル]プロパノアートを得た。
【0619】
1H-NMR (300 MHz, CDCl3): δ = 1.43 (s, 9 H), 2.59 (d, 2 H), 4.42 (t, 1 H), 7.92 (t, 1 H), 8.58 (d, 1 H), 8.53 (d, 1 H) ppm.
α=−17.6°(1.0g/100c=mL、CHCl
【0620】
実施例27c
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({(1S)−1−[5−ブロモピリジン−3−イル]−3−tert−ブトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化300】
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【0621】
DMF(17mL)中のtert−ブチル(3S)−3−アミノ−3−(5−ブロモピリジン−3−イル)プロパノアート(1.33g、4.42mmol)に、0℃にて、ジクロロメタン(17mL)中のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(2,5−ジオキソピロリジン−1−イル)オキシ]カルボニル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(実施例25c 2.54g、4.91mmol)及びトリエチルアミン(1.85mL、13.2mmol)を加えた。3時間後に、混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液の添加によってクエンチし、相を分離し、そして、水相をジエチルエーテルによって抽出した。合わせた有機抽出物を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮し、そして、残渣をシリカゲルによるクロマトグラフィー(ヘキサン中の酢酸エチル12→100%に続いて、酢酸エチル中のメタノール0→15%)によって精製して、2.1gのtert−ブチル4−[3−((3R)−3−{[(1S)−1−(5−ブロモピリジン−3−イル)−3−tert−ブトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル)−3−オキソプロピル]ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.35分
MS(ES):m/e=651.4/653.4(M+H
【0622】
実施例27d
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−{5−[4−(2−{[4−ヒドロキシフェニル]ピリジン−3−イル}−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化301】
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【0623】
トルエン(7.5mL)中のtert−ブチル4−[3−((3R)−3−{[(1S)−1−(5−ブロモピリジン−3−イル)−3−tert−ブトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル)−3−オキソプロピル]ピペリジン−1−カルボキシラート(200mg、307μmol)に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(14mg、0.01mmol)、エタノール(1.87mL)中の(4−ヒドロキシフェニル)ボロン酸(55mg、399μmol)及び水(1.87mL)中のフッ化カリウム(55mg、0.61mmol)を加えた。混合物を、100℃にて4時間撹拌し、水で希釈し、酢酸エチルによって抽出した。有機相を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をシリカゲルによるクロマトグラフィー(ヘキサン中の酢酸エチル12→100%に続いて、酢酸エチル中のメタノール0→15%)によって精製して、156mgのtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−{5−[4−(2−{[4−ヒドロキシフェニル]ピリジン−3−イル}−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.17分
MS(ES):m/e=665.5(M+H
MS(ES):m/e=663.5(M−H)、709.5(M+HCOO
【0624】
実施例27e
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−{5−[4−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【0625】
Tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−{5−[4−(2−{[4−ヒドロキシフェニル]ピリジン−3−イル}−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(100mg、0.15mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(17.4mL)中に溶解した。炭酸セシウム(122mg、0.38mmol)及びエチレングリコールビスp−トルエンスルホン酸エステル(84mg、0.23mmol)を加えた。混合物を室温にて4時間撹拌し、そして、炭酸セシウム(122mg、0.38mmol)及びエチレングリコールビスp−トルエンスルホン酸エステル(84mg、0.23mmol)の添加を繰り返し、そして、撹拌を5℃にて17時間続けた。混合物を、飽和塩化アンモニウム水溶液の添加によってクエンチし、そして、ジエチルエーテル及び酢酸エチルによって抽出した。合わせた抽出物を、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶液を減圧下で濃縮し、そして、残渣をシリカゲルによるクロマトグラフィー(ヘキサン中の酢酸エチル20→100%に続いて、酢酸エチル中のジオキサン0→60%)によって精製して、85mgのtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−{5−[4−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
UPLC(ACN−NH):Rt=1.44分
MS(ES):m/e=863.6(M+H
MS(ES):m/e=861.5(M−H)。
【0626】
実施例28
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({1−[5−(4−クロロ−3−シアノフェニル)ピリジン−3−イル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化302】
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【0627】
4mlのトルエン中の100.0mg(0.16mmol)のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[1−(5−ブロモピリジン−3−イル)−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(実施例8c)に、3.8mgのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、1.0mlのエタノール中の35.7mg(0.20mmol)の(4−クロロ−3−シアノフェニル)ボロン酸及び1.0mlの水中の29.6mg(0.51mmol)のフッ化カリウムを加えた。混合物を、100℃にて6時間撹拌し、水及び飽和炭酸水素ナトリウム溶液で希釈し、そして、酢酸エチルによって抽出した。有機相を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮した。10gのシリカゲルによるクロマトグラフィー(ジクロロメタン/エタノール 100/0→95/5→90/10)により、44mg(36%)のTert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({1−[5−(4−クロロ−3−シアノフェニル)ピリジン−3−イル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.27分
MS(ES):m/e=668.6(M+H
MS(ES):m/e=664.5(M−H)、710.5(M+HCOO
【0628】
実施例29
tert−ブチル−4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−1−{5−[(3−ブロモ−4−シアノベンジル)オキシ]ピリジン−3−イル}−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化303】
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【0629】
DMF(3mL)中のtert−ブチル−4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−1−(5−ヒドロキシピリジン−3−イル)−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(100mg、0.18mmol)に、を水素化ナトリウム(8mg、60% 0.2mmol)加えた。溶液を、0℃に冷やし、そして、撹拌しながら、2−ブロモ−4−(ブロモメチル)ベンゾニトリル(55mg、0.2mmol)を加えた。混合物を、室温に暖め、そして、45分後に、水及び酢酸エチルの添加によってクエンした。相を分離し、そして、水相を酢酸エチルによって抽出した。合わせた有機抽出物を真空中で濃縮し、そして、残渣を調製用HPLCによって精製して、46mgのtert−ブチル−4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−1−{5−[(3−ブロモ−4−シアノベンジル)オキシ]ピリジン−3−イル}−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
【0630】
【表30】
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【0631】
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.27分
MS(ES):m/e=740.3/742.3(M+H
【0632】
実施例30
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[3−メトキシ−1−{5−[3−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化304】
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【0633】
98.0mg(0.16mmol)のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({1−[5−(3−ヒドロキシフェニル)ピリジン−3−イル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(実施例6a)を、6.1mlのN,N−ジメチルホルムアミド中に溶解した。154mg(0.47mmol)の炭酸セシウム及び87.4mg(0.24mmol)のエチレングリコールビスp−トルエンスルホン酸エステルを加えた。混合物を、室温にて68時間撹拌し、そして、濃縮した。残留物を、飽和塩化アンモニウム水溶液及び酢酸エチルによって溶解した。水相を3x20mlの酢酸エチルによって抽出した。抽出物を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、そして、濃縮した。10gのシリカゲルによるクロマトグラフィー(ジクロロメタン/エタノール 100/0→90/10)により、70mg(49%)のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[3−メトキシ−1−{5−[3−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.33分
MS(ES):m/e=821.3(M+H
MS(ES):m/e=865.5(M+HCOO
【0634】
実施例31
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[3−メトキシ−1−{5−[2−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化305】
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【0635】
108.0mg(0.17mmol)のTert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({1−[5−(2−ヒドロキシフェニル)ピリジン−3−イル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(実施例8d)を、6.7mlのN,N−ジメチルホルムアミド中に溶解した。170mg(0.52mmol)の炭酸セシウム及び96.4mg(0.26mmol)のエチレングリコールビスp−トルエンスルホン酸エステルを加えた。混合物を、室温にて68時間撹拌し、そして、濃縮した。残留物を、飽和塩化アンモニウム水溶液及び酢酸エチルによって溶解した。水相を3x20mlの酢酸エチルによって抽出した。抽出物を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、そして、濃縮した。10gのシリカゲルによるクロマトグラフィー(ジクロロメタン/エタノール 100/0→90/10)により、55mg(37%)のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[3−メトキシ−1−{5−[2−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.30分
MS(ES):m/e=821.3(M+H
MS(ES):m/e=865.5(M+HCOO
【0636】
実施例32
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({1−[5−(4−クロロ−3−ニトロフェニル)ピリジン−3−イル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化306】
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【0637】
7mlのトルエン中の171.5mg(0.28mmol)のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[1−(5−ブロモピリジン−3−イル)−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(実施例8c)に、6.5mg(0.01mmol)のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、1.7mlのエタノール中の68.0mg(0.34mmol)の(4−クロロ−3−ニトロフェニル)ボロン酸及び1.7mlの水中の50.7mg(0.87mmol)のフッ化カリウムを加えた。混合物を、100℃にて60時間撹拌し、水で希釈し、酢酸エチルによって抽出した。有機相を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮した。10gのシリカゲルによるクロマトグラフィー(ジクロロメタン/エタノール 100/0→95/5→90/10)により、100mg(47%)のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({1−[5−(4−クロロ−3−ニトロフェニル)ピリジン−3−イル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.30分
MS(ES):m/e=686.2(M+H
MS(ES):m/e=730.4(M+HCOO
【0638】
実施例33
Tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({1−[5−フルオロ−4’−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)ビフェニル−3−イル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化307】
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【0639】
178.0mg(0.28mmol)の4−(3−{(R)−3−[1−(5−フルオロ−4’−ヒドロキシビフェニル−3−イル)−2−メトキシカルボニル−エチルカルバモイル]−ピペリジン−1−イル}−3−オキソプロピル)−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(実施例17d)を、10.7mlのN,N−ジメチルホルムアミド中に溶解した。272mg(0.84mmol)の炭酸セシウム及び154.6mg(0.42mmol)のエチレングリコールビスp−トルエンスルホン酸エステルを加えた。混合物を、室温にて70時間撹拌し、そして、濃縮した。残留物を、飽和塩化アンモニウム水溶液及び酢酸エチルによって溶解した。水相を3x20mlの酢酸エチルによって抽出した。抽出物を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、そして、濃縮した。10gのシリカゲルによるクロマトグラフィー(ジクロロメタン/エタノール 100/0→95/5)により、167mgを得、そしてそれを、HPLCでさらに精製して、27mg(11%)のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({1−[5−フルオロ−4’−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)ビフェニル−3−イル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.47分
MS(ES):m/e=838.4(M+H
MS(ES):m/e=882.4(M+HCOO
【0640】
実施例34
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−(5−{[4−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]エチニル}ピリジン−3−イル)−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化308】
[この文献は図面を表示できません]
【0641】
実施例34a
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−{5−[(4−ヒドロキシフェニル)エチニル]ピリジン−3−イル}−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化309】
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【0642】
1,2−ジメトキシエタン(3.5mL)及びn−ブチルアミン(0.91mL)中のtert−ブチル4−[3−((3R)−3−{[(1S)−1−(5−ブロモピリジン−3−イル)−3−tert−ブトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル)−3−オキソプロピル]ピペリジン−1−カルボキシラート(400mg、0.61mol)、ヨウ化銅(14mg、70μmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(71mg、60μmol)、4−[(トリメチルシリル)エチニル]フェノール(234mg、1.23mmol)の脱気した溶液に、80℃にて60分間かけてTHF(800μL、0.8mmol)中の1M テトラ−n−ブチルアンモニウムフッ化物溶液を加えた。80℃にて更に10分後に、混合物を、水で希釈し、室温に冷えた後で、酢酸エチルによって抽出した。有機相を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣を調製用HPLCによって精製して、338mgのtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−{5−[(4−ヒドロキシフェニル)エチニル]ピリジン−3−イル}−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
【0643】
【表31】
[この文献は図面を表示できません]
【0644】
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.31分
MS(ES):m/e=689.5(M+H
【0645】
実施例34b
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−(5−{[4−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]エチニル}ピリジン−3−イル)−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【0646】
Tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−{5−[(4−ヒドロキシフェニル)エチニル]ピリジン−3−イル}−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(60mg、0.09mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中に溶解した。炭酸セシウム(71mg、0.22mmol)及びエタン−1,2−ジイル ビス(4−メチルベンゼンスルホナート(48mg、0.13mmol)を加えた。混合物を室温にて25時間撹拌し、さらに、4及び6時間後に、炭酸セシウム(71mg、0.22mmol)及びエタン−1,2−ジイル ビス(4−メチルベンゼンスルホナート(48mg、0.13mmol)の添加を繰り返した。混合物を、飽和塩化アンモニウム水溶液の添加によってクエンチし、ジエチルエーテル及び酢酸エチルによって抽出した。合わせた抽出物を、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶液を減圧下で濃縮し、そして、残渣をシリカゲルによるクロマトグラフィー(ヘキサン中の酢酸エチル20%→100%に続いて、酢酸エチル中のジオキサン0→50%)によって精製して、48mgのtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−(5−{[4−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]エチニル}ピリジン−3−イル)−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.51分
MS(ES):m/e=887.7(M+H
【0647】
実施例35
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−(5−{[3−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]エチニル}ピリジン−3−イル)−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化310】
[この文献は図面を表示できません]
【0648】
実施例35a
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−{5−[(3−ヒドロキシフェニル)エチニル]ピリジン−3−イル}−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化311】
[この文献は図面を表示できません]
【0649】
DMF(1.5mL)及びn−ブチルアミン(0.68mL)中のtert−ブチル4−[3−((3R)−3−{[(1S)−1−(5−ブロモピリジン−3−イル)−3−tert−ブトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル)−3−オキソプロピル]ピペリジン−1−カルボキシラート(実施例27c、300mg、0.46mmol)、ヨウ化銅(13mg、70μmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(53mg、50μmol)の脱気した溶液に、100℃にて35分間かけてDMF(1.0mL)中の3−エチニルフェニル(103mg、0.88mmol)の溶液を加えた。100℃にて更に5分後に、混合物をDMSOで希釈し、そして、調製用HPLCによって精製して、289mgのtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−{5−[(3−ヒドロキシフェニル)エチニル]ピリジン−3−イル}−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
【0650】
【表32】
[この文献は図面を表示できません]
【0651】
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.33分
MS(ES):m/e=689.6(M+H
【0652】
実施例35b
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−(5−{[3−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]エチニル}ピリジン−3−イル)−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【0653】
Tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−{5−[(3−ヒドロキシフェニル)エチニル]ピリジン−3−イル}−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(40mg、0.06mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(6.7mL)中に溶解した。炭酸セシウム(47mg、0.15mmol)及びエタン−1,2−ジイル ビス(4−メチルベンゼンスルホナート(32mg、0.09mmol)を加えた。混合物を、室温にて4時間撹拌し、5℃にて72時間保存した。炭酸セシウム(47mg、0.15mmol)及びエタン−1,2−ジイル ビス(4−メチルベンゼンスルホナート(32mg、0.09mmol)の添加を繰り返し、そして、混合物を室温にて3時間撹拌した。混合物を、飽和塩化アンモニウム水溶液の添加によってクエンチし、酢酸エチルによって抽出した。合わせた抽出物を、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶液を減圧下で濃縮し、そして、残渣をシリカゲルによるクロマトグラフィー(ヘキサン中の酢酸エチル20%→100%に続いて、酢酸エチル中のジオキサン0→50%)によって精製して、24mgのtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−(5−{[3−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]エチニル}ピリジン−3−イル)−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt.=1.50分
MS(ES):m/e=887.5(M+H
【0654】
実施例36
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−(5−{2−[4−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]エチル}ピリジン−3−イル)−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化312】
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【0655】
実施例36a
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−{5−[2−(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ピリジン−3−イル}−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化313】
[この文献は図面を表示できません]
【0656】
酢酸エチル(8.1mL)及びメタノール(1.34mL)中のTert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−{5−[(4−ヒドロキシフェニル)エチニル]ピリジン−3−イル}−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(190mg、0.28mmol)を、パラジウム担持木炭(10%、19mg)の存在下、水素雰囲気下で室温にて4.45時間撹拌した。懸濁液をセライトを通して濾過した。セライトをメタノールで徹底的に洗浄した。溶液を減圧下で濃縮し、調製用HPLCによって精製して、89mgのtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−{5−[2−(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ピリジン−3−イル}−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
【0657】
【表33】
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【0658】
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.18分
MS(ES):m/e=693.6(M+H
【0659】
実施例36b
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−(5−{2−[4−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]エチル}ピリジン−3−イル)−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【0660】
Tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−{5−[(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ピリジン−3−イル}−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(67mg、0.10mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(9.7mL)中に溶解した。炭酸セシウム(79mg、0.24mmol)及びエタン−1,2−ジイル ビス(4−メチルベンゼンスルホナート)(54mg、0.15mmol)を加えた。混合物を、室温にて4時間撹拌し、飽和塩化アンモニウム水溶液の添加によってクエンチし、酢酸エチルによって抽出した。合わせた抽出物を、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶液を減圧下で濃縮し、そして、残渣をシリカゲルによるクロマトグラフィー(ヘキサン中の酢酸エチル20%→100%に続いて、酢酸エチル中のジオキサン0→60%)によって精製して、64mgのtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−(5−{2−[4−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]エチル}ピリジン−3−イル)−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
UPLC(ACN−NH):Rt=1.48分
MS(ES):m/e=891.6(M+H
【0661】
実施例37
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−(5−{2−[3−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]エチル}ピリジン−3−イル)−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化314】
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【0662】
実施例37a
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−{5−[(3−ヒドロキシフェニル)エチル]ピリジン−3−イル}−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【化315】
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【0663】
酢酸エチル(8.5mL)及びメタノール(1.4mL)中のTert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−{5−[(3−ヒドロキシフェニル)エチニル]ピリジン−3−イル}−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(200mg、0.29mmol)を、パラジウム担持木炭(10%、20mg)の存在下、水素雰囲気下で室温にて7時間撹拌し、さらに、パラジウム担持木炭(10%、20mg)の添加を4時間後に繰り返した。懸濁液をセライトを通して濾過した。セライトをメタノールで徹底的に洗浄した。溶液を減圧下で濃縮し、そして、残渣を調製用HPLCによって精製して、125mgのtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−{5−[2−(3−ヒドロキシフェニル)エチル]ピリジン−3−イル}−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
【0664】
【表34】
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【0665】
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.19分
MS(ES):m/e=693.5(M+H
【0666】
実施例37b
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−(5−{2−[3−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]エチル}ピリジン−3−イル)−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート
【0667】
Tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−{5−[(3−ヒドロキシフェニル)エチル]ピリジン−3−イル}−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(67mg、0.10mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(9.7mL)中に溶解した。炭酸セシウム(79mg、0.24mmol)及びエタン−1,2−ジイル ビス(4−メチルベンゼンスルホナート(54mg、0.15mmol)を加えた。混合物を、室温にて4時間撹拌し、飽和塩化アンモニウム水溶液の添加によってクエンチし、そして、酢酸エチルによって抽出した。合わせた抽出物を、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶液を減圧下で濃縮し、そして、残渣をシリカゲルによるクロマトグラフィー(ヘキサン中の酢酸エチル20%→100%に続いて、酢酸エチル中のジオキサン0→50%)によって精製して、49mgのtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−(5−{2−[3−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]エチル}ピリジン−3−イル)−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートを得た。
UPLC(ACN−HCOOH):Rt=1.43分
MS(ES):m/e=891.5(M+H
【0668】
実施例38
(3S)−3−[3−(2−[18F]フルオロエトキシ)フェニル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化316】
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【0669】
直接標識による放射性合成:
18F]フッ化物を、RDS111サイクロトロンにおける11MeV陽子ビームを用いた98%の18O濃縮水標的の衝撃による18O(p、n)18F核反応によって生じさせた。[18F]フッ化物水溶液を小さい陰イオン交換Sep−Pak(商標) Plus QMAカートリッジ(Waters)(5mlの0.5M KCO溶液及び10mLの水であらかじめ調整した)で捕捉した。放射能を、溶液混合物(0.5mlの水中の1.0mgのKCO及び1.5mlのMeCN中の5.27mgのK222)でQMAカートリッジから5mLの円錐Wheatonバイアルに溶出した。溶媒を110℃にて窒素気流下で留去した。共沸乾燥をアセトニトリル1.0mLずつ用いて3回繰り返した。次に、無水MeCN(300μL)中のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{3−メトキシ−1−[3−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(実施例21、2.0mg、2.69μmol)のジアステレオマー混合物を、乾燥させた[18F]KF−K222に加えた。密封したバイアル中で100℃にて10分間加熱した後に、容器を冷やし、そして、0.5MのNaOH(100μL)を加えた。撹拌を25℃にて10分間続け後、1MのHCl(200μL)を加えた。そして、再び密封したバイアルを再び100℃にて10分間加熱した。冷ました後に、反応混合物を4mLの水で希釈し、分取用HPLC(Zorbax Bonus RP 5μm C18-HL(9.4x250mm)、17/83/0.1−アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸(体積対体積対体積の比)、4mL/分、(3S)−3−[3−(2−[18F]フルオロ−エトキシ)フェニル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸の保持時間:18.3−19.5分;(3R)−3−[3−(2−[18F]フルオロ−エトキシ)フェニル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸の保持時間:12.8−14.0分)に供した。集めた画分を20mLの水で希釈し、あらかじめ調整したSep−Pak(商標) Light C18カートリッジ(5mlのEtOH及び10mLの水であらかじめ調整した)に供した。カートリッジを5mLの水で洗浄し、次に、放射能を1.5mLのEtOHで溶出した。90℃にて窒素気流下でのEtOHの完全な留去後に、水(300μL)で最終的なトレーサーを溶解して、73〜297MBqの(3S)−3−[3−(2−[18F]フルオロ−エトキシ)フェニル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸(放射化学的収率:14±5.4% d.c.;合成時間:116±9.6分)を得た。放射化学純度が>99%であった。F−18標識生成物を、分析用HPLC(カラム:ACE, C18 RP、50x4.6mm、3μ、2ml/分(Agilent)、溶媒A:HO+0.1%のTFA、溶媒B:MeCN+0.1%のTFA、グラジエント:5%のBから7分の間に40%のBへ)によるF−19非放射性標準物質(実施例1)との混合注入で識別した。
【0670】
間接標識による放射性合成:
18F]フッ化物を、RDS111サイクロトロンにおける11MeV陽子ビームを用いた98%の18O濃縮水標的の衝撃による18O(p、n)18F核反応によって生じさせた。[18F]フッ化物水溶液を、小さい陰イオン交換Sep−Pak(商標) Plus QMAカートリッジ(Waters)(5mlの0.5M KCO溶液及び10mLの水であらかじめ調整した)で捕捉した。放射能を、溶液混合物(0.5mlの水中の1.0mgのKCO及び1.5mlのMeCN中の5.27mgのK222)でQMAカートリッジから5mLの円錐Wheatonバイアルに溶出した。溶媒を110℃にて窒素気流下で留去した。共沸乾燥を、アセトニトリル1.0mLずつ用いて3回繰り返した。500μLのオルトジクロロベンゼン(o−DCB)を乾燥させた[18F]KF−K222に加えた。密封したバイアル中で100℃にて2分間加熱した後に、容器を冷やし、次に、4−ニトロ−ベンゼンスルホン酸2−ブロモ−エチルエステル(10mg、32.24μmol)を加えた。再び密封したバイアルを、再び130℃にて10分間加熱した。その後、反応混合物を再び冷やし、そして、チューブが付いた2本の針を、テフロン(登録商標)膜密封反応バイアルに突き通した。一方のチューブを窒素流量調整弁に接続し、もう片方のチューブを400μLのDMFを入れた第二のバイアルに接続した。反応混合物を通した窒素ガスの一定のわずかな流量を使用して、この混合物を100℃にて更に20分間加熱すると同時に、窒素が400μLのDMFを通して絶えずバブリングされる第二のバイアルに、この窒素気流を導いた。加熱と窒素気流により、バイアル1中の形成された2−[18F]フルオロ−1−ブロモエタンは常にバイアル2に移される。20分後、バイアル2における放射能の更なる増加が検出できなかったので、蒸留を終了した。
【0671】
別々のバイアルに、tert−ブチル−4−{3−[(3R)−3−{[1−(5−ヒドロキシピリジン−3−イル)−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(実施例4e、2.50mg、4.58μmol)を、100μLのDMF中に溶解した。そして、2MのNaOH溶液を加え(20μL、40.0μmol)、25℃にて1分間静置した後に、この混合物を400μLのDMSO中の2−[18F]フルオロ−1−ブロモエタンが入っているバイアル2に加えた。密封したバイアル2を100℃にて25分間加熱した。冷却した後に、更に100μLの2M NaOHを反応混合物に加え、そして、撹拌を25℃にて15分間続けた。溶液を200μLの4M HClで酸性化し、密封したバイアル中で100℃にて10分間加熱した。反応混合物を4MのNaOHで中和し、3mLの水で希釈し、そして、分取用HPLC(Zorbax Bonus RP 5μm C18-HL(9.4x250mm)、17/83/0.1−アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸(体積対体積対体積の比)、4mL/分、(3S)−3−[3−(2−[18F]フルオロ−エトキシ)フェニル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸の保持時間:13.4−14.7分;(3R)−3−[3−(2−[18F]フルオロ−エトキシ)フェニル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸の保持時間:8.6−9.7分)に供した。集めた画分を20mLの水で希釈し、あらかじめ調整したSep−Pak(商標) Light C18カートリッジに供した(5mlのEtOH及び10mLであらかじめ調整した)。カートリッジを5mLの水で洗浄し、次に、放射能を1.5mLのEtOHで溶出した。90℃にて窒素気流下でのEtOHの完全な留去後に、最終的なトレーサーを水(100μL)で溶解して、10〜15MBqの(3S)−3−[3−(2−[18F]フルオロ−エトキシ)−フェニル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸(放射化学的収率:3±1.7% d.c.;合成時間:195±14.3分)を得た。放射化学純度が>99%あった。F−18標識生成物を、分析用HPLC(カラム:ACE, C18 RP、50x4.6mm、3μ、2ml/分(Agilent)、溶媒A:HO+0.1%のTFA、溶媒B:MeCN+0.1%のTFA、グラジエント:5%のBから7分の間に40%のBへ)によるF−19非放射性標準物質(実施例1)との混合注入で識別した。
【0672】
実施例39
(3S)−3−[4−(2−[18F]フルオロエトキシ)フェニル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化317】
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【0673】
18F]フッ化物を、RDS111サイクロトロンにおける11MeV陽子ビームを用いた98%の18O濃縮水標的の衝撃による18O(p、n)18F核反応によって生じさせた。[18F]フッ化物水溶液を、小さい陰イオン交換Sep−Pak(商標) Plus QMAカートリッジ(Waters)(5mlの0.5M KCO溶液及び10mLの水であらかじめ調整した)で捕捉した。放射能を、溶液混合物(0.5mlの水中の1.0mgのKCO及び1.5mlのMeCN中の5.27mgのK222)でQMAカートリッジから5mLの円錐Wheatonバイアルに溶出した。溶媒を110℃にて窒素気流下で留去した。共沸乾燥を、アセトニトリル1.0mLずつ用いて3回繰り返した。次に、無水MeCN(300μL)中のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({3−メトキシ−1−[4−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(実施例22、2.0mg、2.69μmol)のジアステレオマー混合物を、乾燥させた[18F]KF−K222に加えた。密封したバイアル中で100℃にて10分間加熱した後に、容器を冷やし、0.5MのNaOH(100μL)を加えた。撹拌を25℃にて10分間続けた後に、1MのHCl(200μL)を加えた。次に、再び密封したバイアルを、再び100℃にて10分間加熱した。冷ました後、反応混合物を、4mLの水で希釈し、そして、分取用HPLC(Zorbax Bonus RP 5μm C18-HL(9.4x250mm)、19/81/0.1−アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸(体積対体積対体積の比)、4mL/分、(3S)−3−[4−(2−[18F]フルオロエトキシ)フェニル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸の保持時間:10.3−12.4分;(3R)−3−[4−(2−[18F]フルオロエトキシ)フェニル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸の保持時間:8.3−10.3分)に供した。集めた画分を20mLの水で希釈し、あらかじめ調整したSep−Pak(商標) Light C18カートリッジに供した(5mlのEtOH及び10mLであらかじめ調整した)。カートリッジを5mLの水で洗浄し、次に、放射能を1.5mLのEtOHで溶出した。90℃にて窒素気流下でのEtOHの完全な留去後に、最終的なトレーサーを水(300μL)で溶解し、そして、濾過滅菌して、115〜151MBqの(3S)−3−[4−(2−[18F]フルオロエトキシ)−フェニル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸(放射化学的収率:11±4.0% d.c.;合成時間:108±10.5分)を得た。放射化学純度が>99%あった。F−18標識生成物を、分析用HPLC(カラム:ACE, C18 RP、50x4.6mm、3μ、2ml/分(Agilent)、溶媒A:HO+0.1%のTFA、溶媒B:MeCN+0.1%のTFA、グラジエント:5%のBから7分の間に50%のBへ)によるF−19非放射性標準物質(実施例2)との混合注入で識別した。
【0674】
実施例40
(3S)−3−[5−(2−[18F]フルオロエトキシ)ピリジン−3−イル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化318】
[この文献は図面を表示できません]
【0675】
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({3−メトキシ−1−[5−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)ピリジン−3−イル]−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートの標識
【0676】
18F]フッ化物を、RDS111サイクロトロンにおける11MeV陽子ビームを用いた98%の18O濃縮水標的の衝撃による18O(p、n)18F核反応によって生じさせた。[18F]フッ化物水溶液を小さい陰イオン交換Sep−Pak(商標) Plus QMAカートリッジ(Waters)(5mlの0.5M KCO溶液及び10mLの水であらかじめ調整した)で捕捉した。放射能を、溶液混合物(0.5mlの水中の1.0mgのKCO及び1.5mlのMeCN中の5.27mgのK222)でQMAカートリッジから5mLの円錐Wheatonバイアルに溶出した。溶媒を110℃にて窒素気流下で留去した。共沸乾燥をアセトニトリル1.0mLずつ用いて3回繰り返した。次に、無水MeCN(300μL)中のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{3−メトキシ−1−[5−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)ピリジン−3−イル]−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(実施例24、2.0mg、2.68μmol)のジアステレオマー混合物を、乾燥[18F]KF−K222に加えた。密封したバイアル中で100℃にて10分間加熱した後に、容器を冷やし、そして、0.5MのNaOH(100μL)を加えた。撹拌を25℃にて10分間続け後、1MのHCl(200μL)を加えた。そして、再び密封したバイアルを再び100℃にて10分間加熱した。冷ました後に、反応混合物を4mLの水で希釈し、分取用HPLC(Phenomenex Gemini5μm C18 110A(SN比:337148−3;10.0x250mm)、10/90/0.1−アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸(体積対体積対体積の比)、4mL/分、(3S)−3−[5−(2−[18F]フルオロエトキシ)ピリジン−3−イル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸の保持時間:15.1−17.0分;(3R)−3−[5−(2−[18F]フルオロエトキシ)ピリジン−3−イル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸の保持時間:8.0−8.4分)に供した。集めた画分を40mLの水で希釈し、あらかじめ調整したSep−Pak(商標) Plus C18カートリッジ(5mlのEtOH及び10mLであらかじめ調整した)に供した。カートリッジを5mLの水で洗浄し、次に、放射能を1.5mLのEtOHで溶出した。90℃にて窒素気流下でのEtOHの完全な留去後に、水(300μL)で最終的なトレーサーを溶解して、113〜168MBqの(3S)−3−[5−(2−[18F]フルオロエトキシ)ピリジン−3−イル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸(放射化学的収率:8.7±1.5% d.c.;合成時間:132±15.4分)を得た。放射化学純度が>99%であった。F−18標識生成物を、分析用HPLC(カラム:Phenomenex Gemini, C18 RP、50x4.6mm、3μ、1.5ml/分(Agilent)、溶媒A:HO+0.1%のTFA、溶媒B:MeCN+0.1%のTFA、アイソクラチック12%のBで7分間)によるF−19非放射性標準物質(実施例3)との混合注入で識別した。
【0677】
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({(1S)−3−メトキシ−1−[5−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)ピリジン−3−イル]−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートの標識
【0678】
18F]フッ化物を、RDS111サイクロトロンにおける11MeV陽子ビームを用いた98%の18O濃縮水標的の衝撃による18O(p、n)18F核反応によって生じさせた。[18F]フッ化物水溶液を、小さい陰イオン交換Sep−Pak(商標) Plus QMAカートリッジ(Waters)(5mlの0.5M KCO溶液及び10mLの水であらかじめ調整した)で捕捉した。放射能を、溶液混合物(0.5mlの水中の1.0mgのKCO及び1.5mlのMeCN中の5.27mgのK222)でQMAカートリッジから5mLの円錐Wheatonバイアルに溶出した。溶媒を110℃にて窒素気流下で留去した。共沸乾燥を、アセトニトリル1.0mLずつ用いて3回繰り返した。次に、無水MeCN(300μL)中のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({(1S)−3−メトキシ−1−[5−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)ピリジン−3−イル]−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(実施例24、2.0mg、2.68μmol)を、乾燥させた[18F]KF−K222に加えた。密封したバイアル中で100℃にて10分間加熱した後に、容器を冷やし、次に、0.5MのNaOH(100μL)を加えた。次に、再び密封したバイアルを、再び100℃にて10分間加熱した。冷ました後に、反応混合物を、4mLの水で希釈し、そして、分取用HPLC(Phenomenex Gemini 5μm C18 110A(SN比:337148−3;10.0x250mm)、10/90/0.1−アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸(体積対体積対体積の比)、4mL/分、(3S)−3−[5−(2−[18F]フルオロエトキシ)ピリジン−3−イル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸の保持時間:15.4−18.4分)に供した。集めた画分を40mLの水で希釈し、あらかじめ調整したSep−Pak(商標) Plus C18カートリッジに供した(5mlのEtOH及び10mLであらかじめ調整した)。カートリッジを5mLの水で洗浄し、次に、放射能を1.5mLのEtOHで溶出した。90℃にて窒素気流下でのEtOHの完全な留去後に、最終的なトレーサーを水(100μL)で溶解して、127〜435MBqの(3S)−3−[5−(2−[18F]フルオロエトキシ)ピリジン−3−イル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸(放射化学的収率:19.5±4.6% d.c.;合成時間:117±10分)を得た。放射化学純度が>99%あり、そして、比放射能が38〜107GBq/μmolであった。F−18標識生成物を、分析用HPLC(カラム:Phenomenex Gemini, C18 RP、50x4.6mm、3μ、1.5ml/分(Agilent)、溶媒A:HO+0.1%のTFA、溶媒B:MeCN+0.1%のTFA、アイソクラチック 7分間12%のB)によるF−19非放射性標準物質(実施例3)との混合注入で識別した。
【0679】
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({(1S)−3−tert−ブトキシ−1−[5−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)ピリジン−3−イル]−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートの標識
【0680】
18F]フッ化物を、RDS111サイクロトロンにおける11MeV陽子ビームを用いた98%の18O濃縮水標的の衝撃による18O(p、n)18F核反応によって生じさせた。[18F]フッ化物水溶液を、小さい陰イオン交換Sep−Pak(商標) Plus QMAカートリッジ(Waters)(5mlの0.5M KCO溶液及び10mLの水であらかじめ調整した)で捕捉した。放射能を、溶液混合物(0.5mlの水中の2.28mgのKCO及び1.5mlのMeCN中の5.27mgのK222)でQMAカートリッジから5mLの円錐Wheatonバイアルに溶出した。溶媒を110℃にて窒素気流下で留去した。共沸乾燥を、アセトニトリル1.0mLずつ用いて3回繰り返した。次に、無水MeCN(400μL)中のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({(1S)−3−tert−ブトキシ−1−[5−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)ピリジン−3−イル]−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(実施例25、4.0mg、5.08μmol)を、乾燥させた[18F]CsF−K222に加えた。密封したバイアル中で100℃にて2分間加熱した後に、容器を冷やし、そして、1MのHCl(400μL)を加えた。次に、再び密封したバイアルを、再び100℃にて12分間加熱した。冷ました後、反応混合物を4mLの水で希釈し、そして、分取用HPLC(Phenomenex Gemini 5μm C18 110A(SN比:337148−3;10.0x250mm)、9/91/0.1−アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸(体積対体積対体積の比)、4mL/分、(3S)−3−[3−(2−[18F]フルオロエトキシ)ピリジン−3−イル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸の保持時間:11.0−17.2分)に供した。集めた画分を40mLの水で希釈し、あらかじめ調整したSep−Pak(商標) Plus C18カートリッジに供した(5mlのEtOH及び10mLであらかじめ調整した)。カートリッジを5mLの水で洗浄し、次に、放射能を1.0mLのEtOHで溶出した。90℃にて窒素気流下でのEtOHの完全な留去後に、最終的なトレーサーを水(100μL)で溶解して、154〜1351MBqの(3S)−3−[5−(2−[18F]フルオロエトキシ)ピリジン−3−イル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸(放射化学的収率:21.3±5.9% d.c.;合成時間:126±20分)を得た。放射化学純度が>99%あり、そして、比放射能が28.5〜61.2GBq/μmolであった。F−18標識生成物を、分析用HPLC(カラム:Phenomenex Gemini, C18 RP、50x4.6mm、3μ、2ml/分(Agilent)、溶媒A:HO+0.1%のTFA、溶媒B:MeCN+0.1%のTFA、アイソクラチック 7分間12%のB)によるF−19非放射性標準物質(実施例3)との混合注入で識別した。
【0681】
実施例41
(3S)−3−{5−(2−[18F]フルオロエトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化319】
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【0682】
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[3−メトキシ−1−{5−[4−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートの標識
【0683】
18F]フッ化物を、RDS111サイクロトロンにおける11MeV陽子ビームを用いた98%の18O濃縮水標的の衝撃による18O(p、n)18F核反応によって生じさせた。[18F]フッ化物水溶液を小さい陰イオン交換Sep−Pak(商標) Plus QMAカートリッジ(Waters)(5mlの0.5M KCO溶液及び10mLの水であらかじめ調整した)で捕捉した。放射能を、溶液混合物(0.5mlの水中の1.0mgのKCO及び1.5mlのMeCN中の5.27mgのK222)でQMAカートリッジから5mLの円錐Wheatonバイアルに溶出した。溶媒を110℃にて窒素気流下で留去した。共沸乾燥をアセトニトリル1.0mLずつ用いて3回繰り返した。次に、無水MeCN(300μL)中のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[3−メトキシ−1−{5−[4−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(実施例26、2.0mg、2.44μmol)のジアステレオマー混合物を、乾燥[18F]KF−K222に加えた。密封したバイアル中で100℃にて10分間加熱した後に、容器を冷やし、そして、0.5MのNaOH(100μL)を加えた。撹拌を25℃にて10分間続け後、1MのHCl(200μL)を加えた。そして、再び密封したバイアルを再び100℃にて10分間加熱した。冷ました後に、反応混合物を4mLの水で希釈し、分取用HPLC(ACE 5μm C18 HL(10.0x250mm)、グラジエント(20分):20/80/0.1−35/65/0.1 アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸(体積対体積対体積の比)、4mL/分、(3S)−3−{5−[4−(2−[18F]フルオロエトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸の保持時間:15.5−16.8分;(3R)−3−{5−[4−(2−[18F]フルオロエトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸の保持時間:13.2−15.4分)に供した。集めた画分を40mLの水で希釈し、あらかじめ調整したSep−Pak(商標) Plus C18カートリッジ(5mlのEtOH及び10mLであらかじめ調整した)に供した。カートリッジを5mLの水で洗浄し、次に、放射能を1.5mLのEtOHで溶出した。90℃にて窒素気流下でのEtOHの完全な留去後に、水(300μL)で最終的なトレーサーを溶解して、65〜163MBqの(3S)−3−{5−[4−(2−[18F]フルオロエトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸(放射化学的収率:9.0±1.0% d.c.;合成時間:128±10.0分)を得た。放射化学純度が>99%であった。F−18標識生成物を、分析用HPLC(カラム:ACE, C18 RP、50x4.6mm、3μ、2ml/分(Agilent)、溶媒A:HO+0.1%のTFA、溶媒B:MeCN+0.1%のTFA、アイソクラチック 7分間15%のB)によるF−19非放射性標準物質(実施例7)との混合注入で識別した。
【0684】
tert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−{5−[4−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラートの標識
【0685】
18F]フッ化物を、RDS111サイクロトロンにおける11MeV陽子ビームを用いた98%の18O濃縮水標的の衝撃による18O(p、n)18F核反応によって生じさせた。[18F]フッ化物水溶液を小さい陰イオン交換Sep−Pak(商標) Plus QMAカートリッジ(Waters)(5mlの0.5M KCO溶液及び10mLの水であらかじめ調整した)で捕捉した。放射能を、溶液混合物(0.5mlの水中の2.28mgのCsCO及び1.5mlのMeCN中の5.27mgのK222)でQMAカートリッジから5mLの円錐Wheatonバイアルに溶出した。溶媒を110℃にて窒素気流下で留去した。共沸乾燥をアセトニトリル1.0mLずつ用いて3回繰り返した。次に、無水MeCN(300μL)中のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−{5−[4−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(実施例27、2.0mg、2.31μmol)を、乾燥[18F]CsF−K222に加えた。密封したバイアル中で100℃にて15分間加熱した後に、容器を冷やし、そして、1MのHCl(150μL)を加えた。そして、再び密封したバイアルを再び100℃にて10分間加熱した。冷ました後に、反応混合物を、1MのNaOH(150μL)で中和し、4mLの水で希釈し、分取用HPLC(ACE 5μm C18 HL(10.0x250mm)、グラジエント(20分):21/79/0.1−アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸(体積対体積対体積の比)、4mL/分、(3S)−3−{5−[4−(2−[18F]フルオロエトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸の保持時間:13.0分)に供した。集めた画分を30mLの水で希釈し、あらかじめ調整したSep−Pak(商標) Plus C18カートリッジ(5mlのEtOH及び10mLであらかじめ調整した)に供した。カートリッジを5mLの水で洗浄し、次に、放射能を1.0mLのEtOHで溶出した。90℃にて窒素気流下でのEtOHの完全な留去後に、水(300μL)で最終的なトレーサーを溶解して、226MBqの(3S)−3−{5−[4−(2−[18F]フルオロエトキシ)フェニル]ピリジン−3−イル}−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸(放射化学的収率:11% d.c.;合成時間:113分)を得た。放射化学純度が>99%であった。F−18標識生成物を、分析用HPLC(カラム:ACE, C18 RP、50x4.6mm、3μ、2ml/分(Agilent)、溶媒A:HO+0.1%のTFA、溶媒B:MeCN+0.1%のTFA、アイソクラチック 7分間15%のB)によるF−19非放射性標準物質(実施例7)との混合注入で識別した。
【0686】
実施例42
(3S)−3−[5−(3−シアノ−4−[18F]フルオロフェニル)ピリジン−3−イル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化320】
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【0687】
18F]フッ化物を、RDS111サイクロトロンにおける11MeV陽子ビームを用いた98%の18O濃縮水標的の衝撃による18O(p、n)18F核反応によって生じさせた。[18F]フッ化物水溶液を小さい陰イオン交換Sep−Pak(商標) Plus QMAカートリッジ(Waters)(5mlの0.5M KCO溶液及び10mLの水であらかじめ調整した)で捕捉した。放射能を、溶液混合物(100μLの水中の2.8mgのKHCO及び1.9mLのMeCN中の10.4mgのK222)でQMAカートリッジから5mLの円錐Wheatonバイアルに溶出した。溶媒を110℃にて窒素気流下で留去した。共沸乾燥をアセトニトリル1.0mLずつ用いて3回繰り返した。次に、無水DMSO(300μL)中の4−[3−((R)−3−{1−[5−(4−クロロ−3−シアノ−フェニル)−ピリジン−3−イル]−2−メトキシカルボニル−エチルカルバモイル}−ピペリジン−1−イル)−3−オキソ−プロピル]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(2.0mg、3.00μmol)のジアステレオマー混合物を、乾燥させた[18F]KHF−K222に加えた。密封したバイアル中で160℃にて10分間加熱した後に、容器を冷やし、そして、0.5MのNaOH(100μL)を加えた。撹拌を25℃にて5分間続け後、1MのHCl(200μL)を加えた。そして、再び密封したバイアルを再び70℃にて5分間加熱した。冷ました後に、反応混合物を4mLの水で希釈し、分取用HPLC(ACE 5μm C18 HL(10.0x250mm)、グラジエント(20分):20/80/0.1−30/70/0.1 アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸(体積対体積対体積の比)、4mL/分、(3S)−3−[5−(3−シアノ−4−[18F]フルオロフェニル)ピリジン−3−イル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸の保持時間:12.0−11.8分;(3R)−3−[5−(3−シアノ−4−[18F]フルオロフェニル)ピリジン−3−イル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸の保持時間:10.0−10.5分)に供した。集めた画分を30mLの水で希釈し、あらかじめ調整したSep−Pak(商標) Light C18カートリッジ(5mlのEtOH及び10mLであらかじめ調整した)に供した。カートリッジを5mLの水で洗浄し、次に、放射能を0.7mLのEtOHで溶出した。90℃にて窒素気流下でのEtOHの完全な留去後に、水(200μL)で最終的なトレーサーを溶解して、12〜111MBqの(3S)−3−[5−(3−シアノ−4−[18F]フルオロフェニル)ピリジン−3−イル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸(放射化学的収率:4.0±1.0% d.c.;合成時間:125±19.8分)を得た。放射化学純度が>99%であった。F−18標識生成物を、分析用HPLC(カラム:ACE, C18 RP、50x4.6mm、3μ、2ml/分(Agilent)、溶媒A:HO+0.1%のTFA、溶媒B:MeCN+0.1%のTFA、アイソクラチック 7分間15%のB)によるF−19非放射性標準物質(実施例9)との混合注入で識別した。
【0688】
実施例43
(3S)−3−[5−(4−シアノ−3−[18F]フルオロフェニル)ピリジン−3−イル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化321】
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【0689】
18F]フッ化物を、RDS111サイクロトロンにおける11MeV陽子ビームを用いた98%の18O濃縮水標的の衝撃による18O(p、n)18F核反応によって生じさせた。[18F]フッ化物水溶液を小さい陰イオン交換Sep−Pak(商標) Plus QMAカートリッジ(Waters)(5mlの0.5M KCO溶液及び10mLの水であらかじめ調整した)で捕捉した。放射能を、溶液混合物(100μLの水中の2.8mgのKHCO及び1.9mLのMeCN中の10.4mgのK222)でQMAカートリッジから5mLの円錐Wheatonバイアルに溶出した。溶媒を110℃にて窒素気流下で留去した。共沸乾燥をアセトニトリル1.0mLずつ用いて3回繰り返した。次に、無水DMSO(300μL)中のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−({1−[5−(4−クロロ−3−シアノフェニル)ピリジン−3−イル]−3−メトキシ−3−オキソプロピル}カルバモイル)ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(実施例28、1.0mg、1.87μmol)のジアステレオマー混合物を、乾燥させた[18F]KHF−K222に加えた。密封したバイアル中で160℃にて15分間加熱した後に、容器を冷やし、そして、0.5MのNaOH(100μL)を加えた。撹拌を25℃にて10分間続け後、1MのHCl(200μL)を加えた。そして、再び密封したバイアルを再び70℃にて10分間加熱した。冷ました後に、反応混合物を4mLの水で希釈し、分取用HPLC(ACE 5μm C18 HL(10.0x250mm)、グラジエント(20分):20/80/0.1−30/70/0.1 アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸(体積対体積対体積の比)、4mL/分、(3S)−3−[5−(4−シアノ−3−[18F]フルオロフェニル)ピリジン−3−イル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸の保持時間:11.5−12.2分;(3R)−3−[5−(4−シアノ−3−[18F]フルオロフェニル)ピリジン−3−イル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸の保持時間:9.9−10.8分)に供した。集めた画分を15mLの水で希釈し、あらかじめ調整したSep−Pak(商標) Light C18カートリッジ(5mlのEtOH及び10mLであらかじめ調整した)に供した。カートリッジを5mLの水で洗浄し、次に、放射能を1.0mLのEtOHで溶出した。90℃にて窒素気流下でのEtOHの完全な留去後に、水(100μL)で最終的なトレーサーを溶解して、7〜38MBqの(3S)−3−[5−(4−シアノ−3−[18F]フルオロフェニル)ピリジン−3−イル]−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸(放射化学的収率:2.4±1.0% d.c.;合成時間:111±10.6分)を得た。放射化学純度が>99%であった。F−18標識生成物を、分析用HPLC(カラム:ACE, C18 RP、50x4.6mm、3μ、2ml/分(Agilent)、溶媒A:HO+0.1%のTFA、溶媒B:MeCN+0.1%のTFA、アイソクラチック 7分間15%のB)によるF−19非放射性標準物質(実施例10)との混合注入で識別した。
【0690】
実施例44
(3S)−3−(5−{[4−(2−[18F]フルオロエトキシ)フェニル]エチニル}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化322】
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【0691】
18F]フッ化物を、RDS111サイクロトロンにおける11MeV陽子ビームを用いた98%の18O濃縮水標的の衝撃による18O(p、n)18F核反応によって生じさせた。[18F]フッ化物水溶液を小さい陰イオン交換Sep−Pak(商標) Plus QMAカートリッジ(Waters)(5mlの0.5M KCO溶液及び10mLの水であらかじめ調整した)で捕捉した。放射能を、溶液混合物(0.5mlの水中の2.28mgのCsCOと1.5mLのMeCN中の5.25mgのK222)でQMAカートリッジから5mLの円錐Wheatonバイアルに溶出した。溶媒を110℃にて窒素気流下で留去した。共沸乾燥をアセトニトリル1.0mLずつ用いて3回繰り返した。次に、無水MeCN(300μL)中のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−(5−{[4−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]エチニル}ピリジン−3−イル)−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(実施例34、2.0mg、2.25μmol)を、乾燥させた[18F]CsF−K222に加えた。密封したバイアル中で100℃にて15分間加熱した後に、容器を冷やし、そして、1MのHCl(150μL)を加えた。そして、再び密封したバイアルを再び100℃にて12分間加熱した。冷ました後に、反応混合物を4mLの水で希釈し、分取用HPLC(ACE 5μm C18(10.0x250mm)、28/72/0.1−アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸(体積対体積対体積の比)、4mL/分、(3S)−3−(5−{[4−(2−[18F]フルオロエトキシ)フェニル]エチニル}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸の保持時間:17.8分)に供した。集めた画分を15mLの水で希釈し、あらかじめ調整したSep−Pak(商標) Light C18カートリッジ(5mlのEtOH及び10mLであらかじめ調整した)に供した。カートリッジを5mLの水で洗浄し、次に、放射能を1.0mLのEtOHで溶出した。90℃にて窒素気流下でのEtOHの完全な留去後に、水(100μL)で最終的なトレーサーを溶解して、44MBqの(3S)−3−(5−{[4−(2−[18F]フルオロエトキシ)フェニル]エチニル}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸(放射化学的収率:5.0% d.c.;合成時間:139分)を得た。放射化学純度が>99%であった。F−18標識生成物を、分析用HPLC(カラム:ACE, C18 RP、50x4.6mm、3μ、2ml/分(Agilent)、溶媒A:HO+0.1%のTFA、溶媒B:MeCN+0.1%のTFA、アイソクラチック7分間20%のB)によるF−19非放射性標準物質(実施例15)との混合注入で識別した。
【0692】
実施例45
(3S)−3−(5−{[3−(2−[18F]フルオロエトキシ)フェニル]エチニル}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化323】
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【0693】
18F]フッ化物を、RDS111サイクロトロンにおける11MeV陽子ビームを用いた98%の18O濃縮水標的の衝撃による18O(p、n)18F核反応によって生じさせた。[18F]フッ化物水溶液を小さい陰イオン交換Sep−Pak(商標) Plus QMAカートリッジ(Waters)(5mlの0.5M KCO溶液及び10mLの水であらかじめ調整した)で捕捉した。放射能を、溶液混合物(500μlの水中の2.28mgのCsCOと1.5mLのMeCN中の5.25mgのK222)でQMAカートリッジから5mLの円錐Wheatonバイアルに溶出した。溶媒を110℃にて窒素気流下で留去した。共沸乾燥をアセトニトリル1.0mLずつ用いて3回繰り返した。次に、無水MeCN(300μL)中のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−(5−{[3−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]エチニル}ピリジン−3−イル)−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(実施例35、2.0mg、2.25μmol)を、乾燥させた[18F]CsF−K222に加えた。密封したバイアル中で100℃にて15分間加熱した後に、容器を冷やし、そして、1MのHCl(150μL)を加えた。そして、再び密封したバイアルを再び100℃にて10分間加熱した。冷ました後に、反応混合物を4mLの水で希釈し、分取用HPLC(ACE 5μm C18 HL(10.0x250mm)、31/69/0.1−アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸(体積対体積対体積の比)、4mL/分、(3S)−3−(5−{[3−(2−[18F]フルオロエトキシ)フェニル]エチニル}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸の保持時間:14.9分)に供した。集めた画分を15mLの水で希釈し、あらかじめ調整したSep−Pak(商標) Light C18カートリッジ(5mlのEtOH及び10mLであらかじめ調整した)に供した。カートリッジを5mLの水で洗浄し、次に、放射能を0.5mLのEtOHで溶出した。90℃にて窒素気流下でのEtOHの完全な留去後に、水(100μL)で最終的なトレーサーを溶解して、63MBqの(3S)−3−(5−{[3−(2−[18F]フルオロエトキシ)フェニル]エチニル}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸(放射化学的収率:5.0% d.c.;合成時間:115分)を得た。放射化学純度が>99%であった。F−18標識生成物を、分析用HPLC(カラム:ACE, C18 RP、50x4.6mm、3μ、2ml/分(Agilent)、溶媒A:HO+0.1%のTFA、溶媒B:MeCN+0.1%のTFA、アイソクラチック7分間23%のB)によるF−19非放射性標準物質(実施例16)との混合注入で識別した。
【0694】
実施例46
(3S)−3−(5−{2−[4−(2−[18F]フルオロエトキシ)フェニル]エチル}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化324】
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【0695】
18F]フッ化物を、RDS111サイクロトロンにおける11MeV陽子ビームを用いた98%の18O濃縮水標的の衝撃による18O(p、n)18F核反応によって生じさせた。[18F]フッ化物水溶液を小さい陰イオン交換Sep−Pak(商標) Plus QMAカートリッジ(Waters)(5mlの0.5M KCO溶液及び10mLの水であらかじめ調整した)で捕捉した。放射能を、溶液混合物(0.5mlの水中の1.0mgのKCO及び1.5mlのMeCN中の5.27mgのK222)でQMAカートリッジから5mLの円錐Wheatonバイアルに溶出した。溶媒を110℃にて窒素気流下で留去した。共沸乾燥をアセトニトリル1.0mLずつ用いて3回繰り返した。次に、無水MeCN(300μL)中のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−(5−{2−[4−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]エチル}ピリジン−3−イル)−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(実施例36、3.0mg、3.37μmol)を、乾燥させた[18F]KF−K222に加えた。密封したバイアル中で100℃にて15分間加熱した後に、容器を冷やし、そして、1MのHCl(150μL)を加えた。そして、再び密封したバイアルを再び100℃にて10分間加熱した。冷ました後に、反応混合物を4mLの水で希釈し、分取用HPLC(Phenomenex Synergi Hydro- RP 4μm(250x10mm)、18/82/0.1−アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸(体積対体積対体積の比)、4mL/分、(3S)−3−(5−{2−[4−(2−[18F]フルオロエトキシ)フェニル]エチル}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸の保持時間:17.8分)に供した。集めた画分を15mLの水で希釈し、あらかじめ調整したSep−Pak(商標) Light C18カートリッジ(5mlのEtOH及び10mLであらかじめ調整した)に供した。カートリッジを5mLの水で洗浄し、次に、放射能を1.0mLのEtOHで溶出した。90℃にて窒素気流下でのEtOHの完全な留去後に、水(100μL)で最終的なトレーサーを溶解し、そして、濾過滅菌して、52MBqの(3S)−3−(5−{2−[4−(2−[18F]フルオロエトキシ)フェニル]エチル}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸(放射化学的収率:5.5% d.c.;合成時間:145分)を得た。放射化学純度が>99%であった。F−18標識生成物を、分析用HPLC(カラム:Phenomenex Synergi Hydro, C18 RP、50x4.6mm、4μ、2ml/分(Agilent)、溶媒A:HO+0.1%のTFA、溶媒B:MeCN+0.1%のTFA、アイソクラチック7分間18%のB)によるF−19非放射性標準物質との混合注入で識別した。
【0696】
実施例47
(3S)−3−(5−{2−[3−(2−[18F]フルオロエトキシ)フェニル]エチル}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化325】
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【0697】
18F]フッ化物を、RDS111サイクロトロンにおける11MeV陽子ビームを用いた98%の18O濃縮水標的の衝撃による18O(p、n)18F核反応によって生じさせた。[18F]フッ化物水溶液を小さい陰イオン交換Sep−Pak(商標) Plus QMAカートリッジ(Waters)(5mlの0.5M KCO溶液及び10mLの水であらかじめ調整した)で捕捉した。放射能を、溶液混合物(0.5mlの水中の2.28mgのCsCO及び1.5mLのMeCN中の5.27mgのK222)でQMAカートリッジから5mLの円錐Wheatonバイアルに溶出した。溶媒を110℃にて窒素気流下で留去した。共沸乾燥をアセトニトリル1.0mLずつ用いて3回繰り返した。次に、無水MeCN(300μL)中のtert−ブチル4−{3−[(3R)−3−{[(1S)−3−tert−ブトキシ−1−(5−{2−[3−(2−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]オキシ}エトキシ)フェニル]エチル}ピリジン−3−イル)−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(実施例37、2.5mg、2.81μmol)を、乾燥させた[18F]CsF−K222に加えた。密封したバイアル中で100℃にて15分間加熱した後に、容器を冷やし、そして、1MのHCl(150μL)を加えた。そして、再び密封したバイアルを再び100℃にて10分間加熱した。冷ました後に、反応混合物を4mLの水で希釈し、分取用HPLC(ACE 5μm C18 HL(10.0x250mm)、25/75/0.1−アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸(体積対体積対体積の比)、4mL/分、(3S)−3−(5−{2−[3−(2−[18F]フルオロエトキシ)フェニル]エチル}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸の保持時間:13.2分)に供した。集めた画分を15mLの水で希釈し、あらかじめ調整したSep−Pak(商標) Light C18カートリッジ(5mlのEtOH及び10mLであらかじめ調整した)に供した。カートリッジを5mLの水で洗浄し、次に、放射能を1.0mLのEtOHで溶出した。90℃にて窒素気流下でのEtOHの完全な留去後に、水(200μL)で最終的なトレーサーを溶解して、290MBqの(3S)−3−(5−{2−[3−(2−[18F]フルオロエトキシ)フェニル]エチル}ピリジン−3−イル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸(放射化学的収率:19.1% d.c.;合成時間:88分)を得た。放射化学純度が>99%であった。F−18標識生成物を、分析用HPLC(カラム:ACE, C18 RP、50x4.6mm、3μ、2ml/分(Agilent)、溶媒A:HO+0.1%のTFA、溶媒B:MeCN+0.1%のTFA、グラジエント:5%のBから7分の間に50%のBへ)によるF−19非放射性標準物質(実施例19)との混合注入で識別した。
【0698】
実施例48
(3S)−3−(3−{2−[2−(2−[18F]フルオロエトキシ)エトキシ]エトキシ}フェニル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸
【化326】
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【0699】
18F]フッ化物を、RDS111サイクロトロンにおける11MeV陽子ビームを用いた98%の18O濃縮水標的の衝撃による18O(p、n)18F核反応によって生じさせた。[18F]フッ化物水溶液を小さい陰イオン交換Sep−Pak(商標) Plus QMAカートリッジ(Waters)(5mlの0.5M KCO溶液及び10mLの水であらかじめ調整した)で捕捉した。放射能を、溶液混合物(0.5mlの水中の1.0mgのKCO及び1.5mlのMeCN中の5.27mgのK222)でQMAカートリッジから5mLの円錐Wheatonバイアルに溶出した。溶媒を110℃にて窒素気流下で留去した。共沸乾燥をアセトニトリル1.0mLずつ用いて3回繰り返した。次に、無水MeCN(500μL)中のトリ(エチレングリコール)ジ−p−トルエンスルホナート(10mg、21.81μmol)を、乾燥させた[18F]KF−K222に加えた。密封したバイアル中で100℃にて10分間加熱した後に、容器を冷やし、4mLの水で希釈し、そして、分取用HPLC(ACE 5μm C18 HL(10.0x250mm)、50/50/0.1−アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸(体積対体積対体積の比)、4mL/分、トルエン−4−スルホン酸2−[2−(2−[18F]−フルオロエトキシ)エトキシエチルエステルの保持時間:12.5分)に供した。集めた画分を20mLの水で希釈し、あらかじめ調整したSep−Pak(商標) Light C18カートリッジに供した(5mlのEtOH及び10mLであらかじめ調整した)。カートリッジを5mLの水で洗浄し、次に、放射能を1.0mLのMeCNで溶出した。その後、MeCNを、窒素ガスの緩やかな気流下、90℃にて完全に留去して、純粋な補欠分子族トルエン−4−スルホン酸2−[2−(2−[18F]フルオロエトキシ)エトキシ]エチルエステル(570MBq)を得た。
【0700】
別々のバイアルに、tert−ブチル−4−{3−[(3R)−3−{[1−(5−ヒドロキシピリジン−3−イル)−3−メトキシ−3−オキソプロピル]カルバモイル}ピペリジン−1−イル]−3−オキソプロピル}ピペリジン−1−カルボキシラート(実施例4e、2.50mg、4.58μmol)を、300μLのDMF中に溶解した。そして、2MのNaOH溶液を加え(20μL、40.0μmol)、25℃にて1分間静置した後に、この混合物を、無水トルエン−4−スルホン酸2−[2−(2−[18F]フルオロエトキシ)エトキシ]エチルエステルが入っているバイアル1に加えた。密封したバイアル2を100℃にて20分間加熱した。冷ました後に、更に100μLの1M NaOHを反応混合物に加え、そして、撹拌を25℃にて10分間続けた。溶液を200μLの2M HClで酸性化し、密封したバイアル中で100℃にて10分間加熱した。反応混合物を4mLの水で希釈し、そして、分取用HPLC(ACE 5μm C18 HL(10.0x250mm)、グラジエント(20分):15/85/0.1−50/50/0.1 アセトニトリル/水/トリフルオロ酢酸(体積対体積対体積の比)、4mL/分、(3S)−3−(3−{2−[2−[18F]フルオロエトキシ)エトキシ]エトキシ}フェニル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸の保持時間:28.37分;(3R)−3−(3−{2−[2−(2−[18F]フルオロエトキシ)エトキシ]エトキシ}フェニル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸の保持時間:29.0分)に供した。集めた画分を20mLの水で希釈し、あらかじめ調整したSep−Pak(商標) Plus C18カートリッジに供した(5mlのEtOH及び10mLであらかじめ調整した)。カートリッジを5mLの水で洗浄し、次に、放射能を2.0mLのEtOHで溶出した。90℃にて窒素気流下でのEtOHの完全な留去後に、最終的なトレーサーを水(100μL)で溶解して、34MBqの(3S)−3−(3−{2−[2−(2−[18F]フルオロエトキシ)エトキシ]エトキシ}フェニル)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]プロパン酸(放射化学的収率:4.5% d.c.;合成時間:172分)を得た。放射化学純度が>99%あった。F−18標識生成物を、分析用HPLC(カラム:ACE, C18 RP、50x4.6mm、3μ、2ml/分(Agilent)、溶媒A:HO+0.1%のTFA、溶媒B:MeCN+0.1%のTFA、グラジエント:5%のBから7分の間に40%のBへ)によるF−19非放射性標準物質(実施例4)との混合注入で識別した。
【0701】
基準化合物
(3S)−3−[({(3R)−1−[3−(ピペリジン−4−イル)プロパノイル]ピペリジン−3−イル}カルボニル)アミノ]−3−{6−[H]ピリジン−3−イル}プロパン酸
【化327】
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【0702】
(3S)−3−(6−ブロモピリジン−3−イル)−3−{[(3R)−1−(3−ピペリジン−4−イル−プロパノイル)ピペリジン−3−カルボニル]アミノ}プロパン酸(1.85mg、3.73μmol)を、DMF(500μL)及びEt3N(25μL)の混合物中に溶解した。この溶液に、パラジウム担持木炭(20%)(6.45mg)を加え、そして、混合物を、トリチウムマニホールドに接続して、トリチウムガスを用いて一晩トリチウム化した。その後、反応混合物を、マニホールド内で低温で(cryostatically)3回留去した。得られた未精製の生成物を、分取用HPLC(Kromasi l100 C8 5μm(250x4.6mm)、溶出液:35mMのアンモニア/メタノール、流量:1mL/分)によって精製した。集めた画分には、2061MBqの(S)−3−{5−3H−ピリジン−3−イル}−3−{[(R)−1−(3−ピペリジン−4−イル−プロパノイル)−ピペリジン−3−カルボニル]−アミノ}プロパン酸(放射化学的収率:12.6%;放射化学純度:98%;比活性:7.81Ci/mmol)が含まれていた。
【0703】
実施例49
ヒトGPIIb/IIIa受容体に対するGPIIb/IIIa拮抗物質の親和性
使用したGPIIb/IIIaアッセイの全手順を、図1に概説した。純化ヒト糖タンパク質IIb/IIIa(20mMのTris HCl、0.1MのNaCl、0.1%のTriton X−100、1mMのCaCl、0.05%のNaN、50%のグリセロール、pH7.4)を、Enzyme Research Laboratories Inc.(South Bend, IN)からを購入した。GPIIb/IIIa受容体を、0.01%のウシ血清アルブミン(ウシ血清由来アルブミン−凍結乾燥粉末、≧96%、Sigma)含有リン酸緩衝食塩水(カルシウム及びマグネシウムを含んでいるDulbecco's Phosphate Buffered Saline(D-PBS (+))、GIBCO(登録商標)、Invitrogen)中に希釈した。
【0704】
GPIIb/IIIa受容体を、少なくとも48時間(1ウェルあたりの100μL、48時間〜最長96時間)96ウェルの無色のプレート(Immuno Plate MaxiSorp(商標)、 Nunc, Roskilde, Denmark)上に、277K〜280Kにて、且つ、1ウェルあたりの0.1μg〜1ウェルあたり1μgの濃度にて固定した。陰性対照として、プレートの一列(n=8)を、2%のウシ血清アルブミンだけでインキュベートした(1ウェルあたり200μL、ウシ血清由来アルブミン−凍結乾燥粉末、≧96%、Sigma、D−PBS(+)中に希釈)。
【0705】
洗浄バッファー(1ウェルあたり230μL、カルシウム及びマグネシウム不含Dulbecco's Phosphate Buffered Saline(D-PBS (-))、GIBCO(登録商標)、Invitrogen)で3回洗浄した後に、未処理のむき出しのプラスチック及び非特異的結合部位を、プレートを、2%のウシ血清アルブミン(ウシ血清由来アルブミン−凍結乾燥粉末、≧96%、Sigma)を含んでいる特別なブロッキング溶液(1ウェルあたりの200μL、Roti(登録商標)−Block、Carl Roth GmbH Co KG, Karlsruhe)と一緒に室温にて1時間インキュベートすることによってブロッキングした。
【0706】
洗浄バッファー50μLで3回洗浄した後に、トリチウム化基準化合物(60nM、H標識化合物)及び50μLの新規な化合物(阻害物質、19F)を、各ウェルに同時に加え、そして、室温にて1時間インキュベートした。それぞれの新規阻害物質のいくつかの濃度(0.1、1、2、5、10、20、50、100、200、500、1000、2000、5000、10000、及び20000nM)を調査した。阻害物質の各濃縮において、4回の測定を実施した。調べた阻害物質の結果を、表1中にまとめる。
【0707】
トリチウム化基準化合物の最大値は、阻害物質の添加なしで測定された(n=8)。3H基準化合物の非特異的結合を除くために、糖タンパク質受容体を含んでいないウェルを陰性対照として使用した(n=12、同様に、GPIIb/IIIa受容体以外で処理した)。
【0708】
1時間後に、プレートを、リン酸緩衝食塩水(1ウェルあたりの200μL、Dulbecco's Phosphate Buffered Saline (D-PBS (+)), GIBCO(登録商標), Invitrogen)で3回洗浄した。続くいて、液体シンチレーションカクテル(MicroScint(商標) 40 aqueous, Perkin Elmer)140μLを各ウェルに加えた。室温にて15分後に、プレートをマイクロプレートシンチレーションカウンター(TopCount NXT v2.13, Perkin Elmer, Packard Instrument Company)で計測した。
【0709】
図1は、GPIIb/IIIaアッセイの概略図を示す。第1ステップでは、ヒト血小板から精製したヒト糖タンパク質IIb/IIIaを、96ウェルの無色プレート上に固定した。少なくとも48時間後に、プレートを洗浄し、そして、非特異的結合部位をRoti(登録商標)−Blockでブロッキングした。次のステップでは、プレートを、トリチウム標識基準化合物と新規小分子化合物(阻害物質)と共に同時にインキュベートした。阻害物質の親和性が高ければ高いほど、基準化合物の結合分画はが少なくなる。阻害物質によって置き換えられていないトリチウム化基準化合物の画分を、マイクロプレートシンチレーションカウンターで計測した。結果を、表1中にまとめる。
【0710】
表1:ヒトGPIIb/IIIa受容体に対する化合物の結合親和性
【表35】
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【0711】
阻害物質の親和性が高ければ高いほど、トリチウム標識基準化合物の結合画分は少なくなる。このアッセイによって、活性ジアステレオマーが識別され、且つ、親和性(IC50値)が測定された。先に記載した試験は、式(I)の化合物が血栓造影のための造影剤として有用であることを示した。IC50値と実際の血栓蓄積の間の高い相関関係は、実施例50に記載されている。
【0712】
実施例50
生体外における特徴づけ
ヒト血栓への結合
血栓への化合物の結合を、「Wakhloo, A. K. et al. Thrombus and stroke 2008, in vitro models 57-66」に記載のものに類似しているが、血栓発生に関して変更した生体外血流モデルにおいてさらに調査した。簡単に言えば、粗面糸(釣り糸:Okuma UltraMax whitefish、直径:0.14mm、長さ:5cm;サンドペーパー:CAMI Grit指定:600, CP918a, VSM)のループを含んでいる、tygon−チューブ(Tygon R-1000, part NO AAU00007: I.D. 3.2 mm, O.D. 6.4 mm, Saint Gobain Performance Plastics North America)、中間チューブ(IntrafixR Infusion set, B.Braun, Melsungen, Germany)、開口リザーバ(10 mL Combitip, Eppendorf)及びポリエチレンチューブの部品でできているチャンバー(INTRAMEDIC Polyethylene Tubing, Clay Adams, PE160、長さ:6.5cm)から成る開口手作りのチューブ−セットを、血栓形成に使用した。中間体のチューブと血栓チャンバーとの接続を、トリムチップ(epTIPS, 200 μL, Eppendorff, Hamburg/Germany)で作製した。リザーバと血栓チャンバーを鉗子とスタンドによって固定した。ペリスタポンプ(Minipuls 3, Gilson, Middelton/USA)を、血栓チャンバーの中央で流量を毎秒70〜90cmに調整して周囲に血液を送り出すために使用し、そしてそれを、超音波ドップラー計測(Vevo 770 High-Resolution In Vivo Micro-Imaging System, VisualSonics, Toronto/Ontario, Canada;スキャンヘッド:RMV 704、40 MHz)によって観察した。チューブセット全体の体積は、7.5mL又は15mLであった。
【0713】
各実験のために、新鮮な血液を、10mLのクエン酸チューブ(Sarstedt S-Monovette 02.1067.001, 10 mL, Citrate 3.13%)を使用してボランティアから採血し、すぐに、37℃の温度にてインキュベータのターニングデバイス(統合ローテーション及びターニングデバイスを備えたHeraeus miniTherm CTT、回転スピード:1分あたり19回転、Heraeus Instruments GmbH, Hanau/Germany)内に置いた。必要に応じて、ターニングデバイスから2個のチューブを取り出し、そして、15mLを、20mLのシリンジ(OmnifixR, B. Braun, Melsungen/Germany)に移し、ペリスタポンプを始動する前に、0.75mLのCaCl溶液と緩やかに混ぜ合わせ、そして、シリンジの全内容物を、細胞濾過器(BD FalconTM cell strain, 40 μm, BD, Franklin Lakes, NJ USA)を介してチューブセットのリザーバ内に移した。7分後に、1MBq又は0.5MBqの化合物(15mL又は7.5mL)を、ピペットによってリザーバに加え、その結果、ピペットのチップで内容物を緩やかに混ぜた。血液をもう3分間循環したままにした。その後、ポンプを止め、血液からアリコートを採取し、そして、粗面糸と一緒に血栓を血栓チャンバーから取り出し、その後、両方が計量し、そして、ガンマ−カウンター(Automatic Gamma Counter Wizard2 3, Perkin Elmer)で計測した。次に、糸と一緒に血栓を、48時間時間プラスミン溶液(ヒト血漿由来プラスミン、Sigma Aldrich、原液:500μLの150μM トリスバッファー(pH7.8)中に500μg、230μLの食塩溶液0.9%に対して20μLの原液)中でインキュベートして、糸と血小板を分離し、そして、血栓の正味の重量を測定する。最終的に、血液及び血栓中の化合物の放射能、並びに両者の間の比を測定した(cpm/重量[mg])。調査した化合物に関する結果を、表2中にまとめる。
【0714】
表2:試験管内における凝血塊対血液の比と対応するIC50
【表36】
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【0715】
化合物の特異性について確認するために、放射性化合物と一緒に非放射性化合物をリザーバに加えた競合実験を実施した。非放射性化合物の最終的な血漿中濃度は2.8μMであった。結果を表3中にまとめる。
【0716】
表3:競合実験
【表37】
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【0717】
競合実験では、トレーサーの蓄積は、非放射性化合物の追加によって置き換えられるので、結合が特異的であることを確認できることが示された。
表2及び3(試験管内における凝血塊対血液の比)中に示された血栓に対する化合物の強い特異的結合は、先に決定したIC50値(図2及び実施例49)との高い相関が示されている。血栓中への化合物の蓄積又は凝血塊対血液の比は、高い親和性に応じて増加する。
【0718】
実施例51
血漿タンパク結合
化合物の血漿タンパク結合の測定を、96ウェルHTプレートの平衡透析法によって実施した。試験化合物の溶液(0.3μM及び3μM)を、バッファー(50mMのリン酸バッファー)及び10%の血漿中に準備した。96ウェルHT透析プレート(Teflon)を、各ウェルが半透過性セルロース膜(再生セルロース、MWCO 12-14K)によって2つの区画に分割されるように構築した。リン酸緩衝溶液(150μL)を膜の半面に加え、そして、血漿溶液(150μL)を反対側に加えた。化合物を、血漿溶液側に追加し、37℃にてインキュベートした。化合物の非結合画分は膜を通り抜けることができるので、両側は平衡状態に達することができる(6〜8h、37℃)。両方の溶液を、LC−MSによって各化合物(血漿不含及び血漿含有)について分析した。それぞれの化合物の両方の溶液を、分析のための同じマトリックス(10%の血漿)に達するようにバッファー又は血漿で希釈し、そして、メタノールの添加によって沈殿させた。非結合画分(Fu)を、血漿不含及び血漿含有溶液中の化合物の平衡濃度の割合として計算した。
結果を表4中にまとめる。血漿タンパク結合の程度を、ヒト及びサルにおいて調査した。実施例では、調査した全ての種において10%を超える非結合画分(Fu)を有する血漿タンパクへの有意な結合は示されなかった。
【0719】
表4:0.3μM及び3μMの濃度におけるヒト及びサル血漿中での血漿タンパク結合
【表38】
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【0720】
実施例52
肝ミクロソーム中での試験管内代謝安定性
懸濁液状態の肝ミクロソーム(タンパク質量0.5mg/mL)を代謝安定性研究のために使用した。インキュベーション濃度は0.3μMであった。全インキュベーション体積は3.03mLであり、その中で、リン酸バッファー(7.4pH)中のミクロソーム懸濁液2.4mLを、0.6mLのNADPH再生システム(補因子混合物:1.2mgのNADP、3IUのグルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ、14.6mgのグルコース−6−リン酸及びリン酸バッファー中の4.9mgのMgCl、pH7.4)の添加によって活性化した。30μLの試験化合物の添加後に、アッセイを開始した。化合物を、有機溶媒中に溶解し、そして、推奨濃度(ジメチルスルホキシドDMSO<0.2%及びメタノール<1%)を下回る有機溶媒含有量を保つように、同じ肝ミクロソーム培地で希釈した。懸濁液を、連続した撹拌(Tec Control Shaker RS 485、300UpMにて)下で37℃にて60分間インキュベートした。様々な時点(2、8、16、30、45、及び60分)で250μLのアリコートを採取し、非放射性メタノールに混ぜた。サンプルを−20℃にて一晩冷凍した。溶液を3000gにて15分間遠心分離した。透明な上清(100μL)を、濃度測定のために使用した。分析を、LCMS/MS検出装置を備えたAgilent 1200 HPLCシステムで実施した。
【0721】
第一相の酸化代謝による分解に対する調査した化合物の感受性を、異なった種由来の肝ミクロソームを使用することで調査した。化合物1及び3は、ヒト、サル及びラットにおける非常に高い代謝安定性を明らかにした(実測CL血液=0.0001L/h/kg)。回復は、調査した種のすべてに関して約100%であった。試験管内クリアランスの生体内クリアランスへの外挿(Clint)では、ヒト、マウス、ラット及びサルにおいて非常に低い代謝クリアランスが示唆される。
【0722】
表5:ヒト、サル、ラット及びマウスミクロソームにおける試験管内代謝安定性
【表39】
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【0723】
実施例53
マウスにおける薬物動態
実施例41に記載の化合物の生体分布を、ヌードマウスで測定した。簡単に言えば、マウスに、185KBqのそれぞれ化合物を与えた。様々な時点(p.i.の1、3、10、30、120分後、1群あたり3匹)にて、動物を屠殺し、着目の臓器又はそのアリコートを摘出し、計量し、そして、最後にガンマ−カウンター(Automatic Gamma Counter Wizard2 3, Perkin Elmer)で計測した。
化合物は血液から急速に消失したので、血管壁おける増強はなかった。化合物は、腎臓及び肝臓を移動して迅速に排出されたので、p.i.の15分後に、体の残り部分全てでバックグラウンドが存在しなかった(図3)。
【0724】
実施例54
カニクイザルにおける血液クリアランス
実施例40に記載の化合物の血液クリアランスを、カニクイザルで測定した。雌のカニクイザルに、Xylazin(Rompun(登録商標)、Bayer HealthCare, Leverkusen, Germany)、0.12mL/kg体重及びKetamine(Ketavet(登録商標)、Pfizer)0.12mL/kg体重の混合物のi.m.で麻酔した。サルを、PETスキャナ(Inveon PET/CT, Siemens Medical, Erlangen)内に置き、そして、25MBqの化合物をi.vで注射すると同時に、PET造影を注射直前から注射後60分まで継続的に実施した。静脈血サンプルをp.iの3、10、30、及び60分後に採取し、そして、ガンマ−カウンター(Automatic Gamma Counter Wizard2 3, Perkin Elmer)で計測した。さらに、化合物の血中濃度を、全造影期間にわたってPET画像から計測した(図4)。
【0725】
実施例40に記載した化合物が血液から迅速に消失することがわかった。その他の組織でも目に見える最低限度のシグナルしか存在しなかった。脳は完全に造影剤を含んでいなかった。
この結果は、マウスにおける薬物動力学研究の結果と高い相関があり、化合物の有利な薬物動力学プロフィールを再び明確に示した。そのうえ、健常な内皮におけるその他の構造物(例えば、インテグリン)への交差反応も存在しないことを示している。
【0726】
実施例55
カニクイザルの血栓造影
血栓造影に関して実施例40に記載の化合物の能力を、カニクイザルを用いたPET研究で調査した(雌2.8〜3.2kg)。
サル1:
第一のサルを、Xylazin(Rompun(登録商標)、Bayer HealthCare, Leverkusen, Germany)、0.12mL/kg及びKetamine(Ketavet(登録商標)、Pfizer)0.12mL/kg b.w.の混合物のi.m.で麻酔し、1kgあたり6μgのBuprenorphineのi.m.注射によって追加的に鎮痛した。調査の間、必要であれば、少量のKetamineをi.m.に注射した。左総頚動脈を外科的に露出し、サンドペーパー(600 - CAMI Grit指定)によって前もって粗面にしたポリエチレンチューブ(INTRAMEDIC Polyethylene Tubing, Clay Adams, PE50)を挿入し、下行大動脈に進出させ、そして、チューブの粗表面に血栓を発生させるために血管に30分間留めた。その間、サルはPETスキャナ(Inveon PET/CT, Siemens Medical, Erlangen)内に入れておいた。そして、サルに25MBqの化合物をi.vで与え、そして、PETスキャンを注射直前から注射後60分までおこなった。
【0727】
画像では、チューブの粗面部分と並んで下行大動脈の内側に明るいシグナルが明らかになったが(図5)、チューブの周りのどんな組織にもまばらなシグナルしかなかった。驚いたことに、動物から粗面チューブを取り出した後には、目に見える、チューブの粗面部分を覆っている血栓の非常に薄い層しかなかった。この層の厚さは1mmをはるかに下回り(サル2の取り出した血栓も参照のこと、図7)、そして、約1mmである画像の解像度もはるかに下回っていた。これはまた、それらのサイズが造影装置の解像度をはるかに下回っていたとしても、わずかな血栓さえ血栓の血小板上への化合物の大規模な蓄積により可視化されることを意味している。
【0728】
実験終了時に、チューブを血管から慎重に取り出し、その後、それを計量し、そして、ガンマ−カウンター(Automatic Gamma Counter Wizard2 3, Perkin Elmer)で計測した。そして、チューブと一緒に血栓を、プラスミン溶液(ヒト血漿由来プラスミン、Sigma Aldrich、プラスミン原液:500μLのトリスバッファー(150μM、pH7.8)中に500μgのプラスミン、230μLの生理的食塩溶液0.9%に対して20μLのプラスミン原液)で48時間のインキュベートして、チューブと血小板を分離し、血栓の正味の重量を測定した。最終的に、血液及び血栓中の化合物の放射能、並びに両者の間の比を測定した(cpm/重量[mg])。
【0729】
サル2:
血栓形成用チューブのわずかに異なった調製を用いて、別のサルにおいて同じ化合物で実験を繰り返した:このチューブは間にギャップがある2つの短い部分だけを粗面にした。それは別として、生体内における凝血塊対血液の比の測定を含めた実験計画は、サル1について先に記載したとおりのものであった。
第一のサルの血栓と異なって、間にギャップがある2つの別々の強いシグナルがPET造影に現れることがここでわかった(図6)。血管から血栓形成用チューブを取り出した後に、2つの別々の血栓がチューブの粗面部分に見られ、シグナルがチューブのみからではなく、血栓から単独で発せられたことを証明した(図7)。サル1から既に知られていたとおり、これらの2つの血栓もまた、非常に薄かった(図7)。
【0730】
サル3、用量の低減及び静脈血栓
同じ化合物を用いて別のサルであったが、しかし、全動物について15MBqの低減した用量を用いて、実験を繰り返した。動脈カテーテルに加えて、この動物にはまた、同じくPE50カテーテルチューブで作られ、そして、先に記載したように間にギャップがあるいくつかの部分を粗面にした静脈カテーテルを与えた。このカテーテルを、左大腿静脈に挿入し、そして、上方の大静脈に進出させた。両方のカテーテルを30分間血管に放置し、その後に、化合物を静脈内に注射した。PET造影を、注射直前から注射60分後まで実施した。
他のサルのように、すべての動脈及び静脈の血栓が画像に明るいシグナルを示した(図8)。従来のように、シグナルの大部分は、数分以内に血液及び血栓の周りの他の組織から消えた。
【0731】
生体内における凝血塊対血液の比:
生体内における凝血塊対血液の比を、先に記載したサルの実験のうちの5つの血栓から測定した。先に既に言及したとおり、血栓を、造影後に血管から取り出し、計量し、そして、動物から採取した血液サンプルと一緒にガンマ−カウンター(Automatic Gamma Counter Wizard2 3, Perkin Elmer)で計測した。プラスミン(ヒト血漿由来プラスミン、Sigma Aldrich、原液:500μLの150μM トリスバッファー(pH7.8)中に500μg、230μLの食塩溶液0.9%に対して20μLの原液)中での血栓のインキュベーション及びカテーテルチューブからの血栓の除去後に、血栓の正味の重量を計算し、そして、血栓(凝血塊)と血液中の化合物の濃度、並びにその2つの間の比を計算した。生体内における凝血塊対血液の比は、驚いたことに、高く(126+/−52、表6)、且つ、最も類似している従来技術(US2007/0189970A1)に記載されている比を有意に上回っている。
【0732】
表6:生体内における凝血塊対血液の比(カニクイザル)
【表40】
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【0733】
表6には、血栓(凝血塊)及び血液中の化合物濃度、そして、先に記載したサルの造影実験のうちの5つの血栓から測定した、結果として生じた凝血塊対血液の比が示されている。それは、驚いたことに、高く、且つ、最も類似している従来技術(US2007/0189970A1)で示されているものより有意に高いことがわかった。
【0734】
結論:
実施例40に記載の化合物は、驚いたことに、サルの最も細い静脈及び動脈の血栓においてさえ高い蓄積を示す。調査したサルの全てにおいてあらゆる周辺組織又は臓器において、バックグラウンドがほとんど存在していなかった。化合物は、長期間にわたり(60分を示した)、血栓内にほぼ完全に留まっている。最も類似している従来技術(US2007/0189970A1)とは対照的に、ここで記載した実験における所定の用量は、ほとんど1/50であり、そして、生体内における凝血塊対血液の比は、同じ時点において、顕著に高かった。
図1
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図2
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図3
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図4
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図5
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図6
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図7
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図8
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