特許第6243527号(P6243527)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6243527
(24)【登録日】2017年11月17日
(45)【発行日】2017年12月6日
(54)【発明の名称】2つの締結状態のためのファスナ
(51)【国際特許分類】
   B60R 21/216 20110101AFI20171127BHJP
   F16B 19/00 20060101ALI20171127BHJP
【FI】
   B60R21/216
   F16B19/00 E
【請求項の数】16
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-523243(P2016-523243)
(86)(22)【出願日】2014年10月15日
(65)【公表番号】特表2016-534923(P2016-534923A)
(43)【公表日】2016年11月10日
(86)【国際出願番号】EP2014072093
(87)【国際公開番号】WO2015055702
(87)【国際公開日】20150423
【審査請求日】2016年6月21日
(31)【優先権主張番号】102013111400.8
(32)【優先日】2013年10月16日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】504075577
【氏名又は名称】ニューフレイ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(72)【発明者】
【氏名】アルバッハ イェンス
(72)【発明者】
【氏名】セング ハンス−ペーター
(72)【発明者】
【氏名】ハンフト マティアス
【審査官】 岡▲さき▼ 潤
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−133014(JP,A)
【文献】 特開2001−277985(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 21/16−21/33
F16B 19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
受入開口部(3)及び第1の構成部品に取り付けるための締結手段をもつレセプタクル部(2、102)と、挿入端部を先頭にした状態で前記レセプタクル部の前記受入開口部(3)に挿入され、かつ、前記挿入端部の反対側の締結端部に、第2の構成部品を取り付けるための締結手段を有する、ピン状のプラグイン・セクション(45、106)をもつ挿入部(4、104)とを有し、第1の締結状態において、前記挿入部(4、104)の前記プラグイン・セクション(45、106)は、前記受入開口部(3)内に深く挿入され、前記挿入部(4、104)は、第1の保持手段をラッチ止めすることによって前記レセプタクル部(2、102)に解放可能に接続され、前記第1の保持手段は、前記挿入部(4、104)を解放力により第2の締結状態に変位させることができるように設計され、前記第2の締結状態において、前記プラグイン・セクション(45、106)をもつ前記挿入部(4、104)は、前記受入開口部(3)内に配置され、前記受入開口部(3)とより浅く係合し、前記第2の保持手段により前記受入開口部(3)内に固定される2つの締結状態のためのファスナ(1、101)であって、
前記レセプタクル部(2、102)及び前記挿入部(4、104)は、前記挿入部(4、104)前記第1の締結状態から前記第2の締結状態への変位中に、前記変位に対抗する制動力を発生させる、協働制動手段を有することを特徴とするファスナ。
【請求項2】
前記プラグイン・セクション(45、106)は、前記締結端部に向かってテーパ状になる楔形制動セクション(56、112)を有し、前記レセプタクル部(2、102)の変形可能セクションは、前記第1の締結状態において、前記楔形制動セクション(56、112)に当接し、前記挿入部が前記第2の締結状態に変位する際、前記楔形制動セクション(56、112)により変形させることができることを特徴とする、請求項1に記載のファスナ。
【請求項3】
前記プラグイン・セクション(45、106)は、前記締結状態のうちの一方において、前記挿入部(4、104)が前記受入開口部(3)から引き出されないように固定する前記締結端部に向けて延びる、弾性偏向可能ロック・フィンガ(53、117)を有することを特徴とする、請求項1〜請求項2のいずれかに記載のファスナ。
【請求項4】
前記挿入部(4、104)は、前記プラグイン・セクション(45、106)と前記締結端部との間に、前記第1の締結状態において前記レセプタクル部(2、102)に当接し、前記挿入部(4、104)を前記レセプタクル部(2、102)上に前記挿入方向に支持する、プレート状フランジ(46、105)を有することを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれかに記載のファスナ。
【請求項5】
前記レセプタクル部(102)は、中心に配置された前記受入開口部をもつ平坦なプレートの形態を取り、前記プレートは、一方の挿入側に第1の保持手段を形成するキャッチ(123)を有し、前記キャッチ(123)を用いて、前記挿入部(104)の前記フランジ(105)を前記レセプタクル部(102)に固定できることを特徴とする、請求項4に記載のファスナ。
【請求項6】
前記レセプタクル部(102)は、1つの面上に、互いに嵌まり合う接続手段を有する2つの同一形状の部品(103)から構成されることを特徴とする、請求項1〜請求項5のいずれかに記載のファスナ。
【請求項7】
前記レセプタクル部(102)は、前記挿入側とは反対の締結側に、前記レセプタクル部(102)を構成部品の前記開口部に締結することを意図した弾性偏向可能ロック・タブ(134)をもつ、前記受入開口部の前記縁部に隣接する保持要素(133)を有することを特徴とする、請求項に記載のファスナ。
【請求項8】
前記レセプタクル部(102)は、前記挿入部(104)の前記プラグイン・セクション(45)を挿入できるチャンバ(7)をもつハウジングを有し、弾性保持要素(8)が前記チャンバ(7)内に配置され、前記弾性保持要素(8)を用いて、前記挿入部(4)の前記プラグイン・セクション(45)を、前記第2の締結状態において前記レセプタクル部(2)に固定できることを特徴とする、請求項1〜請求項7のいずれかに記載のファスナ。
【請求項9】
前記プラグイン・セクション(45)は、前記締結端部に面するロック面(51)をもつ肩部を前記挿入端部(49)近くに有し、前記ロック面(51)を用いて前記プラグイン・セクション(45)は、前記弾性保持要素(8)に支持され、前記第2の締結状態において、前記弾性保持要素(8)が前記挿入部(2)から引き出されないように保持することを特徴とする、請求項8に記載のファスナ。
【請求項10】
前記挿入部(4)の前記プラグイン・セクション(45)は、前記第1の締結状態において、前記レセプタクル部(2)の前記チャンバ(7)を完全に通って延び、前記弾性偏向可能ロック・フィンガ(53)を用いて前記ハウジング(6)の前記挿入側から離れる方に面する側で前記ハウジング(6)に支持されて、解放を防止することを特徴とする、請求項8に記載のファスナ。
【請求項11】
前記弾性保持要素(8)は、前記挿入部(4)が前記第1の締結状態から前記第2の状態に変位すると、前記挿入部(4)において変位に対抗する制動力を発生させることができる様式で、前記挿入部(4)の前記プラグイン・セクション(45)及び前記ハウジング(6)上に支持されることを特徴とする、請求項8〜請求項10のいずれかに記載のファスナ。
【請求項12】
前記弾性保持要素(8)は、前記挿入開口部(3)の縁部に沿って前記挿入方向に対して横断方向に延びかつ前記挿入開口部(3)に面する側の楔面(27、28)を有する剛性の楔形クランプ・セクション(26)と、反対側に前記挿入部(4)のための接触面(30)とを有し、前記クランプ・セクション(26)は、前記挿入部(4)の前記プラグイン・セクション(45)と前記挿入開口部(3)の前記縁部との間の間隙に挿入することができ、前記プラグイン・セクション(45)の前記変位に対抗して前記プラグイン・セクション(45)を前記挿入開口部(3)にクランプさせるように設計されることを特徴とする、請求項8〜請求項11のいずれかに記載のファスナ。
【請求項13】
前記弾性保持要素(8)は、両端においてばね要素により互いに接続される、対称平行構成の2つの楔形クランプ・セクション(26)を有し、前記挿入部(4)の前記プラグイン・セクション(45)を挿入することができる開口部(38)が、前記クランプ・セクション(26)と前記ばね要素との間に形成されることを特徴とする、請求項8〜請求項12のいずれかに記載のファスナ。
【請求項14】
前記弾性保持要素(8)は、各々が前記クランプ・セクション(26)の端部から外向きかつ互いに向かって延び、隣接する端部が前記チャンバ(7)の対向する壁の保持開口部(43)と係合し、前記保持要素(8)を、前記チャンバの後方壁(11)と接触させて前記挿入方向に保持する、弾性アーム(40、41)を両側に有することを特徴とする、請求項8〜請求項13のいずれかに記載のファスナ。
【請求項15】
前記弾性アーム(40、41)は、これらに隣接する前記クランプ・セクション(26)と共に三角形を形成することを特徴とする、請求項14に記載のファスナ。
【請求項16】
前記挿入部(4)は、前記第1の保持手段の保持力を超える保持力で、前記第2の保持手段により前記レセプタクル部(2)の前記挿入開口部(3)に固定できることを特徴とする、請求項1〜請求項15のいずれかに記載のファスナ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、受入開口部及び第1の構成部品に取り付けるための締結手段をもつレセプタクル部と、挿入端部を先頭にした状態でレセプタクル部の受入開口部に挿入されるピン状のプラグイン・セクションをもつ挿入部とを有し、該挿入部は、該挿入端部の反対側の締結端部に、第2の構成部品を取り付けるための締結手段を有するように構成され、第1の締結状態において、挿入部のプラグイン・セクションが受入開口部内に深く挿入され、該挿入部は、第1の保持手段をラッチ止めすることによってレセプタクル部に解放可能に接続され、第1の保持手段は、挿入部を解放力により第2の締結状態に変位させることができるように設計された、2つの締結状態のためのファスナに関する。
【背景技術】
【0002】
裏側にエアバッグを配置するトリム部を取り付けるために、自動車の車室には特定のタイプのファスナが使用される。この種のトリム部の締結では、エアバッグの作動時にトリム部が解放され、エアバッグが展開するためのスペースを与えられるように設計する必要がある。従って、一方では、ファスナは、トリム部を、第1の締結状態においてしっかりと固定するように車両に締結する必要がある。他方では、ファスナは、エアバッグの展開時にトリム部に作用する所定の解放力に達すると、第1の締結状態から解放され、トリム部がエアバッグから離れるように動いて、エアバッグが適切に展開できるようにする必要がある。この場合、トリム部は、ある距離を動いてエアバッグを解放した後、ファスナにより再び固定されることにより、車両の車室に飛散して、乗員がけがをしないようにする必要もある。従って、ファスナは、第1の締結状態とは異なる車両上の位置にトリム部を締結させる、第2の締結状態を可能にする必要がある。
【0003】
特許文献1から周知の上述のタイプのファスナにおいて、レセプタクル部は、一端にフランジを有する円筒形スリーブであり、ロック・フィンガによって車両の開口部内に締結される。トリム部が間に取り付けられた2つの平行なフランジが頭部端部に設けられたピンを、スリーブ内に挿入できる。ピンのフランジは、可撓性ストラップにより、スリーブのフランジに接続される。接続された第1の締結状態において、ピンのより厚いセクションは、スリーブの溝付の拡張可能端部により保持される。エアバッグが展開すると、ピンはスリーブから引き出され、一方、ストラップは、ピン及びピンに取り付けられたトリムを保持することより、ピン及びトリムが車両の車室に入ることを抑制する。
【0004】
特許文献2から周知の特定のタイプの別のファスナでは、レセプタクル部は、プレートの開口部に固定できる金属クリップを有する。プラスチック製インサートは、クリップ内に配置され、これに可撓性ストラップの端部が取り付けられる。U形状コネクタは、ストラップの他方の端部に取り付けられ、構成部品に接続できる。コネクタは、半径方向に偏向可能ラッチ要素を有しかつクリップに配置されたインサートに配置されたボアに、解放可能に接続できる、拡大端部をもつピンを有する。この周知のファスナにおいても、エアバッグの展開によりピンがクリップから分離すると、構成部品は、ストラップ及びコネクタを用いてクリップにより保持され続ける。
【0005】
特許文献3から周知の、構成部品を本体に固定するためのファスナは、締結端部及び受入端部をもつ軸を有し、第1の固定手段は軸の挿入端部から延び、第2の固定手段は軸の周囲に取り付けられ、締結端部を構成部品に接続する。第2の固定手段を用いて、構成部品を本体の開口部内に解放可能に固定できる。第1の固定手段は、エアバッグが展開し第2の固定手段が解放されることにより、ファスナが開口部から引き出されると、ファスナ及びファスナにしっかりと固定された構成部品を本体の開口部内に保持する、あご部を可撓性の茎上に有する。
【0006】
従来技術のファスナにおいては、エアバッグが展開した場合、固定されたトリム部の動きは事実制限されるが、その時点では、構成部品を保持する可撓性ストラップつまり茎により、トリム部の動き及び第2の締結状態におけるトリム部の最終位置は全く不確かである。しかしながら、取り付け状況は、第1の締結状態から第2の締結状態に変位する際、構成部品又はトリム部の動きの制約がより大きいこと、及び第2の締結状態において部品のより正確な位置決めを有することが望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第6,431,585B1号明細書
【特許文献2】米国特許第7,178,205B2号明細書
【特許文献3】欧州特許第2,357,369A2号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、本発明の目的は、第1の締結状態から第2の締結状態に変位する際、挿入部に制御された動きをさせ、第2の締結状態において、挿入部は定められた位置に動く、上述したタイプのファスナを生成することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的は、本発明により、請求項1に規定される特徴を有するファスナにより達成される。ファスナのさらなる有利な開発は、従属請求項に規定される。
【0010】
本発明によると、2つの動作状態を有するファスナは、受入開口部及び第1の構成部品に取り付けるための締結手段をもつレセプタクル部と、プラグイン・セクションの挿入端部が最初にレセプタクル部の受入開口部に挿入され、かつ、挿入端部の反対側の締結端部に、第2の構成部品を取り付けるための締結手段を有する、ピン状のプラグイン・セクションをもつ挿入部とを有し、第1の締結状態において、挿入部のプラグイン・セクションは、受入開口部内に深く挿入され、挿入部は、第1の保持手段をラッチ止めすることによってレセプタクル部に解放可能に接続され、第1の保持手段は、挿入部を解放力により第2の締結状態に変位させることができるように設計され、第2の締結状態において、プラグイン・セクションをもつ挿入部は、受入開口部内に配置され、受入開口部とより浅く係合し、第2の保持手段により受入開口部内に固定され、レセプタクル部及び挿入部は、挿入部が第1の締結状態から第2の締結状態に変位する際、変位に対抗する制動力を発生させる、協働制動手段を有するものとすることができる。
【0011】
本発明によるファスナは、第1の挿入状態から第2の締結状態へ変位する際、挿入部のプラグイン・セクションはレセプタクル部内にとどまり、変位する際にプラグイン・セクションをレセプタクル部により案内できるという利点を有する。第2の締結状態において、変位したプラグイン・セクションは、第2の保持手段により受入開口部内に保持され、その結果、プラグイン・セクションを正確に位置決めできる。レセプタクル部における挿入部の案内、及び第2の締結状態におけるその位置決めは、挿入部により保持される構成部品に伝達され、エアバッグの展開の際、その動き及び変位後の位置を定めて、抑制する。
【0012】
さらに、本発明は、エアバッグの爆発的展開の際、挿入部に作用するエネルギーを、挿入部の第2の締結状態への変位のできるだけ早期に、少なくとも部分的に制動手段により吸収し、第2の締結状態に達すると第2の保持手段に生じる衝撃力を低減させる。第2の保持手段及びそれを支持する部品にかかる荷重は、上記のように低減され、ファスナは、それに応じて、小さくかつ軽量に作製することができる。
【0013】
第2の締結状態に変位する際の挿入部の動きを制動することは、1つの締結状態から別の締結状態に変位する際に、ファスナが比較的短い距離しか利用できず、比較的高いエネルギーを吸収する必要がある場合、特に重要である。
【0014】
本発明による、制動手段を備えるファスナの有利な実施形態において、プラグイン・セクションは、締結端部に向けてテーパ状になる楔形制動セクションを有することができ、第1の締結状態において、レセプタクル部の変形可能セクションは、楔形制動セクションに当接し、挿入部が第2の締結状態に変位する際、楔形制動セクションにより変形させることができる。エアバッグは、展開後に交換しなければならず、これは、通常、トリム部の取り外しも必要とするので、大きな制動効果を達成するために、ファスナをエアバッグと共に交換する必要があるくらい広範囲に、変形可能セクションを変形させることもできる。
【0015】
挿入部をレセプタクル部の受入開口部内に保持するために、プラグイン・セクションは、締結端部に向けて延びる弾性偏向可能ロック・フィンガを有することができる。レセプタクル部の設計に応じて、ロック・フィンガは、第1又は第2の保持手段のいずれかを構成することができる。
【0016】
挿入部は、プラグイン・セクションと締結端部との間に、第1の締結状態においてレセプタクル部に当接し、挿入部をレセプタクル部上に挿入方向に支持するプレート状フランジを有することもできる。フランジは、取り付け力をレセプタクル部に伝えるのに適し、挿入部をレセプタクル部に締結し、挿入部をレセプタクル部に対して所定の角度位置に位置合わせする役割を果たすことができる。
【0017】
本発明の別の提案によると、経済的に製造することができ、殆どスペースを必要としない単純なレセプタクル部は、中心に配置された受入開口部をもつ平坦なプレートの形態を取ることができ、このプレートは、一方の挿入側に、第1の保持手段を形成するキャッチを有し、キャッチを用いて、挿入部のフランジを、保持手段の設計に応じた解放力によってのみ解放できるように、レセプタクル部に固定できる。
【0018】
この設計におけるレセプタクル部は、互いに嵌まり合う接続手段を面上に有し、これを用いて互いに接続される、2つの同一形状のプレート部品で構成できることが好ましい。レセプタクル部の同一形状のプレート部品は、容易かつ経済的にプラスチックから製造することができる。プレート部品は、挿入部のプラグイン・セクションの周りに互いに接続することができ、これを用いて、挿入部をレセプタクル部に接続して、予め組み立てられた、必要な場合に、取り外せない組立ユニットを形成することができる。
【0019】
例えば自動車の車体の部分などの構成部品の開口部に締結するために、レセプタクル部は、挿入側と反対の支持側に、保持要素の挿入後、構成部品の後ろの開口縁部の背後に延びる弾性偏向可能ロック・フィンガを有する、受入開口部の縁部に隣接した、保持要素を有することができる。
【0020】
本発明の別の有利な実施形態において、レセプタクル部は、挿入部のプラグイン・セクションを挿入することができる、チャンバをもつハウジングを有することができ、弾性保持要素は、チャンバに配置され、これを用いて、挿入部のプラグイン・セクションを第2の締結状態に固定することができる。この設計において、プラグイン・セクションは、挿入端部近くに締結端部に面するロック面をもつ肩部を有し、これによりプラグイン・セクションは、弾性保持要素上に支持されて、第2の締結状態においてレセプタクル部から引き出されないように保持される。
【0021】
第1の締結状態において、挿入部のプラグイン・セクションは、レセプタクル部のチャンバを完全に通って延び、弾性偏向可能ロック・フィンガを用いて、挿入側から離れるように向くハウジングの側で、ハウジング上に支持して、解放を防ぐことができる。
【0022】
本発明の別の実施形態において、弾性保持要素は、挿入部が第1の締結状態から第2の状態に変位すると、変位に対抗する減速力を挿入部に発生させるように、挿入部のプラグイン・セクション及びハウジング上に支持することができる。
【0023】
この効果を生じさせるために、弾性保持要素は、挿入開口部の縁部に沿って挿入方向に対して横断方向に延び、かつ、挿入開口部に面する側に楔面を有する剛性の楔形クランプ・セクションと、反対側の挿入部に対する接触面とを有することは有利であり、クランプ・セクションは、挿入部のプラグイン・セクションと挿入開口部の縁部との間の間隙に挿入することができ、プラグイン・セクションの変位に対抗して、挿入開口部にプラグイン・セクションをクランプするように設計される。この設計の結果、挿入部が変位すると、相対的に高いクランプ力、及びそれに応じて強い制動作用を簡単な方法で達成することができる。
【0024】
弾性保持要素は、両端がばね要素により互いに接続された、対称平行配置の2つの楔形クランプ・セクションを有し、挿入部のプラグイン・セクションを挿入できる開口部は、クランプ・セクションとばね要素との間に形成されることが好ましい。
【0025】
本発明によると、チャンバに締結するために、弾性保持要素は、各々がクランプ・セクションの端部から外向きにかつ互いに向かって延び、隣接する端部がチャンバの対向する壁の保持開口部と係合し、保持要素をチャンバの後向き壁と接触させて挿入方向に保持する弾性アームを両側に有することができる。この締結の結果、保持要素は、プラグイン・ピンがレセプタクル部に挿入されると、必要とされる方法で弾性変形することができる。また、弾性アームは、プラグイン・ピンに対してクランプ・セクションを押し付けるのを助け、挿入部が第2の締結状態に動くと、保持要素がハウジングの挿入開口部に向かって軸方向に動けるようにする。弾性アームと保持開口部との係合の結果、保持要素は、レセプタクル部のチャンバに解放可能に締結される。代替的に、保持要素は、レセプタクル部と共に単一部品として製造することができる。
【0026】
本発明は、図に示される例示的な実施形態を用いて、以下に詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明によるファスナの第1の例示的な実施形態の分解組立図である。
図2図1のファスナのレセプタクル部の第1の斜視図である。
図3図2のレセプタクル部の挿入側の斜視断面図である。
図4図1のファスナの組み立て準備完了位置における斜視図である。
図5図1のファスナの組み立てられた状態における斜視図である。
図6図1のファスナのレセプタクル部を通る長手方向断面の斜視図である。
図7】第1の締結状態において図1のファスナを通る長手方向断面図である。
図8】第2の締結状態において図1のファスナを通る長手方向断面図である。
図9】本発明によるファスナの第2の例示的な実施形態の分解組立図である。
図10図9のファスナの挿入部の斜視図である。
図11図9のファスナのレセプタクル部を形成するためのプレート部品の斜視図である。
図12図9のファスナの組み立てられた状態における斜視図である。
図13図9のファスナの第1の締結状態における斜視図である。
図14図9のファスナの第2の締結状態における斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1乃至図8は、自動車の車室内でエアバッグを覆うことを意図したトリム部を締結するのに適したファスナ1を示す。ファスナ1は、受入開口部3を有するレセプタクル部2と、レセプタクル部2の受入開口部3に挿入して内部に固定できるピン状の挿入部4とからなる。レセプタクル部2は、チャンバ7を囲む立方体ハウジング6の形態である。チャンバ7は、弾性保持要素8を収容する役割を担う。その前面に、ハウジング6は、前壁10を有し、その中心に受入開口部3が配置される。受入開口部3は矩形で、その縁部はハウジング縁部に対して平行である。後壁11は前壁10の反対側に配置され、図3に示すように、受入開口部3と少なくとも同じ大きさの矩形開口部12を有する。壁10、11は、互いに対向する側壁13、14によって互いに接続される。2つのリブ15は、前壁10の前面に配置され、側壁13、14に対して垂直である。
【0029】
ハウジング6は、裏側に、ハウジング6をトリム部に締結する役割を担う矩形フレーム16を有する。フレーム16は、各々が外側の平行リブ19、20によって形成され、トリム部の平行取り付けレールを収容する役割を担う、溝21を有する2つの平行な壁17、18を有する。中央の開放セクションと共に、後壁11に隣接するリブ20は、ロック・フィンガ23を形成し、これを用いて、トリム部の取り付けレールを溝21に固定することができる。説明したフレーム16の代わりに、トリム部の設計に応じて、他の固定手段をハウジング6に取り付けてもよい。ハウジング6の側壁13、14は、リブ間に配置された溝等の、固定手段を取り付けるために用いることもできる。
【0030】
チャンバ7は、該チャンバの断面全体にわたって延びる開口部を有して、2つの対向する側に設けられる。弾性保持要素8は、2つの開口部の各々を通ってチャンバ7に挿入することができる。図3に示すように、対称設計の保持要素8は、互いから離して配置され、チャンバ7内で側壁13、14と平行に走る2つの剛性楔形クランプ・セクション26を有する。各クランプ・セクション26は、前壁10に面する側に互いに角度をつけて配置された、2つの楔面27、28を有し、この楔面は、ハウジング6の後壁11の方向に互いから離れる。図7に示すように、クランプ・セクション26には、後壁11に面する側において、接触面30に内側に接し、接触面31により外側に接する、段部29が設けられる。クランプ・セクション26は、接触面31により壁11に対して支持される。壁11と平行な接触面30は、挿入部4を保持する役割を担う。楔形クランプ・セクション26は、長さが受入開口部3の対応する長さより短いので、受入開口部3に入ることができる。クランプ・セクション26の各々は、その端部に、V形状板ばね35、36により互いに接続された平坦な末端部品33、34を有する。板ばね35、36は、挿入部4が入ることができる開口部38が間に存在するように、クランプ・セクション26を離して保持する。
【0031】
同様に、弾性アーム40、41は、クランプ・セクション26の末端部品33、34に取り付けられ、クランプ・セクション26に対してある角度で、側壁13、14に向けてかつ互いに向けて延びる。チャンバ7内の保持要素8は、後壁11と接触して保持され、弾性アーム40、41によって中心合わせされる。このために、弾性アーム40、41は、側壁13、14の中心の開口部43と係合する保持フィンガ42を、その自由端に有する。弾性アーム40、41の隣接する端部の保持フィンガ42は、一方の保持フィンガが外側にあり、その結果、保持要素8がチャンバ7に挿入されると、両方の弾性アーム40、41の端部を、あてはまる側壁13、14に沿って案内するように、重ねて配置される。保持要素8は、熱可塑性材料から単一部品として一次成形できるように設計される。
【0032】
挿入部4は、細長いピン状のプラグイン・セクション45と、矩形のプレート状フランジ46を支える頭部47とを有する。T形状ファスナ48は、頭部47から離れる方向に面するフランジ46の側に取り付けられる。ファスナ48は、自動車本体の構成部品の鍵穴状設計を有する締結開口部に挿入するのに適している。プラグイン・セクション45は、反対の端部に、端部に向かってテーパ状の切頭角錐50として設計された挿入端部49を有する。切頭角錐50は、プラグイン・セクション45に隣接した矩形の基部を有し、基部の長辺の自立縁部は、ロック面51を形成し、これにより挿入部4をレセプタクル部2に固定できる。
【0033】
プラグイン・セクション45は、矩形の断面プロファイルを有し、切頭角錐50の短辺に隣接する短辺側に、外向きかつフランジ46に向けて延びる弾性偏向可能ロック・フィンガ53を有する。各ロック・フィンガ53は、ロック面54と、ロック面54においてロック・フィンガ53の内側に隣接する停止リブ55とを、その自由端に有する。
【0034】
図4に見られるように、プラグイン・セクション45は、断面の広い側が、長手方向軸からの距離が締結端部に向けて連続的に48(原文のまま)減少するように、プラグイン・セクション45の長手方向軸に対して角度をつけられた平坦制動面57を有する楔形制動セクション56を形成する。従って、制動セクション46(原文のまま)は、切頭角錐50において最も広く、頭部47に向けて次第に狭くなる制動面57間に、楔を形成する。制動面57は、頭部47で終端し、反対側に傾斜した外側面58を有する制動面57に隣接し、従って、フランジ46に向けて増大する断面を有する。
【0035】
トリム部は、以下の方法で、ファスナ1を用いて、車両本体に締結することができる。挿入部4の締結要素48は、プラグイン・セクション45が本体部のトリム部用の側に突出するように、本体部の締結開口部に挿入され、フランジ45は、本体部にしっかりと当接する。レセプタクル部2は、フレーム16をトリム部の取り付けレールに取り付けることによって、トリム部に接続される。次いで、初めにレセプタクル部2を用いて、トリム部を挿入部4のプラグイン・セクション45上に配置し、最終位置に達するまで、本体部上に押しつけられ、最終位置で、ハウジング6の前壁10は、挿入部4のフランジ46に当接する。最終位置に到達したことは、ロック・フィンガ53がロック位置にはめ込まれると、後壁11の開口部12の縁部で停止リブ55に当たって発生させる音でわかる。
【0036】
説明した方法で達成されたファスナ1の第1の締結状態を、取り付けられた構成部品なしに、図5乃至図7に示す。ここで、プラグイン・セクション45は、受入開口部3、後壁11の開口部12及びフレーム16の開口部を通って延び、その切頭角錐50はフレーム16から突出する。前壁10に当接するフランジ46は、リブ15の間に位置し、リブ15は、レセプタクル部2を挿入部4に対して回転しないように固定する。ロック・フィンガ53は、ロック面54を用いて、フレームに面するハウジング6の後壁11の外側に対して支持される。停止リブ55は、開口部12内に突出し、開口部の縁部に接触する。チャンバ7内に配置された保持要素8のクランプ・セクション26は、プラグイン・セクション45の制動面57に当接し、クランプ面26は、板ばね35、36及び弾性アーム40、41によって生じたばね力により制動面57に押し付けられる。クランプ面26の楔面27は、頭部47の外側面58上に位置する。
【0037】
図4から明らかなように、クランプ面26は、同じ方向で測定された切頭角錐50の最大幅よりかなり短い距離だけ互いから離間して配置される。従って、挿入プロセスの際に、クランプ・セクション26は、切頭角錐50により互いから離れるように押される。これは、板ばね35、36及び弾性アーム40、41の弾性変形性により可能にされる。
【0038】
図6に示す第1の締結状態において、入射角及びロック・フィンガ53のばね力、及びロック・フィンガ53のロック面54の傾斜は、挿入部4をレセプタクル部2から引き出す傾向がある特定の解放力において、ロック・フィンガ53がロック位置を出て、後壁11の開口部12に入るように構成される。例えばエアバッグの展開等により、この種の大きい力により、締結されたトリム部が、自動車の車両本体から離れるように押されると、続いてロック・フィンガ53によりもたらされた第1の締結状態が解放され、挿入部4は、第1の締結状態から出て、図8に示す第2の締結状態に動く。
【0039】
この変位の間、力により制動面57に対して押し付けられたクランプ・セクション26は、挿入部4の動きに合わせて運ばれ、そのプロセスの間、クランプ・セクション26は受入開口部3に入り、楔面28によって受入開口部3の縁部と接触する。このプロセスにおいて、弾性アーム40、41及びその保持フィンガ42は、開口部43から摺動して出る。クランプ・セクション26は、楔面28によって開口部の縁部に接触するので、これ以上挿入部4の動きに従うことはできず、制動面57をもつプラグイン・セクション45は、クランプ・セクション26に沿って摺動し、その楔形状により、受入開口部3を囲む前壁10の抵抗に対抗してクランプ・セクション26を開かせる。その結果、ハウジング6は変形し、クランプ・セクション26を制動面57に押し付けるクランプ力は、挿入部4の前進運動と共に増大し、連続的に増大する制動作用を生じる。制動力が増大するにつれて、クランプ・セクション26に軸方向に負荷をかける力も増大し、その結果、クランプ・セクションは受入開口部3内にさらに進むことができ、同様にクランプ力の増大、従って制動作用の増大を生じさせる。
【0040】
上述の手段の相互作用の結果、挿入部を変位させるエネルギーの相当な部分が、変形作用及び摩擦熱に変換され、図8に示す第2の締結状態に達したときに生じる衝撃力は、大幅に低減する。この締結状態において、挿入部4は、楔形クランプ・セクション26によってロック面51のレセプタクル部2にしっかりと保持される。
【0041】
図9乃至図14は、自動車の車室内でエアバッグを覆うトリム部を取り付けるための、本発明による別のファスナ101を示す。ファスナ101は、3つのプラスチック製部品、すなわち、2つの同一形状の部品103から成るレセプタクル部102、及び挿入部104で構成される。
【0042】
挿入部104は、軸を、レセプタクル部102に挿入できるプラグイン・セクション106と、自由端にT字型頭部107が設けられた締結セクション108とに分割する、矩形のプレート状フランジ105をもつ細長い軸を有する。頭部107は、頭部107を収容するためのポケット又は鍵穴状開口部を有するトリム部に締結することを意図する。プラグイン・セクション106は、前部挿入セクション109及び後部案内セクション110を有する。案内セクション110は、矩形プレートの形態を取り、プレートの厚さより広い、一体成形案内ストリップ111により、長手方向に延びる縁部において強化され、案内ストリップ111間のプレートの両側に凹部が形成される。フランジ105から離れた端部において、案内セクション110は、案内ストリップ111の端部と結合し、互いに対向する側に、フランジ105からの距離が減少するにつれて、相互間隔が減少する楔面113を有する楔形制動セクション112を有する。
【0043】
前部挿入セクション109は、楔面113から離れる方に面する側に、プレート状接続部品115を有する制動セクション112と結合する。接続部品115は、案内セクション100より狭い幅を有する。接続部品115の自由端には、接続部品115の側面を超えて延びる支持セクション116が一体成形され、支持セクション116は、案内セクション110の方向に広がるように延び、互いに向けて弾性偏向可能な、一対のロック・フィンガ117を両側に支持する。ロック・フィンガ117は、その端部に、ロック面118と、開口部の縁部上に接するのに用いられる突出部119とを有する。
【0044】
レセプタクル部102は、回転対称構成で組み立てることができる2つの同一形状の部品103からなる。各部品103は、上部122上に一対のキャッチ123を有する矩形の平坦プレート121で構成される。キャッチ123は、プレートの短い側上に配置され、基本的に、プレートから垂直に突出する剛性アーム124と、剛性アーム124の自由端から上部122に向けて鋭角で延びる可撓性ロック・フィンガ125とからなる。図11に見られるように、ロック・フィンガ125は、それぞれ、互いに面するキャッチ123の側に配置され、上部122に向けてやや傾斜したロック面を端部に有する。
【0045】
キャッチ123が配置されるプレート121の端部セクションは、プレートの裏側に隆起した平坦な矩形チューブ126、127として実装され、そこで平坦な支持面128を形成する。1つのチューブ、すなわちチューブ126は、両端が開いている。チューブ127は、プレート121から横方向に突出し、それぞれ他方のレセプタクル部103のチューブ126に挿入でき、かつチューブ126内のロック凹部にラッチ止めできるロック・フィンガ130を有する、締結ほぞ129によって一端が閉じられる。従って、図12に示すように、締結ほぞ129をそれぞれの他方の部品103のチューブ126に挿入することによって、図9に示す2つの部分103を接続してレセプタクル部102を形成することができる。
【0046】
接続側において、部品103は凹部132を有し、これを用いて、挿入部104をレセプタクル部102に収容するための受入開口部の半分を形成する。プレート121の裏側の凹部132の縁部に、プレート121の裏側から垂直に突出するフレーム133が配置され、フレーム開口部には、弾力偏向可能ロック・タブ134が配置される。ロック・タブ134は、プレート121に面する側に、ロック面135と、ロック面に隣接する停止リブ136とを有する。
【0047】
図12は、取り付け準備ができた状態のファスナ101を示す。部品103は、互いに接続され、レセプタクル部102を形成する。2つの部品103の凹部132により形成されたレセプタクル部102の受入開口部に、挿入部104は、フランジ105が上部122に当接するまで挿入されている。挿入の際にフランジ105の縁部を通り超えるキャッチ123は、ロック・フィンガ125によってフランジ105の縁部に当接し、それにより、挿入部104をレセプタクル部102に固定する。挿入部104のプラグイン・セクション106は、レセプタクル部102の裏側から外に突出する。
【0048】
トリム部を支持部に取り付けるために、ファスナ101は、最初にトリム部と組み立て、次に支持部と組み立てることができ、又は逆の順序で組てることもできる。挿入部104の頭部107は、トリム部を締結する役割を担う。支持部への締結は、レセプタクル部102を用いて達成される。図13に示すように、薄壁のプレートつまりシートの形態を取る支持部140には、矩形開口部141が設けられ、ここに、最初にファスナ101がプラグイン・セクション106を用いて挿入される。レセプタクル部102と挿入部104が互いに接続された後、レセプタクル部102の2つの部品103上のフレーム133は、案内ストリップ111間の凹部の案内セクション110に位置し、一緒に支持部140の開口部141を完全に通って挿入される。フレーム133上に配置されたロック・タブ134は、挿入プロセスの間、開口部141の縁部により挿入部104に向けて押し付けられ、レセプタクル部102が支持部140に当接すると、元の位置にはね戻る。このプロセスの間、停止リブ136は、開口部141の縁部に当たり、それにより支持部140にファスナ101が正しく着座したことを示すクリック音が発生する。ロック・タブ134は、支持部140の開口部141の後縁と係合し、それにより、ファスナ101を支持部140に固定する。
【0049】
図13は、ロック・タブ134が取り付けられるフレーム133の側が、制動セクション112の楔面113に接することも示す。従って、ロック・タブ134は、ファスナ101を開口部141から引き出す傾向がある力により負荷がかかった場合に、制動セクション112に接することもできる。
【0050】
挿入部104をフランジ105に保持するキャッチ123は、特定の解放力が挿入部104を引くと、フランジ105から摺動して出るように設計される。エアバッグが展開すると、挿入部104に取り付けられたトリム部が、支持部140から外れるように、解放する必要がある。解放が発生すると、挿入部104は、レセプタクル部102及び支持部140に対して、図14に示す位置に変位する。変位の際、楔形制動セクション112の互いに対向する楔面113は、ロック・タブ134により支持部140に当接するフレーム133の側に押し付けられる。ここで生じる抵抗によって、挿入部104の変位に制動がかかり、この制動によりフレーム133の側は、制動セクション112の変位に抵抗する。このプロセスにおいて、制動セクション112は、フレームの抵抗に対抗してフレーム133を押し広げ、その下縁部は、開口部141の領域に到達し、ロック・タブ134の自由端及びその停止リブ136を、開口部141の内縁部に対して押し付ける。同時に、挿入部104の自由端のロック・フィンガ117は、支持部140に達し、挿入部104を支持部140上の変位後の位置に固定する。このプロセスにおいて、ロック・フィンガ117は、突出部119を用いて開口部141と係合し、ロック位置に固定される。これにより、挿入部104は、変位後の位置において支持部140にしっかりと固定され、従って、取り付けられたトリム部がエアバッグにより飛散するのを防止できる。
【符号の説明】
【0051】
1、101:ファスナ
2、102:レセプタクル部
3:受入開口部
4、104:挿入部
6:ハウジング
7:チャンバ
8:弾性保持要素
10:前壁
11:後壁
13、14:側壁
15、19、20:リブ
16:フレーム
23、53、117、125:ロック・フィンガ
26:クランプ・セクション
27、28、113:楔面
30、31:接触面
33、34:末端部品
35、36:板ばね
40、41:弾性アーム
42:保持フィンガ
45、106:プラグイン・セクション
46、105:プレート状フランジ
47、107:頭部
48:T字型ファスナ(締結要素)
49:挿入端部
50:切頭角錐
51、54、118、135:ロック面
55、136:停止リブ
57:制動面
56、112:制動セクション
103:同一形状の部品
108:締結セクション
109:前部挿入セクション
110:後部案内セクション
111:案内ストリップ
112:制動セクション
115:接続部品
116:支持セクション
119:突出部
121:プレート
122:上部
123:キャッチ
126、127:チューブ
128:支持面
129:締結ほぞ
133:フレーム
134:ロック・タブ
140:支持部
141:開口部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14