(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。
【0013】
実施の形態1.
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機の全体の構成について説明する。
図1はパチンコ遊技機を正面からみた正面図である。なお、以下の実施の形態では、パチンコ遊技機を例に説明を行うが、本発明による遊技機はパチンコ遊技機に限られず、スロット機などの他の遊技機に適用することもできる。
【0014】
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構造体である。
【0015】
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4と遊技球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、打球操作ハンドル5の上方には、遊技中に遊技者が操作するための操作ボタン120が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
【0016】
遊技領域7の中央付近には、所定の始動条件の成立(例えば、打球が始動入賞口14に入賞したこと)にもとづいて各々を識別可能な複数種類の演出用の飾り図柄を可変表示し表示結果を導出表示する可変表示装置9が配置されている。この実施の形態では、可変表示装置9は液晶表示装置(LCD)により構成され、左・中・右の3つの表示領域(飾り図柄表示エリア)に飾り図柄が表示制御されるように構成されている。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄の変動表示を開始してから所定の変動時間が経過したときに図柄を停止表示させることである(いわゆる再変動の前の仮停止を除く。)。
【0017】
この実施の形態では、可変表示装置9の3つの表示領域に表示される飾り図柄として、「0」〜「9」の数字の図柄を用いている。飾り図柄の可変表示(変動)中、「0」〜「9」の飾り図柄が番号順に表示される。
【0018】
可変表示装置9の上部には、識別情報としての特別図柄を可変表示する特別図柄表示器(特別図柄表示装置)8が設けられている。この実施の形態では、特別図柄表示器8は、例えば「0」〜「99」の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。なお、特別図柄表示器8は、より簡易化した「0」〜「9」などの数字を可変表示するように構成されていてもよい。
【0019】
可変表示装置9は、特別図柄表示器8による特別図柄の可変表示期間中に、装飾用(演出用)の図柄としての飾り図柄の可変表示を行う。飾り図柄の可変表示を行う可変表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示器8は、遊技制御基板に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータによって制御される。
【0020】
可変表示装置9の下部には、始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち保留記憶(始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)数を表示する4つの表示器からなる特別図柄保留記憶表示器18が設けられている。有効始動入賞がある毎に、1つの表示器の表示色を変化させる。そして、特別図柄表示器8の可変表示が開始される毎に、1つの表示器の表示色をもとに戻す。この例では、特別図柄表示器8と特別図柄保留記憶表示器18とが別個に設けられているので、可変表示中も保留記憶数が表示された状態にすることができる。なお、可変表示装置9の表示領域内に、保留記憶数を表示する4つの表示領域からなる特別図柄保留記憶表示領域を設けるようにしてもよい。また、この実施の形態では、保留記憶数の上限値を4とするが、上限値をより大きい値にしてもよい。さらに、上限値を、遊技状態に応じて変更可能であるようにしてもよい。
【0021】
可変表示装置9の下方には、遊技球が入賞可能な始動入賞口14が設けられている。始動入賞口14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ14aによって検出される。また、始動入賞口14には開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられている。可変入賞球装置15は、ソレノイド16(
図1では図示せず)によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が始動入賞口14に入賞し易くなり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。
【0022】
始動入賞口14の下方には、特別図柄表示器8に特定表示結果(大当り図柄:例えば「−−」以外の「00」〜「99」の図柄)が導出表示された場合に生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開状態とされる特別可変入賞装置が設けられている。なお、確変大当りのときと通常大当りのときとで、特別図柄表示器8に異なる図柄を表示させるようにしてもよい。例えば、確変大当りのときには特別図柄表示器8に「40」〜「79」の図柄を表示させるようにし、通常大当りのときには特別図柄表示器8に「00」〜「39」の図柄を表示させるようにしてもよい。また、確変大当りのときと通常大当りのときとで、特別図柄表示器8に同じ図柄を表示させるようにしてもよい。例えば、確変大当りまたは通常大当りのいずれの場合であっても、特別図柄表示器8に「00」〜「79」の図柄を表示させるようにしてもよい。特別可変入賞装置は、開閉板20を備え、大入賞口を形成する。大入賞口に入った遊技球はカウントスイッチ23で検出される。また、いわゆる突然確変大当りのときと小当りのときとで特別図柄表示器8に同じ図柄(例えば、「80」〜「99」)を表示させるようにしてもよく、異なる図柄を表示させるようにしてもよい。
【0023】
可変表示装置9の真上には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
【0024】
ゲート32に遊技球が入賞しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に左側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
【0025】
遊技盤6には、複数の入賞口29,30,33,39が設けられ、遊技球の入賞口29,30,33,39への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aによって検出される。各入賞口29,30,33,39は、遊技球を受け入れて入賞を許容する領域として遊技盤6に設けられる入賞領域を構成している。なお、始動入賞口14や大入賞口も、遊技球を受け入れて入賞を許容する入賞領域を構成する。遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けられている。さらに、遊技領域7における各構造物(大入賞口等)の周囲には装飾LEDが設置されている。天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28cおよび装飾用LEDは、遊技機に設けられている装飾発光体の一例である。
【0026】
また、左側のスピーカ27の下方には、賞球払出中に点灯する賞球LED51が設けられ、右側のスピーカ27の下方には、補給球が切れたときに点灯する球切れLED52が設けられている。さらに、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニットが、パチンコ遊技機1に隣接して設置されている(図示せず)。
【0027】
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が始動入賞口14に入り始動口スイッチ14aで検出されると、特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、大当り遊技終了または前回の可変表示の終了)、特別図柄表示器8において特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、可変表示装置9において飾り図柄の可変表示が開始される。特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、特別図柄保留記憶表示器18についての保留記憶数を1増やす。
【0028】
特別図柄表示器8における特別図柄および可変表示装置9の飾り図柄の可変表示は、所定時間が経過したときに停止する。停止時の停止図柄が大当り図柄(特定表示結果)になると、大当り遊技状態に移行する。すなわち、遊技状態が大当り遊技状態以外の通常状態のときと比較して遊技者にとって有利な特定遊技状態に移行する。特定遊技状態(大当り遊技状態)では、一定時間(例えば29.5秒)が経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の遊技球が大入賞口に入賞するまで特別可変入賞装置が開放される。なお、特別可変入賞装置が開放されてから一定期間経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の打球が大入賞口に入賞するまでが大当り遊技状態における1ラウンドである。なお、この実施の形態では、大当り遊技状態を15ラウンド継続させる。
【0029】
特別図柄表示器8における特別図柄の可変表示と、可変表示装置9における飾り図柄の可変表示とは同期している。ここで、同期とは、可変表示の期間が同じであることをいう。また、特別図柄表示器8において大当り図柄(例えば「−−」以外の「00」〜「99」の図柄)が停止表示されるときには、可変表示装置9において左中右の飾り図柄が揃った状態(例えば「222」や「777」など)で停止表示される。以下、可変表示装置9において左中右の飾り図柄が揃った状態で停止表示されることを、飾り図柄の大当り図柄(特定表示結果)が表示されるというように表現する。
【0030】
可変表示装置9において左中右の奇数の飾り図柄(「1」「3」「5」「7」「9」)が揃った状態(例えば「777」)で停止表示されたときは、大当り遊技状態に移行するとともに、大当り遊技状態の終了後に、大当りの判定を行う際に通常遊技状態よりも高い確率(割合)で大当りと判定する確変状態(確率変動状態のことをいい、高確率状態ともいう)に制御される。すなわち、確変状態という遊技者にとってさらに有利な状態になる。この実施の形態では、所定の移行条件が成立したときに遊技状態が確変状態に移行される。具体的には、内部的に確変とすることが決定され、上記のように飾り図柄の変動表示の終了時に停止図柄として確変図柄を停止表示したとき(左中右の奇数の図柄が揃った状態で停止表示したとき、飾り図柄が「123」または「357」で停止表示したとき)、所定の移行条件が成立したとして確変状態に移行される。
【0031】
このように、「0」〜「9」の飾り図柄のうち、確変状態を生起させる奇数の飾り図柄のことを確変図柄といい、確変状態を生起させない偶数の飾り図柄のことを非確変図柄という。また、可変表示装置9において左中右の奇数の飾り図柄が揃った状態で停止表示されることを、飾り図柄の確変図柄(特別表示結果)が表示されるというように表現する。
【0032】
この実施の形態では、確変大当りにすることが事前決定されているときに、高確率状態に移行するとともに、特別図柄および飾り図柄の変動時間を短縮する時短状態に移行するように制御する。その場合、確変フラグとは別に時短フラグをセットし、時短フラグに基づいて変動時間を短縮させればよい。また、突然確変大当りにすることが事前決定されているときには、高確率状態に移行するだけで時短状態には移行しないように制御する。なお、遊技状態を確変状態に移行する場合には、単に特別図柄や飾り図柄が大当り図柄となる確率を高めた高確率状態に移行するだけで、普通図柄が当り図柄となる確率や、可変入賞球装置15における開放時間や開放回数の状態を変化させず、普通図柄が当り図柄となる確率や、可変入賞球装置15における開放時間や開放回数の状態の変化は、時短状態(時短フラグがセットされた状態)に制御されていることにもとづいて実行するようにすればよい。
【0033】
例えば、通常大当りや突然確変大当りを除く確変大当りである場合には、遊技状態を高確率状態に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示装置8や可変表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合には、例えば、高ベース状態でない場合と比較して、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高められたり、可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。
【0034】
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
【0035】
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当たりとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
【0036】
また、特別図柄や飾り図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される特別図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。特別図柄時短状態では、特別図柄や飾り図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や飾り図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、結果として、始動入賞しやすくなり(高ベース状態に移行し)大当り遊技が行われる可能性が高まる。
【0037】
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
【0038】
次に、リーチ表示態様(リーチ)について説明する。この実施の形態におけるリーチ表示態様(リーチ)とは、停止した飾り図柄が大当り図柄の一部を構成しているときに未だ停止していない飾り図柄については可変表示(変動表示)が行われていること、および全てまたは一部の飾り図柄が大当り図柄の全てまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態である。
【0039】
例えば、可変表示装置9における左、中、右の表示領域のうち左、右の表示領域には大当り図柄の一部になる飾り図柄(例えば、「7」)が停止表示されている状態で中の表示領域は未だ変動表示が行われている状態、および表示領域の全てまたは一部の図柄が大当り図柄の全てまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態(例えば、可変表示装置9における左、中、右の表示領域の全てに変動表示が行われ、常に同一の図柄が揃っている状態で変動表示が行われている状態)がリーチ表示態様またはリーチになる。
【0040】
また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行われる。その演出と可変表示装置9におけるリーチ表示態様とをリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(飾り図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、可変表示装置9の背景の表示態様(例えば、色等)を変化させたりすることがある。
【0041】
図2は、主基板31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、
図2には、遊技機に搭載されている払出制御基板37、インタフェース基板66、中継基板77および演出制御基板80も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する基本回路(遊技制御手段に相当)53と、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aからの信号を基本回路53に与える入力ドライバ回路58と、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21および大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21Aを基本回路53からの指令に従って駆動する出力回路59とが搭載されている。
【0042】
なお、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等のスイッチは、センサと称されているものでもよい。すなわち、遊技球を検出できる遊技媒体検出手段(この例では遊技球検出手段)であれば、その名称を問わない。入賞検出を行う始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの各スイッチは、入賞領域への遊技球の入賞を検出する入賞検出手段でもある。なお、ゲート32のような通過ゲートであっても、賞球の払い出しが行われるものであれば、通過ゲートへ遊技球が進入することが入賞になり、通過ゲートに設けられているスイッチ(例えばゲートスイッチ32a)が入賞検出手段になる。
【0043】
基本回路53は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段(変動データを記憶する変動データ記憶手段)としてのRAM55、およびプログラムに従って制御動作を行うCPU56を有する遊技制御用マイクロコンピュータ560を含む。なお、この実施の形態では、CPU56とは、基本回路53のうち、プログラムに従って動作する中央処理装置(ROM54やRAM55などの記憶手段、I/Oポート部57などを除いた部分)を指し、後述するメイン処理や割込処理(タイマ割込処理)を実行する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560とは、基本回路53のうち、CPU56に加えて、ROM54やRAM55などの記憶手段、I/Oポート部57などを含む部分を指し、各基板(払出制御基板37や演出制御基板80)が搭載するマイクロコンピュータと各種データの送受信を行う。
【0044】
この実施の形態では、ROM54、ワークメモリとしての記憶手段であるRAM55およびI/Oポート部57は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータは、少なくともRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。
【0045】
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。また、遊技制御手段は、遊技制御用マイクロコンピュータ560を含む基本回路53で実現されている。
【0046】
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグ等)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
【0047】
なお、遊技機1は、バックアップ電源電圧を検知し、検知した電圧値が所定時間継続して一定値以下に低下すると、電力が低下した旨を可変表示装置9に表示したり音やランプを用いて報知する報知手段を設けてもよい。なお、バックアップ電源はコンデンサに限らず、例えば、電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。要は、バックアップ電源は、工場から出荷して遊技店に遊技機を導入するまでの間、電力供給が可能なものであればよい。
【0048】
遊技制御用マイクロコンピュータ560のリセット端子には、電源基板910からのリセット信号が入力される。また、払出制御用マイクロコンピュータのリセット端子にも、電源基板910からのリセット信号が入力される。なお、リセット信号がハイレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560および払出制御用マイクロコンピュータは動作可能状態になり、リセット信号がローレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560および払出制御用マイクロコンピュータは動作停止状態になる。従って、リセット信号がハイレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560および払出制御用マイクロコンピュータの動作を許容する許容信号が出力されていることになり、リセット信号がローレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560および払出制御用マイクロコンピュータの動作を停止させる動作停止信号が出力されていることになる。なお、リセット回路をそれぞれの制御基板(主基板31を含む)に搭載してもよいし、複数の制御基板のうちの一つまたは複数にリセット回路を搭載し、そこからリセット信号を他の制御基板に供給するようにしてもよい。
【0049】
さらに、基本回路53の入力ポートには、払出制御基板37を経由して、電源基板910からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力される。また、基本回路53の入力ポートには、RAMの内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号が入力される。
【0050】
クリア信号は、主基板31において分岐され、払出制御基板37にも供給される。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560が入力ポートを介して入力したクリア信号の状態を、出力ポートを介して払出制御基板37に出力してもよい。
【0051】
この実施の形態では、演出制御基板80などに搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータや各種処理回路で構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560からの演出制御コマンドを受信し、飾り図柄を可変表示する可変表示装置9の表示制御を行う。また、演出制御手段は、音声出力基板70を介してスピーカ(音出力装置)27の音出力制御を行ったり、ランプドライバ基板35を介して各ランプ25,28a,28b,28cの表示制御等を行う。また、この実施の形態では、「演出制御」とは、可変表示装置9の表示制御や、スピーカ27の音出力制御、各ランプ25,28a,28b,28cの表示制御を行うことによって、遊技演出などの演出を行うことをいう。また、この実施の形態では、演出制御手段は、可変表示装置9の表示制御、スピーカ27の音出力制御、および各ランプ25,28a,28b,28cの表示制御を行う演出制御用マイクロコンピュータ100や各種処理回路(例えば、後述するリアルタイムクロック353やバックアップ電源回路355、音声合成用IC703)によって実現される。
【0052】
図3は、中継基板77および演出制御基板80の回路構成例を示すブロック図である。
図3に示すように、この実施の形態では、遊技機1は、可変表示装置9の表示制御を行うための演出制御基板80と、音出力装置27の音出力制御を行うための音声出力基板70と、各ランプ25,28a,28b,28cの表示制御を行うためのランプドライバ基板35とを含む。なお、この実施の形態では、複数の制御基板(演出制御基板80,音声出力基板70、ランプドライバ基板35)を用いて、可変表示装置9の表示制御や、音出力装置27の音出力制御、各ランプ25,28a,28b,28cの表示制御を行う場合を説明するが、1つの制御基板(例えば、1つの演出制御基板)を用いて行ってもよい。
【0053】
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、ROM84、RAM85およびI/Oポート87を含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAM85は外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、内蔵または外付けのROM84に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からのストローブ信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に、LCDを用いた可変表示装置9の表示制御を行わせる。
【0054】
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
【0055】
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。
図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。
【0056】
さらに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ランプドライバ基板35に搭載されたランプドライバ352に対してランプを駆動する信号を出力する。ランプドライバ352は、ランプを駆動する信号を増幅して装飾ランプ25や天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28c、球切れランプ51、賞球ランプ52などの各ランプに供給する。
【0057】
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、音声出力基板70に搭載された音声合成用IC173に対して音番号データを出力する。音声合成用IC173は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路175に出力する。増幅回路175は、音声合成用IC173の出力レベルを、ボリューム176で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM174には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば飾り図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
【0058】
なお、ランプを駆動する信号および音番号データは、演出制御用マイクロコンピュータ100とランプドライバ352および音声合成IC173との間で、双方向通信(信号受信側から送信側に応答信号を送信するような通信)によって伝達される。
【0059】
演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM89から必要なデータを読み出す。キャラクタROM89は、可変表示装置9に表示される画像の中でも使用頻度の高いキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(飾り図柄を含む)をあらかじめ格納しておくためのものである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、キャラクタROM89から読み出したデータをVDP109に出力する。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100から入力されたデータにもとづいて可変表示装置9の表示制御を実行する。
【0060】
この実施の形態では、可変表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAM83をマッピングする。VRAM83は、VDP109によって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM83内の画像データを可変表示装置9に出力する。
【0061】
また、この実施の形態では、ランプドライバ基板35には、現在時刻を出力するリアルタイムクロック(RTC)353が搭載されている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロック353から現在の日付(年、月、日、曜日)を示す日付信号や現在の時刻(時、分、秒)を示す時刻信号を入力し、現在の日時にもとづいて各種処理を実行する。リアルタイムクロック353は、通常、遊技機に電源が供給されているときには遊技機からの電源によって動作し、遊技機の電源が切られているときには、ランプドライバ35に搭載されたバックアップ電源回路355(例えば、バッテリ)から供給される電源によって動作する。従って、リアルタイムクロック353は、遊技機の電源が切られている場合であっても現在の日時を計時することができる。なお、リアルタイムクロック353は、遊技機に電源が供給されているときであったもバックアップ電源回路355から供給される電源によって動作するようにしてもよい。
【0062】
また、バックアップ電源回路355の電源は、ランプドライバ基板35に搭載されているバックアップRAM356にも供給される。すなわち、バックアップRAM356は、通常、遊技機に電源が供給されているときには遊技機からの電源が供給され、遊技機の電源が切られているときには、ランプドライバ35に搭載されたバックアップ電源回路355から電源が供給される。なお、バックアップRAM356は、遊技機に電源が供給されているときであったもバックアップ電源回路355から電源が供給されてもよい。
【0063】
なお、リアルタイムクロック353をランプドライバ基板35ではなく、演出制御基板80や音声出力基板70に搭載してもよい。また、リアルタイムクロック353を主基板31に搭載するようにしてもよい。また、リアルタイムクロック353を設けずに、バックアップRAM356に設けたカウンタをカウントアップする(例えば、遊技機の電源をオンしてからの始動入賞回数をカウントアップする)ことによって計時してもよい。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、バックアップRAM356に設けたカウンタのカウント値にもとづいて各種処理を実行してもよい。
【0064】
また、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、操作ボタン120からの操作信号にもとづいて遊技演出を行う。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、操作ボタン120からの操作信号にもとづいて各種設定処理を行う。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、後述するように、操作ボタン120からの操作信号にもとづいて告知演出で遊技者に告知する告知内容を設定する。なお、操作ボタン120からの操作信号にもとづいて告知内容を設定するのではなく、ランプドライバ基板35に設けられた設定スイッチ354からのオン/オフ信号にもとづいて告知内容を設定してもよい。また、設定スイッチ354を演出制御基板80または音声出力基板70に設けてもよい。また、設定スイッチ354は、ディップスイッチやプッシュロックスイッチ、ロータリスイッチのようにスイッチ側でオン/オフを固定できるものであってもよい。
【0065】
次に、リアルタイムクロック353の構成について説明する。
図4は、リアルタイムクロック353の構成例を示すブロック図である。リアルタイムクロック353は、例えば、水晶発振子を内蔵したシリアルインタフェース方式のリアルタイムクロックモジュールとして実現される。
図4に示すように、リアルタイムクロック353は、水晶発振子360、出力制御部361、割込制御部362、バス/インタフェース回路363、クロック出力/カレンダ機能部364、タイマレジスタ365、アラームレジスタ366、コントロールレジスタ367およびシフトレジスタ368を含む。
【0066】
水晶発振子360は、所定の発振周波数(例えば、32.768kHz)の発振信号を出力する。クロック出力/カレンダ機能部364は、水晶発振子360からの発振信号にもとづいてクロック信号を出力する機能を備える。また、クロック出力/カレンダ機能部364は、水晶発振子360からの発振信号にもとづいて日時や時刻を計時する機能を備える。例えば、クロック出力/カレンダ機能部364は、時計カウンタを備え、水晶発振子360からの発振信号にもとづいて時計カウンタをカウントアップすることによって時刻(時、分、秒)を計時する。また、例えば、クロック出力/カレンダ機能部364は、カレンダカウンタを備え、水晶発振子360からの発振信号にもとづいてカレンダカウンタをカウントアップすることによって日付(年、月、日)を管理する。また、例えば、クロック出力/カレンダ機能部364は、曜日カウンタを備え、水晶発振子360からの発振信号にもとづいて曜日カウンタをカウントアップすることによって曜日を管理する。
【0067】
シフトレジスタ368は、クロック出力/カレンダ機能部364が計時する日付や時刻をシリアルデータに変換してバス/インタフェース回路363に出力する機能を備える。バス/インタフェース回路363は、シフトレジスタ368からの入力にもとづいて、現在の日付信号や時刻信号(DATA)をシリアルデータとして出力する機能を備える。また、バス/インタフェース回路363は、クロック出力/カレンダ機能部364の出力にもとづいてクロック信号(CLK)を出力する機能を備える。
【0068】
出力制御部361は、水晶発振子360からの発振信号にもとづいて、あらかじめ設定された周波数のクロック信号(FOUT)を出力する機能を備える。例えば、出力制御部361は、周波数設定レジスタを備え、外部入力(FCON)にもとづいて周波数設定レジスタにあらかじめ周波数を設定する。そして、周波数設定レジスタに設定された設定周波数にもとづいてクロック信号(FOUT)を出力する。
【0069】
割込制御部362は、タイマレジスタ365に設定された設定値(定周期割込時刻)にもとづいて、所定周期ごとに割込信号(TIRQ)を出力する機能を備える。また、割込制御部362は、アラームレジスタ366に設定された設定値(アラーム時刻)にもとづいて、所定の時刻にアラームとしての割込信号(AIRQ)を出力する機能を備える。
【0070】
また、この実施の形態では、リアルタイムクロック353は、2つのイネーブル信号(CE0,CE1)の入力がともにハイレベルとなったときに、外部からのアクセスが可能となる。例えば、リアルタイムクロック353の各レジスタの設定値をセットしたり、リアルタイムクロック353が計時する時刻を外部から調整したりする場合には、2つのイネーブル信号(CE0,CE1)の入力がともにハイレベルとされアクセス許可状態とされて、外部からコマンドが入力される。
【0071】
次に遊技機の動作について説明する。
図5および
図6は、遊技機に対して電力供給が開始され遊技制御用マイクロコンピュータ560へのリセット信号がハイレベルになったことに応じて遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56が実行するメイン処理を示すフローチャートである。リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになると、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、プログラムの内容が正当か否かを確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
【0072】
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、マスク可能割込の割込モードを設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。なお、ステップS2では、遊技制御用マイクロコンピュータ560の特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込番地を示すモードに設定する。また、マスク可能な割込が発生すると、CPU56は、自動的に割込禁止状態に設定するとともに、プログラムカウンタの内容をスタックにセーブする。
【0073】
次いで、内蔵デバイスレジスタの設定(初期化)を行う(ステップS4)。ステップS4の処理によって、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の設定(初期化)がなされる。
【0074】
この実施の形態で用いられる遊技制御用マイクロコンピュータ560は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回路(CTC)504も内蔵している。
【0075】
次に、入力ポート1のビット0の状態によって電源断信号がオフ状態になっているか否か確認する(ステップS5)。遊技機に対する電力供給が開始されたときに、+5V電源などの各種電源の出力電圧は徐々に規定値に達するのであるが、ステップS5の処理によって、すなわち、電源断信号が出力されていない(ハイレベルになっている)ことを確認することによりCPU56は電源電圧が安定したことを確認することができる。
【0076】
電源断信号がオン状態である場合には、CPU56は、所定期間(例えば、0.1秒)の遅延時間の後に(ステップS80)、再度、電源断信号がオフ状態になっているか否か確認する。電源断信号がオフ状態になっている場合には、RAM55をアクセス可能状態に設定し(ステップS6)、クリア信号のチェック処理に移行する。
【0077】
なお、電源断信号がオフ状態である場合に、遊技の進行を制御する遊技装置制御処理(遊技制御処理)の開始タイミングをソフトウェアで遅らせるためのソフトウェア遅延処理を実行するようにしてもよい。そのようなソフトウェア遅延処理によって、ソフトウェア遅延処理を実行しない場合に比べて、遊技制御処理の開始タイミングを遅延させることができる。遅延処理を実行したときには、他の制御基板(例えば、払出制御基板37)に対して、遊技制御基板(主基板31)が送信するコマンドを他の制御基板のマイクロコンピュータが受信できないという状況が発生することを防止できる。
【0078】
次いで、CPU56は、クリアスイッチがオンされているか否か確認する(ステップS7)。なお、CPU56は、入力ポート0を介して1回だけクリア信号の状態を確認するようにしてもよいが、複数回クリア信号の状態を確認するようにしてもよい。例えば、クリア信号の状態がオフ状態であることを確認したら、所定時間(例えば、0.1秒)の遅延時間をおいた後、クリア信号の状態を再確認する。そのときにクリア信号の状態がオン状態であることを確認したら、クリア信号がオン状態になっていると判定する。また、このときにクリア信号の状態がオフ状態であることを確認したら、所定時間の遅延時間をおいた後、再度、クリア信号の状態を再確認するようにしてもよい。ここで、再確認の回数は、1回または2回に限られず、3回以上であってもよい。また、2回チェックして、チェック結果が一致していなかったときにもう一度確認するようにしてもよい。
【0079】
ステップS7でクリアスイッチがオンでない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS8)。この実施の形態では、電力供給の停止が生じた場合には、バックアップRAM領域のデータを保護するための処理が行われている。そのような電力供給停止時処理が行われていたことを確認した場合には、CPU56は、電力供給停止時処理が行われた、すなわち電力供給停止時の制御状態が保存されていると判定する。電力供給停止時処理が行われていないことを確認した場合には、CPU56は初期化処理を実行する。
【0080】
電力供給停止時処理が行われていたか否かは、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に保存されるバックアップ監視タイマの値が、電力供給停止時処理を実行したことに応じた値(例えば2)になっているか否かによって確認される。なお、そのような確認の仕方は一例であって、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップフラグ領域に電力供給停止時処理を実行したことを示すフラグをセットし、ステップS8において、そのフラグがセットされていることを確認したら電力供給停止時処理が行われたと判定してもよい。
【0081】
電力供給停止時の制御状態が保存されていると判定したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行う(ステップS9)。この実施の形態では、クリアデータ(00)をチェックサムデータエリアにセットし、チェックサム算出開始アドレスをポインタにセットする。また、チェックサムの対象になるデータ数に対応するチェックサム算出回数をセットする。そして、チェックサムデータエリアの内容とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を演算する。演算結果をチェックサムデータエリアにストアするとともに、ポインタの値を1増やし、チェックサム算出回数の値を1減算する。以上の処理が、チェックサム算出回数の値が0になるまで繰り返される。チェックサム算出回数の値が0になったら、CPU56は、チェックサムデータエリアの内容の各ビットの値を反転し、反転後のデータをチェックサムにする。
【0082】
電力供給停止時処理において、上記の処理と同様の処理によってチェックサムが算出され、チェックサムはバックアップRAM領域に保存されている。ステップS9では、算出したチェックサムと保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっている可能性があることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理(ステップS10〜S14の処理)を実行する。
【0083】
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS91)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS92)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS91およびS92の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
【0084】
また、CPU56は、ROM54に格納されているバックアップ時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS93)、ステップS15に移行する。
【0085】
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータをそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
【0086】
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグ、賞球中フラグ、球切れフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。また、出力ポートバッファにおける接続確認信号を出力する出力ポートに対応するビットがセット(接続確認信号のオン状態に対応)される。
【0087】
また、CPU56は、ROM54に格納されている初期化時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS13)、その内容に従ってサブ基板を初期化するための初期化コマンドをサブ基板に送信する処理を実行する(ステップS14)。初期化コマンドとして、可変表示装置9に表示される初期図柄を示すコマンドや払出制御基板37への初期化コマンド等を使用することができる。
【0088】
そして、CPU56は、所定時間(例えば2ms)ごとに定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なうタイマ割込設定処理を実行する(ステップS15)。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2msごとに定期的にタイマ割込がかかるとする。
【0089】
タイマ割込の設定が完了すると、CPU56は、表示図柄乱数更新処理(ステップS17)および初期値決定用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。CPU56は、表示図柄乱数更新処理および初期値決定用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態にして(ステップS16)、表示図柄乱数更新処理および初期値決定用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態にする(ステップS19)。
【0090】
なお、表示図柄乱数とは、特別図柄表示器8の表示を決定するための乱数である。この実施の形態では、表示図柄乱数として、特別図柄の変動パターンを決定するための変動パターン決定用乱数や、大当りを発生させない場合にリーチとするか否かを決定するためのリーチ判定用乱数が用いられる。また、表示図柄乱数更新処理とは、表示図柄乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。
【0091】
また、初期値決定用乱数更新処理とは、初期値決定用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。初期値決定用乱数とは、大当りの種類を決定するための判定用乱数(例えば、大当りを発生させる特別図柄を決定するための大当り図柄決定用乱数や、普通図柄にもとづく当りを発生させるか否かを決定するための普通図柄当たり判定用乱数)を発生するためのカウンタ(判定用乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータが、遊技機に設けられている可変表示装置9、可変入賞球装置15、球払出装置97等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、判定用乱数発生カウンタのカウント値が1周すると、そのカウンタに初期値が設定される。
【0092】
なお、表示図柄乱数更新処理および初期値決定用乱数更新処理が実行されるときに割込禁止状態にされるのは、表示図柄乱数更新処理および初期値決定用乱数更新処理が後述するタイマ割込処理でも実行される(すなわち、タイマ割込処理のステップS25,S26でも同じ処理が実行される)ことから、タイマ割込処理における処理と競合してしまうのを避けるためである。すなわち、ステップS17,S18の処理中にタイマ割込が発生してタイマ割込処理中で表示図柄乱数や初期値決定用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新してしまったのでは、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。しかし、ステップS17,S18の処理中では割込禁止状態にしておけば、そのような不都合が生ずることはない。
【0093】
以上のように、遊技店員等は、クリアスイッチ921をオン状態してクリア信号が出力される状態にしながら遊技機に対する電力供給を開始する(例えば電源スイッチ914をオンする)ことによって、容易に初期化処理を実行させることができる。すなわち、RAMクリア等を行うことができる。
【0094】
次に、遊技制御処理について説明する。
図7は、タイマ割込処理を示すフローチャートである。メイン処理の実行中に、具体的には、ステップS16〜S19のループ処理の実行中における割込許可になっている期間において、タイマ割込が発生すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、タイマ割込の発生に応じて起動されるタイマ割込処理において遊技制御処理を実行する。タイマ割込処理において、CPU56は、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断処理(電源断検出処理)を実行する(ステップS20)。次いで、スイッチ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等のスイッチの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。具体的には、各スイッチの検出信号を入力する入力ポートの状態がオン状態であれば、各スイッチに対応して設けられているスイッチタイマの値を+1する。
【0095】
次いで、CPU56は、特別図柄表示器8や、普通図柄表示器10、状態表示灯などの各種表示器へのDG信号の出力やクリアを行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。次いで、CPU56は、大入賞口への異常入賞を検出したことを報知する異常入賞報知処理を実行する(ステップS23)。具体的には、後述する特別図柄プロセス処理において大入賞口を開放する前である(具体的には、後述するステップS300〜S303の処理の段階である)にもかかわらず、カウントスイッチ23のオンを検出した場合に、大入賞口への異常入賞を検出したと判定し報知する制御を行う。
【0096】
次に、遊技制御に用いられる各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(乱数更新処理:ステップS24)。また、CPU56は、初期値決定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値決定用乱数更新処理:ステップS25)。さらに、CPU56は、表示図柄乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(表示図柄乱数更新処理:ステップS26)。
【0097】
乱数更新処理、初期値決定用乱数更新処理および表示図柄乱数更新処理を行うと、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS28)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
【0098】
次いで、CPU56は、特別図柄の変動に同期する飾り図柄に関する演出制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出図柄コマンド制御処理:ステップS29)。なお、飾り図柄の変動が特別図柄の変動に同期するとは、変動時間(可変表示期間)が同じであることを意味する。
【0099】
次いで、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、小当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS30)。なお、後述するように、特別図柄プロセス処理において、特別図柄プロセスフラグは「0」〜「10」の値をとりうる。また、それらの値のうち特別図柄プロセスフラグの値が「8」〜「10」である場合に、小当りに関する処理が実行される。そのため、情報出力処理において外部情報を出力するときに、小当りに関する情報であるか否かを容易に判定して小当り情報として出力することができる。例えば、CPU56は、現在の特別図柄プロセスフラグの値が「8」以上であるか否かを確認し、「8」以上であれば、小当りに関する情報であると判定し小当り情報として出力する。また、特別図柄プロセスフラグの値が「4」〜「10」である場合に、大入賞口の開放制御を行う処理(大当りのときと小当りのときとを含む)が実行される。そのため、情報出力処理において外部情報を出力するときに、大入賞口の開放制御に関する情報であるか否かを容易に判定して出力することができる。例えば、CPU56は、現在の特別図柄プロセスフラグの値が「4」以上であるか否かを確認し、「4」以上であれば、大入賞口の開放制御に関する情報であると判定して外部情報を出力する。
【0100】
また、CPU56は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS31)。具体的には、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等がオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に賞球個数を示す賞球個数コマンド等の払出指令コマンドを出力する。払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータ370は、賞球個数を示す賞球個数コマンドの受信に応じて球払出装置97を駆動する。
【0101】
また、CPU56は、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を出力する処理である試験端子処理を実行する(ステップS32)。また、この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポート2のRAM領域におけるソレノイドに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS33:ソレノイド出力処理)。そして、CPU56は、保留記憶数の増減をチェックする記憶処理を実行する(ステップS34)。
【0102】
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS35)。
【0103】
次いで、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS36)。
【0104】
さらに、CPU56は、各状態表示灯の表示を行うための状態表示制御データを状態表示制御データ設定用の出力バッファに設定する状態表示灯表示処理を行う(ステップS37)。この場合、遊技状態が高確率状態(例えば、確変状態)である場合には、高確率状態であることを示す状態表示灯1の表示を行うための状態表示制御データを出力バッファに設定する。また、遊技状態が時短状態である場合には、時短状態であることを示す状態表示灯2の表示を行うための状態表示制御データを出力バッファに設定する。
【0105】
この実施の形態では、遊技制御処理は定期的(例えば2msごと)に起動されることになる。なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はフラグがセットされたことにもとづいてメイン処理において実行されるようにしてもよい。なお、この実施の形態において、ステップS21〜S37の処理(ステップS30およびS32を除く)が、遊技の進行を制御する遊技制御処理に相当する。
【0106】
その後、CPU56は、割込許可状態に設定し(ステップS38)、処理を終了する。
【0107】
次に、メイン処理における特別図柄プロセス処理(ステップS27)を説明する。
図8は、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56)が実行する特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセス処理において、遊技盤6に設けられている始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち遊技球が始動入賞口14に入賞する始動入賞が発生していたら(ステップS311)、始動口スイッチ通過処理(ステップS312)を行った後に、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
【0108】
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、遊技状態が確変状態であるか否か確認し、特別図柄の可変表示の表示結果を特定表示結果とするか否か(大当りとするか否か)を決定する。特定表示結果とする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
【0109】
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。特別図柄の可変表示の変動パターン(ここでは変動時間に相当)を、始動入賞発生時に抽出した変動パターン決定用乱数(表示図柄乱数の一つ)の値に応じてあらかじめ定められた複数種類の変動パターンの中から選択する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して、変動パターンを指令する情報(変動パターンコマンドすなわち可変表示パターンコマンド)を送信するために、変動パターンコマンドを変動パターンバッファにセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に応じた値(この例では2)に更新する。
【0110】
特別図柄変動処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされた特別図柄プロセスタイマがタイムアウトすなわち特別図柄プロセスタイマの値が0になる)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303(この例では3)に移行するように制御する。
【0111】
特別図柄停止処理(ステップS303):特別図柄表示器8における特別図柄を停止させるとともに、可変表示装置9における飾り図柄の変動の停止を指定する飾り図柄停止指定コマンドを送信する。そして、特別図柄の停止図柄が大当り図柄である場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に移行するように更新する。または、特別図柄の停止図柄が小当り図柄である場合には、内部状態を(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に移行するように更新する。そうでない場合には、内部状態をステップS300に移行するように更新する。
【0112】
この実施の形態では、大入賞口は、遊技者にとって有利な第1状態(開状態)と遊技者にとって不利な第2状態(閉状態)とのいずれかの状態に変化する。この実施の形態では、大当り遊技状態に移行すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口を所定期間(例えば、29.5秒)第1状態に変化させることを所定回数(例えば15ラウンド)行うことにより終了するように制御する。
【0113】
また、この実施の形態では、いわゆる突然確変大当り(各ラウンドの演出が順に進行していくのではなく、突然、遊技状態が確変状態に移行したように遊技者に見せる特別な演出を行う大当り)に移行されることがある。突然確変大当り遊技状態に移行すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口を上記の所定期間よりも短い期間(例えば0.1秒)および上記の所定回数よりも少ない回数(例えば2回)の少なくともいずれかで第1状態に変化させることにより終了し、突然確変大当り遊技状態終了後に特別図柄の停止図柄が大当り図柄となる確率が通常状態よりも向上しかつ始動領域への遊技媒体の進入しやすさが通常状態と同一である第1高確率状態に制御する。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当り遊技状態終了後に特別図柄の停止図柄が大当り図柄となる確率が第1高確率状態と同一でありかつ第1高確率状態より始動領域への遊技媒体が進入しやすく設定された第2高確率状態に制御するようにしてもよい。なお、始動領域への遊技媒体が進入しやすく設定された状態とは、具体的には、始動入賞口14が開状態となる頻度が高められ遊技球が入賞しやすさが通常状態よりも向上した状態(高ベース状態)のことである。例えば、遊技状態を高確率状態に移行するとともに時短状態に移行することによって第2高確率状態に制御される。また、この実施の形態では、通常の確変大当り(突然確変以外の15ラウンドの確変大当り)の大当り遊技状態終了後には、大当り遊技状態終了後に特別図柄の停止図柄が大当り図柄となる確率が第1高確率状態と同一でありかつ第1高確率状態より始動領域に遊技媒体が進入しやすく設定された第2高確率状態に制御される。
【0114】
また、この実施の形態では、いわゆる小当り(発生前と発生後とで遊技状態の変化を生じさせず、大入賞口を短時間だけ開放させるとともに特別な演出を行う当り)に移行されることがある。小当り遊技状態に移行すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口を突然確変遊技状態と同一期間(または、突然確変遊技状態と同一期間かつ突然確変遊技状態と同一の回数)で第1状態に変化させることにより終了し、小当り遊技状態終了後の遊技状態として小当り遊技状態開始直前の遊技状態が継続されるように制御する。なお、小当り遊技状態において、大入賞口を突然確変遊技状態とは異なる期間または異なる回数第1状態に変化させてもよい。
【0115】
大入賞口開放前処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞球装置を開状態にして大入賞口を開放する。また、プロセスタイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に応じた値(この例では5)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口開放前処理を実行することによって特定遊技状態移行制御手段を実現している。また、特定遊技状態移行制御手段は、演出制御用マイクロコンピュータ100が大当り表示処理を実行することによって実現されると定義してもよい。すなわち、特定遊技状態が開始される時点を、大当りの発生を報知するための演出が開始される時点であるとしてもよい。この場合、可変表示装置9に表示結果として特定表示結果を導出表示する時点からの特定時間は、大当り図柄が表示されている期間に相当する。
【0116】
大入賞口開放中処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンド(大入賞口開放中表示コマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送出する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。また、大入賞口の閉成条件が成立したときには、大入賞口を閉成する制御を行う。具体的には、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞球装置を閉状態にして大入賞口を閉成する。また、プロセスタイマによって大入賞口開放後処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に応じた値(この例では6)に更新する。
【0117】
大入賞口開放後処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態の残りラウンドがあるか否かを確認する処理等を行う。まだ残りラウンドがある場合には、大当り遊技中のラウンド後の表示(ラウンド間のインターバルの表示)を指定する大入賞口開放後表示コマンドを送信するとともに、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に移行するように更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に応じた値(この例では7)に更新する。
【0118】
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に応じた値(この例では0)に更新する。
【0119】
小当り開放前処理(ステップS308:特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞球装置を開状態にして大入賞口を開放する。また、プロセスタイマによって小当り開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に応じた値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、ラウンドを開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
【0120】
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。小当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送出する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。また、大入賞口の閉成条件が成立したときには、大入賞口を閉成する制御を行う。具体的には、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞球装置を閉状態にして大入賞口を閉成する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に応じた値(この例では10)に更新する。
【0121】
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態を終了するための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に応じた値(この例では0)に更新する。
【0122】
次に、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)について説明する。
図9および
図10は、特別図柄通常処理を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、特別図柄の変動を開始することができる状態(例えば特別図柄プロセスフラグの値がステップS300を示す値となっている場合)には(ステップS1501)、始動入賞記憶数(保留記憶数)の値を確認する(ステップS1502)。具体的には、始動入賞記憶カウンタのカウント値を確認する。なお、特別図柄プロセスフラグの値がステップS300を示す値となっている場合とは、可変表示装置9において図柄の変動がなされていず、かつ、大当り遊技中でもない場合である。
【0123】
ステップS1501で変動開始不可能である場合や、ステップS1502で保留記憶数が0である場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、デモ表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1503)。デモ表示フラグとは、客待ちデモンストレーションの演出が実行されていることを示すフラグである。セットされていれば、そのまま特別図柄通常処理を終了する。セットされていなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、デモ表示フラグをセットし(ステップS1504)、デモ表示コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS1505)。なお、ステップS1504において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動開始不可能である場合や保留記憶数が0である場合に毎回デモ表示コマンドを送信するのではなく、一定時間カウントを行った後にデモ表示コマンドを送信するようにしてもよい。
【0124】
ステップS1502で保留記憶数が0でなければ、保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値(各判定用乱数や表示図柄乱数)を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納するとともに(ステップS1506)、各保存領域の内容をシフトし(ステップS1507)、かつ、保留記憶数の値を1減らす(始動入賞記憶カウンタの値を1減らす)。すなわち、保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。すなわち、この例では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、可変表示の開始条件が成立する毎に、各保存領域の内容をシフトする処理を実行する。
【0125】
なお、ステップS1507において始動入賞記憶カウンタの値が更新(RAMに設けられた所定の作業領域の値が更新)されたことにもとづいて、演出制御用マイクロコンピュータ560は、演出図柄コマンド制御処理(ステップS29)において、演出記憶情報指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、更新後の保留記憶数が0である場合には演出記憶情報0指定コマンドを送信し、更新後の保留記憶数が1である場合には演出記憶情報1指定コマンドを送信し、更新後の保留記憶数が2である場合には演出記憶情報2指定コマンドを送信し、更新後の保留記憶数が3である場合には演出記憶情報3指定コマンドを送信する。
【0126】
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りとするか否かを判定する大当り判定処理(ステップS1508〜S1511)を実行する。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファから大当り判定用乱数を読み出し(ステップS1508)、大当り判定モジュールを実行する(ステップS1509)。大当り判定モジュールは、大当り判定用乱数が、あらかじめ決められている大当り判定値と一致したら大当りとすることに決定するプログラムである。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りの判定に用いる大当り判定用乱数として、ソフトウェア乱数を用いてもよく、乱数回路が出力するハードウェア乱数を用いてもよい。
【0127】
大当りとすることに決定した場合には(ステップS1510のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りフラグをセットする(ステップS1511)。大当りフラグは、大当りとすることを決定したことを示すフラグである。
【0128】
大当りとしないことに決定した場合には(ステップS1510のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、小当りとするか否かを判定する小当り判定処理(ステップS1512〜S1515)を実行する。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファから大当り判定用乱数を読み出し(ステップS1512)、小当り判定用モジュールを実行する(ステップS1513)。小当り判定モジュールは、大当り判定用乱数が、あらかじめ決められている小当り判定値と一致したら小当りとすることに決定するプログラムである。なお、この実施の形態では、大当りとするか否かを判定する場合と小当りとするか否かを判定する場合とで、共通の大当り判定用乱数を用いる場合を説明するが、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、小当り専用の判定用乱数(小当り判定用乱数)を用いて小当りとするか否かを決定してもよい。
【0129】
小当りとすることに決定した場合には(ステップS1514)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、小当りフラグをセットする(ステップS1515)。なお、小当りフラグは、小当りとすることを決定したことを示すフラグである。
【0130】
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り図柄や大当りの種別、小当り図柄を設定する特別図柄情報設定処理(ステップS1516〜S1532)を実行する。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1516)。大当りフラグがセットされていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りと決定した場合の特別図柄の停止図柄を決定するとともに大当りの種別を決定するための大当り図柄設定用テーブルをロードする(ステップS1517)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファから、大当りと決定した場合の特別図柄の停止図柄および大当りの種別を決定するための大当り図柄用乱数を読み出す(ステップS1518)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り図柄設定用テーブルと大当り図柄用乱数とにもとづいて、特別図柄の停止図柄および大当りの種別を決定する(ステップS1519)。
【0131】
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、決定した大当りの種類が確変大当りであれば(ステップS1520のY)、確変大当りとすることを決定したことを示す確変大当りフラグをセットする(ステップS1521)とともに、確変大当りを示す演出指定値を演出図柄情報バッファにセットする(ステップS1522)。
【0132】
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、決定した大当りの種別が確変大当りでなければ(ステップS1520のN)、決定した大当りの種別が突然確変大当りであるか否かを確認する(ステップS1523)。そして、突然確変大当りであれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当りとすることを決定したことを示す突然確変大当りフラグをセットする(ステップS1524)とともに、突然確変大当りを示す演出指定値を演出図柄情報バッファにセットする(ステップS1525)。突然確変大当りでもなければ、通常大当りを示す演出指定値を演出図柄情報バッファにセットする(ステップS1526)。
【0133】
ステップS1516で大当りフラグがセットされていなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1527)。小当りフラグがセットされていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、小当りと決定した場合の特別図柄の停止図柄を決定するための小当り図柄設定用テーブルをロードする(ステップS1528)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファから、小当りと決定した場合の特別図柄の停止図柄を決定するための小当り図柄用乱数を読み出す(ステップS1529)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、小当り図柄設定用テーブルと小当り図柄用乱数とにもとづいて、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS1530)。そして、小当りを示す演出指定値を演出図柄情報バッファにセットする(ステップS1531)。
【0134】
ステップS1527で小当りフラグもセットされていなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、はずれを示す演出指定値を演出図柄情報バッファにセットする(ステップS1532)。
【0135】
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、背景表示指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS1533)。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、例えば、遊技状態が通常状態である場合には、背景表示指定コマンドとして、通常状態における背景表示を指定する通常状態背景指定コマンドを送信する。また、例えば、確変大当り後に遊技状態が高確率状態である場合には、背景表示指定コマンドとして、高確率状態における背景表示を指定する高確率状態背景指定コマンドを送信する。また、例えば、突然確変大当り後に遊技状態が高確率状態である場合には、背景表示指定コマンドとして、突然確変状態背景指定コマンドを送信する。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)を示す値に更新する(ステップS1534)。
【0136】
なお、この実施の形態では、ステップS1519において、大当り図柄設定用テーブルおよび大当り図柄用乱数を用いて大当りの種別を一括して決定する場合を説明したが、別々の乱数を用いて大当りの種別を別々に決定するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変決定用乱数を用いて確変とするか否かを決定するとともに、確変決定用乱数とは別に突然確変決定用乱数を用いて突然確変とするか否かを決定してもよい。
【0137】
次に、演出制御手段の動作を説明する。
図11は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御処理の起動間隔を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS700)。
【0138】
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、外部装置からの入力コマンドを検出した場合には、リアルタイムクロック353の設定処理を実行する(ステップS701)。例えば、遊技機の製造段階において時刻などの初期設定を行なう場合、作業者は、外部装置として時刻設定装置を中継基板77にコネクタを用いて接続したり入力ポートに接続する。演出制御用マイクロコンピュータ100は、外部装置からの入力コマンドを検出すると、検出した入力コマンドにもとづいてリアルタイムクロック353の時刻設定などの処理を行う。
【0139】
なお、遊技店などにおいて遊技機の電源投入を行う場合には、通常、遊技機には外部装置などに接続されておらず、外部からの入力コマンドが入力されることはない。したがって、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常、初期化処理を終了すると、そのままステップS702に移行する。なお、遊技機1を遊技店に導入した後(ホール導入後)に、遊技店の店員などによって外部装置が接続されリアルタイムクロック353の設定操作が行われたときであっても、リアルタイムクロック353の設定処理を行うようにしてもよい。
【0140】
また、ステップS701では、外部装置が接続されると、外部装置が接続されたことを示す接続信号がコマンドラインを介して演出制御用マイクロコンピュータ100に入力される。ステップS701において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、接続信号を検出すると、リアルタイムクロック353を設定するプロセスに移行する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロック353を設定するための設定画面を可変表示装置9に表示してもよい。また、演出制御用マイクロコンピュータ100が接続信号を検出する期間は、所定期間(例えば数秒間)設けられていてもよい。また、外部装置として時刻設定装置を用いる場合、時刻設定装置は、時間情報が付加された標準電波信号を受信する機能を備えていてもよい。
【0141】
その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)の確認を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
【0142】
演出制御処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、所定の告知タイミングで所定の告知演出を実行する際の告知内容を設定する告知内容設定処理を実行する(ステップS704)。なお、告知演出とは、遊技中に遊技に関して遊技者に対して所定の告知を行なうための演出である。この実施の形態では、例えば、遊技中に告知演出として「おすすめ台」や「優良台」、「あま釘台」などの内容を告知する演出を行なう。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した演出制御コマンドを解析する(コマンド解析処理:ステップS705)。
【0143】
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、デモ表示プロセス処理を行う(ステップS706)。デモ表示プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(デモ表示プロセスフラグ)に対応した処理を選択して、可変表示装置9を用いた動画によるデモンストレーション演出を実行する。
【0144】
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS707)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して可変表示装置9の表示制御を実行する。さらに、可変表示装置9に表示する左中右の飾り図柄のはずれ図柄を決定するためのはずれ表示図柄決定用乱数や、可変表示装置9に表示する飾り図柄の大当り図柄を決定するための大当り表示図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS708)。その後、ステップS702に移行する。
【0145】
図12は、メイン処理における告知内容設定処理(ステップS704)を示すフローチャートである。なお、この実施の形態において、告知内容とは、遊技者に対して告知する情報(「おすすめ台」や「優良台」、「あま釘台」などの情報)と、その告知する情報に対応する演出とを含む。
【0146】
告知内容設定処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、告知内容の設定を禁止する告知内容設定禁止フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1740)。この実施の形態では、後述するように、告知内容の設定処理が所定期間(告知内容設定禁止期間)禁止される。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技店の開店時刻(例えば10:00)から閉店時刻(例えば23:00)の間には告知内容設定禁止フラグをセットするように制御し、告知内容設定処理の実行を禁止する。
【0147】
告知内容設定禁止フラグがセットされていなければ(すなわち、告知内容設定処理の禁止期間でなければ)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、告知内容を既に設定済みであることを示す告知内容設定フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1741)。セットされていなければ(すなわち、告知内容を未設定であれば)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、操作ボタン120から検出信号を入力したか否かを確認する(ステップS1742)。すなわち、遊技店の店員などによって告知内容の設定操作が開始されたか否かを確認する。
【0148】
なお、ステップS1742で操作ボタン120からの検出信号を入力した後に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技中における操作であるか否か(例えば、所定の遊技演出中や背景画面選択中の操作か否か)を判断し、遊技中における操作でなければ、ステップS1743以降の処理に移行するようにしてもよい。また、ステップS1742で操作ボタン120からの検出信号を入力した後に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロック353から時刻信号を入力し、現時刻が所定の告知内容設定禁止期間でないことを確認してからステップS1743以降の処理に移行するようにしてもよい。そのようにすれば、所定の告知内容設定禁止期間になってから遊技機1の電源投入が行われた場合であっても、確実に告知内容設定禁止期間における告知内容の設定操作を禁止することができる。
【0149】
操作ボタン120から検出信号が入力されると(すなわち、告知内容の設定操作が開始されると)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、告知内容の設定操作を促す旨の告知内容設定画面を可変表示装置9に表示させる(ステップS1743)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、
図13(a)に示す告知内容設定画面を可変表示装置9に表示させ、「おすすめ台」、「優良台」または「あま釘台」のいずれかの選択操作を促す。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、操作ボタン120から検出信号が入力されるまで(すなわち、遊技店の店員などによって告知内容の設定操作が行われるまで)待つ(ステップS1744)。なお、告知内容設定の禁止期間になるまで操作ボタン120からの検出信号が入力されなかった場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、告知内容設定禁止フラグをセットするとともに、そのまま告知内容設定処理を終了する。
【0150】
操作ボタン120からの検出信号を入力すると(ステップS1744のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入力した検出信号に従って告知内容を選択する(ステップS1745)。例えば、操作ボタン120が十字キーである場合には、設定者(遊技店の店員など)は、
図13(b)に示すように、十字キーである操作ボタン120を操作することによって、
図13(a)に示す告知内容設定画面においてカーソルを移動させ、「A.おすすめ台」、「B.優良台」、「C.あま釘台」のいずれかを選択指示する。次いで、設定者は、決定ボタン(例えば、十字キーの真ん中)を押すことによって、選択した告知内容に決定する操作を行う。すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、設定者の操作に従って、告知内容を選択する。
【0151】
次いで、そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、選択した告知内容を告知する告知演出を特定可能な告知演出情報を所定の告知演出情報格納領域に保存する(ステップS1746)。なお、この実施の形態では、所定の告知演出情報格納領域は、バックアップRAM356に確保される。
【0152】
図14は、ステップS1746で保存される告知演出情報の例を示す説明図である。
図14に示すように、例えば、おすすめ台である旨の告知内容を選択した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、おすすめ台である旨の告知演出を特定可能な告知演出情報として告知演出識別子「K01」を所定の告知演出情報格納領域に保存する。また、例えば、優良台である旨の告知内容を選択した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、優良台である旨の告知演出を特定可能な告知演出情報として告知演出識別子「K02」を所定の告知演出情報格納領域に保存する。例えば、あま釘台である旨の告知内容を選択した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、あま釘台である旨の告知演出を特定可能な告知演出情報として告知演出識別子「K03」を所定の告知演出情報格納領域に保存する。
【0153】
上記の処理によって、告知内容として、遊技者に対して告知する情報(「おすすめ台」や「優良台」、「あま釘台」などの情報)と、その告知する情報に対応する演出とが選択され、告知演出情報として記憶される。
【0154】
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1746で設定した告知内容を自動消去する時刻(告知内容消去時刻)をセットする(ステップS1747)。この実施の形態では、ステップS1747でセットした告知内容消去時刻にもとづいて、遊技中に告知内容が消去されなくても、遊技店の閉店時刻(例えば、23:00)に告知内容が自動的に消去される。なお、遊技店の閉店時刻ではなく、例えば、リアルタイムクロック353からの日付信号や時刻信号にもとづいて告知内容の設定時刻を記録し、告知内容を設定してから所定期間経過したことを検出したときに告知内容を自動消去するようにしてもよい。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、告知内容設定フラグがセットされた時刻の24時間後に告知内容を自動消去するように、告知内容消去時刻を自動設定してもよい。また、あらかじめ定められた告知内容消去時刻を設定するのではなく、複数の時刻から告知内容消去時刻を選択できるようにしてもよい。この場合、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、複数の時刻を含む告知内容消去時刻選択画面を可変表示装置9に表示し、操作ボタン120からの検出信号にもとづいて、遊技店の店員などによって選択された時刻を告知内容消去時刻として設定するようにしてもよい。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、告知内容設定フラグをセットして(ステップS1748)、処理を終了する。
【0155】
ステップS1740で告知内容設定禁止フラグがセットされていれば(すなわち、告知内容設定処理の禁止期間であれば)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロック353から現時刻信号(時、分、秒)を入力する(ステップS1749)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入力した現時刻信号にもとづいて、現時刻が所定期間(告知内容設定処理の禁止期間)であるか否かを確認する(ステップS1750)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、現時刻が遊技店の開店時刻(10:00)から閉店時刻(23:00)までの間の期間であるか否かを確認する。現時刻が所定期間であれば、そのまま処理を終了する。現時刻が所定期間でなければ(すなわち、告知内容設定処理の禁止期間でなくなれば)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、告知内容設定禁止フラグをリセットし(ステップS1751)、処理を終了する。
【0156】
ステップS1741で告知内容設定フラグがセットされていれば(すなわち、既に告知内容が設定されていれば)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロック353から現時刻信号(時、分、秒)を入力する(ステップS1752)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入力した現時刻信号にもとづいて、現時刻が所定期間(告知内容設定処理の禁止期間)であるか否かを確認する(ステップS1753)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、現時刻が遊技店の開店時刻(10:00)から閉店時刻(23:00)までの間の期間であるか否かを確認する。現時刻が所定時間でなければ、ステップS1755に移行する。現時刻が所定期間であれば(すなわち、告知内容設定処理の禁止期間になれば)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、告知内容設定禁止フラグをセットする(ステップS1754)。
【0157】
なお、この実施の形態では、一例として所定期間(告知内容設定処理の禁止期間)が遊技店の開店時刻(10:00)から閉店時刻(23:00)までの期間である場合を説明するが、この実施の形態で示した期間に限らず、例えば、所定期間を複数設けてもよい。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、現時刻が複数の所定期間のいずれかに該当すると判断すると、告知内容設定禁止フラグをセットするようにしてもよい。
【0158】
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、現時刻が所定の告知内容消去時刻(例えば、遊技店の閉店時刻である23:00)であるか否かを確認する(ステップS1755)。現時刻が所定の告知内容消去時刻でなければ、そのまま処理を終了する。現時刻が所定の告知内容消去時刻であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定の告知演出情報格納領域に保存する告知演出情報を消去する(ステップS1756)とともに、告知内容設定フラグをリセットする(ステップS1757)。
【0159】
ステップS1742で操作ボタン120からの検出信号を入力しなかった場合(すなわち、告知内容の設定操作が行われなかった場合)には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロック353から現時刻信号(時、分、秒)を入力する(ステップS1758)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入力した現時刻信号にもとづいて、現時刻が所定期間(告知内容設定処理の禁止期間)であるか否かを確認する(ステップS1759)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、現時刻が遊技店の開店時刻(10:00)から閉店時刻(23:00)までの間の期間であるか否かを確認する。現時刻が所定時間でなければ、そのまま処理を終了する。現時刻が所定期間であれば(すなわち、告知内容設定処理の禁止期間になれば)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、告知内容設定禁止フラグをセットし(ステップS1760)、処理を終了する。
【0160】
なお、
図12に示す例では、操作ボタン120からの検出信号にもとづいて告知内容の設定を行う場合を示しているが、例えば、ランプドライバ基板35に設けられた設定スイッチ354からのオン/オフ信号にもとづいて告知内容を設定するようにしてもよい。
【0161】
また、この実施の形態では、告知内容の設定が可能な期間(告知内容設定処理の禁止期間以外の期間)に一回だけ告知内容の設定が可能である場合を示しているが、告知内容の設定が可能な期間内に何回でも告知内容の設定が変更可能に構成してもよい。この場合、例えば、
図12に示す告知内容設定処理において、ステップS1740で告知内容設定禁止フラグがセットされていなければ、ステップS1741を行わずにそのままステップS1742に移行するようにするとともに、ステップS1760で告知内容設定禁止フラグをセットした後にステップS1752〜S1757の処理を実行するようにすればよい。
【0162】
図15は、メイン処理におけるコマンド解析処理(ステップS705)を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、INT割込で実行されるコマンド受信処理において、コマンド受信バッファに格納される。コマンド解析処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS1611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS1612)。
【0163】
なお、INT割込で実行されるコマンド受信処理で受信した演出制御コマンドをコマンド受信バッファに格納する際に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信したコマンドがプログラム上存在する演出制御コマンドであるか否かを確認するようにしてもよい。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信コマンドの1バイト目のMODEデータが「80」や「8C」、「A0」などプログラム上存在するものであるか否かを確認し、プログラム上存在しないMODEデータであれば、データ化けなどの原因によって演出制御コマンドを正しく受信できなかったと判断して、受信コマンドを破棄してもよい。また、プログラム上存在するMODEデータであっても、2バイト目のEXTデータがそのMODEデータに対してプログラム上存在するものであるか否かを確認し、プログラム上存在しないEXTデータであれば、データ化けなどの原因によって演出制御コマンドを正しく受信できなかったと判断して、受信コマンドを破棄してもよい。この場合、受信コマンドはコマンド受信バッファに格納されず、コマンド解析処理において、演出制御コマンドを受信していないものとして処理される。
【0164】
受信した演出制御コマンドが、変動パターン指定の演出制御コマンド(変動パターンコマンド)であれば(ステップS1613)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドに示される変動パターンをセーブする(ステップS1614)。具体的には、そのコマンドのEXTデータをRAMにおける変動パターンデータ格納領域に格納する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドを受信したことを示す変動パターン受信フラグをセットする(ステップS1615)。なお、変動パターンコマンドは、遊技制御用マイクロコンピュータ560によって変動パターン設定処理(ステップS301参照)でセットした変動パターンにもとづいて送信される。
【0165】
受信した演出制御コマンドが、表示結果コマンドであれば(ステップS1616)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した表示結果コマンドに示される表示結果をセーブする(ステップS1617)。具体的には、そのコマンドのEXTデータをRAMにおける表示結果データ格納領域に格納する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果コマンドを受信したことを示す表示結果受信フラグをセットする(ステップS1618)。なお、表示結果コマンドは、遊技制御用マイクロコンピュータ560によって特別図柄通常処理(ステップS300参照)で演出図柄情報バッファにセットされた演出指定値にもとづいて、演出図柄コマンド制御処理(ステップS29参照)で送信される。
【0166】
また、受信した演出制御コマンドが、ファンファーレ指定の演出制御コマンド(ファンファーレコマンド)であれば(ステップS1619)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのコマンドのEXTデータをRAMにおけるファンファーレデータ格納領域に格納し(ステップS1620)、ファンファーレコマンドを受信したことを示すファンファーレフラグをセットする(ステップS1621)。なお、ファンファーレコマンドは、遊技制御用マイクロコンピュータ560によって特別図柄停止処理(ステップS303参照)で送信される。
【0167】
また、受信した演出制御コマンドが、エンディング指定の演出制御コマンド(エンディングコマンド)であれば(ステップS1622)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのコマンドのEXTデータをRAMにおけるエンディングデータ格納領域に格納し(ステップS1623)、エンディングコマンドを受信したことを示すエンディングフラグをセットする(ステップS1624)。なお、エンディングコマンドは、遊技制御用マイクロコンピュータ560によって大当り終了処理(ステップS307参照)で送信される。
【0168】
また、受信した演出制御コマンドが、デモ表示コマンドであれば(ステップS1625)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、デモ表示コマンドを受信したことを示すデモ表示受信フラグをセットする(ステップS1626)。
【0169】
ステップS1612で読み出した受信コマンドがその他の演出制御コマンドである場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信コマンドに対応するフラグをセットする(ステップS1627)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信コマンドが飾り図柄停止指定コマンドである場合には、飾り図柄停止指定コマンドを受信したことを示す飾り図柄停止指定受信フラグをセットする。
【0170】
図16は、メイン処理におけるデモ表示プロセス処理(ステップS706)を示すフローチャートである。デモ表示プロセス処理では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、デモ表示プロセスフラグの値に応じてステップS760,S761のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
【0171】
デモ表示開始処理(ステップS760):デモ表示コマンドを受信したことにもとづいて、デモンストレーション演出を開始する。この場合、現時刻が所定の特別デモ実行時刻であるか否かを確認する。そして、現時刻が所定の特別デモ実行時刻でなければ通常のデモンストレーション演出を開始し、現時刻が所定の特別デモ実行時刻であれば特別のデモンストレーション演出を開始する。
【0172】
デモ表示中処理(ステップS761):デモ表示コマンドを受信したことにもとづいて、デモンストレーション演出を継続して実行する。また、デモ表示コマンドを受信していなければ、デモンストレーション演出を終了する。デモンストレーション演出を継続して実行する場合、特別のデモンストレーション演出を実行している場合には、そのまま特別のデモンストレーション演出を継続して実行する。通常のデモンストレーション演出を実行している場合には、現時刻が所定の特別デモ実行時刻であるか否かを確認する。そして、現時刻が所定の特別デモ実行時刻でなければそのまま通常のデモンストレーション演出を継続して実行し、現時刻が所定の特別デモ実行時刻であれば特別のデモンストレーション演出に切り替える。
【0173】
図17は、デモ表示プロセス処理におけるデモ表示開始処理(ステップS760)を示すフローチャートである。デモ表示開始処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、デモ表示受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS7601)。セットされていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、デモ表示受信フラグをリセットするとともに(ステップS7602)、リアルタイムクロック353から現時刻信号(時、分、秒)を入力する(ステップS7603)。そして、入力した現時刻信号にもとづいて、現時刻が所定の特別デモ実行時刻(例えば、9:30から10:00までの間の9:30、9:40、9:50、10:00の4つの時刻)であるか否かを確認する(ステップS7604)。
【0174】
所定の特別デモ実行時刻でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常のデモンストレーション演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS7605)。所定の特別デモ実行時刻であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常のデモンストレーション演出とは異なる演出態様の特別のデモンストレーション演出に応じたプロセスデータを選択するとともに(ステップS7606)、特別のデモンストレーション演出を実行することを示す特別デモ表示フラグをセットする(ステップS7607)。
【0175】
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、選択したプロセスデータ1におけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS7608)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(可変表示装置9、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する(ステップS7609)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、可変表示装置9を用いて所定の動画像を表示させることによってデモンストレーション演出(通常のデモンストレーション演出または特別のデモンストレーション演出)を開始する。
【0176】
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、デモ表示プロセスフラグの値をデモ表示中処理(ステップS761)を示す値に更新する(ステップS7610)。
【0177】
図18は、デモ表示プロセス処理におけるデモ表示中処理(ステップS761)を示すフローチャートである。デモ表示中処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、デモ表示受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS7651)。セットされていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、デモ表示受信フラグをリセットするとともに(ステップS7652)、特別デモ表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS7653)。
【0178】
特別デモ表示フラグがセットされていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのままステップS7654に移行する。すなわち、既に特別のデモンストレーション演出を実行中である場合であるので、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのまま特別のデモンストレーション演出を継続して実行する。
【0179】
特別デモ表示フラグがセットされていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロック353から現時刻信号(時、分、秒)を入力する(ステップS7659)。そして、入力した現時刻信号にもとづいて、現時刻が所定の特別デモ実行時刻(例えば、9:30から10:00までの間の9:30、9:40、9:50、10:00の4つの時刻)であるか否かを確認する(ステップS7660)。
【0180】
所定の特別デモ実行時刻でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS7654に移行する。すなわち、現時刻が所定の特別デモ実行時刻でないので、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのまま通常のデモンストレーション演出を継続して実行する。
【0181】
所定の特別デモ実行時刻であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常のデモンストレーション演出とは異なる演出態様の特別のデモンストレーション演出に応じたプロセスデータに切り替える(ステップS7661)。
【0182】
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、切り替えたプロセスデータ1におけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS7662)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(可変表示装置9、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する(ステップS7663)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、可変表示装置9を用いて所定の動画像を表示させることによって特別のデモンストレーション演出を開始する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、特別デモ表示フラグをセットし(ステップS7664)、処理を終了する。
【0183】
ステップS7654では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマを1減算する(ステップS7654)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータnの内容に従って演出装置(可変表示装置9、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する(ステップS7655)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、可変表示装置9を用いて所定の動画像を表示させることによってデモンストレーション演出(通常のデモンストレーション演出または特別のデモンストレーション演出)を継続して実行する。
【0184】
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS7656)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS7657)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせて(ステップS7658)、処理を終了する。
【0185】
ステップS7651でデモ表示フラグがセットされていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、デモ表示プロセスフラグの値をデモ表示開始処理(ステップS760)を示す値に更新する(ステップS7665)。すなわち、変動開始可能となるか保留記憶数が0でなくなり遊技制御用マイクロコンピュータ560からデモ表示コマンドを受信しなかった場合であるので、演出制御用マイクロコンピュータ100は、デモンストレーション演出を終了する。なお、ステップS7665では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、特別デモ表示フラグがセットされていれば、そのフラグをリセットする。
【0186】
上記の処理が実行されることによって、この実施の形態では、リアルタイムクロック353から入力した現時刻信号にもとづいて、所定の特別デモ実行時刻であれば、通常のデモンストレーション演出とは異なる特別のデモンストレーション演出を行う。そのようにすることによって、例えば、リアルタイムクロック353が計時する時間にもとづいて複数の遊技機で一斉に演出を実行する場合に、デモンストレーション演出の開始タイミングやさらに動作の同期を視覚的に確認することによって、複数の遊技機間でリアルタイムクロック353が計時する時間にずれが生じているか否かを確認することができる。そのため、視覚による確認結果にもとづいてリアルタイムクロック353が計時する時間のずれに対する処理を講じることができ、遊技機の製造コストを増加させることなく、演出の実行タイミングが複数の遊技機間でずれてしまう事態を防止するとともに、遊技者に与える演出効果が低減してしまう事態を防止することができる。
【0187】
図19は、メイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS707)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
【0188】
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):コマンド受信割込処理によって、変動パターン指定の演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を受信したか否か確認する。具体的には、変動パターンコマンドが受信されたことを示すフラグ(変動パターン受信フラグ)がセットされたか否か確認する。変動パターン受信フラグは、演出制御用マイクロコンピュータ100が実行するコマンド解析処理で可変表示装置9における飾り図柄の変動パターン指定の演出制御コマンドが受信されたことが確認された場合にセットされる(ステップS1615参照)。
【0189】
飾り図柄変動開始処理(ステップS801):飾り図柄の変動が開始されるように制御する。また、変動時間タイマに変動時間に相当する値を設定し、使用するプロセステーブルを選択するとともに、プロセステーブルの最初に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する。
【0190】
飾り図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミングを制御するとともに、変動時間の終了を監視する。
【0191】
飾り図柄変動停止処理(ステップS803):飾り図柄停止指定コマンドを受信したことに応じて、飾り図柄の変動を停止し停止図柄(確定図柄)を導出表示する制御を行う。なお、飾り図柄停止指定コマンドを受信できなかった場合には、変動時間タイマがタイムアウトしたことに応じて、飾り図柄の変動を停止し停止図柄を導出表示する制御を行う。
【0192】
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、大当り表示の制御を行う。例えば、大当りの開始を指定するファンファーレコマンドを受信したら、ファンファーレ演出を実行する。
【0193】
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放中であることを示す大入賞口開放中表示コマンドを受信したら、ラウンド数の表示制御等を行う。
【0194】
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放後(閉鎖中)であることを示す大入賞口開放後表示コマンドを受信したら、インターバル表示を行う。
【0195】
大当り終了演出処理(ステップS807):大当り遊技の終了後の大当り終了表示の制御を行う。例えば、大当りの終了を指定するエンディングコマンドを受信したら、エンディング演出を実行する。
【0196】
図20は、プロセステーブルの一構成例を示す説明図である。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、変動パターンを構成する各変動態様が記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動態様での変動時間が設定されている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動態様で飾り図柄を変動表示させる制御を行う。
【0197】
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示制御実行データにもとづく制御と同様に、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけランプ制御実行データにもとづいて各種ランプの点灯状態を制御し、音番号データを音声出力基板70に出力する。
【0198】
図20に示すプロセスデータは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンのそれぞれに応じて用意されている。
【0199】
図21および
図22は、演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターン受信フラグがセットされたか否か確認する(ステップS1801)。セットされていたら、そのフラグをリセットする(ステップS1802)。
【0200】
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドがはずれ指定であるか否かを確認する(ステップS1803)。はずれ指定であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、はずれ図柄決定用乱数を抽出し(ステップS1804)、はずれ図柄決定用乱数の値にもとづいて、はずれに対応した左中右の飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップS1805)。そして、決定した飾り図柄の停止図柄をRAMにおける飾り図柄格納領域に格納する(ステップS1806)。
【0201】
受信した変動パターンコマンドがはずれ指定でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロック353から現時刻信号(時、分、秒)を入力する(ステップS1807)とともに、受信した変動パターンコマンドが通常大当り指定であるか否かを確認する(ステップS1808)。通常大当り指定であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常大当りが指定されたことを示す通常大当り演出フラグをセットする(ステップS1809)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1807で入力した現時刻信号にもとづいて、現時刻が所定の図柄変更期間(例えば、昼の12:00から13:00の間)であるか否かを確認する(ステップS1810)。なお、所定の図柄変更期間は特定の時間に限らず、特定の曜日(例えば、日曜日)であってもよい。また、所定の図柄変更期間を設定変更できるように構成してもよい。
【0202】
この実施の形態では、飾り図柄の変動表示を行う場合に、「1」から「9」までの図柄を用いた通常の飾り図柄変動と、「1」から「9」までの図柄に加えて所定のオールマイティー図柄を用いた特別の飾り図柄変動とのいずれかを実行する。オールマイティー図柄とは、通常の飾り図柄変動に用いられる全ての図柄(例えば「1」から「9」までの図柄)と等価的に用いられる図柄である。例えば、オールマイティー図柄を用いた特別の飾り図柄変動を行うときに、可変表示装置9における左、右の表示領域のうちいずれか一方がオールマイティー図柄で停止表示された場合、他方が「1」から「9」までのいずれの図柄で停止表示されたとしてもリーチ状態となる。この場合、例えば、左の表示領域が図柄「7」で停止表示され、右の表示領域がオールマイティー図柄で停止表示されたことによってリーチ態様となった場合、最終的に中の表示領域が図柄「7」で停止表示されれば大当り図柄の表示となる。また、例えば、オールマイティー図柄を用いた特別の飾り図柄変動を行うときに、可変表示装置9における左、右の表示領域がともにオールマイティー図柄で停止表示された場合もリーチ状態となる。この場合、最終的に中の表示領域がいずれの図柄(「1」から「9」)で停止表示されたとしても大当り図柄の表示となる。
【0203】
現時刻が所定の図柄変更期間であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄の大当り図柄を決定するために用いる図柄決定用テーブルとして、オールマイティー図柄を含む通常時大当り図柄決定用テーブルを選択し(ステップS1811)、オールマイティー図柄を含む飾り図柄変動を選択したことを示すオールマイティー選択フラグをセットする(ステップS1812)。
【0204】
この実施の形態では、通常の飾り図柄変動を行う場合、確変図柄を決定するときに用いる確変大当り用の大当り表示図柄決定用テーブル(確変時大当り図柄決定用テーブル)と、通常大当りのときに用いる通常大当り用の大当り表示図柄決定用テーブル(通常時大当り図柄決定用テーブル)とが予め用意されている。確変時大当り図柄決定用テーブルには各確変図柄に対応付けて複数の判定値が割り振られ、また、通常時大当り図柄決定用テーブルには各非確変図柄に対応付けて複数の判定値が割り振られている。また、特別の飾り図柄変動を行う場合、オールマイティー図柄を含む確変図柄を決定するときに用いる確変大当り用の大当り表示図柄決定用テーブル(オールマイティー付き確変時大当り図柄決定用テーブル)と、オールマイティー図柄を含む通常大当りのときに用いる通常大当り用の大当り表示図柄決定用テーブル(オールマイティー付き通常時大当り図柄決定用テーブル)とが予め用意されている。オールマイティー付き確変時大当り図柄決定用テーブルには各確変図柄に対応付けて複数の判定値が割り振られ、また、オールマイティー付き通常時大当り図柄決定用テーブルには各非確変図柄に対応付けて複数の判定値が割り振られている。
【0205】
現時刻が所定の図柄変更期間でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄の大当り図柄を決定するために用いる図柄決定用テーブルとして通常時大当り図柄決定用テーブルを選択する(ステップS1813)。なお、ステップS1810で現時刻が所定の図柄変更期間でないと判定した場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、オールマイティー選択フラグが既にセットされていれば、そのオールマイティー選択フラグをリセットしてステップS1813に移行する。
【0206】
受信した変動パターンコマンドが通常大当り指定でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当り指定であるか否かを確認する(ステップS1814)。確変大当り指定であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当りが指定されたことを示す確変大当り演出フラグをセットする(ステップS1815)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1807で入力した現時刻信号にもとづいて、現時刻が所定の図柄変更期間(例えば、昼の12:00から13:00の間)であるか否かを確認する(ステップS1816)。
【0207】
現時刻が所定の図柄変更期間であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄の大当り図柄を決定するために用いる図柄決定用テーブルとして、オールマイティー図柄を含む確変時大当り図柄決定用テーブルを選択し(ステップS1817)、オールマイティー選択フラグをセットする(ステップS1818)。
【0208】
なお、通常大当り指定および確変大当り指定の両方の場合に飾り図柄変動を行うのではなく、確変大当り指定の場合にのみオールマイティー図柄を用いた飾り図柄変動を行うようしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1808でYと判定すると、ステップS1809を実行した後に、ステップS1810〜S1812の処理を行わずにそのままステップS1813に移行すればよい。また、ステップS1810とステップS1816とで図柄変更期間を異ならせてもよい。
【0209】
現時刻が所定の図柄変更期間でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄の大当り図柄を決定するために用いる図柄決定用テーブルとして確変時大当り図柄決定用テーブルを選択する(ステップS1819)。なお、ステップS1816で現時刻が所定の図柄変更期間でないと判定した場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、オールマイティー選択フラグが既にセットされていれば、そのオールマイティー選択フラグをリセットしてステップS1819に移行する。
【0210】
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り図柄決定用乱数を抽出し、抽出した大当り図柄決定用乱数の値と、選択した図柄決定用テーブルとにもとづいて、大当りに対応した左中右の飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップS1820)。
【0211】
ステップS1820では、確変時大当り図柄決定用テーブルを選択した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、選択した図柄決定用テーブルにもとづいて、飾り図柄の停止図柄として確変図柄(例えば、左中右の図柄が同一の奇数図柄で揃うように)を決定する。また、通常時大当り図柄決定用テーブルを選択した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、選択した図柄決定用テーブルにもとづいて、飾り図柄の停止図柄として非確変図柄(例えば、左中右の図柄が同一の偶数図柄で揃うように)を決定する。
【0212】
また、オールマイティー付き確変時大当り図柄決定用テーブルを選択した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、選択した図柄決定用テーブルにもとづいて、飾り図柄の停止図柄としてオールマイティー図柄を含む確変図柄を決定する。例えば、左中右の図柄のうちいずれか2つが同一の奇数図柄で揃い他の1つがオールマイティー図柄となるように決定する。また、左中右の図柄のうちいずれか1つが奇数図柄となり他の2つがオールマイティー図柄となるように決定する。
【0213】
また、オールマイティー付き通常時大当り図柄決定用テーブルを選択した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、選択した図柄決定用テーブルにもとづいて、飾り図柄の停止図柄としてオールマイティー図柄を含む非確変図柄を決定する。例えば、左中右の図柄のうちいずれか2つが同一の偶数図柄で揃い他の1つがオールマイティー図柄となるように決定する。また、左中右の図柄のうちいずれか1つが偶数図柄となり他の2つがオールマイティー図柄となるように決定する。
【0214】
図23は、大当り図柄決定用テーブルの例を示す説明図である。
図23(A)に示すように、オールマイティー付き通常時大当り図柄決定用テーブルを選択した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、オールマイティー図柄を含む非確変図柄として「22 ALL」や「44 ALL」、「66 ALL」、「88 ALL」を決定する。また、
図23(B)に示すように、通常時大当り図柄決定用テーブルを選択した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、非確変図柄として「222」や「444」、「666」、「888」を決定する。また、
図23(C)に示すように、オールマイティー付き確変時大当り図柄決定用テーブルを選択した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、オールマイティー図柄を含む確変図柄として「11 ALL」や「33 ALL」、「55 ALL」、「77 ALL」、「99 ALL」を決定する。また、
図23(D)に示すように、確変時大当り図柄決定用テーブルを選択した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変図柄として「111」や「333」、「555」、「777」、「999」を決定する。
【0215】
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、決定した飾り図柄の停止図柄をRAMにおける飾り図柄格納領域に格納する(ステップS1821)。
【0216】
受信した変動パターンコマンドが確変大当り指定でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変大当り指定であるか否かを確認する(ステップS1822)。突然確変大当り指定であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変大当りが指定されたことを示す突然確変大当り演出フラグをセットし(ステップS1823)、ステップS1825に移行する。
【0217】
受信した変動パターンコマンドが突然確変大当り指定でなければ(この場合、変動パターンコマンドが小当り指定ということになる)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、小当りが指定されたことを示す小当り演出フラグをセットし(ステップS1824)、ステップS1825に移行する。
【0218】
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変図柄決定用乱数を抽出する(ステップS1825)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変図柄決定用乱数の値にもとづいて、突然確変に対応した左中右の飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップS1826)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変に対応した飾り図柄の停止図柄として「123」や「357」などの図柄の組合せを決定する。そして、決定した飾り図柄の停止図柄をRAMにおける飾り図柄格納領域に格納する(ステップS1827)。その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する(ステップS1828)。なお、この実施の形態では、ステップS1824〜S1827の処理が実行されることによって、小当りが指定されている場合であっても、突然確変と同じ「123」や「357」などの図柄の組合せが決定されることになる。
【0219】
なお、確変大当りや通常大当り、小当りにおける飾り図柄の停止図柄を、後述する飾り図柄変動中処理において、表示結果コマンドを受信したことにもとづいて決定するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当り指定の表示結果コマンドを受信したことにもとづいて、飾り図柄の停止図柄として確変図柄(左中右の飾り図柄が奇数で揃った状態)を決定してもよい。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常大当り指定の表示結果コマンドを受信したことにもとづいて、飾り図柄の停止図柄として非確変図柄(左中右の飾り図柄が偶数で揃った状態)を決定してもよい。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、はずれ指定の表示結果コマンドを受信したことにもとづいて、飾り図柄の停止図柄としてはずれ図柄を決定してもよい。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変大当り指定の表示結果コマンドを受信したことにもとづいて、突然確変に対応した飾り図柄の停止図柄として「123」や「357」などの図柄の組合せを決定してもよい。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、小当り指定の表示結果コマンドを受信したことにもとづいて、突然確変に対応した飾り図柄の停止図柄と同じ「123」や「357」などの図柄の組合せを決定してもよい。なお、この場合に、表示結果コマンドを受信できなかった場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変に対応した飾り図柄の停止図柄と同じ「123」や「357」などの図柄の組合せを決定すればよい。
【0220】
なお、この実施の形態では、所定の図柄変更期間となったときに、「1」から「9」までの図柄に加えて所定のオールマイティー図柄を用いた特別の飾り図柄変動を行う場合を説明したが、オールマイティー図柄以外の特別な図柄を用いた特別の飾り図柄変動を行うようにしてもよい。例えば、「1」から「9」までのいずれか複数(例えば2つ)の図柄と等価的に用いられるカップル図柄を用いてと特別の飾り図柄変動を行うようにしてもよい。
【0221】
例えば、カップル図柄として「7」と「5」とを組み合わせた図柄を用いた特別の飾り図柄変動を行う場合を説明する。この場合、例えば、カップル図柄を用いた特別の飾り図柄変動を行うときに、可変表示装置9における左、右の表示領域のうちいずれか一方がカップル図柄で停止表示された場合、他方が「5」または「7」のいずれの図柄で停止表示されたとしてもリーチ状態となる。この場合、例えば、左の表示領域が図柄「7」で停止表示され、右の表示領域がカップル図柄で停止表示されたことによってリーチ態様となった場合、最終的に中の表示領域が「7」で停止表示されれば大当り図柄の表示となる。また、例えば、カップル図柄を用いた特別の飾り図柄変動を行うときに、可変表示装置9における左、右の表示領域がともにカップル図柄で停止表示された場合もリーチ態様となる。この場合、最終的に中の表示領域が「5」または「7」のいずれの図柄で停止表示されたとしても大当り図柄の表示となる。
【0222】
また、例えば、所定の図柄変更期間となったときに、オールマイティー図柄のみを用いた特別の飾り図柄変動を行うようにしてもよく、カップル図柄のみを用いた特別の飾り図柄変動を行うようにしてもよい。
【0223】
また、この実施の形態では、確変大当りまたは通常大当りが指定されているときに、所定の図柄変更期間であれば、オールマイティー図柄を用いた特別の飾り図柄変動を行う場合を示したが、例えば、変動パターンコマンドではずれが指定されているとともにリーチ演出の実行が指定されているときに、所定の図柄変更期間であれば、オールマイティー図柄やカップル図柄を用いた特別の飾り図柄変動を行うようにしてもよい。また、突然確変大当りや小当りが指定されているときに、所定の図柄変更期間であれば、オールマイティー図柄やカップル図柄を用いた特別の飾り図柄変動を行うようにしてもよい。
【0224】
図24は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。飾り図柄変動開始処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、オールマイティー選択フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS820)。セットされていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、使用する飾り図柄の変動パターンに応じて、オールマイティー図柄を含む飾り図柄変動用のプロセスデータを選択する(ステップS821)。
【0225】
この実施の形態では、飾り図柄の変動パターンに応じたプロセスデータとして、オールマイティー図柄を用いた特別の飾り図柄変動を行う場合に用いるオールマイティー変動用のプロセスデータと、遊技状態が確変状態に移行されているときに用いる確変用のプロセスデータと、遊技状態が確変状態以外の状態(通常状態や突然確変大当り状態、小当り状態)であるときに用いる通常用のプロセスデータとが用いられる。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、オールマイティー変動用のプロセスデータ、確変用のプロセスデータまたは通常用のプロセスデータを選択することによって、オールマイティー図柄を用いた特別の飾り図柄変動を行うとき、遊技状態が確変状態であるとき、または遊技状態が確変状態以外の状態であるときで、異なる背景色(例えば、オールマイティー図柄を用いた特別の飾り図柄変動を行うときは「黄」、確変状態のときは「赤」、通常状態のときは「青」)を表示して飾り図柄の可変表示を実行する。また、オールマイティー変動用のプロセスデータを選択することによって、通常の図柄「1」〜「9」に加えてオールマイティー図柄を用いた飾り図柄の変動表示が実行される。
【0226】
オールマイティー選択フラグがセットされていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、背景表示指定コマンドとして高確率状態背景指定コマンドを受信したか否かを確認する(ステップS822)。受信していれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、使用する飾り図柄の変動パターンに応じて、確変用のプロセスデータを選択する(ステップS823)。受信していなければ(この場合、高確率状態背景指定コマンド以外の背景表示指定コマンド(ステップS1533で送信される通常状態背景指定コマンドまたは突然確変状態背景指定コマンド)を受信していることになる)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、使用する飾り図柄の変動パターンに応じて、通常用のプロセスデータを選択する(ステップS824)。
【0227】
図25は、変動パターンコマンドで指定される変動パターンに応じて選択される飾り図柄変動用のプロセスデータの例を示す説明図である。
図25(A)に示すように、オールマイティー選択フラグがセットされている場合には、ステップS821において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドでノーマルリーチを含む変動指定がされている場合には、オールマイティー図柄を用いたノーマルリーチ態様の飾り図柄変動用(背景色「黄」)のプロセスデータを選択する。また、変動パターンコマンドでスーパーリーチを含む変動指定がされている場合には、オールマイティー図柄を用いたスーパーリーチ態様の飾り図柄変動用(背景色「黄」)のプロセスデータを選択する。
【0228】
また、
図25(B)に示すように、オールマイティー選択フラグがセットされておらず、高確率状態背景指定コマンドを受信している場合には、ステップS823において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドで通常変動指定(リーチを含まない変動指定)がされている場合には、通常の飾り図柄変動用(背景色「赤」)のプロセスデータを選択する。また、変動パターンコマンドでノーマルリーチを含む変動指定がされている場合には、ノーマルリーチ態様の飾り図柄変動用(背景色「赤」)のプロセスデータを選択する。また、変動パターンコマンドでスーパーリーチを含む変動指定がされている場合には、スーパーリーチ態様の飾り図柄変動用(背景色「赤」)のプロセスデータを選択する。
【0229】
また、
図25(C)に示すように、オールマイティー選択フラグがセットされておらず、高確率状態背景指定コマンドを受信していない場合には、ステップS824において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドで通常変動指定(リーチを含まない変動指定)がされている場合には、通常の飾り図柄変動用(背景色「青」)のプロセスデータを選択する。また、変動パターンコマンドでノーマルリーチを含む変動指定がされている場合には、ノーマルリーチ態様の飾り図柄変動用(背景色「青」)のプロセスデータを選択する。また、変動パターンコマンドでスーパーリーチを含む変動指定がされている場合には、スーパーリーチ態様の飾り図柄変動用(背景色「青」)のプロセスデータを選択する。
【0230】
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、選択したプロセスデータ1におけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS825)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(可変表示装置9、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する(ステップS826)。例えば、可変表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に制御信号を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
【0231】
その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動時間タイマ(飾り図柄の変動時間に応じたタイマ)をスタートする(ステップS827)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理(ステップS802)を示す値に更新する(ステップS828)。
【0232】
図26は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。飾り図柄変動中処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、飾り図柄停止指定コマンドを受信したか否かを確認する(ステップS1851)。なお飾り図柄停止指定コマンドは、遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する特別図柄停止処理(ステップS303参照)で送信される。受信していたら、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(ステップS803)を示す値に更新する(ステップS1859)。飾り図柄停止指定コマンドを受信していなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動時間タイマがタイムアウトしていないかどうかを確認する(ステップS1852)。変動時間タイマがタイムアウトしていれば、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(ステップS803)を示す値に更新する(ステップS1859)。
【0233】
演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定の変動時間が経過したことにもとづいて飾り図柄変動停止処理に移行し、飾り図柄の可変表示を停止して停止図柄を導出表示する。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄停止指定コマンド(確定コマンド)を受信すると、所定の変動時間が経過したと判断し、飾り図柄変動停止処理に移行する。また、飾り図柄停止指定コマンドを受信できなかった場合には、変動時間タイマがタイムアウトしたことにもとづいて、所定の変動時間が経過したと判断し、飾り図柄変動停止処理に移行する。
【0234】
なお、飾り図柄停止指定コマンドを受信したこと、または変動時間タイマがタイムアウトしたことのいずれか一方のみを監視して飾り図柄の可変表示を停止して停止図柄を導出表示するようにしてもよい。また、飾り図柄停止指定コマンドを受信したことのみを監視して飾り図柄の可変表示を停止して停止図柄を導出表示する場合、変動時間がタイムアウトしても飾り図柄停止指定コマンドを受信できなかった場合には、ステップS1851〜S1859の処理において、飾り図柄の変動表示を完全には停止させないようにし、飾り図柄を揺れ表示したり、飾り図柄を少し拡大縮小する表示を繰り返したりしてもよい。
【0235】
変動時間タイマがタイムアウトしていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマを1減算するとともに(ステップS1853)、変動時間タイマを1減算する(ステップS1854)。
【0236】
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータnの内容に従って演出装置(可変表示装置9、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する(ステップS1855)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS1856)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS1857)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS1858)。
【0237】
具体的には、ステップS1855において、プロセスデータnの内容に従って演出装置の制御が実行されることによって、可変表示装置9において飾り図柄の変動表示が実行されることになる。なお、この場合に、オールマイティー図柄を用いた飾り図柄変動が選択されている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、「1」から「9」までの図柄に加えてオールマイティー図柄を用いた飾り図柄の変動表示を行うことになる。
【0238】
図27は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。飾り図柄変動停止処理において、まず、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1871)。そして、停止図柄表示フラグがセットされていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1877に移行する。この実施の形態では、後述するように、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップS1876で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときにステップS1878で停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、ステップS1871で停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したもののファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS1872の飾り図柄の停止図柄を表示する処理を重ねて実行することなく、ステップS1877に移行する。
【0239】
停止図柄表示フラグがセットされていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、記憶されている停止図柄(飾り図柄(はずれ図柄)、大当り表示図柄(突然確変大当り図柄を含む)、小当り図柄(本例では、突然確変大当り図柄と同じ図柄))を停止表示させる制御を行う(ステップS1872)。
【0240】
そして、ステップS1872で大当り表示図柄(突然確変大当り図柄を含む)または小当り図柄(ただし、本例では、突然確変大当り図柄と同じ図柄)を表示しない場合(すなわち、はずれ図柄を表示する場合:ステップS1873のN)は、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定のフラグ(例えば飾り図柄停止指定コマンドに応じたフラグがセットされるときは、そのフラグ)をリセットし(ステップS1874)、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する(ステップS1875)。
【0241】
ステップS1872で大当り図柄(突然確変大当り図柄を含む)または小当り図柄を表示する場合には(ステップS1873のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、停止図柄表示フラグをセットし(ステップS1876)、ファンファーレフラグがセットされたか否か確認する(ステップS1877)。すなわち、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ファンファーレコマンドを受信したか否かを確認する。ファンファーレフラグがセットされたときは(ステップS1877のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、停止図柄表示フラグをリセットし(ステップS1878)、小当り演出フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1879)。また、小当り演出フラグがセットされていなければ、突然確変大当り演出フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1880)。突然確変大当り演出フラグおよび小当り演出フラグのいずれもセットされていなければ、通常のファンファーレ演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS1883)。突然確変大当り演出フラグがセットされていれば(ステップS1880のY)、突然確変大当り用のファンファーレ演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS1882)。
【0242】
小当り演出フラグがセットされていれば(ステップS1879のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、小当り時のファンファーレ演出の実行時間を計測するための小当り表示時間計測タイマをセットし(ステップS1881)、ステップS1882に移行して、突然確変大当り用のファンファーレ演出に応じたプロセスデータと同じプロセスデータを選択する。すなわち、この実施の形態では、突然確変大当りのときと小当りのときとで、同じプロセスデータを用いてファンファーレ演出が実行される。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS1884)、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に対応した値に設定する(ステップS1885)。
【0243】
図28は、演出制御プロセス処理における大当り表示処理(ステップS804)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、小当り演出フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS900)。小当り演出フラグがセットされていれば、そのままステップS902に移行する。小当り演出フラグがセットされていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放中表示コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS901)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップS901のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS902)、セットされている場合には小当り表示時間計測タイマの値を1減算する(ステップS903)。次いで、小当り表示時間計測タイマがセットされているときには、演出制御用マイクロコンピュータ100は、小当り表示時間計測タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップS904)。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、例えば、小当り演出フラグがセットされているときにのみ、ステップS904の判定を行うようにし、小当り演出フラグがセットされていなければ、そのままステップS905に移行する。従って、小当り以外の場合において、ステップS904の処理でYesと判定されることはない。タイムアウトしていれば、ステップS909に移行し、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に設定する(ステップS909)。
【0244】
小当り表示時間計測タイマがセットされていない場合、または小当り表示時間タイマがタイムアウトしていない場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータnの内容に従って演出装置(可変表示装置9、スピーカ27、ランプ28a〜28c等)の制御を実行する(ステップS905)。例えば、可変表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、大当りが発生したことを示す文字やキャラクタなどを表示する演出が実行される。この場合、突然確変大当りの場合または小当りの場合には、同じ突然確変大当り用のプロセスデータnの内容に従って、所定期間ファンファーレ演出が実行されることになる。
【0245】
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS906)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS907)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS908)。
【0246】
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップS901のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、告知内容設定フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS910)。セットされていれば(すなわち、告知内容の設定が行われていれば)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放中表示コマンドの内容にもとづいて、所定の告知演出情報格納領域に記憶する告知演出情報に示される告知演出を含むラウンド中演出(ラウンド数に応じたラウンド表示を実行する演出)を選択する(ステップS911)。なお、大入賞口開放中表示コマンドは、遊技制御用マイクロコンピュータ560によって大入賞口開放中処理(ステップS305参照)で送信される。
【0247】
告知内容設定フラグがセットされていなければ(すなわち、告知内容の設定が行われていなければ)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放中表示コマンドの内容にもとづいて、告知演出を含まない通常のラウンド中演出(ラウンド数に応じたラウンド表示を実行する演出)を選択する(ステップS912)。
【0248】
次いで、大入賞口開放中フラグをリセットし(ステップS913)、ラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS914)。この場合、告知演出を含むラウンド中演出が選択された場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、告知内容設定処理で保存(ステップS1746参照)した告知演出情報にもとづいて、告知演出を含むラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する。例えば、告知演出情報として
図14に示す告知演出識別子「K01」が保存されている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、おすすめ台である旨の告知演出を含むラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する。また、例えば、告知演出情報として
図14に示す告知演出識別子「K02」が保存されている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、優良台である旨の告知演出を含むラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する。また、例えば、告知演出情報として
図14に示す告知演出識別子「K03」が保存されている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、あま釘台である旨の告知演出を含むラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する。
【0249】
そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS915)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS916)。
【0250】
なお、この実施の形態では、大当り(突然確変大当りを含む)のファンファーレ演出と小当りのファンファーレ演出とをともに大当り表示処理において実行する場合を説明したが、小当りのファンファーレ演出を実行する小当り表示処理を大当り表示処理とは別に設けてもよい。この場合、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄変動停止処理において、小当り演出フラグがセットされていた場合には、小当り表示時間計測タイマをセットするとともに、突然確変大当り用のファンファーレ演出に応じたプロセスデータを選択し、演出制御プロセスフラグの値を小当り表示処理に対応した値に設定する。そして、小当り表示処理においてステップS902〜S909と同様の処理を実行する。
【0251】
図29は、演出制御プロセス処理におけるラウンド中処理(ステップS805)を示すフローチャートである。ラウンド中処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、エンディングフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1901)。エンディングフラグがセットされていないときは(ステップS1901のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放後表示コマンドを受信したことを示す大入賞口開放後フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1902)。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560によって大入賞口開放後処理(ステップS306参照)において送信された大入賞口開放後コマンドを受信したことにもとづいて、コマンド解析処理でセットされる(ステップS1627参照)。
【0252】
大入賞口開放後フラグもセットされていないときは(ステップS1902のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS1903)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(可変表示装置9、スピーカ27、ランプ28a〜28c等)の制御を実行する(ステップS1904)。例えば、可変表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、ラウンド数を示す文字やその他のキャラクタなどを表示する演出が実行される。この場合、告知演出を含むラウンド中演出が選択されている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、告知演出を含むラウンド中演出を実行する。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、可変表示装置9において大当り表示図柄やラウンド数を示す文字、その他のキャラクタなどを表示するとともに、「おすすめ台」や「優良台」、「あま釘台」などの告知内容を示す文字列を表示する。なお、告知演出の演出態様は、この実施の形態で示したものに限られない。例えば、告知内容を示す文字列を可変表示装置9に表示するのではなく、告知内容を音声で出力(例えば、「おすすめ台です」という音声を出力)するようにしてもよい。また、告知内容を示す文字列を表示するとともに、告知内容を音声で出力するようにしてもよい。
【0253】
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS1905)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS1906)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS1907)。
【0254】
ステップS1902において大入賞口開放後フラグがセットされているときは(ステップS1902のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放後表示コマンドの内容にもとづいてインターバル演出(ラウンド数に応じたインターバル表示を行う演出)を選択する(ステップS1908)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放後フラグをリセットし(ステップS1909)、選択したインターバル演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS1910)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS1911)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に設定する(ステップS1912)。なお、突然確変大当りである場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放後表示コマンドを受信した場合であっても、ステップS1910でインターバル演出に応じたプロセスデータへの切り替えを行わないように制御する。
【0255】
ステップS1901においてエンディングフラグがセットされたときは(ステップS1901のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560からエンディングコマンドを受信したときである。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、エンディングフラグをリセットし(ステップS1913)、エンディング演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS1914)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、エンディング演出の演出期間を計測するための演出期間計測タイマをスタートさせる(ステップS1915)とともに、プロセスタイマをスタートさせる(ステップS1916)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(ステップS807)に対応した値に設定する(ステップS1917)。
【0256】
図30は、演出制御プロセス処理におけるラウンド後処理(ステップS806)を示すフローチャートである。ラウンド後処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放中表示コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1971)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップS1971のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS1972)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(可変表示装置9、スピーカ27、ランプ28a〜28c等)の制御を実行する(ステップS1973)。例えば、可変表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、所定のキャラクタなどを表示する演出が実行される。
【0257】
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS1974)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS1975)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS1976)。
【0258】
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップS1971のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、告知内容設定フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1977)。セットされていれば(すなわち、告知内容の設定が行われていれば)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放中表示コマンドの内容にもとづいて、所定の告知演出情報格納領域に記憶する告知演出情報に示される告知演出を含むラウンド中演出(ラウンド数に応じたラウンド表示を実行する演出)を選択する(ステップS1978)。
【0259】
告知内容設定フラグがセットされていなければ(すなわち、告知内容の設定が行われていなければ)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放中表示コマンドの内容にもとづいて、告知演出を含まない通常のラウンド中演出(ラウンド数に応じたラウンド表示を実行する演出)を選択する(ステップS1979)。次いで、大入賞口開放中フラグをリセットし(ステップS1980)、ラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS1981)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS1982)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS1983)。
【0260】
図31は、演出制御プロセス処理における大当り終了演出処理(ステップS807)を示すフローチャートである。大当り終了演出処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、演出期間計測タイマの値を1減算するとともに(ステップS971)、演出期間計測タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップS972)。なお、演出期間計測タイマは、ラウンド中処理においてセットされる(ステップS1915参照)。
【0261】
演出期間計測タイマがタイムアウトしていないときは(ステップS972のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS973)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(可変表示装置9、スピーカ27等)を制御する処理を実行する(ステップS974)。例えば、大当りが終了することを表示したり、可変表示装置9の表示画面に所定のキャラクタを表示させ、キャラクタのセリフとして「またね!」などの文章を表示させることによって、大当りが終了することを報知する。
【0262】
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS975)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS976)。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS977)。
【0263】
演出期間計測タイマがタイムアウトしたときは(ステップS972のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常大当り演出フラグや確変大当り演出フラグ等の所定のフラグをリセットする(ステップS978)。
【0264】
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、告知内容設定フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS979)。セットされていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定の告知演出情報格納領域に記憶する告知演出情報を消去する(ステップS980)とともに、告知内容設定フラグをリセットする(ステップS981)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に設定する(ステップS982)。
【0265】
次に、可変表示装置9において実行される告知演出の演出態様について説明する。
図32は、可変表示装置9において実行される告知演出の表示例を示す説明図である。
図32において、(1)(2)(3)(4)(5)というように番号順に表示状態が遷移する。なお、
図32に示す例では、前提条件として、告知内容設定処理(ステップS704)において告知内容として「おすすめ台」の情報とそれに対応する演出とが選択され、告知内容消去時刻として遊技店の閉店時刻である23:00が設定されているものとする。
【0266】
演出制御用マイクロコンピュータ100は、
図32(1)(2)に示すように、変動パターンコマンドを受信すると、可変表示装置9において飾り図柄の変動表示を開始する(ステップS825〜S828参照)。次いで、大当りが指定されている場合には、
図32(3)に示すように、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄(
図32では確変図柄)を導出表示する(ステップS1872参照)。次いで、
図32(4)に示すように、ファンファーレコマンドを受信したことにもとづいてファンファーレ演出を実行し(ステップS905参照)、大当り表示を行う。そして、大入賞口が開放され第1ラウンドが開始されると(ステップS901参照)、告知演出を含むラウンド中演出を選択し(ステップS911参照)、
図32(5)に示すように、告知演出を含むラウンド中演出を実行する(ステップS1904参照)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、
図32(5)に示すように、ラウンド中演出において、告知内容として「おすすめ台」の文字列を可変表示装置9に表示する。なお、告知演出を実行する場合、告知内容を示す文字列を表示するのではなく、告知内容を音声で出力(例えば、「おすすめ台です」という音声を出力)するようにしてもよい。また、告知内容を示す文字列を表示するとともに、告知内容を音声で出力するようにしてもよい。
【0267】
その後、この実施の形態では、告知内容が設定されている場合には、第1ラウンドが終了した後も、ラウンドが開始されるごとに告知演出を含むラウンド中演出を選択し(ステップS1978参照)、
図32(5)と同様の態様で告知演出を含むラウンド中演出を実行する(ステップS1904参照)。なお、ステップS1978で選択したラウンド中演出における告知演出と、ステップS911で選択したラウンド中演出における告知演出とで、演出の態様を異ならせてもよい。そして、大当り遊技状態を終了しエンディング演出が終了すると、告知演出情報が消去されるとともに告知内容設定フラグがリセットされ(ステップS980,S981参照)、告知演出の設定内容がクリアされる。なお、ラウンドごとに毎回告知演出を実行するのではなく、全ラウンドのうちの所定番目のラウンドのみ(例えば、ラウンド1,5,10のみや、奇数番目のラウンドのみ)告知演出を実行するようにしてもよい。
【0268】
以上のように、この実施の形態では、告知内容が設定されている場合には、大当り遊技中となったことにもとづいて(具体的には、大当り遊技状態に移行し大入賞口開放中コマンドを受信したことにもとづいて(ステップS901参照))、所定の告知演出実行条件が成立したと判断し、大当り遊技中のラウンド中演出において告知演出が実行される。また、所定の告知演出実行条件が成立し告知演出を実行した場合には、告知演出の設定内容がリセットされる。
【0269】
なお、大当り遊技中となったときに、ラウンド中演出において告知演出を実行するのではなく、例えば、インターバル演出やエンディング演出において告知演出を実行してもよい。また、この実施の形態では、大当り遊技中となったことにもとづいて所定の告知演出実行条件が成立したと判断し告知演出を実行する場合を示したが、大当り遊技中以外のタイミングで所定の告知演出実行条件が成立したと判断するようにしてもよい。例えば、大当り当選時(飾り図柄の停止図柄が大当り図柄となったとき)や、小当り時、いわゆる5連荘(5回連続で大当りとなったこと)時に所定の告知演出実行条件が成立したと判断し告知演出を実行してもよい。また、例えば、大当り時や小当り時の始動回数をカウントし、カウント数が所定回数となった場合に所定の告知演出実行条件が成立したと判断し告知演出を実行してもよい。また、例えば、告知演出の実行時刻を告知内容設定処理であらかじめ設定しておき、演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロック353から入力した現時刻信号にもとづいて、設定した実行時刻であると判断すると、告知演出を実行するようにしてもよい。
【0270】
また、告知演出を実行する条件と告知演出情報を消去する条件とを異ならせてもよい。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り遊技中となるごとに告知演出を実行するように制御し、いわゆる3連荘(3回連続で大当りとなったこと)となったことを条件として告知演出情報を消去して、以後大当り遊技中となっても告知演出を実行しないように制御してもよい。
【0271】
次に、可変表示装置9におけるオールマイティー図柄を用いた飾り図柄の変動表示の表示態様について説明する。
図33は、可変表示装置9において実行されるオールマイティー図柄を用いた飾り図柄の変動表示の表示例を示す説明図である。
図33において、(1)(2)(3)(4)(5)というように番号順に表示状態が遷移する。
【0272】
演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドを受信すると、現時刻が所定の図柄変更期間(例えば、昼の12:00から13:00までの間)であれば(ステップS1810,S1816参照)、オールマイティー図柄を含む飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップS1811,S1817,S1820参照)。そして、
図33(1)(2)に示すように、可変表示装置9において飾り図柄の変動表示を開始する(ステップS825〜S828参照)。
【0273】
次いで、飾り図柄の変動表示中に、リーチ演出を行う場合には、
図33(3)に示すように、オールマイティー図柄を含むリーチ演出を実行する(ステップS1855参照)。
図33(3)に示す例では、可変表示装置9の左の表示領域に図柄「7」が表示され、右の表示領域にオールマイティー図柄が表示されることによって、リーチ演出が実行されている。なお、左、右の表示領域ともにオールマイティー図柄を表示することによってリーチ演出を実行してもよい。
【0274】
次いで、大当りが指定されている場合には、
図33(4)に示すように、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄(
図33では確変図柄)を導出表示する(ステップS1872参照)。
図33(4)に示す例では、左、中の表示領域に図柄「7」が揃った状態で表示され、右の表示領域にオールマイティー図柄が表示されることによって、大当り図柄が表示された状態となっている。なお、左、右の表示領域ともにオールマイティー図柄を表示することによってリーチ態様とした場合には、中の表示領域にいずれの図柄(「1」から「9」までのいずれの図柄)が停止表示された場合であっても、大当り図柄を表示した状態となる。
【0275】
そして、
図33(5)に示すように、ファンファーレコマンドを受信したことにもとづいてファンファーレ演出を実行し(ステップS905参照)、大当り表示を行う。
【0276】
また、オールマイティー図柄を用いる代わりに、カップル図柄を用いて飾り図柄の変動表示を行うようにしてもよい。
図34は、可変表示装置9において実行されるカップル図柄を用いた飾り図柄の変動表示の表示例を示す説明図である。
図34において、(1)(2)(3)(4)(5)というように番号順に表示状態が遷移する。
【0277】
演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドを受信すると、現時刻が所定の図柄変更期間(例えば、昼の12:00から13:00までの間)であれば(ステップS1810,S1816参照)、カップル図柄を含む飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップS1811,S1817,S1820参照)。そして、
図34(1)(2)に示すように、可変表示装置9において飾り図柄の変動表示を開始する(ステップS825〜S828参照)。
【0278】
次いで、飾り図柄の変動表示中に、リーチ演出を行う場合には、
図34(3)に示すように、カップル図柄を含むリーチ演出を実行する(ステップS1855参照)。
図34(3)に示す例では、可変表示装置9の左の表示領域に図柄「7」が表示され、右の表示領域にカップル図柄(本例では「5」と「7」とで兼用に用いることができる図柄)が表示されることによって、リーチ演出が実行されている。なお、左、右の表示領域ともにカップル図柄を表示することによってリーチ演出を実行してもよい。
【0279】
次いで、大当りが指定されている場合には、
図34(4)に示すように、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄(
図34では確変図柄)を導出表示する(ステップS1872参照)。
図34(4)に示す例では、左、中の表示領域に図柄「7」が揃った状態で表示され、右の表示領域にカップル図柄が表示されることによって、大当り図柄が表示された状態となっている。なお、左、右の表示領域ともにカップル図柄を表示することによってリーチ態様とした場合には、中の表示領域に「5」または「7」のうちいずれの図柄が停止表示された場合であっても、大当り図柄を表示した状態となる。
【0280】
そして、
図34(5)に示すように、ファンファーレコマンドを受信したことにもとづいてファンファーレ演出を実行し(ステップS905参照)、大当り表示を行う。
【0281】
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100による告知演出の実行タイミングについて説明する。
図35は、演出制御用マイクロコンピュータ100による告知演出の実行タイミングを示すタイミング図である。
【0282】
演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技機への電源が投入された後、遊技店の店員などによって告知内容の設定操作が行われると、操作に従って告知内容の設定を行い、設定した告知内容に従って告知演出情報を所定の告知演出情報格納領域に記憶する(ステップS1746参照)。また、告知内容の設定を行った後、所定の告知内容設定の禁止期間になると(例えば、遊技店の開店時刻である10:00になると)、告知内容設定禁止フラグをセットし、告知内容設定を禁止状態にセットする(ステップS1754参照)。なお、告知演出の設定操作が行われなかった場合であっても、所定の告知内容設定の禁止期間になると、告知内容設定を禁止状態にセットするように制御する(ステップS1760参照)。
【0283】
遊技中に飾り図柄の停止図柄が大当り図柄となり(ステップS1872参照)、大当り遊技中となりラウンド中演出が開始されると(具体的には、ステップS901,S1971で大入賞口開放中フラグがセットされると)、
図35(A)に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定の告知演出実行条件が成立したと判断して、告知演出を含むラウンド中演出を実行する(ステップS1904参照)。この実施の形態では、大当り遊技中にラウンドごとに告知演出を含むラウンド中演出が実行される。
【0284】
次いで、大当り遊技状態を終了しエンディング演出を終了すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定の告知演出情報格納領域に記憶する告知演出情報を消去する(ステップS980参照)とともに、告知内容設定フラグをリセットする(ステップS981参照)。すなわち、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り遊技中となり所定の告知演出実行条件が成立したことにもとづいて、所定の告知演出情報格納領域に記憶する告知演出情報を消去する。従って、一度大当り遊技状態となり告知演出が実行された後には告知演出を再度実行されないようにすることができ、同じ告知演出が反復して実行されてしまう事態を防止することができる。
【0285】
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定の告知内容設定の禁止期間が終わると(例えば、遊技店の閉店時刻である23:00になると)、告知内容設定禁止フラグをリセットし、告知内容設定の禁止状態を解除する(ステップS1750参照)。
【0286】
なお、遊技中に一度も大当りとならず所定の告知演出実行条件が成立しなかった場合には、
図35(B)に示すように、遊技中に告知演出が一度も実行されないとともに、所定の告知演出情報格納領域に告知演出情報が記憶されたままの状態となる。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、
図35(B)に示すように、所定の告知内容設定の禁止期間が終わると(例えば、遊技店の閉店時刻である23:00になると)、告知内容設定禁止フラグをリセットし、告知内容設定の禁止状態を解除する(ステップS1750参照)とともに、所定の告知内容消去時刻(例えば、遊技店の閉店時刻である23:00)を経過したと判断したことにもとづいて(ステップS1755参照)、所定の告知演出情報格納領域に記憶する告知演出情報を消去し(ステップS1756参照)、告知内容設定フラグをリセットする(ステップS1757参照)。
【0287】
上記のように制御することによって、リアルタイムクロック353が計時する時間にもとづいて所定の告知演出情報格納領域に記憶する告知演出情報を消去することができ、所定の告知演出実行条件が成立せずに告知演出を実行しなかった場合であっても、所定の告知演出情報格納領域に記憶する告知演出情報を消去することができる。
【0288】
なお、この実施の形態では、告知演出が実行されなかった場合に遊技店の閉店時刻(23:00)になったことにもとづいて告知演出情報を自動消去する場合を示したが、告知演出情報を自動消去するタイミングは、この実施の形態で示したものに限られない。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、告知内容の設定が行われたときに、リアルタイムクロック353からの日付信号および時刻信号にもとづいて告知内容を設定した日時を記憶し、告知内容の設定日時から所定期間(例えば1日)経過したことにもとづいて告知演出情報を自動消去してもよい。
【0289】
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100による飾り図柄変動における図柄変更の実行タイミングについて説明する。
図36は、演出制御用マイクロコンピュータ100による飾り図柄変動における図柄変更の実行タイミングを示すタイミング図である。なお、
図36に示す例では、前提条件として、図柄変更期間が昼の12:00から13:00までの間であるものとし、図柄変更期間におおいてオールマイティー図柄を用いた飾り図柄の変動表示を行うものとする。なお、カップル図柄を用いた飾り図柄の変動表示を行う場合の図柄変更の実行タイミングについても
図36に示す場合と同様である。
【0290】
演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドを受信すると、大当り指定である場合には、リアルタイムクロック353からの現時刻信号にもとづいて、現在の時刻が所定の図柄変更期間であるか否かを確認する(ステップS1810,S1816参照)。
図36に示すように、現時刻が図柄変更期間の前である場合には(ステップS1810のN,ステップS1816のN)、飾り図柄の停止図柄として通常の確変図柄または非確変図柄を決定し(ステップS1813,S1819,1820参照)、通常の飾り図柄(例えば「1」から「9」までの図柄)を用いて飾り図柄の変動表示を行い、大当り図柄を導出表示する(ステップS825〜S828,S1851〜S1859,S1872参照)。
【0291】
図36に示すように、現時刻が図柄変更期間であれば(ステップS1810のY,ステップS1816のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、オールマイティー図柄を含む飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップS1811,S1817,S1820参照)。そして、オールマイティー図柄を用いた飾り図柄の変動表示を行い、オールマイティー図柄を含む大当り図柄を導出表示する(ステップS825〜S828,S1851〜S1859,S1872参照)。
【0292】
以上のように、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技者に対して告知する告知内容を設定し、設定された告知内容を報知するための告知演出を特定可能な告知演出情報を所定の告知演出情報格納領域に記憶する。また、告知演出を実行するための所定の告知演出実行条件が成立したときに(本例では、大当り遊技中に)、所定の告知演出情報格納領域に記憶する告知演出情報にもとづいて告知演出を実行する。そのため、設定した告知内容を報知するための告知演出を適当なタイミングで実行することができる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロック353が計時する時間にもとづいて、所定の告知演出情報格納領域に記憶する告知演出情報を消去する。そのため、設定した告知演出が自動的に適宜消去され、設定者の作業負担を軽減することができる。従って、リアルタイムクロック353を用いた多様な遊技演出を可能とするとともに設定者の作業負担を軽減することができる。また、リアルタイムクロック353が計時する時間にもとづいて所定の告知演出情報格納領域に記憶する告知演出情報を消去するので、所定の告知演出実行条件が成立せずに告知演出を実行しなかった場合であっても、所定の告知演出情報格納領域に記憶する告知演出情報を消去することができる。
【0293】
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロック353が計時する時間にもとづいて、所定の可変表示態様変更時に到達すると、可変表示装置9に表示される表示態様を変更する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、可変表示装置9に表示される少なくとも1つの表示列における飾り図柄を、複数種類の飾り図柄として兼用に用いることができるオールマイティー図柄やカップル図柄に変更する。そして、変更したオールマイティー図柄やカップル図柄を用いて、可変表示装置9の飾り図柄の可変表示を実行し、可変表示装置9に飾り図柄の停止図柄を導出表示する。そのため、リアルタイムクロック353が計時する時間にもとづいて可変表示装置9に表示される飾り図柄をオールマイティー図柄やカップル図柄に変更することができる。従って、時間に応じて可変表示装置9に表示されうる大当り図柄の組合せを増加させることができ、リアルタイムクロック353を用いた多様な遊技演出を可能とし、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
【0294】
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定の告知演出実行条件が成立したときに、所定の告知情報格納領域に記憶する告知演出情報を消去する。そのため、同じ告知演出が反復して実行されてしまう事態を防止することができる。
【0295】
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、操作ボタン120からの指示入力にもとづいて告知内容を設定可能に構成されている。そのため、操作ボタン120を、遊技演出の実行中に遊技者によってなされる操作を受け付ける用途と、告知内容を設定する際に設定者によってなされる操作を受け付ける用途とに兼用して用いることができる。
【0296】
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定の操作禁止条件が成立したときに(本例では、遊技店の開店時刻(10:00)となったときに)、操作ボタン120による告知内容の設定操作を禁止する。そのため、遊技中には操作ボタン120からの操作を禁止することができ、遊技者によって告知内容を設定されてしまう事態を防止することができる。
【0297】
なお、この実施の形態では、所定の告知内容設定禁止期間(本例では、遊技店の開店時刻(10:00)から閉店時刻(23:00)までの間に告知内容の設定操作を禁止する場合を説明したが、例えば、操作ボタン120とは別に機構板裏に禁止設定ボタンを設けるようにし、禁止設定ボタンが押されると操作禁止条件が成立したとして告知内容の設定操作を禁止するようにしてもよい。
【0298】
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動表示がなされず変動表示を行う条件も成立していないときに実行すると判定し、動画像を用いた通常のデモンストレーション演出を実行する。また、デモンストレーション演出を実行すると判定したときに、リアルタイムクロック353が計時する時間にもとづいて、通常のデモンストレーション演出と異なる特別のデモンストレーション演出を実行する。そのため、例えば、リアルタイムクロック353が計時する時間にもとづいて複数の遊技機で一斉に演出を実行する場合に、デモンストレーション演出の開始タイミングやさらに動作の同期を視覚的に確認することによって、複数の遊技機間でリアルタイムクロック353が計時する時間にずれが生じているか否かを確認することができる。そのため、視覚による確認結果にもとづいてリアルタイムクロック353が計時する時間のずれに対する処理を講じることができ、遊技機の製造コストを増加させることなく、演出の実行タイミングが複数の遊技機間でずれてしまう事態を防止するとともに、遊技者に与える演出効果が低減してしまう事態を防止することができる。
【0299】
なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560がデモ表示コマンドを送信し、受信したデモ表示コマンドにもとづいて演出制御用マイクロコンピュータ100がデモンストレーション表示を行う場合を説明したが、遊技制御用マイクロコンピュータ560がデモ表示コマンドを送信せずに、演出制御用マイクロコンピュータ100側でデモンストレーション演出の実行タイミングを判断するようにしてもよい。この場合、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンド受信待ち処理において、ステップS1801で変動パターン受信フラグがセットされていなければ(すなわち、変動パターンコマンドを受信していなければ)、所定の動画像を用いたデモンストレーション演出を実行するように制御する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、例えば、リアルタイムクロック353から入力した時刻信号にもとづいて、現時刻が所定の特別デモ実行時刻であるか否かを判断し、特別デモ実行時刻でなければ通常のデモンストレーション演出を実行するように制御し、特別デモ実行時刻であれば特別のデモンストレーション演出を実行するように制御してもよい。
【0300】
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、外部から入力したコマンドにもとづいてリアルタイムクロック353を設定するリアルタイムクロック設定処理(ステップS701)を実行する。そして、リアルタイムクロック353は、リアルタイムクロック設定処理における設定にもとづいて時間を計時する。そのため、例えば、リアルタイムクロック353が計時する時間にもとづいて複数の遊技機で一斉に演出を実行する場合に、遊技機が搭載する各基板の汎用性を確保しつつ、正確なリアルタイムクロック353の計時結果にもとづいて一斉に演出を実行することができる。
【0301】
図37は、外部装置を接続してリアルタイムクロック353の設定処理を行う場合の接続例を示す説明図である。例えば、遊技機の製造段階において、作業者は、リアルタイムクロック353の設定作業を行う場合には、中継基板77上のコネクタを外して主基板31と中継基板77との間の配線を外す。そして、リアルタイムクロック設定装置500(例えば、外部装置としての時刻設定装置や電波時計)をコネクタを用いて中継基板77に接続し、中継基板77を介してリアルタイムクロック353と演出制御基板80とを接続する。なお、所定の入力ポートに接続することによって、リアルタイムクロック353を演出制御基板80に接続するようにしてもよい。
【0302】
なお、遊技店への導入後(ホール導入後)であっても、所定のリアルタイムクロック設定装置500を接続してリアルタイムクロック353の日時調整を行うことが可能である。そのような構成によって、ホール導入後にリアルタイムクロック353の計時動作にずれが生じた場合(初期設定後も含む)であっても、基準データで示される正常な時刻に戻すことができ、リアルタイムクロック353に安定した計時動作を行わせることができる。また、基準データを入力させるための入力手段(例えば、端子や入力ポート)を時刻調整のためだけに特別に設ける必要がなくなり、演出制御基板80など各基板の実装スペースを有効に活用することができる。すなわち、通常の遊技で用いる必要のない特別な入力手段を設ける必要がない。また、遊技機1の製造段階でリアルタイムクロック353の初期設定をしておくことが可能となり、遊技店側に煩雑な作業を要求する必要がなくなる。
【0303】
次いで、リアルタイムクロック設定装置500は、作業者の操作に従って、設定コマンドを中継基板77を介して演出制御基板80に出力する。すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、中継基板77、入力ドライバ102および入力ポート103を介して設定コマンド(基準データ)を入力する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入力した設定コマンドにもとづいてリアルタイムクロック353の時刻設定などの設定処理を行う。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、
図4に示すリアルタイムクロック353の2つのイネーブル信号(CE0,CE1)の入力をともにハイレベルとしてアクセス許可状態に制御するとともに、時刻設定を指定するコマンドを外部入力端子(FCON)に出力して、リアルタイムクロック353にコマンドで指定する時刻に時刻設定させる。
【0304】
また、この実施の形態では、あらかじめ定められた告知演出実行条件(本例では、大当り遊技中となったこと)が成立したときに告知演出を実行する場合を示したが、告知演出実行条件を複数の条件の中から選択できるようにしてもよい。また、告知演出実行条件が成立するまでの経過時間に応じて告知演出の演出態様を変化させてもよい。
【0305】
図38は、告知演出実行条件を設定できるようにするとともに告知演出の演出態様を変化させるように制御する場合の演出制御用マイクロコンピュータ100が実行するメイン処理を示すフローチャートである。
図38において、ステップS700,S701の処理は、
図11で示したそれらの処理と同様である。
【0306】
ステップS701aでは、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り後経過時間計測タイマに所定期間(例えば1時間)をセットしてスタートさせる。大当り後経過時間計測タイマは、電源投入後の経過時間または大当り遊技状態が終了してからの経過時間を計測するためのタイマである。
【0307】
図38において、ステップS702〜ステップS708の処理は、
図11で示したそれらの処理と同様である。
【0308】
ステップ707の乱数更新処理を実行すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り後経過時間計測タイマを1減算し(ステップS709)、その後、ステップS702に移行する。
【0309】
図39は、告知演出実行条件を設定できるようにするとともに告知演出の演出態様を変化させるように制御する場合の告知内容設定処理(ステップS704)を示すフローチャートである。
図39において、ステップS1740の処理は、
図12で示したステップS1740の処理と同様である。
【0310】
ステップS1740で告知内容設定禁止フラグがセットされていなければ(すなわち、告知内容設定処理の禁止期間でなければ)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、告知内容を既に設定済みであることを示す告知内容設定1フラグまたは告知内容設定2フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1741A)。なお、
図39に示す例では、告知内容設定処理において告知演出実行条件として大当り中または大当り当選時のいずれかを選択可能であり、告知演出実行条件として大当り中を選択した場合には告知内容設定1フラグがセットされている(後述するステップS1746c,S1746d参照)。また、告知演出実行条件として大当り当選時を選択した場合には告知内容設定2フラグがセットされている(後述するステップS1746c,S1746e参照)。
【0311】
図39において、ステップS1742〜S1746の処理は、
図12に示したそれらの処理と同様である。
【0312】
ステップS1746で告知演出情報を所定の告知演出情報格納領域に保存すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、告知演出実行条件の設定操作を促す旨の告知条件設定画面を可変表示装置9に表示させる(ステップS1746a)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1743で
図40(A)に示す告知内容設定画面を表示して告知内容の設定を行った後に、ステップS1746で
図40(B)に示す告知条件設定画面を可変表示装置9に表示させ、告知演出実行条件として「大当り中」または「大当り当選時」のいずれかの選択操作を促す。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、操作ボタン120から検出信号が入力されるまで(すなわち、遊技店の店員などによって告知内容の設定操作が行われるまで)待つ(ステップS1746b)。なお、告知演出実行条件として「大当り中」や「大当りの当選時」に限らず、例えば告知演出実行条件として「小当り」や「5連荘」の選択を指示する告知条件設定画面を表示させてもよく、「10:00」や「17:00」など特定の時刻の選択を指示する告知条件設定画面を表示させてもよい。
【0313】
なお、告知内容設定の禁止期間になるまで操作ボタン120からの検出信号が入力されなかった場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、告知内容設定禁止フラグをセットするとともに、そのまま告知内容設定処理を終了する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1746でセットした告知演出情報を消去してもよいし、デフォルトで告知演出実行条件として大当り中を選択し告知内容設定1フラグをセットしてもよい。
【0314】
操作ボタン120からの検出信号を入力すると(ステップS1746bのY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入力した検出信号に従って、いずれの告知演出実行条件が選択されたかを判断する(ステップS1746c)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、告知演出実行条件として大当り中が選択された場合には告知内容設定1フラグをセットする(ステップS1746d)また、告知演出実行条件として大当り当選時が選択された場合には告知内容設定2フラグをセットする(ステップS1746e)。
【0315】
ステップS1749〜S1756の処理は、
図12で示したそれらの処理と同様である。
【0316】
ステップS1755において現時刻が所定の告知内容消去時刻であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定の告知演出情報格納領域に保存する告知演出情報を消去する(ステップS1756)とともに、告知内容設定1フラグまたは告知内容設定2フラグをリセットする(ステップS1757A)。
【0317】
図39において、ステップS1758〜S1760の処理は、
図12で示したそれらの処理と同様である。
【0318】
図41は、告知演出実行条件を設定できるようにするとともに告知演出の演出態様を変化させるように制御する場合の飾り図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。
図41において、ステップS1871〜S1882の処理は、
図27で示したそれらの処理と同様である。
【0319】
ステップS1880で小当り演出フラグがセットされていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、告知内容設定2フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1882a)。すなわち、告知内容設定処理において、告知内容が設定されているとともに告知演出実行条件として大当り当選時が選択されたか否かを確認する。
【0320】
告知内容設定2フラグがセットされていれば(すなわち、告知内容が設定されているとともに告知演出実行条件として大当り当選時が選択されていれば)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り後経過時間計測タイマが既にタイムアウトしたか否かを確認する(ステップS1882b)。
図41に示す例では、前述したように(
図38参照)遊技機の電源を投入したとき、または後述するように(
図43参照)大当り後エンディング演出を終了したときに、大当り後経過時間計測タイマに所定時間(例えば1時間)がセットされ大当り後経過時間計測タイマがスタートされる。したがって、ステップS1882bでは、電源投入後または最後に大当りを終了してから所定時間(例えば1時間)が経過したか否かを判断する。
【0321】
大当り後経過時間計測タイマがタイムアウトしていれば、遊技機に電源投入してからまたは最後に大当りを終了してから所定時間(例えば1時間)より長い時間経過して大当りとなった場合である。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、非好調時の告知演出を含むファンファーレ演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS1882c)。大当り後経過時間計測タイマがタイムアウトしていれば、遊技機に電源投入してからまたは最後に大当りを終了してから所定時間(例えば1時間)以内に大当りとなった場合である。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、好調時の告知演出を含むファンファーレ演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS1882d)とともに、大当り後経過時間計測タイマをクリアする(ステップS1882e)。
【0322】
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定の告知演出情報格納領域に記憶する告知演出情報を消去する(ステップS1882f)、告知内容設定2フラグをリセットする(ステップS1882g)。そして、ステップS1884に移行する。
【0323】
図41において、ステップS1883〜S1885の処理は、
図27に示したそれらの処理と同様である。
【0324】
図42は、告知演出実行条件を設定できるようにするとともに告知演出の演出態様を変化させるように制御する場合のラウンド後処理(ステップS806)を示すフローチャートである。
図42において、ステップS1971〜S1976の処理は、
図30に示したそれらの処理と同様である。
【0325】
ステップS1971で大入賞口開放中フラグがセットされているときは、演出制御用マイクロコンピュータ100は、告知内容設定1フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1977A)。すなわち、告知演出設定処理で告知内容が設定されているとともに告知演出実行条件として大当り中が選択されたか否かを確認する。告知内容設定1フラグがセットされていれば(すなわち、告知内容の設定が行われているとともに告知演出実行条件として大当り中が選択されていれば)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放中表示コマンドの内容にもとづいて、所定の告知演出情報格納領域に記憶する告知演出情報に示される告知演出を含むラウンド中演出(ラウンド数に応じたラウンド表示を実行する演出)を選択する(ステップS1978)。
【0326】
告知内容設定1フラグがセットされていなければ(すなわち、告知内容の設定が行われていなければ)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放中表示コマンドの内容にもとづいて、告知演出を含まない通常のラウンド中演出(ラウンド数に応じたラウンド表示を実行する演出)を選択する(ステップS1979)。
【0327】
図42において、ステップS1980〜S1983の処理は、
図30に示したそれらの処理と同様である。
【0328】
図43は、告知演出実行条件を設定できるようにするとともに告知演出の演出態様を変化させるように制御する場合の大当り終了演出処理(ステップS807)を示すフローチャートである。
図43において、ステップS971〜S978の処理は、
図31で示したそれらの処理と同様である。
【0329】
ステップS978で通常大当り演出フラグや確変大当り演出フラグ等の所定のフラグをリセットすると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、告知内容設定1フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS979A)。セットされていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定の告知演出情報格納領域に記憶する告知演出情報を消去する(ステップS980)とともに、告知内容設定1フラグをリセットする(ステップS981a)。
【0330】
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り後経過時間計測タイマに所定時間(例えば1時間)をセットし、大当り後経過時間計測タイマをスタートさせる(ステップS981b)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に設定する(ステップS982)。
【0331】
図44は、告知演出実行条件を設定できるようにするとともに告知演出の演出態様を変化させるように制御する場合の可変表示装置9において実行される告知演出の表示例を示す説明図である。
図44において、(1)(2)(3)(4)というように番号順に表示状態が遷移する。なお、
図44に示す例では、前提条件として、告知内容設定処理(ステップS704)において告知内容として「おすすめ台」の情報とそれに対応する演出とが選択され、告知内容消去時刻として遊技店の閉店時刻である23:00が設定されているものとする。また、告知演出実行条件として大当り当選時が選択されたものとする。
【0332】
演出制御用マイクロコンピュータ100は、
図44(1)(2)に示すように、変動パターンコマンドを受信すると、可変表示装置9において飾り図柄の変動表示を開始する(ステップS825〜S828参照)。次いで、大当りが指定されている場合には、
図44(3)に示すように、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄(
図44では確変図柄)を導出表示する(ステップS1872参照)。
【0333】
次いで、ファンファーレコマンドを受信したことにもとづいてファンファーレ演出を実行し(ステップS905参照)、大当り表示を行う。この場合に、
図44に示す例では、告知演出実行条件として大当り当選時が選択されている場合であるので(ステップS1882a参照)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、
図44(4)に示すように、告知演出を含むファンファーレ演出を実行する。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、
図44(4)に示すように、ファンファーレ演出において、告知内容として「おすすめ台」の文字を可変表示装置9に表示する。
【0334】
また、告知演出を含むファンファーレ演出を実行する際に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り後経過時間計測タイマがタイムアウトしているか否かを確認する(ステップS1882b参照)。タイムアウトしていれば(ステップS1882bのY)、電源投入後または最後に大当りが終了してから所定時間(例えば1時間)より長い時間が経過してやっと大当りとなった場合であるので、非好調時対応の告知演出を含むファンファーレ演出に応じたプロセスデータを選択し(ステップS1882c参照)、
図44(4)に示すように、「やっと出たね!」など非好調時を示す文字を可変表示装置9に表示する。なお、非好調時を示す文字を表示するのではなく、例えば、「やっと出たね」などの音声を出力するようにしてもよい。
【0335】
タイムアウトしていなければ(ステップS1882bのN)、電源投入後または最後に大当りが終了してから所定時間(例えば1時間)以内に再び大当りとなった場合であるので、好調時対応の告知演出を含むファンファーレ演出に応じたプロセスデータを選択し(ステップS1882d参照)、
図44(4)に示すように、「絶好調だね!」など好調時を示す文字を可変表示装置9に表示する。なお、非好調時を示す文字を表示するのではなく、例えば、「絶好調だね」などの音声を出力するようにしてもよい。
【0336】
以上のように、
図38〜
図44に示したように構成すれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定の告知演出実行条件(本例では、大当り遊技中と大当り当選時)を設定する。そのため、所定の告知演出実行条件を変更することができ、様々なバリエーションで告知演出を実行することができる。
【0337】
また、
図38〜
図44に示したように構成すれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロック353が計時する時間にもとづいて、所定の遊技状態が成立するまでの時間(本例では、大当りとなる間での時間)に応じて、実行する告知演出の演出態様(本例では、好調時の演出または非好調時の演出)を変更する。そのため、所定の遊技状態が成立した状況に応じた告知演出を行うことができる。
【0338】
なお、
図38〜
図44では、遊技機1に電源を投入してから所定期間(例えば2時間)経過したか否か、または最後に大当り遊技を終了してから所定期間(例えば2時間)経過したか否かにもとづいて告知演出の演出態様を変更する場合を示したが、告知演出の演出態様を変更するタイミングはこの実施の形態で示したものに限られない。例えば、告知演出の演出態様を変更する時刻をあらかじめ設定し、リアルタイムクロック353からの時刻信号にもとづいて設定時刻であると判断すると、告知演出の演出態様を変更するようにしてもよい。
【0339】
なお、
図38〜
図44に示した例では、告知演出実行条件として、大当り遊技中または大当り当選時のいずれかを選択可能とする場合を示したが、選択可能に制御する告知演出実行条件は、
図38〜
図44に示したものに限られない。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、告知内容設定処理において、告知演出実行条件として、小当り時やいわゆる5連荘、特定の時刻を選択可能に制御してもよい。
【0340】
また、この実施の形態において、所定の図柄変更期間となりオールマイティー図柄やカップル図柄を用いた変動表示が実行される所定期間前に、飾り図柄変動における図柄が変更されることを予告する図柄変更予告演出を行うようにしてもよい。
【0341】
図45は、図柄変更予告演出を行う場合の変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。
図45において、ステップS1801の処理は、
図21で示したステップS1801の処理と同様である。ステップS1801で変動パターン受信フラグがセットされていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロック353から時刻信号を入力する(ステップS1801A)。また、入力した時刻信号にもとづいて、現時刻が所定の図柄変更予告期間であるか否かを判定する(ステップS1801B)。例えば、図柄変更期間として昼の12:00〜13:00の間に図柄変更が行われ、オールマイティー図柄やカップル図柄を用いた変動表示が行われる場合には、図柄変更期間が開始される30分前から図柄変更期間の開始時刻までであるとき(すなわち、11:30〜12:00)に、所定の図柄変更予告期間であると判定する。
【0342】
現時刻が所定の図柄変更予告期間であると判定すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄が変更されることを予告する図柄変更予告画面を可変表示装置9に表示させ(ステップS1801C)、図柄変更予告演出を実行する。例えば、
図46に示すように、「まもなく図柄が変わります」などの文字列を含む図柄変更予告画面が表示され、飾り図柄が所定期間以内に変更されることを遊技者に予告する演出が行われる。
【0343】
図45において、ステップS1802〜S1821の処理は、
図21で示したそれらの処理と同様である。
【0344】
以上のように、
図45および
図46に示す例によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロック353が計時する日時にもとづいて、可変表示装置9に表示される表示態様が変更される日時を予告する可変表示態様予告演出(本例では、図柄変更予告演出)を実行する。そのため、可変表示装置9に表示されうる大当り図柄の組合せを増加させる日時をあらかじめ遊技者に報知することができる。
【0345】
実施の形態2.
第1の実施の形態では、所定の図柄変更期間となったときにオールマイティー図柄やカップル図柄を用いた特別の飾り図柄変動を行う場合を説明したが、所定 の図柄変更期間となったときに飾り図柄の図柄列を増加させ大当り図柄となりうる図柄の表示位置を増加させてもよい。以下、所定の図柄変更期間となったときに飾り図柄の図柄列を増加させ大当り図柄となりうる図柄の表示位置を増加させて飾り図柄変動を行う第2の実施の形態を説明する。
【0346】
なお、本実施の形態において、第1の実施の形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1の実施の形態と異なる部分について説明する。
【0347】
図47は、第2の実施の形態における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。この実施の形態において、ステップS1801〜S1810の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
【0348】
この実施の形態では、飾り図柄の変動表示を行う場合に、左中右の3つの表示領域にそれぞれ「1」から「9」までの図柄を表示させて行う通常の飾り図柄変動と、表示領域を5つの拡張してそれぞれ「1」から「9」までの図柄を表示させて行う特別の飾り図柄変動とのいずれかを実行する。この実施の形態では、飾り図柄が表示される各表示領域のことを図柄列ともいう。図柄列を5つに拡張して飾り図柄変動を行う場合には、5列の図柄列のうちいずれかの連続した3列の停止図柄が同じ図柄となった場合に大当り図柄となる。したがって、図柄列を5列に拡張することによって、大当り図柄となりうる図柄の表示位置を増加させ大当り図柄の組合せを増加させることができる。
【0349】
なお、大当り図柄となりうる図柄の表示位置とは、可変表示装置9に表示される飾り図柄の変動表示の画面中に含まれる各図柄の表示位置のうち、いずれか複数位置の図柄の表示状態が特定の表示状態となったときに大当り図柄となる図柄の表示位置のことである。この実施の形態では、5列の図柄列のうちいずれかの連続した3列の停止図柄が同じ図柄となった場合に大当り図柄となるので、5列の図柄列の左から1番目〜3番目、2番目〜4番目、および3番目〜5番目の表示ラインによって、それぞれ大当り図柄となりうる図柄の表示位置が形成される。
【0350】
ステップS1810で現時刻が所定の図柄変更期間でれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄の大当り図柄を決定するために用いる図柄決定用テーブルとして、5列の図柄列を含む場合の通常大当り図柄決定用テーブルを選択し(ステップS1811A)、5列の図柄列を含む飾り図柄変動を選択したことを示す図柄列拡張フラグをセットする(ステップS1812A)。
【0351】
この実施の形態では、通常の飾り図柄変動を行う場合の確変時大当り図柄決定用テーブルおよび通常時大当り図柄決定用テーブルに加えて、特別の飾り図柄変動を行う場合の大当り図柄決定用テーブルが用意されている。特別の飾り図柄変動を行う場合、5列の図柄列を用いる場合の確変図柄を決定するときに用いる確変大当り用の大当り表示図柄決定用テーブル(図柄列拡張確変時大当り図柄決定用テーブル)と、5列の図柄列を用いる場合の非確変図柄を決定するときに用いる通常大当り用の大当り表示図柄決定用テーブル(図柄列拡張通常時大当り図柄決定用テーブル)とが予め用意されている。図柄列拡張確変時大当り図柄決定用テーブルには各確変図柄に対応付けて複数の判定値が割り振られ、また、図柄列拡張通常時大当り図柄決定用テーブルには各非確変図柄に対応付けて複数の判定値が割り振られている。
【0352】
この実施の形態において、ステップS1813〜S1816の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
【0353】
ステップS1816で現時刻が所定の図柄変更期間であれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄の大当り図柄を決定するために用いる図柄決定用テーブルとして、5列の図柄列を含む場合の確変時大当り図柄決定用テーブルを選択し(ステップS1817A)、図柄列拡張フラグをセットする(ステップS1818A)。
【0354】
この実施の形態において、ステップS1819〜S1828の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
【0355】
図48は、第2の実施の形態における飾り図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。この実施の形態では、飾り図柄変動開始処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、図柄列拡張フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS820A)。セットされていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、使用する飾り図柄の変動パターンに応じて、5列の図柄列を含む場合の飾り図柄変動用のプロセスデータを選択する(ステップS821A)。
【0356】
この実施の形態では、飾り図柄の変動パターンに応じたプロセスデータとして、5列の図柄列を用いた特別の飾り図柄変動を行う場合に用いる図柄列拡張変動用のプロセスデータと、遊技状態が確変状態に移行されているときに用いる確変用のプロセスデータと、遊技状態が確変状態以外の状態(通常状態や突然確変大当り状態、小当り状態)であるときに用いる通常用のプロセスデータとが用いられる。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄列拡張変動用のプロセスデータ、確変用のプロセスデータまたは通常用のプロセスデータを選択することによって、5列の図柄列を用いた特別の飾り図柄変動を行うとき、遊技状態が確変状態であるとき、または遊技状態が確変状態以外の状態であるときで、異なる背景色(例えば、5列の図柄列を用いた特別の飾り図柄変動を行うときは「黄」、確変状態のときは「赤」、通常状態のときは「青」)を表示して飾り図柄の可変表示を実行する。また、図柄列拡張変動用のプロセスデータを選択することによって、可変表示装置9の表示画面上で飾り図柄の図柄列を5列に拡張した飾り図柄の変動表示が実行される。
【0357】
この実施の形態において、ステップS822〜S828の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
【0358】
次に、可変表示装置9における5列の図柄列を用いた飾り図柄の変動表示の表示態様について説明する。
図49は、第2の実施の形態における可変表示装置9において実行される5列の図柄列を用いた飾り図柄の変動表示の表示例を示す説明図である。
図49において、(1)(2)(3)(4)というように番号順に表示状態が遷移する。
【0359】
演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドを受信すると、現時刻が所定の図柄変更期間(例えば、昼の12:00から13:00までの間)であれば(ステップS1810,S1816参照)、5列の図柄列を用いた飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップS1811A,S1817A,S1820参照)。そして、
図49(1)(2)に示すように、可変表示装置9において飾り図柄の変動表示を開始する(ステップS825〜S828参照)。
【0360】
次いで、大当りが指定されている場合には、
図49(3)に示すように、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄(
図49では確変図柄)を導出表示する(ステップS1872参照)。
図49(3)に示す例では、可変表示装置9の表示画面上の左から3番目〜5番目の連続する3つの表示領域に図柄「7」が揃った状態で表示されることによって、大当り図柄が表示された状態となっている。なお、
図49に示す例では、可変表示装置9の表示画面上の左から1番目〜3番目の連続する3つの表示領域に同じ図柄が揃った状態で停止表示したときや、2番目〜4番目の連続する3つの表示領域に同じ図柄が揃った状態で停止表示したときも大当り図柄が導出表示された状態となる。したがって、図柄列(表示領域)を5列に拡張することによって、大当り図柄となりうる図柄の表示位置が増加し大当り図柄の組合せが増加している。
【0361】
例えば、現時刻が所定の図柄変更期間でない場合には、
図49(5)に示すように、3列の図柄列を用いた通常の飾り図柄変動が行われ停止図柄が導出表示される。3列の図柄列を用いた通常の飾り図柄変動では、
図49(5)に示すように、大当り図柄が形成されうる表示ライン50が1つだけ形成される。これに対して、図柄列を5列に拡張した場合には、
図49(2)(3)に示すように、5列の図柄列の左から1番目〜3番目のライン40a、2番目〜4番目のライン40b、および3番目〜5番目のライン40cのいずれかの停止図柄が同じ図柄となった場合に大当り図柄となるので、表示ラインが3つ形成されることになる。したがって、図柄列を拡張することによって、表示ラインを増加させて大当り図柄となりうる図柄の表示位置を増加させ、大当り図柄の組合せを増加させることができる。
【0362】
そして、
図49(4)に示すように、ファンファーレコマンドを受信したことにもとづいてファンファーレ演出を実行し(ステップS905参照)、大当り表示を行う。
【0363】
なお、図柄列を拡張するのではなく、例えば、1列当りの図柄列に表示する図柄数を増加させてもよい。例えば、1列当りの図柄列に上中下に3つの図柄を表示するようにし、飾り図柄変動を行う際に可変表示装置9の表示画面上に複数行複数列の飾り図柄が表示されるようにしてもよい。そして、上中下のいずれかの行または左中右のいずれかの列において同じ図柄が揃って停止表示した場合に大当り図柄としてもよい。また、可変表示装置9の表示画面上で斜め方向に同じ図柄が揃って停止表示した場合にも大当り図柄としてもよい。さらに、図柄列を拡張するとともに1列当りの図柄列に表示する図柄数を増加させてもよい。そのように構成しても、大当り図柄の組合せの数を増加させることができる。
【0364】
なお、所定の図柄変更期間になったときに、図柄列を減少させたり1列当りの図柄列に表示する図柄数を減少させて、大当り図柄の組合せの数を減少させてもよい。そのように構成すれば、飾り図柄の変動中に遊技者に1つの図柄に注視させることができる。また、通常の飾り図柄変動では各飾り図柄を左右中の順に停止表示させるようにし、所定の図柄変更期間になったときに、右左中の順に停止表示させるように変動態様を変更したり、中左右の順に停止表示させるように変動態様を変更してもよい。
【0365】
図50は、1列当りの図柄列に表示する図柄数を3図柄に増加した場合の可変表示装置9において実行される飾り図柄の変動表示の表示例を示す説明図である。この場合、飾り図柄変動を行う際に、可変表示装置9の表示画面上に3行3列の飾り図柄が表示されることになる。
図50において、(1)(2)(3)(4)というように番号順に表示状態が遷移する。
【0366】
演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドを受信すると、現時刻が所定の図柄変更期間(例えば、昼の12:00から13:00までの間)であれば(ステップS1810,S1816参照)、1列の図柄数を3図柄に増加させた飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップS1811A,S1817A,S1820参照)。そして、
図50(1)(2)に示すように、可変表示装置9において飾り図柄の変動表示を開始する(ステップS825〜S828参照)。
【0367】
次いで、大当りが指定されている場合には、
図50(3)に示すように、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄(
図50では確変図柄)を導出表示する(ステップS1872参照)。
図50(3)に示す例では、可変表示装置9に表示される3行3列の飾り図柄の左下から右上までの連続する3つの表示領域に斜めに図柄「7」が揃った状態で表示されることによって、大当り図柄が表示された状態となっている。なお、
図50に示す例では、可変表示装置9に表示された3行3列の飾り図柄の上中下いずれかの行で横方向に同じ図柄が揃った場合にも大当り図柄が導出表示された状態となる。また、可変表示装置9に表示された3行3列の飾り図柄の左上から右下までの連続する3つの表示領域に斜めに同じ図柄が揃った場合にも大当り図柄が導出表示された状態となる。さらに、可変表示装置9に表示された3行3列の飾り図柄の左中右いずれかの列で縦方向に同じ図柄が揃った場合にも大当り図柄が導出表示された状態となる。したがって、1列当りの図柄数を増加させることによって、さらに大当り図柄となりうる図柄の表示位置が増加し大当り図柄の組合せが増加している。
【0368】
例えば、現時刻が所定の図柄変更期間でない場合には、
図50(5)に示すように、3列の図柄列を用いた通常の飾り図柄変動が行われ停止図柄が導出表示される。3列の図柄列を用いた通常の飾り図柄変動では、
図50(5)に示すように、大当り図柄が形成されうる表示ライン50が1つだけ形成される。これに対して、1列の図柄数を3図柄に増加させ3行3列の飾り図柄が表示されるようにした場合には、
図50(2)(3)に示すように、可変表示装置9に表示された3行3列の飾り図柄の上中下いずれかの行のライン45a,45b,45cで横方向に同じ図柄が揃った場合、可変表示装置9に表示された3行3列の飾り図柄の左下から右上までの連続する3つの図柄の表示ライン45dに斜めに同じ図柄が揃った場合、可変表示装置9に表示された3行3列の飾り図柄の左上から右下までの連続する3つの図柄の表示ライン45eに斜めに同じ図柄が揃った場合、および可変表示装置9に表示された3行3列の飾り図柄の左中右いずれかの列のライン45f,45g,45hで縦方向に同じ図柄が揃った場合に大当り図柄となるので、表示ラインが8つ形成されることになる。したがって、1列当りの図柄数を増加させることによって、表示ラインを増加させて大当り図柄となりうる図柄の表示位置を増加させ、大当り図柄の組合せを増加させることができる。
【0369】
なお、大当り図柄となりうる図柄の表示位置は、
図50に示す表示ライン45a〜45hのような直線上に並ぶものに限らず、例えば、山形やCの字形に配置された表示位置の図柄が同じ図柄で揃った場合に大当り図柄となるようにしてもよい。また、図柄列の拡張または1列当りの図柄数の増加のいずれかの方法を用いて、大当り図柄となりうる図柄の表示位置を増加させ大当り図柄の組合せを増加させるのではなく、図柄列を拡張するとともに1列当りの図柄数を増加させててもよい。例えば、図柄列を5列に拡張するとともに1列当りの図柄数を3図柄に増加させて(すなわち、3行5列の飾り図柄を表示させて)、大当り図柄となりうる図柄の表示位置を増加させ大当り図柄の組合せを増加させてもよい。
【0370】
そして、
図50(4)に示すように、ファンファーレコマンドを受信したことにもとづいてファンファーレ演出を実行し(ステップS905参照)、大当り表示を行う。
【0371】
以上のように、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロック353が計時する時間にもとづいて、所定の可変表示態様変更時に到達すると、可変表示装置9に表示される表示態様を変更する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、可変表示装置9に表示される表示中の表示ラインの数を増加させる(本例では、図柄列を3列から5列に増加させる)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、増加させたいずれかの表示ラインにおいて大当り図柄が導出表示されたときに、遊技状態を大当り遊技状態に移行させる。そのため、可変表示装置9に表示されうる大当り図柄の表示パターンを増加させることができ、リアルタイムクロック353を用いた多様な遊技演出を可能とし、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。例えば、本実施の形態によれば、可変表示装置9において縦方向、横方向および斜め方向に形成される図柄の表示ラインをそれぞれ別々の表示パターンとして形成することができ、図柄の表示パターンを増加させることができる。
【0372】
実施の形態3.
上記に示した各実施の形態の構成に加えて、遊技機1を最初に遊技店に導入したホール導入日時を記録できるようにし、ホール導入日時から所定期間が経過したときに可変表示装置9における表示態様を変更できるようにしてもよい。以下、ホール導入日時を記録し、ホール導入日時から所定期間が経過したときに可変表示装置9における表示態様を変更する第3の実施の形態を説明する。
【0373】
なお、本実施の形態において、第1の実施の形態または第2の実施の形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1の実施の形態または第2の実施の形態と異なる部分について説明する。
【0374】
図51は、第3の実施の形態における演出制御用マイクロコンピュータ100が実行するメイン処理を示すフローチャートである。この実施の形態において、ステップS700,S701の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
【0375】
ステップS701Aでは、演出制御用マイクロコンピュータ100は、電源投入後時間計測タイマに所定期間(例えば2時間)をセットしてスタートさせる。電源投入後時間計測タイマは、遊技機1に電源が投入されてからの経過時間を計測するためのタイマである。なお、既にホール導入日時が設定されている場合には(例えば、後述するホール導入設定済フラグがセットされている場合には)、ステップS701Aの処理をスキップするようにしてもよい。
【0376】
この実施の形態において、ステップS702〜S705までの処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
【0377】
コマンド解析処理(ステップS705)を実行すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ホール導入日時となったか否かを判定し、ホール導入日時であると判定すると、リアルタイムクロック353からの日付信号(年、月、日)および時刻信号(時、分、秒)にもとづいてホール導入日時を設定する(ホール導入日設定処理:ステップS705A)。
【0378】
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定の表示態様変更期間になったか否か(ホール導入日時から所定期間を経過したか否か)を判定し、所定の表示態様変更期間であると判定すると、可変表示装置9における表示態様を変更する処理を行う(表示態様変更処理:ステップS705B)。
【0379】
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、可変表示装置9における表示態様の変更に先立ち、その表示態様変更を予告する予告演出を実行するか否かを判定する処理を実行する(予告実行判定処理:ステップS705C)。
【0380】
この実施の形態において、ステップS707,S708の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
【0381】
図52は、第3の実施の形態におけるホール導入日設定処理(ステップS705A)を示すフローチャートである。ホール導入日設定処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、ホール導入日設定済フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS2750)。ホール導入日設定済フラグは、ホール導入日時を既に設定済みであることを示すフラグである。ホール導入日設定済フラグは、後述するように、ホール導入日時を設定したときにセットされる(ステップS2756参照)。
【0382】
ホール導入日設定済フラグがセットされていれば(すなわち、既にホール導入日時が設定されていれば)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのまま処理を終了する。ホール導入日設定済フラグがセットされていなければ(すなわち、ホール導入日時が未設定であれば)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、電源投入後時間計測タイマを1減算する(ステップS2751)。
【0383】
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、いずれかのコマンド受信フラグ(変動パターン受信フラグや表示結果受信フラグ、ファンファーレフラグ、エンディングフラグ、その他のコマンド受信フラグ)がセットされているか否かを確認する(ステップS2752)。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560からデモ表示コマンドを除くいずれかの演出制御コマンドを受信したか否かを確認する。コマンド受信フラグがセットされていれば(すなわち、いずれかの演出制御コマンドを受信していれば)、ステップS2754に移行する。
【0384】
コマンド受信フラグがセットされていなければ(すなわち、いずれの演出制御コマンドも受信していなければ)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、電源投入後時間計測タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップS2753)。すなわち、遊技機1に電源を投入してから所定期間(例えば2時間)が経過したか否かを確認する。タイムアウトしていれば(すなわち、所定期間を経過していれば)、ステップS2754に移行する。タイムアウトしていなければ(すなわち、所定期間をまだ経過していなければ)、そのまま処理を終了する。
【0385】
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロック353から現在の日付信号(年、月、日)および時刻信号(時、分、秒)を入力する(ステップS2754)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入力した日付信号および時刻信号に示される現在の日時をホール導入日時に決定し、決定したホール導入日時(年、月、日、時、分、秒)を所定のホール導入日時格納領域に記憶させる(ステップS2755)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ホール導入日設定済フラグをセットする(ステップS2756)。
【0386】
なお、この実施の形態では、ステップS2755において、決定したホール導入日時を、ランプドライバ基板35に設けられたバックアップRAM356に設けられた所定のホール導入日時格納領域に記憶させる。また、ステップS2756において、ホール導入日設定済フラグを、ランプドライバ基板35に設けられたバックアップRAM356にセットする。そのようにすることによって、遊技機1の電源がオフとされた場合であっても、設定したホール導入日時やホール導入日設定済フラグが保持される。なお、バックアップRAMを演出制御基板80や音声出力基板70に設けるようにし、演出制御基板80や音声出力基板70に設けられたバックアップRAMにホール導入日時やホール導入日時設定済フラグを設定するようにしてもよい。
【0387】
なお、バックアップRAM356に記憶したホール導入日時を手動により修正できるようにしてもよい。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技機1に電源が投入されたときに、ホール導入日の修正の有無を確認する画面を可変表示装置9に表示させ、遊技店の店員などによって操作ボタン120が操作されると、ホール導入日の修正処理を実行する。そして、操作ボタン120からの検出信号にもとづいて修正後のホール導入日時を入力し、入力したホール導入日時にもとづいてバックアップRAM356が記憶するホール導入日時を更新する。
【0388】
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定の情報出力処理を実行して、バックアップRAM356に記憶したホール導入日時を外部(例えば、他の遊技機)に出力できるようにしてもよい。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、外部から他の遊技機のホール導入日時を入力し、入力した他の遊技機のホール導入日時をバックアップRAM356に記憶できるようにしてもよい。
【0389】
以上の処理が実行されることによって、遊技機1を遊技店に導入し最初に電源投入したときに、遊技が行われて遊技制御用マイクロコンピュータ560から最初に演出制御コマンド(デモ表示コマンドを除く)を受信すると、ホール導入日時になったと判断してホール導入日時が設定される。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御コマンドを受信しなくても、電源を投入してから所定期間(例えば2時間)経過すれば、ホール導入日時になったと判断してホール導入日時が設定される。
【0390】
また、一度ホール導入日時が設定されると、ホール導入日時設定済フラグをセットし、以後、ステップS2750〜S2756のホール導入日時の設定処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560からのコマンドを特定してホール導入日時を特定するプログラム)を行わないように制御される。
【0391】
図53は、第3の実施の形態における表示態様変更処理(ステップS705B)を示すフローチャートである。表示態様変更処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、ホール導入日設定済フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS2760)。セットされていなければ、そのまま処理を終了する。
【0392】
ホール導入日決定済フラグがセットされていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロック353から現在の日付信号(年、月、日)および時刻信号(時、分、秒)を入力する(ステップS2761)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入力した日付信号および時刻信号に示される現在の日時と、ホール導入日設定処理で所定のホール導入日時格納領域に記憶したホール導入日時とにもとづいて、ホール導入日時からの期間が所定の表示態様変更期間(例えば、ホール導入日時から3週目〜4週目の間)であるか否かを確認する(ステップS2762)。
【0393】
ホール導入日時からの期間が所定の表示態様変更期間であれば(ステップS2763のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、可変表示装置9における表示態様を変更することに決定し、表示態様を変更することを示す表示態様変更フラグをセットする(ステップS2764)。ホール導入日時からの期間が所定の表示態様変更期間でなければ(ステップS2763のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、セットされていれば、表示態様変更フラグをリセットし(ステップS2765)、処理を終了する。
【0394】
図54は、第3の実施の形態における予告実行判定処理(ステップS705C)を示すフローチャートである。この実施の形態において、予告演出とは、可変表示装置9における表示態様が変更される所定期間前に前もって表示態様が変更されることを予告する演出である。この実施の形態では、可変表示装置9における表示態様が変更されるまでの期間に応じて2段階(例えば、表示態様が変更される4日前と6時間前)にわたって予告演出が実行される場合を説明する。
【0395】
予告実行判定処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、ホール導入日設定済フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS2770)。セットされていなければ、そのまま処理を終了する。
【0396】
ホール導入日決定済フラグがセットされていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロック353から現在の日付信号(年、月、日)および時刻信号(時、分、秒)を入力する(ステップS2771)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入力した日付信号および時刻信号に示される現在の日時と、ホール導入日設定処理で所定のホール導入日時格納領域に記憶したホール導入日時とにもとづいて、ホール導入日時からの期間が所定の予告演出実行期間(本例では、予告演出1実行期間と予告演出2実行期間)であるか否かを確認する(ステップS2772)。
【0397】
ホール導入日時からの期間が所定の予告演出1実行期間(例えば、表示態様を変更する4日前)であれば(ステップS2773のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定の演出態様で予告演出を実行することを決定し、所定の演出態様で予告演出を実行することを示す予告演出1実行フラグをセットする(ステップS2774)。
【0398】
ホール導入日時からの期間が所定の予告演出2実行期間(例えば、表示態様を変更する6時間前)であれば(ステップS2775のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、予告演出1実行期間とは異なる演出態様で予告演出を実行することを決定し、予告演出1実行期間とは異なる演出態様で予告演出を実行することを示す予告演出2実行フラグをセットする(ステップS2776)。
【0399】
ホール導入日時からの期間が所定の予告演出2実行期間でもなければ(ステップS2775のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、セットされていれば、予告演出1実行フラグまたは予告演出2実行フラグをリセットし(ステップS2777)、処理を終了する。
【0400】
図55および
図56は、第3の実施の形態における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。この実施の形態において、ステップS1801の処理は、第1の実施の形態で示したステップS1801の処理と同様である。
【0401】
変動パターン受信フラグがセットされていなければ(ステップS1801のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、予告演出1実行フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1801a)。セットされていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様の変更を予告する表示態様変更予告1画面を可変表示装置9に表示させる(ステップS1801b)。例えば、「プロジェクトまであと4日」などの文字を含む表示態様変更予告1画面を可変表示装置9に表示させる。
【0402】
予告演出1実行フラグがセットされていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、予告演出2実行フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1801c)。セットされていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様変更予告1画面とは異なる態様で表示態様の変更を予告する表示態様変更予告2画面を可変表示装置9に表示させる(ステップS1801d)。例えば、「プロジェクトまであと6時間」などの文字を含む表示態様変更予告1画面を可変表示装置9に表示させる。
【0403】
なお、表示態様変更の予告をする場合に、「4日」や「6時間」など具体的な日数や時間を表示するのではなく、例えば「水にまつわる日」など遊技者に暗に日時を示唆する内容を表示するようにしてもよい。
【0404】
また、この実施の形態では、可変表示装置9において飾り図柄変動が実行されず大当り遊技中でもない場合に予告演出を実行する場合を説明するが、この場合に、予告演出を実行すると決定した場合であっても、遊技制御用マイクロコンピュータ560からデモ表示コマンドを受信する可能性がある。そのため、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド解析処理において、予告演出1実行フラグまたは予告演出2実行フラグがセットされている場合には、デモ表示受信フラグをセットする処理(ステップS1626参照)を行わないように制御し、予告演出を優先して実行するように制御する。また、飾り図柄変動が実行されず大当り遊技中でもない場合に予告演出を実行するのではなく、例えば、飾り図柄の変動中や大当り遊技のラウンド中において、表示態様の変更を予告する画面を可変表示装置9に重畳表示してもよい。
【0405】
この実施の形態において、ステップS1802〜S1812の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
【0406】
ステップS1810で現時刻が所定の図柄変更期間でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様変更フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1812a)。表示態様変更フラグがセットされていれば(すなわち、可変表示装置9における表示態様を変更することが決定されていれば)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様を変更した場合の通常時大当り図柄決定用テーブル(特別演出用の通常時大当り図柄決定用テーブルともいう)を選択する(ステップS1812b)。
【0407】
この実施の形態では、第1の実施の形態で示した確変時大当り図柄決定用テーブル、通常時大当り図柄決定用テーブル、オールマイティー付き通常時大当り図柄決定用テーブルおよびオールマイティー付き確変時大当り図柄決定用テーブルに加えて、表示態様を変更したときに用いる特別演出用の通常時大当り図柄決定用テーブルと特別演出用の確変時大当り図柄決定用テーブルとが予め用意されている。特別演出用の確変時大当り図柄決定用テーブルには各確変図柄に対応付けて複数の判定値が割り振られ、また、特別演出用の通常時大当り図柄決定用テーブルには各非確変図柄に対応付けて複数の判定値が割り振られている。この実施の形態では、特別演出用の通常時大当り図柄決定用テーブルまたは特別演出用の確変時大当り図柄決定用テーブルを用いて飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップS1820参照)ことによって、表示態様を変更する前と後とで異なる態様の飾り図柄を用いた停止図柄を決定する。例えば、表示態様を変更する前には通常の数字「1」〜「9」を表す図柄を用いて停止図柄を決定するようにし、表示態様を変更した後には魚などを模した図形と数字との組合せを表す図柄を用いて停止図柄を決定する。
【0408】
この実施の形態において、ステップS1813〜S1818の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
【0409】
ステップS1816で現時刻が所定の図柄変更期間でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様変更フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1818a)。表示態様変更フラグがセットされていれば(すなわち、可変表示装置9における表示態様を変更することが決定されていれば)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様を変更した場合の確変時大当り図柄決定用テーブル(特別演出用の確変時大当り図柄決定用テーブル)を選択する(ステップS1818b)。
【0410】
この実施の形態において、ステップS1819〜S1828の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
【0411】
図57は、第3の実施の形態における飾り図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。この実施の形態において、ステップS820,S821の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
【0412】
ステップS820でオールマイティー選択フラグがセットされていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様変更フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS821a)。セットされていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、使用する飾り図柄の変動パターンに応じて、表示態様を変更した飾り図柄変動用のプロセスデータ(特別演出用のプロセスデータともいう)を選択する(ステップS821b)。
【0413】
この実施の形態では、飾り図柄の変動パターンに応じたプロセスデータとして、第1の実施の形態で示したオールマイティー変動用のプロセスデータ、確変用のプロセスデータおよび通常用のプロセスデータに加えて、特別演出用のプロセスデータが用いられる。そして、表示態様を変更すると決定された場合には、特別演出用のプロセスデータを用いることによって、表示態様を変更する前と後とで異なる表示態様で飾り図柄の変動表示を行う。例えば、表示態様を変更する前には、山の風景を模した背景を表示し、通常の数字「1」〜「9」を表す図柄を用いた飾り図柄の変動表示を行う。また、例えば、表示態様を変更した後には、海の中を模した背景を表示し、魚を模した図形と数字との組合せを表す図柄を用いた飾り図柄の変動表示を行う。
【0414】
この実施の形態において、ステップS822〜S828の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
【0415】
次に、可変表示装置9における表示態様を変更する場合の表示態様について説明する。
図58は、第3の実施の形態において可変表示装置9における表示態様を変更する場合の表示例を示す説明図である。
【0416】
可変表示装置9における表示態様を変更することが決定されておらず、予告演出を行うことも決定されていない場合には、可変表示装置9において通常の表示態様で演出が行われる。この場合、
図58(1)に示すように、例えば、可変表示装置9には山を模した背景が表示され、飾り図柄として通常の数字「1」〜「9」を表す図柄が表示される。
【0417】
表示態様の変更期間に先立ち、予告演出1実行期間(例えば、表示態様変更の4日前)になると(ステップS2773参照)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、予告演出1実行フラグをセットし(ステップS2774参照)、
図58(2)に示すように、表示態様変更予告1画面を可変表示装置9に表示して所定の予告演出を行う(ステップS1801b参照)。例えば、
図58(2)に示すように、表示態様の変更を予告する「プロジェクトまであと4日」などの文字を表示して予告演出を行う。
【0418】
次いで、予告演出2実行期間(例えば、表示態様変更の6時間前)になると(ステップS2775参照)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、予告演出2実行フラグをセットし(ステップS2776参照)、
図58(3)に示すように、表示態様変更予告2画面を可変表示装置9に表示して、表示態様変更予告1画面を用いる場合とは異なる態様で所定の予告演出を行う(ステップS1801d参照)。例えば、
図58(3)に示すように、表示態様の変更を予告する「プロジェクトまであと6時間」などの文字を表示して予告演出を行う。
【0419】
なお、表示態様変更の予告をする場合に、「4日」や「6時間」など具体的な日数や時間を表示するのではなく、例えば「水にまつわる日」など遊技者に暗に日時を示唆する内容を表示するようにしてもよい。また、この実施の形態では、予告演出を2段階(4日前と6時間前)に実行する場合を説明するが、2段階に限らず、3以上の複数段階にわたって実行してもよい。
【0420】
次いで、表示態様の変更期間(例えば、ホール導入日時から3週目)になると(ステップS2763参照)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様変更フラグをセットし(ステップS2764参照)、
図58(4)に示すように、可変表示装置9における表示態様を変更する(ステップS1812b,S1818b,S821b参照)。この場合、
図58(4)に示すように、例えば、可変表示装置9の表示画面の背景表示が海の中を模した背景に切り替えられ、飾り図柄が魚などの図形と数字との組合せの図柄に切り替えられる。
【0421】
なお、この実施の形態に示した表示態様は一例であり、例えば、表示態様の変更前と変更後とで、山や海以外(例えば空)を模した背景に切り替えるようにしてもよく、数字や魚などの図形以外(例えば、アルファベットなどの文字や記号、鳥などの図形)を組み合わせた飾り図柄に切り替えて変動表示を行うようにしてもよい。
【0422】
また、表示態様の変更期間となったときに、可変表示装置9における表示態様を変化させるだけでなく、表示態様の変更前と変更後とで、スピーカ27から出力する音を異ならせたり、各ランプ25,28a,28b,28cの表示を異ならせるようにしてもよい。
【0423】
以上のように、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロック353が計時する日時にもとづいて、特定の日時より所定期間前の予告演出実行時に、遊技演出における表示態様の変更を予告する表示態様予告演出を実行する。そのため、特定の日時に達したときに遊技演出における表示態様を変更する場合に、表示態様を変更する日時をあらかじめ遊技者に報知することができる。
【0424】
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信するコマンドにもとづいて、遊技機1の稼動開始日時(ホール導入日時)を特定し、特定した稼動開始日時を特定可能な稼動開始時情報を記憶する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、記憶する稼動開始時情報で特定される稼動開始日時を基準として、特定の日時に達したか否かを判定する。そのため、複数の遊技機間において稼動開始時が異なったとしても、稼動開始日時から遊技演出における表示態様を変更するまでの期間を同じにすることができる。
【0425】
なお、この実施の形態では、表示態様変更期間となったときに、あらかじめ定められた表示態様に変更する場合を示したが、複数用意された表示態様の中から遊技者が操作ボタン120を操作して表示態様を選択できるようにしてもよい。
【0426】
図59〜
図63は、複数用意された表示態様の中から遊技者が表示態様を選択できるようにした場合の変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。
図59にステップS1801〜S1812の処理は、
図55に示したそれらの処理と同様である。
【0427】
ステップS1810で現時刻が所定の図柄変更期間でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様変更フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1812A)。表示態様変更フラグがセットされていれば(すなわち、可変表示装置9における表示態様を変更することが決定されていれば)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技者に表示態様の選択操作を指示するための表示態様選択1画面を可変表示装置9に表示させ(ステップS1812B)、遊技者に表示態様の選択操作を促す。
図59〜
図63に示す例では、表示態様1〜表示態様3の3つの表示態様が用意されており、遊技者は、操作ボタン120を操作して、3つの表示態様のいずれかを選択指示する。
【0428】
表示態様1が選択指示された場合には(ステップS1812CのY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様1を用いた場合の通常時大当り図柄決定用テーブル(特別演出1用の通常時大当り図柄決定用テーブルともいう)を選択する(ステップS1812D)とともに、表示態様1が選択されたことを示す表示態様1選択フラグをセットする(ステップS1812E)。
【0429】
図59〜
図63に示す例では、確変時大当り図柄決定用テーブル、通常時大当り図柄決定用テーブル、オールマイティー付き通常時大当り図柄決定用テーブルおよびオールマイティー付き確変時大当り図柄決定用テーブルに加えて、表示態様の選択結果に応じて、特別演出1用の通常時大当り図柄決定用テーブル、特別演出1用の確変時大当り図柄決定用テーブル、特別演出2用の通常時大当り図柄決定用テーブル、特別演出2用の確変時大当り図柄決定用テーブル、特別演出3用の通常時大当り図柄決定用テーブル、および特別演出3用の確変時大当り図柄決定用テーブルが予め用意されている。特別演出1〜3用の確変時大当り図柄決定用テーブルにはそれぞれ各確変図柄に対応付けて複数の判定値が割り振られ、また、特別演出1〜3用の通常時大当り図柄決定用テーブルにはそれぞれ各非確変図柄に対応付けて複数の判定値が割り振られている。この実施の形態では、特別演出1〜3用の通常時大当り図柄決定用テーブルまたは特別演出1〜3用の確変時大当り図柄決定用テーブルのいずれかを用いて飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップS1820参照)ことによって、遊技者の選択操作に応じてそれぞれ異なる態様の飾り図柄を用いた停止図柄を決定する。例えば、遊技者の選択操作に応じて、通常の数字「1」〜「9」を表す図柄を用いて停止図柄を決定するようにしたり、魚や鳥などを模した図形と数字との組合せを表す図柄を用いて停止図柄を決定したりする。
【0430】
表示態様2が選択指示された場合には(ステップS1812FのY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様2を用いた場合の通常時大当り図柄決定用テーブル(特別演出2用の通常時大当り図柄決定用テーブル)を選択する(ステップS1812G)とともに、表示態様2が選択されたことを示す表示態様2選択フラグをセットする(ステップS1812H)。
【0431】
表示態様2も選択指示されなかった場合には(ステップS1812FのN)、表示態様3が選択指示された場合である。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様3を用いた場合の通常時大当り図柄決定用テーブル(特別演出3用の通常時大当り図柄決定用テーブル)を選択する(ステップS1812I)とともに、表示態様3が選択されたことを示す表示態様3選択フラグをセットする(ステップS1812J)。
【0432】
なお、遊技者によって表示態様の選択操作が全く行われなかった場合には、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、3つの表示態様のうちのいずれかをデフォルトで選択するようにしてもよい。例えば、表示態様の選択操作が全く行われなかった場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、デフォルトで表示態様1を選択してもよい。
【0433】
表示態様変更フラグがセットされていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技者に表示態様の選択操作を指示するための表示態様選択2画面を可変表示装置9に表示させ(ステップS1813A)、遊技者に表示態様の選択操作を促す。前述のように、
図59〜
図63に示す例では、表示態様1〜表示態様3の3つの表示態様が用意されており、表示態様を変更することが決定されている場合には3つの表示態様のいずれかを選択できるが、表示態様を変更することが決定されていない場合には、これら3つのうちの一部の表示態様のいずれかを選択できるように制御する。
図59〜
図63に示す例では、表示態様を変更することが決定されていない場合には、3つの表示態様のうちの表示態様1または表示態様2のいずれかを選択できるように制御するものとする。
【0434】
表示態様1が選択指示された場合には(ステップS1813BのY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様1を用いた場合の通常時大当り図柄決定用テーブル(特別演出2用の通常時大当り図柄決定用テーブルともいう)を選択する(ステップS1813C)とともに、表示態様1が選択されたことを示す表示態様1選択フラグをセットする(ステップS1813D)。
【0435】
表示態様1が選択指示されなかった場合には(ステップS1813BのN)、表示態様2が選択指示された場合である。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様2を用いた場合の通常時大当り図柄決定用テーブル(特別演出2用の通常時大当り図柄決定用テーブル)を選択する(ステップS1813E)とともに、表示態様2が選択されたことを示す表示態様2選択フラグをセットする(ステップS1813F)。
【0436】
なお、遊技者によって表示態様の選択操作が全く行われなかった場合には、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様1または表示態様2のうちのいずれかをデフォルトで選択するようにしてもよい。例えば、表示態様の選択操作が全く行われなかった場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、デフォルトで表示態様1を選択してもよい。
【0437】
図61において、ステップS1814〜S1818の処理は、
図56に示したそれらの処理と同様である。
【0438】
ステップS1816で現時刻が所定の図柄変更期間でなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様変更フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1818A)。表示態様変更フラグがセットされていれば(すなわち、可変表示装置9における表示態様を変更することが決定されていれば)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技者に表示態様の選択操作を指示するための表示態様選択1画面を可変表示装置9に表示させ(ステップS1818B)、遊技者に表示態様の選択操作を促す(後述する
図66(1)参照)。
図59〜
図63に示す例では、表示態様1〜表示態様3の3つの表示態様が用意されており、遊技者は、操作ボタン120を操作して、3つの表示態様のいずれかを選択指示する。
【0439】
表示態様1が選択指示された場合には(ステップS1818CのY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様1を用いた場合の確変時大当り図柄決定用テーブル(特別演出1用の確変時大当り図柄決定用テーブルともいう)を選択する(ステップS1818D)とともに、表示態様1が選択されたことを示す表示態様1選択フラグをセットする(ステップS1818E)。
【0440】
表示態様2が選択指示された場合には(ステップS1818FのY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様2を用いた場合の確変時大当り図柄決定用テーブル(特別演出2用の確変時大当り図柄決定用テーブル)を選択する(ステップS1818G)とともに、表示態様2が選択されたことを示す表示態様2選択フラグをセットする(ステップS1818H)。
【0441】
表示態様2も選択指示されなかった場合には(ステップS1818FのN)、表示態様3が選択指示された場合である。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様3を用いた場合の確変時大当り図柄決定用テーブル(特別演出3用の確変時大当り図柄決定用テーブル)を選択する(ステップS1818I)とともに、表示態様3が選択されたことを示す表示態様3選択フラグをセットする(ステップS1818J)。
【0442】
なお、遊技者によって表示態様の選択操作が全く行われなかった場合には、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、3つの表示態様のうちのいずれかをデフォルトで選択するようにしてもよい。例えば、表示態様の選択操作が全く行われなかった場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、デフォルトで表示態様1を選択してもよい。
【0443】
表示態様変更フラグがセットされていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技者に表示態様の選択操作を指示するための表示態様選択2画面を可変表示装置9に表示させ(ステップS1819A)、遊技者に表示態様の選択操作を促す(後述する
図65(1)参照)。
【0444】
表示態様1が選択指示された場合には(ステップS1819BのY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様1を用いた場合の確変時大当り図柄決定用テーブル(特別演出2用の確変時大当り図柄決定用テーブルともいう)を選択する(ステップS1819C)とともに、表示態様1が選択されたことを示す表示態様1選択フラグをセットする(ステップS1819D)。
【0445】
表示態様1が選択指示されなかった場合には(ステップS1819BのN)、表示態様2が選択指示された場合である。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様2を用いた場合の確変時大当り図柄決定用テーブル(特別演出2用の確変時大当り図柄決定用テーブル)を選択する(ステップS1819E)とともに、表示態様2が選択されたことを示す表示態様2選択フラグをセットする(ステップS1819F)。
【0446】
なお、遊技者によって表示態様の選択操作が全く行われなかった場合には、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様1または表示態様2のうちのいずれかをデフォルトで選択するようにしてもよい。例えば、表示態様の選択操作が全く行われなかった場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、デフォルトで表示態様1を選択してもよい。
【0447】
図61〜
図63において、ステップS1820〜S1828の処理は、
図56で示したそれらの処理と同様である。
【0448】
図64は、複数用意された表示態様の中から遊技者が表示態様を選択できるようにした場合の飾り図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。
図64において、ステップS820,S821の処理は、
図57で示したそれらの処理と同様である。
【0449】
ステップS820でオールマイティー選択フラグがセットされていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様1変更フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS821A)。セットされていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、使用する飾り図柄の変動パターンに応じて、表示態様1を用いた飾り図柄変動用のプロセスデータ(特別演出1用のプロセスデータともいう)を選択する(ステップS821B)。
【0450】
図64に示す例では、飾り図柄の変動パターンに応じたプロセスデータとして、オールマイティー変動用のプロセスデータ、確変用のプロセスデータおよび通常用のプロセスデータに加えて、特別演出1用のプロセスデータ、特別演出2用のプロセスデータ、および特別演出3用のプロセスデータが用いられる。そして、表示態様の選択結果に応じて(具体的には表示態様1変更フラグ〜表示態様3変更フラグのいずれがセットされているかに応じて)、特別演出1〜3用のいずれかのプロセスデータを用いることによって、それぞれ異なる表示態様で飾り図柄の変動表示を行う。例えば、表示態様1が選択された場合には、山の風景を模した背景を表示し、通常の数字「1」〜「9」を表す図柄を用いた飾り図柄の変動表示を行う。また、例えば、表示態様2が選択された場合には、海の中を模した背景を表示し、魚を模した図形と数字との組合せを表す図柄を用いた飾り図柄の変動表示を行う。また、例えば、表示態様3が選択された場合には、平坦な地面を模した背景を表示し、地面を歩く鳥を模した図形と数字との組合せを表す図柄を用いた飾り図柄の変動表示を行う。
【0451】
表示態様1変更フラグがセットされていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様2変更フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS821C)。セットされていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、使用する飾り図柄の変動パターンに応じて、表示態様2を用いた飾り図柄変動用のプロセスデータ(特別演出2用のプロセスデータ)を選択する(ステップS821D)。
【0452】
表示態様2変更フラグがセットされていなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様3変更フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS821E)。セットされていれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、使用する飾り図柄の変動パターンに応じて、表示態様3を用いた飾り図柄変動用のプロセスデータ(特別演出3用のプロセスデータ)を選択する(ステップS821F)。
【0453】
図64において、ステップS822〜S828の処理は、
図57で示したそれらの処理と同様である。
【0454】
次に、複数用意された表示態様の中から遊技者が表示態様を選択できるようにした場合の可変表示装置9の表示態様について説明する。
図65および
図66は、複数用意された表示態様の中から遊技者が表示態様を選択できるようにした場合の可変表示装置9の表示例を示す説明図である。なお、
図65は、現時刻が所定の表示態様変更期間でない場合の可変表示装置9の表示例である。また、
図66は、現時刻が所定の表示態様変更期間である場合の可変表示装置9の表示例である。なお、
図65および
図66に示す例では、前提条件として、あらかじめ複数表示態様として表示態様1〜表示態様3の3つが用意されているとする。
【0455】
図65に示すように、現時刻が所定の表示態様変更期間でない場合において、例えば、飾り図柄の変動表示を開始するときには、
図65に示すように、遊技者に表示態様の選択操作を指示する表示態様選択2画面が表示される(ステップS1813A,S1819A参照)。なお、現時刻が所定の表示態様変更期間でない場合には、
図65(1)に示すように、3つの表示態様のうち表示態様1(演出A)または表示態様2(演出B)のいずれかの選択を指示する選択画面が表示される。
【0456】
図65(2)に示すように、遊技者が操作ボタン120を操作して表示態様1(演出A)を選択指示すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様1(演出A)を選択し、表示態様1を用いた表示を行う(ステップS1813C,S1819C,S821B参照)。例えば、
図65(3)に示すように表示態様1を選択したことにもとづいて、山を模した背景が表示され、通常の数字「1」〜「9」を表す図柄を用いた演出が行われる。
【0457】
一方、
図65(2)に示すように、遊技者が操作ボタン120を操作して表示態様2(演出B)を選択指示すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様2(演出B)を選択し、表示態様2を用いた表示を行う(ステップS1813E,S1819E,S821D参照)。例えば、
図65(3)に示すように表示態様2を選択したことにもとづいて、海の中を模した背景が表示され、魚などを模した図形と数字との組合せを表す図柄を用いた演出が行われる。
【0458】
図66に示すように、現時刻が所定の表示態様変更期間である場合において、例えば、飾り図柄の変動表示を開始するときには、
図66に示すように、遊技者に表示態様の選択操作を指示する表示態様選択1画面が表示される(ステップS1812B,S1818B参照)。なお、現時刻が所定の表示態様変更期間である場合には、
図66(1)に示すように、あらかじめ用意された全て(3つ)の表示態様1〜3(演出A〜演出C)のうちのいずれかの選択を指示する選択画面が表示される。
【0459】
図66(2)に示すように、遊技者が操作ボタン120を操作して表示態様1(演出A)を選択指示すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様1(演出A)を選択し、表示態様1を用いた表示を行う(ステップS1812D,S1818D,S821B参照)。例えば、
図66(3)に示すように表示態様1を選択したことにもとづいて、山を模した背景が表示され、通常の数字「1」〜「9」を表す図柄を用いた演出が行われる。
【0460】
また、
図66(2)に示すように、遊技者が操作ボタン120を操作して表示態様2(演出B)を選択指示すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様2(演出B)を選択し、表示態様2を用いた表示を行う(ステップS1812G,S1817G,S821D参照)。例えば、
図66(3)に示すように表示態様2を選択したことにもとづいて、海の中を模した背景が表示され、魚などを模した図形と数字との組合せを表す図柄を用いた演出が行われる。
【0461】
さらに、
図66(2)に示すように、遊技者が操作ボタン120を操作して表示態様3(演出C)を選択指示すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示態様3(演出C)を選択し、表示態様3を用いた表示を行う(ステップS1812I,S1818I,S821F参照)。例えば、
図66(3)に示すように表示態様3を選択したことにもとづいて、平坦な地面を模した背景が表示され、地面を歩く鳥などを模した図形と数字との組合せを表す図柄を用いた演出が行われる。
【0462】
なお、
図59〜
図66に示した表示態様の変更は一例であり、
図59〜
図66に示した表示態様以外の態様に変更するように制御してもよい。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、可変表示装置9を用いて行う予告振分けや予告態様を変更してもよい。また、表示態様の変更前と変更後とで、スピーカ27から出力する音を異ならせたり、各ランプ25,28a,28b,28cの表示を異ならせるようにしてもよい。
【0463】
また、特定の日時となる前後で選択可能な表示態様の数を変化させるのではなく、特定の日時となる前にはあらかじめ定められた通常の表示態様で遊技演出を行うように制御し、特定の日時となった後にのみ複数の表示態様の中から遊技者の選択操作に従って表示態様を選択可能となるように制御してもよい。
【0464】
以上のように、
図59〜
図66に示した例によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、一の状況に対して複数の演出種類を有し、複数の演出種類からいずれかの演出種類を選択する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、日時が特定の時となっていないと判定されるとには、複数の演出種類の一部(本例では、あらかじめ用意された3つの表示態様1〜3のうちの2つ)から選択し、特定の日時となったと判定された後は全部(本例では、あらかじめ用意された3つの表示態様1〜3の全部)から選択する。そのため、遊技機の演出に変化をもたせることができる。
【0465】
また、
図59〜
図66に示した例によれば、特定の日時となったと判定された後に、増加させた演出内容や表示態様を遊技者が選択できるので、さらに遊技機1の演出に変化をもたせることができる。
【0466】
なお、上記に示した各実施の形態では、1つの演出制御手段を用いて全ての演出手段(可変表示装置9、音出力装置(スピーカ)27および各ランプ25,28a,28b,28c)を制御する場合を説明したが、複数の制御基板および複数の制御手段を用いて各演出手段を制御してもよい。以下、音出力装置27および各ランプ25,28a,28b,28cを制御する音/ランプ制御用マイクロコンピュータを搭載した音/ランプ制御基板と、可変表示装置9を制御する図柄制御用マイクロコンピュータを搭載した図柄制御基板とを備える場合について説明する。
【0467】
図67は、複数の制御手段を用いる場合の中継基板77、音/ランプ制御基板80bおよび図柄制御基板80aの回路構成例を示すブロック図である。
図67に示す例では、音/ランプ制御基板80bは、音出力装置27の音出力制御、各ランプ25,28a,28b,28cの表示制御を行う。また、図柄制御基板80aは、可変表示装置9の表示制御を行う。また、
図67に示す例では、「演出制御」とは、可変表示装置9の表示制御や、スピーカ27の音出力制御、各ランプ25,28a,28b,28cの表示制御を行うことによって、遊技演出などの演出を行うことをいう。また、
図67に示す例では、演出制御手段は、可変表示装置9の表示制御を行う図柄制御用マイクロコンピュータ100a、スピーカ27の音出力制御、および各ランプ25,28a,28b,28cの表示制御を行う音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100b、音/ランプ制御基板80bに搭載されたリアルタイムクロック353bや、バックアップ電源回路355b、音声合成用IC173などの各種制御回路によって実現される。
【0468】
音/ランプ制御基板80bは、音/ランプ制御用CPU101b、ROM84b、RAM85bおよびI/Oポート87bを含む音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bを搭載している。なお、RAM85bは外付けであってもよい。音/ランプ制御基板80bにおいて、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、内蔵または外付けのROM84bに格納されたプログラムに従って動作する。
【0469】
さらに、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、ランプドライバ352に対してランプを駆動する信号を出力する。ランプドライバ352は、ランプを駆動する信号を増幅して装飾ランプ25や天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28c、球切れランプ51、賞球ランプ52などの枠側に設けられている各ランプに供給する。
【0470】
また、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、音声合成用IC173に対して音番号データを出力する。音声合成用IC173は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路175に出力する。増幅回路175は、音声合成用IC173の出力レベルを、ボリューム176で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM174には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば飾り図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
【0471】
なお、ランプを駆動する信号および音番号データは、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bとランプドライバ352および音声合成IC173との間で、双方向通信(信号受信側から送信側に応答信号を送信するような通信)によって伝達される。
【0472】
図柄制御基板80aは、図柄制御用CPU101a、ROM84a、RAM85aおよびI/Oポート87aを含む図柄制御用マイクロコンピュータ100aを搭載している。なお、RAM85aは外付けであってもよい。図柄制御基板80aにおいて、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、内蔵または外付けのROM84aに格納されたプログラムに従って動作する。また、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、音/ランプ制御用基板80bから受信した演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に、LCDを用いた可変表示装置9の表示制御を行わせる。
【0473】
図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、音/ランプ制御用基板80bから受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM89aから必要なデータを読み出す。キャラクタROM89aは、可変表示装置9に表示される画像の中でも使用頻度の高いキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(飾り図柄を含む)をあらかじめ格納しておくためのものである。図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、キャラクタROM89aから読み出したデータをVDP109に出力する。VDP109は、図柄制御用マイクロコンピュータ100aから入力されたデータにもとづいて可変表示装置9の表示制御を実行する。
【0474】
図67に示す例では、可変表示装置9の表示制御を行うVDP109が図柄制御基板80aに搭載されている。VDP109は、図柄制御用マイクロコンピュータ100aとは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAM83aをマッピングする。VRAM83aは、VDP109によって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM83a内の画像データを可変表示装置9に出力する。
【0475】
音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、中継基板77を介して入力される主基板31からのストローブ信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。
【0476】
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、音/ランプ制御基板80bにおいて、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を音/ランプ制御基板80bの内部に向かう方向にしか通過させない(音/ランプ制御基板80bの内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
【0477】
中継基板77には、主基板31から入力された信号を音/ランプ制御基板80bに向かう方向にしか通過させない(音/ランプ制御基板80bから中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。
図67には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。
【0478】
また、
図67に示す例では、音/ランプ制御基板80bには、現在時刻を出力するリアルタイムクロック(RTC)353bが搭載されている。図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、リアルタイムクロック353bから現在の日付(年、月、日)を示す日付信号や現在の時刻(時、分、秒)を示す時刻信号を入力し、現在の日時にもとづいて各種処理を実行する。リアルタイムクロック353bは、通常、遊技機に電源が供給されているときには遊技機からの電源によって動作し、遊技機の電源が切られているときには、音/ランプ制御基板80bに搭載されたバックアップ電源回路355b(例えば、バッテリ)から供給される電源によって動作する。従って、リアルタイムクロック353bは、遊技機の電源が切られている場合であっても現在の日時を計時することができる。なお、リアルタイムクロック353bは、遊技機に電源が供給されているときであったもバックアップ電源回路355bから供給される電源によって動作するようにしてもよい。
【0479】
また、バックアップ電源回路355bの電源は、音/ランプ制御基板80bに搭載されているバックアップRAM356bにも供給される。すなわち、バックアップRAM356bは、通常、遊技機に電源が供給されているときには遊技機からの電源が供給され、遊技機の電源が切られているときには、音/ランプ制御基板80bに搭載されたバックアップ電源回路355bから電源が供給される。なお、バックアップRAM356bは、遊技機に電源が供給されているときであったもバックアップ電源回路355bから電源が供給されてもよい。
【0480】
なお、リアルタイムクロック353bを音/ランプ制御基板80bではなく、図柄制御基板80aに搭載してもよい。また、リアルタイムクロック353bを主基板31に搭載するようにしてもよい。また、リアルタイムクロック353bを設けずに、バックアップRAM356bに設けたカウンタをカウントアップする(例えば、遊技機の電源をオンしてからの始動入賞回数をカウントアップする)ことによって計時してもよい。そして、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、バックアップRAM356bに設けたカウンタのカウント値にもとづいて各種処理を実行してもよい。
【0481】
また、
図67に示す例では、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、操作ボタン120からの操作信号にもとづいて遊技演出を行う。また、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、操作ボタン120からの操作信号にもとづいて各種設定処理を行う。この実施の形態では、図柄制御用マイクロコンピュータ100は、第1の実施の形態〜第3の実施の形態で示した演出制御用マイクロコンピュータ100と同様の処理に従って、操作ボタン120からの操作信号にもとづいて告知演出で遊技者に告知する告知内容を設定する。なお、操作ボタン120からの操作信号にもとづいて告知内容を設定するのではなく、音/ランプ制御基板80bに設けられた設定スイッチ354b(例えば、ディップスイッチ)からのオン/オフ信号にもとづいて告知内容を設定してもよい。また、設定スイッチ354bを図柄制御基板80aに設けてもよい。
【0482】
図67に示す例では、図柄制御用マイクロコンピュータ100は、第1の実施の形態〜第3の実施の形態で示した演出制御用マイクロコンピュータ100と同様の処理に従って、リアルタイムクロック353bからの日付信号や時刻信号にもとづいて、告知演出を実行したり、オールマイティー図柄を用いた飾り図柄変動を行ったり、飾り図柄変動を行う際の図柄列を拡張したり、可変表示装置9における表示態様を変更する処理を行う。
【0483】
なお、
図67に示す例では、複数の制御基板および複数の制御手段を用いて各演出手段を制御する例として、音/ランプ制御基板80bに搭載された音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bが、遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを図柄制御基板80aに搭載された図柄制御用マイクロコンピュータ100aに転送する場合を説明したが、複数の制御基板および複数の制御手段を用いて各演出手段を制御する態様は、この実施の形態で示したものに限られない。例えば、図柄制御用マイクロコンピュータ100aが、最初に遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御コマンドを受信し、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bに転送するようにしてもよい。
【0484】
また、
図67に示す例では、複数の制御基板および複数の制御手段を用いて各演出手段を制御する例として、遊技機が図柄制御基板80aと音/ランプ制御基板80bとを備える場合を説明したが、他の種類の制御基板を複数備えるものであってもよい。例えば、遊技機は、可変表示装置9とスピーカ27とを制御する図柄/音制御基板と、各ランプ25,28a,28b,28cを制御するランプ制御基板とを備えていてもよい。また、例えば、遊技機は、可変表示装置9と各ランプ25,28a,28b,28cとを制御する図柄/ランプ制御基板と、スピーカ27を制御する音制御基板とを備えていてもよい。
【0485】
また、上記に示した各実施の形態におけるリアルタイムクロック353を用いた演出は一例であって、演出制御用マイクロコンピュータ100(図柄制御用マイクロコンピュータ100aや音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bであってもよい)は、上記の各実施の形態で示した演出以外の演出を実行してもよい。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、あらかじめ各種演出の実行タイミングを設定した設定テーブルを備え、予め備える設定テーブルおよびリアルタイムクロック353からの日付信号や時刻信号にもとづいて各種演出を実行してもよい。
【0486】
図68は、あらかじめ各種演出の実行タイミングを設定した設定テーブル(稼動期間別演出選択テーブル)の例を示す説明図である。
図68に示す例では、演出Aと演出Bとの2種類の演出を切り替えて用いる場合の各演出の実行タイミングがあらかじめ設定されている。
図68に示す例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロックからの日付信号および時刻信号にもとづいて、現在の日時が2006年6月1日〜2006年6月22日の18:00の間である場合には、遊技演出(例えば、飾り図柄の変動中)において演出Aを実行する。また、現在の日時が2006年6月22日の18:00〜2006年7月13日の18:00の間である場合には、遊技演出において演出Bを実行する。さらに、現在の日時が2006年7月13日の18:00以降である場合には、遊技演出において演出Aまたは演出Bのいずれかを実行する。なお、この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、抽選により演出Aまたは演出Bのいずれかを選択して実行してもよいし、遊技者による選択操作に従って演出Aまたは演出Bのいずれかを選択して実行してもよい。
【0487】
図69は、あらかじめ各種演出の実行タイミングを設定した設定テーブル(曜日別演出選択テーブル)の他の例を示す説明図である。
図69に示すように、あらかじめ設定テーブルにおいて、曜日ごとに異なる演出(
図69に示す例ではリーチ演出)を実行するように設定してもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロック353から入力した日付信号にもとづいて曜日を判定し、判定した曜日および
図69に示す設定テーブルにもとづいて、演出の種類を選択してリーチ演出を実行してもよい。
【0488】
また、あらかじめ演出の実行形態を規定する複数のプロジェクトを定めておき、あらかじめ設定テーブルにおいて各プロジェクトの実行タイミングを設定してもよい。
図70は、あらかじめ各プロジェクトの実行タイミングを設定したプロジェクト実行情報テーブルの例を示す説明図である。
図70に示す例では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロック353から入力した日付信号および時刻信号にもとづいて、現在の日時が6月22日の18:00であると判断すると、プロジェクト1の実行タイミングであると判定する。そして、プロジェクト1を実行し、例えば、稼動期間別演出の演出種類を変更する制御を行う。また、現在の日時が7月13日の18:00であると判断すると、プロジェクト2の実行タイミングであると判定する。そして、プロジェクト2を実行し、例えば、稼動期間別演出の演出種類を変更する制御を行うとともに、遊技者による選択操作によって演出種類を選択可能とするように制御する。
【0489】
また、各プロジェクトの実行を遊技者に予告する予告演出の実行タイミングをあらかじめ設定テーブルに設定してもよい。
図71は、各プロジェクトに対する予告演出の実行タイミングを設定したプロジェクト予告情報テーブルの例を示す説明図である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロック353からの日付信号および時刻信号と、
図71に示すプロジェクト予告情報テーブルとにもとづいて、予告演出の実行タイミングになったか否かを判断する。そして、予告演出の実行タイミングであれば、対応する予告演出を実行する。例えば、
図71に示す例では、プロジェクト1に対して、6月18日の18:00に予告演出1を実行し、6月19日の18:00に予告演出2を実行し、6月20日の18:00に予告演出3を実行し、6月21日の18:00に予告演出4を実行し、6月22日の12:00に予告演出5を実行し、6月22日の15:00に予告演出6を実行し、6月22日の17:00に予告演出7を実行する。また、プロジェクト2に対して、7月9日の18:00に予告演出1を実行し、7月10日の18:00に予告演出2を実行し、7月11日の18:00に予告演出3を実行し、7月12日の18:00に予告演出4を実行し、7月13日の12:00に予告演出5を実行し、7月13日の15:00に予告演出6を実行し、7月13日の17:00に予告演出7を実行する。
【0490】
また、告知演出の実行タイミングをあらかじめ設定テーブルに設定してもよい。
図72は、各告知演出の実行タイミングを設定した告知情報テーブルの例を示す説明図である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロック353からの日付信号および時刻信号と、
図72に示す告知情報テーブルとにもとづいて、告知演出の実行タイミングになったか否かを判断する。そして、告知演出の実行タイミングであれば、対応する告知演出を実行する。
【0491】
図73は、
図72に示す告知情報テーブルに従って告知演出を実行する場合の可変表示装置9の表示例を示す説明図である。なお、
図73では、一例として、
図72に示す告知情報テーブルに従って日曜日おいて実行される告知演出の表示態様を示している。
【0492】
図73(1)に示すように、遊技機1に電源が投入されると、初期画面(例えば、「SANKYO」などの文字を表示する画面)が表示された後に遊技が可能な状態となる。演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロックからの日付信号および時刻信号にもとづいて、日曜日の10:00になったと判断すると、本日イベントであることの告知時刻になったと判定する(
図72参照)。そして、
図73(2)に示すように、本日イベントであることを告知する告知画面を表示し告知演出を実行する。なお、告知時刻を過ぎると、
図73(3)に示すように、通常の演出態様に戻る。
【0493】
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロックからの日付信号および時刻信号にもとづいて、日曜日の17:00になったと判断すると、店長一押し台であることの告知時刻になったと判定する(
図72参照)。そして、
図73(3)に示すように、店長一押し台であることを告知する告知画面を表示し告知演出を実行する。
【0494】
また、所定期間(例えば20分間)にわたって実行される特別な演出(例えば、ミッション演出と呼ばれる演出)の実行期間をあらかじめ設定テーブルに設定してもよい。
図74は、特別な演出の実行期間を設定した特別演出情報テーブルの例を示す説明図である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロック353からの日付信号および時刻信号と、
図74に示す特別演出情報テーブルとにもとづいて、特別な演出の開始時刻になったか否かを判断する。そして、特別な演出の開始時刻であれば、特別な演出(例えば、ミッション演出)を開始する。特別な演出を開始した後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロック353からの日付信号および時刻信号と、
図74に示す特別演出情報テーブルとにもとづいて、特別な演出の終了時刻になったか否かを判断する。そして、例えば、開始後20分を経過し、特別な演出の終了時刻となれば、特別な演出を終了する。
【0495】
図75および
図76は、
図74に示す特別演出情報テーブルに従って特別な演出を実行する場合の可変表示装置9の表示例を示す説明図である。
図75(1)に示すように、遊技機1に電源が投入されると、初期画面(例えば、「SANKYO」などの文字を表示する画面)が表示された後に遊技が可能な状態となる。
【0496】
演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロックからの日付信号および時刻信号にもとづいて、10:00になったと判断すると、特別な演出(本例では、ミッション演出)の開始時刻になったと判定する(
図74参照)。演出制御用マイクロコンピュータ100は、
図75(2)(3)に示すように、特別な演出を開始することを示す画面を可変表示装置9に表示し、特別な演出を開始する。例えば、
図75(2)(3)に示すように、「ゴールデンタイム」の文字列を含む画面を表示した後に、「20分以内に7でリーチを出せ!」の文字列を含む画面を表示する。
【0497】
図75および
図76に示す例では、
図75(4)(5)および
図76(6)に示すように、特別な演出の実行中に、左右の図柄が7で揃った状態でリーチ態様となった場合には無条件に大当りを表示する態様の演出を行う。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロックからの日付信号および時刻信号にもとづいて、特別な演出の終了時刻になったと判断すると、特別な演出の実行中に大当りとならなかった場合には、
図75(4)(5)に示すように、「20分経過」の文字列を表示した後に「残念」の文字列を表示して、特別な演出を終了する。なお、特別な演出の実行中に大当りとなった場合には、特別な演出の終了時刻になった後に大当り遊技を終了すると、
図76(7)に示すように、特別な演出を終了して通常の演出に戻る。
【0498】
その後、同様の処理を繰り返し、例えば、17:00になったと判断すると、再び特別な演出の開始時刻になったと判定し(
図74参照)、
図76(8)に示すように、特別な演出を開始する。
【0499】
なお、特定の演出やプロジェクトを実行する特定日時は、遊技機の稼働率の統計にもとづいてあらかじめ設定テーブルに設定されていてもよい。例えば、遊技機の稼動率の統計にもとづいて、導入4週目に所定のマンスリープロジェクトを実行するように設定されていてもよい。この場合、例えば、マンスリープロジェクトを実行する際に、可変表示装置9に表示する背景などの基本画面やリーチ演出などの各種演出を全て入れ替えるようにしてもよく、複数種類の画面や演出をランダムに入れ替えるようにしてもよい。また、全ての画面や演出を入れ替えるのではなく画面や演出の一部のみを入れ替えるようにしてもよい。
【0500】
また、例えば、遊技状態を高確率/低ベース状態(通常遊技状態よりも高い確率(割合)で大当りと判定する高確率状態に移行するが、遊技球が始動入賞しやすくなる高ベース状態には移行しない状態)にも移行するように制御する場合には、リアルタイムクロック353からの日付信号や時刻信号にもとづいて、ホール導入日時から所定期間(例えば1ヶ月)以内には、高確率/低ベース状態になっても高確率/低ベース状態であることを報知しないようにし、所定期間(例えば1ヶ月)以降になると、高確率/低ベース状態になっても高確率/低ベース状態であることを報知するようにしてもよい。また、この場合に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、リアルタイムクロック353からの日付信号や時刻信号にもとづいて、現時刻が所定の範囲内(例えば、ホール導入日時から1ヶ月)以内であれば、高確率/低ベース状態になっても通常の態様の演出表示(いわゆる潜伏状態)を行い、現時刻が所定の範囲を超えたときに、高確率/低ベース状態になると、専用の演出(例えば、
図75および
図76に示したミッション演出)を実行するようにしてもよい。そのように構成すれば、期間によって専用の演出の出現確率を変化させることができる。したがって、1つの遊技機でリアルタイムクロック353の計時結果にもとづいて異なる興趣を与えることができ、遊技者が遊技に飽きてしまう事態を防止することができる。
【0501】
また、上記に示した各実施の形態において、例えば、通常の飾り図柄変動において用いる第1の飾り図柄に加えて、第1の飾り図柄とは異なる第2の飾り図柄(例えば、文字の色や態様が異なる図柄)を設けてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常、第1の飾り図柄を用いた変動表示を行うように制御し、リアルタイムクロック353からの日付信号や時刻信号にもとづいて特定の日時になったと判断すると、第1の飾り図柄の変動中やリーチ時、リーチ中、リーチはずれ変動後に、さらに第2の飾り図柄を用いた変動表示を実行して補助的に大当り図柄を導出表示するようにしてもよい。
【0502】
なお、上記の各実施の形態のパチンコ遊技機は、主として、始動入賞にもとづいて可変表示部に可変表示される特別図柄の停止図柄が所定の図柄になると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になるパチンコ遊技機であったが、始動入賞にもとづいて開放する電動役物の所定領域への入賞があると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になるパチンコ遊技機や、始動入賞にもとづいて可変表示される図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせになると開放する所定の電動役物への入賞があると所定の権利が発生または継続するパチンコ遊技機であっても、本発明を適用できる。さらに、遊技メダルを投入して賭け数を設定し遊技を行うスロット機や、遊技メダルではなく遊技球を投入して賭け数を設定し遊技を行う遊技機などにも本発明を適用できる。
【0503】
なお、上記に示した各実施の形態では、以下の(1)〜(11)に示すような遊技機の特徴的構成も示されている。
【0504】
(1)各々が識別可能な複数種類の識別情報(例えば、飾り図柄)の変動表示を行って表示結果を導出表示する変動表示装置(例えば、可変表示装置9)を備え、該変動表示装置における識別情報の表示結果が予め定められた特定結果(例えば、大当り図柄)が得られたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)とする遊技機であって、時間を計時する計時手段(例えば、リアルタイムクロック353、バックアップRAM356に設けたカウンタ)と、遊技者に対して告知する告知内容を設定する告知内容設定手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS1745を実行する部分)と、告知内容設定手段によって設定された告知内容を報知するための告知演出を特定可能な告知演出情報を記憶する告知演出記憶手段(例えば、バックアップRAM356に設けられた所定の告知演出情報格納領域)と、電力の供給が停止したときでも、計時手段および告知演出記憶手段に電力を供給する電力供給手段(例えば、バックアップ電源回路355)と、告知演出を実行するための所定の告知演出実行条件が成立したときに(例えば、大当り遊技中となったときに)、告知演出記憶手段が記憶する告知演出情報にもとづいて告知演出を実行する告知演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS911,S1978で選択した告知演出を含むラウンド中演出をステップS1904で実行する部分)と、計時手段が計時する時間にもとづいて、告知演出記憶手段が記憶する告知演出情報を消去する告知演出消去手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS1755〜S1757を実行する部分)とを備えたことを特徴とする遊技機。
そのような構成によれば、遊技者に対して告知する告知内容を設定する告知内容設定手段と、知内容設定手段によって設定された告知内容を報知するための告知演出を特定可能な告知演出情報を記憶する告知演出記憶手段と、電力の供給が停止したときでも、計時手段および告知演出記憶手段に電力を供給する電力供給手段と、告知演出を実行するための所定の告知演出実行条件が成立したときに、告知演出記憶手段が記憶する告知演出情報にもとづいて告知演出を実行する告知演出実行手段とを備えるように構成されているので、設定した告知内容を報知するための告知演出を適当なタイミングで実行することができる。また、計時手段が計時する時間にもとづいて、告知演出記憶手段が記憶する告知演出情報を消去する告知演出消去手段を備えるように構成されているので、設定した告知演出が自動的に適宜消去され、設定者の作業負担を軽減することができる。従って、計時手段を用いた多様な遊技演出を可能とするとともに設定者の作業負担を軽減することができる。また、計時手段が計時する時間にもとづいて告知演出記憶手段が記憶する告知演出情報を消去するので、所定の告知演出実行条件が成立せずに告知演出を実行しなかった場合であっても、告知演出記憶手段が記憶する告知演出情報を消去することができる。
【0505】
(2)告知演出消去手段は、所定の告知演出実行条件が成立したときに、告知演出記憶手段が記憶する告知演出情報を消去する(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS980,S981を実行する部分)ように構成されていてもよい。
そのような構成によれば、告知演出消去手段が、所定の告知演出実行条件が成立したときに、告知演出記憶手段が記憶する告知演出情報を消去するように構成されているので、同じ告知演出が反復して実行されてしまう事態を防止することができる。
【0506】
(3)遊技機は、遊技者によって操作される操作手段(例えば、操作ボタン120)を備え、告知内容設定手段は、操作手段からの指示入力にもとづいて告知内容を設定可能(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1744で入力した操作ボタン120の検出信号にもとづいてステップS1745を実行する)なことを特徴とする。
そのような構成によれば、告知内容設定手段が、操作手段からの指示入力にもとづいて告知内容を設定可能に構成されているので、操作手段を、遊技演出の実行中に遊技者によってなされる操作を受け付ける用途と、告知内容を設定する際に設定者によってなされる操作を受け付ける用途とに兼用して用いることができる。
【0507】
(4)遊技機は、所定の操作禁止条件が成立したときに、操作手段による告知内容設定手段の設定操作を禁止する操作禁止手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS1754,S1760を実行する部分)を備えるように構成されていてもよい。
そのような構成によれば、所定の操作禁止条件が成立したときに、操作手段による告知内容設定手段の設定操作を禁止する操作禁止手段を備えるように構成されているので、遊技中には操作手段からの操作を禁止することができ、遊技者によって告知内容を設定されてしまう事態を防止することができる。
【0508】
(5)遊技機は、所定の告知演出実行条件を設定する告知演出実行条件設定手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS1746c〜S1746eを実行する部分)を備えるように構成されていてもよい。
そのような構成によれば、所定の告知演出実行条件を設定する告知演出実行条件設定手段を備えるように構成されているので、所定の告知演出実行条件を変更することができ、様々なバリエーションで告知演出を実行することができる。
【0509】
(6)告知演出実行手段は、所定の告知演出実行条件として、所定の遊技状態が成立したか否かを判定する遊技状態判定手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS1873,S1879,S1880を実行する部分)と、遊技状態判定手段が所定の遊技状態が成立したと判定したときに告知演出を実行する演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS1882c、S1882dで選択したプロセスデータにもとづいてステップS905で告知演出を含むファンファーレ演出を実行する部分)とを含み、演出実行手段は、計時手段が計時する時間にもとづいて、所定の遊技状態が成立するまでの時間に応じて、実行する告知演出の演出態様を変更する(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1882bでタイムアウトしたと判定するとステップS1882cに移行して非好調時対応の告知演出を含むファンファーレ演出に応じたプロセスデータを選択し、ステップS1882bでタイムアウトしていないと判定するとステップS1882dに移行して好調時対応の告知演出を含むファンファーレ演出に応じたプロセスデータを選択する)ように構成されていてもよい。
そのような構成によれば、計時手段が計時する時間にもとづいて、所定の遊技状態が成立するまでの時間に応じて、実行する告知演出の演出態様を変更するように構成されているので、所定の遊技状態が成立した状況に応じた告知演出を行うことができる。
【0510】
(7)遊技機は、遊技の進行を制御する遊技制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560)と、遊技制御手段が送信するコマンドにもとづいて演出装置の制御を行う演出制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100、リアルタイムクロック353などの各種処理回路)とを備え、演出制御手段は、計時手段として、日時を計時するリアルタイムクロック(例えば、リアルタイムクロック353)と、計時手段が計時する日時にもとづいて、特定の日時に達したときに、遊技演出における表示態様を変更する表示態様変更手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS1812a,S1812b,S821a,S821bを実行する部分)と、計時手段が計時する日時にもとづいて、特定の日時より所定期間前の予告演出実行時に、遊技演出における表示態様の変更を予告する表示態様予告演出を実行する予告演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS1801a,S1801b,S1801c,S1801dを実行する部分)とを含むように構成されていてもよい。
そのような構成によれば、演出制御手段が、計時手段が計時する日時にもとづいて、特定の日時より所定期間前の予告演出実行時に、遊技演出における表示態様の変更を予告する表示態様予告演出を実行する予告演出実行手段を含むように構成されているので、特定の日時に達したときに遊技演出における表示態様を変更する場合に、表示態様を変更する日時をあらかじめ遊技者に報知することができる。
【0511】
(8)演出制御手段は、遊技制御手段から受信するコマンドにもとづいて、遊技機の稼動開始日時(例えば、ホール導入日時)を特定する稼動開始時特定手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS2755でホール導入日時を決定する部分)と、稼動開始時特定手段が特定した稼動開始日時を特定可能な稼動開始時情報を記憶する稼動開始時記憶手段(例えば、バックアップRAM356に設けられたホール導入日時格納領域)とを含み、表示態様変更手段は、稼動開始時記憶手段が記憶する稼動開始時情報で特定される稼動開始日時を基準として、特定の日時に達したか否かを判定し(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS2762で所定のホール導入日時格納領域に記憶したホール導入日時とにもとづいて表示態様変更期間であるか否かを判定する)、予告演出実行手段は、稼動開始時記憶手段が記憶する稼動開始時情報で特定される稼動開始日時を基準として、予告演出実行時に達したか否かを判定する(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS2772で所定のホール導入日時格納領域に記憶したホール導入日時とにもとづいて予告演出実行期間であるか否かを判定する)ように構成されていてもよい。
そのような構成によれば、演出制御手段が、遊技制御手段から受信するコマンドにもとづいて、遊技機の稼動開始日時を特定する稼動開始時特定手段と、稼動開始時特定手段が特定した稼動開始日時を特定可能な稼動開始時情報を記憶する稼動開始時記憶手段とを含み、表示態様変更手段が、稼動開始時記憶手段が記憶する稼動開始時情報で特定される稼動開始日時を基準として、特定の日時に達したか否かを判定するように構成されているので、複数の遊技機間において稼動開始時が異なったとしても、稼動開始日時から遊技演出における表示態様を変更するまでの期間を同じにすることができる。
【0512】
(9)演出制御手段は、一の状況に対して複数の演出種類(例えば、3つの表示態様1〜3)を有し、該複数の演出種類からいずれかの演出種類を選択する手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS1812C〜S1812J,S1813B〜S1813F,S1818C〜S1818J,S1819B〜S1819Fを実行する部分)を含み、該選択する手段は、日時が特定の時となっていないと判定されるときには、複数の演出種類の一部から選択し(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1812AでNのときステップS1813Aに移行し、ステップS1818AでNのときステップS1819Aに移行する)、特定の日時となったと判定された後は全部から選択する(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS1812AでYのときステップS1812Bに移行し、ステップS1818AでYのときステップS1818Bに移行する)ように構成されていてもよい。
そのような構成によれば、演出制御手段が、一の状況に対して複数の演出種類を有し、該複数の演出種類からいずれかの演出種類を選択する手段を含み、該選択する手段が、日時が特定の時となっていないと判定されるときには、複数の演出種類の一部から選択し、特定の日時となったと判定された後は全部から選択するように構成されているので、遊技機の演出に変化をもたせることができる。
【0513】
(10)遊技機は、遊技の進行を制御する遊技制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560)と、遊技制御手段が送信するコマンドにもとづいて演出装置の制御を行う演出制御手段(例えば、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100、リアルタイムクロック353などの各種処理回路)とを備え、演出制御手段は、外部から入力したコマンドにもとづいて計時手段を設定する計時設定手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS701を実行する部分)を含み、計時手段は、計時設定手段の設定にもとづいて時間を計時する(例えば、リアルタイムクロック353は、ステップS701の設定にもとづいてステップS1749,S1752,S1758,S1626,S1807で日付信号や時刻信号を出力する)ように構成されていてもよい。
そのような構成によれば、演出制御手段が、外部から入力したコマンドにもとづいて計時手段を設定する計時設定手段を含み、計時手段が、計時設定手段の設定にもとづいて時間を計時するように構成されているので、例えば、計時手段が計時する時間にもとづいて複数の遊技機で一斉に演出を実行する場合に、遊技機が搭載する各基板の汎用性を確保しつつ、正確な計時手段の計時結果にもとづいて一斉に演出を実行することができる。
【0514】
(11)遊技機は、計時手段が計時する時間にもとづいて、所定の演出切替条件が成立したときに、遊技演出の演出態様を変更する演出態様変更手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS1626〜S1629,S1807,S1810,S1811,S1816,S1817を実行する部分)と、変動表示がなされず変動表示を行う条件も成立していないときにデモンストレーション演出を実行すると判定するデモンストレーション判定手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS1625,S1626を実行する部分)と、該デモンストレーション判定手段がデモンストレーション演出を実行すると判定したときに、通常デモンストレーション演出を実行するデモンストレーション演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS7604でNと判定したときにステップS7605に移行した後にS7608〜S7610を実行するとともに、ステップS7660でNと判定したときにステップS7654に移行しステップS7654〜S7658を実行する部分)とを備え、該デモンストレーション演出実行手段は、計時手段が計時する時間にもとづいて、通常デモンストレーション演出と異なる特別デモンストレーション演出を実行する(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS7604でYと判定したときにステップS7606に移行した後にステップS7607〜S7610を実行するとともに、ステップS7653でYと判定したときにステップS7654に移行してステップS7654〜S7658を実行し、ステップS7660でYと判定したときにステップS7661に移行してステップS7661〜S7664を実行する部分)ように構成されていてもよい。
そのような構成によれば、変動表示がなされず変動表示を行う条件も成立していないときにデモンストレーション演出を実行すると判定するデモンストレーション判定手段と、該デモンストレーション判定手段がデモンストレーション演出を実行すると判定したときに、通常デモンストレーション演出を実行するデモンストレーション演出実行手段とを備え、該デモンストレーション演出実行手段は、計時手段が計時する時間にもとづいて、通常デモンストレーション演出と異なる特別デモンストレーション演出を実行するように構成されているので、例えば、計時手段が計時する時間にもとづいて複数の遊技機で一斉に演出を実行する場合に、デモンストレーション演出の開始タイミングを視覚的に確認することによって、複数の遊技機間で計時手段が計時する時間にずれが生じているか否かを確認することができる。そのため、視覚による確認結果にもとづいて計時手段が計時する時間のずれに対する処理を講じることができ、遊技機の製造コストを増加させることなく、演出の実行タイミングが複数の遊技機間でずれてしまう事態を防止するとともに、遊技者に与える演出効果が低減してしまう事態を防止することができる。