(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6244370
(24)【登録日】2017年11月17日
(45)【発行日】2017年12月6日
(54)【発明の名称】ばね体を搭載した、ヘッドセットコンピュータ用の支持体
(51)【国際特許分類】
G06F 1/16 20060101AFI20171127BHJP
G02B 27/02 20060101ALI20171127BHJP
H04N 5/64 20060101ALI20171127BHJP
【FI】
G06F1/16 312A
G02B27/02 Z
H04N5/64 511A
【請求項の数】14
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2015-545513(P2015-545513)
(86)(22)【出願日】2013年12月3日
(65)【公表番号】特表2016-506563(P2016-506563A)
(43)【公表日】2016年3月3日
(86)【国際出願番号】US2013072867
(87)【国際公開番号】WO2014089074
(87)【国際公開日】20140612
【審査請求日】2016年11月14日
(31)【優先権主張番号】61/750,266
(32)【優先日】2013年1月8日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/733,391
(32)【優先日】2012年12月4日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502176580
【氏名又は名称】コピン コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100087941
【弁理士】
【氏名又は名称】杉本 修司
(74)【代理人】
【識別番号】100086793
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅士
(74)【代理人】
【識別番号】100112829
【弁理士】
【氏名又は名称】堤 健郎
(74)【代理人】
【識別番号】100144082
【弁理士】
【氏名又は名称】林田 久美子
(74)【代理人】
【識別番号】100150566
【弁理士】
【氏名又は名称】谷口 洋樹
(72)【発明者】
【氏名】ポンボ・スチーブン・エー
(72)【発明者】
【氏名】ジェイコブセン・ジェフリー・ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】キュヒレ・テムジン・ダブリュー
(72)【発明者】
【氏名】ヘバート・ラファエル
(72)【発明者】
【氏名】ダイパースルート・ディヴィッド
【審査官】
征矢 崇
(56)【参考文献】
【文献】
特表平09−504120(JP,A)
【文献】
特開2004−120153(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2011/0090135(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2008/0291277(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F1/16
G06F3/01
G02B27/01−27/02
H04N5/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの頭部に対して内側方向の力を加える少なくとも1つのばね体、複数の可撓領域と複数の剛体領域、および2つの端部領域を有するハウジングを備え、
前記可撓領域が、第1の可撓領域および第2の可撓領域を有し、および、前記剛体領域が、第1の剛体領域および第2の剛体領域を有し、
第1の可撓領域が、前記ハウジングの中央部と第1の剛体領域との間に位置し、
第2の可撓領域が、前記第1の剛体領域と第2の剛体領域との間に位置し、
前記第1の可撓領域により与えられる内側方向の力が、前記第2の可撓領域により与えられる内側方向の力よりも大きく、
前記2つの端部領域がユーザの頭部の前側に位置し、かつ、これら2つの端部領域がそれぞれユーザの頭部の両側に配されるようにして、そのユーザの頭部の一部を取り囲むように構成されており、
さらに、
第1の近距離無線通信(NFC)モジュールに動作可能に接続された中央演算処理装置(CPU)を有する中央演算処理プリント回路基板(CPUPCB)であって、その第1のNFCモジュールが前記第1の剛体領域および前記第2の剛体領域のうちの一方の領域内に位置する、中央演算処理プリント回路基板(CPUPCB)と、
第2のNFCモジュールに動作可能に接続された少なくとも1つの補助モジュールを有する補助プリント回路基板(AUXPCB)であって、その第2のNFCモジュールが前記第1の剛体領域および前記第2の剛体領域のうちの他方の領域内に位置する、補助プリント回路基板(AUXPCB)と、
を備え、
前記第1のNFCモジュールと前記第2のNFCモジュールとが、NFCリンクを確立するように構成されている、頭部装着型のコンピュータ。
【請求項2】
請求項1に記載の頭部装着型のコンピュータにおいて、前記ハウジングが、ユーザの頭部の後側により支持される、頭部装着型のコンピュータ。
【請求項3】
請求項1に記載の頭部装着型のコンピュータにおいて、さらに、
前記ハウジングの前記端部領域のうちの一方に取り付けられた、少なくとも1つのマウント部、
を備える、頭部装着型のコンピュータ。
【請求項4】
請求項3に記載の頭部装着型のコンピュータにおいて、前記少なくとも1つのマウント部は、付属物が取り付けられるように構成されている、頭部装着型のコンピュータ。
【請求項5】
請求項4に記載の頭部装着型のコンピュータにおいて、前記付属物が、カメラ、センサ、マイクロホン、ディスプレイおよび照明装置のうちの、少なくとも1つを含む、頭部装着型のコンピュータ。
【請求項6】
請求項3に記載の頭部装着型のコンピュータにおいて、前記少なくとも1つのマウント部が、少なくとも1つのジョイント部を有する、頭部装着型のコンピュータ。
【請求項7】
請求項1に記載の頭部装着型のコンピュータにおいて、前記第1の複数の領域と前記第2の複数の領域とが、互いに隣り合う、頭部装着型のコンピュータ。
【請求項8】
頭部装着型のコンピュータをユーザに合うように構成する方法であって、
ユーザの頭部に対して内側方向の力を加える少なくとも1つのばね体、複数の可撓領域と複数の剛体領域、および2つの端部領域を有するハウジングを用意する過程、
を含み、
前記可撓領域が、第1の可撓領域および第2の可撓領域を有し、および、前記剛体領域が、第1の剛体領域および第2の剛体領域を有し、
第1の可撓領域が、前記ハウジングの中央部と第1の剛体領域との間に位置し、
第2の可撓領域が、前記第1の剛体領域と第2の剛体領域との間に位置し、
前記第1の可撓領域により与えられる内側方向の力が、前記第2の可撓領域により与えられる内側方向の力よりも大きく、
前記頭部装着型のコンピュータは、前記2つの端部領域がユーザの頭部の前側に位置し、かつ、これら2つの端部がそれぞれユーザの頭部の両側に配されるようにして、そのユーザの頭部の一部を取り囲むように構成されており、
さらに、
第1の近距離無線通信(NFC)モジュールに、中央演算処理装置(CPU)を有する中央演算処理プリント回路基板(CPUPCB)を動作可能に接続する過程であって、その第1のNFCモジュールが前記第1の剛体領域および前記第2の剛体領域のうちの一方の領域内に位置する過程と、
第2のNFCモジュールに、少なくとも1つの補助モジュールを有する補助プリント回路基板(AUXPCB)を動作可能に接続する過程であって、その第2のNFCモジュールが前記第1の剛体領域および前記第2の剛体領域のうちの他方の領域内に位置する過程と、
を含み、
前記第1のNFCモジュールと前記第2のNFCモジュールとが、NFCリンクを確立するように構成される、方法。
【請求項9】
請求項8に記載の方法において、前記ハウジングが、ユーザの頭部の後側により支持される、方法。
【請求項10】
請求項8に記載の方法において、さらに、
前記ハウジングの前記端部領域のうちの一方に取り付けられた、少なくとも1つのマウント部を用意する過程、
を含む、方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法において、前記少なくとも1つのマウント部は、付属物が取り付けられるように構成されている、方法。
【請求項12】
請求項11に記載の方法において、前記付属物が、カメラ、センサ、マイクロホン、ディスプレイおよび照明装置のうちの、少なくとも1つを含む、方法。
【請求項13】
請求項10に記載の方法において、前記少なくとも1つのマウント部が、少なくとも1つのジョイント部を有する、方法。
【請求項14】
請求項8に記載の方法において、前記第1の複数の領域と前記第2の複数の領域とが、互いに隣り合う、方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
本願は、2012年12月4日付出願の米国仮特許出願第61/733,391号および2013年1月8日付出願の米国仮特許出願第61/750,266号の優先権を主張する。本願は、さらに、2013年3月15日付出願の米国特許出願第13/843,124号および2013年4月12日付出願の国際出願PCT/US2013/036403の優先権を主張するものであり、これらの2出願は、いずれも米国仮特許出願第61/733,391号の優先権を主張する。
【0002】
上記出願の全内容は、参照をもって本明細書に取り入れたものとする。
【技術分野】
【0003】
本発明は、頭部装着型のコンピュータに関する。
【背景技術】
【0004】
ヘッドマウントコンピュータはディスプレイを備えており、ユーザはこれを頭部に装着することで、そのディスプレイを視ることができる。このディスプレイは、例えばそのヘッドマウントコンピュータ自体、別のコンピュータ、あるいは、別体の遠隔デバイスによって生成された画像をユーザに見せる。ユーザは、自身が装着しているヘッドマウントコンピュータ、あるいは、別体の遠隔デバイスを操作することにより、各々、ディスプレイに映し出される画像を変化させることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
頭部装着型のコンピュータは嵩の大きいシステムであることが多く、ユーザが頭部に装着するのに、一連のストラップやスタビライザを調節しなければならないのが通例である。これに鑑みて、本発明の一実施形態は、素早く装着又は取外しの出来る頭部装着型のコンピュータに関する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態において、本発明にかかる頭部装着型のコンピュータはハウジングを備えており、このハウジングは、内側方向の力を加えることで当該頭部装着型のコンピュータがユーザの頭部を挟持するのを可能にする、少なくとも1つのばね体を有する。
【0007】
一実施形態において、加わる前記内側方向の力は、異なるばね定数(stiffness constant)kを有するばね体を設計者が選択することで調整可能である。任意の特定のばね定数を有する任意の特定のばね体が、どの程度の前記内側方向の力を有するかは、フックの法則:F=kxによって求めることができる。一実施形態では、例えば異なる大きさの頭部に合うように調節を行う目的で、ユーザが前記頭部装着型のコンピュータを分解して、前記少なくとも1つのばね体を異なるばね定数を有するばね体に交換することができる。
【0008】
例示的な一実施形態において、本発明にかかる頭部装着型のコンピュータ(ヘッドセットコンピュータとも言う)は、ハウジングを備える。このハウジングは、ユーザの頭部に対して内側方向の力を加える少なくとも1つのばね体を有し得る。このハウジングは、さらに、それぞれ可撓領域又は剛体領域に設定可能な、複数の領域を有する。このハウジングは、さらに、2つの端部領域を有する。本発明にかかる頭部装着型のコンピュータは、前記2つの端部領域がユーザの頭部の前側に位置し、かつ、これら2つの端部領域がそれぞれユーザの頭部の両側に配されるようにして、そのユーザの頭部の一部を取り囲むように構成されている。前記頭部装着型のコンピュータの前記ハウジングは、ユーザの頭部の後側(後頭部)により支持され得る。
【0009】
他の実施形態において、前記ハウジングは、第1の可撓領域および第2の可撓領域を有する。前記第1の可撓領域は、前記ハウジングの中央部と第1の剛体領域との間に位置し得る。前記第2の可撓領域は、前記第1の剛体領域と第2の剛体領域との間に位置し得る。
【0010】
他の実施形態において、前記第1の可撓領域により与えられる内側方向の力は、前記第2の可撓領域により与えられる内側方向の力よりも大きい。
【0011】
他の実施形態において、前記ハウジングは、さらに、第1の近距離無線通信(NFC)モジュールに動作可能に接続された中央演算処理装置(CPU)を有する中央演算処理プリント回路基板(CPUPCB)を有する。その第1のNFCモジュールは、第1の前記複数の領域内に位置する。補助プリント回路基板(AUXPCB)は、第2のNFCモジュールに動作可能に接続された少なくとも1つの補助モジュールを有し得る。その第2のNFCモジュールは、第2の前記複数の領域内に位置し得る。前記第1のNFCモジュールと前記第2のNFCモジュールとは、NFCリンクを確立するように構成され得る。
【0012】
他の実施形態において、本発明にかかる頭部装着型のコンピュータは、さらに、前記ハウジングの前記端部領域に取り付けられた、少なくとも1つのマウント部を備える。
【0013】
他の実施形態において、前記マウント部は、アクセサリ(付属物)を取り付けるように構成され得る。前記アクセサリは、カメラ、センサ、マイクロホン、ディスプレイおよび照明装置のうちの、少なくとも1つを含み得る。
【0014】
他の実施形態において、前記マウント部は、少なくとも1つのジョイント部を有する。
【0015】
他の実施形態において、前記第1の複数の領域と前記第2の複数の領域とは、互いに隣合う。
【0016】
他の実施形態において、頭部装着型のコンピュータをユーザに合うように構成する方法は、ハウジングを用意する過程を含む。このハウジングは、ユーザの頭部に対して内側方向の力を加える少なくとも1つのばね体を含み得る。このハウジングは、さらに、複数の領域を含む。これらの領域は、それぞれ、可撓領域又は剛体領域に設定可能である。このハウジングは、さらに、2つの端部領域を含み得る。本発明にかかる方法において、前記頭部装着型のコンピュータは、前記2つの端部領域がユーザの頭部の前側に位置し、かつ、これら2つの端部領域がそれぞれユーザの頭部の両側に配されるようにして、そのユーザの頭部の一部を取り囲むように構成され得る。
【0017】
前述した内容は、添付の図面に示す本発明の例示的な実施形態についての以下の詳細な説明から明らかになる。異なる図をとおして同一の符号は、同一の構成又は構成要素を指す。図面は、必ずしも縮尺どおりではなく、本発明の例示的な実施形態を説明することに重点を置いている。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】頭部装着型のコンピュータの一例を、部分的に折り畳まれた状態で示す平面図である。
【
図2】ユーザの頭部に合うように構成された頭部装着型のコンピュータの、例示的な一実施形態を示す平面図である。
【
図3】頭部装着型のコンピュータの例示的な一実施形態を示す断面図である。
【
図4A】頭部装着型のコンピュータのハウジング内に設置され得るばね体の、例示的な一実施形態を示す図である。
【
図4B】当該ばね体単独の例示的な一実施形態を示す図である。
【
図5】ユーザの頭部に装着されている状態の頭部装着型のコンピュータの例示的な一実施形態を示す図である。
【
図6A】近距離無線通信を用いて頭部装着型のコンピュータの電子モジュール間でデータを転送する電気回路を示すブロック図である。
【
図6B】近距離無線通信を用いて頭部装着型のコンピュータの電子モジュール間でデータを転送する電気回路を示す他のブロック図である。
【
図7A】NFCモジュールが配設された各PCBの例示的な一配置構成を示すブロック図である。
【
図7B】NFCモジュールが配設された各PCBの例示的な一配置構成を示す他のブロック図である。
【
図7C】NFCモジュールが配設された各PCBの例示的な一配置構成を示すさらなる他のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下では、本発明の例示的な実施形態について説明する。
【0020】
図1は、頭部装着型のコンピュータの一例を、部分的に折り畳まれた状態で示す平面図である。この頭部装着型のコンピュータは、2つの端部領域100を終端に有するハウジング101を備える。ハウジング101は、ばね体の一部または全体を取り囲むプラスチック材料または金属材料で構成され得る。このばね体は、ユーザの頭部に向けて内側方向の力を生成する。ユーザが、頭部装着型のコンピュータを、図示の部分的に折り畳まれた状態から開くには、矢印102a,102bの方向に力を加えればよい。図示の例示的な実施形態では、部分的に折り畳まれた状態において、第1の端部100が第2の端部100の上に載せられている。他の実施形態では、第2の端部100が第1の端部100の上に載せられてもよい。
【0021】
図2は、ユーザの頭部に合うように構成された頭部装着型のコンピュータの、例示的な一実施形態を示す平面図である。ハウジング202は、ユーザの頭部の後側(後頭部)に当接し、動かないように維持される。ユーザの頭部に装着されると、前記ばね体が、内側方向の力を矢印210a〜210dの方向に加える。この内側方向の力により、前記コンピュータをユーザの頭部に固定する。頭部装着型のコンピュータを装着した際に、ユーザの頭部側に配されるハウジング202の内側面に沿って、ユーザに快適な着け心地を与えるパッド(padding)が取り付けられてもよい。また、少なくとも1つのスピーカが、ハウジング202に、例えばハウジング202の外側面に沿って取り付けられてもよい。このようなスピーカは、最大220°まで回動可能なものとされ得る。複数のスピーカを設置し、複数のスピーカを有効にすることにより、ユーザはステレオ音声を聞くことができる。
【0022】
また、一方または両方の端部領域200が、マウント部201を備え得る。マウント部201は、アクセサリ(付属物)を取り付けるのに用いられ得る。そのようなアクセサリとして、例えば、カメラ、マイクロホン、センサ、照明装置、ディスプレイなどが挙げられる。また、両方の端部領域に設けられたマウント部201を、ストラップのマウント部として構成することも可能である。これにより、前記頭部装着型のコンピュータであるヘッドセットコンピュータを、より効果的にユーザの頭部に固定することができる。
【0023】
また、マウント部201は、当該マウント部201に取り付けられたアクセサリの角度または位置をユーザが調節することを可能にする、少なくとも1つのピボットおよび/または継ぎ手や関節のようなジョイント部を有し得る。図示の頭部装着型のコンピュータには、アーム204に取り付けられたディスプレイ203が搭載されている。このディスプレイ203は、他のアクセサリと同様に180°反転させることができる。ユーザは、ディスプレイ203やその他のアクセサリを反転させることにより、頭部装着型のコンピュータ全体を反転させて、アクセサリをユーザの頭部の反対側に配置することができる。これにより、ユーザは、例えば、ディスプレイ203を外して反対側のマウント部201に付け直す必要なく、当該ディスプレイ203を左目側から右目側にまたは右目側から左目側に自由にシフト(←「移動」?)させることができる。
【0024】
図3は、頭部装着型のコンピュータの例示的な一実施形態を示す断面図である。
図3に示す頭部装着型のコンピュータは、可撓領域303〜306、剛体領域307〜312および2つの端部領域301,302を有する。可撓領域303〜306は、それぞれ、ばね体を含んでいる。各可撓領域303〜306のばね体は、ユーザの頭部に向けて内側方向の力を生成する。頭部装着型のコンピュータは、内側方向の張力または作用力を所望量だけ加えるのに、複数のばね体を用いてもよいし単一のばね体を用いてもよい。
【0025】
領域が複数存在するなかには、少なくとも1つの可撓領域が含まれてもよく、および/または少なくとも1つの剛体領域が含まれてもよいし、あるいは、複数の可撓領域が含まれてもよく、および/または複数の剛体領域が含まれてもよい。第1の複数の領域314および第2の複数の領域315には、それぞれ、少なくとも1つの可撓領域と少なくとも1つの剛体領域とが含まれ得る。
【0026】
さらに、図示の頭部装着型のコンピュータは、2組の可撓領域を有する。第1組の可撓領域305,306は、ハウジング313の中央部からばね長一つぶん離れている。これにより、第1組の可撓領域305,306は、十分な力を頭部に加え、この力により、頭部装着型のコンピュータをユーザの頭部に固定することができる。他方、第2組の可撓領域303,304は、各々、第1組の可撓領域305,306からばね長一つぶん離れていると同時に、ハウジング313の中央部からばね長二つぶん離れている。このように第2組の可撓領域303,304はハウジング313の中央部からばね長二つぶん離れているので、ばね体単独(a single spring)の場合に比べて加える力が弱くなる。したがって、第2組の可撓領域303,304が加える力は、第1組の可撓領域305,306が加える力よりも小さくなる。この例示的な実施形態では、ユーザが装着した際に、端部領域301,302が、ユーザの頭部の前側寄りで、耳の上方に当接する。このように第2組の可撓領域303,304が加える力を第1組の可撓領域305,306が加える力よりも小さくすることにより、ユーザに不快感を与えずに済む。
【0027】
例示的な一実施形態では、さらに、前記複数の領域の1つに、近距離無線通信(NFC)リンクが構成される。例えば、第1の近距離無線通信(NFC)モジュールに接続された中央演算処理装置(CPU)を有する中央演算処理プリント回路基板(CPUPCB)が、第1の複数の領域314内に配置される。第2の複数の領域315は、第2のNFCモジュールに動作可能に接続された少なくとも1つの補助モジュールを有する補助プリント回路基板(AUXPCB)を、第1の複数の領域314と隣合うように、あるいは、この第1の複数の領域314のレンジ(NFCレンジ等)内に有し得る。これら第1のNFCモジュールと第2のNFCモジュールとは、NFCリンクを確立するように構成され得る。また、第1および第2の複数の領域以外の、それぞれの前記複数の領域内に、NFCモジュールおよび対応する電子モジュール(例えば、CPUPCB、CPU、AUXPCBなど)が配置されてもよい。各領域内の各NFCモジュールは、NFCリンクを確立するように構成され得る。
【0028】
図4Aは、頭部装着型のコンピュータのハウジング400内に設置され得るばね体401の、例示的な一実施形態を示す図である。
図4Aのばね体401は、ハウジング400のうち、このばね体401を包含する領域が省略されて描かれている。
【0029】
図4Bは、当該ばね体401単独の例示的な一実施形態を示す図である。
図4Bのばね体401は、ハウジング400全体が省略されて描かれている。
【0030】
図5は、ユーザの頭部に装着されている状態の頭部装着型のコンピュータの例示的な一実施形態を示す図である。ハウジング500は、ユーザの頭部の後側(後頭部)に当接し、動かないように維持される。端部領域503は、ユーザの頭部の前側で、そのユーザの耳の上方のこめかみ近傍に当接する。例示的な一実施形態では、端部領域503が、マウント部504を備える。マウント部504には、ディスプレイ501が取り付けられ得る。このディスプレイ501は、ユーザの眼502の前方に直接配置することができる。
【0031】
図6Aは、近距離無線通信を用いて頭部装着型のコンピュータの電子モジュール間でデータを転送する電気回路を示すブロック
図600である。
図6Bは、近距離無線通信を用いて頭部装着型のコンピュータの電子モジュール間でデータを転送する電気回路を示す他のブロック
図611である。
【0032】
近距離無線通信(NFC)は、デバイス同士を接触させたりデバイス同士を(通常、数センチメートル以内に)近付けたりすることでデバイス間での無線通信を確立させる一連の標準規格である。今日では、スマートフォンや同様のデバイスがNFC技術を採用している。今日、アプリケーションには、非接触処理(contactless transactions)、データ交換、さらには、Wi−Fiのような複雑な通信よりも単純なセットアップが含まれる。また、NFCデバイスと「タグ」と称される無電源NFCチップとの間でも通信が可能である。
【0033】
近年のNFC技術の進化により、例えば375Mbpsの「近距離無線高速データ転送技術」の例も含む、近距離無線通信による高速データ転送が可能になった。このようなNFC技術は、モバイルデバイスの用途において有益である。具体例を挙げるならば、消費者がファイルの転送、特に、映画のように大きなファイルの転送を行ううえで、そのような高速ダウンロードや高いデータ転送レートは有益である。Toshiba社のTransfer Jetは、近距離無線高速データ転送を提供するNFC技術の一種であって、最大3.5センチメートルの距離まで動作可能であり、さらに、その近距離無線放射電力の電力消費レベルは、超低消費電力型近距離無線通信Bluetooth(登録商標)の電力消費レベルと同程度である。Transfer Jetは、Toshiba America Electronic Components社(住所:19900 MacArthur Boulevard, Suite 400, Irvine, California)から販売されている。
【0034】
NFCモジュールは、電子モジュール間またはプリント回路基板(PCB)(本明細書ではプリント回路基板アセンブリ(PCBA)と称する場合もある)間での近距離無線高速データ転送を提供するインターフェースとして用いることができる。一般的に、PCBは、電子部品を機械的に支持すると同時に、非導電性基板にラミネートされた銅箔にエッチングを施してなる導電経路、トラックまたは信号トレースにより、これら電子部品同士を電気的に接続する。複数のPCB間の相互接続には、大型のマルチワイヤバス(multi-wire bus)を使用するのが典型的であるが、「スタック」構成の場合や多層基板の場合にはビアを使用することもある。
【0035】
本発明にかかる頭部装着型のコンピュータのPCBには、NFCモジュールが配設され得る。このようなNFCモジュールは、複数のPCB同士をインターフェース接続する際に用いられる大型のマルチワイヤバスやビアに置き換えることができる。NFCモジュール付きのPCBは、スタック構成(例えば、互いに平行に配置されるパラレル構成)で配置することも、エンドツーエンド(端部突き合わせ)(例えば、互いに直列的に配置されるシリーズ構成)で配置することも可能である。NFCモジュールにより、大型のマルチピン付きPCBAやPCBAコネクタを取り付けるための体積空間が必要でなくなるので、PCBAを、より薄くしたり、より小さい形状にしたりして設置することができる。
【0036】
PCBの配置構成として、どのような配置構成を用いた場合にも、2つのNFCモジュール間で、インターフェース接続する無線通信リンクが可能となるように、第1のNFCモジュールが第2のNFCモジュールのNFCレンジ内に配置される。Transfer JetのようなNFCレンジの一例では、最大3.5センチメートルである。ただし、NFCのデータ送受信レンジは、システムのソフトウェアによって制御することも可能である。NFCの動作レンジは、特定の用途やアプリケーションに基づいて、システム性能の、例えば転送量、バッテリ寿命等の特性を最適化するように制御され得る。
【0037】
複数のNFCインターフェースを備える頭部装着型のコンピュータの実施形態では、NFCモジュールを用いてこの頭部装着型のコンピュータと別のデバイス(例えば、スマートフォン、別の頭部装着型のコンピュータなど)との間の高速データ転送を行う場合、アプリケーションソフトウェア(又はオペレーティングシステムの命令)が、単一の又は複数のNFCモジュールを、その別のデバイスとインターフェース接続するデータ転送ポイントとして選択することができる。
【0038】
実用性の面から、PCBAは、外部との給電用および/または接地用の接続部を除いて、外部から封止するようにしてもよい。頭部装着型のコンピュータの各PCBAにNFCモジュールを配設する構成によれば、マルチワイヤバスやビアとの外部接続ポイントを多数省略することができるので、これら(NFCモジュールも含め)PCBAの封止を、より簡単に達成することができる。これにより、塵や水分への曝露が大幅に低減されるので、システムの信頼性および寿命を向上させることができる。
【0039】
また、NFCモジュールを配設する構成によれば、PCBAは、マルチワイヤバスやフレキシブル回路インターフェースが原因で物理的な損傷が生じたり、振動やその他のPCBA−PCBA間の動きが原因でコネクタが緩んだりコネクタの接続が断続的になったりすることなく、システムアーキテクチャまたはインダストリアルデザインの物理的制約下において動いたり撓んだりすることができる。
【0040】
具体的には、近距離無線高速データ転送技術を採用する構成により、複数の隣同士のPCBAに設けられた大型の多ピンコネクタ、さらには、高速マルチワイヤデータバスやフレキシブル回路インターフェースを省略することができる。PCBA−PCBA間の尖ったライトアングル型接続部(sharp right angle connection)、さらには、PCBA−PCBA間の高速マルチワイヤバスやケーブルをなくすことにより、高速システムのEMI(電磁妨害)を改善・抑制することができ、地域毎のRF放射の基準適合証明(certification)を獲得することも可能である。
【0041】
また、NFCモジュールが配設されたPCBを使用することにより、頭部装着型のコンピュータのインダストリアルデザインにおいて、ヒンジ(回動部分)、システムのハウジングの可撓部分、さらには、可撓領域又は剛体領域を採用することができ、これらのヒンジや可撓部分の内部や周辺に大型のマルチワイヤバスやフレキシブル回路インターフェースを経由する必要が無くなる。
【0042】
図6Aは、PCBの例示的な一実施形態における回路600を示すブロック図であり、これらのPCBには、互いの近距離無線通信レンジ内に配置されて通信リンクを確立するように構成されたNFCモジュールが配設されている。この回路600は、中央演算処理プリント回路基板アセンブリ(CPUPCB)601および補助プリント回路基板アセンブリ(AUXPCB)611を備える。CPUPCB601は、NFCモジュール605と通信可能な接続(615)を有する中央演算処理装置(CPU)603を含む。CPU603としては、例えば、Texas Instruments Inc.社(住所:12500 TI Boulevard, Dallas, Texas)から販売されている、OMAP4430マルチメディアアプリケーションプロセッサを使用することができる。説明を簡単にするために、CPUPCB603の詳細については明示を省略しているが、CPUPCB603は:電力コンパニオンチップ(power companion chip);バッテリコネクタ;カメラコネクタ;USB on−the−go(USB OTG);micro−ABコネクタ;PCB温度センサ;ディスプレイコネクタ;デバッグ用コネクタ;ステータスLED;ユーザスイッチ;等、さらには、トレース、配線などのような通信経路;等を有し得るが、必ずしもこれらに限定されない。つまり、CPUPCB603は、上述した任意の部品や、上述した以外の部品を有し得る。
【0043】
AUXPCB611は、NFCモジュール605と通信可能な接続(615)を有する補助モジュール(AUX)603を含む。これらのNFCモジュール605は、互いの近傍に、すなわち、互いに動作可能な近距離無線通信レンジ内に配置されている。
【0044】
また、これらのNFCモジュール605は、双方向無線通信リンク650を確立するように構成されている。このような双方向無線通信リンク650は、任意の適切なNFCプロトコルおよび/またはデータ交換フォーマットを用いることで確立することができる。図示を簡単にするために
図6Aには示していないが、AUXPCB611は:オーディオコーデック;ミニDSPモジュール;ヘッドトラッカー(頭部追跡)モジュール;マイクロSDカード;電力レギュレータ;GPSレシーバ;Wi−FiやBluetooth(登録商標)のようなプロトコルを用いる無線通信モジュール;eMMC組込み式ストレージ;等の複数のAUX613を含み得る。AUXPCB611は、上述したような追加のAUX613を含み得るだけでなく、動作可能な接続を可能にする例えばトレース、配線等の通信経路も含み得る。
【0045】
図6Bは、AUXPCB611の概略図であり、そのNFCモジュール605の詳細が描かれている。AUXPCB611は、AUXモジュール613、動作可能に接続する接続手段615およびNFCモジュール605を含む。NFCモジュール605は、NFC集積回路(NFCIC)655および無線周波数(RF)回路660を有し得る。
【0046】
図7A〜
図7Cは、NFCモジュールが配設された各PCBの例示的な各配置構成を示すブロック図である。
【0047】
図7Aは、PCB同士(CPUPCB701とAUXPCB711とを含む)の配置構成の例示的な一実施形態として、互いに直列的な配置構成(「エンドツーエンド」とも称される)700aを示すブロック図である。CPUPCB701は、CPU703およびNFCモジュール705aを含む。AUXPCB711は、複数のAUX713およびNFCモジュール705bを含む。これらのNFCモジュール705a,705bは、それぞれのPCBの端部に位置するように配置される。換言するならば、第1のNFCモジュール705aはCPUPCB701のエッジ近辺の端部に配置され、第2のNFCモジュール705bはAUXPCB711のエッジ近辺の端部に配置される。CPUPCB701およびAUXPCB711は、各NFCモジュール705a,705bがそれぞれの通信リンク相手の近距離無線通信レンジ内に位置し、その通信リンク750を介してデータの無線転送が可能となるように配置される。
【0048】
図7Bは、PCB同士(CPUPCB701とAUXPCB711とを含む)の配置構成の例示的な一実施形態として、互いに平行な配置構成(「スタック」とも称される)700bを示すブロック図である。
図7Aと同様に、CPUPCB701はCPU703およびNFCモジュール705aを含み、AUXPCB711は複数のAUX713およびNFCモジュール705bを含む。前述した互いに直列的な配置構成700aとは異なり、この互いに平行な配置構成700bでは、AUXPCB711のNFCモジュール705bを当該AUXPCB711の下側に取り付けることにより、これらNFCモジュール705a,705bが互いの近距離無線通信レンジ内に位置可能であるようにしている。
【0049】
図7Cは、PCB同士(CPUPCB701とAUXPCB711とを含む)の配置構成の例示的な一実施形態として、前述した互いに直列的な配置構成700aにおいて、CPUPCB701およびAUXPCB711のそれぞれを対応するハウジング760a,760b内に収容した配置構成700cを示すブロック図である。これらのハウジング760a,760bは、少なくとも1つの動作位置において、NFCモジュール705a,705bが互いの近距離無線通信レンジ内に位置することが可能であるように構成される必要がある。
【0050】
本明細書において引用した全ての特許文献、特許出願公報および刊行物の全内容は、参照をもって本明細書に取り入れたものとする。
【0051】
本発明を例示的な実施形態を参照しながら図示・説明したが、添付の特許請求の範囲に包含される本発明の特許請求の範囲から逸脱することなく、その形態や詳細に様々な変更を施せることを当業者であれば理解するであろう。
なお、本発明は、実施の態様として以下の内容を含む。
[態様1]
ユーザの頭部に対して内側方向の力を加える少なくとも1つのばね体、可撓領域又は剛体領域に設定可能な複数の領域、および2つの端部領域を有するハウジングを備え、
前記2つの端部領域がユーザの頭部の前側に位置し、かつ、これら2つの端部領域がそれぞれユーザの頭部の両側に配されるようにして、そのユーザの頭部の一部を取り囲むように構成されている、頭部装着型のコンピュータ。
[態様2]
態様1に記載の頭部装着型のコンピュータにおいて、前記ハウジングが、ユーザの頭部の後側により支持される、頭部装着型のコンピュータ。
[態様3]
態様1に記載の頭部装着型のコンピュータにおいて、前記ハウジングが、第1の可撓領域および第2の可撓領域を有する、頭部装着型のコンピュータ。
[態様4]
態様3に記載の頭部装着型のコンピュータにおいて、前記第1の可撓領域が、前記ハウジングの中央部と第1の剛体領域との間に位置する、頭部装着型のコンピュータ。
[態様5]
態様4に記載の頭部装着型のコンピュータにおいて、前記第2の可撓領域が、前記第1の剛体領域と第2の剛体領域との間に位置する、頭部装着型のコンピュータ。
[態様6]
態様4に記載の頭部装着型のコンピュータにおいて、前記第1の可撓領域により与えられる内側方向の力が、前記第2の可撓領域により与えられる内側方向の力よりも大きい、頭部装着型のコンピュータ。
[態様7]
態様1に記載の頭部装着型のコンピュータにおいて、さらに、
第1の近距離無線通信(NFC)モジュールに動作可能に接続された中央演算処理装置(CPU)を有する中央演算処理プリント回路基板(CPUPCB)であって、その第1のNFCモジュールが第1の前記複数の領域内に位置する、中央演算処理プリント回路基板(CPUPCB)と、
第2のNFCモジュールに動作可能に接続された少なくとも1つの補助モジュールを有する補助プリント回路基板(AUXPCB)であって、その第2のNFCモジュールが第2の前記複数の領域内に位置する、補助プリント回路基板(AUXPCB)と、
を備え、
前記第1のNFCモジュールと前記第2のNFCモジュールとが、NFCリンクを確立するように構成されている、頭部装着型のコンピュータ。
[態様8]
態様7に記載の頭部装着型のコンピュータにおいて、さらに、
前記ハウジングの前記端部領域のうちの一方に取り付けられた、少なくとも1つのマウント部、
を備える、頭部装着型のコンピュータ。
[態様9]
態様8に記載の頭部装着型のコンピュータにおいて、前記少なくとも1つのマウント部は、付属物が取り付けられるように構成されている、頭部装着型のコンピュータ。
[態様10]
態様9に記載の頭部装着型のコンピュータにおいて、前記付属物が、カメラ、センサ、マイクロホン、ディスプレイおよび照明装置のうちの、少なくとも1つを含む、頭部装着型のコンピュータ。
[態様11]
態様8に記載の頭部装着型のコンピュータにおいて、前記少なくとも1つのマウント部が、少なくとも1つのジョイント部を有する、頭部装着型のコンピュータ。
[態様12]
態様7に記載の頭部装着型のコンピュータにおいて、前記第1の複数の領域と前記第2の複数の領域とが、互いに隣り合う、頭部装着型のコンピュータ。
[態様13]
頭部装着型のコンピュータをユーザに合うように構成する方法であって、
ユーザの頭部に対して内側方向の力を加える少なくとも1つのばね体、可撓領域又は剛体領域に設定可能な複数の領域、および2つの端部領域を有するハウジングを用意する過程、
を含み、
前記頭部装着型のコンピュータは、前記2つの端部領域がユーザの頭部の前側に位置し、かつ、これら2つの端部がそれぞれユーザの頭部の両側に配されるようにして、そのユーザの頭部の一部を取り囲むように構成される、方法。
[態様14]
態様13に記載の方法において、前記ハウジングが、ユーザの頭部の後側により支持される、方法。
[態様15]
態様13に記載の方法において、前記ハウジングが、第1の可撓領域および第2の可撓領域を有する、方法。
[態様16]
態様15に記載の方法において、前記第1の可撓領域が、前記ハウジングの中央部と第1の剛体領域との間に位置する、方法。
[態様17]
態様16に記載の方法において、前記第2の可撓領域が、前記第1の剛体領域と第2の剛体領域との間に位置する、方法。
[態様18]
態様17に記載の方法において、前記第1の可撓領域により与えられる内側方向の力が、前記第2の可撓領域により与えられる内側方向の力よりも大きい、方法。
[態様19]
態様13に記載の方法において、さらに、
第1の近距離無線通信(NFC)モジュールに、中央演算処理装置(CPU)を有する中央演算処理プリント回路基板(CPUPCB)を動作可能に接続する過程であって、その第1のNFCモジュールが第1の前記複数の領域内に位置する過程と、
第2のNFCモジュールに、少なくとも1つの補助モジュールを有する補助プリント回路基板(AUXPCB)を動作可能に接続する過程であって、その第2のNFCモジュールが第2の前記複数の領域内に位置する過程と、
を含み、
前記第1のNFCモジュールと前記第2のNFCモジュールとが、NFCリンクを確立するように構成される、方法。
[態様20]
態様19に記載の方法において、さらに、
前記ハウジングの前記端部領域のうちの一方に取り付けられた、少なくとも1つのマウント部を用意する過程、
を含む、方法。
[態様21]
態様20に記載の方法において、前記少なくとも1つのマウント部は、付属物が取り付けられるように構成されている、方法。
[態様22]
態様21に記載の方法において、前記付属物が、カメラ、センサ、マイクロホン、ディスプレイおよび照明装置のうちの、少なくとも1つを含む、方法。
[態様23]
態様20に記載の方法において、前記少なくとも1つのマウント部が、少なくとも1つのジョイント部を有する、方法。
[態様24]
態様19に記載の方法において、前記第1の複数の領域と前記第2の複数の領域とが、互いに隣り合う、方法。