【課題を解決するための手段】
【0006】
要旨
遺伝的に改変されたマウス、胚、細胞、組織ならびにマウスを改変するための核酸構築物、ならびにそれらを作製するためおよび使用するための方法および組成物が提供される。カッパー(κ)軽鎖という背景においてラムダ(λ)可変領域(ヒトまたは非ヒト)を産生するマウスおよび細胞が提供される。例えば、内在性マウス軽鎖遺伝子座から、κまたはλ軽鎖という背景においてヒトλ可変領域を産生するマウスおよび細胞も提供される。ラムダ可変領域を含む抗体を作製するための方法も提供される。同族のラムダ可変領域とともに発現する重鎖を選択するための方法も提供される。
【0007】
体細胞変異した可変領域を含むキメラおよびヒト抗原結合タンパク質(例えば、抗体)(マウス軽鎖定常ドメインに融合されたヒトVλおよびヒトJλ遺伝子セグメントに由来する可変ドメインを含む軽鎖を有する抗体を含む)およびそれらをコードする核酸が提供される。
【0008】
1つの態様において、マウス定常領域を含む軽鎖においてヒトλ可変領域配列を発現するマウスが提供される。1つの態様において、κ定常領域を含む軽鎖においてヒトλ可変領域配列を発現するマウスが提供される。1つの態様において、内在性マウス軽鎖遺伝子座から、ヒトλ可変領域配列を含む軽鎖を発現するマウスが提供される。1つの態様において、マウス定常領域配列に接続されたヒトλ可変配列を含む再配列された軽鎖遺伝子を含むマウスが提供され;1つの実施形態において、そのマウス定常領域配列は、λ定常配列であり;1つの実施形態において、そのマウス定常領域配列は、κ定常配列である。
【0009】
1つの態様において、遺伝的に改変されたマウスが提供され、ここで、そのマウスは、再配列されていないヒトλ軽鎖可変遺伝子セグメント(hVλ)およびヒトλ連結遺伝子セグメント(hJλ)を含む。1つの実施形態において、その再配列されていないhVλおよびhJλは、マウス軽鎖遺伝子座に存在する。1つの実施形態において、その再配列されていないhVλおよび再配列されていないhJλは、導入遺伝子上に存在し、ヒトまたはマウス定常領域配列に作動可能に接続されている。1つの実施形態において、その再配列されていないhVλおよび再配列されていないhJλは、エピソーム上に存在する。1つの実施形態において、そのマウスは、再配列されていないhVλ配列およびhJλ配列ならびにマウス軽鎖定常領域(C
L)核酸配列に由来する軽鎖を含む免疫グロブリンを産生することができる。遺伝的に改変されたマウスを作製するためおよび使用するための方法および組成物も提供される。(a)マウス重鎖定常領域に融合されたヒト重鎖可変ドメイン(hV
H)、および(b)マウスC
Lドメインに融合されたヒトVλを含む抗体が提供され、ここで、例えば、本発明のマウスにおける抗体または免疫細胞の選択中に、それらの可変ドメインの1つ以上が体細胞変異したものも含まれる。1つの実施形態において、再配列されていないhVλおよび再配列されていないhJλは、ヒトまたはマウスκ定常領域(Cκ)と作動可能に接続される。1つの実施形態において、その再配列されていないhVλおよび再配列されていないhJλは、ヒトまたはマウスλ定常領域(Cλ)と作動可能に接続される。
【0010】
1つの態様において、生殖細胞系列において内在性マウス軽鎖遺伝子座にヒトλ軽鎖可変領域配列を含むマウスが提供され、ここで、そのヒトラムダ可変領域配列は、マウス免疫グロブリン定常領域遺伝子配列を含む軽鎖において発現される。
【0011】
1つの実施形態において、内在性マウス軽鎖遺伝子座は、λ遺伝子座である。1つの実施形態において、内在性マウス軽鎖遺伝子座は、κ遺伝子座である。
【0012】
1つの実施形態において、上記マウスは、内在性マウス軽鎖遺伝子座において内在性軽鎖可変配列を欠く。
【0013】
1つの実施形態において、すべてまたは実質的にすべての内在性マウス軽鎖可変領域遺伝子セグメントが、1つ以上のヒトλ可変領域遺伝子セグメントで置換される。
【0014】
1つの実施形態において、ヒトλ軽鎖可変領域配列は、ヒトJλ配列を含む。1つの実施形態において、そのヒトJλ配列は、Jλ1、Jλ2、Jλ3、Jλ7およびそれらの組み合わせからなる群より選択される。
【0015】
1つの実施形態において、ヒトλ軽鎖可変領域配列は、ヒト軽鎖遺伝子座のクラスターAのフラグメントを含む。特定の実施形態において、そのヒトλ軽鎖遺伝子座のクラスターAのフラグメントは、hVλ3−27からhVλ3−1にわたる。
【0016】
1つの実施形態において、ヒトλ軽鎖可変領域配列は、ヒト軽鎖遺伝子座のクラスターBのフラグメントを含む。特定の実施形態において、そのヒトλ軽鎖遺伝子座のクラスターBのフラグメントは、hVλ5−52からhVλ1−40にわたる。
【0017】
1つの実施形態において、ヒトλ軽鎖可変領域配列は、クラスターAのゲノムフラグメントおよびクラスターBのゲノムフラグメントを含む。1つの実施形態において、ヒトλ軽鎖可変領域配列は、クラスターAの少なくとも1つの遺伝子セグメントおよびクラスターBの少なくとも1つの遺伝子セグメントを含む。
【0018】
1つの実施形態において、上記マウスの軽鎖ナイーブレパートリーの10%超が、2−8、2−23、1−40、5−45および9−49から選択される少なくとも2つのhVλ遺伝子セグメントに由来する。1つの実施形態において、上記マウスの軽鎖ナイーブレパートリーの20%超が、2−8、2−23、1−40、5−45および9−49から選択される少なくとも3つのhVλ遺伝子セグメントに由来する。1つの実施形態において、上記マウスの軽鎖ナイーブレパートリーの30%超が、2−8、2−23、1−40、5−45および9−49から選択される少なくとも4つのhVλ遺伝子セグメントに由来する。
【0019】
1つの態様において、マウス定常領域と融合されたヒトλ可変配列を含む免疫グロブリン軽鎖を発現するマウスが提供され、ここで、そのマウスは、約1:1というκの使用頻度とλの使用頻度との比を示す。
【0020】
1つの実施形態において、その免疫グロブリン軽鎖は、内在性マウス軽鎖遺伝子座から発現される。
【0021】
1つの態様において、マウスκ軽鎖定常領域配列と連続する、λ軽鎖可変領域配列(Vλ)および少なくとも1つのJ配列(J)を含むマウスが提供される。
【0022】
1つの実施形態において、そのマウスは、機能的なマウスVκおよび/またはマウスJκ遺伝子セグメントを欠く。
【0023】
1つの実施形態において、そのVλは、ヒトVλ(hVλ)であり、そのJは、ヒトJλ(hJλ)である。1つの実施形態において、そのhVλおよびhJλは、再配列されていない遺伝子セグメントである。
【0024】
1つの実施形態において、上記マウスは、複数の再配列されていないhVλ遺伝子セグメントおよび少なくとも1つのhJλ遺伝子セグメントを含む。特定の実施形態において、その複数の再配列されていないhVλ遺伝子セグメントは、少なくとも12個の遺伝子セグメント、少なくとも28個の遺伝子セグメントまたは少なくとも40個の遺伝子セグメントである。
【0025】
1つの実施形態において、その少なくとも1つのhJλ遺伝子セグメントは、Jλ1、Jλ2、Jλ3、Jλ7およびそれらの組み合わせからなる群より選択される。
【0026】
1つの実施形態において、内在性マウスλ軽鎖遺伝子座は、全体的にまたは部分的に欠失される。
【0027】
1つの実施形態において、マウスκ軽鎖定常領域配列は、内在性マウスκ軽鎖遺伝子座に存在する。
【0028】
1つの実施形態において、上記マウスのB細胞の約10%〜約45%は、ヒトλ軽鎖可変(Vλ)ドメインおよびマウスκ軽鎖定常(Cκ)ドメインを含む軽鎖を含む抗体を発現する。
【0029】
1つの実施形態において、そのヒトλ可変ドメインは、3−1/1、3−1/7、4−3/1、4−3/7、2−8/1、3−9/1、3−10/1、3−10/3、3−10/7、2−14/1、3−19/1、2−23/1、3−25/1、1−40/1、1−40/2、1−40/3、1−40/7、7−43/1、7−43/3、1−44/1、1−44/7、5−45/1、5−45/2、5−45/7、7−46/1、7−46/2、7−46/7、9−49/1、9−49/2、9−49/7および1−51/1からなる群より選択される再配列されたhVλ/hJλ配列に由来する。
【0030】
1つの実施形態において、上記マウスは、ヒトκ軽鎖遺伝子座由来のヒトVκ−Jκ遺伝子間領域をさらに含み、ここで、そのヒトVκ−Jκ遺伝子間領域は、Vλ配列およびJ配列と連続する。特定の実施形態において、ヒトVκ−Jκ遺伝子間領域は、Vλ配列とJ配列との間に配置される。
【0031】
1つの態様において、(a)内在性マウス軽鎖遺伝子座に、少なくとも12個〜少なくとも40個の再配列されていないヒトλ軽鎖可変領域遺伝子セグメントおよび少なくとも1つのヒトJλ遺伝子セグメント;(b)少なくとも12個〜少なくとも40個のヒト軽鎖可変領域遺伝子セグメントと少なくとも1つのヒトJλ配列との間に配置されたヒトVκ−Jκ遺伝子間配列を含むマウスが提供され;ここで、そのマウスは、ヒトVλドメインおよびマウスCκドメインを含む軽鎖を含む抗体を発現する。
【0032】
1つの態様において、λ可変配列およびκ定常配列を含む軽鎖を含む抗体を発現するマウスが提供される。
【0033】
1つの実施形態において、そのマウスは、約1:1というκの使用頻度とλの使用頻度との比を示す。
【0034】
1つの実施形態において、そのマウスの骨髄から得られる未熟B細胞の集団は、約1:1というκの使用頻度とλの使用頻度との比を示す。
【0035】
1つの態様において、遺伝的に改変されたマウスが提供され、ここで、そのマウスは、マウスC
L遺伝子を含むマウス軽鎖遺伝子座に作動可能に接続された再配列されていない免疫グロブリンVλおよびJλ遺伝子セグメントを含む。
【0036】
1つの実施形態において、上記Vλおよび/またはJλ遺伝子セグメントは、ヒトの遺伝子セグメントである。1つの実施形態において、上記Vλおよび/またはJλ遺伝子セグメントは、マウスの遺伝子セグメントであり、C
Lは、マウスCκである。
【0037】
1つの実施形態において、内在性マウス軽鎖遺伝子座は、κ軽鎖遺伝子座である。1つの実施形態において、内在性マウス軽鎖遺伝子座は、λ軽鎖遺伝子座である。
【0038】
1つの実施形態において、再配列されていないVλおよびJλ遺伝子セグメントは、内在性マウス軽鎖遺伝子座に存在する。
【0039】
1つの実施形態において、再配列されていない免疫グロブリンVλおよびJλ遺伝子セグメントは、導入遺伝子上に存在する。
【0040】
1つの実施形態において、上記マウスは、内在性マウス重鎖免疫グロブリン遺伝子座に、1つ以上のヒトV、Dおよび/またはJ遺伝子セグメントによる1つ以上の重鎖V、Dおよび/またはJ遺伝子セグメントの置換をさらに含む。
【0041】
1つの実施形態において、上記マウスは、マウスCκ遺伝子を含む内在性マウスκ軽鎖遺伝子座に、再配列されていない免疫グロブリンVλおよびJλ遺伝子セグメントを含む。
【0042】
1つの実施形態において、上記マウスは、マウスCλ遺伝子を含む内在性マウスλ軽鎖遺伝子座に、再配列されていないヒト免疫グロブリンλ軽鎖可変遺伝子セグメント(Vλ)およびλ連結遺伝子セグメント(Jλ)を含む。
【0043】
1つの実施形態において、軽鎖可変遺伝子の遺伝子座(「V
L遺伝子座」)は、少なくとも1つのヒトVλ(hVλ)遺伝子セグメントを含む。1つの実施形態において、そのV
L遺伝子座は、少なくとも1つのヒトJλ(hJλ)遺伝子セグメントを含む。別の実施形態において、V
L遺伝子座は、最大4個のhJλ遺伝子セグメントを含む。1つの実施形態において、そのV
L遺伝子座は、ヒトλおよびヒトκゲノム配列を含む連続する配列を含む。
【0044】
1つの実施形態において、κ軽鎖可変遺伝子の遺伝子座(「κ遺伝子座」)は、少なくとも1つのヒトVλ(hVλ)遺伝子セグメントを含む。1つの実施形態において、そのκ遺伝子座は、少なくとも1つのヒトJλ(hJλ)遺伝子セグメントを含む。1つの実施形態において、そのκ遺伝子座は、最大4個のhJλ遺伝子セグメントを含む。1つの実施形態において、そのκ遺伝子座は、少なくとも1つのhVλおよび少なくとも1つのhJλを含み、機能的なVκ領域遺伝子セグメントを欠くかまたは実質的に欠き、機能的なJκ領域遺伝子セグメントを欠くかまたは実質的に欠く。1つの実施形態において、上記マウスは、機能的なVκ領域遺伝子セグメントを含まない。1つの実施形態において、上記マウスは、機能的なJκ領域遺伝子セグメントを含まない。
【0045】
1つの実施形態において、λ軽鎖可変遺伝子の遺伝子座(「λ遺伝子座」)は、少なくとも1つのhVλ遺伝子セグメントを含む。1つの実施形態において、そのλ遺伝子座は、少なくとも1つのヒトJλ(hJλ)遺伝子セグメントを含む。別の実施形態において、そのλ遺伝子座は、最大4個のhJλ遺伝子セグメントを含む。
【0046】
1つの実施形態において、V
L遺伝子座は、複数のhVλを含む。1つの実施形態では、ヒトにおいて観察される約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%もしくは約90%またはそれ以上のVλ使用頻度を反映するλ軽鎖可変領域レパートリーの発現がもたらされるように、複数のhVλが選択される。1つの実施形態において、V
L遺伝子座は、遺伝子セグメントhVλ1−40、1−44、2−8、2−14、3−21およびそれらの組み合わせを含む。
【0047】
1つの実施形態において、hVλは、3−1、4−3、2−8、3−9、3−10、2−11および3−12を含む。特定の実施形態において、V
L遺伝子座は、Vλ3−12からVλ3−1に及ぶヒトλ軽鎖遺伝子座の連続する配列を含む。1つの実施形態において、V
L遺伝子座は、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11または12個のhVλを含む。特定の実施形態において、hVλは、3−1、4−3、2−8、3−9、3−10、2−11および3−12を含む。特定の実施形態において、V
L遺伝子座は、Vλ3−12からVλ3−1に及ぶヒトλ遺伝子座の連続する配列を含む。1つの実施形態において、V
L遺伝子座は、内在性κ遺伝子座に存在する。特定の実施形態において、V
L遺伝子座は、内在性κ遺伝子座に存在し、内在性λ軽鎖遺伝子座は、部分的にまたは完全に欠失される。1つの実施形態において、V
L遺伝子座は、内在性λ遺伝子座に存在する。特定の実施形態において、V
L遺伝子座は、内在性λ遺伝子座に存在し、内在性κ遺伝子座は、部分的にまたは完全に欠失される。
【0048】
1つの実施形態において、V
L遺伝子座は、13〜28個またはそれ以上のhVλを含む。特定の実施形態において、それらのhVλは、2−14、3−16、2−18、3−19、3−21、3−22、2−23、3−25および3−27を含む。特定の実施形態において、κ遺伝子座は、Vλ3−27からVλ3−1に及ぶヒトλ遺伝子座の連続する配列を含む。1つの実施形態において、V
L遺伝子座は、内在性κ遺伝子座に存在する。特定の実施形態において、V
L遺伝子座は、内在性κ遺伝子座に存在し、内在性λ軽鎖遺伝子座は、部分的にまたは完全に欠失される。別の実施形態において、V
L遺伝子座は、内在性λ遺伝子座に存在する。特定の実施形態において、V
L遺伝子座は、内在性λ遺伝子座に存在し、内在性κ遺伝子座は、部分的にまたは完全に欠失される。
【0049】
1つの実施形態において、V
L遺伝子座は、29〜40個のhVλを含む。特定の実施形態において、κ遺伝子座は、Vλ3−29からVλ3−1に及ぶヒトλ遺伝子座の連続する配列およびVλ5−52からVλ1−40に及ぶヒトλ遺伝子座の連続する配列を含む。特定の実施形態において、遺伝的に改変されたマウスにおけるhVλ1−40とhVλ3−29との間のすべてまたは実質的にすべての配列は、hVλ1−40遺伝子セグメントの下流(3’非翻訳部分の下流)に天然に(例えば、ヒト集団において)見られるおよそ959bpのヒトλ配列、制限酵素部位(例えば、PI−SceI)、それに続いて天然に見られるhVλ3−29遺伝子セグメントのおよそ3,431bp上流のヒトλ配列から本質的になる。1つの実施形態において、V
L遺伝子座は、内在性マウスκ遺伝子座に存在する。特定の実施形態において、V
L遺伝子座は、内在性マウスκ遺伝子座に存在し、内在性マウスλ軽鎖遺伝子座は、部分的にまたは完全に欠失される。別の実施形態において、V
L遺伝子座は、内在性マウスλ遺伝子座に存在する。特定の実施形態において、V
L遺伝子座は、内在性マウスλ遺伝子座に存在し、内在性マウスκ遺伝子座は、部分的にまたは完全に欠失される。
【0050】
1つの実施形態において、V
L遺伝子座は、少なくとも1つのhJλを含む。1つの実施形態において、V
L遺伝子座は、複数のhJλを含む。1つの実施形態において、V
L遺伝子座は、少なくとも2、3、4、5、6または7個のhJλを含む。特定の実施形態において、V
L遺伝子座は、4個のhJλを含む。特定の実施形態において、その4個のhJλは、hJλ1、hJλ2、hJλ3およびhJλ7である。1つの実施形態において、V
L遺伝子座は、κ遺伝子座である。特定の実施形態において、V
L遺伝子座は、内在性κ遺伝子座に存在し、内在性λ軽鎖遺伝子座は、部分的にまたは完全に欠失される。1つの実施形態において、V
L遺伝子座は、1個のhJλを含む。特定の実施形態において、その1個のhJλは、hJλ1である。1つの実施形態において、V
L遺伝子座は、内在性κ遺伝子座に存在する。特定の実施形態において、V
L遺伝子座は、内在性κ遺伝子座に存在し、内在性λ軽鎖遺伝子座は、部分的にまたは完全に欠失される。別の実施形態において、V
L遺伝子座は、内在性λ遺伝子座に存在する。特定の実施形態において、V
L遺伝子座は、内在性λ遺伝子座に存在し、内在性κ遺伝子座は、部分的にまたは完全に欠失される。
【0051】
1つの実施形態において、V
L遺伝子座は、少なくとも1つのhVλ、少なくとも1つのhJλおよびマウスCκ遺伝子を含む。1つの実施形態において、V
L遺伝子座は、少なくとも1つのhVλ、少なくとも1つのhJλおよびマウスCλ遺伝子を含む。特定の実施形態において、そのマウスCλ遺伝子は、Cλ2である。特定の実施形態において、そのマウスCλ遺伝子は、マウスCλ2と少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、96%、97%、98%または少なくとも99%同一である。
【0052】
1つの実施形態において、上記マウスは、内在性マウスκ遺伝子座に、1つ以上のhVλ遺伝子セグメントによる内在性マウスVκ遺伝子セグメントの置換を含み、ここで、そのhVλ遺伝子セグメントは、内在性マウスCκ領域遺伝子に作動可能に接続されており、そのマウスは、ヒトVλ遺伝子セグメントを再配列し、ヒトVλドメインおよびマウスCκを含むリバースキメラ(reverse chimeric)免疫グロブリン軽鎖を発現する。1つの実施形態において、再配列されていないマウスVκ遺伝子セグメントの90〜100%が、少なくとも1つの再配列されていないhVλ遺伝子セグメントで置換される。特定の実施形態において、内在性マウスVκ遺伝子セグメントのすべてまたは実質的にすべてが、少なくとも1つの再配列されていないhVλ遺伝子セグメントで置換される。1つの実施形態において、その置換は、少なくとも12個、少なくとも28個または少なくとも40個の再配列されていないhVλ遺伝子セグメントによる置換である。1つの実施形態において、その置換は、少なくとも7個の機能的な再配列されていないhVλ遺伝子セグメント、少なくとも16個の機能的な再配列されていないhVλ遺伝子セグメントまたは少なくとも27個の機能的な再配列されていないhVλ遺伝子セグメントによる置換である。1つの実施形態において、上記マウスは、少なくとも1つの再配列されていないhJλ遺伝子セグメントによるすべてのマウスJκ遺伝子セグメントの置換を含む。1つの実施形態において、その少なくとも1つの再配列されていないhJλ遺伝子セグメントは、Jλ1、Jλ2、Jλ3、Jλ4、Jλ5、Jλ6、Jλ7およびそれらの組み合わせから選択される。特定の実施形態において、1つ以上のhVλ遺伝子セグメントは、3−1、4−3、2−8、3−9、3−10、2−11、3−12、2−14、3−16、2−18、3−19、3−21、3−22、2−23、3−25、3−27、1−40、7−43、1−44、5−45、7−46、1−47、5−48、9−49、1−50、1−51、5−52hVλ遺伝子セグメントおよびそれらの組み合わせから選択される。特定の実施形態において、その少なくとも1つの再配列されていないhJλ遺伝子セグメントは、Jλ1、Jλ2、Jλ3、Jλ7およびそれらの組み合わせから選択される。
【0053】
1つの実施形態において、上記マウスは、内在性マウスλ遺伝子座に、1つ以上のヒトVλ遺伝子セグメントによる内在性マウスVλ遺伝子セグメントの置換を内在性マウスλ遺伝子座に含み、ここで、そのhVλ遺伝子セグメントは、マウスCλ領域遺伝子に作動可能に接続されており、そのマウスは、hVλ遺伝子セグメントを再配列し、hVλドメインおよびマウスCλを含むリバースキメラ免疫グロブリン軽鎖を発現する。特定の実施形態において、そのマウスCλ遺伝子は、Cλ2である。特定の実施形態において、そのマウスCλ遺伝子は、マウスCλ2と少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%または少なくとも98%同一である。1つの実施形態において、再配列されていないマウスVλ遺伝子セグメントの90〜100%が、少なくとも1つの再配列されていないhVλ遺伝子セグメントで置換される。特定の実施形態において、内在性マウスVλ遺伝子セグメントのすべてまたは実質的にすべてが、少なくとも1つの再配列されていないhVλ遺伝子セグメントで置換される。1つの実施形態において、その置換は、少なくとも12個、少なくとも28個または少なくとも40個の再配列されていないhVλ遺伝子セグメントによる置換である。1つの実施形態において、その置換は、少なくとも7個の機能的な再配列されていないhVλ遺伝子セグメント、少なくとも16個の機能的な再配列されていないhVλ遺伝子セグメントまたは少なくとも27個の機能的な再配列されていないhVλ遺伝子セグメントによる置換である。1つの実施形態において、上記マウスは、少なくとも1つの再配列されていないhJλ遺伝子セグメントによるすべてのマウスJλ遺伝子セグメントの置換を含む。1つの実施形態において、その少なくとも1つの再配列されていないhJλ遺伝子セグメントは、Jλ1、Jλ2、Jλ3、Jλ4、Jλ5、Jλ6、Jλ7およびそれらの組み合わせから選択される。特定の実施形態において、その1つ以上のhVλ遺伝子セグメントは、3−1、4−3、2−8、3−9、3−10、2−11、3−12、2−14、3−16、2−18、3−19、3−21、3−22、2−23、3−25、3−27、1−40、7−43、1−44、5−45、7−46、1−47、5−48、9−49、1−50、1−51、5−52hVλ遺伝子セグメントおよびそれらの組み合わせから選択される。特定の実施形態において、その少なくとも1つの再配列されていないhJλ遺伝子セグメントは、Jλ1、Jλ2、Jλ3、Jλ7およびそれらの組み合わせから選択される。
【0054】
1つの態様において、内在性マウスκ軽鎖遺伝子座に配置されたヒトVκ−Jκ遺伝子間領域配列を含む遺伝的に改変されたマウスが提供される。
【0055】
1つの実施形態において、そのヒトVκ−Jκ遺伝子間領域配列は、hVλおよびhJλ遺伝子セグメントを含むマウスの内在性κ軽鎖遺伝子座に存在し、そのヒトVκ−Jκ遺伝子間領域配列は、hVλ遺伝子セグメントとhJλ遺伝子セグメントとの間に配置される。特定の実施形態において、そのhVλおよびhJλ遺伝子セグメントは、そのマウスにおいて、機能的なヒトλ軽鎖可変ドメインを形成するように組み換わることができる。
【0056】
1つの実施形態において、複数のhVλおよび1つ以上のhJλを含むマウスが提供され、転写の点から、ヒトVκ−Jκ遺伝子間領域配列は、近位または最も3’側のhVλ配列の下流かつ最初のhJλ配列の上流または5’側に配置される。
【0057】
1つの実施形態において、ヒトVκ−Jκ遺伝子間領域は、ヒトVκ4−1遺伝子セグメントの約130bp下流または3’側、すなわち、ヒトVκ4−1遺伝子セグメントの3’非翻訳領域の約130bp下流に位置する領域であり、ヒトJκ1遺伝子セグメントの約600bp上流または5’側までに及ぶ。特定の実施形態において、ヒトVκ−Jκ遺伝子間領域は、約22.8kbのサイズである。1つの実施形態において、Vκ−Jκ遺伝子間領域は、ヒトVκ4−1遺伝子セグメントの3’非翻訳領域の末端からヒトJκ1遺伝子セグメントの約600bp上流にわたるヒトVκ−Jκ遺伝子間領域と約90%以上、91%以上、92%以上、93%以上、94%以上または約95%以上同一である。1つの実施形態において、Vκ−Jκ遺伝子間領域は、配列番号100を含む。特定の実施形態において、Vκ−Jκ遺伝子間領域は、配列番号100の機能的なフラグメントを含む。特定の実施形態において、Vκ−Jκ遺伝子間領域は、配列番号100である。
【0058】
1つの態様において、列挙されたヒトVκ−Jκ遺伝子間領域配列を含むマウス、マウス細胞(例えば、マウス胚性幹細胞)、マウス胚およびマウス組織が提供され、ここで、その遺伝子間領域配列は、異所性のものである。特定の実施形態において、その異所性の配列は、ヒト化された内在性マウス免疫グロブリン遺伝子座に配置されている。
【0059】
1つの態様において、列挙されたヒトVκ−Jκ遺伝子間領域配列を含む単離された核酸構築物が提供される。1つの実施形態において、その核酸構築物は、ヒトVκ−Jκ遺伝子間領域配列をマウス軽鎖遺伝子座に標的化する標的化アーム(targeting arm)を含む。特定の実施形態において、そのマウス軽鎖遺伝子座は、κ遺伝子座である。特定の実施形態において、その標的化アームは、ヒトVκ−Jκ遺伝子間領域を改変された内在性マウスκ遺伝子座に標的化し、ここで、その標的化は、hVλ配列とhJλ配列との間の位置に対するものである。
【0060】
1つの態様において、遺伝的に改変されたマウスが提供され、ここで、そのマウスは、2つ以下の軽鎖対立遺伝子を含み、ここで、その軽鎖対立遺伝子は、(a)マウスC
L遺伝子を含む内在性マウス軽鎖遺伝子座に、再配列されていない免疫グロブリンヒトVλおよびJλ遺伝子セグメント;および(b)マウスC
L遺伝子を含む内在性マウス軽鎖遺伝子座に、再配列されていない免疫グロブリンV
LおよびJ
L遺伝子セグメントを含む。
【0061】
1つの実施形態において、内在性マウス軽鎖遺伝子座は、κ遺伝子座である。別の実施形態において、内在性マウス軽鎖遺伝子座は、λ遺伝子座である。
【0062】
1つの実施形態において、上記2つ以下の軽鎖対立遺伝子は、κ対立遺伝子およびλ対立遺伝子、2つのκ対立遺伝子ならびに2つのλ対立遺伝子から選択される。特定の実施形態において、その2つの軽鎖対立遺伝子のうちの1つは、Cλ2遺伝子を含むλ対立遺伝子である。
【0063】
1つの実施形態において、上記マウスは、1つの機能的な免疫グロブリン軽鎖遺伝子座および1つの非機能的な軽鎖遺伝子座を含み、ここで、その機能的な軽鎖遺伝子座は、マウスCκ遺伝子を含む内在性マウスκ軽鎖遺伝子座に、再配列されていない免疫グロブリンヒトVλおよびJλ遺伝子セグメントを含む。
【0064】
1つの実施形態において、上記マウスは、1つの機能的な免疫グロブリン軽鎖遺伝子座および1つの非機能的な軽鎖遺伝子座を含み、ここで、その機能的な軽鎖遺伝子座は、マウスCλ遺伝子を含む内在性マウスλ軽鎖遺伝子座に、再配列されていない免疫グロブリンヒトVλおよびJλ遺伝子セグメントを含む。1つの実施形態において、そのCλ遺伝子は、Cλ2である。特定の実施形態において、そのマウスCλ遺伝子は、マウスCλ2と少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%または少なくとも98%同一である。
【0065】
1つの実施形態において、上記マウスは、少なくとも1つの免疫グロブリン重鎖対立遺伝子をさらに含む。1つの実施形態において、その少なくとも1つの免疫グロブリン重鎖対立遺伝子は、ヒト/マウス重鎖を発現するヒト重鎖遺伝子を含む内在性マウス重鎖遺伝子座に、ヒトV
H遺伝子セグメント、ヒトD
H遺伝子セグメントおよびヒトJ
H遺伝子セグメントを含む。特定の実施形態において、上記マウスは、2つの免疫グロブリン重鎖対立遺伝子を含み、そのマウスは、ヒト/マウス重鎖を発現する。
【0066】
1つの実施形態において、上記マウスは、内在性Cκ遺伝子を含む内在性マウスκ遺伝子座に、再配列されていないhVκおよび再配列されていないhJκを含む第1の軽鎖対立遺伝子;ならびに内在性Cκ遺伝子を含む内在性マウスκ遺伝子座に、再配列されていないhVλおよび再配列されていないhJλを含む第2の軽鎖対立遺伝子を含む。特定の実施形態において、その遺伝的に改変されたマウスにおいて機能的な軽鎖対立遺伝子は、その第1および第2の軽鎖対立遺伝子だけである。特定の実施形態において、上記マウスは、非機能的なλ遺伝子座を含む。1つの実施形態において、遺伝的に改変されたマウスは、λ定常領域を含む軽鎖を発現しない。
【0067】
1つの実施形態において、上記マウスは、内在性Cκ遺伝子を含む内在性マウスκ遺伝子座に、再配列されていないhVκおよび再配列されていないhJκを含む第1の軽鎖対立遺伝子;ならびに内在性Cλ遺伝子を含む内在性マウスλ遺伝子座に、再配列されていないhVλおよび再配列されていないhJλを含む第2の軽鎖対立遺伝子を含む。特定の実施形態において、その遺伝的に改変されたマウスにおいて機能的な軽鎖対立遺伝子は、その第1および第2の軽鎖対立遺伝子だけである。1つの実施形態において、その内在性Cλ遺伝子は、Cλ2である。特定の実施形態において、そのマウスCλ遺伝子は、マウスCλ2と少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%または少なくとも98%同一である。
【0068】
1つの実施形態において、上記マウスは、6個の免疫グロブリン対立遺伝子を含み、ここで、第1の対立遺伝子は、マウスCκ遺伝子を含む内在性マウスκ軽鎖遺伝子座に、再配列されていない免疫グロブリンVλおよびJλ遺伝子セグメントを含み、第2の対立遺伝子は、マウスCκ遺伝子を含む内在性マウスκ軽鎖遺伝子座に、再配列されていない免疫グロブリンVκおよびJκ遺伝子セグメントを含み、第3の対立遺伝子は、マウスCλ遺伝子を含む内在性マウスλ軽鎖遺伝子座に、再配列されていない免疫グロブリンVλおよびJλ遺伝子セグメントを含み、第4および第5の対立遺伝子は、各々独立して、マウス重鎖遺伝子を含む内在性マウス重鎖遺伝子座に、再配列されていないV
HおよびD
HおよびJ
H遺伝子セグメントを含み、そして第6の対立遺伝子は、(a)マウスCλ遺伝子を含む内在性マウスλ軽鎖遺伝子座に、再配列されていない免疫グロブリンVλおよびJλ遺伝子セグメントを含むか、(b)非機能的なλ遺伝子座を含むか、または(c)全体的にもしくは部分的にλ遺伝子座の欠失を含む。
【0069】
1つの実施形態において、上記の第1の対立遺伝子は、再配列されていないhVλおよびhJλを含む。1つの実施形態において、上記の第2の対立遺伝子は、再配列されていないhVκおよびhJκを含む。1つの実施形態において、上記の第3の対立遺伝子は、再配列されていないhVλおよびhJλを含む。1つの実施形態において、上記の第4および第5の対立遺伝子は、各々独立して、再配列されていないhV
HおよびhD
HおよびhJ
Hを含む。1つの実施形態において、上記の第6の対立遺伝子は、全体的にまたは部分的に欠失された内在性マウスλ遺伝子座を含む。
【0070】
1つの実施形態において、上記マウスは、6個の免疫グロブリン対立遺伝子を含み、ここで、第1の対立遺伝子は、マウスCλ遺伝子を含む内在性マウスλ軽鎖遺伝子座に、再配列されていない免疫グロブリンVλおよびJλ遺伝子セグメントを含み、第2の対立遺伝子は、マウスCλ遺伝子を含む内在性マウスλ軽鎖遺伝子座に、再配列されていない免疫グロブリンVλおよびJλ遺伝子セグメントを含み、第3の対立遺伝子は、マウスCκ遺伝子を含む内在性マウスκ軽鎖遺伝子座に、再配列されていない免疫グロブリンVκおよびJκ遺伝子セグメントを含み、第4および第5の対立遺伝子は、各々独立して、マウス重鎖遺伝子を含む内在性マウス重鎖遺伝子座に、再配列されていないV
HおよびD
HおよびJ
H遺伝子セグメントを含み、そして第6の対立遺伝子は、(a)マウスCκ遺伝子を含む内在性マウスκ軽鎖遺伝子座に、再配列されていない免疫グロブリンVκおよびJκ遺伝子セグメントを含むか、(b)非機能的なκ遺伝子座を含むか、または(c)κ遺伝子座の1つ以上のエレメントの欠失を含む。
【0071】
1つの実施形態において、上記の第1の対立遺伝子は、再配列されていないhVλおよびhJλ遺伝子セグメントを含む。1つの実施形態において、上記の第2の対立遺伝子は、再配列されていないhVλおよびhJλ遺伝子セグメントを含む。1つの実施形態において、上記の第3の対立遺伝子は、再配列されていないhVκおよびhJκ遺伝子セグメントを含む。1つの実施形態において、上記の第4および第5の対立遺伝子は、各々独立して、再配列されていないhV
HおよびhD
HおよびhJ
H遺伝子セグメントを含む。1つの実施形態において、上記の第6の対立遺伝子は、機能的にサイレンシングされた内在性マウスκ遺伝子座を含む。
【0072】
1つの実施形態において、上記遺伝的に改変されたマウスは、マウスC
Lドメインに作動可能に接続された再配列されたhVλドメインを含む再配列された抗体遺伝子を含むB細胞を含む。1つの実施形態において、そのマウスC
Lドメインは、マウスCκおよびマウスCλドメインから選択される。特定の実施形態において、そのマウスCλドメインは、Cλ2遺伝子に由来する。特定の実施形態において、そのマウスCλドメインは、マウスCλ2と少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%または少なくとも98%同一であるCλドメインに由来する。
【0073】
1つの態様において、CκであるC
LにおいてVλ領域を発現する遺伝的に改変されたマウスが提供される。1つの態様において、ヒトCκ、ヒトCλまたはマウスCκから選択されるC
LにおいてhVλ領域を発現する遺伝的に改変されたマウスが提供される。1つの態様において、マウスCκにおいてhVλ領域を発現する遺伝的に改変されたマウスが提供される。
【0074】
1つの実施形態において、上記マウスの脾細胞の約10〜50%は、B細胞(すなわち、CD19陽性)であるか、またはその約9〜28%は、マウスCκドメインに融合されたhVλドメインを含む免疫グロブリン軽鎖を発現する。
【0075】
特定の実施形態において、上記マウスの脾細胞の約23〜34%は、B細胞(すなわち、CD19陽性)であるか、またはその約9〜11%は、マウスCκドメインに融合されたhVλドメインを含む免疫グロブリン軽鎖を発現する。
【0076】
特定の実施形態において、上記マウスの脾細胞の約19〜31%は、B細胞(すなわち、CD19陽性)であるか、またはその約9〜17%は、マウスCκドメインに融合されたhVλドメインを含む免疫グロブリン軽鎖を発現する。
【0077】
特定の実施形態において、上記マウスの脾細胞の約21〜38%は、B細胞(すなわち、CD19陽性)であるか、またはその約24〜27%は、マウスCκドメインに融合されたhVλドメインを含む免疫グロブリン軽鎖を発現する。
【0078】
特定の実施形態において、上記マウスの脾細胞の約10〜14%は、B細胞(すなわち、CD19陽性)であるか、またはその約9〜13%は、マウスCκドメインに融合されたhVλドメインを含む免疫グロブリン軽鎖を発現する。
【0079】
特定の実施形態において、上記マウスの脾細胞の約31〜48%は、B細胞(すなわち、CD19陽性)であるか、またはその約15〜21%は、マウスCκドメインに融合されたhVλドメインを含む免疫グロブリン軽鎖を発現する。特定の実施形態において、上記マウスの脾細胞の約30〜38%は、B細胞(すなわち、CD19陽性)であり、その約33〜48%は、マウスCκドメインに融合されたhVλドメインを含む免疫グロブリン軽鎖を発現する。
【0080】
1つの実施形態において、上記マウスの骨髄の約52〜70%は、B細胞(すなわち、CD19陽性)であるか、またはその約31〜47%の未熟B細胞(すなわち、CD19陽性/B220中等度陽性(intermediate positive)/IgM陽性)は、マウスCκドメインに融合されたhVλドメインを含む免疫グロブリン軽鎖を発現する。
【0081】
1つの実施形態において、上記マウスの骨髄の約60%は、B細胞(すなわち、CD19陽性)であるか、またはその約38.3%の未熟B細胞(すなわち、CD19陽性/B220中等度陽性/IgM陽性)は、マウスCκドメインに融合されたhVλドメインを含む免疫グロブリン軽鎖を発現する。
【0082】
1つの実施形態において、上記マウスは、ヒトVおよびヒトJ遺伝子セグメントに由来する可変ドメインならびにマウス定常領域遺伝子に由来する定常ドメインを含む軽鎖を含む抗体を発現する。1つの実施形態において、そのマウス定常領域遺伝子は、Cκ遺伝子である。別の実施形態において、そのマウス定常領域遺伝子は、Cλ遺伝子である。特定の実施形態において、そのCλ領域は、Cλ2である。特定の実施形態において、そのマウスCλ遺伝子は、マウスCλ2と少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%または少なくとも98%同一であるCλ遺伝子に由来する。特定の実施形態において、上記抗体は、ヒトV、ヒトDおよびヒトJ遺伝子セグメントに由来する可変ドメインを含む重鎖、ならびにマウス重鎖定常領域遺伝子に由来する重鎖定常ドメインをさらに含む。1つの実施形態において、そのマウス重鎖定常領域遺伝子は、重鎖定常ドメインのヒンジ−CH
2−CH
3配列を含む。別の実施形態において、そのマウス重鎖定常領域遺伝子は、重鎖定常ドメインのCH
1−ヒンジ−CH
2−CH
3配列を含む。別の実施形態において、そのマウス重鎖定常領域遺伝子は、重鎖定常ドメインのCH
1−CH
2−CH
3−CH
4配列を含む。別の実施形態において、そのマウス重鎖定常領域遺伝子は、重鎖定常ドメインのCH
2−CH
3−CH
4配列を含む。
【0083】
1つの実施形態において、上記マウスは、再配列されたヒトVλ−Jλ配列およびマウスCκ配列を含む軽鎖を含む抗体を発現する。1つの実施形態において、その再配列されたヒトVλ−Jλ配列は、3−1、4−3、2−8、3−9、3−10、2−14、3−19、2−23、3−25、1−40、7−43、1−44、5−45、7−46、1−47、9−49および1−51遺伝子セグメントから選択されるhVλ遺伝子セグメントの再配列に由来する。1つの実施形態において、その再配列されたヒトVλ−Jλ配列は、Jλ1、Jλ2、Jλ3およびJλ7遺伝子セグメントから選択されるhJλ遺伝子セグメントの再配列に由来する。
【0084】
1つの実施形態において、上記マウスは、3−1/1、3−1/7、4−3/1、4−3/7、2−8/1、3−9/1、3−10/1、3−10/3、3−10/7、2−14/1、3−19/1、2−23/1、3−25/1、1−40/1、1−40/2、1−40/3、1−40/7、7−43/1、7−43/3、1−44/1、1−44/7、5−45/1、5−45/2、5−45/7、7−46/1、7−46/2、7−46/7、9−49/1、9−49/2、9−49/7および1−51/1から選択されるヒトVλ/Jλ配列を含む再配列された免疫グロブリンλ軽鎖可変領域を含む軽鎖を含む抗体を発現する。特定の実施形態において、B細胞は、マウス重鎖定常ドメインと融合されたヒト免疫グロブリン重鎖可変ドメインおよびマウスκ軽鎖定常ドメインと融合されたヒト免疫グロブリンλ軽鎖可変ドメインを含む抗体を発現する。
【0085】
1つの態様において、(a)再配列されていないヒト重鎖可変領域遺伝子セグメントに由来する重鎖可変ドメインを含む重鎖(ここで、その重鎖可変ドメインは、マウス重鎖定常(C
H)領域に融合されている);および(b)再配列されていないhVλおよびhJλに由来する軽鎖可変ドメインを含む軽鎖(ここで、その軽鎖可変ドメインは、マウスC
L領域に融合されている)を含む抗体を発現するマウスが提供される。
【0086】
1つの実施形態において、上記マウスは、(i)すべてまたは実質的にすべての機能的なヒトV、DおよびJ遺伝子セグメントによるすべてまたは実質的にすべての機能的な内在性マウスV、DおよびJ遺伝子セグメントの置換、マウスC
H遺伝子を含む重鎖遺伝子座、(ii)すべて、実質的にすべてまたは複数の機能的なhVλおよびhJλ遺伝子セグメントによるすべてまたは実質的にすべての機能的な内在性マウスVκおよびJκ遺伝子セグメントの置換、ならびにマウスCκ遺伝子を含む第1のκ軽鎖遺伝子座、(iii)すべて、実質的にすべてまたは複数の機能的なhVκおよびhJκ遺伝子セグメントによるすべてまたは実質的にすべての機能的な内在性マウスVκおよびJκ遺伝子セグメントの置換、ならびにマウスCκ遺伝子を含む第2のκ軽鎖遺伝子座を含む。1つの実施形態において、上記マウスは、Cλ領域を含む抗体を発現しない。1つの実施形態において、上記マウスは、Cλ遺伝子および/またはVλおよび/またはJλ遺伝子セグメントの欠失を含む。1つの実施形態において、上記マウスは、非機能的なλ軽鎖遺伝子座を含む。特定の実施形態において、そのλ軽鎖遺伝子座は、全体的にまたは部分的に欠失されている。
【0087】
1つの実施形態において、上記マウスは、(i)すべてまたは実質的にすべての機能的なヒトV、DおよびJ遺伝子セグメントによるすべてまたは実質的にすべての機能的な内在性マウスV、DおよびJ遺伝子セグメントの置換、マウスC
H遺伝子を含む重鎖遺伝子座、(ii)すべて、実質的にすべてまたは複数の機能的なhVλおよびhJλ遺伝子セグメントによるすべてまたは実質的にすべての機能的な内在性マウスVλおよびJλ遺伝子セグメントの置換ならびにマウスCλ遺伝子を含む第1のλ軽鎖遺伝子座、(iii)すべて、実質的にすべてまたは複数の機能的なhVλおよびhJλ遺伝子セグメントによるすべてまたは実質的にすべての機能的な内在性マウスVλおよびJλ遺伝子セグメントの置換ならびにマウスCλ遺伝子を含む第2のλ軽鎖遺伝子座を含む。特定の実施形態において、そのマウスCλ遺伝子は、Cλ2である。特定の実施形態において、そのマウスCλ遺伝子は、マウスCλ2と少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%または少なくとも98%同一であるCλ遺伝子に由来する。
【0088】
1つの実施形態において、上記マウスは、Cκ遺伝子および/またはVκおよび/またはJκ遺伝子セグメントの欠失を含む。1つの実施形態において、上記マウスは、非機能的なκ軽鎖遺伝子座を含む。
【0089】
1つの態様において、抗体を発現する遺伝的に改変されたマウスが提供され、ここで、そのマウスによって産生される全IgG抗体の10%超、15%超、20%超、25%超、30%超、35%超、40%超、60%超、70%超、80%超または90%超が、λ由来の可変ドメインを含み、そのマウスは、マウスCκ領域と融合されたκ由来の可変ドメインを含む抗体を発現する。特定の実施形態において、そのマウスによって産生される全抗体の約15〜40%、20〜40%、25〜40%、30〜40%または35〜40%が、λ由来の可変ドメインを含む。
【0090】
1つの実施形態において、上記のλ由来の可変ドメインは、hVλおよびhJλに由来する。1つの実施形態において、上記のλ由来の可変ドメインは、マウスCκ領域を含む軽鎖に存在する。特定の実施形態において、上記のλ由来の可変領域は、マウスCλ領域を含む軽鎖に存在する。別の特定の実施形態において、そのCλ領域は、Cλ2領域である。1つの実施形態において、κ由来の可変ドメインは、hVκおよびhJκに由来し、特定の実施形態では、マウスCκ領域を含む軽鎖に存在する。
【0091】
1つの態様において、上流の相同性アーム(homology arm)および下流の相同性アームを含む単離されたDNA構築物が提供され、ここで、その上流および下流の相同性アームは、その構築物をマウスκ遺伝子座に標的化し、その構築物は、機能的な再配列されていないhVλセグメントおよび機能的な再配列されていないhJλセグメントならびに選択配列またはマーカー配列を含む。
【0092】
1つの態様において、転写の方向に関して5’から3’に向かって、マウスVλ2の上流のマウスλ配列を標的化するための標的化アーム、リコンビナーゼ認識部位と5’側および3’側で隣接した選択カセット、ならびにマウスJλ2の3’側のマウスλ配列を標的化するための標的化アームを含む単離されたDNA構築物が提供される。1つの実施形態において、その選択カセットは、Frtで挟まれた(Frt’ed)Hyg−TKカセットである。1つの実施形態において、その3’標的化アームは、マウスCλ2、Jλ4、Cλ4およびマウスエンハンサー2.4を含む。
【0093】
1つの態様において、転写の方向に関して5’から3’に向かって、Vλ1に対して5’側のマウスλ遺伝子座を標的化するための標的化アーム、リコンビナーゼ認識部位と5’側および3’側で隣接した選択カセット、ならびにマウスCλ1に対して3’側のマウスλ配列を標的化するための3’標的化アームを含む、単離されたDNA構築物が提供される。1つの実施形態において、その選択カセットは、loxで挟まれた(loxed)ネオマイシンカセットである。1つの実施形態において、その3’標的化アームは、マウスλ3’エンハンサーおよびマウスλ3’エンハンサー3.1を含む。
【0094】
1つの態様において、転写の方向に関して5’から3’に向かって、Vλ2に対して5’側のマウスλ遺伝子座を標的化するための標的化アーム、リコンビナーゼ認識部位と5’側および3’側で隣接した選択カセット、ならびにマウスJλ2に対して3’側かつマウスCλ2に対して5’側のマウスλ配列を標的化するための3’標的化アームを含む、単離されたDNA構築物が提供される。1つの実施形態において、その選択カセットは、Frtで挟まれたハイグロマイシン−TKカセットである。1つの実施形態において、その3’標的化アームは、マウスCλ2−Jλ4−Cλ4遺伝子セグメントおよびマウスλエンハンサー2.4を含む。
【0095】
1つの態様において、転写の方向に関して5’から3’に向かって、Vλ2に対して5’側のマウスλ遺伝子座を標的化するための標的化アーム、リコンビナーゼ認識部位と5’側および3’側で隣接した選択カセット、hJλ1の末端に対して下流にhVλ3−12由来のヒトλ軽鎖遺伝子座の連続する領域を含むヒトゲノムフラグメント、ならびにマウスJλ2に対して3’側のマウスλ配列を標的化するための3’標的化アームを含む、単離されたDNA構築物が提供される。1つの実施形態において、その選択カセットは、Frtで挟まれたネオマイシンカセットである。1つの実施形態において、その3’標的化アームは、マウスCλ2−Jλ4−Cλ4遺伝子セグメントおよびマウスλエンハンサー2.4を含む。
【0096】
1つの態様において、hJλ1の末端に対して下流にhVλ3−12由来のヒトλ軽鎖遺伝子座の連続する領域を含む、単離されたDNA構築物が提供される。
【0097】
1つの態様において、転写の方向に関して5’から3’に向かって、Vλ2に対して5’側のマウスλ遺伝子座を標的化するための標的化アーム、リコンビナーゼ認識部位と5’側および3’側で隣接した選択カセット、ならびにhVλ2−8の末端に対して下流のhVλ3−27由来のヒトλ軽鎖遺伝子座の連続した領域を含むヒトゲノムフラグメントを含む、単離されたDNA構築物が提供される。1つの実施形態において、その選択カセットは、Frtで挟まれたハイグロマイシンカセットである。1つの実施形態において、そのヒトゲノムフラグメントは、3’標的化アームを構成する。特定の実施形態において、その3’標的化アームは、hVλ2−8の末端に対して下流にhVλ3−12由来の約53kbのヒトλ軽鎖遺伝子座を含む。
【0098】
1つの態様において、hVλ3−12の末端に対して下流にhVλ3−27由来のヒトλ軽鎖遺伝子座の連続する領域を含む、単離されたDNA構築物が提供される。
【0099】
1つの態様において、転写の方向に関して5’から3’に向かって、Vλ2に対して5’側のマウスλ遺伝子座を標的化するための標的化アーム、リコンビナーゼ認識部位と5’側および3’側で隣接した選択カセット、hVλ1−40の末端の下流にhVλ5−52由来のヒトλ軽鎖遺伝子座の連続する領域を含む第1のヒトゲノムフラグメント、制限酵素部位、ならびにhVλ82Kの末端に対して下流にhVλ3−29由来のヒトλ軽鎖遺伝子座の連続する領域を含む第2のヒトゲノムフラグメントを含む、単離されたDNA構築物が提供される。1つの実施形態において、その選択カセットは、Frtで挟まれたネオマイシンカセットである。1つの実施形態において、その制限酵素部位は、ホーミングエンドヌクレアーゼ(homing endonuclease)のための部位である。特定の実施形態において、そのホーミングエンドヌクレアーゼは、PI−SceIである。1つの(on)実施形態において、上記の第2のヒトゲノムフラグメントは、3’標的化アームである。特定の実施形態において、その3’標的化アームは、hVλ82Kの末端に対して下流にhVλ3−29由来の約27kbのヒトλ軽鎖遺伝子座を含む。
【0100】
1つの態様において、hVλ1−40の末端に対して下流にhVλ5−52由来のヒトλ軽鎖遺伝子座の連続する領域を含む、単離されたDNA構築物が提供される。
【0101】
1つの態様において、転写の方向に関して5’から3’に向かって、内在性Vκ遺伝子セグメントに対して5’側のマウスκ遺伝子座を標的化するための標的化アーム、2個の並置されたリコンビナーゼ認識部位、その並置されたリコンビナーゼ認識部位に対して3’側の選択カセット、およびκ軽鎖可変遺伝子セグメントに対して5’側のマウスκ配列を標的化するための3’標的化アームを含む、単離されたDNA構築物が提供される。1つの実施形態において、その並置されたリコンビナーゼ認識部位は、互いに対して逆の向きである。特定の実施形態において、上記リコンビナーゼ認識部位は、異なる。別の特定の実施形態において、そのリコンビナーゼ認識部位は、loxP部位およびlox511部位である。1つの実施形態において、選択カセットは、ネオマイシンカセットである。
【0102】
1つの態様において、転写の方向に関して5’から3’に向かって、マウスJκ遺伝子セグメントに対して5’側のマウスκ遺伝子座を標的化するための標的化アーム、選択カセット、その選択カセットに対して3’側のリコンビナーゼ認識部位、およびマウスJκ遺伝子セグメントに対して3’側かつマウスκイントロンエンハンサーに対して5’側のマウスκ配列を標的化するための3’標的化アームを含む、単離されたDNA構築物が提供される。1つの実施形態において、その選択カセットは、ハイグロマイシン−TKカセットである。1つの実施形態において、そのリコンビナーゼ認識部位は、転写に関して選択カセットと同じ向きである。特定の実施形態において、そのリコンビナーゼ認識部位は、loxP部位である。
【0103】
1つの態様において、転写の方向に関して5’から3’に向かって、内在性マウスVκ遺伝子セグメントの5’側の配列を含む第1のマウスゲノムフラグメント、第1のリコンビナーゼ認識部位、第2のリコンビナーゼ認識部位、および内在性マウスJκ遺伝子セグメントの3’側かつマウスκイントロンエンハンサーの5’側の配列を含む第2のマウスゲノムフラグメントを含む、単離されたDNA構築物が提供される。
【0104】
1つの態様において、遺伝的に改変されたマウスが提供され、ここで、その遺伝的改変は、上または本明細書中に記載されるDNA構築物の1つ以上による改変を含む。
【0105】
1つの態様において、本明細書中に記載されるようなマウスを作製するための単離されたDNA構築物の使用が提供される。1つの態様において、抗原結合タンパク質を作製するための方法における本明細書中に記載されるような単離されたDNA構築物の使用が提供される。
【0106】
1つの態様において、上および本明細書中に記載されるようなDNA構築物を含む標的化ベクターを含む非ヒト幹細胞が提供される。1つの態様において、非ヒト幹細胞が提供され、ここで、その非ヒト幹細胞は、本明細書中に記載されるマウスに由来する。
【0107】
1つの実施形態において、上記非ヒト幹細胞は、胚性幹(ES)細胞である。特定の実施形態において、そのES細胞は、マウスES細胞である。
【0108】
1つの態様において、本明細書中に記載されるようなマウスを作製するための本明細書中に記載されるような非ヒト幹細胞の使用が提供される。1つの態様において、抗原結合タンパク質を作製するための本明細書中に記載されるような非ヒト幹細胞の使用が提供される。
【0109】
1つの態様において、マウス胚が提供され、ここで、そのマウス胚は、本明細書中に提供されるような遺伝的改変を含む。1つの実施形態において、ドナーES細胞を含む宿主マウス胚が提供され、ここで、そのドナーES細胞は、本明細書中に記載されるような遺伝的改変を含む。1つの実施形態において、上記マウス胚は、前桑実胚(pre−morula)の段階の胚である。特定の実施形態において、その前桑実胚の段階の胚は、4細胞期の胚または8細胞期の胚である。別の特定の実施形態において、上記マウス胚は、胚盤胞である。
【0110】
1つの態様において、本明細書中に記載されるようなマウスを作製するための本明細書中に記載されるようなマウス胚の使用が提供される。1つの態様において、抗原結合タンパク質を作製するための本明細書中に記載されるようなマウス胚の使用が提供される。
【0111】
1つの態様において、非ヒト細胞が提供され、ここで、その非ヒト細胞は、本明細書中に記載されるような遺伝的に改変されたマウスに由来する再配列された免疫グロブリン軽鎖遺伝子配列を含む。1つの実施形態において、その細胞は、B細胞である。1つの実施形態において、その細胞は、ハイブリドーマである。1つの実施形態において、その細胞は、体細胞変異した、免疫グロブリン軽鎖可変ドメインおよび/または免疫グロブリン重鎖可変ドメインをコードする。
【0112】
1つの態様において、非ヒト細胞が提供され、ここで、その非ヒト細胞は、本明細書中に記載されるような遺伝的に改変されたマウスに由来する再配列された免疫グロブリン軽鎖遺伝子配列を含む。1つの実施形態において、その細胞は、B細胞である。1つの実施形態において、その細胞は、ハイブリドーマである。1つの実施形態において、その細胞は、体細胞変異した、免疫グロブリン軽鎖可変ドメインおよび/または免疫グロブリン重鎖可変ドメインをコードする。
【0113】
1つの態様において、本明細書中に記載されるようなマウスを作製するための本明細書中に記載されるような非ヒト細胞の使用が提供される。1つの態様において、抗原結合タンパク質を作製するための本明細書中に記載されるような非ヒト細胞の使用が提供される。
【0114】
1つの態様において、(a)hVλ遺伝子セグメントおよびhJλ遺伝子セグメントに由来する可変領域;ならびに(b)マウスC
L遺伝子を含む免疫グロブリン軽鎖を発現するマウスB細胞が提供される。1つの実施形態において、そのマウスC
L遺伝子は、CκおよびCλ遺伝子から選択される。特定の実施形態において、そのCλ遺伝子は、Cλ2である。特定の実施形態において、上記マウスCλ遺伝子は、マウスCλ2と少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%または少なくとも98%同一であるCλ遺伝子に由来する。1つの実施形態において、上記マウスB細胞は、さらに、(c)hV
H、hD
Hに由来する可変領域および(d)hJ
Hセグメントを含む同族重鎖を発現する。1つの実施形態において、上記B細胞は、再配列されたλ遺伝子を含まない。別の実施形態において、上記B細胞は、再配列されたκ遺伝子を含まない。
【0115】
1つの態様において、遺伝的に改変されたマウスにおいて抗体を作製するための方法が提供され、その方法は:(a)遺伝的に改変されたマウスを抗原に曝露する工程(ここで、そのマウスは、内在性軽鎖遺伝子座に少なくとも1つのhVλおよび少なくとも1つのhJλを含むゲノムを有し、その内在性軽鎖遺伝子座は、マウスC
L遺伝子を含む);(b)その遺伝的に改変されたマウスにその抗原に対する免疫応答を生じさせる工程;および(c)(b)のマウスから、その抗原を特異的に認識する抗体を単離する工程、または(b)のマウスから、その抗原を特異的に認識する免疫グロブリンドメインを含む細胞を単離する工程(ここで、その抗体は、hVλ、hJλおよびマウスC
L遺伝子に由来する軽鎖を含む)を包含する。特定の実施形態において、上記マウスC
L遺伝子は、マウスCκ遺伝子である。
【0116】
1つの実施形態において、遺伝的に改変されたマウスにおいて抗体を作製するための方法が提供され、その方法は:(a)遺伝的に改変されたマウスを抗原に曝露する工程(ここで、そのマウスは、内在性κ遺伝子座に少なくとも1つのhVλを含みかつそのκ遺伝子座に少なくとも1つのhJλを含むゲノムを有し、そのκ遺伝子座は、マウスCκ遺伝子を含む);(b)その遺伝的に改変されたマウスにその抗原に対する免疫応答を生じさせる工程;および(c)(b)のマウスから、その抗原を特異的に認識する抗体を単離する工程、または(b)のマウスから、その抗原を特異的に認識する免疫グロブリンドメインを含む細胞を単離する工程(ここで、その抗体は、hVλ、hJλおよびマウスCκ遺伝子に由来する軽鎖を含む)を包含する。
【0117】
1つの実施形態において、上記κ軽鎖定常遺伝子は、ヒトCκ遺伝子およびマウスCκ遺伝子から選択される。
【0118】
1つの実施形態において、遺伝的に改変されたマウスにおいて抗体を作製するための方法が提供され、その方法は:(a)遺伝的に改変されたマウスを抗原に曝露する工程(ここで、そのマウスは、λ軽鎖遺伝子座に少なくとも1つのhVλを含み、かつそのλ軽鎖遺伝子座に少なくとも1つのJλを含むゲノムを有し、そのλ軽鎖遺伝子座は、マウスCλ遺伝子を含む);(b)その遺伝的に改変されたマウスにその抗原に対する免疫応答を生じさせる工程;および(c)(b)のマウスから、その抗原を特異的に認識する抗体を単離する工程、または(b)のマウスからその抗原を特異的に認識する免疫グロブリンドメインを含む細胞を単離する工程、またはBのマウスにおいて、その抗原に結合する重鎖および/または軽鎖可変ドメインをコードする核酸配列を特定する工程(ここで、その抗体は、hVλ、hJλおよびマウスCλ遺伝子に由来する軽鎖を含む)を包含する。
【0119】
1つの実施形態において、上記λ軽鎖定常遺伝子は、ヒトCλ遺伝子およびマウスCλ遺伝子から選択される。1つの実施形態において、上記λ軽鎖定常遺伝子は、ヒトCλ遺伝子である。特定の実施形態において、そのヒトCλ遺伝子は、Cλ1、Cλ2、Cλ3およびCλ7から選択される。1つの実施形態において、上記λ軽鎖定常遺伝子は、マウスCλ遺伝子である。特定の実施形態において、そのマウスCλ遺伝子は、Cλ1、Cλ2およびCλ3から選択される。より特定の実施形態において、そのマウスCλ遺伝子は、Cλ2である。別の特定の実施形態において、そのマウスCλ遺伝子は、マウスCλ2と少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%または少なくとも98%同一であるCλ遺伝子に由来する。
【0120】
1つの態様において、遺伝的に改変されたマウスにおいて再配列された抗体遺伝子を作製するための方法が提供され、その方法は:(a)遺伝的に改変されたマウスを抗原に曝露する工程(ここで、その遺伝的改変は、内在性軽鎖遺伝子座にhVλおよびhJλを含み、その内在性軽鎖遺伝子座は、マウスC
L遺伝子またはその機能的なフラグメントを含む);および(b)前記マウスにおいて再配列された免疫グロブリン遺伝子を特定する工程(ここで、その再配列された免疫グロブリン遺伝子は、λ軽鎖可変領域遺伝子セグメントおよびC
L遺伝子またはその機能的なフラグメントを含む)を包含する。
【0121】
1つの実施形態において、上記方法はさらに、上記マウスから重鎖および/または軽鎖可変領域をコードする核酸配列をクローニングする工程を包含し、ここで、その重鎖および/または軽鎖可変領域は、ヒトVλおよびマウスC
Lを含む抗体に由来する。
【0122】
1つの実施形態において、上記マウスC
L遺伝子またはその機能的なフラグメントは、ヒトC
L遺伝子およびマウスC
L遺伝子またはそれらの機能的なフラグメントから選択される。
【0123】
1つの実施形態において、遺伝的に改変されたマウスにおいて再配列された抗体遺伝子を作製するための方法が提供され、その方法は:(a)遺伝的に改変されたマウスを抗原に曝露する工程(ここで、その遺伝的改変は、κ軽鎖遺伝子座にhVλおよびhJλを含み、そのκ軽鎖遺伝子座は、マウスCκ遺伝子またはその機能的なフラグメントを含む);および(b)前記マウスにおいて再配列された免疫グロブリン遺伝子を特定する工程(ここで、その再配列された免疫グロブリン遺伝子は、λ軽鎖可変領域遺伝子セグメントおよびCκ遺伝子またはその機能的なフラグメントを含む)を包含する。
【0124】
1つの実施形態において、上記κ軽鎖定常遺伝子またはその機能的なフラグメントは、ヒトCκ遺伝子およびマウスCκ遺伝子またはそれらの機能的なフラグメントから選択される。
【0125】
1つの実施形態において、上記方法はさらに、上記マウスから重鎖および/または軽鎖可変領域をコードする核酸配列をクローニングする工程を包含し、ここで、その重鎖および/または軽鎖可変領域は、ヒトVλおよびマウスCκを含む抗体に由来する。
【0126】
1つの実施形態において、遺伝的に改変されたマウスにおいて再配列された抗体遺伝子を作製するための方法が提供され、その方法は:(a)遺伝的に改変されたマウスを抗原に曝露する工程(ここで、その遺伝的改変は、マウスλ軽鎖遺伝子座にhVλおよびhJλを含み、そのλ軽鎖遺伝子座は、マウスCλ遺伝子またはその機能的なフラグメントを含む);および(b)前記マウスにおいて再配列された免疫グロブリン遺伝子を特定する工程(ここで、その再配列された免疫グロブリン遺伝子は、λ軽鎖可変領域遺伝子セグメントおよびCλ遺伝子またはその機能的なフラグメントを含む)を包含する。
【0127】
1つの実施形態において、上記λ軽鎖定常遺伝子またはその機能的なフラグメントは、ヒトCλ遺伝子およびマウスCλ遺伝子またはそれらの機能的なフラグメントから選択される。特定の実施形態において、上記λ軽鎖定常遺伝子は、マウスCλ遺伝子またはその機能的なフラグメントである。
【0128】
1つの実施形態において、上記方法は、重鎖および/または軽鎖可変領域をコードする核酸配列を上記マウスからクローニングする工程をさらに包含し、ここで、その重鎖および/または軽鎖可変領域は、ヒトVλおよびマウスCλを含む抗体に由来する。
【0129】
1つの態様において、抗体を作製するための方法が提供され、その方法は、本明細書中に記載されるようなマウスを抗原に曝露する工程、そのマウスに、その抗原に特異的に結合する抗体の産生を含む免疫応答を開始させる工程、そのマウス内の重鎖をコードする再配列された核酸配列およびそのマウス内の抗体の同族軽鎖可変ドメイン配列をコードする再配列された核酸配列を特定する工程(ここで、その抗体は、その抗原に特異的に結合する)、ならびにヒト定常ドメインに融合された重鎖および軽鎖可変ドメインの核酸配列を使用して、所望の抗体を作製する工程(ここで、その所望の抗体は、C
Lドメインに融合されたVλドメインを含む軽鎖を含む)を包含する。1つの実施形態において、そのVλドメインは、ヒトのドメインであり、C
Lドメインは、ヒトまたはマウスのCλドメインである。1つの実施形態において、そのVλドメインは、マウスのドメインであり、C
Lドメインは、ヒトまたはマウスのCκドメインである。
【0130】
1つの実施形態において、抗体を作製するための方法が提供され、その方法は、本明細書中に記載されるようなマウスを抗原に曝露する工程、そのマウスに、その抗原に特異的に結合する抗体の産生を含む免疫応答を開始させる工程、そのマウス内の重鎖をコードする再配列された核酸配列およびそのマウス内の抗体の同族軽鎖可変ドメイン配列をコードする再配列された核酸配列を特定する工程(ここで、その抗体は、その抗原に特異的に結合する)、ならびにヒト定常ドメインの核酸配列に融合された重鎖および軽鎖可変ドメインの核酸配列を使用して、所望の抗体を作製する工程(ここで、その所望の抗体は、Cκドメインに融合されたVλドメインを含む軽鎖を含む)を包含する。
【0131】
1つの実施形態において、抗体を作製するための方法が提供され、その方法は、本明細書中に記載されるようなマウスを抗原に曝露する工程、そのマウスに、その抗原に特異的に結合する抗体の産生を含む免疫応答を開始させる工程、そのマウス内の重鎖可変ドメインをコードする再配列された核酸配列および抗体の同族軽鎖可変ドメイン配列をコードする再配列された核酸配列を特定する工程(ここで、その抗体は、その抗原に特異的に結合する)、ならびにヒト重鎖定常ドメインおよびヒト軽鎖定常ドメインをコードする核酸配列に融合された核酸配列を使用して、ヒト配列に由来する抗体を作製する工程(ここで、その抗原に特異的に結合する抗体は、マウスCλ領域に融合されたヒトVλドメインを含む軽鎖を含む)を包含する。
【0132】
1つの実施形態において、上記マウスCλ領域は、Cλ1、Cλ2およびCλ3から選択される。特定の実施形態において、上記マウスCλ領域は、Cλ2である。
【0133】
1つの態様において、再配列された抗体軽鎖可変領域遺伝子配列を作製するための方法が提供され、その方法は、(a)本明細書中に記載されるようなマウスを抗原に曝露する工程;(b)そのマウスに免疫応答を開始させる工程;(c)マウスC
Lドメインと融合された再配列されたヒトVλドメイン配列をコードする核酸配列を含む細胞をそのマウスにおいて特定する工程(ここで、その細胞は、ヒトV
HドメインおよびマウスC
Hドメインを含む同族重鎖もコードし、その細胞は、その抗原に結合する抗体を発現する);(d)その細胞からヒトVλドメインをコードする核酸配列および同族ヒトV
Hドメインをコードする核酸配列をクローニングする工程;および(e)ヒトVλドメインをコードするクローニングされた核酸配列および同族ヒトV
Hドメインをコードするクローニングされた核酸配列を使用して、完全ヒト抗体を作製する工程を包含する。
【0134】
1つの実施形態において、再配列された抗体軽鎖可変領域遺伝子配列を作製するための方法が提供され、その方法は、(a)本開示に記載されるようなマウスを抗原に曝露する工程;(b)そのマウスに免疫応答を開始させる工程;(c)マウスCκドメインをコードする核酸配列と、同じ核酸分子上で連続する再配列されたヒトVλドメイン配列をコードする核酸配列を含む細胞をそのマウスにおいて特定する工程(ここで、その細胞は、ヒトV
HドメインおよびマウスC
Hドメインを含む同族重鎖もコードし、その細胞は、その抗原に結合する抗体を発現する);(d)その細胞からヒトVλドメインをコードする核酸配列および同族ヒトV
Hドメインをコードする核酸配列をクローニングする工程;および(e)ヒトVλドメインをコードするクローニングされた核酸配列および同族ヒトV
Hドメインをコードするクローニングされた核酸配列を使用して、完全ヒト抗体を作製する工程を包含する。
【0135】
1つの実施形態において、再配列された抗体軽鎖可変領域遺伝子配列を作製するための方法が提供され、その方法は、(a)本明細書中に記載されるようなマウスを抗原に曝露する工程;(b)そのマウスにその抗原に対する免疫応答を開始させる工程;(c)マウスCλドメインと融合された再配列されたヒトVλドメイン配列をコードするDNAを含む細胞をそのマウスにおいて特定する工程(ここで、その細胞は、ヒトV
HドメインおよびマウスC
Hドメインを含む同族重鎖もコードし、その細胞は、その抗原に結合する抗体を発現する);(d)その細胞から、再配列されたヒトVλドメインをコードする核酸配列および同族ヒトV
Hドメインをコードする核酸配列をクローニングする工程;および(e)ヒトVλドメインをコードするクローニングされた核酸配列および同族ヒトV
Hドメインをコードするクローニングされた核酸配列を使用して、完全ヒト抗体を作製する工程を包含する。1つの実施形態において、上記マウスCλドメインは、マウスCλ2である。特定の実施形態において、上記マウスCλドメインは、マウスCλ2と少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%または少なくとも98%同一であるCλ遺伝子に由来する。
【0136】
1つの態様において、内在性軽鎖定常領域(C
L)に融合されたヒトλ由来の軽鎖を発現する遺伝的に改変されたマウスが提供され、ここで、そのマウスは、抗原で免疫されると、マウスC
Lドメインに融合されたヒトVλドメインを含む抗体を産生する。1つの実施形態において、そのマウスC
Lドメインは、CκドメインおよびCλドメインから選択される。1つの実施形態において、そのマウスC
Lドメインは、Cκドメインである。1つの実施形態において、そのマウスC
Lドメインは、Cλドメインである。特定の実施形態において、そのCλドメインは、Cλ2である。特定の実施形態において、そのマウスCλドメインは、マウスCλ2と少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%または少なくとも98%同一であるCλ遺伝子に由来する。
【0137】
1つの態様において、複数の免疫グロブリン重鎖と会合される複数の免疫グロブリンλ軽鎖を発現する、本明細書中に記載されるような改変された内在性κまたはλ軽鎖遺伝子座を含む遺伝的に改変されたマウスが提供される。1つの実施形態において、その重鎖は、ヒト配列を含む。様々な実施形態において、そのヒト配列は、可変配列、CH
1、ヒンジ、CH
2、CH
3およびそれらの組み合わせから選択される。1つの実施形態において、複数の免疫グロブリンλ軽鎖は、ヒト配列を含む。様々な実施形態において、そのヒト配列は、可変配列、定常配列およびそれらの組み合わせから選択される。1つの実施形態において、上記マウスは、無能力にされた(disabled)内在性免疫グロブリン遺伝子座を含み、導入遺伝子または染色体外エピソームから重鎖および/またはλ軽鎖を発現する。1つの実施形態において、上記マウスは、一部もしくは全部の内在性マウス重鎖遺伝子セグメント(すなわち、V、D、J)、および/または一部もしくは全部の内在性マウス重鎖定常配列(例えば、CH
1、ヒンジ、CH
2、CH
3またはそれらの組み合わせ)および/または一部もしくは全部の内在性マウス軽鎖配列(例えば、V、J、定常またはそれらの組み合わせ)の内在性マウス遺伝子座に、1つ以上のヒト免疫グロブリン配列による置換を含む。
【0138】
1つの態様において、ヒトλ由来の軽鎖を有する抗体の作製に適したマウスが提供され、ここで、そのマウスにおいて産生されるすべてまたは実質的にすべての抗体は、ヒトλ由来の軽鎖とともに発現される。1つの実施形態において、そのヒトλ由来の軽鎖は、内在性軽鎖遺伝子座から発現される。1つの実施形態において、その内在性軽鎖遺伝子座は、κ軽鎖遺伝子座である。特定の実施形態において、そのκ軽鎖遺伝子座は、マウスκ軽鎖遺伝子座である。
【0139】
1つの態様において、ヒト抗体用のλ由来軽鎖を作製するための方法が提供され、その方法は、本明細書中に記載されるようなマウスから軽鎖配列および重鎖配列を得る工程、ならびにヒト抗体を作製する際にその軽鎖配列および重鎖配列を使用する工程を包含する。
【0140】
1つの態様において、抗原結合タンパク質を作製するための方法が提供され、その方法は、本明細書中に記載されるようなマウスを抗原に曝露する工程;そのマウスに免疫応答を開始させる工程;およびその抗原に結合する抗原結合タンパク質をそのマウスから得る工程、またはその抗原に結合する抗原結合タンパク質を作製する際に使用される配列をそのマウスから得る工程を包含する。
【0141】
1つの態様において、本明細書中に記載されるようなマウスに由来する細胞が提供される。1つの実施形態において、その細胞は、胚性幹細胞、多能性細胞、誘導多能性細胞、B細胞およびハイブリドーマから選択される。
【0142】
1つの態様において、本明細書中に記載されるような遺伝的改変を含む細胞が提供される。1つの実施形態において、その細胞は、マウス細胞である。1つの実施形態において、その細胞は、ハイブリドーマおよびクアドローマから選択される。1つの実施形態において、その細胞は、マウス定常配列と融合されたヒトλ可変配列を含む免疫グロブリン軽鎖を発現する。特定の実施形態において、そのマウス定常配列は、マウスκ定常配列である。
【0143】
1つの態様において、本明細書中に記載されるようなマウスに由来する組織が提供される。
【0144】
1つの態様において、抗原結合タンパク質を作製するための本明細書中に記載されるようなマウスまたは細胞の使用が提供される。1つの実施形態において、その抗原結合タンパク質は、ヒトタンパク質である。1つの実施形態において、そのヒトタンパク質は、ヒト抗体である。
【0145】
1つの態様において、本明細書中に記載されるようなマウス、細胞、組織または方法によって作製される抗原結合タンパク質が提供される。1つの実施形態において、その抗原結合タンパク質は、ヒトタンパク質である。1つの実施形態において、そのヒトタンパク質は、ヒト抗体である。
【0146】
別段示されないかまたは文脈から明らかでない限り、本明細書中に記載されるいずれの実施形態および態様も、互いと組み合わせて使用することができる。他の実施形態は、下記の説明を検討することによって当業者に明らかになるだろう。
例えば、本発明は、以下の項目を提供する:
(項目A1)
生殖細胞系列において、内在性免疫グロブリン軽鎖遺伝子座にヒト免疫グロブリンλ軽鎖可変領域の核酸配列を含むマウスであって、ここで、該ヒト免疫グロブリンλ可変領域の核酸配列は、マウス免疫グロブリン定常領域の核酸配列を含む免疫グロブリン軽鎖において発現される、マウス。
(項目A2)
上記内在性免疫グロブリン軽鎖遺伝子座が、免疫グロブリンλ遺伝子座である、項目A1に記載のマウス。
(項目A3)
上記内在性免疫グロブリン軽鎖遺伝子座が、免疫グロブリンκ遺伝子座である、項目A1に記載のマウス。
(項目A4)
上記マウスが、上記内在性免疫グロブリン軽鎖遺伝子座において内在性免疫グロブリン軽鎖可変配列を欠く、項目A1に記載のマウス。
(項目A5)
すべてまたは実質的にすべての内在性免疫グロブリン軽鎖可変領域遺伝子セグメントが、1つ以上のヒト免疫グロブリンλ可変領域遺伝子セグメントで置換されている、項目A1に記載のマウス。
(項目A6)
上記ヒト免疫グロブリンλ軽鎖可変領域配列が、ヒトJλ配列を含む、項目A1に記載のマウス。
(項目A7)
上記ヒトJλ配列が、Jλ1、Jλ2、Jλ3、Jλ7およびそれらの組み合わせからなる群より選択される、項目A6に記載のマウス。
(項目A8)
上記ヒト免疫グロブリンλ軽鎖可変領域配列が、ヒト免疫グロブリン軽鎖遺伝子座のクラスターAのフラグメントを含む、項目A1に記載のマウス。
(項目A9)
上記ヒト免疫グロブリンλ軽鎖遺伝子座のクラスターAのフラグメントが、hVλ3−27からhVλ3−1にわたる、項目A8に記載のマウス。
(項目A10)
上記ヒト免疫グロブリンλ軽鎖可変領域配列が、ヒト免疫グロブリン軽鎖遺伝子座のクラスターBのフラグメントを含む、項目A1に記載のマウス。
(項目A11)
上記ヒト免疫グロブリンλ軽鎖遺伝子座のクラスターBのフラグメントが、hVλ5−52からhVλ1−40にわたる、項目A10に記載のマウス。
(項目A12)
上記ヒト免疫グロブリンλ軽鎖可変領域配列が、ヒト免疫グロブリンλ軽鎖遺伝子座のクラスターAのゲノムフラグメントおよびクラスターBのゲノムフラグメントを含む、項目A1に記載のマウス。
(項目A13)
上記ヒト免疫グロブリンλ軽鎖可変領域配列が、ヒト免疫グロブリンλ軽鎖遺伝子座のクラスターAの少なくとも1つの遺伝子セグメントおよびクラスターBの少なくとも1つの遺伝子セグメントを含む、項目A12に記載のマウス。
(項目A14)
上記マウスの免疫グロブリン軽鎖レパートリーの10%超が、2−8、2−23、1−40、5−45および9−49から選択される少なくとも2つのhVλ遺伝子セグメントに由来する、項目A1に記載のマウス。
(項目A15)
上記マウスの免疫グロブリン軽鎖レパートリーの20%超が、2−8、2−23、1−40、5−45および9−49から選択される少なくとも3つのhVλ遺伝子セグメントに由来する、項目A14に記載のマウス。
(項目A16)
上記マウスの免疫グロブリン軽鎖レパートリーの30%超が、2−8、2−23、1−40、5−45および9−49から選択される少なくとも4つのhVλ遺伝子セグメントに由来する、項目A15に記載のマウス。
(項目A17)
マウス定常領域と融合されたヒトラムダ可変配列を含む免疫グロブリン軽鎖を発現するマウスであって、ここで、該マウスは、約1:1というκの使用頻度とλの使用頻度との比を示す、マウス。
(項目A18)
上記免疫グロブリン軽鎖が、内在性免疫グロブリン軽鎖遺伝子座から発現される、項目A17に記載のマウス。
(項目A19)
抗原結合タンパク質を作製するための、前述の項目のいずれか1項に記載されたマウスの使用。
(項目A20)
上記抗原結合タンパク質がヒトの抗原結合タンパク質である、項目A19に記載の使用。
(項目A21)
項目A1〜18のいずれか1項に記載のマウスに由来する、細胞または組織であって、該細胞は、内在性免疫グロブリン軽鎖定常領域の核酸配列と連続する、ヒト免疫グロブリンλ軽鎖可変領域の核酸配列を含む、細胞または組織。
(項目A22)
目的の抗原に結合する、体細胞変異した抗体を作製するための方法であって、該方法は、以下:
(a)項目A1〜18のいずれか1項に記載のマウスを、目的の抗原に曝露する工程;
(b)(a)のマウスの1以上のBリンパ球を取得する工程であって、該1以上のBリンパ球は、該目的の抗原に結合する抗体を産生する、工程;ならびに
(c)(b)の抗体の免疫グロブリン軽鎖をコードする核酸配列を特定する工程であって、該免疫グロブリン軽鎖は、ヒト免疫グロブリンλ軽鎖可変ドメインおよびマウス免疫グロブリン軽鎖定常ドメインを含む、工程;ならびに
(d)ヒト免疫グロブリン軽鎖定常領域の核酸配列と、(c)の核酸配列を使用して、該目的の抗原に結合するヒト抗体を作製する工程
を包含する、方法。