特許第6244821号(P6244821)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6244821
(24)【登録日】2017年11月24日
(45)【発行日】2017年12月13日
(54)【発明の名称】印刷システムおよび印刷サーバー
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/00 20120101AFI20171204BHJP
   G06F 13/00 20060101ALI20171204BHJP
   G06F 3/12 20060101ALI20171204BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20171204BHJP
【FI】
   G06Q50/00 300
   G06F13/00 560A
   G06F3/12
   B41J29/38 Z
【請求項の数】7
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2013-225942(P2013-225942)
(22)【出願日】2013年10月30日
(65)【公開番号】特開2015-87958(P2015-87958A)
(43)【公開日】2015年5月7日
【審査請求日】2016年10月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100096703
【弁理士】
【氏名又は名称】横井 俊之
(72)【発明者】
【氏名】山田 紀彦
(72)【発明者】
【氏名】岡山 稔明
【審査官】 山内 裕史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−133489(JP,A)
【文献】 特開2013−196067(JP,A)
【文献】 特開2013−029895(JP,A)
【文献】 特開2013−166346(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0250074(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 − 99/00
B41J 29/38
G06F 3/12
G06F 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソーシャルネットワーキングサービスになされた投稿を印刷する印刷システムであって、
プリンターと前記ソーシャルネットワーキングサービスに登録されているユーザーの登録情報とを紐付けた紐付け情報を保持する紐付け情報保持部と、
前記ソーシャルネットワーキングサービスにおいて前記投稿を個別に評価するためのソーシャルボタンに対して行われた操作に関する通知を、前記ソーシャルネットワーキングサービスから受ける通知受付部と、
前記ソーシャルボタンに操作をしたユーザーの登録情報と紐付けられているプリンターを前記紐付け情報を参照して特定するプリンター特定部と、
前記ソーシャルボタンに操作がなされた投稿の内容を表現する投稿データを前記ソーシャルネットワーキングサービスから取得する投稿データ取得部と、
前記投稿データの印刷を前記特定されたプリンターに実行させる印刷指示部と、を備えることを特徴とする印刷システム。
【請求項2】
前記ソーシャルネットワーキングサービスになされた投稿は対応する前記ソーシャルボタンへの操作に応じた段階的な評価を受けるものであり、
前記投稿データ取得部は、前記通知された操作がなされた投稿が所定の基準以上の評価を受けた場合に、当該投稿の投稿データを取得することを特徴とする請求項1に記載の印刷システム。
【請求項3】
前記投稿データ取得部は、前記ソーシャルネットワーキングサービスになされた投稿を前記ソーシャルネットワーキングサービスに登録されている他のユーザーに知らせるための前記ソーシャルボタンへの操作が検出された場合に、前記検出された操作がなされた投稿の投稿データを取得することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の印刷システム。
【請求項4】
前記取得された投稿データを保持する投稿データ保持部と、
前記保持された投稿データに対して印刷の対象とするか否かの選択を受け付ける選択受付部と、を備え、
前記印刷指示部は、前記印刷の対象とされた投稿データの印刷を前記特定されたプリンターに実行させることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の印刷システム。
【請求項5】
前記保持された投稿データが表現する投稿内容と、当該投稿内容に対応する前記操作による評価の内容と、を情報端末の画面に表示させる表示制御部を備えることを特徴とする請求項4に記載の印刷システム。
【請求項6】
前記通知された操作をしたユーザーに対して所定の通信機能を用いて印刷の許可の指示を要求する指示要求部を備え、
前記要求に対して印刷の許可の指示があった場合に、前記投稿データ取得部は、前記通知された操作がなされた投稿の投稿データを取得することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の印刷システム。
【請求項7】
ソーシャルネットワーキングサービスになされた投稿を印刷させる印刷サーバーであって、
プリンターと前記ソーシャルネットワーキングサービスに登録されているユーザーの登録情報とを紐付けた紐付け情報を保持する紐付け情報保持部と、
前記ソーシャルネットワーキングサービスにおいて前記投稿を個別に評価するためのソーシャルボタンに対して行われた操作に関する通知を、前記ソーシャルネットワーキングサービスから受ける通知受付部と、
前記ソーシャルボタンに操作をしたユーザーの登録情報と紐付けられているプリンターを前記紐付け情報を参照して特定するプリンター特定部と、
前記ソーシャルボタンに操作がなされた投稿の内容を表現する投稿データを前記ソーシャルネットワーキングサービスから取得する投稿データ取得部と、
前記投稿データの印刷を前記特定されたプリンターに実行させる印刷指示部と、を備えることを特徴とする印刷サーバー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷システムおよび印刷サーバーに関する。
【背景技術】
【0002】
インターネット上で提供されているソーシャルネットワーキングサービス(以下、SNS)のサイトには、画像を含む種々の投稿(コンテンツ)が公開されている。ユーザーがこれらコンテンツを印刷したい場合、コンテンツにかかる画像等のデータを一旦、自身が操作する情報端末にダウンロードして保存し、その後、情報端末において印刷用のアプリケーションソフトウェアを別途起動させ、前記保存したコンテンツをプリンターで印刷していた(第一の方法)。あるいは、ユーザーは、前記コンテンツを印刷したい場合、前記SNSにアクセス可能な印刷の為のアプリケーションソフトウェアやプラグインを情報端末において事前入手(インストール)し、当該インストールしたアプリケーションソフトウェア等を利用して、SNS内のコンテンツを検索、指定した上で、印刷を行っていた(第二の方法)。
【0003】
また、関連する技術として、サーバー装置によるフォトアルバムサイトに公開されている画像を、画像閲覧端末から閲覧し、サーバー装置は、画像閲覧端末から画像のプリント注文を受け付けた場合に、オンラインプリントサイトに対しプリント注文を送信するイベント画像公開システムが知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008‐197968号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した第一の方法では、ユーザーは、所望のコンテンツを自身の情報端末に一旦ダウンロードし、印刷用のアプリケーションソフトウェアを別途起動させる必要があるため、多くの手間を要していた。また、SNSのサイトの中には、コンテンツの印刷のために第二の方法のように専用のアプリケーションソフトウェアやプラグインを必要とするものがある。このような場合、前記専用のアプリケーションソフトウェアやプラグインのインストールの手間をユーザーに強いることとなり、ユーザーの利用が広がり難くなる一因となる。また、印刷実行時の操作の手間についても第一の方法と同様の課題があり、また、前記専用のアプリケーションソフトウェアやプラグインが動作する環境(OS、Webブラウザ等)をユーザーが情報端末において有していない場合は、そもそもユーザーはSNS上のコンテンツを印刷することができない。
【0006】
また特許文献1に記載のシステムは、オンラインプリントサイトに対しプリントを注文する構成であるため、ユーザーが所有するプリンターに印刷させることができず、印刷物を即座に得られないなど、ユーザーの利便性が高いとは言い難かった。
【0007】
本発明は上述の課題の少なくとも一つを解決するためになされたものであり、多くのユーザーが日常の中で触れている環境を利用してより簡単に所望の投稿の印刷結果を得られるようにした、利便性が高い印刷システムおよび印刷サーバーを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の態様の一つは、SNSになされた投稿を印刷する印刷システムであって、プリンターと前記SNSに登録されているユーザーの登録情報とを紐付けた紐付け情報を保持する紐付け情報保持部と、前記SNSにおいて前記投稿を個別に評価するためのソーシャルボタンに対して行われた操作に関する通知を、前記SNSから受ける通知受付部と、前記ソーシャルボタンに操作をしたユーザーの登録情報と紐付けられているプリンターを前記紐付け情報を参照して特定するプリンター特定部と、前記ソーシャルボタンに操作がなされた投稿の内容を表現する投稿データを前記SNSから取得する投稿データ取得部と、前記投稿データの印刷を前記特定されたプリンターに実行させる印刷指示部と、を備える。
【0009】
当該構成によれば、前記SNSに登録されており、かつ、自己が使用するプリンターが前記紐付け情報において自己の登録情報と紐付けられているユーザーが、前記SNSになされた投稿に対応するソーシャルボタンへ操作を行うだけで、自動的に、前記紐付けられたプリンターが当該投稿を印刷する。つまり、ユーザーは、情報端末を用いて普段利用しているSNSにおいて前記ソーシャルボタンを操作するだけで前記ソーシャルボタンが対応する投稿の印刷結果を得ることができる。また、投稿データは、ユーザーが使用する情報端末にはダウンロードされず、紐付け情報に情報が載っているプリンターに対して印刷データの形で送信されるだけであるため、コンテンツ保護の効果も高いと言える。
【0010】
本発明の態様の一つは、前記SNSになされた投稿は対応する前記ソーシャルボタンへの操作に応じた段階的な評価を受けるものであり、前記投稿データ取得部は、前記通知された操作がなされた投稿が所定の基準以上の評価を受けた場合に、当該投稿の投稿データを取得するとしてもよい。
当該構成によれば、ユーザーによる評価がある程度高い投稿のみが実際に印刷される。
【0011】
本発明の態様の一つは、前記投稿データ取得部は、前記SNSになされた投稿を前記SNSに登録されている他のユーザーに知らせるための前記ソーシャルボタンへの操作が検出された場合に、前記検出された操作がなされた投稿の投稿データを取得するとしてもよい。
当該構成によれば、あるユーザーが他のユーザーへ拡散したいと望む程度に評価が高い投稿のみが実際に印刷される。
【0012】
本発明の態様の一つは、印刷システムは、前記取得された投稿データを保持する投稿データ保持部と、前記保持された投稿データに対して印刷の対象とするか否かの選択を受け付ける選択受付部と、を備え、前記印刷指示部は、前記印刷の対象とされた投稿データの印刷を前記特定されたプリンターに実行させるとしてもよい。
当該構成によれば、ユーザーによる前記ソーシャルボタンの操作によって評価された投稿であって更にユーザーによって選択された投稿が実際に印刷される。
【0013】
本発明の態様の一つは、印刷システムは、前記保持された投稿データが表現する投稿内容と、当該投稿内容に対応する前記操作による評価の内容と、を情報端末の画面に表示させる表示制御部を備えるとしてもよい。
当該構成によれば、前記保持された投稿データの中から印刷の対象とする投稿データを情報端末の画面を介して選択するユーザーの大きな助けとなる。
【0014】
本発明の態様の一つは、印刷システムは、前記通知された操作をしたユーザーに対して所定の通信機能を用いて印刷の許可の指示を要求する指示要求部を備え、前記要求に対して印刷の許可の指示があった場合に、前記投稿データ取得部は、前記通知された操作がなされた投稿の投稿データを取得するとしてもよい。
当該構成によれば、前記ソーシャルボタンの操作によって評価された投稿の印刷を行って良いか否かの確認をユーザーから取ることができ、無駄な印刷が減る。所定の通信機能とは、ユーザーに対してSNS上で投稿や直接的な通知メッセージを送る機能や、電子メールを送信する機能等を指す。
【0015】
本発明の技術的思想は、上述したような印刷システムのみならず、他の物や、方法、あるいはコンピュータープログラム、さらには当該プログラムを記録したコンピューター読み取り可能な記録媒体、とった各種カテゴリーにて実現されてもよい。また、印刷システムの少なくとも一部を構成する印刷サーバーも一つの発明として捉えることができる。この場合、SNSになされた投稿を印刷させる印刷サーバーであって、プリンターと前記SNSに登録されているユーザーの登録情報とを紐付けた紐付け情報を保持する紐付け情報保持部と、前記SNSにおいて前記投稿を個別に評価するためのソーシャルボタンに対して行われた操作に関する通知を、前記SNSから受ける通知受付部と、前記ソーシャルボタンに操作をしたユーザーの登録情報と紐付けられているプリンターを前記紐付け情報を参照して特定するプリンター特定部と、前記ソーシャルボタンに操作がなされた投稿の内容を表現する投稿データを前記SNSから取得する投稿データ取得部と、前記投稿データの印刷を前記特定されたプリンターに実行させる印刷指示部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本実施形態にかかるシステムを簡易的に示す図である。
図2】印刷システムが実現する機能を示すブロック図である。
図3】紐付け処理を示すフローチャートである。
図4】ユーザーページの例を示す図である。
図5】認証用ページの例等を示す図である。
図6】ソーシャルボタンの操作から印刷までの処理を示すフローチャートである。
図7】ユーザーが閲覧するSNSのページの例を示す図である。
図8】変形例1にかかるSNSのページの例を示す図である。
図9】変形例1にかかる印刷システム側処理を示すフローチャートである。
図10】変形例2にかかるSNSのページの例を示す図である。
図11】変形例3にかかる印刷システム側処理の一部を示すフローチャートである。
図12】変形例3にかかるユーザーページの例を示す図である。
図13】変形例4にかかる印刷システム側処理の一部を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下の順序に従って、本発明の実施形態を説明する。
1.システムの概要
2.ユーザー情報の紐付け
3.ソーシャルボタンの操作から印刷までの流れ
4.変形例
【0018】
1.システムの概要
図1は、本実施形態にかかるシステム10を簡易的に示している。システム10は、情報端末20、プリンター30、SNSサーバー40、印刷システム60を含む。システム10は、印刷システム60を一部に含むものであるが、システム10全体を印刷システムと呼んでも良い。情報端末20は、ユーザーUが所有する通信機器であり、例えば、スマートフォン、タブレット型端末、デスクトップ型あるいはラップトップ型のPC、等が該当する。また、ユーザーUは、プリンター30の所有者でもある。プリンター30の機種はどのようなものでも良く、例えば、いわゆるインクジェットプリンター、いわゆるレーザープリンター等でも良い。
【0019】
情報端末20、プリンター30はいずれも、外部との通信機能を有し、有線あるいは無線により、インターネットINに接続している。SNSサーバー40は、インターネットINを介して多くのユーザーにSNSを提供するためのサーバーである。SNSサーバー40が提供するSNSとしては、例えば、Twitter(登録商標)、Facebook(登録商標)等のサービスが挙げられるが、これらに限定されない。また、図1では、SNSサーバー(符号40)を一台のみ記載しているが、むろん、それぞれ独自のSNSをインターネット上で提供する複数のSNSサーバーが存在し得る。ユーザーUは、SNSサーバー40が提供する特定のSNSに登録されたユーザーであり「SNSの登録情報」を有している。SNSの登録情報とは、例えば、SNSにおいてユーザーUを特定するためにSNSサーバー40によって認められているユーザー名やパスワード等を指す。ユーザーUは、日頃、情報端末20を操作して、情報端末20が搭載するWebブラウザやアプリケーションソフトウェアの機能によりSNSを利用している。
【0020】
さらにユーザーUは、自宅やオフィスで使用するプリンター30を任意に指定して印刷システム60に予め登録させている。言い換えると、印刷システム60が、印刷データの送信先の一つとしてユーザーUに紐付いたプリンター30を登録している。印刷システム60は、インターネットINを介して多くのユーザー(例えば、ユーザーU)に、所定のサービスを提供する。本実施形態では、印刷システム60がユーザーに提供可能なサービスを総称して「プリントサービス」と呼ぶ。
【0021】
ユーザーUは、例えば、印刷システム60によってプリンター30に割り当てられている電子メールアドレスに対して情報端末20から電子メールを送信することで、電子メールの内容や電子メールに添付した画像を、プリンター30に印刷させることができる(特開2012‐159914号公報参照)。このような電子メールを用いた印刷もプリントサービスの一部である。
【0022】
印刷システム60は、特許請求の範囲に言う印刷システムに該当し、一台以上のサーバーを有する。図1の例では、印刷システム60はサーバー50を有する。サーバー50は、特許請求の範囲に言う印刷サーバーの一例に該当する。ただし、サーバー50が実現するものとして本明細書で説明する機能の少なくとも一部が、ネットワークで繋がったサーバー50を含む複数台のサーバーが連係して実現することにより印刷システム60が構築されてもよい。
【0023】
図2は、印刷システム60が実現する機能をブロック図により示している。印刷システム60は、紐付け情報保持部61、通知受付部62、プリンター特定部63、投稿データ取得部64、印刷データ生成部65、印刷指示部66、投稿データ保持部67、選択受付部68、表示制御部69、指示要求部70等の各種機能を実現する。これら各機能は、サーバー50が搭載する所定のプログラムに従った演算処理がサーバー50が有するCPU、ROM、RAM、ハードディスクドライブ(HDD)といったハードウェアと協同して行われることにより実現される。
【0024】
2.ユーザー情報の紐付け
次に、ユーザー情報の紐付け処理について説明する。当該紐付け処理とは、概略的には、印刷システム60が、ユーザーUが所有するプリンター30とユーザーUのSNSの登録情報とを紐付けて、紐付けの結果(紐付け情報)を保持する処理を言う。
【0025】
図3は、当該紐付け処理を示すフローチャートである。
ステップS100では、ユーザーUが操作する情報端末20の画面に、サーバー50が提供するユーザーページが表示される。情報端末20を操作するユーザーUは、例えば、Webブラウザやアプリケーションソフトウェアの機能により情報端末20の画面にプリントサービスへのログイン用の画面を表示させ、当該ログイン用の画面に、自己(印刷システム60に登録済みのプリンター30のユーザー)に予め割り当てられているログインパスワード等を入力する。これにより、プリントサービスにおけるユーザーU(印刷システム60に登録済みのプリンター30のユーザー)専用のユーザーページが情報端末20の画面に表示される(ユーザーページにログインする)。なお、図3のフローチャートが開示される以前に、上述したようにユーザーUは、プリンター30を印刷システム60に登録させている。
【0026】
プリンター30の印刷システム60への登録処理について簡単に説明する(適宜、特開2012‐159914号公報参照)。ユーザーUが操作する情報端末(例えば、情報端末20)からプリンター30へ送信された登録要求開始の指示を契機として、プリンター30は、印刷システム60への登録要求をプリンター30の固有情報(機種固有IDやシリアル番号)とともに、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)を用いてサーバー50へ送信する。登録要求を受けたサーバー50は、プリンター30の固有情報に対応して、内部ID、XMPP(eXtensible Messaging and Presence Protocol)接続のためのログインパスワード、ユーザーページのURL、ユーザーページへのログインパスワード、プリンターに割り当てる電子メールアドレス等を、既に登録している他のプリンターの登録情報と重複しないように割り当てる。サーバー50は、このように割り当てた内部IDと、XMPP接続のためのログインパスワード、ユーザーページのURL、ユーザーページへのログインパスワード、プリンターに割り当てる電子メールアドレス等とを対応付けて、印刷システム60内のデータベースに登録する。このように登録した情報を以後、「プリンターの登録情報」と総称する。
【0027】
さらに、サーバー50は、前記プリンターの登録情報とサーバー50のXMPPドメイン名とを、前記登録要求の送信元であるプリンター30にHTTPを用いて送信する。プリンター30は、送信されたプリンターの登録情報とサーバー50のXMPPドメイン名とを所定のメモリーに記憶するとともに、当該登録情報内の内部IDとXMPPドメイン名とを組み合わせたID(XMPP接続のためのID)を生成する。そして、プリンター30は、XMPP接続のためのIDと当該登録情報内のXMPP接続のためのログインパスワードとを、XMPP接続情報として、サーバー50に送信する。XMPP接続情報を受信したサーバー50は、送信元のプリンター30との間でXMPP接続を確立する。また、このような登録処理の過程で、ユーザーUが操作する情報端末20へは、プリンター30を介して、前記プリンターの登録情報の少なくとも一部(ユーザーページのURL、ユーザーページへのログインパスワード、プリンターに割り当てる電子メールアドレス等)が通知され、画面表示される。
【0028】
図3の説明に戻る。ステップS110では、サーバー50は、ユーザーページを介してSNSの選択を受け付ける。
図4は、ステップS110の過程で情報端末20の画面に表示されるユーザーページの一部を例示している。図4Aに示すユーザーページ51は、現在プリンター30と紐付けられているSNSと該SNSのユーザーを一覧表示するSNS設定状況欄51aを含んでいる。ユーザーUは、ステップS100におけるプリントサービスへのログイン後、自己のユーザーページ内で所定のメニュー(例えば、「SNSプリント」といったメニュー。図4A参照。)を選択することにより、ユーザーページ51を情報端末20の画面に表示させることができる。
【0029】
SNS設定状況欄51aには、SNS設定ボタン51b、SNS設定削除ボタン51cが含まれている。ユーザーは、SNS設定ボタン51bを操作することにより、プリンター30と紐付けるSNSを追加することができ、また、SNS設定削除ボタン51cを操作することにより、現在プリンター30と紐付けられているSNSの紐付けを削除することができる。
【0030】
図4Bは、SNS設定ボタン51b(図4A)が操作された場合に情報端末20の画面に表示されるユーザーページ52である。ユーザーページ52は、SNS選択欄52aを含んでいる。SNS選択欄52aには、印刷システム60が登録済みのプリンター30と紐付け可能な複数のSNS(例えば、サービスA,B,C…)が一覧表示されている。また、SNS選択欄52aには、キャンセルボタン52b、次へボタン52cが含まれている。ユーザーUは、SNS選択欄52aに表示された複数のSNSの中から任意にSNSを選択しつつ、次へボタン52cを操作することにより、プリンター30との紐付けの対象とするSNSの選択を確定することができる。サーバー50は、次へボタン52cの操作を認知したときに、現在SNS選択欄52a内で選択されているSNSが選択されたことを受け付ける。
【0031】
ステップS120では、情報端末20の画面に、ステップS110で選択されたSNS(当該SNSを実現するSNSサーバー)が提供する認証用ページが表示される。
図5Aは、ステップS120で情報端末20の画面に表示される認証用ページ41を例示している。例えば、印刷システム60のサーバー50は、ステップS110でSNSの選択を受け付けると、当該選択されたSNSを提供するサーバー(例えば、SNSサーバー40)が用いるAPI(Application Programming Interface)を利用して、ユーザーページ52に重ねて上述のような認証用ページ41を表示させる。認証ページ41は、登録情報入力欄41a、否認ボタン41b、認証ボタン41cを含む。
【0032】
本実施形態では、ユーザーUは、ステップS110で選択したSNSの登録情報(ユーザー名やパスワード)を既に有しており、この登録情報を登録情報入力欄41aに入力する(ステップS130)。そして、ユーザーUは、SNSの登録情報をプリンター30に紐付けることを認証する場合は認証ボタン41cを操作し、当該紐付けを否認する場合は否認ボタン41bを操作する。このような認証用ページ41に対する入力操作は、SNSサーバー40から印刷システム60のサーバー50へ通知される。サーバー50は、認証ボタン41cの操作があったことを認知した場合、認証用ページ41の登録情報入力欄41aに入力されたSNSの登録情報と、ステップS100以降ログイン中のユーザーUのプリンターの登録情報とを紐付ける(ステップS140)。
【0033】
認証用ページ41の登録情報入力欄41aにSNSの登録情報が入力されて、認証ボタン41cが操作されると、情報端末20の画面表示は、ユーザーページ51に戻る。この場合、図5Bに例示するように、ユーザーページ51のSNS設定状況欄51aは、前記紐付けが完了したSNSの名称(サービス名)と、該紐付けを認証したSNSのユーザー名(アカウント)が書き加えられた状態となっている。ステップS140の紐付けを行ったら、サーバー50は、当該紐付けの結果(紐付け情報)を、印刷システム60内のデータベースに保存する(ステップS150)。なお、ステップS140やステップS150は、紐付け情報保持部61の機能による処理である。以上が紐付け処理の説明である。
【0034】
3.ソーシャルボタンの操作から印刷までの流れ
図6は、ユーザーUによるソーシャルボタンSBの操作から印刷が行われるまでの処理を示したフローチャートである。図6において、情報端末側処理とは、ユーザーUが操作する情報端末20による処理を意味し、SNSサーバー側処理とは、SNSサーバー40による処理を意味し、印刷システム側処理とは、印刷システム60(サーバー50)による処理を意味する。
【0035】
ユーザーUは、情報端末20を操作することにより、SNSサーバー40が提供するSNSを情報端末20の画面を介して任意に閲覧する。この閲覧中、ユーザーUは、SNSのあるページ内に印刷したいと思う投稿(コンテンツ)を見つけたら、当該投稿に対応して設けられているソーシャルボタンSBを操作する(ステップS200)。ソーシャルボタンSBとは、SNSにおいて公開されているコンテンツに関して何らかの評価を受け付けるために設けられているユーザーインターフェイス(UI)やアイコン等を意味する。また、ソーシャルボタンSBの操作とは、ソーシャルボタンSBのクリックあるいはタップ等である。
【0036】
図7は、ステップS200においてユーザーUが情報端末20の画面を介して閲覧するSNSのあるページ42を例示している。ページ42は、例えば、ユーザーUとは別のユーザーがSNS上で管理するページである。ページ42には、例えば、当該別のユーザーが投稿した複数の写真(投稿画像IM)が公開されている。またページ42において、投稿画像IMのそれぞれには、投稿画像IMを個別に評価するためのソーシャルボタンSBが付随して設けられている。図7の例では、ソーシャルボタンSBは、対応する投稿画像IMを肯定的に評価するための「いいね!」と記されたUI(いいねボタン、あるいは、like button)である。ユーザーUは、任意に選んだ投稿画像IMに対応するソーシャルボタンSBを操作することができる。
【0037】
SNSサーバー40は、上述したようなソーシャルボタンSBへのユーザー(ユーザーU)による操作を情報端末20から随時受け付けている(ステップS300)。
次に、SNSサーバー40は、ステップS300で受け付けた操作の事実を前記APIによってサーバー50へ通知する(ステップS310)。
【0038】
サーバー50は、SNSサーバー40からの前記通知を受け付ける(ステップS400)。SNSサーバー40からの前記通知には、ソーシャルボタンSBの操作による評価を受けた投稿画像IMを一意的に特定するための情報、当該ソーシャルボタンSBの操作を実行したユーザーUのSNSの登録情報、および、当該ソーシャルボタンSBの操作の内容(例えば、いいねボタンを1回タップしたこと)を示す情報、等が含まれる。なお、サーバー50は、SNSサーバー40から前記通知が送信されるのを単に待つのではなく、定期的にSNSサーバー40にソーシャルボタンSBの操作の有無を問い合わせるとしてもよい。この場合、SNSサーバー40は当該問い合わせに応じて、前回の問い合わせ以降に受け付けていたソーシャルボタンSBの操作の事実をサーバー50へ通知する(ステップS310)。ステップS400は、通知受付部62による処理である。
【0039】
次に、サーバー50は、SNSサーバー40からの前記通知に含まれるユーザーUのSNSの登録情報とプリンターとの紐付けの有無を、前記紐付け情報を参照して判定する(ステップS410)。サーバー50は、ソーシャルボタンSBの操作をしたユーザーUのSNSの登録情報に紐付けられたプリンターの登録情報が前記紐付け情報内に存在するか否か判定し、そのようなプリンターの登録情報が前記紐付け情報内に存在する場合はステップS420に進み、存在しない場合、当該フローチャートを終える。ただし、図6に示したフローチャート(および後述する他のフローチャート)は、繰り返し実行される。ステップS410の判定においてステップS420へ進んだ場合には、ソーシャルボタンSBの操作をしたユーザーUの登録情報と紐付けられているプリンター30を特定できたこととなる。ステップS410は、プリンター特定部63による処理である。
【0040】
次に、サーバー50は、前記通知されたソーシャルボタンSBの操作がなされた投稿画像IMを表現する画像データ(投稿の内容を表現する投稿データの一種)を、SNSサーバー40から取得する(ステップS420)。SNSサーバー40からの前記通知に含まれるソーシャルボタンSBの操作による評価を受けた投稿画像IMを一意的に特定するための情報には、当該投稿画像IMの保存先を示したURLが含まれる。つまり、SNSサーバー40が提供するSNSにおいて公開されている投稿画像IMにかかる画像データは、SNSサーバー40が管理する所定のデータベースに保存されており、この保存先を示すURLがSNSサーバー40からサーバー50へ知らされている。従って、サーバー50は、当該URLにアクセスし、保存されている画像データをダウンロードする。ステップS420は、投稿データ取得部64による処理である。
【0041】
次に、サーバー50は、ステップS420で取得した画像データから投稿画像IMを印刷するための印刷データを生成する(ステップS430)。ステップS420で取得した画像データは、印刷システム60に登録されているプリンターがそのまま受信して印刷を実行できる形式のデータではない。そのため、サーバー50は、このような画像データを、プリンターが印刷を実行可能な形式のデータに変換する。この場合、サーバー50は、画像データを、印刷データの送信先となるプリンター30が解釈可能ないわゆるPDL(ページ記述言語)で記述した印刷データに変換する。あるいは、サーバー50は、画像データに対していわゆる色変換処理やハーフトーン処理を行なうことにより、画像を構成する画素毎にインク(プリンター30が使用するインク)色毎のインク滴の形成/非形成(ドットオン/ドットオフ)等を規定したデータを印刷データとして生成する。印刷データの送信先となるプリンター30とは、むろん、ステップS400で受け付けた通知に含まれるユーザーUのSNSの登録情報と紐付けられているプリンターの登録情報が一意的に示すプリンター30である。ステップS430は、印刷データ生成部65による処理である。
【0042】
次に、サーバー50は、ステップS430で生成した印刷データを、前記送信先となるプリンター30へ送信することにより、当該プリンター30に当該印刷データに基づく画像の印刷を実行させる(ステップS440)。この場合、サーバー50は、XMPPを用いて、印刷すべき印刷データが存在することをプリンター30へ通知する。この通知を受信したプリンター30は、印刷データの要求をHTTPS(Hypertext Transfer Protocol Secure)を用いてサーバー50へ送信する。HTTPSによれば、プリンター30とサーバー50との通信は、TLSやSSLによって暗号化されている。この要求を受信したサーバー50は、HTTPSを用いて、ステップS430で生成した印刷データをプリンター30へ送信する。この結果、ユーザーUが所有するプリンター30によって印刷データに基づいた投稿画像IMの印刷が実行される。ステップS440は、印刷指示部66による処理である。
【0043】
このように本実施形態によれば、印刷システム60は、プリンター30(プリンターの登録情報)と、SNSサーバー40が提供するSNSに登録されているユーザーUのSNSの登録情報とを紐付けた紐付け情報を保持している。そして、SNSサーバー40が提供するSNSにおいて公開されている投稿画像IMを評価するソーシャルボタンSBの操作がユーザーU(情報端末20)によってなされた場合、当該ソーシャルボタンSBの操作をしたユーザーUのSNSの登録情報に紐付けられているプリンター30を、紐付け情報を参照して特定する。そして、当該ソーシャルボタンSBの操作がなされた投稿画像IMを表現する画像データを取得し、この画像データから印刷データを生成して、前記特定したプリンター30へ送信するとした。
【0044】
つまりユーザーUは、情報端末20を介してSNSを楽しんでいる最中に、気に入った投稿画像IMを見つけたとき、当該投稿画像IMに対応して設けられたソーシャルボタンSBのクリックやタップをするだけで、当該投稿画像IMの印刷を自己のプリンター30(印刷システム60に登録したプリンター30)にさせることができる。これは、従来のように、印刷したいコンテンツを自身の情報端末に一旦ダウンロードし、情報端末で印刷用のアプリケーションソフトウェアを別途起動させる手法(第一の方法)や、SNS専用の印刷の為のアプリケーションソフトウェア等を情報端末に事前にインストールし、当該インストールしたアプリケーションソフトウェア等を利用してSNS内のコンテンツを検索、印刷する手法(第二の方法)と比較して、ユーザーの負担を格段に軽減するものである。また、このようなSNSを介したユーザーの気軽な利用(SNSに公開されている投稿画像IMの印刷)が見込めることから、印刷システム60によるプリントサービスの利用がより多くのユーザーに広まることが予想される。また、投稿画像IMにかかる画像データは、ユーザーが使用する情報端末20にはダウンロードされず、紐付け情報に載っているプリンター30に対して印刷データの形で、かつ暗号化されて送信されるため、投稿画像IMの不正コピーを防止することができる。
【0045】
4.変形例
本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能である。
本実施形態におけるSNSへの「投稿」には、画像(投稿画像IM)以外にも、テキスト等の文書も含まれる。従って、投稿をプリンターで印刷すると言った場合、投稿された画像を印刷する以外にも、投稿された文書を印刷したり、投稿された画像と文書とを印刷したりすることが含まれる。投稿された文書を印刷する場合には、投稿データ取得部64がSNSから取得する投稿データとは、当該文書のテキストデータ等である。
本実施形態では、例えば、以下のような変形例も可能である。上述の実施形態や以下の各変形例を適宜組み合わせた内容も本発明の開示範囲に含まれる。また、以下においては、既に説明したことと重複する部分については適宜説明を省略する。
【0046】
変形例1:
SNSサーバー40が提供するSNSへなされた投稿(例えば、SNSにおいて公開されている投稿画像IM)は、対応するソーシャルボタンSBへの操作に応じた段階的な評価を受けるものであってもよい。例えば、ユーザーUは、投稿画像IMに対応するソーシャルボタンSBをクリックやタップする回数によってその投稿画像IMに点数を付けることができる。
【0047】
図8は、ステップS200(図6)においてユーザーUが情報端末20の画面を介して閲覧するSNSのあるページ43であって図7に示したページ42とは異なる例を示している。ページ43には、図7と同様に複数の投稿画像IMが公開されている。ユーザーUは、投稿画像IMを個別に評価するためのソーシャルボタンSB(図8では不図示)を操作することで、投稿画像IMに任意の点数を与えることができる。ページ43では、このように投稿画像IM毎にユーザーUが与えた点数が星印の数で表示されている。例えば、星印は1つの投稿画像IMにつき最高5個まで与えることができ、星印の数が多いほど投稿画像IMに対するユーザーUの評価が高い。むろん、投稿画像IM毎にユーザーUが与える点数は、星印以外のマークで表示されてもよいし、数字で表示されてもよい。
【0048】
図9は、変形例1にかかる印刷システム側処理のフローチャートを示している。変形例1では、図6に示した印刷システム側処理の替わりに、図9に示した印刷システム側処理が実行される。図9に示した印刷システム側処理は、ステップS405が追加された点で図6に示した印刷システム側処理と異なる。ステップS405では、サーバー50は、ステップS400で受け付けたSNSサーバー40からの前記通知が示す操作がなされた投稿画像IMが所定の基準以上の評価を受けたものであるか否か判定する。SNSサーバー40からの前記通知には、ある投稿画像IMについてのソーシャルボタンSBの操作の内容を示す情報が含まれているため、かかる情報が前記所定の基準以上の評価を示していれば(ステップS405において“Yes”)、ステップS410へ進み、前記所定の基準以上の評価を示していなければ(ステップS405において“No”)、当該フローチャートを終える。
【0049】
前記所定の基準が「最高点(例えば5点)の8割」であると仮定した場合、ソーシャルボタンSBの操作の内容を示す情報(例えばソーシャルボタンSBをタップした回数)が当該8割以上の点数(例えば4回以上のタップ)を示していれば、ステップS405において“Yes”と判定される。なお、投稿画像IMが前記所定の基準以上の評価を受けたか否かを判定するタイミングは、必ずしも図9に示したタイミングに限らず、前記紐付けの有無の判定より後(ステップS410の後)でもよい。いずれにしても変形例1では、ステップS400で受け付けたSNSサーバー40からの前記通知が示す操作がなされた投稿画像IMが前記所定の基準以上の評価を受けたものである場合に、投稿画像IMにかかる画像データの取得(ステップS420)が行われ得る。変形例1によれば、ユーザーUがSNSのページ上で評価した投稿画像IMの中でも特に評価の高い投稿画像IMに限って印刷が行われるため、ユーザーUにとって真に価値有る印刷結果をもたらすことができる。
【0050】
また、変形例1から派生する態様として、SNS上で公開される各投稿画像IMについてSNSの多数のユーザーからの人気投票(前記段階的な評価の一種)を得て、投票の結果が所定の基準以上である投稿画像IMを印刷するようにしてもよい。例えば、ページ43(図8)は、投票を受け付けるために出品された複数の投稿画像IMを公開するページである。SNSサーバー40は、出品された投稿画像IM毎の所有者(出品者)を情報として得ている。また、サーバー50は、投稿画像IM毎の出品者と、投稿画像IMを実際に印刷するためのプリンター(印刷データの送信先となるプリンター)の登録情報とを予め紐付けた情報(出品者‐プリンター紐付け情報)を得ているものとする。ここでは簡単のため、ページ43に公開されている投稿画像IMは全てユーザーUが出品した作品であり、これら投稿画像IMの出品者であるユーザーUとユーザーUのプリンター30(図1)とが紐付けられているとする。
【0051】
このような状況において、SNSサーバー40は、ページ43にて公開している各投稿画像IMへの投票を、例えば一定期間中、投稿画像IM毎に対応したソーシャルボタンSBへのユーザーによる1操作毎に1票受け付ける。このような投稿画像IM毎の投票の結果(投票数)は、投稿画像IM毎の出品者の情報とともにSNSサーバー40からサーバー50に通知され、サーバー50は当該通知を受け付ける(ステップS400)。次に、サーバー50は、前記投票数が所定の基準以上である投稿画像IMを抽出する(ステップS405)。サーバー50は、基準数(例えば100票)以上の投票を得た投稿画像IMを抽出したり、あるいは、投票数が最も多かった投稿画像IMを抽出したりする。そして、ステップS410では、当該抽出した投稿画像IMの出品者に紐付けられているプリンターを、前記出品者‐プリンター紐付け情報を参照して特定する。
【0052】
以降、ステップS420〜S440を経ることで、前記投票数が所定の基準以上である投稿画像IMが、この投稿画像IMの出品者(ユーザーU)に紐付けられているプリンター30によって印刷される。当該構成によれば、前記出品者は、SNSの多数のユーザーから高い評価を獲得した投稿画像IMの印刷結果を得ることができる。また、サーバー50は、前記投票数が所定の基準以上である投稿画像IMにかかる印刷データを生成する際(ステップS430)、例えば、「大人気!」、「○○コンテスト優勝作品」等といったスタンプや画像を投稿画像IMに重畳した上で生成するとしてもよい。この結果、前記人気投票において高評価を得たことが一目で判る印刷結果が提供される。
【0053】
変形例2:
ソーシャルボタンSBの概念には、投稿(例えば、投稿画像IM)をSNSに登録されている他のユーザーに知らせるためのUIやアイコンも含まれる。例えば、リツイートを行うためのリツイートボタンRTBは、このようなソーシャルボタンSBの一種である。リツイートとは、SNSにおいて、ユーザーが自分のフォロワー(自分の投稿を閲覧できるように設定している他のユーザー)に向けて情報を発信する行為を指す。
【0054】
図10は、ステップS200(図6)においてユーザーUが情報端末20の画面を介して閲覧するSNSのあるページ44であって図7,8に示したページ42,43とは異なる例を示している。ページ44には、図7,8と同様に複数の投稿画像IMが公開されている。また、ページ44においては、投稿画像IMに対応してリツイートボタンRTBが設けられている。ユーザーUは、投稿画像IMに対応して設けられているリツイートボタンRTBを操作することで、当該投稿画像IMをリツイートする(当該投稿画像IMをフォロワーへ知らせる)ことができる。
【0055】
SNSサーバー40は、ユーザーUが情報端末20の画面においてリツイートボタンRTBを操作した場合にも、当該操作を受け付けて(ステップS300)、当該受け付けた操作の事実を前記APIによってサーバー50へ通知する(ステップS310)。これにより、サーバー50は、ある投稿画像IMに関してリツイートボタンRTBが操作されたことの通知を受け付ける(ステップS400)。つまり変形例2では、サーバー50では、ステップS400で受け付けたSNSサーバー40からの前記通知が示す操作が、投稿画像IMをSNSに登録されている他のユーザーに知らせるためのソーシャルボタンSB(例えば、リツイートボタンRTB)への操作であることを検出した場合にも、当該投稿画像IMにかかる画像データの取得(ステップS420)が行われ得る。変形例2によれば、ユーザーUは、他のユーザーに知らせたいと思うほど価値が高い投稿画像IMの印刷結果を、ソーシャルボタンSB(例えば、リツイートボタンRTB)の操作を行うだけで得ることができる。
【0056】
変形例3:
図11は、変形例3にかかる印刷システム側処理のフローチャートを示している。ただし図11は簡単のため、印刷システム側処理の一部のみを示しており、既に説明したステップS420(図6,9)までの処理の後に、当該図11の処理が行なわれる。サーバー50は、ステップS420において取得した投稿データ(例えば、投稿画像IMを表現する画像データ)を、所定の記憶領域に保存する(ステップS422)。このとき、サーバー50は、印刷データの送信先となるプリンター(ステップS410で特定されたプリンター30の登録情報)と紐付けて画像データを保存する。すなわちサーバー50は、ステップS420までの処理で取得した画像データを即印刷の対象とするのではなく、一旦プールする。ステップS422は、投稿データ保持部67による処理である。あるいは、このように画像データを保存する記憶領域を投稿データ保持部67と呼んでも良い。
【0057】
また、サーバー50は、ステップS422で保存したいずれかの画像データに対する選択を受け付けたか否か判定し(ステップS424)、当該選択を受け付けた場合には(ステップS424において“Yes”)ステップS430へ進み、当該選択を受け付けていない場合(ステップS424において“No”)は、当該フローチャートを終える。ステップS424は、選択受付部68による処理である。ステップS430では、サーバー50は、ステップS424で受け付けた選択にかかる画像データ(印刷の対象とされた画像データ)から印刷データを生成する。
【0058】
図12は、情報端末20の画面に表示される、サーバー50が提供するユーザーページ53の一例を示している。ユーザーページ53は、図4,5に示したユーザーページ51,52と同様、ユーザーU(印刷システム60に登録済みのプリンター30のユーザー)が情報端末20を操作してプリントサービスへログインすることにより表示されるユーザーページの一部である。ユーザーページ53には、ユーザーページ53が対応するプリンターの登録情報に紐付けられて現在保存されている複数の画像データ(ステップS422で保存した画像データ)が表現する画像が、例えば縮小された状態(投稿画像MIの縮小版)にて表示されている。これら縮小表示された投稿画像IMの近傍には、各投稿画像IMの画像データをユーザーが任意に選択するためのチェックボックスCBが設けられている。また、ユーザーページ53は、印刷ボタン53a、削除ボタン53b、キャンセルボタン53c等を含んでいる。ユーザーページ53を生成し表示させる機能は、表示制御部69が担っている。
【0059】
情報端末20を操作するユーザーUは、ユーザーページ53に表示されている投稿画像IM近傍のチェックボックスCBを任意に選択状態とした上で、印刷ボタン53aを操作することで、そのときチェックされている(選択状態である)投稿画像IMの画像データの選択を確定させることができる。サーバー50は、印刷ボタン53aの操作を認識したときに、そのときの画像データの選択を受け付けたことになる(ステップS424において“Yes”)。また、ユーザーUは、チェックボックスCBへの操作によりユーザーページ53に表示されている画像データを任意に選択状態とした上で、削除ボタン53bを操作することで、そのとき選択している画像データの削除を確定させることができる。サーバー50は、削除ボタン53bの操作を認識したときに、そのとき選択されている画像データを前記記憶領域から消去する。ただし、サーバー50は、印刷ボタン53aの操作を認識したときに、ユーザーページ53が対応するプリンターの登録情報に紐付けられて現在保存されている複数の画像データのうち、選択されている画像データ以外の画像データを、自動的に前記記憶領域から消去するとしてもよい。
【0060】
図12に例示するように、ユーザーページ53には、ユーザーページ53が対応するプリンターの登録情報に紐付けられて現在保存されている各画像データが表現する各投稿画像IMと、各投稿画像IMに対応する前記ソーシャルボタンSBの操作による評価の内容(例えば、図8に示す星印)とを含ませるとしてもよい。このような画像に関する具体的な評価も併せて表示することにより、ユーザーUは印刷する画像を効率的に選択することができる。
【0061】
このように変形例3によれば、SNSで公開されている投稿画像IMに対応するソーシャルボタンSBの操作を契機としてサーバー50に取得された当該投稿画像IMの画像データが一旦プールされ、当該プールされた画像データの中から印刷の対象とすべき画像データがユーザーUにより改めて選択される。そのため、SNSにおいて様々な投稿画像IMについて頻繁にソーシャルボタンSBを操作するようなユーザーにとっては、印刷枚数を減らす手助けとなり好適である。また、ユーザーUが投稿画像IMの印刷を意図せずにソーシャルボタンSBを操作した場合に、意図しない印刷物が出力されてしまうという不都合を回避できる。
【0062】
ただし、ユーザーUは、SNSの閲覧中に投稿画像IMに対応するソーシャルボタンSBを操作するだけで印刷物が得られるという利便性を享受したい場合もある。そのようなユーザーUにとっては、ユーザーページ53を介した画像の選択という動作は負担である。そのため、プリンター30の印刷システム60への登録処理の際に、サーバー50は、プリンター30のユーザーUに、変形例3を適用する印刷(プール印刷)か、変形例3を適用しない図6,9に示した印刷(ダイレクト印刷)かを設定させ、この設定をプリンター30の登録情報に含めて保存する。そして、サーバー50は、画像データを取得した際(ステップS420)、印刷データの送信先となるプリンター30の登録情報を参照してプール印刷とダイレクト印刷のいずれが設定されているか判定する。そして、プール印刷が設定されていればプール印刷を実行し、ダイレクト印刷が設定されていればダイレクト印刷を実行する。
【0063】
変形例4:
図13は、変形例4にかかる印刷システム側処理のフローチャートを示している。ただし図13は簡単のため、印刷システム側処理の一部のみを示しており、既に説明したステップS400(図6,9)の後に、当該図13の処理が行なわれる。サーバー50は、ステップS400においてSNSサーバー40から前記通知を受け付けた後、前記通知されたソーシャルボタンSBの操作をしたユーザーUに対して、所定の通信機能を用いて印刷の許可の指示を要求する(ステップS402)。なお、印刷の許可の指示は、これを直接的に要求する以外にも、印刷の不許可の指示を要求することで間接的に印刷の許可があったか否かを知るとしても良い。ステップS402は、指示要求部70による処理である。ここで言う通信機能とは、例えば、インターネットを通じてSNSへの投稿を実行する機能や、電子メールを送信する機能が考えられる。
【0064】
SNSへの投稿により前記指示を要求する場合、サーバー50は、ステップS400で受け付けた前記通知に含まれるユーザーUのSNSの登録情報からユーザーUのアカウント(@example(図5B参照))を抽出し、当該抽出したアカウントを宛先に指定して、前記指示を要求するための投稿をする(ステップS402)。このとき、サーバー50は、印刷を許可するか否かの確認の対象となる投稿画像IMを一意的に特定する文字列を生成し、当該生成した文字列を当該投稿に含ませる。例えば、サーバー50は、
「@example 印刷するならこのハッシュタグでリプライして ♯AJS8DX62DL」
というような文書をSNSに投稿する。♯AJS8DX62DLは前記確認の対象となる投稿画像IMを一意的に特定する文字列に該当する。
【0065】
SNSサーバー40は、このような投稿を受け付ける。また、ユーザーUは、情報端末20を操作することにより、このようなサーバー50からの投稿を閲覧することができる。ユーザーUは、印刷を許可する場合、当該投稿に対して前記文字列♯AJS8DX62DLを含む、例えば「@printservice ♯AJS8DX62DL」というようなリプライ(返信)を、SNSを利用して行い、印刷を許可しない場合には当該リプライをしない。
【0066】
電子メールにより前記指示を要求する場合、サーバー50は、既に印刷システム60に登録されているユーザーUの電子メールアドレスを宛先に指定して、前記指示を要求するための電子メールを送信する(ステップS402)。プリンター30の印刷システム60への登録処理の際に、サーバー50は、プリンター30のユーザーUに、ユーザーUが有する電子メールアドレスを設定させ、この設定させた電子メールアドレスをプリンター30の登録情報に含めて保存しているものとする。従って、サーバー50は、ステップS402では、ステップS400で受け付けた前記通知に含まれるユーザーUのSNSの登録情報と、前記紐付け情報とに基づいて、当該SNSの登録情報に紐付いたプリンター30の登録情報を抽出する。そして、当該抽出したプリンター30の登録情報に含まれる前記ユーザーUが有する電子メールアドレス宛に、前記指示を要求するための電子メールを送信する。
【0067】
このとき、サーバー50は、印刷を許可するか否かの確認の対象となる投稿画像IMを一意的に特定する文字列AJS8DX62DLを含むURL(例えば、https://www.print.example.com/?id=AJS8DX62DL)を生成し、当該生成したURLを電子メールの文中に含ませる。ユーザーUは、情報端末20が搭載するメーラーで、このような電子メールを受信する。ユーザーUは、印刷を許可する場合にはサーバー50からの前記電子メールに含まれる前記URLをクリック(あるいはタップ)し、印刷を許可しない場合には前記URLをクリック(あるいはタップ)しない。
【0068】
サーバー50は、ステップS402の要求に対する印刷許可の指示が有るか否かを判定し(ステップS404)、印刷許可の指示が有った場合(ステップS404において“Yes”)、印刷システム側処理における以降のステップ(図6のステップS410や、図9のステップS405)へ進み、印刷許可の指示が無かった場合(ステップS404において“No”)、当該フローチャートを終了する。印刷許可の指示とは、前記文字列♯AJS8DX62DLを含むSNSによるリプライであったり、前記電子メールに含めたURL(前記文字列AJS8DX62DLを含むURL)のクリック(あるいはタップ)である。サーバー50は、ステップS404の判定を、ある一定時間継続的に行い、その間に印刷許可の指示を認識できなかった場合、印刷許可の指示が無かったと見なしても良い。また、ステップS402で電子メールにより前記指示を要求する場合は、サーバー50は、ステップS410(図6,9)と同等の判定をしたことになるため、ステップS404の“Yes”の判定後、ステップS410(図6,9)はスキップすることができる。むろん、ステップS402で電子メールにより前記指示を要求しようとする過程で、ステップS400で受け付けた前記通知に含まれるユーザーUのSNSの登録情報に紐付いたプリンター30の登録情報を前記紐付け情報から得られなかった場合、その時点でフローチャートは終了する。
【0069】
サーバー50は、ユーザーUに対して前記指示を要求する場合、併せて印刷条件の設定をユーザーUに要求するとしもよい。ここでいう印刷条件の設定とは、例えば、用紙サイズの選択、カラー印刷/モノクロ印刷の選択、フチ有り印刷/フチ無し印刷の選択、等である。例えば、サーバー50は、電子メールにより前記指示を要求する場合、印刷を許可するか否かの確認の対象となる投稿画像IMを一意的に特定するURLであって且つ印刷条件毎に異なる以下のような複数のURLを電子メール中に併記する。
https://www.print.example.com/?id=AJS8DX62DL&fuchi=0
https://www.print.example.com/?id=AJS8DX62DL&fuchi=1
このような2種類のURLは、fuchi=0、fuchi=1の文字列がフチ無し印刷かフチ有り印刷かの別を意味している。ユーザーUが、これら複数のURLのいずれかをクリック(あるいはタップ)することで、クリック(あるいはタップ)されたURLが対応する印刷条件を設定したことになる。前記電子メールに含めた複数のURLのいずれかに対するクリック(あるいはタップ)を認識したサーバー50は、クリック(あるいはタップ)されたURLに対応した印刷許可の指示とともに印刷条件の設定を認識し、以降の処理(ステップS430,S440)では当該設定された印刷条件を遵守する。
【0070】
変形例4によれば、SNSへなされた投稿(例えば、SNSに公開されている投稿画像IM)に対応するソーシャルボタンSBを操作したユーザーUに、当該投稿画像IMの印刷の許可/不許可を確認し、印刷を許可するユーザーUの意思が確認できた場合に、投稿画像IMにかかる画像データの取得(ステップS420)が行われ得る。従って、ユーザーUが許可しない(無駄になる可能性が高い)印刷が実行されることを回避することができる。ただし、ユーザーUは、SNSの閲覧中に投稿画像IMに対応するソーシャルボタンSBを操作するだけで印刷物が得られるという利便性を享受したい場合もある。そのようなユーザーUにとっては、サーバー50からの要求に応じて印刷の許可を指示する動作は負担である。そのため、プリンター30の印刷システム60への登録処理の際に、サーバー50は、プリンター30のユーザーUに、変形例4を適用する印刷(確認印刷)、変形例4を適用しない印刷(ダイレクト印刷やプール印刷)のいずれかを設定させ、この設定をプリンター30の登録情報に含めて保存する。
【0071】
上述のように確認印刷、ダイレクト印刷、プール印刷のいずれかをプリンター30の登録情報に予め設定する態様においては、サーバー50は、ステップS400の次に、ステップS410と同等の判定をして印刷データの送信先となるプリンター30の登録情報の有無や内容(確認印刷、ダイレクト印刷、プール印刷いずれかの設定等)を判定する必要がある。そして、当該判定の結果に応じて、以後の処理(確認印刷、ダイレクト印刷、プール印刷のいずれか。ただし、ステップS410の判定は、その後はスキップ。)を行う。なお、実用性を考慮すると、確認印刷(変形例4)とプール印刷(変形例3)はどちらか一方が採用される関係にあると言えるが、これらを組み合わせた態様を本発明の範囲から排除する必要はない。つまり、サーバー50は、投稿画像IMに対応するソーシャルボタンSBを操作したユーザーUに、SNSや電子メールを用いて投稿画像IMの印刷の許可を確認した上で(変形例4)、さらに、一旦プールした投稿画像IMの画像データの中から印刷する画像データをユーザーに選択させる(変形例3)としてもよい。
【0072】
変形例5:
サーバー50は、投稿画像IMに対応するソーシャルボタンSBを操作したユーザーU(ユーザーUが操作する情報端末20)に対して、所定の通信機能を用いて投稿画像IMの印刷に関わる処理の進捗状況を通知するとしてもよい。ここで言う通信機能は、変形例4で説明した通りである。前記進捗状況とは、例えば、ユーザーUのSNSの登録情報に紐付けられたプリンター30が存在すると判定した旨(ソーシャルボタンSBの操作による投稿画像IMの印刷要求を受け付けた旨)や、逆にユーザーUのSNSの登録情報に紐付けられたプリンター30が存在しないと判定した旨(ソーシャルボタンSBの操作による投稿画像IMの印刷要求を受け付けない旨)や、画像データの取得にエラーが生じた旨や、印刷データの生成や送信にエラーが生じた旨や、プリンター30への印刷データの送信が完了した旨、などである。
【0073】
一例として、サーバー50は、ステップS400でSNSサーバー40からの通知を受け付けて以降、種々のタイミングで前記進捗状況をSNSサーバー40が提供するSNSへ投稿する。このとき、サーバー50は、ユーザーUのSNSのアカウント(@example(図5B参照))を宛先に指定して、前記進捗状況の投稿を行う。SNSサーバー40は、このような投稿を受け付ける(図6のステップS320)。また、ユーザーUは、情報端末20を操作することにより、このようなサーバー50からの投稿を閲覧することができる(図6のステップS210)。かかる構成によれば、投稿画像IMに対応するソーシャルボタンSBを操作したユーザーUは、当該操作に起因する投稿画像IMの印刷に関わる処理の進捗状況を、情報端末20を介して知ることができる。
【符号の説明】
【0074】
10…システム、20…情報端末、30…プリンター、40…SNSサーバー、41…認証用ページ、41a…登録情報入力欄、41b…否認ボタン、41c…認証ボタン、42,43,44…SNSのページ、50…サーバー、51,52,53…ユーザーページ、51a…SNS設定状況欄、51b…SNS設定ボタン、51c…SNS設定削除ボタン、52a…SNS選択欄、52b…キャンセルボタン、52c…次へボタン、53a…印刷ボタン、53b…削除ボタン、53c…キャンセルボタン、60…印刷システム、61…紐付け情報保持部、62…通知受付部、63…プリンター特定部、64…投稿データ取得部、65…印刷データ生成部、66…印刷指示部、67…投稿データ保持部、68…選択受付部、69…表示制御部、70…指示要求部、CB…チェックボックス、IM…投稿画像、IN…インターネット、RTB…リツイートボタン、SB…ソーシャルボタン
図1
図2
図3
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図5
図6
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図8
図9
図10
図11
図12
図13