(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
親ロットを分割した子ロット毎に製造される半製品に付加され,前記半製品の製造順序が示される子ロット番号を記憶している第1の識別媒体と,前記半製品を積載するパレットに付加され,前記パレットを識別するパレット番号を記憶している第2の識別媒体と,前記パレットを保管する置き場に付加され,前記置き場を識別する置き場番号を記憶している第3の識別媒体と,前記第1の識別媒体,前記第2の識別媒体および前記第3の識別媒体に記憶された情報を読み取るリーダ装置が接続された端末装置と,前記端末装置とネットワーク接続している一元管理装置とから少なくとも構成され,
前記端末装置は,前記パレットに積載する前記半製品の中から,製造順序が最も早い前記半製品に付加された前記第1の識別媒体から前記リーダ装置が読み出した前記子ロット番号である積載開始番号と,製造順序が最も遅い前記半製品に付加された前記第1の識別媒体から前記リーダ装置が読み出した子ロット番号である積載終了番号と,更に,前記半製品を積載する前記パレットに付加された前記第2の識別媒体から前記リーダ装置が読み出した前記パレット番号を取得すると,これらの情報を含む積載情報を前記一元管理装置へ送信する処理と,前記置き場に保管する前記パレットから前記リーダ装置が読み出した前記パレット番号と,前記パレットを保管する前記置き場に付加された前記第3の識別媒体から前記リーダ装置が読み出した前記置き場番号を取得すると,これらの情報を含む保管情報を前記一元管理装置へ送信する処理を実行する端末制御手段を備え,
前記一元管理装置は,前記端末装置から受信した前記積載情報を記憶する積載情報DBと,前記端末装置から受信した前記保管情報を記憶する保管情報DBと,前記端末装置から前記積載情報を受信すると,この前記積載情報を前記積載情報DBに記憶し,更に,前記端末装置から前記保管情報を受信すると,この前記保管情報を前記保管情報DBに記憶する処理を実行する一元管理手段を備え,
たことを特徴とする半製品管理システム。
前記端末装置の前記端末制御手段は,出庫する前記パレットから前記リーダ装置が読み出した前記パレット番号を取得すると,この前記パレット番号を含む出庫情報を前記一元管理装置へ送信する処理を実行し,前記一元管理装置の前記一元管理手段は,前記出庫情報を前記端末装置から受信すると,前記出庫情報に含まれる前記パレット番号を含む前記積載情報を前記積載情報DBから削除し,更に,前記出庫情報に含まれる前記パレット番号を含む前記保管情報を前記保管情報DBから削除する処理を実行することを特徴とする, 請求項1に記載した半製品管理システム。
前記端末装置の前記端末制御手段は,前記置き場を確認する前記半製品の前記子ロット番号が入力されると,この前記子ロット番号を含む確認情報を前記一元管理装置へ送信した後,前記一元管理装置から受信した前記積載情報および前記保管情報をディスプレイに表示する処理を実行し,前記一元管理装置の前記一元管理手段は,前記確認情報を前記端末装置から受信すると,前記確認情報に含まれる前記子ロット番号が前記積載開始番号と前記積載終了番号の閉区間に含まれる前記積載情報を前記積載情報DBから検索し,更に,検索した前記積載情報に含まれる前記パレット番号を含む前記保管情報を前記保管情報DBから検索し,検索した前記積載情報および前記保管情報を前記端末装置へ送信する処理を実行することを特徴とする,請求項1または請求項2に記載した半製品管理システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら,製造工場でパレットに載せて保管する物は製品ばかりではない。一つの製品は複数の過程を経て完成するため,製造工場では,製造途中の製品である半製品についてもパレットに載せて保管する。
【0005】
製品の状態では,同じ製品であれば製品毎を区別しないため,特許文献1のように,パレットに積載している製品を示す情報(例えば,商品のID)とパレットの置き場を管理すればよい。これに対し,半製品は,親ロットを分割した子ロット毎に製造され,子ロットでロット管理されるため,半製品を載せたパレットを管理する際,パレットに載せた半製品を子ロット番号で管理することが必要になる。
【0006】
そこで,本発明は,製造途中の製品である半製品を載せたパレットおよび半製品を積載したパレットを保管する置き場を,パレットに積載した半製品の子ロット番号を用いて管理するシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決する第1の発明は,親ロットを分割した子ロット毎に製造される半製品に付加され,前記半製品の製造順序が示される子ロット番号を記憶している第1の識別媒体と,前記半製品を積載するパレットに付加され,前記パレットを識別するパレット番号を記憶している第2の識別媒体と,前記パレットを保管する置き場に付加され,前記置き場を識別する置き場番号を記憶している第3の識別媒体と,前記第1の識別媒体,前記第2の識別媒体および前記第3の識別媒体に記憶された情報を読み取るリーダ装置が接続された端末装置と,前記端末装置とネットワーク接続している一元管理装置とから少なくとも構成される半製品管理システムである。
【0008】
前記端末装置は,前記パレットに積載する前記半製品の中から,製造順序が最も早い前記半製品に付加された前記第1の識別媒体から前記リーダ装置が読み出した前記子ロット番号である積載開始番号と,製造順序が最も遅い前記半製品に付加された前記第1の識別媒体から前記リーダ装置が読み出した子ロット番号である積載終了番号と,更に,前記半製品を積載する前記パレットに付加された前記第2の識別媒体から前記リーダ装置が読み出した前記パレット番号を取得すると,これらの情報を含む積載情報を前記一元管理装置へ送信する処理と,前記置き場に保管する前記パレットから前記リーダ装置が読み出した前記パレット番号と,前記パレットを保管する前記置き場に付加された前記第3の識別媒体から前記リーダ装置が読み出した前記置き場番号を取得すると,これらの情報を含む保管情報を前記一元管理装置へ送信する処理を実行する端末制御手段を備える。
【0009】
また,前記一元管理装置は,前記端末装置から受信した前記積載情報を記憶する積載情報DBと,前記端末装置から受信した前記保管情報を記憶する保管情報DBと,前記端末装置から前記積載情報を受信すると,この前記積載情報を前記積載情報DBに記憶し,更に,前記端末装置から前記保管情報を受信すると,この前記保管情報を前記保管情報DBに記憶する処理を実行する一元管理手段を備える。
【0010】
第1の発明によれば,前記積載情報には,前記パレットに積載する前記半製品の中から,製造順序が最も早い前記半製品に付加された前記第1の識別媒体から前記リーダ装置が読み出した前記子ロット番号である前記積載開始番号と,製造順序が最も遅い前記半製品に付加された前記第1の識別媒体から前記リーダ装置が読み出した子ロット番号である前記積載終了番号,更に,前記半製品を積載する前記パレットに付加された前記第2の識別媒体から前記リーダ装置が読み出した前記パレット番号が含まれることになる。前記半製品が子ロットでロット管理されることを考慮すると,前記パレットに積載されている前記半製品の子ロット番号は,前記積載開始番号と前記積載終了番号の閉区間に含まれる子ロット番号になるため,前記一元管理装置側で,前記半製品と前記半製品を載せた前記パレットを管理できる。また,前記積載情報と前記保管情報は前記パレット番号を含むため,前記パレット番号を用いて前記積載情報と前記保管情報を紐付けするようにすれば,前記半製品を積載した前記パレットとその前記置き場を前記一元管理装置側で管理できる。
【0011】
更に,第2の発明は,第1の発明に記載した半製品管理システムにおいて,前記端末装置の前記端末制御手段は,出庫する前記パレットから前記リーダ装置が読み出した前記パレット番号を取得すると,この前記パレット番号を含む出庫情報を前記一元管理装置へ送信する処理を実行し,前記一元管理装置の前記一元管理手段は,前記出庫情報を前記端末装置から受信すると,前記出庫情報に含まれる前記パレット番号を含む前記積載情報を前記積載情報DBから削除し,更に,前記出庫情報に含まれる前記パレット番号を含む前記保管情報を前記保管情報DBから削除する処理を実行することを特徴とする。第2の発明によれば,出庫した前記パレットに係る前記積載情報および前記保管情報を前記一元管理装置から削除できるようになる。
【0012】
更に,第3の発明は,第1の発明または第2の発明に記載した半製品管理システムにおいて,前記端末装置の前記端末制御手段は,前記置き場を確認する前記半製品の前記子ロット番号が入力されると,この前記子ロット番号を含む確認情報を前記一元管理装置へ送信した後,前記一元管理装置から受信した前記積載情報および前記保管情報をディスプレイに表示する処理を実行し,前記一元管理装置の前記一元管理手段は,前記確認情報を前記端末装置から受信すると,前記確認情報に含まれる前記子ロット番号が前記積載開始番号と前記積載終了番号の閉区間に含まれる前記積載情報を前記積載情報DBから検索し,更に,検索した前記積載情報に含まれる前記パレット番号を含む前記保管情報を前記保管情報DBから検索し,検索した前記積載情報および前記保管情報を前記端末装置へ送信する処理を実行することを特徴とする。第3の発明によれば,指定した前記半製品が保管されている前記置き場を前記端末装置側で確認できるようになる。
【発明の効果】
【0013】
このように,上述した本発明によれば,製造途中の製品である半製品を載せたパレットおよび半製品を積載したパレットを保管する置き場を,パレットに積載した半製品の子ロット番号を用いて管理するシステムを提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
ここから,本発明の好適な実施形態を記載する。なお,以下の記載は本発明の範囲を束縛するものでなく,理解を助けるために記述するものである。
【0016】
図1は,本実施形態に係る半製品管理システム1を説明する図である。本実施形態に係る半製品管理システム1は,親ロットを分割した子ロット毎に製造される半製品5aと,一つまたは複数の半製品5aを載せるパレット6aと,パレット6aを保管する置き場7aを管理できるように開発されたシステムである。
【0017】
図1に図示したように,本実施形態に係る半製品管理システム1で管理される半製品5aには,製造順序が示される子ロット番号を記憶している第1の識別媒体5が付加され,本実施形態に係る半製品管理システム1で管理されるパレット6aには,パレット6aを識別するパレット番号を記憶している第2の識別媒体6が付加され,更に,本実施形態に係る半製品管理システム1で管理される置き場7aには,置き場7aを識別する置き場番号を記憶した第3の識別媒体7が付加される。また,本実施形態に係る半製品管理システム1は,第1の識別媒体5,第2の識別媒体6および第3の識別媒体7から情報を読み取るリーダ装置21が接続された端末装置2と,端末装置2とネットワーク4を介して接続している一元管理装置3を含む。
【0018】
図2は,半製品5a,パレット6aおよび置き場7aを説明する図である。
図2(a)は,本実施形態に係る半製品5aを説明する図である。
図2(a)に図示しているように,本実施形態における半製品5aは段ボール箱の形態をなし,半製品5aの側面には,製造順序が示される子ロット番号を記憶している第1の識別媒体5が付加されている。子ロット番号の付け方は様々あるが,ここでは,親ロットのロット番号(ここでは,「S」)に,製造順を示すシーケンス番号(例えば,「1」)を付加した番号としている。
【0019】
図2(b)は,本実施形態に係るパレット6aを説明する図である。
図2(b)に図示しているように,本実施形態において,半製品5aを載せるパレット6aの側面には,パレット6aそれぞれを個体識別するための情報となるパレット番号を記憶した第2の識別媒体6が貼られている。
【0020】
図2(c)は,本実施形態に係る置き場7aを説明する図である。
図1に図示しているように,製造工場の一部の領域が,半製品5aを保管する置き場7aとして複数に分割され,それぞれの置き場7aの床面には,置き場7aそれぞれを個体識別するための情報である置き場番号を記憶した第3の識別媒体7が貼られている。
【0021】
第1の識別媒体5,第2の識別媒体6および第3の識別媒体7の形態は,製造工場に合わせて任意に決定できる。例えば,これらの識別媒体は,特許文献1で開示されているようにRFID(Radio Frequency IDentification)タグとしてもよいが,製造順序が示される子ロット番号を第1の識別媒体5に記憶させることを考えると,シール印刷によって製造できる1次元または2次元のバーコードとすることが好適である。
【0022】
図3は,端末装置2と一元管理装置3を説明する図で,
図4は,一元管理装置3が備えるDB(Data Base)を説明する図である。
【0023】
端末装置2は,タブレットコンピュータやノート型のパーソナルコンピュータなどのディスプレイ付きのモバイルコンピュータで実現される装置である。
図3に図示したように,端末装置2には,第1の識別媒体5,第2の識別媒体6および第3の識別媒体7から情報を読み取るリーダ装置21が接続されている。また,端末装置2は,ソフトウェアにより実現される手段として,パレット6aに積載する半製品5aの中から,製造順序が最も早い半製品5aに付加された第1の識別媒体5からリーダ装置21が読み出した子ロット番号である積載開始番号と,製造順序が最も遅い半製品5aに付加された第1の識別媒体5からリーダ装置21が読み出した子ロット番号である積載終了番号と,更に,半製品5aを積載するパレット6aに付加された第2の識別媒体6からリーダ装置21が読み出したパレット番号を取得すると,これらの情報を含む積載情報を一元管理装置3へ送信する処理と,置き場7aに保管するパレット6aからリーダ装置21が読み出したパレット番号と,パレット6aを保管する置き場7aに付加された第3の識別媒体7からリーダ装置21が読み出した置き場番号を取得すると,これらの情報を含む保管情報を一元管理装置3へ送信する処理を少なくとも実行する端末制御手段20を備える。なお,汎用的なモバイルコンピュータが備えている機能であるため,
図3では図示しないが,端末装置2は,製造工場に設置された無線アクセスポイント4aと無線ネットワーク通信するための機能(例えば,Wifi)を備えている。
【0024】
端末装置2と接続しているリーダ装置21の具体的な形態は,半製品5a等に付加される識別媒体の具体的な形態に依存する。例えば,半製品5a等に付加される識別媒体がRFIDタグならば,端末装置2と接続しているリーダ装置21は,RFIDタグから情報を電気的に読み取るRFIDタグリーダになる。また,半製品5a等に付加される識別媒体がバーコードならば,端末装置2と接続しているリーダ装置21は,バーコードから情報を光学的に読み取るバーコードリーダになる。
【0025】
本実施形態において,一つのパレット6aに積載する半製品5a全ての子ロット番号を積載情報に含ませず,製造順序が最も早い半製品5aに付加された第1の識別媒体5が記憶している子ロット番号である積載開始番号と,製造順序が最も遅い半製品5aに付加された第1の識別媒体5に記憶している子ロット番号である積載終了番号を積載情報に含ませるようにしているのは,子ロット番号を読み取る作業負荷を減らすためである。半製品5aに付加する第1の識別媒体5をバーコードとする場合,一つのパレット6aに積載する半製品5a全ての子ロット番号を積載情報に含ませるためには,パレット6aに積載した半製品5a毎に,半製品5aに付加された識別媒体から子ロット番号を読み取る作業が必要になってしまう。これに対し,積載開始番号と積載終了番号のみを積載情報に含ませるようにすれば,子ロット番号を第1の識別媒体5から読み取る作業は2回で済む。
【0026】
なお,端末装置2の端末制御手段20が実行する処理は上述した処理に限定されず,本実施形態における端末制御手段20は,上述した処理に加え,出庫するパレット6aからリーダ装置21が読み出したパレット番号を取得すると,このパレット番号を含む出庫情報を一元管理装置3へ送信する処理と,置き場7aを確認する半製品5aの子ロット番号が入力されると,この子ロット番号を含む確認情報を一元管理装置3へ送信した後,一元管理装置3から受信した積載情報および保管情報をディスプレイに表示する処理を実行する。
【0027】
一元管理装置3は,汎用のサーバを利用して実現される装置である。
図4に図示したように,一元管理装置3は,大容量のデータ記憶装置を利用して実現されるDB(Data Base)として,端末装置2から受信した積載情報を記憶する積載情報DB31と,端末装置2から受信した保管情報を記憶する保管情報DB32を備える。
【0028】
図4(a)は積載情報DB31を説明する図で,
図4(a)に図示したように,積載情報DB31には,パレット6aに付加された第2の識別媒体6が記憶しているパレット番号毎にレコードが設けられる。このレコードには,パレット番号に紐付して,使用または未使用を示す使用フラグと,パレット6aに積載した半製品5aの中から,製造順序が最も早い半製品5aに付加された第1の識別媒体5が記憶している子ロット番号である積載開始番号と,製造順序が最も遅い半製品5aに付加された第1の識別媒体5が記憶している子ロット番号である積載終了番号が記憶される。
【0029】
図4(b)は保管情報DB32を説明する図で,
図4(b)に図示したように,保管情報DB32には,置き場番号毎にレコードが設けられる。このレコードには,置き場番号に紐付して,使用または未使用を示す使用フラグと,置き場7aに保管したパレット6aのパレット番号が記憶される。
【0030】
また,一元管理装置3は,
図3に図示したように,ソフトウェアで実現される手段として,端末装置2から積載情報を受信すると,この積載情報を積載情報DB31に記憶し,更に,端末装置2から保管情報を受信すると,この保管情報を保管情報DB32に記憶する処理を少なくとも実行する一元管理手段30を備える。なお,汎用的なサーバが備えている機能であるため,
図3では図示しないが,一元管理装置3は,製造工場に設置された無線アクセスポイント4aと有線ネットワーク通信するための機能を備えている。
【0031】
なお,一元管理装置3の一元管理手段30が実行する処理は上述した処理に限定されず,本実施形態における一元管理手段30は,上述した処理に加え,出庫情報を端末装置2から受信すると,出庫情報に含まれるパレット番号を含む積載情報を積載情報DB31から削除し,更に,出庫情報に含まれるパレット番号を含む保管情報を保管情報DB32から削除する処理を行い,確認情報を端末装置2から受信すると,確認情報に含まれる子ロット番号が積載開始番号と積載終了番号の閉区間に含まれる積載情報を積載情報DB31から検索し,更に,検索した積載情報に含まれるパレット番号を含む保管情報を保管情報DB32から検索し,検索した積載情報および保管情報を端末装置2へする処理を実行する。
【0032】
ここから,半製品管理システム1の動作を説明しながら,端末装置2および一元管理装置3の動作について詳細に説明する。
【0033】
図5は,半製品5aをパレット6aに積載する時の動作を説明する図である。端末装置2のオペレータが,半製品5aを積載する時のメニューを選択する操作を実施すると,端末装置2の端末制御手段20は,積載開始番号となる子ロット番号を読み取るメッセージをディスプレイに表示した後,オペレータが,パレット6aに積載する半製品5aに表示されている子ロット番号を参考にして,製造順序が最も早い半製品5aに付加された第1の識別媒体5からリーダ装置21を用いてデータを読み出す操作を行い,リーダ装置21が第1の識別媒体5からデータを読み出すと,端末装置2の端末制御手段20は,リーダ装置21が第1の識別媒体5から読み取ったデータを積載開始番号として取得する(S1)。
【0034】
次に,端末装置2の端末制御手段20は,積載終了番号となる子ロット番号を読み取るメッセージをディスプレイに表示し,オペレータが,パレット6aに積載する半製品5aに表示されている子ロット番号を参考にして,製造順序が最も遅い半製品5aに付加された第1の識別媒体5からリーダ装置21を用いてデータを読み出す操作を行うと,リーダ装置21は第1の識別媒体5からデータを読み出し,端末装置2の端末制御手段20は,リーダ装置21が第1の識別媒体5から読み取ったデータを積載終了番号として取得する(S2)。
【0035】
次に,端末装置2の端末制御手段20は,半製品5aを積載するパレット6aのパレット番号を読み取るメッセージをディスプレイに表示し,オペレータが,半製品5aを積載するパレット6aに付加された第2の識別媒体6からリーダ装置21を用いてデータを読み出す操作を行うと,リーダ装置21は第2の識別媒体6からデータを読み出し,端末装置2の端末制御手段20は,リーダ装置21が第2の識別媒体6から読み取ったデータを,半製品5aを積載するパレット6aのパレット番号として取得する(S3)。
【0036】
次に,端末装置2の端末制御手段20は,半製品5aを積載するパレット6aのパレット番号,積載開始番号および積載終了番号を含む積載情報を一元管理装置3へ送信する(S4)。
【0037】
一元管理装置3の一元管理手段30は,積載情報を端末装置2から受信すると(S5),積載情報DB31の中から,端末装置2から受信した積載情報に含まれるパレット番号に対応するレコードを検索する(S6)。
【0038】
次に,一元管理装置3の一元管理手段30は,検索したレコードの使用フラグを使用に変更した後(S7),端末装置2から受信した積載情報に含まれる積載開始番号および積載終了番号をこのレコードに書き込んで(S8),この手順は終了する。
【0039】
図6は,半製品5aを置き場7aに保管する時の動作を説明する図である。端末装置2のオペレータが,パレット6aを保管する時のメニューを選択する操作を実施すると,端末装置2の端末制御手段20は,置き場7aに保管するパレット6aのパレット番号を読み取るメッセージをディスプレイに表示し,オペレータが,置き場7aに保管するパレット6aに付加された第2の識別媒体6からリーダ装置21を用いてデータを読み出す操作を行うと,リーダ装置21は第2の識別媒体6からデータを読み出し,端末装置2の保管情報送信手段は,リーダ装置21が第2の識別媒体6から読み取ったデータを,置き場7aに保管するパレット6aのパレット番号として取得する(S10)。
【0040】
次に,端末装置2の端末制御手段20は,パレット6aを保管する置き場7aの置き場番号を読み取るメッセージをディスプレイに表示した後,オペレータが,パレット6aを保管する置き場7aに付加された第3の識別媒体7からリーダ装置21を用いてデータを読み出す操作を行い,リーダ装置21が第3の識別媒体7からデータを読み出すと,端末装置2の端末制御手段20は,リーダ装置21が識別媒体から読み取ったデータを置き場番号として取得する(S11)。
【0041】
次に,端末装置2の端末制御手段20は,パレット6aを保管する置き場7aの置き場番号,置き場7aに保管するパレット6aのパレット番号を含む保管情報を一元管理装置3へ送信する(S12)。
【0042】
一元管理装置3の一元管理手段30は,保管情報を端末装置2から受信すると(S13),保管情報DB32の中から,端末装置2から受信した保管情報に含まれる置き場番号に対応するレコードを検索する(S14)。
【0043】
次に,一元管理装置3の一元管理手段30は,検索したレコードの使用フラグを使用に変更した後(S15),端末装置2から受信した保管情報に含まれるパレット番号をこのレコードに書き込んで(S16),この手順は終了する。
【0044】
図7は,半製品5aを出庫する時の動作を説明する図である。端末装置2のオペレータが,半製品5aを出庫する時のメニューを選択する操作を実施すると,端末装置2の端末制御手段20は,出庫するパレット6aのパレット番号を読み取るメッセージをディスプレイに表示した後,オペレータが,出庫するパレット6aに付加された第2の識別媒体6からリーダ装置21を用いてデータを読み出す操作を行い,リーダ装置21が第2の識別媒体6からデータを読み出すと,端末装置2の端末制御手段20は,リーダ装置21が第2の識別媒体6から読み取ったデータをパレット番号として取得する(S20)。
【0045】
次に,端末装置2の端末制御手段20は,出庫するパレット6aから読み出したパレット番号を含む出庫情報を一元管理装置3へ送信する(S21)。
【0046】
一元管理装置3の一元管理手段30は,出庫情報を端末装置2から受信すると(S22),積載情報DB31および保管情報DB32の中から,端末装置2から受信した出庫情報に含まれるパレット番号に対応するレコードをそれぞれ検索し(S23),検索したレコードを初期状態に戻して(S24),この手順は終了する。
【0047】
図8は,半製品5aを保管している置き場7aを確認する時の動作を説明する図である。端末装置2のオペレータが,半製品5aを保管している置き場7aを確認するメニューを選択する操作を実施すると,端末装置2の端末制御手段20は,置き場7aを確認する半製品5aの子ロット番号を入力させるメッセージをディスプレイに表示した後,オペレータが,保管している置き場7aを確認する半製品5aの子ロット番号を入力すると(S40),端末装置2の端末制御手段20は,端末装置2にオペレータが入力した子ロット番号を含む確認情報を一元管理装置3へ送信する(S41)。
【0048】
一元管理装置3の一元管理手段30は,確認情報を端末装置2から受信すると(S42),端末装置2から受信した確認情報に含まれる子ロット番号が積載開始番号と積載終了番号の閉区間に含まれるレコードを積載情報DB31から検索し,このレコードの内容を端末装置2へ送信する積載情報として取得する(S43)。更に,積載情報DB31から検索したレコードに含まれるパレット番号に対応するレコードを保管情報DB32から検索し,このレコードの内容を端末装置2へ送信する保管情報として取得する(S44)。
【0049】
次に,一元管理装置3の一元管理手段30は,積載情報DB31から取得した積載情報と,保管情報DB32から取得した保管情報を端末装置2へ送信する(S45)。
【0050】
端末装置2の端末制御手段20は,確認情報を一元管理装置3へ送信した後,積載情報と保管情報を一元管理装置3から受信すると(S46),これらの情報をディスプレイに表示して(S47),この手順は終了する。