特許第6244610号(P6244610)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6244610
(24)【登録日】2017年11月24日
(45)【発行日】2017年12月13日
(54)【発明の名称】ナビゲーションシステム
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/26 20060101AFI20171204BHJP
   G09B 29/10 20060101ALI20171204BHJP
   G01C 21/30 20060101ALN20171204BHJP
   G08G 1/16 20060101ALN20171204BHJP
【FI】
   G01C21/26 B
   G09B29/10 A
   !G01C21/30
   !G08G1/16 C
【請求項の数】5
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2016-87797(P2016-87797)
(22)【出願日】2016年4月26日
(62)【分割の表示】特願2012-29072(P2012-29072)の分割
【原出願日】2012年2月14日
(65)【公開番号】特開2016-145839(P2016-145839A)
(43)【公開日】2016年8月12日
【審査請求日】2016年4月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【弁理士】
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100126664
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 慎吾
(74)【代理人】
【識別番号】100154852
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 太一
(74)【代理人】
【識別番号】100194087
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 伸一
(72)【発明者】
【氏名】外谷 文人
【審査官】 平野 貴也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−310691(JP,A)
【文献】 特開2011−191810(JP,A)
【文献】 特開2011−044109(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/00 − 21/36、
23/00 − 25/00
G08G 1/00 − 99/00
G09B 23/00 − 29/14
B60R 21/00 − 21/13、
21/34 − 21/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
道路地図を含む地図情報を記憶する記憶装置と、車両の現在位置を検出する位置検出手段と、前記位置検出手段が検出した前記現在位置及び前記記憶装置が記憶する前記地図情報に基づいてマップマッチング処理を実行し、所定の時間間隔で前記車両の自車両位置を道路上に繰り返し特定するマップマッチング処理手段と、を備えたナビゲーションシステムであって、
今回特定された前記車両が含まれる道路と前回特定された前記自車両位置が含まれる道路の接続性と各自車両位置間の距離の連続性とから時間的な連続性を評価し、前記時間的な連続性が今回特定された前記自車両位置に関して不連続であるときに前記車両逆走状態であると判定するよう構成されている、
ナビゲーションシステム。
【請求項2】
道路地図を含む地図情報を記憶する記憶装置と、車両の現在位置を検出する位置検出手段と、前記位置検出手段が検出した前記現在位置及び前記記憶装置が記憶する前記地図情報に基づいてマップマッチング処理を実行し、所定の時間間隔で前記車両の自車両位置を道路上に繰り返し特定するマップマッチング処理手段と、を備えたナビゲーションシステムであって、
今回特定された前記車両位置が含まれる道路と前回特定された前記自車両位置が含まれる道路の接続性と道路種別の一貫性とから時間的な連続性を評価し、前記時間的な連続性が今回特定された前記自車両位置に関して不連続であるときに前記車両逆走状態であると判定するよう構成されている、
ナビゲーションシステム。
【請求項3】
前記地図情報は、各道路の接続状態を示すリンク情報を含み、
前回特定された前記車両置を含む道路のリンクと今回特定された前記車両置を含む道路のリンクとの連続性を、前記時間的な連続性として評価し、当該2つのリンクが一致しない場合又は接続されていない場合に、前記車両が前記逆走状態にあると判定し、
且つ、
繰り返し特定される各自車両位置間の距離の連続性を、前記時間的な連続性として評価し、前回特定された前記自車両置と今回特定された前記車両置との距離が所定値以上である場合に、前記車両が前記逆走状態にあると判定する、
請求項1又は2に記載のナビゲーションシステム。
【請求項4】
繰り返し特定される各自車両位置間の距離の連続性を、前記時間的な連続性として評価し、前回特定された前記車両置と今回特定された前記車両置との距離が所定値以上である場合に、前記車両が前記逆走状態にあると判定し、
且つ、
前記地図情報は、各道路についての道路種別を含む道路属性に関する情報を含み、
前回特定された前記車両置を含む道路の道路属性と今回特定された前記車両置を含む道路の道路属性との連続性を、前記時間的な連続性として評価し、当該2つの道路属性が異なることを条件として、前記車両が前記逆走状態にあると判定する、
請求項1又は2に記載のナビゲーションシステム。
【請求項5】
前記地図情報は、さらに、各道路の接続状態を示すリンク情報を含み、
前記条件が満たされ、かつ、前回特定された前記車両置を含む道路のリンク及び今回特定された前記車両置を含む道路のリンクの上に道路属性の変更点が存在しない場合、または、前記条件が満たされ、かつ、当該2つのリンクに接続されたリンク群の上に道路属性の変更点が存在しない場合に、前記車両が前記逆走状態にあると判定する、
請求項4記載のナビゲーションシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の走行時に当該車両の現在位置を表示したり目的地への経路案内を行うナビゲーションシステムに関し、特に、進行方向が定められた道路を車両が逆走していることを検知して警告等を行う逆走警告機能を備えたナビゲーションシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自車両の逆走を検出して警告するナビゲーションシステムとして、自動車専用道路に関し一方通行道路等の逆走禁止道路に関する情報(逆走禁止道路情報)をもった逆走検出専用のデータベースを搭載し、自車両の走行方向が逆走禁止道路情報が示す走行可能方向と一致しない場合に、音声と画面表示により運転者へ警告を発する車載用ナビゲーションシステムが知られている(特許文献1参照)。しかしながら、上記従来のカーナビゲーションシステムでは、専用のデータベースを準備する必要があり、このような特殊なデータベースを全国・全世界規模で整備することには非常な困難を伴う。
【0003】
ところで、車載ナビゲーションシステムは、一般に、自車両位置の特定に際し、GPS電波を受信したり各種センサからの信号を処理して現在位置の緯度・経度の検出を行うだけでなく、検出された緯度・経度の誤差を解消するため、マップマッチングという方法を用いて自車両の現在位置を特定する。すなわち、地図情報として、各道路の属性(道路種別や走行可能方向など)を含む情報を記憶装置に記憶しておき、自車両が道路交通法等に従い車両走行可能領域、例えば道路上を、当該道路の走行可能方向に沿って走行していることを前提として、上記検出した自車両の緯度・経度を地図上にマップし、当該マップした位置が道路上でない場合や、自車両の走行方向が当該道路における走行可能方向と一致しない場合には、マップ位置に最も近く、かつ、走行可能方向と自車両の走行方向とが一致する他の道路上の位置を探索し、当該探索した位置を自車両の位置として特定するのである。
【0004】
図10は、上述したマップマッチングによる位置特定動作の概要を示した図であり、道路42上を自車両が実線43に沿って走行しているようすを示している。このとき、自車両に搭載されたナビゲーションシステムは、GPS電波の受信情報や自車両に備える各種センサからの情報に基づいて、定期的に自車両位置を検出し、測位結果52a〜jを得る。しかしながら、一般に測位結果には誤差が含まれており、例えば測位結果52cのように自車両が存在する道路から離れた位置を示す場合がある。
【0005】
このため、ナビゲーションシステムは、自身が備える地図情報に基づいてマップマッチングを行い、走行可能領域である道路42上の、測位結果52cに最も近い位置62c(例えば最も近い道路の道幅中央部)を自車両の位置として特定するのである。その結果、自車両の位置特定の結果が、62a〜jに示すように道路42上の点として、ナビゲーションシステムの表示装置上に表示されることとなる。なお、本例では、自車両の進行方向と道路42の走行可能方向とが一致しているものとしているが、測位結果に最も近い道路の走行可能方向が自車両の走行方向と一致しない場合には、ナビゲーションシステムは、上述したように、走行方向と走行可能方向とが一致する他の道路を探索して、自車両位置を特定することとなる。
【0006】
このマップマッチング機能の一部を割き、地図情報に含まれる各道路の走行可能方向についての情報を用いて逆走検出を行うことで、上述のような逆走検出専用のデータベースを不要とした逆走検出方法方法も知られている(特許文献2参照)。すなわち、GPS信号等に基づく自車両位置についての緯度・経度の検出誤差を解消するため、当該検出した緯度・経度が表す位置と地図上の走行可能領域とのマッチングのみにより自車両位置を特定し、当該特定された位置における走行可能方向と自車両の走行方向との一致不一致を判定して自車両の逆走を検知するのである。
【0007】
しかしながら、特許文献2に示された従来の逆走検出方法では、マップマッチング機能の一部のみ、すなわち、GPS等により基づき検出された位置と当該位置から最も近い道路とのマッチングのみから自車両位置を特定し、マッチング機能の他の一部、すなわち、車両の走行方向と走行可能方向とが一致する道路の探索を行わないため、位置の検出に関しては、GPS信号等に基づく緯度・経度の検出誤差を十分に補正できない場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2007−139531号公報
【特許文献2】特開2010−210435号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記従来の問題に鑑みなされたものであって、その目的は、ナビゲーションシステムにおいて、逆走検知用の特殊なデータベースを用いることなく、かつ、車両位置特定の精度を損なうことなく、車両の逆走を適切に検知することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、道路地図を含む地図情報を記憶する記憶装置と、車両の現在位置を検出する位置検出手段と、前記位置検出手段が検出した前記現在位置及び前記記憶装置が記憶する前記地図情報に基づいてマップマッチング処理を実行し、前記車両の位置を道路上に繰り返し特定するマップマッチング処理手段とを備えたナビゲーションシステムであって、前記繰り返し特定された前記車両の位置に関する時間的な連続性を評価し、当該評価の結果に基づいて前記車両が前記道路の走行可能方向に対し逆走状態であるか否かを判定するよう構成されている、ナビゲーションシステムである。
本発明の他の態様は、前記地図情報が、さらに、各道路の接続状態を示すリンク情報を含み、前記時間的な連続性は、前回特定された前記車両の位置を含む道路のリンクと今回特定された前記車両の位置を含む道路のリンクとの連続性であって、当該2つのリンクが一致しない場合又は接続されていない場合に、前記車両が前記逆走状態にあると判定する、ナビゲーションシステムである。
本発明の他の態様は、前記時間的な連続性が、繰り返し特定される前記車両位置間の距離の連続性であって、前回特定された前記車両の位置と今回特定された前記車両の位置との距離が所定値以上である場合に、前記車両が前記逆走状態にあると判定する、ナビゲーションシステムである。
本発明の他の態様は、前記地図情報が、各道路についての道路種別を含む道路属性に関する情報を含み、前記時間的な連続性は、前回特定された前記車両の位置を含む道路の道路属性と今回特定された前記車両の位置を含む道路の道路属性との連続性であって、当該2つの道路属性が異なることを条件として、前記車両が前記逆走状態にあると判定する、ナビゲーションシステムである。
本発明の他の態様は、前記地図情報が、各道路についての道路種別を含む道路属性に関する情報と各道路の接続状態を示すリンク情報とを含み、前回特定された前記車両の位置を含む道路の道路属性と今回特定された前記車両の位置を含む道路の道路属性とが異なり、かつ、前回特定された前記車両の位置を含む道路のリンク及び今回特定された前記車両の位置を含む道路のリンクの上に道路属性の変更点が存在する場合、または、前回特定された前記車両の位置を含む道路の道路属性と今回特定された前記車両の位置を含む道路の道路属性とが異なり、かつ、前回特定された前記車両の位置を含む道路のリンクと今回特定された前記車両の位置を含む道路のリンクとに接続されたリンク群の上に道路属性の変更点が存在しない場合に、前記車両が前記逆走状態にあると判定する、ナビゲーションシステムである。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ナビゲーションシステムにおいて、逆走検知用の特殊なデータベースを用いることなく、かつ、車両位置特定の精度を損なうことなく、自車両の逆走を適切に検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施形態に係るナビゲーションシステムの構成を示すブロック図である。
図2】本ナビゲーションシステムが備える地図情報記憶部が記憶するリンク情報についての説明図である。
図3】本ナビゲーションシステムにおける逆走判定の動作についての説明図である。
図4】本ナビゲーションシステムの表示装置に表示される逆走警告メッセージの一例を示す図である。
図5】本ナビゲーションシステムの動作手順を示すフロー図である。
図6】本ナビゲーションシステムの、第1の変形例の動作手順を示すフロー図である。
図7】本ナビゲーションシステムの、第2の変形例の動作手順を示すフロー図である。
図8】本ナビゲーションシステムの、第3の変形例の動作手順を示すフロー図である。
図9】本ナビゲーションシステムの、第4の変形例の動作手順を示すフロー図である。
図10】マップマッチングの動作についての説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るナビゲーションシステム1の構成を示すブロック図である。
本ナビゲーションシステム1は、位置情報検出部10と、処理装置20と、地図情報記憶部12と、液晶表示装置等により構成される表示装置14と、例えば表示装置14の画面上に設けられたタッチパネルにより構成される入力装置16と、スピーカ等により構成される警報装置18と、を備えている。
【0014】
位置情報検出部10は、水平面内における自車両の向きや鉛直方向に対する自車両の傾斜角度(たとえば、鉛直方向に対する車両の前後方向軸の傾斜角度や、車両重心を通る上下方向軸周りの回転角であるヨー角等)あるいは当該傾斜角度の変化量(例えば、ヨーレート等)を検出するジャイロセンサ102と、自車両の速度及び加速度をそれぞれ検出する速度センサ104及び加速度センサ106と、人工衛星を利用して車両の位置を測定するためのGPS(Global Positioning System)信号を受信するGPS受信機108と、高速道路進入時に料金所を特定するための情報等を当該料金所に供えられたETC(Electronic Toll Collection)システム装置から受信するETC車載器110と、VICS(登録商標)(Vehicle Information and Communication System)等のビーコンから位置情報や道路情報等を受信するビーコン受信機112と、を有している。
【0015】
地図情報記憶部12は、地図情報を記憶した記憶装置で構成される。当該地図情報には、地形図データと、各道路の位置を示す道路地図データと、道路間の接続を示すリンク情報や各道路の属性を示す道路属性情報等で構成される道路データと、表示装置14の表示画面上に道路や建物等を表示するためのポリゴンデータなどの描画用データと、を含んでいる。
【0016】
ここで、上記リンク情報には、通常、ノード(交差点等の節目となる座標点)と、各ノード間を結ぶ線であるリンク(走行路の最小単位)と、各リンクの距離についての情報と、が含まれる。また、道路属性情報には、各道路の種別(国道、県道、有料道路等の区別)、形状、走行可能方向、勾配、曲率、幅員に関する情報などが含まれる。なお、地図情報記憶部12は、ハードディスクドライブや、CD、DVD等の記憶媒体が挿入された当該記憶媒体に対応するデータ読み取り装置など、コンピュータによりデータ読み取りが可能な任意の記憶装置により構成することができる。
【0017】
処理装置20は、CPU(Central Processing Unit)、プログラムが書き込まれたROM(Read Only Memory)、データの一時記憶のためのRAM(Random Access Memory)等を有するコンピュータであり、例えば電子制御装置(ECU)により構成される。
【0018】
この処理装置20は、INS(Inertial Navigation System、慣性航法システム)測位手段202と、GPS測位手段204と、位置検出手段206と、マップマッチング処理手段208と、逆走判定手段210と、表示制御手段212と、警告指示手段214と、を備えている。なお、上記各手段は、コンピュータである処理装置20がプログラムを実行することにより実現される当該処理装置20の機能実現手段である。また、コンピュータ・プログラムは、コンピュータ読み取り可能な任意の記憶媒体に記憶させておくことができる。
【0019】
INS測位手段202は、慣性航法の原理に基づき、ジャイロセンサ102からの車両進行方向の情報や、速度センサ104及び加速度センサ106からの車両の速度及び加速度の情報から、進行方向毎に走行距離を算出し、これらをベクトル加算することにより起点からの相対位置を検出して、自車両の位置を表わすINS(Inertial Navigation System、慣性航法システム)測位情報を出力する。なお、上記起点は、例えば、下記のGPS測位手段204から取得することができる。
【0020】
GPS測位手段204は、GPS受信機108が受信したGPS信号に基づいて、自車両位置の緯度及び経度を表わすGPS測位情報を出力する。
【0021】
位置検出手段206は、INS測位手段202及びGPS測位手段204が出力するINS測位情報及びGPS測位情報から現在の自車両位置(緯度及び経度)を検出する。また、ETC車載器110からの料金所通過情報やビーコン受信機112からの位置情報等が得られるときは、これらの情報に基づき、上記検出した自車両位置を補正する。検出された(あるいは上記補正された)自車両位置は、マップマッチング処理手段208に出力される。
【0022】
なお、上記検出した自車両位置の補正は、例えば、自車両の走行開始位置から目標位置までの経路情報に基づき、自車両が当該経路を走行するとの仮定に基づいて行うものとしてもよい。このような、走行開始位置から目標位置までの経路情報は、例えば、乗員により入力装置16から目標位置が入力されたことに応じて、ナビゲーションシステムが通常備える経路探索機能(処理)を実行することにより与えられる。
【0023】
次に、マップマッチング処理手段208は、地図情報記憶部12からの地図情報と、ジャイロセンサ102からの走行方位情報とに基づき、位置検出手段206が検出した自車両位置についてマップマッチング処理を実行する。
【0024】
このマップマッチング処理では、位置検出手段206が検出した自車両位置に最も近く、かつ、上記走行方位情報が示す走行方位と走行可能方向とが一致する道路上の位置を、現在の自車両位置として特定する。また、マップマッチング処理手段208は、当該特定した自車両位置を、処理装置20内の不揮発メモリ(不図示)に走行履歴情報として記憶させると共に、逆走判定手段210と表示制御手段212とに出力する。なお、このマップマッチング処理による自車両位置の特定は、例えば所定の時間間隔で繰り返し実行されて、記憶され出力される。
【0025】
表示制御手段212は、マップマッチング処理手段208から出力された自車両位置に基づき、地図情報記憶部12から自車両位置周辺の地図情報を取得して、自車両位置とその周辺の地図とを表示装置14上に表示する。また、表示制御手段212は、後述する警告指示手段214からの指示に基づき、表示装置14に、逆走している可能性がある旨の警告メッセージを表示する。
【0026】
逆走判定手段210は、マップマッチング処理手段208が出力した現在の自車両位置と、上記走行履歴情報として記憶されている前回特定された自車両位置とに基づき、自車両位置の特定結果についての時間的な連続性を評価して、自車両が逆走しているか否かを判定する。この“時間的な連続性”には、例えば、繰り返し特定される自車両位置を含む道路間の関連性(道路間の接続性や属性の一貫性)、あるいは、連続して特定された自車両位置間の距離の連続性等が含まれる。
【0027】
本実施例においては、逆走判定手段210は、地図情報記憶部12が記憶する地図情報に含まれるリンク情報を参照して、今回特定された自車両位置を含む道路のリンクと、前回特定された自車両位置を含む道路のリンクを特定し、これら2つのリンク間に接続が存在しない場合に、自車両が逆走しているものと判定する。また、判定結果は、警告指示手段214に出力される。
【0028】
警告指示手段214は、逆走判定手段210により自車両が逆走しているとの判定が為されたときに、警報装置18により警報音等を発すると共に、表示制御手段212に対し、逆走している可能性がある旨の警告メッセージを表示するよう指示を与える。
【0029】
次に、図2及び図3を参照してナビゲーションシステム1の逆走判定動作の一例について説明する。図2は、地図情報記憶部12が記憶する地図情報に含まれたリンク情報についての説明図、図3は、ナビゲーションシステム1における逆走判定の動作についての説明図である。
【0030】
図2Aは、道路の一例であり、高速道路30と、高速道路30の本線に併設された一般道31とが示されている。また、高速道路30は、図示下方から高速道路30へ進入するための進入路を有する道路30aと、高速道路30から図示下方へ退出するための退出路を有する道路30bとにより構成されている。さらに、図2Aには、道路各部の走行可能方向が実線矢印により示されている。地図情報記憶部12が記憶する地図情報には、これら道路の地形図データや、当該道路を表示装置14の表示画面上に描画するためのポリゴンデータが含まれている。
【0031】
図2Bは、地図情報記憶部12が記憶する地図情報に含まれるリンク情報に基づき、図2Aに示す各道路についてのリンクを示した図である。図2Bにおいて、点線41は、図2Aにおける一般道31のリンクを示している。また、図2Bの実線40a及び40bは、それぞれ、図2Aにおける高速道路30を構成する道路30a及び30bを構成するリンク群を示している。ここで、実線40a及び40bの線上に示された黒丸はノードを表わし、各黒丸をつなぐ線が一つのリンクを表わしている。また、地図情報記憶部12が記憶する地図情報には、これら各リンクごとの走行可能方向が道路属性情報として記録されている。
【0032】
図3Aには、図2Aに示す高速道路30に進入する車両の走行経路の例(逆走の例)が、当該車両の一定時間毎の車両位置50a〜dにより示されている。また、図3Bには、図3Aに示す走行経路に対し、ナビゲーションシステム1により一定時間毎に特定される自車両位置60a〜dが示されている。
【0033】
図3Aに示す実線矢印は、図2Aと同様に道路30a、bにおける正しい走行方向、すなわち走行可能方向を示している。したがって、図示下方から進入した車両は、図示点線矢印で示すように、道路30aを図示上方へ走行した後、カーブを経て図示左方向へ走行するか、又は、ループ状道路部分を経て図示右方向へ向かって走行しなければならない。
【0034】
これに対し、図3Aに50a〜dで示された車両の走行経路は、道路30bを逆走して進入し、図示下方から上方へ走行した後、カーブを経て図示右方向へ走行するものとなっている。
【0035】
このとき、当該車両に搭載されたナビゲーションシステム1は、次のように動作する。
まず、位置検出手段206は、INS測位手段202やGPS測位手段204等からの情報に基づいて自車両位置を検出し、マップマッチング処理手段208は、当該検出された自車両位置につき、地図情報記憶部12が記憶する地図情報に基づいてマップマッチングを行う。これにより、当該検出した自車両位置に最も近く、かつ、走行可能方向が自車両の走行方向と一致する道路上の位置が、自車両位置として特定される。その結果、図3Aに示す車両位置50a〜cに対応して特定される当該車両の位置は、当該車両が実際に走行している道路30bに対応するリンク40b上ではなく、当該車両の走行方向と走行可能方向が一致する40aのリンク上となり、図3Bに示すように自車両位置60a〜cとして特定される。
【0036】
ここで、自車両位置60a〜cは全て、同じ道路30aについてのリンク40aに含まれた一つのリンク上に特定されていることから、逆走判定手段210は、自車両位置60b(又は60c)の特定時点においては、今回特定した自車両位置60b(又は60c)を含む道路のリンクと前回特定した自車両位置60a(又は60b)を含む道路のリンクとが一致していると判断し、自車両は逆走していないものと判定する。
【0037】
一方、図3Aにおいて自車両が50dの位置に達すると、マップマッチング処理手段208は、位置検出手段206が検出した自車両位置に最も近く、かつ、道路属性の走行可能方向と自車走行方向とが一致する道路上の位置として、高速道路30外の一般道31のリンク41上に、自車両位置60dを特定することとなる。
【0038】
その結果、逆走判定手段210は、今回特定した自車両位置60dが含まれる一般道31のリンク41と前回特定した自車両位置60cが含まれる高速道路30の道路30aのリンク40aとが異なり、かつ、リンク41とリンク40aとの間に接続が存在しないことから、自車両は逆走していると判定することとなる。
【0039】
そして、当該判定の結果は、表示制御手段212により表示装置14の表示画面160に、例えば図4に示すように、一般道路31の表示717、高速道路30の表示170、及び自車両の表示172と共に、警告メッセージ173として表示される。さらに、当該警告は、警報装置18からの警報音又は警報音声メッセージとして乗員に通知される。
【0040】
なお、上述したように、逆走判定手段210における逆走判定においては、繰り返し特定される自車両位置を含む道路間の関連性(道路間の接続性や属性の一貫性)、あるいは、連続して特定された自車両位置間の距離の連続性等を判定基準とすることができる。したがって、本実施例においては、逆走判定の基準を、“今回特定した自車両位置を含む道路(今回道路)のリンクと前回特定した自車両位置を含む道路(前回道路)のリンクとの間に接続が存在しないこと”としたが、これに限らず、図3Bから明らかなように、単純に“今回道路のリンクと前回道路のリンクとが一致していないこと”や、“今回道路と前回道路の道路属性(例えば道路種別)が異なること”、若しくは“今回道路と前回道路の道路属性が異なり、かつ、今回道路のリンク上及び前回道路のリンク上、又はこれらのリンクに接続されたリンク群上に道路属性の変更点が存在しないこと”、あるいは、“今回特定した自車両位置と前回特定した自車両位置との距離(図3Bにおける位置60cと60dとの距離)が所定値以上であること”をもって、自車両が逆走しているものと判定することができる。
【0041】
次に、図5に示すフロー図を参照して、ナビゲーションシステム1の動作手順について説明する。本動作は、例えば処理装置20内部に設けられたタイマ(不図示)等により、所定の時間間隔で繰り返されるものとする。
【0042】
処理を開始すると、まず、処理装置20の位置検出手段206は、INS測位手段202とGPS測位手段204から、それぞれINS測位情報とGPS測位情報を取得し(S101)、当該取得したINS測位情報及びGPS測位情報に基づいて、現在の自車両位置(緯度及び経度)を検出する(S102)。ここで、INS測位手段202は、上記所定の時間間隔より短い一定の時間間隔で、ジャイロセンサ102から走行方位情報を、速度センサ104から速度情報を、加速度センサ106から加速度情報を取得して、慣性航法の原理に基づきINS測位情報を更新しているものとする。また、GPS測位手段204は、位置検出手段206からの測位情報要求信号に応じて、GPS受信機108によりGPS信号を受信し、GPS測位情報を算出して出力するものとする。
【0043】
次に、位置検出手段206は、ETC車載器110から、通過した料金所を特定するための料金所通過情報を得られるときは当該情報を取得し、ビーコン受信機112が道路脇の電波ビーコンや光ビーコンから位置情報を受信しているときは、ビーコン受信機112から当該位置情報を取得して、上記料金所通過情報から特定される通過料金所の位置情報や、ビーコンからの位置情報に基づいて、ステップS102において検出した現在の自車両位置を補正する(S103)。当該補正された自車両位置は、位置検出手段206が検出した現在の自車両位置としてマップマッチング処理手段208に出力される。
【0044】
次に、マップマッチング処理手段208は、マップマッチング処理を実行する(S104)。すなわち、ジャイロセンサ102から走行方位情報を取得すると共に、地図情報記憶部12が記憶する地図情報を参照し、ステップS102及び103により位置検出手段206が検出した自車両位置に最も近く、かつ、上記走行方位情報が示す走行方位と一致する走行可能方向を道路属性として有する道路を特定し、上記検出した自車両位置に最も近い当該特定した道路上の位置を、自車両位置として特定する。
【0045】
続いて、マップマッチング処理手段208は、特定した自車両位置を、処理装置20が備える不揮発メモリ(不図示)に、走行履歴情報として記憶する(S105)。ここで、当該不揮発メモリが記憶する走行履歴情報には、現在までに特定された自車両位置が、特定された順に記録されるものとする。
【0046】
表示制御手段212は、今回特定された自車両位置をマップマッチング処理手段208から取得し、当該取得した自車両位置周辺の地図情報を地図情報記憶部12から取得して、当該周辺の地図と自車両位置とを表示装置14に表示する(S106)。
【0047】
次に、逆走判定手段210は、上記不揮発メモリが記憶する走行履歴情報に前回特定された自車両位置が記録されているか否かを判断し(S107)、記録されていないときは(S107、No)、そのまま処理を終了する。
【0048】
一方、走行履歴情報に前回特定された自車両位置が記録されているときは(S107、Yes)、地図情報記憶部12が記憶する地図情報に含まれたリンク情報を参照して、今回特定された自車両位置を含む道路のリンク(今回のリンク)と前回特定された車両位置を含む道路のリンク(前回のリンク)とを取得する(S108)。
【0049】
次に、逆走判定手段210は、今回のリンクと前回のリンクが一致するか否かを判断し(S109)、一致しないときは(S109、No)、今回のリンクと前回のリンクとの間に接続があるか否かを判断する(S110)。そして、接続がないときは(S110、No)、逆走判定手段210は自車両が逆走したものと判定し、当該判定を受信した警告指示手段214は、表示制御手段212に指示して、逆走している可能性がある旨の逆走警告メッセージを表示装置14に表示させる(S111)。また、警告指示手段214が、逆走している可能性があることを示す逆走警報(例えば、警報音や警報音声メッセージ)を、警報装置18により発出して(S112)、処理を終了する。
【0050】
一方、ステップS109において今回と前回のリンクが一致するとき(S109、Yes)、および、ステップ110において今回と前回のリンク間に接続があるときは(S110、Yes)、逆走警告メッセージの表示や逆走警報の発出を行うことなく、そのまま処理を終了する。
【0051】
次に、ナビゲーションシステム1の変形例について説明する。
ナビゲーションシステム1の第1の変形例として、逆走判定手段210は、今回特定された車両位置を含む道路のリンク(今回のリンク)と前回特定された車両位置を含む道路のリンク(前回のリンク)とが一致しないときは、直ちに、自車両が逆走しているものと判定する。
本変形例によれば、逆走判定を単純化して迅速に判断を行うことができる。
【0052】
具体的には、図6のフロー図に示すように、ステップS209において今回のリンクと前回のリンクとが一致しないときは(S209,No)、逆走判定手段210は自車両が逆走しているものと判定し、警告指示手段214が、表示制御手段212に指示して、逆走している可能性がある旨の逆走警告メッセージを表示装置14に表示すると共に(S210)、逆走している可能性があることを示す逆走警報を、警報装置18により発出して(S211)、処理を終了するものとする。一方、ステップS209において今回のリンクと前回のリンクとが一致するときは(S209、Yes)、そのまま処理を終了する。なお、図6に示す他のステップS201〜S208については、図5に示すステップS101〜S108と同様であるので、上述の図5についての説明を援用するものとする。
【0053】
ナビゲーションシステム1の第2の変形例として、逆走判定手段210は、今回特定された車両位置を含む道路の道路属性情報と前回特定された車両位置を含む道路の道路属性情報とが一致しないときは、直ちに、自車両が逆走しているものと判定する。
本変形例によれば、逆走判定を単純化して迅速に判断を行うことができる。
【0054】
具体的には、図7のフロー図に示すように、ステップS308において今回特定された車両位置を含む道路の道路属性(今回の道路属性)と前回特定された車両位置を含む道路の道路属性(前回の道路属性)とを、地図情報記憶部12が記憶する地図情報に含まれた道路属性情報から取得し(S308)、今回の道路属性と前回の道路属性とが一致しないときは(S309,No)、逆走判定手段210は自車両が逆走しているものと判定し、警告指示手段214が、表示制御手段212に指示して、逆走している可能性がある旨の逆走警告メッセージを表示装置14に表示すると共に(S310)、逆走している可能性があることを示す逆走警報を、警報装置18により発出して(S311)、処理を終了するものとする。一方、ステップS309において今回の道路属性と前回の道路属性とが一致するときは(S309、Yes)、そのまま処理を終了する。なお、図7に示す他のステップS301〜S307については、図5に示すステップS101〜S107と同様であるので、上述の図5についての説明を援用するものとする。
【0055】
ナビゲーションシステム1の第3の変形例として、逆走判定手段210は、今回特定された車両位置を含む道路(今回道路)の道路属性と前回特定された車両位置を含む道路(前回道路)の道路属性とが一致せず、かつ、今回道路のリンク又は前回道路のリンク若しくはこれらのリンクに接続されたリンク群上に道路属性の変更点が存在しないときに、自車両が逆走しているものと判定する。
本変形例によれば、各道路の道路属性情報とリンク情報とを用いて、逆走判定をより適切に行うことができる。
【0056】
具体的には、図8のフロー図に示すように、ステップS408において、今回特定された車両位置を含む道路(今回道路)の道路属性(今回の道路属性)及びリンクと、前回特定された車両位置を含む道路(前回道路)の道路属性(前回の道路属性)及びリンクとを、地図情報記憶装置12が記憶する地図情報に含まれた道路属性情報及びリンク情報から取得し(S408)、今回の道路属性と前回の道路属性とが一致しないときは(S409,No)、今回道路及び前回道路のリンク上又は当該リンクに接続されたリンク群上に道路属性の変更点があるか否かを判断する(S410)。そして、道路属性の変更点がないときは(S410、No)、逆走判定手段210は自車両が逆走していると判定し、警告指示手段214は、当該判定に基づき、表示制御手段212に指示して、逆走している可能性がある旨の逆走警告メッセージを表示装置14に表示すると共に(S411)、逆走している可能性があることを示す逆走警報を、警報装置18により発出して(S412)、処理を終了する。
【0057】
一方、ステップS409において今回の道路属性と前回の道路属性とが一致するとき(S409、Yes)、および、ステップ410において道路属性の変更点があるときは(S410、Yes)、逆走警告メッセージの表示や逆走警報の発出を行うことなく、そのまま処理を終了する。なお、図8に示す他のステップS401〜S407については図5に示すステップS101〜S107と同様であるので、上述の図5についての説明を援用するものとする。
【0058】
ナビゲーションシステム1の第4の変形例として、逆走判定手段210は、今回特定された車両位置と前回特定された車両位置との間の距離が所定値以上であるときは、自車両が逆走しているものと判定する。
本変形例によれば、道路属性情報やリンク情報を参照することなく、直ちに逆走判定を行うことができる。
【0059】
具体的には、図9のフロー図に示すように、ステップS508において、今回特定された車両位置(今回位置)と前回特定された車両位置(前回位置)との距離が所定値以上か否かを判断し(S508)、所定値以上であるときは(S508、Yes)、逆走判定手段210は自車両が逆走しているものと判定し、警告指示手段214が、表示制御手段212に指示して、逆走している可能性がある旨の逆走警告メッセージを表示装置14に表示すると共に(S509)、逆走している可能性があることを示す逆走警報を、警報装置18により発出して(S510)、処理を終了するものとする。一方、ステップS508において今回位置と前回位置との距離が所定値未満であるときは(S508、No)、そのまま処理を終了する。なお、図9に示す他のステップS501〜S507については図5に示すステップS101〜S107と同様であるので、上述の図5についての説明を援用するものとする。
【0060】
なお、本実施形態及びその変形例においては、ナビゲーションシステム1の全体が車両に搭載されるものとして記載したが、一部の構成要件を車外に設置したサーバ等により実現するものとしてもよい。例えば、地図情報記憶部12と、処理装置20のマップマッチング処理手段208と逆走判定手段210とを、車両外に設置したサーバにより実現し、車両内に設置する処理装置20を、上記以外の各手段(INS測位手段202、GPS測位手段204、表示制御手段212、及び警告指示手段214)により構成するものとして、上記サーバと処理装置20とを無線通信等により接続するものとすることができる。
【0061】
以上説明したように、本発明に係るナビゲーションシステム1は、マップマッチング手法に基づいて自車両位置を道路上に繰り返し特定し、逆走判定手段210により、当該繰り返し特定される自車両位置についての時間的な連続性、例えば、繰り返し特定される自車両位置を含む道路間の関連性(道路間の接続性や属性の一貫性)や、連続して特定された自車両位置間の距離の連続性等、を評価し、当該評価の結果に基づいて自車両の逆走を検知する。このため、本ナビゲーションシステム1は、通常のマップマッチング手法をそのまま適用して、自車両位置特定の精度を損なうことなく、かつ、逆走検知用の特殊なデータベースを用いることなく、自車両の逆走を適切に検知することができる。
【符号の説明】
【0062】
1・・・ナビゲーションシステム、10・・・位置情報検出部、12・・・地図情報記憶部、14・・・表示装置、16・・・入力装置、18・・・警報装置、20・・・処理装置、102・・・ジャイロセンサ、104・・・速度センサ、106・・・加速度センサ、108・・・GPS受信機、110・・・ETC車載器、112・・・ビーコン受信機、202・・・INS測位手段、204・・・GPS測位手段、206・・・位置検出手段、208・・・マップマッチング処理手段、210・・・逆走判定手段、212・・・表示制御手段、214・・・警告指示手段。
図1
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