特許第6244810号(P6244810)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6244810
(24)【登録日】2017年11月24日
(45)【発行日】2017年12月13日
(54)【発明の名称】液体貯蔵タンク
(51)【国際特許分類】
   B65D 90/22 20060101AFI20171204BHJP
【FI】
   B65D90/22 E
【請求項の数】3
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2013-219114(P2013-219114)
(22)【出願日】2013年10月22日
(65)【公開番号】特開2015-81113(P2015-81113A)
(43)【公開日】2015年4月27日
【審査請求日】2016年2月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004123
【氏名又は名称】JFEエンジニアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080458
【弁理士】
【氏名又は名称】高矢 諭
(74)【代理人】
【識別番号】100076129
【弁理士】
【氏名又は名称】松山 圭佑
(74)【代理人】
【識別番号】100089015
【弁理士】
【氏名又は名称】牧野 剛博
(72)【発明者】
【氏名】川畑 篤敬
(72)【発明者】
【氏名】石井 孝
(72)【発明者】
【氏名】坂本 知英
【審査官】 矢澤 周一郎
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭54−081116(JP,U)
【文献】 実開昭59−163295(JP,U)
【文献】 特開平10−086996(JP,A)
【文献】 実開昭58−140399(JP,U)
【文献】 実開昭54−087410(JP,U)
【文献】 特開2015−067320(JP,A)
【文献】 特開2001−039486(JP,A)
【文献】 特開2000−129949(JP,A)
【文献】 特許第3884230(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 90/22−90/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の板材を溶接又はボルトにより接合して構成される液体貯蔵タンクにおいて、
接合部の外側に、液体の外部への漏洩を防止するための、漏洩箇所を密封するカバー部材と、
該カバー部材内に漏れ出した液体を処理するための手段と、
が設けられると共に、前記カバー部材が構造部材を兼ねるようにされていることを特徴とする液体貯蔵タンク。
【請求項2】
前記カバー部材内に漏れ出した液体を処理するための手段が、雨水が入らないようにした通気口を設けることであることを特徴とする請求項1に記載の液体貯蔵タンク。
【請求項3】
前記カバー部材内に漏れ出した液体を処理するための手段が、吸収剤を設けることであることを特徴とする請求項1に記載の液体貯蔵タンク。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体貯蔵タンクに係り、液体の漏洩を長期間にわたって防止することが可能な、堅牢な構造の液体貯蔵タンクに関する。
【背景技術】
【0002】
液体を貯蔵するためのタンクとして、リング状に丸めた帯状鋼板を積層して構成したものが知られている。これは、例えば図1(A)(正面図)、(B)(平面図)に例示する如く、複数の鋼板12を、図2(A)に示す如く、溶接(18)や、図2(B)に示す如く、ボルト20により接合部14で接合して構成される外壁を有する。図において、16はフランジ、22は階段、24は手すりである。
【0003】
このような液体貯蔵タンク10においては、長期保管、地震、地盤沈下などの外的要因、鋼材(12)の腐食、ボルト20の緩み、溶接部18の割れ等の内的要因により、貯蔵された液体が接合部14等から漏洩しないようにすることが重要である。
【0004】
そこで、特許文献1のように、液体貯蔵タンク全体又は一部を2重構造とすることが行われている。又、液体の漏洩を防止するものではないが、特許文献2には、縦溶接線を隠す断面コの字状のボルト挿通孔付化粧材を設けることや、周方向溶接線に沿って目隠し兼用の断面コの字状のウインドガーダーを設けることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−55795号公報
【特許文献2】特許第3884230号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、長期間にわたって構造を安定させて液漏れを防止することは困難であった。特許文献2で用いられている化粧材にはボルト挿通孔が設けられており、ウインドガーダーも密閉構造ではないため、接合部から液漏れが発生した場合には外部への液漏れを防ぐことはできなかった。
【0007】
本発明は、前記従来の問題を解決するべくなされたもので、長期間にわたって外部への液漏れを防止すると共に、構造を安定させることが可能な液体貯蔵タンクを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、複数の板材を溶接又はボルトにより接合して構成される液体貯蔵タンクにおいて、接合部の外側に、液体の外部への漏洩を防止するための、漏洩箇所を密封するカバー部材と、該カバー部材内に漏れ出した液体を処理するための手段と、を設けると共に、前記カバー部材が構造部材を兼ねるようにすることにより、前記課題を解決したものである。
【0009】
ここで、前記カバー部材内に漏れ出した液体を処理するための手段は、雨水が入らないようにした通気口を設けることとすることができる。
又、前記カバー部材内に漏れ出した液体を処理するための手段は、吸収剤を設けることとすることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、溶接又はボルトによる部材接合部の外側に、漏洩箇所を密封する漏洩防止用カバーを設けると共に、該カバー部材内に漏れ出した液体を処理するための手段(例えば通気口又は吸収剤)を設けることで、接合部から液漏れが発生しても、外部へ漏れるのを防止できる。更に、カバーが構造部材を兼ねているので、長期間にわたって構造を安定させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】従来の液体貯蔵タンクの一例を示す(A)正面図及び(B)平面図
図2】従来の液体貯蔵タンクの鋼板の接合構造の例を示す断面図
図3】本発明に係る液体貯蔵タンクの第1実施形態の(A)全体を示す正面図及び(B)要部を示す拡大断面図
図4】本発明に係る液体貯蔵タンクの第2実施形態の要部を示す拡大断面図
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。尚、本発明は以下の実施形態及び実施例に記載した内容により限定されるものではない。又、以下に記載した実施形態及び実施例における構成要件には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。更に、以下に記載した実施形態及び実施例で開示した構成要素は適宜組み合わせてもよいし、適宜選択して用いてもよい。
【0013】
本発明の第1実施形態は、図3(A)(全体を示す正面図)及び(B)(要部を示す拡大断面図)に示す如く、複数の鋼板12を接合して構成される液体貯蔵タンク10において、接合部14の外側に液体の外部への漏洩を防止するための漏洩防止用カバー部材30を設けて、例えば溶接により密封したものである。図において、32は、溶接による接合部である。
【0014】
前記漏洩防止用カバー部材30は、例えば断面コの字状のチャンネル材とすることができる。
【0015】
なお、前記漏洩防止用カバー部材30内に漏れ出した液体は、例えば漏洩防止用カバー部材30の下方に設けられた図示しないドレインによって回収したり、漏洩防止用カバー部材30の一部(例えば上部)に雨水が入らないように工夫した通気口を設けて自然乾燥させたり、漏洩防止用カバー部材30の下方にスポンジのような吸収剤を設けて吸収させることができる。
【0016】
次に、図4を参照して、本発明の第2実施形態を説明する。
【0017】
本実施形態は、本発明を、フランジ16とボルト20を用いて鋼板12が接合された液体貯蔵タンク10に適用したものである。
【0018】
他の点は第1実施形態と同じであるので、説明は省略する。
【0019】
なお、前記実施形態では、いずれも、板材として鋼板が用いられ、廃液を収容するようにされていたが、材質や収容対象は、これらに限定されない。
【符号の説明】
【0020】
10…液体貯蔵タンク
12…鋼板
14…接合部
16…フランジ
18、32…溶接部
20…ボルト
30…漏洩防止用カバー部材
図1
図2
図3
図4