(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
(A)成分を0.01質量%以上、10質量%以下含有し、(A)成分に対する(B)成分の質量比[(B)/(A)]が0.1以上、50以下であり、(A)成分に対する(C)成分の質量比[(C)/(A)]が0.1以上、50以下である、請求項1記載の酸化性組成物。
更に、(D)成分として、アルカリ金属の水酸化物、アルカリ金属の炭酸塩、アルカリ土類金属の水酸化物、アルカリ土類金属の炭酸塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン及びトリエタノールアミンからなる群から選択される1以上のアルカリ剤を含有する、請求項1又は2記載の酸化性組成物。
(A)成分及び水を含有する第1の液体組成物からなる第1の剤と、(B)成分、(C)成分及び水を含有する第2の液体組成物からなる第2の剤との組み合わせを含み、前記第1の剤と第2の剤とを分離した状態で保持し、第1の剤と第2の剤が混合されて、(A)成分、(B)成分、(C)成分、及び水を含有する酸化性組成物が調製される、請求項8記載の酸化性組成物用多剤型物品。
【発明を実施するための形態】
【0019】
<(A)成分>
(A)成分は、前記一般式(A1)で表される化合物及び前記一般式(A2)で表される化合物からなる群から選択される1以上の化合物である。
【0020】
(A)成分は、下記一般式(A11)で表される化合物及び下記一般式(A21)で表される化合物からなる群から選択される1以上の化合物が、漂白性能向上の観点から、好ましい。
【0022】
[式(A11)、(A21)中、
R
1a、R
2a、R
4a、R
5aは、それぞれ独立に、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、ベンジル基、置換基を有していてもよい炭素数1以上、24以下の鎖状炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素数3以上、18以下の環状炭化水素基及び下記一般式(A3)で表される基からなる群から選択される原子又は基を示す。
j’は0又は1以上、10以下の整数を示す。
k’は0又は1以上、8以下の整数を示す。
R
3a、R
6aは、それぞれ独立に、水酸基、カルボキシル基、炭素数2以上、13以下のアシルオキシ基、炭素数2以上、13以下のアルコキシカルボニル基、炭素数1以上、12以下のアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素数1以上、24以下の鎖状炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素数3以上、18以下の環状炭化水素基及び下記一般式(A3)で表される基からなる群から選択される基を示す。R
3a、R
6aは環状アミン上に複数存在してもよく、複数のR
3a、R
6aはそれぞれ同一であっても異なってもよい。]
−[(G)
L/(A)
M]−R
7 (A3)
[式(A3)中、
Gは、下記式(A4)で表される基(以下、基(A4)という)及び式(A5)で表される基(以下、基(A5)という)からなる群から選択される1以上の基を示す。基(A4)及び基(A5)の酸素原子は、それぞれ独立に、水素原子と結合しているか、又は他の基(A4)もしくは基(A5)の炭素原子もしくはAの炭素原子と結合しているか、又はR
7と結合している。
Aは、下記式(A6)で表される基(以下、基(A6)という)を示す。
R
7は水素原子、及び炭素数1以上、30以下の炭化水素基からなる群から選択される原子又は基を示す。
LとMの合計は1以上であり、
Lは、0以上、20以下の数を示す。
Lが1以上のとき、Mは、0以上、20以下の数を示し、Lが0のとき、Mは、2以上、20以下の数を示す。
なお、“/”は、GとAの結合順序を問わないことを表す。]
【0024】
[式(A6)中、R
8、R
9、R
10、R
11は、それぞれ独立に水素原子、又は炭素数1以上、18以下の炭化水素基を示し、R
8、R
9、R
10、R
11の炭素数の合計は18以下となる。基(A6)の酸素原子は、基(A4)もしくは基(A5)の炭素原子と結合しているか、又は他の基(A6)の炭素原子と結合しているか、又はR
7と結合している。]
【0025】
一般式(A11)中、R
1a、R
2aは、漂白性能向上の点から、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1以上、24以下の鎖状炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素数3以上、18以下の環状炭化水素基及び前記一般式(A3)で表される基からなる群から選択される原子又は基が好ましい。更には、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1以上、24以下の鎖状炭化水素基、及び前記一般式(A3)で表される基からなる群から選択される原子又は基が好ましい。更には、水素原子、及び前記一般式(A3)で表される基からなる群から選択される原子又は基が好ましい。更には、水素原子、及びR
7が炭素数10以上の鎖状炭化水素基である一般式(A3)で表される基からなる群から選択される原子又は基が最も好ましい。R
7は、鎖状炭化水素基であることが好ましい。また、R
7は、炭素数が3以上であることが好ましく、5以上が更に好ましく、7以上が更に好ましく、10以上が最も好ましく、そして、30以下が好ましく、更には20以下、更には15以下であることが最も好ましい。R
1a、R
2aは、同一であっても、異なっても良いが、同一であることが好ましい。
【0026】
一般式(A11)中のR
1a、R
2aのうち、置換基を有していてもよい炭素数1以上、24以下の鎖状炭化水素基としては、直鎖の炭化水素基、分岐鎖の炭化水素基が挙げられる。鎖状炭化水素基は、アルキル基、アルケニル基が挙げられる。また、鎖状炭化水素基として、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基、及びn−ドデシル基、2−エチルヘキシル基から選ばれる1種以上の基が挙げられる。
【0027】
R
1a、R
2aにおいて、置換基を有していてもよい鎖状炭化水素基の炭素数は、1以上、好ましくは2以上、そして、好ましくは20以下、更に16以下、更に12以下、更に6以下、更に4以下である。この炭素数は、置換基を除いた部分の炭素数であってよい。なお、(A)成分の各化合物において、置換基を有していてもよい基の炭素数は、置換基を除いた部分の炭素数がそれぞれの好ましい範囲にあってもよい。
【0028】
また、一般式(A11)中のR
1a、R
2aのうち、環状炭化水素基としては、フェニル基、シクロヘキシル基、及びシクロペンチル基から選ばれる1種以上の基が挙げられる。R
1aにおいて、置換基を有していてもよい炭素数3以上、18以下の環状炭化水素基の炭素数は、好ましくは5以上、更に6以上、そして、15以下、更に12以下、更に10以下である。
【0029】
これら鎖状炭化水素基及び環状炭化水素基の何れも、飽和又は不飽和であってよい。これら鎖状炭化水素基及び環状炭化水素基が有し得る置換基としては、水酸基、炭素数1以上、12以下のアルキル基が1個以上置換してもよいアミノ基及び炭素数1以上、6以下のアルコキシ基からなる群から選択される1以上の基が挙げられる。置換基を有する炭化水素基としては、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−メトキシエチル基、3−メトキシプロピル基、2−(ジメチルアミノ)エチル基、3−(ジメチルアミノ)プロピル基等が挙げられる。
【0030】
一般式(A21)中、R
4a、R
5aは、漂白性能向上の点からそれぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1以上、24以下の鎖状炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素数3以上、18以下の環状炭化水素基及び前記一般式(A3)で表される基からなる群から選択される原子又は基が好ましい。更には、置換基を有していてもよい炭素数1以上、24以下の鎖状炭化水素基、及び前記一般式(A3)で表される基からなる群から選択される原子又は基が好ましい。更には、前記一般式(A3)で表される基からなる群から選択される原子又は基が好ましい。更には、R
7が炭素数10以上の鎖状炭化水素基である一般式(A3)で表される基からなる群から選択される原子又は基が最も好ましい。R
7は、鎖状炭化水素基であることが好ましく、分岐鎖を有する鎖状炭化水素基であることが更に好ましい。また、R
7は、炭素数が3以上であることが好ましく、5以上が更に好ましく、7以上が更に好ましく、8以上が更に好ましく、9以上が更に好ましく、10以上が最も好ましく、そして、30以下が好ましく、更には20以下、更には15以下であることが最も好ましい。R
4a、R
5aは、同一であっても、異なっても良いが、同一であることが好ましい。なお、R
4a、R
5aのうち、置換基を有していてもよい炭素数1以上、24以下の鎖状炭化水素基と、置換基を有していてもよい炭素数3以上、18以下の環状炭化水素基の具体例及び好ましい態様は、それぞれ独立に、R
1a、R
2aで示したものから選択できる。
【0031】
一般式(A11)の化合物又は一般式(A21)の化合物は、R
1a及びR
2aの少なくとも一方、好ましくは両方が、また、R
4a、R
5aの少なくとも一方、好ましくは両方が、前記一般式(A3)で表される基であることができる。
【0032】
一般式(A3)中、R
7は、水素原子、炭素数1以上、24以下の鎖状炭化水素基及び炭素数3以上、12以下の環状炭化水素基からなる群から選択される原子又は基であることが好ましい。また、一般式(A3)で表される基において、LとMの合計は1以上であり、そして、好ましくは20以下、更に10以下、更に5以下、更に3以下、更に2以下である。また、Lは、0以上、好ましくは1以上、そして、20以下、好ましくは10以下、更に5以下、更に3以下、更に2以下の数を示す。また、Lが1以上のとき、Mは、0以上、そして、20以下、好ましくは10以下、更に5以下、更に3以下、更に2以下の数を示し、Mが0であることが最も好ましい。Lが0のとき、Mは、2以上、好ましくは3以上、そして、20以下、好ましくは10以下、更に5以下の数を示す。
【0033】
一般式(A3)のR
7の炭化水素基としては、炭素数1以上、24以下の鎖状炭化水素基及び炭素数3以上、12以下の環状炭化水素基を挙げることができる。それらは、それぞれ独立に、R
1a等として挙げたものから選定できる。R
7は水素原子又は炭素数3以上、30以下の鎖状炭化水素基が好ましい。
【0034】
一般式(A11)において、j’は、0又は1以上、10以下の整数であり、0又は1以上、5以下の整数が好ましく、0、1、又は2がより好ましく、0又は1が更に好ましく、0がより更に好ましい。
【0035】
一般式(A21)において、k’は、0又は1以上、8以下の整数であり、0又は1が好ましく、0がより好ましい。
【0036】
一般式(A11)の化合物について、R
3aは、式(A11)の環状アミンの炭素原子に結合し得る置換基を示す。一般式(A21)の化合物について、R
6aは、式(A21)の環状アミンの炭素原子に結合し得る置換基を示す。R
3a、R
6aは環状アミン上に複数存在してもよく、複数のR
3a、R
6aはそれぞれ同一であっても異なってもよい。R
3a、R
6aは、それぞれ独立に、水酸基、カルボキシル基、炭素数2以上、13以下のアシルオキシ基、炭素数2以上、13以下のアルコキシカルボニル基、炭素数1以上、12以下のアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素数1以上、24以下の鎖状炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素数3以上、18以下の環状炭化水素基及び前記一般式(A3)で表される基からなる群から選択される基を示す。
【0037】
R
3a、R
6aのうち、置換基を有していてもよい炭素数1以上、24以下の鎖状炭化水素基と、置換基を有していてもよい炭素数3以上、18以下の環状炭化水素基の具体例及び好ましい態様は、それぞれ独立に、R
1a、R
2aで示したものから選択できる。
【0038】
一般式(A11)中、R
3aは、置換基を有していてもよい炭素数1以上、24以下の鎖状炭化水素基が好ましく、メチル基がより好ましい。
【0039】
一般式(A21)中、R
6aは、置換基を有していてもよい炭素数1以上、24以下の鎖状炭化水素基が好ましく、メチル基がより好ましい。
【0040】
一般式(A11)の化合物のR
3a又は一般式(A21)の化合物のR
6aとして、それぞれ独立に、前記一般式(A3)で表される基を選択することができる。R
3a、R
6aについての一般式(A3)で表される基の好ましい態様は、R
1a等として説明したものから選定できる。
【0041】
一般式(A3)のR
7の炭素数1以上、24以下の鎖状炭化水素基及び炭素数3以上、12以下の環状炭化水素基は、それぞれ独立に、R
3a、R
6aとして挙げたものを選定できる。R
7は水素原子もしくはメチル基が好ましい。
【0042】
漂白性能を高める観点から、(A)成分は、酸化電位が0.4V以上、更に0.45V以上、更に0.47V以上、更に0.5V以上が好ましく、そして1.0V以下、更には0.95V以下、更には0.8V以下、更には0.7V以下、更には0.65V以下、更には0.6V以下であることが好ましい。(A)成分についての酸化電位は、サイクリックボルタンメトリーの酸化波のピーク位置と定義する。(A)成分の酸化電位は、pH12の緩衝液を用いて得た10mMの水溶液又は水分散液について、サイクリックボルタンメトリーにより、25℃で測定されたものとすることができる。具体的には以下の方法で測定されたものとすることができる。なお、分子量未知の対象物質について下記の方法で酸化電位を測定する場合には、該対象物質を10mM添加する代わりに、該対象物質を0.2質量%添加して同様に測定した酸化電位を、当該物質の酸化電位とすることができる。酸化電位は、測定装置としてALS Electrochemical analyzer model 620D(ALS社製)等を用いて測定できる。
【0043】
<酸化電位の測定方法>
測定機器としてALS SEC-2000 electrochemical analyzer (model 620D)(ALS社製)を用い、作用電極としてグラッシーカーボン電極(3mm)、カウンター電極としてPt電極、参照電極としてAg/AgCl水系参照電極を用い、25℃にて測定を行う。掃引範囲は、-0.4〜+1.5〜-0.4、掃引速度は0.005V/secとする。KCl-NaOH buffer pH12.0 (KCl 0.05M、NaOH 0.012M)、KNO
3:0.1M、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(エチレンオキサイド平均付加モル数8):1.0質量%の水溶液に、測定する化合物を10mM添加し、測定直前に20分間窒素バブリングを行う。
【0044】
本発明の(A)成分を以下に例示する。なお、これらの化合物番号は、後述の実施例で用いた化合物の番号と一致する。
【0048】
本発明の(A)成分の製造方法は、特に限定されないが、例えば、下記一般式(1’)で表されるホモピペラジン化合物と下記一般式(2’)で表されるエポキシ化合物とを、一般式(A11)を満たす条件となるように用いて、反応させる(以下、方法1という)ことで製造することができる。よって、本発明は、下記一般式(1’)で表されるホモピペラジン化合物と下記一般式(2’)で表されるエポキシ化合物とを反応させて得られる一般式(A11)で表されるホモピペラジン誘導体を提供する。また、本発明は、下記一般式(1’)で表されるホモピペラジン化合物と下記一般式(2’)で表されるエポキシ化合物とを反応させる、一般式(A11)で表されるホモピペラジン誘導体の製造方法を提供する。
【0050】
[式(1’)中、R
3aは一般式(A11)のR
3aと同じであり、j’は一般式(A11)のj’と同じである。また、式(2’)中、Rは、それぞれ独立に、一般式(A11)のR
1a及びR
2aとなる置換基又は水素原子である。]
【0051】
反応原料の一つである一般式(1’)で表されるホモピペラジン化合物は、例えば非特許文献、Journal of Organic Chemistry 1961年、26号、131頁に記載の方法で合成することができる。
【0052】
方法1における反応温度は、反応させるエポキシ化合物の反応性により適宜設定することができるが、通常−20℃以上、200℃以下である。反応時発熱を伴う場合は、−20℃以上、0℃以下で反応することが好ましい。反応が進行しづらい場合には、80℃以上、200℃以下で反応することが好ましい。
【0053】
方法1に用いる溶媒としては、反応条件下安定でかつ蒸留等の操作により生成物から分離できるものであれば、特に限定はされない。使用されうる溶媒しては、例えば、脂肪族炭化水素化合物、芳香族炭化水素化合物、ハロゲン化炭化水素化合物、エーテル化合物、アミド化合物、スルホキシド化合物等が挙げられる。なお、溶媒を用いずに反応を行ってもよく、反応後の精製工程の負荷の観点から、前記溶媒の使用量は、式(1’)のホモピペラジン化合物に対して5000質量%以下、更に2000質量%以下、更に1000質量%以下が好ましい。
【0054】
方法1では、酸性及び塩基性の均一系触媒、固体触媒を使用することができるが、反応後の精製工程の負荷低減の観点からは、無触媒で反応を行うことが好ましい。
【0055】
前記の反応に用いる酸触媒としては、アルキル硫酸、p−トルエンスルホン酸等のアルキルスルホン酸やアリールスルホン酸、リン酸、トルフルオロメタンスルホン酸、フッ化水素、SO
3、ホウ酸、過塩素酸、ルイス酸(例えばホウ素、アルミニウム、鉄、チタン、スズ、亜鉛、スカンジウム、ランタン等のハロゲン化物やスルホン酸塩)、スルホン酸基を有する酸性イオン交換樹脂、ヘテロポリ酸及びその塩(例えば、H
4SiMo
12O
40、H
3PMo
12O
40、H
3PW
12O
40)、ゼオライト、などを挙げることができる。
【0056】
塩基触媒としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、水素化ナトリウム、ナトリウムメトキサイド等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩、水素化物、アルコキサイド等が挙げられる。
【0057】
使用する触媒の量としては、一般式(1’)で表されるホモピペラジン化合物に対して、0.001質量%以上、更に0.01質量%以上、更に0.1質量%以上が好ましく、そして、30質量%以下、更に20質量%以下、更に10質量%が好ましい。
【0058】
<(B)成分>
(B)成分は、有機過酸前駆体及び有機過酸からなる群から選択される1以上の化合物である。
【0059】
漂白性能を高める観点と、組成物中での安定性が高い観点から、(B)成分としては、下記一般式(B1)で表される有機過酸前駆体である化合物が好ましい。
【0061】
[式中、R
1bは炭素数5以上、19以下のアルキル基又はアルケニル基、Zは、SO
3M又はCOOM、Mは陽イオンを示す。]
【0062】
また、組成物中での安定性を更に高める観点から、一般式(B1)におけるR
1bは、好ましくは炭素数8以上であり、更には9以上、更には10以上、更には11以上である。また、過酸化水素と有効に反応し、効率よく有機過酸を生成するために、一般式(B1)におけるR
1bは、炭素数19以下であり、好ましくは15以下であり、更には13以下、更には11以下である。
【0063】
組成物中での安定性を更に高め、また、過酸化水素と有効に反応し、効率よく有機過酸を生成するために、一般式(B1)におけるR
1bは、炭素数11であることがより好ましい。また、一般式(B1)におけるR
1bは、アルキル基が好ましい。
【0064】
一般式(B1)におけるMの陽イオンとしては、Na、K等のアルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、炭素数3以上、15以下、更に炭素数7以上、15以下のアルキルアンモニウムイオン、モノエタノールアンモニウムイオン、ジエタノールアンモニウムイオン、トリエタノールアンモニウムイオン等が挙げられ、アルカリ金属イオンが好ましい。
【0065】
本発明の(B)成分としては、アルカノイル基の炭素数が6以上、20以下のアルカノイルオキシベンゼンスルホン酸塩及びアルカノイル基の炭素数が6以上、20以下のアルカノイルオキシベンゼンカルボン酸塩からなる群から選択される1以上の化合物が好ましく、アルカノイル基の炭素数が6以上、20以下のアルカノイルオキシベンゼンスルホン酸塩がより好ましい。これらのアルカノイル基の炭素数は、16以下であり、更には14以下、更には12以下が好ましい。
【0066】
<(C)成分>
(C)成分は、過酸化水素及び水中で過酸化水素を生成する過酸化物からなる群から選択される1以上の化合物である。
【0067】
水中で過酸化水素を生成する過酸化物としては、無機過酸化物、過酸化水素付加物が挙げられ、好ましくは、過炭酸塩、トリポリリン酸塩・過酸化水素付加物、ピロリン酸塩・過酸化水素付加物、尿素・過酸化水素付加物、硫酸塩・過酸化水素付加物、過ホウ酸塩、過ケイ酸塩、過酸化塩であり、より好ましくは、過炭酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム・過酸化水素付加物、ピロリン酸ナトリウム・過酸化水素付加物、尿素・過酸化水素付加物、又は4Na
2SO
4・2H
2O
2、過ホウ酸ナトリウム一水和物、過ホウ酸ナトリウム四水化物、過ケイ酸ナトリウム、過酸化ナトリウム、過酸化カルシウム等である。
【0068】
また、更に好ましい(C)成分は、過酸化水素、過炭酸ナトリウム及び過ホウ酸ナトリウムからなる群から選択される1以上の化合物であり、過酸化水素がより好ましく用いられる。
【0069】
<酸化性組成物>
以下、本発明の酸化性組成物における各成分の含有量、pH、含有させることのできる成分等を示す。含有量やpHは、本発明の酸化性組成物使用時における各成分の含有量及びpHとして位置付けることができる。すなわち、特に記載のない場合は、酸化性組成物全体に対する含有割合、pHを表している。
【0070】
本発明の酸化性組成物は、漂白性能を高める観点から、(A)成分を、0.01質量%以上、更に0.05質量%以上、更に0.1質量%以上、更に0.2質量%以上、更に0.5質量%以上、更に0.55質量%以上含有することが好ましく、そして、経済的な観点から、10質量%以下、更に5質量%以下、更に2質量%以下、更に1質量%以下含有することが好ましい。
【0071】
本発明の酸化性組成物は、漂白性能を高める観点から、(B)成分を、0.01質量%以上、更に0.1質量%以上、更に1質量%以上、更に1.5質量%以上、更に2質量%以上含有することが好ましく、そして、保存安定性の観点から30質量%以下、更に20質量%以下、更に10質量%以下、更に5質量%以下含有することが好ましい。
【0072】
本発明の酸化性組成物は、漂白性能を高める観点から、(C)成分を、過酸化水素として、0.01質量%以上、更に0.1質量%以上、更に0.5質量%以上、更に1質量%以上、更に1.4質量%以上含有することが好ましく、そして、保存安定性の観点から、50質量%以下、更に30質量%以下、更に20質量%以下、更に10質量%以下、更に5質量%以下含有することが好ましい。以下、(C)成分の量は、特記しない限り、過酸化水素としての量をいう。
【0073】
(A)成分の含有量に対する(B)成分の含有量の質量比[(B)/(A)]は、漂白性能を高める観点から、0.01以上、更に0.1以上、更に0.2以上、更に0.5以上、更に1以上、更に3以上、更に5以上が好ましく、そして、50以下、更に30以下、更に20以下、更に15以下、更に10以下が好ましい。
【0074】
(A)成分の含有量に対する(C)成分の含有量の質量比[(C)/(A)]は、漂白性能を高める観点から、0.1以上、更に0.2以上、更に0.5以上、更に1以上、更に3以上、更に5以上が好ましく、そして、50以下、更に30以下、更に20以下、更に15以下、更に10以下が好ましい。
【0075】
(B)成分の含有量に対する(C)成分の含有量の質量比[(C)/(B)]は、漂白性能を高める観点から、0.01以上、更に0.05以上、更に0.1以上、更に0.3以上、更に0.5以上、更に0.7以上が好ましく、そして、50以下、更に30以下、更に20以下、更に10以下、更に5以下、更に2以下、更に1.5以下が好ましい。
【0076】
(A)成分の含有量と(B)成分の含有量の合計に対する(C)成分の含有量の質量比、(C)/[(A)+(B)]は、漂白性能を高める観点から、0.01以上、更に0.05以上、更に0.1以上、更に0.3以上、更に0.5以上が好ましく、そして、20以下、更に10以下、更に5以下、更に3以下、更に1以下、更に0.8以下が好ましい。
【0077】
<(D)成分>
本発明の酸化性組成物は、漂白性能を高める観点から、(D)成分として、アルカリ金属の水酸化物、アルカリ金属の炭酸塩、アルカリ土類金属の水酸化物、アルカリ土類金属の炭酸塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン及びトリエタノールアミンからなる群から選択される1以上のアルカリ剤を含有することが好ましい。
【0078】
漂白性能を高める観点から、(D)成分は、アルカリ金属の水酸化物及びアルカリ金属の炭酸塩からなる群から選択される1以上のアルカリ剤が好ましく、アルカリ金属の水酸化物から選択される1以上のアルカリ剤が好ましい。(D)成分は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム及び炭酸カリウムからなる群から選択される1以上のアルカリ剤がより好ましく、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムからなる群から選択される1以上のアルカリ剤が更に好ましい。
【0079】
本発明の酸化性組成物において、(D)成分は、使用時のpHが、20℃で10以上、12.5以下となる量を含有することが好ましい。
本発明の酸化性組成物は、漂白性能を高める観点から、(D)成分を、0.01質量%以上、更に0.1質量%以上、更に1質量%以上、更に1.4質量%以上含有することが好ましく、そして、漂白性能を高める観点から、50質量%以下、更に30質量%以下、更に20質量%以下、更に10質量%以下、更に5質量%以下含有することが好ましい。
【0080】
<(E)成分>
本発明の酸化性組成物は、(E)成分として、界面活性剤を含有することが好ましい。
【0081】
(E)成分としては、ノニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤及びアニオン界面活性剤からなる群から選択される1以上の界面活性剤が挙げられる。
(E)成分は、ノニオン界面活性剤、両性界面活性剤及びアニオン界面活性剤からなる群から選択される1以上の界面活性剤が好ましく、ノニオン界面活性剤、及び両性界面活性剤から選択される1以上の界面活性剤がより好ましく、ノニオン界面活性剤から選択される1以上の界面活性剤が更に好ましい。
【0082】
ノニオン界面活性剤としては、一般式(E1−1)で表される化合物及び一般式(E1−2)で表される化合物から選ばれる化合物が好ましく、一般式(E1−1)で表される化合物がより好ましい。
R
1e−X−(BO)
m−Y (E1−1)
〔式中、R
1eは、直鎖又は分岐鎖の炭素数6以上、22以下のアルキル基又はアルケニル基及び直鎖又は分岐鎖の炭素数1以上、18以下のアルキル基で置換されていてもよいアリール基からなる群から選択される基を示す。Xは−O−又は−COO−を示す。Bは直鎖又は分岐鎖の炭素数2以上、3以下のアルキレン基を示し、m個のBは同一でも異なっていてもよい。YはH又は炭素数1以上、3以下のアルキル基を示す。mは、BOの平均付加モル数であり、3以上、50以下の数を示す。〕
R
1e'−(OR
2e')
xG
y (E1−2)
〔式中、R
1e'は炭素数8以上、18以下の分岐鎖又は直鎖である1価の脂肪族炭化水素基、R
2e'は炭素数2以上、4以下のアルキレン基、Gは還元糖に由来する残基、xは平均値で0以上、6以下の数、yは平均値で1以上、10以下の数を示す。〕
【0083】
一般式(E1−1)においてA基はエチレン基又はプロピレン基(好ましくはエチレン基)を示すことが好ましいが、これらはブロック型に重合してもよく、ランダム型に重合してもよい。R
1eは、直鎖又は分岐鎖の炭素数6以上、18以下のアルキル基であることが好ましく、Xは−O−が好ましく、YはHであることが好ましい。mは、3以上、15以下であることが好ましい。
【0084】
一般式(E1−2)において、好ましいxの値は0以上、2以下であり、より好ましくは0である。また、yの平均値は好ましくは1以上、5以下、より好ましくは1以上、1.5以下、より更に好ましくは1.1以上、1.4以下である。尚、yの測定値はプロトンNMR法によるものである。好ましい原料は、それらの入手容易性及びコストの点から、単糖類ではグルコース及びフルクトースであり、2糖類以上ではマルトース及びスクロースである。R
1e'は、直鎖又は分岐鎖の総炭素数8以上、16以下のアルキル基が好ましい。
【0085】
カチオン界面活性剤としては、一般式(E2)で表される第4級アンモニウム塩が好ましく用いられる。
【0087】
〔式中、R
2e、R
3e、R
4e、R
5eは、少なくとも1つが直鎖又は分岐鎖の炭素数6以上、20以下、好ましくは8以上、18以下のアルキル基又はアルケニル基を示し、残りが炭素数1以上、3以下アルキル基又はヒドロキシアルキル基を示す。また、L
-は有機又は無機の陰イオン基を示す。〕
【0088】
これら第4級アンモニウム塩の具体例としては、以下の化合物が挙げられる。
【0090】
〔式中、hは6以上、20以下、好ましくは8以上、18以下の数、g及びdは同一又は異なって、それぞれ独立に、6以上、20以下、好ましくは8以上、18以下の数を示し、R
6eは炭素数1以上、3以下のアルキル基又はヒドロキシアルキル基を示し、Q
-は、有機又は無機の陰イオン基、好ましくは、Cl
-、Br
-等のハロゲンイオン、CH
3SO
4-、CH
3CH
2SO
4-等のアルキルサルフェートイオン、又はC
11H
23COO
-、CH
3COO
-等の脂肪酸イオンを示す。〕
【0091】
これらの中でも、ジオクチルジメチルアンモニウム塩、ジデシルジメチルアンモニウム塩、ジドデシルジメチルアンモニウム塩、ドデシルトリメチルアンモニウム塩、テトラデシルトリメチルアンモニウム塩、テトラデシルジメチルエチルアンモニウム塩、及びヘキサデシルトリメチルアンモニウム塩からなる群から選択されるカチオン界面活性剤が好ましい。
【0092】
両性界面活性剤としては、カルボベタイン、スルホベタイン、ヒドロキシスルホベタインなどが挙げられる。
【0093】
アニオン界面活性剤としては、アルキル硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩、アルカンスルホン酸又はその塩、飽和又は不飽和脂肪酸塩、アルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩、α−スルホ脂肪酸エステルなどが挙げられる。これらの中でもアルキルベンゼンスルホン酸又はその塩が好ましい。
【0094】
(E)成分としては、(B)成分の保存安定性の観点から、ノニオン界面活性剤が好ましい。また、(E)成分中、ノニオン界面活性剤の割合が50質量%以上、更に60質量%以上、更に70質量%以上、更に80質量%以上、そして、95質量%以下、更に90質量%以下、更に85質量%以下であることが好ましい。
【0095】
本発明の酸化性組成物は、漂白性能及び保存安定性を高める観点から、(E)成分を、0.1質量%以上、更に1質量%以上、更に4質量%以上、そして、液の粘度を低くして取り扱いを良好にするために、50質量%以下、更に30質量%以下、更に15質量%以下含有することが好ましい。
【0096】
<(F)成分>
本発明の酸化性組成物は、(F)成分として、キレート剤を含有することが好ましい。
【0097】
(F)成分は、カルシウムキレート定数(pKCa)が4以上、更に4.5以上、更に5以上のキレート剤であることが、組成物の保存安定性の観点から好ましい。ここでpKCaとは、カルシウムイオン電極を用い、キレート剤0.1質量%溶液、pH10、25℃、0.1M NH
4Cl−NH
4OH緩衝液を用いて測定した値である。
【0098】
本発明の(F)成分として用いられるキレート剤の具体例としては、エチレンジアミン4酢酸、ニトリロトリ酢酸、ヒドロキシエチルイミノジ酢酸等のアミノ酸系キレート剤、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、エタンヒドロキシ−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1,2−ジカルボキシ−1,2−ジホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸等のホスホン酸系キレート剤、アクリル酸/マレイン酸コポリマー等のカルボン酸系ポリマー、トリポリリン酸等のポリリン酸系キレート剤を挙げることができる。これらの中でも、ホスホン酸系キレート剤及びカルボン酸系キレート剤からなる群から選択される1以上のキレート剤が好ましい。
【0099】
本発明の酸化性組成物は、組成物の安定性の観点から、(F)成分を、好ましくは0.01質量%以上、更には0.05質量%以上、更には0.1質量%以上、更には0.15質量%以上、更には0.2質量%以上含有する。また、本発明の酸化性組成物は、混合後のpH値をアルカリ性とするために、(F)成分を、好ましくは30質量%以下、更には20質量%以下、更には10質量%以下、更には5質量%以下、更には3質量%以下、更には1質量%以下、更には0.5質量%以下含有する。
【0100】
<(G)成分>
(G)成分として、水を含有することが好ましい。水は、組成物の残部の量(組成物全体を100質量%とする量)で用いられるのが好ましい。水の含有量は、50質量%以上であることが好ましく、更に60質量%以上、更に70質量%以上、更に80質量%以上、更に90質量%以上であることが好ましい。
【0101】
<その他成分>
本発明の酸化性組成物は、その他成分として、香料、pH調整剤、可溶化剤、浸透剤、懸濁化剤、研磨剤、顔料等の任意成分を含有すること出来る。
【0102】
本発明の酸化性組成物は、風呂・トイレ・台所等の硬質表面の漂白、カビ取り、衣類の漂白、汚れ・匂い原因物質の分解、除菌、パルプの漂白、など、ある対象物に対して酸化作用が有用な効果をもたらす様々な用途に用いることができる。なかでも、本発明の酸化性組成物は、漂白用又は漂白洗浄用であることが好ましい。更に、硬質表面の漂白用又は漂白洗浄用であることが好ましい。
【0103】
本発明の酸化性組成物は、硬質表面用の漂白剤又は硬質表面用の漂白洗浄剤として用いることが好ましい。また、衣料用洗浄剤として用いることも出来、消臭剤、除菌剤、殺菌剤として使用することも好ましい。カビ取り剤として用いることが好ましく、浴室用のカビ取り剤として用いることも好ましい。カビが発生する硬質表面は一般に耐酸化性が高いこと、及び本発明の酸化性組成物が従来技術では除去困難であったカビ汚れに対して顕著な漂白効果を示すことから、本発明の酸化性組成物は、カビ取り剤として用いることが最も好ましい。
【0104】
本発明の酸化性組成物は、液体組成物、粉末組成物、ゲル状組成物など、いずれの形態であってもよい。形態が液体であることが好ましい。水を含有する液体形態である場合、20℃のpHが9以上、更に10以上、更11以上、そして、13以下、更に12.8以下、更に12.5以下であることが好ましい。また、本発明の酸化性組成物は、粉末等、固体形態である場合、0.1質量%水溶液の20℃のpHが9以上、更に10以上、更11以上、そして、13以下、更に12.8以下、更に12.5以下であることが好ましい。
【0105】
本発明により、(A)成分、(B)成分、及び(C)成分を含有する漂白剤組成物又は漂白洗浄剤組成物が提供される。また、本発明により、(A)成分、(B)成分、(C)成分、及び水を含有する液体漂白剤組成物又は液体漂白洗浄剤組成物が提供される。また、本発明により、(A)成分、(B)成分、(C)成分、及び水を含有する、硬質表面用液体漂白剤組成物又は硬質表面用液体漂白洗浄剤組成物が提供される。また、本発明により、(A)成分、(B)成分、(C)成分、及び水を含有する、硬質表面用カビ取り剤組成物、更に浴室用カビ取り剤組成物が提供される。
【0106】
本発明の酸化性組成物は、液体漂白剤組成物又は液体漂白洗浄剤組成物として用いる場合、該組成物をスプレー式容器に充填し、対象物にスプレーして用いることが好ましい。また、前記の多剤型漂白洗浄剤を混合した組成物もスプレーにより対象物に適用することが好ましい。本発明により、本発明の酸化性組成物をスプレー容器に充填してなる漂白洗浄剤物品が提供される。
【0107】
一例として、本発明の酸化性組成物が衣料用液体漂白洗浄剤組成物である場合の好ましい含有量を以下に示す。
衣料用液体漂白洗浄剤組成物中の(A)成分の含有量は、0.01質量%以上、更に0.1質量%以上、更に0.15質量%以上、そして、10質量%以下、更に5質量%以下、更に3質量%以下、更に1質量%以下、更に0.5質量%以下が好ましい。また、衣料用液体漂白洗浄剤組成物中の(B)成分の含有量は、0.01質量%以上、更に0.1質量%以上、更に1質量%以上、そして、30質量%以下、更に10質量%以下、更に5質量%以下、更に3質量%以下が好ましい。また、衣料用液体漂白洗浄剤組成物中の(C)成分の含有量は、0.01質量%以上、更に0.1質量%以上、更に1質量%以上、更に1.4質量%以上、そして、50質量%以下、更に30質量%以下、更に10質量%以下、更に5質量%以下、更に2質量%以下が好ましい。また、(D)成分を用いる場合、衣料用液体漂白洗浄剤組成物中の(D)成分の含有量は、0.01質量%以上、更に0.1質量%以上、更に1質量%以上、そして、50質量%以下、更に30質量%以下、更に10質量%以下、更に5質量%以下、更に2質量%以下が好ましい。また、(E)成分を用いる場合、衣料用液体漂白洗浄剤組成物中の(E)成分の含有量は、0.1質量%以上、更に1質量%以上、更に4質量%以上、そして、50質量%以下、更に30質量%以下、更に15質量%以下が好ましい。また、(F)成分を用いる場合、衣料用液体漂白洗浄剤組成物中の(F)成分の含有量は、0.01質量%以上、更に0.1質量%以上、更に0.15質量%以上、そして、30質量%以下、更に20質量%以下、更に10質量%以下、更に5質量%以下、更に1質量%以下、更に0.5質量%以下が好ましい。これらの含有量は、本発明の酸化性組成物が、衣料用液体漂白剤組成物である場合にも同様に適用できる。
【0108】
一例として、本発明の酸化性組成物が、硬質表面用漂白洗浄剤組成物である場合の好ましい含有量を以下に示す。
硬質表面用漂白洗浄剤組成物中の(A)成分の含有量は、0.01質量%以上、更に0.1質量%以上、更に0.15質量%以上、そして、20質量%以下、更に10質量%以下、更に5質量%以下、更に3質量%以下、更に1質量%以下、更に0.9質量%以下が好ましい。また、硬質表面用漂白洗浄剤組成物中の(B)成分の含有量は、0.01質量%以上、更に0.1質量%以上、更に1質量%以上、更に1.5質量%以上、そして、50質量%以下、更に30質量%以下、更に10質量%以下、更に5質量%以下、更に3質量%以下が好ましい。また、硬質表面用漂白洗浄剤組成物中の(C)成分の含有量は、0.01質量%以上、更に0.1質量%以上、更に1質量%以上、更に1.4質量%以上、そして、50質量%以下、更に30質量%以下、更に10質量%以下、更に5質量%以下、更に2質量%以下、更に1.5質量%以下が好ましい。また、(D)成分を用いる場合、硬質表面用漂白洗浄剤組成物中の(D)成分の含有量は、0.01質量%以上、更に0.1質量%以上、更に1質量%以上、そして、50質量%以下、更に30質量%以下、更に10質量%以下、更に5質量%以下、更に2質量%以下が好ましい。また、(E)成分を用いる場合、硬質表面用漂白洗浄剤組成物中の(E)成分の含有量は、0.1質量%以上、更に1質量%以上、更に4質量%以上、そして、50質量%以下、更に30質量%以下、更に15質量%以下が好ましい。また、(F)成分を用いる場合、硬質表面用漂白洗浄剤組成物中の(F)成分の含有量は、0.01質量%以上、更に0.1質量%以上、更に0.15質量%以上、そして、30質量%以下、更に20質量%以下、更に10質量%以下、更に5質量%以下、更に1質量%以下、更に0.5質量%以下が好ましい。これらの含有量は、本発明の酸化性組成物が、硬質表面用漂白剤組成物、カビ取り剤組成物又は浴室用カビ取り剤組成物である場合にも同様に適用できる。
【0109】
本発明は、有機過酸前駆体及び有機過酸からなる群から選択される1以上の化合物〔(B)成分〕と、過酸化水素及び水中で過酸化水素を生成する過酸化物からなる群から選択される1以上の化合物〔(C)成分〕とを用いて得た酸化性組成物の酸化力が、前記一般式(A1)で表される化合物及び前記一般式(A2)で表される化合物からなる群から選択される1以上の化合物〔(A)成分〕により、飛躍的に向上すること、すなわち、(B)成分と(C)成分の併用系において(A)成分の効果が著しいことを見いだしたものである。本発明により、有機過酸前駆体及び有機過酸からなる群から選択される1以上の化合物〔(B)成分〕と、過酸化水素及び水中で過酸化水素を生成する過酸化物からなる群から選択される1以上の化合物〔(C)成分〕とを用いて得た酸化性組成物に、前記一般式(A1)で表される化合物及び前記一般式(A2)で表される化合物からなる群から選択される1以上の化合物〔(A)成分〕を適用して前記酸化性組成物の酸化力を向上させる、酸化性組成物の酸化力向上方法が提供される。
【0110】
一般に、色素(色素化合物)に対して、過酸化水素〔(C)成分〕は酸化剤として作用するが、過酸化水素と有機過酸前駆体〔(B)成分〕とを併用することで、より酸化力の高い有機過酸が生じるため、漂白分野では、しばしば過酸化水素と有機過酸前駆体とを併用することが行われる。そのため、有機過酸前駆体は漂白活性化剤としても知られていたが、その効果は公知技術の範疇に留まっており、更に抜本的に漂白力を向上させる技術が望まれていた。本発明では、(B)成分と(C)成分とを併用した系において、(A)成分を存在させることで、漂白力を大幅に向上させることが可能となった。これは、(A)成分が過酸化水素と反応して(A)成分の活性種が生成し、これが色素化合物に作用することで、色素化合物が有機過酸の酸化力を受けやすい状態になるためであると推察される。本発明によれば、特定構造の(A)成分を選定して用いることにより、従来技術では漂白することが困難であった対象物の漂白が可能となり、更には酸化剤の各種対象物に有用な効果を示すことが可能となる。
【0111】
<酸化性組成物用多剤型物品>
本発明では、(A)成分、(B)成分、(C)成分を使用直前に混合して本発明の組成物を調製してもよい。(C)成分の安定性を考慮すると、(A)成分と(C)成分とを分離した状態で保持しておき、使用直前に(A)成分、(B)成分、(C)成分を混合することが好ましい。このような使用形態を考慮した場合、(A)成分、(B)成分、(C)成分、及び水から選択される成分を含む剤の組み合わせからなり、(A)成分と(C)成分が別の剤に配合されている、酸化性組成物用多剤型物品は好適である。
【0112】
本発明の酸化性組成物用多剤型物品として、(A)成分、(B)成分、(C)成分、及び水から選択される成分を含む剤の組み合わせからなり、(A)成分と(C)成分が別の剤に配合されている、漂白剤組成物用多剤型物品が挙げられる。また、本発明の酸化性組成物用多剤型物品として、(A)成分、(B)成分、(C)成分、及び水から選択される成分を含む剤の組み合わせからなり、(A)成分と(C)成分が別の剤に配合されている、漂白洗浄剤組成物用多剤型物品が挙げられる。なお、多剤型物品は、1つ1つの剤が独立した物品となっている形態(例えばキットなど)や1つ1つの剤を1つの物品にまとめた形態(例えば2剤型スプレー式物品など)など、種々の形態であってよい。これら酸化性組成物用多剤型物品は、(A)成分、(B)成分、(C)成分、及び水を混合して本発明の酸化性組成物、更に本発明の漂白剤組成物、本発明の漂白洗浄剤組成物を調製するために好適である。
【0113】
本発明の酸化性組成物用多剤型物品の一例として、(A)成分、及び水を含有する第1の液体組成物からなる第1の剤と、(B)成分、(C)成分、及び水を含有する第2の液体組成物からなる第2の剤との組み合わせを含む酸化性組成物用多剤型物品であって、前記第1の剤と第2の剤とを分離した状態で保持し、第1の剤と第2の剤が混合されて、(A)成分、(B)成分、(C)成分、及び水を含有する酸化性組成物が調製される、酸化性組成物用多剤型物品が挙げられる。
【0114】
本発明の漂白剤組成物用多剤型物品又は漂白洗浄剤組成物用多剤型物品では、少なくとも(A)成分と(C)成分を分けて保持し、使用時に(A)成分、(B)成分、(C)成分、及び水を混合して用いることが好ましい。また、本発明の漂白剤組成物用多剤型物品又は漂白洗浄剤組成物用多剤型物品では、(A)成分を含有する剤と、(B)成分及び(C)成分を含有する剤とを含むことが好ましい。
【0115】
また、本発明の漂白剤組成物用多剤型物品又は漂白洗浄剤組成物用多剤型物品では、内容物の安定性を高めるために、(A)成分を含有する剤と、(B)成分及び(C)成分を含有する剤の2剤に分けて保持し、使用時に混合して用いることがより好ましい。
【0116】
本発明の漂白剤組成物用多剤型物品の一例として、(A)成分、及び水を含有する第1の液体組成物からなる第1の剤と、(B)成分、(C)成分、及び水を含有する第2の液体組成物からなる第2の剤との組み合わせを含む漂白剤組成物用多剤型物品であって、前記第1の剤と第2の剤とを分離した状態で保持し、第1の剤と第2の剤が混合されて、(A)成分、(B)成分、(C)成分、及び水を含有する漂白剤組成物が調製される、漂白剤組成物用多剤型物品(以下、漂白剤組成物用多剤型物品1という)が挙げられる。
【0117】
この漂白剤組成物用多剤型物品1では、第1の剤中の(A)成分の含有量は、0.02質量%以上、更に0.2質量%以上、更に0.3質量%以上が好ましく、そして、40質量%以下、更に20質量%以下、更に5質量%以下、更に2質量%以下が好ましい。漂白剤組成物用多剤型物品1では、(D)成分を用いて第1の液体組成物のpHを前記範囲に調整することが好ましい。従って、第1の液体組成物は、(D)成分を含有することが好ましい。漂白剤組成物用多剤型物品1では、(D)成分を含有する場合には第1の剤中に含有することが好ましく、第1の剤中の(D)成分の含有量は、0.02質量%以上、更に0.2質量%以上、更に2質量%以上が好ましく、そして、50質量%以下、更に20質量%以下、更に10質量%、更に5質量%以下が好ましい。水は残部となる量で用いられる。第1の剤は、(C)成分を含有しないことが好ましい。第1の液体組成物のpHは、20℃で、11以上、更に12以上、更に13以上、そして、13.8以下、更に13.6以下であることが好ましい。また、(A)成分がアルカリ剤として機能してもよい。
【0118】
また、この漂白剤組成物用多剤型物品1では、第2の剤中の(B)成分の含有量は、0.02質量%以上、更に0.2質量%以上、更に2質量%以上、更に3質量%以上が好ましく、そして、50質量%以下、更に30質量%以下、更に10質量%以下、更に5質量%以下が好ましい。また、この漂白剤組成物用多剤型物品1では、第2の剤中の(C)成分の含有量は、0.02質量%以上、更に0.2質量%以上、更に2質量%以上が好ましく、そして、50質量%以下、更に30質量%以下、更に10質量%以下、更に5質量%以下、更に3質量%以下が好ましい。水は残部となる量で用いられる。第2の液体組成物のpHは、20℃で、1以上、更に2以上、更2.5以上、そして、5以下、更に4以下、更に3.5以下であることが好ましい。
【0119】
本発明の漂白洗浄剤組成物用多剤型物品の一例として、(A)成分、及び水を含有する第1の液体組成物からなる第1の剤と、(B)成分、(C)成分、及び水を含有する第2の液体組成物からなる第2の剤との組み合わせを含む漂白洗浄剤組成物用多剤型物品であって、前記第1の剤と第2の剤とを分離した状態で保持し、前記第1の剤と第2の剤とを分離した状態で保持し、第1の剤と第2の剤が混合されて、(A)成分、(B)成分、(C)成分、及び水を含有する漂白洗浄剤組成物が調製される、漂白洗浄剤組成物用多剤型物品(以下、漂白洗浄剤組成物用多剤型物品1という)が挙げられる。この漂白洗浄剤組成物用多剤型物品1においても、第1の剤中の(A)成分の含有量、第2の剤中の(B)成分の含有量、第2の剤中の(C)成分の含有量、第1の剤のpH、第2の剤のpHは、それぞれ、前記漂白剤組成物用多剤型物品1で述べた範囲が適用できる。また、何れの剤においても、水は残部となる量で用いられる。また、第1の剤は、(C)成分を含有しないことが好ましい。
【0120】
これらの漂白剤組成物用多剤型物品1又は漂白洗浄剤組成物用多剤型物品1では、第1の剤が(D)成分を含有することが好ましい。第1の剤が(D)成分を含有する場合、第1の剤中の(D)成分の含有量は、0.02質量%以上、更に0.2質量%以上、更に2質量%以上が好ましく、そして、50質量%以下、更に20質量%以下、更に10質量%、更に5質量%以下が好ましい。
【0121】
これらの漂白剤組成物用多剤型物品1又は漂白洗浄剤組成物用多剤型物品1では、第1の剤及び第2の剤の少なくとも一方が(E)成分を含有することが好ましい。第1の剤及び第2の剤の両方が(E)成分を含有することがより好ましい。第1の剤が(E)成分を含有する場合、第1の剤中の(E)成分の含有量は0.01質量%以上、更に0.1質量%以上、更に0.4質量%以上が好ましく、そして、5質量%以下、更に3質量%以下、更に1.0質量%以下、更に0.6質量%以下が好ましい。また、第2の剤が(E)成分を含有する場合、第2の剤中の(E)成分の含有量は、0.01質量%以上、更に0.1質量%以上、更に0.5質量%以上、更に3質量%以上、更に5質量%以上が好ましく、そして、50質量%以下、更に30質量%以下、更に10質量%以下が好ましい。
【0122】
また、これらの漂白剤組成物用多剤型物品1又は漂白洗浄剤組成物用多剤型物品1では、第2の剤が(F)成分を含有することが好ましい。その場合、第2の剤中の(F)成分の含有量は、0.01質量%以上、更に0.1質量%以上、更に0.3質量%以上が好ましく、そして、2.0質量%以下、更に1.0質量%以下、更に0.5質量%以下が好ましい。
【0123】
漂白剤組成物用多剤型物品1又は漂白洗浄剤組成物用多剤型物品1のような本発明の多剤型物品では、(E)成分、(F)成分は、第1、第2の液体組成物の何れに配合してもよいが、それぞれが、少なくとも第2の液体組成物に配合されていることが好ましい。
【0124】
本発明の漂白剤組成物用多剤型物品又は漂白洗浄剤組成物用多剤型物品が、前記のような2剤型である場合には、第1の剤と第2の剤を分離して収容する収容部と各収容部から内容物を噴霧する2つのスプレー手段とを備えた容器を用いた2剤型スプレー式漂白剤物品又は2剤型スプレー式漂白洗浄剤物品であることが好ましい。この形態のスプレー物品では、それぞれの収容部から排出される第1の液体組成物と第2の液体組成物が噴出直後に合一されて混合した状態で対象物に噴射されることが好ましい。従って、それぞれのスプレー口から噴射された内容物が混合されて対象物に付着するよう、スプレー口の開口方向の角度を調整することが好ましい。2剤型スプレー式漂白剤物品又は2剤型スプレー式漂白洗浄剤物品である場合には、スプレーから噴出する前に液が接しないように、2個のスプレー口を有する容器が好ましい。また、噴出した液が先端部分で固化することを防止するために、2個のスプレー口の間隔は0.01mm以上、好ましくは0.1mm以上、より好ましくは1mm以上、更に好ましくは3mm以上であることが好ましく、噴出した液が混合しやすくするために、10mm以下、更には8mm以下、更には5mm以下であることが好ましい。
【0125】
本発明は、
(A)成分、及び水を含有する第1の液体組成物からなる第1の剤が収容された第1の収容部と、
(B)成分、(C)成分及び水を含有する第2の液体組成物からなる第2の剤が収容された第2の収容部と、
スプレー口を有し、前記第1の収容部から前記第1の液体組成物を噴霧する第1のスプレー手段と、
スプレー口を有し、前記第2の収容部から前記第2の液体組成物を噴霧する第2のスプレー手段と、
を備え、
前記第1の収容部と前記第2の収容部により、前記第1の液体組成物と前記第2の液体組成物が分離されており、
前記第1のスプレー手段のスプレー口と前記第2のスプレー手段のスプレー口が、前記第1の液体組成物と前記第2の液体組成物が噴射後に混合されるよう、設けられている、2剤型スプレー式漂白剤物品を提供する。この2剤型スプレー式漂白剤物品においても、第1の液体組成物中の(A)成分の含有量、第2の液体組成物中の(B)成分の含有量、第2の液体組成物中の(C)成分の含有量、第1の液体組成物のpH、第2の液体組成物のpHは、それぞれ、前記漂白剤組成物用多剤型物品1で述べた範囲が適用できる。また、何れの液体組成物においても、水は残部となる量で用いられる。また、第1の剤は、(C)成分を含有しないことが好ましい。
【0126】
また、本発明は、
(A)成分、及び水を含有する第1の液体組成物からなる第1の剤が収容された第1の収容部と、
(B)成分、(C)成分及び水を含有する第2の液体組成物からなる第2の剤が収容された第2の収容部と、
スプレー口を有し、前記第1の収容部から前記第1の液体組成物を噴霧する第1のスプレー手段と、
スプレー口を有し、前記第2の収容部から前記第2の液体組成物を噴霧する第2のスプレー手段と、
を備え、
前記第1の収容部と前記第2の収容部により、前記第1の液体組成物と前記第2の液体組成物が分離されており、
前記第1のスプレー手段のスプレー口と前記第2のスプレー手段のスプレー口が、前記第1の液体組成物と前記第2の液体組成物が噴射後に混合されるよう、設けられている、2剤型スプレー式漂白洗浄剤物品を提供する。この2剤型スプレー式漂白洗浄剤物品においても、第1の液体組成物中の(A)成分の含有量、第2の液体組成物中の(B)成分の含有量、第2の液体組成物中の(C)成分の含有量、第1の液体組成物のpH、第2の液体組成物のpHは、それぞれ、前記漂白洗浄剤組成物用多剤型物品1で述べた範囲が適用できる。また、何れの液体組成物においても、水は残部となる量で用いられる。また、第1の剤は、(C)成分を含有しないことが好ましい。
【0127】
なお、漂白剤組成物用多剤型物品、漂白洗浄剤組成物用多剤型物品、2剤型スプレー式漂白剤物品、2剤型スプレー式漂白洗浄剤物品で述べた事項は、他の酸化剤組成物を用いた物品(例えばカビ取り剤)に適用できる。従って、例えば、前記の漂白剤組成物用多剤型物品や漂白洗浄剤組成物用多剤型物品を、カビ取り剤用多剤型物品として、また、2剤型スプレー式漂白剤物品や2剤型スプレー式漂白洗浄剤物品を、2剤型スプレー式カビ取り剤物品として用いることができる。
【0128】
<漂白方法>
本発明の酸化性組成物を漂白目的で使用する場合、(A)成分、(B)成分、(C)成分、及び水を含有する漂白用液体組成物を漂白対象物に接触させることが好ましい。漂白用液体組成物は、本発明の酸化性組成物又は本発明の酸化性組成物を濃度調整して調製したものが用いられ、前記のような酸化性組成物用多剤型物品から調製することもできる。なお、この漂白用液体組成物もまた酸化性組成物である。
【0129】
漂白対象物が硬質表面である場合、漂白用液体組成物中の(A)成分の含有量は、0.01質量%以上、更に0.05質量%以上、更に0.1質量%以上、更に0.15質量%以上、更に0.5質量%以上、更に0.55質量%以上、そして、20質量%以下、更に10質量%以下、更に5質量%以下、更に3質量%以下、更に1質量%以下、更に0.9質量%以下が好ましい。また、漂白用液体組成物中の(B)成分の含有量は、0.01質量%以上、更に0.1質量%以上、更に1質量%以上、更に2質量%以上、そして、50質量%以下、更に30質量%以下、更に10質量%以下、更に5質量%以下が好ましい。また、漂白用液体組成物中の(C)成分の含有量は、0.01質量%以上、更に0.1質量%以上、更に1質量%以上、更に1.4質量%以上、そして、50質量%以下、更に30質量%以下、更に10質量%以下、更に5質量%以下、更に2質量%以下が好ましい。また、(D)成分を用いる場合、漂白用液体組成物中の(D)成分の含有量は、0.01質量%以上、更に0.1質量%以上、更に1質量%以上、そして、50質量%以下、更に30質量%以下、更に10質量%以下、更に5質量%以下、更に2質量%以下が好ましい。また、(E)成分を用いる場合、漂白用液体組成物中の(E)成分の含有量は、0.1質量%以上、更に1質量%以上、更に4質量%以上、そして、50質量%以下、更に30質量%以下、更に15質量%以下が好ましい。また、(F)成分を用いる場合、漂白用液体組成物中の(F)成分の含有量は、0.01質量%以上、更に0.1質量%以上、更に0.15質量%以上、そして、30質量%以下、更に20質量%以下、更に10質量%以下、更に5質量%以下、更に1質量%以下、更に0.5質量%以下が好ましい。
【0130】
また、漂白用液体組成物のpHは、20℃で、10以上、更に11以上、更に12以上、そして、13以下、更に12.5以下であることが好ましい。
【0131】
漂白用液体組成物における各成分の含有量とpHは、本発明の酸化性組成物の使用時の各成分の含有量及びpHとして位置付けることができる。
【0132】
本発明は、
(A)成分、(B)成分、(C)成分、及び水を混合して酸化性組成物を調製する第1のステップ、
第1のステップで調製された酸化性組成物を漂白対象物に接触させる第2のステップ、を含む漂白方法を提供する。第1のステップで、(D)成分、(E)成分、(F)成分から選ばれる成分を混合することができる。
【0133】
また、本発明は、
(A)成分、及び水を含有する第1の液体組成物と、(B)成分、(C)成分及び水を含有する第2の液体組成物とを混合して、(A)成分、(B)成分、(C)成分、及び水を含有する酸化性組成物を調製する第1のステップ、
第1のステップで調製された酸化性組成物を漂白対象物に接触させる第2のステップ、を含む漂白方法を提供する。第1のステップで用いる第1の液体組成物と第2の液体組成物には、それぞれ、(D)成分、(E)成分、(F)成分から選ばれる成分を適宜混合することができる。
【0134】
これらの漂白方法では、酸化性組成物は前記した漂白用液体組成物であってよく、(A)成分〜(C)成分の好ましい態様、酸化性組成物の好ましい態様、漂白用液体組成物の好ましい態様、第1の液体組成物、第2の液体組成物などは、何れも前述のものが適用できる。また、漂白方法は、カビ取り方法であってよい。
【0135】
本発明の酸化性組成物は、カビ取り剤組成物としての用途の他に、風呂・トイレ・台所等の硬質表面の漂白、衣類の漂白、汚れ・匂い原因物質の分解、除菌、パルプの漂白、繊維の精練などにも使用することが出来る。
【0136】
<本発明の態様>
以下に、本発明の態様を例示する。
【0137】
<1>次の(A)成分、(B)成分、及び(C)成分を含有する酸化性組成物。
(A)成分:前記一般式(A1)で表される化合物及び前記一般式(A2)で表される化合物からなる群から選択される1以上の化合物
(B)成分:有機過酸前駆体及び有機過酸からなる群から選択される1以上の化合物
(C)成分:過酸化水素及び水中で過酸化水素を生成する過酸化物からなる群から選択される1以上の化合物
【0138】
<2>(A)成分の含有量が、組成物中、0.01質量%以上、更に0.05質量%以上、更に0.1質量%以上、更に0.2質量%以上、更に0.5質量%以上、更に0.55質量%以上、また、10質量%以下、更に5質量%以下、更に2質量%以下、更に1質量%以下である、例えば、0.01〜10質量%、更に0.05〜5質量%、更に0.1〜5質量%、更に0.2〜2質量%、更に0.5〜1質量%、更に0.55〜1質量%である、前記<1>記載の酸化性組成物。
【0139】
<3>(B)成分の含有量が、組成物中、0.01質量%以上、更に0.1質量%以上、更に1質量%以上、更に1.5質量%以上、更に2質量%以上、また、30質量%以下、更に20質量%以下、更に10質量%以下、更に5質量%以下である、例えば、0.01〜30質量%、更に0.1〜20質量%、更に1〜10質量%、更に1.5〜5質量%、更に2〜5質量%である、前記<1>又は<2>記載の酸化性組成物。
【0140】
<4>(C)成分の含有量が、組成物中、0.01質量%以上、更に0.1質量%以上、更に0.5質量%以上、更に1質量%以上、更に1.4質量%以上、また、50質量%以下、更に30質量%以下、更に20質量%以下、更に10質量%以下、更に5質量%以下である、例えば、0.01〜50質量%、更に0.1〜30質量%、更に0.5〜20質量%、更に1〜10質量%、更に1〜5質量%、更に1.4〜5質量%である、前記<1>〜<3>の何れか記載の酸化性組成物。
【0141】
<5>(A)成分の含有量に対する(B)成分の含有量の質量比[(B)/(A)]が、0.01以上、更に0.1以上、更に0.2以上、更に0.5以上、更に1以上、更に3以上、更に5以上、また、50以下、更に30以下、更に20以下、更に15以下、更に10以下、例えば、0.01〜50、更に0.1〜30、更に0.2〜20、更に0.5〜15、更に1〜10、更に3〜10、更に5〜10である、前記<1>〜<4>の何れか記載の酸化性組成物。
【0142】
<6>(A)成分の含有量に対する(C)成分の含有量の質量比[(C)/(A)]が、0.1以上、更に0.2以上、更に0.5以上、更に1以上、更に3以上、更に5以上、また、50以下、更に30以下、更に20以下、更に15以下、更に10以下、例えば、0.1〜50、更に0.2〜30、更に0.5〜20、更に1〜15、更に3〜10、更に5〜10である、前記<1>〜<5>の何れか記載の酸化性組成物。
【0143】
<7>(B)成分の含有量に対する(C)成分の含有量の質量比[(C)/(B)]が、0.01以上、更に0.05以上、更に0.1以上、更に0.3以上、更に0.5以上、更に0.7以上、また、50以下、更に30以下、更に20以下、更に10以下、更に5以下、更に2以下、更に1.5以下、例えば、0.01〜50、更に0.05〜30、更に0.1〜20、更に0.3〜10、更に0.5〜5、更に0.7〜2、更に0.7〜1.5である、前記<1>〜<6>の何れか記載の酸化性組成物。
【0144】
<8>(A)成分の含有量と(B)成分の含有量の合計に対する(C)成分の含有量の質量比、(C)/[(A)+(B)]が、0.01以上、更に0.05以上、更に0.1以上、更に0.3以上、更に0.5以上、また、20以下、更に10以下、更に5以下、更に3以下、更に1以下、更に0.8以下、例えば、0.01〜20、更に0.05〜10、更に0.1〜5、更に0.3〜3、更に0.5〜1、更に0.5〜0.8である、前記<1>〜<7>の何れか記載の酸化性組成物。
【0145】
<9>更に、(D)成分として、アルカリ金属の水酸化物、アルカリ金属の炭酸塩、アルカリ土類金属の水酸化物、アルカリ土類金属の炭酸塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン及びトリエタノールアミンからなる群から選択される1以上のアルカリ剤、更にはアルカリ金属の水酸化物及びアルカリ金属の炭酸塩からなる群から選択される1以上のアルカリ剤、更にはアルカリ金属の水酸化物から選択される1以上のアルカリ剤、更には水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム及び炭酸カリウムからなる群から選択される1以上のアルカリ剤、更には水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムからなる群から選択される1以上のアルカリ剤を含有する、前記<1>〜<8>の何れか記載の酸化性組成物。
【0146】
<10>(D)成分の含有量が、組成物中、0.01質量%以上、更に0.1質量%以上、更に1質量%以上、更に1.4質量%以上、また、50質量%以下、更に30質量%以下、更に20質量%以下、更に10質量%以下、更に5質量%以下である、例えば、0.01〜50質量%、更に0.1〜30質量%、更に1〜20質量%、更に1.4〜10質量%、更に1.4〜5質量%である、前記<9>記載の酸化性組成物。
【0147】
<11>(A)成分が、前記一般式(A11)で表される化合物及び前記一般式(A21)で表される化合物からなる群から選択される1以上の化合物である、前記<1>〜<10>の何れか記載の酸化性組成物。
【0148】
<12>更に水を含有し、形態が液体である、前記<1>〜<11>の何れか記載の酸化性組成物。
【0149】
<13>水の含有量が、組成物中、50質量%以上、更に60質量%以上、更に70質量%以上、更に80質量%以上、更に90質量%以上である、前記<12>記載の酸化性組成物。
【0150】
<14>(B)成分が、前記一般式(B1)で表される有機過酸前駆体である、前記<1>〜<13>の何れか記載の酸化性組成物。
【0151】
<15>一般式(B1)におけるR
1bが、炭素数8以上、更には9以上、更には10以上、更には11以上であり、また、炭素数19以下、更には15以下、更には13以下、更には11以下である、例えば、炭素数8〜19、更には9〜15、更には10〜13、更には11である、前記<14>記載の酸化性組成物。
【0152】
<16>一般式(B1)におけるMの陽イオンが、Na、K等のアルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、炭素数3以上、15以下、更に炭素数7以上、15以下のアルキルアンモニウムイオン、モノエタノールアンモニウムイオン、ジエタノールアンモニウムイオン、トリエタノールアンモニウムイオンであり、更にはアルカリ金属イオンである、前記<14>又は<15>記載の酸化性組成物。
【0153】
<17>(B)成分が、アルカノイル基の炭素数が6以上、20以下のアルカノイルオキシベンゼンスルホン酸塩及びアルカノイル基の炭素数が6以上、20以下のアルカノイルオキシベンゼンカルボン酸塩からなる群から選択される1以上の化合物である、更にはアルカノイル基の炭素数が6以上、20以下のアルカノイルオキシベンゼンスルホン酸塩であり、これらのアルカノイル基の炭素数が、16以下、更には14以下、更には12以下である、前記<1>〜<16>の何れか記載の酸化性組成物。
【0154】
<18>(C)成分が、過酸化水素、過炭酸ナトリウム及び過ホウ酸ナトリウムからなる群から選択される1以上の化合物である、更には過酸化水素である、前記<1>〜<17>の何れか記載の酸化性組成物。
【0155】
<19>更に、(E)成分として、界面活性剤を含有する、前記<1>〜<18>の何れか記載の酸化性組成物。
【0156】
<20>(E)成分として、前記一般式(E1)で表されるノニオン界面活性剤を含有する、前記<19>記載の酸化性組成物。
【0157】
<21>(E)成分として、前記一般式(E2)で表される第4級アンモニウム塩を含有する、前記<19>又は<20>記載の酸化性組成物。
【0158】
<22>(E)成分として、ノニオン界面活性剤を含む界面活性剤を含有し、(E)成分中、ノニオン界面活性剤の割合が50質量%以上、更に60質量%以上、更に70質量%以上、更に80質量%以上、また、95質量%以下、更に90質量%以下、更に85質量%以下である、例えば、50〜95質量%、更に60〜90質量%、更に70〜85質量%、更に80〜85質量%である、前記<1>〜<21>の何れか記載の酸化性組成物。
【0159】
<23>(E)成分の含有量が、組成物中、0.1質量%以上、更に1質量%以上、更に4質量%以上、また、50質量%以下、更に30質量%以下、更に15質量%以下である、例えば、0.1〜50質量%、更には1〜30質量%、更には4〜15質量%である、前記<19>〜<22>の何れか記載の酸化性組成物。
【0160】
<24>(F)成分として、キレート剤を含有する、前記<1>〜<23>の何れか記載の酸化性組成物。
【0161】
<25>(F)成分の含有量が、組成物中、0.01質量%以上、更には0.05質量%以上、更には0.1質量%以上、更には0.15質量%以上、更には0.2質量%以上、また、30質量%以下、更には20質量%以下、更には10質量%以下、更には5質量%以下、更には3質量%以下、更には1質量%以下、更には0.5質量%以下である、例えば、0.01〜30質量%、更には0.05〜20質量%、更には0.1〜10質量%、更には0.15〜5質量%、更には0.2〜3質量%、更には0.2〜1質量%、更には0.2〜0.5質量%である、前記<24>記載の酸化性組成物。
【0162】
<26>形態が液体である、更には水を含有する液体形態であり、20℃のpHが9以上、更に10以上、更11以上、そして、13以下、更に12.8以下、更に12.5以下である、例えば、9〜13、更には10〜12.8、更には11〜12.5である、前記<1>〜<25>の何れか記載の酸化性組成物。
【0163】
<27>形態が粉末等、固体形態であり、0.1質量%水溶液の20℃のpHが9以上、更に10以上、更11以上、そして、13以下、更に12.8以下、更に12.5以下である、例えば、9〜13、更には10〜12.8、更には11〜12.5である、前記<1>〜<25>の何れか記載の酸化性組成物。
【0164】
<28>漂白用又は漂白洗浄用である、更には硬質表面の漂白用又は漂白洗浄用である、更にはカビ取り用である、更には浴室用カビ取り用である、前記<1>〜<27>の何れか記載の酸化性組成物。
【0165】
<29>漂白用又は漂白洗浄用である、更には衣料の漂白用又は漂白洗浄用である、前記<1>〜<27>の何れか記載の酸化性組成物。
【0166】
<30>(A)成分の酸化電位が0.4V以上、更に0.45V以上、更に0.47V以上、更に0.5V以上であり、また、1.0V以下、更には0.95V以下、更には0.8V以下、更には0.7V以下、更には0.65V以下、更には0.6V以下である、例えば、0.4〜1.0V、更には0.45〜0.95V、更には0.47〜0.8V、更には0.5〜0.7V、更には0.5〜0.65V、更には0.5〜0.6Vである、前記<1>〜<29>の何れか記載の酸化性組成物。
【0167】
<31>前記<1>〜<30>の何れか記載の酸化性組成物をスプレー容器に充填してなる漂白洗浄剤物品。
【0168】
<32>前記(A)成分、(B)成分、(C)成分及び水から選択される成分を含む剤の組み合わせからなり、(A)成分と(C)成分が別の剤に配合されている、酸化性組成物用多剤型物品。
【0169】
<33>前記(A)成分及び水を含有する第1の液体組成物からなる第1の剤と、(B)成分、(C)成分及び水を含有する第2の液体組成物からなる第2の剤との組み合わせを含み、前記第1の剤と第2の剤とを分離した状態で保持し、第1の剤と第2の剤が混合されて、(A)成分、(B)成分、(C)成分、及び水を含有する酸化性組成物が調製される、前記<32>記載の酸化性組成物用多剤型物品。
【0170】
<34>酸化性組成物が、前記<1>〜<30>の何れか記載の酸化性組成物である、前記<33>記載の酸化性組成物用多剤型物品。
【0171】
<35>前記(A)成分、及び水を含有する第1の液体組成物と、(B)成分、(C)成分及び水を含有する第2の液体組成物とを混合して、(A)成分、(B)成分、(C)成分、及び水を含有する酸化性組成物を調製する第1のステップ、
第1のステップで調製された酸化性組成物を漂白対象物に接触させる第2のステップ、を含む漂白方法。
【0172】
<36>酸化性組成物が、前記<1>〜<30>の何れか記載の酸化性組成物である、前記<35>記載の漂白方法。
【0173】
<37>前記<1>〜<30>の何れか記載の酸化性組成物の、酸化剤としての使用、あるいは漂白剤又は漂白洗浄剤としての使用、あるいは硬質表面用漂白剤又は漂白洗浄剤としての使用、あるいは衣料用漂白剤又は漂白洗浄剤としての使用、あるいはカビ取り剤としての使用、あるいは浴室用カビ取り剤としての使用。
【実施例】
【0174】
表1〜4に示す組成のA液及びB液を調製し、両者を等量(体積比1:1)混合し、酸化性組成物であるカビ取り剤組成物を得た〔(C)成分の含有量は過酸化水素としての量である。〕。A液とB液は、硫酸及び/又は水酸化ナトリウムを用いてpHを調整した。この組成物を使用し、下記のカビ汚れ洗浄試験を実施した。その結果を下記表1〜4に示す。なお、A液とB液を等量混合した組成物のpH(20℃)は、何れも12.0であった。また、A液とB液を等量混合した直後の組成物中の各成分の含有量は、表1〜4中の数値(質量%)の1/2となった。なお、各実施例の(A)成分の含有量が同モル濃度となるように、(A)成分の質量濃度を調整した。
【0175】
<カビ汚れ洗浄試験>
クラドスポリウム(Cladosporium)属細菌を素焼きタイルに接種し、温度30℃、湿度100%RHで60日間培養したものをカビ発生タイルとし、漂白性能を比較した。
【0176】
カビ発生タイルに上記カビ取り剤組成物を20μl滴下し、直径約1cmとし、25℃で20分放置後、水洗、風乾した後、色差計(日本電色工業製SE6000)を用いて明度(L)値を測定し、次式により漂白率を算出した。この漂白率の10%(10ポイント)以上の相違は、漂白効果に有意な差があることを当業者が認識できるものである。
【0177】
【数1】
【0178】
【表1】
【0179】
【表2】
【0180】
【表3】
【0181】
【表4】
【0182】
本発明品1〜38から、(B)成分と(C)成分の併用系に(A)成分を用いることで、漂白率が大幅に向上することがわかった。
【0183】
表5に、本発明の酸化性組成物の処方例を示す。表5中のポリアルキルグルコシドは、一般式(E1−2)中、R
1e'が炭素数12の直鎖第1級アルキル基、Gがグルコースに由来する残基、xが0、yが1.3の化合物である。また、表5のA液はpH(20℃)を11〜13.8に、B液はpH(20℃)を2〜4に、それぞれ調整する。
【0184】
【表5】