(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ゲーティングユニットは少なくとも2つの画素群で画素の転送ゲートトランジスターを独立して制御することにより異なるゲーティングパラメータを有する前記少なくとも2つの画素群を同時にゲートするように構成されている請求項1に記載のシステム。
前記異なるゲーティングパラメータは1以上の光源に関して同期性のパラメータを備え、前記異なる画素群のための異なる背景容積に整合する請求項5に記載のシステム。
前記単一画素レベルでの前記固有のアンチグルーミング特性は、前記画素アレイの飽和画素と第2の近接画素との間で少なくとも60dBの割合を示す請求項1に記載のシステム。
各画素のための光ダイオードをさらに備え、画素の低ノイズは、光源の波動又は光源の変調がない期間中、前記光ダイオードを再設定することで達成され、該光ダイオードの寄生ノイズを減少する請求項1に記載のシステム。
前記高い転送ゲート効率は前記転送ゲートの物理的な寸法を設定することで達成され、光ダイオード側の転送ゲートはフローティングディフュージョン側の転送ゲートより実質的に大きくなっている請求項1に記載のシステム。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の少なくとも一つの実施の形態を詳細に説明する前に、本発明は以下の説明又は図面に示された詳細な構成及び部品の配置にその適用が限定されるものではないことを理解すべきである。本発明はいろいろな方法で実施又は実行される他の実施の形態に適用可能である。また、ここで使用される専門語及び用語は説明の目的のためであり、限定とみなされるべきでないことを理解すべきである。
【0010】
図1は相補型金属酸化膜半導体(CMOS)の標準的な製作技術により提供される「ゲート可能な」画素の概略図を示している。光の各パルス(すなわち、各ゲート)はピン止めフォトダイオード(PD)であるフォトダイオードによりプロポーショナル電気信号に変換される。そのPDからの生成された電気信号は光の各変換信号を蓄積するインテグレーター(すなわち、コンデンサー)として動作するフローティングディフュージョン(FD)に電界によって運ばれる。2つの制御可能な画素信号は、画素ゲート、転送ゲートトランジスター(TX1)及びアンチブルーミングトランジスター(TX2)を生成する。アンチブルーミングトランジスターは3つの主な目的を有しており、第1番目は、TX1に結合した時(すなわち、TX2がオンからオフに変わった時或いはTX2がオフからオンに変わった時)、単一の光パルスゲーティング機構の一部となることであり、第2番目は、TX1がオフ(すなわち、PDリセット)の間にPDに蓄積されないPDに発生する所望しない寄生信号を防止することであり、第3番目は、TX1がオンの時、PDに生じる過大な電気信号を流すアンチブルーミングの役割である。アンチブルーミングTX2の制御可能な信号は信号が蓄積された光パルスを終える光学シャッターとして動作する。転送ゲートトランジスター(TX1)は所望な時とTX2に結合される所望な期間にのみオンに変わる。一旦、すべての光パルスがFDに蓄積されると、信号が読み出され、信号フレーム画像を供給する。
【0011】
複数のゲーテッド低ノイズ画素は、「ゲート可能な」PD,TX1,TX2及びPD構成の後に標準的な電気信号チェーンを有している。この標準的な電気信号チェーンは、画素電圧(VDD)を使用する電荷でFDを充電する役割を有するリセットトランジスター(RST)により構成されてもよく、蓄積された信号(すなわち、電子)を電圧に変換するソースフォロア(SF)トランジスターにより構成されてもよく、画素アレイのための行及び又は列に接続される選択(SEL)トランジスターにより構成されてもよい。
【0012】
「ゲート可能な」画素を示す概略回路図は最小5個のトランジスター(「5T」)を有している。この画素構成は
図2及び
図3により以下に説明されているような「ゲート可能な」タイミングシーケンスで動作する。さらに、画素はまた、標準的な5T画素のタイミングシーケンス又は標準的な4T画素のタイミングシーケンスで動作してもよい。多様な動作構成(すなわち、ゲーティングシーケンス又は標準的な5T又は標準的な4T)は画素の異なる照射状態を実行可能である。例えば、(ゲーテッド照明のある)活性ゲーテッドモードの低照射レベルの間のゲーティングタイミングシーケンス、(照明のない)夜間の低奏照射レベルの間の4Tタイミングシーケンス、及び夜間の高照射レベルの間の5Tタイミングシーケンスである。「ゲート可能な」画素を示すこの概略回路図はまた、相関二重サンプリング(CDS)及び又は高ダイナミックレンジ(HDR)のためのさらなる回路を有している。そのような追加の回路の付加は光感知フィルファクター(すなわち、画素の感度)を減少させる。
【0013】
図2は活性ゲーテッド撮像のための複数のゲーテッド低ノイズ画素アレイのタイミングシーケンスのフローチャートを示し、(レーザー及び又はLED及び又はアーク灯又は活性ゲーテッド撮像システムの他のトリガー光源から生じるような)各光源の反射パルスが各画素ゲートの事象に同期される。タイミングシーケンスはステップ毎に(ノンスケールで)示され、各ステップは期間を示し、信号のオンはブラックの升目で示されている。すべてのステップはフローチャートにおいてより明確にされる。
【0014】
ステップA1:すべてのアレイの列から特定の列の配列が選択されれば、画素選択トランジスター(SEL)がオンになり、PDに蓄積されないPDに望まない寄生信号が発生すれば、画素アンチブルーミング(TX2)がオンになる(すなわち、VDDより低いVSS電圧レベル)。
【0015】
ステップA2:画素FDが電荷で十分に配置されれば、画素リセットトランジスタ(RST)はオンになり、PDに蓄積されない望ましくない寄生信号がPDに発生されれば、画素アンチブルーミング(TX2)はオンになる。
【0016】
ステップA3:少なくとも単一の所望な露光の蓄積前に画素FD信号レベル(すなわち、ゲート)があれば、画素リセット信号がサンプリングされる。画素リセット信号はステップA18において画素信号サンプルから差し引かれ、オフセット信号(よって、
図1に示されているようにゲーテッド構成において画素の外側で行われるCDS)を除去する。PDに蓄積されない望ましくない寄生信号がPDに発生すれば、アンチブルーミング(TX2)はオンになる。
【0017】
ステップA4:PDに蓄積されない望ましくない寄生信号がPDに生成されれば、光源のパルス(活性ゲーテッド撮像の一部)が発生され、アンチブルーミング(TX2)がオンになる。
【0018】
ステップA5:転送ゲート(TX1)を介して転送されるPDに生成される信号が最初に供給されれば、光源のパルス(活性ゲーテッド撮像の一部)は所望な距離まで伝わり、画素に反射され、アンチブルーミング(TX2)はオフになる。
【0019】
ステップA6:単一ゲート転送事象が終了すると共にPDに蓄積されない望ましくない寄生信号がPDに発生すれば、画素転送トランジスター(TX1)がオンになり、PDに発生した電気信号をFDに転送し、アンチブルーミング(TX2)がオンに戻る。TX1のオンの期間は光パルス時間と同じ又はそれより短く、所望なパルス反射信号を蓄積し、背景の信号蓄積を減少させる。
【0020】
ステップA7:PDに蓄積されない望ましくない寄生信号がPDに生成されれば、画素転送トランジスター(TX1)がオフになると共にアンチブルーミング(TX2)がオンになる。
【0021】
ステップA8:ステップA4と同様であるが、ステップA4と異なるタイミングを有している。例えば、ステップA4の期間が1μ秒(半値全幅)で、ステップA8の期間が0.5μ秒、或いはステップA4の期間が1μ秒で、ステップA8の期間が1.5μ秒などである。
【0022】
ステップA9:画素FOVにおいて異なる蓄積の開始距離があれば、ステップA5と同様であるが、ステップA5と異なるタイミングを有している。例えば、ステップA5の期間が1μ秒(すなわち、自由空間における光の伝播のための約150mの開始距離に等しい)で、ステップA9の期間が0.5μ秒である(すなわち、自由空間における光の伝播のための約75mの開始距離に等しい)。
【0023】
ステップA10:ステップA6と同様であるが、ステップA6と異なるタイミングを有し、ステップA8における光源のパルスの期間を蓄積する(光源のパルス時間に等しいか或いはそれより短い)。その時間は画素FOVの視野の距離の異なる蓄積深度を供給する。例えば、ステップA6の期間が1μ秒(すなわち、自由空間における光の伝播のための約150mの視野の深度に等しい)で、ステップA10の期間が0.6μ秒である(すなわち、自由空間における光の伝播のための約90mの視野の深度に等しい)。
【0024】
ステップA11:ステップA7と同様であるがステップA7と異なるタイミングを有している。
【0025】
ステップA12〜ステップA15:ステップA4〜ステップA7及びステップA8〜ステップA11と同様であるが、上記と異なるタイミングを有している。画素ゲート(露光及び蓄積)は1回、2回又は画素の読み出し毎に♯Xゲート(事象)行われてもよい。
【0026】
ステップA16:少なくとも単一のゲート転送事象の後、PDに蓄積されない望ましくない寄生信号がPDに生成されれば、アンチブルーミング(TX2)はオンになる。
【0027】
ステップA17〜ステップA18:標準的な画素の読み出しが行われる。PD及びFDに蓄積されない望ましくない寄生信号がPDに生成されれば、アンチブルーミング(TX2)はオンになる一方、画素選択トランジスター(SEL)がオンになると共に蓄積された画素信号がソースフォロア(SF)トランジスターを介してFDから読み出される。
【0028】
読み出し毎の複数のゲーテッド低ノイズ画素のアレイにより活性ゲーテッド撮像において、少なくとも単一の光パルス(すなわち、単一ゲート)のためのステップA5の期間及びステップA6の期間のゲートトランジスター(TX1)及び安置ブルーミングトランジスター(TX2)は画素から画素或いは画素アレイ群から画素アレイ群に変わる。これにより各画素又は画素アレイ群は画素FOVにおける視野距離の異なる深度及び又は開始時間を蓄積することができる。
【0029】
幾つかの実施の形態によれば、ゲーティングユニットは、少なくとも2つの画素群で画素の転送ゲートトランジスターを独立して制御することにより、少なくとも2つの画素群を異なるゲーティングパラメータで同時にゲートするように構成されている。さらに、異なるゲーティングパラメータは1個以上の光源に関して同期化パラメータを含み、異なる画素群のための異なる背景容量に適合する。背景容量は、画素FOVにおける視野の距離の異なる深度及び又は開始距離のような境界によって定義される背景の容量部分として定義される。
【0030】
図3は受動のゲーテッド撮像のための複数のゲーテッド低ノイズ画素アレイのタイミングシーケンスのフローチャートを示しており、画素ゲートのタイミングは、例えば光源が点滅する交通サインのため(レーザー及び又はLED及び又はアーク灯又はゲーテッド撮像システムの一部ではないがゲーテッド撮像システムFOVに配置される他のトリガー光源から生じる)外部光源に同期され又は非同期されてもよい。上述した活性ゲーテッド撮像タイミングと対照的に、各ゲートの受動ゲーテッド撮像タイミング(すなわち、TX1及びTX2の関数である光への画素の露出)はパルス光源に同期されていない。異なるタイミングの複数のゲート(すなわち、露出)は、単一画素の読み出しの背景信号に関して十分な光源信号レベルを供給する。タイミングシーケンスはステップ毎に(ノンスケールで)示されており、各ステップは期間を示し、信号のオンは黒い升目で示されている。すべてのステップはフローチャートでより明確になるだろう。
【0031】
ステップB1:すべてのアレイ列から特定の列のアレイが選択されれば、画素選択トランジスター(SEL)はオンになり、PDに蓄積されない望ましくない寄生信号がPDに生成されれば、画素アンチブルーミング(TX2)はオンになる(すなわち、VDDより低いVSS電圧レベル)。
【0032】
ステップB2:画素FDが電荷で十分に配置されれば、画素リセットトランジスター(RST)がオンになり、PDに蓄積されない望ましくない寄生信号がPDに生成されれば、画素アンチブルーミング(TX2)はオンになる。
【0033】
ステップB3:少なくとも単一の所望な露光(すなわち、ゲート)の蓄積前に画素FD信号レベルがあれば、画素リセット信号はサンプリングされる。画素リセット信号はステップB18nioite画素信号サンプルから差し引かれ、オフセット信号を除去する(よって、
図1に示されているようなゲーテッド構成において画素の外側に行われるCDS)。PDに蓄積されない望ましくない寄生信号がPDに生成されれば、アンチブルーミング(TX2)はオンになる。
【0034】
ステップB4:(ゲーテッド撮像のゲーテッド一部ではないが、撮像システムFOVに配置されている)光源のパルスが生成され、PDに蓄積されない望ましくない寄生信号がPDに生成されれば、アンチブルーミング(TX2)はオンになる。
【0035】
ステップB5:(ゲーテッド撮像のゲーテッド一部ではないが、撮像システムFOVに配置されている)光源のパルスが画素に伝わると共に送られ、転送ゲート(TX1)を介して転送される信号がPDに発生し始めれば、アンチブルーミング(TX2)はオフに変わる。
【0036】
ステップB6:単一ゲート転送事象が終了すると共にPDに蓄積されない望ましくない寄生信号がPDに発生すれば、画素転送トランジスター(TX1)がオンになり、PDに発生した電気信号をFDに転送し、アンチブルーミング(TX2)がオンに戻る。TX1のオンの期間は光パルス時間と同じ又はそれより短く、所望なパルス送出信号を蓄積し、背景の信号蓄積を減少させる。
【0037】
ステップB7:PDに蓄積されない望ましくない寄生信号がPDに生成されれば、画素転送トランジスター(TX1)がオフになると共にアンチブルーミング(TX2)がオンになる。
【0038】
ステップB8:ステップB4と同様であるが、ステップB4と異なるタイミングを有している。例えば、ステップB4の期間が1μ秒(半値全幅)で、ステップB8の期間が0.5μ秒、或いはステップB4の期間が1μ秒で、ステップB8の期間が1.5μ秒などである。
【0039】
ステップB9:画素FOVにおいて異なる蓄積のタイミングがあれば、ステップB5と同様であるが、ステップB5と異なるタイミングを有している。例えば、ステップB5の期間が1μ秒で、ステップB9の期間が0.5μ秒である。
【0040】
ステップB10:ステップB6と同様であるが、ステップB6と異なるタイミングを有し、ステップB8における光源のパルスの期間を蓄積する(光源のパルス時間に等しいか或いはそれより短い)。その時間は画素FOVにおいて光源のパルスの異なる期間の蓄積を供給する。例えば、ステップB6の期間が1μ秒で、ステップB10の期間が0.6μ秒である。
【0041】
ステップB11:ステップB7と同様であるがステップB7と異なるタイミングを有している。
【0042】
ステップB12〜ステップB15:ステップB4〜ステップB7及びステップB8〜ステップB11と同様であるが、上記と異なるタイミングを有している。画素ゲート(露光及び蓄積)は1回、2回又は画素の読み出し毎に♯Xゲート(事象)行われてもよい。
【0043】
ステップB16:少なくとも単一のゲート転送事象の後、PDに蓄積されない望ましくない寄生信号がPDに生成されれば、アンチブルーミング(TX2)はオンになる。
【0044】
ステップB17〜ステップB18:標準的な画素の読み出しが行われる。PDに蓄積されない望ましくない寄生信号がPDに生成されれば、アンチブルーミング(TX2)はオンになる一方、画素選択トランジスター(SEL)がオンになると共に蓄積された画素信号がソースフォロア(SF)トランジスターを介してFDから読み出される。
【0045】
図3はまた受動のゲーテッド撮像のための複数のゲーテッド低ノイズ画素アレイのタイミングシーケンスのフローチャートであり、画素タイミングは、例えば太陽光のための(レーザー及び又はLED及び又はアーク灯又はゲーテッド撮像システムの一部ではないがゲーテッド撮像システムFOVに配置される他の連続光源から生じる)外部の光源の信号を蓄積する。少なくとも単一のゲート(すなわち、露出)は単一画素の読み出しにおいて十分な信号レベルを提供する。タイミングシーケンスはステップ毎に(ノンスケールで)示され、各ステップは期間を示し、信号のオンが黒い升目で示されている。
【0046】
複数のゲーテッド低ノイズ画素の主要な特性の一つはゲートオフの間の不透明感である。画素ゲートがオフ(すなわち、TX1がオフでTX2がオン)の間にFDにおいて発生する寄生電気信号は、FDを遮蔽することで(例えば画素構造の金属層で)及び又はFDから離れて光を通す画素マイクロレンズを使用することで低減される。ゲートオフレベルの間の不透明感は可能な限り低くすることが要求され、統合時間(ゲーティング/非ゲーティング及び読み出し時間)での光の強度により分割されるFDで収集される信号への応答は0.01%まで上昇する。この値は後述する活性撮像の後方産卵強度反射で処理することを要求される。
【0047】
活性撮像性能の管理パラメータは変調コントラストであり、それは式(1)で「コントラスト(contrast)」として定義され、ターゲット(target)及び背景(background)に加えられる、システムのFOVに散乱される周囲の光源及び後方散乱(backscatter)からの環境光である空中(air)の光を考慮に入れる。
【0050】
I
Airは焦点面の照度に対する空中の光の寄与率である。夜間の視野では、ほとんどないかまったくなく、I
Air≒0である。この結果は狭帯域フィルター(すなわち、分光フィルター)を使用して達成可能である。過酷な天候の撮像状態(例えば、土埃や霧)では、空中の光を考慮に入れなければならない。以下では、撮像センサーの近くの人工的な光源が遠方の背景を照射するために使用される場合に画像品質に周囲の後方散乱の影響を予測するための便利な方法を示している。照明と撮像システムと間の分離はFOVにおける最も近い照射粒子の範囲に比べて小さいと考えられる。その後、FOV内の大気の発光は、センサーと背景の間の経路上のすべての照射される粒子の後方散乱の寄与率を合計することにより計算される。その結果は、
[式3]
であり、
I
Backscatter=大気後方拡散の発光(出力/領域)
R
min=FOVにおいて撮像システム(及び照明)から最も近い照射される粒子までの範囲(長さ)
R
max=撮像システム(及び照明)から撮像される背景までの範囲(長さ)
P=照明の発光強度(出力)
G=等方散乱に対する大気の粒子の後方散乱取得(無次元)
γ=大気減衰係数又は「吸光係数」(長さ
−1)
F
#1=照明光学のF数(無次元)
θ
l=照明光線の開度(角度)
X=統合変数
大気中の狭波長照明及び照準線路は水平にとられ、大気減衰係数は一定と考えられる。
【0051】
図4及び
図5は複数のゲーテッド低ノイズ画素における別の主要な特徴が転送ゲートトランジスター(TX1)のノイズ(すなわち、転送効率)であることを示している。
図4はシミュレーションで使用される式及び単位を示し、
図5はそのシミュレーションの結果を示している。活性ゲーテッド撮像において、目と肌の安全性の標準は光源(例えば、レーザー、LED等)の光学ピーク出力、光学平均出力を制限する。ゲートトランジスター(TX1)ノイズ(すなわち、転送効率)はそのような場合に重要なパラメータである。ゲートトランジスター(TX1)のノイズ(すなわち、転送効率)は電荷転送の不確実なレベルの実際の手順の結果である。より高いゲート転送(TX1)効率を得るために少なくとも3つの異なる方法が画素で実行可能である。
・電荷の搬送がFDに引っ張られる可能性が高い強い電界を可能にする、PDとFD間における高いポテンシャル電圧の設定
・主にTX1のPD側での転送ゲートの実際の寸法。転送ゲート(TX1)が大きくなると、FDに対するゲート転送効率が大きくなり、その逆もまた同じ
【0052】
・主にTX1のPD側での転送ゲートの実際の構造。転送ゲート(TX1)が完璧である(すなわち、孔がない)と、FDに対するゲート転送効率が大きくなり、その逆もまた同じ
【0053】
以下の例は、画素信号の影響、(ゲート転送だけによる)画素ノイズレベル、及び画素SNRを示している。信号及びノイズレベルの計算例(
図5、グラフ#1)は、
・ターゲットの距離の関数としてFDにおける単一光パルスの蓄積信号(すなわち、単一ゲート転送)
・ターゲットの距離と1個の電子に同等のノイズ転送との関数としてFDにおける単一光パルスの蓄積信号(すなわち、単一ゲート転送)のノイズレベル
【0054】
・ターゲットの距離と10個の電子に同等のノイズ転送との関数としてFDにおける単一光パルスの蓄積信号(すなわち、単一ゲート転送)の(ゲート転送だけによる)ノイズレベル
画素SNRの計算例(
図5、グラフ#2)は、
・単一光パルスの蓄積信号(すなわち、単一ゲート転送)と1個の電子及びターゲット距離に同等のノイズ転送との関数としてSNR
・100個の光パルス(すなわち、100個のゲート転送)など
・単一光パルスの蓄積信号(すなわち、単一ゲート転送)と10個の電子及びターゲット距離に同等のノイズ転送との関数としてSNR
・100個の光パルス(すなわち、100個のゲート転送)など
【0055】
活性ゲーテッド撮像において、転送ゲートトランジスター(TX1)、アンチブルーミングトランジスター(TX2)及び光パルスの光源の上昇時間と降下時間は視野距離の深度及び開始距離の解像度/正確性に直接関係する。
【0056】
受動ゲーテッド撮像において、転送ゲートトランジスター(TX1)、アンチブルーミングトランジスター(TX2)及び(ゲーテッド撮像システムの一部でないが、ゲーテッド撮像システムに配置される)光パルスの光源の上昇時間と降下時間はパルス変調の信号蓄積に直接関係する。
【0057】
複数のゲーテッド画素は、近赤外線において50%以上の値に対してより高いPDスペクトル応答(すなわち、画素のフィルファクター及び量子効率に直接関連する)を提供する画素ウェーハのための最初の材料として、12μm以上の厚いエピタキシャル層及び又は高抵抗層を有している。エピタキシャル層が厚くなると、スペクトル応答は大きくなるが、変調伝達関数(MTF)は小さくなる。夜間の適用のために主に使用される活性ゲーテッド撮像では、厚いエピタキシャル層及び又は高抵抗層によるMTFの減少は、好ましくは5μm×5μmの大きな画素寸法によるスペクトル応答に対して二番目である。大きな画素はより反射する光信号(少なくともより大きな画素領域)を蓄積するために必要とされ、低照度レベル(例えば0.1ルックス以下)の間の解像度は必要とされない。
【0058】
好ましくは、複数のゲーテッド画素及び複数のゲーテッドセンサー(すなわち、読み出しインターフェースによる画素アレイ)は、(50℃以上の)高温度ストレージ及び動作の車両環境に従うCMOS技術を使用して生成され、感度は太陽光により損傷されず、ゲーテッド画素に対する一定の静止画の映し出しによるバーンエフェクトはない。
【0059】
好ましくは、スペクトルフィルターは、活性撮像(すなわち、光源に結合される)又は受動撮像(すなわち、光源がLED、人工的な光源等のようなゲーテッドシステムの一部ではないが、ゲーテッド撮像システムFOVに配置される感知において受動)における複数のゲーテッド画素及び又は複数のゲーテッドセンサー(すなわち、読み出しインターフェースによる画素アレイ)の前に取り付けられ、昼間、夜間及び他の周囲の照明状態における周囲の光の蓄積を減少させる。分光フィルターはモザイクのフィルターアレイとして画素アレイレベルで実施可能である(例えば、フォトセンサーの四角形の格子上に分光フィルターを配置する)。フィルターのパターンは、25%の緑色、25%の赤色、25%の青色及び25%の近赤外線であり、よって、RGBNとも呼ばれる。フィルターのパターンは、50%の透明(例えば、広分光波長に対して開放)、25%の赤色及び25%のNIRであり、よって、CCRNとも呼ばれる。フィルターのパターンは、一つの特定の波長で、25%の透明、25%のNIRで、異なる波長で、25%のNIRで、よってCRN(1)N(2)とも呼ばれる(例えば、C:450〜850nm、N(1):780〜800nmでN(2):810〜850nm)。フィルターのパターンは、緑色、赤色、青色、透明及びNIRの他の組合せであってもよい。
【0060】
好ましくは、偏光フィルターは、活性撮像(すなわち、偏光光源に結合される)又は受動撮像(すなわち、光源がLED、人工的な光源等のようなゲーテッドシステムの一部ではないが、ゲーテッド撮像システムFOVに配置される感知において受動)における複数のゲーテッド画素及び又は複数のゲーテッドセンサー(すなわち、読み出しインターフェースによる画素アレイ)の前に取り付けられ、昼間、夜間及び他の周囲の照明状態における周囲の光の蓄積を減少させる。
【0061】
複数のゲーテッド画素FOVに反射される同期性の光源により直接FOV撮像を行う能力はステップA1〜A7等の幾つかの方法を達成し、ステップA8を実行するよりむしろ、各シーケンスの間のΔTの短い遅れでステップA6〜A7のシーケンスを数回実行する。ΔTの各遅れは、ΔZ=ΔT
*C/2の被写界深度のことなる部分を蓄積し、Cは光速である。例えば、ステップA6〜A7のシーケンス間のΔT=100n秒の遅れは、各シーケンスのため15mの被写界深度を与える。
【0062】
限られた数の実施の形態に関連させて本発明を説明したが、これらは本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではなく、むしろ好適な実施の形態の幾つかの例示として考えられるべきである。他の可能な変形、修正、及び適用はまた本発明の範囲内である。したがって、本発明の範囲はここまで説明されたものによって限定されるべきではなく、添付された請求項及びそれらと同等のものによるべきである。