特許第6244796号(P6244796)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6244796
(24)【登録日】2017年11月24日
(45)【発行日】2017年12月13日
(54)【発明の名称】使用済燃料貯蔵プール
(51)【国際特許分類】
   G21C 19/07 20060101AFI20171204BHJP
   G21C 9/00 20060101ALI20171204BHJP
【FI】
   G21C19/06 L
   G21C9/00 Z
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-210053(P2013-210053)
(22)【出願日】2013年10月7日
(65)【公開番号】特開2015-75349(P2015-75349A)
(43)【公開日】2015年4月20日
【審査請求日】2016年10月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100128277
【弁理士】
【氏名又は名称】專徳院 博
(72)【発明者】
【氏名】濱本 陽介
(72)【発明者】
【氏名】橋本 英博
【審査官】 鳥居 祐樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭49−056805(JP,A)
【文献】 特開2008−038190(JP,A)
【文献】 実開昭48−065806(JP,U)
【文献】 特開2009−180685(JP,A)
【文献】 特開2013−195318(JP,A)
【文献】 特開2012−230031(JP,A)
【文献】 特開昭53−107597(JP,A)
【文献】 特開昭59−107297(JP,A)
【文献】 特開昭56−108995(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0156144(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G21C 19/06
G21C 9/00
C21D 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
原子力プラントに設置される、使用済燃料を収容し冷却する使用済燃料貯蔵プールであって、
却装置を備え、
前記冷却装置は、収容物を冷却する冷却プールに収容された、一部又は全部が露出した状態の被冷却物に冷却水を散水し冷却する散水手段を備え、
前記散水手段は、前記冷却プールの側壁に沿って配置されるスパージャ配管を備え、本使用済燃料貯蔵プールに前記使用済燃料を運搬する燃料取替装置と干渉しない位置に配置される、及び/又は前記燃料取替装置と干渉しない位置に収納可能なことを特徴とする使用済燃料貯蔵プール。
【請求項2】
前記スパージャ配管は、前記被冷却物よりも高い位置に配置されることを特徴とする請求項1に記載の使用済燃料貯蔵プール
【請求項3】
前記散水手段は、さらに、伸縮及び/又は屈伸自在な散水配管と、該散水配管を伸縮及び/又は屈伸させる駆動装置とを備え、
前記駆動装置は、前記冷却プールの上空へ前記散水配管を送り出す、及び前記冷却プールの外へ前記散水配管を収納することを特徴とする請求項1又は2に記載の使用済燃料貯蔵プール
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷却プールの貯水機能喪失時に被冷却物の冷却を行う冷却装置を備える使用済燃料貯蔵プールに関する。
【背景技術】
【0002】
収容物を冷却する冷却プール、特に原子力プラントで発生する使用済燃料を収容して冷却する使用済燃料貯蔵プールでは、地震などの災害による異常発生時にも収容した使用済燃料を冷却し続けなければならない。使用済燃料貯蔵プールでは、通常、冠水冷却を基本とし、冷却水をポンプにより熱交換器を通して循環させ、水温を一定以下に保っている。
【0003】
原子力プラントには、災害時の停電に備え、非常用のディーゼル発電設備が設置されており、停電時においても冷却水循環用のポンプが動作するようになっている。また2台のポンプを並列に設け、それぞれのポンプに別系統の非常用電源を接続することで片方のポンプが停止したとしても、もう片方のポンプで冷却水を循環させ、使用済燃料を冷却させる方法がある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
この他、非常時に使用済燃料貯蔵プール内の使用済燃料を冷却する方法として、使用済燃料貯蔵プール内に直接、熱交換器を設置する方法や、使用済燃料貯蔵プールの周囲に流路を設けて空冷する方法がある(例えば、特許文献2、3参照)。
【0005】
また使用済燃料貯蔵プールを自然水源の引潮水位以下に設置し、該自然水源に接続しておくことで、非常時にポンプを用いることなく自然水源から冷却水を供給する方法がある(例えば、特許文献4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開昭63−63995号公報
【特許文献2】特開2012−230079号公報
【特許文献3】特開2012−225870号公報
【特許文献4】特開2013−7727号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1から3に記載の技術は、非常時においても使用済燃料貯蔵プールの貯水機能が維持されている前提であり、地震などにより使用済燃料貯蔵プールが破損し、冷却水が漏洩してしまうような状況では使用することはできない。
【0008】
また特許文献4に記載の技術は、原子炉建屋を地下に設置する必要があり、コストが莫大であるとともに、既存の設備に適用することは困難である。
【0009】
本発明の目的は、冷却プールの貯水機能が喪失したときでも被冷却物を冷却することのできる冷却装置を備える使用済燃料貯蔵プールを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、原子力プラントに設置される、使用済燃料を収容し冷却する使用済燃料貯蔵プールであって、却装置を備え、前記冷却装置は、収容物を冷却する冷却プールに収容された、一部又は全部が露出した状態の被冷却物に冷却水を散水し冷却する散水手段を備え、前記散水手段は、前記冷却プールの側壁に沿って配置されるスパージャ配管を備え、本使用済燃料貯蔵プールに前記使用済燃料を運搬する燃料取替装置と干渉しない位置に配置される、及び/又は前記燃料取替装置と干渉しない位置に収納可能なことを特徴とする使用済燃料貯蔵プールである。
【0011】
本発明によれば、冷却プールに収容された、一部又は全部が露出した状態の被冷却物に冷却水を散水するスパージャ配管を備えるので、地震などの災害により冷却プールが破損し貯水機能が喪失したときでも継続して被冷却物を冷却することができる。
【0012】
また本発明において、前記スパージャ配管は、前記被冷却物よりも高い位置に配置されることを特徴とする。
【0013】
本発明によれば、スパージャ配管は、被冷却物よりも高い位置に配置されるので、被冷却物が放射性物質を含有する場合、上方からの散水により放射線量を低減させることができる。
【0014】
また本発明において、前記散水手段は、さらに、伸縮及び/又は屈伸自在な散水配管と、該散水配管を伸縮及び/又は屈伸させる駆動装置とを備え、前記駆動装置は、前記冷却プールの上空へ前記散水配管を送り出す、及び前記冷却プールの外へ前記散水配管を収納することを特徴とする。
【0015】
本発明によれば、散水時に散水配管を冷却プールの上空へ送り出すことができるので、スパージャ配管からの散水では冷却水が届かない位置に被冷却物が収容されている場合でも、散水配管により散水することができる。また散水配管は、冷却プールの外へ収納することができるので、冷却プール上空にアクセスする他の装置との干渉を回避することができる。このような冷却装置は、既存の原子力プラントの使用済燃料貯蔵プールに好適に用いることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明の使用済燃料貯蔵プールの冷却装置によれば、冷却プールの貯水機能が喪失し収容されている被冷却物の一部又は全部が露出した場合でも、継続して被冷却物を冷却することができる。また本発明の使用済燃料貯蔵プールによれば、災害時に貯水機能が喪失したときでも収容されている使用済燃料を継続して冷却することができるので、使用済燃料の溶融などの致命的な事故を抑制することができる。また本発明の使用済燃料貯蔵プールは、既存の原子力プラントにも低コストで適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の第1実施形態の冷却装置1及び原子炉51の概略構成図である。
図2図1の冷却装置1のスパージャ配管12を説明するための図である。
図3図1の冷却装置1の水源を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は、本発明の第1実施形態の冷却装置1及び原子炉51の概略構成図である。図2は、図1の冷却装置1のスパージャ配管12を説明するための図である。図3は、図1の冷却装置1の水源を説明するための図である。
【0020】
原子力発電所の原子炉51には、原子炉ウェル52に設置された原子炉圧力容器53から取り出された燃料棒(使用済燃料)54を収容し、冷却する使用済燃料貯蔵プール61が設置されている。
【0021】
使用済燃料貯蔵プール61には、燃料棒54を収容する燃料収容部62が設けられており、燃料収容部62は、収容された燃料棒54が常に冠水するように一段深く形成されている。また燃料収容部62には、燃料棒54を一定間隔で整列して収容する複数の燃料貯蔵ラック63が整列して載置されている。
【0022】
使用済燃料貯蔵プール61と原子炉ウェル52との境界には、燃料棒54の運搬時の通路となる燃料通路64が設けられている。燃料通路64は、原子炉51の運転時には仕切壁65及びプールゲート66により水密に塞がれている。燃料棒54の運搬時には、燃料棒54を水没させた状態で運搬するために、仕切壁65及びプールゲート66が開放され原子炉ウェル52内にも冷却水が充填される。なお図1は、原子炉ウェル52内にも冷却水が充填された状態を示している。
【0023】
この他、使用済燃料貯蔵プール61には、水温が上昇し浮上した冷却水をオーバーフローさせて回収するスキマサージタンク67と、使用済燃料貯蔵プール61の水位低下を検出し中央制御室(図示省略)へ警報を発する水位検知手段(図示省略)とが設置されている。
【0024】
使用済燃料貯蔵プール61の大きさの一例を示せば、縦が約18m、横が約14m、燃料収容部62の深さが約12m、燃料収容部62と燃料通路64との間のスペース69の深さが約8mである。また燃料棒54の長さが約4mである。但し、使用済燃料貯蔵プール61及び燃料棒54の大きさは、これに限定されるものではない。
【0025】
原子炉ウェル52及び使用済燃料貯蔵プール61の長手方向の両縁には、走行レール55が設置されており、走行レール55上を燃料取替装置56が走行する。燃料取替装置56は、原子炉ウェル52及び使用済燃料貯蔵プール61の幅方向に亘って横行可能に設置されており、伸縮する燃料把持部57で燃料棒54を掴み、原子炉圧力容器53と燃料貯蔵ラック63との間で燃料棒54の入替えを行う。
【0026】
本発明の第1実施形態である冷却装置1は、基本的には、冷却水の漏洩による使用済燃料貯蔵プール61の水位低下時において燃料収容部62の燃料棒54(燃料貯蔵ラック63)の一部又は全部が露出したときに、燃料棒54に冷却水を散水し燃料棒54を冷却する機能を有する。また冷却装置1は、冷却水の散水により燃料棒54の放射線量を低減させる効果も発揮する。
【0027】
冷却装置1は、散水手段として使用済燃料貯蔵プール61の周囲に配置されるスパージャ配管12と、使用済燃料貯蔵プール61の中央部に散水可能に配置される散水配管13とを備え、さらに散水配管13を支持し使用済燃料貯蔵プール61の中央部に送り出す駆動装置21と、スパージャ配管12及び散水配管13への冷却水の供給、遮断の切替えを行う電動弁31とを備える。
【0028】
スパージャ配管12は、使用済燃料貯蔵プール61の側壁に沿って配置される。スパージャ配管12は、基本的には燃料収容部62の燃料棒54に散水するためのものであるが、燃料収容部62と燃料通路64との間のスペース69に原子炉51内の構造物が収容されることがあるので、このスペース69の収容物に対しても散水可能に配置される。スパージャ配管12には、冷却水を噴射する噴射口14が一定間隔で設けられており、噴射口14から冷却水が放射状に散水される。
【0029】
スパージャ配管12は、被冷却物である、収容された燃料棒54(燃料貯蔵ラック63)よりも高い位置から散水するように配置すると燃料棒54の放射線量を低減させることができ、好ましい。またスパージャ配管12は、燃料取替装置56が燃料棒54を運搬する際に燃料取替装置56の燃料把持部57と干渉しないように燃料通路64を除いて配置される。
【0030】
散水配管13は、容易に伸縮及び/又は屈伸自在な配管、例えばフレキシブル配管であり、先端に冷却水を放射状に散水するスプレーノズル15が設けられている。散水配管13は、後述する駆動装置21に支持されており、散水時には駆動装置21により使用済燃料貯蔵プール61の中央部上方に送り出され、散水時以外には走行中の燃料取替装置56などと干渉しないように駆動装置21により使用済燃料貯蔵プール61の外に収納される。
【0031】
散水配管13は、基本的にはスパージャ配管12による散水では届かない位置に散水するために用いられる。
【0032】
駆動装置21は、電源や駆動機器などが収容された本体22と、散水配管13を支持するアーム23とを備え、アーム23を屈伸させることで散水配管13の送り出し、及び収納を行う。
【0033】
アーム23は、中央に回動自在な継手24を有し、継手24を支点として回動することで屈伸し、散水配管13のスプレーノズル15を使用済燃料貯蔵プール61の長手方向に平行移動させる。
【0034】
電動弁31は、スパージャ配管12と散水配管13とが合流する上流側に設置される。電動弁31を開弁するとスパージャ配管12及び散水配管13から冷却水が散水される。
【0035】
なお駆動装置21及び電動弁31は、非常時の電源喪失に備え、手動でも操作可能なことが好ましい。
【0036】
次に本実施形態の冷却装置1の水源について説明する。通常、原子炉51において使用済燃料貯蔵プール61へ冷却水を供給可能な系統としては、燃料プール冷却系(FPC系)71、残留熱除去系(RHR系)、復水移送系(MUWC系)がある。なお図3では、ポンプや電動弁などは省略している。
【0037】
燃料プール冷却系71は、冷却水を浄化する濾過脱塩器72と、冷却水を冷却する熱交換器73とを備え、使用済燃料貯蔵プール61のスキマサージタンク67に回収された冷却水を循環させて浄化、冷却し、使用済燃料貯蔵プール61の底部へ供給する。
【0038】
残留熱除去系は、原子炉51の停止時後に原子炉圧力容器53内の燃料棒54の崩壊熱を除去する系統である。また残留熱除去系は、使用済燃料貯蔵プール61に収容されている燃料棒54の熱負荷が高い場合に燃料プール冷却系71に冷却水を供給する。
【0039】
復水移送系は、復水タンク(図示省略)を備え、燃料プール冷却系71や残留熱除去系などの熱負荷が高い場合や、これらの系統が点検などで停止する場合に復水タンクから復水を使用済燃料貯蔵プール61などへ供給する。
【0040】
また火災等の非常時に備え、ダム等から取水し濾過した水を貯蔵する濾過水タンク(図示省略)を備える系統や、海水を貯蔵しておく耐震防火水槽(図示省略)などがある。
【0041】
本実施形態の冷却装置1は、水源として、これらの燃料プール冷却系71、残留熱除去系、復水移送系、濾過水タンク、耐震防火水槽から冷却水を引き込むことができる。また濾過脱塩器などを介して海から直接、海水を冷却装置1へ引き込む系統を設けてもよい。なお冷却装置1へ供給可能な水量は、地震などによる使用済燃料貯蔵プール61の破損時において使用済燃料貯蔵プール61の貯水機能が復旧するまでの間、継続して散水可能な水量を確保しておく必要がある。
【0042】
次に本実施形態の冷却装置1による散水要領について説明する。地震などの災害により使用済燃料貯蔵プール61が破損し冷却水の供給量以上に冷却水が漏洩すると、使用済燃料貯蔵プール61の水位が低下し燃料棒54(燃料貯蔵ラック63)の一部又は全部が露出する。燃料棒54が露出すると燃料棒54の溶融や放射能汚染が起こる恐れがあり、燃料棒54の冷却及び放射線量の低減を行う必要がある。
【0043】
使用済燃料貯蔵プール61の水位検知手段により水位低下が検出されると、中央制御室へ警報が発せられる。警報が発せられると中央制御室から駆動装置21に起動信号を発信する。駆動装置21は、起動信号を受信すると散水配管13を燃料棒54(燃料貯蔵ラック63)の上方へ送り出す。散水配管13の送り出し後、中央制御室からの信号により電動弁31が開弁されると、スパージャ配管12及び散水配管13より散水が行われる。なお水位検知手段が作動する水位を燃料棒54(燃料貯蔵ラック63)の一部が露出する水位よりも高い水位に設定しておき、燃料棒54が露出する前から散水が行われることが安全上、好ましい。
【0044】
また駆動装置21が散水配管13を送り出す際に使用済燃料貯蔵プール61の上空に燃料取替装置56があると干渉してしまうので、燃料取替装置56が使用済燃料貯蔵プール61の上空にある場合は、燃料取替装置56を使用済燃料貯蔵プール61の外へ移動させてから散水配管13の送り出しを行う。
【0045】
冷却装置1による散水は、応急処置等により使用済燃料貯蔵プール61の貯水機能が復旧し、再び燃料棒54の冠水冷却が可能になるまで行われる。中央制御室からの信号により電動弁31が閉弁され冷却装置1による散水が終了すると、中央制御室からの信号により駆動装置21が散水配管13を使用済燃料貯蔵プール61の外へ収納する。
【0046】
このように本実施形態の冷却装置1を用いると、使用済燃料貯蔵プール61の貯水機能が喪失した場合でも燃料棒54を冷却可能であるとともに、散水により放射線量を低減させることができる。
【0047】
原子炉51において使用済燃料貯蔵プール61の破損は致命的であり、燃料棒54が露出された場合は、一刻も早く冷却する必要がある。使用済燃料貯蔵プール61を含む原子炉建屋内の構造物は、放射線から原子炉容器等を保護するために特殊な材料及び構造で構成されており、使用済燃料貯蔵プール61が破損した際の補修は、容易ではない。本発明の冷却装置1が設置されていない場合、使用済燃料貯蔵プール61の破損時には、応急処置が整うまでの間、消火栓などから放水を行うことが考えられるが、放水開始までに時間がかかるとともに、継続して放水するには負担が大きい。
【0048】
本発明の冷却装置1を予め設置しておけば、燃料棒54が露出する時点から散水可能であり、また燃料棒54の冷却を継続して行うことが容易であり、致命的な事故の発生を抑制することができる。
【0049】
以上、第1実施形態の冷却装置1を用いて、本発明の冷却装置及び該冷却装置を備える使用済燃料貯蔵プールを説明したが、本発明の冷却装置及び該冷却装置を備える使用済燃料貯蔵プールは、上記実施形態に限定されるものではなく、要旨を変更しない範囲で変形して使用することができる。例えば、使用済燃料貯蔵プール61の幅方向に駆動装置21用の横行レールを敷き、散水しながら駆動装置21を使用済燃料貯蔵プール61の幅方向に横行させるようにしてもよい。
【0050】
また散水配管13及び駆動装置21には、例えば、公知のローディングアームを好適に用いることができる。さらに駆動装置21は、アーム23及び継手24に代えて、例えば、伸縮式の梯子(図示省略)を用いて散水配管13の送り出し及び収納を行うようにしてもよい。
【0051】
本発明の冷却装置の水源は、前述したものに限定されるものではない。例えば、使用済燃料貯蔵プール61の下方に漏洩した冷却水を受け入れるタンク(図示省略)を予め設置しておき、該タンクから濾過脱塩器及び熱交換器を介して冷却装置へ冷却水を循環させる系統を設けてもよい。
【符号の説明】
【0052】
1 冷却装置
12 スパージャ配管
13 散水配管
14 噴射口
15 スプレーヘッド
21 駆動装置
51 原子炉
54 燃料棒
56 燃料取替装置
61 使用済燃料貯蔵プール
図1
図2
図3