特許第6243923号(P6243923)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6243923
(24)【登録日】2017年11月17日
(45)【発行日】2017年12月6日
(54)【発明の名称】電気光学的配置を提供する装置
(51)【国際特許分類】
   H01S 5/022 20060101AFI20171127BHJP
   G02B 6/42 20060101ALI20171127BHJP
   H01L 31/0232 20140101ALI20171127BHJP
【FI】
   H01S5/022
   G02B6/42
   H01L31/02 C
【請求項の数】6
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2015-541782(P2015-541782)
(86)(22)【出願日】2013年10月17日
(65)【公表番号】特表2016-502267(P2016-502267A)
(43)【公表日】2016年1月21日
(86)【国際出願番号】US2013065433
(87)【国際公開番号】WO2014107216
(87)【国際公開日】20140710
【審査請求日】2016年10月17日
(31)【優先権主張番号】13/671,527
(32)【優先日】2012年11月7日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】315014202
【氏名又は名称】ラティス セミコンダクタ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】Lattice Semiconductor Corporation
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【弁理士】
【氏名又は名称】速水 進治
(74)【代理人】
【識別番号】100127236
【弁理士】
【氏名又は名称】天城 聡
(72)【発明者】
【氏名】キム キホン
【審査官】 小濱 健太
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−124480(JP,A)
【文献】 特開2002−365487(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01S 5/00−5/50
G02B 6/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前面、後面、底面、第1電気コネクタ、及び第2電気コネクタを有するプリント回路基板を有し、
前記後面は、前記プリント回路基板の前記前面の反対側の面であり、なおかつ前記前面と平行であり、
前記底面は、前記前面から前記後面へ向けて延伸し、前記前面及び前記後面と共に前記プリント回路基板の周辺出力を形成し、前記前面及び前記後面に対して略垂直であり、
前記第1電気コネクタは、実装基板上の第1導線に接続しており、少なくともその一部が前記前面と前記底面に沿って延伸するように前記プリント回路基板上に形成されており、
前記第2電気コネクタは、前記実装基板上の第2導線に接続しており、少なくともその一部が前記後面と前記底面に沿って延伸するように前記プリント回路基板上に形成されており、
前記プリント回路基板は、前記底面上にある前記第1電気コネクタの一部と前記第2電気コネクタの一部が前記実装基板の実装面に対して平行になるように、前記実装基板に対して固定されており、
前記プリント回路基板の前記前面上に、前記第1電気コネクタと電気的に連結された光電子ダイを有し、
前記光電子ダイは、前記前面に対して略平行な光学面を有し、
前記プリント回路基板は第1係合機能部を有し、
前記第1係合機能部は前記プリント回路基板の上面にパターンされており、
前記上面は、前記底面と略平行であり、前記前面に対して略垂直であり、
第2係合機能部と第3係合機能部とを有する支持部材が、前記第1係合機能部を前記第2係合機能部と係合することにより、前記プリント回路基板に連結されており、
前記支持部材は、前記第3係合機能部を第4係合機能部と係合することによりファイバホルダに連結されており、
前記第4係合機能部は、前記ファイバホルダの後面にパターンされており、
前記ファイバホルダは、前記実装基板の前記実装面に対して略平行にファイバを保持する、電気光学的配置を提供する光電子アセンブリ。
【請求項2】
前記プリント回路基板は、前記底面が前記実装基板の前記実装面と対向するように、前記実装基板に固定されている、請求項1に記載の光電子アセンブリ。
【請求項3】
前記第2係合機能部は、前記支持部材の上面にパターンされており、
前記第3係合機能部は、前記支持部材の前面にパターンされており、
前記支持部材の前記上面は、前記支持部材の前記前面と略垂直である、請求項1に記載の光電子アセンブリ。
【請求項4】
前記ファイバホルダの前面は、前記ファイバホルダの前記後面と略平行である、請求項3に記載の光電子アセンブリ。
【請求項5】
前記プリント回路基板に対して光入力を提供するファイバをさらに有し、
前記ファイバは、前記ファイバホルダにある第1開口と、前記支持部材にある第2開口とを通る、請求項4に記載の光電子アセンブリ。
【請求項6】
前記第1開口と前記第2開口はそれぞれ、前記実装基板の前記実装面と略平行な方向へ形成されており、
前記第1開口は、前記ファイバホルダの前記前面から前記ファイバホルダの前記後面へ延伸しており、
前記第2開口は、前記支持部材の前記前面から前記支持部材の後面へ延伸している、請求項5に記載の光電子アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の少なくともいくつかの実施形態は、光電子デバイスの作成全般に、特に、電気光学的配置の提供に係る。
【背景技術】
【0002】
垂直共振器面発光レーザー(Vertical Cavity Surface Emitting Lasers: VCSELs)等の面発光源は、一般的に、端面発光レーザーダイオードの発光領域に比して大きな発光領域を有する。VCSEL は通常、光学テレコミュニケーション産業にコスト効率の高いソリューションを提供するものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら家庭用電化製品産業において、コスト面での要求を満たすために省かれるべきものは多い。例えばスマートモバイルデバイス等、家庭用電子(Consumer Electronics: CE)デバイスに組み込まれる VCSEL に対するパッケージングの要求は、テレコミュニケーション産業で使用される VCSEL に対するパッケージングの要求とは異なる。CE デバイスの全体パッケージサイズは、一般的に、小さいフォームファクタに適合するようにさらなる最適化が要求される。
【0004】
図1は、一般的な面発光(Surface Emitting: SE)レーザーデバイスのパッケージング100を示す。図1に示すとおり、基板102上の SE レーザーデバイス103は、実装基板101上に配置される。SE デバイス103は、実装基板103から離間する方向104に発光する。SE レーザー103をパッケージ内に組み込むため、プリズム及びレンズを備えた光線光学レンズシステム106が使用される。図1に示すとおり、光学システム106は、光に約 90 度の屈曲105を形成してファイバ107と連結するように、レーザーデバイス103の上にマウントされる。
【0005】
つまり、現在のパッケージングソリューションでは、面発光(SE)レーザーデバイスを薄型のモバイルデバイスのパッケージに組み込むため、光線光学レンズシステムを備えた 90 度屈曲の光パイプを用いる。このソリューションでは、高価な光線光学レンズシステムの設計及び製造が必要となる。さらに現在のパッケージングソリューションは、製造後、高コストの精密配置アセンブリが必要となる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
電気光学的配置を提供する方法及び装置の一例としての実施形態を開示する。少なくともいくつかの実施形態において、方向転換部を形成するために、プリント回路基板上に、基板の側面上に延伸する電気コネクタを形成する。光電子ダイをプリント回路基板上に配置する。実装基板と略平行な光結合を提供するため、プリント回路基板上の光電子ダイを実装基板上方に直立させる。光電子ダイの連結のための光経路の方向転換部を電気コネクタの方向転換部と置き換えるべく、プリント回路基板の第2面に延伸する電気コネクタを実装基板上に配置する。
【0007】
本発明のその他の特徴は、添付の図面と、以下の詳細な説明とにより明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本開示の実施形態は、一例として挙げられるものであって限定を意図するものではなく、添付の図面中において、同一の参照符号は同様の要素を示す。
図1】一般的な面発光(SE)レーザーデバイスのパッケージングを示す。
図2】本発明の一実施形態に係る電気光学的配置を提供する光電子デバイスアセンブリの図である。
図3A】本発明の一実施形態に係るマイクロサブアセンブリ基板の斜視図を示す。
図3BC図3B1は、本発明の一実施形態に係るマイクロサブアセンブリを形成するためのマイクロサブアセンブリ基板の完成品の側面図である。図3B2は、本発明の一実施形態に係る基板上の規定位置に光電子デバイスを配置した後の、図3B1に類似の図である。図3B3は、本発明の一実施形態に係る光電子デバイスの上方に保護カバーを形成した後の、図3B2に類似の図である。図3Cは、本発明の一実施形態に係る実装基板の上にサブアセンブリ基板の表面上に設けられた光電子デバイスを直立させた後の、図3B3に類似の図である。
図3D】本発明の一実施形態に係るマイクロサブアセンブリの上面斜視図である。
図3EF図3Eは、本発明の一実施形態に係るマイクロ光学サブアセンブリ(Micro Optical Sub-Assembly: MOSA)の断面図である。図3Fは、本発明の一実施形態に係る実装基板の上方に基板上に設けられた光電子デバイスを直立させた後の、図3Eに類似の側面図である。
図3G】本発明の一実施形態に係る実装基板の上方に直立させたマイクロ光学サブアセンブリ(MOSA)を示す側面図である。
図4】本発明の一実施形態に係る MOSA の上面斜視図である。
図5図5Aは、本発明の一実施形態に係るマイクロサブアセンブリ基板の上面図である。図5Bは、本発明の一実施形態に係るビアを通じてドリルカットした後の、図5Aに類似の図である。
図6】本発明の一実施形態に係るサブアセンブリの斜視図である。
図7】本発明の一実施形態に係るサブアセンブリの斜視図である。
図8A】本発明の一実施形態に係るアセンブリの底面斜視図である。
図8B】本発明の一実施形態に係る実装基板上に設けられた図8Aのアセンブリの上面斜視図である。
図9】本発明の一実施形態に係る実装基板上に設けられたアセンブリの上面斜視図である。
図10】本発明の一実施形態に係るマイクロ光学サブアセンブリの断面図である。
図11】本発明の一実施形態に係るデータ処理システムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
電気光学的配置を提供する方法及び装置の一例としての実施形態を開示する。本明細書に記載の一例としての実施形態は、家庭用電化製品(CE)に適用するための低コストかつフォームファクタが小さい光電子デバイスのパッケージングに取り組むものである。本明細書に記載の一例としての実施形態は、例えば、高ビットレート光接続リンク、薄型光ケーブル、軽量光ケーブル、家庭用光学製品、家庭用電気製品、家庭用電気光学製品、及び非密封パッケージング等のための標準構成要素を用いて低コストかつ簡易の光学配置を提供するものである。
【0010】
少なくともいくつかの実施形態において、電気コネクタは、所定の角度の方向転換部を形成するため、プリント回路基板上に、その基板の側面上に延伸するように形成される。光電子ダイは、プリント回路基板上に配置される。プリント回路基板上の光電子ダイは、実装基板と略平行な光結合を提供するため、実装基板上方に直立させられる。プリント回路基板の側面に延伸する電気コネクタは、光電子ダイの連結のための光経路の方向転換部を電気コネクタの方向転換部に置き換えるべく、実装基板上に配置される。
【0011】
少なくともいくつかの実施形態において、面発光レーザー(例えば、VCSEL)及び光検出器の少なくとも1つを備えたマイクロ光学サブアセンブリ(MOSA)が垂直基板上に配置される。これにより、任意の光コリメータを内蔵し、光学スペーサと、ファイバホルダを備えたレンズホルダとを個々の部品として備えた 90 度(「直角」)光パイプ屈曲部を用いることなく、ファイバの組み付けが容易になる。一実施形態において、本明細書に記載の MOSA は、家庭用電子光学部品及びアプリケーションのために、低コストで設置面積の小さい(例えば、約 3x5mm 未満)、アクティブ光ケーブル(Active Optical Cable)構成要素の提供を可能にする。光軸の直角方向転換部を取り除くことにより、光配置の精度公差を少なくとも10倍(例えば、10μm 〜100μm まで)増し、送受信機のための光学サブアセンブリに掛かるコストの大部分を節約することができるという利点を提供する。
【0012】
少なくともいくつかの実施形態において、光電子デバイス(例えば、VCSEL、その他の SE デバイス、光検出器)は、プリント回路基板(Printed Circuit Board: PCB)の一般的基板材料上に搭載される面である。電極は、光電子デバイスを作動するため、基板の縁部上に形成される。少なくともいくつかの実施形態において、マザーボード、又は、例えば、Mobile High Definition Link(MHL)、High-definition Multimedia Link(HDMI(登録商標))、Peripheral Component Interconnection Express(PCIE)、Universal Serial Bus(USB)、Thunderbolt、SATA、及びその他の機能のための高速 SERDES(シリアライザ/デシリアライザ)等のより高いレベルの機能のための二次モジュール上に直立した形状で基板を維持するため、プラスチックカバーを光電子デバイスの上方に形成する。
【0013】
通常、SerDes は、入力/出力の制限を補償するため高速コミュニケーションで一般的に使用される一対の機能ブロックをいう。これらのブロックは、シリアルデータとパラレルインタフェースとの間で、各方向にデータを変換する。Thunderbolt は、拡張バスを介して周辺機器をコンピュータに接続するインタフェース全般をいい、SATA は、ホストバスのアダプタをハードディスクドライブ及び光学ドライブ等の大容量記憶デバイスに接続するためのコンピュータバスインタフェースをいう。
【0014】
以下の説明では、本明細書に記載の実施形態のうちの1つ以上を完全に理解することを目的とし、特定の材料や要素の寸法等、数多くの特定の詳細を 示す。しかしながら当業者にとって、本明細書に記載の1つ以上の実施形態がこれらの特定の詳細を伴うことなく実践されてもよいことは明らかであろう。他の例において、本説明を不要に分かりにくくすることを避けるため、半導体製造プロセス、技術、材料、設備等は詳細に記していない。
【0015】
或る一例としての実施形態を説明し、添付の図面で示すが、このような実施形態は単なる例示に過ぎず、限定を意図するものでないこと、また当業者が修正に思い至ってもよいため、これらの実施形態は図示や説明の特定の構成及び配置に限定されるものでないことを理解しなければならない。
【0016】
本明細書全体を通じて「一実施形態」、「一実施形態」、又は「ある実施形態」と言及した場合、その実施形態と関連して記載した特定の特徴、構造、又は特性が、少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。従って本明細書全体を通じて種々の箇所で「一実施形態」「実施形態」等のフレーズが出現しても、必ずしもすべてが同一の実施形態について言及しているものとは限らない。さらに1つ以上の実施形態において、特定の特徴、構造、又は特性が任意の好適な方法で組み合わせられてもよい。
【0017】
さらに、進歩的な側面は、開示される1つの実施形態のすべての特徴でなく、それより少ない特徴の中に見出される。従って詳細な説明に続く請求項がこの詳細な説明に明確に組み込まれ、各請求項は個別の実施形態として成り立つ。本明細書には一例としての実施形態を記載したが、当業者は本明細書に記載の修正及び変更を伴ってこれらの一例としての実施形態が実践できることを認識するであろう。従って本説明は、制限でなく、例示と見做されなければならない。
【0018】
図2は、一実施形態に係る電気光学的配置を提供する光電子デバイスアセンブリの図である。光電子アセンブリ200は、マイクロサブアセンブリ基板202上に電気コネクタ207を備える。基板202は、面206と、面212と、側面205とを有する。側面205は、面206及び面212と隣接する。一実施形態において、面212及び面206は、対向する面であり、互いに略平行である。一実施形態において、側面205のサイズは、基板の面206のサイズに比して実質的に小さい。一実施形態において、基板の側面205は、約 1mm から 3mm の厚さである。
【0019】
電気コネクタ207は、所定角度の方向転換部(図示せず)を形成するため、基板202に沿って側面上に延伸する。マイクロサブアセンブリ基板202の面206上の光電子ダイ203は、電気コネクタ207に接続される。光電子ダイ203は、基板202の面206と略平行な光学面208を有する。図2に示すとおり、マイクロサブアセンブリ基板202の面206上の光電子ダイ203は、実装基板201上方に直立させられる。一実施形態において、マイクロアセンブリ基板202は、プリント回路基板である。本明細書に記載のとおり、電気光学的配置を提供するためにプリント回路基板を使用することにより、プロセスを低コストにし、容易に形状を規定し、納期を短くするという利点を提供する。一実施形態において、実装基板201は、マザーボード、次レベル集積基板、又はその他のアセンブリ実装基板である。図2に示すとおり、直立した基板202の側面205は、実装基板201の上面に配置される。面206及び面212は、実装基板201に略直交する軸Y210に沿って直立する。一実施形態において、電気コネクタ207の一部は、側面205と実装基板201との間に位置づけられる。図2に示す通り、光学面208は、実装基板211に略平行な軸X211に沿うファイバ204と光結合される。少なくともいくつかの実施形態において、軸(例えば、軸X211)に沿うファイバが実装基板(例えば、実装基板201)と略平行であることは、軸が実装基板と同一の方向に延伸することを意味する。少なくともいくつかの実施形態において、軸(例えば、軸X211)に沿うファイバが実装基板(例えば、実装基板201)と略平行であることは、軸が実装基板と交わらないことを意味する。少なくともいくつかの実施形態において、軸(例えば、軸X211)が実装基板(例えば、実装基板201)と略平行であることは、この軸上の少なくとも2つの点が実装基板から同様の距離だけ離間していることを意味する。少なくともいくつかの実施形態において、「略平行」という用語は、ファイバの位置の、例えばファイバ屈曲によって発生する実装基板の面に平行な軸からの僅かな角度のずれが、例えばシステム設計が許容する動力喪失の制約、製品寿命の信頼性仕様、及び与えられたコスト制約での製造の容易さの範囲内で許容可能であることを意味する。少なくともいくつかの実施形態において、軸(例えば、軸X211)が実装基板(例えば、実装基板201)と略平行であることは、参照軸と実装基板の軸との間の角度が±45度未満であることを意味する。
【0020】
一実施形態において、マイクロサブアセンブリ基板202の側面205に延伸する、所定角度の方向転換部を有する電気コネクタ207は、以下に詳細に述べるとおり、光電子ダイの連結のための光経路の方向転換部に取って代わる。少なくともいくつかの実施形態において、光電子ダイは、面発光デバイス(例えば、VCSEL、その他の SE デバイス)、光検出器(フォトダイオード、その他の光検出器)、又はその双方を備える。一般的に、面発光デバイスは、上面に略直角な光出力を有する種別のデバイスをいう。ファイバ204は、例えば、マルチモードファイバ、プラスチック光ファイバ(POF: Plastic Optical Fiber)、ガラス光ファイバ、単一モードファイバ、又はその他の光ファイバであり得る。光ファイバは、任意のコア径を有することができる。少なくともいくつかの実施形態において、光ファイバのコア径は、約 500 ミクロン(μm)から約 1 ミリメートル(mm)である。少なくともいくつかの実施形態において、光ファイバのコア径は、約 10μm 未満である。少なくともいくつかの実施形態において、光ファイバのコア径は、約 10μm から約 1 mm である。
【0021】
少なくともいくつかの実施形態において、光電子ダイを駆動するため、プリント回路基板上にドライバ(図示せず)が搭載される。少なくともいくつかの実施形態において、プリント回路基板の側面に延伸する、方向転換部を有する電気コネクタは、電気インピーダンスを制御するために構成される。少なくともいくつかの実施形態において、プリント回路基板(PCB)は、FR-4、FR-2、ポリイミド、及びテフロン(登録商標)のうちの少なくとも1つを含む。少なくともいくつかの実施形態において、プリント回路基板は、多層セラミック基板を含む。
【0022】
PCB 基板を使用し、非導電基板上に積層された導電層より形成された導電配線を用いて、電子部品を機械的に支持し、かつ電気的に接続する。導電層は、一般的に、薄い銅箔で作られる。絶縁層誘電体は、一般的に、エポキシ樹脂プリプレグとともに積層する。一実施形態において、PCB 基板は、ソルダーレジストで被覆される。少なくともいくつかの実施形態において、PCB 基板は、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(テフロン(登録商標))、FR-4、FR-1、CEM-1、又は CEM-3 等の誘電体を含む。PCB において使用可能なプリプレグ材料の例として、FR-2(フェノールコットン紙)、FR-3(コットン紙及びエポキシ)、FR-4(織物ガラス及びエポキシ)、FR-5(織物ガラス及びエポキシ)、FR-6(マットガラス及びポリエステル)、G-10(織物ガラス及びエポキシ)、CEM-1(コットン紙及びエポキシ)、CEM-2(コットン紙及びエポキシ)、CEM-3(非織物ガラス及びエポキシ)、CEM-4(織物ガラス及びエポキシ)、CEM-5(織物ガラス及びポリエステル)が挙げられる。
【0023】
本明細書に記載の少なくともいくつかの実施形態では、マルチモードファイバ又はプラスチック光ファイバ(POF)のシンプルな配置によって、リンクを形成する受信機に対して高ビットレートの光学データを連結できるように、量産部品を備えた低コストのキャリア上に設けられた一般的な VCSEL ベアダイ(チップ)を使用する。一般的に、光は、VCSEL 面から上方に発光される。VCSEL が最終的に PCB 内に組み付けられる際、シームレスに相互接続された VCSEL の電気経路を、保証される高速電気シグナルインテグリティの要求の範囲内に収めるため、従来のアプローチでは VCSEL から発光された光の経路を屈曲する必要があった。光の経路を屈曲するには、一般的に、ファイバの開口数の制限、レーザー光の発散角、及びその他の制約等、数多くの制約があるため、高度な光学機械設計を通じて光の経路を 90 度屈曲する追加のプラスチック片又はガラス片を加える必要があった。光学機械部品を綿密に設計したとしても、光経路の配置プロセスの要件が厳しくなるため、例えば、高精度のための料金など、さらなる製造プロセスコストが発生してしまう。
【0024】
本明細書に記載の実施形態は、リンク信号品質を要求の範囲内に収めつつ、光の大部分をファイバ(例えば、ファイバ204)に収集するファイバ突合せ結合法を用いることにより(例えば、ファイバ端部を光学面(例えば、光学面208)に十分接近させることにより)、光学アセンブリ精度のための追加料金を避ける。突合せ結合では、レンズが取り除かれ、ファイバは光源の光学面から直接光を収集する。一実施形態において、光電子チップのサイズは、約 500 ミクロン(μm)〜約 1 ミリメートル(mm)又はその他のサイズである。一実施形態において、光電子チップのサイズは、500 ミクロン(μm)未満である。一実施形態において、光電子チップの光学面領域(例えば、面発光デバイスの発光領域)のサイズは、直径が、約 10μm〜約 20μm 又はその他のサイズである。一実施形態において、光電子チップの光学面領域のサイズは、10μm 未満である。一実施形態において、光電子チップの光学面領域(例えば、光検出器の感光性受光領域)のサイズは、直径が、約 60μm 〜約 100μm 又はその他のサイズである。少なくともいくつかの実施形態において、光電子チップの光学面領域のサイズは、突合せ光ファイバのコア部のサイズより小さくはない。
【0025】
従来のアプローチでは、光パイプの機械設計を通じて、プラスチック要素又はガラス要素により、光の経路を 90 度屈曲するものであった。これにより、余剰の精度設計や構成要素が生じ、コスト競争の面で市場障壁を生じてしまう。
【0026】
ファイバ突合せ結合法は、光パイプの長さが追加される従来のアプローチでは不可能であった。通常の PCB 組付けプロセスで「突合せ結合」を可能にするため、本明細書に記載の実施形態では、保証された電気 SI の性能を要求レベルの範囲に収めつつ、光パイプの長さの追加(直角方向転換部)を取り除くべく、光電子チップのキャリア(例えば、基板202)を実装基板(例えば、実装基板201)に対して約 90 度跳ね上げる。
【0027】
本明細書に記載の実施形態では、高コストの光パイプを用いることなく光軸を取扱うために機械構造を再構成することにより、90 度光パイプ等のプリズムといったコストを増すものの主要部分を取り除いている。一実施形態において、基板(例えば、基板202)を直立させることにより、送信光電子デバイス(例えば、VCSEL)面(例えば、面208)(送信端)からファイバ(例えば、ファイバ204)まで、且つ、ファイバ(例えば、ファイバ204)から遠端(受信端)における受信光電子デバイス(例えば、フォトダイオード)面(例えば、面208)まで、光軸(例えば、軸X211に沿う)が直線を形成する。少なくともいくつかの実施形態において、実装基板(例えば、実装基板201)に略直角に直立する基板上に搭載した光電子デバイスに電気的接続を付与するため、基板縁部(例えば、縁部周辺のデバイス搭載側、縁部周辺の側面)に複数の電極を形成する。例えば、C カット、電気めっき、パッケージピン技術等、電子デバイスの製造分野の当業者にとって既知である任意の技術を用いて、基板縁部に複数の電極を形成することができる。
【0028】
少なくともいくつかの実施形態において、キャリア(例えば、基板202)上に光電子デバイス(例えば、ダイ203)を搭載し、そのキャリアはキャリアの縁部(例えば、側面205)上に延伸する電気的接続(例えば、銅配線)を有する。少なくともいくつかの実施形態において、電気的接続は、C カットビア、屈曲ピン、及び導電線のうちの少なくとも1つを含む。少なくともいくつかの実施形態において、キャリアの縁部上に延伸する電気的接続は、キャリアの縁部に設けられた面搭載ピンパッドを用いて形成される。少なくともいくつかの実施形態において、キャリアの縁部上に延伸する電気的接続は、例えば、C カット、電気めっき、無電解めっき、及びセラミック多層 SMD 技術等、電子デバイスの製造分野の当業者にとって既知の技術を用いて形成される。
【0029】
本明細書に記載の少なくともいくつかの実施形態において、信号チャンネルのための「光学的直角方向転換部」を「電気的直角方向転換部」に置き換える。これにより、実装がより困難であり、高価でかさばる光学的製造プロセルの代わりに、より精度の高い設計及び実装の電気的製造プロセスを可能にする。
【0030】
図3Aは、一例としての実施形態に係るマイクロサブアセンブリ基板301の斜視図300を示す。マイクロサブアセンブリ基板301は、上面302と、底面303と、側面304とを有する。少なくともいくつかの実施形態において、マイクロサブアセンブリ基板は、プリント回路基板である。電気コネクタ305等の電気コネクタを、基板301上に形成する。電気コネクタ305は、面301から側面304上に延伸する。電気コネクタ305は、側面304と面301との間の角部において方向転換部307を形成する。図3Aに示すとおり、基板301は、マイクロサブアセンブリを、例えば、レンズホルダ、ファイバホルダ、又はその他のサブアセンブリ等、次レベルの集積モジュールに取り付けるための係合機能部306を有する。一実施形態において、他の係合機能部の実装も可能であるが、係合機能部306は基板の傾斜角部である。一実施形態において、側面304のサイズは、基板の上面302のサイズに比して実質的に小さい。一実施形態において、基板の側面304は、厚さが、約 1mm 〜約 3mm である。
【0031】
図3B1は、本発明の一実施形態に係るマイクロサブアセンブリを形成するためのマイクロサブアセンブリ基板の完成品の側面図310を示す。サブアセンブリ基板311は、対向面であり、互いに略平行である面321及び面322を有する。側面323は、面321と面322との間にある。一実施形態において、サブアセンブリ基板311は、電気コネクタ312等の電気コネクタを有する PCB 基板の完成品である。電気コネクタ312は、本明細書に記載のとおり、光電子ダイの連結のための光経路の方向転換部と置き換える方向転換部(図示せず)を形成するため、デバイス搭載面から側面上に延伸する。少なくともいくつかの実施形態において、電気コネクタ312等の電気コネクタの形成には、以下に詳細に説明するとおり、C カット、ピン屈曲、電気めっき、及び塗布のうちの少なくとも1つが含まれる。少なくともいくつかの実施形態において、マイクロサブアセンブリ基板は、本明細書に記載のとおり、プリント回路基板である。一実施形態において、基板311の厚さによって決まる側面323のサイズは、基板311の幅によって決まる面321のサイズに比して実質的に小さい。例えば、基板311の厚さは、約1mm 〜約 2mm 又はその他の厚さとすることができる。例えば、基板311の幅は、約 4mm 〜約 6mm 又はその他の幅とすることができる。
【0032】
図3B2は、本発明の一実施形態に係る基板上の規定位置に光電子デバイス313を配置した後の、図3B1に類似の図340である。一実施形態において、光電子デバイス313は、本明細書に記載のとおり、基板のデバイス搭載面に略平行な光学面を有する光電子半導体ダイである。一実施形態において、光電子デバイス313は、本明細書に記載のとおり、面発光デバイス及び光検出器のうちの少なくとも1つを含む。電子デバイス314は、基板311上の規定位置に配置される。一実施形態において、電子デバイス312は、光電子デバイス313のドライバ、トランスインピーダンス増幅器(TIA: transimpedance amplifier)、集積回路、又はその他のパッシブ又はアクティブな電子デバイスである。一実施形態において、光電子デバイス313に取り付けるため、基板の所定位置上に表面パッドを形成する。一実施形態において、光電子デバイスは、糊付け、はんだ付け、又はその組み合わせ等、当業者にとって既知の任意の技術を用いて基板に取り付けることができる。
【0033】
図3B3は、本発明の一実施形態に係る光電子デバイス上方に保護カバー315を形成した後の、図3B2に類似の図341である。一実施形態において、保護カバー315は、光透過性のパッシベーション層である。例えば、保護カバーの厚さは、約 5mm 〜約 6mm 又はその他の厚さとすることができる。一実施形態において、パッシベーション層には、光透過性の紫外線硬化性エポキシ樹脂が含まれる。一実施形態において、パッシベーション層は、例えば、ULTEM(ポリエーテルイミド)、ポリイミド、エポキシ等の FH/LH 材料を含む。
【0034】
光電子デバイス313は、コネクタ312等の電気コネクタに接続される。一実施形態において、光電子ダイは、ワイヤーボンディング技術を用いて、コネクタ312等の電気コネクタに接続される。一実施形態において、光電子ダイは、フリップチップボンディング技術を用いて、コネクタ312等の電気コネクタに接続される。ワイヤーボンディング技術及びフリップチップボンディング技術は、電子デバイスの製造分野の当業者にとって既知の技術である。
【0035】
図3Cは、本発明の一実施形態に係る、実装基板324上方にサブアセンブリ基板311の面321上の光電子デバイス313を直立させた後の、図3B3に類似の図320である。図3Cに示すとおり、基板311の側面323は、実装基板324上に配置される。面321及び面322は、実装基板324から離間する方向390に延伸する。一実施形態において、方向390は、実装基板324の面と略直角である。電気コネクタ312の一部は、側面323と基板324との間に位置する。電気コネクタ312の一部316は、面321上に位置する。電気コネクタ312は、これらの部分の間に所定角度の方向転換部391を有する。一実施形態において、導電体の方向転換角度は直角(約 90 度)である。一実施形態において、光経路の直角方向転換部は、本明細書に記載のとおり、信号品質を維持しつつ、電気コネクタの方向転換部391と置き換えられる。光電子デバイス313は、図3Cに示すとおり、ワイヤー325によって電気コネクタの一部316に接続される。
【0036】
図3Dは、本発明の一実施形態に係るマイクロサブアセンブリの上面斜視図330である。プリント回路基板334上に、電気コネクタ332等の電気コネクタを形成する。電気コネクタは、本明細書に記載のとおり、方向転換部342等の方向転換部を形成するため、基板331の面335から側面333上に延伸する。プリント回路基板331の面335に配置された光電子ダイ336は、電気的接続338(例えば、導電性ワイヤー)を介して、コネクタ332等の電気コネクタに直接接続される。光電子ダイ337は、面335に対して略直角の光軸337を有する。電子デバイス340(例えば、ドライバ、TIA、集積回路、若しくはその他のアクティブ又はパッシブ電子デバイス)は、基板311上に配置される。電子デバイス340は、面335に沿う電気的接続339を介して、コネクタ343等の縁部電気コネクタに接続される。一実施形態において、電気コネクタ332及び343等、基板のデバイス搭載面から側面まで延伸する電気コネクタは、側面333に沿って屈曲されたデバイス搭載面335上に形成されたピンである。一実施形態において、電気コネクタ332及び343等、基板のデバイス搭載面から側面まで延伸する電気コネクタは、基板の側面上の電気めっき導電線に直接接続される、基板のデバイス搭載面上に、導電性パッドを有する。一実施形態において、電気コネクタ332及び343等、基板のデバイス搭載面から側面まで延伸する電気コネクタは、C カットビアである。一実施形態において、電気コネクタ332等の電気コネクタは、サブアセンブリに直接接続されたインピーダンス制御電気配線である。すなわち、本明細書に記載のとおり、サブアセンブリに直接接続された直角方向転換部を有する電気コネクタは、例えば、50 オーム、100 オーム、又はその他のインピーダンス値等、所定の値のインピーダンスを維持する。
【0037】
図5Aは、本発明の一実施形態に係るマイクロサブアセンブリ基板の上面図500である。パッド504及びパッド505等の導電性パッドを、サブアセンブリ基板501上に形成する。一実施形態において、係合機能部を形成するため、基板505の角部を破線部502で切断する。一実施形態において、係合機能部は、本明細書に記載のとおり、次レベルのパッケージングのために、他のサブアセンブリモジュールと係合する所定の形状を有する。ビア503等の貫通孔ビアが基板501に穿孔される。一実施形態において、ビアには、電子デバイス製造分野の当業者にとって既知の技術を用いて、銅等の導電材料が充填される。充填されたビア及びパッドに接続するため、基板501上に配線507及び508等の導電配線を形成する。一実施形態において、基板501は、電子デバイスの製造分野の当業者にとって既知の C カット技術を用いて、破線503に沿って、充填したビアを通じてドリルカットされる。
【0038】
図5Bは、本発明の実施形態に係る、ビアを通じてドリルカットをした後の、図5Aに類似の図520である。図5Bに示すとおり、デバイス搭載面から、C カットビア513等、半分(C カット)充填された導電ビアを備えた基板501の側面まで延伸する電気的接続を形成する。ビア513等の C カットビアを、マザーボード、次レベル集積基板、又はその他のアセンブリ実装基板へ接触する電気コネクタとして使用する。C カットビア513等の C ットビアは、デバイス搭載面と基板の側面との間に方向転換部を有する。この方向転換部は、次レベルの集積の光軸を光電子デバイスの光軸に略平行にするために、光電子デバイスのための光経路の方向転換部に取って代わる。
【0039】
図3Eは、本発明の一実施形態に係るマイクロ光学サブアセンブリ(MOSA)の断面図350である。サブアセンブリ基板351は、本明細書において記載されるとおり、互いに略平行な上面351と底面352とを有する。図3Eに示すとおり、貫通開口355は、基板351を通り抜けるように形成される。本明細書に記載の光電子デバイス354及び電子デバイス356は、基板351上に配置される。光電子デバイス354は、開口355と対向するようにデバイス搭載面353上で裏返しにされている。図3Eに示すとおり、光電子デバイスの光学面395は、基板の開口に対向する。一実施形態において、光電子デバイス354は、当業者にとって既知のフリップチップボンディング技術を用いて、基板351上にフリップチップ接合されている。
【0040】
図3Fは、本発明の一実施形態に係る、実装基板361上方に基板351上の光電子デバイス354を直立させた後の、図3Eに類似の側面図360である。図3Fに示すとおり、基板351の側面359は、実装基板361上に配置される。光電子デバイス354は、例えば、はんだボール362等のはんだボールを介して面353に接合される。図3Eに示すとおり、面353及び面352は、本明細書に記載のように、実装基板361から離間する方向に延伸している。一実施形態において、この方向は、本明細書に記載のとおり、実装基板361の面に対して略直角である。光電子デバイス354への電気コネクタは、側面359と実装基板361との間の部分362及び面353上の部分とを有する。光電子デバイスへの電気コネクタは、上述の通り、これらの部分によって形成される所定角度の方向転換部を有する。図3Fに示すとおり、光は、光電子デバイスの光学面の光軸357に沿って、開口355を通じて伝播する。光電子デバイス354は、本明細書に記載のいずれかの光電子デバイスであり得る。
【0041】
図3Gは、本発明の一実施形態に係る実装基板371上方に直立させた MOSA 376を示す側面図370である。図3Gに示すとおり、サブアセンブリ基板372の側面377は、実装基板361上に配置される。光電子デバイス378及び電子デバイス379は、上述のとおり、基板372の面375上に搭載される。図3Gに示すとおり、基板372の面375と対向面396とは、上述のように、実装基板371から離間する方向に延伸している。一実施形態において、この方向は、上述のとおり、実装基板371の面に対して略直角である。上述のとおり、デバイス378及び379の上方には保護カバー380が形成される。MOSA 376は、デバイス379への電気コネクタ373と、面396上の電気コネクタ374とを有する。電気コネクタ373は、上述のとおり、電気光学的配置を提供するため、側面377から面375まで方向転換する。電気コネクタ374は、対向面376に電気的接続を与えるため、側面377から面376まで方向転換する。デバイス378及び378は、本明細書に記載のいずれかの光電子デバイスであり得る。
【0042】
図4は、本発明の一実施形態に係るマイクロサブアセンブリ(MOSA)の上面斜視図である。MOSA 400は、本明細書に記載のとおり、基板402上に設けられた光電子デバイス(図示せず)と、保護カバー403とを備える。本明細書に記載のとおり、光電子デバイスのための光経路の直角方向転換を無くすため、基板上に、電気コネクタ404等、デバイス搭載面から基板402の側面まで直角方向転換部を有するインピーダンス制御電気コネクタを形成する。以下、詳細に説明するとおり、電気コネクタ404等の電気コネクタを、次レベルの集積アセンブリのため、実装基板にはんだ付けする。
【0043】
図6は、本発明の一実施形態に係るサブアセンブリの斜視図600である。図6に示すとおり、マイクロサブアセンブリ(MOSA)601は、上述のとおり、実装基板610上に直立され、基板601上の光電子デバイス上方に保護カバー606を備える。上述のとおり、MOSA 601は光電子デバイスに接続される電極を有し、その電極は実装基板にはんだ付けするための方向転換部を有する。MOSA 601は、本明細書に記載のいずれかの MOSA であり得る。MOSA 601は、例えば、サブアセンブリ602の係合機能部等、他のサブアセンブリの係合機能部と係合する係合機能部604を有する。一実施形態において、サブアセンブリ602の係合機能部は、機能部604を受容する開口605を有する。図6に示すとおり、保護カバー606は、サブアセンブリ602の壁部608に取り付けられように構成される。一実施形態において、MOSA 601をサブアセンブリ603(例えば、ファイバホルダ)に光学的に連結する開口609を有するサブアセンブリ602は、直立した基板607に対する支持部材として機能する。一実施形態において、サブアセンブリ602は、レンズホルダである。サブアセンブリ603は、光ファイバ611を保持するための開口612、及びサブアセンブリ602等の他のサブアセンブリに係合するための係合機能部606を有する。ファイバ611は、例えば、マルチモードファイバ、プラスチック光ファイバ(POF: Plastic Optical Fiber)、ガラス光ファイバ、単一モードファイバ、又はその他の光ファイバであり得る。光ファイバのコア径は、例えば、約 500 ミクロン〜約 1 ミリメートル又はその他のコア径であり得る。
【0044】
図7は、本発明の一実施形態に係るサブアセンブリの斜視図700である。図7に示すとおり、マイクロサブアセンブリ(MOSA)701は、上述のとおり、実装基板710上に直立する基板上の光電子デバイス上方に保護カバーを備える。MOSA 701は、上述のとおり、光電子デバイスに接続される電極711等の電極を有し、その電極は実装基板にはんだ付けするための方向転換部を有する。MOSA 701は、本明細書に記載のいずれかの MOSA であり得る。MOSA 701は、上述のとおり、例えば、サブアセンブリ702の係合機能部708等、他のサブアセンブリの係合機能部と係合する切断角704を有する。一実施形態において、MOSA 701をサブアセンブリ703(例えば、ファイバホルダ)に光結合する開口707を備えたサブアセンブリ702は、MOSA 701の直立した基板に対する支持部材として機能する。一実施形態において、サブアセンブリ702は、レンズホルダである。ファイバホルダ703は、光ファイバ705を保持する開口706と、例えば、サブアセンブリ702の係合機能部709等、他のサブアセンブリと係合する係合機能部712とを有する。一実施形態において、直立した基板701上の光電子デバイスの光学面の中央、開口707の中央、及び開口706の中央は、実装基板710から所定の高さ(ファイバ705を基板701上に直立した光電子デバイスと突合せ結合するための高さ713等)に維持される。ファイバ705は、例えば、マルチモードファイバ、プラスチック光ファイバ(POF)、ガラス光ファイバ、単一モードファイバ、又はその他の光ファイバであり得る。光ファイバのコア径は、例えば、約500ミクロン〜約1ミリメートル又はその他のコア径であり得る。
【0045】
図8Aは、本発明の一実施形態に係るアセンブリの底面斜視図800である。アセンブリ805は、サブアセンブリ802に取り付けられた MOSA 801を備える。サブアセンブリ802は、上述のとおり、MOSA 801の直立した基板に対する支持部材として機能する。MOSA 801は、サブアセンブリ802の係合機能部826の開口に挿入される係合機能部807により、サブアセンブリ802に取り付けられる。MOSA 801は、上述のとおり、次レベルのアセンブリの実装基板に直接接続する電気コネクタ806等、プリント回路基板上に電気コネクタを有する。MOSA 801は、上述のとおり、サブアセンブリ802に取り付けるべく、プリント回路基板上の光電子デバイス上方にカバー805を有する。サブアセンブリ802(例えば、レンズホルダ)は、上述のとおり、搭載機能部を介して、サブアセンブリ803に取り付けられる。一実施形態において、サブアセンブリ803はファイバ804を保持する。ファイバ804は、例えば、マルチモードファイバ、プラスチック光ファイバ(POF)、ガラス光ファイバ、シングルモードファイバ、又はその他の光ファイバであり得る。光ファイバのコア径は、例えば、約 500 ミクロン〜約 1 ミリメートル又はその他のコア径であり得る。
【0046】
図8Bは、本発明の一実施形態に係る、実装基板上における、図8Aのアセンブリ805の上面斜視図820である。図8Bに示すとおり、サブアセンブリ802(例えば、レンズホルダ)により支持される MOSA 801は、上述のとおり、サブアセンブリ803(例えば、ファイバホルダ)に取り付けられる。アセンブリ805は、搭載面810上に搭載される。アセンブリ805は、本明細書に記載の実施形態に係る電気光学的配置を提供する。一実施形態において、搭載面810に取り付けられたアセンブリ805は、アクティブ光ケーブル、テレビモニター、又はその他の光電子デバイスアセンブリの一部である。
【0047】
図9は、本発明の一実施形態に係る実装基板920上のアセンブリ905の上面斜視図900である。図9に示すとおり、アセンブリ905は、図7のサブアセンブリ701、702、及び703の対応する係合機能部と類似の係合機能部を有するサブアセンブリ901、902、及び903を備える。サブアセンブリ902(例えば、レンズホルダ)によって支持される MOSA 901は、上述のとおり、対応する係合機能部を介して、サブアセンブリ903に取り付けられる。一実施形態において、サブアセンブリ903は、ファイバ904を保持する。ファイバ904は、上述のいずれかのファイバであり得る。アセンブリ905は、搭載面910上に搭載される。一実施形態において、搭載面910上のアセンブリ905は、アクティブ光ケーブル、テレビモニター、又はその他の光電子デバイスアセンブリの一部である。
【0048】
図10は、本発明の一実施形態に係るマイクロ光サブアセンブリの断面図1000である。光電子デバイス1004(例えば、面発光装置、光検出器)は、プリント回路基板1002の側面に取り付けられる。図10に示すとおり、プリント回路基板1002は実装基板1001上に配置される。プリント回路基板1002は、本明細書に記載のいずれかの基板であり得る。実装基板1001は、本明細書に記載のいずれかの実装基板であり得る。本明細書に記載の保護カバー1003は、デバイス1004を被覆する。電気的接続1008は、レンズを用いることなく、光軸1007に沿ったファイバ1006の突合せ結合を提供するため、基板1002の側面から基板の上面1009まで、所定角度(例えば、約 90 度)の方向転換部を形成して延伸する。一実施形態において、側面は、基板の上面に比して実質的に小さい。一実施形態において、基板の側面は、厚さが、約 1mm 〜約 3mm である。
【0049】
図11は、本発明の一実施形態に係るデータ処理システム1100を示す。データ処理システム1100は、基板1102を収容する。基板1102は、本明細書に記載の実施形態に係る電気光学的配置を提供する光電子アセンブリを備えた複数の構成要素を備えてもよい。プロセッサ1104は、基板1102に対して物理的且つ電気的に連結される。いくつかの実装において、少なくとも1つの通信チップも基板1102に物理的且つ電気的に連結される。さらに他の実装において、少なくとも1つの通信チップ1106がプロセッサ1104の一部である。
【0050】
データ処理システム1100は、適用に応じて、基板1102に物理的又は電気的に連結されてもされなくてもよいその他の構成要素を備えてもよい。これらのその他の要素には、揮発性メモリ1108(例えば、DRAM)、不揮発性メモリ1110(例えば、ROM)、フラッシュメモリなどのメモリ、グラフィックプロセッサ1112、デジタル信号プロセッサ(図示せず)、暗号プロセッサ(図示せず)、チップセット1114、アンテナ1116、例えばタッチスクリーンディスプレイ等のディスプレ1118、例えばタッチスクリーンコントローラ等のディスプレイコントローラ1120、バッテリー1122、音声コーデック(図示せず)、ビデオコーデック(図示せず)、電力増幅器1124等の増幅器、グローバルポジショニングシステム(GPS: Global Positioning System)装置1126、コンパス1128、加速度計(図示せず)、ジャイロスコープ(図示せず)、スピーカー1130、カメラ1132、及び大容量記憶装置(ハードディスクドライブ、コンパクトディスク(CD: Compact Disk)、デジタル多用途ディスク(DVD: Digital Versatile Disk)等)(図示せず)が含まれるが、これに限定されるものでない。
【0051】
例えば、通信チップ1106等の通信チップは、演算デバイス1100との間のデータ転送用の無線通信を可能にする。「無線」という用語及びその派生語は、回路、デバイス、システム、方法、技術、通信チャンネル等を説明する際に使用してもよく、それらは非固体媒体を通じて変調電磁放射を用いることによりデータを通信してもよい。データ処理システム1100は、例えば、通信チップ1106及び通信チップ1136等、複数の通信チップを備えてもよい。
【0052】
少なくともいくつかの実施形態において、データ処理システム1100のプロセッサ1104は、本明細書に記載の実施形態に係る電気光学的配置を提供するアセンブリを備える。プロセッサの集積回路ダイは、本明細書に記載のとおり、トランジスタ又は金属相互接続等、1つ以上のデバイスを備える。「プロセッサ」という用語は、電子データをレジスタ及び/又はメモリに記憶されてもよい他の電子データに変換するよう、レジスタ及び/又はメモリから送られる電子データを処理する任意のデバイス又はデバイスの一部を指してもよい。
【0053】
ディスプレイ1118は、本明細書に記載の実施形態に係る電気光学的配置を提供するアセンブリを備えることができる。さらに他の実装において、システム1100内に収容された他の構成要素が、本明細書に記載の実施形態に係る電気光学的配置を提供するアセンブリを含んでもよい。
【0054】
一実装例において、通信チップの集積回路ダイは、本明細書に記載のとおり、トランジスタ及び金属相互接続等、1つ以上のデバイスを備える。種々の実装において、データ処理システム1100は、ラップトップ、ネットブック、ノートブック、ウルトラブック、スマートフォン、タブレット、パーソナルデジタルアシスタント(PDA: Personal Digital Assistant)、ウルトラモバイルPC、モバイルフォン、デスクトップコンピュータ、サーバー、プリンタ、スキャナ、モニター、セットトップボックス、エンターテインメント制御ユニット、デジタルカメラ、ポータブルミュージックプレーヤー、又はデジタルビデオレコーダーであってもよい。さらに他の実装において、データ処理システム1100は、データを処理する他の電子デバイスであってもよい。
【0055】
以上の明細書は、本発明の実施形態を特定の一例としての実施形態を参照して説明したものである。本発明の実施形態のより広範な精神及び範囲から逸脱することなく、種々の修正が加えられてよいことは明らかであろう。従って本明細書及び図面は、限定を目的とするものでなく、例示を目的とするものであると見做されなければならない。
図1
図2
図3A
図3BC
図3D
図3EF
図3G
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9
図10
図11