【実施例】
【0046】
以下、本発明の実施例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0047】
[実施例1]
図4は、本発明の実施例1に係る膜分離活性汚泥処理装置の構成の一例を示す図である。
【0048】
図4に示すように、実施例1においては、処理槽10と、膜分離ユニット20A,20Bと、散気手段22A,22B,24と、第1配管110と、第2配管120とを備えた膜分離活性汚泥処理装置1が、処理槽10の前段に流量調整槽50を備える構成で適用されている。
【0049】
流量調整槽50は、処理槽10に導入される被処理水の流量が一定量以下になるように流量調整を行う槽となっている。流量調整槽50には、生活排水、工場排水、事業場排水、雨水等を起源とする汚水が原水として導入され、流量調整槽50に滞留している原水は、原水ポンプ54aによって所定流量で処理槽10に移送されるようになっている。なお、流量調整槽50は、一般に、1日あたりの負荷変動が大きいことが見込まれる下水処理においても、膜分離活性汚泥処理装置1を定量運転することが可能な槽容量とされている。
【0050】
図5は、本発明の実施例1に係る膜分離活性汚泥処理装置における処理水量と流入水量の変動を示す図である。
【0051】
図5における、縦軸は、水量(m
3)であり、横軸は、時間(時)である。また、太線は、膜分離活性汚泥処理装置1に導入される原水の水量(流入水量)、網掛された領域は、処理槽10において処理される処理水量をそれぞれ示している。
【0052】
図5に示すように、膜分離活性汚泥処理装置1に導入される原水の水量(流入水量)は、1日(24時間)あたりにおいて、生活汚水や工場排水等の発生量の時間変動や、降雨による雨水の流入等の影響によって大きく変動することがある。これに対して、処理槽10の運転条件としては、分離膜における膜差圧を一定として処理水質の確保と膜負荷の低減を図るために定量処理とすることが好ましい。そこで、実施例1では、導入される原水を流量調整槽50で流量調整して、負荷水量の全部を処理槽10によって定量処理している。
【0053】
膜分離活性汚泥処理装置1では、負荷水量を400m
3/日とすると、例えば、槽容量が100m
3の流量調整槽50で負荷水量の6時間分を流量調整することによって大凡の平準化が可能であり、
図5に網掛された領域で示されるように、処理槽10によって16.7m
3/時の定量処理を行うことができる。このようにして膜分離活性汚泥処理装置1を定量運転させると、好気処理及び無酸素処理の処理時間比を固定した場合にも一定以上の処理水質を確保することができ、好気処理と無酸素処理との切替制御を簡易化できる利点がある。また、流量調整槽50は、処理水量に応じた槽容量が確保されている限り、配管系統等は小規模で足りるため、処理装置規模の小型化を妨げ難い形態となる。
【0054】
[実施例2]
図6は、本発明の実施例2に係る膜分離活性汚泥処理装置と凝集分離装置の組み合わせの構成の一例を示す図である。
【0055】
図6に示すように、実施例2においては、処理槽10と、膜分離ユニット20A,20Bと、散気手段22A,22B,24と、第1配管110と、第2配管120とを備えた膜分離活性汚泥処理装置1が、処理槽10に対して並列に設置された凝集分離装置2をさらに備え、また、実施例1と同様に、処理槽10の前段に流量調整槽50を備える構成で適用されている。
【0056】
流量調整槽50には、生活排水、工場排水、事業場排水、雨水等を起源とする汚水が原水として導入され、流量調整槽50に滞留している原水は、原水ポンプ54aによって所定流量で処理槽10に移送される一方で、分配ポンプ54bによって所定流量で凝集分離装置2に移送されるようになっている。すなわち、実施例2では、流量調整槽50において、被処理水としての原水が処理槽10と凝集分離装置2とに分配されるようになっている。
【0057】
凝集分離装置2は、撹拌槽60,70,80と沈殿槽90とによって構成されている。凝集分離装置2では、凝集剤と被処理水よりも比重の大きな粒子(凝集核粒子)との添加によって被処理水中の不純物の凝集分離処理が行われる。なお、この凝集分離装置2においては、撹拌槽としては、第1撹拌槽60、第2撹拌槽70、第3撹拌槽80が備えられ、互いに迂流壁で仕切られ、第1撹拌槽60と第2撹拌槽70との間は上方、第2撹拌槽70と第3撹拌槽80との間は下方で連通した構造を有している。そして、第3撹拌槽80の上方から引き出された配管が沈殿槽90に接続されている。
【0058】
第1撹拌槽60は、被処理水に含まれる浮遊物質と無機凝集剤とを混合する槽となっている。第1撹拌槽60には、被処理水を撹拌する撹拌手段62が設置されている。
【0059】
第1撹拌槽60においては、被処理水に、硫酸バンド(硫酸アルミニウム)、ポリ塩化アルミニウム等のアルミ系凝集剤や、塩化鉄、硫酸鉄等の鉄系凝集剤等の無機凝集剤が添加される。そして、被処理水に含まれる浮遊物質と添加された無機凝集剤とを、撹拌手段62によって急速撹拌して混合させることによって、無機凝集剤に浮遊物質の表面電荷を中和させ、浮遊物質の微粒子と無機凝集剤とが凝集したフロックが形成される。また、被処理水に含まれているリン(リン酸)を塩として析出凝集させる処理も行われる。
【0060】
第2撹拌槽70と第3撹拌槽80は、浮遊物質の微粒子と無機凝集剤とが凝集したフロックと、高分子凝集剤及び凝集核粒子とを混合する槽となっている。第2撹拌槽70には、被処理水を撹拌する撹拌手段72と粒子供給手段74とが設置されている。また、第3撹拌槽80には、被処理水を撹拌する撹拌手段82が設置されている。
【0061】
第2撹拌槽70においては、被処理水に、アニオン性高分子凝集剤、カチオン性高分子凝集剤、両性高分子凝集剤等の高分子凝集剤が添加される。高分子凝集剤としては、例えば、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸エステル、アルギン酸、キチン・キトサン等の有機系凝集剤等が用いられる。また、粒子供給手段74によって、被処理水に、被処理水よりも比重が大きく、好ましくは被処理水に含まれる浮遊物質や浮遊物質の微粒子と無機凝集剤とが凝集したフロック等よりも比重が大きい粒子(凝集核粒子)が添加される。凝集核粒子としては、例えば、直径が0.1mm程度の珪砂等が用いられる。そして、浮遊物質の微粒子と無機凝集剤とが凝集した比較的軽いフロックと高分子凝集剤及び凝集核粒子とを、撹拌手段72によって緩速撹拌して混合させる。そして、第3撹拌槽80においては、軽いフロックを高分子凝集剤でより安定且つ大型に成長させるとともに、それらを凝集核粒子に捕捉結合させることによって、より重いフロックを形成させる。重いフロックを形成させることによって、沈降による被処理水からの分離が促進されるようになっている。
【0062】
沈殿槽90は、被処理水中に形成されたフロックを沈降分離する槽となっている。沈殿槽90は、上部側には、集水トラフが形成されている。そして、集水トラフよりも底部側に第3撹拌槽80から引き出された配管が接続されている。また、底部近傍には、汚泥掻寄手段92が設置され、底部中央には、汚泥引抜配管240が接続されている。なお、沈殿槽90の上部には、複数の傾斜板又は傾斜管を互いに隙間を空けて重層的に配置していてもよい。
【0063】
沈殿槽90においては、被処理水中に形成されたフロックが、底部に沈降して、汚泥引抜配管240から引き抜かれる。なお、汚泥引抜配管240から引き抜かれたフロックは、粒子供給手段74に返送され、粒子供給手段74において遠心分離処理されるようになっている。返送されたフロックに含まれている凝集核粒子は、遠心分離処理によって回収されて再利用される一方で、分離された余の汚泥は、廃棄されるようになっている。これに対して、フロックが除去された被処理水の上澄みは、集水トラフにおいて集水され処理水配管260を通じて処理水タンク100に排水される。他方、処理槽10の膜分離ユニット20A,20Bにおいて、膜分離処理された処理水は、処理水配管190を通じて処理水タンク100に排水され、凝集分離装置2において凝集分離処理された処理水と合流する。そして、処理水は、処理水ポンプ104によって系外に排水される。
【0064】
この実施例2において備えられている凝集分離装置2は、凝集剤と被処理水よりも比重の大きな粒子との添加によって被処理水中の不純物を生物反応処理に依らず処理することを可能としている。そのため、高速処理が可能であり、処理装置規模が小型化に適したものとなっていると共に、流入水量や水質変動に依らず良好な処理が行える水処理装置となっている。
【0065】
図7は、本発明の実施例2に係る膜分離活性汚泥処理装置と凝集分離装置の組み合わせにおける処理水量と流入水量の変動を示す図である。
【0066】
図7における、縦軸は、水量(m
3)であり、横軸は、時間(時)である。また、太線は、膜分離活性汚泥処理装置1に導入される原水の水量(流入水量)、網掛された領域は、処理槽10において処理される処理水量、斜線の領域は、凝集分離装置2において処理される処理水量をそれぞれ示している。
【0067】
図7に示されるように、実施例2では、流量調整槽50で流量調整することによって、実施例1と同様に負荷水量が平準化されている。そして、処理槽10において膜分離処理を行う間に、原水の一部を凝集分離装置2に分配させることによって、
図7に網掛された領域で示されるように、凝集分離処理を利用したピークカット処理が行われるようになっている。このような凝集分離装置2への原水の分配は、分配ポンプ54bの稼働と停止或いは吐出出力を制御することによって実現することができる。なお、膜分離活性汚泥処理装置1に原水を導入する原水ポンプ54aは、通常、処理槽10への流入水量が、処理槽10について設計される計画水量以下の範囲の水量となるように定流量で稼働され、
図7に網掛された領域で示されるように、処理槽10は定量運転される。
【0068】
処理槽10と凝集分離装置2への原水の分配は、膜分離活性汚泥処理装置1に導入される原水の水量に応じて制御することができる。原水の水量(流入水量;L)は、不図示の水量計測手段によって、所定時間間隔で継続的に計測され、流入水量の計測値が制御装置等に送信される。水量計測手段は、例えば、流量調整槽50や原水を受けるその他の水槽の水位を計測する水位計、流量調整槽50に導入される原水の流量を計測する流量計等によって構成されるものである。また、制御装置は、分配ポンプ54bの稼働と停止或いは吐出出力を制御する機能を有するものである。制御装置は、分配ポンプ54bの制御入力量を演算し、吐出出力を制御する制御信号を分配ポンプ54bに出力することによって、分配ポンプ54bが所定水量の原水を凝集分離装置2に分配するように制御させる。
【0069】
膜分離活性汚泥処理装置1の運転にあたっては、制御装置には、処理槽10において処理しようとする計画水量(Q)の目標値が入力される。そして、膜分離活性汚泥処理装置1に原水が導入されて運転が開始されると、制御装置は、水量計測手段によって計測された流入水量(L)が、計画水量(Q)以下であるか否かを判定する。なお、流入水量(L)は、制御装置において所定時間分の計測値を累積して負荷量として判定することができる。すなわち、計画水量(Q)については、例えば、時間あたりの負荷量や、日あたりの負荷量等に換算した任意の処理水量を目標値として設定すればよい。なお、
図7においては、処理槽10の処理能力を300m
3/日と設計し、実施例1におけるよりも少ない処理水量(12.5m
3/時)が計画水量(Q)として設定された例を示している。
【0070】
制御装置は、膜分離活性汚泥処理装置1に導入される原水の水量(流入水量;L)が計画水量(Q)以下のときには、分配ポンプ54bを停止した状態とする。すなわち、分配ポンプ54bを稼働させることなく、流量調整槽50に滞留している原水の全部を処理槽10に導入する。そして、処理槽10において生物反応処理されると共に膜分離処理された処理水が、膜分離活性汚泥処理装置1から処理水タンク100に排水される。このような処理を行うことによって、流入水量の変動が処理槽10の処理能力を超えない範囲にある場合には、処理槽10において原水の全部について生物反応処理及び膜分離処理が行われるようにすることができる。
【0071】
その一方で、制御装置は、膜分離活性汚泥処理装置1に導入される原水の水量(流入水量;L)が計画水量(Q)を超えるときには、分配ポンプ54bを所定吐出出力で稼働させる。すなわち、原水ポンプ54aによって、流量調整槽50に滞留している原水の一部を処理槽10に導入すると共に、分配ポンプ54bによって、流量調整槽50に滞留している原水の残部を凝集分離装置2に導入する。そして、処理槽10において生物反応処理されると共に膜分離処理された処理水と、凝集分離装置2において凝集分離処理された処理水とが、処理水タンク100において再混合された後に系外に排水される。このような処理を行うことによって、流入水量の変動が処理槽10の処理能力を超える範囲に及ぶ場合には、原水の一部を凝集分離装置2に分配させてピークカット処理が行われるようにし、生物反応処理された処理水と凝集分離処理された処理水とを再混合した後に処理水として排水処理することができる。また、別の方法として、流量調整槽50又はそれに相当する水槽の水位を監視し、分配ポンプ54bを、原水ポンプ54aの稼働の下で水位が維持されるように直接的に水位制御する方法を用いることも可能である。通常水位の範囲では、処理槽10に原水を移送する原水ポンプ54aを運転し、所定水位になると凝集分離装置2に原水を分配する分配ポンプ54bも運転する方法である。
【0072】
処理槽10と凝集分離装置2への原水の分配は、さらに、膜分離活性汚泥処理装置1における生物反応処理及び凝集分離処理によって適合させようとする処理水質に応じて制御することもできる。処理水質は、このような運転を行う間に継続的に監視される。すなわち、処理水配管190を通じて排水される処理槽10の処理水や、処理水配管260を通じて排水される凝集分離装置2の処理水や、処理槽10と凝集分離装置2とからそれぞれ排水され処理水タンク100において再混合された処理水について継続的に水質指標の計測が行われる。水質指標としては、生物化学的酸素要求量(BOD)、窒素成分濃度(全窒素濃度、アンモニア態窒素濃度等)等が挙げられる。そして、処理水における水質指標の計測値(Vm)は、例えば、処理水配管190、処理水配管260、処理水タンク100等で採水する不図示のBOD計測手段、窒素濃度計測手段等によって、所定時間間隔で継続的に計測され、その計測値が制御装置等に送信される。
【0073】
制御装置には、所定の水質指標についての、膜分離活性汚泥処理装置1によって適合させようとする水質基準値があらかじめ入力される。水質基準値は、例えば、法令や膜分離活性汚泥処理装置1の用途に応じて規定される目標濃度であり、例えば、BODについて15mg/L以下、全窒素濃度について25mg/L以下といった値が設定される。そして、膜分離活性汚泥処理装置1の運転を継続する間に、制御装置は、BOD計測手段、窒素濃度計測手段等によって計測された水質指標の計測値(Vm)が水質基準値(Vr)以下であるか否かを判定する。なお、水質指標の計測値(Vm)は、制御装置において所定時間分を累積し、負荷量として判定することができる。すなわち、水質基準値(Vr)については、例えば、日あたりの目標値等を設定すればよい。
【0074】
制御装置は、再混合された処理水における水質指標の計測値(Vm)が当該水質指標についての水質基準値(Vr)以下のときには、分配ポンプ54bを所定吐出出力で稼働させる。すなわち、原水ポンプ54aによって、流量調整槽50に滞留している原水の一部を処理槽10に導入すると共に、分配ポンプ54bによって、流量調整槽50に滞留している原水の残部を凝集分離装置2に導入する。そして、処理槽10において生物反応処理されると共に膜分離処理された処理水と、凝集分離装置2において凝集分離処理された処理水とが、処理水タンク100において再混合された後に系外に排水される。このような処理を行うことによって、有機物負荷や窒素負荷が低く、再混合された処理水の処理水質を確保することが可能な場合には、原水の一部を凝集分離装置2に分配させる運転を継続することができる。そして、再混合された処理水の処理水質を確保しつつ、凝集分離装置2によるピークカット処理によって、処理槽10を安定的に定量運転し、好気処理と無酸素処理との切替制御を簡易化させることが可能になる。
【0075】
その一方で、制御装置は、再混合された処理水における水質指標の計測値(Vm)が当該水質指標についての水質基準値(Vr)を超えるときには、分配ポンプ54bを停止した状態とする。すなわち、分配ポンプ54bを稼働させることなく、流量調整槽50に滞留している原水の全部を処理槽10に導入する。そして、処理槽10において生物反応処理されると共に膜分離処理された処理水が、膜分離活性汚泥処理装置1から処理水タンク100に排水される。このような処理を行うことによって、有機物負荷や窒素負荷が増大し、再混合された処理水の処理水質を確保することが困難になる場合には、原水の一部を凝集分離装置2に分配させる運転を中止することができる。そして、原水の全部を処理槽10で生物反応処理させることによって、処理水の生物化学的酸素要求量や窒素成分濃度等を低下させることが可能になる。
【0076】
[実施例3]
図8は、本発明の実施例3に係る膜分離活性汚泥処理装置と凝集分離装置の組み合わせの構成の一例を示す図である。
【0077】
図8に示すように、実施例3においては、処理槽10と、膜分離ユニット20A,20Bと、散気手段22A,22B,24と、第1配管110と、第2配管120とを備えた膜分離活性汚泥処理装置1が、処理槽10に対して並列に配置された凝集分離装置2をさらに備える一方で、処理槽10の前段に流量調整槽を備えない構成で適用されている。なお、実施例3では、流量調整槽に代えて、処理槽10の前段に原水を処理槽10と凝集分離装置2とに分配するための原水受けタンク51が備えられている。
【0078】
原水受けタンク51は、流量調整を行う機能を実質的に有さず、槽容量は流量調整槽50よりも小さい槽となっている。原水受けタンク51には、生活排水、工場排水、事業場排水、雨水等を起源とする汚水が原水として導入され、原水受けタンク51に導入された原水は、原水ポンプ54aによって処理槽10に移送される。このとき、処理槽10に移送される原水の流量は、例えば、平均負荷水量等に基いて設計された計画水量(時間あたり)以下の範囲で行われるように管理される。そして、流入水量が増大した場合には、計画水量を超える原水は、分配ポンプ54bによって凝集分離装置2に移送され、ピークカット処理が行われる。
【0079】
図9は、本発明の実施例3に係る膜分離活性汚泥処理装置と凝集分離装置の組み合わせにおける処理水量と流入水量の変動を示す図である。
【0080】
図9における、縦軸は、水量(m
3)であり、横軸は、時間(時)である。また、太線は、膜分離活性汚泥処理装置1に導入される原水の水量(流入水量)、網掛された領域は、処理槽10において処理される処理水量、斜線の領域は、凝集分離装置2において処理される処理水量をそれぞれ示している。
【0081】
図9においては、処理槽10の処理能力を300m
3/日と設計し、処理水量(12.5m
3/時)が計画水量として設定された例を示している。
図9に示すように、実施例3では、原水を流量調整することなく、設計された計画水量以下の範囲で流入水量の全てを処理槽10に導入して処理する一方で、設計された計画水量を超える流入があるときに限り、処理槽10の処理能力を超えた残部を凝集分離装置2に分配して処理している。こうした処理は、流量調整されていない状態の原水の流入水量に応じて、前記の処理槽10と凝集分離装置2への原水の分配の制御と共に、原水ポンプ54aの稼働と停止或いは吐出出力を制御することによって行うことが可能である。
【0082】
このように膜分離活性汚泥処理装置1では、流入水量が設計された計画水量を下回るときには、膜分離ユニット20A,20Bを低圧運転又は間欠運転させることによって処理水量を抑制し、流入水量が計画水量を上回るときには、流入する原水の残部を凝集分離装置2に分配してピークカット処理させることができる。このような運転においても、好気処理及び無酸素処理の処理時間比は維持可能であり、また、槽容量が大きい流量調整槽を設置する必要が無くなるため、省スペース化され、処理装置規模の小型化を図ることが可能になる。