(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記一つ以上の導線は、前記可撓性領域の前記可撓性ポリマー材料内に延在しているとともに、前記剛性領域の前記接点支持体の後方の端部から離れている下方屈曲領域を含む、
請求項3に記載の電子コネクタ。
前記接点支持体は、複数の台部に対して凹設された複数の凹部により隔離される複数の台部を含み、前記可撓性領域を形成している前記可撓性ポリマー材料が、前記凹部を少なくとも部分的に満たす、
請求項3から請求項6のいずれか一項に記載の電子コネクタ。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明による様々な構造例についての以下の記載では、その一部を成し、様々なデバイス例、システム、そして発明の態様が実行される環境が例として示される添付図面が、参照される。部品、デバイス例、システム、および環境についての他の特定構成が利用されてもよく、本件発明の範囲から逸脱することなく構造的および機能的な変形が行われうることが理解されるはずである。また、「上部」、「底部」、「前部」、「後部」、「側部」、「背部」、その他の語は、本明細書では、発明の様々な特徴および要素の例を説明するのに使用されるが、これらの語は、図に示された配向例または一般的な使用中の配向などに基づいて、便宜上、使用されるものである。付加的に、本明細書で使用される「複数」の語は、1より大きい数から、連続的と非連続的のいずれかで、必要に応じて無限数までのいかなる数を表すのにも使用される。本明細書中のいずれも、本発明の範囲に含めるために特定の三次元配向の構造を必要とするものとして解釈されるべきではない。また、添付図面は必ずしも一定縮尺で描かれているわけではないことを読者に伝えておく。
【0025】
概して、本発明の態様は、実施形態例でのUSBコネクタなどの電子コネクタに関する。実施形態例では、電子コネクタは、ハウジングと、ハウジングから延出するプラグとを含みうる。プラグは、少なくとも一つの可撓性領域を含む。本発明のいくつかの態様は、電子コネクタを具備する電子デバイスに関しており、このようなコネクタは少なくとも一つの可撓性領域を有し、この電子デバイスは、メモリ記憶デバイス(USBサムドライブなど)、USBケーブル、USBアダプタ、電子ウォッチ、運動成果監視デバイス、その他などを含みうる。
【0026】
本出願の様々な図は、電子コネクタの例を図示している。同じ参照番号が一つ以上の図面に見られる時には、本明細書および図面において一貫して使用される参照番号は、全体を通して同一または類似の部品を指す。
【0027】
図1乃至7を参照すると、電子コネクタの例100が示されており、このコネクタは、ハウジング102と、ハウジング102から延出するプラグ104とを包含する。プラグ104は少なくとも一つの可撓性領域130を包含する。いくつかの実施形態例において、プラグ104は少なくとも一つの剛性領域および/または少なくとも一つの可撓性領域を包含しうる。
【0028】
プラグ104は少なくとも一つの相互接続部を包含する。実施形態例では、プラグ104は複数の相互接続部を包含する。いくつかの実施形態例において、プラグ104は、電子コネクタのコネクタタイプ(コネクタタイプは、例えばUSB2.0のような技術標準ごとの規定などを有しうる)により規定される数(場合によっては配置、材料等)の相互接続部を包含する。各相互接続部は、導線105と接点106とを含む。接点106は、ハウジングに対して遠位に配置されたプラグ104の外面に露出し、このような露出および配置は、プラグ104と、プラグ104が着脱可能に挿入される電子ソケットとの間の電気結合を可能にするように設けられる(本明細書で、「電気結合」、「電気的に結合される」、およびいずれかの派生語は、信号の通信および/または電力の伝送を可能にする何らかの接続を指すのに使用され、そのいずれかまたは両方が電子コネクタであると理解される)。
【0029】
導線105は、接点106と電気結合されている。導線105は、ハウジング102からプラグ104の長さに沿って延在している。いくつかの実施形態例では、一つ以上の導線105が、(例えば、本明細書に記載され
図7に示されているように穴103を介して)ハウジング102まで、つまり接点106から離間する方向に延在しうる。実施形態例では、一つ以上の導線105が、(例えば、本書に記載され
図7に示されているように穴103を介して)ハウジング102に延在しうる。実施形態例では、一つ以上の導線105が、コネクタの電子デバイスと関連する一つ以上の構成要素(不図示)と直接的または間接的に結合されうる(本明細書で「電子構成要素」の語は、コネクタの電子デバイスと、またはソケットの電子装置と関連するもの、能動的または受動的なもの、個別に、または何らかのグループ、アセンブリ、モジュール、その他の構成で設けられるものを含めて、また、例を挙げると、回路板(事前設定によるものその他)、モジュール、アセンブリ、集積回路、トランジスタ、ダイオード、コンデンサ、インダクタ、レジスタ、センサ、アクチュエータ、ディスプレイ技術、クリスタル、電源、配線、コネクタ、アンテナ、保護技術等を含めて、電子、電気、電気機械、または他の類似の構成要素を全体として指すのに使用される。実施形態例では、導線105を介して、接点106がデバイスの電子構成要素に電気結合される。
図1乃至7に示された実施形態例を含むいくつかの実施形態例では、導線105は、本明細書でさらに詳細に記載されるように、プラグ104に少なくとも部分的に埋設、包囲または被覆される。
【0030】
ハウジング102は様々な形で具現されうる。
図1に図示された実施形態例では、ハウジング102は概略的に描かれている、つまり電子コネクタが関連する何らかの電子デバイスが描かれていない。
図8および15乃至18にいくつかが描かれた様々な実施形態例では、例を挙げると、メモリ記憶デバイス(USBサムドライブなど)、USBケーブル、USBアダプタ、電子ウォッチ、または運動成果監視デバイスの一部として、または他の形でこれらと関連して具現されうる。上記の実施形態例に関係なく、電子コネクタが関連する他の電子デバイスの一部として、または他の形でこれらと関連してハウジング102が具現されてもよい。実施形態例において、ハウジング102は、プラグ104が延出する電子デバイスの一部でありうる。実施形態例において、ハウジング102は、プラグ104と、電子コネクタが関連する電子デバイスとの間の境界として、または実質的な境界として理解されうる。実施形態例では、例えば(i)本明細書で記載のように延出または延在する一つ以上の導線105、および/または(ii)コネクタの電子デバイスと関連する一つ以上の電子、機械、構造、または他の構成要素(不図示)を収容するように、一つ以上の孔、ビア、空洞、凹部、内部、または他の類似構造(
図7に図示されている内部90など)をハウジング102が有しうる。いくつかの実施形態例では、このような孔、ビア、空洞、凹部、または他の類似構造のいくつかまたはすべてが、このような構造の収容目的にしたがって導線またはこの種の構成要素がハウジング102に対して組み立てられた後などに、ポッティング、モールディング、または他の成形加工技術などを介して充填されうる。
【0031】
図1の電子コネクタの例100のプラグ104は、上部114と、底部116と、側部118および120と、前部122と、後部または背部124を有するものとして具現される。
図1乃至7に示され、特に
図6により示される実施形態例では、プラグ104は、その長さの少なくとも一部分に沿って(つまり
図1に示された6‐6線における断面で描かれているように)断面形状が実質的に矩形でありうる。他の実施形態例では、プラグ104は、異なる、または多様な形状を持つとよく、例えば断面は、円形、楕円形、三角形、六角形、これらの組み合わせ、または他の形状などであるとよい。プラグ104の断面形状は、他の物理的特性(例えば、寸法、形状等)とともに、例を挙げると、その中への着脱可能挿入のためにプラグ104が構成されるような、電子ソケットの形状、サイズ、位置、配向、または他の物理特性のうち一つ以上を含めて、電子コネクタ100の想定使用法やその他の要因に応じて構成されうる。
【0032】
実施形態例では、プラグ104は、適合性を持つ電子ソケットへの着脱可能な挿入のために構成される。コネクタタイプの規定に従ってプラグ104が構成される実施形態例では、適合性を持つ電子ソケットは、そのタイプの規定に従って同様に構成されるだろう。例えば、
図1乃至7に図示されたプラグ104は、USBタイプのソケットへの着脱可能な挿入のために構成される(例えば、USBタイプがUSB2.0である際には、間の電気結合などのために適合性を保証するように、USB2.0技術標準はプラグとソケットの両方についての構成を規定する)。いくつかの実施形態例では、一つ以上の非電子ソケット(つまり電子構成要素を有していないソケット)への着脱可能な挿入のためにプラグ104が付加的な構成を持ちうる。このような非電子ソケットでは、プラグ104はソケットと機械的に嵌合する。
図14は、以下でより詳細に記載されるように、電子コネクタ1400が機械的に嵌合するこの種の非電子ソケット1490の例を図示している。本発明から逸脱することなく所望のいかなるソケットが使用されてもよいことは言うまでもない。
【0033】
本明細書で記載のように、プラグ104は、プラグ104に撓曲を付与する少なくとも一つの可撓性領域130を有する。いくつかの実施形態例では、一つ以上の可撓性領域は、選択された可撓性特性を付与する方向で具現される。他の実施形態例において、一つ以上の可撓性領域は、選択された可撓性特性を付与する方向で一つ以上の剛性領域とともに具現される。このような可撓性特性は、選択された角度より大きい角度、選択された角度の少なくとも一つ、または少なくとも選択された角度までなどのプラグの角度撓曲、あるいはこれら角度特性の組み合わせを含みうる。このような撓曲特性は、プラグの撓曲と関連する曲率半径、例えばそれぞれの半径について半径長さおよびこの半径が適用される撓曲軸の位置なども含みうる。このような可撓性特性は、一つ以上の被選択方向での撓曲成分、一つ以上の被選択平面での撓曲成分、その他など、プラグの指向性撓曲も含みうる。このような可撓性特性は、弾性その他などの物理パラメータも含みうる。このような可撓性特性は、プラグの撓曲と関連する曲率半径、例えばそれぞれの半径について半径長さおよびこの半径が適用される撓曲軸の位置なども含む。このような撓曲特性は他の形でも付与されうる。複数の撓曲領域を介してこのような撓曲特性が付与され、複数の可撓性領域は様々な形で具現されうる。
【0034】
実施形態例では、プラグの可撓性領域は、自然状態に対する非選択角度への撓曲をプラグに付与する。「自然状態」とは、外力による作用を受けていない時のプラグ104の状態を指す。被選択撓曲角度は、様々な実施形態例においての自然状態から少なくとも+/−10度、少なくとも+/−30度、少なくとも+/−60度、または少なくと+/−90度を含めて、様々な形で具現されうる。
図5に示された実施形態例では、可撓性領域130は、自然状態から少なくとも+/−60度の角度までの撓曲をプラグ104に付与する。撓曲領域130は、コネクタのために設けられた挿入経路においてソケットが湾曲している場合でも、ソケットへのプラグの挿入を許容する。例えば、
図8は、装置800の非電子ソケット890へ挿入される時にプラグ804が撓曲する例を示し、このソケット890はコネクタ挿入経路に沿って湾曲している。また、可撓性領域130は、アクセス性が何らかの点で制約される際には特に、USBソケットへアクセスする時に、(例えば、ラップトップコンピュータでは、USBソケットをコンピュータの後側に配置することにより、またはラップトップコンピュータが薄い外形を有する場合には、コンピュータが載置される表面にソケットが近接するようにUSBソケットを縁部に配置することにより)プラグ104の挿入を許容する。可撓性領域130はまた、電子コネクタに作用しうる外力の吸収を助けることにより電子コネクタの耐久性を向上させうる。可撓性領域130は、剛性、または比較的剛性の電子コネクタと関連する設計上の制約を解消することにより、電子デバイスの美観も向上させうる。
【0035】
実施形態例では、プラグ104が破損しないか、実質的な永久変形を受けないように、プラグ104は本明細書に記載の範囲内の非選択角度まで弾性的に撓曲しうる。実施形態例では、プラグ104は撓曲後に自然状態に戻りうる。他の実施形態例では、本明細書に記載の範囲内の被選択角度までのプラグ104の撓曲は、結果的に、少なくともいくらかの永久変形を招くが、破損は生じない。プラグ104の撓曲は潜在的な最大挿入距離を減少させうる。実施形態例では、例えばハウジング102からプラグの前部122まで測定されたプラグ104の長さは、一つ以上の可撓性領域を有するプラグ104に使用された時に増加しうる。実施形態例では、プラグ104の長さは標準的なUSBの長さよりも大きい(例えば、USBタイプがUSB2.0である際には、USB2.0技術標準は、プラグの長さなどの適合性を保証するようにプラグとソケットの両方についての構成を規定する)。一例では、プラグ104は標準的なUSBプラグよりも1ミリメートル長い。
【0036】
図5に図示された実施形態例などの実施形態例では、プラグ104は垂直方向に撓曲するものとして図示され、撓曲軸は、プラグ104の中心/中立軸に沿って横方向に配置されるか、実質的に配置される。実際、撓曲軸が中心/中立軸に沿ってばかりでなく垂直軸にも沿って配置されることにより、プラグの垂直撓曲が得られる。実施形態例では、可撓性領域130は、多数の異なる撓曲軸に沿ったプラグ104の撓曲を付与することは言うまでもない。実施形態例では、撓曲は一つ以上の撓曲軸に沿ったものであり、
図1に示されているように、この軸は、中心/中立軸N、水平軸L、および/または垂直軸Vのうち一つ以上に沿った成分を有しうる。様々な実施形態例では、可撓性領域130はプラグ104の垂直、水平、および/または回転撓曲を付与しうる。このような撓曲は、いくつかの実施形態例では、本明細書に記載のように角度撓曲特性を付与するようなものであろう。他の実施形態では、可撓性領域130はプラグ104の6種類の自由度のいずれかまたはすべてでのプラグ104の撓曲を付与しうる。これらの異なる軸および自由度に沿ったプラグ104の撓曲は、本明細書に記載の撓曲に類似したものであろう。
【0037】
実施形態例では、可撓性領域130は、プラグ104の長さのうちの識別可能な部分であろう。いくつかの実施形態例では、プラグ104全体が可撓性でありえて、そのためプラグ104全体が撓曲領域130と称されうる。このような実施形態において、プラグ104は、自然状態に対する被選択角度までの撓曲をプラグ104に付与するとともに、損傷に耐えるのに充分な硬度を有し、また容易な挿入のためと最小限の摩耗および断裂のために充分に低い摩擦係数も有する材料から製作されうる。他の実施形態では、プラグ104は、同じか異なる可撓性を備える多数の可撓性領域130を有しうる。実施形態例では、可撓性領域130は全体に変化する可撓性を有しうる。
【0038】
プラグ104は、ポリマー材料、強化ポリマー材料または他の複合材、および他のタイプの材料を含む、いくつかの異なる材料から製作される部分を含有しうる。プラグの可撓性領域130は、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、ポリウレタンまたは天然ゴムなどの熱硬化性エラストマ、シリコーン材料、鋳造シリコーン、鋳造ウレタン、エポキシ、熱可塑性エラストマ(TPE)、あるいは、本明細書に記載の仕様を満たす性質を備える他の成形エラストマや他のポリマーおよび/または複合材料のような可撓性材料から、少なくとも一部が形成されうる。実施形態例では、可撓性領域130は、例えばおよそ80ショアAなど、約60〜100のショアA硬度を有する一つ以上の材料から形成されうる。さらに、強度、弾性、可撓性、接合性、他の材料との適合性、その他などの性質のためにこのような材料が選択されうることは言うまでもない。このような材料は、発明の範囲を逸脱することなく、様々な構成の一つで、および/または多様な形成方法を用いて形成されうる。
【0039】
実施形態例では、プラグ104の全体または実質的な全体が可撓性となりうるように、プラグ104から剛性領域140が省略されてもよい。本明細書に記載される他の実施形態例において、プラグ104は少なくとも一つの剛性領域140を包含しうる。いくつかの実施形態例では、プラグ104は複数の剛性領域を包含しうる。概して、剛性領域140は、可撓性領域130の可撓性より低い可撓性を有する。いくつかの実施形態例において、剛性領域140は、可撓性領域130または可撓性領域130のいくつかの部分より実質的に低い可撓性を有する。いくつかの実施形態例では、剛性領域140はプラグ104の長さの識別可能な部分でありうる。図示のため、
図1乃至7に示された実施形態例については、剛性領域140は可撓性領域130からプラグの前部122まで延在する。別の実施形態では、何らかの、または実質的に識別容易な何らかの剛性領域140がプラグ104から省略されてもよいが、剛性領域は、使用時に、少なくとも、一つ以上の可撓性領域と関連する撓曲と比べて、可撓性を全く、または実質的に全く呈していないか、またさもなければわずかな可撓性を呈する。様々な実施形態例において、剛性領域140は、一定の可撓性を有するか、異なる部分で変化する可撓性を有しうる。実施形態例において、プラグ104は、同じか異なる可撓性を備える多数の剛性領域140を有しうる。例えば、
図19および20は、本明細書に記載のプラグ104と類似であるが剛性領域が付加されたプラグ1904を示す。プラグ1904は、第1剛性領域1940aと第2剛性領域1940bとの間に位置する可撓性領域1930を含む。第1剛性領域1940aはこの実施形態例では、ハウジング1902と可撓性領域1930との間に位置し、可撓性領域1930の一端部に接続されている。第2剛性領域1940bはこの実施形態例では、剛性領域1930の反対端部に接続され、プラグ1904の端部を形成する。実施形態例では、剛性領域1940aの剛性材料は可撓性領域1930に延出または侵入しうる、および/または可撓性領域1930の可撓性材料が剛性領域1940aに侵入しうる。剛性領域1940aのこの延出は、導線1905が可撓性領域1930を通過するための構造を提供しうる。他の実施形態例では、ハウジングからプラグの前部まで選択された変化を有するものなど、可撓性領域と剛性領域との様々な配列などを含めて、プラグ1904は付加的な可撓性または剛性領域を全体に含みうる。例を挙げると、可撓性領域および剛性領域の配列は、ハウジング102に隣接するところから始まって複数の剛性領域が設けられて、配列中のこのような領域の各々に剛性の低下が見られ、次に、接点106まで複数の可撓性領域が設けられ、配列中の各領域に可撓性の上昇が見られ(または代替例として、このような上昇に続いて、一つ以上の後方領域に可撓性の低下が見られ)、次に、一つの剛性領域が設けられ、この領域は(例えば、比較的低い摩擦係数を潜在的に伴って)一定の比較的高い剛性を有するというように具現されうる。
【0040】
実施形態例において、剛性領域140は、ソケットへの容易な挿入を許容するため、ガラス充填ポリプロピレン、アセタール材料、ポリカーボネート(PC)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、およびナイロンのような低摩擦で高強度の材料から、少なくとも部分的に形成される。剛性領域140の材料はまた、本明細書に記載のように、プラグ104を形成するオーバーモールディングプロセス中に使用される可撓性領域の材料と接合するようにも選択されうる。このような材料は、発明の範囲を逸脱することなく、様々な構成の一つで、および/または多様な形成方法を使用して形成されうる。実施形態例では、剛性領域140は、少なくとも70のショアD硬度を有する一つ以上の材料から形成されうる。
【0041】
実施形態例では、プラグ104は接点支持体150を含む。
図7に図示された実施形態例では、接点支持体150は剛性領域140の中に配置されて、剛性領域140に剛性を付与する。この実施形態例では、剛性領域140の長さの一部分は可撓性領域130の可撓性材料の少なくとも一部を含む。しかし、この実施形態例では、接点支持体150の剛性は、本明細書に記載の可撓性領域130の程度まで剛性領域140が撓曲することを防止する。
図2および4に見られるように、この実施形態の接点支持体150は、面取りされた先端部156をプラグの前部122に有する。本発明を逸脱することなく、面取りの長さおよび角度は異なったものでありうる。面取り先端部156は、ソケットへのプラグ104の挿入を容易にしてコネクタ100の反りを生じる力を回避するのに役立つとともに、接点106および可撓性領域130への損傷を防止するのに役立つ。
図1乃至3に見られる接点支持体150は、側部118,120の湾曲面をプラグの前部122に有する。他の実施形態では、プラグの前部122の底部および/または側部に、付加的または代替的に面取りおよび/または湾曲面が設けられてもよい。
【0042】
図6に見られるように、接点支持体150は、台部152に対して凹設された複数の凹部154により隔離される複数の台部152を含みうる。
図6に図示された実施形態例では、接点支持体150は、接点106の長さ、幅、および奥行と適合する四つの台部152を包含するため、関連の電子ソケットと電気結合されうるプラグ114の上面に接点106が具現されるだろう。他の実施形態では、台部152の数と台部152の寸法とは、本発明と逸脱することなく、異なったものでありうる。
図6乃至7および13に示されているように、接点106は、台部152に取り付けられる、これと嵌合する、および/または他の形で支持されうる。また、
図6に示されているように、可撓性材料(可撓性領域130について本明細書で記載)は、凹部154を少なくとも部分的に満たしうる。この可撓性材料と接点支持体150との間の係合は、構成要素間の接合を向上させる。他の実施形態では、接点支持体150は異なる構造または異なる寸法を有しうる。例えば、支持体150は、各々が多数の接点106を支持する台部152、または単一の台部、または接点106のすべてを支持する他の表面を有してもよい。
【0043】
実施形態例では、接点支持体150はロック構成要素を含みうる。
図14は、非電子ソケット1490の相補構造と嵌合するように構成されたロック構成要素1460を有する接点支持体1450を示す。
図14では、ロック構成要素1460は、接点支持体1450の底面に切欠き1470を含む。電子コネクタ1400が非電子ソケット1490へ挿入されると、切欠き1470がソケット1490の相補構造1480と嵌合することにより、コネクタ1400がこのようなソケット1490に着脱可能に保持されうる。
図14に描かれた実施形態例において、コネクタ1400は、充分な力で引っ張ることなどによりソケット1490から着脱可能である。実施形態例では、ソケット1490および/またはコネクタ1400のロック構造は、嵌合を解除(および/または実行)するように機械的に操作されうる可動構成要素を含みうる。電子ソケットを含む他のタイプのソケットが、プラグ104のロック構成要素1460と嵌合するための構造を含みうることは言うまでもない。
【0044】
図29および30に示されている実施形態例では、接点支持体150がシェル180により部分的に包囲されてもよい。例えばUSBタイプがUSB2.0である際には、プラグを包囲する金属シェルについての構成をUSB2.0技術標準が規定することは言うまでもない。実施形態例では、部分的シェル180が接点支持体150の少なくとも一部分を包囲し、ソケットへのプラグ104の間違った挿入を防止するように構成される。例えば
図29乃至30では、プラグ104は接点支持体150の下側および側部と接触する金属シェル180を有し、金属延出部181は接点支持体150の上部より上まで延在している。プラグ104の間違った挿入が試みられると、シェル180の金属延出部181がソケットの一部分に衝突または当接することにより、プラグ104の間違った挿入を防止する。金属延出部181およびシェル180は概して、金属材料の低摩擦係数により挿入の容易さを高めるとともに、摩耗および断裂に耐える。
【0045】
図1乃至8および他の実施形態に示されたプラグ104は、ハウジング102から、接点106まで、および/または接点支持体150まで、および/またはプラグの前部まで延出するビーム132を含む。実施形態例では、ビーム132には導線105が少なくとも部分的に埋設されている。ビーム132は、例えばハウジング102から接点106および/または接点支持体150および/またはプラグ前部までの、プラグの形状を付与しうる。
図7に図示された実施形態例では、プラグの長さL
pの少なくとも一部分にわたって、プラグの最大厚さT
pと同じまたは実質的に同じである厚さをビーム132が有する。実施形態例では、ビーム132は可変厚さおよび/または他の構造的特徴を有しうる。例えば、
図21乃至24に示されているように、ビーム132は、プラグの厚さT
Pより小さい厚さT
bを有する。
図23に見られるように、ビームの幅W
bはプラグの最大幅W
pより小さくてもよい。ビーム132の厚さT
bおよび/または幅W
bは、
図25および26に見られるようにテーパ状であってもよい。
図25および26の実施形態例は、ビーム132の上部と底部と側面とがテーパ状の厚さT
bおよび幅W
bを形成するように内向きに傾斜している状態を図示する。他の実施形態では、これらの表面の一部が(ビーム132の中心線と平行な)直線状であって、テーパ状の厚さT
bおよび/または幅W
bを形成するように一つ以上の表面が傾斜していてもよい。さらなる実施形態では、テーパ状ビーム132は、円形、楕円形、または他の湾曲した断面を有して、円錐形または片持ち梁状のテーパを持ちうる。さらなる実施形態では、テーパ状ビーム132はビーム132の長さに沿って変化する断面を有し、断面は、矩形、楕円形、円形、および/または他の形状による様々な配列、変化、または組み合わせを含み、このような断面に様々な形でテーパ状が設けられうる。
【0046】
実施形態例では、
図28に見られるように、ビーム132にはジョイント136が形成されうる。
図28のジョイント136は、ビーム132の凹部または肉薄部分により形成されているが、他の実施形態は、異なる構造により形成されるジョイントを含みうる。ジョイント136はビーム132の可撓性を上昇させうる。ジョイントは、実質的な永久変形に耐えるビームの能力を向上させうる。ビーム132の上面および底面の凹部により形成されるジョイント136がビーム132の垂直方向可撓性を高めることは言うまでもない。他の実施形態において、ビーム132は付加的または代替的に、水平方向、斜方向、および/または回転方向を含む他の方向でのビーム132の可撓性を高めるジョイント136を、他の表面に、および/または複数の表面の間や表面にわたって、または他の形で複数の表面を含んで、および/または他の構成で含みうる。実施形態例では、
図25乃至28に図示されたビーム132は、本明細書に記載の可撓性領域130の材料よりも高いか低い可撓性を有する材料を含む別の材料のシェルまたはコーティングのような付加的な構造134により(例えば、ビームとこのような被覆材料との組み合わせによりプラグの断面が設けられるように)囲繞されても、あるいは被覆されていなくてもよいことは言うまでもない。構造134は、ビーム132と同じまたは異なる可撓性を有する可撓性領域130の一部でありうる。代替的に、構造134は剛性領域140の一部でありうる(例えば、USBタイプがUSB2.0である際に、USB2.0技術標準はプラグの材料についての構成を規定する)。実施形態例では、ビーム132は、プラグ104の一つ以上の可撓性領域130を形成するか他の形で提供しうる。実施形態例では、ビーム132は、プラグ104の一つ以上の剛性領域140を形成するか他の形で提供しうる。実施形態例では、可撓性部分130と導線105は、ビームの長さの少なくとも一部分にわたってビーム132の厚さ全体を一緒に形成し、こうして、例えば
図7において、少なくとも可撓性部分130でビーム132を撓曲させる。
【0047】
図1乃至7に示された実施形態では、導線105が可撓性領域130に埋設されてその中に延在し、接点106に接続される。
図5に図示されているように、導線105は、プラグ104の中心/中立軸に概ね沿って位置している。他の実施形態において導線105がプラグ104の中心/中立軸に沿ってではなく異なる軸に沿って位置してもよいことは言うまでもない。導線105の位置は、可撓性部分130の可撓性、および/または撓曲中に導線105に作用する応力の量に影響しうる。付加的に、導線105の長さは接点106の長さとともにそれぞれ変化しうる。接点106は指定のパターンを有する他の接点と嵌合するように形成されて特定のパターンで構成される。例えば、
図1乃至7の接点106は、USBソケットの接点と嵌合するような形状および構成を持つ。しかし、異なるタイプの接続が望ましい場合など、接点106は本発明から逸脱することなく形成されて他のパターンで構成されうる。当該技術で周知であり使用される従来の接点および/または電気結合構造を含めて、本発明から逸脱せずに、所望のいかなる接点および/または電気結合構造でも使用されうる。導線105および接点106は、弾性金属、または低い電気抵抗/高い導電性を有して、導線105または接点106の動作を妨害しうる実質的な永久変形または破損を生じずに多数の撓曲を可能にする他の導電性材料から製作されうる。このような材料の例は、硬化ステンレス鋼(硬質ステンレス鋼302/304など)、焼戻しばね鋼(ブルーテンパー1905ばね鋼)、またはベリリウム銅を含む。合金またはその他など金属の組み合わせが採用される実施形態例では、様々な性能要件、目的、または他の目標を達成するように組み合わせが採用されうる。このような目標は、耐食性の最適化、選択された可撓性の実現、選択された弾性の実現、および/または選択された導電性/抵抗の付与などを単独または組み合わせで含みうる。導線105および/または接点106は、本明細書に記載の様々な性能要件、目的、または目標を達成するため、金またはニッケルなどのコーティングも有しうる。オーバーモールディング技術を使用する電子コネクタ100の成形加工方法の実施形態例が、
図9乃至13に図示されている。ハウジング102と接点支持体150とは、選択された様々な構造的特徴を含むように別々に製造される。このような被選択構造特徴は、例えばハウジング102の開口部103と、接点支持体150の先端部156、台部152、および凹部154を含めて、本明細書に記載の特徴のうち一つ以上を含みうる。実施形態例では、接点支持体150はモールディング、例えば射出モールディングを受ける。接点支持体150は、他の実施形態では、機械加工など異なる技術を使用して製造されうる。(一体的な導線105および接点106を有する)金属の相互接続部は、打抜き加工、機械加工、溶接、または他の組立技術などにより、それぞれの一つ以上の導電性部材から形成される。
【0048】
図10に見られる成形加工中には、ハウジング102と、相互接続部(導線105および接点106など)と、接点支持体150とが、オーバーモールドツール内のそれぞれの位置に載置される。導線105は、開口部103から接点支持体150まで延出するようにハウジング102へ挿入される。開口部103は、ハウジング102の内部90へのアクセスを提供する。いくつかの実施形態例では、開口部103は形状が矩形(または概ね矩形)である。他の実施形態例では、円形、楕円形、三角形、六角形など、矩形以外の形状または構成を有しうる。いくつかの実施形態例では、電子コネクタのこの成形加工では、または他の成形加工では、導線105は一つ以上の電子構成要素に電気結合され、この構成要素はハウジングの内部90に配置されるか、コネクタの電子デバイスと他の形で関連しうる。接点106は、オーバーモールディングプロセスを介してこのような台部152に取り付けられるように、接点支持体150のそれぞれの台部152との嵌合状態に置かれる。成形加工の例では、接合材料または支持体150の嵌合構造などにより、接点106が接点支持体150と嵌合して定位置に保持されるため、接点106はオーバーモールディングプロセス中に定位置から移動しない。
【0049】
オーバーモールドツールは、ハウジング102と、(導線105および接点106などの)相互接続部と、接点支持体150とを、オーバーモールディングプロセス中にそれぞれの位置に保持するのに使用される。
図11を参照して例示するように、ハウジング102と導線105と接点106と接点支持体150とはそれぞれの位置に保持され、可撓性ポリマー材料が射出モールディングされ、ハウジング102と導線105と接点106と接点支持体150との周囲の空間を満たす。オーバーモールディングされた可撓性ポリマー材料は、接点支持体150をハウジング102に接続するビーム132を形成する。可撓性材料と導線105と接点106と接点支持体150との組み合わせは、ハウジング102から延出する可撓性プラグ104を形成する。オーバーモールディングされた可撓性ポリマー材料はまた、ハウジング102と導線105と接点106と接点支持体150とを含む上記構成要素のすべてを一緒に保持しうる。
図6に描かれた実施形態例のような実施形態例では、オーバーモールディングされた可撓性ポリマー材料が接点支持体150の凹部154を満たして、これが本明細書に記載のように接合を高める。付加的に、可撓性ポリマー材料は、接点支持体150の最後端部(つまり
図7の左端)と導線105との間に侵入するため、一実施形態では導線105の下方屈曲部105aが接点支持体150の後縁部から離間する。この構成は、撓曲中に接点支持体150の後縁部により可撓性領域130に加えられうる圧縮力を吸収および/または散逸することにより、プラグ104の撓曲中に接点支持体150と接点106および/または導線105への力を軽減しうる。
図12に描かれている実施形態のような実施形態例では、オーバーモールディングされたポリマー材料が開口部103に延出または侵入し、これがプラグ104とハウジング102との間などの接合を高める。付加的に、実施形態例では、オーバーモールディングされた可撓性ポリマー材料はハウジング102とプラグ104との間の水密シールを形成しうる。
【0050】
図12および13に見られるように、この製造プロセスから得られるプラグ104は、本明細書に記載のように(i)可撓性ポリマーオーバーモールド材料により形成される可撓性領域130と、(ii)接点支持体150により少なくとも部分的に形成される剛性領域140とを有する。オーバーモールディングプロセスは、接点106を露出したままにする。図示された構成とともに、他の実施形態では他の構成でプラグ104を形成するのに、他のオーバーモールディング技術および他のタイプの技術が利用されうる。例えば、代替的な実施形態例では、室温で行われうる鋳造またはポッティングプロセスにより可撓性材材料が形成されうる。他の成形加工例では、ハウジング102と導線105と接点106と接点支持体150とのオーバーモールディングを介したもの以外によって、ハウジング102とプラグ104とが接続されうる。例を挙げると、ハウジング102とプラグ104とが別々に組み立てられ、その後、例えば、締結具の使用を介して、接着剤または他の接合材料の使用を介して、溶接(超音波溶接)を介して接続される。さらに他の成形加工例では、相互接続部のオーバーモールディングを介して、プラグ104とハウジング102とが一体的に形成され、こうして相互接続部は導線105および接点106となる。他の成形加工例では、プラグ104とハウジング102とが機械加工またはモールディングを介して一体的に形成され、その後で(例えば、所定の溝部への相互接続部の挿入を介して、または他の蒸着技術を介して、または他の技術を伴っても伴わなくても、これらの技術の何らかの組み合わせを介して)、導線と接点とが設けられる。他の実施形態例では、ビーム132および接点支持体150が一緒に一体成的に形成され、その後で、ビーム132および接点支持体150への構造134のオーバーモールディングを介して構造134が形成される。
【0051】
様々な電子デバイスが、電子コネクタ100の様々な実施形態を取り入れうる。例えば、
図15は、コンピュータ化運動成果監視デバイス1501と関連して使用される(本明細書に記載の)電子コネクタ1500の実施形態を図示し、デバイス1501はハウジング1502を含み、コネクタ1500はUSBソケットへの挿入のために構成されている。この実施形態例では、身体活動中に、デバイス1501を利用者の腕に保持するように、コネクタ1500が非電子ソケット1590と嵌合する。こうして、この実施形態例のコネクタ1500は、ソケット1590への容易な挿入と良好な嵌着とを提供するように、また活動/運動での使用中に遭遇することが予想される必然的な力を吸収するように、ある方向の可撓性について有利である。電子コネクタと関連して使用される
図15に示されたような運動成果監視デバイスの例は、本書に参考として取り入れられその一部となっている、2011年11月1日に出願されて米国特許出願公開第2012/0253485号として公開された米国特許出願番号第12/287,047号に記載されている。
【0052】
図16は、制御装置1620と、制御装置と動作関連する複数のユーザ入力を含むユーザインタフェース1630とを有するハウジング1602を含む電子ウォッチ1601と関連して使用される、本明細書に記載の電子コネクタ1600の実施形態を図示している。ウォッチ1601は、ウォッチの使用中にコネクタ1600を収容するソケット1690を含み、このソケット1690は電子または非電子ソケットでありうる。プラグ1604はさらに、データアップロード/ダウンロードなどのため、コンピュータなどの別の装置のUSBソケットとの切断および差込みのために構成されている。ウォッチ1601はまた、運動成果監視性能を含み、この性能を可能にする様々な電子構成要素を含みうる。こうして、この実施形態例のコネクタ1600は、ソケット1690への容易な挿入と良好な嵌着を設けるとともに、活動/運動の使用時に遭遇する力を良好に吸収するような可撓性の利点を有する。
図16に示された電子コネクタと関連して使用される制御装置と、制御装置に動作関連するユーザインタフェースと複数のユーザ入力とを有するウォッチの例は、本書に参考として取り入れられその一部となっている、2010年4月26日に出願されて米国特許出願公開2011/0003665号として公開された米国特許出願番号12/767,288号に記載されている。
【0053】
図17および18は、付加的な実施形態を図示している。
図17は、ハウジング1702を含む携帯用メモリ記憶(USBサムドライブなど)デバイス1701と関連して使用される、本明細書に記載の電子コネクタ1700の実施形態を図示している。
図17のコネクタ1700は、USBポートに収容されるように構成されている。
図18は、ハウジング1802を含む接続(USBなど)ケーブル1801と関連して使用される本明細書に記載の電子コネクタ1800の実施形態を図示している。電子コネクタ1800は、USBポートに収容されるように構成されている。
図18には示されていないが、この実施形態例の接続ケーブル1801は、多様な装置のそれぞれのソケットを介してこの装置に装着され、このような装置は、コンピュータ周辺機器(キーボード、マウス、ディスプレイなど)、デジタルカメラ、プリンタ、携帯用メディアプレーヤ、記憶ユニット(ディスクドライブなど)、スマートフォン、PDA、およびビデオゲームコンソール、その他の装置などを含み、このような装置を他の装置、デバイス、および/または電源に接続するのに使用されうる。メモリドライブ1701はと接続ケーブル1801とは、コネクタ1700,1800により付与される高い可撓性を利点として、広範囲の用途および使用法を生み出す。電子コネクタ100の他の使用法および用途は、発明の範囲内で考案され、当業者には認識可能であろう。
【0054】
図1乃至18に示された実施形態例を含めて、いくつかの異なる実施形態が記載された。これらの様々な実施形態の特徴のいずれかが組み合わされる、および/または交換されてもよいことは言うまでもない。例えば、本明細書に記載され
図15乃至18に示された実施形態では、
図5および8に関して記載されたように、プラグ104が使用中に直線のままであっても部分的に撓曲してもよい。付加的に、本明細書に記載され
図8および15乃至18に示されている実施形態例における電子コネクタは、
図1〜7,9,13,14に関して記載された他の構成または変形を有しうる。さらに、
図1乃至18に図示された実施形態のすべては、プラグの上部114に接点106を含んでいる。しかし、他の実施形態では、プラグの底部116、側部118,120、および/または前部122が、類似の構造を持つ接点106を付加的または代替的に含み、本明細書に記載のように機能しうる。実施形態例では、一つ以上の接点106は線形経路に沿って延在せず、曲線状でありうる。
【0055】
本明細書に記載される電子コネクタおよびプラグは、既存の製品に対して多くの利点および長所を提供する。例えば、可撓性領域130は、ソケットへのアクセスが何らかの点で制約される(プラグの中立軸がソケットの中立軸からオフセットしているなど)時に、プラグ104の挿入を可能にする。また、可撓性領域130は、非線形の内部構成を有する(電子または非電子)ソケットへのプラグの挿入を可能にする。そのため、これは、異なる形状、サイズ、および/または配向の電子コネクタを必要とする電子デバイスにおける電子コネクタに可能な用途を広げる。一例として、可撓性領域130は、ある電子デバイスおよび/またはこのようなデバイスのある部品の形状、サイズ、配向、および/または使用条件に一層適合するように、プラグ104に撓曲を付与する。このような構成の一つが
図15に示されており、ここでデバイスは運動活動の監視に使用され、プラグは、電子ソケットとの電子結合のためばかりでなく、デバイスの使用中にロック嵌合を提供する。このような構成において、可撓性プラグは、ソケットへの容易な挿入および良好な嵌着と、活動/運動の使用時に遭遇することが予想される必然的な力を吸収するなど、剛性の直線プラグの使用を超えるいくつかの利点を示す。別の例として、可撓性領域130のサイズおよび形状は、特定のソケットに対応するようにカスタマイズされうる。さらなる例として、接続エリアの付近または周囲での外力および衝撃の吸収を助けることでコネクタの耐久性を高めることなどにより、可撓性領域130のサイズおよび形状が電子コネクタの性能を向上させるように設計されうる。このような衝撃は、ある種の電気デバイスにはしばしば発生し、可撓性プラグは剛性の直線プラグよりもこのような衝撃を良好に吸収できることが多い。可撓性領域130はまた、剛性の電子コネクタと関連する設計上の制約を解消することにより、電子デバイスの美観も向上させうる。さらなる利点および長所は、当業者には認識される。
【0056】
発明を実行する現時点で好適な態様を含む特定の例に関して発明が説明されたが、上に記載されたシステムおよび方法の数多くの変形および置換が存在することを当業者は認識するだろう。ゆえに、発明の趣旨および範囲は、添付の請求項に規定されたように広く解釈されるべきである。