(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記画面表示部は、ユーザの操作を受け付ける操作装置と一体化されたタッチスクリーンを有し、このタッチスクリーンの前記設定用履歴リストに対応する位置の操作が、前記設定用履歴リストの操作として受け付けられることを特徴とする請求項6〜8のいずれか一項に記載のナビゲーション装置。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るナビゲーション装置のハードウェア構成を示したブロック図である。
ナビゲーション装置1は、移動体の一種である車両に搭載され、地図情報や目的地までの経路情報などを表示して、ユーザを目的地へ誘導するナビゲーション処理を行うための車載装置である。このナビゲーション装置1は、車両に備え付けられたものでなくても良く、例えば、持ち運び可能なPND(Personal Navigation Device)などであっても良い。
【0009】
ナビゲーション装置1は、演算処理部10、表示装置20、入力装置30(タッチスクリーン31、各種ハードスイッチ32、操作装置33)、音声装置40(スピーカ41、マイクロフォン42)、記憶装置50、車速センサ60、ジャイロセンサ62、GPS(Global Positioning System)受信装置64、FM多重放送受信装置66、及び、ビーコン受信装置68などを備えている。
【0010】
演算処理部10は、上記の各装置を制御し、様々な処理を行う中心的ユニットである。演算処理部10は、演算実行部としてのCPU(Central Processing Unit)11、実行される制御プログラムや必要なデータを格納するRAM(Random Access Memory)12やROM(Read Only Memory)13などのメモリを備える。また、演算処理部10は、他の装置(例えば、オーディオやエアコン)を通信により制御するためのインタフェース(I/F)14を有し、これらは信号線15で接続されている。
【0011】
演算処理部10は、例えば、車速センサ60、ジャイロセンサ62、GPS受信装置64から出力される情報を用いて現在地情報を時間間隔を空けて算出する。また、得られた現在地情報に基づいて、表示に必要な地図情報を記憶装置50から読み出す。
また、演算処理部10は、読み出した地図情報をグラフィックス展開し、地図情報を表示装置20へ表示させる。また、地図情報を用いて、ユーザから指示された出発地と目的地とを結ぶ最適な経路(推奨経路)を算出し、そこに、後述する表示部品GBを重ねて、表示装置20へ表示する。
【0012】
また、演算処理部10は、例えば、スピーカ41を介してユーザを誘導するための案内音声や操作音を出力させる。また、マイクロフォン42や入力装置30を介してユーザからの様々な指示を受け付け、ユーザ指示に対応する各種処理を実行する。
また、演算処理部10は、例えば、FM多重放送受信装置66やビーコン受信装置68を介して、情報センターから交通情報などを受信して表示装置20へ表示する。
【0013】
表示装置20は、演算処理部10で生成されたグラフィックス情報を表示する画面を有し、例えば、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイなどで構成されている。
入力装置30は、ユーザの操作を受け付ける装置であり、ユーザが操作する操作部として機能するタッチスクリーン31及びハードスイッチ32と、これらと一体化された操作装置33とを備えている。
【0014】
タッチスクリーン31は、表示装置20の画面に重ねて配置された透過性のタッチパネルを用いてユーザーの接触位置を検出する装置である。これによって、表示装置20の画面上でユーザが触れた位置を検出することが可能である。
このタッチスクリーン31には、例えば、同時に複数の接触位置を検出できるマルチタッチスクリーンが使用される。なお、タッチスクリーン31には、一点の接触位置を検出できるものも含め、公知のタッチスクリーンを広く適用可能である。
【0015】
ハードスイッチ32は、例えば、ボタンキー(ボタンスイッチ)、ダイヤルスイッチ、スクロールホイール、スライドバー(スライドスイッチ)、ジョイスティックなどである。なお、このハードスイッチ32には公知のスイッチを広く適用可能である。
操作装置33は、タッチスクリーン31の操作を検出する検出回路や、ハードスイッチ32の操作を検出する検出機構などを有し、タッチスクリーン31の操作位置を示す位置信号や、ハードスイッチ32毎の操作信号を演算処理部10に出力する。
【0016】
音声装置40は、スピーカ41を有し、このスピーカ41により、演算処理部10で生成された音声信号を出力する。例えば、ユーザを誘導するための案内音声として、目的地の経路上にある交差点を、その手前から交差点の進行方向などを事前に放音する。
マイクロフォン42は、ユーザなどから発せられた音声などのナビゲーション装置1の外部の音声を取得する。予めユーザが音声操作を有効に設定しておくことで、マイクロフォン42を介して入力された音声を、音声認識により予め対応づけられた操作コマンドに変換し、ナビゲーション装置1に各種指示を行うことが可能である。この音声操作を無効に設定することも可能である。
【0017】
記憶装置50には、演算処理部10が各種処理を実行するために必要な制御プログラムやデータ、ナビゲーション処理に使用される地図情報、ナビゲーション装置1の設定に関する情報、音声認識に使用される音声辞書などが格納される。記憶装置50は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、半導体メモリ、CD-ROM、DVD-ROMなどにより構成される。
【0018】
車速センサ60、ジャイロセンサ62、及び、GPS受信装置64は、車両の現在地などを検出するために使用される。
車速センサ60は、車速を算出するために用いる車速データを出力するセンサである。ジャイロセンサ62は、光ファイバジャイロや振動ジャイロなどで構成され、移動体の回転による角速度を検出するものである。GPS受信装置64は、GPS衛星からの信号を受信し、車両とGPS衛星間の距離とその距離の変化率を3個以上の衛星に対して測定することで、車両の現在位置や進行速度を測定する。
【0019】
上記のようにして検出されたデータは、演算処理部10に送られて、ナビゲーション処理に使用される。もちろん、各種センサは、車内LAN(Local Area Network)、CAN(Controller Area Network)などの車内通信回線を介してナビゲーション装置1と接続されていてもよい。
FM多重放送受信装置66は、FM多重放送局から送られてくるFM多重放送信号を受信する。FM多重放送には、VICS(Vehicle Information Communication System:登録商標)情報の概略現況交通情報、規制情報、SA/PA(サービスエリア/パーキングエリア)情報、駐車場情報、天気情報などがある。また。FM多重放送には、FM多重一般情報としてラジオ局が提供する文字情報などもある。
ビーコン受信装置68は、ビーコンから送られてくる渋滞情報、規制情報、SA/PA情報、駐車場情報などを受信する。
【0020】
図2は、ナビゲーション装置1の機能構成を示したブロック図である。
本図に示すように、ナビゲーション装置1は、主制御部110、表示制御部120、ユーザ操作受付部130、現在地特定部140、目的地特定部150、経路探索部160、及び、記憶部190を備えている。記憶部190は、プログラム・地図記憶部191、項目選択画面記憶部192、設定記憶部193、及び、履歴記憶部194を有している。
【0021】
主制御部110、表示制御部120、現在地特定部140、目的地特定部150、及び、経路探索部160は、演算処理部10のCPU11が、記憶装置50やROM13から、所定の制御プログラムやデータをRAM12上にロードして実行し、表示装置20、車速センサ60、ジャイロセンサ62、GPS受信装置64などを適宜に利用して構築される。
ユーザ操作受付部130は、演算処理部10のCPU11が、入力装置30や音声装置40のマイクロフォン42から出力される情報を検出することにより構築される。また、記憶部190は、記憶装置50やRAM12やROM13により構築される。
【0022】
主制御部110は、ナビゲーション装置1の基本動作であるナビゲーション処理(例えば、経路画面100(後述する
図3)の表示、運転支援情報(表示部品GBや交通情報)の提供など)を行う。
表示制御部120は、主制御部110の制御の下、表示装置20に、推奨経路に関する経路画面100などの各種情報を表示させる。経路画面100は、少なくとも地図画像を含み、推奨経路、ユーザの指示を受け付けるためのボタンや操作メニューなどの操作部品GA(
図3参照)、及び、現在地、経由地、目的地を示すマークなどの表示部品GB(
図3参照)を含んでいる。
【0023】
現在地特定部140は、車速センサ60、ジャイロセンサ62、GPS受信装置64などの情報を利用して現在地を特定する。目的地特定部150は、ユーザ操作受付部130を介して目的地(経由地も含む)の入力を受け付ける。目的地の入力方法は、地図、住所、名称などを用いた公知の方法が適用される。
経路探索部160は、出発地(現在地)から、目的地特定部150により特定される目的地までの推奨経路を探索する。また、経由地が設定されている場合は、その経由地を経由して目的地へ到達する推奨経路を探索する。この経路探索は、公知の処理が適用される。
【0024】
ここで、ユーザ操作受付部130は、タッチスクリーン31が操作された場合、タッチスクリーン31が操作された位置を主制御部110に出力する。このとき、表示装置20に操作部品GAが表示され、この操作部品GAに対応する位置が操作されたときは、その操作部品GAが操作されたものとして、その操作部品GAに割り当てた処理を主制御部110に実行させる。
また、操作部品GA以外の領域が操作されたときは、例えば、地図画像上の位置が操作されたときは、その位置を画面中心に位置させるように主制御部110により地図画像をスクロール表示させる。
【0025】
図3は、ナビゲーション処理時の画面の一例を示した図である。
主制御部110は、現在地特定部140が算出した現在地を含む地図情報を記憶部190から読み出す。そして、
図3に示すように、読み出した地図情報の画像(地図画像)に、現在地を示すマークなどの表示部品GBを重ねて表示するように表示制御部120に指示することにより、表示装置20に経路画面100を表示させる。
図3には、表示部品GBとして、現在地を示す自車マークGB1、方位を示す方位マークGB2、現在時刻を示す時計GB3、目的地(経由地)までの到着予想時刻・距離を示す時刻関連情報GB4、出発地を示す出発地マークGB5などが表示される。また、操作部品GAとして、目的地の設定などを行うための操作メニューの表示を指示する操作ボタン(マップメニュー)GA1、地図の縮尺の調整を指示する操作ボタン(広域ボタンGA2、詳細ボタンGA3)が表示される。
【0026】
また、主制御部110は、ユーザ操作受付部130を介して受け付けたユーザの操作に対応する処理を行う。すなわち、主制御部110は、タッチスクリーン31や各種ハードスイッチ32(
図1参照)の操作をユーザ操作受付部130(
図2参照)を介して受け付け、各操作に割り当てられた処理を実行する。
さらに、このナビゲーション装置1は、高速道路入口に近づくと高速入口の画像を表示する「高速入口の画像表示」機能といった、周辺状況に応じて運転支援情報を表示する機能を具備している。この周辺状況に応じて表示される運転支援情報を、他の運転支援情報と区別するため、以下、表示用の運転支援情報GXと表記する。
また、ナビゲーション装置1は、道路の分岐点(交差点など)に近づくと分岐点周辺を拡大表示に切り替え、ユーザに音声案内する「交差点案内ガイド音声発話」機能といった表示に加えて、音声出力する機能も具備している。この音声出力される運転支援情報を、以下、音声用の運転支援情報GYと表記する。
【0027】
図4は、「高速入口の画像表示」を行ったときの画面の一例を示した図である。
主制御部110は、現在地特定部140が算出した現在地に基づいて高速道路入口(例えば、高速道路入口分岐点)に近づいたと判定すると、高速入口の立体画像GX1を記憶部190から読み出し、表示制御部120により、経路画面100に重ねて表示させる。また、高速道路入口を通過すると、主制御部110は、立体画像GX1の表示を停止させ、経路画面100の表示に戻す。
高速入口の立体画像GX1を表示することにより、ユーザは初回走行でも高速道路の入口を把握し易くなる。
このように、高速入口の立体画像GX1は、高速道路入口周辺だけで表示される表示用の運転支援情報GXである。なお、
図4の例では、高速入口の立体画像GX1に走行ルートや分岐位置までの距離も含めて表示している。また、この画像GX1は静止画、動画のいずれであっても良い。
【0028】
さらに、このナビゲーション装置1は、周辺状況に応じて運転支援情報GXを表示する機能として、「高速分岐の画像表示」機能、「簡易右左折表示」機能、「リアル3D交差点案内」機能、「VICS図形割り込み表示」機能などを有している。
「高速分岐の画像表示」機能は、高速道路の分岐点(ジャンクション)に近づくと高速分岐点の画像を表示する機能である。また、「簡易右左折表示」機能は、道路の分岐点(交差点)でどの方向に進むかを矢印で示す機能である。また、「リアル3D交差点案内」機能は、主要な分岐点(交差点)で実写に近い画像を表示し、行き先の方向を案内する機能である。また、「VICS図形割り込み表示」機能は、取得したVICS図形を割り込み表示させる機能である。
【0029】
また、ナビゲーション装置1は、音声用の運転支援情報GYとして、「交差点案内ガイド音声発話」機能、「あいさつ・安全運転メッセージ」機能などを有している。
「交差点案内ガイド音声発話」機能は、道路の分岐点(交差点など)に近づくと分岐点の進行方向を音声案内する機能である。また、「あいさつ・安全運転メッセージ」機能は、あいさつや安全運転メッセージを音声出力する機能である。
【0030】
図2に戻り、プログラム・地図記憶部191は、制御プログラムや地図情報などを記憶する。また、項目選択画面記憶部192は、ユーザが選択或いは設定変更したい項目を選択するための項目選択画面(設定メニュー画面を含む)210を記憶する。また、設定記憶部193は、項目選択画面210の各項目の選択結果である設定を記憶する。また、履歴記憶部194は、運転支援情報GX、GYの履歴を記憶する。
【0031】
図5は、項目選択画面記憶部192の記憶内容を示した図である。
項目選択画面記憶部192は、複数の項目選択画面210(
図5中、210A1、210B1、210B2、210C1、210C2、210D1、210D2、210D3など)を階層化して記憶する。
各項目選択画面210は、少なくとも1つ以上の操作項目220(
図5中、A10〜D33など)を有しており、最上位の階層の項目選択画面210A1は、最も大分類の操作項目220を有する設定メニュー画面を構成している。
【0032】
操作項目220は、下の階層の項目選択画面210と関連付けられている。これにより、主制御部110は、ユーザ操作によりいずれかの操作項目220が選択された場合に、次に表示すべき項目選択画面210を特定することができる。
また、項目選択画面210と関連付けられていない最下層の操作項目220は、設定変更などの操作を行う操作項目を構成する。この操作項目220が選択されることにより、主制御部110は、設定変更などを受け付ける。
【0033】
操作項目220に割り当てられた処理は、表示部品GBの表示態様を設定変更する処理を含んでいる。このため、ある表示部品GBの表示態様を設定変更する場合は、その表示部品GBに対応する操作項目200を選択することで、設定変更が可能になる。
例えば、本実施形態では、デフォルト設定では、
図4に示すように、「高速入口の画像表示」の画像GX1が表示されるが、この画像GX1の表示をオフ(非表示)に設定変更することができる。この場合、
図5に示すように、「高速入口の画像表示」に対応する操作項目220が、項目選択画面210D1にある操作項目D10であり、この操作項目D10を選択することにより、「高速入口の画像表示」をオフ(無効)に設定変更することができる。
【0034】
また、他の運転支援情報GXを表示させる「高速分岐の画像表示」機能、「簡易右左折表示」機能、「リアル3D交差点案内」、「VICS図形割り込み表示」、「交差点案内ガイド音声発話」、及び、「あいさつ・安全運転メッセージ」については、
図5に示すように、項目選択画面210D1にある操作項目D11、D12、D13、D20、D32、D23が対応している。
このため、これら操作項目を選択的に操作することによって、これらをデフォルト設定から設定変更することができる。このようにして、ユーザが運転支援情報GXの設定変更を行うことができる。以下、項目選択画面210A1を、設定メニュー画面210A1と表記して説明する。
【0035】
設定メニュー画面210A1を用いて「高速入口の画像表示」の設定変更を行う場合を詳述する。
図6は、この場合の画面を示した図である。
まず、ユーザは、設定メニュー画面210A1を表示させるべく予め定めた第1操作(本構成では、所定のハードスイッチ32(
図1)の操作)を行う。この第1操作を行うことによって、主制御部110により、項目選択画面記憶部192に記憶された情報に基づき、最上位の階層の項目選択画面(設定メニュー画面に相当)210A1(
図5)が表示される。
なお、設定メニュー画面210A1などの項目選択画面210を表示する場合には、経路画面100の代わりに又はこれに加えて、項目選択画面210が表示される。
【0036】
次に、ユーザは、タッチスクリーン31を介して設定メニュー画面210A1の「ナビゲーション」を示す操作項目A11を選択することで、主制御部110により、当該操作項目A11に関連付けられた項目選択画面210B1が表示される。
図6に示すように、この項目選択画面210B1には、項目選択画面記憶部192に記憶された情報に基づき、「登録地の編集・消去」、「地図ビューの設定」、「施設アイコンの表示」、「ルートガイドの設定」、「交通情報・VICSの設定」などに対応する操作項目B10〜B14が表示される。
【0037】
次いで、ユーザは、タッチスクリーン31を介して「ルートガイドの設定」を示す操作項目B13を選択することで、主制御部110により、項目選択画面210C1を表示させる。
図6に示すように、この項目選択画面210C1には、「拡大図設定」を示す操作項目C13などが表示される。ユーザは、この操作項目C13をタッチスクリーン31を介して選択することで、主制御部110により、項目選択画面210D1を表示させる。
【0038】
この項目選択画面210D1では、「高速入口の画像表示」を設定変更する操作項目D10と、「高速分岐の画像表示」を設定変更する操作項目D11と、「簡易右左折表示」を設定変更する操作項目D12と、「リアル3D交差点案内」を設定変更する操作項目D13とが表示される。
そして、ユーザが、「高速入口の画像表示」の操作項目D10を選択することで、主制御部110により、その選択の結果が設定記憶部193に記憶される。これにより、設定記憶部193に記憶される「高速入口の画像表示」の設定が、デフォルト設定のON(有効)からOFF(無効)へと変更される。
【0039】
なお、
図6中、符号GA5は、上位の階層の表示を指示する操作ボタン(「戻る」)であり、符号GA6、GA7は、操作項目220の選択位置を昇順/降順で送る操作ボタンであり、符号GA8、GA9は、表示対象の操作項目220群を前頁/次頁に切り替える操作ボタンであり、これらはいずれも表示装置20に表示される操作部品GAである。
すなわち、
図6に示す項目選択画面210は、各操作項目220の画像や操作部品GAの画像などを背景画面に重ねて表示することによって作成される。これらの画像データは、項目選択画面記憶部192などに記憶され、主制御部110によって適宜に読み出される。
【0040】
ここで、主制御部110は、設定記憶部193に記憶される設定に従って、「高速入口の画像表示」、「高速分岐の画像表示」、「簡易右左折表示」、及び、「リアル3D交差点案内」などの各処理を選択的に実行する。このため、設定記憶部193に記憶される「高速入口の画像表示」の設定がOFF(無効)の場合には、
図4に示した高速入口の画像GX1の表示は行わない。
図7は、高速入口の画像GX1を表示しない場合の画面を示した図である。
図7に示すように、主制御部110は、現在地特定部140が算出した現在地に基づいて高速道路入口(例えば、高速道路入口分岐点)に近づいたと判定すると、高速入口の平面画像G1を記憶部190から読み出し、表示制御部120により、経路画面100に重ねて表示させる。これによって、
図4に示した高速入口の立体画像GX1に代えて、高速入口の平面画像G1が表示される。
【0041】
さらに、本実施形態のナビゲーション装置1は、表示した運転支援情報GXの履歴を履歴記憶部194に記憶し、記憶した履歴を参照し、後述する設定用履歴リスト210Yを表示する機能(以下、設定用履歴表示機能)を有している。
図8は、この設定用履歴表示機能に関する処理を示したフローチャートである。この
図8に示す処理は、ナビゲーション処理を開始して経路画面100を表示している場合に所定の周期で繰り返される処理である。
図9は、この処理での画面を示した図である。
【0042】
ナビゲーション装置1は、主制御部110の制御の下、ナビゲーション処理を開始して表示制御部120により経路画面100を表示し、走行時においては周辺状況の変化に応じて表示装置20の画面を更新する。画面更新があると(ステップS1A)、主制御部110は、周辺状況の変化に応じて運転支援情報GXを表示したか否かを判定する(ステップS2A)。
ここで、運転支援情報GXを表示したと判定すると(ステップS2A;YES)、主制御部110は、表示した運転支援情報GXを履歴として履歴記憶部194に記憶させる(ステップS3A)。例えば、「高速分岐の画像表示」、「簡易右左折表示」、「リアル3D交差点案内」、又は、「VICS図形割り込み表示」を行った場合に、履歴として記憶される。
【0043】
さらに、主制御部110は、道路の分岐点直前で音声案内する「交差点案内ガイド音声発話」、起動時に音声案内する「あいさつ・安全運転メッセージ」などの音声用の運転支援情報GYが出力された場合も、履歴として記憶させる。
履歴記憶部194に、表示用及び音声用の運転支援情報GX、GYの履歴が記憶されている場合には、主制御部110は、
図9に示すように、表示制御部120により経路画面100の右下領域に設定変更案内スイッチGA11を表示させる(ステップS4A)。
【0044】
一方、ステップS2Aの判定で運転支援情報GXを表示していないと判定した場合(ステップS2A;NO)、主制御部110は、履歴記憶部194に運転支援情報GXなどの履歴が記憶されていなければ(ステップS11A;NO)、設定変更案内スイッチGA11を表示せずに当該処理を終了する。
ここで、履歴記憶部194に運転支援情報GXの履歴が記憶されていれば(ステップS11A;YES)、主制御部110は、ステップS4Aに移行して設定変更案内スイッチGA11を表示させる。
すなわち、運転支援情報GX、GYの履歴が記憶されている場合に限って、設定変更案内スイッチGA11が表示される。
【0045】
この設定変更案内スイッチGA11は、ユーザ操作受付部130の一部を構成するタッチスクリーン31を介して操作可能な操作部品GAである。この設定変更案内スイッチGA11は、経路画面100の中心から離れた位置であって、操作部品GA及び表示部品GBと重ならない位置に表示される。
より具体的には、設定変更案内スイッチGA11は、経路画面100の右下角の領域に表示され、経路画面100の中央などに表示される表示情報を妨げないように表示される。
また、この設定変更案内スイッチGA11は、経路画面100中に表示される他の操作部品GAや表示部品GBと異なる図柄や色のスイッチとして表示され、ユーザが視覚で容易に識別し易いスイッチに形成されている。
【0046】
設定変更案内スイッチGA11を表示した後、主制御部110は、予め定めた第2操作(設定変更案内スイッチGA11の操作)が行われたか否かを判定する(ステップS5A)。
具体的には、タッチスクリーン31を介して設定変更案内スイッチGA11に対応する位置がユーザの指FT(
図9)で操作されたか否かを判定する。そして、設定変更案内スイッチGA11が操作されたと判定した場合(ステップS5A;YES)、主制御部110は、ステップS6Aの処理に移行する。一方、設定変更案内スイッチGA11が操作されなかったと判定した場合(ステップS5A;NO)、主制御部110は、当該処理を終了する。
【0047】
ステップS6Aの処理に移行すると、主制御部110は、
図9に示すように、表示制御部120により、設定変更案内スイッチGA11に隣接して、設定用履歴リスト210Yを呼び出すための操作画面210Zを表示させる。そして、この操作画面210Zが操作されると、主制御部110は、操作画面210Zに代えて、設定用履歴リスト210Yを表示させる。
この操作画面210Zは、設定用履歴リスト210Yを呼び出す操作部品GAであるリスト表示ボタンGAZを有する子画面であり、経路画面100の右下領域に重ねて表示される。そして、このリスト表示ボタンGAZに対応する位置がユーザの指FT(
図9)で操作された場合に、操作画面210Zに代えて、設定用履歴リスト210Yが表示される。
なお、
図9に示す経路画面100は、高速道路を走行している場合に表示される画面であり、左半分の領域に、その路線の料金所、インターチェンジ(IC)、分岐点(JCT)などがリスト表示される。この
図9に示すように、操作画面210Zは、高速道路のリスト表示を妨げないように画面の右下領域に表示される。
【0048】
設定用履歴リスト210Yは、ユーザによってリスト表示ボタンGAZが操作されると、主制御部110により表示され、履歴記憶部194に記憶された履歴にある運転支援情報GX、GYを設定変更するための設定変更画面である。
具体的には、リスト表示ボタンGAZに対応する位置がユーザの指FT(
図9参照)が操作されると、主制御部110は、履歴記憶部194に記憶された運転支援情報GX、GYの履歴を参照する。そして、主制御部110は、履歴にある運転支援情報GX、GYを設定変更するための操作項目220の情報を読み出し、その操作項目220の操作を受け付ける設定用履歴リスト210Yを作成して表示させる。
【0049】
より具体的には、この設定用履歴リスト210Yは、履歴にある複数の運転支援情報GX、GYを設定変更するための操作部品GAである操作ボタンGAYを配列した画面に形成され、直近の運転支援情報GX、GYから順に表示される。
さらに、この設定用履歴リスト210Yは、吹き出しの画面に形成される。より具体的には、操作画面210Zから吹き出す画面に形成され、操作画面210Zとの対応関係を明確にすることができる。なお、設定用履歴リスト210Yを、設定変更案内スイッチGA11から吹き出す画面にしても良い。また、上記操作画面210Zを表示せず、設定変更案内スイッチGA11が操作されると、設定用履歴リスト210Yを表示するようにしても良い。
【0050】
ここで、履歴記憶部194に記憶する履歴の数は、任意に設定可能である。例えば、設定用履歴リスト210Y内に表示できる数以上の履歴を記憶可能にした場合、設定用履歴リスト210Y内に、操作項目220の選択位置を昇順/降順で送る操作ボタンGA6,GA7(
図6参照)や、表示対象の操作項目220群を前頁/次頁に切り替える操作ボタンGA8、GA9(
図6参照)を表示することが好ましい。
【0051】
図9に戻り、この設定用履歴リスト210Yを表示した後、設定用履歴リスト210Yのいずれかの操作ボタンGAYが選択操作されると、主制御部110は、その操作ボタンGAYが示す運転支援情報GX、GYを設定変更する操作項目220を特定する。そして、主制御部110は、特定した操作項目220を含む項目選択画面210を表示する。
続いて、主制御部110は、その操作項目220が選択操作されると、ユーザの選択の結果を設定記憶部193に記憶してユーザが選択した設定に更新する(ステップS7A)。
例えば、
図9に破線γで囲んで示すように、ユーザが「高速入口の画像表示」を指定する操作ボタンGAYを選択操作すると、「高速入口の画像表示」を設定変更する操作項目D10を含む項目選択画面210D1が表示される。そして、ユーザが操作項目D10を選択操作することによって、「高速入口の画像表示」をオフ(無効)に切り替えることができる。
【0052】
以上説明したように、ナビゲーション装置1の主制御部110、表示制御部120及びユーザ操作受付部130によって、
図8及び
図9に示したように、操作部として機能する設定変更案内スイッチGA11を表示し、この設定変更案内スイッチGA11の操作が行われると、履歴記憶部194に記憶される運転支援情報GX、GYの履歴を参照し、出力形態を設定変更できるように設定用履歴リスト210Yを表示する画面表示部100A(
図2参照)が構成される。また、この画面表示部100Aによって、設定用履歴リスト210Yの操作に従って、運転支援情報GX、GYの出力形態の設定変更も行われる。
【0053】
このように本実施の形態によれば、周辺状況の変化に応じて出力される運転支援情報GX、GYの履歴を履歴記憶部194に記憶するとともに、操作部として機能する設定変更案内スイッチGA11を表示し、この設定変更案内スイッチGA11の操作が行われると、履歴記憶部194に記憶される履歴を参照し、出力形態を設定変更できるように設定用履歴リスト210Yを表示するので、周辺状況の変化に応じて出力される運転支援情報GX、GYの出力形態を容易に設定変更することができる。
【0054】
このため、設定用履歴リスト210Yによって、ユーザが選択したことのない表示部品GBの出力形態を容易に設定変更することができる。従って、ユーザが選択した操作メニューの項目を操作の履歴として記憶し、履歴の項目をユーザが操作可能にしたナビゲーション装置と比べて、ユーザが以前に選択した項目だけを選択し易くする、という制限がない。これによって、操作の履歴の有無にかかわらず、ユーザが操作し易いナビゲーション装置1を提供することが可能になる。
【0055】
また、この操作方法は、設定メニュー画面210A1から所望の表示部品GBの操作項目D10などを探す操作方法(
図4参照)と比べても、容易かつ少ない操作回数で操作でき、これによっても操作性が向上する。
さらに、本構成では、経路画面100が表示されているときに第1操作(所定のハードスイッチ32の操作)が行われると、経路画面100の代わりに又はこれに加えて、最上位の階層の設定メニュー画面210A1(
図6参照)を表示する。さらに、本構成では、経路画面100が表示されているときに第2操作(設定変更案内スイッチGA11やリスト表示ボタンGAZの操作)が行われると、履歴にある複数の運転支援情報GX、GYの出力形態を設定変更するための設定用履歴リスト210Yを表示する。
【0056】
このため、設定メニュー画面210A1を用いて表示部品GBを設定変更する操作方法と、設定用履歴リスト210Yを用いて表示部品GBを設定変更する操作方法とを選択的に利用できる。これによっても、操作の履歴の有無にかかわらず、ユーザが表示部品GBの設定変更を容易に行うことが可能になる。例えば、直近に表示された表示部品GBは、設定用履歴リスト210Yを用いて設定変更し、直近に表示されていない表示部品GBは、設定メニュー画面210A1を用いて設定変更する、といった使い分けが可能である。
【0057】
また、本構成では、履歴記憶部194に記憶される履歴が、表示される運転支援情報GXと音声出力される運転支援情報GYとを含むので、両方の運転支援情報GX、GYの出力形態を容易に設定変更することができる。
また、
図9に示したように、設定用履歴リスト210Yが吹き出しで表示されるので、設定用履歴リスト210Yが設定変更案内スイッチGA11などと対応することをユーザに視認させ易くなる。
また、
図9に示したように、設定用履歴リスト210Yが直近の運転支援情報GX、GYから順に表示されるので、直近の運転支援情報GX、GYの出力形態を優先的に設定変更し易くなる。
【0058】
また、上記の第2操作が、第1操作で用いる操作部(ハードスイッチ32)とは異なる操作部(設定変更案内スイッチGA11やリスト表示ボタンGAZ)であるため、ユーザが第1操作と第2操作とを間違え難くなり、これによっても操作性が向上する。
しかも、
図9などに示したように、第2操作で用いる操作部は、経路画面100に重ねて表示される操作部品GAであるため、経路画面100を見た状態で容易に操作することができる。
【0059】
また、画面表示部100Aは、ユーザの操作を受け付ける操作装置33(
図1参照)と一体化されたタッチスクリーン31(
図1)を有し、このタッチスクリーン31の設定用履歴リスト210Yに対応する位置の操作が、設定用履歴リスト210Yの操作として受け付けられる。このため、設定用履歴リスト210Yを見ながら設定用履歴リスト210Yの操作を容易に行うことができる。
【0060】
上述した実施形態は、あくまで本発明の一態様に過ぎず、本発明の範囲内で任意に変形が可能である。例えば、上述の実施形態では、設定用履歴リスト210Yの表示を指示するための操作部(設定変更案内スイッチGA11やリスト表示ボタンGAZ)を、画面に表示される操作部品GAとする場合を説明したが、ハードスイッチ32としても良い。
また、上述の実施形態では、経路画面100に加えて、設定用履歴リスト210Yを表示する場合を説明したが、これに限らず、経路画面100の代わりに設定用履歴リスト210Yを表示しても良い。この場合、経路画面100は視認できなくなるが、その分、設定用履歴リスト210Yを大画面にし易くなる。
【0061】
また、上述の実施形態では、ナビゲーション装置1を制御するための制御プログラムを予め装置1内に記憶しておく場合について述べたが、この制御プログラムを、磁気記録媒体、光記録媒体、半導体記録媒体などのコンピューターが読み取り可能な記録媒体に格納し、コンピューターが記録媒体からこの制御プログラムを読み取って実行するようにしてもよい。また、この制御プログラムを通信ネットワーク(電気通信回線)を介して配信サーバーなどからダウンロードできるようにしてもよい。
また、上述の実施形態では、車両のナビゲーション装置1に本発明を適用する場合を説明したが、車両以外(自転車など)に用いるナビゲーション装置に適用しても良い。また、ナビゲーション装置に限らず、周辺状況の変化に応じて運転支援情報GX、GY以外も含む状況情報を、周辺状況の変化に応じて出力する情報処理装置に本発明を広く適用可能である。