(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6243556
(24)【登録日】2017年11月17日
(45)【発行日】2017年12月6日
(54)【発明の名称】電子デバイス電源用の方法及び装置
(51)【国際特許分類】
G06F 1/26 20060101AFI20171127BHJP
G06F 1/28 20060101ALI20171127BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20171127BHJP
H02J 7/35 20060101ALI20171127BHJP
H02J 1/00 20060101ALI20171127BHJP
【FI】
G06F1/26 334A
G06F1/26 B
G06F1/28 C
H02J7/00 302A
H02J7/00 303E
H02J7/35 A
H02J7/35 J
H02J1/00 307F
H02J1/00 308
H02J1/00 306J
【請求項の数】21
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-571263(P2016-571263)
(86)(22)【出願日】2015年6月9日
(65)【公表番号】特表2017-520051(P2017-520051A)
(43)【公表日】2017年7月20日
(86)【国際出願番号】FI2015050403
(87)【国際公開番号】WO2015193540
(87)【国際公開日】20151223
【審査請求日】2017年1月4日
(31)【優先権主張番号】14/307,576
(32)【優先日】2014年6月18日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】315002955
【氏名又は名称】ノキア テクノロジーズ オーユー
(74)【代理人】
【識別番号】100127188
【弁理士】
【氏名又は名称】川守田 光紀
(72)【発明者】
【氏名】ナスカリ マッティ
(72)【発明者】
【氏名】パーナネン ヘイッキ
【審査官】
白石 圭吾
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2012/133249(WO,A1)
【文献】
特開2013−046964(JP,A)
【文献】
特開2013−254512(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 1/26
G06F 1/28
H02J 1/00
H02J 7/00
H02J 7/35
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エネルギー採取部と;
前記エネルギー採取部からエネルギーを受け取り、受け取られたエネルギーを貯蔵するエネルギー貯蔵部と;
前記エネルギー採取部によって採取されたエネルギーを給電されるデバイスに伝送することを制御するコントローラと;
を備える装置であって、前記コントローラが、少なくとも、
電源オフ状態の場合、前記貯蔵されたエネルギーが所定のレベルに到達すると、自動的に電源オン状態に切り換えることと;
前記コントローラの前の電源オフ状態であって、該コントローラが電源オン状態に移行する前の電源オフ状態を決定することと;
前記給電されるデバイスを起動することと;
前記給電されるデバイスへの給電の継続に不十分なエネルギーしか利用可能でないと検出すると、該給電されるデバイスをシャットダウンし、電源オフ状態情報を保存し、電源オフ状態に移行することと;
を実行するように構成される、装置。
【請求項2】
前記コントローラは更に、電源オン状態に移行すると、状態情報を決定させられる、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記電源オフ状態への移行は、最小動作状態の維持に十分な貯蔵エネルギーが残されている場合にディープスリープモード標示子を保存することを含み、前記コントローラは、最小動作状態の維持に不足する貯蔵エネルギーしか残されていない場合にデッドモード状態を保存して全機能を停止する、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記最小動作状態ではクロックは動作を継続し、該最小動作状態から復帰すると、前記コントローラは該クロックを読み取り、インアクティブ時間を決定する、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記状態情報は貯蔵エネルギーレベル及び採取エネルギー量を含み、前記給電されるデバイスに送出される、請求項2に記載の装置。
【請求項6】
前記給電されるデバイスの動作は、前記装置によって伝送されるエネルギーの利用可能性に基づいて調節される、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記給電されるデバイスは周期的に情報を送信し、該情報送信の頻度は、前記装置によって伝送されるエネルギーの利用可能性に基づいて調節される、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記エネルギー貯蔵部は1つ又は複数のコンデンサを備える、請求項1から7の何れかに記載の装置。
【請求項9】
前記エネルギー貯蔵部は1つ又は複数の再充電可能バッテリを備える、請求項1から8の何れかに記載の装置。
【請求項10】
環境において利用可能なエネルギーを採取することと;
前記採取されたエネルギーを貯蔵することと;
エネルギー採取部によって採取されたエネルギーを給電されるデバイスに伝送することを制御することと;
を含む方法であって、前記制御することは、
電源オフ状態の場合、前記貯蔵されたエネルギーが所定のレベルに到達すると、自動的に電源オン状態に切り換えることと;
前の電源オフ状態であって、電源オン状態に移行される前の電源オフ状態を決定することと;
前記給電されるデバイスを起動することと;
前記給電されるデバイスへの給電の継続に不十分なエネルギーしか利用可能でないと検出すると、該給電されるデバイスをシャットダウンし、電源オフ状態情報を保存し、電源オフ状態に移行することと;
を含む、方法。
【請求項11】
電源オン状態に移行すると、状態情報を決定することを更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記電源オフ状態への移行は、最小動作状態の維持に十分な貯蔵エネルギーが残されている場合にディープスリープモード標示子を保存することを含み、前記方法は更に、最小動作状態の維持に不足する貯蔵エネルギーしか残されていない場合にデッドモード状態を保存して全機能を停止することを含む、請求項10又は11に記載の方法。
【請求項13】
前記最小動作状態ではクロックは動作を継続し、該最小動作状態から復帰すると、前記方法は更に、該クロックを読み取り、インアクティブ時間を決定することを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記状態情報は貯蔵エネルギーレベル及び採取エネルギー量を含み、前記給電されるデバイスに送出される、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記給電されるデバイスの動作は、伝送されるエネルギーの利用可能性に基づいて調節される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記給電されるデバイスは周期的に情報を送信し、該情報送信の頻度は、伝送されるエネルギーの利用可能性に基づいて調節される、請求項10から15の何れかに記載の方法。
【請求項17】
採取されたエネルギーは1つ又は複数のコンデンサを用いて貯蔵される、請求項10から16の何れかに記載の方法。
【請求項18】
採取されたエネルギーは1つ又は複数の再充電可能バッテリを用いて貯蔵される、請求項10から17の何れかに記載の方法。
【請求項19】
光エネルギーを電気に変換するように構成される太陽電池と;
前記太陽電池によって発電された電力を貯蔵するように構成される1つ又は複数のコンデンサと;
前記太陽電池によって発電された1つ又は複数の電力、又は前記1つ又は複数のコンデンサから伝送された貯蔵電力によって給電されるセンサデバイスと;
前記センサデバイスに伝送される電力の伝送を制御するコントローラと;
を備える装置であって、前記コントローラが、少なくとも、
前記電力が前記センサデバイスに伝送されるときの動作モードと、該センサデバイスに電力が全く伝送されないときのディープスリープモードの間を変更することであって、前記コントローラは、該動作モードへの変更を要するときが分かるように十分な動作状態を維持する、前記変更することと;
前記ディープスリープモードと動作モードの変更を継続するには不十分な貯蔵電力しか利用できない場合、前記センサデバイスをシャットダウンし、完全電源オフ状態へ移行することと;
を実行するように構成される、装置。
【請求項20】
前記コントローラは、電源オン状態に復帰されると、該コントローラの前の状態を決定する、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
環境において利用可能なエネルギーを採取する手段と;
前記採取されたエネルギーを貯蔵する手段と;
エネルギー採取部によって採取されたエネルギーを給電されるデバイスに伝送することを制御する手段と;
を備える装置であって、前記制御が、
電源オフ状態の場合、前記貯蔵されたエネルギーが所定のレベルに到達すると、自動的に電源オン状態に切り換えることと;
前の電源オフ状態であって、電源オン状態に移行される前の電源オフ状態を決定することと;
前記給電されるデバイスを起動することと;
前記給電されるデバイスへの給電の継続に不十分なエネルギーしか利用可能でないと検出すると、該給電されるデバイスをシャットダウンし、電源オフ状態情報を保存し、電源オフ状態に移行することと;
を含む、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は概して携帯電子デバイスへの給電に関し、より具体的には、デバイスへの電力を制御しつつ、そのデバイスへの電力エネルギーが利用不可である期間の規則的制御を提供することに関する。
【0002】
現在の電子デバイスの多くは消費電力が非常に少なく、一回のバッテリ充電で何か月も、あるいは何年もの間動作し続けることができる。他にも、自然環境から給電エネルギーが利用可能であれば、光電池等の電源を利用して動作し続けられるデバイスもある。環境エネルギーを利用するデバイスに関していえば、デバイスは通常、バックアップ電源を備えている。先行技術のバッテリ付きデバイスでは、バッテリは放電もする。再充電不可のバッテリが放電したら、交換しなくてはならない。再充電可能バッテリが充電される場合、再充電もできるが、再充電可能バッテリが長期間放電し続けると、回復不能に陥るか、少なくとも充電能力の一部を失うことになる。
【0003】
本発明の一実施形態において、装置は、エネルギー採取部と、前記エネルギー採取コンポーネントからエネルギーを受け取り、受け取られたエネルギーを貯蔵するエネルギー貯蔵部を備える。本装置は更に、エネルギー採取部によって採取されたエネルギーを給電されるデバイスに伝送すること制御するコントローラを備える。コントローラは少なくとも、電源オフ状態の場合、前記貯蔵されたエネルギーが所定のレベルに到達すると、自動的に電源オン状態に切り換えることと、前記コントローラの起動前の電源オフ状態を決定することと、前記給電されるデバイスを起動することと、前記給電されるデバイスへの給電の継続に不十分なエネルギーしか利用可能でないと検出すると、該給電されるデバイスをシャットダウンし、電源オフ状態情報を保存し、電源オフ状態に移行すること
を実行するように構成される。
【0004】
本発明の一実施形態において、ある方法は、環境において利用可能なエネルギーを採取することと、前記採取されたエネルギーの貯蔵を管理することと、採取エネルギー、貯蔵エネルギー、又はその両方を給電されるデバイスに伝送することを制御することを含み、こうした制御は少なくとも、電源オフ状態の場合、前記貯蔵されたエネルギーが所定のレベルに到達すると、自動的に電源オン状態に切り換えることと、起動前の電源オフ状態を決定することと、状態情報を決定することと、前記給電されるデバイスを起動することと、前記給電されるデバイスへの給電の継続に不十分なエネルギーしか利用可能でないと検出すると、該給電されるデバイスをシャットダウンし、電源オフ状態情報を保存し、電源オフ状態に移行することによって実行される。
【0005】
本発明の別の実施形態において、装置は、光エネルギーを電気に変換するように構成される太陽電池と、前記太陽電池によって発電された電力を貯蔵するように構成される1つ又は複数のコンデンサと、前記太陽電池によって発電された1つ又は複数の電力、又は前記1つ又は複数のコンデンサから伝送された貯蔵電力によって給電されるセンサデバイスを備える。本装置は更に、前記センサデバイスに伝送される電力の伝送を制御するコントローラを備える。前記コントローラは、前記電力が前記センサデバイスに伝送されるときの動作モードと、該センサデバイスに電力が全く伝送されないときのディープスリープモードの間を変更することであって、前記コントローラは、該動作モードへの変更を要するときが分かるように十分な動作状態を維持する、前記変更することと、前記ディープスリープモードと動作モードの変更を継続するには不十分な貯蔵電力しか利用できない場合、前記センサをシャットダウンし、完全電源オフ状態へ移行することを実行するように構成される。
【0006】
本発明の別の実施形態において、装置は、環境において利用可能なエネルギーを採取する手段と、前記採取されたエネルギーを貯蔵する手段と、エネルギー採取部によって採取されたエネルギーを給電されるデバイスに伝送すること制御する手段を備える。エネルギー伝送制御は、電源オフ状態の場合、前記貯蔵されたエネルギーが所定のレベルに到達すると、自動的に電源オン状態に切り換えることと、前の電源オフ状態であって、電源オン状態に移行する前の電源オフ状態を決定することと、前記給電されるデバイスを起動することと、前記給電されるデバイスへの給電の継続に不十分なエネルギーしか利用可能でないと検出すると、該給電されるデバイスをシャットダウンし、電源オフ状態情報を保存し、電源オフ状態に移行することを含む。
【0008】
本発明の実施形態は、ユーザが介入せずに長期間動作しなくてはならないデバイスや、ユーザの最小限の労力で動作を開始しなくてはならないデバイスへの給電に関する課題に対応しうるものである。本発明の実施形態はまた、デバイスの動作のために利用可能なエネルギーの採取を制御し、利用可能なエネルギーを長期間採取できないときを含むあらゆる可能な条件下での電荷蓄積に関する課題にも対応しうる。一又は複数の実施形態において、本発明は(貯蔵素子で利用可能な電荷及び周辺環境から利用可能なエネルギーでは、動作に十分な電力が供給されない場合等に)利用可能なエネルギーを、エネルギー消費をせず貯蔵素子に伝送することを提供してもよい。さらに一又は複数の実施形態において、本発明は、動作に十分な電力が利用可能な場合、ユーザが介入せずに動作を自動的に起動することを提供してもよい。
【0009】
図1は、本発明の実施形態に従う電子デバイス100を示す。デバイスは例えば1台の環境センサでもよいが、本発明の実施形態が任意の数のデバイスにおいて、又は任意の数のデバイスで使用可能であることが理解されよう。別の実施例では、本発明の一又は複数の実施形態に従う電源機構が、別の適切なデバイスに設置可能な独立モジュールに形態で実装されてもよい。
【0010】
電子デバイス100は、環境センサモジュール102と電源モジュール104を備える。本発明の一又は複数の実施形態において、センサモジュール102はシステム・オン・チップとして実装されてもよく、ブルートゥース(登録商標)等でデータ通信可能であってもよい。本実施例では、センサモジュール102は、マイクロコントローラユニット106、環境センサ108、ブルートゥース(登録商標)モジュール110を備える。センサモジュール102は電源モジュール104から電力を得る。電源モジュール104はエネルギー変換素子を備え、ここでは光電池又は太陽電池112として実装されている。電源モジュール104は更に、貯蔵素子114、コントローラ116、クロック118等の素子を備えてもよい。コントローラ116はマイクロコントローラユニット106として実装されてもよい。ここでは太陽電池112が描かれているが、周辺環境で利用可能なエネルギーから電力を生成できる任意の機構によってエネルギー変換素子が実装可能であることが理解されよう。こうした機構には熱電発電装置やその他適切な機構がありうる。貯蔵素子114は例えばコンデンサでもよいが、他の実施形態では再充電可能バッテリでもよい。コンデンサに特有の利点は、事実上寿命に制限が無く、非常に多くの充放電サイクルを通じても劣化せずに動作可能であるということである。
【0011】
太陽電池112は、レギュレータを伴わずに直接貯蔵素子114に接続される。これにより、レギュレータによって発生しうる自己消費電流が取り除かれ、利用可能な全エネルギーが直接貯蔵素子114に導かれて消費されずに蓄積されるようになる。コントローラ116は(スイッチ120を通じて)貯蔵素子114とクロック118に接続されている。
【0012】
貯蔵素子114にエネルギーが全く無い、完全デッドモードからデバイス100が起動すると仮定する。次いで、デバイスが日光又は他の十分な強さの光の下に置かれ、それにより、太陽電池112が発電して貯蔵素子114に伝送し始めるようになったとする。貯蔵素子114のエネルギーレベルが上がると電圧も上がり、その電圧がエネルギーレベルの標示となる。したがって、エネルギーレベルは検出可能である。
【0013】
前述の通り、太陽電池112は貯蔵素子114に接続され、貯蔵素子114に対して特定のエネルギーレベルに到達したことが検出されると(これは、太陽電池112が引き起こした上昇電圧によって認められる)、コントローラ116がスリープから解除される。コントローラ116のスリープ解除は、例えば太陽電池112が特定の閾値を超える電力を伝送することや、貯蔵素子114に十分な電力が貯蔵されることによって実行されてもよい。十分な電力が溜まることによって、スイッチ120が閉じられてもよい。
【0014】
コントローラ116は永続性メモリ122を用いてもよく、電源オフモードを示す静的設定を保存してもよい。最初の立ち上げ時にコントローラ116は、立ち上げ前の電源オフモードを決定するために永続性メモリ122を調べる。電源オフのとき、コントローラ116は「デッドモード」か「ディープスリープモード」の何れかのモードに入っていた可能性がある。コントローラは、電力が全く利用できなくてシステムの何れの部分も動作させられないときは「デッドモード」に入り、サイクル中で「ディープスリープモード」に入ることもある。このディープスリープモードへの移行とスリープ解除から動作状態への移行を繰り返すことによって、平均電力消費を低く維持することができる。コントローラ116が「ディープスリープモード」である場合、コントローラ116のシャットダウン時間を追跡するために、クロック118を動作させるのに十分な電力が利用可能である。コントローラ116は、シャットダウン時のエネルギーレベルを含む電源オフモードと、デフォルト値のセットを永続性メモリ122に保存してもよい。「ディープスリープモード」では電力は殆ど消費されない。コントローラ116は、スリープが解除され、電力レベルが変化していないことを検出すると、コントローラ116が「ディープスリープモード」であった時間に採取可能なエネルギーが無かったことが分かる。センサモジュール102が動作し続けているのに追加電力が発電されない場合、貯蔵素子114のエネルギーは最終的には使い果たされることになる。すると、貯蔵素子114が十分なエネルギーレベルに到達するまでコントローラ116はスリープから解除されなくなり、その間、コントローラ116は「デッドモード」に入ることになる。
【0015】
「デッドモード」から復帰すると、コントローラ116は関連パラメータをデフォルト値に設定し、クロック118の立上げ等のデフォルト動作を実行する。次にコントローラ116は、スイッチ124を閉じてセンサモジュール102に接続させることによって、センサモジュール(本実施例では給電される素子)を起動してもよい。コントローラ116は状態情報を更新することもできる。状態情報は貯蔵素子114からエネルギーレベル、太陽電池112から採取エネルギー量をそれぞれ読み取る。本実施例では、センサモジュール102はブルートゥース(登録商標)モジュール110を用いて外部デバイスと通信し、外部デバイスにデータを送出するためにブルートゥース(登録商標)モジュール110を使用することができる。
【0016】
こうしてコントローラ116は、センサモジュール102に貯蔵素子のエネルギーレベルと採取エネルギー量の情報を提供することができる。例えばブルートゥース(登録商標)モジュール110は(例えば)利用可能なエネルギーに基づいて特定される時間を用いて、特定の時間間隔で情報を送るブルートゥース(登録商標)・ロー・エネルギーモジュールでもよい。貯蔵素子114のエネルギーが、通常動作を許容する閾値以上である場合、送出間隔は毎秒1回等の標準間隔であって、利用可能なエネルギーが減るほど間隔が延びてもよい。
【0017】
センサモジュール102は広告モードで動作してもよい。広告モードとはブルートゥース(登録商標)・ロー・エネルギー(BLE)デバイスのモードの一つであって、そのモードにあるBLEデバイスは、周辺のペアリングしないデバイスにデータをブロードキャストする。こうした広告は、超低エネルギーかつ超高速で行われてもよい。センサモジュール102は、検出された環境情報を周辺のデバイスにブロードキャストする。こうした情報には、例えば温度や光量レベル、又は他の特定された情報が含まれてもよい。前述ではブルートゥース(登録商標)を用いた情報の自動ブロードキャストが議論されているが、無線通信素子の使用が唯一の典型例であると理解されよう。また、検出された環境情報が直接続されたデバイスに送出されて検索用に保存されたりしてもよく、システム設計に応じて任意の望ましい方法で、あらゆる所望のデバイスと通信してもよいことも理解されよう。また前述では、本発明の実施形態に従う機構を用いて適切に給電可能なデバイスの一例としてセンサモジュール102が示されているが、他のデバイスを任意の数で使用可能であることも理解されよう。こうしたデバイスは具体的には、低消費電力を示し、介入しなくても長期間動作可能な環境に配置されるように設計されたものである。また更に、前述した実施例ではBLEデバイスの広告モードが使用されているが、必要に応じて先ずペアリングを実行し、ペアリングデバイスに接続することによって、前述したような情報を伝送するブルートゥース(登録商標)デバイスでもよいことも理解されよう。
【0018】
前述のように、電源モジュール104は「デッドモード」に加え、クロック動作に十分な電力が利用可能である「ディープスリープ」モードでシャットダウンしてもよい。コントローラ
116は「ディープスリープ」モードに入ると「ディープスリープ」状態を保存してもよい。このモードはスイッチ124を開にして貯蔵素子114を導き、それによってセンサモジュール102が呈する負荷を取り除き、クロックの読取りと「ディープスリープモード」を示す状態標示子を永続性メモリ122に保存する。こうして、クロック118は動作を継続する。
【0019】
前述のように、コントローラ116は動作モードと「ディープスリープ」モードの間を遷移する。一又は複数の実施形態において、コントローラ116は、貯蔵素子114の電圧レベルを検出するのに十分な動作状態を維持してもよい。貯蔵素子114の電圧レベルがクロックの給電に対してもエネルギー不足になりそうであると示されると、コントローラ116はクロックを停止し、「デッドモード」状態を保存し、スイッチ120を開にして貯蔵素子114との接続を切る。一又は複数の実施形態において、デバイスはスイッチ124を開にした後、「デッドモード」状態又は「ディープスリープモード」状態に移行するかの決定も、標示子又は(ディープスリープモード状態であれば)クロック値の保存もせずにスイッチ120を開にすることができる。あるいは、センサモジュール102へのエネルギーが不足するとスイッチ124が単純に切れてもよく、利用可能なエネルギーではどの素子の動作にも不足するときはスイッチ120が切れてもよい。こうした実施形態では、有効モード又は無効モードを示す標示をクロックが提供してもよい(この標示は電源が無くなることで生じるものでもよい)。コントローラ116はスリープが解除されると、クロック118が有効モードであるかを決定するためにクロック118を調べてもよい。コントローラは、クロック118が有効モードであれば前の状態が「ディープスリープモード」状態であり、クロック118が有効モードでなければ前の状態が「デッドモード」状態であることが分かることになる。
【0020】
図2は、本発明の実施形態に従う給電処理を示す。ブロック202で、電源オフのインアクティブ状態(非アクティブ状態)にあるデバイスが有する(太陽電池等の)エネルギー変換素子は、周辺環境で利用可能なエネルギーから発電し、このエネルギーを直接(コンデンサ又はコンデンサバンク等の)貯蔵素子に送出する。電源オフ状態は「デッドモード」状態でも「ディープスリープモード」状態でもよい。貯蔵素子が十分なエネルギーレベルに到達すると、本処理はブロック204に進み、コントローラが起動される。ブロック206で、コントローラは前の電源オフ状態を示す情報を読み出し、前の電源オフ状態を決定する。前の電源オフ状態が「デッドモード」状態であった場合、本処理はブロック208に進み、コントローラは貯蔵素子及びエネルギー変換素子からエネルギーレベルと採取エネルギー量の情報を決定し、消費電力を決定する。コントローラは更に、クロックを立ち上げて給電されるモジュールを起動する。前の電源オフ状態が(例えば、保存済みの状態標示子の確認を通じて、又は、クロックが有効モードであるかの決定といった、スリープ解除時の状態確認によって行われた決定により)「ディープスリープモード」状態であった場合、本処理はブロック210に進み、コントローラはそのインアクティブ状態の時間を決定するためにクロックを読み取り、エネルギーレベル、採取エネルギー量、消費電力を決定し、所定の計算を行い、給電されるモジュールを起動する。
【0021】
本実施例では、給電されるモジュールは、ブルートゥース(登録商標)等の無線通信機能を備えた環境センサモジュールである。ブロック212で、コントローラは、状態情報を環境センサモジュールに送出する。この情報には前の電源オフ状態とエネルギーレベル、エネルギー量、消費電力が含まれてもよい。コントローラが「ディープスリープ」モードであった場合、状態情報にはクロック値、デバイスの電源オフ状態時間も含まれうる。ブロック214で、環境センサモジュールは、周辺環境から検出したデータをブロードキャストし、電源が利用可能である間、利用可能エネルギーによって決定される時間間隔で適切に継続する。エネルギー変換素子は、動作の必要性に合わせ、適切な保存エネルギーレベルを維持するために、エネルギーを貯蔵素子に伝送する。
【0022】
次に、エネルギー採取ができなくなったと仮定する。貯蔵素子のエネルギーレベルは減り始め、保存エネルギーが特定のレベルに到達すると、本処理はブロック216に進み、デバイスは動作モードと「ディープスリープモード」の間で状態遷移し始める。「ディープスリープモード」状態に移行するために、コントローラは環境センサとの接続を切り、クロック値と「ディープスリープモード」を示す電源オフ状態標示子を保存し、コントローラの大部分の動作をシャットダウンする。ただし、クロック動作は残し、貯蔵素子のエネルギーレベルを検知して最終シャットダウンを実行する機能を維持するようにする。採取エネルギーが利用できないままの場合、最終的には貯蔵エネルギーが使い切られ、その結果、動作モードと「ディープスリープモード」の状態遷移を継続できなくなる。こうした条件は、コントローラが動作モードにあるときに検知可能である。コントローラが動作モードにある(本実施例では、検知された環境情報が特定のスケジュールでブロードキャストされていることを意味する)が、完全シャットダウンを実行する必要があるエネルギーレベルを検知した場合、本処理はブロック218に進み、デバイスは「デッドモード」状態に移行して貯蔵素子からデバイスを切断する。本発明の実施形態によっては、デバイスは「デッドモード」状態標示子を保存してもよい。他の実施例では、(電源切断による無効モードである)クロックの状態が、スリープ解除時にデバイスの電源オフ状態が「デッドモード」状態であることを示す標示の役割を果たす。デバイスが何の動作も行っていない完全電源オフ状態にあるが、周辺環境からエネルギーを利用できるようになり、貯蔵素子が十分な容量に到達した場合、本処理は再びブロック202から始まる。
【0023】
再び
図1に戻ると、マイクロコントローラユニット106はデータプロセッサ(DP)130、メモリ(MEM)132を備え、メモリには1つ又は複数のプログラム(PROG)134が保存されている。コントローラ116も同様に、データプロセッサ(DP)140、メモリ(MEM)142を備え、メモリには1つ又は複数のプログラム(PROG)144が保存されている。マイクロコントローラユニット106の少なくとも1つのPROG134は、関連するDP130に実行されると、これまで詳述したような本発明の例示的実施形態に従ってデバイスが処理できるようになるプログラム命令セットを含むものと想定される。これに関して、本発明の例示的実施形態は、MEM132に保存されたコンピュータソフトウェアによって少なくとも部分的に実装されてもよい。こうしたコンピュータソフトウェアはマイクロコントローラユニット106のDP130によって若しくはハードウェアによって、又は有形で保存されたソフトウェア、ハードウェア(更に、有形に保存されたファームウェア)の組合せによって実行可能である。同様に、コントローラ116の少なくとも1つのPROG144は、関連するDP140に実行されると、これまで詳述したような本発明の例示的実施形態に従ってデバイスが処理できるようになるプログラム命令セットを含むものと想定される。これに関して、本発明の例示的実施形態は、MEM142に保存されたコンピュータソフトウェアによって少なくとも部分的に実装されてもよい。こうしたコンピュータソフトウェアはコントローラ116のDP140によって若しくはハードウェアによって、又は有形で保存されたソフトウェア、ハードウェア(更に、有形に保存されたファームウェア)の組合せによって実行可能である。本発明のこうした態様を実装する電子デバイスは
図1に描かれたようなデバイス全体である必要はなく、前述のような有形に保存されたソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、DPといった1つ又は複数の同一コンポーネントであってもよい。あるいは、システム・オン・チップSOCや特定用途向け集積回路ASICでもよい。本発明は、特定用途向け集積回路ASICやフィールドプログラマブルゲートアレイFPGA、デジタルシグナルプロセッサ、又は本発明の対象機能を実行するその他適切なプロセッサに実装されてもよい。こうした適切なプロセッサは中央処理装置、ランダムアクセスメモリRAM、読み出し専用メモリROM、通信ポートを備える。
【0024】
MEM132及び142は、ローカルな技術環境に適したあらゆるタイプのものであってよい。例えば、半導体ベースのメモリデバイス,磁気メモリデバイス・システム,光学式メモリデバイス・システム,固定式・移動式メモリ等の様々な適合するデータ格納技術を用いて実装されてもよい。DP130及び140の種類は各々の技術環境に適した任意のものであってもよく、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、及びマルチコアプロセッサアーキテクチャに基づくプロセッサのうちの1つ又は複数を非限定的な実施例として含んでもよい。
【0025】
以上、種々の実施形態が説明されてきたが、本発明の実施がこれまでに示されて説明された例示的実施形態に限定されないことは理解されなくてはならない。上述した本発明の例示的実施形態への種々の修正や変更は、上の説明を考慮すれば、本願に関連する技術分野の当業者には明らかになるだろう。
【0026】
さらに、上述した非限定的実施形態における種々の特徴のなかには、他の説明された特徴の対応する使用がなくても有利に使用可能であるものも存在する。
【0027】
したがって、上述の説明は、本発明の原理や教示、典型的実施形態の説明に過ぎないと考えるべきであり、これらを限定するものであると考えてはならない。