(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6243375
(24)【登録日】2017年11月17日
(45)【発行日】2017年12月6日
(54)【発明の名称】道路上の水を検出するためのデバイスおよび方法
(51)【国際特許分類】
B60W 40/06 20120101AFI20171127BHJP
B60R 21/00 20060101ALI20171127BHJP
B60S 1/04 20060101ALI20171127BHJP
B60T 8/172 20060101ALI20171127BHJP
【FI】
B60W40/06
B60R21/00 626A
B60R21/00 628B
B60R21/00 628F
B60S1/04
B60T8/172 A
【請求項の数】13
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-104306(P2015-104306)
(22)【出願日】2015年5月22日
(65)【公開番号】特開2015-224026(P2015-224026A)
(43)【公開日】2015年12月14日
【審査請求日】2015年5月26日
【審判番号】不服2017-513(P2017-513/J1)
【審判請求日】2017年1月13日
(31)【優先権主張番号】10 2014 107 358.4
(32)【優先日】2014年5月26日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】510238096
【氏名又は名称】ドクター エンジニール ハー ツェー エフ ポルシェ アクチエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】Dr. Ing. h.c. F. Porsche Aktiengesellschaft
(74)【代理人】
【識別番号】100098914
【弁理士】
【氏名又は名称】岡島 伸行
(72)【発明者】
【氏名】シュテファン ヘーベルハルト
【合議体】
【審判長】
佐々木 芳枝
【審判官】
松下 聡
【審判官】
槙原 進
(56)【参考文献】
【文献】
特開2010−257307(JP,A)
【文献】
特開2010−249531(JP,A)
【文献】
特開2011−232050(JP,A)
【文献】
特開2013−103615(JP,A)
【文献】
特開2009−32194(JP,A)
【文献】
特開2002−296363(JP,A)
【文献】
特開2007−139477(JP,A)
【文献】
特開2010−32269(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60W40/02-40/076
B60T8/172
B60S1/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
道路(20)上の実際の水(18)の状況を検出することにより前記道路(20)の危険情報を得るための自動車(10)用の検出デバイス(30)であって、
水分検出ユニット(12)と、評価ユニット(40)とを有し、前記評価ユニット(40)が、前記水分検出ユニット(12)によって検出された水分値(42)に基づいて前記道路(20)上の前記水(18)の状況を求めるように設計され、
前記水分検出ユニット(12)が、前記自動車(10)のタイヤによって跳ね上げた前記水(18)に基づく水飛沫を、検出可能な位置に配備されたセンサユニットとして具現化され、前記自動車(10)の後部領域に配置され、
前記評価ユニット(40)が、経路上におけるハイドロプレーニング現象の危険状況を予測的に推定するように設計されている、ことを特徴とする検出デバイス(30)。
【請求項2】
前記評価ユニット(40)が、前記自動車(10)の現在位置を特定するための位置検出ユニット(44)に接続され、前記検出された水分値(42)と前記自動車(10)の現在位置とに基づいて前記道路(20)上の前記水(18)を求めるように設計されることを特徴とする請求項1に記載の検出デバイス。
【請求項3】
前記位置検出ユニット(44)が、前記自動車(10)の前記現在位置の道路情報(48)を前記評価ユニット(40)に提供するように設計され、前記評価ユニット(40)が、さらに、後続の経路上におけるハイドロプレーニング現象の危険状況を予測的に推定するように設計されることを特徴とする請求項2に記載の検出デバイス。
【請求項4】
前記位置検出ユニット(44)が、データベース(46)またはデータメモリ(46)から前記道路情報(48)を呼び出して、前記評価ユニット(40)に提供するように設計されることを特徴とする請求項2または3に記載の検出デバイス。
【請求項5】
前記道路情報(48)が、前記道路(20)のハイドロプレーニング特性に関する情報を含むことを特徴とする請求項3または4に記載の検出デバイス。
【請求項6】
前記道路情報(48)が、前記水分値(42)に関するしきい値を含むことを特徴とする請求項3〜5のいずれか一項に記載の検出デバイス。
【請求項7】
前記評価ユニット(40)が、前記求められた水(18)に基づいて警告信号を提供するように設計されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の検出デバイス。
【請求項8】
前記自動車(10)のボディが、前記自動車(10)の水飛沫(54)が前記後部領域の表面上に付着されるように具現化されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の検出デバイス。
【請求項9】
前記水分検出ユニット(12)が、前記水分検出ユニット(12)が配置された前記後部領域の表面(32)上の水分を検出するように設計されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の検出デバイス。
【請求項10】
前記水分検出ユニット(12)が雨センサ(12)を有し、前記雨センサ(12)が、前記自動車(10)のリアガラス(14)に割り当てられ、前記リアガラス(14)の前記表面(32)上の水分(34)を検出するように設計されることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の検出デバイス。
【請求項11】
前記水分検出ユニット(12)が、ワイパ要素(16)に割り当てられ、前記ワイパ要素(16)が、前記表面(32)から前記水分(34)を除去するように設計されることを特徴とする請求項9または10に記載の検出デバイス。
【請求項12】
道路(20)上の実際の水(18)の状況を検出することにより道路の危険情報を得るための方法であって、
自動車(10)の後部領域でセンサユニットによって、前記自動車(10)のタイヤによって跳ね上げた前記実際の水(18)に基づく水飛沫による水分値(42)を検出するステップと、
前記検出された水分値(42)に基づいて前記道路(20)上の前記水(18)を求めて、経路上におけるハイドロプレーニング現象の危険状況を予測的に推定するステップと
を含む方法。
【請求項13】
さらに、後続の経路上におけるハイドロプレーニング現象の危険状況が、前記検出された水分値(42)と、位置検出ユニットによって特定された前記自動車(10)の現在位置とに基づいて予測的に推定されることを特徴とする、請求項12に記載の道路(20)上の水(18)を検出するための方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、道路上の水(Naesse、濡れ)を検出するための自動車用の検出デバイスであって、水分検出ユニットと、評価ユニットとを有し、評価ユニットが、水分検出ユニットによって検出された水分値に基づいて道路上の水を求めるように設計された検出デバイスに関する。
【0002】
また、本発明は、道路上の道路上の水を検出するための方法に関する。
【背景技術】
【0003】
道路上の水は、一般に自動車を大きな危険にさらす。これは、水分の量および自動車の速度に応じて、ハイドロプレーニング現象が発生することがあり、車両のスピンにより危険な状況が起こり得るためである。
【0004】
したがって、自動車に関するハイドロプレーニング現象の危険性を単純に求める、または推定することができるセンサが開発されている。この文脈で、既知のシステムは、例えばフロントガラスにある雨センサの信号およびそれに対応するワイパの活動を使用して、道路上の水分を推定する。しかし、フロントガラス上で検出される水分が車両の前進によって跳ね上げられることがあるので、または自動車の停止状態中 に生じる付着を検出することができないので、そのようなシステムは大きな不確定要因を抱える。
【0005】
他の通信システムは、ハイドロプレーニング現象による危険を警告し、ここでは、他の車が危険を検出し、例えば無線リンクを介して危険警告を提供する。しかし、そのようなシステムでは警告の遅延があり、また、対応する警告を通信するためには、少なくとも1つの車両が既に危険な状況になっている必要がある。
【0006】
ナビゲーション地図での対応する危険警告は、その時点での天候状況を考慮に入れず、したがって、そのようなシステムにも大きな不確定要因がある。
【0007】
(特許文献1)に、道路上の水を検出するために対応する運転支援システムが開示されており、上記システムでは、自動車の水沫の形跡がカメラによって検出され、水沫の形跡に基づいてハイドロプレーニング現象の危険性が推定される。上記システムの欠点は、運転支援システムに関する技術的経費が非常に高いことであり、後部での水沫の形跡の検出が測定の遅延をもたらし、この遅延がさらなる不確定要因となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】独国特許出願公開第10 2010 063 017 A1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、本発明の目的は、技術的経費をほとんどかけずに、かつ向上された確実性をもって道路上の水を検出することができる改良された自動車用デバイスを提供することにある。さらに、本発明の目的は、道路上の水を検出するために対応する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的は、冒頭で述べたデバイスにおいて、水分検出ユニットがセンサユニットとして具現化され、自動車の後部領域に配置されることによって達成される。
【0011】
また、上記目的は、冒頭で述べた方法において、自動車の後部領域でセンサユニットによって水分値が検出され、検出された水分値に基づいて道路上の水が求められることによって達成される。
【0012】
現行の水分値が自動車の後部領域で検出されることにより、自動車によって跳ね上げられた水飛沫を低い技術的経費をもって確実に測定することができる。したがって、本発明の目的が完全に実現される。
【0013】
1つの好ましい実施形態では、評価ユニットが、車両の現在位置を特定するための位置検出ユニットに接続され、検出された水分値と自動車の現在位置とに基づいて道路上の水を求めるように設計される。その結果、ハイドロプレーニング現象に関する潜在的危険位置の情報を評価ユニットに提供することができ、自動車の現在位置によって、潜在的危険位置と比較することができ、その結果、不確定要因を減少させることができ、ハイドロプレーニング現象の危険性をリアルタイムで確実に求めることができる。
【0014】
1つの好ましい実施形態では、位置検出ユニットが、自動車の現在位置の道路情報を評価ユニットに提供するように設計され、評価ユニットが、さらに、後続の経路上におけるハイドロプレーニング現象の危険状況を予測的に推定するように設計される。この推定の結果、それに対応して、後続の経路上におけるハイドロプレーニング現象の危険状況も早期に考慮に入れることができる。
【0015】
1つの好ましい実施形態では、位置検出ユニットが、データベースまたはデータメモリから道路情報を呼び出して、評価ユニットに提供するように設計される。その結果、リアルタイムでの道路上の水の検出を提供することができる。
【0016】
また、道路情報が、道路のハイドロプレーニング特性に関する情報を含むことも好ましい。その結果、起こり得るハイドロプレーニング現象の危険性を短い遅延で、かつ低い技術的経費をもって直接求めることができる。
【0017】
1つの好ましい実施形態では、評価ユニットが、求められた水に基づいて警告信号を提供するように設計される。その結果、車両の運転者は、ハイドロプレーニング現象の危険について知らせを受けることができ、車両乗員の安全性がさらに高められる。
【0018】
また、自動車のボディが、自動車の水飛沫が後部領域の表面上に付着されるように具現化されることも好ましい。その結果、運転者自身の自動車の水沫の水沫値を低い技術的経費をもって確実に測定することができる。
【0019】
また、水分検出ユニットが、その水分検出ユニットが配置された後部領域の表面上の水分を検出するように設計されることも好ましい。その結果、水沫が後部領域の表面上に水飛沫として付着されるので、水沫を確実に測定することができる。
【0020】
また、水分検出ユニットが雨センサを有し、雨センサが、自動車のリアガラスに割り当てられ、リアガラスの表面上の水分を検出するように設計されることも好ましい。その結果、雨センサが、リアガラスの表面上の水分を低い技術的経費をもって確実に検出することができるので、水分検出ユニットに関する技術的経費をさらに減少させることができる。
【0021】
また、水分検出ユニットがワイパ要素に割り当てられ、ワイパ要素が、表面から水分を除去するように設計されることも好ましい。その結果、検出される表面領域が連続的に拭かれ、表面に当たる水分を連続的に検出することができるので、水分検出ユニットの信頼性を高めることができる。
【0022】
また、水分値が、ワイパ要素の時間間隔に基づいて測定されることも好ましい。その結果、水分値を測定するための技術的経費をさらに減少させることができる。
【0023】
また、道路情報が、測定された水分値に関するしきい値を有することも好ましく、上記しきい値は、ハイドロプレーニング現象の危険しきい値となる。
【0024】
その結果、経費をほとんどかけずに、位置に応じて、例えば経験値に応じて危険性を求めることができる。
【0025】
総じて、本発明は、自動車の検出された現在位置によって潜在的危険位置を検出することができ、検出された水分に関連付けて道路上の水の量を推定することができるので、低い技術的経費をもって道路上の水の検出の確実性を高めることができる。その結果、既知のシステムの不確定要因を減少させることができ、車両乗員の安全性をさらに高めることができる。
【0026】
当然、上述した特徴、および以下にさらに説明する特徴は、それぞれ提示した組合せでのみならず、他の組合せでも、または単独でも、本発明の範囲から逸脱することなく使用することができる。
【0027】
本発明の例示的実施形態を図面に示し、以下の記述でより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】道路上の水を検出するためのデバイスを有する自動車の概略図である。
【
図2】道路上の水を検出するためのデバイスの概略ブロック図である。
【
図3】
図2からのデバイスの動作方法を説明するための自動車の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図1に、自動車が概略的に示されており、全体を参照番号10で表されている。自動車10は、水分検出デバイス12として雨センサを有する。上記雨センサは、自動車10の後部領域、特にリアガラス14に配置されて、例えばリアガラス14上の雨または水飛沫もしくは水沫などの水分を検出する。リアガラスはリアワイパ16を割り当てられる。リアワイパ16は、リアガラス14を拭き、それに対応してリアガラス14から水分および汚れを除去するように設計される。リアガラス14上、特に雨センサ12での水分を除去するために、リアワイパ16は、雨センサ12の信号に基づいて制御され、またはリアワイパ16の時間間隔が雨センサ12の信号に基づいて設定される。
【0030】
自動車10の走行中、水18が道路20から跳ね上げられ、後部領域、特にリアガラス14上に水飛沫または水沫として付着され、その結果、雨センサ12によって検出される信号が、道路20上の水18の尺度となる。
【0031】
水18の量、および水18により生じるスリップまたはハイドロプレーニング現象の危険性を求めるために、雨センサ12の信号が評価され、例えばナビゲーションシステムからの道路20に関する情報と組み合わされて、雨センサデータおよび道路情報からハイドロプレーニング現象の潜在的危険性を導き出す。このようにして求められた道路20上の水18、およびその結果生じるハイドロプレーニング現象の危険性の情報を、車両がスピンするのを防止するために車両制御装置および/または運転支援システムに提供することができ、または警告信号として運転者に通信することができる。
【0032】
当然、自動車10のボディは、タイヤによって跳ね上げられた水18がリアガラス14上に付着され、水飛沫を雨センサ12によって検出することが可能であるような形状を有さなければならない。
【0033】
図2に、道路20上の水18を検出するためのデバイスが概略的に示されており、全体は参照番号30で表されている。検出デバイス30は雨センサ12を有する。雨センサ12は、リアガラス14に割り当てられ、リアガラス14の表面32上の水分34を検出するように設計される。雨センサ12はワイパ制御装置36に接続される。ワイパ制御装置36は、リアワイパ16を始動させ、雨センサ12からの信号38に従ってリアワイパ16を動作させ、またリアワイパ16の時間間隔を設定する。したがって、リアワイパ16は、水分の量に合わせて、かつ必要に応じて、リアガラス14の表面32を拭くことができ、それに対応してリアガラス14の表面32から水分34を除去することができる。
【0034】
また、検出デバイス30は評価ユニット40を有する。評価ユニット40は、雨センサ12に接続され、測定された水分34に対応する水分値42を受信する。水沫によって生成されるリアガラス上の水分、ひいては雨センサ12の結果は、車両が走行している速度に大きく依存するので、車種に特有の、補償用の速度依存特性曲線を評価ユニット40に記憶することができ、上記特性曲線によって、速度に依存する影響を補償することができる。また、検出デバイス30は位置検出ユニット44を有する。位置検出ユニット44は、例えばGPS信号に基づいて自動車10の現在位置を特定するように設計される。位置検出ユニット44は、道路20に関する情報が記憶または保存されている地図データ内で自動車10の現在位置を特定することができる。道路情報は、ハイドロプレーニング現象が生じる確率に関する情報および/または路面状況(これは、ハイドロプレーニング現象に影響を及ぼし、ハイドロプレーニング現象の確率を増減させる)に関する情報を含む。上記道路情報は、位置検出ユニット44によって、例えばDVDなどのデータメモリ46から、または無線リンクを介して外部データベース46から呼び出される。このようにして取得された道路20に関する情報は、位置検出ユニット44によって評価ユニット40へのデータ48として提供される。評価ユニット40は、位置検出ユニット44からのデータと水分値42とに基づいて道路20上の水18を求め、起こり得るハイドロプレーニング現象の危険性またはハイドロプレーニング現象が生じる確率を求める。このようにして求められた道路20上の水18、またはこのようにして求められたハイドロプレーニング現象の危険性に関する情報は、評価ユニット40によって出力信号50として出力され、運転支援システム52に提供することができる。運転支援システム52は、運転者に警告信号を出力するか、または一般に車両制御装置に介入して、自動車10がスピンするのを防止する。
【0035】
データ48において、自動車10の現在位置でのハイドロプレーニング現象の危険が生じ始める水沫値または水分値42に関する尺度となる情報を位置検出ユニット44から評価ユニット40に送ることが可能である。これらの値は、様々な位置に関する単純なしきい値として記憶することができ、例えば路面状況または経験値に基づいていてよい。
【0036】
評価ユニット40は、さらに、後続の経路上におけるハイドロプレーニング現象の危険状況を予測的に推定するように設計され、その結果、それに対応して、現在位置に対する後続の経路上におけるハイドロプレーニング現象の危険状況も早期に考慮に入れられる。
【0037】
したがって、リアガラス14に配置された雨センサ12は、単純な手段で道路20上の水18を確実に求めることができ、データ48、および道路20に関する情報と共に、ハイドロプレーニング現象の危険性について信頼できる指摘を与えることができる。
【0038】
当然、ワイパ制御装置36によって設定される評価ユニット40のワイピング間隔がリアガラス14上の水分34の尺度として使用されてもよい。
【0039】
図3は、一般に動作方法を説明するための、検出デバイス30を有する自動車10の斜視図である。同一の要素は同じ参照符号によって表されており、ここでは特別な特徴のみを説明する。
【0040】
道路20上の水18が自動車10のタイヤによって跳ね上げられる。その結果、水18は、矢印54によって示されるように、自動車10の後部領域上に水沫として付着される。水沫54は、リアガラス14上に付着され、そこに水分34を形成する。水分34は雨センサ12によって検出される。雨センサ12は、付着された水分34に基づいて、水分値42を評価ユニット40に供給する。評価ユニット40は、自動車10の検出された現在位置での道路情報と共に、ハイドロプレーニング現象の危険性を求め、その結果、運転支援システム52による車両の制御への介入を行うことができるか、または対応する警告信号を運転者に発することができる。
【0041】
雨センサ12による水分の測定と道路情報との組合せ(これは、対応して、ハイドロプレーニング現象の危険がある位置を地図にマークする)は、低い技術的経費をもって確実にハイドロプレーニング現象に関する警告を発することを可能にする。
【符号の説明】
【0042】
10 自動車
12 水分検出ユニット
14 リアガラス
16 ワイパ要素
18 水
20 道路
30 検出デバイス
32 表面
34 水分
40 評価ユニット
42 水分値
44 位置検出ユニット
46 データベース
48 道路情報
54 水飛沫