特許第6244761号(P6244761)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6244761
(24)【登録日】2017年11月24日
(45)【発行日】2017年12月13日
(54)【発明の名称】情報処理システム及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 13/00 20060101AFI20171204BHJP
   H04M 1/00 20060101ALI20171204BHJP
【FI】
   G06F13/00 540A
   H04M1/00 U
【請求項の数】6
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2013-188787(P2013-188787)
(22)【出願日】2013年9月11日
(65)【公開番号】特開2015-56011(P2015-56011A)
(43)【公開日】2015年3月23日
【審査請求日】2016年9月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】▲柳▼詰 進介
(72)【発明者】
【氏名】▲濱▼▲崎▼ 考成
【審査官】 北川 純次
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−115545(JP,A)
【文献】 特開2007−193292(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 13/00
H04M 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツ画像を出力する少なくとも1つ以上の出力装置と、前記出力装置と無線通信する携帯端末装置とを含む情報処理システムであって、
前記出力装置は、
前記出力装置ごとに異なるユーザ操作の内容を含むコンテンツ画像に関するコンテンツ情報を配信する配信部を有し、
前記携帯端末装置は、
前記携帯端末装置に対するユーザ操作を検出する検出部と、
前記コンテンツ情報を受信するための前記ユーザ操作であると解析された場合に、前記出力装置によって配信された前記コンテンツ情報を受信する受信部と、
検出された前記ユーザ操作と同一のユーザ操作の内容を含んだ前記コンテンツ情報を表示する表示部と、
を有することを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記配信部は、人感センサによって人間が検知された場合に、前記コンテンツ情報を配信することを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記配信部は、複数の前記コンテンツ画像それぞれを簡易に識別するための簡易識別情報を含んだ前記コンテンツ情報を配信し、
前記表示部は、前記簡易識別情報の一覧を表ることを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記配信部は、コンテンツ画像を蓄積する蓄積装置のコンテンツ画像を指定するアドレス情報である前記コンテンツ情報を配信することを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記検出部は、前記携帯端末装置に搭載された加速度センサ又はジャイロセンサを用いて、前記ユーザ操作を検出することを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項6】
コンテンツ画像を出力する少なくとも1つ以上の出力装置と、前記出力装置と無線通信する携帯端末装置とを含む情報処理システムで実行される情報処理方法であって、
前記出力装置は、
前記出力装置ごとに異なるユーザ操作の内容を含むコンテンツ画像に関するコンテンツ情報を配信するステップを含み、
前記携帯端末装置は、
前記携帯端末装置に対するユーザ操作を検出するステップと、
前記コンテンツ情報を受信するための前記ユーザ操作であると解析された場合に、前記出力装置によって配信された前記コンテンツ情報を受信するステップと、
検出された前記ユーザ操作と同一のユーザ操作の内容を含んだ前記コンテンツ情報を表示するステップと、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、公共の場に設置されたデジタルサイネージ(Digital Signage:電子看板)においては、表示されているコンテンツを持ち帰り、個人が所有するスマートフォン等で見たいといった要求がある。かかる要求に応えるために、NFC(Near Field Communication)等の近距離無線通信や二次元コードを利用して、コンテンツを見るためのデータを取得する手法や、デジタルサイネージを直接撮影する等の手法が存在する。例えば、情報配信装置との間で指向性を有する近距離無線通信を実現するユーザ所有の携帯端末装置において、該近距離無線通信の通信感度の変化に応じてユーザ操作を判定し、配信される情報の取得の継続や終了を制御する技術がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述した従来技術では、容易にコンテンツを持ち帰ることが困難であるという問題がある。例えば、二次元コードを利用する場合に、ユーザは、カメラ撮影のためのアプリケーションを起動して、デジタルサイネージの所定領域に近づいたうえで、二次元コードを撮影する。また、例えば、近距離無線通信を利用する場合に、ユーザは、NFCのタグが設定されている場所に移動したうえで、スマートフォンを近づける(接触させる)動作を行なう。すなわち、何れの従来技術においても、ユーザは、コンテンツを持ち帰るために所定の場所に移動することになる。また、人の多い公共の場であれば、所定の場所まで移動することが困難である可能性もある。この結果、従来技術は、容易にコンテンツを持ち帰ることが困難である。
【0004】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、容易にコンテンツを持ち帰ることが可能である情報処理システム及び情報処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明に係る情報処理システムは、コンテンツ画像を出力する少なくとも1つ以上の出力装置と、前記出力装置と無線通信する携帯端末装置とを含む情報処理システムであって、前記出力装置は、前記出力装置ごとに異なるユーザ操作の内容を含むコンテンツ画像に関するコンテンツ情報を配信する配信部を有し、前記携帯端末装置は、前記携帯端末装置に対するユーザ操作を検出する検出部と、前記コンテンツ情報を受信するための前記ユーザ操作であると解析された場合に、前記出力装置によって配信された前記コンテンツ情報を受信する受信部と、検出された前記ユーザ操作と同一のユーザ操作の内容を含んだ前記コンテンツ情報を表示する表示部と、を有する
【発明の効果】
【0006】
本発明の一つの様態によれば、容易にコンテンツを持ち帰ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、実施の形態1に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
図2図2は、実施の形態1に係る出力装置のハードウェア構成例を示す図である。
図3図3は、実施の形態1に係る携帯端末装置のハードウェア構成例を示す図である。
図4図4は、実施の形態1に係る装置構成例を示す機能ブロック図である。
図5図5は、実施の形態1に係る記憶部に記憶される情報の例を示す図である。
図6図6は、実施の形態1に係る全体処理の流れの例を示すシーケンス図である。
図7図7は、実施の形態1に係る出力装置の動作の流れの例を示すフローチャートである。
図8図8は、実施の形態1に係る配信開始処理の流れの例を示すフローチャートである。
図9図9は、実施の形態1に係る携帯端末装置の動作の流れの例を示すフローチャートである。
図10図10は、実施の形態1に係る無線通信受信処理の流れの例を示すフローチャートである。
図11図11は、実施の形態2に係る情報処理システムの適用イメージの例を示す図である。
図12図12は、実施の形態2に係る装置構成例を示す機能ブロック図である。
図13図13は、実施の形態1に係る出力装置の動作の流れの例を示すフローチャートである。
図14図14は、実施の形態3に係る情報処理システムの適用イメージの例を示す図である。
図15図15は、実施の形態3に係る装置構成例を示す機能ブロック図である。
図16図16は、実施の形態3に係る記憶部に記憶される情報の例を示す図である。
図17図17は、実施の形態3に係る全体処理の流れの例を示すシーケンス図である。
図18図18は、実施の形態4に係る記憶部に記憶される情報の例を示す図である。
図19図19は、実施の形態4に係る全体処理の流れの例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に添付図面を参照して、本発明に係る情報処理システム及び情報処理方法の実施の形態を説明する。なお、以下の実施の形態により本発明が限定されるものではない。また、各実施の形態は、内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることができる。
【0009】
(実施の形態1)
[システム構成]
図1を用いて、実施の形態1に係る情報処理システムの構成を説明する。図1は、実施の形態1に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
【0010】
図1に示すように、情報処理システム1は、出力装置10と、携帯端末装置30と、コンテンツ配信装置50とを有する。これらのうち、出力装置10は、コンテンツ画像をスクリーン等の投影面に表示するための装置である。例えば、出力装置10は、表示部(投影部)を有するプロジェクタ(表示装置)であっても良いし、投影対象のコンテンツ画像をプロジェクタに対して出力する情報処理装置であっても良い。携帯端末装置30は、ユーザが所有するスマートフォンやタブレット端末等の装置である。コンテンツ配信装置50は、投影面に投影される各種のコンテンツデータを配信する装置である。
【0011】
上述した構成において、出力装置10は、コンテンツ配信装置50からコンテンツデータ(コンテンツ画像)を取得し、投影面にコンテンツ画像を投影する。そして、出力装置10は、投影面に投影されているコンテンツ画像の情報を、無線通信により配信する。コンテンツ情報の配信は、ブロードキャストにより実現される。かかる無線通信の形態としては、Wi−Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、赤外線通信、可視光通信等が挙げられる。本実施の形態では、このような無線通信について、通信距離が最大10メートル程度のものを利用することが好ましい。
【0012】
また、携帯端末装置30は、上記無線通信により、出力装置10によって配信されるコンテンツ情報を受信し、受信したコンテンツ情報を自身の表示部に表示する。コンテンツ情報の受信のトリガは、携帯端末装置30に対するユーザ操作である。かかるユーザ操作は、一つの様態として、携帯端末装置30に搭載されたジャイロセンサや加速度センサ等の各種センサを利用して検出される。具体的には、ユーザは、投影面に投影されているコンテンツを持ち帰りたい場合に、携帯端末装置30に対して所定動作(ジェスチャ)を行なう。これにより、携帯端末装置30は、ユーザのジェスチャを検出し、コンテンツ情報の受信を開始する。
【0013】
つまり、ユーザは、投影面に投影されたコンテンツ画像の情報を持ち帰りたい場合に、ユーザ所有の携帯端末装置30をジェスチャにより操作する。携帯端末装置30は、ユーザのジェスチャを受け付けると、投影面に投影されたコンテンツ画像に関するコンテンツ情報の受信を開始する。この結果、情報処理システム1によれば、ユーザが容易にコンテンツを持ち帰ることができる。
【0014】
[実施の形態1に係る出力装置のハードウェア構成]
次に、図2を用いて、実施の形態1に係る出力装置10のハードウェア構成を説明する。図2は、実施の形態1に係る出力装置10のハードウェア構成例を示す図である。
【0015】
図2に示すように、出力装置10は、USB(Universal Serial Bus)11と、Wi−Fi(登録商標)12と、Bluetooth(登録商標)13と、Ethernet(登録商標)14と、赤外線(赤外線通信)15等の通信インタフェースを有する。出力装置10は、これらの通信インタフェースを介して、インターネット等のネットワークとデータ通信を行なう。また、出力装置10は、HDMI(登録商標)(High‐Definition Multimedia Interface)16と、VIDEO−IN17とを有する。出力装置10は、これらの映像端子により、外部からの映像信号を受け付ける。
【0016】
また、出力装置10は、CPU(Central Processing Unit)18と、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)19とを有する。また、出力装置10は、DSP(Digital Signal Processor)20と、RAM(Random Access Memory)21と、フラッシュメモリ22と、作像エンジン23と、光源24と、レンズ25とを有する。出力装置10は、フラッシュメモリ22に電子データを記憶させることが可能である。そして、出力装置10は、各通信インタフェースや各映像端子から受け取ったデータ、フラッシュメモリ22に記憶されたデータをもとに各種処理を実行し、作像エンジン23にて投影可能な形式にデータを変換する。その後、出力装置10は、光源24からレンズ25を通して投射することで、コンテンツ画像を投影する。
【0017】
[実施の形態1に係る携帯端末装置のハードウェア構成]
次に、図3を用いて、実施の形態1に係る携帯端末装置30のハードウェア構成を説明する。図3は、実施の形態1に係る携帯端末装置30のハードウェア構成例を示す図である。
【0018】
図3に示すように、携帯端末装置30は、SoC(System on Chip)31と、フラッシュメモリ32と、RAM33とを有する。携帯端末装置30は、CPUやDSP、メモリコントローラ等の機能を集約したSoC31を有し、SoC31による処理で利用する各種データを記憶するフラッシュメモリ32やRAM33を有する。
【0019】
また、携帯端末装置30は、3G(3G回線)34、Wi−Fi(登録商標)35、Bluetooth(登録商標)36と、LCD(Liquid Crystal Display)37とを有する。携帯端末装置30は、3G回線34による通話、Wi−Fi(登録商標)35やBluetooth(登録商標)36等の通信インタフェースによる無線通信が可能である。そして、携帯端末装置30は、各種情報を表示するLCD37を有する。
【0020】
また、携帯端末装置30は、ジャイロセンサ38と、加速度センサ39とを有する。携帯端末装置30は、ジャイロセンサ38や加速度センサ39により、該携帯端末装置30の動きを検出する。すなわち、携帯端末装置30は、ユーザによる携帯端末装置30に対するジェスチャを、ジャイロセンサ38や加速度センサ39等により検出する。
【0021】
[実施の形態1に係る装置構成]
次に、図4を用いて、実施の形態1に係る装置構成を説明する。図4は、実施の形態1に係る装置構成例を示す機能ブロック図である。なお、図4では、出力装置10と、携帯端末装置30との機能ブロックを表している。
【0022】
図4に示すように、出力装置10は、記憶部110と、表示部120と、取得部130と、配信部140とを有する。
【0023】
記憶部110は、投影するコンテンツ画像や、配信するコンテンツ情報を記憶する。より具体的には、記憶部110は、コンテンツ配信装置50によって配信された投影対象である、コンテンツデータに含まれるコンテンツ画像と、投影されるコンテンツに関するコンテンツ情報とを対応付けて記憶する。コンテンツに関するコンテンツ情報とは、例えば、投影されるコンテンツに関する情報が開示されているアドレス情報を表すURL(Uniform Resource Locator)等である。
【0024】
図5は、実施の形態1に係る記憶部110に記憶される情報の例を示す図である。図5に示すように、記憶部110は、投影面に投影するためのコンテンツ(コンテンツ画像)と、該コンテンツのインターネット上の情報にアクセスするためのURLとを対応付けて記憶する。例を挙げると、記憶部110は、コンテンツ「Adv001.jpg」と、コンテンツ情報「http://192.168.0.100/snd_contents001.html」とを対応付けて記憶する。
【0025】
表示部120は、コンテンツ画像を投影面に投影する。より具体的には、表示部120は、記憶部110に記憶されたコンテンツ画像を順次取得し、取得したコンテンツ画像を投影面に順次投影する。また、表示部120は、投影しているコンテンツ画像の画像名(例えば、「Adv001.jpg」等)を取得部130に対して通知する。すなわち、表示部120は、コンテンツ画像の投影を切り替える度に、そのときに投影しているコンテンツ画像の画像名を取得部130に対して通知する。
【0026】
取得部130は、投影中のコンテンツ画像に関するコンテンツ情報を取得する。より具体的には、取得部130は、表示部120から、該表示部120が現在投影しているコンテンツ画像の画像名を取得する。そして、取得部130は、取得した画像名に対応するコンテンツ情報を記憶部110から取得する。すなわち、取得部130は、表示部120によって投影されているコンテンツ画像に対応するコンテンツ情報を、記憶部110から適宜取得する。
【0027】
配信部140は、コンテンツ情報を配信する。より具体的には、配信部140は、取得部130によって取得されたコンテンツ情報(例えば、「http://192.168.0.100/snd_contents001.html」)をブロードキャスト配信する。なお、配信部140によってコンテンツ情報が配信されていても、全ての携帯端末装置30がコンテンツ情報を受信するとは限られない。詳細は後述するが、携帯端末装置30でのコンテンツ情報の受信は、ユーザ操作をトリガとして開始されるからである。
【0028】
図4に示すように、携帯端末装置30は、受信部310と、表示部320と、検出部330とを有する。加えて、携帯端末装置30は、操作解析部341と、受信制御部342と、表示制御部343として機能する制御アプリケーション340を有する。
【0029】
受信部310は、コンテンツ情報を受信する。より具体的には、受信部310は、後述する受信制御部342による制御に応じて、出力装置10によって配信されるコンテンツ情報を受信する。受信部310によるコンテンツ情報の受信は、上述した各種の通信インタフェースによって実現される。表示部320は、コンテンツ情報を表示する。より具体的には、表示部320は、受信部310によって受信されたコンテンツ情報を表示出力する。
【0030】
検出部330は、携帯端末装置30に対するユーザ操作を検出する。より具体的には、検出部330は、ジャイロセンサ38や加速度センサ39等のセンサを用いて、携帯端末装置30に対するユーザの所定動作(ジェスチャ)を検出する。そして、検出部330は、検出したユーザのジェスチャを、後述する操作解析部341に対して出力する。
【0031】
操作解析部341は、携帯端末装置30に対するユーザ操作を解析する。より具体的には、操作解析部341は、検出部330によって検出されたユーザのジェスチャを受け付ける。そして、操作解析部341は、受け付けたジェスチャを解析する。かかる解析では、出力装置10によって配信されるコンテンツ情報を受信するためのジェスチャであるか否かを解析する。例えば、ユーザは、携帯端末装置30を「左右方向に素早く3回振る」等のジェスチャを行なう。これにより、操作解析部341は、左右方向等の所定方向に、一定時間内に3往復したジェスチャである場合に、該ジェスチャを、コンテンツ情報を受信するためのジェスチャであると解析する。コンテンツ情報を受信するためのジェスチャであると解析した場合に、操作解析部341は、この解析結果を受信制御部342に対して出力する。
【0032】
受信制御部342は、受信部310による受信を制御する。より具体的には、受信制御部342は、操作解析部341によって、コンテンツ情報を受信するためのジェスチャであると解析された場合に、受信部310による該コンテンツ情報の受信開始を制御する。これにより、携帯端末装置30において、出力装置10によってブロードキャスト配信されているコンテンツ情報の受信がはじめて実現する。
【0033】
表示制御部343は、表示部320による表示を制御する。より具体的には、表示制御部343は、受信制御部342による制御により、受信部310によって受信されたコンテンツ情報を、コンテンツへアクセスするためのユーザ操作に応じて、表示部320に表示させるための制御を行なう。これにより、ユーザは、任意のタイミングでコンテンツ情報を閲覧し、インターネット経由で所望するコンテンツへアクセスすることができる。
【0034】
[実施の形態1に係る全体処理のシーケンス]
次に、図6を用いて、実施の形態1に係る全体処理の流れについて説明する。図6は、実施の形態1に係る全体処理の流れの例を示すシーケンス図である。
【0035】
図6に示すように、出力装置10は、コンテンツ配信装置50から配信されたコンテンツデータに含まれるコンテンツ画像を投影面に投影する(ステップS101)。そして、出力装置10は、投影面に投影しているコンテンツ画像に関するコンテンツ情報をブロードキャスト配信する(ステップS102)。
【0036】
携帯端末装置30は、各種センサを用いて、該携帯端末装置30に対するユーザ操作(ジェスチャ)を検出する(ステップS103)。そして、携帯端末装置30は、検出されたユーザ操作(ジェスチャ)を解析する(ステップS104)。ここで、携帯端末装置30は、コンテンツ情報を受信するためのジェスチャであることを解析する。続いて、携帯端末装置30は、Wi−Fi(登録商標)等のネットワークに接続し、出力装置10によって配信されているコンテンツ情報の受信開始を制御する(ステップS105)。
【0037】
その後、携帯端末装置30は、出力装置10によって配信されているコンテンツ情報を受信する(ステップS106)。ここで、携帯端末装置30は、ネットワーク接続を切断する。また、携帯端末装置30は、任意のタイミングで、コンテンツ情報を表示させるためのユーザ操作に応じて、受信したコンテンツ情報を表示する(ステップS107)。一方、出力装置10は、投影しているコンテンツ画像を切り替え、次のコンテンツ画像を投影面に投影する(ステップS108)。コンテンツ画像の切り替えは、例えば、予め定められた所定期間ごとに行なわれれば良い。
【0038】
[実施の形態1に係る出力装置の動作フロー]
次に、図7を用いて、実施の形態1に係る出力装置10の動作の流れについて説明する。図7は、実施の形態1に係る出力装置10の動作の流れの例を示すフローチャートである。
【0039】
図7に示すように、出力装置10は、コンテンツ配信装置50によって配信されたコンテンツデータを取得する(ステップS201)。コンテンツデータは、記憶部110(例えば、フラッシュメモリ22等)に記憶されている。そして、出力装置10は、取得したコンテンツデータを、投影面に投影可能な形式へ変換する(ステップS202)。続いて、出力装置10は、変換されたコンテンツデータ(コンテンツ画像)の投影を開始する(ステップS203)。
【0040】
また、出力装置10は、携帯端末装置30によってコンテンツを取得可能にするために、配信可能な形式へ変換することにより、配信するコンテンツ情報を生成する(ステップS204)。そして、出力装置10は、無線通信によるコンテンツ情報の配信を開始する(ステップS205)。
【0041】
ここで、出力装置10は、コンテンツ画像を切り替えるための所定時間が経過した場合に(ステップS206:Yes)、現在投影しているコンテンツ画像の投影を終了する(ステップS207)。加えて、出力装置10は、コンテンツ画像を切り替えるための所定時間が経過した場合に(ステップS206:Yes)、現在投影しているコンテンツ画像の投影が終了するため、該コンテンツ画像に対応するコンテンツ情報の配信も終了する(ステップS208)。一方、出力装置10は、コンテンツ画像を切り替えるための所定時間が経過していない場合に(ステップS206:No)、所定時間が経過するまで待機する。これらの後、出力装置10は、次に投影するコンテンツ画像を取得し、新たなコンテンツ画像に対する上記処理を実行する。
【0042】
[実施の形態1に係る配信開始処理フロー]
次に、図8を用いて、実施の形態1に係る配信開始処理の流れについて説明する。図8は、実施の形態1に係る配信開始処理の流れの例を示すフローチャートである。なお、配信開始処理とは、図7に示したステップS205における処理の詳細を表す。また、図8では、Wi−Fi(登録商標)により配信を行なう場合を例に挙げる。
【0043】
図8に示すように、出力装置10は、Wi−Fi(登録商標)のアクセスポイント(AP)として動作し、特定のSSIDにてアクセスポイントとして起動する(ステップS301)。ここでは、SSIDについて「SSID=“GESTURE_SIGNAGE”」とする例を挙げる。そして、出力装置10は、IPアドレスに特定のリンクローカルIPアドレスを設定する(ステップS302)。ここでは、IPアドレスについて「192.168.0.100」とする例を挙げる。
【0044】
続いて、出力装置10は、コンテンツ情報を配信する配信サーバとしてFTP(File Transfer Protocol)を起動し、コンテンツデータを配信可能な形式にして、コンテンツ情報を配信可能な状態に移行する(ステップS303)。これらにより、出力装置10は、携帯端末装置30からの接続の受け付けを開始する(ステップS304)。
【0045】
[実施の形態1に係る携帯端末装置の動作フロー]
次に、図9を用いて、実施の形態1に係る携帯端末装置30の動作の流れについて説明する。図9は、実施の形態1に係る携帯端末装置30の動作の流れの例を示すフローチャートである。
【0046】
図9に示すように、携帯端末装置30は、各種センサを用いて、ユーザのユーザ操作(ジェスチャ)を検出する(ステップS401)。そして、携帯端末装置30は、検出されたジェスチャがコンテンツ情報を取得するためのユーザ操作であると解析した場合に(ステップS402:Yes)、無線通信によるコンテンツ情報の受信開始を制御する(ステップS403)。
【0047】
このとき、携帯端末装置30は、コンテンツ情報の受信が成功した場合に(ステップS404:Yes)、受信したコンテンツ情報を表示する(ステップS405)。なお、コンテンツ情報の表示は、任意のタイミングで良いため、ここではコンテンツ情報の受信が成功した旨を表示するだけでも良い。また、携帯端末装置30は、検出されたジェスチャがコンテンツ情報を取得するためのユーザ操作でないと解析した場合に(ステップS402:No)、再度ステップS401の処理を実行する。また、携帯端末装置30は、コンテンツ情報の受信が失敗した場合にも(ステップS404:No)、再度ステップS401の処理を実行する。
【0048】
[実施の形態1に係る無線通信受信処理フロー]
次に、図10を用いて、実施の形態1に係る無線通信受信処理の流れについて説明する。図10は、実施の形態1に係る無線通信受信処理の流れの例を示すフローチャートである。なお、無線通信受信処理とは、図9に示したステップS403における処理の詳細を表す。また、図10では、Wi−Fi(登録商標)により無線通信を行なう場合を例に挙げる。
【0049】
図10に示すように、携帯端末装置30は、Wi−Fi(登録商標)による無線通信の機能が無効に設定されている場合に(ステップS501:No)、Wi−Fi(登録商標)の機能を有効に設定する(ステップS502)。一方、携帯端末装置30は、Wi−Fi(登録商標)による無線通信の機能が有効に設定されている場合に(ステップS501:Yes)、ステップS503の処理を実行する。
【0050】
そして、携帯端末装置30は、出力装置10との無線ネットワークを形成するために、特定のSSIDを用いて、該無線ネットワークに接続する(ステップS503)。ここでは、SSIDについて、「SSID=“GESTURE_SIGNAGE”」とする例を挙げる。続いて、携帯端末装置30は、無線ネットワークへの接続に成功した場合に(ステップS504:Yes)、特定のリンクローカルIPアドレスに接続する設定を行ない(ステップS505)、IPアドレス「192.168.0.100」に接続する(ステップS506)。なお、IPアドレス「192.168.0.100」は、図8に示した出力装置10の動作時に利用されるものであり一例である。一方、携帯端末装置30は、無線ネットワークへの接続に失敗した場合に(ステップS504:No)、再度ステップS501の処理を実行する。なお、無線ネットワークへの接続の試行回数を予め設定しておき、設定された試行回数を超えた場合にエラーとして処理を終了するようにしても良い。
【0051】
その後、携帯端末装置30は、IPアドレス「192.168.0.100」への接続に成功した場合に(ステップS507:Yes)、受信開始を制御し、コンテンツ情報を受信する(ステップS508)。一方、携帯端末装置30は、IPアドレス「192.168.0.100」への接続に失敗した場合に(ステップS507:No)、再度ステップS501の処理を実行する。なお、特定のリンクローカルIPアドレスへの接続の試行回数を予め設定しておき、設定された試行回数を超えた場合にエラーとして処理を終了するようにしても良い。
【0052】
[実施の形態1による効果]
情報処理システム1は、投影面に投影しているコンテンツ画像に関するコンテンツ情報が配信されている状況において、ユーザ所有の携帯端末装置10に対するジェスチャをトリガとして、配信中のコンテンツ情報の受信開始を制御する。この結果、ユーザは、容易にコンテンツを持ち帰ることができる。
【0053】
(実施の形態2)
上記実施の形態1では、コンテンツ情報のブロードキャスト配信を常時行なう場合を説明した。実施の形態2では、コンテンツ情報のブロードキャスト配信を、所定エリア内に人物が存在するときに行なう場合を説明する。
【0054】
[実施の形態2に係るシステムの適用イメージ]
図11を用いて、実施の形態2に係る情報処理システムの適用イメージについて説明する。図11は、実施の形態2に係る情報処理システムの適用イメージの例を示す図である。
【0055】
図11に示すように、投影面にコンテンツ画像を投影している出力装置は、コンテンツ画像を閲覧可能な領域である所定エリア内の人物を検知する赤外線センサ等の人感センサから、検知結果を受け付ける。そして、出力装置は、所定エリア内に人物が検知された検知結果を受け付けた場合に、投影面に投影しているコンテンツ画像に関するコンテンツ情報のブロードキャスト配信を開始する。
【0056】
[実施の形態2に係る装置構成]
次に、図12を用いて、実施の形態2に係る装置構成を説明する。図12は、実施の形態2に係る装置構成例を示す機能ブロック図である。実施の形態2では、実施の形態1と同様の構成については同一の符号を付し、同様の構成については詳細な説明を省略する場合がある。具体的には、以下に示す配信部140a以外の機能及び構成、処理は実施の形態1と同様である。
【0057】
図12に示すように、出力装置10aは、記憶部110と、表示部120と、取得部130と、配信部140aとを有する。配信部140aは、人感センサによって人物が検知された場合に、コンテンツ情報を配信する。より具体的には、配信部140aは、出力装置10aに接続された赤外線センサ等の人感センサから、所定エリア内で人物を検知したことを受け付ける。かかる所定エリアは、例えば、出力装置10aによって投影面に投影されたコンテンツ画像を人間が確認できる範囲の領域とすることが好ましい。このような所定エリアは、赤外線センサの検知範囲として予め設定しておく。なお、出力装置10aと赤外線センサとの接続は、有線又は無線により実現する。そして、配信部140aは、所定エリア内に人物が検知された場合に、表示部120によって投影面に投影されているコンテンツ画像に対応するコンテンツ情報をブロードキャスト配信する。なお、表示部120によって投影されているコンテンツ画像に対応するコンテンツ情報は、実施の形態1と同様に、取得部130によって取得される。
【0058】
[実施の形態2に係る出力装置の動作フロー]
次に、図13を用いて、実施の形態2に係る出力装置10aの動作の流れについて説明する。図13は、実施の形態1に係る出力装置10aの動作の流れの例を示すフローチャートである。なお、実施の形態1に係る出力装置10の動作の流れと同様の処理については、詳細な説明を省略する。具体的には、ステップS601〜ステップS603は、ステップS201〜ステップS203における処理と同様である。また、ステップS605〜ステップS609は、ステップS204〜ステップS208における処理と同様である。
【0059】
図13に示すように、出力装置10aは、コンテンツ配信装置50によって配信されたコンテンツデータの取得後(ステップS601)、赤外線センサ等からの検知結果をもとに、所定エリア内に人物が検知されたか否かを判定する(ステップS604)。このとき、出力装置10aは、所定エリア内に人物が検知された場合に(ステップS604:Yes)、配信するコンテンツ情報を生成する(ステップS605)。一方、出力装置10aは、所定エリア内に人物が検知されていない場合に(ステップS604:No)、コンテンツ情報のブロードキャスト配信を開始せずに、再度ステップS601の処理を実行する。
【0060】
[実施の形態2による効果]
情報処理システム1は、投影面に応じた所定エリア内に人物が検知されたことを人感センサから受け付けた場合に、投影面に投影されているコンテンツ画像に関するコンテンツ情報の配信を開始する。この結果、投影面付近のネットワークの通信量を削減することができる。
【0061】
(実施の形態3)
上記実施の形態1や2では、1台の出力装置によって投影面にコンテンツ画像が投影されている場合の処理について説明した。実施の形態3では、複数台の出力装置によって投影面にコンテンツ画像が投影されている場合の処理について説明する。
【0062】
[実施の形態3に係るシステムの適用イメージ]
図14を用いて、実施の形態3に係る情報処理システムの適用イメージについて説明する。図14は、実施の形態3に係る情報処理システムの適用イメージの例を示す図である。
【0063】
図14に示すように、ある程度近傍の位置に、出力装置Aと出力装置Bとの各々が、投影面それぞれにコンテンツ画像を投影している。このとき、各出力装置は、自身の出力装置によって投影しているコンテンツ画像中に、該コンテンツ画像に関するコンテンツ情報を受信するためのユーザ操作の内容を含めている。例えば、出力装置Aは、携帯端末装置を「3回連続で叩く」ジェスチャによってコンテンツ情報を取得できることを表す内容を、自身が投影しているコンテンツ画像に含めている。同様に、出力装置Bは、携帯端末装置を「5回連続で叩く」ジェスチャによってコンテンツ情報を取得できることを表す内容を、自身が投影しているコンテンツ画像に含めている。このようなジェスチャは、出力装置ごとに予め定めておけば良い。また、出力装置Aや出力装置Bによって配信されるコンテンツ情報には、上記の対応するジェスチャの情報も含まれる。
【0064】
例えば、ユーザは、出力装置Aによって投影されているコンテンツ画像のコンテンツ情報を持ち帰りたいため、「3回連続で叩く」ジェスチャを携帯端末装置に対して行なう。これにより、携帯端末装置は、コンテンツ情報を取得するためのユーザ操作の解析がなされたことにより、コンテンツ情報の受信開始を制御する。ここで、携帯端末装置は、出力装置A及び出力装置Bによってブロードキャスト配信されているコンテンツ情報それぞれを受信する。また、受信されたコンテンツ情報には、出力装置ごとに異なるジェスチャの情報も含まれている。
【0065】
その後、携帯端末装置は、解析されたユーザ操作と同一のジェスチャの情報を含むコンテンツ情報を表示する。すなわち、携帯端末装置側では、各出力装置に対応するコンテンツ情報を受信するためのジェスチャがそれぞれ何であるのかを認識していないため、コンテンツ情報を受信した後で、解析されたジェスチャと一致するジェスチャの情報を判別し、一致したジェスチャの情報に対応するコンテンツ情報を表示するようにする。
【0066】
[実施の形態3に係る装置構成]
次に、図15を用いて、実施の形態3に係る装置構成を説明する。図15は、実施の形態3に係る装置構成例を示す機能ブロック図である。実施の形態3では、実施の形態1と同様の構成については同一の符号を付し、同様の構成については詳細な説明を省略する場合がある。具体的には、以下に示す記憶部110b、受信部310b、表示制御部343b以外の機能及び構成、処理は実施の形態1と同様である。
【0067】
図15に示すように、出力装置10bは、記憶部110bと、表示部120と、取得部130と、配信部140とを有する。記憶部110bは、投影するコンテンツ画像、配信するコンテンツ情報、携帯端末装置30bで受信されたコンテンツ情報を判別するためのジェスチャの情報を記憶する。
【0068】
図16は、実施の形態3に係る記憶部110bに記憶される情報の例を示す図である。図16に示すように、記憶部110bは、投影面に投影するためのコンテンツ(コンテンツ画像)と、該コンテンツのインターネット上の情報にアクセスするためのURL(コンテンツ情報)と、該コンテンツ情報を判別するためのジェスチャの情報とを対応付けて記憶する。例えば、出力装置Aのコンテンツ情報を判別するためのジェスチャは、「3回連続で叩く」である。また、例えば、出力装置Bのコンテンツ情報を判別するためのジェスチャは、「5回連続で叩く」である。なお、配信部140による処理は実施の形態1と同様であるが、上記ジェスチャの情報を含むコンテンツ情報をブロードキャスト配信することになる。
【0069】
図15に示すように、携帯端末装置30bは、受信部310bと、表示部320と、検出部330とを有する。加えて、携帯端末装置30bは、操作解析部341と、受信制御部342と、表示制御部343bとして機能する制御アプリケーション340bを有する。
【0070】
受信部310bは、コンテンツ情報を受信する。より具体的には、受信部310bは、受信制御部342による制御に応じて、出力装置10bによって配信されるコンテンツ情報を受信する。受信部310bによって受信されるコンテンツ情報には、該コンテンツ情報を判別するためのジェスチャの情報も含まれている。
【0071】
表示制御部343bは、表示部320による表示を制御する。より具体的には、表示制御部343bは、操作解析部341によって解析されたユーザのジェスチャと一致する、受信部310bによって受信された各コンテンツ情報に含まれるジェスチャの情報を判別する。そして、表示制御部343bは、操作解析部341によって解析されたユーザのジェスチャと一致するジェスチャの情報に対応するコンテンツ情報を表示部320に表示させるための制御を行なう。これにより、ユーザは、投影面の近傍で持ち帰りたいと考えていたコンテンツ画像のコンテンツ情報を閲覧し、インターネット経由で所望するコンテンツへアクセスすることができる。
【0072】
[実施の形態3に係る全体処理のシーケンス]
次に、図17を用いて、実施の形態3に係る全体処理の流れについて説明する。図17は、実施の形態3に係る全体処理の流れの例を示すシーケンス図である。
【0073】
図17に示すように、出力装置10bは、コンテンツ配信装置50から配信されたコンテンツデータに含まれるコンテンツ画像であって、配信するコンテンツ情報を判別するためのユーザ操作(ジェスチャ)の内容を含むコンテンツ画像を投影面に投影する(ステップS701)。そして、出力装置10bは、投影面に投影しているコンテンツ画像に関するコンテンツ情報であって、該コンテンツ情報を判別するためのユーザ操作(ジェスチャ)の内容を含むコンテンツ情報をブロードキャスト配信する(ステップS702)。
【0074】
携帯端末装置30bは、各種センサを用いて、該携帯端末装置30bに対するユーザ操作(ジェスチャ)を検出する(ステップS703)。そして、携帯端末装置30bは、検出されたユーザ操作(ジェスチャ)を解析する(ステップS704)。ここで、携帯端末装置30bは、コンテンツ情報を受信するためのジェスチャであることを解析する。続いて、携帯端末装置30bは、Wi−Fi(登録商標)等のネットワークに接続し、各出力装置10bによって配信されているコンテンツ情報の受信開始を制御する(ステップS705)。
【0075】
その後、携帯端末装置30bは、各出力装置10bによって配信されているコンテンツ情報を受信する(ステップS706)。ここで、携帯端末装置30bは、ネットワーク接続を切断する。受信されるコンテンツ情報には、コンテンツ情報を判別するためのジェスチャの情報も含まれている。また、携帯端末装置30bは、任意のタイミングで、コンテンツ情報を表示させるためのユーザ操作に応じて、解析されたユーザ操作(ジェスチャ)と一致するジェスチャの情報に対応するコンテンツ情報を表示する(ステップS707)。一方、出力装置10bは、投影しているコンテンツ画像を切り替え、次のコンテンツ画像を投影面に投影する(ステップS708)。コンテンツ画像の切り替えは、例えば、予め定められた所定期間ごとに行なわれれば良い。
【0076】
[実施の形態3による効果]
情報処理システム1は、複数のコンテンツ情報を判別するためのジェスチャの情報をさらに含むコンテンツ情報を配信し、コンテンツ情報を受信するときにユーザが行なったジェスチャと同一のジェスチャに対応するコンテンツ情報を、携帯端末装置30bに表示する。この結果、複数の出力装置10bが近傍に存在する場合であっても、ユーザの所望するコンテンツ情報を取得することができる。
【0077】
(実施の形態4)
さて、これまで本発明に係る情報処理システム1の実施の形態について説明したが、上述した実施の形態以外にも種々の異なる形態にて実施されて良いものである。そこで、(1)コンテンツのサムネイル、(2)構成、について異なる実施の形態を説明する。
【0078】
(1)コンテンツのサムネイル
上記実施の形態では、コンテンツにアクセスするためのURLをコンテンツ情報として配信する場合を説明した。かかるコンテンツ情報には、各URLの内容を簡易に識別するための簡易識別情報がさらに含められていても良い。例えば、簡易識別情報は、各コンテンツの内容をユーザが簡易に確認可能なサムネイル画像である。
【0079】
図18は、実施の形態4に係る記憶部110に記憶される情報の例を示す図である。図18に示すように、記憶部110は、実施の形態1に係る記憶部110に記憶される情報に加えて、コンテンツのサムネイル画像と、出力装置10のアドレスとをさらに対応付けて記憶する。出力装置10において、配信部140は、これらサムネイル画像やアドレスをさらに含むコンテンツ情報をブロードキャスト配信する。また、コンテンツ情報を受信した携帯端末装置30において、表示制御部343は、サムネイル画像の一覧をさらに表示部320に表示させる制御を行なう。コンテンツ情報の表示においては、図18に示したようなアドレスが「192.168.0.100」である出力装置10の情報のみでなく、他の出力装置10の情報についても表示される場合がある。このため、ユーザは、サムネイル画像を確認できることで、所望するコンテンツを容易に選択することができる。
【0080】
次に、図19を用いて、実施の形態4に係る全体処理の流れについて説明する。図19は、実施の形態4に係る全体処理の流れの例を示すシーケンス図である。
【0081】
図19に示すように、出力装置10は、コンテンツ配信装置50から配信されたコンテンツデータに含まれる複数のコンテンツ画像を投影面に投影する(ステップS801)。そして、出力装置10は、投影面に投影している複数のコンテンツ画像に関するコンテンツ情報(サムネイル画像を含む)をブロードキャスト配信する(ステップS802)。
【0082】
携帯端末装置30は、各種センサを用いて、該携帯端末装置30に対するユーザ操作(ジェスチャ)を検出する(ステップS803)。そして、携帯端末装置30は、検出されたユーザ操作(ジェスチャ)を解析する(ステップS804)。ここで、携帯端末装置30は、コンテンツ情報を受信するためのジェスチャであることを解析する。続いて、携帯端末装置30は、Wi−Fi(登録商標)等のネットワークに接続し、出力装置10によって配信されているコンテンツ情報の受信開始を制御する(ステップS805)。
【0083】
その後、携帯端末装置30は、出力装置10によって配信されているコンテンツ情報を受信する(ステップS806)。ここで、携帯端末装置30は、ネットワーク接続を切断する。また、携帯端末装置30は、任意のタイミングで、コンテンツ情報を表示させるためのユーザ操作に応じて、受信したコンテンツ情報(サムネイル画像を含む)を表示する(ステップS807)。ユーザは、サムネイル画像を参照して、所望のコンテンツを選択し、選択したコンテンツへアクセスすることができる。一方、出力装置10は、投影しているコンテンツ画像を切り替え、次のコンテンツ画像を投影面に投影する(ステップS808)。コンテンツ画像の切り替えは、例えば、予め定められた所定期間ごとに行なわれれば良い。
【0084】
(2)構成
また、上記文書中や図面中等で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメタ等を含む情報は、特記する場合を除いて任意に変更することができる。また、図示した各装置の各構成要素は、機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散又は統合の具体的形態は、図示のものに限られず、その全部又は一部を各種の負担や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に、分散又は統合することができる。例えば、上記実施の形態では、携帯端末装置において、操作解析部、受信制御部、表示制御部として機能する制御アプリケーションを実行させる場合を説明したが、上記各部については、これらの一部又は全部がソフトウェア(プログラム)であっても良いし、これらの一部又は全部がハードウェア回路であっても良い。
【符号の説明】
【0085】
1 情報処理システム
10 出力装置
110 記憶部
120 表示部
130 取得部
140 配信部
30 携帯端末装置
310 受信部
320 表示部
330 検出部
340 制御アプリケーション
341 操作解析部
342 受信制御部
343 表示制御部
50 コンテンツ配信装置
【先行技術文献】
【特許文献】
【0086】
【特許文献1】国際公開第2009/125590号
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19