特許第6243883号(P6243883)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6243883
(24)【登録日】2017年11月17日
(45)【発行日】2017年12月6日
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20171127BHJP
【FI】
   A63F7/02 334
   A63F7/02 306D
【請求項の数】4
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2015-187221(P2015-187221)
(22)【出願日】2015年9月24日
(62)【分割の表示】特願2012-146142(P2012-146142)の分割
【原出願日】2012年6月28日
(65)【公開番号】特開2016-28709(P2016-28709A)
(43)【公開日】2016年3月3日
【審査請求日】2015年9月24日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000135210
【氏名又は名称】株式会社ニューギン
(74)【代理人】
【識別番号】100076048
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 喜幾
(74)【代理人】
【識別番号】100141645
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 健司
(72)【発明者】
【氏名】高津 巨樹
(72)【発明者】
【氏名】齊藤 龍平
【審査官】 武田 知晋
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−059435(JP,A)
【文献】 特開2012−170615(JP,A)
【文献】 特開2012−070941(JP,A)
【文献】 特開2012−090918(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技球を1個ずつ発射位置に向けて送り込む球送り部と、前記発射位置から発射された遊技球を遊技盤の球導入部に向けて案内する球発射案内部とを備えた遊技機において、
金属板からなる切断部材を備え、該切断部材の切断部が、前記球送り部から前記球導入部までの球移動経路に臨んで、該球移動経路に対して離間するよう配設されると共に、当該切断部より前記球移動経路側に設けられた接触防止部により、前記発射位置から発射された後に前記球移動経路から当該切断部の配設位置側に移動しようとする遊技球が当該切断部に接触しないよう構成され、
前記切断部は、前記切断部材の一方縁から他方縁側に延在する線状の切込みを境とした両側に切断刃を備えると共に、一方の切断刃の板面が、当該切断部材の一方縁側に向かうにつれて前記球移動経路に近接すると共に他方の切断刃の板面と交差する方向に延在して、両切断刃が当該切断部材の一方縁側に向かうにつれて互いに離間するよう形成され、
前記発射位置から発射された遊技球に連結された糸状体を両切断刃の間に挟んで切断するよう構成された
ことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
遊技球を1個ずつ発射位置に向けて送り込む球送り部と、前記発射位置から発射された遊技球を遊技盤の球導入部に向けて案内する球発射案内部とを備えた遊技機において、
金属板からなる切断部材を備え、該切断部材の切断部が、前記球送り部から前記球導入部までの球移動経路に臨んで、該球移動経路に対して離間するよう配設されると共に、当該切断部より前記球移動経路側に設けられた接触防止部により、前記発射位置から発射された後に前記球移動経路から当該切断部の配設位置側に移動しようとする遊技球が当該切断部に接触しないよう構成され、
前記切断部は、前記切断部材の一方縁から他方縁側に延在する線状の切込みを境とした両側に切断刃を備えると共に、一方の切断刃の板面が他方の切断刃の板面と交差する方向に延在するよう形成され、前記切断刃における当該切断部材の一方縁に、前記切込みに連なる傾斜面部が形成され、
前記発射位置から発射された遊技球に連結された糸状体を両切断刃の間に挟んで切断するよう構成された
ことを特徴とする遊技機。
【請求項3】
遊技球を1個ずつ発射位置に向けて送り込む球送り部と、前記発射位置から発射された遊技球を遊技盤の球導入部に向けて案内する球発射案内部とを備えた遊技機において、
金属板からなる切断部材を備え、該切断部材の切断部が、前記球送り部から前記球導入部までの球移動経路に臨んで、該球移動経路に対して遊技球の直径以下となる間隔をあけて離間するよう配設されると共に、当該切断部より前記球移動経路側に設けられた接触防止部により、前記発射位置から発射された後に前記球移動経路から当該切断部の配設位置側に移動しようとする遊技球が当該切断部に接触しないよう構成され、
前記切断部は、前記切断部材の一方縁から他方縁側に延在する線状の切込みを境とした両側に切断刃を備えると共に、一方の切断刃の板面が他方の切断刃の板面と交差する方向に延在するよう形成され、
前記発射位置から発射された遊技球に連結された糸状体を両切断刃の間に挟んで切断するよう構成された
ことを特徴とする遊技機。
【請求項4】
遊技球を1個ずつ発射位置に向けて送り込む球送り部と、前記球送り部に形成されて前記発射位置へ向けて延在する球送り経路と、前記発射位置から発射された遊技球を遊技盤の球導入部に向けて案内する球発射案内部と、前記球送り経路の球送出口に連通するよう前記球発射案内部に沿って形成された球発射経路とを備えた遊技機において、
遊技球に連結された糸状体を切断可能な切断部を有する切断部材を備え、
前記球送り経路を一方に形成すると共に他方に収容部を形成する画壁が設けられて、前記収容部に前記切断部材が配設され、
前記球送り経路および前記収容部を連通させる第1の開口部が前記画壁に形成されると共に、当該第1の開口部に連なる第2の開口部が、該第1の開口部から前記球発射案内部の上端が位置する側へ向けて延在するよう形成され、
前記切断部が、前記第1および第2の開口部に臨むと共に、前記球発射経路に対して遊技球の直径以下となる間隔をあけて離間するよう前記収容部に設けられて、前記球送り経路から前記第1および第2の開口部を介して導かれた前記糸状体を前記切断部で切断し得るよう構成された
ことを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、球送り部から1個ずつ送り込んだ遊技球を、球発射案内部を介して遊技盤へ打ち出して遊技を行なう遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、遊技機の代表例の1つであるパチンコ機は、前後に開口する矩形枠状に形成されて遊技ホールの設置枠台に固定される固定枠としての外枠と、該外枠に対して開閉可能に支持されて遊技盤を着脱可能に保持する本体枠としての中枠と、該中枠の前側に開閉可能に支持されてパチンコ機前面を装飾すると共に遊技盤を透視保護するガラス板を備えた装飾枠としての前枠とを基本的に備えている。また、パチンコ機の正面には、遊技球を貯留する上球皿および下球皿が配設される一方、中枠の右下には、上球皿から供給される遊技球を発射位置へ1球ずつ供給する球送り装置や、発射位置にセットされた遊技球を遊技盤に向けて発射する発射装置等が配設されている。更に、前枠の正面右下部(下球皿の右側)に、球送り装置の球送り動作および発射装置の球発射動作を行なうハンドルユニットが配設されている。前記パチンコ機は、遊技者がハンドルユニットの操作部を回転操作することで球送り装置および発射装置が同期して作動し、該球送り装置および発射装置の協働により発射位置に送り込まれた遊技球を所定間隔毎に遊技盤の遊技領域へ打ち出してパチンコ遊技が行なわれる。そして、打ち出された遊技球が、遊技盤の遊技領域に配設された入賞口または入賞装置に入賞し、球センサで検知されることを条件として、所定数の遊技球が賞球として上球皿または下球皿へ払い出される。
【0003】
ところで、前記パチンコ機によるパチンコ遊技においては、様々な道具や器具を使用した不正行為の被害が報告されている。このような不正行為の一種に、縫い糸や釣り糸等の糸状体の一端を遊技球に連結し、該糸状体を連結した遊技球を、前記球送り装置および発射装置により遊技盤の遊技領域へ打ち出し、該糸状体の他端側をパチンコ機の外部から引張ったり緩めたりしながら適宜操作することで賞球を不正取得しようとする不正行為がある。具体的には、前記糸状体を操作して、該糸状体が連結された遊技球を遊技領域に配設された入賞口や入賞装置に入賞させ、該入賞口や入賞装置に配設された球センサーで何度も検知させて賞球を取得しようとする不正行為である。
【0004】
そこで、このような糸状体を使った不正行為を阻止する対策が提案されている。例えば、特許文献1には、入賞装置と入賞球検出器との間に配設された球樋におけるジグザグに延在形成されたセーフ球案内路の内側角部に切断部材を配設して、セーフ球案内路に通入した糸状体を切断部材で切断して該糸状体と遊技球とを分離することで不正行為を阻止する球通路構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2012−34854号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に開示された球通路構造は、糸状体を連結した遊技球が入賞装置に入賞して球樋のセーフ球案内路に到達すれば該糸状体を切断部材で切断することが可能であるが、遊技球がセーフ球案内路まで到達しなければ糸状体を切断することが不可能である。すなわち、前記糸状体を操作して、該糸状体が連結された遊技球を遊技領域における入賞口または入賞装置の近傍に停留させ、後から打ち込まれた遊技球を入賞口または入賞装置の方向へ弾かれ易くすることで入賞確率を高めて賞球を取得する不正行為は、前記球通路構造では阻止することができない。
【0007】
すなわち本発明は、従来の技術に係る遊技機に内在する前記課題に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、糸状体を使用した不正行為を阻止し得る遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本願の請求項1に係る発明は、
遊技球(PB)を1個ずつ発射位置(S)に向けて送り込む球送り部(K)と、前記発射位置(S)から発射された遊技球(PB)を遊技盤(D)の球導入部(37)に向けて案内する球発射案内部(51)とを備えた遊技機において、
金属板からなる切断部材(100)を備え、該切断部材(100)の切断部(101)が、前記球送り部(K)から前記球導入部(37)までの球移動経路(R)に臨んで、該球移動経路(R)に対して離間するよう配設されると共に、当該切断部(101)より前記球移動経路(R)側に設けられた接触防止部(123)により、前記発射位置(S)から発射された後に前記球移動経路(R)から当該切断部(101)の配設位置側に移動しようとする遊技球(PB)が当該切断部(101)に接触しないよう構成され、
前記切断部(101)は、前記切断部材(100)の一方縁から他方縁側に延在する線状の切込みを境とした両側に切断刃(106,107)を備えると共に、一方の切断刃(107)の板面が、当該切断部材(100)の一方縁側に向かうにつれて前記球移動経路(R)に近接すると共に他方の切断刃(106)の板面と交差する方向に延在して、両切断刃(106,107)が当該切断部材(100)の一方縁側に向かうにつれて互いに離間するよう形成され、
前記発射位置(S)から発射された遊技球(PB)に連結された糸状体(U)を両切断刃(106,107)の間に挟んで切断するよう構成されたことを要旨とする。
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本願の請求項2に係る発明は、
遊技球(PB)を1個ずつ発射位置(S)に向けて送り込む球送り部(K)と、前記発射位置(S)から発射された遊技球(PB)を遊技盤(D)の球導入部(37)に向けて案内する球発射案内部(51)とを備えた遊技機において、
金属板からなる切断部材(100)を備え、該切断部材(100)の切断部(101)が、前記球送り部(K)から前記球導入部(37)までの球移動経路(R)に臨んで、該球移動経路(R)に対して離間するよう配設されると共に、当該切断部(101)より前記球移動経路(R)側に設けられた接触防止部(123)により、前記発射位置(S)から発射された後に前記球移動経路(R)から当該切断部(101)の配設位置側に移動しようとする遊技球(PB)が当該切断部(101)に接触しないよう構成され、
前記切断部(101)は、前記切断部材(100)の一方縁から他方縁側に延在する線状の切込みを境とした両側に切断刃(106,107)を備えると共に、一方の切断刃(107)の板面が他方の切断刃(106)の板面と交差する方向に延在するよう形成され、前記切断刃(106,107)における当該切断部材(100)の一方縁に、前記切込みに連なる傾斜面部が形成され、
前記発射位置(S)から発射された遊技球(PB)に連結された糸状体(U)を両切断刃(106,107)の間に挟んで切断するよう構成されたことを要旨とする。
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本願の請求項3に係る発明は、
遊技球(PB)を1個ずつ発射位置(S)に向けて送り込む球送り部(K)と、前記発射位置(S)から発射された遊技球(PB)を遊技盤(D)の球導入部(37)に向けて案内する球発射案内部(51)とを備えた遊技機において、
金属板からなる切断部材(100)を備え、該切断部材(100)の切断部(101)が、前記球送り部(K)から前記球導入部(37)までの球移動経路(R)に臨んで、該球移動経路(R)に対して遊技球の直径以下となる間隔をあけて離間するよう配設されると共に、当該切断部(101)より前記球移動経路(R)側に設けられた接触防止部(123)により、前記発射位置(S)から発射された後に前記球移動経路(R)から当該切断部(101)の配設位置側に移動しようとする遊技球(PB)が当該切断部(101)に接触しないよう構成され、
前記切断部(101)は、前記切断部材(100)の一方縁から他方縁側に延在する線状の切込みを境とした両側に切断刃(106,107)を備えると共に、一方の切断刃(107)の板面が他方の切断刃(106)の板面と交差する方向に延在するよう形成され、
前記発射位置(S)から発射された遊技球(PB)に連結された糸状体(U)を両切断刃(106,107)の間に挟んで切断するよう構成されたことを要旨とする。
請求項1〜3の発明によれば、遊技球に連結された糸状体を、該遊技球が通過する球移動経路に臨むよう設けた切断部で切断することができる。従って、遊技盤へ打ち出された遊技球をパチンコ機の前側から糸状体で操作することが不可能となり、該糸状体を使用した不正行為を阻止することが可能である。
また、糸状体を連結した遊技球が球移動経路を通過する際に、該糸状体が一対の切断刃間に挟まれるようになるから、該切断刃により該糸状体を適切に切断することが可能である。
【0009】
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本願の請求項4に係る発明は、
遊技球(PB)を1個ずつ発射位置(S)に向けて送り込む球送り部(K)と、前記球送り部(K)に形成されて前記発射位置(S)へ向けて延在する球送り経路(R1)と、前記発射位置(S)から発射された遊技球(PB)を遊技盤(D)の球導入部(37)に向けて案内する球発射案内部(51)と、前記球送り経路(R1)の球送出口(80)に連通するよう前記球発射案内部(51)に沿って形成された球発射経路(R2)とを備えた遊技機において、
遊技球(PB)に連結された糸状体(U)を切断可能な切断部(101)を有する切断部材(100)を備え、
前記球送り経路(R1)を一方に形成すると共に他方に収容部(76)を形成する画壁(74)が設けられて、前記収容部(76)に前記切断部材(100)が配設され、
前記球送り経路(R1)および前記収容部(76)を連通させる第1の開口部(118,119)が前記画壁(74)に形成されると共に、当該第1の開口部(118,119)に連なる第2の開口部(114)が、該第1の開口部(118,119)から前記球発射案内部(51)の上端が位置する側へ向けて延在するよう形成され、
前記切断部(101)が、前記第1および第2の開口部(114,118,119)に臨むと共に、前記球発射経路(R2)に対して遊技球の直径以下となる間隔をあけて離間するよう前記収容部(76)に設けられて、前記球送り経路(R1)から前記第1および第2の開口部(114,118,119)を介して導かれた前記糸状体(U)を前記切断部(101)で切断し得るよう構成されたことを要旨とする。
請求項4の発明によれば、遊技球に連結された糸状体を切断部で切断することができる。従って、遊技盤へ打ち出された遊技球をパチンコ機の前側から糸状体で操作することが不可能となり、該糸状体を使用した不正行為を阻止することが可能である。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る遊技機によれば、糸状体を使用した不正行為を阻止し得る。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施例のパチンコ機の正面図である。
図2】実施例のパチンコ機を、中枠から前枠を開放すると共に遊技盤の遊技領域内を省略した状態で示す斜視図である。
図3】遊技盤および球発射装置を配設した中枠を、遊技盤の遊技領域内を省略した状態で示す正面図である。
図4】球発射装置を取り外した中枠の下枠部材を示す正面図である。
図5図2のV−V線位置で破断した中枠の下枠部材、球発射装置および球送り装置の断面図である。
図6】前枠に設置した球送り装置および中枠に設置した球発射装置の位置関係を示す背面図である。
図7】(a)は、球送り装置および球発射装置を前上方から見た斜視図であり、(b)は、球送り装置および球発射装置を後上方から見た斜視図である。
図8】切断部材が配設された球送り装置の正面図である。
図9】切断部材が配設された球送り装置の背面図である。
図10】(a)は、図8のXa−Xa線断面図であり、(b)は、図8のXb−Xb線断面図である。
図11】球送り装置の球送り動作を経時的に示す説明図であって、(a)は、球送り体が第1姿勢に保持されることで先行遊技球を待機させた状態を示し、(b)は、球送り体が第2姿勢に変位することで、先行遊技球を該球送り体に受け入れた状態を示し、(c)は、球送り体が第1姿勢に復帰することで、先行遊技球を送り出すと共に後行遊技球を待機させた状態を示している。
図12】(a)は、球送り装置からカバー部材および切断部材を分離した状態を前方から見た斜視図であり、(b)は、球送り装置からカバー部材および切断部材を分離した状態を後方から見た斜視図である。
図13】球送り装置からカバー部材および切断部材を分離して、カバー部材に設けたボスおよび支持リブを示した正面図である。
図14】(a)は、切断部材およびカバー部材の平面図、(b)は、切断部材およびカバー部材の正面図、(c)は、切断部材の右側面図、(d)は、切断部材およびカバー部材の背面図である。
図15】(a)は、切断部材を前方から見た斜視図であり、(b)は、切断部材を後方から見た斜視図である。
図16】糸状体を連結した遊技球を、球発射装置により遊技盤に向け発射させた際に、球送り経路および球発射経路へ引き込まれた該糸状体が遊技球の移動に伴って切断部へ案内される様子を、図6のY−Y線で破断した状態で示す説明図である。
図17】糸状体を連結した遊技球を、球発射装置により遊技盤に向け発射させた際に、球送り経路および球発射経路へ引き込まれた該糸状体が遊技球の移動に伴って切断部へ案内される様子を、後方から見た説明図である。
図18】糸状体が切断部で切断された遊技球が遊技盤に向け発射される様子を、図6のY−Y線で破断した状態で示す説明図である。
図19】(a)は、変更例に係る切断部を備えた球送り装置の正面図であり、(b)は、変更例に係る切断部の作動態様を概略的に示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
次に、本発明に係る遊技機につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。なお、実施例では、遊技球としてパチンコ球を用いて遊技を行うパチンコ機Pを例に挙げて説明する。また、以下の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」とは、図1に示すようにパチンコ機Pを前側(遊技者側)から見た状態で指称する。
【実施例】
【0013】
(パチンコ機の概略構成について)
実施例に係るパチンコ機Pは、図1および図2に示すように、遊技ホールに設けられた「島」とも称される設置枠台(図示せず)に固定される固定枠としての外枠Aと、該外枠Aに対して着脱および開閉可能に枢支された本体枠としての中枠Bと、該中枠Bに着脱交換可能に取付けられて所要の遊技領域30が画成された遊技盤Dと、中枠Bの前面側に着脱および開閉可能に枢支され、該中枠Bに配設した遊技盤Dを透視保護する透明板22が配設される前枠Cとを備えている。前枠Cには、遊技球を貯留可能な上球皿Eが前記透明板22の配設部位の下方前側に組付けられ、遊技球を貯留可能な下球皿Fが上球皿Eの下方に組付けられている。また、前枠Cにおける前側右下部には、中枠Bに組付けた球発射装置Jおよび前枠Cに組付けた球送り部としての球送り装置Kを作動させるハンドルユニットGが組付けられており、該ハンドルユニットGを回動操作すると上球皿Eに貯留された遊技球を、球送り装置Kを介して球発射装置Jの発射位置S(図6参照)へ1個ずつ送り込み、該発射位置Sにセットされた該遊技球PBを、該球発射装置Jにより遊技盤Dの遊技領域30に向けて打ち出すよう構成されている。なお、球送り装置Kの入口部から、球発射装置Jを通過して、遊技盤Dの後述する球導入経路(球導入部)37の入口部までが、球送り経路R1、球発射経路R2および球飛翔経路R3からなる球通過経路Rとされている(図2図6参照)。
【0014】
(中枠)
前記中枠Bは、図2図4に示すように、上縁をなす上枠部材10と、下縁をなして、球発射装置J等が設置された下枠部材11と、左側縁をなす左枠部材12および右側縁をなす右枠部材13から構成され、全体が外枠Aの開口に整合する矩形枠状に形成される。中枠Bには、遊技盤Dを前側から着脱可能に設置し得る遊技盤保持部14が設けられている。そして中枠Bは、外枠Aの左上端部および左下に設けられたヒンジ機構15,15を介して該外枠Aに枢支され、中枠Bは外枠Aに対して左側端部を中心として開閉し得るようになっている。なお中枠Bは、上下左右の各枠部材10,11,12,13が一体成形されたものでもよい。
【0015】
(設置面部)
図4に示すように、前記中枠Bの下枠部材11には、左右方向の略中央位置に設置面部16が形成されており、図2および図3に示すように、該設置面部16に球発射装置Jが組付けられている。設置面部16は、前後方向において遊技盤保持部14に保持した遊技盤Dの盤面と略同一平面上に位置するよう形成されて、球発射装置Jを保持する複数の取付ボス17が前方に向けて形成されており、該球発射装置Jは、その後面を設置面部16に対向させた姿勢で該取付ボス17にねじ込んだネジにより固定される。また、設置面部16には、図4および図5に示すように、球発射装置Jの発射レール51の上面後側に臨む位置に、該発射レール51の傾斜に合わせて左上がりに延在するガイド部材25が配設されている。ガイド部材25には、前方へ突出して発射レール51の上方に臨むガイド片25Aが、左上がりの傾斜状に形成されている。すなわち、取付ボス17に球発射装置Jを組付けた状態では、発射レール51に沿って球移動経路Rの球発射経路R2を移動する遊技球PBがガイド片25Aの前端に接触するようになっており、該ガイド部材25は、発射レール51の後方へ遊技球PBが落下することを防止する。また、設置面部16には、取付ボス17に組付けた球発射装置Jにおける発射レール51の上方に臨む位置に、発射レール51に対して1個の遊技球が通過し得る間隔で該発射レール51に略平行に延在する庇状のガイド壁18が突設されており、遊技球PBが該発射レール51から浮き上がるのを規制するように構成されている。更に、中枠Bにおける設置面部16の左方には、下球皿Fに連通する球戻し通路19が形成されており、球発射装置Jにより発射されて遊技盤Dの遊技領域30へ到達しなかった遊技球PBが、ファール球として該球戻し通路19を介して下球皿Fへ回収されるようになっている。
【0016】
(前枠)
前記前枠Cは、図1および図2に示すように、中枠Bの外郭形状に略合致する矩形板状に形成されると共に前後方向に開口する開口部20Aが開設された基体部20の前面に、開口部20Aを囲繞する形状に形成されると共に電飾部材等が配設された装飾部材21や、上球皿Eおよび下球皿Fが配設されている。基体部20は、アルミやスチール等の剛性を有する金属部材で構成されており、開口部20Aに臨むように透明板22が組付けられている。そして前枠Cは、中枠Bの左側部に配置された第2ヒンジ機構(図示せず)を介して該中枠Bに対し開閉自在に枢支されると共に、中枠Bに前方から閉成した際には、遊技盤保持部14に設置した遊技盤Dの遊技領域30に開口部20Aが整合するよう構成されている。また、図2に示すように、基体部20における上球皿Eの球出口に対応する位置に、球送り装置Kの装着部23が設けられている。更に、基体部20に設けられた装着部23の下方において、球発射装置Jの発射ソレノイド52(後述)に整合する位置には、該発射ソレノイド52より一回り大きい円形の開口部24が形成されており、前枠Cを中枠Bへ閉成させるに際し、発射ソレノイド52が該開口部24を介して基体部20の前側へ突出し得るようになっている。
【0017】
(上球皿および下球皿)
前記上球皿Eは、図1および図2に示すように、基体部20に固定されると共に多数の遊技球を貯留し得る球貯留部を備えた球皿本体40と、球皿本体40の前側に配設される装飾カバー部材41とを備えている。球皿本体40は、前方へ円弧状に突出すると共に上方に開放され、上部開口の前部には、球貸し時に操作される球貸ボタンや遊技演出時に操作される操作ボタン等を備えた操作盤42が配設されている。そして、球皿本体40の球貯留部は、右方へ下方傾斜すると共に、右方にいくにつれて前後幅が徐々に小さくなって装着部23の前方まで延在しており、遊技球を1列に整列させた状態で球送り装置Kに供給し得るようになっている。また、前記下球皿Fは、図1に示すように、該基体部20に固定されると共に多数の遊技球を貯留し得る球貯留部を備えた球皿本体(図示せず)と、球皿本体の前側に配設される装飾カバー部材43とを備えている。そして下球皿Fは、球貯留部の底部に形成した球抜き開口(図示せず)を開閉するシャッター44を備えており、該球貯留部に貯留された遊技球を下方へ放出可能となっている。
【0018】
(ハンドルユニット)
前記下球皿Fの装飾カバー部材43の右側には、図1に示すように、当該パチンコ機Pにおいてパチンコ遊技を行なう際に回動操作するハンドルユニットGが配設されている。ハンドルユニットGは、球送り装置Kの球送りソレノイド83および球発射装置Jの発射ソレノイド52の作動させるための回動操作部材45を備えており、該回動操作部材45の回動量を調整することで、発射ソレノイド52の励磁力を強弱調整して遊技球の発射速度を調整し得るようになっている。
【0019】
(遊技盤)
前記遊技盤Dは、図1図3に示すように、略円形状に湾曲する外レール31および内レール32が盤面(前面)に配設されて、外レール31および内レール32の内側に遊技領域30が画成されている。遊技領域30内には、図柄変動を表示する図柄表示装置、図柄表示装置における図柄変動の契機となる始動入賞装置、図柄表示装置において特別遊技条件が成立した際に開放される特別入賞装置、遊技釘および回転案内具等の図示省略した各種遊技用部品が配置されている。また、外レール31および内レール32は、遊技球が通過可能な距離だけ離間するよう構成されて、球発射装置Jから発射された遊技球が通過する球導入通路(球導入部)37が画成されている。ここで、球導入通路37は、遊技盤Dの下端において左右中央より左寄りの位置で下方に開口すると共に(図2図3参照)、遊技盤Dの左上部位置で遊技領域30内に開口しており、球発射装置Jから発射されて球導入通路37を通過した遊技球を、遊技領域30内の上部に案内するようになっている。そして、遊技領域30に打出された遊技球が、始動入賞装置、特別入賞装置およびその他の入賞口に入賞することで、所定数の遊技球が賞球として払い出される。
【0020】
(球発射装置)
前記球発射装置Jは、図3図6および図7に示すように、設置面部16の取付ボス17にネジにより固定される平板状の取付ベース部材50と、取付ベース部材50の後面側に配置される球発射案内部としての発射レール51と、取付ベース部材50の前面側に配置される回転式駆動手段としての発射ソレノイド52と、発射ソレノイド52の回転軸52Aに取付けられて取付ベース部材50の後面側に位置する打球杆53とを備えている。取付ベース部材50には、設置面部16に設けたネジ孔にねじ込まれるネジが挿通可能なネジ挿通孔54が複数形成されると共に、該取付ベース部材50の下部には、発射ソレノイド52の回転軸52Aが挿通する挿通孔(図示せず)が形成されている。
【0021】
前記発射レール51は、図6図7(b)および図10(a)に示すように、遊技盤Dの球導入通路37に向けて左上がりに傾斜した姿勢で、取付ベース部材50の後面上部に取付けられ、該発射レール51の上面に沿った部分が、球送り装置Kの入口部から遊技盤Dの球導入経路37の入口部まで遊技球が移動する経路となる球移動経路Rを構成する球発射経路R2とされている。発射レール51に沿って球発射経路R2を移動した遊技球PBは、球移動経路Rにおける該発射レール51の上端から球導入通路37の入口まで延在する球飛翔経路R3を飛翔した後、外レール31に沿って遊技盤Dの上部まで移動する。発射レール51は、長手方向と直交する短手方向の断面形状が略M字形に形成され(図5図7(b))、長手方向に延在すると共に短手方向の断面形状が略V字形の球案内面部51Aと、該球案内面部51Aの後縁から垂直下方へ折曲げて形成された取付板部51Bとを備えている。取付板部51Bには、発射レール51の長手方向に離間する複数の通孔(図示せず)が穿設されており、前記取付ベース部材50の後面から後方へ突設した位置決めボス(図示せず)を各通孔に整合させ、該位置決めボスのネジ孔に通孔を介してねじ込んだネジ55により、発射レール51が取付ベース部材50に固定されている。
【0022】
前記取付ベース部材50の後面側には、図6および図7(b)に示すように、発射レール51の下端側(右端)の上方位置に、右方に向かうにつれて下方へ変位して該発射レール51に近づくように形成された球規制部56Aを備える球規制部材56が取付けられている。ここで、球規制部56Aと発射レール51との間隔は、該発射レール51の下端側が遊技球PBの直径より小さく設定されており(図18参照)、これにより球規制部56Aと発射レール51との間に入り込んだ遊技球PBは、球規制部56Aと発射レール51の球案内面部51Aとで上下から挟まれて停止するようになっている。そして、球規制部56Aと発射レール51とにより挟まれて停止した位置が、打球杆53により遊技球PBを遊技盤Dに向けて発射する際の発射位置Sとされる。また、取付ベース部材50の後面側において、発射レール51の下端側の下方には、打球杆53を位置規制する上ストッパ57が設けられると共に、発射ソレノイド52の右方に、該打球杆53を位置規制する下ストッパ58が設けられている。上ストッパ57および下ストッパ58は、ゴムやウレタン等の弾性部材で形成されており、打球杆53の衝突による衝撃を緩衝すると共に衝突による異音の発生を防止するようになっている。
【0023】
前記打球杆53は、図6および図7に示すように、所要長の棒状部材であって、一方の端部が発射ソレノイド52の回転軸52Aに固定されると共に、他方の端部にコイルスプリングからなる弾発部59が設けられている。打球杆53は、上下のストッパ57,58の間に臨むように配設され、発射ソレノイド52の非励磁(消磁)状態においては、該発射ソレノイド52の回転軸52Aから右方向に延在して下ストッパ58に上方から当接する初期位置に保持され(図6に2点鎖線で示す)、発射ソレノイド52が励磁制御されると、上ストッパ57に右方から当接する打球位置まで回動する(図6に実線で示す)。そして、打球杆53の打球位置においては、弾発部59が発射レール51と球規制部56Aとの間から発射位置Sに突出するようになり、該発射位置Sにセットされた遊技球PBを発射レール51に沿って発射するように構成されている。
【0024】
(球送り装置)
前記球送り装置Kは、球発射装置Jの打球作動とタイミングを合わせて球送り作動を行ない得る電動制御形態のものであって、図7図9に示す如く、球移動経路Rを構成する球送り経路R1が画成されたケース部材70に、後述する球送り機構部82が配設され、全体がカセット形式に構成されている。そして球送り装置Kは、前枠Cの基体部20に設けられた装着部23に対して後方から組付けられて、前枠Cを中枠Bに対して前方から閉成すると球発射装置Jの前側に位置し、球送り経路R1の球送出口(開口部)80が発射位置Sの左上方において発射レール51の球案内面部51Aより上方で開口するよう構成されている(図6参照)。なお、図6は、球送り装置Kを後方から見ているため、球送出口80は発射位置Sの右上方となっている。また、球送り装置Kには、後述するように、切断部材100が配設されている。
【0025】
(ケース部材)
前記ケース部材70は、図8図13に示すように、前方および下方へ開口する横長で略矩形箱状の本体部71と、本体部71の左縁から左方へ延出すると共に該本体部71の右縁から右方へ延出した固定板部72と、本体部71の上縁から上方へ延出した取付板部73とを備えている。ケース部材70は、本体部71における左右方向の略中央に、該本体部71の後壁71Aから前方へ延出すると共に上下に延在する区画壁74が設けられ、該区画壁74より右側部分が、球送り機構部82を配設する第1収容部75とされると共に、該区画壁74から左側部分が、切断部材100を配設する第2収容部76とされている。そして、第1収容部75の区画壁74に沿った部位に、球移動経路Rを構成する球送り経路R1が画成されている。
【0026】
(球送り経路)
前記球送り経路R1は、図5図7(a)、図8図10に示すように、第1収容部75の区画壁74の沿う部位に、1個の遊技球PBが通過し得る幅に形成され、該ケース部材70の上下方向中間より上方に設けられた球通入路77と、球通入路77の下方に位置して該球通入路77に対し右方へオフセットして設けられた球通出路78とで構成されている。すなわち球送り経路R1は、球通出路78が球通入路77に対して遊技球PBの半径程度だけ右方へずれて形成されており、前記区画壁74の上下中央には段部79が形成されている。球通入路77は、段部79より上方において区画壁74から右方に位置する通路壁77Aにより後方が塞がれていると共に、ケース部材70の前方に開口しており、球送り装置Kを装着部23に組付けると上球皿Eの球出口に後方から臨むようになる。球通出路78は、後壁71Aに形成した矩形状の球送出口80を介して後方へ開口しており、球送り装置Kを組付けた前枠Cを中枠Bに対して閉成した際に、該球通出路78が球発射装置Jにおける発射位置Sの左上方に位置するようになる(図6図7(b)、図17参照)。従って、上球皿Eから供給される遊技球PBは、球送り経路R1における球通入路77に入り、該球通入路77から球通出路78へ移動した後、球送出口80を介して発射位置Sへ送り出される。
【0027】
(球送り機構部)
前記球送り機構部82は、図8および図9に示すように、駆動手段としての球送りソレノイド83と、ケース部材70の右端に前方へ延出するよう設けられた支軸85に回転可能に支持された昇降傾動式の球送り体84とを備えている。球送りソレノイド83は、磁力発生部(ボビン)86と、磁力発生部86に貫通するコ字型の鉄心87とを備えており、鉄心87の両端に位置する磁着部87A,87Aを下方に指向させた状態で、磁力発生部86をケース部材70における取付板部73の後側にネジで固定されている。このような球送りソレノイド83は、電気を印加することで磁力発生部86に磁力が発生し、該磁力が鉄心87の各磁着部87A,87Aに集中的に作用するよう構成されている。なお、各磁着部87A,87Aは、本体部71の上壁71Bに形成された開口を介して第1収容部75内の上方に臨んでいる(図7(b)参照)。
【0028】
前記球送り体84は、合成樹脂製の一体成形部材であって、図7(a)、図8および図9に示すように、ブロック状の本体90と、本体90の右上部に設けられて前記支軸85が前後に挿通する枢支部91と、本体90の左上部から左方へ突設された規制部92と、本体90の左下部から左方へ突設された球受け部93とを備えている。そして、本体90の左縁において前記規制部92と球受け部93との間には、遊技球PBを収容可能な凹部95が形成されている。また、本体90の右下部には、ケース部材70の後壁71Aに設けた第1ストッパ81に左方から当接する第1当接部94が形成されていると共に、該本体90に形成された開口には、該後壁71Aに設けた第2ストッパ88に右方から当接する第2当接部97が形成されている。更に、本体90の上面には、球送りソレノイド83の磁着部87に対して下方から対向する金属製の磁性片96が配設されている。球送り体84は、枢支部91に支軸85が挿通することで、球送り経路R1の球通入路77に規制部92を臨ませると共に記球通出路78に球受け部93を臨ませた姿勢で、本体部71の第1収容部75に収容される。
【0029】
前記球送り体84は、球送りソレノイド83の駆動による励磁・消磁制御に伴い、本体90が支軸85を中心として揺動変位する。すなわち、球送りソレノイド83の消磁状態においては、図11(a)および図11(c)に示すように、球送り体84の自重により該図11(a)において反時計方向へ回転し、第1当接部94が第1ストッパ81に当接した第1姿勢に保持される。球送り体84の第1姿勢においては、規制部92が略水平に延出した状態となり、該規制部92の先端と区画壁74の段部79右端との間隔が、遊技球PBの直径より小さくなるよう構成されており、球送り経路R1の球通入路77に入った遊技球PBを、規制部92と段部79とにより球通入路77内に待機させるようになっている。
【0030】
一方、球送りソレノイド83が励磁制御された状態では、図11(b)に示すように、磁性片96が該球送りソレノイド83の磁着部87に磁力吸引されることで図11(a)に示す状態から時計方向へ回転して、第2当接部97が第2ストッパ88に当接した第2姿勢に保持される。球送り体84の第2姿勢においては、規制部92が右上方へ旋回移動して左上がり姿勢となり、該規制部92の先端と区画壁74の段部79右端との間隔が、遊技球PBの直径より大きくなるよう構成されており、球送り経路R1の球通入路77内で待機していた遊技球PBが該規制部92と段部79との間から球通出路78へ落下することを許容する。また、球送り体84の第2姿勢においては、球受け部93が上方へ移動しており、該球受け部93の上端と球送出口80の上縁部80Aとの間隔が、遊技球PBの直径より小さくなるよう構成されている。従って、球送り経路R1の球通出路78に入った遊技球PBは、球受け部93と球送出口80の上縁部80Aとにより、球送り体84の凹部95へ収容された状態で該球通出路78内に保持されるようになっている。
【0031】
更に、球送り体84が第2姿勢において球送りソレノイド83が消磁制御されると、該球送り体84が、自重および保持した遊技球PBの重さにより第1姿勢に変位する。この第1姿勢においては、球受け部93の上端と球送出口80の上縁部80Aとの間隔が、遊技球PBの直径より大きくなるよう構成されている。従って、球送り経路R1の球通出路78に待機していた遊技球PBは、球送出口80を介して発射位置Sへ移動することが許容される。なお、図7(b)および図9に示すように、球受け部93の上面は後下がりの傾斜状に形成されており、凹部95に保持されていた遊技球は、該球受け部93の上面を後方へ転動し易くなっている。
【0032】
従って、実施例の球送り装置Kは、ハンドルユニットGでの操作に基づく駆動制御部(図示省略)でのパルス制御により、球送りソレノイド83が設定時間毎に励磁・消磁されるように駆動することで、球送り体84が支軸85を中心として第1姿勢(図11(a)参照)および第2姿勢(図11(b)参照)の間で揺動変位し、上球皿Eから供給される遊技球PBを、1個ずつ発射位置Sへ送り出すことができる。
【0033】
(糸状体切断構造)
実施例のパチンコ機Pでは、図6図11図16図18に示すように、遊技球PBに一端が連結された縫い糸や釣り糸等からなる糸状体Uを切断可能な切断部101を球移動経路Rに臨むように設け、該切断部101で該糸状体Uを切断するよう構成されている。ここで実施例では、球送り装置Kのケース部材70に、切断部101を備えた切断部材100が配設されており、糸状体Uを連結した遊技球PBを球送り装置Kおよび球発射装置Jにより遊技盤Dに向けて通常通り発射した際に、該切断部101で該糸状体Uを切断するようになっている。これにより、糸状体Uを連結した遊技球PBを遊技盤Dの遊技領域30内へ打出して、該糸状体Uを適宜操作することで賞球を不正取得しようとする不正行為を防止することが可能となっている。
【0034】
ここで、実施例のパチンコ機Pは、図10(a)および図16に示すように、球送り装置Kが組付けられた前枠Cを球発射装置Kが組付けられた中枠Bに対し閉成して、球送り装置Kを球発射装置Jに整合させた状態では、発射位置Sに向け延在する球送り装置Kの球送り経路R1と、発射位置Sから球導入通路37に向け延在する球発射装置Jの球発射経路R2とが、互いに交差する方向に延在するよう構成されている。すなわち、球移動経路Rにおける球送り経路R1と球発射経路R2とは、上方から見ると略L字形に延在している。このような球移動経路Rの形態では、糸状体Uが連結された遊技球PBが、打球杆53により発射位置Sから発射されて発射レール51に沿って球発射経路R2を移動すると、球送り経路R1から球発射経路R2へ引き込まれた当該糸状体Uは、図16に示すように、球送り経路R1と球発射経路R2との境界部に位置する球送出口(開口部)80において、該球発射経路R2の上端側に位置する角縁部80Bの方向へ引っ張られるようになる。従って、実施例のパチンコ機Pでは、球送り装置Kのケース部材70に設けた第2収容部76に切断部材100を配設して、該切断部材100に設けた切断部101を、球送出口80における球発射経路R2の上端側に位置する角縁部80Bに臨ませ、該角縁部80B側へ移動した糸状体Uを該切断部101で切断するよう構成されている。
【0035】
(切断部材)
前記切断部材100は、図12図15に示すように、例えば金属製の薄板を、プレス成形技術により所要外形形状に打ち抜くと共に折曲げて成形した板金部材である。前記切断部材100は、ケース部材70の後壁71Aに固定される固定板部102と、固定板部102の右縁から後方へ折曲すると共に右方へ折曲することで該固定板部102の右後方に位置する刃形成部103とを備えており、該刃形成部103に切断部101が形成されている。固定板部102には、当該切断部材100をケース部材70に固定するネジ117が挿通するネジ挿通孔104が形成されると共に、該ネジ挿通孔104の上方および下方に、位置決め孔105,105が形成されている。
【0036】
(切断部)
前記切断部101は、図14および図15に示すように、刃形成部103の上端に隣接して設けられた第1切断刃106と、該第1切断刃106の下側に隣接して設けられた第2切断刃107とから構成されている。第1切断刃106は、刃形成部103と同一平面に形成されて右方へ延出していると共に、第2切断刃107は、刃形成部103を後方へ所要角度に折曲げて形成され、第1切断刃106に対して右斜め後方へ延出している(図14(a)参照)。従って、第1切断刃106と第2切断刃107とは、上方から見ると右方に開放した鋭角なV字状に形成されている。第1切断刃106の水平に延在する下縁および第2切断刃107の水平に延在する上縁は、尖端形状または角張った形状に形成された刃部106A,107Aとなっており、第1切断部101と第2切断部101との間に糸状体Uが挟み込まれると、第1切断刃106の刃部106Aまたは第2切断刃107の刃部107Aで該糸状体Uを切断することができる。なお、第1切断刃106の右下角部および第2切断刃107の右上角部は、斜めに面取りされていて、第1切断刃106と第2切断刃107との間に糸状体Uを導き易くなっている。
【0037】
前記球送り装置Kのケース部材70は、図12および図13に示すように、切断部材100を取付けるための構成として、後壁71Aにおける第2収容部76に臨む部位に、ネジ孔111を形成したボス110が前方へ突出するよう形成されており、ネジ117が該ネジ孔111に螺合されるようになっている。また、後壁71Aにおけるボス110の上方および下方には、左右に延在する支持リブ112,112が前方へ突出するよう形成されている。また、上下の各支持リブ112,112の前端には、位置決めピン113,113が前方へ突出するよう形成されており、切断部材100の固定板部102に形成された各位置決め孔105,105に、各位置決めピン113,113が対応して突入するようになっている。
【0038】
また、図10(a)、図10(b)、図12(b)および図13に示すように、後壁71Aにおける第2収容部76に臨む部位において、区画壁74の段部79の後方となる部位には、球送出口80に対し左上方に隣接する開口部114が形成されている。また、後壁71Aには、球送出口80の左上角部から左方へ延在して開口部114に開口する第1スリット118が形成されており、球送出口80と開口部114とは該第1スリット118を介して連通している。更に、図10(b)および図13に示すように、球通入路77の後側に位置する前記通路壁77Aにおいて、段部79の上方に隣接する部位には、該段部79に沿って左方へ延在する第2スリット119が形成されており、第2収容部76における切断部101が配設される部位と球通入路77とが該第2スリット119を介して連通している。なお、第2スリット119は、第1スリット118と連通している。そして、第2収容部76に配設された切断部材100の切断部101は、図8図10に示すように、第1スリット118を介して球送出口80の角縁部80Bに臨み、第2スリット119を介して球送り経路R1に臨んでいると共に、開口部114を介して球発射経路R2に臨んでいる。
【0039】
(糸状体案内構造)
前記ケース部材70における球送出口80の上縁部80Aおよび角縁部80Bは、球発射装置Jによる遊技球PBの発射に伴い、糸状体Uを切断部101に向けて案内する案内部として機能するよう構成されている。すなわち、球送出口80の上縁部80Aは、図8図9および図13に示すように、左右方向に延在すると共に、左端において第1スリット118に連設されている。従って、球送出口80の上縁部80Aは、糸状体Uを連結した遊技球PBが発射レール51に沿って球発射経路R2を左上方へ移動する際に該糸状体Uが接触すると、糸状体Uを第1スリット118に向けて左方へ案内することができるから、該第1スリット118に臨む切断部101に該糸状体Uを好適に案内し得る。また、球送出口80の上縁部80Aは、図8図9および図13に示すように、上下方向に延在すると共に、上端において第1スリット118に連設されている。従って、球送出口80の角縁部80Bは、糸状体Uを連結した遊技球PBが発射レール51に沿って球発射経路R2を左上方へ移動する際に該糸状体Uが接触すると、糸状体Uを第1スリット118に向けて上方へ案内することができるから、該第1スリット118に臨む切断部101に該糸状体Uを好適に案内し得る。
【0040】
(カバー部材)
前記第2収容部76には、図8図9図12および図14に示すように、ケース部材70の後壁71Aと切断部材100との間に配設されて開口部114に臨み、球移動経路Rの球発射経路R2と切断部101との間に位置するカバー部材120が配設されている。カバー部材120は、ネジ117が挿通するネジ孔122が形成されてボス110に当接する固定部121と、該固定部121の右上部から右方へ延出して開口部114に臨むカバー部123とを備えている。従って、カバー部材120は、ネジ117を利用してボス110に固定するとカバー部123が開口部114に臨み、該開口部114側へ延出する第2切断刃107を球発射経路R2から被覆し、球発射経路R2に沿って移動する遊技球PBが、切断部101の第1切断刃106および第2切断刃107に接触するのを防止し得る。なお、カバー部123の右側は、後方へ斜めに延出する第2切断刃107の角度に合わせて後方へ傾斜する傾斜面123Aが形成されている。
【0041】
実施例の切断部材100は、前述したように、第1切断刃106および第2切断刃107が先端に向かうにつれて離間したV字状に形成されているから、切断部101は、球送出口80の前記角縁部80Bに向け開口すると共に、開口から離れるにつれて(両切断刃106,107の基部に近づくにつれて)間隔が徐々に狭くなっている。従って切断部材100は、発射レール51に沿って球発射経路R2を移動する遊技球PBにより角縁部80B側へ引っ張られた糸状体Uが、第1切断刃106および第2切断刃107の間へ入り易くなっており、第1切断刃106および第2切断刃107の間に挟まれた糸状体Uを両切断刃106,107で確実に切断し得るよう構成されている。
【0042】
また、図5図16および図18に示すように、前枠Cを中枠Bに対し閉成して球送り装置Kが球発射装置Jの前側に位置した状態では、発射レール51の後側に位置するガイド部材25におけるガイド片25Aの前端と、該発射レール51の前側に位置するカバー部材120のカバー部123の後面との前後方向での間隔Lは、遊技球PBの直径より僅かに大きく設定されている。これにより、発射位置Sから発射された遊技球PBは、発射レール51に沿って球発射経路R2を移動する際に、必ず切断部101の直ぐ後側を通過するようになっている。従って、遊技球PBに糸状体Uが連結されていた場合には、該糸状体Uが切断部101の直ぐ後側を必ず通過するから、該糸状体Uが第1スリット118を介して開口部114へ移動して、切断部101の第1切断刃106および第2切断刃107の間に挟み込まれ易く構成されている。また、切断部101は、発射レール51の球案内面部51Aの直ぐ上側に位置し(図17参照)、球発射経路R2を移動する遊技球PBの正面に位置していることからも、該遊技球PBに連結された糸状体Uが切断部101の第1切断刃106および第2切断刃107の間に挟み込まれ易く構成されている。
【0043】
〔実施例の作用〕
次に、実施例に係るパチンコ機Pの作用について説明する。
【0044】
実施例のパチンコ機Pは、パチンコ遊技を行なう際に、遊技者がハンドルユニットGの回動操作部材45を回動させて発射操作を行なうと、球送り装置Kの球送りソレノイド83および球発射装置Jの発射ソレノイド52が所定のタイミングで駆動制御され、上球皿Eの球皿本体40に貯留されている遊技球を1個ずつ遊技盤Dの遊技領域30へ発射する。すなわち球送り装置Kは、図11(a)〜図11(c)に示すように、球送りソレノイド83が励磁・消磁制御されることで球送り体84が第1姿勢と第2姿勢との間を揺動変位し、上球皿Eの出口から球送り経路R1の球通入路77に移動した先行の遊技球PBを、球送り体84が第1姿勢において該球通入路77内で待機させ、該球送り体84が第2姿勢に姿勢変位すると球通出路78へ移動させ、該球送り体84が再び第1姿勢に戻る際に該球通出路78から球送出口80を介して球発射装置Jの発射位置Sへ送り出すと共に、後行の遊技球PBを球通入路77内で待機させる。
【0045】
前記球発射装置Jは、発射ソレノイド52が励磁・消磁制御されることで、打球杆53が初期位置と打球位置との間を回動変位し、球送り装置Kから送り出されて発射位置Sにセットされた遊技球PBを、打球杆53が初期位置から打球位置へ回動することで発射レール51に沿って発射する。打球杆53により発射された遊技球PBは、発射レール51に沿って球発射経路R2を移動した後、球飛翔経路R3を移動して遊技盤Dの球導入経路37へ飛翔すると共に、外レール31に沿って上昇して該遊技盤Dの遊技領域30内の上部へ打ち込まれる。そして遊技球PBは、遊技領域30内を流下して、その一部が始動入賞装置33や特別入賞装置34に入賞し、入賞せずに遊技領域30の下部まで流下した遊技球PBはアウト球として機外へ排出される。
【0046】
そして、糸状体Uの一端が連結された遊技球PBが球送り装置Kの球送り経路R1へ供給された場合には、通常の球送り装置Kの球送り動作および球発射装置Jの打球動作により、糸状体Uが連結された当該遊技球PBは、球送り装置Kの球送り経路R1および球発射装置Jの球発射経路R2を移動して遊技盤Dに向けて発射される。これにより、遊技球PBに連結された糸状体Uは、該遊技球PBの球移動経路R2での移動に追従して球送り装置Kの球送り経路R1および球発射装置Jの球発射経路R2に引き込まれるようになる。
【0047】
ここで、図16に示すように、球送り経路R1および球発射経路R2からなる球移動経路Rは、球発射経路R2が球送り経路R1に対して交差する方向へ延在して略L字形に延在しているから、遊技球PBが発射レール51に沿って球発射経路R2を移動することで、糸状体Uは、球送出口80の上縁部80Aまたは角縁部80Bに適宜接触して、第1スリット118および第2スリット119側へ案内される。そして、図16および図17に示すように、第1スリット118および第2スリット119側へ案内された糸状体Uは、該第1スリット118および第2スリット119に沿って左方へ移動した後に開口部114内へ移動し、切断部101における第1切断刃106と第2切断刃107との間に挟み込まれる。従って糸状体Uは、図18に示すように、第1切断刃106および第2切断刃107で挟まれた部分が両切断刃106,107により切断され、該糸状体Uの該切断部分より球送り経路R1側に延在する部分が該遊技球PBから分離される。
【0048】
従って、実施例のパチンコ機Pによれば、糸状体Uの一端を連結した遊技球PBを、球送り装置Kおよび球発射装置Jにより遊技盤Dの遊技領域30に向けて発射した際に、球移動経路Rを通過する該遊技球PBに引っ張られた該糸状体Uを、切断部材100における該球移動経路Rに臨ませた切断部101の第1切断刃106または第2切断刃107で切断することができる。これにより、糸状体Uを連結した遊技球PBが遊技盤Dの遊技領域30へ到達する前に、糸状体Uを遊技球PBから分離させることができる。従って、遊技盤Dの遊技領域30へ打ち込まれた遊技球PBを、球送り装置Kの球送り経路R1からパチンコ機Pの前側へ引き出された糸状体Uで操作することが不可能となり、該糸状体Uを使用して賞球を不正に獲得しようとする不正行為を好適に阻止することが可能である。
【0049】
そして、球送り装置Kのケース部材70は、球送出口80の上縁部80Aおよび角縁部80Bにより、遊技球PBの発射に伴い切断部101に向けて糸状体Uを案内して、該切断部101の第1切断刃106および第2切断刃107により該糸状体Uに適切に切断することができる。しかも切断部101は、球送り経路R1における球発射経路R2に連通する球送出口80において、該球発射経路R2の上端側に位置する角縁部80Bに臨む側に配設されているから、糸状体Uを連結した遊技球PBが球発射経路R2を移動することで角縁部80B側へ案内された該糸状体Uを、切断部101側へ適切に導いて切断することができる。
【0050】
また切断部101は、球移動経路Rに向け開口すると共に該開口から離れるにつれて徐々に間隔が狭くなるよう形成された一対の第1切断刃106および第2切断刃107から構成されているから、糸状体Uを連結した遊技球PBが球移動経路Rを通過する際に、該糸状体Uが切断部101の開口を介して両切断刃106,107間に挟まれるようになり、第1切断刃106および第2切断刃107により該糸状体Uを適切に切断することが可能である。
【0051】
更に、球移動経路Rの球発射経路R2と切断部101との間に、カバー部材120のカバー部123が臨んでいるから、遊技球PBが該切断部101に接触することが該カバー部123により防止される。これにより、遊技球PBの接触による切断部101の摩耗、変形または破損が防止され、切断部101の切断機能を長期に亘って維持することができる。また、遊技球PBが発射レール51に沿って勢いよく発射され、該遊技球PBに連結されて球送り経路R1から球発射経路R2へ引き込まれる糸状体Uが第2切断刃107に接触した場合でも、カバー部123により該第2切断刃107が開口部114側へ変位することが防止され、切断部101の変形や破損が防止される。
【0052】
〔変更例〕
なお、本発明に係る遊技機の構成としては、前述した実施例に示したものに限らず、種々の変更が可能である。以下にその一例を示す。
(1)実施例では、切断部材100を球送り装置Kのケース部材70に配設して、切断部101を球移動経路Rに臨ませる形態を例示したが、切断部材100を球発射装置Jの取付ベース部材50や発射レール51に配設して、切断部101を球移動経路Rの球発射経路R2の上方、前方または後方に臨ませるよう構成してもよい。また、切断部材100を中枠Bの下枠部材11に配設して、切断部101を球移動経路Rの球飛翔経路R3の上方、前方または後方に臨ませるよう構成してもよい。
(2)実施例では、切断部101が、上方から見てV字形に形成して球移動経路Rに向け開口する第1切断部101および第2切断部101から構成した形態を例示したが、発射位置Sから見て(側方から見て)V字形に開口するよう第1切断部101および第2切断部101を設けるようにしてもよい。
(3)切断部101は、一対の切断刃から構成されたものに限らず、1つの切断刃から構成されたものであってもよい。
(4)切断部101は、球送り装置Kのケース部材70に一体に形成したものや、球発射装置Jの取付ベース部材50や発射レール51に一体に形成したものであってもよい。
(5)切断部101は、実施例のように固定タイプに限らず、図19に概略的に示すように、球送り装置Kにおける駆動手段である球送りソレノイド83に連係されて、該球送りソレノイド83の駆動により糸状体Uを切断するよう姿勢変位する可動タイプとしてもよい。図19(a)に示す切断部101は、ケース部材70に固定される固定切断刃108と、ケース部材70に固定した枢支軸125に回転可能に枢支された可動切断刃109とから構成されると共に、該可動切断刃109が球送りソレノイド83のプランジャ83Aに対し連結部材130で連係されている。可動切断刃109は、球送りソレノイド83の励磁・消磁制御によるプランジャ83Aの進退移動に伴って連結部材130が昇降移動することで、枢支軸125を中心として回動変位して固定切断刃108に対して近接・離間移動するようになる。すなわち、球送りソレノイド83の消磁状態では、図19(a)に実線で示すと共に図19(b)に2点鎖線で示すように、固定切断刃108に対して離間しており、球送りソレノイド83が励磁制御されると、図19(b)に実線で示すように、固定切断刃109に対して近接するようになる。従って、遊技球PBに連結されて球移送経路R(球送り経路R1)に引き込まれた糸状体Uが、球送りソレノイド83の消磁状態において離間した固定切断刃108と可動切断刃109との間に挟まれると(図19(a)の状態)、該球送りソレノイド83が励磁制御されると、互いに近接した両切断刃108,109で切断されるようになる。特に、図19(a)に示す切断部101の場合には、遊技球PBが球移動経路Rを移動していない状態(糸状体Uが角縁部80B側へ引っ張られずに、第2スリット119内で停止している状態)でも、切断部101で糸状体Uを切断することができる。なお、球送り体84は、連結部材130に連係されており、球送りソレノイド83の励磁・消磁制御に伴い該連結部材130が昇降移動することで、支軸85を中心として第1姿勢および第2姿勢に揺動変位するようになっている(図19(b)参照)。
(6)切断部101を駆動するための駆動手段を、球送りソレノイド83と別に設けるようにしてもよい。
(7)切断部材100を、球発射経路R2に切断部101を臨むように球発射装置Jに配設する場合には、該球発射装置Jの駆動手段である発射ソレノイド52に該切断部101を連係させて、該発射ソレノイド52の駆動により糸状体Uを切断するよう姿勢変位するよう構成することも可能である。
(8)実施例では、遊技機としてのパチンコ機を例示したが、本願発明が対象とする遊技機はこれに限られるものではなく、アレンジボール機等であってもよい。
【0053】
また、本願には、以下のような技術的思想が含まれている。
(A) 請求項4に記載の構成を含む遊技機であって、
前記切断部(101)は、金属板からなる切断部材(100)に設けられ、該切断部材(100)の切断部(101)が、前記球送り部(K)から前記球導入部(37)までの球移動経路(R)に臨むよう構成され、
前記切断部(101)は、前記切断部材(100)の一方縁から他方縁側に延在する線状の切込みを境とした両側に切断刃(106,107)を備えると共に、一方の切断刃(107)を他方の切断刃(106)の板面と直交する方向に曲げることで当該切断部(101)が形成され、
前記発射位置(S)から発射された遊技球(PB)に連結された糸状体(U)を両切断刃(106,107)の間に挟んで切断するよう構成されたことを要旨とする。
上記構成によれば、糸状体を連結した遊技球が球移動経路を通過する際に、該糸状体が一対の切断刃間に挟まれるようになるから、該切断刃により該糸状体を適切に切断することが可能である。
(B) 請求項1〜3の何れか一項または前記(A)に記載の構成を含む遊技機であって、
前記切断部(101)は、前記両切断刃(106,107)のうち何れかの切断刃(107)が前記球移動経路(R)側に傾斜するよう設けられ、
前記球移動経路(R)と前記切断部(101)との間に、遊技球(PB)が該切断部(101)に接触するのを防止する接触防止部(123)が設けられ、
前記接触防止部(123)に、前記球移動経路(R)側に傾斜する切断刃(107)の角度に合わせて前記球移動経路(R)側に傾斜する傾斜面(123A)が形成されたことを要旨とする。
上記構成によれば、遊技球が切断部に接触することが防止され、該切断部の破損や変形を防止することができる。
(C) 請求項1〜3の何れか一項または前記(A)に記載の構成を含む遊技機であって、
前記球移動経路(R)は、前記球送り部(K)に前記発射位置(S)へ向け延在するよう形成した球送り経路(R1)と、前記球発射案内部(51)に沿って該発射位置(S)から前記球導入部(37)に向け上方に傾斜し、前記球送り経路(R1)と交差する方向に延在するよう形成した球発射経路(R2)とを有し、
前記切断部(101)は、前記球送り経路(R1)の球発射経路(R2)に連通する球送出口(80)において、該球発射案内部(51)の上端側に位置する角縁部(80B)に臨むよう配設され、
前記球発射経路(R2)と前記切断部(101)との間に、遊技球(PB)が該切断部(101)に接触するのを防止する接触防止部(123)が設けられ、前記球発射経路(R2)を挟んで前記接触防止部(123)と反対側には、遊技球(PB)を誘導可能な誘導部(25A)が設けられて、前記誘導部(25A)および前記接触防止部(123)の離間寸法が遊技球(PB)の直径以上とされ、
前記切断部材(100)における両切断刃(106,107)の間の前記切込みが、前記球発射経路(R2)に沿って傾斜する前記誘導部(25A)の延在方向と交差するよう延在して、前記球発射案内部(51)の上端側へ向かうにつれて該球発射案内部(51)に近づくよう形成されたことを要旨とする。
上記構成によれば、遊技球が切断部に接触することが防止され、該切断部の破損や変形を防止することができる。
(D) 請求項1〜4の何れか一項に記載の構成を含む遊技機であって、
前記球移動経路(R)は、前記球送り部(K)に前記発射位置(S)へ向け延在するよう形成した球送り経路(R1)と、前記球発射案内部(51)に沿って該発射位置(S)から前記球導入部(37)に向け上方に傾斜し、前記球送り経路(R1)と交差する方向に延在するよう形成した球発射経路(R2)とを有し、
前記切断部(101)は、前記球送り経路(R1)の球発射経路(R2)に連通する球送出口(80)において、該球発射案内部(51)の上端側に位置する角縁部(80B)に臨むよう配設され、
前記球発射経路(R2)と前記切断部(101)との間に、遊技球(PB)が該切断部(101)に接触するのを防止する接触防止部(123)が設けられ、
前記球発射経路(R2)を挟んで前記接触防止部(123)と反対側には、前記球発射経路(R2)に沿って上方に傾斜するよう延在すると共に該球発射経路(R2)側へ突出して突出端が前記球発射案内部(51)に臨む誘導部(25A)が設けられ、前記球発射経路(R2)を移動する遊技球(PB)を当該誘導部(25A)で誘導し得るよう構成され、
前記誘導部(25A)および前記接触防止部(123)の離間寸法が、遊技球(PB)の直径以上であって該遊技球(PB)における直径の2倍以下とされたことを要旨とする。
上記構成によれば、遊技球が切断部に接触することが防止され、該切断部の破損や変形を防止することができる。
【符号の説明】
【0054】
37 球導入経路(球導入部),51 案内レール(球発射案内部),74 区画壁(画壁)
76 第2収容部(収容部),80 球送出口,100 切断部材,101 切断部
106 第1切断刃(切断刃),107 第2切断刃(切断刃)
114 開口部(第2の開口部),118 第1スリット(第1の開口部)
119 第2のスリット(第1の開口部),123 カバー部(接触防止部)
D 遊技盤,K 球送り装置(球送り部),PB 遊技球
R 球移動経路,R1 球送り経路,R2 球発射経路,S 発射位置,U 糸状体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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