特許第6244410号(P6244410)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6244410
(24)【登録日】2017年11月17日
(45)【発行日】2017年12月6日
(54)【発明の名称】エポキシシロキサンコーティング組成物
(51)【国際特許分類】
   C09D 183/06 20060101AFI20171127BHJP
   C09D 163/00 20060101ALI20171127BHJP
【FI】
   C09D183/06
   C09D163/00
【請求項の数】20
【全頁数】32
(21)【出願番号】特願2016-132461(P2016-132461)
(22)【出願日】2016年7月4日
(62)【分割の表示】特願2014-561143(P2014-561143)の分割
【原出願日】2013年3月8日
(65)【公開番号】特開2016-188382(P2016-188382A)
(43)【公開日】2016年11月4日
【審査請求日】2016年7月4日
(31)【優先権主張番号】13/415,925
(32)【優先日】2012年3月9日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】399074983
【氏名又は名称】ピーピージー・インダストリーズ・オハイオ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】PPG Industries Ohio,Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】ノーマン アール. マウラー
【審査官】 吉田 邦久
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2009/0234071(US,A1)
【文献】 特表2010−523737(JP,A)
【文献】 特表平10−509195(JP,A)
【文献】 特表2000−505823(JP,A)
【文献】 特開2011−157558(JP,A)
【文献】 特開2006−036985(JP,A)
【文献】 特開2004−002502(JP,A)
【文献】 特開2011−012144(JP,A)
【文献】 特表2005−529198(JP,A)
【文献】 特公昭35−005078(JP,B1)
【文献】 特表2008−530255(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09D 183/06
C09D 163/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エポキシ−ポリシロキサンポリマーコーティング組成物であって、
水と;
以下の式を有するポリシロキサン
【化16】
〔式中、
(a)各Rは、独立して、ヒドロキシ基、または6個までの炭素原子を有するアルキル基、アリール基、もしくはアルコキシ基から選択され、
(b)各Rは、独立して、水素、または6個までの炭素原子を有するアルキル基もしくはアリール基から選択され、そして
(c)nは、該ポリシロキサンの分子量が400〜10,000になるように選択される〕
と;
分子あたり、1個より多い1,2−エポキシド基を有し、エポキシド当量が100〜5,000である非芳香族エポキシド樹脂と;
少なくとも1つのトリアルコキシ官能性アミノシランおよび少なくとも1つのアミノ官能性ポリシロキサン樹脂を含むブレンドを含む硬化系と
エポキシド当量が200〜1,000であるヒマシ油のグリシジルエーテルに由来する柔軟性エポキシ樹脂と
を含み、
ここで、該ブレンドは、10重量%〜25重量%のアルコキシ含有量を有する、
コーティング組成物。
【請求項2】
前記トリアルコキシ官能性アミノシランは、一般式
【化19】
を有し、そして
前記アミノ官能性ポリシロキサン樹脂は、一般式:
【化10】
を有し、
式中、
(a)Rは、アリール基、アルキル基、ジアルキルアリール基、アルコキシアルキル基、アルキルアミノアルキル基、またはシクロアルキル基から選択される二官能性有機基であり、
(b)各Rは、独立して、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシアルキル基、またはヒドロキシアルコキシアルキル基から選択され、6個未満の炭素原子を含有し、
(c)各Rは、独立して、アリール基、アルキル基、ジアルキルアリール基、アルコキシアルキル基、アルキルアミノアルキル基、またはシクロアルキル基から選択される二官能性有機基であり、
(d)各Rは、独立して、アリール、フェニル、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルコキシ、または−OSi(R10NH基から選択され、ここで式−OSi(R10NHのRは、二官能性有機基であって、独立して、アリール、アルキル、ジアルキルアリール、アルコキシアルキル、アルキルアミノアルキル、またはシクロアルキル基から選択され、そして式−OSi(R10NHの各R10は、独立して、
アリール、フェニル、(C〜C)アルキル、または(C〜C)アルコキシであり、そして
(e)mは、該ブレンドが112〜250g/NHの範囲のアミン当量を有するように選択される、
請求項1に記載のコーティング組成物。
【請求項3】
は、(C〜C)アルキル基または(C〜C)アルキルアミノ(C〜C)アルキル基から選択される二官能性有機基であり、そして各Rは、独立して(C〜C)アルキル基である、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
前記少なくとも1つのトリアルコキシ官能性アミノシランは、アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、アミノプロピルトリプロポキシシラン、アミノネオヘキシルトリメトキシシラン、N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン、トリメトキシシリルプロピルジエチレントリアミン、3−(3−アミノフェノキシ)プロピルトリメトキシシラン、アミノエチルアミノメチルフェニルトリメトキシシラン、2−アミノエチル−3−アミノプロピル−トリス−2−エチルヘキソキシシラン、N−アミノヘキシルアミノプロピルトリメトキシシラン、および/またはトリスアミノプロピルトリスメトキシエトキシシランを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記コーティング組成物は、10重量%までの硬化促進剤を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記硬化促進剤が、亜鉛、マンガン、ジルコニウム、チタン、コバルト、鉄、鉛、またはスズ触媒から選択される少なくとも1つの金属触媒を含み、それぞれが、オクタノエート、ネオデカノエートまたはナフタネートの形態である、請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
前記少なくとも1つのアミノ官能性ポリシロキサン樹脂が、アミノ官能性メチルフェニルシリコーン樹脂を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
前記少なくとも1つのアミノ官能性ポリシロキサン樹脂が230〜255g/NHのアミン当量を有する、請求項7に記載の組成物。
【請求項9】
前記硬化系が15重量%〜85重量%の前記少なくとも1つのトリアルコキシ官能性アミノシランおよび85重量%〜15重量%の前記少なくとも1つのアミノ官能性ポリシロキサン樹脂を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
前記硬化系が、2.2〜2.8の平均アルコキシ官能価を有するブレンドを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項11】
前記コーティング組成物は、20重量%〜80重量%のポリシロキサンと、20重量%〜80重量%の前記非芳香族エポキシ樹脂と、5重量%〜40重量%の前記硬化系とを含む、請求項1に記載のコーティング組成物。
【請求項12】
前記コーティング組成物は、0.7:1.0〜1.3:1.0の範囲のアミン当量対エポキシド当量の比率を含む、請求項1に記載のコーティング組成物。
【請求項13】
エポキシ−ポリシロキサンポリマーコーティング組成物であって、
水と;
以下の式を有するポリシロキサン
【化16】
〔式中、
(a)各Rは、独立して、ヒドロキシ基、または6個までの炭素原子を有するアルキル基、アリール基、もしくはアルコキシ基から選択され、
(b)各Rは、独立して、水素、または6個までの炭素原子を有するアルキル基もしくはアリール基から選択され、そして
(c)nは、該ポリシロキサンの分子量が400〜10,000になるように選択される〕
と;
分子あたり、1個より多い1,2−エポキシド基を有し、エポキシド当量が100〜5,000である非芳香族エポキシド樹脂と;
少なくとも1つのトリアルコキシ官能性アミノシランおよび少なくとも1つのアミノ官能性ポリシロキサン樹脂を含むブレンドを含む硬化系と
を含み、
ここで、該ブレンドは、10重量%〜25重量%のアルコキシ含有量を有し、
ここで、該非芳香族エポキシド樹脂は、シクロヘキサンジメタノールまたは水素化ビスフェノールAエポキシド樹脂のジグリシジルエーテルを含む脂環式エポキシド樹脂を含む
コーティング組成物。
【請求項14】
前記コーティング組成物が、15重量%までの柔軟性エポキシ樹脂を含む、請求項に記載のコーティング組成物。
【請求項15】
請求項1に記載のコーティング組成物でコーティングされた少なくとも1つの表面を含む、コーティングされた基材。
【請求項16】
エポキシ−ポリシロキサンポリマーコーティング組成物であって、
水と;
以下の式を有するポリシロキサン
【化20】
〔式中、
(a)各Rは、独立して、ヒドロキシ基、または6個までの炭素原子を有するアルキル基、アリール基、もしくはアルコキシ基から選択され、
(b)各Rは、独立して、水素、または6個までの炭素原子を有するアルキル基もしくはアリール基から選択され、そして
(c)nは、該ポリシロキサンの分子量が400〜10,000になるように選択される〕
と;
分子あたり、1個より多い1,2−エポキシド基を含み、エポキシド当量が100〜5,000である、非芳香族エポキシド樹脂と;
エポキシド当量が200〜1,000であるヒマシ油のグリシジルエーテルに由来する柔軟性エポキシ樹脂と;
少なくとも1つのトリアルコキシ官能性アミノシランおよび少なくとも1つのアミノ官能性ポリシロキサン樹脂のブレンドを含む硬化系と
を含み、ここで、該ブレンドは、2.2〜2.8の平均アルコキシ官能価を有し、そしてここで、
該トリアルコキシ官能性アミノシランは、一般式
【化22】
を有し、そして
該アミノ官能性ポリシロキサン樹脂は、一般式
【化10】
を有し、
式中、
(a)Rは、アリール基、アルキル基、ジアルキルアリール基、アルコキシアルキル基、アルキルアミノアルキル基、またはシクロアルキル基から選択される二官能性有機基であり、
(b)各Rは、独立して、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシアルキル基、またはヒドロキシアルコキシアルキル基から選択され、6個未満の炭素原子を含有し、(c)各Rは、独立して、アリール基、アルキル基、ジアルキルアリール基、アルコキシアルキル基、アルキルアミノアルキル基、またはシクロアルキル基からなる群から選択される二官能性有機基であり、
(d)各Rは、独立して、アリール、フェニル、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルコキシ、または−OSi(R10NH基から選択され、ここで式−OSi(R10NHのRは、二官能性有機基であって、独立して、アリール、アルキル、ジアルキルアリール、アルコキシアルキル、アルキルアミノアルキル、またはシクロアルキル基から選択され、そして式−OSi(R10NHの各R10は、独立して、アリール、フェニル、(C〜C)アルキル、または(C〜C)アルコキシであり、そして
(e)mは、該ブレンドが112〜250g/NHの範囲のアミン当量を有するように選択され、
ここで、該ブレンドは、該コーティング組成物中で0.7:1.0〜1.3:1.0のアミン当量対エポキシド当量を与えるのに十分な量で加えられる、
エポキシ−ポリシロキサンポリマーコーティング組成物。
【請求項17】
各Rは、独立して、(C〜C)アルキル基であり、Rは、(C〜C)アルキル基または(C〜C)アルキルアミノ(C〜C)アルキル基であり、そして各Rは、独立して、メチルまたはフェニルである、請求項1に記載のコーティング組成物。
【請求項18】
前記少なくとも1つのトリアルコキシ官能性アミノシランは、アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、アミノプロピルトリプロポキシシラン、アミノネオヘキシルトリメトキシシラン、N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン、トリメトキシシリルプロピルジエチレントリアミン、3−(3−アミノフェノキシ)プロピルトリメトキシシラン、アミノエチルアミノメチルフェニルトリメトキシシラン、2−アミノエチル−3−アミノプロピル−トリス−2−エチルヘキソキシシラン、N−アミノヘキシルアミノプロピルトリメトキシシラン、および/またはトリスアミノプロピルトリスメトキシエトキシシランを含み;そして
前記少なくとも1つのアミノ官能性ポリシロキサン樹脂がアミノ官能性フェニルメチルポリシロキサン樹脂である、
請求項1に記載のコーティング組成物。
【請求項19】
請求項1に記載のコーティング組成物でコーティングされた少なくとも1つの表面を含む、コーティングされた基材。
【請求項20】
表面をコーティング組成物でコーティングするための方法であって、該方法は、
水と;
以下の式を有するポリシロキサン
【化23】
〔式中、
(a)各Rは、独立して、ヒドロキシ基、または6個までの炭素原子を有するアルキル基、アリール基、もしくはアルコキシ基から選択され、
(b)各Rは、独立して、水素、または6個までの炭素原子を有するアルキル基もしくはアリール基から選択され、そして
(c)ここで、nは、該ポリシロキサンの分子量が400〜10,000になるように選択される〕
と;
分子あたり、1個より多い1,2−エポキシド基を含み、エポキシド当量が100〜5,000の範囲である非芳香族エポキシド樹脂と
エポキシド当量が200〜1,000であるヒマシ油のグリシジルエーテルに由来する柔軟性エポキシ樹脂と
を含む樹脂成分を調製する工程と、
該樹脂成分に硬化系を加え、完全に硬化したエポキシによって修飾されたポリシロキサンコーティング組成物を形成する工程であって、該硬化系は、
少なくとも1つのトリアルコキシ官能性アミノシランと少なくとも1つのアミノ官能性ポリシロキサン樹脂とのブレンドと;
場合により、少なくとも1つの金属触媒を含む硬化促進剤とを含み、
ここで、該ブレンドは、2.2〜2.8の平均アルコキシ官能価もしくは10重量%〜25重量%のアルコキシ含有量、または2.2〜2.8の平均アルコキシ官能価および10重量%〜25重量%のアルコキシ含有量の両方を有する、工程と、
該コーティング組成物が完全に硬化する前に、保護されるべき基材の表面に該コーティング組成物を塗布する工程とを含み、
ここで、該コーティング組成物が、化学薬品、腐食および気候のうち1つまたは1つより多くの望ましくない影響から該基材の表面を保護する、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本開示は、保護コーティングなどに有用なエポキシ樹脂を基にした組成物に関し、さらに具体的には、柔軟性、耐候性といった改良された特性を有し、従来のエポキシポリシロキサンコーティング調合物に匹敵する耐腐食性、圧縮強度および耐薬品性とともに、収縮が小さくなるエポキシ−ポリシロキサンポリマー組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
(背景)
エポキシコーティング材料は、周知であり、メンテナンス、海洋用、構築物、建築物、飛行機、自動車、フローリングおよび製品仕上げ市場における鋼鉄、アルミニウム、メッキ、木材およびコンクリートのための保護コーティングおよび装飾用コーティングとして商業的に許容されている。これらのコーティングを調製するために用いられる基本的な原材料は、一般的に、必須成分として(a)エポキシ樹脂、(b)硬化剤および(c)顔料、凝集物または他の成分を含む。
【0003】
エポキシド樹脂は、分子あたり、1個より多い1,2−エポキシ基を有するものであり、飽和または不飽和、脂肪族、脂環式、またはヘテロ環式であってもよい。エポキシ樹脂は、一般的に、グリシジルエステル基またはグリシジルエーテル基を含有し、エポキシドあたりの重量が約100〜約5,000である。硬化剤は、典型的には、一般的な種類の脂肪族アミンまたは脂肪族アミン付加物、ポリアミド、ポリアミドアミン、脂環式アミン、芳香族アミン、Mannich塩基、ケチミンおよびカルボン酸誘導体から選択される。顔料および凝集物としては、例えば、二酸化チタンおよび他の無機および有機の着色顔料、シリカ、硫酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、フュームドシリカ、ざくろ石、長石、カーボンブラックが挙げられる。
【0004】
エポキシを基にした保護コーティングは、腐食制御として最も広く使用される方法の1つをあらわす。このコーティングは、広範囲の腐食条件下で鋼鉄、コンクリート、アルミニウムおよび他の構造を長期間保護し、大気下で露出することから、強い腐食性溶液に完全に浸すまでの範囲に使用されてもよい。20年以上にわたって、これらのコーティングは、脂肪族ポリアミンまたはポリアミド樹脂で硬化した固体または液体のエポキシ樹脂(例えば、Shell Epon 1001)またはジエチレントリアミン(DETA)で硬化したEpon 828エポキシ樹脂またはVersamid 100シリーズのポリアミドから配合されてきた。典型的な2パッケージコーティング系では、エポキシ樹脂成分は、通常は、顔料研磨および他の凝集物と種々の添加剤の分散のための媒剤である。
【0005】
エポキシを基にした保護コーティングは、コーティング材料として望ましいような多くの特性を所有する(posses)。エポキシを基にした保護コーティングは、簡単に入手可能であり、噴霧、ロール処理およびブラッシングを含む種々の方法によって簡単に塗布される。これらの保護コーティングは、種々の大気曝露条件で、鋼鉄、コンクリートおよび他の基材に十分に接着し、水蒸気透過率が小さく、水、塩化物イオンおよび硫酸イオンの浸入に対する障壁として作用し、優れた腐食からの保護を与え、多くの化学薬品および溶媒に対する優れた耐性を有する。
【0006】
エポキシを基にした材料を、主にコンクリートの上に塗布するための表面物質(surfacer)またはフローリング材料として配合してもよい。例えば、ある商業的に成功しているエポキシを基にしたフローリング材料は、液体ビスフェノールAエポキシ樹脂と
、修飾された脂肪族ポリアミンとを、グレード分けしたシリカ砂凝集物と合わせたものを利用する。
【0007】
特定のエポキシを基にしたコーティングおよびフローリング材料は、日光における気候に対し、良好な耐性を示さないだろう。このようなコーティングは、これらの耐薬品性および耐腐食性を維持し、日光の紫外線(UV)光成分に露光し、元々のコーティングの色および光沢保持率の両方が変化する、チョーキングとして知られる表面劣化現象を生じるだろう。色および光沢の保持が望ましいか、または必要な場合、エポキシ保護コーティングは、典型的には、もっと耐候性のコーティング、例えば、アルキド、ビニルまたは脂肪族ポリウレタンコーティングでトップコーティングされる。最終結果は、望ましい耐腐食性および耐候性を与えるが、塗布するのに労働集約的であり、高価でもある2個、または時には3個のコート系である。
【0008】
それに加え、エポキシを基にしたコーティングおよびフローリング材料は、機械の利用への耐性を必要とする。例えば、コーティングされた材料に、衝撃または曲げを与えてもよく、エポキシコーティングに亀裂または他の欠点を生じる場合がある。その後に、気候または化学薬品にさらされることによって、化学薬品およびその下にある表面材料と接触し、下にある材料の酸化、下側からのエポキシコーティングの劣化、および/または表面からのエポキシコーティングの剥離が起こることがある。
【0009】
エポキシを基にしたコーティングおよびフローリング材料は、広範囲の商業的な許容性を有するが、それでも、改良された耐薬品性および耐腐食性、機械乱用への耐性(例えば、曲げまたは衝撃)を有し、改良された色または光沢保持を有するエポキシを基にした材料が依然として必要である。日光にさらされる可能性がある場合はどこでも、改良された色および光沢保持を有するエポキシコーティングおよびフローリング材料が必要である。白亜化せず、耐候性のトップコートを必要としないエポキシコーティングが望ましい。改良された耐薬品性、耐腐食性、耐衝撃性、耐曲げ性および耐摩耗性を有するコーティングおよびフローリング材料は、化学薬品、発電、鉄道車両、汚水および廃水の処理、自動車ならびに紙およびパルプの加工産業において、鋼鉄およびコンクリートを保護するために、一級および二級の化学混入構造(chemical containment structure)の両方が必要である。改良されたエポキシを基にしたフローリング材料が、例えば、高衝撃の保有が予想され得る積み込みおよび受け入れドック、蒸気および攻撃性の高い化学薬品を用いて繰り返し洗浄しなければならない床、例えば、食品加工、食肉の包装および飲料産業で見つけられるもの、腐食剤、酸および高反応性化学物質の流出を避けることができない産業環境で必要である。
【0010】
従って、本開示は、改良された耐化学薬品性、耐候性、耐腐食性、機械乱用への耐性、柔軟性、高張力および圧縮強度および優れた耐衝撃性および摩擦の1つまたは1つより多くのものを示す、新規なエポキシを基にしたコーティングおよびフローリング組成物を提供する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0011】
本開示は、新規なエポキシ−ポリシロキサンポリマーコーティング組成物を提供する。第1の実施形態によれは、本開示は、水と、以下の式を有するポリシロキサン
【化1】
と、分子あたり、1個より多い1,2−エポキシド基を有し、エポキシド当量が100〜5,000の範囲である非芳香族エポキシド樹脂と;アルコキシ官能性アミノシランのブレンドを含む硬化系とを含み、このブレンドは、平均アルコキシ官能価が2.0〜2.8の範囲であり、合わせた組成物を反応させ、架橋したエポキシポリシロキサンポリマー構造を形成する、エポキシ−ポリシロキサンポリマーコーティング組成物を提供する。ポリシロキサンの式によれば、各Rは、ヒドロキシ基、または6個までの炭素原子を有するアルキル基、アリール基、またはアルコキシ基から選択され、各Rは、水素、または6個までの炭素原子を有するアルキル基またはアリール基から選択され、nは、ポリシロキサンの分子量が400〜10,000の範囲になるように選択される。
【0012】
別の実施形態では、本開示は、水と;以下の式を有する20重量%〜80重量%のポリシロキサン
【化2】
と;分子あたり、1個より多い1,2−エポキシド基を有し、エポキシド当量が100〜5,000の範囲である、20重量%〜80重量%の非芳香族エポキシド樹脂と;オクタノエート、ドデカノエートまたはナフタネートの形態でスズ触媒を含む、15重量%までの硬化促進剤と;エポキシド当量が200〜1,000の範囲であるヒマシ油のグリシジルエーテルに基づいた、15重量%までの柔軟性エポキシ樹脂と;少なくとも1つのジアルコキシ官能性アミノシランおよび少なくとも1つのトリアルコキシ官能性アミノシランのブレンドを含む、5重量%〜40重量%の硬化系とを含み、このブレンドは、平均アルコキシ官能価が2.0〜2.8の範囲であり、コーティング組成物中で0.7:1.0〜1.3:1.0のアミン当量とエポキシド当量の比率を与えるのに十分な量で加えられ、合わせた組成物を反応させ、架橋したエポキシポリシロキサンポリマー構造を形成する、エポキシ−ポリシロキサンポリマーコーティング組成物を提供する。ポリシロキサンの式によれば、各Rは、ヒドロキシ基、または6個までの炭素原子を有するアルキル基、アリール基、またはアルコキシ基から選択され、各Rは、水素、または6個までの炭素原子を有するアルキル基またはアリール基から選択され、nは、ポリシロキサンの分子量が400〜10,000の範囲になるように選択される。ジアルコキシ官能性アミノシランは、一般式
【化3】
を有し、トリアルコキシ官能性アミノシランは、一般式
【化4】
を有し、各Rは、独立して、アリール基、アルキル基、ジアルキルアリール基、アルコキシアルキル基、アルキルアミノアルキル基、またはシクロアルキル基から選択される二官能性有機基であり、RおよびRは、それぞれ独立して、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシアルキル基、またはヒドロキシアルコキシアルキル基から選択され、R基およびR基は、約6個未満の炭素原子をそれぞれ含有する。
【0013】
別の実施形態では、本開示は、樹脂組成物を調製し、この樹脂成分に硬化系を加え、完全に硬化したエポキシによって修飾されたポリシロキサンコーティング組成物を形成し、このブレンドは、平均アルコキシ官能価が2.0〜2.8の範囲であり、合わせた組成物を反応させ、架橋したエポキシポリシロキサンポリマー構造を形成することと;コーティング組成物が完全に硬化する前に、保護されるべき基材表面にコーティング組成物を塗布することとを含む方法によって調製されたコーティング組成物で表面をコーティングすることによって、化学薬品、腐食および気候のうち1つまたは1つより多くの望ましくない影響から基材表面を保護するための方法を提供する。樹脂組成物は、水と、以下の式を有するポリシロキサン
【化5】
と、分子あたり、1個より多い1,2−エポキシド基を有し、エポキシド当量が100〜5,000の範囲である非芳香族エポキシド樹脂とを含む。ポリシロキサンの式によれば、各Rは、ヒドロキシ基、または6個までの炭素原子を含むアルキル基、アリール基、またはアルコキシ基から選択され、各Rは、水素、または6個までの炭素原子を有するアルキル基もしくはアリール基から選択され、nは、ポリシロキサンの分子量が400〜10,000の範囲になるように選択される。硬化系は、少なくとも1つのジアルコキシ官能性アミノシランおよび少なくとも1つのトリアルコキシ官能性アミノシランのブレンドと、場合により、少なくとも1つの金属触媒を含む硬化促進剤とを含む。
一実施形態において、たとえば、以下の項目が提供される。
(項目1) エポキシ−ポリシロキサンポリマーコーティング組成物であって、
水と;
以下の式を有するポリシロキサン
【化16】
〔式中、各Rは、ヒドロキシ基、または6個までの炭素原子を有するアルキル基、アリール基、もしくはアルコキシ基から選択され、各Rは、水素、または6個までの炭素原子を有するアルキル基もしくはアリール基から選択され、nは、該ポリシロキサンの分子量が400〜10,000の範囲になるように選択される〕
と;
分子あたり、1個より多い1,2−エポキシド基を含み、エポキシド当量が100〜5,000の範囲である非芳香族エポキシド樹脂と;
アルコキシ官能性アミノシランのブレンドを含む硬化系とを含み、このブレンドは、平均アルコキシ官能価が2.0〜2.8の範囲であり、
合わせた組成物を反応させ、架橋したエポキシポリシロキサンポリマー構造を形成する、エポキシ−ポリシロキサンポリマーコーティング組成物。
(項目2) ブレンドが、一般式
【化17】
を有する少なくとも1つのジアルコキシ官能性アミノシランを含み、
式中、Rは、独立してアリール、アルキル、ジアルキルアリール、アルコキシアルキル、アルキルアミノアルキル、またはシクロアルキル基から選択される二官能性有機基であり、RおよびRは、それぞれ独立して、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシアルキル基、またはヒドロキシアルコキシアルキル基から選択され、R、RおよびRのアルキル基、アリール基またはアルコキシ基は、それぞれ6個までの炭素原子を含有する、項目1に記載のコーティング組成物。
(項目3) 前記硬化系が、少なくとも1つのジアルコキシ官能性アミノシランと少なくとも1つのトリアルコキシ官能性アミノシランのブレンドを含み、該ブレンドは、平均アルコキシ官能価が2.2〜2.8の範囲である、項目1に記載のコーティング組成物。
(項目4) 前記少なくとも1つのジアルコキシ官能性アミノシランは、一般式
【化18】
を有し、前記少なくとも1つのトリアルコキシ官能性アミノシランは、一般式
【化19】
を有し、各Rは、独立してアリール基、アルキル基、ジアルキルアリール基、アルコキシアルキル基、アルキルアミノアルキル基、またはシクロアルキル基から選択される二官能性有機基であり、RおよびRは、それぞれ独立して、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシアルキル基、またはヒドロキシアルコキシアルキル基から選択され、R、RおよびRのアルキル基、アリール基またはアルコキシ基は、それぞれ、6個までの炭素原子を含有する、項目3に記載のコーティング組成物。
(項目5) 各RおよびRは、独立して(C〜C)アルキル基から選択され、各Rは、独立して、(C〜C)アルキル基または(C〜C)アルキルアミノ(C〜C)アルキル基から選択される、項目4に記載のコーティング組成物。
(項目6) 前記少なくとも1つのジアルコキシ官能性アミノシランは、アミノプロピルメチルジメトキシシラン、アミノプロピルエチルジメトキシシラン、アミノプロピルエチルジエトキシシラン、N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−アミノエチル−3−アミノイソブチル−メチルジメトキシシランまたはアミノネオヘキシルメチルジメトキシシランから選択され;
前記少なくとも1つのトリアルコキシ官能性アミノシランは、アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、アミノプロピルトリプロポキシシラン、アミノネオヘキシルトリメトキシシラン、N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン、トリメトキシシリルプロピルジエチレントリアミン、3−(3−アミノフェノキシ)プロピルトリメトキシシラン、アミノエチルアミノメチルフェニルトリメトキシシラン、2−アミノエチル−3−アミノプロピル−トリス−2−エチルヘキソキシシラン、N−アミノヘキシルアミノプロピルトリメトキシシラン、またはトリスアミノプロピルトリスメトキシエトキシシランから選択される、項目4に記載のコーティング組成物。
(項目7) 前記コーティング組成物は、20重量%〜80重量%のポリシロキサンと、20重量%〜80重量%の前記非芳香族エポキシ樹脂と、5重量%〜40重量%の前記硬化系とを含む、項目1に記載のコーティング組成物。
(項目8) 前記コーティング組成物は、0.7:1.0〜1.3:1.0の範囲のアミン当量とエポキシド当量の比率を含む、項目1に記載のコーティング組成物。
(項目9) 前記非芳香族エポキシド樹脂は、水素化シクロヘキサンジメタノールまたは水素化ビスフェノールAエポキシド樹脂のジグリシジルエーテルを含む脂環式エポキシド樹脂から選択される、項目1に記載のコーティング組成物。
(項目10) エポキシド当量が200〜1,000の範囲であるヒマシ油のグリシジルエーテルに由来する柔軟性エポキシ樹脂をさらに含む、項目1に記載のコーティング組成物。
(項目11) 前記コーティング組成物が、15重量%までの柔軟性エポキシ樹脂を含む、項目10に記載のコーティング組成物。
(項目12) 亜鉛、マンガン、ジルコニウム、チタン、コバルト、鉄、鉛、またはスズ触媒から選択される少なくとも1つの金属触媒を含み、それぞれが、オクタノエート、ネオデカノエートまたはナフタネートの形態である硬化促進剤をさらに含む、項目1に記載のコーティング組成物。
(項目13) 前記コーティング組成物は、10重量%までの硬化促進剤を含む、項目12に記載のコーティング組成物。
(項目14) 亜鉛またはホスフェートに由来する腐食抑制剤または有機腐食抑制剤から選択される1つまたは1つより多くの腐食抑制剤をさらに含む、項目1に記載のコーティング組成物。
(項目15) 顔料、凝集物、レオロジー調整剤、可塑剤、消泡剤、チキソトロープ剤、顔料湿潤剤、瀝青およびアスファルト増量剤、沈降防止剤、希釈剤、UV光安定化剤、空気放出剤、分散助剤、溶媒、または任意のこれらの混合物から選択される少なくとも1つのさらなる成分をさらに含む、項目1に記載のコーティング組成物。
(項目16) エポキシ−ポリシロキサンポリマーコーティング組成物であって、
水と;
以下の式を有する20重量%〜80重量%のポリシロキサン
【化20】
〔式中、各Rは、ヒドロキシ基、または6個までの炭素原子を有するアルキル基、アリール基、もしくはアルコキシ基から選択され、各Rは、水素、または6個までの炭素原子を有するアルキル基もしくはアリール基から選択され、nは、ポリシロキサンの分子量が400〜10,000の範囲になるように選択される〕
と;
分子あたり、1個より多い1,2−エポキシド基を含み、エポキシド当量が100〜5,000の範囲である、20重量%〜80重量%の非芳香族エポキシド樹脂と;
オクタノエート、ドデカノエートまたはナフタネートの形態でスズ触媒を含む、15重量%までの硬化促進剤と;
エポキシド当量が200〜1,000の範囲であるヒマシ油のグリシジルエーテルに由来する、15重量%までの柔軟性エポキシ樹脂と;
少なくとも1つのジアルコキシ官能性アミノシランおよび少なくとも1つのトリアルコキシ官能性アミノシランのブレンドを含む、5重量%〜40重量%の硬化系とを含み、
該ジアルコキシ官能性アミノシランは、一般式
【化21】
を有し、
該トリアルコキシ官能性アミノシランは、一般式
【化22】
を有し、式中、各Rは、独立して、アリール基、アルキル基、ジアルキルアリール基、アルコキシアルキル基、アルキルアミノアルキル基、またはシクロアルキル基から選択される二官能性有機基であり、RおよびRは、それぞれ独立して、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシアルキル基、またはヒドロキシアルコキシアルキル基から選択され、R、RおよびRのアルキル基、アリール基またはアルコキシ基は、それぞれ、6個までの炭素原子を含有し、該ブレンドは、平均アルコキシ官能価が2.0〜2.8の範囲であり、該コーティング組成物中で0.7:1.0〜1.3:1.0のアミン当量とエポキシド当量を与えるのに十分な量で加えられ、
合わせた組成物を反応させ、架橋したエポキシポリシロキサンポリマー構造を形成する、エポキシ−ポリシロキサンポリマーコーティング組成物。
(項目17) 各RおよびRは、独立して、(C〜C)アルキル基から選択され、各Rは、独立して、(C〜C)アルキル基または(C〜C)アルキルアミノ(C〜C)アルキル基から選択される、項目16に記載のコーティング組成物。
(項目18) 前記少なくとも1つのジアルコキシ官能性アミノシランが、アミノプロピルメチルジメトキシシラン、アミノプロピルエチルジメトキシシラン、アミノプロピルエチルジエトキシシラン、N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−アミノエチル−3−アミノイソブチル−メチルジメトキシシランまたはアミノネオヘキシルメチルジメトキシシランから選択され;
前記少なくとも1つのトリアルコキシ官能性アミノシランは、アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、アミノプロピルトリプロポキシシラン、アミノネオヘキシルトリメトキシシラン、N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン、トリメトキシシリルプロピルジエチレントリアミン、3−(3−アミノフェノキシ)プロピルトリメトキシシラン、アミノエチルアミノメチルフェニルトリメトキシシラン、2−アミノエチル−3−アミノプロピル−トリス−2−エチルヘキソキシシラン、N−アミノヘキシルアミノプロピルトリメトキシシラン、またはトリスアミノプロピルトリスメトキシエトキシシランから選択される、項目16に記載のコーティング組成物。
(項目19) 顔料、凝集物、レオロジー調整剤、可塑剤、消泡剤、チキソトロープ剤、顔料湿潤剤、瀝青およびアスファルト増量剤、沈降防止剤、希釈剤、UV光安定化剤、空気放出剤、分散助剤、溶媒、または任意のこれらの混合物から選択される少なくとも1つのさらなる成分をさらに含む、項目16に記載のコーティング組成物。
(項目20) 項目1に記載のコーティング組成物でコーティングされた少なくとも1つの表面を含む、コーティングされた基材。
(項目21) 水と;
以下の式を有するポリシロキサン
【化23】
〔式中、各Rは、ヒドロキシ基、または6個までの炭素原子を有するアルキル基、アリール基、もしくはアルコキシ基から選択され、各Rは、水素、または6個までの炭素原子を有するアルキル基もしくはアリール基から選択され、nは、ポリシロキサンの分子量が400〜10,000の範囲になるように選択される〕
と;
分子あたり、1個より多い1,2−エポキシド基を含み、エポキシド当量が100〜5,000の範囲である非芳香族エポキシド樹脂と
を含む樹脂成分を調製し、
該樹脂成分に硬化系を加え、完全に硬化したエポキシによって修飾されたポリシロキサンコーティング組成物を形成し、該硬化系は、
少なくとも1つのジアルコキシ官能性アミノシランと少なくとも1つのトリアルコキシ官能性アミノシランとのブレンドと;
場合により、少なくとも1つの金属触媒を含む硬化促進剤とを含み、
該ブレンドは、平均アルコキシ官能価が2.0〜2.8の範囲であることと;
該コーティング組成物が完全に硬化する前に、保護されるべき基材表面に該コーティング組成物を塗布することとを含む方法によって調製されたコーティング組成物で基材表面をコーティングすることによって、化学薬品、腐食および気候のうち1つまたは1つより多くの望ましくない影響から基材表面を保護するための方法。
(項目22) 該樹脂成分は、さらに、エポキシド当量が200〜1,000の範囲であるヒマシ油のグリシジルエーテルに由来する柔軟性エポキシ樹脂を含む、項目21に記載のコーティング組成物。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(詳細な説明)
本開示は、従来のエポキシポリシロキサン材料よりも改良された特性を示す、エポキシ修飾されたポリシロキサンコーティング組成物を提供する。種々の本開示の実施形態に従う組成物は、コーティング材料として配合される場合、コーティング組成物でコーティングした表面では、従来のエポキシ修飾ポリシロキサンコーティング組成物でコーティングされた表面と比較して、例えば、限定されないが、耐化学薬品性、耐腐食性または耐酸化性、および/または改良された耐候性といった改良された特性を示す。
【0015】
さらに、本明細書に引用されているいかなる数値範囲も、その範囲に含まれる全ての副次的な範囲を含むことを意図していることが理解されるべきである。例えば、「1〜10」の範囲は、引用されている最小値である1と、引用されている最大値である10との間の全ての副次的な範囲を含む(境界値を含む)、つまり、1に等しいか、または1よりも大きい最小値から始まり、10に等しいか、または10よりも小さい最大値で終わる全ての副次的な範囲を含むことが意図されている。
【0016】
本明細書では、特に記述されていない限り、単数形の使用は、複数形を含み、複数形は、単数形を含む。それに加え、本明細書では、「または」の使用は、特に記述されていない限り、「および/または」を意味するが、「および/または」は、特定の場合に明確に使用されてもよい。
【0017】
本明細書で使用する場合、すべての数(例えば、値、範囲、量またはパーセントをあらわすもの)は、「約」が明示的に表れていなくても、明示的に記述されない限り、「約」という用語が前に置かれているように読まれ得る。従って、反対のことが示されていなければ、以下の明細書に記載される数値が請求されてもよく、本発明の実施によって得られることが求められる望ましい特性によって変動するだろう。最低限でも、特許請求の範囲に対する均等論の適用を制限しようとするものではなく、それぞれの数値パラメータは、少なくとも、報告されている有効桁数の観点で、通常の丸め技術を適用することによって解釈すべきである。
【0018】
種々の本開示の実施形態の広い範囲を記載する数値範囲およびパラメータは概算値であるが、具体例に記載する数値は、可能な限り正確に報告される。しかし、任意の数値は、それぞれの試験測定で見出される標準偏差から必然的に生じる特定の誤差を固有に含有する。
【0019】
種々の実施形態によれば、本開示は、コーティング表面に適しており、改良された耐化学薬品性、耐腐食性および/または耐候性を提供するエポキシ−ポリシロキサンポリマーコーティング組成物を提供する。エポキシ−ポリシロキサンポリマーコーティングは、水と、ポリシロキサンを含む樹脂成分と、非芳香族エポキシド樹脂と、硬化系とを含んでいてもよく、合わせた組成物を反応させ、架橋したエポキシ−ポリシロキサンポリマー構造を形成する。特定の実施形態では、コーティング組成物は、さらに、ヒマシ油のグリシジルエーテルに由来する柔軟性エポキシ樹脂(rein)を含んでいてもよい。他の実施形態では、コーティング組成物は、場合により、少なくとも1つの金属触媒を含む硬化促進剤を含んでいてもよい。
【0020】
樹脂成分に関し、樹脂は、ポリシロキサン、エポキシド樹脂のブレンドと、場合により、有機オキシシランとを含んでいてもよい。樹脂成分を構成するために使用されるポリシロキサンに関し、ポリシロキサンの種々の実施形態としては、限定されないが、式Iを有するもの
【化6】
が挙げられ、式中、各Rは、ヒドロキシ基、ならびに6個までの炭素原子を有するアルキル基、アリール基およびアルコキシ基からなる群から選択されてもよい。各Rは、水素、ならびに6個までの炭素原子を有するアルキル基およびアリール基からなる群から選択されてもよい。式Iでは、nは、ポリシロキサンの分子量が約400〜約10,000ダルトンの範囲になるように選択された整数であってもよい。具体的な実施形態では、RおよびRは、例えば、ポリシロキサンの迅速な加水分解を促進するために、6個未満の炭素原子を有する基を含んでいてもよく、加水分解のアルコール類似生成物の揮発性によって、反応が促進されるだろう。特定の実施形態では、6個より多い炭素原子を有するR基およびR基は、各アルコール類似体の比較的低い揮発性に起因して、ポリシロキサンの加水分解を悪化させる(impair)だろう。分子量が約400〜約2000であるように選択されたnを有するメトキシ、エトキシおよびシラノール官能ポリシロキサンを、本開示のコーティング組成物を配合するための具体的な実施形態で使用してもよい。
【0021】
種々の実施形態によれば、適切なメトキシ官能ポリシロキサンとしては、以下のものが挙げられるだろう。Dow Corningから市販されるDC−3074およびDC−3037;ミシガン(Mich)のエイドリアン(Adrian)に位置するWackerから市販されるGE SR191およびSY−550。シラノール官能ポリシロキサンとしては、限定されないが、Dow CorningのDC840、Z6018、Q1−2530および6−2230中間体が挙げられる。種々の実施形態によれば、コーティング組成物は、約20重量%〜約80重量%のポリシロキサンを含んでいてもよい。他の実施形態では、コーティング組成物は、約15重量%〜約65重量%のポリシロキサンを含んでいてもよい。一実施形態では、コーティング組成物は、おおよそ31重量%のポリシロキサンを含んでいてもよい。
【0022】
本開示の実施形態のコーティングを形成するのに有用な、適切なエポキシ樹脂としては、分子あたり、1個より多い、特定の実施形態では、2個の1,2−エポキシ基を含有する非芳香族エポキシ樹脂が挙げられるだろう。本明細書で使用する場合、「エポキシド樹脂」および「エポキシ樹脂」という用語は、相互に置き換え可能に用いられる。具体的な実施形態では、エポキシド樹脂は、固体というよりはむしろ液体であり得、エポキシド当量が約100〜約5,000、他の実施形態では、約100〜約2,000の範囲、さらに他の実施形態では、約100〜500の範囲であってもよく、反応性が約2であってもよい。
【0023】
特定の実施形態では、エポキシド樹脂は、非芳香族水素化シクロヘキサンジメタノールおよび水素化ビスフェノールA型エポキシド樹脂のジグリシジルエーテル、例えば、Shell Chemical(ヒューストン、TX.)から市販されるEponex 1510およびEponex 1513(水素化ビスフェノールA−エピクロロヒドリンエポキシ樹脂);Monsanto(スプリングフィールド、MA)から市販されるSantolink LSE−120;Pacific Anchor(アレンタウン、PA)から市販されるEpodil 757(シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル);Ciba Geigy(ホーソーン、NY)から市販されるAraldite XUGY358およびPY327;Rhone−Poulene(ルーイビル(Lousiville)、KY)から市販されるEpirez 505;Reichold(ペンサコーラ、FL)から市販されるAroflint 393および607;およびUnion
Carbide(タリータウン、NY)から市販されるERL4221であってもよい。他の適切な非芳香族エポキシ樹脂としては、Adeka(日本)から市販されるEP−4080E(脂環式エポキシ樹脂);DER 732およびDER 736が挙げられるだろう。具体的な実施形態では、エポキシ樹脂は、EP−4080Eであってもよい。約2の制限された反応性について、このような非芳香族水素化エポキシド樹脂が望ましく、直鎖エポキシポリマーの形成を促進し、架橋したエポキシポリマーの形成を妨げる。具体的な解釈に制限されることを意図しないが、硬化剤をエポキシド樹脂に加えることによって形成され、得られた直鎖エポキシポリマーが、この組成物の改良された耐候性の少なくとも部分的な原因であり得ると考えられる。
【0024】
種々の実施形態によれば、コーティング組成物は、約20重量%〜約80重量%のエポキシド樹脂、他の実施形態では、約15重量%〜約45重量%のエポキシド樹脂を含んでいてもよい。一実施形態によれば、コーティング組成物は、約26重量%の非芳香族エポキシド樹脂を含んでいてもよい。
【0025】
コーティング組成物の種々の実施形態は、硬化系を含む。これらの実施形態によれば、硬化系は、1種類または1種類より多くのアルコキシ官能性アミノシランのブレンドを含んでいてもよい。特定の実施形態では、アルコキシ官能性アミノシランのブレンドは、平均アルコキシ官能価が約2.0〜約2.8の範囲であってもよい。他の実施形態では、アルコキシ官能性アミノシランのブレンドは、平均アルコキシ官能価が約2.2〜約2.8の範囲であってもよい。具体的な実施形態では、硬化系は、約5重量%〜約40重量%のコーティング組成物、他の実施形態では、約10重量%〜約30重量%のコーティング組成物を含んでいてもよい。一実施形態によれば、硬化系は、約14重量%のコーティング組成物を含んでいてもよい。特定の実施形態では、コーティング組成物中、約0.7:1.0〜約1.3:1.0、他の実施形態では、約0.95:1.00〜約1.05:1.00の比率のアミン当量とエポキシド当量の比率を与えるのに十分な量で、硬化系を加える。
【0026】
一実施形態では、アルコキシ官能性アミノシランのブレンドは、少なくとも1つのジアルコキシ官能性アミノシランを含んでいてもよく、このブレンドは、平均アルコキシ官能価が約2.0である。これらの実施形態によれば、少なくとも1つのジアルコキシ官能性アミノシランは、以下の構造
【化7】
を有していてもよい。
ジアルコキシ官能性アミノシランの構造によれば、Rは、独立してアリール基、アルキル基、ジアルキルアリール基、アルコキシアルキル基、アルキルアミノアルキル基、シクロアルキル基からなる群から選択される二官能性有機基であってもよく、それぞれのアルキル基、アリール基、シクロアルキル基およびアルコキシ基は、6個までの炭素原子を含有し、そしてRおよびRは、それぞれ独立して、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシアルキル基またはヒドロキシアルコキシアルキル基から選択されてもよく、R基およびR基のそれぞれのアルキル基、アリール基、シクロアルキル基およびアルコキシ基は、6個までの炭素原子を含有する。具体的な実施形態によれば、それぞれのR基およびR基は、独立して、(C〜C)アルキル基から選択されてもよく、各Rは、独立して、(C〜C)アルキル基および(C〜C)アルキルアミノ(C〜C)アルキル基から選択される。例えば、適切なジアルコキシ官能性アミノシランとしては、アミノプロピルメチルジメトキシシラン、アミノプロピルエチルジメトキシシラン、アミノプロピルエチルジエトキシシラン、N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−アミノエチル−3−アミノイソブチル−メチルジメトキシシランおよびアミノネオヘキシルメチルジメトキシシランが挙げられるだろう。適切な市販のジアルコキシ官能性アミノシランの例としては、DYNASYLAN(登録商標)1505(アミン当量が81.57であり、Evonik Degussa Corp.、USAから市販されたアミノプロピルメチルジメトキシシラン)、SILQUEST(登録商標)A−2639(アミン当量が102.7であり、Crompton OSi Specialties(サウスチャールストン、WV)から市販されたアミノネオヘキシルメチルジメトキシシラン)、SILQUEST(登録商標)A−2120(N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン)が挙げられる。
【0027】
他の実施形態によれば、硬化系は、少なくとも1つのジアルコキシ官能性アミノシランと少なくとも1つのトリアルコキシ官能性アミノシランのブレンドを含んでいてもよい。これらの実施形態によれば、硬化系ブレンドは、平均アルコキシ官能価が約2.2〜約2.8、特定の実施形態では、約2.28〜約2.73の範囲であってもよい。本明細書に記載する種々の実施形態で使用するのに適切なジアルコキシ官能性アミノシランは、以下の構造
【化8】
を有していてもよく、本明細書に記載する種々の実施形態で使用するのに適切なトリアルコキシ官能性アミノシランは、以下の構造
【化9】
を有していてもよい。
ジアルコキシ官能性アミノシランおよびトリアルコキシ官能性アミノシランの構造によれば、Rは、アリール基、アルキル基、ジアルキルアリール基、アルコキシアルキル基、アルキルアミノアルキル基、シクロアルキル基からなる群から独立して選択される二官能性有機基であってもよく、それぞれのアルキル基、アリール基、シクロアルキル基およびアルコキシ基は、6個までの炭素原子を含有し、それぞれのRおよびRは、独立して、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシアルキル基またはヒドロキシアルコキシアルキル基から選択されてもよく、R基およびR基におけるそれぞれのアルキル基、アリール基、シクロアルキル基およびアルコキシ基は、6個までの炭素原子を含有する。具体的な実施形態によれば、それぞれのRおよびR基は、独立して、(C〜C)アルキル基から選択されてもよく、各Rは、独立して、(C〜C)アルキル基および(C〜C)アルキルアミノ(C〜C)アルキル基から選択される。適切なジアルコキシ官能性アミノシランは、本明細書に記載される。適切なトリアルコキシ官能性アミノシランとしては、アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、アミノプロピルトリプロポキシシラン、アミノネオヘキシルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン、トリメトキシシリルプロピルジエチレントリアミン、3−(3−アミノフェノキシ)プロピルトリメトキシシラン、アミノエチルアミノメチルフェニルトリメトキシシラン、2−アミノエチル−3−アミノプロピル−トリス−2−エチルヘキソキシシラン、N−アミノヘキシルアミノプロピルトリメトキシシランおよびトリスアミノプロピルトリスメトキシエトキシシランが挙げられるだろう。適切な市販のジアルコキシ官能性アミノシランの例としては、SILQUEST(登録商標)A−1100(アミン当量が89.7のアミノプロピルトリメトキシシラン)、SILQUEST(登録商標)A−1110(アミン当量が111のアミノプロピルトリエトキシシラン)、SILQUEST(登録商標)A−1120(N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン)およびCrompton OSi Specialties(サウスチャールストン、WV)から市販されたSILQUEST(登録商標)A−1637が挙げられる。他の適切なトリアルコキシ官能性アミノシランとしては、米国特許第7,459,515号の第10欄の第38〜65行に記載されるものが挙げられ、本明細書に参考として組み込まれる。
【0028】
硬化系が、少なくとも1つのジアルコキシ官能性アミノシランと少なくとも1つのトリアルコキシ官能性アミノシランのブレンドを含む実施形態によれば、アミノシランを、望ましい平均アルコキシ官能価を与える比率で一緒に混合する。少なくとも1つのジアルコキシ官能性アミノシランは、平均アルコキシ官能価が2.0であり、少なくとも1つのトリアルコキシ官能性アミノシランは、平均アルコキシ官能価が3.0であり、アルコキシアミノシランのブレンドは、平均アルコキシ官能価が約2.2〜約2.8の範囲であろう。例えば、ブレンドは、ブレンド中のアミノシランの合計重量を基準として、約20重量%〜約80重量%のジアルコキシ官能性アミノシランと、約80重量%〜約20重量%のトリアルコキシ官能性アミノシランとの間で含んでいてもよい。他の実施形態では、ブレンドは、ブレンド中のアミノシランの合計重量を基準として、約27重量%〜約73重量%のジアルコキシ官能性アミノシランと、約72重量%〜約28重量%のトリアルコキシ官能性アミノシランとを含んでいてもよい。
【0029】
他の実施形態では、硬化系は、少なくとも1つのトリアルコキシ官能性アミノシランと、少なくとも1つのアミノ官能性ポリシロキサン樹脂とを含んでいてもよい。硬化系のこれらの実施形態によれば、少なくとも1つのトリアルコキシ官能性アミノシランは、本明細書に記載するような構造を有していてもよい。アミノ官能性ポリシロキサン樹脂は、一般的な構造
【化10】
を有していてもよい。
アミノ官能性ポリシロキサン樹脂の構造によれば、各Rは、アリール基、アルキル基、ジアルキルアリール基、アルコキシアルキル基、アルキルアミノアルキル基、シクロアルキル基からなる群から独立して選択される二官能性有機基であってもよく、各Rは、独立して、アリール、フェニル、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルコキシおよび−OSi(RNHからなる群から選択されてもよい。ポリシロキサンは、ブレンドが、約112〜約250の範囲のアミン当量を有するようにmが選択される構造を有していてもよい。種々の実施形態では、硬化系は、アルコキシ含有量(wt%アルコキシ)が10重量%〜25重量%の間であろう。特定の実施形態では、硬化系ブレンドは、平均アルコキシ官能性が、2.2〜2.8、特定の実施形態では、約2.26〜約2.78(form about 2.26 to about 2.78)の範囲であってもよい。具体的な実施形態では、Rは、フェニル、メチル、メトキシ、−OSi(RNHおよびこれらの任意の混合物から選択されてもよい。具体的な実施形態では、アミノ官能性ポリシロキサン樹脂は、Rにメチル置換基およびフェニル置換基を含んでいてもよい。例えば、一実施形態によれば、アミノ官能性ポリシロキサン樹脂は、アミン当量が230〜255であり、Wacker Chemical Corporation(エードリン、ミシガン)から市販されるアミノ官能性メチルフェニルシリコーン樹脂SILRES(登録商標)HP2000であってもよい。Rにメチル置換またはフェニル置換を有する他の市販されているか、または独占のアミノ官能性ポリシロキサン樹脂も、硬化系の種々の実施形態に適しているだろう。特定の実施形態では、少なくとも1つのトリアルコキシ官能性アミノシランおよびアミノ官能性ポリシロキサン樹脂を含む硬化系は、約15重量%〜約85重量%のトリアルコキシ官能性アミノシランと、約85重量%〜約15%のアミノ官能性ポリシロキサン樹脂とを含んでいてもよい。具体的な実施形態では、硬化系は、約70%〜約85%のトリアルコキシ官能性アミノシランと、約15%〜約30%のアミノ官能性ポリシロキサン樹脂とを含んでいてもよい。
【0030】
硬化系の具体的な実施形態は、さらに、硬化促進剤を含んでいてもよい。硬化促進剤は、1つまたは1つより多くの金属を含む有機金属触媒の形態である金属触媒であってもよい。少なくとも1つの有機金属触媒を含む硬化促進剤は、幅広い温度範囲でコーティング組成物を保護膜コーティングに硬化する速度をさらに促進する目的のために有用であろう。周囲温度でコーティング組成物を硬化するのに必要な特定の用途において、有機金属触媒の硬化促進剤は、周囲温度での促進された硬化速度を提供してもよい。適切な硬化促進剤は、亜鉛、マンガン、ジルコニウム、チタン、コバルト、鉄、鉛、ビスマス、またはスズから選択される金属を含む少なくとも1つの金属触媒を含んでいてもよく、以下の式
【化11】
を有していてもよく、式中、「Me」は、金属であり、R10およびR11は、独立して、アシル基、アルキル基、アリール基またはアルコキシ基から選択されてもよく、アシル基、アルキル基、アリール基およびアルコキシ基は、それぞれ、12個までの炭素原子を含んでいてもよい。R12およびR13は、R10およびR11について記載される基または無機原子、例えば、ハロゲン、硫黄または酸素から選択されてもよい。具体的な実施形態では、R10、R11、R12およびR13基は、ブチル、アセテート、ラウレート、オクタノエート、ネオデカノエートまたはナフタネートから選択されてもよい。具体的な実施形態では、硬化促進剤は、有機金属スズ触媒またはチタン触媒、例えば、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジアセチルジアセトネート、ジオクチルスズジラウレート、ジオクチルスズジアセテート、または有機チタネートであってもよい。特定の実施形態では、硬化系は、硬化系の合計重量を基準として、約10重量%までの硬化促進剤、他の実施形態では、約0.02重量%〜約7重量%の硬化促進剤を含んでいてもよい。
【0031】
本開示のエポキシポリシロキサンコーティング組成物では、硬化系と樹脂成分の割合は、広い範囲で変動してもよい。コーティング組成物は、本明細書に記載する一実施形態によれば、約20重量%〜約80重量%のポリシロキサンと、約20重量%〜約80重量%(form about 20% to about 80%)の非芳香族エポキシ樹脂と、約5重量%〜約40重量%の硬化系とを含んでいてもよい。
【0032】
具体的な実施形態では、本開示のコーティング組成物は、さらに、柔軟性エポキシ樹脂、例えば、ヒマシ油のグリシジルエーテル(CAS番号74398−71−3)に由来する柔軟性樹脂を含んでいてもよい。例えば、特定の実施形態では、柔軟性エポキシ樹脂は、エポキシド当量が約200〜約1,000の範囲であるヒマシ油のグリシジルエーテルであってもよい。適切なヒマシ油のグリシジルエーテルの例としては、限定されないが、Momentive Specialty Chemical(コロンブス、OH)から市販されたエポキシド当量が200〜500のヒマシ油ポリグリシジルエーテルHeloxy(商標)505、ならびにCAS番号74398−71−3の下で他の市販のヒマシ油ポリグリシジルエーテルが挙げられる。他の適切な柔軟性エポキシ樹脂としては、シクロヘキサンジメタノールのErisys GE−22ジグリシジルエーテル、ポリオキシプロピレングリコールのErisys GE−36ジグリシジルエーテル、Erisys GE−60ソルビトールグリシジルエーテル(Erisys系のジグリシジルエーテルは、CVC Specialty Chemical、ムーアズタウン、NJから市販されている)およびCoatOSil* 2810ジエポキシ官能性ポリジメチルシロキサン(Momentive Specialty Chemicals、コロンブス、OHから市販されている)が挙げられる。柔軟性エポキシ樹脂が、コーティング組成物に含まれていてもよく、コーティング組成物は、約15重量%までの柔軟性エポキシ樹脂を含む。他の実施形態では、コーティング組成物は、約2重量%〜約15重量%の柔軟性エポキシ樹脂、または約5重量%〜約15重量%の柔軟性エポキシ樹脂を含んでいてもよい。
【0033】
特定の実施形態によれば、コーティング組成物は、場合により、1つまたは1つより多くの有機オキシシランを含んでいてもよい。特定の実施形態で使用される任意成分の有機オキシシランに関し、有機オキシシランは、一般式
【化12】
を有していてもよく、式中、R10は、6個までの炭素原子を含有するアルキル基またはシクロアルキル基、または10個までの炭素原子を含有するアリール基から選択されてもよい。R11は、独立して、6個までの炭素原子を含有するアルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシアルキル基、またはヒドロキシアルキルオキシアルキル(hydroxyalkyloxyalkyl)基から選択される。一実施形態では、R11は、例えば、有機オキシシランの迅速な加水分解を促進するために、6個までの炭素原子を含有する基を含んでいてもよく、この反応は、加水分解のアルコール類似生成物の蒸発によって促進されてもよい。限定されることを意図しないが、各アルコール類似体の比較的低い揮発性に起因して、6個より多くの炭素原子を有するR11基は、有機オキシシランの加水分解を悪化させ得ると考えられる。有機オキシシランを含む具体的な実施形態では、シランは、トリアルコキシシラン、例えば、Union CarbideのA−163(メチルトリメトキシシラン)、A−162およびA−137ならびにDow CorningのZ6070およびZ6124であってもよい。有機オキシシランを含んでいてもよい実施形態によれば、コーティング組成物は、約1重量%〜約10重量%の有機オキシシランを含んでいてもよい。一実施形態では、コーティング組成物は、場合により、約0.1重量%〜約10重量%の範囲の有機オキシシラン、または約0.7重量%〜約5重量%の有機オキシシランでさえ含んでいてもよい。
【0034】
種々の実施形態によれば、コーティング組成物は、限定されないが、モノエポキシドおよびジエポキシド、腐食抑制剤、水分捕捉剤、顔料、凝集物、レオロジー調整剤、可塑剤、消泡剤、接着促進剤、懸濁剤、チキソトロープ剤、触媒、顔料湿潤剤、瀝青およびアスファルト増量剤、沈降防止剤、希釈剤、UV光安定化剤、空気放出剤、分散助剤、溶媒、界面活性剤、または任意のこれらの混合物を含む1つまたは1つより多くの他の成分を含んでいてもよい。樹脂コーティング組成物分野の当業者は、本明細書に記載する種々の本開示の実施形態の範囲内で、他の一般的な成分をコーティング組成物に組み込んでもよいことを理解するだろう。具体的な実施形態では、エポキシポリシロキサンコーティング組成物は、約10重量%までのこのような成分を含んでいてもよい。
【0035】
特定の実施形態では、コーティング組成物は、さらに、1つまたは1つより多くの腐食抑制剤を含んでいてもよい。適切な腐食抑制剤の例としては、限定されないが、リン酸亜鉛に由来する腐食抑制剤、例えば、微粒子化されたHALOX(登録商標)SZP−391、HALOX(登録商標)430リン酸カルシウム、HALOX(登録商標)ZPリン酸亜鉛、HALOX(登録商標)SW−111ストロンチウムホスホシリケート、HALOX(登録商標)720混合金属ホスホロ−カーボネート、およびHalox(ハモンド、IN)から市販されるHALOX(登録商標)550および650の独占する有機腐食抑制剤が挙げられる。他の適切な腐食抑制剤としては、Heucotech Ltd(フェアレスヒルズ、PA)から市販されるHEUCOPHOS(登録商標)ZPA亜鉛アルミニウムホスフェートおよびHEUCOPHOS(登録商標)ZMP亜鉛モリブデンホスフェートが挙げられるだろう。腐食抑制剤は、約1重量%〜約7重量%の範囲の量でコーティング組成物に含まれていてもよい。コーティング組成物の種々の実施形態は、さらに、1つまたは1つより多くの光安定化剤、例えば、液体ヒンダードアミン光安定化剤(liquid hindered amine light stabilizer)(「HALS」)またはUV光安定化剤を含んでいてもよい。適切なHALSの例としては、例えば、BASF(ルートヴィヒスハーフェン、ドイツ)から市販されるTINUVIN(登録商標)HALS化合物、例えば、TINUVIN(登録商標)292、TINUVIN(登録商標)123、TINUVIN(登録商標)622、TINUVIN(登録商標)783、TINUVIN(登録商標)770が挙げられる。適切なUV光安定化剤の例としては、例えば、Cytec Industries(ウッドランドパーク、NJ)から市販されるCYASORB(登録商標)光安定化剤、例えば、CYASORB(登録商標)UV−1164L(2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−(2−ヒドロキシ−4−イソオクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン)、BASF(ルートヴィヒスハーフェン、ドイツ)から市販されるTINUVIN(登録商標)1130およびTINUVIN(登録商標)328が挙げられる。1つまたは1つより多くの光安定化剤が、約0.25重量%〜約4.0重量%の範囲の量でコーティング組成物に含まれていてもよい。
【0036】
コーティング組成物の特定の実施形態に適切な顔料は、有機または無機の着色顔料から選択されてもよく、例えば、二酸化チタン、カーボンブラック、ランプブラック、酸化亜鉛、天然および合成のレッド、イエロー、ブラウンおよびブラックの酸化鉄、トルイジンおよびベンジジンイエロー、フタロシアニンブルーおよびグリーンおよびカルバゾールバイオレットおよびエクステンダー顔料(粉砕シリカおよび結晶性シリカを含む)、硫酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、マイカ、雲母酸化鉄、炭酸カルシウム、亜鉛粉末、アルミニウムおよびケイ酸アルミニウム、石膏、長石などが挙げられる。組成物を形成するために使用可能な顔料の量は、特定の組成の適用によって変わることが理解され、透明組成物が望ましい場合には、ゼロであってもよい。種々の実施形態では、エポキシポリシロキサン組成物は、約50重量%までの微細な粒径の顔料および/または凝集物を含んでいてもよい。ある実施形態では、50重量%より多くを用いる場合、微細な粒径の顔料および/または凝集物成分は、塗布するには粘度が高くなりすぎ得る組成物を生成するだろう。50%より多い顔料または凝集物を最終組成物に有することが望ましい特定の組成物では、例えば、約90%までの亜鉛を乾燥膜またはフローリング組成物に含有する亜鉛を豊富に含むか、約80%までの顔料/凝集物を含有していてもよいプライマーでは、顔料または凝集物を第3の成分の成分として、別個に包装してもよい。特定の末端用途に依存して、コーティング組成物の特定の実施形態では、約20重量%〜35重量%の微細な粒径の凝集物および/または顔料を含んでいてもよい。
【0037】
顔料および/または凝集物成分を、典型的には、例えば、Cowlesミキサーを用い、少なくとも3Hegmanの粉砕の微細さになるまで分散することによって、樹脂成分のエポキシ樹脂部分に加えてもよく、またはポリシロキサン成分を加える前に、ボールミルまたはサンドミルによって、同じ粉砕の微細さになるまで粉砕してもよい。特定の実施形態では、微細な粒径の顔料または凝集物および分散物の選択、または約3Hegman迄の粉砕によって、混合した樹脂の微粒化、従来の空気型、空気によって補助される無風型、無風の静電噴霧装置を用いて成分を硬化することができ、塗布した後、平滑で均一な表面外観が得られるだろう。
【0038】
本開示のエポキシ−ポリシロキサン組成物の種々の実施形態を、従来の空気型、無風型、空気によって補助される無風型、無風の静電噴霧装置、ブラシまたはローラーを用いて塗布するように調合してもよい。組成物の特定の実施形態を、25マイクロメートル〜約2ミリメートルの範囲の乾燥膜厚で、鋼鉄、メッキ、アルミニウム、濃縮物および他の基材のための保護コーティングとして使用してもよい。従って、本開示の組成物を形成するのに有用な顔料または凝集物成分は、微細な粒径の材料、例えば、限定されないが、少なくとも90重量%が米国のふるいサイズの325メッシュより大きい材料から選択されてもよい。
【0039】
種々の実施形態では、本発明のコーティング組成物は、水を含んでいてもよく、水は、ポリシロキサンの加水分解およびその後のシラノールの縮合をもたらすのに十分な量で存在していてもよい。非限定的な水源は、大気湿度を含んでいてもよく、顔料または凝集物の材料に水分が吸着していてもよい。さらなる水を加え、例えば、周囲条件、例えば、乾燥環境でのコーティングおよびフローリング組成物の使用に依存して、硬化を促進してもよい。エポキシ−ポリシロキサン組成物の特定の実施形態は、加水分解を促進するために、化学量論量までの水を含んでいてもよい。水を加えずに調製する組成物は、加水分解および縮合反応に必要な量の水分を含有しなくてもよく、従って、不十分な紫外線性、耐腐食性および耐化学薬品性を有する組成の生成物を製造してもよい。約2重量%より多い水を用いて調製する組成物は、加水分解し、重合し、塗布する前に望ましくないゲルを生成する傾向がある。ある具体的な実施形態では、おおよそ1重量%の水を用い、エポキシ−ポリシロキサン組成物を調製してもよい。
【0040】
所望な場合、いずれかのエポキシド樹脂に水を加えてもよい。他の水源には、エポキシド樹脂、硬化系、薄め溶媒または他の成分に存在する痕跡量を含めてもよい。その供給源にかかわらず、使用する水の合計量は、加水分解反応を促進するのに必要な化学量論量でなければならない。過剰な水が、最終的に硬化した組成の生成物の表面光沢を減らすように作用し得るため、化学量論量を超える水は、望ましくないだろう。
【0041】
特定の実施形態によれば、本開示は、水と、一般式Iを有する約20重量%〜約80重量%のポリシロキサンI
【化13】
〔R、Rおよびnは、本明細書に記載されるとおりである〕
と、分子あたり、1個より多い1,2−エポキシド基を有し、エポキシド当量が約100〜5,000の範囲である、約20重量%〜約80重量%の非芳香族エポキシド樹脂と、オクタノエート、ドデカノエートまたはナフタネートの形態で有機金属スズ触媒を含む、15重量%までの硬化促進剤と、エポキシド当量が約200〜約1,000の範囲であるヒマシ油のグリシジルエーテルに由来する、約15重量%までの柔軟性エポキシ樹脂と、少なくとも1つのジアルコキシ官能性アミノシランおよび少なくとも1つのトリアルコキシ官能性アミノシランのブレンドを含む、約5重量%〜約40重量%の硬化系とを含み、このブレンドは、平均アルコキシ官能価が約2.0〜約2.8の範囲であり、合わせたコーティング組成物を反応させ、架橋したエポキシポリシロキサンポリマー構造を生成する、エポキシ−ポリシロキサンポリマーコーティング組成物を提供する。これらの実施形態によれば、ジアルコキシ官能性アミノシランは、以下の構造
【化14】
を有していてもよく、トリアルコキシ官能性アミノシランは、以下の構造
【化15】
を有していてもよく、R、RおよびRは、それぞれ独立して、本明細書に記載するとおりである。
【0042】
種々の本開示の実施形態のエポキシ−ポリシロキサン組成物は、一般的に粘度が低く、溶媒を加えることなく、噴霧によって塗布してもよい。しかし、特定の実施形態では、有機溶媒を加え、静電噴霧装置を用いた微粒化および塗布を改良してもよく、またはブラシ、ローラー、または標準的な空気型および無風型噴霧装置によって塗布する場合、流れ、平坦化および/または外観を改良してもよい。この目的のための有用な例示的な溶媒としては、限定されないが、エステル、エーテル、アルコール、ケトン、グリコールなどが挙げられる。特定の実施形態では、本開示の組成物に加えられる溶媒の量は、Clean Air Actによる政府の規制によって、組成物1リットルあたりおおよそ420グラムの溶媒に制限を受けるだろう。
【0043】
本開示のエポキシ−ポリシロキサン組成物の特定の実施形態を、2パッケージ系(例えば、防湿容器)として供給してもよい。所望な場合、第1のパッケージは、エポキシ樹脂、ポリシロキサン樹脂、任意の顔料および/または凝集物成分、添加剤および/または溶媒を含有していてもよい。第2のパッケージは、ジアルコキシアミノシラン、トリアルコキシアミノシラン、アミノ官能性ポリシロキサン、および/または場合により触媒または促進剤のうち、1つまたは1つより多くのものを含む硬化系を含んでいてもよい。本開示のコーティング組成物の特定の実施形態を3パッケージ系として供給してもよく、この場合、顔料および/または凝集物は、例えば、フローリング/コンクリート保護調合物または亜鉛を豊富に含むプライマーコーティングのための別個のパッケージで供給される。
【0044】
本開示のエポキシ−ポリシロキサン組成物を塗布し、約−6℃〜50℃の範囲の周囲温度条件で完全に硬化させてもよい。−18℃未満の温度では、硬化がゆっくりな場合がある。しかし、種々の本開示の実施形態のコーティング組成物を、40℃〜120℃までの焼き上げ温度または硬化温度に適用してもよい。
【0045】
任意の特定の理論によって束縛されることを望まないが、本明細書に記載されるエポキシ−ポリシロキサンコーティング組成物の実施形態は、以下によって硬化すると考えられる。(1)エポキシ樹脂と硬化系とを反応させ、エポキシポリマー鎖を形成する;(2)ポリシロキサン成分を加水分解によって縮重合し、アルコールおよびポリシロキサンポリマーを製造する;および(3)エポキシポリマー鎖とポリシロキサンポリマーとの共重合によって、完全に硬化したエポキシ−ポリシロキサンポリマー組成物を形成する。アミノシランまたはアミノ官能性ポリシロキサンを使用し、硬化系を構成し、アミノシランまたはアミノ官能性ポリシロキサンのアミン部分は、エポキシ−アミン付加反応を受け、アミノシランまたはアミノ官能性ポリシロキサンのシラン部分は、ポリシロキサンとの加水分解による縮重合を受ける。その硬化形態では、エポキシ−ポリシロキサンコーティング組成物は、連続したポリシロキサンポリマー鎖で架橋した、均一に分散した直鎖エポキシ鎖フラグメントの配置として存在していてもよく、それによって、従来のエポキシ系よりかなり有利な、互いに絡み合っていないポリマー網目構造(IPN)化学構造を生成する。
【0046】
本開示のエポキシポリシロキサンコーティング組成物の種々の実施形態を調製するときに、硬化する組成物と樹脂成分の割合は、広範囲にわたって変動してもよい。一般的に、十分な硬化系を用い、エポキシ樹脂を硬化してもよく、アミン水素が、エポキシ樹脂のエポキシド基と反応し、エポキシ鎖ポリマーを形成し、ポリシロキサンと反応させてポリシロキサンポリマーを形成し、ここで、エポキシ鎖ポリマーおよびポリシロキサンポリマーを共重合させ、硬化し、架橋したエポキシポリシロキサンポリマー組成物を形成してもよい。特定の実施形態では、エポキシ樹脂成分を、十分な硬化系で硬化させてもよく、1エポキシド当量あたり約0.7〜約1.3アミン当量である。他の実施形態では、十分な硬化系を用い、エポキシ樹脂成分を硬化させ、1エポキシド当量あたり、約0.95〜約1.05のアミン当量を与えてもよい。
【0047】
2成分系または3成分系の成分を合わせる場合、硬化系のシラン部分をポリシロキサン成分と縮合させ、エポキシ樹脂が、ポリシロキサンからぶらさがるアミノ基との反応によって鎖の伸長を受け、完全に硬化したエポキシ−ポリシロキサンポリマー組成物を生成すると考えられる。このような反応では、エポキシ樹脂が架橋促進剤として機能し、ポリシロキサンの有益な特徴を減らすことなく、組成物の架橋密度を足すと考えられる。
【0048】
最終的には、エポキシ樹脂、ポリシロキサン、硬化系および他の任意成分の成分、例えば、顔料または凝集物成分の聡明な選択によって、本開示のエポキシ−ポリシロキサン組成物の化学特性および物理特性が影響を受けることがある。本明細書に記載するような成分を合わせることによって調製可能なエポキシ−ポリシロキサンコーティング組成物の種々の実施形態は、改良された耐苛性性を示し、耐候性、耐腐食性、柔軟性があり、無限の再コーティングを可能にし、従来のエポキシ−ポリシロキサンコーティング組成物よりも良好な耐摩耗性を与える。本開示のエポキシ−ポリシロキサンコーティング組成物は、高い張力および圧縮強度、柔軟性および優れた耐衝撃性および耐摩耗性だけではなく、耐化学薬品腐食性および耐候性の予想されない驚くべき改良を示すだろう。
【0049】
特定の本開示の実施形態は、本明細書に記載する実施形態のコーティング組成物でコーティングされた少なくとも1つの表面を有する基材を含むコーティングされた基材も含んでいてもよい。本開示のコーティング組成物を、望ましい基材表面に塗布し、気候、衝撃および腐食および/または化学薬品への曝露から保護してもよい。本明細書に記載するコーティング組成物を用いて処理可能な具体的な基材としては、限定されないが、木材、プラスチック、コンクリート、ガラス表面および金属表面が挙げられる。本明細書に記載する実施形態のコーティング組成物は、基材表面自体の上に直接配置されるか、あるいは1つまたは1つより多くの前のコーティングまたは他の下にあるコーティング、例えば、無機または有機のプライマーコーティングに配置され、基材表面に配置され、望ましい目的を達成するトップコーティングとしての用途を発見し得る。
【0050】
本開示の実施形態は、基材の少なくとも1つの表面(例えば、本明細書に記載するような基材)を、樹脂成分を形成し、硬化系を樹脂成分に加え、完全に硬化したエポキシで修飾されたポリシロキサンコーティング組成物を形成し、コーティング組成物を完全に硬化させる前に、保護されるべき基材の少なくとも1つの表面にコーティング組成物を塗布することを含む方法によって調製されたコーティング組成物でコーティングすることによって、化学薬品(単数または複数)、腐食および気候のうち、1つまたは1つより多くの望ましくない影響から基材表面を保護するための方法を提供する。水、式Iを有するポリシロキサン、分子あたり、1個より多い1,2−エポキシド基を有し、エポキシド当量が約100〜5,000の範囲である非芳香族エポキシド樹脂を合わせることによって、樹脂成分を形成してもよい。硬化系は、本明細書に記載されるとおりであってもよく、一実施形態では、少なくとも1つのジアルコキシ官能性アミノシランおよび少なくとも1つのトリアルコキシ官能性アミノシランのブレンドと、場合により、少なくとも1つの金属触媒を含む硬化促進剤とを含んでいてもよく、ブレンドは、平均アルコキシ官能価が約2.0〜約2.8の範囲である。特定の実施形態では、樹脂成分は、さらに、エポキシド当量が約200〜約1,000の範囲であるヒマシ油のグリシジルエーテルに由来する柔軟性エポキシ樹脂を含んでいてもよい。
【0051】
本明細書に記載する種々の実施形態のコーティング組成物を、従来の技術、例えば、噴霧またはブラッシングなどによって、処理すべき表面に塗布してもよく、通常は、厚みが約50〜約250マイクロメートル、またはある実施形態では、厚みが約1.5ミリメートルまでの膜になるように塗布する。必要な場合、複数層のコーティング組成物を、保護すべき表面に塗布してもよい。例えば、家具産業などで木材基材とともに使用する場合、コーティングを、約75〜約125マイクロメートルの乾燥膜厚になるように塗布し、下にある表面に対し、望ましい保護度を与えてもよい。他の表面構造に対し、適切な厚みのコーティングを塗布し、望ましい保護度を与えてもよい。コーティング組成物は、少なくとも1つの基材表面に塗布したら、完全に硬化するまで周囲温度で硬化させるか、または、例えば、コーティングされた基材を乾燥オーブンまたは硬化オーブンに入れることによって高温(150℃〜200℃までの周囲温度)で硬化させてもよい。コーティング組成物を完全に硬化させた後、またはコーティング組成物を部分的に硬化させた後、基材をオーブンから取り出してもよく、その後に、完全な硬化が得られるまで、基材の上で、コーティング組成物を周囲温度で継続して硬化させてもよい。
【0052】
種々の本開示の実施形態のこれらの特徴および他の特徴は、以下の実施例を考慮して、さらに明らかになるだろう。以下の実施例に記載される種々の本開示の実施形態は、本発明をその詳細な内容にまで限定すると解釈すべきではない。実施例および本明細書全体でのあらゆる部およびパーセントは、特に指示のない限り、重量基準である。
【実施例】
【0053】
以下の実施例は、コーティング目的に使用するようなコーティング組成物の種々の実施形態の調製を記載する。
【0054】
これらの実施例では、本開示の例示的なエポキシシロキサンコーティング系を配合し、耐候性、耐久性、耐腐食性および耐化学薬品性について試験し、比較例のコーティング系と比較する。
(実施例1−樹脂成分調合物Aの調製)
【0055】
調合物のための樹脂成分を以下のように調製した。脂環式エポキシ樹脂(Adeka EP−4080E、256.3g、株式会社アデカ、東京、日本から市販されている)を1リットルのステンレス鋼製混合容器に秤量して入れ、Cowlesブレードを取り付けたHockmeyerミキサーに入れた。界面活性剤(RHODAFAC(登録商標)RE 610、4.2g、Solvay,Rhodia Group、ニューブランズウィック、NJから市販される)および消泡剤(Foamtrol、4.4g、Munzing NA、ブルームフィールド、NJから市販される)を、低速で混合しつつ、この混合容器に加え、その後、チキソトロープ剤(CRAYVALLAC(登録商標)エキストラ、16.3g、Palmer Holland Inc.ノース オルムステッド、OHから市販される)を加えた。次いで、混合物の温度を71℃(160°F)にしつつ、このバッチを高速で分散させた。これらの条件を30分保持した。次いで、低速で攪拌しつつ、このバッチを49℃(120°F)まで冷却した。二酸化チタン(TIOXIDE(登録商標)TR60、401.8g、Huntsman、ザ・ウッドランズ、TXから市販される)を、凝塊を避けるのに十分な速度で加えた。TiOを加えた後、6Hegmanの粉砕が得られるまで、このバッチを高速で20分間混合した。次いで、残りの成分(腐食抑制剤(HALOX(登録商標)SZP−391 JM、55.5g、Halox、ハモンド、INから市販される);シリコーン樹脂(DC−3074、384.8g、Dow Corning、ミッドランド、MIから市販される);柔軟性エポキシ樹脂(Heloxy(商標)505、71.6g、Momentive Specialty Chemicals、コロンブス、OHから市販される);HALS光安定化剤(TINUVIN(登録商標)292、40.0g、BASF(ルートヴィヒスハーフェン、ドイツ)から市販される);およびシリコーン添加剤BYK−307(3.9g)およびBYK−361N(6.0g)(BYK、ウォーリングフォード、CTから市販される)を含む)を混合物に加え、均一になるまでこのバッチを混合し、次いで、1クォートに注ぎ、樹脂成分Aとして保存することができる。成分および重量を表1に示す。
(実施例2−樹脂成分調合物Bの調製)
【0056】
調合物のための樹脂成分を以下のように調製した。脂環式エポキシ樹脂(Adeka EP−4080E、570.3g、株式会社アデカ、東京、日本から市販されている)を1リットルのステンレス鋼製混合容器に秤量して入れ、Cowlesブレードを取り付けたHockmeyerミキサーに入れた。界面活性剤(RHODAFAC(登録商標)RE 610、4.2g、Solvay,Rhodia Group、ニューブランズウィック、NJから市販される)および消泡剤(Foamtrol、4.4g、Munzing NA、ブルームフィールド、NJから市販される)を、低速で混合しつつ、この混合容器に加え、その後、チキソトロープ剤(CRAYVALLAC(登録商標)エキストラ、16.3g、Palmer Holland Inc.ノース オルムステッド、OHから市販される)を加えた。次いで、混合物の温度を71℃(160°F)にしつつ、このバッチを高速で分散させた。これらの条件を30分保持した。次いで、低速で攪拌しつつ、このバッチを49℃(120°F)まで冷却した。二酸化チタン(TIOXIDE(登録商標)TR60、401.8g、Huntsman、ザ・ウッドランズ、TXから市販される)を、凝塊を避けるのに十分な速度で加えた。TiOを加えた後、6Hegmanの粉砕が得られるまで、高速でバッチを20分間混合した。次いで、残りの成分(腐食抑制剤(HALOX(登録商標)SZP−391 JM、55.5g、Halox、ハモンド、INから市販される);シリコーン樹脂(DC−3074、113.0g、Dow Corning、ミッドランド、MIから市販される);柔軟性エポキシ樹脂(Heloxy(商標)505、70.0g、Momentive Specialty Chemicals、コロンブス、OHから市販される);HALS光安定化剤(TINUVIN(登録商標)292、40.0g、BASF(ルートヴィヒスハーフェン、ドイツ)から市販される);およびシリコーン添加剤DC−57(4.1g、Dow Corning、ミッドランド、MIから市販される)およびBYK−361N(11.0g、BYK、ウォーリングフォード、CTから市販される)を含む)を混合物に加え、均一になるまでこのバッチを混合し、次いで、1クォートに注ぎ、樹脂成分Bとして保存することができる。成分および重量を表1に示す。
(実施例3−比較例の樹脂成分調合物Cの調製)
【0057】
調合物のための樹脂成分を以下のように調製した。脂環式エポキシ樹脂(Adeka EP−4080E、355.4g、株式会社アデカ、東京、日本から市販されている)を1リットルのステンレス鋼製混合容器に秤量して入れ、Cowlesブレードを取り付けたHockmeyerミキサーに入れた。界面活性剤(Rhodafac RE610、5.0g、Solvay,Rhodia Group、ニューブランズウィック、NJから市販される)および消泡剤(Foamtrol、5.3g、Munzing NA、ブルームフィールド、NJから市販される)を、低速で混合しつつ、この混合容器に加え、その後、チキソトロープ剤(DISPARLON(登録商標)6500、7.7g、King Industries、ノーウォーク、CTから市販される)を加えた。次いで、混合物の温度を71℃(160°F)にしつつ、このバッチを高速で分散させた。これらの条件を30分保持した。次いで、低速で攪拌しつつ、このバッチを49℃(120°F)まで冷却した。二酸化チタン(TIOXIDE(登録商標)TR60、401.4g、Huntsman、ザ・ウッドランズ、TXから市販される)を、凝塊を避けるのに十分な速度で加えた。TiOを加えた後、6Hegmanの粉砕が得られるまで、高速でバッチを20分間混合した。次いで、残りの成分(シリコーン樹脂(DC−3074、402.6g、Dow Corning、ミッドランド、MIから市販される);HALS光安定化剤(TINUVIN(登録商標)292、22.9g、BASF(ルートヴィヒスハーフェン、ドイツ)から市販される);およびシリコーン添加剤DC−57(4.1g、Dow Corning、ミッドランド、MIから市販される)およびBYK−361N(11.0g、BYK、ウォーリングフォード、CTから市販される)を混合物に加え、均一になるまでこのバッチを混合し、次いで、1クォートに注ぎ、比較例の樹脂成分Cとして保存することができる。成分および重量を表1に示す。
【表1】
(実施例4−硬化系の調製)
【0058】
この実施例では、本開示の実施形態の硬化系1、2、3および4を、比較例の硬化系5とともに調製した。それぞれの硬化系の成分および量を表2に示す。成分を1パイント容器に秤量して入れ、密閉し、シェーカーに5分間入れ、硬化系1、2、3、4および比較例の硬化系5を与えた。
【0059】
ジアルコキシ官能性アミノシラン(DYNASYLAN(登録商標)1505、93.2g、Evonik Degussa Corp、USAから市販されている)と、金属触媒硬化促進剤(T−1、ジブチルスズジアセテート、6.8g、Air Productsから市販されている、アレンタウン、PA)とを合わせることによって、硬化系1を調製した。得られた硬化系は、平均アルコキシ官能性が2.0であった。
【0060】
ジアルコキシ官能性アミノシラン(DYNASYLAN(登録商標)1505、25.0g、Evonik Degussa Corp、USAから市販されている)およびトリアルコキシ官能性アミノシラン(SILQUEST(登録商標)A1110、68.2g、Crompton OSi Specialties、サウスチャールストン、WVから市販されている)と、金属触媒硬化促進剤(T−1、ジブチルスズジアセテート、6.8g、Air Products、アレンタウン、PAから市販される)とを合わせることによって、硬化系2を調製した。得られた硬化系は、平均アルコキシ官能性が2.73であった。
【0061】
ジアルコキシ官能性アミノシラン(DYNASYLAN(登録商標)1505、67.3g、Evonik Degussa Corp、USAから市販される)およびトリアルコキシ官能性アミノシラン(SILQUEST(登録商標)A1110、25.9g、Crompton OSi Specialties、サウスチャールストン、WVから市販されている)と、金属触媒硬化促進剤(T−1、ジブチルスズジアセテート、6.8g、Air Products、アレンタウン、PAから市販される)とを合わせることによって、硬化系3を調製した。得られた硬化系は、平均アルコキシ官能性が2.28であった。
【0062】
トリアルコキシ官能性アミノシランSILQUEST(登録商標)A1110、23.2g、Crompton OSi Specialties、サウスチャールストン、WVから市販されている)およびアミノ官能性ポリシロキサン樹脂(SILRES(登録商標)HP−2000、70.0g、Wacker Chemical Corporation、エードリン、MIから市販)と、金属触媒硬化促進剤(T−1、ジブチルスズジアセテート、6.8g、Air Products、アレンタウン、PAから市販)とを合わせることによって、硬化系4を調製した。
【0063】
トリアルコキシ官能性アミノシラン(SILQUEST(登録商標)A1100、93.2g、Crompton OSi Specialties、サウスチャールストン、WVから市販されている)と、金属触媒硬化促進剤(T−1、ジブチルスズジアセテート、6.8g、Air Products、アレンタウン、PAから市販されている)とを合わせることによって、比較例の硬化系5を調製した。得られた硬化系は、平均アルコキシ官能性が3.0であった。
【表2】
(実施例4−コーティング調合物)
【0064】
樹脂成分(実施例1および2)および硬化系(実施例3)を用い、本発明の特定の実施形態のコーティング調合物を調製した。4種類の例示的なコーティング調合物および比較例のコーティング調合物を以下のように調製した。コーティング調合物1の場合、樹脂A(100g)を硬化系1(18.1g)と合わせた。コーティング調合物2の場合、樹脂A(100g)を硬化系2(17.8g)と合わせた。コーティング調合物3の場合、樹脂A(100g)を硬化系3(17.6g)と合わせた。コーティング調合物4の場合、樹脂B(100g)を硬化系4(39.3g)と合わせた。比較例のコーティング調合物5の場合、樹脂C(100g)を硬化系5(18.1g)と合わせた。コーティング調合物を、以下のように、化学量論量比のアミン当量対エポキシ当量と混合した。コーティング調合物1、2、3、4および5の場合、それぞれ0.96:1.00、0.96:1.00、0.96:1.00、1.00:1.00および1.03:1.00。樹脂成分および硬化系を容器に秤量して入れ、十分に混合してコーティング組成物を与えるまで、金属スパチュラで攪拌した。
【0065】
得られたコーティング組成物を、DEVILBISS(登録商標)噴霧ガンを用い、鋼鉄パネルに噴霧し、コーティングを硬くなるまで硬化させた(ASTM D1640)。コーティング調合物の組成物でコーティングされたパネルについて、伸び率%(円錐形マンドレル、ASTM D522)を試験した。エポキシシロキサン調合物(6mil)を、亜鉛を豊富に含むエポキシプライマー3milの上に塗布し、塩の噴霧/霧への耐性(ASTM B117)を5000時間かけて調べた。表面ブリスター(ASTM D714)、表面の錆(ASTM D1654)およびスクライブのクリープ性(ASTM D1654)について、5000時間後にパネルを分析した。別個の試験において、エポキシシロキサン調合物(6mil)を、亜鉛を豊富に含むエポキシプライマー3milの上に塗布し、5000時間かけて繰り返し耐久試験(resistance to cyclic prohesion)(ASTM D5894)を試験した。表面ブリスター(ASTM D714)、表面の錆(ASTM D1654)およびスクライブのクリープ性(ASTM D1654)について、5000時間後にパネルを分析した。コーティング組成物を含有するパネルを、4時間UV露光/4時間湿度の交互サイクル(ASTM G53)を有するUV 313B球を用いたQUVによって促進される気候にさらし、5週間後、10週間後、15週間後に測定された60°光沢が変化している。試験結果を表5に示す。
【0066】
このデータは、本開示に従って製造されたエポキシシロキサンコーティング組成物は、円錐系マンドレルによる伸長によって測定する場合、改良された柔軟性を示し、特に熟成後に、比較例の従来組成物よりも改良された柔軟性を示すことを示す。耐候性および耐腐食性試験は、エポキシシロキサンコーティングが、比較例の従来組成物よりも改良された特性を示すことが示された。
【表5】
【0067】
本発明の特定の実施形態を、説明のために上に記載してきたが、広い本発明の概念から逸脱することなく、本明細書に記載する種々の実施形態に対し、変更を行うことが可能であることが当業者によって理解されるだろう。従って、添付の特許請求の範囲によって定義されるように、この記載は、開示されている特定の実施形態に限定されず、本発明の精神および範囲内にある改変を包含することを意図していると理解される。