(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6243369
(24)【登録日】2017年11月17日
(45)【発行日】2017年12月6日
(54)【発明の名称】エネルギー貯蔵装置のための保安装置
(51)【国際特許分類】
E05B 49/00 20060101AFI20171127BHJP
【FI】
E05B49/00 B
E05B49/00 E
E05B49/00 Z
【請求項の数】15
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2015-53254(P2015-53254)
(22)【出願日】2015年3月17日
(65)【公開番号】特開2015-175232(P2015-175232A)
(43)【公開日】2015年10月5日
【審査請求日】2015年3月17日
(31)【優先権主張番号】10-2014-0031203
(32)【優先日】2014年3月17日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】593121379
【氏名又は名称】エルエス産電株式会社
【氏名又は名称原語表記】LSIS CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100151459
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 健一
(72)【発明者】
【氏名】チョ ド ユン
【審査官】
古屋野 浩志
(56)【参考文献】
【文献】
特開2008−038353(JP,A)
【文献】
特開2001−123719(JP,A)
【文献】
特開2003−135565(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05B 49/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドア開閉センサからドアの開閉状態に基づく信号と、鍵開け閉めセンサから鍵の開け閉め状態に基づく信号を含む保安状態情報を入力するセンサ入力部と、
ユーザから入力されるかユーザに情報を表示するHMI部と、
エネルギー貯蔵装置の一般的な基本動作を行うユーザモード、前記エネルギー貯蔵装置の定期点検や管理のためにドアを開けるための管理者モード、任意的・悪意的操作が認識されることによる警報措置を実行するエラーモードのうちいずれか一つのモードを選択的に実施する保安状態マシンと、を含み、
前記保安状態マシンは前記ドアの開閉状態に基づく信号と、前記鍵の開け閉め状態に基づく信号及び前記HMI部を介したユーザの入力が前記保安状態マシンに入力される順序に基づく保安状態条件を有し、
前記保安状態マシンは前記保安状態条件に応じて、前記ユーザモード、前記管理者モード及び前記エラーモードのうちいずれか1つのモードを他のモードに転換するエネルギー貯蔵装置のための保安装置。
【請求項2】
前記保安状態条件は、
ユーザモード−管理者モード転換条件、ユーザモード−エラーモード転換条件、管理者モード−ユーザモード転換条件、管理者モード−エラーモード転換条件、エラーモード−ユーザモード転換条件を含む、請求項1に記載のエネルギー貯蔵装置のための保安装置。
【請求項3】
前記ユーザモード−管理者モード転換条件は、
ユーザモード状態で前記HMI部を介して前記管理者モードに転換するためのユーザ入力を受信した後、取っ手の鍵を開けてドアを開放することが順番に行われた場合、満足され、
前記保安状態マシンは前記ユーザモード−管理者モード転換条件が満足されればユーザモードから管理者モードへの転換を行う、請求項2に記載のエネルギー貯蔵装置のための保安装置。
【請求項4】
前記ユーザモード−エラーモード転換条件は、
前記HMIを介して前記管理者モードに転換するためのユーザ入力を受信した後、鍵が閉まった状態でドアが開放されるか、
前記HMIを介した管理者モードへの転換なしに鍵が開いた状態になるか、
前記HMIを介した管理者モードへの転換なしにドアが開放されることのうちいずれか一つであり、
前記保安状態マシンは前記ユーザモード−エラーモード転換条件が満足されればユーザモードからエラーモードへの転換を行う、請求項2に記載のエネルギー貯蔵装置のための保安装置。
【請求項5】
前記管理者モード−ユーザモード転換条件は、
ドアを閉めて取っ手の鍵を閉めた後、前記HMI部を介して前記ユーザモードに転換するためのユーザ入力が受信された場合、満足され、
前記保安状態マシンは前記管理者モード−ユーザモード転換条件が満足されれば管理者モードからユーザモードへの転換を行う、請求項2に記載のエネルギー貯蔵装置のための保安装置。
【請求項6】
前記管理者モード−ユーザモード転換条件は、
ドアを閉めて取っ手の鍵を閉めることが順番に行われることであり、
前記保安状態マシンは前記管理者モード−ユーザモード転換条件が満足されれば決められた時間が経過してから管理者モードからユーザモードへの転換を行う、請求項2に記載のエネルギー貯蔵装置のための保安装置。
【請求項7】
前記管理者モード−エラーモード転換条件は、
鍵を開けた状態又はドアが開放された状態で前記HMI部を介して前記ユーザモードに転換するためのユーザ入力を受信した場合、満足され、
前記保安状態マシンは前記管理者モード−エラーモード転換条件が満足されれば管理者モードからエラーモードへの転換を行う、請求項2に記載のエネルギー貯蔵装置のための保安装置。
【請求項8】
前記エラーモード−ユーザモード転換条件は、
ドアを閉めて取っ手の鍵を閉めた後、前記HMI部を介して前記ユーザモードに転換するためのユーザ入力を受信する場合、満足され、
前記保安状態マシンは前記エラーモード−ユーザモード転換条件が満足されればエラーモードからユーザモードへの転換を行う、請求項2に記載のエネルギー貯蔵装置のための保安装置。
【請求項9】
前記ドア開閉センサはカメラセンサを含み、
前記カメラセンサはドアが開放されると撮影動作を行う、請求項1に記載のエネルギー貯蔵装置のための保安装置。
【請求項10】
ドア開閉センサからドアの開閉状態に基づく信号と、鍵開け閉めセンサから鍵の開け閉め状態に基づく信号を含む保安状態情報を獲得するステップと、
前記ドアの開閉状態に基づく信号と、前記鍵の開け閉め状態に基づく信号及びHMI部から入力されたユーザの入力が保安状態マシンに入力される順序に基づく保安状態条件を有し、前記保安状態条件に応じて、エネルギー貯蔵装置の一般的な基本動作を行うユーザモード、前記エネルギー貯蔵装置の定期点検や管理のためにドアを開けるための管理者モード、任意的・悪意的操作が認識されることによる警報措置を実行するエラーモードのうちいずれか一つのモードを他のモードに転換するステップと、を含むエネルギー貯蔵装置のための保安装置の動作方法。
【請求項11】
前記保安状態条件は、
ユーザモード−管理者モード転換条件、ユーザモード−エラーモード転換条件、管理者モード−ユーザモード転換条件、管理者モード−エラーモード転換条件、エラーモード−ユーザモード転換条件を含む、請求項10に記載のエネルギー貯蔵装置のための保安装置の動作方法。
【請求項12】
前記ユーザモード−管理者モード転換条件は、
ユーザモード状態で前記HMI部を介して前記管理者モードに転換するためのユーザ入力を受信した後、取っ手の鍵を開けてドアを開放することが順番に行われた場合、満足され、
前記エネルギー貯蔵装置の内部を操作可能に許容するステップは、
前記ユーザモード−管理者モード転換条件が満足されればユーザモードから管理者モードへの転換を行うステップを含む、請求項11に記載のエネルギー貯蔵装置のための保安装置の動作方法。
【請求項13】
前記ユーザモード−エラーモード転換条件は、
前記HMI部を介して管理者モードに転換するためのユーザ入力を受信した後、鍵が閉まった状態でドアが開放されるか、
前記HMIを介した管理者モードへの転換なしに鍵が開いた状態になるか、
前記HMIを介した管理者モードへの転換なしにドアが開放されることのうちいずれか一つであり、
前記エネルギー貯蔵装置の内部を操作可能に許容するステップは、
前記ユーザモード−エラーモード転換条件が満足されればユーザモードからエラーモードへの転換を行うステップを含む、請求項11に記載のエネルギー貯蔵装置のための保安装置の動作方法。
【請求項14】
前記管理者モード−ユーザモード転換条件は、
ドアを閉めて取っ手の鍵を閉めた後、前記HMI部を介して前記ユーザモードに転換するためのユーザ入力を受信する場合、満足され、
前記エネルギー貯蔵装置の内部を操作可能に許容するステップは、
前記管理者モード−ユーザモード転換条件が満足されれば管理者モードからユーザモードへの転換を行うステップを含む、請求項11に記載のエネルギー貯蔵装置のための保安装置の動作方法。
【請求項15】
前記管理者モード−ユーザモード転換条件は、
ドアを閉めて取っ手の鍵を閉めることが順番に行われることであり、
前記エネルギー貯蔵装置の内部を操作可能に許容するステップは、
前記管理者モード−ユーザモード転換条件が満足されれば決められた時間が経過してから管理者モードからユーザモードへの転換を行う、請求項11に記載のエネルギー貯蔵装置のための保安装置の動作方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はエネルギー貯蔵装置のための保安装置に関するものであり、より詳しくは、保安状態マシン及びセンサなどを内装し、許可された管理者に限ってエネルギー貯蔵装置の内部を操作可能にして装置及びユーザの安全及び保安を確保するエネルギー貯蔵装置のための保安装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
エネルギー貯蔵装置(energy storage system)は、系統から生成された電力をバッテリに貯蔵するか、バッテリに貯蔵された電力を系統又は負荷に供給する機能を行う。
【0003】
エネルギー貯蔵装置は系統(Grid)と負荷に連結されて系統から供給される電力を貯蔵するか、逆に系統や負荷に電力を供給する。
【0004】
従来のエネルギー貯蔵装置は一般ユーザの不注意や許可されていないユーザからの任意的又は悪意的操作に単に鍵開け閉め装置のみを介して保安に備えていたため十分に安全ではなかった。その意味は、鍵開け閉め装置を破損又は不法に開ければ容易にシステムの構成変更、導電、感電、火災など多くの問題をもたらす恐れがあるということである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、保安状態マシン及びセンサなどを内装し、許可された管理者のみエネルギー貯蔵装置の内部を操作可能にして装置及びユーザの安全及び保安を確保するエネルギー貯蔵装置のための保安装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一側面によると、ドア開閉センサ及び鍵開け閉めセンサからドアの開閉可否と鍵の開け閉め可否を含む保安状態情報を入力されるセンサ入力部と、ユーザから入力されるかユーザに情報を表示するHMI部と、前記センサ入力部を介して獲得した保安状態情報が複数個の順序を有する保安状態条件を順番に満足するのか否かに応じて前記エネルギー貯蔵装置の内部を操作可能に許容する保安状態マシンと、を含むエネルギー貯蔵装置のための保安装置が提供される。
【0007】
前記エネルギー貯蔵装置のための保安装置は外部の他の機器と通信を行う上位通信部を更に含む。
【0008】
前記保安状態マシンは、前記エネルギー貯蔵装置の一般的な基本動作を行うユーザモード、前記エネルギー貯蔵装置の定期点検や管理のためにドアを開けるための管理者モード、任意的・悪意的操作が認識されることによる警報措置を実行するエラーモードを含む複数個の保安状態モードを運営する。
【0009】
前記複数個の保安状態モード間の転換条件は、ユーザモード−管理者モード転換条件、ユーザモード−エラーモード転換条件、管理者モード−ユーザモード転換条件、管理者モード−エラーモード転換条件、エラーモード−ユーザモード転換条件のうち一つ以上を含む。
【0010】
前記ユーザモード−管理者モード転換条件は、ユーザモード状態でHMIを介して管理者モードに転換し、取っ手の鍵を開けて(unlock)ドアを開放(open)することが順番に行われることであり、前記保安状態マシンは前記ユーザモード−管理者モード転換条件が満足されればユーザモードから管理者モードへの転換を行う。
【0011】
前記ユーザモード−エラーモード転換条件は、HMIを介して管理者モードに転換し、鍵を閉めた(lock)状態でドアを開放することが順番に行われるか、HMIを介した管理者モードへの転換なしに鍵を開けた状態になるか、HMIを介した管理者モードへの転換なしにドアが開放されることのうちいずれか一つであり、前記保安状態マシンは前記ユーザモード−エラーモード転換条件が満足されればユーザモードからエラーモードへの転換を行う。
【0012】
前記管理者モード−ユーザモード転換条件は、ドアを閉めて(close)取っ手の鍵を閉めた(lock)後でHMIを介して管理者モードに転換されることであり、前記保安状態マシンは前記管理者モード−ユーザモード転換条件が満足されれば管理者モードからユーザモードへの転換を行う。
【0013】
前記管理者モード−ユーザモード転換条件は、ドアを閉めて取っ手の鍵を閉めることが順番に行われることであり、前記保安状態マシンは前記管理者モード−ユーザモード転換条件が満足されれば決められた時間が経過してから管理者モードからユーザモードへの転換を行う。
【0014】
前記管理者モード−エラーモード転換条件は、鍵を開けた状態又はドアが開放された状態でHMIを介してユーザモードに復帰しようとする試みがあることであり、前記保安状態マシンは前記管理者モード−エラーモード転換条件が満足されれば管理者モードからエラーモードへの転換を行う。
【0015】
前記エラーモード−ユーザモード転換条件は、ドアを閉めて取っ手の鍵を閉めた後でHMIを介して管理者モードに転換されることが順番に行われることであり、前記保安状態マシンは前記エラーモード−ユーザモード転換条件が満足されればエラーモードからユーザモードへの転換を行う。
【0016】
前記ドア開閉センサはカメラセンサを含む。
【0017】
前記カメラセンサはドアが開放されると撮影動作を行う。
【0018】
本発明の他の側面によると、ドア開閉センサ及び鍵開け閉めセンサからドアの開閉可否と鍵の開け閉め可否を含む保安状態情報を獲得するステップと、前記獲得した保安状態情報が複数個の順序を有する保安状態条件を順番に満足するのか否かに応じて前記エネルギー貯蔵装置の内部を操作可能に許容するステップと、を含むエネルギー貯蔵装置のための保安装置の動作方法が提供される。
【発明の効果】
【0019】
本発明によると、エネルギー貯蔵装置で鍵開け閉めを介した単純な保安のため許可されていないユーザの任意的・悪意的操作に脆弱であることをセンサ入力及び保安状態マシンの処理を介して補完することで、状態データを貯蔵し管理することが容易で能動的な保安を介して安全を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の一実施例によるエネルギー貯蔵装置のための保安装置を示す図である。
【
図2】本発明の一実施例によるエネルギー貯蔵装置のための保安装置が設置されたエネルギー貯蔵装置を示す図である。
【
図3】本発明の一実施例によるエネルギー貯蔵装置のための保安装置における複数個の保安状態モードを説明するための図である。
【
図4】本発明の一実施例によるエネルギー貯蔵装置のための保安装置における各保安状態モード間の転換のための条件を説明するための図である。
【
図5】本発明の他の一実施例によるエネルギー貯蔵装置のための保安装置を示す図である。
【
図6】本発明の他の一実施例によるエネルギー貯蔵装置のための保安装置の動作方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、添付した図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。以下に紹介される実施例は、当業者に本発明の思想が十分に伝達されるようにするために例として提供されるものである。よって、本発明は以下に説明される実施例に限らずに他の形で具体化されてもよい。そして、図面において構成要素の幅、長さ、厚さなどは説明の便宜上誇張されて表現されることもある。明細書全体にわたって同じ参照番号は同じ構成要素を示す。
【0022】
図1は本発明の一実施例によるエネルギー貯蔵装置のための保安装置を示す図であり、
図2は本発明の一実施例によるエネルギー貯蔵装置のための保安装置が設置されたエネルギー貯蔵装置を示す図である。
【0023】
図1を参照すると、本発明の一実施例によるエネルギー貯蔵装置200のための保安装置100はエネルギー貯蔵装置200内に設置され、センサ入力部110、保安状態マシン120、HMI部130、データ貯蔵部140、上位通信部150を含んで構成される。
【0024】
センサ入力部110はドア開閉センサ及び鍵開け閉めセンサから保安状態情報を入力される。
【0025】
保安状態マシン120は複数個の保安状態モードを運営し、センサ入力部110を介して獲得した保安状態情報が複数個の手順を有する保安状態条件を満足するのか否かに応じてエネルギー貯蔵装置200の内部を操作可能に許容する。
【0026】
HMI部130はユーザから入力されるかユーザに情報を表示する。
【0027】
データ貯蔵部140はセンサ状態、HMI状態情報、保安状態情報を貯蔵する。
【0028】
上位通信部150は外部の他の機器と通信を行い、保安状態マシン120から侵入者の進入情報を管理者に伝送する。
【0029】
図2を参照すると、本発明の一実施例によるエネルギー貯蔵装置のための保安装置が設置されたエネルギー貯蔵装置200は第1ドア開閉センサ110aと第2ドア開閉センサ110b、HMI部130を含む。
【0030】
一側のドアには取っ手23が設置されており、他側のドアには鍵開け閉め装置が含まれた取っ手25が設置されている。
【0031】
第1ドア開閉センサ110aはエネルギー貯蔵装置200の上部に位置しており、第2ドア開閉センサ110bはエネルギー貯蔵装置200の中間に位置してドアの開閉可否を感知する。
【0032】
第1ドア開閉センサ110a及び第2ドア開閉センサ110bは接触センサ又は非接触センサであってもよい。第1ドア開閉センサ110a及び第2ドア開閉センサ110bはカメラのような光学センサであってもよい。第1ドア開閉センサ110a及び第2ドア開閉センサ110bは同じセンサ方式を採択して設置されてもよく、互いに異なるセンサ方式を採択して設置されてもよい。
【0033】
第1ドア開閉センサ110a及び第2ドア開閉センサ110bがカメラを含んで設置される場合、第1ドア開閉センサ110a及び第2ドア開閉センサ110bはドアが開放されると映像撮影動作を開始する。撮影された映像はデータ貯蔵部140に貯蔵され、遠隔の保安管理者に伝達される。
【0034】
図3は、本発明の一実施例によるエネルギー貯蔵装置のための保安装置における複数個の保安状態モードを説明するための図である。
【0035】
図3を参照すると、保安状態マシンはユーザモード1、管理者モード2、エラーモード3によって保安装置の動作を管理する。
【0036】
ユーザモード1はエネルギー貯蔵装置の一般的な基本動作(充電、放電)を行うモードである。ユーザモードでユーザはHMIを利用して基本動作のための操作を行う。
【0037】
管理者モード2は管理者が定期点検やエネルギー貯蔵装置を管理するためにドアを開けるためのモードである。ユーザモードから管理者モードに転換されるためにはユーザモード−管理者モード転換条件が順番通りに行われるべきである。
【0038】
エラーモード3は任意的・悪意的操作が認識されることによる警報装置実行モードであって、HMI部の非活性化又は警報の発生が実行されるモードである。
【0039】
保安状態マシン120はユーザモード状態でセンサ入力部110を介して獲得した保安状態情報がユーザモード−管理者モード転換条件を満足すれば管理者モードに転換する。
【0040】
保安状態マシン120はユーザモード状態でセンサ入力部110を介して獲得した保安状態情報がユーザモード−エラーモード転換条件を満足すればエラーモードに転換する。
【0041】
保安状態マシン120は管理者モード状態でセンサ入力部110を介して獲得した保安状態情報が管理者モード−ユーザモード転換条件を満足すればユーザモードに転換する。
【0042】
保安状態マシン120は管理者モード状態でセンサ入力部110を介して獲得した保安状態情報が管理者モード−エラーモード転換条件を満足すればエラーモードに転換する。
【0043】
保安状態マシン120はエラーモード状態でセンサ入力部110を介して獲得した保安状態情報がエラーモード−ユーザモード転換条件を満足すればユーザモードに転換する。
【0044】
図4は、本発明の一実施例によるエネルギー貯蔵装置のための保安装置における各保安状態モード間の転換のための条件を説明するための図である。
【0045】
図4を参照すると、保安状態マシン120は各保安状態モード間の転換のための条件としてユーザモード−管理者モード転換条件、ユーザモード−エラーモード転換条件、管理者モード−ユーザモード転換条件、管理者モード−エラーモード転換条件、エラーモード−ユーザモード転換条件を具備している。
【0046】
[ユーザモード−管理者モード転換条件]
ユーザモード−管理者モード転換条件はユーザモード1状態から管理者モード2に転換されるための条件である。
【0047】
保安状態マシン120はセンサ入力部110を介して獲得した保安状態情報がHMIを介して管理者モードに転換し、取っ手の鍵を開けてドアを開放した場合であればユーザモード−管理者モード転換条件を満足すると判断する。
【0048】
もし、前記条件ではなく下記条件であれば保安状態マシン120非正常な操作を知らせるエラーモード3に転換する。
【0049】
[ユーザモード−エラーモード転換条件]
ユーザモード−エラーモード転換条件はユーザモード状態からエラーモードに転換されるための条件である。下記エラー転換条件のうちいずれか一つさえ満足してもエラーモードに転換される。
【0050】
保安状態マシン120はセンサ入力部110を介して獲得した保安状態情報が下記エラーモード転換条件に当たる場合、ユーザモード−エラーモード転換条件を満足すると判断する。
【0051】
第1エラー転換条件:HMIを介して管理者モードに転換し、鍵が閉まった状態でドアが開放される。
【0052】
第2エラー転換条件:HMIを介した管理者モードへの転換なしに鍵が開いた状態になる。
【0053】
第3エラー転換条件:HMIを介した管理者モードへの転換なしにドアが開放される。
【0054】
管理者が作業完了の後にユーザモードに転換するための条件は以下のようである。
【0055】
[管理者モード−ユーザモード転換条件]
管理者モード−ユーザモード転換条件は管理者モード状態からユーザモードに転換されるための条件である。
【0056】
保安状態マシン120がセンサ入力部110を介して獲得した保安状態情報がドアを閉め、取っ手の鍵を閉めた後、HMIを介してユーザモードに転換した場合であり、管理者モード−ユーザモード転換条件を満足すると判断する。
【0057】
この際、ドアを閉めて取っ手の鍵を閉めてから決められた時間が過ぎれば自動的にユーザモードに転換されるように設定されてもよい。
【0058】
保安状態マシン120前記条件ではなく下記エラーモード転換条件であれば非正常な操作を知らせるエラーモードに転換する。
【0059】
[管理者モード−エラーモード転換条件]
管理者モード−エラーモード転換条件は管理者モード状態からエラーモードに転換されるための条件である。
【0060】
保安状態マシン120がセンサ入力部110を介して獲得した保安状態情報が鍵を開けた状態又はドアが開いた状態でHMIを介してユーザモードに復帰しようとする試みがある場合、管理者モード−エラーモード転換条件を満足すると判断する。
【0061】
一方、非正常な操作状態であるエラーモードで管理者が正常状態にエネルギー貯蔵装置を復帰させるための方法は以下のようである。
【0062】
[エラーモード−ユーザモード転換条件]
エラーモード−ユーザモード転換条件はエラーモード状態からユーザモードに転換されるための条件である。
【0063】
保安状態マシン120はセンサ入力部110を介して獲得した保安状態情報がドアを閉め、取っ手の鍵を閉めた後、HMIを介してユーザモードに転換した場合であればエラーモード−ユーザモード転換条件を満足すると判断する。
【0064】
図5は、本発明の他の一実施例によるエネルギー貯蔵装置のための保安装置を示す図である。
【0065】
図5を参照すると、本発明の一実施例によるエネルギー貯蔵装置のための保安装置100はエネルギー貯蔵装置200の内部に設置されずにエネルギー貯蔵装置200の外部に設置されている。
【0066】
図6は、本発明の他の一実施例によるエネルギー貯蔵装置のための保安装置の動作方法を示すフローチャートである。
【0067】
センサ入力部110はドア開閉センサ及び鍵開け閉めセンサからドアの開閉可否と鍵の開け閉め可否を含む保安状態情報を獲得するS101。
【0068】
保安状態マシン120は獲得した保安状態情報が複数個の 手順を有する保安状態条件を順番に満足するのか否かに応じてエネルギー貯蔵装置200の内部を操作可能に許容するS103,S105。
【0069】
詳しくは、エネルギー貯蔵装置の内部を操作可能に許容するステップは、エネルギー貯蔵装置の一般的な基本動作を行うユーザモード、エネルギー貯蔵装置の定期点検や管理のためにドアを開けるための管理者モード、任意的・悪意的操作が認識されることによる警報措置を実行するエラーモードを含む複数個の保安状態モード間を転換するステップを含む。
【0070】
上述したように、複数個の保安状態モード間の転換条件は、ユーザモード−管理者モード転換条件、ユーザモード−エラーモード転換条件、管理者モード−ユーザモード転換条件、管理者モード−エラーモード転換条件、エラーモード−ユーザモード転換条件を含む。
【0071】
また、ユーザモード−管理者モード転換条件は、ユーザモード状態でユーザの入力を介して管理者モードに転換し、取っ手の鍵を開けてドアを開放することが順番に行われることである。この際、保安状態マシン120はユーザモード−管理者モード転換条件が満足されればユーザモードから管理者モードへの転換を行う。
【0072】
また、ユーザモード−エラーモード転換条件は、ユーザの入力を介して管理者モードに転換し、鍵が閉まった状態でドアを開放することが順番に行われるか、ユーザ入力を介した管理者モードへの転換なしに鍵が開いた状態になるか、ユーザ入力を介した管理者モードへの転換なしにドアが開放されることのうちいずれか一つである。この際、保安状態マシン120はユーザモード−エラーモード転換条件が満足されればユーザモードからエラーモードへの転換を行う。
【0073】
また、管理者モード−ユーザモード転換条件は、ドアを閉めて取っ手の鍵を閉めた後、HMI部を介してユーザモードに転換されることである。この際、保安状態マシン120は管理者モード−ユーザモード転換条件が満足されれば管理者モードからユーザモードへの転換を行う。また、管理者モード−ユーザモード転換条件は、ドアを閉めて取っ手の鍵を閉めることが順番に行われることであり、保安状態マシン120は管理者モード−ユーザモード転換条件が満足されれば決められた時間が経過してから管理者モードからユーザモードへの転換を行う。
【0074】
これまで本発明による具体的な実施例について説明したが、本発明の範囲を逸脱しない範囲内で多様な変形が可能であることはもちろんである。よって、本発明の範囲は説明された実施例に限って決められてはならず、後述する特許請求の範囲だけでなく、この特許請求の範囲と均等なものによって決められるべきである。