(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記閉鎖装置は、前記縫合糸ループが前記スネアループアセンブリから解放された後、前記スネアループアセンブリを前記開放構成に開放するように構成されたスネア制御をさらに備える、請求項1に記載の装置。
前記縫合糸ループは、前記第2の張力を前記縫合糸ループに与えることに続いて、第1の時間後、前記縫合糸ループが再度締め付けられることを可能にする一方向引き結びを備える、請求項1に記載の装置。
前記第2の引張装置は、前記第2の引張装置を前記縫合糸ループの一部に連結するための縫合糸取付機構、力ゲージ、および力インジケータを備え、前記力ゲージによって測定された張力は、前記力インジケータによって表示される、請求項10に記載の装置。
前記引張装置は、第2の延長部材および第2の一定力バネをさらに備え、前記第2の一定力バネは、前記筐体および前記第2の延長部材に取り付けられている、請求項16に記載のシステム。
前記力インジケータは、第1のインジケータマークおよび第2のインジケータマークを備え、前記第1のインジケータマークは、前記第1の張力に対応し、前記第2のインジケータマークは、前記第2の張力に対応する、請求項13に記載の装置。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本明細書に説明されるのは、閉鎖装置と、閉鎖装置を作動させるためのハンドルおよび引張装置と、1つ以上の閉鎖装置を使用して、組織を閉鎖するための方法である。概して、閉鎖装置は、2008年3月5日出願の米国特許出願第12/055,213号「Devices,Systems,and Methods for Closing the Left Atrial Appendage」、および2010年4月1日出願の米国特許出願第12/752,873号「Tissue Ligation Devices and Controls Therefor」に説明され、それぞれ、参照することによって、全体として本明細書に組み込まれるもの等、スネアおよび縫合糸ループを備えている、スネアループアセンブリを備えている。本明細書に説明される装置は、(例えば、胸郭の上方、下方、またはそれを通した小さい切開を通じた、肋軟骨または剣状突起内の切開を通じた、孔を通じた、あるいは血管系を通じた等)左心耳への低侵襲的アクセスとの使用に好適であり得る。
【0015】
概して、ここで説明する閉鎖装置は、細長い本体とスネアループアセンブリとを備えている。いくつかの変形例において、閉鎖装置は、ハンドルおよび/または引張装置をさらに備え得る。後ほど詳述するように、細長い本体を通してスネアループアセンブリを制御しかつ作動させるには、ハンドルや他の制御機構(例えば、外科用マスタースレーブロボットシステム等)が使用され得る。スネアループアセンブリは、順に、組織を一時的または永久的に閉じるか、締めるか、結紮するか、あるいは制限するために使用され得る。これを達成するために、スネアループアセンブリは、後ほど詳述するように、送達すなわち「閉」構成と、展開すなわち「開」構成との間で変化させることができる。スネアループアセンブリを閉構成にすることにより、標的位置へのスネアループアセンブリの薄型前進が可能になり得、標的組織の周囲でスネアループアセンブリを閉じることが可能となり得る。逆に、スネアループアセンブリを開構成にすることにより、1つ以上の標的組織の周囲にスネアループアセンブリが配置されることが可能となり得、スネアループアセンブリが、スネアループアセンブリによって以前閉じられた1つ以上の標的組織を解放することが可能となり得る。
【0016】
細長い本体の遠位端は、使用中に身体内の標的組織(左心耳等)に向けて前進させられ得る。この前進は、低侵襲方式で行われ得る。前進中はスネアループアセンブリを閉構成にすることで、組織や他の障害物にスネアループアセンブリがひっかかったりつかえたりするのを防ぐ場合がある。細長い本体の遠位端が標的組織または標的組織の近くに到達すると、スネアループアセンブリは、展開構成に開かれ得る。次に、スネアループアセンブリを前進、移動、または別様に操作することで標的組織の少なくとも一部分を取り囲み得る。次に、取り囲まれた組織の周囲でスネアループアセンブリを閉じることにより標的組織を閉じるか、結紮するか、または別様に制限し得る。必要に応じスネアループアセンブリを再び開き、移し、再び閉じ得る。いくつかの例では、標的組織を閉じた状態に保つために、縫合糸ループ(図示せず)または他の制限装置が締められ得、閉鎖装置から解放され得る。閉鎖装置を身体から取り除くには、スネアループアセンブリを再び開いて標的組織を解放し得(縫合糸ループまたは他の閉鎖装置はその場所にとどまり得ると理解されたい)、スネアループアセンブリと細長い本体を引き込み得る。標的組織が解放されると、薄型引き込みを促進するためにスネアループアセンブリを閉じ得る。閉鎖装置が、引張装置および機構を備えている変形例では、引張装置または機構は、スネアループアセンブリから縫合糸ループを解放するために、および/または縫合糸ループを締めるために使用され得、同様に後ほど詳述する。
【0017】
後ほど詳述するように、閉鎖装置は1つ以上のさらなる特徴を含み得る。いくつかの変形例において、スネアループアセンブリは、1つ以上の減力縫合糸ロックを備えている。後ほど詳述するように、これらの要素はスネアループアセンブリの種々の構成要素を解放可能にまたは永久的に接合する働きをし得る一方で、スネアループアセンブリの1つ以上の部分へ伝達される力を減少させる。別の変形例において、閉鎖装置は、装置が開および/または閉構成になっているときに細長い本体の内部に縫合糸ループの少なくとも一部分を維持するのに役立つ1つ以上の特徴を備え得る。これらの変形例において、閉鎖装置は、スネアループアセンブリの一部分を係合する縫合糸フックを備えている。別の変形例において、細長い本体は1つ以上の分離管を備え得る。この分離管はさらに、分離管へ取り付けられる、縫合糸ループの少なくとも一部分を解放可能に保持する縫合糸管を備え得る。さらに別の変形例において、細長い本体は、スネアループアセンブリの1つ以上の部分を係合するプーリー縫合糸を備え得る。これらの特徴は後ほど詳述するが、ここで説明する閉鎖装置がこれらの特徴の任意の組み合わせを備え得ることを理解されたい。
【0018】
閉鎖装置(1400)の一例証的変形例を
図14に示す。この図には、スネアループアセンブリ(1402)と、細長い本体(1404)と、ハンドル(1406)とが、図示されている。上述したように、ハンドル(1406)は、細長い本体(1404)を通してスネアループアセンブリ(1402)を制御しかつ作動させ、閉構成(
図14に図示)と展開構成(図示せず)との間で、および、その逆で、スネアループアセンブリ(1402)を動かすために、使用され得る。
【0019】
(スネアループアセンブリ)
上述したように、ここで説明する閉鎖装置のスネアループアセンブリは1つ以上の標的組織を一時的に閉じるために、または制限するために、使用され得る。一般的に、スネアループアセンブリは、スネアと、縫合糸ループと、スネアと縫合糸ループとを少なくとも一時的に接合する保持部材とを備え得る。スネアループアセンブリはまた、後ほど詳述する1つ以上の減力縫合糸ロックを備えている。スネア(102)と、縫合糸ループ(104)と、保持部材(106)とを備えているスネアループアセンブリ(100)の一例証的変形例を
図1に示す。スネアループアセンブリ(100)は、先端(110)を有する細長い本体(108)の中に少なくとも部分的に配置され得る。
図1には、スネアループアセンブリ(100)が開構成において図示されており、細長い本体(104)の外に延出するスネアループアセンブリ(100)の部分は途切れのない開口を画定する。この開口は、スネアループアセンブリ(100)の1つ以上の構成要素(スネア等)によって画定され得、左心耳等の組織を取り囲むのに適し得る。一般的に、スネア(102)は、後ほど詳述するようにスネアループアセンブリ(100)を開きかつ閉じるために使用され得る。いくつかの例において、保持部材(106)は縫合糸ループ(104)とスネア(102)とを解放可能に結合するように構成され得、かつ縫合糸ループ(104)に十分な力がかかるとスネアループアセンブリ(100)から縫合糸ループ(104)を解放するように構成され得る。
【0020】
(スネア)
スネアを備えているスネアループアセンブリの変形例において、スネアは、スネアループアセンブリを開構成と閉構成との間で変化させるように少なくとも部分的に可動であり得る。一般的に、スネアの一部分は細長い本体内に収容され得、スネアの別の部分は細長い本体の遠位端の外に延出し、スネアループアセンブリの開口を少なくとも部分的に画定し得る。いくつかの変形例において、スネアの一端は、閉鎖装置の1つ以上の部分に対し固定され、他端は細長い本体の中で前進または後退さrw得る。スネアの自由端の動きにより細長い本体の外に配置されるスネアループアセンブリの量は変化し、その結果、開口のサイズは変化し得る。具体的に、細長い本体の中でスネアを前進させるとスネアループアセンブリ開口のサイズは増加し得、スネアを後退させるとスネアループアセンブリ開口のサイズは減少し得、スネアループアセンブリは閉じ得る。スネアの自由端は、適切に操作され得る。いくつかの変形例において、スネアは、後ほど詳述するようにハンドルの1つ以上の部分に直接取り付けられ得る。別の変形例では、ハイポチューブ、ロッド、または他の剛体構造がスネアの自由端へ取り付けられ得る。この構造が、順に、ハンドルにより動かされることにより、細長い本体内でのスネアの前進または引き込みを容易にし得る。
【0021】
閉鎖装置に対しスネアの一端が固定される変形例では、装置の適切な部分にスネアが固定され得る。例えば、いくつかの変形例では、スネアの一端が細長い本体の先端またはこれの近くに固定状態に保持され得る。別の変形例では、細長い本体の1つ以上の管腔内でスネアの固定端が添着される。さらに別の変形例では、スネアの固定端が、少なくとも一時的に装置のハンドルへ取り付けられ得る。スネアの一端は閉鎖装置に対し一時的に固定され得るが、この固定端を解放可能および/または移動可能に構成され得ることを理解されたい。解放可能および/または移動可能に構成されたスネアの固定端は数々の有用機能を果たし得る。場合によっては、一時的または永久的な装置の故障によりスネアの可動部分が行き詰ったりつっかえたりし得る。このような場合、スネアにより捕捉された組織を解放するには固定端を解放することが必要になることがある。他の例では、両端を使ってスネアを調整するために自由端を動かすことが望まれることがある。
【0022】
スネアの一端が、細長い本体に対して一時的に固定されるように構成される場合、スネアのその端は、任意の好適な方式でその固定関係から解放され得る。例えば、いくつかの変形例では、スネアの一端が、壊れやすい部材によって固定様式で一時的に保持され得る。
図16Aおよび16Bは、スネア(1600)の一端が、壊れやすい部材(1604)によって細長い本体(1602)に解放可能に固定され得る変形例を示す。具体的に、
図16Aおよび16Bは、少なくとも1つの管腔(1605)を有する細長い本体(1602)の一部を示す。この変形例では、管腔(1605)の一部は、少なくとも第1および第2の副管腔(それぞれ(1606)および(1608)に分割され得る。
図16Aに示されるように、第1の副管腔(1606)は、第1の断面積を有する第1の区域(1610)と、第2の断面積を有する第2の区域(1612)を有する。
図16Aに示されるように、スネア(1600)の遠位端は、第1の副管腔1606)の第1の区域(1610)に設置され得、壊れやすい部材(1604)の遠位端に取り付けられ得る。壊れやすい部材(1604)は、第1の副管腔(1606)の第2の区域(1612)および管腔(1605)を通過し得る。
【0023】
壊れやすい部材(1604)へのスネア(1600)の取着は、定位置にスネア(1600)の遠位端を一時的に係止するのに役立ち得る。壊れやすい部材(1604)の近位端(図示せず)は、装置ハンドル(図示せず)の1つ以上の部分に固定する様式で、一時的に取り付けられ得る。壊れやすい部材(1604)の近位端が、定位置に保持されるので、壊れやすい部材(1604)は、スネアが細長い本体(1602)の遠位端から外に遠位方向に引き込まれるのを阻止し得る。加えて、第1の区域(1610)の断面積は、スネア(1600)の遠位端が第2の区域(1612)内に第1の区域(1610)を通過できないように、第2の区域(1612)の断面積と異なり得る。このようにして、スネア(1600)は、細長い本体(1602)内に近位方向に移動するのを阻止され得る。加えて、いくつかの変形例では、スネア(1600)および第1の区域(1610)の少なくとも一部は、第1の区域(1610)内に収容されるスネア(1600)が、第1の区域(1610)に対して回転することが不可能であり得るように、非円形の断面積(例えば、楕円形、三角形、正方形、多角形、または不規則形状を伴う形)を有し得る。スネア(1600)の遠位端が、近位方向、遠位方向に移動、または副管腔(1606)の第1の区域(1610)に対して回転するのを阻止されるので、スネアの遠位端が、細長い本体(1602)に対して効果的に静止させられ得る。
【0024】
壊れやすい部材(1604)は、壊れやすい部材(1604)に十分な力がかかると壊れやすい部材(1604)とスネア(1600)との取り付けが破断するように構成される。スネア(1600)をその固定位置から解放するために、ユーザは壊れやすい部材(1604)の近位端を直接的にまたは間接的に(例えば、1つ以上のハンドル構成要素を介して)引いてもよい。スネア(1600)が近位方向に動いて第2の区域(1612)の中に入ることが阻止されるので、壊れやすい部材(1604)に十分な近位方向の力がかかると壊れやすい部材(1604)とスネア(1600)との係合は破断し、結果的には
図16Bに見られるようにスネア(1600)は解放され得る。
【0025】
ここで説明するスネアは何らかの適当な材料で、あるいは材料の組み合わせで作られ得る。例えば、いくつかの変形例において、スネアは、形状記憶合金(例えば、ニッケルチタン合金等)等の形状記憶材料で作られ得、あるいはステンレス鋼、ポリエステル、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、これらの組み合わせ等で作られ得る。スネアが形状記憶材料から作られる変形例において、スネアは、スネアループアセンブリが開構成に設定されるときに特定の形状または構成をおびるよう構成され得るが、スネアループアセンブリを閉構成に設定する際には少なくとも部分的に細長い本体の中に引き込まれ得る。例えば、前述の
図1に見られるように、スネア(102)はスネアループアセンブリ(100)が開構成に設定されるときに概ね円形の輪を形成し得る。
図1には概ね円形のものが図示されているが、スネア(102)は任意の形の輪を形成し得る。いくつかのスネア構造を
図17A〜17Dに示す。
図17Aに見られる変形例で、スネア(1700)は展開構成のときに涙滴形の輪(1702)を形成し得る。
図17Bに見られる変形例で、スネア(1704)は展開構成のときに楕円形または長円形の輪(1706)を形成し得る。
図17Cに見られる変形例で、スネア(1708)は展開構成のときに概ね三角形の輪(1709)をなし得る。さらにいくつかの変形例では、細長い本体に対しスネアループに角度を付け得る。例えば、
図17Dに示す閉鎖装置(1710)の側面図で、スネア(1712)は、細長い本体の縦軸(1716)に対し一定の角度(θ)で細長い本体(1714)から出る。この角度(θ)は何らかの適当な角度でよい。例えば、角度(θ)は、約5°、約15°、約30°、約45°、約60°、約75°、約90°、約40°〜約50°、約35°〜約55°、約30°〜約60°等でよい。角度を付けることで、身体内で閉鎖装置が動かされるときに組織に対しスネア(1712)を位置決めしやすくなり得るので、細長い本体(1714)に対し角度が付いたスネア(1712)はスネア(1712)で組織を捕捉するのに役立ち得る。
【0026】
スネア(1800)のさらに別の変形例を
図18A〜18Dに示す。この変形例において、スネア(1800)は、スネア(1800)が開構成で細長い本体(1804)から延出するときにフック形状の輪(1802)を形成し得る。
図18Aはスネア(1800)の斜視図を示しており、18Bはスネア(1800)の側面図を示している。輪(1802)は折れ曲がってフック形状を形成するので(
図18Bの側面図で強調)、スネア(1800)は、開構成のときに身体組織間にスペースを作るのに役立ち得る。例えば、
図18Cに見られるように、心膜腔内で開いたスネア(1800)は心臓(1808)から心膜(1806)を持ち上げ得る。心膜内にスペースができると、
図18Dに見られるように左心耳(1810)等の組織をスネア(1800)で捕捉することが容易になり得る。
【0027】
(縫合糸ループ)
ここで説明するスネアループアセンブリはまた、組織を閉じた状態に保つ縫合糸ループを備え得る。一般的に縫合糸ループは、例えば、後ほど詳述するように保持部材により、スネアへ解放可能に取り付けられ得る。さらに、縫合糸ループは縫合糸の結び目を備え得るが、必ずしも縫合糸の結び目を備えているとは限らない。この縫合糸の結び目は、引き結び(一方向引き結び等)を含むがこれに限定されない、何らかの適当な結び目でよい。いくつかの変形例では、後ほど詳述するように結び目の少なくとも一部分は細長い本体の先端の中で保持され得る。別の変形例では、後ほど詳述するように縫合糸の結び目が細長い本体に対し固定関係で一時的に保持され得る。
【0028】
縫合糸ループが引き結びを備えている変形例では、引き結びを通して縫合糸を前進させるかまたは引き込むことにより縫合糸ループの大きさは変化し得る。縫合糸の結び目が細長い本体の先端に保持される場合は、縫合糸ループの大きさが変化しても縫合糸の結び目は動かない場合がある。後ほど詳述するように、これは閉鎖装置が組織を損傷するのを防ぐのに役立ち得る。
【0029】
いくつかの変形例において、縫合糸ループは単方向係止構造をさらに備えている。これらの変形例において、単方向係止構造は、縫合糸に沿って一方向に前進させることができ、ただし第2の方向での動きには逆らうことができる、任意の構造であり得る。これらの変形例において、係止構造は縫合糸ループの一部分にわたって前進させ得、縫合糸の結び目を定位置に係止するのに役立つ。例えば、いくつかの変形例において、単方向係止構造は、縫合糸を少なくとも部分的に取り囲むビードまたは機械構造を備え得る。これらの変形例において、ビードは1つ以上の歯または突起を備え得、歯または突起は、縫合糸に沿って一方向にビードが前進することを許すが、反対方向での動きは阻止するか、あるいは反対方向の動きに逆らう。係止構造は、ここで説明する閉鎖装置のいずれかひとつにより前進させられ得、あるいは縫合糸ループが閉鎖装置から解放された後に独立した装置により前進させられ得る。
【0030】
縫合糸ループは締出しまたは閉鎖に役立つ何らかの適当な材料から作られ得る。例えば、これは、生分解性材料(例えば、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリラクティックコグリコリック酸等)から作られ得、あるいは非生分解性材料(例えば、金属、スチール、ポリエステル、ナイロン、プロピレン、絹、これらの組み合わせ等)から作られ得る。
【0031】
組織を閉じるため縫合糸ループが締められると、縫合糸ループの縫合糸の結び目に組織が引き込まれる可能性があり得る。あまりにも多くの組織が縫合糸の結び目に引き込まれると縫合糸の結び目がつかえ、縫合糸ループをさらに締めることができなくなり得る。いくつかの変形例において、縫合糸ループは、縫合糸の結び目の一部分を遮蔽するために、1つ以上のプレジェットまたは管部分を備え得る。結び目遮蔽要素を備えている縫合糸ループの変形例を
図19A〜19Gに示す。
図19Aでは、縫合糸ループ(1900)の2本の脚がプレジェット(1902)の中に通されている。本明細書で述べられる装置で使用されるプレジェットは、例えば、ポリウレタンフォーム、フェルト、テフロン(登録商標)布、ダクロン、コラーゲン等、何らかの適当な材料から作られ得る。
図19Bに見られる縫合糸ループ(1904)の別の変形例では、プレジェット(1905)が折り畳まれ、その中に縫合糸ループ(1904)の2本の脚が通されている。縫合糸の結び目(1906)と組織(図示せず)との間に配置されるプレジェット(1905)の厚みを増すことにより、プレジェット(1905)は、縫合糸の結び目(1906)に引き込まれる組織の量をさらに減らし得る。
図19Cに見られるプレジェット(1910)を備えている縫合糸ループ(1908)のさらに別の変形例では、プレジェット(1910)の一部分のみ折り畳まれている。この変形例では、縫合糸ループ(1908)の一方の脚(1912)がプレジェット(1910)の折り返された部分に通されており、他方の脚はプレジェット(1910)の単層部分に通され得る。
【0032】
図19Dに見られる縫合糸ループ(1914)のさらに別の変形例では、縫合糸ループ(1914)の一方の脚(1916)と縫合糸ループ(1914)の自由端(1918)がプレジェット(1920)に通されている。
図19Eに見られる縫合糸ループ(1922)の変形例では、縫合糸ループ(1922)の両脚と自由端(1924)がプレジェット(1926)に通されている。これらの変形例で、細長い本体の1つ以上の部分、管腔、または凹所にフィットする大きさにプレジェット(1926)の1つ以上の部分を形成もしくは構成され得ることを理解されたい。
図19Fに見られる縫合糸ループ(1928)の変形例では、縫合糸の結び目(1930)が管(1932)によって少なくとも部分的に遮蔽される。この変形例で、縫合糸ループ(1928)の脚は管(1932)の両端を通過し得、縫合糸の結び目(1930)は管(1932)の側部の開口部(1934)から外に出ていてもよい。
図19Gに見られる縫合糸ループ(1936)の別の変形例では、縫合糸の結び目(図示せず)が管(1938)によって遮蔽される。この変形例では、縫合糸ループ(1936)の脚が管(1938)の側部の溝穴(1940)から外に出ており、縫合糸ループ(1936)の自由端は管(1938)の一端から外に出ていてもよい。
【0033】
(保持部材)
ここで説明する装置に使用され得る例証的保持部材を
図20A〜20Cに示す。
図20Aに見られる保持部材(2014)の端面図で、保持部材(2014)は閉鎖要素と縫合糸ループとを保持する第1および第2の管腔(2016、2018)を有する。この変形例で、第2の管腔(2018)はその長さに沿って細隙または他の開口部(2020)を有し、展開される縫合糸をここに通すことができる。勿論、第1および第2の管腔を互いに適切に配置または配向でき、また同様に、第2の管腔の細隙または他の開口部を第1の管腔に対し適切に配置または配向され得ることを理解されたい(例えば、これは、第1の管腔(2016)から約180°、約150°、約120°、約90°、約60°、約30°等であり得る)。
図20Bは、第1の管腔(2022)と、第2の管腔(2024)と、細隙(2026)とを有する保持部材の図解を提供している。この変形例で、細隙(2026)は
図20Aの細隙より第1の管腔(2022)の近くに配置されている。細隙開口部の幅または間隔は、任意に、あるいは適切に、選択され得る。同様に、細隙は、必ずしも保持部材の全長に沿って延在するとは限らない、あるいは必ずしも保持部材の全長に沿って連続するとは限らない。いくつかの変形例において、細隙は、縫合糸を捕捉しかつ保持するために、その長さに沿ってプロングまたはアームを有し得る。別の変形例において、細隙は、縫合糸を留めるために、あるいは保持するために、一時的に使用される生分解性ポリマーにより、間隔を置いて覆われ得る。勿論、さらに別の変形例においては、保持部材は細隙を備えず、代わりに、上述したプロングや鋲等、タイプの異なる保持機構を備えている。さらに別の変形例では、保持部材に細隙や開口部はなく、縫合糸ループは、保持部材を除去または引き込んで装置を閉じるときに解放される。
【0034】
図20Cは、保持部材の別の変形例を提供する。この変形例で、保持部材は、第1の管腔(2028)と、第2の管腔(2030)と、分離領域(2032)とを有する。分離領域は、何らかの適当な方法で構成され得る。例えば、分離領域は、力がかかることにより穿孔し縫合糸を解放するように構成された穿孔領域を備え得る。代替えとして、分離領域は、壊れて縫合糸を解放するように構成され得る、薄い壁からなり得、あるいはタイプの異なる、脆弱領域であり得る。保持部材が何らかの適当な形状または形を有し、また何らかの適当な材料から作られ得ることを理解されたい。同様に、管腔は必ずしも完全な円であるとは限らず、また必ずしも円形の断面形状を有するとは限らない。これらの保持部材やタイプの異なる保持部材が使用される場合、縫合糸ループは、適切に配置され締められた後、保持部材から引き離される、引き出されるか、または別様に解放され得る。
【0035】
(細長い本体)
上で簡単に述べたように、ここで説明する閉鎖装置の細長い本体は、スネアループアセンブリの遠位端とハンドルまたは作動機構とを接続し得、依然として、細長い本体を通してスネアループアセンブリの制御を可能にする。具体的に、スネアループアセンブリの構成要素の少なくとも一部分は細長い本体の中に収容され得、細長い本体を通してハンドルへ接続され得る。いくつかの変形例において、細長い本体の少なくとも一部分は可撓性であり得、これにより組織における細長い本体の移動は容易になり得る。
【0036】
ここで説明する閉鎖装置との使用に好適な細長い本体の一例証的変形例を
図21に示す。そこには、ハンドル部分(2102)へ取り付けられた細長い本体(2100)が見られる。細長い本体(2100)は、先端部分(2103)と、湾曲部(2104)と、第1の管腔(2106)と、第2の管腔(2108)と、第3の管腔(2110)とを備え得る。
図21には単一の湾曲部(2104)を有するものが図示されているが、細長い本体(2100)は、湾曲部を有さないこともあれば、細長い本体(2100)の各部分に多数の湾曲部を有することもある。さらに、いくつかの変形例において、閉鎖装置は、細長い本体(2100)の形を変える働きをし得る1つ以上の機構を備えている。細長い本体(2100)が1つ以上の湾曲部(2104)を備えている場合は、細長い本体を一時的に真っすぐに伸ばすために、管、心棒、または他の伸展機構(図示せず)が使用され得る。例えば、細長い本体(2100)の1つ以上の管腔内に剛体の管または心棒が設置され得、これが湾曲した部分を一時的に真っすぐに伸ばし得る。送達時(例えば、左心耳に使用される場合なら心膜腔に到達する前)は真っすぐに伸ばされ得、伸展機構が引き込まれ得ると細長い本体(2100)は元の構成に戻る。伸展機構は何らかの適当な材料で作られ得る(例えば、硬質プラスチック、ステンレス鋼、これらの組み合わせ等)。
【0037】
別の変形例では、あらかじめ曲げられた1つ以上の管または心棒を細長い本体(2100)の中に挿入することで、1つ以上の湾曲した部分を作り得る。さらに別の変形例では、細長い本体(2100)内、細長い本体(2100)上、または細長い本体(2100)の周囲に、1つ以上のプルワイヤが配置され得、1つ以上のプルワイヤが引かれるか、押されるか、または別様に操られると、細長い本体(2100)は撓むか、または曲がり得る。ここで説明する装置が操縦性のため構成され得ること、あるいはロボット用に構成(例えば、1つ以上のロボット装置または別様に自動装置用に構成)され得ることは、理解されたい。
【0038】
(管腔)
ここで説明する細長い本体は、適当数の管腔を有し得る。ここで用語「管腔」が使われる場合、それは、細長い本体または閉鎖装置の他の部分の中に延在する穴または通路を表すため使われていることを理解されたい。管腔が必ずしも全面的に密閉されるとは限らないことを理解されたい(つまり管腔は、その長さの一部または全部にわたって1つ以上の溝穴、細隙、間隙、または他の開口部を備えていることがある)。細長い本体は1つ、2つ、3つ、4つ、または5つ以上の管腔を備えていることがある。いくつかの管腔が、あるいは全ての管腔が、細長い本体の全体にわたって延在することがある(すなわち細長い本体の近位端から細長い本体の遠位端まで)。他の管腔は、細長い本体の一部分の中だけを通過することもある(例えば、細長い本体沿いの一端から中間点まで通過、あるいは細長い本体沿いの2つの中間点の間を通過)。例えば、
図21に見られる変形例で、第3の管腔(2110)は細長い本体(2100)の長さに沿って細長い本体(2100)の近位端から中間点まで通っている。この変形例では、1つ以上のガイドワイヤ、視覚化装置、または作業装置(図示せず)を、第3の管腔(2110)の中に通し得る。
【0039】
スネアループアセンブリの種々の構成要素は、細長い本体の管腔の中に収容され得る。例えば、いくつかの変形例では、1本の管腔内にスネアループアセンブリの全構成要素が収容され得る。別の変形例では、スネアループアセンブリの異なる部分が少なくとも部分的に別々の管腔内に収容され得る。例えば、いくつかの変形例において、細長い本体は少なくとも2つの管腔を備え得る。これらの変形例では、縫合糸ループの自由端が第1の管腔を通ってハンドル部分に至り、スネアの自由端は第2の管腔を通ってハンドル部分に至る。後ほど詳述するように、縫合糸ループの余分な縫合糸が細長い本体の中に収容される変形例では、この余分な縫合糸が適切な管腔内に収容され得る。例えば、いくつかの変形例において、余分な縫合糸は、縫合糸ループの自由端と同じ管腔内に、あるいはスネアの自由端と同じ管腔内に、あるいはまったく異なる管腔内に、収容され得る。
【0040】
いくつかの変形例では、細長い本体の1つ以上の管腔が少なくとも部分的に1つ以上の副管腔に分割され得る。具体的に、管腔は、管腔の長さの一部分に沿って2つ以上の副管腔に分割され得る。これらの変形例では、管腔を2つ以上の副管腔に分割するため分離管が使用され得る。ここで説明する閉鎖装置との使用に好適な分離管のいくつかの変形例を
図22A〜22Dに示す。具体的に、
図22Aおよび22Bは分離管(2200)の一変形例の斜視図と上面図とをそれぞれ示している。この変形例で、分離管(2200)はその中に延在する第1(2202)および第2(2204)の管腔を備え得る。細長い本体(図示せず)の管腔の内側に設置された分離管(2200)の第1(2202)および第2(2204)の管腔は、細長い本体の管腔の中で副管腔として機能し得る。分離管(2200)により、1本の管腔から細長い本体の一部分に沿って1本の通路ができ、さらに細長い本体の別の部分に沿って2本以上の独立した通路ができ得る。
【0041】
図22Aおよび22Bでは、2つの管腔((2202)および(2204))を有するものが図示されているが、分離管(2200)が適当数(例えば、1つ、2つ、3つ、または4つ以上)の管腔を含み得ることを理解されたい。このようにして、細長い本体の管腔は、分離管の長さに沿って適当数の副管腔に分割され得る。尚、いくつかの変形例においては、分離管はその中を通過する1本の管腔のみ有し得ることを理解されたい。これらの変形例において、分離管は管腔を複数の副管腔に分割しないが、代わりに、管腔の一部分に沿って管腔のサイズおよび/または形を変化させ得る。また、分離管(2200)のいくつかの管腔が、あるいは全ての管腔が、分離管の一部分のみ通過する場合もあることを理解されたい。
【0042】
別の変形例において、分離管は1つ以上の溝または経路を含み得る。これらの溝または経路は、細長い本体の管腔の内側に設置されたときに完全に密閉された副管腔を形成し得る。例えば、分離管(2206)の一変形例を
図22Cおよび22Dに示す。具体的に、
図22Cに見られる分離管(2206)の斜視図で、分離管(2206)は、管腔(2208)を備え、かつその外面に沿って経路(2210)を備えている。
図22Dの上面図に見られるように細長い本体(2212)の管腔(2211)の内側に分離管(2206)が設置されると、経路(2210)は、部分的に分離管(2206)により画定されかつ部分的に管腔壁により画定され得る、密閉された管腔を形成し得る。ここで説明する分離管が、適当数の経路および/または管腔を備えていること、また経路および/または管腔の適当な組み合わせを備えていることは、理解されたい。
【0043】
いくつかの変形例においては、分離管を通してスネアループアセンブリの1つ以上の構成要素を解放できるよう分離管を構成することが望まれ得る。例えば、いくつかの例では、後ほど詳述するように、分離管の一区間の2つ以上の管腔/経路の中に縫合糸ループの一部分を通し得る。装置から縫合糸ループを解放するには、縫合糸ループをはずしたりちぎったりせずに分離管から余分な縫合糸を取り除く必要があり得る。そこでいくつかの変形例においては、分離管は、2つ以上の管腔、経路、またはこれらの組み合わせの間に1つ以上の分離領域(図示せず)を備え得る。保持部材について上述したように、分離領域は何らかの適当な方法で構成され得る。例えば、いくつかの変形例において、分離領域は、縫合糸ループが締められるときに穿孔し縫合糸を引き出すよう構成された穿孔領域を備え得る。あるいはいくつかの変形例において、分離領域は、縫合糸または他の装置構成要素から力がかかると裂けるか、または別様に壊れるよう構成された、薄い壁からなるか、あるいはタイプの異なる、脆弱領域であり得る。
【0044】
(先端)
細長い本体は一般的に、その遠位端に先端部分を備えている。いくつかの変形例では、細長い本体の先端が細長い本体とは別に形成され得、装置を組み立てるときに細長い本体へ取り付けられ得る。別の変形例では、先端部分が細長い本体と一体的に単一装置として形成され得る。先端部分は、閉鎖装置のため数々の有用機能を果たし得る。いくつかの例において、先端は非外傷性となるよう構成され得、細長い本体の近位端が身体内で動かされるときに組織を損傷するリスクを緩和し得る。後ほど詳述するように、先端は別の例において、スネアの特定の部分が細長い本体内を通過することを可能とし得、他の部分を細長い本体に対し定位置に保持する。
【0045】
先端部分は細長い本体と同数の管腔を有し得るが、必ずしも細長い本体と同数の管腔を有するとは限らない。実際いくつかの変形例では、細長い本体の1つ以上の管腔が先端部分により2つ以上の副管腔に分割され得る。これらの変形例で、先端部分は分離管の少なくとも一部分を収容し得る。別の変形例において、先端部分は細長い本体の1つ以上の管腔のサイズまたは形を変化させ得る。
【0046】
閉鎖装置(2300)の一例証的変形例の遠位端を
図23A〜23Cに示す。具体的に、
図23Aは細長い本体(2304)の先端(2302)の正面図を示している。そこに見られるように、先端(2302)は、第1の副管腔(2305)と、第2の副管腔(2306)と、第3の副管腔(2308)とを備え得る。
図23Bは細長い本体(2304)と先端(2302)の側断面図を示している。そこに図示されているように、第1(2305)および第2(2306)の副管腔は、細長い本体の第1の管腔(2310)に至り、第3の副管腔は第2の管腔(2312)に至り得る。
【0047】
いくつかの変形例において、1本の副管腔は縫合糸ループの縫合糸の結び目を少なくとも部分的に収容するように構成され得る。例えば、
図23Bに見られる第2の副管腔(2306)は、第1の断面積を持つ結び目受入凹所(2316)と、第2の断面積を持つ第2の区域(2318)とを備え得る。
図23Cに見られるように、縫合糸ループ(2330)の縫合糸の結び目(2320)は第2の副管腔(2306)の結び目受入凹所(2316)内に設置され得る。縫合糸ループ(2330)の自由端は、第2の区域(2318)を通って細長い本体(2304)の第1の管腔(2310)内に至り得る。加えて、縫合糸の結び目(2320)が結び目受入凹所区域(2316)から第2の区域(2318)に入ることができないように、結び目受入凹所区域(2316)の断面積が第2の区域(2318)の断面積と異なり得る(例えば、小さい、および/または形が異なる)。このために、縫合糸の結び目(2320)が近位方向に細長い本体(2304)の中に入ることは阻止され得る。加えて、縫合糸の結び目(2320)は第2の副管腔(2306)の結び目受入凹所(2316)内に少なくとも部分的に収容され得るので、後ほど詳述するように、余分な縫合糸が細長い本体(2304)の中に引き込まれるときに、縫合糸の結び目が第3の副管腔(2308)の中に引き込まれることは阻止され得る。
【0048】
図23Cはまた、スネアループアセンブリ(2324)の他の構成要素が先端(2302)に対しどのように配置され得るかを示している。そこに図示されているように、スネアループアセンブリ(2324)は、スネア(2326)と、縫合糸ループ(2330)と、保持部材(2328)とを備え得る。保持部材(2328)は、スネア(2326)の一部分と縫合糸ループ(2330)とを解放可能に接合し得る。縫合糸ループ(2330)の自由端は、第2の副管腔(2306)と第1の管腔(2310)を通ってハンドル部分(図示せず)へ至り得、余分な縫合糸(2330)は、先端の第3の副管腔(2308)と細長い本体の第2の管腔(2312)の中に収容され得る。この余分な縫合糸(2330)の少なくとも一部分は、後述する1つ以上の縫合糸管理特徴(図示せず)によって細長い本体内に保持され得る。加えて、スネアの一端は、少なくとも部分的に第1の副管腔(2305)の中で一時的にまたは永久的に固定され得、スネアループアセンブリ(2324)を開閉するために、スネア(2326)の自由端は、少なくとも部分的に先端の第3の副管腔(2308)と細長い本体の第2の管腔(2312)を通して動かされ得る。
【0049】
細長い本体の先端が結び目受入凹所を備えている変形例では、縫合糸ループを締めるときに、または縫合糸ループを締める前に、凹所から縫合糸の結び目を排出または移動させることが望ましい場合がある。凹所の外に縫合糸の結び目を出すと、組織に対する結び目の配置が向上することにより、組織の周囲で縫合糸ループを締める能力が向上し得る。縫合糸の結び目は、何らかの適当な方法で凹所から出し得る。例えば、結び目受入凹所から縫合糸の結び目を前進させ得る2つの好適な変形例を
図24Aおよび24Bに示す。第1の変形例では、
図24Aに図示されているように、閉鎖装置(2400)は、バルーン(2402)を備え得、または他の拡張可能構造が結び目受入凹所(2406)内に配置される。バルーンが縮小すると、縫合糸ループ(2410)の縫合糸の結び目(2408)は少なくとも部分的に結び目受入凹所(2406)内に収容され得る。バルーン(2402)が拡張すると、それは、縫合糸の結び目(2408)の少なくとも一部分を結び目受入凹所(2406)から出るようにし得る。別の変形例では、
図24Bに見られるように、閉鎖装置(2412)は、少なくとも部分的に結び目受入凹所(2416)内に配置されるプッシャ(2414)を備え得る。この変形例で、結び目受入凹所(2416)の中でプッシャ(2414)が前進し得ると、縫合糸の結び目(2418)の少なくとも一部分が、場合によっては縫合糸の結び目(2418)全体が、結び目受入凹所(2416)から押し出される。
【0050】
ここで説明する閉鎖装置の別の変形例において、先端部分は遠位凹所を備え得る。そのような先端(2500)の一変形例を
図25A〜25Dに示す。
図25A〜25Cは、先端(2500)の斜視図、正面図、および断面図を示している。そこには、細長い本体(図示せず)の遠位端を受け入れる近位凹所(2502)と、遠位凹所(2504)と、第1の副管腔(2506)と、第2の副管腔(2508)と、第3の副管腔(2510)とが、見られる。
図25A〜25Cには細長い本体から独立して形成されたものが図示されているが、先端を細長い本体と一体的に形成され得ることを理解されたい。
【0051】
先端(2500)が閉鎖装置(2512)に組み込まれ得る一例の側断面図を
図25Dに示す。そこには細長い本体(2514)に取り付けられた先端(2500)が見られる。そこに見られるように、細長い本体(2514)は、第1の管腔(2516)と第2の管腔(2518)とを備え得、先端(2500)の近位凹所(2502)の中に設置され得る。第1の副管腔(2506)および第2の副管腔(2508)は第1の管腔(2516)に至り、第3の副管腔は第2の管腔(2518)に至り得る。
【0052】
閉鎖装置(2512)は分離管(2520)をさらに備え得、分離管(2520)は、部分的に先端(2500)の第3の副管腔(2510)と細長い本体(2514)の第2の管腔(2518)との中に配置され得、これにより管腔は副管腔(2522)および(2524)に分割され得る。
図25Dにはまた、スネア(2528)と、縫合糸ループ(2530)と、保持部材(2532)とを備えている、スネアループアセンブリ(2526)が見られ得る。スネア(2528)の一端(2534)は第1の副管腔(2506)を通って先端(2500)へ固定状態に取り付けられ得、あるいは副管腔(2506)を通って管腔(2516)内に取り付けられ得、スネアの自由端は分離管(2520)の副管腔(2524)を通して前進されるかまたは引き込まれ得る。同様に、縫合糸ループ(2530)の自由端(2536)は、先端(2500)の第2の副管腔(2508)を通過し得、縫合糸ループ(2530)の余分な縫合糸の一部分は、分離管(2520)の副管腔(2522)および(2524)内に収容され得る。
【0053】
縫合糸の結び目(2538)は、遠位凹所(2504)内に収容され得る。加えて、先端(2500)の第2の副管腔(2508)と分離管(2520)の副管腔(2522)とは、縫合糸の結び目(2538)がどちらの副管腔にも入ることができないようなサイズであり得、これにより、縫合糸の結び目(2538)が細長い本体(2514)の中に引き込まれること、あるいは押し込まれることが阻止される。加えて、縫合糸の結び目の端部が、これらの副管腔の入口に対して当たるように設置することにより、縫合糸ループ(2530)が締められるときに縫合糸の結び目(2538)に引き込まれ得る組織の量を最小限に抑えながら、縫合糸ループ(2530)が組織の周囲で締められ得る。
【0054】
(余分な縫合糸の管理)
閉鎖装置の操作にあたっては、スネアアセンブリから縫合糸ループを尚早に解放することなくスネアループアセンブリを開閉できることが望まれ得る。スネアループアセンブリによって画定される連続開口の大きさはスネアループアセンブリの開閉にともない変化するので、この開口の大きさの変化に対応し、スネアループアセンブリから縫合糸が尚早に解放されるのを防ぐために、縫合糸ループの大きさは変化する必要があり得る。いくつかの変形例では、スネアループアセンブリを開くと、引き結びを通して縫合糸が引かれ、縫合糸ループは大きくなり得る。ただし縫合糸ループに十分な力がかかると縫合糸は破断するか、あるいは切れる場合がある。この望ましくない結果を防ぐために、縫合糸ループのサイズは、スネアループアセンブリが開構成になったとき、スネアループアセンブリによって画定される開口と同じくらいか、または、該開口よりも大きくし得る。これにより、スネアループアセンブリが開いて展開構成になるときには、縫合糸の結び目を通してさらなる縫合糸を前進させずとも、縫合糸ループはほぼ同じ大きさになる。ただし、あらかじめ縫合糸ループのサイズをそのようなサイズに設定すると、スネアループアセンブリが閉構成になったときに縫合糸ループに余分なたるみができ得る。解剖学的構造、器具、または他の障害物に余分な縫合糸がからんだりつっかえたりするのを防ぐために、スネアループアセンブリが開くときおよび/または閉じるときには、縫合糸ループのたるみの一部または全部が細長い本体の中で保持され得る。
【0055】
そこで、ここで説明する閉鎖装置は、適切な方法で使用され得る1つ以上の余剰縫合糸管理特徴を備え得る。いくつかの例において、この特徴は、装置が開構成および/または閉構成になっているときに余分な縫合糸に力をかけるよう構成され得る。この力は、細長い本体の中に余分な縫合糸を引き込む働きをし得、あるいは余分な縫合糸が細長い本体から出るのを一時的に防ぎ得る。加えて、この力は、余分な縫合糸がからまったりもつれたりして装置の性能に悪影響がおよび得ることを防ぐ働きをし得る。これ以降、ここで説明する閉鎖装置の使用に好適ないくつかの異なる潜在的縫合糸管理特徴を説明する。ここで説明する閉鎖装置が、これらの縫合糸管理特徴の任意の組み合わせを備え得ることを理解されたい。
【0056】
(縫合糸フック)
いくつかの変形例では、細長い本体の中で余分な縫合糸を保持するため縫合糸フックが使用され得る。
図2は、そのような縫合糸フック(202)を有するスネアループアセンブリ(200)の一変形例を示している。そこには、スネア(204)と、縫合糸の結び目(208)を有する縫合糸ループ(206)と、保持部材(210)とが、見られる。
図2に図示されているように、縫合糸フック(202)は、縫合糸ループ(206)の余分な縫合糸を細長い本体(図示せず)の中で保持し得る。細長い本体が多数の管腔を有する変形例では、縫合糸フック(202)はいずれかの適当な管腔内で余分な縫合糸を保持し得る。
【0057】
いくつかの変形例では、スネアが細長い本体から前進するときに、あるいはスネアが細長い本体の中に引き込まれるときに、縫合糸フックの近位端は細長い本体に対し動くことができ得る。
図10に示す閉鎖装置(1000)の一部分の断面図で、細長い本体(1002)はその中に管腔(1004)を有し、ハンドル(図示せず)の相互接続部(1006)へ接続される。
図10にはただ1つの管腔(1004)を有する細長い本体(1002)が図示されているが、上述した管腔の数と構成が任意であることを理解されたい。
図10にはまた、ハイポチューブ(1009)に取り付けられたスネア(1008)の一部分と、縫合糸ループ(1012)の一部分を係合する縫合糸フック(1010)とが、見られる。上述したように、細長い本体(1002)の中でスネア(1008)が前進するかまたは引き込まれ得ると、スネアループアセンブリ(図示せず)は開閉する。
【0058】
スネア(1008)が前進してスネアループアセンブリが開くとき、細長い本体(1002)は、細長い本体(1002)から余分な縫合糸の一部を解放するために、または細長い本体(1002)内で前進させるために、余分な縫合糸の一部を細長い本体(1002)の遠位端に向かって縫合糸フック(1010)を引き得る。いくつかの変形例では、縫合糸フック(1010)は、ばね(1014)を備えている。ばね(1014)は、縫合糸フック(1010)が細長い本体(1002)の遠位端に向かって動くときに、伸び得る。逆に、スネアループアセンブリを閉じることは、縫合糸ループ(1012)によって縫合糸フック(1010)に与えられる力を減らし得、これはばね(1014)の戻る力が縫合糸フック(1010)を近位方向に引き得る。これは、順に、細長い本体(1002)の一部に、またはそれを通して任意の余分な縫合糸を引き戻し得る。余分な縫合糸は、スネアループアセンブリが開くとき、細長い本体(1002)から解放され、ネアループアセンブリが閉じるとき、細長い本体(1002)内に引き込まれ、縫合糸ループ(1012)は、スネアループアセンブリと同じサイズに維持されるであろう。加えて、余分な縫合糸が、縫合糸フック(1010)によって保持されているとき、細長い本体の中に折り返されているので、縫合糸ループ(1012)をスネアループアセンブリと同じサイズに維持するために、縫合糸フック(1010)は、スネア(1008)の半分の長さを動くように構成されることを必要とされるにすぎない。
【0059】
図10には一端が縫合糸フック(1010)に取り付けられ他端が相互接続部(1006)(後ほど詳述)に取り付けられたものが図示されているが、ばね(1014)が閉鎖装置(1000)の適当な部分に取り付けられ得ることを理解されたい。いくつかの変形例では、後ほど詳述するように、ハンドルの1つ以上の要素にばねが取り付けられ得る。別の変形例では、細長い本体(1002)の1つ以上の部分にばねが取り付けられ得る。さらに別の変形例では、縫合糸フック(1010)はばねをまったく備えない。これらの変形例で、縫合糸フック(1010)の少なくとも一部分は、余分な縫合糸を細長い本体(1002)から引き出すために伸びることができるか、または別様に変形することができ得る。例えば、縫合糸フック(1010)は、弾性材料、または伸びることができかつ伸ばされていない状態に戻ることができる材料の組み合わせを備え得る。これらの例では、スネアループアセンブリが開くとき、伸縮性材料が伸び、余分な縫合糸は細長い本体(1002)の外に引き出されるか、あるいは細長い本体(1002)の一部分の中で引っ張られ得る。スネアループアセンブリが閉じるとき、縫合糸フック(1010)は、伸びていない状態に戻り得、細長い本体(1002)の中に、あるいはそれを通して余分な縫合糸を引き戻し得る。
【0060】
縫合糸ループ(1012)の余分な縫合糸が細長い本体の中で縫合糸フック(1010)により保持される変形例で、スネアループアセンブリから縫合糸ループ(1012)を解放するにはさらなるステップが要求され得る。スネアループアセンブリが標的組織まで前進し組織上で閉じられると、縫合糸フック(1010)により細長い本体に保持された縫合糸ループ(1012)からの余分な縫合糸があり得る。スネアループアセンブリから縫合糸ループ(1012)を解放するにはまず、このたるみを取り除く必要があり得る。それには、縫合糸ループ(1012)を小さくするために、縫合糸の結び目(図示せず)を通して余分な縫合糸が引かれ得る。いくつかの変形例において、縫合糸フック(1010)は、これに十分な力がかかると変形するように構成され得る。さらにいくつかの変形例において、縫合糸フック(1010)は、縫合糸フック(1010)が一定の場所を越えて遠位方向に動くことを阻止する停止体(1016)を備えている。したがって、縫合糸の結び目を通して縫合糸が引かれ縫合糸ループ(1012)のサイズが減少すると、縫合糸ループ(1012)は、縫合糸フック(1010)に増加する力をかける。縫合糸フック(1010)は、停止体(1016)が相互接続部(1006)を係合するまで、細長い本体(1002)の遠位端に向かって動き得る。尚、停止体(1016)は閉鎖装置(1000)のいずれかの適当な構造を係合し得ることに留意されたい。停止体(1016)が相互接続部(1006)を係合すると、縫合糸フック(1010)は定位置に保持され、最終的に縫合糸ループ(1012)によってかけられる力により、縫合糸フック(1010)の端部が変形し、残っている余分な縫合糸を解放し得る。
【0061】
縫合糸フック(1010)から縫合糸ループ(1012)が解放され、縫合糸ループ(1012)から余分な縫合糸が取り除かれた後に、縫合糸の結び目を通してさらなる縫合糸が引かれると、スネアループアセンブリから縫合糸ループ(1012)が解放され始め得る。縫合糸ループ(1012)を解放する前にスネアループアセンブリが組織の周囲で閉じられている場合は、余分な縫合糸が細長い本体(1002)の中で保持され得る。したがって、縫合糸ループ(1012)から取り除かれる余分な縫合糸は細長い本体(1002)の中に収容される。この縫合糸は細長い本体(1002)の中に収容されているので、細長い本体(1002)の外にある組織に当たって擦れたり、別様にまたは組織に接触したりすることはない。加えて、スネアループアセンブリから縫合糸ループ(1012)が解放されているので、縫合糸は解放され組織と直接接触する。したがって、ユーザは、縫合糸が組織に当たって擦れたり滑ったりすることなしに、縫合糸ループ(1012)から余分な縫合糸を取り除き、スネアループアセンブリから縫合糸ループ(1012)を解放し得る。縫合糸が組織に当たって滑ったり擦れたりすると組織は損傷し得るので、ここで説明する閉鎖装置は、このような組織の損傷を最小限に抑え得る。スネアループアセンブリから縫合糸ループ(1012)が完全に分離されると、縫合糸ループは、標的組織を結紮するために締められ得る。
【0062】
図10に見られるように、スネア(1008)と縫合糸フック(1010)は、細長い本体(1002)の同じ管腔(1004)内に配置され得るが、必ずしもそうであるとは限らない。スネア(1008)と縫合糸フック(1010)が同じ管腔(1004)内に配置される変形例では、スネア(1008)が縫合糸フック(1010)にからむおそれがあり得る。加えて、スネアループアセンブリを開閉するときに縫合糸フック(1010)はスネア(1008)の半分しか動かないので、スネア(1008)はばね(1014)に当たって擦れ得、その結果、ばね(1014)が管腔(1004)の内壁に当たって擦れることがある。この摩擦は閉鎖装置(1000)の作動を妨げ得るので、ユーザは装置を作動させるため強い力を与えなければならない。
【0063】
いくつかの変形例において、閉鎖装置は縫合糸フックがスネアにからむのを防ぐよう構成され得る。そのような閉鎖装置(1100)の中間部分の一変形例を
図11に示す。そこには、相互接続部(1104)に取り付けられた細長い本体(1102)と、ハイポチューブ(1106)と、スネア(1108)と、ばね(1110)と、縫合糸フック(1112)と、スリーブ(1114)と、縫合糸ループ(1116)とが、見られる。上述したように、スネア(1108)の自由端は、ハイポチューブ(1106)に取り付けられ得る。加えて、縫合糸フック(1112)はばね(1110)を介してハイポチューブ(1106)に取り付けられ得る。加えて、スネア(1108)の周囲にばね(1110)を配置し得ることにより、ばね(1110)がスネア(1108)にからむのを防ぎ得る。加えて、スネア(1108)とばね(1110)によって占められるスペースは減少し得るので、より小さい管腔の中にスネアとばねを置いても、ばねと管腔の内壁との摩擦は増加しない。
【0064】
スリーブ(1114)は、縫合糸フック(1112)とスネア(1108)がからむのを防ぐ働きもし得る。スリーブ(1114)は、2つ以上の管腔を有し得る。縫合糸フック(1112)は一方の管腔を通過し得、スネア(1108)は別の管腔を通過し得る。いくつかの変形例において、スリーブ(1114)はスネア(1108)へ取り付けられ得る。スリーブ(1114)は何らかの適切な方法(例えば、接着、溶接、機械的取り付け等)で取り付けられ得る。これらの変形例で、スリーブ(1114)は、縫合糸フック(1112)から縫合糸ループ(1116)を解放する停止体の働きをし得る。上述したように、縫合糸ループ(1116)から余分な縫合糸が取り除かれると、ばね(1110)はスリーブ(1114)と接触するまで伸び得る。スリーブと接触したばね(1110)は定位置に保持され得、縫合糸ループ(1116)から縫合糸フック(1112)にかかる力により縫合糸フック(1112)は変形し得、それによって、縫合糸フック(1112)から縫合糸ループ(1116)が解放され得る。
【0065】
(分離管)
いくつかの例では、縫合糸フックの必要なしに余分な縫合糸を細長い本体の中で維持するのが望ましくあり得る。細長い本体の一部分が、体内へ、または体内で前進させられる場合、スネアループアセンブリを標的位置に到達させるために、細長い本体の1つ以上の部分が曲がること、または撓むことがある。ただし細長い本体の曲げまたは撓みは、縫合糸フックやばねの動きを妨げ、細長い本体の中で余分な縫合糸ループを維持する縫合糸フックの能力を妨げる可能性があり得る。そこで、細長い本体の遠位端部分に縫合糸維持特徴を配置することが望まれ得る。
【0066】
ここで説明する閉鎖装置のいくつかの変形例では、1つ以上の分離管が、使用され得る細長い本体内での余分な縫合糸の維持を助けるために用いられ、それによって、この分離管は、余分な縫合糸が細長い本体の外に露出または放出されるのを制限し得る。そのような閉鎖装置(2600)の一変形例の断面図を、
図26Aおよび26Bに示す。そこには管腔(2602)が見られ、管腔(2602)の中には分離管(2604)が配置されている。分離管(2604)は、管腔(2602)を第1の副管腔(2606)と第2の副管腔(2608)とに分割し得る。閉鎖装置(2600)は、スネアループアセンブリ(2610)を備え、スネアループアセンブリ(2610)は、スネア(2612)と、縫合糸ループ(2614)と、保持部材(2616)とを備えている。
図26Aおよび26Bに見られるように、縫合糸ループ(2614)の縫合糸は、第1の副管腔(2606)を通って管腔(2602)内に至り、それは、保持部材(2616)によりスネア(2612)に接合され得る。第2の副管腔(2608)の中でスネア(2612)を前進させ得るかまたは引き込み得ることで、それぞれ、スネアループアセンブリは開閉する。
図26Aに見られるように、スネアループアセンブリ(2610)が閉構成になっているときには、スネア管腔(2602)と第1の副管腔(2606)の中で縫合糸ループ(2614)の余分な縫合糸が保持され得る。スネアループアセンブリを開くためスネアを前進させると、スネア管腔の中で保持された縫合糸の一部が第2の副管腔(2608)の中に前進し得、
図26Bに示されるとおりスネアループアセンブリを開くことが可能となる。ただし分離管が存在するので、閉鎖装置の先端から余分な縫合糸が押し出されること、または引き出されることは、阻止され得る。
【0067】
細長い本体の中で余分な縫合糸を維持するため分離管が使用される場合は、細長い本体から余分な縫合糸を解放するために、分離管は1つ以上の分離領域を備えている必要があり得る。先に詳述したように、縫合糸ループを解放するときに縫合糸は分離領域を通り得る。具体的に、縫合糸ループから余分な縫合糸が取り除かれるとき(すなわち、縫合糸ループを締めるため縫合糸の結び目を通して縫合糸が引かれるとき)、縫合糸は分離領域に通されて引かれ得、余分な縫合糸は分離管の副管腔間の空間にまたがる。
【0068】
細長い本体の中で余分な縫合糸を維持するために、先に詳述したいずれかの好適な分離管を使用され得ることを理解されたい。また、上述した縫合糸フックと併せて、あるいは1つ以上のさらなる余剰縫合糸管理特徴と併せて、分離管が使用され得ることを理解されたい。例えば、いくつかの例では、分離管が1つ以上の縫合糸管と併せて使用され得る。一般的に、縫合糸管は、分離管へ接続され得る第1の端部と、スネアループアセンブリの一部分へ接続され得る第2の端部とを有し、その中に余分な縫合糸を一時的に保持し得る。縫合糸管は何らかの適当な材料(例えば、ペバックス、テコタン、ナイロン等)から作られ得、縫合糸管から余分な縫合糸を除去することを可能にし得る1つ以上の分離領域を備えている。
【0069】
細長い本体(2701)と、分離管(2704)と、縫合糸管(2705)とを備えている閉鎖装置(2702)の一変形例の部分切断図を
図27に示す。そこに見られる分離管(2704)は、管腔(2700)を第1の副管腔(2706)と第2の副管腔(2708)とに分割する。そこに見られるスネアループアセンブリは、スネア(2712)と、縫合糸ループ(2714)と、スネア(2712)と縫合糸ループ(2714)とを少なくとも一時的に接合する保持部材(2716)とを備えている。
図27に見られるように、縫合糸管(2705)は縫合糸ループ(2714)の一部分を解放可能に収容し得る。縫合糸管(2705)の一端は分離管(2704)へ取り付けられ得、他端はスネアループアセンブリの一部分へ取り付けられ得る(例えば、スネア(2712)または保持部材(2716)へ取り付けられる)。この取り付けにより、縫合糸管(2705)の一端は閉鎖装置(2702)に対し固定され得、他端は、スネアループアセンブリが閉構成と開構成との間で動かされるときに、スネア(2712)および保持部材(2716)とともに動き得る。
【0070】
管腔(2700)内に設置された縫合糸管(2705)は折曲部(2718)で折り返され得る。縫合糸管(2705)内に一時的に収容される縫合糸ループ(2714)の一部分は折り返された縫合糸管(2705)内に保持されるので、管腔(2700)の中で保持される余分な縫合糸のからみは防止され得る。スネアループアセンブリが開構成と閉構成との間で変化すると、折曲部(2718)の位置は動き得る。加えて、いくつかの例では縫合糸管(2705)は折り曲げられていない形に戻る性質を有し得るので、縫合糸管(2705)は折曲部(2718)以外の場所でねじれたりよじれたりする性質を有し得る。このため縫合糸管は、ねじれやよじれを緩和し得る1つ以上の特徴を備え得る。例えば、いくつかの変形例において、管は緩和領域として機能し得る複数の切り込みまたは切れ目を備えている。そのような縫合糸管(2800)の一変形例を
図28Aおよび28Bに示す。
図28Aに見られる縫合糸管(2800)は、その一側面に沿ってV字形の切り込み(2802)を備えている。V溝形切り込み(2802)により当該側面に沿って縫合糸管(2800)の剛性は低減され、縫合糸管(2800)は切り込み(2802)のところで折れ曲がりやすくなるか、または撓みやすくなり得る。このために、
図28Bに見られるように縫合糸管(2800)が管腔(2804)の中に設置され、折曲部(2806)のところで折り返されると、いくつかのV字形切り込み(2802)は実質的に閉ざされ得る。V字形切り込み(2802)により縫合糸管(2800)が真っすぐになる力は低減し得、縫合糸管(2800)がよじれたりねじれたりする性質は変化し得る。
図28Aおよび28BではV字形の切り込みが図示されているが、切り込みは何らかの適当な形(例えば、半円形、半楕円形等)であり得る。
【0071】
別の変形例において、縫合糸管は、縫合糸管の1つ以上の部分の剛性に作用し得る1つ以上の強化部材を備え得る。そのような縫合糸管(2900)の一変形例の断面図を
図29に示す。そこに見られる縫合糸管(2900)は、縫合糸管腔(2902)と、2つの強化部材(2904)と、分離領域(2906)とを備えている。強化部材(2904)は縫合糸管(2900)の一部分に追加の剛性を与える。スネア管腔内に設置するために縫合糸管(2900)が折り畳まれると、強化部材(2904)を含む縫合糸管(2900)の側は折り曲げに抵抗し、ねじれやよじれに対する縫合糸管(2900)の抵抗は向上し得る。加えて、スネアが前進または後退されるときに管が動きやすくなり得るように、強化部材(2904)が縫合糸管(2900)のカラム強度(column strength)を高めるようにし得る。強化部材は何らかの適当な構造であり得、例えば、ニッケルチタン合金、スチール、ポリマー等から作られたワイヤであり得る。
図29には2つの強化部材(2904)を有するものが図示されているが、縫合糸管が適当数の(例えば、1つ、2つ、または3つ以上の)強化部材を備え得ることを理解されたい。
【0072】
(プーリー縫合糸)
さらに別の変形例において、スネアループアセンブリは、第2の縫合糸を、すなわちプーリー縫合糸を備え得、これは、余分な縫合糸を保持するため縫合糸ループの一部分を係合し得る。一般的に、プーリー縫合糸の一端は閉鎖装置の一部分(例えば、ハンドルまたは細長い本体)へ固定状態に取り付けられ得、他端はスネアループアセンブリへ一時的にまたは永久的に取り付けられ得る。いくつかの変形例において、プーリー縫合糸の本体は、縫合糸ループの一部分を細長い本体内で保持するために、縫合糸ループの一部分に巻き付けられるか、または縫合糸ループの一部分にまたがって折り返され得る。
図30A〜30Dに示す閉鎖装置(3000)の一変形例で、プーリー縫合糸(3002)は、細長い本体(3006)の管腔(3004)の中で縫合糸ループ(3010)の一部分を保持するため使用され得る。
図30Aに見られるスネアループアセンブリ(3008)は、縫合糸ループ(3010)と、スネア(3012)と、保持部材(3014)と、第1の縫合糸ロック(3016)と、第2の縫合糸ロック(3018)と、第1の分離管(3020)と、第2の分離管(3022)とを備えている。
図30Aには第1の分離管(3020)および第2の分離管(3022)を有するものが図示されているが、閉鎖装置(3000)は適当数(例えば、ゼロ、1つ、2つ、または3つ以上)の分離管を備え得る。加えて、明瞭にするために、第1の分離管(3020)および第2の分離管(3022)は
図30Bおよび30Cに図示されていない。
【0073】
上述したように、プーリー縫合糸(3002)の一端(図示せず)はハンドルの一部分(例えば、後ほど詳述する縫合糸フォブ)へ固定状態に取り付けられ得、他端は第2の縫合糸ロック(3018)によりスネア(3012)へ一時的に取り付けられ得る(縫合糸ロックについては後ほど詳述する)。プーリー縫合糸(3002)はまた、
図30A〜30Cに見られるように、結び目(3024)と第1の縫合糸ロック(3016)との間で縫合糸ループ(3010)の一部分にまたがり折り返され得る。この係合により、余分な縫合糸は、スネア(3008)が前進すると前進させられ(
図30Bに図示)、スネア(3008)が後退すると(
図30Cに示されるように)、細長い本体の中に近位方向に引き込まれる。縫合糸ループ(3010)とプーリー縫合糸(3002)は各々、(第1の縫合糸ロック(3016)および第2の縫合糸ロック(3018)により)スネア(3008)へ一時的に取り付けられているので、スネア(3008)が動かされると、縫合糸は同じ距離だけ動かされ得る。この動きにより、スネアが前進または後退するときには、それぞれ、2つの縫合糸が重なり合う点も前進または後退し得る。
【0074】
閉鎖装置(3000)から縫合糸ループ(3010)を解放するには、プーリー縫合糸(3002)と縫合糸ループ(3010)との係合を解く必要があり得る。この係合は任意の方法で解くことができ得る。いくつかの変形例では、プーリー縫合糸(3002)の一端を引くことによりプーリー縫合糸は縫合糸ロックから解放され、細長い本体から除去され得る。実際に、プーリー縫合糸(3002)は、プーリー縫合糸に一定の力がかかると第2の縫合糸ロック(3018)から引き出されるように、または別様に分離されるように構成され得る。
図30A〜30Cに見られるように、プーリー縫合糸(3002)は折り畳まれて第2の縫合糸ロック(3018)に入り得る。これは、方向の変化によりプーリー縫合糸(3002)から第2の縫合糸ロック(3018)にかかる剪断力は増し得るので、プーリー縫合糸(3002)を第2の縫合糸ロック(3018)から解放させ得る。加えて、第1の縫合糸ロック(3016)は、縫合糸ループに一定の力がかかったときに縫合糸ループ(3010)を解放するように構成され得る。保持部材(3014)からの縫合糸ループ(3010)の早すぎる解放を防ぐために、閉鎖装置(3000)は、第2の縫合糸ロック(3018)の解放力が第1の縫合糸ロック(3016)の解放力を下回るよう構成され得るが、必ずしもそのように構成されるとは限らない。
【0075】
スネア(3008)からプーリー縫合糸(3002)を解放するために、プーリー縫合糸(3002)の一端は装置のハンドルの1つ以上の部分へ取り付けられ得る。例えば、閉鎖装置(3000)のハンドル(3024)の一部分の一変形例を
図30Dに示す。そこに見られるように、プーリー縫合糸(3002)の一端と縫合糸ループ(3010)の一端は、縫合糸フォブ(3026)へ取り付けられ得る。
図30Dでは同じ縫合糸フォブへ取り付けられているが、プーリー縫合糸(3002)と縫合糸ループ(3010)は必ずしも同じハンドル構成要素へ取り付けられるとは限らない。プーリー縫合糸(3002)と縫合糸ループ(3010)が同じハンドル構成要素へ取り付けられる変形例では、例えば、
図30Dに見られる変形例では、縫合糸ループ(3010)はハンドル(3024)の内部でたるみ/余分な縫合糸をなし得る。このために、ハンドル(3024)から縫合糸フォブ(3026)が引き離されると、縫合糸ループ(3010)に張力がかかる前にプーリー縫合糸(3002)に張力がかかる。このように縫合糸フォブ(3026)が引かれ、閉鎖装置(3000)は、縫合糸ループ(3010)を締めて解放する前に、第2の縫合糸ロック(3018)からプーリー縫合糸(3002)を解放するように構成され得る。
【0076】
プーリー縫合糸(1504)を備えている閉鎖装置(1502)の別の変形例を
図15に示す。この変形例で、プーリー縫合糸(1504)は変形可能連結部(1508)により縫合糸ループ(1506)へ解放可能に接合され得る。プーリー縫合糸(1504)の一端は第1の縫合糸ロック(1512)を介してスネア(1510)へ取り付けられ得、プーリー縫合糸(1504)の他端は装置の適当な部分(例えば、細長い本体またはハンドルの1つ以上の部分)へ固定状態に取り付けられ得る。上述した他の変形例と同様、細長い本体(1514)の内側で縫合糸ループ(1506)の一部分を保持するために、プーリー縫合糸(1504)はスネア(1510)とともに前進するかまたは引き込まれ得る。
【0077】
プーリー縫合糸(1504)と縫合糸ループ(1506)との係合を解くために、縫合糸ループ(1506)はプーリー縫合糸(1504)から引き離され得る。これは何らかの適当な方法により、例えば、縫合糸ループ(1506)を締めることにより、あるいは縫合糸ループ(1506)に対しプーリー縫合糸(1504)の一端を引くことにより、果たし得る。縫合糸ループ(1506)とプーリー縫合糸(1504)とが互いに引き離されると、2本の縫合糸から変形可能連結部(1508)に1つ以上の力がかかり得る。これらの力により変形可能連結部(1508)は変形し得、その結果、縫合糸ループ(1506)とプーリー縫合糸(1504)との係合は解かれ得る。
【0078】
(減力)
いくつかの例において、縫合糸フックまたは他の縫合糸維持特徴が、細長い本体の中で余分な縫合糸を引きかつ保持する場合、それは、縫合糸ループに1つ以上の力を及ぼし得る。場合によっては、縫合糸ループにかかるこの力により、スネアループアセンブリからの縫合糸ループの早すぎる分離が生じることがある。このことは、
図12に図示されている。そこには、スネアループアセンブリ(1202)と縫合糸フック(1204)とを備えている閉鎖装置(1200)の遠位端が見られる。スネアループアセンブリは、縫合糸の結び目(1208)を伴う縫合糸ループ(1206)を備え、保持部材(1212)を介してスネア(1210)と解放可能に結合される。縫合糸フック(1204)により縫合糸ループ(1206)が細長い本体(図示せず)の中に引き込まれると、縫合糸フック(1204)は縫合糸ループ(1206)の縫合糸に1つ以上の引張力(1214)をかけ得る。これらの引張力は、スネアループアセンブリ(1202)の中に配置された縫合糸ループ(1206)部分で内向きの力(1216)に変換され得る。これらの内向きの力(1216)により縫合糸ループ(1206)は保持部材(1212)から分離し、その結果、あまりにも早く縫合糸ループ(1206)がスネアループアセンブリ(1202)から解放されることがある。
【0079】
この問題を防ぐために、スネアループアセンブリは1つ以上の縫合糸ロックを備え得る。そのような閉鎖装置(1300)の一変形例を
図13A〜13Cに示す。
図13Aは、スネアループアセンブリ(1302)と、縫合糸フック(1304)と、縫合糸ロック(1306)とを備えている閉鎖装置(1300)の側断面図を示している。スネアループアセンブリ(1302)は、縫合糸の結び目(1310)を伴い、保持部材(1314)を介してスネア(1312)に結合される縫合糸ループ(1308)を備え得る。
図13Bは縫合糸ロック(1306)の正面図を示している。そこには、第1の管腔(1316)と、第2の管腔(1318)と、細隙(1320)とを備えている縫合糸ロック(1306)が、見られる。一般的に、スネア(1312)の少なくとも一部分は第1の管腔(1316)を通過し得、縫合糸ループ(1308)の少なくとも一部分は第2の管腔(1318)を通過し得る。いくつかの変形例において、減力要素(1306)は第1の管腔(1316)によりスネア(1312)へ取り付けられ得る。
【0080】
一般的に、減力要素(1306)の第2の管腔(1318)は、縫合糸ループ(1308)の少なくとも一部分を圧縮するように構成され得る。縫合糸は通常、強化部材に編組材が巻き付けられているので、縫合糸部分が圧縮されてもその強度に著しく影響することはない。第2の管腔(1318)は、縫合糸の断面積より小さい断面積を有し得る。したがって、縫合糸ループ(1308)の一部分が第2の管腔(1318)の中で前進させられるか、または別様に第2の管腔(1318)の中に設置され、
図13Cに見られるように、第2の管腔(1318)の小さい断面積のため、第2の管腔の中に配置された縫合糸ループ(1308)部分は圧縮され得る。縫合糸ループ(1308)の圧縮された部分により、減力要素(1306)の中では、縫合糸ループ(1308)が引かれることまたは押されることが妨げられ得る。より具体的に、縫合糸ループ(1308)の圧縮されていない部分は減力要素の外面に当接し得、この当接により第2の管腔(1318)内での縫合糸の動きは妨げられ得る。
【0081】
縫合糸ループ(1308)の一部分の圧縮は、縫合糸ループ(1308)がスネアループアセンブリ(1302)から尚早に解放されるのを防ぐのに役立ち得る。
図12との関係で上述したように、縫合糸ループにかかる引張力は、スネアループアセンブリから縫合糸ループを分離し得る1つ以上の力に変換され得る。減力縫合糸ロック(1306)は、スネアループアセンブリ(1302)により保持された縫合糸ループ部分にかかる力を減少させるかまたは除去するのに役立ち得る。より具体的に、第2の管腔(1318)の中に配置された縫合糸ループ(1308)部分の圧縮により、減力要素(1306)を介した引張力の伝達は阻止されるか、または緩和され得る。上述したように、縫合糸ループ(1308)の圧縮により、減力要素(1306)内での縫合糸ループ(1308)の動きは妨げられ得る。このために、上述したように縫合糸フック(1304)から縫合糸ループ(1308)に引張力がかかると、この引張力は減力縫合糸ロック(1306)を通して縫合糸を引こうとし得るが、そのような動きは減力要素(1306)による圧縮により妨げられる。結果的に、減力縫合糸ロックを通して縫合糸を引こうとすると引張力の一部または全部は実質的に消散し得る。このために、減力要素の反対側にある縫合糸にかかる力は減少するか、または完全に除去される。したがって減力縫合糸ロック(1306)は、スネアループアセンブリ(1302)から縫合糸ループ(1308)を尚早に解放し得る力を減少させ得るか、または除去し得る。
【0082】
減力縫合糸ロック(1306)は1つ以上の細隙(1320)または他の開口部を備え得る。展開されようとする縫合糸ループ(1308)はこれらの細隙の中を通り得る。これらの細隙は、米国特許出願第12/055,213号に記載されたもの等、何らかの適当な構成を有し得る。一般的に、縫合糸ループ(1308)が締められ、縫合糸ループ(1308)から余分な縫合糸が取り除かれた後に、縫合糸ループ(1308)がさらに締められ得ると、縫合糸ループ(1308)の一部分は細隙または他の開口部を通過し得る。縫合糸が細隙を通過すると、減力縫合糸ロック(1306)から縫合糸ループ(1308)が解放され得る。
【0083】
いくつかの変形例において、減力縫合糸ロックは1つ以上の収縮管から作られ得る。これらの変形例では、スネアと縫合糸ループの一部分が収縮管の1つ以上の管腔に通され得る。収縮管に1つ以上の刺激(例えば、熱)が加えられ得ると、収縮管は小さくなり得る。このサイズ減少は縫合糸ループとスネアを保持しかつ接合する働きをし得る。
【0084】
(ハンドル)
縫合糸ループからの余分な縫合糸の除去とスネアループアセンブリからの縫合糸ループの解放を促進することが可能なハンドルまたは近位制御部が提供される。ハンドルの取り扱いを促進し改善するのに役立つ1つ以上の人間工学的特徴または構成を有するハンドルもここで説明される。
図3Aおよび3Bは、それぞれ、ハンドル(300)の好適な一変形例の斜視図および断面側面図を示す。
図3Aは、細長い本体(302)へ取り付けられたハンドル(300)の斜視図を示している。そこにはまた、歪緩和部分(304)と、スネアロック(306)と、スネア制御部(308)と、縫合糸フォブ(310)と、ガイドワイヤ導入部(312)とが、見られる。
図3Bはハンドル(300)の底断面図を示している。そこにはまた、相互接続部(314)と、ロッキングカラー(316)と、縫合糸(318)と、スネア(320)とが、見られる。一般的に、縫合糸(318)は縫合糸フォブ(310)へ取り付けられ得、縫合糸フォブ(310)はハンドルから引き離され得る。縫合糸フォブ(310)を引くと縫合糸ループ(図示せず)は締まり得、縫合糸ループから余分なたるみが引っ張られ得る。縫合糸ループから余分なたるみが取り除かれた後に、ユーザが引き続き縫合糸ループを締め続けると、スネアループアセンブリ(図示せず)から縫合糸ループが解放され得る。同様に、スネア(320)はスネア制御部(308)へ取り付けられ得、スネア制御部(308)は、順に、スネアおよび/またはスネアループアセンブリを制御するため使用され得る。スネア制御部(308)がハンドル(300)に対し近位方向または遠位方向に動かされると、細長い本体(302)の中でスネア(320)の一部分が近位方向または遠位方向に動かされ得る。その結果、先に詳述したように開構成と閉構成との間でスネアループアセンブリが動かされ得る。
【0085】
図3Bにはロッキングカラー(316)を有するハンドル(300)が図示されているが、ハンドル(300)は必ずしもロッキングカラー(316)を有するとは限らない。ロッキングカラー(316)を含む変形例では、細長い本体(304)がハンドル(300)から分離されるのを防ぐために、ロッキングカラー(316)は細長い本体(302)へ取り付けられ、かつハンドル(300)により保持され得る。同様に、
図3Aおよび3Bには歪緩和部分(304)を有するハンドル(300)が図示されているが、ハンドル(300)は必ずしも歪緩和部分(304)を有するとは限らない。歪緩和部分(304)を含む変形例では、ハンドル(300)により細長い本体(304)にかかる歪を緩和するために、歪緩和部分(304)は伸びるか、縮むか、または別様に変形し得る。この変形は可逆である得るか、または可逆でない。一般的に、歪緩和部分(304)はハンドル(300)と細長い本体(302)の両方へ取り付けられ得る。力が細長い本体(304)をハンドル(300)に対し押すか、引くか、またはねじると、歪緩和部分(304)はこの動きに逆らい、力の一部分により歪緩和部分は上述したように伸びるか、縮むか、または別様に変形し得る。歪緩和部分(304)の変形は、細長い本体(304)とハンドル(300)との相対的動きを緩和する働きをし得、細長い本体(304)がハンドル(300)から分離する見込みを最小限に抑え得る。歪緩和部分(304)は適当なサイズ、形、または構成を有し得る。
【0086】
加えて、
図3Bには相互接続部(314)を有するハンドル(300)が図示されているが、ハンドル(300)は必ずしも相互接続部(314)を有するとは限らない。相互接続部(314)を含む変形例において、相互接続部(314)は、細長い本体(304)へ取り付けられ得、ハンドル(300)の中で細長い本体(304)の種々の管腔を位置合わせし得る。例えば、ハンドル(300)がガイドワイヤ導入部(312)を備えている変形例では、相互接続部(314)は細長い本体(304)内の作業管腔(図示せず)にガイドワイヤ導入部(312)を位置合わせし得る。相互接続部(314)は、細長い本体(304)内の任意の数の管腔に任意の数の装置構成要素を位置合わせし得る。
【0087】
図3Aおよび3Bでは1つのガイドワイヤ導入部(312)を有するハンドル(300)が図示されているが、ハンドル(300)は、装置、流体、その他構成要素を細長い本体(302)内に導入する導入部またはガイドをいくつでも有し得る。実際に、ハンドル(300)は、組織把持器、組織除去器、切断器具、視覚化装置、これらの組み合わせ等、1つ以上の作業装置を、細長い本体(304)の管腔内に導入するガイドを有し得る。別の変形例において、ハンドル(300)は細長い本体(304)内の管腔を通してフラッシング、薬物送達、真空等を提供する導入部を含み得る。
【0088】
さらに、
図3Aにはスネアロック(306)を有するハンドル(300)が図示されているが、ハンドル(300)は必ずしもスネアロック(306)を有するとは限らない。スネアロック(306)を含む変形例において、スネアロック(306)は、スネア制御部(308)がハンドル(300)に対し動かされるのを防ぐため使用され得る。このように、スネアループアセンブリ(図示せず)を操作するには、ユーザはまずスネアロック(306)を押してスネア制御部(308)を解放しなければならない。スネア制御部(308)が解放されると、ユーザはスネア制御部を遠位方向に押すかまたはスネア制御部を近位方向に引くことにより、スネアループアセンブリを開閉し得る。ユーザがスネアロック(306)を押すのを止めると、スネア制御部(308)とスネアループアセンブリは定位置に再び係止され得る。別の変形例において、ハンドル(300)は、スネア制御部(308)が誤って作動されるのを防ぐために、1つ以上の特徴を有し得る。これらの変形例において、スネア制御部(308)は、ユーザが最初にスネア制御部そのものを押さない限り、ハンドルに対しスライドできないように構成され得る。別の変形例において、スネア制御部(308)はボタンまたは他の制御部を備え、スネア制御部(308)を作動させ得るには先にこれを操作しなければならない。さらに別の変形例において、スネア制御部(308)は自由に作動させられ得るが、ボタン、他の制御部、またはスネア制御部(308)そのものを、押すことにより係止され得る。
【0089】
スネアループアセンブリが適切に閉じられると、縫合糸ループ(図示せず)を締めるために、縫合糸フォブ(310)はハンドルから外され得る。ハンドル(300)から縫合糸フォブ(310)が引き離されると、縫合糸の結び目(図示せず)を通して縫合糸が引かれ得、縫合糸ループは締まる。縫合糸ループが締まると、細長い本体内に保持された余分な縫合糸が縫合糸ループから取り除かれ得る。このたるみが取り除かれ、ユーザが引き続き縫合糸フォブ(310)を引くと、縫合糸ループはスネアループアセンブリから分離され得る。スネアループアセンブリから縫合糸ループが分離されると、包囲された組織を結紮するために、縫合糸ループはさらに締められ得る。縫合糸フォブ(310)は縫合糸(318)へ直結されているので、手術者には閉鎖手技の各段階を知らせる触覚フィードバックが提供され得る。より具体的に、ユーザは縫合糸フォブ(310)を引くときに、縫合糸ループを締める各段階に応じて異なる抵抗を経験し得る。例えば、ユーザは、縫合糸ループから余分な縫合糸(318)が取り除かれるときに所与の抵抗を経験し得る。閉鎖装置が縫合糸フック(図示せず)を備えている変形例では、縫合糸フックから縫合糸(318)が解放されるときに抵抗は変化し得る。加えて、縫合糸ループからすべての余分な縫合糸が取り除かれたとき、スネアループアセンブリから縫合糸ループが解放され始めたとき、スネアループアセンブリから縫合糸ループが完全に解放されたときにも、抵抗は変化し得る。
【0090】
加えて、いくつかの変形例においては、ユーザが縫合糸ループに所与の力をかけ得ることを確実にすることが望ましくあり得る。縫合糸ループが過剰に締められると、スネアにより捕捉された組織を損傷するおそれがある。そこで、いくつかの変形例において、縫合糸フォブ(310)は、縫合糸フォブ(310)に所定の力(例えば、約8ポンド
(約35.6ニュートン)〜約10ポンド
(約44.5ニュートン))がかかると縫合糸(318)からちぎれるよう構成され得る。このように、縫合糸フォブ(310)は組織を損傷する前に縫合糸から分離するように構成され得るので、ユーザが縫合糸フォブ(310)を使って縫合糸ループを締めてもスネアで捕捉された組織を損傷することがないように、装置が構成され得る。
【0091】
縫合糸(318)はさらに、縫合糸ループから余分な縫合糸(318)が取り除かれたことを知らせるために、1つ以上の可視マーカ(例えば、カラーコーティング)を含み得る。例えば、縫合糸(318)の一部分は縫合糸フォブ(310)から一定の距離をおいた部分にカラーマーカを有し得る。カラーマーカと縫合糸フォブ(310)との距離は、スネアループアセンブリが閉じられているときの縫合糸ループの余分な縫合糸の量に一致し得る。ユーザは縫合糸フォブ(310)を使ってハンドル(300)から縫合糸(318)を引き出し得る。ハンドル(300)の外で(またはハンドル(300)の窓を通して)カラーマーカが見えたら、ユーザは余分な縫合糸が取り除かれたことを知り得る。余分な縫合糸の量はスネアループアセンブリによって形成されるループの大きさに左右され得るので、またスネアループアセンブリによって形成されるループの大きさはスネア制御部(308)によって変られ得るので、いくつかの例においては、縫合糸(318)上の1つ以上の可視マーカはスネア制御部(308)上の1つ以上の可視マーカに対応し得る。
【0092】
加えて、縫合糸(318)は何らかの適当な方法で縫合糸フォブ(310)へ接合され得る。
図3Bに見られるような変形例では、縫合糸(318)の一端が縫合糸フォブ(310)へ直結され得る。これらの変形例において、縫合糸(318)は縫合糸フォブ(310)内の経路に通され、結ばれ、その結び目により縫合糸フォブ(310)を係合し得る。別の変形例において、縫合糸(318)は縫合糸フォブ(310)にクリップで留められるか、把持されるか、または別様に取り付けられ得る。別の変形例において、縫合糸フォブ(310)は縫合糸(318)を係合する滑車(図示せず)を備え得る。これらの変形例において、縫合糸(318)の一端はハンドル(300)内の他の構造へ、例えば、相互接続部(314)へ、取り付けられ得、滑車は縫合糸(318)をスライド可能に係合し得る。縫合糸は滑車にまたがって折り返されるので、ユーザは同じ締め付け量を達成するにあたってより短い距離だけ縫合糸フォブ(310)を引けばよい。例えば、ユーザが縫合糸フォブを1インチ
(2.5cm)後退させると、滑車も1インチ
(2.5cm)後退し得る。滑車が後退すると、より長く縫合糸(318)がハンドル(300)に引き込まれ得る。滑車が1インチ
(2.5cm)動くたびに約2インチ
(約5.1cm)の縫合糸がハンドル内に引き込まれるので(滑車の両側の縫合糸(318)の各部分につき1インチ
(2.5cm))、ユーザは同レベルの締め付けを達成するにあたって縫合糸フォブ(310)を半分の距離だけ動かせばよい。
【0093】
場合によっては、先に縫合糸フォブを分離せずとも、余分な縫合糸の少なくとも一部分を取り除くことが望まれ得る。例えば、細長い本体(402)へ取り付けられたハンドル(400)の一変形例の斜視図を
図4に示す。そこには、歪緩和部分(404)と、縫合糸フォブ(406)と、ガイドワイヤ導入部(408)と、スネア制御部(410)と、縫合糸フォブ制御部(412)とが、見られる。一般的に、スネア制御部(410)は、上述したようにスネアループアセンブリ(図示せず)を制御するために、スネア(図示せず)へ取り付けられ得る。いくつかの変形例において、スネア制御部(410)は、作動していないときに定位置で係止されるよう構成され得る。これらの例において、スネア制御部(410)は、例えば、スネア制御部(410)を押すこと、またはスネアロック(図示せず)を押すことなど、数通りの方法により解除され得る。これらの変形例において、スネア制御部(410)またはスネアロックが押されなくなると、スネア制御部(410)は再び定位置に係止される。
【0094】
図4に見られる変形例において、縫合糸フォブ(406)は縫合糸フォブ制御部(412)によってハンドル(400)から出し入れされ得る。縫合糸フォブ(406)は上述したいずれかの方法で縫合糸(図示せず)へ取り付けられ得る。一般的に、閉鎖装置は、縫合糸フォブ制御部(412)がハンドル(400)の遠位端部の近くに位置し、縫合糸フォブ(406)がハンドル(400)の中に完全に収容されるように最初に構成される。縫合糸フォブ制御部(412)は、スネア制御部(410)に関し上述したような1つ以上の係止特徴を有し得る。スネア制御部(410)を使ってスネアループアセンブリが標的組織の周囲で閉じられると、縫合糸ループから余分な縫合糸を取り除くために、縫合糸フォブ制御部(412)は
図4に見られる位置まで近位方向に引かれ得る。縫合糸フォブ制御部(412)の動きはそれが位置するその軌道の長さによって制限されるので、縫合糸ループから取り除かれ得る縫合糸の量は、この軌道の長さによって決まり得る。別の変形例において、ハンドル(400)は、縫合糸フォブ制御部(412)が動き得る量を制限する1つ以上の特徴(例えば、停止体)を備え得る。よって、縫合糸フォブ制御部(412)によって引かれる縫合糸の量は、縫合糸フォブ制御部(412)の軌道と、縫合糸が縫合糸フォブ(406)へ取り付けられる方法によって決まり得る。このように、ハンドル(400)は、縫合糸フォブ制御部(412)が作動されたときに縫合糸ループ(図示せず)から所定量の余分な縫合糸を取り除くように構成され得る。縫合糸フォブ制御部(412)が
図4に見られる位置まで動かされると、縫合糸フォブ(406)はハンドル(400)の端部から突出し得、ハンドル(400)から分離され得る。分離されると、縫合糸フォブ(406)が引かれ得、縫合糸ループから残っている余分な縫合糸が取り除かれる。そして、さらに引かれるとスネアループアセンブリから縫合糸ループが外され得る。スネアループアセンブリから縫合糸ループが解放されると、縫合糸フォブ(406)を使って縫合糸ループをさらに締め、組織を結紮し得る。
【0095】
いくつかの変形例において、縫合糸フォブ制御部は、縫合糸フォブ制御部の作動を促進する1つ以上の特徴を有する。そのようなハンドル(500)の一変形例を
図5に示す。そこには、スネア制御部(502)と、縫合糸フォブ(504)と、延長部(508)を備えている縫合糸フォブ制御部(506)とを備えているハンドル(500)が、見られる。スネア制御部(502)と縫合糸フォブ制御部(506)は上述した適切な様式で機能し得る。延長部(508)は、1つ以上の縫合糸フォブ制御部(502)へ取り付けられるか、1つ以上の縫合糸フォブ制御部(502)内に形成されるか、または1つ以上の縫合糸フォブ制御部(502)上に形成された、何らかの適当な構造または突出部であり得、縫合糸フォブ制御部(506)の作動を容易にするために、ユーザによって握られるか、掴まれるかまたは別様に接触される表面を提供する。延長部は任意の適当なサイズ、形、構成、および向きを有し得る。例えば、
図5に見られる変形例において、延長部(508)は、ユーザがハンドル(500)を「注射器」のように保持し作動させるよう構成されている。
【0096】
別の変形例において、ハンドルは縫合糸ループから余分な縫合糸を取り除くため1つ以上の代替機構を有し得る。そのようなハンドル(600)の一変形例を
図6に示す。ハンドル(600)は、スネア制御部(602)と、縫合糸フォブ(604)と、スクイーズグリップ(606)とを備えている。縫合糸ループから余分な縫合糸を取り除くために、ユーザはスクイーズグリップ(606)を繰り返し圧迫し得る。ユーザがスクイーズグリップ(606)を繰り返し圧迫すると、スクイーズグリップ(606)は縫合糸ループの縫合糸をハンドル(600)の中に引き込み得る。これらの変形例では、スクイーズグリップ(606)を圧迫すると縫合糸リール(図示せず)が回転し得、回転する縫合糸リールが縫合糸を回収し得る。十分な量の縫合糸が縫合糸ループから取り除かれると、上述したようにスネアループアセンブリから縫合糸ループを解放するために、縫合糸フォブ(604)は分離され得る。
【0097】
ハンドル(700)の別の変形例を
図7に示す。そこには、スネア制御部(702)と、縫合糸フォブ(704)と、縫合糸ノブ(706)とを備えているハンドル(700)が、見られる。これらの変形例において、縫合糸ループから余分な縫合糸を取り除くには縫合糸ノブ(706)を回し得る。いくつかの変形例において、縫合糸ノブ(706)は縫合糸リールを回転させ、回転する縫合糸リールが縫合糸を回収し得る。別の変形例では、縫合糸ノブ(706)を回すと、
図4との関係で上述したようにハンドル(700)から縫合糸フォブ(704)が出入りし得る。縫合糸ノブ(706)は、縫合糸ループから縫合糸がどれくらい取り除かれたかを指示する1つ以上の可視標識を有し得る。例えば、縫合糸ノブ(706)の1つ以上の表面には距離マークが配置され得る。ハンドル(700)は1つ以上の基準マーカ(図示せず)を有し得る。縫合糸ノブ(706)の距離マークは、縫合糸ノブ(706)の距離マークがハンドル(700)の基準マーカに揃ったときに、縫合糸ループから取り除かれた縫合糸の量に一致し得るように構成され得る。例えば、縫合糸ノブが回される前は縫合糸ノブ(706)の距離マーク「0」が基準マーカに揃い得、縫合糸ループから縫合糸が取り除かれていないことを指示し得る。縫合糸ノブが半回転だけ回されると縫合糸ノブ(706)の距離マーク「3」がハンドル(700)の基準マーカに揃い得、3センチメートルの縫合糸が縫合糸ループから取り除かれたことを指示し得る。縫合糸ノブ(706)のこの具体的な距離マークは、縫合糸ノブ(706)を回して縫合糸ループから縫合糸がどれくらい取り除かれるかに左右され得る。
【0098】
別の変形例において、ユーザは縫合糸ノブ(706)を一定の箇所より先に回すことができないことがある。この特徴は、ユーザが縫合糸ループを締めすぎるのを防ぐこと、あるいはスネアループアセンブリから縫合糸ループを意図せず解放するのを防ぐことを行い得る。これらの変形例のいくつかにおいて、縫合糸ノブ(706)が回転できる量は、縫合糸ループの余分な縫合糸の量に対応し得る。一般的に、ユーザは縫合糸ノブ(706)を所与の距離しか回すことができないことにより、縫合糸ループから所定量の縫合糸を取り除いたことを知り得る。ハンドル(700)の構成しだいでは、ユーザは縫合糸ループから余分な縫合糸がすべて取り除かれ、スネアループアセンブリから縫合糸ループを解放できることを知る。次に、ハンドルから縫合糸フォブ(704)を解放し得、これを利用して、スネアループアセンブリから縫合糸ループを解放する。縫合糸フォブ(704)は何らかの適当な方法でハンドル(700)から解放され得る。いくつかの変形例では、1つ以上のボタン、ノブ、または他の操作部を作動させることによりハンドル(700)から縫合糸フォブ(704)を解放し得る。ユーザに縫合糸ノブ(706)を所与の量しか回せないようにすることにより、縫合糸ループを締めるステップと縫合糸ループを解放するステップは2つの別個のステップに分けられ得るので、ユーザが縫合糸ループから余分な縫合糸を取り除いた直後に縫合糸ループを解放することはなくなる。したがってユーザは、縫合糸ループから余分な縫合糸を取り除き、その後ユーザの都合の良いときに縫合糸ループを解放することができる。これは、順に、縫合糸を締めてからスネアループアセンブリから縫合糸を解放するまでの間に別の作業に従事することを望み得るユーザに、さらなる自由度を提供し得る。
【0099】
いくつかの変形例では、ハンドルから分離された縫合糸ノブが縫合糸フォブとして機能し得る。そのようなハンドル(800)の一変形例を
図8に示す。ハンドル(800)は、スネア制御部(802)と、縫合糸ノブ(804)とを備えている。縫合糸ノブ(804)は、米国特許出願第12/055,213号に記載された適当な構成を有し得る。一般的に、縫合糸ループから余分な縫合糸を取り除くには縫合糸ノブ(804)を回し得る。いくつかの変形例において、縫合糸ノブは上述したように一定量のみ回され得る。これは縫合糸ループにある余分な縫合糸の量に対応し得る。いくつかの変形例では、上述したような1つ以上の可視標識が縫合糸ループから縫合糸がどれくらい取り除かれたかをユーザに知らせ得る。いくつかの変形例において、縫合糸ノブ(804)は、縫合糸ノブ(804)を回転するために、ユーザが一定量の力をかけることにより回るよう構成され得る。別の変形例において、縫合糸ノブ(804)を回すのに要求される力は縫合糸ループからの抵抗によって決まり得る。この場合は、ノブを回しているときにユーザに触覚フィードバックが提供され得る。
【0100】
縫合糸ノブ(804)を回して縫合糸ループから余分な縫合糸が取り除かれると、上述したように縫合糸ノブはハンドル(800)から分離され、縫合糸フォブとして機能し得る。いくつかの変形例では、縫合糸ノブ(804)が一定量回されると、縫合糸ノブ(804)はハンドル(800)から自動的に分離し得る。これらの変形例において、縫合糸ノブ(804)はハンドル(800)を係合し得るねじ山(図示せず)を備え得る。縫合糸ノブ(804)が一定量回されると「ねじが外れ」得、ハンドル(800)から縫合糸ノブ(804)が解放される。別の変形例では、縫合糸ループが所定の力を受けるとハンドル(800)から縫合糸ノブ(804)が自動的に分離し得る。これらの変形例のいくつかでは、縫合糸ループが締められると1つ以上のスイッチ、レバー、または他の制御部が引っ張られ得、ハンドル(800)から縫合糸ノブ(804)が分離される。さらに別の変形例において、ハンドル(800)は1つ以上のボタン、ノブ、またはレバーを備え得、これを作動させるとハンドル(800)から縫合糸ノブ(804)が解放され得る。加えて、
図8には正方形の縫合糸ノブ(804)が図示されているが、縫合糸ノブ(804)は適当なサイズまたは形(例えば、正方形、長方形、円形、楕円形、三角形等)であり得る。
【0101】
ここでは人間工学的に改善されたハンドルも提供される。いくつかの変形例において、ハンドル本体はユーザの手の1つ以上の部分の輪郭を描くよう成形され得る。別の変形例において、ここで説明するハンドルはその高さより大きい幅を有し得る。これらの変形例は、約1:1.5、約1:2、約1:2.5、約1:3等を含みただしこれらに限定されない、適当な高さ対幅比を有し得る。これらのハンドルのいずれか1つを表面上に置くユーザは、狭い側面のいずれか1つではなく広い底面を下にしてハンドルを置く見込みが高くあり得る。これは、手技中のスネアループアセンブリ、細長い本体、またはハンドルの回転等、標的組織を損傷したり閉鎖装置の機能に支障をきたし得る装置問題を防ぐのに役立ち得る。ユーザがトレーや他の表面にハンドルを置くときにハンドルの狭い側面のいずれか1つを下にして置く見込みが低ければ、ユーザが手技中にハンドルを過度に回転させる見込みは低くなり得る。
【0102】
別の変形例において、ハンドルは、装置が特定の向きで横たえられ得るようにするための1つ以上の突出部を備え得る。そのようなハンドル(900)の一変形例を
図9に示す。ハンドル(900)は、スネア制御部(902)と、縫合糸ノブ(904)と、縫合糸ノブ解放部(906)と、突出部(908)とを備えている。突出部(908)は、ハンドル(900)が特定の側面を下にして置かれるようにする働きをし得る。4つの独立した突出部(908)を有するものが図示されているが、ハンドル(900)は適当数の突出部(908)を有し得、それぞれの突出部は適当なサイズおよび形を有し得る。
【0103】
(引張装置)
前述の閉鎖装置が、縫合糸ループを組織の周囲に設置し、締め付けるために使用されるとき、縫合糸ループが締め付けられるにつれて、縫合糸に与えられる張力を管理することが望ましくあり得る。故に、本明細書に説明される閉鎖装置は、閉鎖装置の縫合糸ループの一部(例えば、縫合糸ループの尾部)に与えられる張力を管理するための1つ以上の引張装置または機構を備え得る。いくつかの例では、締め付けの間の異なる時点において、縫合糸ループに与えられる最大張力を制限することが望ましくあり得る。例えば、十分に大きな張力が、縫合糸ループに与えられる場合、縫合糸ループは、捕捉された組織を切り裂く、剪断する、または別様に損傷を及ぼし得、および/または閉鎖装置の1つ以上の構成要素を破断あるいは損傷し得る。いくつかの変形例では、説明される閉鎖装置は、縫合糸ループの締め付けの間、縫合糸ループに与えられる張力を制限するように構成され得る。例えば、縫合糸が、縫合糸フォブ(
図3Aに示される縫合糸フォブ(310)等)に取り付けられる変形例では、縫合糸フォブは、縫合糸フォブへの所定の力(例えば、約8ポンド
(約35.6ニュートン)〜約10ポンド
(約44.5ニュートン))の付与に応じて、縫合糸から断裂し、縫合糸に与えられる張力を制限するように構成され得る。
【0104】
他の例では、縫合糸ループの締め付けの間、縫合糸への少なくとも最小張力の付与を促進することが望ましくあり得る。例えば、本明細書に説明される閉鎖装置が、左心耳を閉鎖するために使用されるとき、左心耳の閉鎖を最大限にすることが望ましくあり得、これは、血液または他の物質が、左心耳の小孔を通して、左心耳内外に通過する可能性を低減させ得る。故に、少なくとも最小限の所定の張力を縫合糸に与えることによって、縫合糸ループを締め付けることは、以下により詳細に説明されるように、左心耳の閉鎖を改善するのに役立ち得る。いくつかの変形例では、閉鎖装置は、締め付けの間、少なくとも所定の最小張力を縫合糸の付与を促進し得る、1つ以上の引張装置を備え得る。加えて、縫合糸への別の所定の張力の付与は、以下により詳細に説明されるように、縫合糸ループをスネアループアセンブリから解放させ得る。ユーザが、1つ以上の所定の張力を与えることを可能にすることによって、引張装置は、異なる手技間のユーザ変動を低減させるのに役立ち得、これは、複数の手技にわたる引張の再現性を改善するのに役立ち得る。
【0105】
さらに他の例では、引張装置は、最大限の所定の張力を超えず、縫合糸ループへの少なくとも最小限の所定の張力の付与を促進するように構成され得る。加えて、または代替として、引張装置は、複数の所定の張力(または、張力の範囲)の付与を促進するように構成され得る。例えば、いくつかの変形例では(以下により詳細に説明されるように)、引張装置は、引張装置が縫合糸への第1の所定の張力の付与を促進する第1の構成と、引張装置が縫合糸への第2の所定の張力の付与を促進する第2の構成とを有し得る。以下により詳細に説明されるように、ユーザが、第1の所定の張力を縫合糸に第1の時点で与え、第2の所定の張力を縫合糸に第2の時点で与えることを可能にすることが望ましくあり得る。例証的引張装置の実施例は、以下により詳細に説明される。
【0106】
いくつかの変形例では、引張装置は、力ゲージを備え得、縫合糸ループの引張の間、力測定または他の力指示をユーザに提供するために使用され得る。例えば、
図31Aおよび31Bは、各々、力ゲージを備えている引張装置の2つの変形例を示す。
図31Aは、引張装置(3100)の第1の変形例の側面図を示し、ハンドル部分(3102)、縫合糸取付機構(3104)、および力インジケータ(3106)を備えている。概して、縫合糸取付機構(3104)は、以下により詳細に説明されるように、閉鎖装置(図示せず)の縫合糸(3108)を把持、保持、または別様そこに取り付き得る。ユーザは、次いで、ハンドル部分(3102)を閉鎖装置から引っ張り、張力を縫合糸(3108)に与え得る。縫合糸取付機構(3104)は、ハンドル部分(3102)内に収容された力ゲージ(図示せず)に取り付けられ得、力インジケータ(3106)を介して、縫合糸(3108)に与えられる張力を測定する、または別様にその指示を提供し得る。
【0107】
前述のように、縫合糸取付機構(3104)は、縫合糸(3108)(例えば、縫合糸ループの尾部)を把持、保持、または別様にそれに取り付け可能な任意の構造であり得る。この接続は、一時的または恒久的であり得る。いくつかの変形例では、縫合糸取付機構(3104)は、縫合糸(3108)を保持するための1つ以上のクリップ、クランプ、または他の機械的保持構造を備え得る。他の変形例では、縫合糸(3108)は、縫合糸取付機構(3104)の1つ以上の部分の周囲に1回巻かれるか、またはそこに結ばれ得る。縫合糸(3108)が、縫合糸フォブ(例えば、
図31Aに示される縫合糸フォブ(3110)等)に取り付けられる変形例では、縫合糸取付機構(3104)は、縫合糸フォブ(3110)を把持、保持、または別様そこに取り付くように構成され得る。例えば、
図31Aに示される引張装置(3100)の変形例では、縫合糸取付機構(3104)は、少なくとも部分的に、それを通して延在する開口(3114)を有する突起(3112)を備えている。開口(3114)は、縫合糸フォブ(3110)が、一時的に、縫合糸フォブ(3110)を縫合糸取付機構(3104)に対して係合および保持するために開口(3114)内に設置され得るようなサイズおよび形状を有し得る。ユーザが、引張装置(3100)を閉鎖装置から引き離すと、縫合糸フォブ(3110)と縫合糸取付機構(3104)との間の係合が、縫合糸取付機構(3104)をハンドル部分(3102)から引き離し得、これは、力を力ゲージに与え得る。
【0108】
縫合糸取付機構(3104)は、任意の好適な力ゲージに取り付けられ得る。例えば、いくつかの変形例では、引張装置(3100)は、バネ力ゲージを備え得る。他の変形例では、力ゲージは、1つ以上の撓み梁、圧電結晶、力感知レジスタ、それらの組み合わせ等を備え得る。力が、力ゲージに与えられると、すぐ上で説明されたように、力インジケータ(3106)は、縫合糸(3108)に与えられる張力の測定または指示を提供し得る。力インジケータ(3106)は、縫合糸(3108)に与えられる張力の指示を提供するために好適な任意の機構であり得る。例えば、
図31Aに示される引張装置(3100)の変形例では、力インジケータ(3106)は、移動可能マーカ(3116)および、インジケータマーク(3118)を有するスケールを備え得る。引張装置(3100)が、張力を縫合糸(3108)に与えるにつれて、マーカ(3116)が、スケールに沿って移動し、現在縫合糸(3108)に与えられている張力の表現または測定を与えるように構成され得る。インジケータマーク(3118)は、与えられている張力の数値、および/またはユーザが所望のレベルの張力を達成するために引っ張るべきレベルを提供し得る。例えば、いくつかの変形例では、力インジケータ(3106)は、第1のマークおよび第2のマークを備え得る。いくつかの変形例では、第1のマークは、縫合糸ループをスネアループアセンブリから解放するために、ユーザが、可動マーカ(3116)が第1のマークに到達し、それによって、第1の所定の張力を与えるまで引張装置(3100)を引っ張り得るように位置され得る。加えて、または代替として、第2のマークは、縫合糸ループの締め付けの間、縫合糸への第2の所定の力の付与を促進するために位置し得る。具体的には、ユーザは、可動マーカ(3116)が第2のマークに到達し、それによって、第2の所定の張力を与えるまで、引張装置(3100)を引っ張り得る。他の変形例では、
図31Bに示されるように、引張装置(3120)は、デジタルディスプレイ(3124)を備えている力インジケータ(3122)を備え得る。
図31Bに示される残りの要素は、
図31Aに示される引張装置(3100)の変形例と同一であって、同様に標識される。さらに他の変形例では、力インジケータは、1つ以上の表示ランプを備え得、引張装置によって測定された張力が、ある所定レベルに到達すると、または与えられる張力が、ある範囲内にくると、起動され得る。
【0109】
図32A−32Cは、引張装置(3200)の別の変形例を図示する。具体的には、
図32A−32Cは、それぞれ、引張装置(3200)の斜視図および2つの部分的断面図を示し、スイッチ(3203)を伴う回転ノブ(3202)、第1のクラッチ(3204)、第2のクラッチ(3206)、糸巻部材(3208)、および基部(3210)を備えている。引張装置(3200)の基部(3210)は、上述でより詳細に説明される閉鎖装置のうちの1つ以上等、閉鎖装置(図示せず)のハンドル(図示せず)に取り付けられる、または別様にその一部として形成され得、縫合糸(3212)の一端は、糸巻部材(3208)の1つ以上の部分に取り付けられ得る。回転ノブ(3202)は、糸巻部材(3208)を基部(3210)に対して回転させるように回転され得、これは、縫合糸(3212)が糸巻部材(3208)の周囲に巻き着くようにし得る。
図32A−32Cに示されるように、糸巻部材(3208)は、縫合糸(3212)が巻かれる、凹所部分(3214)を備え得る。引張装置(3200)は、引張装置(3200)が縫合糸(3212)への第1の所定の張力の付与を促進するように構成される第1の構成と、引張装置(3200)が縫合糸(3212)への第2の所定の張力の付与を促進するように構成される第2の構成との間で移動され得る。加えて、張力装置(3200)は、以下により詳細に説明されるように、縫合糸(3212)に与えられる最大張力を制限し得る。
【0110】
図32Bおよび32Cに示されるように、基部(3210)は、シャフト(3216)を備え得る。第2のクラッチ(3206)は、第2のクラッチ(3206)が、自由にシャフト(3216)の周囲を回転し得るように、シャフト(3216)に回転可能に取り付けられ得る。いくつかの変形例では、第2のクラッチ(3206)とシャフト(3216)との間の接続はまた、第2のクラッチ(3206)が、シャフト(3213)に対して軸方向に移動しないように構成され得るが、その必要はない。第1のクラッチ(3204)および第2のクラッチ(3206)の各々は、第1のクラッチ(3204)および/または第2のクラッチ((3206)の回転が、糸巻部材(3208)を回転させ得るように、かつその逆でもあるように、クラッチプレート(3218)を介して、糸巻部材(3208)を摩擦係合する。
【0111】
いくつかの変形例では、回転ノブ(3202)のスイッチ(3203)は、係合ロッド(3220)に取り付けられ得る。係合ロッド(3220)は、回転ノブ(3202)が回転されるにつれて、基部(3210)に対して回転するように構成され得る。スイッチ(3203)は、
図32Bに示されるような第1の位置と
図32Cに示されるような第2の位置との間で移動され、引張装置(3200)を第1の構成と第2の構成との間で移動させ得る。スイッチ(3203)を第1の位置から第2の位置に移動させることは、係合ロッド(3220)を第2のクラッチ(3206)との係合状態に前進させ得る。具体的には、係合ロッド(3220)上の1つ以上の溝(3222)は、以下により詳細に説明されるように、係合ロッド(3220)の回転が、第2のクラッチ(3206)に伝達されるように、第2のクラッチ(3206)の1つ以上の突起(3224)と係合し得る。スイッチ(3203)を第1の位置に戻すことは、係合ロッド(3220)および第2のクラッチ(3206)の係合を解除し得、これは、係合ロッド(3220)を第2のクラッチ(3206)に対して回転させ得る。
【0112】
図32A−32Cに示されるように、回転ノブ(3202)は、基部(3210)に対する回転ノブ(3202)の回転がまた、第1のクラッチを基部(3210)に対して回転させるように、直接、第1のクラッチ(3204)に取り付けられる。引張装置(3200)が、第1の構成にある(例えば、スイッチ(3203)が、
図32Bに示される位置にあって、係合ロッド(3220)が、第2のクラッチ(3206)から係合解除される)とき、基部(3210)に対する回転ノブ(3202)および第1のクラッチ(3210)の回転はまた、第1のクラッチ(3210)のクラッチプレート(3218)と糸巻部材(3208)との間の摩擦係合によって、糸巻部材(3208)を回転させ得る。糸巻部材(3208)が回転されるにつれて、縫合糸(3212)は、糸巻部材(3208)の周囲に巻き着けられ得る。加えて、糸巻部材(3208)と第2のクラッチ(3206)との間の摩擦係合は、第2のクラッチ(3206)をシャフト(3216)の周囲で回転させ得る。縫合糸(3212)が、糸巻部材(3208)の周囲に巻かれるにつれて、引張装置(3200)は、縫合糸(3212)に与えられる張力を増加させ得、これは、糸巻部材(3208)の回転に抵抗するように作用し得る。最終的に、この回転抵抗は、第1のクラッチ(3204)と糸巻部材(3208)との間の摩擦力を克服し、第1のクラッチ(3204)のクラッチプレート(3218)を糸巻部材(3208)に対してスリップさせ得る。第1のクラッチ(3204)は、第1の所定の張力(例えば、約6ポンド
(約26.7ニュートン))が縫合糸(3212)に与えられると、第1のクラッチ(3204)のクラッチプレート(3218)がスリップし始めるように構成され得る。加えて、回転ノブ(3202)の回転は、縫合糸(3212)をもはや糸巻部材(3208)の周囲に巻着させ得ないため(第1のクラッチ(3204)と糸巻部材(3208)との間のスリップのため)、引張装置(3200)は、引張装置(3200)が第1の構成にある間、第1の所定の張力を超えて、張力が増加することを防止され得る。
【0113】
引張装置(3200)が、
図32Cに示されるように、その第2の構成にあるとき、係合ロッド(3220)は、回転ノブ(3202)の回転が、第1のクラッチ(3204)および第2のクラッチ(3206)の両方を基部(3210)に対して回転させるように、第2のクラッチ(3206)に係合し得る。回転ノブ(3202)が回転されるにつれて、糸巻部材(3208)と第1のクラッチ(3204)および第2のクラッチ(3206)のクラッチプレート(3218)との間の摩擦係合が、糸巻部材(3208)を回転させ得る。本回転は、縫合糸(3212)における張力が、第1のクラッチ(3204)および第2のクラッチ(3206)の両方に提供される摩擦力を克服し、クラッチプレート(3218)が糸巻部材(3208)に対してスリップし得るまで、縫合糸(3212)を糸巻部材(3208)の周囲に巻き着かせ得る。引張装置(3200)は、装置が第2の構成にあるとき、第1のクラッチ(3204)および第2のクラッチ(3206)と糸巻部材(3208)との間のスリップが、第2の所定縫合糸張力(例えば、約10ポンド
(約44.5ニュートン))で生じるように構成され得る。回転ノブ(3202)のさらなる回転は、縫合糸(3212)における張力を増加させず(第1のクラッチ(3204)および第2のクラッチ(3206)と糸巻部材(3208)との間のスリップにより)、これは、引張装置(3200)が第2の構成にある間、引張装置(3200)が第2の所定の張力を超えて張力を増加させないように防止し得る。
【0114】
引張装置(3200)は、第1の構成と第2の構成との間で移動され、縫合糸(3212)に与えられる張力を選択的に管理し得る。例えば、いくつかの変形例では、ユーザは、引張装置(3200)を第1の構成に設置し得、縫合糸(3212)における張力が、第1の所定の張力(例えば、約6ポンド
(約26.7ニュートン))に到達し、回転ノブ(3202)および第1のクラッチ(3204)を糸巻部材(3208)に対してスリップし始めさせ、追加の張力を防止し得るまで、回転ノブ(3202)を回転させ得る。この張力が達成されると、引張装置(3200)は、第2の構成に移動され得、回転ノブ(3202)は、再び、縫合糸(3212)が第2の所定の張力(例えば、約10ポンド
(約44.5ニュートン))に到達し、再び、回転ノブ(3202)(および、第1のクラッチ(3204)および第2のクラッチ(3206))を糸巻部材に対してスリップし始めさせ、追加の張力を防止し得るまで、回転され得る。
【0115】
図33A−33Gは、縫合糸ループを締め付けるために使用され得る、引張装置(3300)のさらに別の変形例を図示する。具体的には、
図33Aおよび33Bは、それぞれ、引張装置(3300)の斜視図および断面側面図を示す。そこに示されるように、引張装置(3300)は、ハンドル部分(3304)とトラック(3306)を有する筐体(3302)、第1の延長部材(3308)、第2の延長部材(3310)、第1の一定力バネ(3312)、第2の一定力バネ(3314)、および縫合糸取付機構(3316)を備え得る。概して、第1の延長部材(3308)および第2の延長部材(3310)の各々は、少なくとも部分的に、筐体(3302)内に保持され得、以下により詳細に説明されるように、筐体(3302)に対してスライドし得る。第1の延長部材(3308)、第2の延長部材(3310)、および/または筐体(3302)は、加えて、第1の延長部材(3308)および/または第2の延長部材(3310)が、筐体(3302)から外側にスライドするにつれて、筐体(3302)から係合解除しないように防止し得る、1つ以上の停止部(図示せず)または他の特徴を備え得る。
【0116】
第1の一定力バネ(3312)および第2の一定力バネ(3314)の各々は、材料(例えば、ステンレス鋼)のロール状のリボンを備え得、リボンが巻かれるとき、および巻き戻されるとき、所定の力を付与し得る。具体的には、第1の一定力バネ(3312)は、第1の一定力バネ(3312)が、巻かれるとき/巻き戻されるとき、第1の所定の力(x1)(例えば、約3ポンド
(約13.3ニュートン)、約4ポンド
(約17.8ニュートン)、約5ポンド
(約22.2ニュートン)、約6ポンド
(約26.7ニュートン)、約7ポンド
(約31.1ニュートン)等)を提供するように構成され得、第2の一定力バネ(3314)は、第2の一定力バネ(3314)が、巻かれるとき/巻き戻されるとき、第2の所定の力(x2)(例えば、約3ポンド
(約13.3ニュートン)、約4ポンド
(約17.8ニュートン)、約5ポンド
(約22.2ニュートン)、約6ポンド
(約26.7ニュートン)、約7ポンド
(約31.1ニュートン)等)を提供し得る。第1の一定力バネ(3312)によって提供される力(x1)は、第2の一定力バネ(3314)によって提供される力(x2)と同一であっても、異なってもよい。例えば、いくつかの変形例では、第1の一定力バネ(3312)は、約6ポンド
(約26.7ニュートン)の力(x1)を提供するように構成され得る一方、第2の一定力バネ(3314)は、約4ポンド
(約17.8ニュートン)の力(x2)を提供するように構成され得る。第1の一定力バネ(3312)の第1の端部は、第1の延長部材(3308)に取り付けられ得る一方、第1の一定力バネ(3312)の第2の端部は、筐体(3302)に取り付けられ得る(例えば、第1のアンカ支柱(3318)等を介して)。同様に、第2の一定力バネ(3314)の第1の端部は、第2の延長部材(3310)に取り付けられ得る一方、第2の一定力バネ(3314)の第2の端部は、筐体(3302)に取り付けられ得る(例えば、第2のアンカ支柱(3320)等を介して)。
図33A−33Gに示されるように、縫合糸取付機構(3316)は、第1の延長部材(3308)に取り付けられる、または別様にそこから延在し得るが、いくつかの変形例では、縫合糸取付機構は、第2の延長部材に取り付けられ得ることを理解されたい。さらに他の変形例では、第1および第2の延長部材の各々は、縫合糸取付機構を備え得る。
【0117】
引張装置(3300)は、縫合糸ループ(図示せず)の締め付けを促進し得る。使用時、引張装置(3300)は、縫合糸取付機構(3316)を介して、縫合糸(3322)を把持、保持、または別様にそこに取り付き得る。縫合糸取付機構(3316)は、上記により詳細に説明される縫合糸取付機構のうちの1つ以上等、縫合糸(または、縫合糸の一部が縫合糸フォブに取り付けられる変形例では、縫合糸フォブ)を把持、保持、または別様にそこに取り付くことが可能な任意の構造であり得る。例えば、
図33A−33Gに示される引張装置(3300)の変形例では、縫合糸取付機構(3316)は、縫合糸フォブ(3328)を受け取り、保持するための開口(3326)を伴う突起(3324)を備えている。
【0118】
縫合糸取付機構(3316)が、縫合糸(3322)に係合すると(例えば、縫合糸フォブを介して)、引張装置(3300)は、第1の所定の張力または第2の所定の張力のいずれかを縫合糸(3322)に与えるように構成され得る。第1の所定の張力を与えるために、引張装置(3300)は、
図33Aに示されるように、第1の構成に設置され得、ユーザは、筐体(3302)を把持し(例えば、ハンドル部分(3304)を介して)、引張装置(3300)を閉鎖装置(図示せず)から引き離し、張力を縫合糸(3322)に与え得る。この張力はまた、第1の延長部材(3308)を筐体(3302)から引き離すように作用し得る。第1の一定力バネ(3312)は、第1の延長部材(3308)へのその取付によって、張力が、第1の一定力バネ(3312)によって提供される所定の力(x1)にほぼ等しくなるまで、第1の延長部材(3308)の移動に抵抗し得る。縫合糸(3322)における張力が、力(x1)に到達すると、第1の一定力バネ(3312)は、巻き戻しを開始し得、第1の延長部材(3308)は、それぞれ、
図33Cおよび33Dの斜視図および断面側面図に示されるように、少なくとも部分的に、筐体(3302)からスライドし得る。故に、引張装置(3300)に第1の所定の張力(第1の一定力バネ(3312)によって提供される力(x1)とほぼ同一であり得る)を与えさせるために、ユーザは、第1の延長部材(3308)が、筐体(3302)からスライドし始めるまで、引張装置(3300)を引っ張り得る。例えば、第1の一定力バネ(3312)が、約6ポンド
(約26.7ニュートン)の力を与えるように構成される変形例では、第1の延長部材(3308)の移動の間、引張装置(3300)に与えられる張力は、約6ポンド
(約26.7ニュートン)であり得る。加えて、第1の一定力バネ(3312)は、第1の延長部材(3308)が筐体(3302)に対して移動するときに、所定の力(x1)を与え続けるので、引張装置(3300)は、第1の所定の張力を縫合糸(3322)に維持し得、いくつかの例では、ユーザが、所定の張力を超えることを防止し得る。
【0119】
第2の事前に設定された張力を縫合糸(3322)に与えるように、引張装置(3300)を構成するために、第1の延長部材(3308)および第2の延長部材(3310)は、一時的に接続され、引張装置(3308)を第2の構成に設置し得る。例えば、
図33Eに示されるように、ピン(3338)または他の係止構造が、筐体(3302)のトラック(3306)を通して挿入され得、ピン(3338)が、第1の延長部材(3308)および第2の延長部材(3310)を連結し、延長部材を互に対して保持するように、少なくとも部分的に、第2の延長部材(3310)の開口(3330)および第1の延長部材(3308)の開口(3332)を通して設置され得る。第2の所定の張力を与えるために、ユーザは、筐体(3302)を把持し(例えば、ハンドル部分(3304)を介して)、引張装置(3300)を閉鎖装置(図示せず)から引っ張り、張力を縫合糸(3322)に与え得る。この張力はまた、第1の延長部材(3308)および第2の延長部材(3310)を筐体(3302)から引っ張り出すように作用し得る(ピン(3338)が、第1の延長部材(3308)および第2の延長部材(3310)を連結するので、延長部材は、単一ユニットとして一緒に移動し得る)。この例では、第1の一定力バネ(3312)(第1の延長部材(3308)へのその取付によって)および第2の一定力バネ(第2の延長部材(3310)へのその取付によって)は両方とも、縫合糸(3322)における張力が、第1の一定力バネ(3312)および第2の一定力バネ(3314)によって提供される力(x1)と(x2)との合計に到達するまで、第1の延長部材(3308)および第2の延長部材(3310)の移動に抵抗し得る。縫合糸(3322)における張力が、力((x1)+(x2))に到達すると、第1の一定力バネ(3312)および第2の一定力バネ(3314)は、巻き戻しを開始し得、第1の延長部材(3308)および第2の延長部材(3310)は、それぞれ、
図33Fおよび33Gの斜視図および断面側面図に示されるように、少なくとも部分的に、筐体(3302)からスライドし得る。第1の延長部材(3308)および第2の延長部材(3310)が、筐体(3302)からスライドするにつれて、ピン(3338)は、トラック(3306)内でスライドし得る。故に、引張装置(3300)に第1の所定の張力(第1の一定力バネ(3312)および第2の一定力バネ(3314)によって提供される力(x1)と(x2)との合計にほぼ等しくあり得る)を与えさせるために、ユーザは、第1の延長部材(3308)および第2の延長部材(3310)が、筐体(3302)から引っ張り出され始めるまで、引張装置(3300)を引っ張り得る。例えば、第1の一定力バネ(3312)が、約6ポンド
(約26.7ニュートン)の力を供給するように構成され、第2の一定力バネ(3314)が、約4ポンド
(約17.8ニュートン)の力を供給するように構成される変形例では、第1の延長部材(3308)および第2の延長部材(3310)の移動の間、引張装置(3300)によって与えられる張力は、約10ポンド
(約44.5ニュートン)であり得る。加えて、第1の一定力バネ(3312)および第2の一定力バネ(3314)は、第1の延長部材(3308)および第2の延長部材(3310)が筐体(3302)に対して移動するとき、第1および第2の所定の力((x1)および(x2))を与え続けるので、引張装置(3300)は、第1の所定の張力を縫合糸(3322)に維持し得、いくつかの例では、ユーザが所定の張力を超えることを防止し得る。
【0120】
延長部材の各々は、単一の一定力バネに接続されるように
図33A−33Gに示されるが、延長部材の各々は、任意の好適な数の一定力バネ(例えば、1つ、2つ、または3つ以上の一定力バネ)に接続され得ることを理解されたい。加えて、2つの延長部材を有するように
図33A−33Gに示されるが、引張装置(3300)は、任意の好適な数の延長部材(例えば、1つ、2つ、または3つ以上)を備え得ることを理解されたい。例えば、いくつかの変形例では、引張装置は、単一延長部材を備え得る。これらの変形例のうちのいくつかでは、延長部材は、所定の張力が縫合糸に与えられると、筐体から延びるように構成され得る。これらの変形例のその他では、延長部材は、引張装置が、複数の所定の張力のうちの1つを縫合糸に供給し得るように、複数の一定力バネに選択的に接続され得る。例えば、延長部材は、引張装置が第1の所定の張力(例えば、約6ポンド
(約26.7ニュートン))を縫合糸に付与可能であり得る第1の一定力バネ(または、第1の複数の一定力バネ)への取付から、引張装置が第2の所定の張力(例えば、約10ポンド
(約44.5ニュートン))を縫合糸に付与可能である第2の一定力バネ(または、第2の複数の第2の一定力バネ)への取付に切り替わるように構成され得る。
【0121】
図35A−35Dは、引張機構(3502)を備えている、閉鎖装置(3500)の変形例を描写する。
図35Aの斜視図に示されるように、閉鎖装置(3500)は、ハンドル(3504)、細長い本体(3506)、およびスネアループアセンブリ(3508)を備え得る。閉鎖装置ハンドル(3504)、細長い本体(3506)、およびスネアループアセンブリ(3508)は、前述のハンドル、細長い本体、およびスネアループアセンブリまたはその特徴の任意の組み合わせを含み得る。いくつかの変形例では、スネアループアセンブリ(3508)は、保持部材を介して解放可能に接続されるスネアおよび縫合糸ループを備え得、スネアは、上記により詳細に説明されたように、スネア制御(3510)を介して、スネアループアセンブリ(3508)を開閉するために使用され得る。スネア制御(3510)は、任意のノブ、スライダ、レバー、ボタン等であり得る。
【0122】
閉鎖装置(3500)のハンドル(3504)は、引張機構(3502)を備え得る。
図35A、および
図35Bの分解図(ハンドル(3504)の底部部分が除去された)に示されるように、引張機構(3502)は、回転ノブ(3512)、インジケータ本体(3516)に取り付けられた心棒(3514)、および回転ノブ(3512)と心棒(3514)とを接続するバネ部材(3518)を備え得る。心棒(3514)は、第1の方向(矢印(3546)によって示される)における心棒(3514)の回転が、張力を縫合糸(3520)に与えるように、ハンドル(3504)に回転可能に接続され得る。例えば、引張機構(3502)は、心棒(3514)が回転されるにつれて、回転され得る、糸巻(3522)を備え得る。心棒(3514)は、任意の好適な様式で糸巻(3522)を回転させ得る。いくつかの変形例では、心棒(3514)は、心棒(3514)と糸巻(3522)とが一緒に回転するように、糸巻(3522)に固定して取り付けられ得る。他の変形例では(
図35A−35Dに示される変形例等)、心棒(3514)は、第1のマイタ歯車(3524)に接続され得、糸巻(3522)は、第1のマイタ歯車(3524)に係合する第2のマイタ歯車(3526)に接続され得る。心棒(3514)の回転は、第1のマイタ歯車(3524)を回転させ、これは、第2のマイタ歯車(3526)および糸巻(3522)を回転させ得る。第1の方向における糸巻(3522)の回転は、縫合糸(3520)を糸巻上に収集し得、縫合糸(3520)を引張し、スネアループアセンブリ(3508)の縫合糸ループ(図示せず)を締め付け得る。第2の方向における糸巻(3522)の回転は、縫合糸(3520)を糸巻(3522)から解放し得、縫合糸(3520)にかかる張力を低減させ得る。回転ノブ(3512)は、以下により詳細に説明されるように、心棒(3514)を回転させ、張力を縫合糸(3520)に与えるために使用され得る。心棒(3514)とインジケータ本体(3516)との間の接続は、心棒(3514)およびインジケータ本体(3516)が一緒に回転し得るようなものであり得る。いくつかの変形例では、心棒(3514)およびインジケータ本体(3516)は、複数の構成要素として形成され、一緒に継合され得るか、または単一構成要素として形成され得る。
【0123】
いくつかの変形例では、心棒(3514)は、ハンドル(3504)に対して、1つのみの方向に回転するように構成され得る。例えば、いくつかの変形例では、心棒(3514)は、ラチェット機構(3528)を備え得、ハンドル(3504)は、爪(3530)を備え得、爪(3530)が、第1の方向におけるラチェット機構(3528)(および、したがって、心棒(3514))の回転を可能にするが、反対方向におけるラチェット機構(3528)の回転を防止する。これらの変形例のうちのいくつかでは、爪(3530)は、ラチェット機構(3528)から移動可能または別様に係合解除され、いずれかの方向にラチェット機構(3528)の回転を可能にし得る。例えば、
図35A−35Dに示される変形例では、ハンドル(3504)は、一時的に、爪(3530)をラチェット機構(3528)から係合解除し、それによって、第2の方向における心棒(3514)の回転を可能にし得るボタン(3532)を備え得る。爪(3530)は、任意の好適な機構(例えば、ボタン、スライダ、レバー等)によって係合解除され得、縫合糸(3520)に与えられた張力を解放することが望ましいとき、係合解除され得る。
【0124】
スネアループアセンブリ(3508)が、スネアループアセンブリ(3508)の1つ以上の構成要素(例えば、スネア)に解放可能に取り付けられた縫合糸ループを備えているとき、引張機構(3502)は、縫合糸ループを解放し、スネアループアセンブリ(3508)によって捕捉された組織の周囲に縫合糸を締め付けるように構成され得る。具体的には、スネアループアセンブリ(3508)が、標的組織を捕捉し、その周囲で閉鎖されると、回転ノブ(3512)が回転され、縫合糸ループを締め付け得る(例えば、縫合糸ループの直径を縮小させるように)。回転ノブ(3512)の回転は、バネ部材(3518)を介して、少なくとも部分的に、心棒(3514)およびインジケータ本体(3516)に伝達され得る。例えば、バネ部材(3518)は、回転ノブ(3512)に取り付けられた第1の脚部(3536)および心棒(3514)および/またはインジケータ本体(3516)に取り付けられた第2の脚部(3538)を伴う、ねじりバネ(3534)を備え得る。回転ノブ(3512)の回転は、力を第1の脚部(3536)に与え得、この力は、第2の脚部(3538)に伝達され得、これは、心棒(3514)およびインジケータ本体(3516)の回転をもたらし得る。縫合糸ループが、余分な縫合糸(例えば、細長い本体(3506)内に)を備えている変形例では、回転ノブ(3512)の回転は、余分な縫合糸を縫合糸ループから除去させ得る(例えば、縫合糸結び目を通して)。これらの変形例のうちのいくつかでは、バネ部材(3518)のバネ力は、バネ部材(3518)がこの初期締め付けの間(すなわち、縫合糸ループがスネアループアセンブリから解放される前)、ねじれないように十分に剛性であり得、したがって、回転ノブ(3512)は、心棒(3514)およびインジケータ本体(3516)に対して回転しない。回転ノブ(3512)は、
図35Cに示されるように、心棒(3514)およびインジケータ(3516)を回転させるために使用されることができ、これは、順に、糸巻(3522)を回転させ、縫合糸ループが、スネアループアセンブリから解放されるまで(例えば、縫合糸ループは、保持部材の一部を通して引っ張られる)、縫合糸ループを締め付け得る。
【0125】
縫合糸ループが、スネアループアセンブリから解放された後、回転ノブ(3512)の継続回転がさらに、捕捉された組織の周囲で縫合糸を締め付け得る。縫合糸ループが、組織の周囲で締め付けられるにつれて、回転ノブ(3512)の回転は、縫合糸(3520)にかかる張力を増加させる。この増加した張力は、心棒(3514)およびインジケータ本体(3516)のさらなる回転に抵抗し得る。最終的に、増加した張力は、バネ部材のバネ力を克服し得、バネ部材(3518)は、第1の脚部(3536)が、第2の脚部(3538)に向かって回転し得るようにねじれ始め、回転ノブ(3512)がインジケータ本体(3516)に対して回転する。インジケータ本体(3516)上のマーキング(3540)と回転ハンドル(3512)上のマーキング(3542)との間の相対的位置が、縫合糸(3520)に与えられている力を示すように、インジケータ本体(3516)は、第1の組のマーキング(3540)を備え得、回転ハンドル(3512)は、第2の組のマーキング(3542)を備え得る。例えば、いくつかの変形例では、マーキングのうちの1つ以上は、縫合糸に与えられている張力の数値を提供し得、および/またはユーザが所望のレベル張力を達成するために引っ張るべきレベルを提供し得る。いくつかの変形例では、回転ノブ(3512)は、マーキング(3540)と(3542)との間の相対的位置が、所望の最終締め付け力が縫合糸(3520)に与えられたことを示すまで、回転され得る。縫合糸(3520)に与えられる力が、第1の所定レベル以下(例えば、約6ポンド
(約26.7ニュートン)以下、約5ポンド
(約22.2ニュートン)以下等)になると、回転ハンドルおよびインジケータ本体上のマーキングは、第1の構成に整列され得る(例えば、
図35A−35Dに関連して前述の閉鎖装置(3500)の変形例では、回転ハンドル(3512)のマーキング(3542)は、
図35Cに描写されるように、インジケータ本体(3516)の傾斜マーキングの最も薄い部分と整列され得る)。縫合糸(3520)に与えられる力が、第2の所定レベル(例えば、約9ポンド
(約40.0ニュートン)、約10ポンド
(約44.5ニュートン)等)に到達すると、マーキングは、第2の構成に整列され得る(例えば、
図35A−35Dに関連して前述の閉鎖装置(3500)の変形例では、回転ハンドル(3512)のマーキング(3542)は、
図35Dに描写されるように、インジケータ本体(3516)の傾斜マーキングの最も厚い部分と整列され得る)。インジケータ本体および回転ハンドルのマーキングは、引張機構(3502)によって縫合糸(3520)に与えられるそれぞれの力レベルを表すための任意の数の異なる構成に整列され得ることを理解されたい。
【0126】
いくつかの変形例では、ハンドル(3504)はさらに、インジケータ本体(3516)および心棒(3514)の非意図的回転に抵抗または別様にそれを防止し得る、停止部(3544)を備え得る。停止部(3544)は、停止部(3544)がインジケータ本体(3516)および/または心棒(3514)に係合し、これらの要素がハンドル(3504)に対して回転しないように防止する第1の位置を含み得る。ユーザが、縫合糸ループの締め付けを所望する場合、停止部(3544)は、停止部(3544)がインジケータ本体(3516)/心棒(3514)に係合せず、それによって、引張機構(3502)の回転を可能にする第2の位置に移動され得る。加えて、
図35A−35Dに関して前述の閉鎖機構(3502)は、ハンドル(3504)と統合されて示されるが、閉鎖機構は、閉鎖装置(3500)と別個の装置であり得、閉鎖装置(3500)の縫合糸ループに係合し、それを締め付け得ることを理解されたい。
【0127】
(方法)
ここでは左心耳を閉じる方法も説明する。ここで説明する装置のいずれかを、ここで説明する1つ以上の方法と併せて、あるいは米国特許出願第12/055,213号で説明されている1つ以上の方法と併せて、使用できることを理解されたい。一般的に、ここで説明する方法は、左心耳にアクセスすることを含む。アクセスが達成されると、左心耳まで閉鎖装置(上述したもの等)を前進させ得る。いくつかの変形例において、閉鎖装置は、1つ以上の誘導装置および/または1つ以上の安定化/位置決め装置(例えば、拡張可能部材等)の助けを借りて、前進され、位置決めされ得る。閉鎖装置は、左心耳をスネアにより捕捉し、閉じるために、使用され得る。左心耳を閉構成に保持するために、縫合糸ループ等の閉鎖要素が締められ、閉鎖装置から解放され得る。1つ以上の引張装置が、縫合糸ループを締めるために、および/または解放するために使用され得る。閉鎖装置は引き込まれ、縫合糸の一部分は切断され得る。これらのステップは後ほど詳述する。
【0128】
上述したように、ここで説明する方法のいくつかの変形例は、左心耳へのアクセスを得ることを含み得る。いくつかの変形例では、左心耳を閉じる方法は、心臓の内部と心臓の外部とから左心耳にアクセスすることを含む。心臓の内部にアクセスするには、血管系が通常使用される。例えば、アクセスは、1つ以上の種々の静脈または動脈(頚静脈、大腿脈、または頚動脈など)を経由して得られ得る。いくつかの変形例においては、標準セルジンガー技法とニードルを使用し総大腿静脈(例えば、左総大腿静脈)を経由し心臓の内部にアクセスする。次に、ニードルを通してイントロデューサワイヤを前進させ、その後イントロデューサシースを前進させ得る。次に、イントロデューサワイヤは取り除かれ得る。いくつかの変形例においては、イントロデューサシースの代わりにガイディングカテーテルシースが設置され得、あるいは最初のシースがガイディングカテーテルシースに差し替えられ得る。
【0129】
蛍光透視法を使用し、シース、シースの中に設置されたカテーテル、ガイディングカテーテルシース、またはこれらの任意の組み合わせを通して血管造影を行い、左心房への経中隔アクセスのためアクセス経路の解剖学的特徴と検討材料を観察し得る(例えば、ねじれ、凝血塊、大静脈フィルタ等の装置等)。蛍光透視法、超音波、心内心エコー法、心外心エコー法、経食道心エコー法、またはこれらの組み合わせを左心房への経中隔アクセスを視覚化するのに役立て得、標準的な経中隔アクセス技法を用いて左心房へのアクセスを得てもよい。
【0130】
外部から心臓にアクセスする場合は、サブソラシックアクセスポイントを使用し得る。このアクセスポイントは通常、患者の解剖学的特徴に基づいて識別される。いくつかの変形例において、アクセスポイントは何らかの適当な場所であり得る(例えば、胸骨切開術、胸郭開口術、または開胸術による肋間アクセス、剣状突起の右、患者左肩向き、または肋軟骨または剣状突起そのもの)。アクセスポイントが決まったら、蛍光透視下で標準的な心膜穿刺技法を使用しニードル(例えば、17Gチューヒーニードル)を前進させ得る。心膜へのアクセスが得られると、心膜嚢の中で蛍光透視映像のもとニードルを通してガイドワイヤを前進させ得る。その後ニードルは取り除かれ得る。こうして心膜腔へのアクセスが得られる。
【0131】
別の変形例においては、上述したアクセス手順は実行せず、ここで説明するシステムおよび装置を使用し左心耳は閉じられ得る。例えば、いくつかの変形例において、方法は、近位端と遠位端とを有する第1のガイドを左心耳の中へ前進させることを含み、左心耳を通って左心耳の外にガイドを出すことにより、近位端または遠位端のいずれか一方は血管系の中に設置され、近位端または遠位端のいずれか一方はサブソラシックスペースの中に設置される。
【0132】
左心耳へのアクセスを得ることにより、アラインメント部材を有する1つ以上のガイドを左心耳まで前進させ得る。これらのガイドは、米国特許出願第12/055,213号に記載されたもの等、何らかの適当なガイドでよい。例えば、アラインメント部材を有する第1および第2のガイドが、手技を誘導するため使用され得る。アラインメント部材は何らかの適当なアラインメント部材でよい(例えば、相互接続要素、1つ以上の真空部材、放射線不透過性またはエコー発生性マーカ、可聴応答を発するように構成された部材、磁石等)。いくつかの変形例において、アラインメント部材はガイドの遠位端に位置する磁石である。磁石は、ネオジム鉄ボロン、コバルトサマリウム等の希土類磁石、または他の強力な固定磁石要素等、適当な磁性物質から作られるか、あるいは適当な磁性物質を備え得る。これらのガイドは、さらなる器具および/または装置を左心耳へ誘導するため使用され得る。
【0133】
例えば、いくつかの変形例では、第1のガイドを左心耳の中へ前進させ、第2のガイドは左心耳に近接する心膜腔の中へ前進させ得る。これらのガイドのいずれも、例えば、蛍光透視視覚化、超音波視覚化、これらの組み合わせ等、様々な視覚化技法のいずれかにより前進させ得る。第1および第2のガイド部材が左心耳まで前進させられると、1つ以上の位置決めおよび/または安定化要素(例えば、バルーン等の拡張可能構造)が、第1のガイドの上を、あるいは第1のガイドとともに(例えば、位置決めおよび/または安定化要素は第1のガイドに結合されるか、または第1のガイドの一部をなす)、左心耳の中へ前進させられる。同様に、閉鎖装置が第2のガイドの上を左心耳の外側まで前進させられ得る。閉鎖装置が上記の閉鎖装置のいずれかであり得ることを理解されたい。
【0134】
左心耳内に設置されると、位置決め要素を使用し閉鎖装置のスネアループアセンブリを位置決めし得る。いくつかの変形例においては、左心耳の開口部またはこれの近くで拡張可能構造を膨張または別様に拡張させ、拡張可能構造の遠位で閉鎖装置のスネアループアセンブリを左心耳の周囲で閉じ得る。これらの変形例において、拡張可能構造は閉鎖装置をクマジン稜から離して位置決めするのに役立ち得る。別の変形例において、拡張可能部材は左心耳の中で拡張され得る。これらの変形例のいくつかにおいて、拡張可能部材が拡張されると左心耳は膨らみ得、その形をほぼ円錐形からほぼ球形に変え、従って、左心耳と左心房との接合部は明瞭になる。加えて、拡張した状態の拡張可能部材の圧力は左心房そのもののそれより大きくあり得るので、左心耳と左心房との間に大きな張力の差が生じる。これらの変形例において、拡張可能部材は左心耳の基部の近くで閉鎖装置を位置決めするのに役立ち得る。さらに別の変形例においては、左心耳の開口部またはこれの近くで1つの拡張可能構造を拡張させ得、左心耳の中で第2の拡張可能構造を拡張させ得る。これらの変形例では、2つの拡張可能構造の間で閉鎖装置のスネアループアセンブリが左心耳の周囲で閉じられ、これは、正確な装置の位置決めを助長し得る。
【0135】
拡張可能構造が何らかの適当な拡張可能構造であり得ることを理解されたい。いくつかの変形例において、1つ以上の拡張可能構造はバルーン等の膨張可能構造であり得る。これらの変形例において、バルーンはカテーテルへ取り付けられ得る。いくつかの変形例において、バルーンまたは膨張可能構造は、左心耳の中で膨張した状態で分離されるよう構成され得る。別の変形例において、拡張可能構造は拡張可能メッシュまたはケージ構造を備え得る。このメッシュは自己拡張型であるかまたは機械的に拡張可能であり得、何らかの適当な材料(例えば、プラチナ、ニチノール、ステンレス鋼、ダクロンウール、PTFE、これらの組み合わせ等)から作られ得る。拡張可能メッシュまたはケージ構造は左心耳の中で拡張した状態で分離されるよう構成され得、ただし必ずしもそのように構成されるとは限らない。
【0136】
拡張可能部材が拡張状態である間に、スネアループアセンブリは開構成になるまで動かされ得、左心耳の一部分の周囲に設置され得る。左心耳の周囲に設置されると、スネアループアセンブリは、左心耳の周囲で閉じられ得る。いくつかの変形例では、バルーンがしぼんだ状態または拡張していない状態になっているときにスネアループアセンブリを左心耳の周囲に設置し、スネアループアセンブリを閉じた後にバルーンを拡張する。場合によっては、縫合糸を締める前に心耳が適切に閉じられていることを確認することが望まれ得る。適切にまたは別様に所望状態に閉じられていない場合は、スネアループアセンブリを開き、再配置し、閉じ、もう一度確認し得る。
【0137】
適切に閉じられると、スネアループアセンブリから縫合糸ループを解放するため縫合糸ループは締められ得る。いくつかの変形例において、スネアループアセンブリはこのとき開構成に戻され得、縫合糸ループは再び締められ得る。こうすることで縫合糸ループは左心耳の周囲で確実に締められ得る。いくつかの変形例において、ユーザはある程度の時間待った後に縫合糸ループを再度締め得る。この待ち時間により縫合糸ループの中で組織がなじんで落ち着き得、組織をよりしっかりと閉じ得る。この時間は適当な時間であり得、例えば、約30秒超、約1分超、または約2分超であり得る。スネアループアセンブリから縫合糸ループを解放した後には、閉鎖装置を引き込み得る。いくつかの変形例においては、閉鎖装置が引き込まれた後に縫合糸ループをさらに締めることが望まれ得る。これは1つ以上のさらなる装置(例えば、結び目プッシャ)により達成され得る。
【0138】
前述の引張装置のうちの1つ以上は、縫合糸ループの締め付けの間、縫合糸ループに与えられる張力を管理するために利用され得、ユーザ変動を低減させることによって、縫合糸ループ締め付けの再現性を増加させ得ることを理解されたい。例えば、
図34は、1つ以上の引張装置を使用して、左心耳を閉鎖するために、縫合糸ループの締め付けを補助し得る方法の1つの流れ図を描写する。ここでは、左心耳を閉鎖するために使用されるように説明されるが、ここに説明される方法は、任意の好適な標的組織を閉鎖するために使用され得ることを理解されたい。前述のように、スネアループアセンブリは、上述により詳細に説明される様式のうちの1つにおけるように、前進され、左心耳(3400)の周囲に位置付けられ得る。左心耳の周囲に設置されると、スネアループアセンブリは、左心耳(3402)を閉鎖するために、左心耳の周囲で閉鎖され得る。閉鎖スネアループアセンブリの適切な位置付けが、達成されると(随意に、可視化を介して確認される)、引張装置は、縫合糸ループを縫合糸ループアセンブリから解放するために使用され得る。具体的には、引張装置は、第1の所定の張力を縫合糸ループ(3406)に与えるために使用され得る。引張装置および閉鎖装置は、縫合糸に与えられる張力が第1の所定の張力に到達すると、またはその前に、縫合糸ループがスネアループアセンブリが解放され得るように、構成され得る。第1の所定の張力は、任意の好適な値であり得る。いくつかの例では、製造および/または送達条件から生じる変動は、縫合糸ループをスネアループアセンブリから解放するために要求される張力に影響を及ぼし得る。これらの例では、第1の所定の張力を閉鎖装置の予測される最大の解放張力以上の値に設定することが望ましくあり得る。例えば、縫合糸ループは、約6ポンド
(約26.7ニュートン)(例えば、約5ポンド
(約22.2ニュートン)〜約6ポンド
(約26.7ニュートン)等)以下の張力でスネアループアセンブリから解放するように構成され得る。これらの変形例のうちのいくつかでは、引張装置は、約6ポンド
(約26.7ニュートン)の第1の所定の張力または約6ポンド
(約26.7ニュートン)を上回る第1の所定の張力を与えるように構成され得、第1の所定の張力が縫合糸に与えられると、縫合糸ループを解放させ得る。
【0139】
縫合糸ループが、スネアループアセンブリから解放されると、スネアループアセンブリの残りの構成要素(例えば、スネアおよび/または保持部材)は、随意に、直前に記載されたように、再開放され(3408)、縫合糸ループは、左心耳の周囲で締め付けられ得る。いくつかの変形例では、引張装置は、第2の所定の張力を縫合糸ループに提供し(3410)、縫合糸ループを締め付け得る。縫合糸ループへの第2の所定の張力の付与は、左心耳の閉鎖を改善するのに役立ち得、これは、血液または他の物質(例えば、血栓)が、左心耳の小孔を通過可能となる可能性を低減させ得る。具体的には、いくつかの例では、縫合糸ループを締め付け、左心耳の周囲を閉鎖する場合、縫合糸ループのある直径(または、直径の範囲)を達成することが望ましくあり得る。加えて、または代替として、縫合糸ループが、捕捉された組織にある締め付け力(例えば、少なくとも約4ポンド
(約17.8ニュートン)、少なくとも約5ポンド
(約22.2ニュートン)、約3ポンド
(約13.3ニュートン)〜約6ポンド
(約26.7ニュートン)等)を提供するように、縫合糸ループを締め付けることが望ましくあり得る。第2の所定の張力は、縫合糸への第2の所定の張力(例えば、約10ポンド
(約44.5ニュートン)、少なくとも約10ポンド
(約44.5ニュートン)、約9ポンド
(約40.0ニュートン)、約11ポンド
(約48.9ニュートン)等)の付与が、縫合糸ループの所望の直径を達成し、および/または捕捉された組織に所望の締め付け力を提供し得るように構成され得る。これは、順に、左心耳が十分に閉鎖される可能性を増加させ得る。加えて、複数の手技にわたる所定の張力の反復付与は、左心耳の予測可能かつ再現性のある閉鎖を可能にし得る。引張装置はまた、第2の所定の張力を超える、または望ましくない張力レベルを超える、ユーザの能力を制限するように構成され得る。
【0140】
閉鎖装置は、随意に、捕捉された組織を再位置付けするために、または別様に少しでも縫合糸ループ内に落ち着かせるために、特定時間の間(例えば、約30秒を上回る、約1分を上回る、約2分を上回る、約4分を上回る等)、定位置に残され得る(3412)。縫合糸ループは、次いで、再度締め付けられ得る(3414)。いくつかの変形例では、引張装置は、第3の所定の張力を縫合糸ループに与え得る。いくつかの変形例では、第3の所定の張力は、第2の所定の張力とほぼ等しくてもよいことを理解されたい。他の変形例では、第3の所定の張力は、第2の所定の張力を上回り得る。さらに他の変形例では、第3の所定の張力は、第2の所定の張力未満であり得る。随意に、所定時間の間、閉鎖装置を定位置に残し、次いで、縫合糸ループを再度締め付けるステップは、必要に応じて、1回以上、反復され得る。
【0141】
引張装置は、第1の所定の張力(縫合糸ループをスネアループアセンブリから解放するため)、第2の所定の張力(縫合糸ループを締め付けるため)、および第3の所定の張力(縫合糸ループを再度締め付けるため)を与えられるように前述されたが、引張装置は、前述のステップのいくつかの間のみ、使用され得ることを理解されたい。加えて、いくつかの変形例では、同一の引張装置は、複数の異なる所定の張力を縫合糸ループに提供するために使用される(例えば、張力装置は、第1の所定の張力を第1の時点で提供するために使用され得、次いで、第2の所定の張力を第2の時点で提供するために使用され得る)。他の変形例では、異なる引張装置が、異なる所定の張力を提供するために使用され得る(例えば、第1の引張装置は、第1の所定の張力(例えば、約6ポンド
(約26.7ニュートン))を提供するために使用され得る)一方、第2の引張装置は、第2の所定の張力(例えば、約10ポンド
(約44.5ニュートン))を提供するために使用され得る。
【0142】
前述の引張装置のいずれも、縫合糸ループの締め付けの間、第1および/または第2(および/または適用可能である場合、第3)の所定の張力を縫合糸ループに与えるために使用され得ることを理解されたい。例えば、いくつかの変形例では、力ゲージを備えている引張装置(例えば、
図31Aに関して前述の引張装置(3100))は、1つ以上の所定の張力が、縫合糸ループに与えられることを確実にするために使用され得る。これらの変形例では、ユーザは、縫合糸取付機構(以下により詳細に説明される)を使用して、引張装置を縫合糸に取り付け得、引張装置を使用して、張力を縫合糸に与え得る。例えば、縫合糸ループをスネアループアセンブリから解放するために、ユーザは、引張装置の力インジケータが第1の所定の張力が与えられたことを示すまで、増加張力を与え得る。加えて、または代替として、縫合糸ループを締め付けるとき(または、再度締め付けるステップ)、ユーザは、力インジケータが第2(または、第3)の所定の張力が与えられたことを示すまで、増加張力を与え得る。
【0143】
他の例では、
図32A−32Cに関連して前述の引張装置(3200)の変形例もまた、1つ以上の所定の張力値を縫合糸ループに与えるために使用され得る。例えば、引張装置(3200)は、第1の構成(
図32Aに示されるように)に設置されると、第1の所定の張力を与え、第2の構成(
図32Bに示されるように)に設置されると、第2の所定の張力を与えるように構成され得る。縫合糸ループをスネアループアセンブリから解放するために、引張装置(3200)は、縫合糸に取り付けられ、第1の構成に設置され得、回転ノブ(3202)は、第1の所定の張力に到達し、第1のクラッチプレート(3204)が、糸巻部材(3208)に対してスリップし始めるまで、回転され得る。同様に、縫合糸ループを締め付ける(または、再度締め付ける)ために、引張装置(3200)は、第2の構成に設置され得、および回転ノブ(3202)は、再び、第2の所定の張力に到達し、第1のクラッチ(3204)および第2のクラッチ(3206)のクラッチプレート(3218)が、糸巻部材(3208)に対してスリップし始めるまで、回転され得る。加えて、これらの変形例では、引張装置(3200)は、引張装置によって与えられる張力(例えば、クラッチプレートのスリップによる)を制限し得、これは、縫合糸ループの尚早な締め付けおよび/または過剰な締め付けを防止するのに役立ち得る。
【0144】
他の変形例では、
図33A−33Gに関連して前述の引張装置(3300)の変形例もまた、1つ以上の所定の張力値を縫合糸ループに与えるために使用され得る。これらの変形例のうちのいくつかでは、引張装置(3300)は、第1の構成(
図33A−33Dに関連して前述のように)にあるとき、第1の所定の張力を与えるように構成され得、第2の構成(
図33E−33Gに関連して前述のように)にあるとき、第2の所定の張力を与えるように構成され得る。故に、縫合糸ループをスネアループアセンブリから解放するために、引張装置(3300)は、縫合糸に取り付けられ、第1の構成に設置され得、引張装置(3300)は、縫合糸に与えられる張力が、第1の所定の張力に到達し、第1の延長部材(3308)が、筐体(3302)から離れるようにスライドし始めるまで、閉鎖装置(図示せず)から引き離され得る。同様に、縫合糸ループを締め付ける(または、再度締め付ける)ために、引張装置(3300)は、第2の構成(上述により詳細に説明されるように)に設置され得、引張装置(3300)は、縫合糸に与えられる張力が、第2の所定の張力に到達し、第1の延長部材(3308)および第2の延長部材(3310)が、閉鎖装置から引き離され始めるまで、閉鎖装置(図示せず)から引き離され得る。加えて、これらの変形例では、引張装置(3300)は、引張装置によって与えられる張力(例えば、移動の間、一定力バネによって与えられる設定力による)を制限し得、これは、縫合糸ループの尚早な締め付けおよび/または過剰な締め付けを防止するのに役立ち得る。
【0145】
さらに他の例では、
図35A−35Dに関連して前述の引張機構(3502)もまた、1つ以上の所定の張力値を縫合糸ループに与えるために使用され得る。縫合糸ループをスネアループアセンブリから解放するために、回転ノブ(3512)は、回転ノブ(3512)が、インジケータ本体(3516)に対して回転し始めるまで、回転され得る。縫合糸ループを締め付ける(または、再度締め付ける)ために、回転ノブ(3512)は、回転ノブ(3512)とインジケータ本体(3516)との間の相対的位置付けが、第2(または、第3)の所定の張力に到達したことを示すまで、さらに回転され得る。
【0146】
ガイド部材または位置決め要素の一部または全部が、方法が行われている間の適当な時点で左心耳から除去され得ることを理解されたい。例えば、いくつかの変形例において、これらの構造の一部または全部は、スネアループアセンブリを閉じてからスネアループアセンブリから縫合糸ループを解放する前に、左心耳から取り除かれ得る。別の変形例において、これらの構造の一部または全部は、スネアループアセンブリから縫合糸ループを解放した後に取り除かれ得る。縫合糸ループは、これらの要素の一部または全部が取り除かれた後にさらに締められ得る。さらに別の変形例においては、1つ以上の拡張可能部材が分離され得、左心耳に残り得る。これらの変形例において、拡張した部材は左心耳から血液を変位させ得、さらなる血液が左心耳に入るのを防ぐ働きをする。拡張可能部材がバルーンまたは膨張可能構造を備えている場合、バルーンは、何らかの適当な物質で、例えば、生理食塩水や1つ以上の親水性ポリマー(例えば、メタクリル酸ヒドロキシエチル)で、満たされ得る。
【0147】
さらに別の変形例において、左心耳内に設置されるガイド部材または他の要素のいずれか1つは、除去に先立ち、閉じられた左心耳へ1つ以上の物質を放出するように構成され得る。この物質は閉じられた左心耳を止血または塞栓する働きをし得、閉じられた左心耳での血液の出入りを防ぎ得る。好適な物質の例は、ゼラチン(例えばゲルフォーム)、液体塞栓剤(例えば、n−ブチル−2−シアノアクリレート、エチドル)、ゼラチンミクロスフェア(例えば、ポリビニールアルコールアクリルミクロスフェア)、または血栓性物質(例えば、プラチナ、ステンレス鋼、ダクロンウール、これらの組み合わせ等)を含み、ただしこれらに限定されない。
【0148】
いくつかの変形例においては、左心耳の周囲で縫合糸ループが締められた後に縫合糸の結び目を定位置に係止することが望まれ得る。いくつかの変形例において、縫合糸の結び目は、先に詳述した1つ以上の単方向係止構造を用いて係止され得る。別の変形例において、結び目は、1つ以上のバイオグルーまたは他の生体適合性接着剤(例えば、シアノアクリレート)により定位置に係止され得る。さらに別の変形例においては、結び目を定位置で溶かすためエネルギー(例えば、RFエネルギー、熱エネルギー、光エネルギー等)が使用され得る。さらに別の変形例において、縫合糸の結び目の1つ以上の部分は、1つ以上の刺激を受けて拡張するように構成され得る。例えば、いくつかの変形例において、縫合糸はコラーゲンフィラメントを備え得、このコラーゲンフィラメントは縫合糸が切断されると水分に曝され得る。水分に曝されたコラーゲンは拡張し、縫合糸の結び目を定位置に係止し得る。
【0149】
縫合糸ループが適切に配置されると、縫合糸は、その長さ(左心耳にある結び目のすぐ近くから皮膚表面の近位または遠位まで)に沿った適当な場所で適当な方法により切断され得る。場合によっては、結び目のところで縫合糸を切断することが望まれ得る(例えば、縫合糸にかかる張力を完全に解放することが望まれる場合)。縫合糸は何らかの適当な方法により、例えば、機械的に切ることにより、あるいはエネルギーの付与により、切断され得る。例えば、光エネルギー、熱エネルギー、RFエネルギー、電気エネルギー、磁気エネルギー、電磁エネルギー、運動エネルギー、化学エネルギー、これらの組み合わせの付与により、縫合糸は切断され得る。
【0150】
前述の発明は、明確性および理解の目的のために、例証および実施例として、ある程度詳細に説明されたが、ある変更および修正が、実践され得、添付の請求項の範囲内にあることが意図されることは明白であろう。加えて、本明細書に説明される閉鎖装置は、前述の装置構成要素および特徴の任意の組み合わせを備え得ることを理解されたい。