(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
【0016】
図1は、本発明の一実施の形態に係るナビゲーション装置100の構成の例を示すブロック図である。ナビゲーション装置100は、例えば、モバイルタイプのパーソナルコンピュータ、PND(Portable Navigation Device)や専用デバイスなどの情報処理装置によって構成されるものである。本例においては、
図1に示すように、ナビゲーション装置100は、制御部10と、記憶部20と、メモリ30と、出力部40と、センサ部50と、通信部60と、入力部70とを含む。以下、ナビゲーション装置100が移動体である車両に搭載されている場合について説明する。
【0017】
なお、図示しないが、ナビゲーション装置100は、CPU(中央処理装置)、プログラム記憶部、OS(オペレーティング・システム)等を有する。
【0018】
制御部10は、例えばCPU(中央処理装置)により構成され、記憶部20に記憶されたコンピュータプログラム(ナビゲーション装置100の動作を制御するためのコンピュータプログラムであり、ナビゲーションプログラムを含む。)に従い、ナビゲーション装置100を構成する各要素を統括制御し、経路探索機能、経路誘導機能、サービス情報(インターチェンジやコンビニエンスストア、ラーメン店、ホテル・旅館といった店舗情報や、有名な施設情報、行楽地情報といったPOI(Point Of Interest)情報)を検索する情報検索機能を含む各種の処理を実行するための各種の機能を有する。なお、これらの各種の機能は、一般のナビゲーション装置が備える公知の技術によって実現される。制御部10の構成については、後で詳しく説明する(
図2参照)。
【0019】
記憶部20は、ROMやRAMなどで構成され、ナビゲーション装置100が使用する各種コンピュータプログラムや、地図情報などナビゲーション装置として必要な各種情報を記憶する記憶媒体である。記憶部20の構成については、後で詳しく説明する(
図2参照)。
【0020】
メモリ30は、制御部10が処理する各種情報を一時的に保持する記憶媒体であり、RAMなどの半導体記憶装置により構成される。
【0021】
出力部40は、経路誘導に関する情報を出力する装置であり、例えば画像情報を表示する画像表示装置(ディスプレイ装置、モニタ)と、音声情報を音声出力する音声出力装置(スピーカ装置)とを含む。画像表示装置は、道路地図情報と車両の現在位置情報とを表示画面上に表示するとともに、目的地までの推奨移動経路を表示画面上に併せて表示することで、視覚によって道順などを報知する。
【0022】
センサ部50は、ナビゲーション装置100の現在位置(すなわち、ユーザの現在位置)を測位する機能を備えており、例えば、GPS衛星から送られてくるGPS信号を受信し、このGPS信号に基づいて位置を測定するGPSセンサや、初期位置から移動量(距離)を計測する速度センサ、進行(移動)方位を計測するジャイロセンサ等からなる。
【0023】
GPSセンサは、いわゆるGPS受信機と称されるものであり、GPS衛星から放射されるGPS信号を受信してGPS衛星とGPS受信機自身との距離(疑似距離)を測定し、複数の衛星からのGPS信号を同時に受信することによりGPS受信機自身の現在位置(GPS測位解)を算出する。
【0024】
また、センサ部50は、GPS信号を受信するGPS受信機(アンテナ)の他、受信したGPS信号のデコード等の処理を行い、制御部10に通知する機能を有する。
【0025】
通信部60は、インターネットなどの通信ネットワークに無線あるいは有線によって接続し、通信ネットワークに接続された管理サーバなどの外部の装置と情報の送受信を行うための機能を有する。
【0026】
入力部70は、制御部10に対する各種指示をユーザから受け付ける機能を備える。本例では、入力部70は、例えば、出力部40の表示画面上に表示される操作ボタンなどによって構成される。
【0027】
次に制御部10と記憶部20の詳細な説明を行う。まず制御部10について説明を行う。
図2は、本例における制御部10と記憶部20の構成の例を説明するための説明図である。
図2に示すように、制御部10は、経路探索部11と、自車位置特定部12と、経路誘導部13と、位置関係特定部14を含む。
【0028】
経路探索部11は、出発位置(例えば、車両の現在位置やユーザにより入力された位置)から目的地(例えば、ユーザにより入力された住所が示す位置)までの推奨移動経路を導出する経路探索処理を行う。経路探索処理では、例えば、入力部70を介して出発地(または、現在位置)と目的地とを示す情報の入力を受け付けて、受け付けた情報に基づいて、道路情報を参照して出発地から目的地までの推奨移動経路を導出するとともに、導出した推奨移動経路を含む道路地図からなる移動経路周辺地図を生成する処理を行う。なお、経路探索処理については公知の技術を用いるので、ここでの詳細な説明は省略する。また、経路探索処理に必要な情報、例えば現在位置の特定や移動経路周辺地図を生成するためなどに用いられる地図情報は、予め記憶部20に記憶されている構成としてもよいし、通信部60により外部の管理サーバなどから取得する構成としてもよい。
【0029】
また、本例における経路探索部11は、入力された立寄りスポットを経由して目的地まで到着する経路を探索する処理(第1経路探索手段に対応)や、立寄りスポットを経由することなく目的地まで到着する経路を探索する処理(第2経路探索手段に対応)などを実行する。
【0030】
自車位置特定部12は、車両の現在位置情報を特定する処理を行う。ここで、現在位置は、例えば緯度と経度により示される。自車位置特定部12は、例えば、センサ部50から通知される情報に基づいて現在位置を示す現在位置情報を特定する。
【0031】
経路誘導部13は、経路探索部11により探索された推奨移動経路を用いた一般的な経路誘導(ユーザの現在位置に応じた推奨移動経路を含む地図の表示や、音声案内など)を行うための処理を行う機能を有する。
【0032】
位置関係特定部14は、出発地(本例では現在位置)と、目的地との位置関係を特定するための処理を行う機能を有する。具体的には、位置関係特定部14は、出発地および目的地の間の2点間距離や、出発地および目的地の間の2点間方向などを特定する。
【0033】
次に記憶部20の構成について説明を行う。
図2に示すように、記憶部20は、POI情報記憶部21と、エリア情報記憶部22と、道路地図情報記憶部23と、距離パラメータ情報記憶部24と、除外情報記憶部25とを含む。
【0034】
POI情報記憶部21は、案内対象物を示すPOI情報を記憶する記憶媒体である。特に本例のPOI情報記憶部21は、経由地や立寄りスポットなどとして利用されるPOI情報を格納する。
【0035】
図3は、POI情報の格納例を示す説明図である。
図3に示すように、POI情報は、POIを一意に特定するためのPOI‐IDと、POIの名称と、住所と、緯度経度と、POIが属するエリアと、経由地属性とを含む。経由地属性は、経由地スポットになり得るのか否かを示す情報である。本例では、「経由地属性」が「1」で定義されるPOI情報は、経由地になることができることを示すように構成されている。また、POI情報は、立寄りスポットとして抽出されるための各種キーワードや属性を含む。
【0036】
エリア情報記憶部22は、エリア情報を記憶する記憶媒体である。ここで「エリア情報」は、地図上の所定範囲を1のエリアとして区切った情報である。またエリア情報は、経由地スポットを含むエリアである。経由地スポットとしては、インターチェンジ、および鉄道の駅を含む。なお、エリア情報は、車での移動用のエリア情報、徒歩での移動用のエリア情報に分けて記憶されていてもよい。
【0037】
道路地図情報記憶部23は、一定の緯度幅と緯度幅で区切られた矩形状の範囲(以下、「メッシュ」という。)に分割して地図情報を記憶する記憶媒体である。この地図情報は、道路地図情報記憶部21に記憶されるほか、例えばSDメモリカードと呼ばれるリムーバルメディアとしての補助記憶装置や、CD−ROMやDVD−ROM等に保存することができる。また、インターネット等の通信ネットワークを介して地図情報をダウンロードするようにしてもよい。また、道路地図情報記憶部21は、交通規制や道路の構成などを示す道路情報として、道路をノードとリンクで表して管理し、各ノードとリンクに関して経路構成ノード情報と経路構成リンク情報とを記憶する記憶媒体である。すなわち、経路探索部11は、経路探索処理において必要な情報を道路地図情報記憶部21から取得することとなる。以下、適宜地図情報と道路情報とを対応付けした情報を「道路地図情報」と呼ぶ。
【0038】
距離パラメータ情報記憶部24は、検索対象とするエリアを特定するための距離パラメータ情報を記憶する記憶媒体である。
【0039】
図4は、距離パラメータ情報の格納例を示す説明図である。
図4に示すように、距離パラメータ情報は、出発地および目的地の間の2点間距離と、距離パラメータとが対応付けされている。
【0040】
ここで、「距離パラメータ」は、目的地を基準とする距離を示す情報である。
図4に示すように、距離パラメータは、2点間距離が長くなるにつれて長くなるように構成される。また、
図4に示すように、距離パラメータは、一定であるデータ(つまり、パラメータの集合が円形を形成するデータ)、および一定ではないデータ(つまり、パラメータの集合が楕円形などを形成するデータ)を含む。本例では、「目的地からの距離が一定であるデータ」を「距離パラメータ1」とし、「目的地からの距離が一定ではないデータ」を「距離パラメータ2」として、何れか一方が選択可能に定義される。なお、距離パラメータは、何れか一方を含むように構成されていてもよい。
【0041】
除外情報記憶部25は、検索対象とするエリアを絞り込むための除外情報を記憶する記憶媒体である。
【0042】
図5は、除外情報の格納例を示す説明図である。除外情報は、出発地点から近くに存在するエリアを検索対象エリアから除外するための情報である。具体的に除外情報は、
図5に示すように、出発地および目的地の間の2点間距離と、当該距離に対応付けされた除外範囲とを含む。
【0043】
ここで、「除外範囲」は、出発地を基準とする距離を示す情報である。具体的には、「出発地から半径3km」とするような距離情報として除外範囲が定義される。そして、除外範囲は、2点間距離が長くなるにつれて除外範囲を大きくするように構成される。なお、除外範囲は、出発地を基準とする一定距離には限られず、所定方向(例えば、目的地への方向)の距離が長くなるように定義されている情報であってもよい。
【0044】
次に、本例におけるナビゲーション装置100の動作について図を参照して説明する。なお、本発明に特に係わらない処理については、その詳細な説明を省略している場合がある。
【0045】
図6は、ナビゲーション装置100が実行する推奨移動経路設定処理の例を示すフローチャートである。推奨移動経路設定処理では、ユーザXの操作に基づいて目的地が設定され、立寄りスポットを抽出するための経路周辺検索が行われる。また、本例では、車で移動するユーザXを案内する場合であって、ユーザXの位置を出発地S、目的地をスポットD、立寄りスポットをスポットMとし、
図3〜5に示す各種情報を用いて処理が実行される場合を例にして説明を行う。
【0046】
なお、ナビゲーション装置100は、予め、ユーザXの移動態様が車であるか鉄道であるかについての入力をユーザXから受け付けるように構成されていてもよい。
【0047】
推奨移動経路設定処理において、先ず、ナビゲーション装置100は、ユーザXの現在位置を特定する(ステップS101)。本例では、自車位置特定手段12が、ユーザXが乗車する車の位置を出発地Sとして特定する。
【0048】
現在位置が特定されると、ナビゲーション装置100は、ユーザXから目的地の入力を受け付けて目的地を設定する(ステップS102)。本例では、目的地としてスポットDが設定される。
【0049】
目的地が設定されると、ナビゲーション装置100は、出発地と目的地との位置関係を特定する(ステップS103)。具体的には、位置関係特定部14が、出発地および目的地の間の2点間距離や、出発地および目的地の間の2点間方向(方角)を特定する。なお、ここでいう「出発地および目的地の間の2点間距離」は、「2点間を直線で結んだ距離」を示すが、このような構成に限られず、例えば、「出発地および目的地の2点に基づく経路探索処理によって導かれた経路を移動したときの総移動距離」を示すように構成されていてもよい。
【0050】
出発地と目的地との位置関係が特定されると、ナビゲーション装置100は、距離パラメータを特定する(ステップS104)。具体的には、ナビゲーション装置100が、距離パラメータ情報を参照して、算出された2点間距離に対応する距離パラメータを特定する。なお、本例では、特定される距離パラメータは、距離パラメータ1および距離パラメータ2のうち予め設定された一方が特定される。
【0051】
距離パラメータが特定されると、ナビゲーション装置100は、距離パラメータに応じたエリアを特定するエリア特定処理を実行する(ステップS200)。
【0052】
図7は、ナビゲーション装置100が実行する検索対象エリア特定処理の例を示すフローチャートである。検索対象エリア特定処理では立寄りエリアを抽出するための検索対象エリアを特定するための処理が実行される。
【0053】
検索対象エリア特定処理において、先ず、ナビゲーション装置100は、第1エリア特定処理を実行して第1エリアを特定する(ステップS201)。具体的には、ナビゲーション装置100は、入力された目的地、特定された距離パラメータ、2点間方向、およびエリア情報に基づいて、目的地から所定距離離れた位置に存在する第1エリアを特定する。より具体的に言えば、ナビゲーション装置100は、目的地を基準とし、かつ2点間方向に基づいて方向が合わせられた距離パラメータで示される位置に属する第1エリアを特定する。
【0054】
図8は、目的地から所定距離離れた位置に存在するエリアの例を示す説明図である。
図8に示すように、目的地Dを基準とし、かつ2点間方向に基づいて方向が合わせられた距離パラメータで示される位置Pに属するエリアE1およびE2が特定される。
【0055】
なお、本例のナビゲーション装置100は、第1エリアを特定する際に出発地と目的地との方位関係を参照する構成としている。すなわち、本例のナビゲーション装置100は、2点間方向を含めることにより距離パラメータで示される位置の方向を合わせて第1エリアを特定する構成としている。しかしながら、ナビゲーション装置100は、距離パラメータが目的地を中心とする円を形成する場合には2点間方向を含めずに、入力された目的地、特定された距離パラメータ、およびエリア情報に基づいて、目的地から所定距離離れた位置に存在する第1エリアを特定する構成とされていてもよい。
【0056】
第1エリアが特定されると、ナビゲーション装置100は、検索対象エリアとして第1エリアの他に、他のエリアを含めるか否かを判定する(ステップS202)。本例における他のエリアを含めるか否かの判定は、他のエリアを含めるか否かについての入力をユーザから受けつけることで行われる。なお、予め設定された情報に基づいて他のエリアを含めるか否かの判定が行われる構成としてもよい。
【0057】
他のエリアを含めると判定した(ステップS202のY)場合には、ナビゲーション装置100は、第2経路探索を実行する(ステップS203)。具体的には、ナビゲーション装置は、目的地と出発地とに基づいて、立寄りスポットを経由しない場合の推奨移動経路を探索する。
【0058】
第2経路が探索されると、ナビゲーション装置100は、POI情報を参照して、第2経路上の経由地属性を有するPOIを特定する(ステップS204)。なお、具体的には、ナビゲーション装置100は、第2経路上のインターチェンジを特定する。本例では、車での移動を例として説明しているため、経由地としてインターチェンジを特定する構成としているが、鉄道で移動する場合には、経由地としての「駅」を特定するように構成される。
【0059】
インターチェンジが特定されると、ナビゲーション装置100は、エリア情報を参照して、特定されたインターチェンジが属するエリアを第2エリアとして特定する(ステップS205)。
【0060】
図9は、第2エリアの例を示す説明図である。
図9に示すように、第2経路R2上に存在するインターチェンジICが属するエリアE3が第2エリアとして特定される。
【0061】
ステップS202にて他のエリアを含めないと判定された場合(ステップS202のN)、または第2エリアが特定された場合には、ナビゲーション装置100は、除外範囲を特定する(ステップS206)。本例では、ナビゲーション装置100は、除外情報を参照して、出発地および目的地の2点間距離に対応する除外範囲を特定する。
【0062】
除外範囲が特定されると、ナビゲーション装置100は、第1エリアおよび第2エリアから除外範囲に含まれるエリアを除外する(ステップS207)。具体的には、ナビゲーション装置100は、ステップS201およびステップS205にて特定されたエリアが除外範囲に含まれるか否かを判定し、除外範囲に含まれるエリアを検索対象エリアから除外する。
【0063】
除外範囲に含まれるエリアが除外されると、ナビゲーション装置100は、推奨移動経路設定処理に戻り、エリア特定処理にて特定された検索対象エリア内の立寄りスポットを抽出する(ステップS105)。本例では、エリア特定処理に特定された検索対象エリアと、POI情報を参照して、検索対象エリア内の立寄りスポットが抽出される。
【0064】
図10は、抽出された立寄りスポットの例を示す説明図である。
図10に示すように、エリアE1、E2、およびE3に含まれる立寄りスポットM1、M2、M3、およびM4が抽出される。
【0065】
立寄りスポットが抽出されると、ナビゲーション装置100は、抽出した立寄りスポットをユーザXに提示する(ステップS106)。すなわち、ナビゲーション装置100は、表示装置に抽出した立寄りスポットを選択可能に表示する。
【0066】
図11は、ユーザXに提示される表示画面の例を示す説明図である。
図11に示すように、表示画面1000は、現在位置、目的地、通常の経路探索(第2経路探索)により探索された経路、立寄りスポットM1〜M4、および立寄りスポットを選択するためのアイコンを含む。本例では、図示しないが、立寄りスポットそれぞれの詳細な説明が表示されるように、表示画面1000が構成されていてもよい。
【0067】
そして、ナビゲーション装置100は、立寄りスポットの選択をユーザXから受け付ける(ステップS107)。ここで、ユーザXから立寄りスポットの選択がなくキャンセル操作が受け付けたれた場合には、ナビゲーション装置100は、現在位置と目的地とに基づいた通常の経路探索(第2経路探索)により探索された経路を推奨経路として表示する。
【0068】
立寄りスポットの選択が受け付けられると、ナビゲーション装置100は、経路探索(第1経路探索)を行う(ステップS108)。すなわち、ナビゲーション装置100は、現在位置を出発し、選択された立寄りスポットを経由し、目的地に到着する経路を探索する。
【0069】
第1経路探索により経路が探索されると、ナビゲーション装置100は、第1経路探索により探索された経路を推奨移動経路として設定する(ステップS109)。
【0070】
図12は、推奨移動経路を表示する表示画面の例を示す説明図である。
図12に示すように、表示画面1000には、ユーザが立寄りスポットM3とM4とを選択したときの推奨移動経路Rが表示される。すなわち、表示画面1000には、現在位置を出発し、立寄りスポットM3およびM4を経由し、目的地に到着する経路が表示される。
【0071】
以上に説明したように、本実施の形態に係るナビゲーション装置100は、POI情報を記憶するPOI情報記憶部と、地図上の所定範囲を1のエリアとして区切ったエリア情報を記憶するエリア情報記憶部と、出発地と目的地との間の2点間距離と距離パラメータとが対応付けされた距離パラメータ情報を記憶する距離パラメータ情報記憶部とを備え、目的地の入力を受け付け、出発地および目的地の間の2点間距離を含む位置関係を特定し、特定した位置関係に基づいて立寄りスポットを抽出し、抽出した立寄りスポットに対する選択を受け付け、受け付けた立寄りスポットを経由する目的地までの経路を探索して特定し、特定した経路を推奨移動経路として設定し、さらに、距離パラメータ情報を参照して、算出した2点間距離に対応する距離パラメータを特定し、目的地と、特定した距離パラメータと、エリア情報とに基づいて、目的地から所定距離離れた位置に存在するエリア(第1エリア)を特定し、特定したエリアを検索対象エリアとすることで、POI情報を参照して当該検索対象エリア内に存在する立寄りスポットを抽出する構成としている。このような構成によれば、ユーザの操作負担を増やすことなく検索対象を多様化することで、効果的にユーザにスポットを推奨することができるようになる。
【0072】
特に、上述した実施の形態で説明したように、ナビゲーション装置100は、距離パラメータ情報を参照して、算出した2点間距離に対応する距離パラメータを特定し、目的地と、特定した距離パラメータと、エリア情報とに基づいて、目的地から所定距離離れた位置に存在するエリアを特定し、特定したエリアを検索対象エリアとすることで、POI情報を参照して当該検索対象エリア内に存在する立寄りスポットを抽出するように構成される。このような構成によれば、処理負荷を増大させずにスポットの抽出範囲を広げることができるとともに、ユーザの操作負担を増やすことなく検索対象を多様化することで効果的にユーザにスポットを推奨することができるようになる。
【0073】
また、上述した実施の形態で説明したように、距離パラメータが目的地を基準とする距離を示す情報であり、ナビゲーション装置100が目的地から所定の距離離れた範囲を検索範囲として決定する構成としているため、従来では探索することができない範囲まで検索範囲を広げることができるようになる。
【0074】
また、上述した実施の形態で説明したように、ナビゲーション装置100は、出発地から目的地までの経路探索を行い、探索された経路上に存在する経由地を特定し、特定された経由地が属するエリア(第2エリア)を特定し、特定されたエリア(第1エリアおよび第2エリア)を検索対象エリアとすることで立寄りスポットを抽出する構成としている。このような構成によれば、ユーザの操作負担を増やすことなく検索対象を多様化することで効果的にユーザにスポットを推奨することができるようになる。
【0075】
また、上述した実施の形態で説明したように、ナビゲーション装置が、出発地および目的地の間の2点間距離と、当該距離に対応付けされた除外範囲をと含む除外情報を記憶する除外情報記憶部を備え、算出した2点間距離に基づいて除外範囲を特定し、特定したエリアから除外範囲に含まれるエリアを除外したエリアを検索対象エリアとすることで立寄りスポットを抽出する構成としている。このような構成によれば、提示する情報の有用化を実現することができるようになる。
【0076】
なお、上述した実施の形態では特に言及していないが、「距離パラメータ」が目的地を基準とする距離を示し当該距離が一定ではない情報であり、ナビゲーション装置100が出発地へ向かう方向の距離が他に比して長く形成される範囲を検索範囲として決定するように構成されていてもよい。このような構成によれば、処理負荷を増やすことなく効果的な絞り込みを行うことができるようになる。
【0077】
また、上述した実施の形態におけるナビゲーション装置100は、自己が備える記憶装置に記憶されている各種制御プログラムに従って、上述した各種の処理を実行する。
【0078】
なお、上述した実施の形態に対応する形態として、ナビゲーション装置100と通信ネットワークを介して接続する管理サーバが上述した処理の一部を実行するナビゲーションシステムとすることができる。すなわち、ナビゲーション装置100が、主に、情報を表示する処理やユーザの入力を受け付ける処理などを実行し、外部サーバが、主に、経路探索や、スポット抽出を行う処理を実行するように構成されていてもよい。