(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6244511
(24)【登録日】2017年11月17日
(45)【発行日】2017年12月6日
(54)【発明の名称】折り畳み式テーブル
(51)【国際特許分類】
A47B 3/083 20060101AFI20171127BHJP
A47B 3/00 20060101ALI20171127BHJP
【FI】
A47B3/083 Z
A47B3/00 Z
A47B3/00 A
【請求項の数】6
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-58427(P2017-58427)
(22)【出願日】2017年3月24日
【審査請求日】2017年3月24日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】317004357
【氏名又は名称】真鍋 緑
(74)【代理人】
【識別番号】100142217
【弁理士】
【氏名又は名称】小笠原 宜紀
(74)【法定代理人】
【識別番号】317004335
【氏名又は名称】真鍋 興徳
(74)【法定代理人】
【識別番号】317004346
【氏名又は名称】真鍋 留美
(72)【発明者】
【氏名】真鍋 緑
【審査官】
大谷 純
(56)【参考文献】
【文献】
特開2015−53992(JP,A)
【文献】
特開2016−87122(JP,A)
【文献】
登録実用新案第3155454(JP,U)
【文献】
米国特許第6314892(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 3/00−3/087
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
矩形の板材よりなる天板部と、該天板部の対向する一組の辺のそれぞれに取り付けられた第一蝶番及び第二蝶番と、前記天板部の一辺に前記第一蝶番によって回動可能に接続された矩形の板材よりなる土台部と、前記天板部の前記土台部が接続された辺と対向する辺に前記第二蝶番によって回動可能に接続された矩形の板材よりなる脚部とを備える机要素と、
前記机要素同士を回動可能に接続するための部材である第三蝶番と、
をそれぞれ複数備え、
前記第三蝶番は、前記土台部の前記第一蝶番が取り付けられている辺に直交する辺に取り付けられ、
前記机要素同士は、前記天板部同士、前記土台部同士及び前記脚部同士がそれぞれ一直線上に並ぶよう配された状態で、前記第三蝶番によって、回動可能に接続されている折り畳み式テーブル。
【請求項2】
請求項1に記載の折り畳み式テーブルであって、さらに、
両端にネジをきった棒状の部材である両端ネジと、
該両端ネジのネジ部に螺合するナットと、
を備え、
前記土台部は、全て、前記両端ネジを挿入するための貫通孔である第一挿入孔を有することを特徴とする折り畳み式テーブル。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の折り畳み式テーブルであって、さらに、
柱状部材であって、その側面部は、互いに直交し隣接する2平面を有し、前記平面のそれぞれに凸状形状を有する土台補助材を備え、
前記土台部は、所定の厚みを有し、前記第三蝶番が取り付けられた辺及び前記第三蝶番が取り付けられた辺に平行な辺のそれぞれに対応する断面に、前記土台補助材の凸状形状に嵌合される凹状形状を有することを特徴とする折り畳み式テーブル。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一に記載の折り畳み式テーブルであって、
前記天板部は、全て、合同な正方形の板材からなる第一天板部である折り畳み式テーブル。
【請求項5】
請求項1〜3のいずれか一に記載の折り畳み式テーブルであって、
前記天板部、土台部及び脚部を構成する板材は、全て、所定の厚みを有し、
前記天板部は、全て、第一蝶番又は第二蝶番が取り付けられている辺である横辺の長さが等しく、
前記天板部のうち少なくとも一つは、第一蝶番又は第二蝶番が取り付けられていない辺である縦辺の長さが、前記横片の長さより、前記脚部を構成する板材の厚み1枚分短い第二天板部であり、
前記第二天板部以外の前記天板部のうち少なくとも一つは、前記縦辺の長さが前記横片の長さより、前記脚部を構成する板材の厚み1枚分長い第三天板部であり、
前記第二天板部及び第三天板部以外の前記天板部は、全て、縦辺の長さが横辺の長さと等しい前記第一天板部である折り畳み式テーブル。
【請求項6】
請求項5に記載の折り畳み式テーブルであって、
前記第二天板部及び第三天板部に隣接する前記脚部は、前記両端ネジを挿入するための貫通孔である第二挿入孔を有することを特徴とする折り畳み式テーブル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、組み立て方によって、種々の形態に変形できる折り畳み式テーブルに関する。
【背景技術】
【0002】
収納時の収納性および使用時の快適性を両立させたテーブルとして、折り畳み式テーブルが知られている。一般に折り畳み式テーブルは、天板が複数の部分に分割され、各部分が蝶番を介して接続されることによって折り畳みを可能としている。例えば、特許文献1に開示された折り畳み式テーブルは、天板が4つの天板素子からなり、各天板素子には折り畳み可能な脚構造が備えられている。この構成により、脚を折り畳んだ状態で、天板を4つ折りにして収納することができる。また、特許文献2には、天板を2つ折りより多回数折り畳むことができる、円形天板の中央部に開口を備えた折り畳み式テーブルが開示されている。どちらの折り畳み式テーブルも、使用時の天板の面積をより大きく、収納時にはより小さくできるよう構成されている。このようなテーブルは、運搬性や携帯性に優れており、野外で用いるのに好適である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015−53992号公報
【特許文献2】特開2016−87122号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の折り畳み式テーブルは、折り畳む目的が、収納時に、使用時の状態よりコンパクトな状態にできることに限定され、使用時の状況の多様性は考慮されていなかった。このため、場所・人数・使用用途に対して臨機応変に対応することが困難であるという問題点があった。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、組み立て方によって、種々の形態に変形できる折り畳み式テーブルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の側面に係る折り畳み式テーブルは、矩形の板材よりなる天板部と、該天板部の対向する一組の辺のそれぞれに取り付けられた第一蝶番及び第二蝶番と、前記天板部の一辺に前記第一蝶番によって回動可能に接続された矩形の板材よりなる土台部と、前記天板部の前記土台部が接続された辺と対向する辺に前記第二蝶番によって回動可能に接続された矩形の板材よりなる脚部とを備える机要素と、前記机要素同士を回動可能に接続するための部材である第三蝶番と、をそれぞれ複数備え、前記第三蝶番は、前記土台部の前記第一蝶番が取り付けられている辺に直交する辺に取り付けられ、前記机要素同士は、前記天板部同士、前記土台部同士及び前記脚部同士がそれぞれ一直線上に並ぶよう配された状態で、前記第三蝶番によって、回動可能に接続されていることを特徴としている。前記構成により、各蝶番が取り付けられた辺における折り曲げ方を変えることで、テーブルの形状を多様に変化させることが可能となる。さらに、天板部・脚部・土台部が蝶番によって回動可能に接続されることによって、天板部・脚部・土台部を折り畳むだけで、容易に収納することが可能となる。
【0007】
また、本発明の第2の側面に係る折り畳み式テーブルは、さらに、両端にネジをきった棒状の部材である両端ネジと、該両端ネジのネジ部に螺合するナットと、を備え、前記土台部は、全て、前記両端ネジを挿入するための貫通孔である第一挿入孔を有することを特徴としている。前記構成により、土台部同士が重なり合うよう組み立てられた際に、土台部に設けられた第一挿入孔に両端ネジを挿入し、両端ネジの両端にナットを嵌め込み締めることで、土台部同士を固定することができる。
【0008】
さらにまた、本発明の第3の側面に係る折り畳み式テーブルは、さらに、柱状部材であって、その側面部は、互いに直交し隣接する2平面を有し、前記平面のそれぞれに凸状形状を有する土台補助材を備え、前記土台部は、所定の厚みを有し、前記第三蝶番が取り付けられた辺及び前記第三蝶番が取り付けられた辺に平行な辺のそれぞれに対応する断面に、前記土台補助材の凸状形状に嵌合される凹状形状を有することを特徴としている。前記構成により、両端の机要素同士を接続することができるとともに、土台部同士のなす角を90度で固定することができる。
【0009】
さらにまた、本発明の第4の側面に係る折り畳み式テーブルは、前記天板部は、全て、合同な正方形の板材からなる第一天板部であることを特徴としている。
【0010】
さらにまた、本発明の第5の側面に係る折り畳み式テーブルは、前記天板部、土台部及び脚部を構成する板材は、全て、所定の厚みを有し、前記天板部は、全て、第一蝶番又は第二蝶番が取り付けられている辺である横辺の長さが等しく、前記天板部のうち少なくとも一つは、第一蝶番又は第二蝶番が取り付けられていない辺である縦辺の長さが、前記横片の長さより、前記脚部を構成する板材の厚み1枚分短い第二天板部であり、前記第二天板部以外の前記天板部のうち少なくとも一つは、前記縦辺の長さが前記横片の長さより、前記脚部を構成する板材の厚み1枚分長い第三天板部であり、前記第二天板部及び第三天板部以外の前記天板部は、全て、縦辺の長さが横辺の長さと等しい前記第一天板部であることを特徴としている。前記構成により、机要素が4つ組み合わされた折り畳み式テーブルの場合、上面視において、4つの机要素の土台部がそれぞれ正方形の一辺を担うよう組み立てられた際に、第二天板部を有する机要素の板材を裏返し、4つの土台部からなる正方形の隙間を埋めるように挿入することで、テーブルをT字型に組み立てることができる。また、同様の際に、第三天板部を有する机要素と対向する位置の机要素の板材を裏返し、4つの土台部からなる正方形の隙間に天板部と脚部を収納した上で、第三天板部を有する机要素の板材を、裏返すことによって4つの土台部からなる正方形の隙間の上に被せることで、天板部3つ分の長方形のテーブルを組み立てることができる。
【0011】
さらにまた、本発明の第6の側面に係る折り畳み式テーブルは、前記第二天板部及び第三天板部に隣接する前記脚部は、前記両端ネジを挿入するための貫通孔である第二挿入孔を有することを特徴としている。前記構成により、土台部と脚部とが重なり合うよう組み立てられた際に、土台部に設けられた第一挿入孔と脚部に設けられた第二挿入孔とを一度に貫くように両端ネジを挿入し、両端ネジの両端にナットを嵌め込み締めることで、土台部と脚部とを固定することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、組み立て方によって、種々の形態に変形できる折り畳み式テーブルを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明を適用した第一実施例に係る折り畳み式テーブルを平らに広げた状態を示す構成図である。
【
図2】本発明を適用した折り畳み式テーブルの付属部品を示す図である。
【
図3】本発明を適用した折り畳み式テーブルの土台補助材の使用方法の説明図である。
図3Aは、土台部同士を直角に組み立てた際に、土台部の断面に土台補助材が取り付けられた様子を表す図であり、
図3Bは、土台部同士が重なるように組み立てた際に、土台部の断面に土台補助材が取り付けられた様子を表す図である。
【
図4】本発明を適用した第一実施例に係る折り畳み式テーブルを正方形型に組み立てた状態を示す図である。
【
図5】本発明を適用した第一実施例に係る折り畳み式テーブルを十字型に組み立てた状態を示す図である。
【
図6】本発明を適用した第一実施例に係る折り畳み式テーブルをT字型に組み立てた状態を示す図である。
【
図7】本発明を適用した第一実施例に係る折り畳み式テーブルを長方形型に組み立てた状態を示す図である。
【
図8】本発明を適用した第一実施例に係る折り畳み式テーブルの収納時の状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(第一実施例)
【0015】
本発明を適用した第一実施例に係る折り畳み式テーブル1を平らに広げた状態を示す構成図を
図1に示す。
(折り畳み式テーブル1の構成)
【0016】
折り畳み式テーブル1は、
図1に示すように、例えば4つの机要素11が、3つの第三蝶番53によって回動可能に接続されてできたテーブルである。机要素11は、天板部2、土台部3及び脚部4とそれらを接続させる蝶番から構成される。天板部2の一辺と、土台部3の一辺とは第一蝶番51によって接続され、天板部2の土台部3が接続された辺と対向する辺と、脚部4の一辺とは第二蝶番52によって接続されている。
【0017】
天板部2、土台部3及び脚部4は、矩形の板材からなり、プラスチック、木材などで製造可能である。また、板材の厚みは蝶番を取り付けるのに適した厚みであればよい。
(折り畳み式テーブル1の付属部品)
【0018】
折り畳み式テーブル1の付属部品を、
図2に示す。
図2Aは両端ネジ61を、
図2Bは両端ネジ61のネジ部に螺合するナット62を、
図2Cは土台補助材7を示している。
【0019】
両端ネジ61は、
図2Aに示すように、両端にネジをきった丸棒の部材から成り、両端のネジをきった部分を除いた長さは、およそ土台部3の厚み2枚分である。両端ネジ61は、プラスチック、金属、木材などで製造可能である。
【0020】
ナット62は、
図2Bに示すように、工具を使用せず手で締めたり緩めたりできるナット(蝶ナット)であり、プラスチック、金属などで製造可能である。
【0021】
土台補助材7は、
図2Cに示すように、土台部3の厚み2枚分を長さとし、一辺の長さが土台部3の厚み1枚分である正方形を底面とする柱状部材であって、隣接する2つの側面のそれぞれには、板状の凸状形状が2個、長手方向に一列に並ぶよう設けられている。土台補助材7は、プラスチック、木材などで製造可能である。
(天板部2)
【0022】
天板部2において、第一蝶番51又は第二蝶番52が取り付けられた辺を横辺、横辺と直交する辺を縦辺とすると、4つの天板部2の横辺の長さは全て等しく、4つのうち2つの天板部2は、横辺と縦辺の長さが等しい正方形の板材からなる第一天板部21である。また、残りの2つの天板部2のうち一方は、縦辺の長さが横辺の長さより脚部4を構成する板材の厚み1枚分短い第二天板部22であり、もう一方は縦辺の長さが横辺の長さより脚部4を構成する板材の厚み1枚分長い第三天板部23である。さらに、第一天板部21同士は、間に別種の天板部2を1つ挟むように配されており、例えば一方の端より、第一天板部21、第二天板部22、第一天板部21、第三天板部23の順で配されている。
(土台部3)
【0023】
土台部3は、中央に、両端ネジ61を挿入するための貫通孔である第一挿入孔31を有する。また、土台部3において、第三蝶番53が取り付けられた辺の向きを縦方向とすると、全ての土台部3の縦辺に対応する断面には、板材の厚み方向の中心部に、土台補助材7の凸状形状を縦向き(
図3A、
図5〜7に示される向き)に嵌合できる幅及び深さを有し、断面の上端から伸びる縦に長い溝と、この溝に直交する、土台補助材7の凸状形状を横向き(
図3B、
図4に示される向き)に嵌合できる幅、深さ及び長さを有する短い溝からなる凹状形状が設けられている。
(脚部4)
【0024】
第二天板部22及び第三天板部23に隣接する脚部4は、中央に、両端ネジ61を挿入するための貫通孔である第二挿入孔41を有する。
(蝶番)
【0025】
第一蝶番51、第二蝶番52および第三蝶番53は、接続する部材同士のなす角を0度から360度まで変形させることができる屏風蝶番であることが望ましい。
(折り畳み式テーブル1の使用方法)
【0026】
本発明を適用した第一実施例に係る折り畳み式テーブル1の使用方法例として、主要な5つを以下に説明する。
(1.正方形型)
【0027】
天板部2と土台部3とのなす角、及び、天板部2と脚部4とのなす角がそれぞれ90度になるよう、蝶番を支点に板材の角度を調整した後、
図4に示すように、土台部3同士をそれぞれ重ねあわせるように組み立てることで、正方形型のテーブルにすることができる。さらに、凹状形状を有する土台部3の板材に凸状形状を有する土台補助材7を嵌めこみ、第一挿入孔31に両端ネジ61を挿入し、ナット62で両端を留めることで正方形型のテーブルに固定することができる。
(2.十字型)
【0028】
天板部2と土台部3とのなす角、及び、天板部2と脚部4とのなす角がそれぞれ90度になるよう、蝶番を支点に板材の角度を調整した後、
図5に示すように、上面視において、4つの土台部3がそれぞれ正方形の一辺を担うよう組み立てることで、十字型のテーブルにすることができる。さらに、凹状形状を有する土台部3の板材に凸状形状を有する土台補助材7を嵌めこむことで、テーブルの形状を十字型に固定することができる。
(3.T字型)
【0029】
図5に示すような十字型のテーブルにした後、
図6に示すように、4つの土台部3によって形成される隙間に、第二天板部22と第二天板部22に隣接する脚部4とを、第二天板部22と土台部3とのなす角、及び、第二天板部22と脚部4とのなす角がそれぞれ270度となるよう折り込むことで、T字型のテーブルにすることができる。さらに、折り畳んだ脚部4の第二挿入孔41と第一挿入孔31に両端ネジ61を挿入し、ナット62で両端を留めることでT字型のテーブルに固定することができる。
(4.長方形型)
【0030】
図5に示すような十字型のテーブルにした後、
図7に示すように、4つの土台部3によって形成される隙間に、第二天板部22と第二天板部22に隣接する脚部4とを折り畳んで収納し、その上から、第三天板部23と第三天板部23に隣接する脚部4とを、第三天板部23と土台部3とのなす角、及び、第三天板部23と脚部4とのなす角が270度となるよう折り被せることで、長方形型のテーブルにすることができる。さらに、脚部4の第二挿入孔41と第一挿入孔31に両端ネジ61を挿入し、ナット62で両端を留めることで長方形型のテーブルに固定することができる。
(5.収納時)
【0031】
図1に示すように全ての天板部2、土台部3及び脚部4を平らに広げたあと、
図8に示すように、天板部2と脚部4とのなす角が0度となるよう折り畳み、3つある第三蝶番53のうち中央に位置する第三蝶番53を支点として、折り畳み式テーブルを半分に折り畳むことで収納することができる。例えば、第一天板部21、土台部3、脚部4の板材の寸法を全て縦45cm、横45cm、厚み2cmとしたとき、正方形型テーブルとして使用時の体積が約400000cm
3となるのに対し、収納時の体積が約65000cm
3となり、1/6程度に体積を減じることができる。このように、テーブルの型毎に体積を計算して収納時の体積と比較すると、テーブルの体積は、収納時の形態に折り畳むことによって、テーブルとして使用時の体積に比べて、1/7〜1/4程度に減少させられることがわかる。
【0032】
なお、折り畳み式テーブル1において、各蝶番が接続する部材同士のなす角は、0度から360度の間で任意の角度とすることができるため、使用方法は上記方法に限定されず、使用状況に合わせて多様な形に組み立てることが可能である。
(第二実施例)
【0033】
第一実施例では、折り畳み式テーブル1を、第一天板部21、第二天板部22及び第三天板部23の3種類の天板部2を組み合わせた構成としたが、第二実施例では、折り畳み式テーブルの天板部2を全て第一天板部21とする。
【0034】
この構成では、天板部の大きさが隙間に適合していないため、T字型や長方形型に組むことはできないが、正方形型や十字型については第一実施例と同様に組み立てることが可能であり、さらに、全ての天板部2が合同な正方形であるため、テーブル全体に統一感がもたらされる。また、収納時も、第一実施例と同様に折り畳むことが可能である。さらに、使用状況に合わせて多様な形に組み立てることが可能であることについても、第一実施例と同様である。
【0035】
なお、本発明は前述した実施の形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明に係る折り畳み式テーブルは、場所・人数・使用用途に対して臨機応変に対応しなければならない野外において好適に使用できる。
【符号の説明】
【0037】
1 折り畳み式テーブル
11 机要素
2 天板部
21 第一天板部
22 第二天板部
23 第三天板部
3 土台部
31 第一挿入孔
4 脚部
41 第二挿入孔
51 第一蝶番
52 第二蝶番
53 第三蝶番
61 両端ネジ
62 ナット
7 土台補助材
【要約】
【課題】組み立て方によって、種々の形態に変形できる折り畳み式テーブルを提供する。
【解決手段】矩形の板材よりなる天板部2と、天板部2の対向する一組の辺のそれぞれに取り付けられた第一蝶番51及び第二蝶番53と、天板部2の一辺に第一蝶番51によって回動可能に接続された矩形の板材よりなる土台部3と、天板部2の土台部3が接続された辺と対向する辺に第二蝶番52によって回動可能に接続された矩形の板材よりなる脚部4とを備える机要素11と、机要素11同士を回動可能に接続するための部材である第三蝶番53と、をそれぞれ複数備え、第三蝶番53は、土台部3の第一蝶番51が取り付けられている辺に直交する辺に取り付けられ、机要素11同士は、天板部2同士、土台部3同士及び脚部4同士がそれぞれ一直線上に並ぶよう配された状態で、第三蝶番53によって、回動可能に接続されるよう構成する。
【選択図】
図1