【文献】
Huawei, HiSilicon,Discussion on UL control signalling transmission with multiple TAs, 3GPP TSG-RAN WG1#68 R1-120123,2012年 2月10日
【文献】
NTT DOCOMO,UL Transmissions in Case of Power Limitation for Multiple TA, 3GPP TSG-RAN WG1#69 R1-122376,2012年 5月25日
【文献】
NTT DOCOMO,Issues on UL Simultaneous Transmission for Multiple TA, 3GPP TSG-RAN WG1#67 R1-114070,2011年11月18日
【文献】
LG Electronics et al.,Joint proposal on PUSCH rate matching with SRS, 3GPP TSG-RAN WG1#71 R1-125380,2012年11月16日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記重複した部分で前記全体アップリンク送信パワーが前記UEの最大送信パワーを超過する場合、前記SRS送信は、前記第1のサービングセルに対する前記SRSサブフレームでドロップされる、請求項1に記載の方法。
前記重複した部分で前記全体アップリンク送信パワーが前記UEの最大送信パワーを超過しない場合、前記SRSは、前記SRSサブフレームの前記一つのOFDMシンボルで実際に送信される、請求項2に記載の方法。
前記重複した部分で前記全体アップリンク送信パワーが前記装置の最大送信パワーを超過する場合、前記SRS送信は、前記第1のサービングセルに対する前記SRSサブフレームでドロップされる、請求項7に記載の装置。
前記重複した部分で前記全体アップリンク送信パワーが前記装置の最大送信パワーを超過しない場合、前記SRSは、前記SRSサブフレームの前記一つのOFDMシンボルで実際に送信される、請求項8に記載の装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、複数のTA(timing advance)グループが設定された無線機器がアップリンク信号を送信する方法及びそれを利用した無線機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一態様において、無線通信システムにおけるアップリンク信号送信方法が提供される。前記方法は、端末が基地局から複数のTA(timing advance)グループを設定するメッセージを受信し、前記端末が前記基地局から第1のサービングセルに対するSRS(sounding reference signal)設定を受信し、前記SRS設定は周期的SRS送信に対する情報を含み、前記端末が前記SRS設定によって複数のサブフレームのうちSRSサブフレームを決定し、前記SRSサブフレームは複数のOFDM(orthogonal frequency division multiplexing)シンボルを含み、前記第1のサービングセルに対する前記SRSサブフレームでSRS送信が第2のサービングセルのアップリンク送信と重複すると、前記端末が前記基地局にSRSサブフレームでPUSCH(physical uplink shared channel)を送信することを含む。SRSが一つのOFDMシンボルに送信されるかどうかに関係なく、前記PUSCHは、前記SRS送信のために予約された前記一つのOFDMシンボルを除いた前記SRSサブフレームで残りのOFDMシンボルで送信される。
【0008】
前記重複した部分で全体アップリンク送信パワーが前記端末の最大送信パワーを超過する場合、前記SRS送信は、前記第1のサービングセルに対する前記SRSサブフレームでドロップされる。
【0009】
前記重複した部分で全体アップリンク送信パワーが前記端末の最大送信パワーを超過しない場合、前記SRSは、前記SRSサブフレームの前記一つのOFDMシンボルで送信される。
【0010】
他の態様において、無線通信システムにおけるアップリンク信号を送信する装置は、無線信号を送受信するRF(radio frequency)部と前記RF部に連結されるプロセッサを含む。前記プロセッサは、基地局から複数のTA(timing advance)グループを設定するメッセージを前記RF部を介して受信し、前記基地局から第1のサービングセルに対するSRS(sounding reference signal)設定を前記RF部を介して受信し、前記SRS設定は周期的SRS送信に対する情報を含み、前記SRS設定によって複数のサブフレームのうちSRSサブフレームを決定し、前記SRSサブフレームは複数のOFDM(orthogonal frequency division multiplexing)シンボルを含み、前記第1のサービングセルに対する前記SRSサブフレームでSRS送信が第2のサービングセルのアップリンク送信と重複すると、前記基地局にSRSサブフレームでPUSCH(physical uplink shared channel)を前記RF部を介して送信する。SRSが一つのOFDMシンボルに送信されるかどうかに関係なく、前記PUSCHは、前記SRS送信のために予約された前記一つのOFDMシンボルを除いた前記SRSサブフレームで残りのOFDMシンボルで送信される。
本明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
無線通信システムにおけるアップリンク信号送信方法において、
端末が基地局から複数のTA(timing advance)グループを設定するメッセージを受信し;
前記端末が前記基地局から第1のサービングセルに対するSRS(sounding reference signal)設定を受信し、前記SRS設定は周期的SRS送信に対する情報を含み;
前記端末が前記SRS設定によって複数のサブフレームのうちSRSサブフレームを決定し、前記SRSサブフレームは複数のOFDM(orthogonal frequency division multiplexing)シンボルを含み;
前記第1のサービングセルに対する前記SRSサブフレームでSRS送信が第2のサービングセルのアップリンク送信と重複すると、前記端末が前記基地局にSRSサブフレームでPUSCH(physical uplink shared channel)を送信することを含み、
SRSが一つのOFDMシンボルに送信されるかどうかに関係なく、前記PUSCHは、前記SRS送信のために予約された前記一つのOFDMシンボルを除いた前記SRSサブフレームで残りのOFDMシンボルで送信されるアップリンク信号送信方法。
(項目2)
前記重複した部分で全体アップリンク送信パワーが前記端末の最大送信パワーを超過する場合、前記SRS送信は、前記第1のサービングセルに対する前記SRSサブフレームでドロップされることを特徴とする項目1に記載のアップリンク信号送信方法。
(項目3)
前記重複した部分で全体アップリンク送信パワーが前記端末の最大送信パワーを超過しない場合、前記SRSは、前記SRSサブフレームの前記一つのOFDMシンボルで送信されることを特徴とする項目2に記載のアップリンク信号送信方法。
(項目4)
前記第1のサービングセルと前記第2のサービングセルは、互いに異なるTAグループに属することを特徴とする項目1に記載のアップリンク信号送信方法。
(項目5)
前記第1のサービングセルと前記第2のサービングセルは、同じTAグループに属することを特徴とする項目1に記載のアップリンク信号送信方法。
(項目6)
前記SRS送信のために予約された一つのOFDMシンボルは、前記SRSサブフレームの最後のOFDMシンボルであることを特徴とする項目1に記載のアップリンク信号送信方法。
(項目7)
無線通信システムにおけるアップリンク信号を送信する装置において、
無線信号を送受信するRF(radio frequency)部;
前記RF部に連結されるプロセッサ;を含み、前記プロセッサは、
基地局から複数のTA(timing advance)グループを設定するメッセージを前記RF部を介して受信し;
前記基地局から第1のサービングセルに対するSRS(sounding reference signal)設定を前記RF部を介して受信し、前記SRS設定は周期的SRS送信に対する情報を含み;
前記SRS設定によって複数のサブフレームのうちSRSサブフレームを決定し、前記SRSサブフレームは複数のOFDM(orthogonal frequency division multiplexing)シンボルを含み;
前記第1のサービングセルに対する前記SRSサブフレームでSRS送信が第2のサービングセルのアップリンク送信と重複すると、前記基地局にSRSサブフレームでPUSCH(physical uplink shared channel)を前記RF部を介して送信し、
SRSが一つのOFDMシンボルに送信されるかどうかに関係なく、前記PUSCHは、前記SRS送信のために予約された前記一つのOFDMシンボルを除いた前記SRSサブフレームで残りのOFDMシンボルで送信される装置。
(項目8)
前記重複した部分で全体アップリンク送信パワーが前記装置の最大送信パワーを超過する場合、前記SRS送信は、前記第1のサービングセルに対する前記SRSサブフレームでドロップされることを特徴とする項目7に記載の装置。
(項目9)
前記重複した部分で全体アップリンク送信パワーが前記装置の最大送信パワーを超過しない場合、前記SRSは、前記SRSサブフレームの前記一つのOFDMシンボルで送信されることを特徴とする項目8に記載の装置。
(項目10)
前記第1のサービングセルと前記第2のサービングセルは、互いに異なるTAグループに属することを特徴とする項目7に記載の装置。
(項目11)
前記第1のサービングセルと前記第2のサービングセルは、同じTAグループに属することを特徴とする項目7に記載の装置。
【発明の効果】
【0011】
基地局と無線機器との間のアップリンクチャネルのデコーディングエラーを減らすことができる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
無線機器は、固定されてもよいし、移動性を有してもよく、端末(User Equipment、UE)、MS(mobile station)、UT(user terminal)、SS(subscriber station)、MT(mobile terminal)等、他の用語で呼ばれることもある。基地局は、一般的に無線機器と通信する固定局(fixed station)を意味し、eNB(evolved−NodeB)、BTS(Base Transceiver System)、アクセスポイント(Access Point)等、他の用語で呼ばれることもある。
【0014】
以下、3GPP(3rd Generation Partnership Project)LTE(long term evolution)または3GPP LTE−A(LTE−Advanced)に基づいて本発明が適用されることを記述する。これは例示に過ぎず、本発明は、多様な無線通信システムに適用されることができる。以下、LTEは、LTE及び/またはLTE−Aを含む。
【0015】
図1は、3GPP LTEでダウンリンク無線フレームの構造を示す。これは3GPP TS 36.211 V8.7.0(2009−05)“Evolved Universal Terrestrial Radio Access(E−UTRA);Physical Channels and Modulation(Release8)”の6節を参照することができる。
【0016】
無線フレーム(radio frame)は、0〜9のインデックスが付けられた10個のサブフレームを含む。一つのサブフレーム(subframe)は、2個の連続的なスロットを含む。一つのサブフレームの送信にかかる時間をTTI(transmission time interval)といい、例えば、一つのサブフレームの長さは1msであり、一つのスロットの長さは0.5msである。
【0017】
一つのスロットは、時間領域で複数のOFDM(orthogonal frequency division multiplexing)シンボルを含むことができる。OFDMシンボルは、3GPP LTEがダウンリンク(downlink、DL)でOFDMA(orthogonal frequency division multiple access)を使用するため、時間領域で一つのシンボル区間(symbol period)を表現するためのものに過ぎず、多重接続方式や名称に制限があるものではない。例えば、OFDMシンボルは、SC−FDMA(single carrier−frequency division multiple access)シンボル、シンボル区間など、他の名称で呼ばれることもある。
【0018】
一つのスロットは、7OFDMシンボルを含むと例示的に記述するが、CP(Cyclic Prefix)の長さによって一つのスロットに含まれるOFDMシンボルの数は変わることができる。3GPP TS 36.211 V8.7.0によると、正規CPにおいて、1スロットは7OFDMシンボルを含み、拡張(extended)CPにおいて、1スロットは6OFDMシンボルを含む。
【0019】
リソースブロック(resource block、RB)は、リソース割当単位であり、一つのスロットで複数の副搬送波を含む。例えば、一つのスロットが時間領域で7個のOFDMシンボルを含み、リソースブロックは周波数領域で12個の副搬送波を含む場合、一つのリソースブロックは7×12個のリソース要素(resource element、RE)を含むことができる。
【0020】
DL(downlink)サブフレームは、時間領域で制御領域(control region)とデータ領域(data region)とに分けられる。制御領域は、サブフレーム内の第1のスロットの前方部の最大3個のOFDMシンボルを含むが、制御領域に含まれるOFDMシンボルの個数は変わることができる。制御領域にはPDCCH(Physical Downlink Control Channel)及び他の制御チャネルが割り当てられ、データ領域にはPDSCHが割り当てられる。
【0021】
3GPP TS 36.211 V8.7.0に開示されているように、3GPP LTEにおいて、物理チャネルは、データチャネルであるPDSCH(Physical Downlink Shared Channel)とPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)、制御チャネルであるPDCCH(Physical Downlink Control Channel)、PCFICH(Physical Control Format Indicator Channel)、PHICH(Physical Hybrid−ARQ Indicator Channel)及びPUCCH(Physical Uplink Control Channel)に分けられる。
【0022】
サブフレームの1番目のOFDMシンボルで送信されるPCFICHは、サブフレーム内で制御チャネルの送信に使われるOFDMシンボルの数(即ち、制御領域の大きさ)に対するCFI(control format indicator)を伝送する。端末は、まず、PCFICH上にCFIを受信した後、PDCCHをモニタリングする。
【0023】
PDCCHと違って、PCFICHは、ブラインドデコーディングを使用せずに、サブフレームの固定されたPCFICHリソースを介して送信される。
【0024】
PHICHは、アップリンクHARQ(hybrid automatic repeat request)のためのACK(positive−acknowledgement)/NACK(negative−acknowledgement)信号を伝送する。端末により送信されるPUSCH上のUL(uplink)データに対するACK/NACK信号は、PHICH上に送信される。
【0025】
PBCH(Physical Broadcast Channel)は、無線フレームの1番目のサブフレームの第2のスロットの前方部の4個のOFDMシンボルで送信される。PBCHは、端末と基地局との間の通信に必須なシステム情報を伝送し、PBCHを介して送信されるシステム情報をMIB(master information block)という。これと比較して、PDCCHにより指示されるPDSCH上に送信されるシステム情報をSIB(system information block)という。
【0026】
PDCCHを介して送信される制御情報をダウンリンク制御情報(downlink control information、DCI)という。DCIは、PDSCHのリソース割当(これをDLグラント(downlink grant)ともいう)、PUSCHのリソース割当(これをULグラント(uplink grant)ともいう)、任意のUEグループ内の個別UEに対する送信パワー制御命令のセット及び/またはVoIP(Voice over Internet Protocol)の活性化を含むことができる。
【0027】
図2は、ULサブフレームの一例を示す。サブフレームに含まれるOFDMシンボルの個数と各アップリンクチャネルの配置は、例示に過ぎない。
【0028】
3GPP TS 36.211 V8.7.0によると、アップリンクチャネルは、PUSCH、PUCCH、SRS(Sounding Reference Signal)、PRACH(Physical Random Access Channl)を含む。
【0029】
PUSCHは、PDCCH上のULグラントにより割り当てられることができ、ユーザトラフィックを伝送する。PUSCHが送信される時、各スロットの4番目のOFDMシンボルにはPUSCH復調のためのDM RS(demodulation reference signal)が送信される。PUCCHは、HARQのためのACK/NACK、CQIのような制御信号を伝送する。
【0030】
SRSは、基地局がULチャネルの状態を推定するのに使われる信号である。
【0031】
SRS送信は、周期的SRS送信と非周期的(aperiodic)SRS送信とに分けられることができる。周期的SRS送信は、周期的SRS設定(configuration)によりトリガリングされるサブフレームで送信される。周期的SRS設定は、SRS周期(periodicity)とSRSサブフレームオフセットを含む。周期的SRS設定が与えられると、端末は、周期的SRS設定を満たすサブフレームで周期的にSRSを送信することができる。
【0032】
非周期的SRS送信は、基地局のSRS要求が検出されると、SRSを送信する。非周期的SRS送信のために、SRS設定が予め与えられる。SRS設定も、SRS周期(periodicity)T
SRSとSRSサブフレームオフセットT
Offsetを含む。
【0033】
非周期的SRS送信のトリガリングのためのSRS要求は、PDCCH上のDLグラントまたはULグラントに含まれることができる。例えば、SRS要求が1ビットの場合、‘0’は否定的SRS要求を示し、‘1’は肯定的SRS要求を示すことができる。SRS要求が2ビットの場合、‘00’は否定的SRS要求を示し、そのほかは肯定的SRS要求を示し、SRS送信のための複数のSRS設定のうち一つを選択することができる。
【0034】
もし、DLグラントまたはULグラントがCIを含まない場合、SRS要求が検出されたPDCCHのサービングセルでSRSが送信されることができる。もし、DLグラントまたはULグラントがCIを含む場合、CIにより指示されるサービングセルでSRSが送信されることができる。
【0035】
サービングセルのサブフレームnで肯定的SRS要求が検出されると仮定する。肯定的SRS要求が検出されると、SRSは、n+k、k≧4、及びTDD(Time Division Duplex)でT
SRS>2の場合とFDD(Frequency Division Duplex)で(10*n
f+k
SRS−T
offset) mod T
SRS =0を満たす1番目のサブフレームで送信される。FDDにおいて、フレームn
f内でサブフレームインデックスk
SRS={0,1,...,9}であり、TDDにおいて、k
SRSは予め決められたテーブルで定義される。T
SRS=2であるTDDにおいて、(k
SRS−T
offset)mod5=0を満たす1番目のサブフレームでSRSが送信される。
【0036】
以下、SRSが送信されるサブフレームをSRSサブフレームまたはトリガされたサブフレームという。周期的SRS送信及び非周期的SRS送信において、SRSは、端末特定(UE−specific)に決定されたSRSサブフレームで送信されることができる。
【0037】
SRSサブフレームでSRSが送信されるOFDMシンボルの位置は固定されることができる。例えば、SRSサブフレームの最後のOFDMシンボルでSRSが送信されることができる。SRS送信されるOFDMシンボルをサウンディング参照シンボル(sounding reference symbol)という。
【0038】
以下、3GPP TS 36.213 V8.7.0(2009−05)の5節を参照し、3GPP LTEでアップリンク送信パワーに対して記述する。
【0039】
サブフレームiでPUSCH送信のための送信パワーP
PUSCH(i)は、下記のように定義される。
【0041】
ここで、P
CMAXは、設定された端末送信パワーであり、M
PUSCH(i)は、RB単位のPUSCHリソース割当の帯域幅である。P
O_PUSCH(j)は、j=0と1の場合、上位階層で与えられるセル特定要素P
O_NOMINAL_PUSCH(j)と端末特定要素P
O_UE_PUSCH(j)との和で構成されるパラメータである。α(j)は、上位階層に与えられるパラメータである。PLは、端末により計算されるダウンリンク経路損失推定である。Δ
TF(i)は、端末特定パラメータである。f(i)は、TPCから取得される端末特定値である。min{A,B}は、AとBのうち、より少ない値を出力する関数である。
【0042】
サブフレームiでPUCCH送信のための送信パワーP
PUCCH(i)は、下記のように定義される。
【0044】
ここで、P
CMAXとPLは、数式1と同じであり、P
O_PUCCH(j)は上位階層で与えられるセル特定要素P
O_NOMINAL_PUCCH(j)と端末特定要素P
O_UE_PUCCH(j)との和で構成されるパラメータである。h(n
CQI,n
HARQ)は、PUCCHフォーマットに従属する値である。Δ
F_PUCCH(F)は、上位階層により与えられるパラメータである。g(i)は、TPCから取得される端末特定値である。
【0045】
サブフレームiでSRS送信のための送信パワーP
SRS(i)は、下記のように定義される。
【0047】
ここで、P
CMAX、P
O_PUSCH(j)、α(j)、PL及びf(i)は、数式1と同じであり、P
SRS_OFFSETは、上位階層で与えられる端末特定パラメータを示し、M
SRSは、SRS送信のための帯域幅を示す。
【0048】
以下、多重キャリア(multiple carrier)システムに対して記述する。
【0049】
3GPP LTEシステムは、ダウンリンク帯域幅とアップリンク帯域幅が異なるように別々に設定される場合をサポートするが、これは一つのコンポーネントキャリア(component carrier、CC)を前提とする。3GPP LTEシステムは、最大20MHzをサポートし、アップリンク帯域幅とダウンリンク帯域幅は異なるが、アップリンクとダウンリンクの各々に一つのCCのみをサポートする。
【0050】
スペクトラムアグリゲーション(spectrum aggregation)(または、帯域幅アグリゲーション(bandwidth aggregation)、キャリアアグリゲーション(carrier aggregation)ともいう)は、複数のCCをサポートする。例えば、20MHz帯域幅を有するキャリア単位のグラニュラリティ(granularity)として5個のCCが割り当てられる場合、最大100Mhzの帯域幅をサポートすることができる。
【0051】
一つのDL CCまたはUL CCとDL CCの対(pair)は、一つのセルに対応されることができる。したがって、複数のDL CCを介して基地局と通信する端末は、複数のサービングセルからサービスの提供を受けるということができる。
【0053】
DL CC3個とUL CCが2個を示したが、DL CCとUL CCの個数が制限されるものではない。各DL CCでPDCCHとPDSCHが独立的に送信され、各UL CCでPUCCHとPUSCHが独立的に送信される。2個のDL CC−UL CCの対と1個のDL CCが定義されるため、端末は、3個のサービングセルからサービスの提供を受けるということができる。
【0054】
端末は、複数のDL CCでPDCCHをモニタリングし、複数のDL CCを介して同時にDL送信ブロックを受信することができる。端末は、複数のUL CCを介して同時に複数のUL送信ブロックを送信することができる。
【0055】
DL CC#1とUL CC#1の対が第1のサービングセルになり、DL CC#2とUL CC#2の対が第2のサービングセルになり、DL CC#3が第3のサービングセルになると仮定する。各サービングセルは、セルインデックス(Cell index、CI)を介して識別されることができる。CIは、セル内で固有、または端末−特定的である。ここでは、第1乃至第3のサービングセルにCI=0、1、2が付与された例を示す。
【0056】
サービングセルは、1次セル(primary cell、pcell)と2次セル(secondary cell、scell)とに区分されることができる。1次セルは、1次周波数で動作し、端末は、初期連結確立過程を実行し、または連結再確立過程を開始し、またはハンドオーバ過程で1次セルに指定されたセルである。1次セルは、基準セル(reference cell)ともいう。2次セルは、2次周波数で動作し、RRC連結が確立された後に設定されることができ、追加的な無線リソースの提供に使われることができる。常に少なくとも一つの1次セルが設定され、2次セルは、上位階層シグナリング(例、RRCメッセージ)により追加/修正/解除されることができる。
【0057】
1次セルのCIは、固定されることができる。例えば、最も低いCIが1次セルのCIに指定されることができる。以下、1次セルのCIは0であり、2次セルのCIは1から順次に割り当てられると仮定する。
【0058】
端末は、複数のサービングセルを介してPDCCHをモニタリングすることができる。しかし、N個のサービングセルがあるとしても、基地局にM(M≦N)個のサービングセルに対してPDCCHをモニタリングするように設定することができる。また、基地局は、L(L≦M≦N)個のサービングセルに対して優先的にPDCCHをモニタリングするように設定することができる。
【0059】
既存3GPP LTEにおいては、端末が複数のサービングセルをサポートしても、一つのTA(Timing Alignment)値を複数のサービングセルに共通に適用している。しかし、複数のサービングセルが周波数領域で大いに離隔されて伝播(propagation)特性が変わることができる。例えば、カバレッジを拡大し、またはカバレッジホール(Coverage hole)を除去するために、RRH(Remote Radio Header)と装置が基地局の領域に存在できる。
【0060】
図4は、複数のセル間にUL伝播差を示す。
【0061】
端末は、1次セル(PCell)と2次セル(PSell)によりサービスの提供を受けている。1次セルは基地局により、2次セルは基地局と連結されたRRHにより、サービスを提供する。1次セルの伝播遅延(propagation delay)特性と2次セルの伝播遅延特性は、基地局とRRHとの間の距離、RRHの処理時間(processing time)などの理由により異なる。
【0062】
この場合、1次セルと2次セルに同じTA値を適用すると、UL信号の時間整合に深刻な影響を及ぼすことができる。
【0063】
図5は、複数のセル間にTAが変わる例である。
【0064】
1次セルの実際TAは‘TA1’であり、2次セルの実際TAは‘TA2’である。したがって、各サービングセル別に独立的なTAを適用する必要がある。
【0065】
独立的なTAを適用するために、TAグループが定義される。TAグループは、同じTAが適用される一つまたはそれ以上のセルを含む。各TAグループ別にTAが適用され、時間整合タイマも各TAグループ別に作動する。
【0066】
以下、2個のサービングセル、即ち、第1のサービングセルと第2のサービングセルを考慮し、第1のサービングセルは第1のTAグループに属し、第2のサービングセルは第2のTAグループに属すると仮定する。サービングセル及びTAグループの個数は、例示に過ぎない。第1のサービングセルは、1次セルまたは2次セルであり、第2のサービングセルは、1次セルまたは2次セルである。
【0067】
TAグループは、少なくとも一つのサービングセルを含むことができる。TAグループの設定に対する情報は、基地局が端末に知らせることができる。
【0068】
以下、複数のTAグループが設定され、または2個以上のサービングセルが設定される時、複数のULチャネルを送信する方法を提案する。
【0069】
既存3GPP LTEにおいては、SRSとPUSCHが一つのOFDMシンボルで送信されることができない。これはUL複雑度を低くし、UL送信のためのPAPR(peak−to−average power ratio)の大きさを減らすためである。
【0070】
図6は、PUSCHとSRSの同時送信の一例を示す。
【0071】
DLサブフレームn−4において、無線機器は、ULグラント310を受信する。それによって、ULサブフレームnでPUSCH320が送信される。
【0072】
また、ULサブフレームnでSRS送信がトリガリングされる。例えば、SRS周期が6サブフレームであり、ULサブフレームnがSRSサブフレームに該当する。
【0073】
一つのサブフレームでPUSCH320とSRS330が送信されるように設定された場合、SRS330が送信されるOFDMシンボルではPUSCH320が送信されない。したがって、一つのOFDMシンボルでPUSCH320とSRS330が同時に送信されることを防止する。
【0074】
一方、無線機器の複雑度が増加するとしても、SRSとPUSCHのような複数のULチャネルの同時送信をサポートすることがネットワークスケジューリングの効率や無線リソース活用側面で有利である。さらに、RF(radio frequency)/アナログ具現技術が発展するにつれて、複数チャネルの同時送信は、技術及び費用側面でより一層容易になる。特に、一つの無線機器に設定される複数のサービングセルに対する送信部は、独立的なRF/アナログモジュールを介して具現することができるため、複数チャネルの同時送信が相対的に容易である。
【0075】
したがって、3GPP LTEの進化バージョンでは、複数のサービングセルが設定された時、互いに異なるサービングセルに対しては一つのOFDMシンボルでSRSとPUSCHを同時送信することを許容することができる。
【0076】
図7は、複数のサービングセルが設定される時、SRSとPUSCHの同時送信の一例を示す。
【0077】
副図面(A)において、無線機器は、第1のサービングセルのサブフレームnでPUSCHを送信し、第2のサービングセルのサブフレームnでPUSCHとSRSを送信する。このとき、第2のサービングセルの最後のOFDMシンボルでSRSが送信され、残りのOFDMシンボルでPUSCHが送信される。したがって、サブフレームnの最後のOFDMシンボル(これをSRSシンボルという)で第1のサービングセルのPUSCH送信と第2のサービングセルのSRS送信が重複する。
【0078】
SRSシンボルでPUSCHの送信パワーとSRSの送信パワーとの和が最大送信パワー(これをPcmaxで表示)を超過する時、どのように処理するかが問題になり、提案された実施例によると、SRS送信をドロップ(drop)することができる。これを副図面(B)に示す。
【0079】
SRS送信がドロップされると、第2のサービングセルは、サブフレームnの最後のOFDMシンボルまでPUSCHを送信することができる。
【0080】
問題は、無線機器のUL送信パワーに対して基地局が実時間に正確に把握しにくいということである。複数のUL信号の送信パワーの和が最大送信パワーを超過するかどうかを基地局が正確に知ることができない。したがって、
図7の例によると、第2のサービングセルで無線機器がサブフレームの最後のOFDMシンボルでSRSを送信するか、または送信パワー不足によりPUSCHを送信するかを基地局が判断しにくい。これはPUSCHデコーディングに問題を引き起こすことができる。
【0081】
提案された実施例によると、SRSとPUSCHが同時にトリガリングされるSRSサブフレームで、SRSシンボルに対してはSRSを実際送信するかどうかと関係なく、PUSCHが送信されない。これは特定サービングセルに対してのみ設定されることができ、または無線機器に設定された全てのセルに対して設定されることができる。前記設定は、2個以上のサービングセルが設定され、及び/または複数のTAグループが設定された無線機器に対して適用されることができる。
【0082】
PUSCHが送信される周波数帯域とSRSが送信されることができる周波数帯域が重なるかどうかと関係なく、SRSシンボルでPUSCHが送信されない。
【0083】
図8は、本発明の一実施例に係るUL送信を示す。
【0084】
第2のサービングセルのサブフレームnでSRS送信がトリガリングされる。第1のサービングセルのサブフレームnでULチャネルの送信と第2のサービングセルのサブフレームnでSRS送信が重複し、重複した部分で全体送信パワーが最大送信パワーを超過する場合、無線機器は、第2のサービングセルでのSRS送信をドロップすることができる。前記第1のサービングセルの前記ULチャネルは、SRS、PUCCH、PUSCH及びPRACHのうち少なくともいずれか一つを含むことができる。第2のサービングセルのPUSCHは、SRS送信がドロップされるかどうかに関係なく、該当SRSシンボルでは送信されない。
【0085】
特定サービングセルのSRS送信が他のサービングセルのUL送信と重複し、前記特定サービングセルでのSRS送信がドロップされるかどうかに関係なく、前記特定サービングセルのPUSCH送信は、SRSシンボルで実行されない。例えば、サブフレームが14個のOFDMシンボルを含み、最後のOFDMシンボルがSRSシンボルの場合、PUSCHは、13個のOFDMシンボルで送信され、最後のOFDMシンボルでは送信されない。
【0086】
SRSシンボルでPUSCHが送信されないようにするために、穿孔(puncturing)またはレートマッチング(rate matching)が実行されることができる。穿孔は、SRSシンボルまで考慮してPUSCHビット数を決定し、レートマッチングは、SRSシンボルを除いてPUSCHビット数を決定する。例えば、サブフレームが14個のOFDMシンボルを含む場合、穿孔は、14個のOFDMシンボルの全てを考慮してPUSCHビット数を決定し、レートマッチングは、SRSシンボルを除いた13個のOFDMシンボルを考慮してPUSCHビット数を決定する。
【0087】
例えば、レートマッチングが使われる時、PUSCHのための変調シンボルの個数Qは、下記のように決定されることができる。
【0089】
ここで、Oは、該当PUSCHで送信される制御信号(HARQ ACK/NACKまたはRI(rank indicator))のビット数であり、N
symb,i=2(N
sym−1)−N
SRSである。N
symは、一つのスロットでOFDMシンボルの個数であり、N
SRSは、初期送信のためのサブフレームがSRSサブフレームの場合は1、そうでない場合は0である。β
offsetはオフセット値であり、M
scは現在サブフレームでPUSCHに割り当てられた副搬送波の個数である。M
sc,iは、初期送信に割り当てられた副搬送波の個数であり、Cは、コードブロックの全体個数であり、Krは、コードブロックrに対したビット数である。
【0090】
即ち、N
SRSは、SRSサブフレームでSRS送信がドロップされるかどうかに関係なく、常に1である。複数のTAグループまたは複数のサービングセルが設定された無線機器に対し、SRSサブフレームでN
SRSは1である。
【0091】
SRSサブフレームは、周期的SRS設定によってSRS送信が許容されるサブフレーム及び/または非周期的SRS設定によってSRS送信が許容されるサブフレームを含むことができる。周期的SRS設定及び非周期的SRS設定は、セル特定的または無線機器特定的である。
【0092】
図9及び
図10は、互いに異なるTA値を有するサービングセルに対する実施例である。
【0093】
第1のサービングセルと第2のサービングセルは、互いに異なるTAグループに属し、第1のサービングセルのサブフレームn+1が第2のサービングセルのサブフレームnと一部重複する。
【0094】
第2のサービングセルのサブフレームnでSRS送信がトリガリングされる。第1のサービングセルのサブフレームn+1でULチャネルの送信と第2のサービングセルのサブフレームnでSRS送信が重複する。前記第1のサービングセルの前記ULチャネルは、SRS、PUCCH、PUSCH及びPRACHのうち少なくともいずれか一つを含むことができる。
【0095】
図9の例は、重複した部分で全体送信パワーが最大送信パワーを超過しない場合、無線機器は、第2のサービングセルでSRS送信を実行することを示す。
【0096】
図10の例は、重複した部分で全体送信パワーが最大送信パワーを超過する場合、無線機器は、第2のサービングセルでSRS送信をドロップすることを示す。
【0097】
第2のサービングセルのPUSCHは、SRS送信がドロップされるかどうかに関係なく、該当SRSシンボルでは送信されない。
【0098】
基地局は、SRSサブフレームのSRSシンボルでは常にPUSCHが送信されないことを知ることができるため、基地局と無線機器との間のPUSCHデコーディング動作のエラーを減らすことができる。
【0099】
図11は、本発明の一実施例に係るUL送信を示す流れ図である。
【0100】
ステップS810において、無線機器に複数のTAグループが設定される。各TAグループ毎に独立的にTAC(timing advance command)が与えられ、独立的にTACが適用される。TAグループに属するサービングセルには同じTACが適用される。TAグループのための設定は、RRCメッセージ、MACメッセージ等を介して基地局から送信されることができる。
【0101】
ステップS820において、無線機器は、基地局から第1のサービングセルのためのSRS設定を受信する。SRS設定は、RRCメッセージ、MACメッセージ等を介して基地局から送信されることができる。SRS設定は、周期的SRS送信のための設定または非周期的SRS送信のための設定を含むことができる。周期的SRS送信設定は、SRS周期及び/またはSRSオフセットを含むことができる。
【0102】
ステップS830において、無線機器は、SRS設定に基づいてSRS送信のためのSRSサブフレームを決定する。このとき、第1のサービングセルのSRSサブフレームにはSRSだけでなく、PUSCH送信もトリガリングされることができる。
【0103】
ステップS840において、第1のサービングセルのSRS送信が第2のサービングセルのUL送信と重複するかどうかを判断する。重複すると、第1のサービングセルでSRS送信可否に関係なく、SRSシンボルを除いた残りのOFDMシンボルで第1のサービングセルのPUSCHを送信する。
図8乃至
図10の実施例で記述したように、第1のサービングセルのPUSCHは、レートマッチングまたは穿孔を介して残りのOFDMシンボルで送信されることができる。
【0104】
重複した部分(overlapped portion)で無線機器のUL送信パワーが最大送信パワーを超過するかどうかによって、前記SRSシンボルでSRSが送信されるかどうかが決定されることができる。前記重複した部分は、SRSシンボルの一部または全部を含むことができる。無線機器のUL送信パワーが最大送信パワーを超過する場合、SRS送信をドロップすることができる。無線機器のUL送信パワーが最大送信パワーを超過しない場合、SRS送信を実行することができる。
【0105】
図12は、本発明の実施例が具現される無線通信システムを示すブロック図である。
【0106】
基地局50は、プロセッサ(processor)51、メモリ(memory)52及びRF部(RF(radio frequency)unit)53を含む。メモリ52は、プロセッサ51と連結され、プロセッサ51を駆動するための多様な情報を格納する。RF部53は、プロセッサ51と連結され、無線信号を送信及び/または受信する。プロセッサ51は、提案された機能、過程及び/または方法を具現する。前述した実施例において、サービングセル及び/またはTAグループは、基地局により制御/管理されることができ、一つまたはそれ以上のセルの動作は、プロセッサ51により具現されることができる。
【0107】
無線機器60は、プロセッサ61、メモリ62及びRF部63を含む。メモリ62は、プロセッサ61と連結され、プロセッサ61を駆動するための多様な情報を格納する。RF部63は、プロセッサ61と連結され、無線信号を送信及び/または受信する。プロセッサ61は、提案された機能、過程及び/または方法を具現する。前述した
図8乃至
図11の実施例において、無線機器の動作は、プロセッサ61により具現されることができる。
【0108】
プロセッサは、ASIC(application−specific integrated circuit)、他のチップセット、論理回路及び/またはデータ処理装置を含むことができる。メモリは、ROM(read−only memory)、RAM(random access memory)、フラッシュメモリ、メモリカード、格納媒体及び/または他の格納装置を含むことができる。RF部は、無線信号を処理するためのベースバンド回路を含むことができる。実施例がソフトウェアで具現される時、前述した技法は、前述した機能を遂行するモジュール(過程、機能など)で具現されることができる。モジュールは、メモリに格納され、プロセッサにより実行されることができる。メモリは、プロセッサの内部または外部にあり、よく知られた多様な手段でプロセッサと連結されることができる。
【0109】
前述した例示的なシステムにおいて、方法は、一連のステップまたはブロックで流れ図に基づいて説明されているが、本発明は、ステップの順序に限定されるものではなく、あるステップは、前述と異なるステップと、異なる順序にまたは同時に発生することができる。また、当業者であれば、流れ図に示すステップが排他的でなく、他のステップが含まれ、または流れ図の一つまたはそれ以上のステップが本発明の範囲に影響を及ぼさずに削除可能であることを理解することができる。