特許第6243784号(P6243784)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6243784
(24)【登録日】2017年11月17日
(45)【発行日】2017年12月6日
(54)【発明の名称】基板処理装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/677 20060101AFI20171127BHJP
   H01L 21/02 20060101ALI20171127BHJP
【FI】
   H01L21/68 A
   H01L21/02 Z
【請求項の数】10
【全頁数】28
(21)【出願番号】特願2014-73073(P2014-73073)
(22)【出願日】2014年3月31日
(65)【公開番号】特開2015-195303(P2015-195303A)
(43)【公開日】2015年11月5日
【審査請求日】2016年12月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】506322684
【氏名又は名称】株式会社SCREENセミコンダクターソリューションズ
(74)【代理人】
【識別番号】100093056
【弁理士】
【氏名又は名称】杉谷 勉
(74)【代理人】
【識別番号】100142930
【弁理士】
【氏名又は名称】戸高 弘幸
(74)【代理人】
【識別番号】100175020
【弁理士】
【氏名又は名称】杉谷 知彦
(74)【代理人】
【識別番号】100180596
【弁理士】
【氏名又は名称】栗原 要
(72)【発明者】
【氏名】古株 由徳
(72)【発明者】
【氏名】西村 和浩
【審査官】 内田 正和
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−092925(JP,A)
【文献】 特開2008−258209(JP,A)
【文献】 特開2006−216614(JP,A)
【文献】 特開平10−84029(JP,A)
【文献】 特開2012−146862(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/677
H01L 21/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
同一搬送経路に沿って設けられ、基板に対して同じプロセス処理を行う、2以上の自然数であるn個の処理ブロックを備え、
前記処理ブロックは、基板に対して予め設定された処理を行う少なくとも1つの処理ユニットと、基板を保持するためのn+1本のアームを備えた単一の基板搬送機構とを有し、
前記基板搬送機構は、
上流のブロックからn枚の基板を、前記n+1本のアームの中のn本のアームを用いて受け取り、
前記受け取ったn枚の基板の中、当該処理ブロックで処理すべき1枚の基板を保持する1本のアームと、基板を保持していない1本のアームと用いて、当該処理ブロックの処理ユニットに対して基板の受け渡しを行い、
前記基板を前記処理ユニットで処理している間、基板を受け取った残りのn−1本のアームでn−1枚の基板を保持した状態にし、
当該処理ブロックで所定の処理を行った1枚の基板を保持する1本のアームと、前記n−1枚の基板を保持したn−1本のアームとを用いて、下流のブロックにn枚の基板を引き渡すことを特徴とする基板処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の基板処理装置において、
前記基板搬送機構は、前記アームを水平方向に移動可能に支持し、前記搬送経路に沿って移動可能であるアーム支持台を更に備え、
前記基板搬送機構は、前記アーム支持台が前記搬送経路の上流のブロック側に位置する際に、上流のブロックからn枚の基板を受け取ることを特徴とする基板処理装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の基板処理装置において、
前記基板搬送機構は、前記アームを水平方向に移動可能に支持し、前記搬送経路に沿って移動可能であるアーム支持台を更に備え、
前記基板搬送機構は、前記アーム支持台が前記搬送経路の下流のブロック側に位置する際に、下流のブロックにn枚の基板を引き渡すことを特徴とする基板処理装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれかに記載の基板処理装置において、
前記基板搬送機構は、上流のブロックから同時にn枚の基板を受け取ることを特徴とする基板処理装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれかに記載の基板処理装置において、
前記基板搬送機構は、下流のブロックに同時にn枚の基板を引き渡すことを特徴とする基板処理装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれかに記載の基板処理装置において、
隣接する上流または下流のブロックとの間に設けられ、基板の受け取りおよび引き渡しのいずれかを行うための基板を載置する載置部を更に備えていることを特徴とする基板処理装置。
【請求項7】
請求項6に記載の基板処理装置において、
前記載置部は、n+1枚の基板を載置可能である共に、前記n+1本のアームにより基板の受け取りおよび引き渡しのいずれかを同時に行うことが可能であることを特徴とする基板処理装置。
【請求項8】
請求項1から7のいずれかに記載の基板処理装置において、
前記基板搬送機構は、前記基板を保持した状態のアームよりも下方で、当該処理ブロックの処理ユニットの各々に対する基板の受け渡しを行うことを特徴とする基板処理装置。
【請求項9】
請求項1から8のいずれかに記載の基板処理装置において、
前記搬送経路は、第1の搬送経路および第2の搬送経路が並列に構成され、
前記処理ブロックは、前記第1の搬送経路に沿って第1方向に基板を搬送すると共にプロセス処理を実行し、一方、前記第2の搬送経路に沿って前記第1方向と反対の第2方向に基板を搬送すると共に前記第1の搬送経路と異なるプロセス処理を実行することを特徴とする基板処理装置。
【請求項10】
請求項1から8のいずれかに記載の基板処理装置において、
前記搬送経路は、第1の搬送経路および第2の搬送経路が直列に構成され、
前記処理ブロックは、前記第1の搬送経路および前記第2の搬送経路に沿って第1方向に基板を搬送すると共に前記第1の搬送経路でプロセス処理を実行し、一方、前記第1の搬送経路および前記第2の搬送経路に沿って前記第1方向と反対の第2方向に基板を搬送すると共に前記第2の搬送経路で前記第1の搬送経路と異なるプロセス処理を実行することを特徴とする基板処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体基板、液晶表示用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板、光ディスク用基板等(以下、単に「基板」と称する)に対して一連の処理を行う基板処理装置に関し、特に、基板搬送の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の基板処理装置は、図17のように、インデクサ部103と、処理部105と、インターフェース部107とを備えている。また、処理部105として、レジスト膜などの塗膜を基板Wに形成するための塗布工程処理ブロックB101と、基板Wを現像するための現像工程処理ブロックB102とを備えている。各処理ブロックB101,B102は、基板Wを保持するアームを有する単一の基板搬送機構と、各種の処理ユニットとを備えている(例えば、特許文献1〜3参照)。
【0003】
各処理ブロックB101,B102で処理される基板Wは、インデクサ部103から送り出される。インデクサ部103は、複数枚の基板Wを収容するキャリアCを載置する載置台109と、キャリアCから基板Wを取り出し、また、キャリアCへ基板Wを収納するインデクサ用搬送機構(不図示)とを備えている。また、各処理ブロックB101,B102等は、インターフェース部107を介在して、例えば露光装置などの外部装置EXPと基板Wの受け取りおよび引き渡しのいずれかを行えるようになっている。
【0004】
図17の基板処理装置の処理部105において、塗布工程処理ブロックB101を下層に、また、現像工程処理ブロックB102を上層に配置し、積層構造で構成されている。インデクサ部103のキャリアCから取り出した基板Wは、塗布工程処理ブロックB101、インターフェース部107の順番で、外部装置としての露光装置EXPに送り出される。そして、露光装置EXPでの露光処理後の基板Wは、インターフェース部107、現像工程処理ブロックB102の順番で戻され、インデクサ部103によりキャリアCに収納される。すなわち、各処理ブロックB101,B102において、基板Wは、一方向に搬送され、基板処理装置内を循環するように搬送される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3337677号
【特許文献2】特開2012−033863号公報
【特許文献3】特開2006−216614号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、基板処理装置の基板処理能力を向上させるために、更に、各処理ブロックB101,B102を例えば上下方向に積層させることで、並行処理させる手法が考えられる。しかしながら、高さ方向に制限がある。そこで、特許文献3や図18のように、各処理ブロックB101,B102を各々、同一搬送経路RA,RBに沿って横方向に増設する手法が考えられる。しかしながら、この手法の場合、同じプロセス処理(例えば塗布工程処理)を行う複数の処理ブロック間における並行処理の処理効率が低下する問題がある。
【0007】
すなわち、図18の上流の処理ブロック(符号BX参照)において、基板搬送機構は、載置部から基板Wを受け取ると、現状の2本のアームを用いて、各種処理ユニットに対し、基板Wの入れ替えを行う。しかしながら、基板搬送機構は、その基板Wの入れ替えの動作に加えて、並行処理させるために下流の処理ブロックにも基板Wを搬送しなければならない。下流の処理ブロックにおいても、基板搬送機構は、各種処理ユニットに対する基板Wの入れ替えの動作に加えて、並行処理させるために上流の処理ブロックで所定の処理が行われた基板Wを搬送しなければならない。そのため、上流および下流の処理ブロックは共に、搬送工程数が多くなる。また、上流および下流の処理ブロックの各々で搬送工程数が異なってくると、プロセス処理にかかる時間が各処理ブロックで異なることがある。この場合、並行処理させるための他の処理ブロックへの基板搬送数により、プロセス処理にかかる時間が長くなってしまう。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、同一搬送経路に沿って同じプロセス処理を行う複数の処理ブロックを配置した場合に、処理ブロック間並行処理の処理効率低下を防止できる基板処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、本発明に係る基板処理装置は、同一搬送経路に沿って設けられ、基板に対して同じプロセス処理を行う、2以上の自然数であるn個の処理ブロックを備え、前記処理ブロックは、基板に対して予め設定された処理を行う少なくとも1つの処理ユニットと、基板を保持するためのn+1本のアームを備えた単一の基板搬送機構とを有し、前記基板搬送機構は、上流のブロックからn枚の基板を、前記n+1本のアームの中のn本のアームを用いて受け取り、前記受け取ったn枚の基板の中、当該処理ブロックで処理すべき1枚の基板を保持する1本のアームと、基板を保持していない1本のアームと用いて、当該処理ブロックの処理ユニットに対して基板の受け渡しを行い、前記基板を前記処理ユニットで処理している間、基板を受け取った残りのn−1本のアームでn−1枚の基板を保持した状態にし、当該処理ブロックで所定の処理を行った1枚の基板を保持する1本のアームと、前記n−1枚の基板を保持したn−1本のアームとを用いて、下流のブロックにn枚の基板を引き渡すことを特徴とするものである。
【0010】
本発明に係る基板処理装置によれば、基板搬送機構は、n個の処理ブロック数に対応してn+1本のアームを備えている。基板搬送機構は、上流のブロックからn枚の基板を、n+1本のアームの中のn本のアームを用いて受け取り、受け取ったn枚の基板の中、当該処理ブロックで処理すべき1枚の基板を保持する1本のアームと、基板を保持していない1本のアームと用いて、当該処理ブロックの処理ユニットに対して基板の受け渡しを行い、基板を前記処理ユニットで処理している間、基板を受け取った残りのn−1本のアームでn−1枚の基板を保持した状態にし、当該処理ブロックで所定の処理を行った1枚の基板を保持する1本のアームと、n−1枚の基板を保持したn−1本のアームとを用いて、下流のブロックにn枚の基板を引き渡す。
【0011】
すなわち、ある処理ブロック内において、基板搬送機構は、その処理ブロック内を通過させる基板をn−1本のアームで保持しながら、従来通りの各処理ユニットに対する基板の受け渡し(入れ替え)を行って、その処理ブロックにおけるプロセス処理を行う。また、次の処理ブロックにおいても同様に、基板搬送され、同じプロセス処理が行われる。そのため、搬送工程数を少なくすることができる。また、各処理ブロックにおいて、各処理ユニット等への基板の搬送工程数をほぼ同じにできるので、各処理ブロックのプロセス処理にかかる時間もほぼ同じにすることができる。したがって、処理ブロック間並行処理の処理効率低下を防止することができる。
【0012】
また、本発明に係る基板処理装置において、前記基板搬送機構は、前記アームを水平方向に移動可能に支持し、前記搬送経路に沿って移動可能であるアーム支持台を更に備え、前記基板搬送機構は、前記アーム支持台が前記搬送経路の上流のブロック側に位置する際に、上流のブロックからn枚の基板を受け取ることが好ましい。また、前記基板搬送機構は、前記アームを水平方向に移動可能に支持し、前記搬送経路に沿って移動可能であるアーム支持台を更に備え、前記基板搬送機構は、前記アーム支持台が前記搬送経路の下流のブロック側に位置する際に、下流のブロックにn枚の基板を引き渡すことが好ましい。
【0013】
これにより、アームを支持するアーム支持台を移動させる構成の場合であって、上流のブロックからn枚の基板を受け取るとき、また、下流のブロックにn枚の基板を引き渡すときに、処理ブロック間並行処理の処理効率低下を防止することができる。
【0014】
また、本発明に係る基板処理装置において、前記基板搬送機構は、上流のブロックから同時にn枚の基板を受け取ることが好ましい。また、前記基板搬送機構は、下流のブロックに同時にn枚の基板を引き渡すことが好ましい。これにより、基板搬送時間を短縮することができるので、基板処理装置の処理能力を向上させることができる。
【0015】
また、本発明に係る基板処理装置において、隣接する上流または下流のブロックとの間に設けられ、基板の受け取りおよび引き渡しのいずれかを行うための基板を載置する載置部を更に備えていることが好ましい。これにより、隣接するブロック間における基板の受け取りおよび引き渡しのいずれかを、基板を載置部に載置させて行うことができるので、基板の搬送を容易に行うことができる。
【0016】
また、本発明に係る基板処理装置において、前記載置部は、n+1枚の基板を載置可能である共に、前記n+1本のアームにより基板の受け取りおよび引き渡しのいずれかを同時に行うことが可能であることが好ましい。これにより、載置部において、基板搬送時間を短縮することができるので、基板処理装置の処理能力を向上させることができる。
【0017】
また、本発明に係る基板処理装置において、前記基板搬送機構は、前記基板を保持した状態のアームよりも下方で、当該処理ブロックの処理ユニットの各々に対する基板の受け渡しを行うことが好ましい。これにより、基板を保持した状態のアーム以外の各処理ユニットに対する基板の受け渡しを行うアームが、その受け渡しによってダストを仮に生じさせたとしても、保持した状態の基板上に付着することを防止することができる。
【0018】
また、本発明に係る基板処理装置の一例は、前記搬送経路は、第1の搬送経路および第2の搬送経路が並列に構成され、前記処理ブロックは、前記第1の搬送経路に沿って第1方向に基板を搬送すると共にプロセス処理を実行し、一方、前記第2の搬送経路に沿って前記第1方向と反対の第2方向に基板を搬送すると共に前記第1の搬送経路と異なるプロセス処理を実行することである。これにより、基板処理装置内の搬送経路において、基板を一方向に循環させるように搬送することができるので、基板処理装置の処理能力を向上させることができる。
【0019】
また、本発明に係る基板処理装置の一例は、前記搬送経路は、第1の搬送経路および第2の搬送経路が直列に構成され、前記処理ブロックは、前記第1の搬送経路および前記第2の搬送経路に沿って第1方向に基板を搬送すると共に前記第1の搬送経路でプロセス処理を実行し、一方、前記第1の搬送経路および前記第2の搬送経路に沿って前記第1方向と反対の第2方向に基板を搬送すると共に前記第2の搬送経路で前記第1の搬送経路と異なるプロセス処理を実行することである。これにより、基板処理装置内の搬送経路において、基板を双方向に搬送させることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係る基板処理装置によれば、ある処理ブロック内において、基板搬送機構は、その処理ブロック内を通過させる基板をn−1本のアームで保持しながら、従来通りの各処理ユニットに対する基板の受け渡し(入れ替え)を行って、その処理ブロックにおけるプロセス処理を行う。また、次の処理ブロックにおいても同様に、基板搬送され、同じプロセス処理が行われる。そのため、搬送工程数を少なくすることができる。また、各処理ブロックにおいて、各処理ユニット等への基板の搬送工程数をほぼ同じにできるので、各処理ブロックのプロセス処理にかかる時間もほぼ同じにすることができる。したがって、処理ブロック間並行処理の処理効率低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】実施例1に係る基板処理装置および、その処理部の上層の処理ブロックを示す平面図である。
図2】処理部の下層の処理ブロックを示す平面図である。
図3】実施例1に係る基板処理装置の縦断面図である。
図4】実施例1に係る基板処理装置の右側面図である。
図5】実施例1に係る基板処理装置の左側面図である。
図6】主搬送機構の斜視図である。
図7】(a)〜(c)は、載置部に対する主搬送機構の基板搬送の動作例を説明するための図である。
図8】(a)および(b)は、各処理ユニットに対する主搬送機構の基板受け渡し(入れ替え)の動作例を説明するための図である。
図9】(a)〜(f)は、主搬送機構の動作を説明するための図である。
図10】(a)〜(f)は、主搬送機構の動作を説明するための図である。
図11】(a)〜(d)は、主搬送機構の動作を説明するための図である。
図12】基板処理装置の動作のフローチャートである。
図13】実施例2に係る基板処理装置の側面図である。
図14】(a)〜(c)は、主搬送機構の動作を説明するための図である。
図15】(a)〜(c)は、主搬送機構の動作を説明するための図である。
図16】(a)〜(d)は、主搬送機構の動作を説明するための図である。
図17】従来の基板処理装置の側面図である。
図18】従来の基板処理装置の側面図である。
【実施例1】
【0022】
以下、図面を参照して本発明の実施例1を説明する。図1は、実施例1に係る基板処理装置および、その処理部の上層の処理ブロックを示す平面図である。図2は、処理部の下層の処理ブロックを示す平面図である。図3は、実施例1に係る基板処理装置の縦断面図である。
【0023】
図1を参照する。基板処理装置1は、基板(例えば、半導体ウエハ)Wにレジスト膜等を形成し、また、露光された基板Wを現像するものである。基板処理装置1は、インデクサ部(以下、「ID部」と呼ぶ)3と、処理部5と、インターフェース部(以下、「IF部」と呼ぶ)7とを備えている。ID部3、処理部5およびIF部7は、この順で隣接して設けられている。IF部7には、さらに本装置1とは別体の外部装置である露光機EXPが隣接して設けられている。順番に各構成を説明する。
【0024】
[ID部3]
図1図3のいずれかを参照する。ID部3は、複数枚の基板(例えば、半導体ウエハ)Wを収容するキャリアCを載置するキャリア載置台9と、ID部内搬送機構(以下適宜、「搬送機構」と呼ぶ)TA1、TA2とを備えている。なお、キャリアCは、FOUP(front opening unified pod)が例示される。
【0025】
搬送機構TA1、TA2は、各キャリアCから基板Wを取り出して図2および図3の載置部PS1に基板Wを搬送し、図1および図3の後述する載置部PS7から基板Wを受け取って各キャリアCに収納する(戻す)ようになっている。各搬送機構TA1、TA2は、1以上の保持アーム11と、保持アーム11を上下および水平方向に移動させ、保持アーム11を上下(Z方向)軸心周りに旋回させる保持アーム支持台13とを備えている。2つの搬送機構TA1、TA2は、基板処理装置1の幅方向(Y方向)に並ぶように設けられている。
【0026】
なお、図1において、キャリア載置台9は、2つ設けられているが、1つ又は3つ以上であってもよい。ID部内搬送機構は、3つ以上で構成されていてもよいし、1つで構成され、基板処理装置1の幅方向(Y方向)に移動可能に構成されていてもよい。ID部3は、本発明のブロックに相当する。
【0027】
[処理部5の概要]
処理部5は、上下方向(Z方向)に2つの階層で構成されており、合計4つの処理ブロックB1〜B4を備えている。図3において、下層では、ID部3とIF部7を結ぶ同一の搬送経路RAに沿って、2つ(n個)の処理ブロックB1,B2が隣接して設けられ、上層では、ID部3とIF部7を結ぶ同一の搬送経路RBに沿って、2つ(n個)の処理ブロックB3,B4が隣接して設けられている。なお、nは自然数を示している。処理ブロックB1〜B4は、本発明のブロックに相当する。また、搬送経路RAは、本発明の第1の搬送経路に相当し、搬送経路RBは、本発明の第2の搬送経路に相当する。なお、搬送経路RBが本発明の第1の搬送経路に相当し、搬送経路RAが本発明の第2の搬送経路に相当してもよい。
【0028】
処理部5は、予め設定された手順で行う少なくとも1つの処理であるプロセス処理を行うものである。具体的には、処理部5は、基板Wに塗膜を形成する塗布工程処理、および基板Wを現像する現像工程処理などを行う。すなわち、図2の2つの処理ブロックB1,B2では、塗布工程処理が行われ、図1の2つの処理ブロックB3,B4では、現像工程処理が行われる。
【0029】
各処理ブロックB1〜B4は、基板Wに対して予め設定された処理を行う少なくとも1つの処理ユニットUと、基板Wを保持するための3本(n個+1)のアームを有する単一の主搬送機構TB1〜TB4とを備えている。すなわち、処理部5は、4つの処理ブロックB1〜B4で構成される場合、合計4台の主搬送機構TB1〜TB4を備えている。なお、主搬送機構TB1〜TB4は、本発明の基板搬送機構に相当する。
【0030】
本発明の特徴部分は、各処理ブロックB1〜B4における基板搬送に関する。例えば、搬送経路RAに沿って、塗布工程処理を行う2つの処理ブロックB1,B2が設けられている。主搬送機構TB1は、処理ブロックB2で処理予定の基板Wを保持しながら、各処理ユニットUに対する基板Wの受け渡し(入れ替え)を行う。一方、主搬送機構TB2は、処理ブロックB1で処理済みの基板Wを保持しながら、各処理ユニットUに対する基板Wの受け渡し(入れ替え)を行う。そのため、各処理ブロックB1,B2において、各処理ユニットU等への基板Wの搬送工程数をほぼ同じにできるので、各処理ブロックB1,B2のプロセス処理にかかる時間もほぼ同じにすることができる。したがって、処理ブロック間並行処理の処理効率低下を防止することができる。なお、処理部5の詳細は、後で説明する。
【0031】
[IF部7]
IF部7は、処理部5で払い出された基板Wを外部装置である露光機EXPに搬送し、また、露光機EXPによる露光処理が済んだ露光処理済みの基板Wを処理部5に戻すために搬送するためのものである。IF部7は、まず、第1の処理部側搬送機構(以下適宜、「搬送機構」と呼ぶ)TC1と、第2の処理部側搬送機構(以下適宜、「搬送機構」と呼ぶ)TC2と、単一の露光機側搬送機構(以下適宜、「搬送機構」と呼ぶ)TDとを備えている。搬送機構TC1,TC2,TDは、搬送機構TA1,TA2と同様に構成されている。
【0032】
また、IF部7は、少なくとも1つの処理ユニットUと、露光機EXPとの基板Wの受け取りおよび引き渡しのいずれかを行うための載置兼冷却部PASS−CPと、載置台PS4と、送りバッファ部SBFと、戻りバッファ部RBFとを備えている。処理ユニットUは、基板Wの周縁部を露光するエッジ露光ユニットEEWと、加熱処理と冷却処理を続けて行う加熱冷却ユニットPHPとを備えている(図3図5参照)。
【0033】
エッジ露光ユニットEEWは、単一であり、基板Wを回転可能に保持する回転保持部(不図示)と、この回転保持部で保持された基板Wの周縁を露光する光照射部(不図示)とを備えている。加熱冷却ユニットPHPは、露光後の基板Wに露光後加熱(PEB:Post Exposure Bake)処理を行う。その他、IF部7は、例えば、露光機EXPが液浸法を採用している場合、露光処理前の基板Wを洗浄し、乾燥させる露光前洗浄処理ユニット21と、露光処理後の基板Wを洗浄し、乾燥させる露光後洗浄処理ユニット23とを備えていてもよい。
【0034】
なお、載置兼冷却部PASS−CP、載置台PS4、送りバッファ部SBFおよび戻りバッファ部RBFは、1枚以上の基板Wを載置可能に構成されている。また、エッジ露光ユニットEEW、加熱冷却ユニットPHP、露光前洗浄処理ユニット21、および露光後洗浄処理ユニット23は、1つ以上で構成される。なお、エッジ露光ユニットEEWは、処理部5の2つの処理ブロックB3,B4に設けられてもよい。各種の処理ユニットUの種類および配置等は、図1および図3のものに限定されず、適宜、設定されている。IF部7は、本発明のブロックに相当する。
【0035】
[制御系の構成]
基板処理装置1は、主制御部31と入出力部33を備えている。主制御部31および入出力部33は、図1のように、例えば、ID部3に設置されている。主制御部31は、ID部3、処理部5およびIF部7の各構成を統括的に制御し、CPU等によって構成されている。具体的には、主制御部31は、各種の搬送機構TB1〜TB4および各種の処理ユニットU等の動作を制御する。
【0036】
入出力部33は、例えばID部3の側壁に取り付けられている。入出力部33は、基板処理装置1における基板Wの搬送状況や処理状況を表示する。また、ユーザーは、入出力部33の表示に関連する命令や、各種の搬送機構TB1〜TB4等および各種の処理ユニットUの動作に関連する命令を入出力部33に入力可能である。
【0037】
[処理部5の詳細]
次に、処理部5の詳細の構成について説明する。処理部5は、図1図3のように、4つの処理ブロックB1〜B4を備えている。下層には、同一の搬送経路RAに沿って2つの処理ブロックB1,B2が設けられ、上層には、同一の搬送経路RBに沿って2つの処理ブロックB3,B4が設けられている。各処理ブロックB1〜B4は、少なくとも1つの処理ユニットU(例えば、符号PHP,符号CP,符号HP等)と、単一の主搬送機構TB1〜TB4とを備えている。例えば、処理ブロックB3は、図1のように、複数の処理ユニットUと、単一の主搬送機構TB3とを備えており、同様に、処理ブロックB4は、複数の処理ユニットUと、単一の主搬送機構TB4とを備えている。
【0038】
各処理ブロックB1〜B4には、主搬送機構TB1〜TB4により、ID部3とIF部7との間で基板Wを搬送させるための搬送スペースA1〜A4が設けられている。各搬送スペースA1〜A4の両側に処理ユニットUが設けられるようになっている。
【0039】
次に、各処理ブロックB1〜B4の処理ユニットUについて説明する。図1において、キャリアC側から見た図を正面図とした場合、図4は、基板処理装置1の右側面図であり、図5は、基板処理装置1の左側面図である。すなわち、各搬送スペースA1〜A4を挟んで、一方の処理ユニットUの配置を図4で示し、他方の処理ユニットUの配置を図5で示す。
【0040】
<処理ブロックB1,B2の各処理ユニットU>
2つの処理ブロックB1,B2は、図4のように、基板Wに反射防止膜を形成する反射防止膜用の塗布処理ユニットBARCと、基板Wにレジスト膜を形成するレジスト膜用の塗布処理ユニットRESISTとを備えている。各塗布処理ユニットBARC,RESISTは、水平方向2つ、かつ上下方向に2つの2列×2段で配置できるようになっている。
【0041】
各塗布処理ユニットBARC,RESISTは、図2のように、基板Wを回転可能に保持する回転保持部41と、基板Wに処理液(例えばレジスト液)を供給する供給部43と等を備えている。供給部43は、複数のノズル45の中の1つのノズル45を選択し、ノズル45の待機位置と基板Wの上方の処理位置の間を移動できるようになっている。
【0042】
また、2つの処理ブロックB1,B2は、基板Wに熱処理を行う熱処理ユニット47を備えている。熱処理ユニット47は、図5のように、基板Wを冷却する冷却ユニットCPと、加熱処理と冷却処理を続けて行う加熱冷却ユニットPHPと、密着強化処理ユニットPAHPとを備えている。密着強化処理ユニットPAHPは、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)等の密着強化剤を基板Wに塗布して加熱することで、基板Wと反射防止膜との密着性を向上させるものである。熱処理ユニット47は、例えば、水平方向に3つ、かつ縦方向5つの3列×5段で配置できるようになっている。また、各熱処理ユニット47は、基板Wを載置するプレート49を備えている。
【0043】
<処理ブロックB3,B4の各処理ユニットU>
一方、2つの処理ブロックB3,B4は、図4のように、基板Wを現像する現像処理ユニットDEVを備えている。各現像処理ユニットDEVは、水平方向2つ、かつ上下方向に2つの2列×2段で配置できるようになっている。また、現像処理ユニットDEVは、図1のように、基板Wを回転可能に保持する回転保持部51と、現像液を供給する供給部53と等を備えている。
【0044】
また、2つの処理ブロックB3,B4は、基板Wに熱処理を行う熱処理ユニット57を備えている。熱処理ユニット57は、図5のように、基板Wを加熱する加熱ユニットHPと、基板Wを冷却する冷却ユニットCPと、加熱冷却ユニットPHPとを備えている。熱処理ユニット57は、例えば、水平方向に3つ、かつ縦方向5つの3列×5段で配置できるようになっている。
【0045】
なお、各処理ブロックB1〜B4において、各種の処理ユニットUの種類および配置等は、図4および図5のものに限定されず、適宜、設定されている。
【0046】
<基板Wを搬送するための構成>
次に、処理部5における基板Wを搬送するための構成について説明する。本実施例では、図3の2つの搬送経路RA,RBのように、基板Wは、処理ブロックB1から処理ブロックB2へ搬送され、また、処理ブロックB3からB4へ搬送される。
【0047】
また、基板Wの受け取りおよび引き渡しのいずれかは、載置部PS1〜PS3,PS5〜PS7を介在して行われる。すなわち、基板Wの受け取りおよび引き渡しのいずれかは、ID部3と処理ブロックB1,B4の間、処理ブロックB1,B2間、処理ブロックB3,B4間、および処理ブロックB2,B3とIF部7の間において、PS1〜PS3,PS5〜PS7を介在して行われる。例えば、ID部3と処理ブロックB1との間では、載置部PS1を介在して基板Wの受け取りおよび引き渡しのいずれかが行われ、処理ブロックB1,B2間は、載置部PS2を介在して基板Wの受け取りおよび引き渡しのいずれかが行われる。
【0048】
なお、載置部PS1〜PS3,PS5〜PS7は、3枚(n+1枚)の基板を載置可能である共に、後述する3本のアーム61a〜61cにより基板Wの受け取りおよび引き渡しのいずれかを同時に行うことが可能である。また、載置部PS1〜PS7等は、基板Wが載置されているか否かを判定するためのセンサ(不図示)が設けられており、主搬送機構TB1〜TB4は、そのセンサの信号により基板Wを受け取りおよび引き渡しのいずれかをするようになっている。なお、載置部PS1,PS5は、2枚(n枚)の基板Wを載置できるようになっていてもよい。
【0049】
また、各処理ブロックB1〜B4において、基板Wは、主搬送機構TB1〜TB4により搬送される。各主搬送機構TB1〜TB4は、各主搬送機構TB1〜TB4が設けられた処理ブロックB1〜B4内で基板Wを搬送するようになっている。各主搬送機構TB1〜TB4は、各主搬送機構TB1〜TB4が設けられた各処理ブロックB1〜B4において、全ての処理ユニットUに対する基板Wの受け渡しを行えるようになっている。
【0050】
ここで、主搬送機構TB1〜TB4について説明する。4つの主搬送機構TB1〜TB4は、ほぼ同じ構成であるので、主搬送機構TB1を例に説明する。図6は、主搬送機構TB1〜TB4の斜視図である。
【0051】
主搬送機構TB1は、基板Wを保持するための3本のアーム61a〜61cと、3本のアーム61a〜61cの各々を同じ水平方向に移動可能に支持するアーム支持台63と、アーム支持台63を縦軸心Q周り(Z方向周り)に回転可能に支持するベース部65とを備えている。また、主搬送機構TB1は、上下方向に案内する第1ガイドレール67と、搬送経路RAに沿った横方向に案内する第2ガイドレール69とを備えている。ベース部65は、第1ガイドレール67および第2ガイドレール69によって、2次元方向に移動されるようになっている。3本のアーム61a〜61cの水平移動、アーム支持台63の回転、およびベース部65の2次元方向の移動は、モータ等の駆動機構(不図示)により行われる。
【0052】
次に、主搬送機構TB1の3本のアーム61a〜61cについて説明する。3本のアーム61a〜61cは各々、独立して移動でき、基板Wの受け渡す際に互いに移動を妨げないようになっている。例えば、アーム61aを移動させる場合、アーム61aは、他のアーム61b,61cと同じ方向に移動し、また、他のアーム61b,61cは、アーム61aの移動を妨げないようになっている。また、例えば、載置部PS5に対して基板Wの受け取りおよび引き渡しのいずれかを行う場合、1本のアームのみを移動させて基板Wの受け取りおよび引き渡しのいずれかができることは勿論のこと、2本又は3本のアームを移動させて基板Wの受け取りおよび引き渡しのいずれかが同時にできるようになっている。なお、次の図7の説明のように、主搬送機構TB1は、3本のアーム61a〜61cの中の2本のアームを用いて載置部PS1から2枚の基板Wを同時に受け取るようになっている。
【0053】
図7は、載置部PS1に対する主搬送機構TB1の基板W搬送の動作例を説明するための図である。なお、図7(a)は、2枚の基板Wを受け取る前のアーム61a〜61cの状態を示し、図7(b)は、2枚の基板Wを受け取っている最中のアームの状態を示す。また、図7(c)は、2枚の基板Wを受け取った後のアームの状態を示す図である。
【0054】
主搬送機構TB1は、図7(a)のように、アーム支持台63等を載置台PS1側に移動させる。主搬送機構TB1は、図7(b)のように、3本のアーム61a〜61cの中、例えば上2本のアーム61a,61bを水平移動させて、載置部PS1に載置された2枚の基板Wを同時に受け取る。そして、主搬送機構TB1は、図7(c)のように、2本のアーム61a,61bを水平移動させて元の位置に戻し、アーム支持台63等を処理ユニットU等に移動する。
【0055】
また、図8(a)および図8(b)は、各処理ユニットUに対する主搬送機構TB1の基板W受け渡し(入れ替え)の動作例を説明するための図である。主搬送機構TB1は、図8(a)のように、3本のアーム61a〜61cの中、基板Wを保持していないアーム61cで、まず、処理ユニットUの例えば冷却処理の済んだ基板Wを受け取る。そして、主搬送機構TB1は、図8(b)のように、基板Wを保持する2本のアームの中、処理ブロックB1で塗布工程処理を行う基板Wをその処理ユニットUに引き渡す。
【0056】
なお、上述の説明では、下層の処理ブロックB1,B2が塗布工程処理であり、上層の処理ブロックB3,B4が現像工程処理であったが、その逆であってもよい。すなわち、上層の処理ブロックB3,B4が塗布工程処理であり、下層の処理ブロックB1,B2が現像工程処理であってもよい。
【0057】
また、上述の説明では、2つの処理ブロックB1,B2および2つの処理ブロックB3,B4は、上下方向に積層して構成されていた。この点、2つの処理ブロックB1,B2および2つの処理ブロックB3,B4は、2つの搬送経路RA,RBが水平方向(Y方向)に並列になるように構成されていもよい。また、処理ブロックは、上下方向に3層以上で積層して構成されていてもよい。
【0058】
[基板処理装置の動作]
次に、本実施例の基板処理装置1の動作を説明する。図9(a)〜図9(f)(以下適宜、「図9」と呼ぶ)、図10(a)〜図10(f)(以下適宜、「図10」と呼ぶ)、および図11(a)〜図11(d)(以下適宜、「図11」と呼ぶ)は、各主搬送機構TB1〜TB4の動作を説明するための図である。図9(f)の次の説明は、図10(a)であり、また、図10(f)の次の説明は、図11(a)である。図12は、基板処理装置1の動作のフローチャートである。
【0059】
なお、図9図11において、基板搬送の説明を簡単にするために、熱処理ユニット47および回転保持部41で示される処理ユニットUの中、2つの処理ユニットUに順番に基板Wを搬送するようになっている。しかしながら、図12の例のように、ステップS02の処理ブロックB1、およびステップS04の処理ブロックB2では、7つの処理ユニットUに順番に基板Wを搬送するようになっている。この場合、例えば図11(d)のようになる。なお、図11(d)において、各載置部PS1〜PS3および各主搬送機構TB1,TB2は、2枚の基板Wを保持した状態を示し、各処理ブロックB1,B2は、7つの処理ユニットに1枚の基板Wを保持した状態を示す。また、図12の例のように、ステップS08の処理ブロックB3、およびステップS10の処理ブロックB4では、4つの処理ユニットUに順番に基板Wを搬送するようになっている。図9図11の符号W1,W2等は、載置部PS1等に順番に搬送された基板Wの番号を示す。基板Wの番号を特に区別しない場合は「基板W」と示す。
【0060】
まず、図9図11を参照して、2つの主搬送機構TB1,TB2の動作を説明する。なお、2つの主搬送機構TB3,TB4の動作は、2つの主搬送機構TB1,TB2の動作と同様であるので、省略する。
【0061】
図9(a)において、載置部PS1には、ID部3の搬送機構TA1より2枚の基板W1,W2が搬送されている。処理ブロックB1の主搬送機構TB1は、載置部PS1を介在して、上流のID部3から2枚(n枚)の基板W1,W2を、3本(n+1本)のアーム61a〜61cの中の例えば下2本(n本)のアーム61b,61cで同時に受け取る。すなわち、主搬送機構TB1は、載置部PS1から2枚の基板W1,W2を同時に受け取る。この際、主搬送機構TB1のアーム支持台63(図3参照)は、搬送経路RAの上流のID部3側(載置台PS1側)に位置する。
【0062】
図9(b)において、受け取った2枚の基板W1,W2の中の1枚の基板W1は、処理ブロックB1で処理される。一方、残りの1枚(n−1枚)の基板W2は、次の処理ブロックB2で処理するために、例えばアーム61cに保持した状態にされる。主搬送機構TB1は、受け取った2枚(n枚)の基板W1,W2の中、処理ブロックB1で処理すべき1枚の基板W1を保持する1本のアーム61bと、基板Wを保持していない1本のアーム61aとを用いて、処理ブロックB1の処理ユニットUに対して基板Wの受け渡し(入れ替え)を行う。
【0063】
図9(b)においては、主搬送機構TB1は、処理ユニットU(熱処理ユニット47)に対して、処理ユニットU(熱処理ユニット47)に基板Wが存在しないので、基板W1の引き渡しのみ行う。このように、基板Wの受け渡しは、基板Wの受け取りおよび基板Wの引き渡しの少なくとも一方を示している。
【0064】
図9(c)において、主搬送機構TB1は、各処理ユニットUによる基板Wの処理の終了を待たない場合は、1本のアーム61cで1枚の基板W2を、載置部PS2を介在して、下流の処理ブロックB2に1枚の基板W2を引き渡す。すなわち、主搬送機構TB1は、載置部PS2に基板W2を搬送する。この際、主搬送機構TB1のアーム支持台63は、搬送経路RAの下流の処理ブロックB2側(載置台PS2側)に位置する。
【0065】
図9(d)において、載置部PS1には、ID部3の搬送機構TA1より2枚の基板W3,W4が搬送されている。処理ブロックB1の主搬送機構TB1は、図9(a)のように、2本のアーム61b,61cで、載置部PS1から2枚の基板W3,W4を同時に受け取る。
【0066】
一方、処理ブロックB2の主搬送機構TB2は、1本のアーム61cで、載置部PS2から1枚の基板W2を受け取る。この際、主搬送機構TB2のアーム支持台63(図3参照)は、搬送経路RAの上流の処理ブロックB1側(載置台PS2側)に位置する。なお、主搬送機構TB2による基板W2の受け取りは、主搬送機構TB1によるW3,W4の受け取りに同期させなくてもよい。すなわち、主搬送機構TB2は、主搬送機構TB1の各アーム61a〜61cと干渉しないように、載置部PS2に基板W2が搬送された後、直ぐに基板W2を受け取るようにしてもよい。これにより、基板W2を処理ユニットUに早く搬送することができる。
【0067】
図9(e)において、処理ブロックB1の主搬送機構TB1は、受け取った2枚(n枚)の基板W3,W4の中、処理ブロックB1で処理すべき1枚の基板W3を保持する1本のアーム61bと、基板Wを保持していない1本のアーム61aとを用いて、処理ブロックB1の処理ユニットUに対して基板Wの受け渡しを行う。すなわち、主搬送機構TB1は、2本のアーム61a,61bにより、処理ユニットUに対して基板W1と基板W3の受け渡しを行う。
【0068】
一方、処理ブロックTB2の主搬送機構TB2は、処理ユニットU(熱処理ユニット47)に対して、基板W2を引き渡す。
【0069】
図9(f)において、処理ブロックB1の主搬送機構TB1は、受け取った2枚(n枚)の基板W1,W4の中、処理ブロックB1で処理すべき1枚の基板W1を保持する1本のアーム61aと、基板Wを保持していない1本のアーム61bとを用いて、処理ブロックB1の処理ユニットUに対して基板Wの受け渡しを行う。図9(f)においては、主搬送機構TB1は、処理ユニットU(回転保持部41)に対して、処理ユニットU(回転保持部41)に基板Wが存在しないので、基板W1の引き渡しのみ行う。
【0070】
図10(a)において、処理ブロックB1の主搬送機構TB1は、図9(c)のように、各処理ユニットUによる基板W1の処理の終了を待たない場合は、1本のアーム61cで1枚の基板W4を、載置部PS2を介在して、下流の処理ブロックB2に1枚の基板W4を引き渡す。すなわち、主搬送機構TB1は、載置部PS2に基板W4を搬送する。
【0071】
図10(b)において、載置部PS1には、ID部3の搬送機構TA1より2枚の基板W5,W6が搬送されている。処理ブロックB1の主搬送機構TB1は、図9(a)のように、載置部PS1から2枚の基板W5,W6を同時に受け取る。
【0072】
一方、処理ブロックB2の主搬送機構TB2は、図9(d)のように、処理ブロックB2の主搬送機構TB2は、1本のアーム61cで、載置部PS2から1枚の基板W4を受け取る。
【0073】
図10(c)において、処理ブロックB1の主搬送機構TB1は、図9(e)のように、受け取った2枚の基板W5,W6の中、処理ブロックB1で処理すべき1枚の基板W5を保持する1本のアーム61bと、基板Wを保持していない1本のアーム61aとを用いて、処理ブロックB1の処理ユニットUに対して基板Wの受け渡しを行う。すなわち、主搬送機構TB1は、2本のアーム61a,61bにより、処理ユニットUに対して基板W3と基板W5の受け渡しを行う。
【0074】
一方、処理ブロックB2の主搬送機構TB2は、処理ブロックB2で処理すべき1枚の基板W4を保持する1本のアーム61cと、基板Wを保持していない1本のアーム61aとを用いて、処理ブロックB2の処理ユニットUに対して基板Wの受け渡しを行う。すなわち、2本のアーム61a,61cにより、処理ユニットUに対して基板W2と基板W4の受け渡しを行う。
【0075】
図10(d)において、処理ブロックB1の主搬送機構TB1は、受け取った2枚の基板W3,W6の中、処理ブロックB1で処理すべき1枚の基板W3を保持する1本のアーム61aと、基板Wを保持していない1本のアーム61bとを用いて、処理ブロックB1の処理ユニットUに対して基板Wの受け渡しを行う。すなわち、主搬送機構TB1は、2本のアーム61a,61bにより、処理ユニットUに対して基板W1と基板W3の受け渡しを行う。なお、図10(c)および図10(d)において、主搬送機構TB1の1本のアーム61cは、基板W6を保持した状態である。
【0076】
一方、処理ブロックB2の主搬送機構TB2は、処理ブロックB2で処理すべき1枚の基板W2を保持する1本のアーム61aと、基板Wを保持していない1本のアーム61cとを用いて、処理ブロックB2の処理ユニットUに対して基板Wの受け渡しを行う。図10(d)においては、主搬送機構TB2は、処理ユニットU(回転保持部41)に対して、処理ユニットU(回転保持部41)に基板Wが存在しないので、基板W2の引き渡しのみ行う。
【0077】
図10(e)において、処理ブロックB1の主搬送機構TB1は、処理ブロックB1で所定の処理を行った1枚の基板W1を保持する1本の例えばアーム61bと、1枚(n−1枚)の基板W6を保持した1本(n−1本)のアーム61cとを用いて、載置部PS2を介在して、下流の処理ブロックB2に2枚の基板W1,W6を同時に引き渡す。すなわち、主搬送機構TB1は、載置部PS2に2枚の基板W1,W6を同時に搬送する。この際、主搬送機構TB1のアーム支持台63(図3参照)は、搬送経路RAの下流の処理ブロックB2側(載置台PS2側)に位置する。
【0078】
図10(f)において、載置部PS1には、ID部3の搬送機構TA1より2枚の基板W7,W8が搬送されている。処理ブロックB1の主搬送機構TB1は、図9(a)のように、載置部PS1から2枚の基板W7,W8を同時に受け取る。
【0079】
一方、載置部PS2には、2枚の基板W1,W6が搬送されている。処理ブロックB2の主搬送機構TB2は、載置部PS2を介在して、上流の処理ブロックB1から2枚の基板W1,W6を、3本のアーム61a〜61cの中の例えば下2本のアーム61b,61cで同時に受け取る。すなわち、主搬送機構TB2は、載置部PS2から2枚の基板W1,W6を同時に受け取る。この際、主搬送機構TB2のアーム支持台63は、搬送経路RAの上流の処理ブロックB1側(載置台PS2側)に位置する。
【0080】
図11(a)において、処理ブロックB1の主搬送機構TB1は、図9(e)のように、受け取った2枚の基板W7,W8の中、処理ブロックB1で処理すべき1枚の基板W7を保持する1本のアーム61bと、基板Wを保持していない1本のアーム61aとを用いて、処理ブロックB1の処理ユニットUに対して基板Wの受け渡しを行う。すなわち、主搬送機構TB1は、2本のアーム61a,61bにより、処理ユニットUに対して基板W5と基板W7の受け渡しを行う。
【0081】
一方、処理ブロックB2において、受け取った2枚の基板W1,W6の中の1枚の基板W6は、処理ブロックB2で処理される。一方、残りの1枚(n−1枚)の基板W1は、処理ブロックB2を通過させるために、例えばアーム61bに保持した状態にされる。処理ブロックB2の主搬送機構TB2は、受け取った2枚の基板W1,W6の中、処理ブロックB2で処理すべき1枚の基板W6を保持する1本のアーム61cと、基板Wを保持していない1本のアーム61aとを用いて、処理ブロックB2の処理ユニットUに対して基板Wの受け渡しを行う。すなわち、主搬送機構TB2は、2本のアーム61a,61cにより、処理ユニットUに対して基板W4と基板W6の受け渡しを行う。
【0082】
図11(b)において、処理ブロックB1の主搬送機構TB1は、図10(d)のように、受け取った2枚の基板W5,W8の中、処理ブロックB1で処理すべき1枚の基板W5を保持する1本のアーム61aと、基板Wを保持していない1本のアーム61bとを用いて、処理ブロックB1の処理ユニットUに対して基板Wの受け渡しを行う。すなわち、主搬送機構TB1は、2本のアーム61a,61bにより、処理ユニットUに対して基板W3と基板W5の受け渡しを行う。
【0083】
一方、処理ブロックB2の主搬送機構TB2は、受け取った2枚の基板W1,W4の中、処理ブロックB2で処理すべき1枚の基板W4を保持する1本のアーム61aと、基板Wを保持していない1本のアーム61cとを用いて、処理ブロックB2の処理ユニットUに対して基板Wの受け渡しを行う。すなわち、主搬送機構TB2は、2本のアーム61a,61cにより、処理ユニットUに対して基板W2と基板W4の受け渡しを行う。なお、図11(a)および図11(b)において、主搬送機構TB2の1本のアーム61bは、基板W1を保持した状態である。
【0084】
図11(c)において、処理ブロックB1の主搬送機構TB1は、図10(e)のように、処理ブロックB1で所定の処理を行った1枚の基板W3を保持する1本の例えばアーム61bと、1枚の基板W8を保持した1本のアーム61cとを用いて、載置部PS2を介在して、下流の処理ブロックB2に2枚の基板W3,W8を同時に引き渡す。すなわち、主搬送機構TB1は、載置部PS2に2枚の基板W3,W8を同時に搬送する。
【0085】
一方、処理ブロックB2の主搬送機構TB2は、処理ブロックB2で所定の処理を行った1枚の基板W2を保持する1本の例えばアーム61cと、1枚の基板W1を保持した1本のアーム61bとを用いて、載置部PS3を介在して、下流のIF部7に2枚の基板W1,W2を同時に引き渡す。すなわち、主搬送機構TB2は、載置部PS3に2枚の基板W1,W2を同時に搬送する。この際、主搬送機構TB2のアーム支持台63は、搬送経路RAの下流のIF部7側(載置台PS3側)に位置する。
【0086】
なお、図10(f)〜図11(c)の動作を1回繰り返すことで、載置部PS3には、2枚の基板W3,W4が搬送される。
【0087】
次に、図12を参照して基板処理装置1の動作のフローチャートを説明する。図12のステップS01〜S11は、キャリア載置台9(図3参照)に載置されたキャリアCから基板Wを取り出して、所定の処理を行い、キャリアCに収納する(戻す)工程を示している。まず、ステップS01〜ステップS5の2つ(n個)の処理ブロックB1,B2による塗布工程処理について説明し、また、ステップS06のIF部7および露光機EXPによる処理について説明する。
【0088】
〔ステップS01〕載置部PS1を介在した基板搬送
ユーザー又はキャリア搬送装置(図示せず)は、ID部3のキャリア載置台9に、複数枚の基板Wを収容したキャリアCを搬送する。ID部3の搬送機構TA1は、キャリアCから基板Wを取り出し、載置部PS1に基板Wを搬送する。また、搬送機構TA1は、キャリアCに収容された基板Wを載置部PS1に順次搬送する。
【0089】
主搬送機構TB1は、載置部PS1を介在して、上流のID部3から2枚(n枚)の基板Wを、3本(n+1本)のアーム61a〜61cの中の例えば下2本(n本)のアーム61b,61cで同時に受け取る(図10(b)参照)。この際、主搬送機構TB1のアーム支持台63は、搬送経路RAの上流のID部3側に位置する。受け取った2枚の基板Wは共に、同じプロセス処理(塗布工程処理)が未処理の基板Wである。
【0090】
〔ステップS02〕処理ブロックB1による処理
処理ブロックB1は、塗布工程に関する一連の処理を行う。この一連の処理は、冷却ユニットCP、反射防止膜用塗布処理ユニットBARC、加熱冷却ユニットPHP、冷却ユニットCP、レジスト膜用塗布処理ユニットRESIST、加熱冷却ユニットPHP、および冷却ユニットCPでの7つの処理を、この記載の順番に行う処理である。なお、必要に応じて、密着強化処理ユニットPAHPも用いられる。また、塗布工程は、上述の7つの処理に限定されず、他の処理数であってもよいし、7つの処理を処理ブロックB1で並行処理してもよい。
【0091】
この際、主搬送機構TB1は、載置部PS1から受け取った2枚の基板Wの中の1枚の基板Wを保持しながら、処理ブロックB1内の塗布工程処理を残りの2本のアームで進める(図10(c)および図10(d)参照)。
【0092】
すなわち、受け取った2枚の基板Wの中の1枚の基板Wは、処理ブロックB1で処理される。一方、残りの1枚の基板Wは、次の処理ブロックB2で処理するために、例えばアーム61cに保持した状態にされる。具体的には、主搬送機構TB1は、受け取った2枚(n枚)の基板Wの中、処理ブロックB1で処理すべき1枚の基板Wを保持する1本のアーム61bと、基板Wを保持していない1本のアーム61aとを用いて、処理ブロックB1の各処理ユニットUに対して基板Wの受け渡し(入れ替え)を順次行う。また、主搬送機構TB1は、基板Wを各処理ユニットUで処理している間、基板Wを受け取った残りの1本(n−1本)のアーム61cで1枚(n−1枚)の基板Wを保持した状態にする。すなわち、主搬送機構TB1は、各処理ユニットUに対する基板Wの受け渡しを行っている間、1枚の基板Wを保持した状態にする。
【0093】
なお、図10(c)および図10(d)において、主搬送機構TB1は、基板Wを処理ユニットUで処理している間、基板W6をアーム61cで保持した状態にしている。基板Wを処理ユニットUで処理している間の処理とは、図12のステップS02の場合は、冷却ユニットCP等の7つの処理ユニットUにおける処理を示し、また、図10(c)の場合は、基板W1,W5が存在する2つの処理ユニットUにおける処理を示す。すなわち、図10(b)〜図10(d)の場合、基板Wを処理ユニットUで処理している間とは、主搬送機構TB1が、基板W5,W6を同時に受け取って、処理ユニットUに対して基板Wの受け渡しを行い、2つの処理ユニットUで各々処理された基板W1を受け取るまでを示す。主搬送機構TB2〜TB4も主搬送機構TB1と同様である。
【0094】
〔ステップS03〕載置部PS2を介在した基板搬送
処理ユニットUに対して基板Wの受け渡しを行っている2本のアーム61a,61bのいずれかが、処理ブロックB1で所定の処理(ステップS2)が済んだ基板Wを受け取る。この後、主搬送機構TB1は、処理ブロックB1で所定の処理を行った1枚の基板Wを保持する1本の例えばアーム61bと、1枚(n−1枚)の基板Wを保持した1本(n−1本)のアーム61cとを用いて、載置部PS2を介在して、下流の処理ブロックB2に2枚の基板Wを引き渡す(図10(e)参照)。すなわち、主搬送機構TB1は、処理ブロックB1での処理が済んだ処理済み基板Wと、処理ブロックB2で処理するための未処理の基板Wとの2枚の基板Wを載置部PS2に搬送する。この際、主搬送機構TB1のアーム支持台63は、搬送経路RAの下流の処理ブロックB2側に位置する。
【0095】
処理ブロックB1の主搬送機構TB1による載置部PS2への基板Wの搬送後、処理ブロックB2の主搬送機構TB2は、載置部PS2を介在して、上流の処理ブロックB1から2枚の基板Wを3本のアーム61a〜61cの中の例えば下2本のアーム61b,61cで同時に受け取る(図10(f)参照)。この際、主搬送機構TB2のアーム支持台63は、搬送経路RAの上流の処理ブロックB1側に位置する。
【0096】
なお、図10(b)〜図10(f)において、2枚の基板Wが載置部PS1から載置部PS2へ搬送されるまでの間に、ID部3の搬送機構TA1によって、載置部PS1には、2つの処理ブロックB1,B2で次に処理される2枚の基板Wが搬送される。2つの主搬送機構TB1,TB2は、ほぼ同じタイミングで、2枚の基板Wを各々受け取る。
【0097】
〔ステップS04〕処理ブロックB2による処理
処理ブロックB2は、塗布工程に関する一連の所定の処理を行う。処理ブロックB2は、ステップS02の処理ブロックB1の処理と同じ処理を行うので、一連の所定の処理の説明を省略する。
【0098】
また、主搬送機構TB2は、受け取った2枚の基板Wの中、処理ブロックB2で処理すべき1枚の基板Wを保持する1本のアーム61cと、基板Wを保持していない1本のアーム61aとを用いて、処理ブロックB2の各処理ユニットUに対して基板Wの受け渡し(入れ替え)を順次行う(図11(a)および図11(b)参照)。また、主搬送機構TB2は、基板Wを各処理ユニットUで処理している間、基板Wを受け取った残りの1本のアーム61bで1枚の基板Wを保持した状態にする。保持した状態の基板Wは、処理ブロックB1で処理された基板Wである。
【0099】
〔ステップS05〕載置部PS3を介在した基板搬送
処理ユニットUに対して基板Wの受け渡しを行っている2本のアーム61a,61cのいずれかが、処理ブロックB2で所定の処理(ステップS4)が済んだ基板Wを受け取る。この後、主搬送機構TB2は、処理ブロックB2で所定の処理を行った1枚の基板Wを保持する1本の例えばアーム61cと、1枚の基板Wを保持した1本のアーム61bとを用いて、載置部PS3を介在して、下流のIF部7に2枚の基板Wを引き渡す(図11(c)参照)。すなわち、主搬送機構TB1は、2つの処理ブロックB1,B2で処理が済んだ処理済みの2枚の基板Wを載置部PS3に搬送する。この際、主搬送機構TB2のアーム支持台63は、搬送経路RAの下流のIF部7側に位置する。
【0100】
このように、同じタイミングで載置部PS3に搬送された2枚の基板Wは、処理ブロックB1,B2の各々で塗布処理工程が行われた基板Wである。そのため、載置部PS3の時点で2つの処理ブロックB1,B2で同時に塗布工程処理が行われたことになる。すなわち、2つの処理ブロックB1,B2で並行処理が行われたことを示す。そして、2つの処理ブロックB1,B2において、2つの主搬送機構TB1,TB2は、例えばアーム61cで基板Wを保持しながら、残りのアーム61a,61bで通常通りの各処理ユニットUに対する基板Wの受け渡し(入れ替え)を行っている。また、各処理ブロックB1,B2において、同じ塗布工程処理が行われる。これにより、基板Wの搬送工程数を少なくすることができる。また、各処理ユニットU等への基板Wの搬送工程数をほぼ同じとなり、各処理ブロックB1,B2の塗布工程処理にかかる時間もほぼ同じとなる。
【0101】
主搬送機構TB1は、上流のID部3から同時に2枚の基板Wを受け取っている。また、主搬送機構TB1は、下流の処理ブロックB2に同時に2枚の基板Wを引き渡している。これにより、基板搬送時間を短縮することができるので、基板処理装置1の処理能力を向上させることができる。
【0102】
載置部PS3への基板Wの搬送後、図3のIF部7の第1の処理部側搬送機構TC1は、載置部PS3に搬送された基板Wを受け取る。
【0103】
〔ステップS06〕IF部7および露光機EXPによる処理
IF部7は、外部装置である露光機EXPに対する前処理および後処理を行い、露光機EXPは、露光処理を行う。基板Wは、搬送機構TC1,TC2,TDによって搬送される。基板Wは、順番に、エッジ露光ユニットEEW、載置兼冷却部PASS−CP、露光機EXP、載置部PS4、および加熱冷却ユニットPHPによる処理が行われる。なお、必要に応じて、露光前洗浄処理ユニット21および露光後洗浄処理ユニット23による処理を行ってもよい。
【0104】
次に、ステップS07〜ステップS11の2つの処理ブロックB3,B4による現像工程処理について説明する。なお、基板搬送については、2つの処理ブロックB1,B2と同様であるので、簡単に説明する。また、図10(b)〜図11(c)において、処理ブロックB3は、処理ブロックB1の構成を参照し、処理ブロックB4は、処理ブロックB2の構成を参照する。
【0105】
〔ステップS07〕載置部PS5を介在した基板搬送
IF部7の加熱冷却ユニットPHPによる処理後の基板Wは、搬送機構TC2により載置部PS5に搬送される。処理ブロックB3の主搬送機構TB3は、3本のアーム61a〜61cの中の例えば下2本のアーム61b,61cで載置部PS5に載置された2枚の基板Wを同時に受け取る(図10(b)参照)。
【0106】
〔ステップS08〕処理ブロックB3による処理
処理ブロックB3は、現像工程に関する一連の所定の処理を行う。この一連の処理は、冷却ユニットCP、現像処理ユニットDEV、加熱ユニットHP、および冷却ユニットCPを、この記載の順番に行う4つの処理である。この際、主搬送機構TB3は、載置部PS5から受け取った2枚の基板Wの中の1枚の基板Wを保持しながら、処理ブロックB3内の現像工程処理(プロセス処理)を残りの2本のアーム61a,61bで進める(図10(c)および図10(d)参照)。なお、必要に応じて、加熱冷却ユニットPHPによる処理を行ってもよい。また、現像工程は、上述の4つの処理に限定されず、他の処理数であってもよいし、4つの処理を処理ブロックB3で並行処理してもよい。
【0107】
〔ステップS09〕載置部PS6を介在した基板搬送
主搬送機構TB3は、処理ブロックB3での処理が済んだ処理済み基板Wと、処理ブロックB4で処理するための未処理の基板Wとの2枚の基板Wを載置部PS6に搬送する(図10(e)参照)。
【0108】
処理ブロックB3の主搬送機構TB3による載置部PS6への基板Wの搬送後、処理ブロックB4の主搬送機構TB4は、3本のアーム61a〜61cの中の例えば下2本のアーム61b,61cで載置部PS6に載置された2枚の基板Wを同時に受け取る(図10(f)参照)。
【0109】
なお、図10(b)〜図10(f)において、2枚の基板Wが載置部PS5から載置部PS6へ搬送されるまでの間に、IF部7の搬送機構TC2によって、載置部PS5には、2つの処理ブロックB3,B4で次に処理される2枚の基板Wが搬送される。2つの主搬送機構TB3,TB4は、ほぼ同じタイミングで、2枚の基板Wを各々受け取る。
【0110】
〔ステップS10〕処理ブロックB4による処理
処理ブロックB4は、現像工程に関する一連の処理を行う。処理ブロックB4は、ステップS08の処理ブロックB3の処理と同じ処理を行うので、一連の処理の説明を省略する。処理ブロックB4による現像工程処理の際、主搬送機構TB4は、載置部PS6から受け取った2枚の基板Wの中の1枚の基板Wを保持しながら、処理ブロックB4内の現像工程処理を残りの2本のアーム61a,61cで進める(図11(a)および図11(b)参照)。
【0111】
〔ステップS11〕載置部PS7を介在した基板搬送
主搬送機構TB4は、2つの処理ブロックB3,B4での現像工程処理が済んだ処理済みの2枚の基板Wを載置部PS7に搬送する(図11(c)参照)。載置部PS7への基板Wの搬送後、図1のID部3の搬送機構TA2は、載置部PS7に搬送された基板Wを受け取り、キャリア載置台9のキャリアCに、塗布工程処理、露光処理および現像工程処理が終了した基板Wを収納する。そして、全ての基板Wが戻された後、ユーザー又はキャリア搬送機構(不図示)によりキャリアCは、キャリア載置台9から移動される。
【0112】
なお、キャリアCは、基板Wを全て取り出された後、搬送機構TA1側のキャリア載置台9から搬送機構TA2側のキャリア載置台9に移動されている。また、各処理ブロックB1〜B4の各主搬送機構TB1〜TB4は、載置部PS1〜PS3,PS5〜PS7に設けられた基板Wの有無を検出するセンサ等によって、個々に制御される。
【0113】
本実施例によれば、各基板搬送機構TB1〜TB4は、2個の処理ブロック数に対応して3本のアーム61a〜61cを備えている。各基板搬送機構TB1〜TB4、例えば基板搬送機構TB1は、上流のID部3から2枚の基板Wを、3本のアーム61a〜61cの中の2本のアーム61b,61cを用いて受け取り、受け取った2枚の基板Wの中、処理ブロックB1で処理すべき1枚の基板Wを保持する1本のアーム61bと、基板Wを保持していない1本のアーム61aと用いて、処理ブロックB1の各処理ユニットUに対して基板Wの受け渡しを行い、基板Wを処理ユニットUで処理している間、基板Wを受け取った残りの1本(n−1本)のアーム61cで1枚の基板Wを保持した状態にする。そして、基板搬送機構TB1は、処理ブロックB1で所定の処理を行った1枚の基板Wを保持する1本の例えばアーム61aと、1枚の基板Wを保持した1本のアーム61cとを用いて、下流の処理ブロックB2に2枚の基板Wを引き渡す。
【0114】
すなわち、ある処理ブロックB1内において、基板搬送機構TB1は、その処理ブロックB1内を通過させる基板Wを例えばアーム61cで保持しながら、従来通りの各処理ユニットUに対する基板Wの受け渡し(入れ替え)を行って、その処理ブロックB1における塗布工程処理(プロセス処理)を行う。また、次の処理ブロックB2においても同様に、基板搬送され、同じ塗布工程処理が行われる。そのため、搬送工程数を少なくすることができる。また、各処理ブロックB1,B2において、各処理ユニットU等への基板Wの搬送工程数をほぼ同じにできるので、各処理ブロックB1,B2の塗布工程処理にかかる時間もほぼ同じにすることができる。したがって、処理ブロックB1,B2間および処理ブロックB3,B4間の並行処理の処理効率低下を防止することができる。
【0115】
また、本発明により、基板Wの搬送工程数をほぼ同じにできるが、更に同じにするために、例えば、処理ブロックB1,B2間および処理ブロックB3,B4間の各種の処理ユニットUの配置や個数を揃えてもよい。
【0116】
また、各基板搬送機構TB1〜TB4は、アーム61a〜61cを水平方向に移動可能に支持し、搬送経路RA,RBの各々に沿って移動可能であるアーム支持台63を更に備えている。また、例えば、基板搬送機構TB1は、アーム支持台63が搬送経路RAの上流のID部3側に位置する際に、上流のID部3から2枚の基板Wを受け取り、また、アーム支持台63が搬送経路RAの下流の処理ブロックB2側に位置する際に、下流の処理ブロックB2に2枚の基板を引き渡す。
【0117】
これにより、アーム61a〜61cを支持するアーム支持台63を移動させる構成の場合であって、例えば、上流のID部3から2枚の基板Wを受け取るとき、また、下流の処理ブロックB2に2枚の基板を引き渡すときに、処理ブロック間並行処理の処理効率低下を防止することができる。
【0118】
また、基板処理装置1において、隣接する例えば処理ブロックB1,B2間に設けられ、基板Wの受け取りおよび引き渡しのいずれかを行うための基板Wを載置する載置部PS2を備えている。これにより、隣接する2つの処理ブロックB1,B2間における基板Wの受け取りおよび引き渡しのいずれかを、基板Wを載置部PS2に載置されて行うことで、基板Wの受け取りおよび引き渡しのいずれかを容易に行うことができる。
【0119】
また、載置部PS2は、3枚の基板Wを載置可能である共に、3本のアーム61a〜61cにより基板Wの受け取りおよび引き渡しのいずれかを同時に行うことが可能である。これにより、載置部PS2において、基板搬送時間を短縮することができるので、基板処理装置の処理能力を向上させることができる。
【0120】
また、搬送経路RA,RBは、搬送経路RAおよび搬送経路RBが並列に構成され、処理ブロックB1〜B4は、搬送経路RAに沿って第1方向に基板Wを搬送すると共に塗布工程処理を実行し、一方、搬送経路RBに沿って第1方向と反対の第2方向に基板Wを搬送すると共に搬送経路RAと異なる現像工程処理を実行している。これにより、基板処理装置1内の搬送経路RA,RBにおいて、基板Wを一方向に循環させるように搬送することができるので、基板処理装置1の処理能力を向上させることができる。
【実施例2】
【0121】
次に、図面を参照して本発明の実施例2を説明する。図13は、実施例2に係る基板処理装置1の側面図である。なお、実施例1と重複する説明は省略する。
【0122】
実施例1では、図3のように、2つの搬送経路RA,RBが並列に構成され、下層の2つの処理ブロックB1,B2と、上層の2つの処理ブロックB3,B4は、上下方向に積層して構成されていた。そして、4つの処理ブロックB1〜B4は、搬送経路RAに沿って、ID部3からIF部7への第1方向に基板Wを搬送すると共に塗布工程処理を実行し、一方、搬送経路RBに沿って第1方向とは反対の第2方向に基板を搬送すると共に現像工程処理を実行していた。すなわち、4つの処理ブロックB1〜B4において、基板Wを一方向に搬送していた。
【0123】
その点、実施例2では、図13のように、2つの搬送経路RA,RBが直列に構成され、4つの処理ブロックB1〜B4は、横方向に並んで構成されている。そして、4つの処理ブロックB1〜B4は、2つの搬送経路RA,RBに沿ってID部3からIF部7への第1方向に基板Wを搬送すると共に搬送経路RAで塗布工程処理を実行し、一方、2つの搬送経路RA,RBに沿って第1方向と反対の第2方向に基板Wを搬送すると共に搬送経路RBで現像工程処理を実行する。すなわち、4つの処理ブロックB1〜B4において、基板Wを双方向に搬送する。
【0124】
図13のように、ID部3と処理ブロックB1との間には、第1方向に基板Wを搬送するための載置部PS11aと、第2方向に基板Wを搬送するための載置部PS11bとが設けられている。同様に、隣接する処理ブロックB1〜B4の間には各々、第1方向に基板Wを搬送するための載置部PS12a〜PS14aと、第2方向に基板Wを搬送するための載置部PS12b〜PS14bとが設けられている。また、処理ブロックB4とIF部7との間には、第1方向に基板Wを搬送するための載置部PS15aと、第2方向に基板Wを搬送するための載置部PS15bとが設けられている。
【0125】
なお、搬送経路RBで塗布工程処理し、搬送経路RAで現像工程処理するように、2つの処理ブロックB1,B2と2つの処理ブロックB3,B4の配置を入れ替えてもよい。また、図13の処理部5は、1層で構成されるが、上下方向に2層以上で構成されていてもよい。また、図13の奥行き方向(Y方向)に2列以上で構成されていてもよい。
【0126】
次に、本実施例の基板処理装置1の処理部5の動作の説明を行う。図14(a)〜図14(c)(以下適宜「図14」と呼ぶ)、図15(a)〜図15(c)(以下適宜「図15」と呼ぶ)、および図16(a)〜図16(d)(以下適宜、「図16」と呼ぶ)は、4つの主搬送機構TB1〜TB4の動作を説明するための図である。図14(c)の次の説明は、図15(a)であり、また、図15(c)の次の説明は、図16(a)である。
【0127】
なお、2つの処理ブロックB1,B2の塗布工程処理、および2つの処理ブロックB3,B4の現像工程処理は、実施例1と同様であるので、その説明を省略する。図14図16において、基板搬送の説明を更に簡単に行うために、1つの処理ユニットUによる処理が終了すると次の処理ブロックに基板搬送している。各処理ブロックB1〜B4の各主搬送機構TB1〜TB4は、図9図11のように基板Wを搬送するので、その説明を省略する。図14図16の符号W1,W2等は、載置部PS1等に順番に搬送された基板Wの番号を示す。基板Wの番号を特に区別しない場合は「基板W」と示す。
【0128】
図14図16では、処理ブロックB1から処理ブロックB4への第1方向、および処理ブロックB4から処理ブロックB1への第2方向の動作について図示されているが、基板搬送は同様に行われる。
【0129】
なお、図16(d)において、各処理ブロックB1,B2で塗布工程処理され、載置部PS13aに載置された2枚の基板Wは、処理ブロックB3の主搬送機構TB3により、載置部PS14aに搬送される。また、載置部PS14aに搬送された基板Wは、処理ブロックB4の主搬送機構TB4により、載置部PS15aに搬送される。
【0130】
このように、処理ブロックB1から処理ブロックB4へ基板Wを搬送する場合、2つの処理ブロックB1,B2では、塗布工程処理を行い、2つの処理ブロックB3,B4では、通過させるための基板搬送のみが行われる。通過させるための基板搬送は、例えば、次のように行われる。すなわち、図15(c)において、主搬送機構TB1は、載置部PS12aに2枚の基板Wを搬送した後、載置部PS12bに載置された現像工程で処理済みの2枚の基板Wを受け取る。そして、主搬送機構TB1は、処理ブロックB1を通過させるための基板搬送を行って、載置部PS11bに搬送し、2つの処理ブロックB1,B2での塗布工程処理を行うための2枚の基板Wを載置部PS11aから受け取る。この基板搬送方法は、処理ブロックB2〜B4でも同様に行われる。
【0131】
本実施例によれば、実施例1の効果を有し、更に、基板処理装置1内の搬送経路RA,RBにおいて、基板Wを双方向に搬送させることができる。
【0132】
本発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
【0133】
(1)上述した各実施例では、例えば、搬送経路RAに沿って2つの処理ブロックB1,B2が設けられたが、2つに限定されない。すなわち、同一搬送経路に沿って3つ以上の処理ブロックが設けられていてもよい。例えば、処理ブロックが3つ設けられる場合、各処理ブロックの主搬送機構は、4本(3+1本)のアームを備えるように構成される。また、この場合、基板搬送機構は、その基板搬送機構が設けられた処理ブロック内を通過させる基板Wを2本(3−1本)のアームで保持しながら、従来通りの各処理ユニットUに対する基板Wの受け渡し(入れ替え)を行う。
【0134】
(2)上述した各実施例および変形例(1)では、基板Wの受け取りおよび引き渡しのいずれかは、載置部PS1〜PS3,PS5〜PS7を介して行われていた。この点、基板Wの受け渡しおよび引き渡しのいずれかは、例えば、主搬送機構TB1と主搬送機構TB2のアーム同士で行ってもよい。
【0135】
(3)上述した各実施例および各変形例では、主搬送機構TB1〜TB4のアーム支持台63は、2つの搬送経路RA,RBの各々に沿って移動可能であった。この点、主搬送機構TB1〜TB4のアーム支持台63は、2つの搬送経路RA,RBの各々に沿う方向に固定であってもよい。例えば、アーム支持台63が移動しなくても、上流または下流のブロック、および各処理ユニットとの基板Wの受け渡しが可能である場合に、アーム支持台63は、2つの搬送経路RA,RBの各々に沿う方向に固定であってもよい。
【0136】
(4)上述した各実施例および各変形例において、主搬送機構TB1〜TB4は、各処理ブロックB1〜B4を通過させる基板Wを保持した状態で、各処理ユニットUに対する基板Wの受け渡しを行っている。この際、主搬送機構TB1〜TB4は、基板Wを保持した状態のアーム61aよりも下方で、各処理ユニットUに対する基板Wの受け渡し(入れ替え)を行うようにしてもよい。これにより、基板Wを保持した状態のアーム以外の各処理ユニットUに対する基板Wの受け渡しを行うアームが、その受け渡しによってダストを仮に生じさせたとしても、保持した状態の基板W上に付着することを防止することができる。
【0137】
なお、図10(a)のように、載置部PS1において、処理ブロックB1を通過させる基板Wが、処理ブロックB1で処理する基板Wよりも下側に位置する場合は、例えば、他の搬送機構により基板Wを入れ替えられるようにしてもよい。また、載置部PS1において、基板Wの載置位置が入れ替えられるような構成が設けられてもよい。また、主搬送機構BT1が載置部PS1から基板Wを受け取る際に、処理ブロックB1を通過させる基板Wを、各処理ユニットUに対する基板Wの受け渡しするアームよりも上方のアームで受け取るように、基板Wを受け取るタイミングをずらすようにしてもよい。
【符号の説明】
【0138】
1 … 基板処理装置
3 … インデクサ部(ID部)
5 … 処理部
7 … インターフェース部(IF部)
31 … 主制御部
61a〜61c … アーム
63 … アーム支持台
67 … 第1ガイドレール
69 … 第2ガイドレール
RA,RB … 搬送経路
U … 処理ユニット
TB1〜TB4 … 主搬送機構
PS1〜PS7 … 載置部
PS11a〜PS15a … 載置部
PS11b〜PS15b … 載置部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18