(54)【発明の名称】鋸歯形状の刃先を有する刃物、髭剃り、鋸、やすり、おろしがね、電動チェーンソーなどの金属工具とその製造方法、および非金属素材にあっては、ブラシ類、電動ブラシなどの刃先ユニットとその製造方法。
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明では、大きく分けると、
1.金属コアに金属素材巻き付け
2.非金属コアに金属素材巻き付け
3.非金属コアに非金属素材巻き付け
のおもに3つのスタイルが存在し、それらの各々に動力ユニットをつけたものが存在する。
【0015】
その製作方法と、仕上がったものの展開方法にわけて説明すると、
刃先ユニットとその製作方法
1−1.中心素材:コア、巻き付け素材ともに基本的に金属を用いて、素材を筏状に並べ、鍛造、圧縮処理によって、極小の刃先を持ち、刃物などに埋め込むことができる刃先ユニットと、刃先ユニットの製作方法。
1−2.巻くとき中心素材を用いず、ばね、コイル状、ループ状に巻いた巻き付け素材を金属もしくは非金属の中心素材の中に埋める方式の刃先ユニットの製作方法と、ナイフ、鑢、鋸、おろしがね、などに用いることが出来る刃先ユニットとその製作方法。
1−3.中心素材が折りたたみ式であり、大きな突出部を持つ刃先ユニットの製作方法。
1−4.ダミー回転体による刃先ユニットの製作方法。
1−5.巻くときに、固定コアを使用する刃先ユニットの製作方法。
刃先ユニットの応用とその展開方法
2−1.
コアが主に非金属であり、ベルト状につくられた刃先ユニット。
2−2.
コアが主に非金属であり、動力によって動くベルト状につくられた刃先ユニット。
【実施例1】
【0016】
中心素材:コア、巻き付け素材ともに基本的に金属を用いて、素材を筏状に並べ、鍛造、圧縮処理によって、極小の刃先を持ち、刃物などに埋め込むことができる刃先ユニットと、刃先ユニットの製作方法。
【0017】
基本的には、まず、鉄、ステンレスなどの金属素材を中心に用い、細かな鋸歯状の刃を製作し、刃物、鋸などを製作する場合1−1について述べる。
以下、図にもとづき説明を行う。
【0018】
ここでは、棒、または線状、もしくはベルト状、リボン状のコア(ベース素材):Aを用意し、それの周囲に、
ベースより硬度の高い素材の針金状の巻き付け素材:B、
ベースと同じ、もしくは、硬度が前記Bより低い針金状の巻き付け素材:C、もしくは巻き付け時の高さが低い素材:C’、などからなる巻き付け素材の組み合わせを、ガイド1を用いながら規則的あるいは非規則的に巻きつけていく。
図1、
図2、
図9、10、11参照。
【0019】
コア素材Aはこのとき、両端を支えられながら矢印方向に回転しており、線状のB、Cなどを巻き取っていく。
図1では、コア素材が2分割になっている。
コアAに、ガイド用に溝が切ってあったり、コアA、もしくはB、Cなどのどれかに接着剤がつけてあると、線材B、Cを固定しやすい。
【0020】
コアAが、回転する2本の棒などで代用される方法もある。
図12参照。
また、コアAが固定、非回転のものに置き換えられ、B、Cがその周囲を回転することで、巻き付け作業を行うことも可能である。
図22、23参照。
図1では2分割するコアAが用いられているが、さらに多くのコアを並べることもできる。
【0021】
図1では硬い素材Bが1本に対して柔らかい素材Cが1本であるが、Bの本数を増やしたり、さらに柔らかい素材C’をB、C、C’のように並べること、あるいは線材の巻き付け高さや直径などの大きさなどをかえて巻いていくことも可能である。参考
図9、
図10、
図11。
【0022】
また、巻き線の並べ方は、
図1では規則的であるが、不規則にすることも出来る。
このコアの大きさ、巻き線B、Cの太さと、組み合わせによって、得られる結果がさまざまに異なってくる。
【0023】
Bなど巻き線を巻き終わった段階で、
図2であればLの位置でレーザーやダイヤモンドカッターなどを用いて巻き線を切断する。
分割形コアAを用い、片側のAにB、Cを組み合わせた断片、刃先ユニットPを
図3、
図4に示し、その断面を
図5に示した。
【0024】
なお、ここで解説に用いた図は、ほとんどが圧縮前の図であるが、実際にはこれらが熔着、鍛造の工程で加熱圧縮によって、刃先部分はさらに小さく形成される。図では11にその初期段階を示した。
刃先は鍛造、圧縮することで傾き、互いに組み合わさるように成形される。圧縮の角度、ずらし方の違い、圧縮の程度などによって、さまざまな形の刃先ユニットが形成される可能性がある。
図11参照。
【0025】
また、ここではコアの周囲に何本かの巻き付け線を巻いているが、コアなしでも、巻き付け線ではなくあらかじめ網状に製作された線をコアに貼り付け、鍛造で埋め込むことでも、ほぼ同様の効果を得ることが出来る。
また、巻き付け線の断面が円、あるいは正方形に近い線よりも、断面が長方形になった幅の広い線状、あるいは板状であり、硬い素材と柔らかい素材を少なくとも2種類重ねて巻きつけ、ある程度、素材同士が重なるように巻きつける方法もある。
【0026】
ここで、巻き付け素材Bをコアの代用にすることも可能である。
また、巻きつき線が互いに交差するように巻き付けて、交差した部分を熔着、接着するという方法でも、コアなしでありながら同様の効果がある。
図14のffを参照。ただし、強度の問題ではコアがあったほうが強度がある。
また、1本の線Bではなく、何本かの細いBや、Bより柔らかい線などの組み合わせが糸のように縒り合わせられたものを用いるとさらに微細な刃先ユニットの作成が可能である。
さらに、巻き付け素材Bが、横方向、縦方向ともにさまざまな硬さの素材が層状に混成した、いわゆる大理石状、バームクーヘン状の層を持つことによって、1本のBだけを並べるだけでも、部分的に研ぎ減り箇所が繰り返し発生することで、鋸歯文状刃形が発生するものができる。
【0027】
巻きつける際、素材B、Cが硬い金属であった場合、加熱炉、バーナー、アーク、高周波などによる加熱などにより赤熱することで、柔軟にしておくと曲げやすい。
このときB、Cもまた高温で加工されるため、常温になったときには当然収縮が起こるので、コア素材Aも、やはり温度をあげてあるとよい。
【0028】
ガイド1を備えることによって、ベースに線材B、Cを巻きつけるときのピッチ、角度などがさまざまにコントロール調整できる。
図1では一つのガイド1で調整しているが、巻きつける線材それぞれで行う方がより好ましい。
図20には、傾けて巻いたときのBの具合を示した。傾けたことで、例え水平に研磨しても先端部に鋭いエッジができるのがわかる。
【0029】
コア:Aに素材:B、Cを巻きつけた後、A、B、Cを接着、もしくは熔着、あるいは鍛造などによって一体化する。
その前もしくは後で、巻きつけた素材B、Cの一部をカッター、はさみ、ダイヤモンドカッター、あるいはレーザーなどで切断する。
図2に示したLが、カット線である。ここでコアは二つに切り離され、二つの刃先ユニットPができる。
【0030】
図3にあるPが、切り離された断片、刃先ユニットの拡大見取り図である。
図3においてコアAは透視されており、この図はコアA側から見た図である。
図4が反対側から見た図である。なお、B、Cは、鍛造などの際にプレスされることで変形するが、ここでは変形前の形態で説明している。
【0031】
次に、
図3の硬い素材Bおよび柔らかい素材Cの端面を磨く、または薬品処理する。
図5参照。薬品処理のとき、Cは薬品に対する強度が低い、つまり溶けやすいものにすれば、Bより先に減ることになる。
磨かれたり薬品処理されると、柔らかい素材の端面3は硬い素材の端面2に較べてよけいに研ぎ減りする。
図5、
図3参照。
こうして、結果的に硬い素材Bの端面2が選択的に突出してくる。
図5の6、
図6の6が突出幅である。
【0032】
このとき、4、5はあまり関係ないように見えるが、
図5にあるように、研磨の際の位置決め用には、硬い素材の端面4は、磨くとき刃先の角度を一定にするのに効果的に働く。
【0033】
こうして、研ぎあげると、
図6、
図8、
図9にみえるように、刃先には小さな鋸歯状の刃先が連続して平行に途切れ途切れに並ぶ。
また、それぞれがシャープに研がれているので、切るとき、繊維質にひっかりやすくなり、すべることなく切りやすい。
【0034】
研ぎの順番は、柔らかい砥石で、まず全体を砥ぐ。こうすると、Bは硬いのであまり研げないで、素材Cの端面3の面だけがまず摩滅する。次に硬い砥石、例えばダイヤモンド砥石などで、Bの端面2を砥いで仕上げとする。
【0035】
刃物にするときには、刃物の刃部7に、刃先ユニットPを熔着、あるいは鍛造によって取り付け、刃物とする。
図7、
図8。ここでは、刃先部分が誇張して表現してある。
図8のような刃先ユニットの取り付け方であると、刃先を研いで、刃が研ぎ減りしても、刃先の鋸歯形状は変化しない。この刃先ユニットの高さが、研ぎ減りしたときが刃物の寿命である。
硬い巻き付け素材Bが、コアや巻き付け素材Cと色が異なると、どこまでなら刃があるのかわかって便利である。
【0036】
なお、刃先ユニットPは鍛造によって圧縮されることで、刃の部分はさらに薄く鋭くなる。
図9、
図10、における下の図のように、この鍛造の際に、押しつぶすように変形させることで、刃の厚みは変化する。
研ぐときはBの端部2の露出する面を研ぐことが中心であり、反対側は研ぐ必要がない。
図11は、巻き付け素材Bがベルト状、リボン状、つまり巻き付け幅に対して巻き付け高さが小さいものであり、巻き付け幅が広いので、若干重ねて巻きつけている図である。
下がプレス、鍛造によってつぶされたところ。実際にはさらに薄く延ばされる。
【0037】
この制作方法において、医学用メス、包丁、ナイフ等が製作できる。線素材Bの大きさは直径1ミリから2ミリ程度が最大で、1ミリの中に何本、何十本ものBを並べることで、鋸歯の形状が細かくなる特性があり、切る対象によって、B、C、C’の硬さ、直径、巻きつけ高さなどを決めて、自由に特性を変えることが出来る。
【0038】
また、一度Pを整形した後、それを積重ねてさらに圧縮をかけていくことで、仕上がり時のB、Cの厚みをさらにコントロールする方法がある。
鍛造には、鉄、鋼、ステンレスなどの素材が適しているが、鍛造できるものであればどんなものでもよいし、より柔らかい素材、たとえば錫、真鍮、銀、アルミなどの金属の中に鋳込んだり、合成樹脂の中に埋め込むこともできる。
鍛造や鋳込みによって、刃先ユニットや刃先のようすは変化するが、内部に、硬い素材であるBが細い線状、あるいはリボン状に、たとえば筏のように間隔をあけてほぼ平行に並び、刃先まで到達している内部構成は変わらない。
【実施例2】
【0039】
巻くとき中心素材を用いず、ばね、コイル状、ループ状に巻いた巻き付け素材を金属もしくは非金属の中心素材の中に埋める方式の刃先ユニットの製作方法と、ナイフ、鑢、鋸、おろしがね、などに用いることが出来る刃先ユニット。
【0040】
図12は、巻き付け時、実施例1−1のようにコア素材Aを用いない例である。回転子10は、2本の軸:Eを備えており、回転することで、1のガイドを介してBを巻きつけて行く。
図では、硬い素材Bだけであるが、このとき、柔らかい素材C、C’、あるいはサイズの異なる素材などを一緒に巻きつけて行くこともできる。
【0041】
図13の上の図は、巻きつけたBを取り外し、平らにプレスしたところである。結果的にジグザグになった硬い金属の帯が出来る。これをそのまま、あるいは例えば
図13の下のように半分に折って、中心素材:コアとなる柔らかい金属、あるいは刃物の刃先部分に鍛造、鋳込みで埋め込み、研ぎ出しをかけることで、細かな断続刃先を備えた刃先ユニットが製作できる。
中心素材、コアの金属は、鉄、鋼、ステンレスに限らず、銅、アルミ、真鍮、錫、銀などの柔らかい素材でも、問題ないし、むしろ研ぎ減りする柔らかさがあり、刃先を支えるだけの強さがあれば問題ない。
また、このとき、中心素材:コアは合成樹脂を用いたもので製作することもできる。
BとCを一緒に巻いたあと平らにプレスしたのが
図14である。
図14のffのように巻き線同士の接点が出来、ここを溶接、接着すると、このループをまとめることができ、便利である。
【0042】
図15の上図は固い素材をジグザグに成形し、プレスしたものである。下図では、柔らかい中心素材:コアに埋め込んだとき、Bが動きにくいように、プレスの際に、部分的に圧迫し、出っ張りや圧迫痕をつけたものである。
【0043】
図16が、このジグザグ状に成形され圧迫痕のあるBを中心素材:コアAに埋め込み先端部を切断、研磨したものである。
中心素材:コアAは、Bよりは柔らかい金属で製作可能であるが、シリコンゴムに代表される柔軟な合成樹脂、ポリカーボネートなどのような硬質合成樹脂であってもよい。
透明なポリカーボネートの刃先先端部分に銀色あるいは黒色の硬質刃部分Bが並ぶような刃物も制作可能である。
【0044】
中心素材コアが軟質の合成樹脂であれば、ベルトの一部に刃が付いたような刃先ユニットPも製作可能である。
【0045】
硬質線材の太さ、先端部の曲げを含む加工などを変化させることでさまざまな刃先構造デザインが可能であり、切る対象に対して適切なセットの刃先ユニットPを作り出すことが出来る。
また、今までBを硬質素材としてきたが、逆にBをAよりさらに軟質な素材とした場合、先にBが研ぎ減りするので、結果的に刃先には凹凸ができる。この効果を利用しても類似の効果を得ることが出来る。
【0046】
図17は、最初に示した
図2のコアAの変形であるが、Aの横に、あとから捨てることの出来る部分Gを備えたものである。このGは、硬質素材Bをコアに巻きつけるときは、コアと同様に働き、硬質素材を巻きつけた後、レーザーなどでL1〜L4をカットしたときには脱落し、
図17dのように硬い素材Bの先端部B’が突出した形態の刃先ユニットPを形成することができる。
【0047】
図16では、Bの根元はU字型で、圧迫痕11があるので、金属はもちろん、非金属でもしっかりと埋め込まれる。
【0048】
図12〜
図16において、Bは、実施例1−1のように小さな直径のものでも製作可能であるが、どちからといえば、より太い直径のもののほうが適している。
図16、
図17で、Bの直径を例えば最小では0.1ミリから0.4ミリ、大きい時には1ミリ程度にし、突出幅B’を大きくすると、そのまま鋸として使うことができる。
この鋸では研ぎが従来とはまったく異なり、一時に複数の刃を研ぐことができる。
【0049】
さらに大きな直径のBを使っているのが
図18であり、Bが埋め込まれたユニットPを積み重ねて固定し、ヤスリ、おろしがねなどに成形可能である。
ともに、コアや巻き付け素材Bが合成樹脂、合成ゴムなどでも成形が可能である。
【実施例3】
【0050】
中心素材が折りたたみ式であり、大きな突出部を持つ刃先ユニットの製作方法。
【0051】
図19は、折りたたみ式コアHを用いている図である。
【0052】
なおここで、Hのように、巻き線Bのロールの内側にあるものを内コアと呼び、Dのように巻き線Bのロールの外側にあるものを外コアDと呼ぶことにする。
【0053】
図19で、内コアHは、金属、非金属どちらでも可能であり、
図19のhでは、内コアHがV字形になった状態で、素材Bを巻き取っていく。巻き取り終わったら、Hを折りたたんだ状態iとし、B’の頂部Lをレーザーなどでカットする。
なお、この前後で、HとBを一体化させ固定するために外コアDでカバーしている。
【0054】
HもDも金属、非金属ともに成形可能である。
金属では電気溶接、非金属では接着剤、あるいはHとBが、熱によって接着できるものであり、超音波、またはヒーター等で加熱する装置があるとよい。
さらに、B自身が圧縮で並んだり重なっているものが互いにくっつくようにしてもよい。
【0055】
図19の右端jに見えるのが、B’部が突出した刃先ユニットPである。
【0056】
図20は、Bの巻き付けを斜めにした状態である。kではB’が小さくていい場合であり、Bが斜めに配置されているので、端面2を水平に研磨するだけで、研削時の刃Bには傾きアングルができている。このkは鋸に向いている。
【0057】
図20のlは、B’を長くした場合である。
この方法では、B’の大きさは、Hの大きさの影響を受ける。Hが二つ折りの場合、V字の角度が60度であった場合、B’の大きさはHの折り曲げた大きさのおよそ半分程度になる。
【実施例4】
【0058】
ダミー回転体による刃先ユニットの製作方法。
【0059】
図21は、内コアHと、巻きつけ用ダミー回転体Iを組み合わせ、IとHをともに回転させながらBを巻き付けていくものであり、Iの大きさによって、作るサイズが限定されるが、製作は容易である。
巻き付け終わったら、内コアH、外コアDなどを用いてコアとBを固定する。
【0060】
Iはほぼ円筒形のプラスチックのようなものでよいし、紙筒や、発泡スチロールのようなものでもできる。
【実施例5】
【0061】
巻くときに、固定コアを使用する刃先ユニットの製作方法。
【0062】
突出部分B’を長くする方法として、固定したコアFを持つ巻き付け機を使う方法を説明する。
図22、23においてFは、固定された軸状のコアである。Fの下部には内コアHがあり、内コアHは巻き線の巻きスピードにあわせて移動する。
13と14はローラーであり、14の頂部は巻き線Bのロール頂部を支え、巻き線の巻きスピードにあわせてやはりローラーを移動させることで、巻き線のピッチを安定化する。
図23参照。
固定コアFを微振動させてBとHを送り出すこともできる。
【0063】
図23で、巻き線Bはここでは右回りに自分自身が回転することで、固定コア上に巻き線のロールを作っていく。
糸巻き状のBを備えた巻き付け機がFの周りを回転しながら巻き線のロールを作っていくことになる。
【0064】
内コアH、外コアDのいずれかが、電熱器、超音波接着機、電気溶接機である15によって巻き線Bに接着され、ちょうど、背骨(D、H)とあばら骨(B)のような形でBを固定する。
内コアH、あるいは外コアDのどちから一方だけでも、Bの巻き線ロールの製作は可能である。
さらに、外コア、内コアなしで、Bを圧迫し、横につぶすことで、B同士がくっつくようにすることも不可能ではない。
【0065】
図24のoは、巻き線Bのロールが出来たところ、pは内コアHを折りたたみ、外コアDで包んだところ。qはBを中央部Lでカットするところ。rはカットが終わって、完成したところ断面図である。
rは断面図であり、このr状のものがつながってブラシ状になったものが、できあがった刃先ユニットである。
【実施例6】
【0066】
コアが主に非金属であり、ベルト状につくられた刃先ユニット
【0067】
ここからは、刃先ユニットの応用とその展開方法について述べる。
なお、刃先ユニットという名称は、主に金属製で先端部に刃があることをイメージしやすいが、ここでは、非金属製で、先端部に刃が存在しないものも、この名称に含まれるとして説明することにする。
【0068】
図24のrの形状が、コアが基本的には非金属でできた刃先ユニットPの代表である。
このrにおいては、Bは金属でも、非金属でも可能である。
また、B’の長さも長短が可能である。Bには
図16にあるような圧迫痕11があったほうが、柔軟素材内部で安定する。
ここで、内コアは折り曲げ可能なコアHを使っているが、折り曲げしない構造の内コアAでも、問題ない。
Bを支える基部はここでは、内側からAまたはH、外側からDによって支えられている。
D’が、基部の最低厚みである。
【0069】
まず、このrを何層か束ねることで、ブラシ状のものを作ることが出来る。
一般のブラシは、穴に刷毛を埋め込むようにして植毛されるので、刷毛は強く引っ張れば抜くことが出来るが、この製作方法で作られたブラシの刷毛は、内コアHの下をくぐっているので、抜くには内コアHを破壊するか、刷毛を破壊するかする必要があるため、引っ張っただけで容易に毛が抜けることはない。
【0070】
図25は、出来上がったrを適当なサイズに切り、並べて接着したところを上から見おろした図である。横からみたところは
図16と似ている。
B’を短くするとヤスリ、滑り止め、少し大きくするとおろしがね、B’を長くするとブラシになる。
【0071】
図26は、合成樹脂でできたBを複数以上、ここでは3本を束にしてコアに巻きつけて、交互に噛み合って一列に近くなるように成形したrであり、コアA、H、Dが柔軟なベルト状になるように成形されたものを丸くまとめたブラシである。
これは、伸ばしてベルト状にして使うことも、まとめて普通のヘアブラシのように使うこともできる。
ブラシの毛先は、カッターあるいはレーザーなどでカットされるが、レーザーカットは熱によってやわらかく変形するようにできる。
【0072】
図26で、Bを1本の金属にして端部に刃をつけると、柔軟性をもったナイフができるし、先端部にダイヤモンド砥石をつけると研磨用ベルトになる。
【0073】
凍った路面で滑らないように、靴底のゴムにグラスファイバーを練りこむ技術があるが、このrで、コアA、H、Dのどれかがゴム、もしくは合成ゴムであり、Bが、金属、硬質の合成樹脂、グラスファイバーなどのうちのどれかであることで、同様の氷に対するすべりどめ効果を得ることが出来、すべてのBの端面が、一方向に向いて構成されるので、素材の無駄も少ないものが出来る。
【0074】
図24のrにおいて、H、Dがともに金属でBも金属であり、B’が長く、D’が短い上体のrを
図25や
図26のように成形すると、すべて金属になり、Dは横に並んで板状になり、そこからブラシ状のBが生えたものができる。これは、伝熱性が高いので、たとえばやかんの底やエアコン、ヒーター、クーラーなどの伝熱部、熱交換器部分に利用できる。
【0075】
刃先ユニットの特性は、コアA、Hの材質、大きさと、巻き付け素材Bの材質、B’の長さ、B先端部の形状、先端部の処理によって目的、用途がまったく異なり、さまざまな用途が目指せることである。
【0076】
ブラシの刷毛の直径を小さくすると、いままで製作出来なかった小さなサイズのブラシを作ることが出来る。また、刷毛の並び方にも特徴があり、いずれも今までなかった構造と形態であり、新しい用途が目指せる。
【0077】
また、コアが細い繊維状であり、さらにBとして細い繊維を巻きつけ、先端をカットしないもの、あるいはカットしたものをねじることによって、起毛繊維、起毛布のようなもの、ひも状のやすり、のこぎりなども製作が可能である。
【0078】
図27は、髭剃りの刃の説明図である。上の二つを組み合わせると、下の刃になる。
刃先ユニットは、巻き線B、Cなどを調節すれば、この上図のように、刃先の並びに隙間を作ることが出来る。この隙間jjにちょうど嵌るkkを備えた刃先ユニットまたはその形状にあった部品をプラスチックか金属で作れば、ちょうど櫛の根元に刃物があるようなイメージの髭剃りブレードをつくることができる。
なお、この刃先ユニットは、曲がりやすいので、肌に合いやすい。
しかも、刃先には櫛歯に相当するmmのでっぱりがあるので、皮膚を傷つけないで剃ることが出来る。
【実施例7】
【0079】
コアが主に非金属であり、動力によって動くベルト状につくられた刃先ユニット
【0080】
図28のs、t、uは、円環状になったコックドベルトに
図24のrを取り付けた時の説明図である。
これらは、rがベルト状になっている特徴を利用したものであり、HとDはここでは、非金属で柔軟であっても伸びがない素材で作られた歯付ベルト16に取り付けられている。
sでは、ベルト16の脇にD、B、Hが取り付けられている。
tでは、Bの配置が互いに噛み合ってほぼ一直線状に並んでおり、その下にはコックドベルトとそれに噛み合った歯車がみえる。
uでは、B部分に直接歯車がかかるような構造であり、ほぼチェーンと歯車の組み合わせに近いものになっている。
【0081】
ここでBを金属にして先端に刃をつけると小さなチェーンソー、おろし機ができる。
Bの先端を砥石やダイヤモンド砥石にすると、電動のベルト式研磨機になる。
Bを合成樹脂にすると、電動ブラシ、電動歯ブラシのようなものができるし、電動調理器を作ることも出来る。
いずれも、Bの大きさを大きくすれば現存のものに近いものが出来、Bを小さくすれば、現存しない形状の電動ブラシや電動研磨機、電動鋸になる。
基部、AD部を実際にはチェーンで構成することも可能であり、耐久性の向上が目指せる。
【0082】
また、直接モーター起動するのではなく、超音波モーターのような振動子にとりつけることで、超音波振動をする工具、ブラシが製作できる。
【0083】
なお、
図28のt、uでは、歯車をはさんで右と左とではベルトが、手のひらをすり合せるように反対方向に動く、それはBが、ベルトの片側に集まっているからである。
このような片側ずつが逆方向に動く刃先をそのまま利用する使い方はあまり前例がない。もし、この状態で方向を一方向だけにしたい場合は、片側の列のBの頂部を高く、一方を低く動くようにする方法がある。
【0084】
図29のccは、
図24のrに似てはいるが、Bの底部が、ローマ字のUの下部分が水平になったような形、あるいはホチキスの歯のような形に、コア部分が成形されたものであり、ggの軸が回転軸に平行でなくなるため、Bが簡単に倒れることがないように作られており、
図30のeeのような、一般的配置が可能になっている。
【0085】
eeではBの上にさらに刃先などを取り付けることも可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0086】
ここで示した刃先ユニットは、コアが金属中心で、Bも刃先になっているものがある。
本発明では、大きく分けると、
1.金属コアに金属素材巻き付け
2.非金属コアに金属素材巻き付け
3.非金属コアに非金属巻き付け
のおもに3つのスタイルが存在し、それらの各々に動力ユニットをつけたものが存在する。
【0087】
ここで、もう一度、本発明の基礎概念をまとめると、本発明は、
1.金属コア+金属巻き付け素材の場合。
中心になるコアがあり、その周囲、もしくはその脇に硬い素材をコイル状、ループ状に巻き付けたものを作り、できれば接着する。
コイル状、ループ状の素材をレーザーなどで切断し、U字型が、1本のコア上でつながったものとし、これを刃先ユニットとする。
刃先ユニットを、そのまま、あるいは刃物の先端部に鍛造、溶接などによって埋め込んで刃物を製作する。
巻きつけた素材の先端部の突出部が短いもの、あるいはいくつかの素材を巻き付け、研いだものはナイフ、メスなどになる。また、突出部の大きさが大きいものは鋸、やすり、おろし金になる。
【0088】
2.非金属コア+金属巻き付け素材の場合。
硬質の非金属素材であれば、金属コアの場合に近いものができる。
軟質の非金属素材であれば、まずその柔軟さを利用し、ベルト状のナイフ、メス、鋸、ベルト状のやすり等になる。
次に、ベルトを積み重ねた状態で、ワイヤブラシ、やすり、おろし金、滑り止めの靴底等になる。
【0089】
3.非金属コア+非金属巻き付け素材の場合。
ベルト状のブラシになる。
ベルトを積重ねた状態で、ブラシ、おろしがね、滑り止めの靴底等になる。
コアのサイズが糸のサイズ、巻き付け素材のサイズも糸のサイズの場合、起毛繊維になる。
【0090】
4.上記2、3が、円盤上あるいは、円環状のプーリーベルト、コックドベルトに組み合わされ、動力で動かされた場合、電動メス、小型の電動チェーンソー、電動研磨機、電動歯ブラシ、各種調理器などになる。
などの可能性がある。
これらはみな、新しい展望を供えており、産業上の利用可能性は高いと考える。
【0091】
以上を総括すると、本発明は、
線形、もしくは細いリボン状に成形された硬質な素材Bが、より柔らかい軟質素材Aの中、もしくは表面に、線形素材Bの頂部が刃の先端位置にくるように間隔を置いて並列するように埋め込まれており、
刃先を研いだ時、軟質素材Aが先に研ぎ減りすることによって、刃の先端部では、線形素材Bの頂部が、小さな刃先となり、途切れ途切れに並ぶという形状の、鋸歯形状の歯先が構成されていることを特徴とする工具、刃物、
もしくは線形素材Bが逆にAより柔らかいことで、柔らかいBが先に研ぎ減りし、やはり鋸歯形状の刃先が構成されることを特徴とする工具、刃物。
【0092】
線形、もしくは細いリボン状に成形された金属素材Bが、硬さの異なる金属素材Aの中、もしくは表面に、硬質金属素材Bの頂部が刃の先端位置にくるように、間隔を置いて横に並んで埋め込まれており、
刃先を研いだ時、より軟質な金属素材が先に研ぎ減りすることによって、刃の先端部では、埋め込まれた線形素材の大きさに相当する凹凸が出現することで、小さな刃先が、途切れ途切れに並ぶという鋸歯形状の歯先が構成されていることを特徴とする工具、刃物。
【0093】
線形状、もしくは細いリボン形状の巻き付け素材が、コイル状、もしくはループ状に巻かれており、
コイル、ループの内側、外側の少なくともどちらかには、板形状のコア素材があって、巻き付け素材とコア素材が組み合わされて、巻き付け素材は少なくともその一部がコア素材から突出しており、
コイル、ループの円周の少なくとも1箇所が、レーザー、カッターなどの切断機で切断された構造体となっており、
(1)巻き付け素材が金属であり、コア素材もまた金属であった場合、突出部の長さにより、ナイフ、メス、髭剃り、包丁、ヤスリ、のこぎり、おろしがねなどの刃物になり、長いとワイヤブラシになり、
これをコックドベルト、チェーンにとりつけたり、これによって回転盤を形成したりすると、電動鋸、電動研磨機となり、
(2)巻き付け素材が金属であり、コア素材が合成樹脂または非金属であった場合、
コア素材がやわらかい硬いとナイフ、のこぎり、やすりなどの刃物、研磨具になり、
コア素材がやわらかいと、柔軟性をもったナイフ、のこぎり、やすりなどの刃物、研磨具となり、
これをコックドベルトにとりつけたり、これによって回転盤を形成したりすると、電動鋸、電動研磨機となり、
(3)巻き付け素材が非金属であり、突出部分が長いと、ブラシ、やすり、おろしがね、などになり、
これをコックドベルトにとりつけたり、これによって回転盤を形成したりすると、電動ブラシ、となる、
以上のことを特徴とする、刃先ユニット、刃先部材、
および以上の、刃先ユニット、刃先部材の製作方法。
【0094】
巻き付け素材が、硬いものと柔らかいもの、薬品強度の強いもの弱いものなどのように、少なくとも2種類あり、これを組み合わせて巻き付けて、刃先を形成したとき、研ぎや薬品によって、弱い素材の中から強い素材が突出し、鋸歯状になることで、切れ味のよい刃先を形成する、請求項3にある刃先ユニット、刃先部材。
である。
【解決手段】コア素材を回転させ、巻き付け素材を巻きつけ、もしくはコア素材の周囲を巻き付け素材が回転することで、コア素材に巻き付け素材が巻きついた状態に形成し、レーザーやダイヤモンドカッターなどで、巻き付け素材を切断することで、巻き付け素材の端部を形成する刃先ユニットを作る。コア、巻き付け素材ともに金属の場合、刃先ユニットを刃物の先端部に鍛造などで埋め込んで、ナイフ、鋸、やすりなどを形成する。コア、巻き付け素材ともに合成樹脂である場合、ブラシなどができる。これらは電動にすることもできる。