(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ポップアップレバーと前記ポップアップ部との間に垂直方向に配置され、前記ポップアップレバーと前記ポップアップ部を互いに連結させる回転トルクモーターをさらに含み、
前記回転トルクモーターは前記制御部によって制御され、
前記回転トルクモーターの駆動時に前記ポップアップレバーが水平方向に回転することを特徴とする請求項1に記載のポップアップ式の電子自動変速レバー。
【背景技術】
【0002】
一般的に、車両の変速段を制御するために車両に備えられる変速レバーは機械式変速レバーと電子式変速レバーがあり、最近、電子式変速レバーの使用が増加している傾向である。
【0003】
この中、前記電子式変速レバーの場合は車両の運転席内部のコンソールに配置されることが一般的であるが、コンソールの上部にレバーが突出してユーザの操作が容易となっている。このような構成は、従来の機械式変速レバーと類似する操作感を提供することにより、ユーザにとって容易な変速段の制御を可能にする。
【0004】
図1は、従来の電子式変速レバーの一例を示す。
【0005】
図示したように、従来の電子式変速レバーは、機械式変速レバーと同様に車両内部のコンソール上に配置されるが、変速レバーが上部に突出して運転者が前記変速レバーを操作することによって変速操作を行う。この時、前記変速レバーは、コンソール上に側方向へ移動可能に固定される。
【0006】
しかし、上記のように形成される従来の電子式変速レバーの場合は次のような問題点がある。
【0007】
−従来の機械式変速レバー操作方式と類似するため、電子式変速レバーならではの大きい長所がない(レバーを側方向に前後に操作する方式)。
【0008】
−変速レバーが占める空間が大きいため、カップホルダーなどの収納空間が少なく、必要なボタン機能を設けることができない(コンソールレイアウトが不利)。
【0009】
−変速レバーが上部に突出しているため、車両衝突時に運転者の頭部をはじめとする身体の一部がぶつかって大きい障害を被ることがある。
【0010】
−変速レバーがコンソールから突出しているため、美観上良くなく、変速レバー側の変速段表示灯の認知が困難である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、前記のような問題を解決するために導き出されたものであり、自動変速車両の自動変速レバーにおいて、自動変速レバーの変速操作部をタッチスクリーンを含めて構成し、予め設定された変速パターンをユーザに提供して前記タッチスクリーンを介した入力を通じて変速操作が行われるようにするが、前記変速操作部をコンソールの内部に配置し、使用時にのみポップアップするようにすることによって、コンソール上に配置される空間を効率的に使用可能にすると同時に、ユーザの好みに対応する様々な変速パターンを提供するポップアップ式の電子自動変速レバーを提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、前記のような目的を達成するために、車両のコンソールに配置され、自動変速機の自動変速機制御部と連動するポップアップ式の電子自動変速レバーであって、タッチスクリーンを含む変速段入力部を備え、前記変速段入力部のタッチ入力に応じて変速段入力信号を生成して出力するポップアップレバー、ポップアップモーターを含んでなり、前記ポップアップレバーの下段に配置され、駆動時に前記ポップアップレバーをポップアップさせるポップアップ部、および前記ポップアップレバーと前記ポップアップ部を制御し、前記ポップアップレバーの変速段入力部に変速段情報を提供し、前記変速段入力部から受信した変速段入力信号に基づいて変速信号を生成して車両の自動変速機制御部に転送する制御部を含み、前記制御部は、前記ポップアップレバーの未使用時には前記ポップアップ部を駆動して前記ポップアップレバーを車両のコンソールの内部に引き込まれるように制御し、前記ポップアップレバーの使用時には前記ポップアップ部を駆動して前記ポップアップレバーを車両のコンソールの外部に突出させるように制御することを特徴とする。
【0013】
また、前記ポップアップレバーは、前記変速段入力部を含むヘッド部、前記ヘッド部の下部に配置され、前記ヘッド部にヒンジ結合されて前記ヘッド部を垂直方向に回転可能に支持する支持部、および前記ヘッド部の内部に実装され、駆動時に前記ヘッド部を回転させ、前記制御部によって制御される内部回転モーターを含むことを特徴とする。
【0014】
なお、前記ヘッド部は、1つ以上のタッチスクリーンを含み、前記ヘッド部の側面に配置される情報表示部をさらに含み、前記制御部は、前記情報表示部に感情情報またはお知らせ情報のうちの1つ以上を提供し、前記情報表示部は、前記制御部から提供される感情情報またはお知らせ情報を表示することを特徴とする。
【0015】
また、前記変速段入力部は、前記ヘッド部の底面に配置され、前記制御部は、前記情報表示部からのタッチ入力が行われる場合、前記内部回転モーターを駆動させて前記ヘッド部を180度回転するように制御することによって、前記変速段入力部を上方向に露出させることを特徴とする。
【0016】
なお、前記制御部は、車両の衝突検知センサーと連動し、車両の衝突発生時に前記ポップアップモーターを駆動させ、前記ポップアップレバーをコンソールの内部に引き込ませるように制御することを特徴とする。
【0017】
また、前記ポップアップレバーと前記ポップアップ部との間に垂直方向に配置され、前記ポップアップレバーと前記ポップアップ部を互いに連結させる回転トルクモーターをさらに含み、前記回転トルクモーターは前記制御部によって制御され、前記回転トルクモーターの駆動時に前記ポップアップレバーが水平方向に回転することを特徴とする。
【0018】
なお、前記回転トルクモーターは、前記回転トルクモーターの胴体部が前記ポップアップレバーの支持部の下段に結合固定され、前記回転トルクモーターのロッドが前記ポップアップ部の上段に固定結合され、前記ポップアップレバーと前記ポップアップ部を互いに連結させることを特徴とする。
【0019】
また、前記制御部は、車両に備えられるナビゲーションシステムと連動し、前記ナビゲーションシステムのステアリング案内情報を受信し、前記ステアリング案内情報の方向に対応する方向に前記回転トルクモーターを回転させるように制御することを特徴とする。
【0020】
なお、前記制御部は、前記ポップアップレバーの最初ポップアップ時、前記ヘッド部が90度回転するように前記内部回転モーターを制御することを特徴とする。
【0021】
また、前記ヘッド部は、1つ以上のスピーカー手段を含むスピーカー部をさらに含み、前記制御部は、前記スピーカー部に感情情報またはお知らせ情報のうちの1つ以上を提供することを特徴とする。
【0022】
なお、前記制御部が提供する変速段情報は複数からなる車両の各変速段情報の設定において、各々の変速段と隣接した変速段の相対的な情報を予め設定して格納し、前記変速段入力部にスライド入力が行われれば、前記変速段入力部はスライド方向を含むスライド入力情報を出力し、前記制御部はスライド入力情報の方向に対応する隣接した変速段情報を前記変速段入力部に提供し、前記変速段入力部にタッチ入力が行われれば、前記変速段入力部は変速段入力信号を生成して出力することを特徴とする。
【0023】
また、車両のコンソール上に配置され、入力時にポップアップ信号を出力するポップアップボタン部をさらに含み、前記制御部は、前記ポップアップボタン部と連結され、ポップアップ信号の受信時に前記ポップアップレバーをポップアップさせるようにポップアップ部を駆動させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0024】
前記のような構成を有する本発明は、電子式変速レバーの変速操作をタッチスクリーンを介して行われるようにすることによって、従来の自動変速レバーの構成に比べて、その構造が単純化し、操作感が向上し、入力便宜性が上昇し、製造原価を減少できるという効果がある。
【0025】
また、自動変速レバーの未使用時には前記自動変速レバーがコンソールの内部に実装され、使用時にはコンソールの外部にポップアップするようにすることによって、従来の変速レバーが占める体積が要らなくなるのでパッケージ性能が向上するという効果がある。したがって、車両の内部に収納空間を増大できるという効果を提供する。
【0026】
なお、上記のように自動変速レバーが未使用時にはコンソールの内部にポップダウンして実装されることによって、審美性を向上させることができ、車両衝突時にも自動変速レバーがポップダウンするようにして運転者の傷害を防止できるという効果がある。
【0027】
さらに、自動変速レバーに感情情報を提供し、自動変速レバーを垂直/水平方向に回転させるように制御することによって、運転者にとって親近感を感じるようにするという効果がある。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明は、電子自動変速レバーをタッチディスプレイを備えたポップアップレバーで構成し、予め設定された変速パターンを前記ポップアップレバー上のタッチスクリーンを介してユーザに提供し、前記タッチスクリーンからの入力を通じて変速操作が行われるようにすることを特徴とする。この時、前記ポップアップレバーは未使用時には車両のコンソールの内部に引き込まれた状態で待機し、使用時にコンソールの外部に突出されるポップアップ構造を有することによって、未使用時に変速レバーが占める空間がないので車両の内部空間をより広く使用することができる。
【0030】
また、本発明のポップアップ式の電子自動変速レバーは、運転者に親近感を提供するために、前記タッチスクリーンを介して文字、図形および/またはイメージを含んでなる感情情報またはお知らせ情報を提供する。それと共に、本発明のポップアップ式の電子自動変速レバーは、前記ポップアップレバーを互いにヒンジ結合されたヘッド部と支持部で形成し、前記ヘッド部の内部に内部回転モーターを備えて駆動時に前記ヘッド部を回転させるようにすることによって、運転者にとって前記ポップアップレバーを親しく感じるようになっている。
【0031】
したがって、本発明は、前記のような構成により、前記ポップアップレバーのタッチスクリーンを介して感情情報を出力することによって、前記ポップアップレバーを単純な電子式変速レバーでない1つの生物のような親近感を提供し、また、前記ポップアップレバーの上段部を垂直に回転させて挨拶するような感じを受けるようにするなどの制御をすることによって、運転者が変速レバーを通じて親近感を感じるようにすることを目的とする。
【0032】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態をより詳細に説明する。
【0033】
以下の説明において、説明の便宜上、構成要素の配置を「垂直」、「水平」という単語で記載するが、前記「垂直」とは地面との垂直な方向、「水平」とは地面との水平な方向を意味する。しかし、本発明は、これに限定されるものではなく、発明の技術思想を逸脱しない範囲内で本発明の各構成要素が単に「垂直」および「水平」間の相対的な意味として理解できることは当業者に明らかなことである。
【0034】
図2は、本発明のポップアップ式の電子自動変速レバーが適用された運転席の好ましい実施形態において、ポップアップレバーがコンソールの内部に引き込まれて(ポップダウン、Pop down)内部に収納された状態を示し、
図3は、本発明のポップアップ式の電子自動変速レバーが適用された運転席の好ましい実施形態において、ポップアップレバーがコンソールの外部に突出した状態を示す。
【0035】
図示したように、本発明のポップアップ式の電子自動変速レバー300は、一般的に、車両内部のコンソール上に位置する電子式変速機の変速レバーの代わりに配置されるが、前記コンソール上の空間をより広く使用することができるように、未使用時には前記コンソールの内部に引き込まれて(ポップダウン、pop down)収納され、使用時には前記コンソールの外部に突出する構造(ポップアップ、pop−up)を有する。
【0036】
上述したように、本発明のポップアップ式の電子自動変速レバー300は、運転者に親近感を提供するように、電子自動変速レバーを介して文字、図またはイメージを含んでなる感情情報を提供する。このために前記ポップアップ式の電子自動変速レバー300は、タッチスクリーン手段を含んでなる情報表示部111を含む。したがって、本発明のポップアップ式の電子自動変速レバー300が適用された車両を運転する運転者は、前記情報表示部111を介して提供される情報を通じて親近感を得ることができる。
【0037】
また、前記ポップアップ式の電子自動変速レバー300は、タッチスクリーンを含んでなる変速段入力部112をさらに含み、前記変速段入力部112を介して変速段入力が行われるように構成される。
【0038】
本発明が適用された車両の室内は、上記のように、使用時に突出し、未使用時にコンソールの内部に収納されるようになった構造を通じて、従来の自動変速レバーを備える車両に比べて、従来の変速レバーが占める内部空間が要らなくなり、よって、車両の内部に収納空間を増大できると同時に運転席の空間を確保できるという効果を提供する。
【0039】
本発明のポップアップ式の電子自動変速レバー300は、車両の電子自動変速機の自動変速機制御部と連動すると同時に前記ポップアップ式の電子自動変速レバー300の全般的な駆動を制御する制御部、車両のコンソールの内部に収納され、必要時(使用時)には外部にポップアップして突出されるポップアップレバー100、前記ポップアップレバー100をポップアップさせるポップアップ部200、および前記ポップアップレバー100に配置され、前記制御部と連結されて前記制御部から変速段情報を受信して表示し、タッチによって生成された変速段入力信号を前記制御部に送信する変速段入力部112を含んでなる。
【0040】
前記ポップアップレバー100は車両内部のコンソール上に配置され、好ましくは公知の電子式変速レバーが配置される位置と同一位置に配置される。したがって、運転者にとって従来の電子式変速レバーを利用して運転していた運転習慣と類似する位置に配置されることによって運転者の混同を防止できるようになっている。
【0041】
一方、前記変速段入力部112は情報を表示し、表示面をタッチすることによって入力が行われる公知のいかなるタッチスクリーン、例えば、静電式タッチスクリーンまたは減圧式タッチスクリーンなどを含むいかなるタッチスクリーンを含んでなってもよい。
【0042】
前記制御部は、前記ポップアップレバー100および前記変速段入力部112を制御し、前記変速段入力部112から出力される変速段入力信号を受信して変速信号を生成し、これを車両の自動変速機制御部に転送するために備えられる手段であり、本発明のポップアップ式の電子自動変速レバー300の全般的な駆動を制御する構成要素である。
【0043】
前記制御部は、車両の自動変速機制御部と連動し、前記変速段入力部112を介して入力された変速段入力信号を受信して変速信号を生成し(この過程で信号の処理過程があってもよいが、公知の事項であるので説明を省略する)、前記変速信号を前記自動変速機制御部に転送することによって最終的に前記自動変速機制御部が車両の変速段を制御するようにする。したがって、前記ポップアップレバー100を介して受信された運転者の入力を前記自動変速機制御部に転送する手段である。
【0044】
前記制御部は、好ましくは車両のコンソールの内側に実装されるが、本発明は、これに限定されるものではなく、その他の位置に設けてもよいことは当業者に明らかである。また、前記制御部は、公知の電子制御ユニット(ECU)を含んでなってもよく、車両の駆動のために基本的に設けられた車体制御モジュール(BCM)または電子制御ユニット(ECU)と統合されたモジュールであってもよい。
【0045】
前記制御部は、好ましくは、車両の変速段であるPレンジ、Rレンジ、Nレンジ、Dレンジ、Mレンジ、+レンジおよび−レンジを含む変速段、前記変速段が表示される位置を含む位置情報および前記変速段情報に含まれた各レンジ間の相対位置情報を含む変速段情報を予め設定して格納する。
【0046】
したがって、前記制御部は、前記変速段情報の生成時、前記複数の変速段、位置情報および相対位置情報に基づいて変速段情報を生成して前記変速段入力部112に転送する。
【0047】
上記のように前記制御部を介して転送された変速段情報は前記変速段入力部112を介して表示され、表示された変速段情報に対応してユーザから入力が行われれば、前記変速段入力部112はユーザの入力に応じた変速段入力信号を生成して前記制御部に転送する。
【0048】
その結果、前記制御部は、前記変速段入力部112から受信した変速段入力信号に割り当てられた変速信号を生成して前記車両の自動変速機制御部に転送することによって、最終的に段の変速が行われるように構成される。
【0049】
図4は本発明のポップアップ式の電子自動変速レバーのポップアップレバーを詳細に示す斜視図であり、
図5は前記ポップアップレバーの内部を示す分解図であり、
図6は前記ポップアップレバーの正面、側面および背面を各々示す。
【0050】
図示したように、本発明のポップアップレバー100は、ヘッド部110および支持部120を含んでなる。
【0051】
前記ヘッド部110は前記ポップアップレバー100の上段に位置する構成要素であり、前記ポップアップレバー100の突出時にユーザの操作が直接的に行われる部分である。前記ヘッド部110はその側面に1つ以上、好ましくは2つの情報表示部111が互いに反対側面に各々備えられ、前記ヘッド部110の底面には変速操作のための変速段入力部112が形成される。
【0052】
本発明の好ましい実施形態において、前記ヘッド部110の上段部はポップアップ時に衝撃による損傷および運転者の傷害を防止できるように曲面で形成されることが好ましいが、これに限定されるものではないことは当業者に明らかである。
【0053】
前記ヘッド部110の内部には、内部回転モーター130が好ましくは水平方向に配置されて備えられる。前記内部回転モーター130は、前記ヘッド部110を回転させるために備えられるものであり、後述する前記支持部120とのヒンジ結合のための内部回転モーター130ロッドを含んでなる。したがって、前記内部回転モーター130に電源が印加されれば、前記内部回転モーター130は回転力を発生させ、前記内部回転モーター130から発生した回転力は前記内部回転モーター130ロッドに伝達され、最終的に前記ヘッド部110を垂直方向に回転させる機能をする。
【0054】
前記支持部120は前記ヘッド部110の下部に配置され、前記ヘッド部110とヒンジ結合(前記内部回転モーター130ロッドによって)する。したがって、前記支持部120によってヒンジ結合して支持される前記ヘッド部110は、ヒンジ結合部を軸に垂直方向に回転可能になっている。
【0055】
本発明の好ましい実施形態において、前記支持部120は基盤となるベースの上部に1対の支持台を含んでなり、前記支持台の末端部に前記ヘッド部110とのヒンジ結合のための孔(これに前記内部回転モーター130ロッドが挿入結合されてヒンジ結合を完成する)が各々穿孔されて形成された構造となっている。
【0056】
前記1対の支持台は、前記ベースの上面から垂直に上部に向かって突出した状態になっており、その間に前記ヘッド部110が位置する。
【0057】
好ましくは、前記内部回転モーター130ロッドが前記1対の支持台に結合して固定され、よって、前記内部回転モーター130から回転力が伝達されれば、前記内部回転モーター130ロッドを軸に前記ヘッド部110が回転するように構成される。
【0058】
一方、本発明のポップアップ式の電子自動変速レバー300は、
図7に示すように、上記のように形成されるポップアップレバー100の下部に前記ポップアップレバー100をポップアップさせるポップアップ部200、および前記ポップアップレバー100に回転トルクを提供する回転トルクモーター140がさらに含まれる。
【0059】
前記ポップアップ部200は、公知のリニアモーター、すなわち、ポップアップモーターと前記ポップアップモーターの末端部に形成されたポップアッププレートとを含んでなり、垂直方向に配置され、駆動時に前記ポップアップモーターの末端部が垂直方向に上昇(ポップアップ)または下降(ポップダウン)して末端部に結合された前記ポップアッププレートを上昇または下降させ、その結果、前記ポップアッププレートに結合された前記ポップアップレバー100をポップアップさせる。
【0060】
本発明の好ましい実施形態において、前記ポップアップ部200は前記制御部によって制御されるが、これに限定されるものではなく、前記ポップアップ部200の駆動のために備えられた別のポップアップ制御部をさらに備えることができる。
【0061】
また、本発明の好ましい実施形態において、前記ポップアップ部200の駆動のために別のボタン、スイッチまたはセンサーで構成されたポップアップボタン部を備えることができ、前記ポップアップボタン部は、好ましくは、車両内部のコンソール上に位置する。しかし、前記ポップアップボタン部の設置位置は限定されない。
【0062】
前記ポップアップボタン部は作動時にポップアップ信号を出力し、前記ポップアップ信号は前記制御部に転送される。前記制御部は前記ポップアップボタン部と連結され、ポップアップ信号の受信時に前記ポップアップレバー100をポップアップさせるようにポップアップ部200を駆動させる。
【0063】
一方、前記ポップアップ部200と前記ポップアップレバー100は、好ましくは、前記回転トルクモーター140によって互いに結合される。
【0064】
前記回転トルクモーター140は前記ポップアップレバー100の支持部120の下段に垂直方向に結合されるが、好ましくは、前記回転トルクモーター140のロッドが前記ポップアップモーターのポップアッププレートの上段中心部に結合される。言い換えれば、前記回転トルクモーター140の上段、すなわち、前記回転トルクモーター140の胴体部は前記ポップアップレバー100の下段、すなわち、前記支持部120の下段と結合し、前記回転トルクモーター140の下段、すなわち、回転トルクモーター140ロッドは前記ポップアップ部200の上段、すなわち、前記ポップアッププレートの上段と結合して固定される。この時、前記回転トルクモーター140の上下方向配置は逆になってもよいことは当業者に明らかである。
【0065】
前記回転トルクモーター140は電源が印加されれば回転力を発生させる公知の手段であり、前記回転トルクモーター140から発生した回転力は回転トルクモーター140ロッドを回転させる。この時、前記回転トルクモーター140ロッドは前記ポップアッププレートの上部に固定されているため、その結果、前記回転トルクモーター140によって発生した回転力は前記回転トルクモーター140胴体部を回転させ、これによって前記ポップアップレバー100が回転する。
【0066】
図7は、ポップアップレバー100のポップアップ前(a)とポップアップ後(b)を各々示す。
【0067】
(a)に示すように、前記ポップアップ部200は、作動前に前記ポップアッププレートが最大限に下降した状態である。この場合は、運転者が本発明のポップアップ式の電子自動変速レバー300を使う前のステップであり、前記車両のコンソールの内部に前記ポップアップレバー100が収納されている状態である。
【0068】
運転者によってポップアップボタン部が作動されれば、前記ポップアップボタン部はポップアップ信号を出力し、前記ポップアップ信号は前記制御部に転送される。前記制御部は、(b)に示すように、前記ポップアップ部200のポップアップモーターを制御して前記ポップアップレバー100を上昇させる。
【0069】
したがって、前記ポップアップモーターの末端部に形成されたポップアッププレートは垂直方向に上昇し、前記ポップアッププレートの上段部に結合されたヘッド部110が上昇し、その結果、車両のコンソールの外部に前記ヘッド部110が突出する。
【0070】
図8は、前記回転トルク提供部の駆動によって前記ヘッド部が水平方向に回転する過程を示す。
【0071】
本発明のポップアップ式の電子自動変速レバー300は、上述したように前記ポップアップモーターのポップアップだけでなく、前記ポップアップレバー100の回転を利用して運転者にメッセージを伝達することができる。この場合、前記制御部は、車両の車体制御モジュール(BCM)、電子制御ユニット(ECU)またはナビゲーションモジュールなどと連動して車両の状態に応じて互いに異なる方向または速度の回転力を提供することによって、運転者が前記ポップアップモーターの回転からステアリング案内情報の伝達を受けるようにすることができる。
【0072】
例えば、前記制御部はナビゲーションモジュールと連動して前記ナビゲーションモジュールが案内する経路に対応するステアリング案内情報を受けることができ、より詳しくは、前記制御部が前記ナビゲーションモジュールからステアリング案内情報を受信し、これに対応する方向に前記ポップアップレバー100を回転させることによって、運転者が回転を感じて方向案内を受けるように構成されることができる。
【0073】
本明細書上に記載された前記「ステアリング案内情報」は、前記ナビゲーションモジュールにおいて該当車両の運転者に設定された目的地までの案内のために該車両の位置に対応して提供する全ての案内情報を指示するものであり、例えば、左折、右折、Uターンなどの情報であることができる。
【0074】
この場合、前記制御部は、ナビゲーションシステムのステアリング案内情報を受信し、前記ステアリング案内情報が指示する方向に対応する方向に前記回転トルクモーターを回転させることによって、運転者に体感的にステアリング案内をするように制御することができる。
【0075】
さらに、本発明の他の実施形態においては、前記制御部は、該車両が目的地まで設定された経路上から離脱する場合、離脱した方向の反対方向に前記ポップアップモーターを回転させることによって、運転者に経路離脱を案内するようにすることができ、または、段の変速時にブレーキペダルが踏まれていない状態で段の変速が行われる場合、互いに反対方向の反復的な回転によって運転者に警告するようにすることができる。また、車両の前進または後進時のセンサーによる障害物の認識時、前記ポップアップレバー100の回転によって障害物が認識されるようにすることができる。
【0076】
前記過程は前記回転トルクモーター140によって行われる。
【0077】
前記回転トルクモーター140は、上述したように、前記支持部120の下段に垂直方向に結合される。したがって、駆動時に回転トルクモーター140ロッドが水平方向に回転することによって前記ポップアップレバー100を水平方向に回転させる。
【0078】
この場合、上述したように、前記回転トルクモーター140のロッドは前記ポップアップ部200、より詳しくは前記ポップアップ部200のポップアッププレートの上部に固定されているため、その結果、前記回転トルクモーター140によって発生した回転力は、固定された回転トルクモーター140ロッドを軸に前記回転トルクモーター140胴体部を水平方向に回転させる。したがって、結果的に、前記回転トルク胴体部に結合された前記ポップアップレバー100の全体が水平方向に回転する。
【0079】
図9は、ヘッド部に内蔵された内部回転モーターの駆動によって前記ヘッド部が回転する過程を示す。
【0080】
本発明の好ましい実施形態において、前記ポップアップレバー100は、最初ポップアップ時に前記ヘッド部110が運転者の方向に向かって90度回転をするように制御することによって、前記最初駆動時に前記ポップアップレバー100のヘッド部110が運転者に挨拶する感じを与え、運転者が親近感を感じるようにする。
【0081】
したがって、前記制御部は、前記ポップアップレバー100の最初ポップアップ時に(例えば、車両始動時、または、前記ポップアップボタン部の入力時)、前記内部回転モーター130を予め設定された回転数(例えば、前記ヘッド部110を90度回転させる回転数)だけ回転させることによって、前記ヘッド部110を回転させる。この時、前記ヘッド部110は、水平方向に前記支持部120の支持台にヒンジ結合された内部回転モーター130を軸に前記ヘッド部110を回転させる。
【0082】
また、好ましくは、前記制御部は、前記内部回転モーター130の駆動によって前記ヘッド部110が90度回転を完了した場合、前記内部回転モーター130を反対方向に同一の回転数だけ回転させるように制御することによって、前記ヘッド部110がリターンされるように制御することができる。
【0083】
図10は、ヘッド部の底面に形成された入力部を運転者に露出させるための変速制御時の前記ヘッド部の回転過程を示す。
【0084】
本発明の好ましい実施形態において、前記ポップアップレバー100は、最初ポップアップ後、前記ヘッド部110の側面に形成された情報表示部111は運転者に露出され、前記ヘッド部110の底面に形成された変速段入力部112は底面に向かっているので運転者に露出されない。
【0085】
この時、前記制御部は、前記情報表示部111を介した入力が行われる場合、前記ヘッド部110の底面に形成された変速段入力部112を介して変速制御の入力を受けるように前記内部回転モーター130を駆動させ、前記ヘッド部110を180度回転するように制御する。したがって、前記ヘッド部110の回転によって前記ヘッド部110の底面に形成された変速段入力部112が上方向に向かうように制御される。したがって、前記ヘッド部110の底面に備えられた入力部は、前記ヘッド部110の回転によって上部に露出され、運転者の入力を待機する。
【0086】
したがって、前記ヘッド部110は最初ポップアップ時に運転者に情報表示部111だけを露出させ、前記情報表示部111を介して感情情報またはお知らせ情報を表示すると同時に前記情報表示部111への入力を待機し、前記情報表示部111から入力が行われれば、前記ヘッド部110が180度回転して底面が上部に露出されることによって前記ポップアップレバー100を介した変速制御が可能となる。
【0087】
図11は、本発明の好ましい実施形態による入力部を示す分解斜視図である。
【0088】
図示したように、本発明の好ましい実施形態の前記入力部は、1つ以上の入力ボタン、タッチスクリーン、回路基板、支持ボードおよびカバーを含んでなる。しかし、本発明は、タッチスクリーン1つだけを含んでなってもよく、これに限定されない。
【0089】
本発明の好ましい実施形態において、前記入力部は、タッチスクリーンを介して変速段を表示し、運転者からの入力を受けて前記制御部に転送する機能を果たす。
【0090】
この時、前記1つ以上の入力ボタンを備えて補助入力手段として備えることもできるが、必須事項ではない。
【0091】
図12は、前記変速段入力部を介した変速段の入力方法を示す模式図である。
【0092】
図示したように、本発明のポップアップ式の電子自動変速レバー300の最初入力待機状態(すなわち、運転者が前記ヘッド部110の情報表示部111を介したタッチ入力をして前記変速段入力部112が上部に突出した状態)で、前記制御部は前記変速段入力部112に変速段情報を提供し、前記変速段入力部112のタッチスクリーンを介して最初変速段であるNレンジが表示され、運転者の入力を待機する。
【0093】
この時、前記Nレンジに隣接したレンジであるRレンジとDレンジが共に図示されるが、好ましくは、現在変速段であるNレンジが中央部に大きく表示され、その左右側に変速可能な前記RレンジとDレンジが図示される。
【0094】
この時、前記運転者は、前記変速段入力部112のタッチスクリーンを介した入力、例えば、スライド入力を介して所望の入力段を選択できるようになり、この場合、前記変速段入力部112のタッチ入力によって変速段入力信号が前記制御部に転送され、前記制御部は、前記変速段入力信号に基づいて変速信号を生成して車両の自動変速機制御部に転送する。それと同時に、前記制御部は、前記変速段入力部112に変更された変速段情報を提供することによって、運転者によって変わった変速段が前記変速段入力部112のタッチスクリーンを介して表示されるようにすることが好ましい。
【0095】
この時、本発明の好ましい実施形態においては、前記制御部は、自動変速機の変速段制御部と連動して車両のブレーキペダルが入力されるか否かを判断し、ブレーキペダルの入力がある場合にのみ変速が行われるようにし、仮にブレーキペダルが入力されなければ、お知らせメッセージを出力するようにすることができる。
【0096】
また、
図13に示すように、変速段の段の変速だけでなく、各変速段の変速段数も変更できるようにすることができる。この過程は上述した段の変速過程と同様であるので詳細な説明は省略する。
【0097】
図14は、前記情報表示部を介して表示される様々な感情情報またはお知らせ情報の一実施形態を示す。
【0098】
図示したように、図形または図で表示される感情情報が前記情報表示部111を介して表示されるか、または文字列で表示されるお知らせ情報が前記情報表示部111を介して表示されることができる。
【0099】
また、一実施形態においては、前記情報表示部111が第1情報表示部と第2情報表示部の2つ(またはそれ以上)で形成され、前記第1情報表示部と第2情報表示部は互いに反対方向に向かって配置され、一側の第1情報表示部は感情情報を表示し、他側の第2情報表示部はお知らせ情報を表示するようにすることができる。
【0100】
本発明の他の実施形態においては、前記情報表示部が公知のスピーカー手段をさらに含み、前記スピーカー手段を介して音声情報がさらに出力されるようにすることもできる。この場合のスピーカー手段の構成は公知の技術構成と同様であってもよい。
【0101】
以上、本発明のポップアップ式の電子自動変速レバーの好ましい実施形態を詳しく説明したが、これは、本発明に関する理解を助けるために特定例を提示したものに過ぎず、本発明の範囲を限定しようとするものではない。これに開示された実施形態の他にも本発明の技術的思想に基づいた他の変形例が実施可能であることは、本考案が属する技術分野で通常の知識を有する者に明らかである。