(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
予め定めた条件を満足する顧客を対象者とし、取引時に特典を提供する販売促進サービスを実施した後に、この販売促進サービスによる販売促進効果を評価する販売促進効果評価装置であって、
顧客を識別する顧客識別コードを対応づけて、取引データを蓄積的に記憶する取引履歴データベースと、
前記取引履歴データベースを参照し、予め定めた複数の評価項目について、今回の販売促進サービスの実施期間における実績値と、予め定めた比較期間における実績値と、を比較し、今回の販売促進サービスの効果を評価する効果評価部と、
前記評価項目毎に、前記比較期間の実績値に対して、販売促進サービスの実施期間に期待する実績値の伸張率を期待伸張率として設定する期待伸張率設定部と、
対象者とする顧客の条件を設定する顧客条件設定部と、
前記顧客条件設定部において、対象者とする顧客の条件が設定された販売促進サービスについて、前記期待伸張率設定部が設定した前記評価項目の期待伸張率を用いて売上効果を予測する売上効果予測部と、
前記出力部は、前記売上効果予測部における予測結果を出力する、
前記効果評価部における評価結果、および前記売上効果予測部における予測結果を出力する出力部と、を備えている販売促進効果評価装置。
前記効果評価部は、今回の販売促進サービスの実施期間における対象者である顧客の実績値と、予め定めた比較期間における対象者である顧客の実績値とを比較して、今回の販売促進サービスの効果を評価する、請求項1に記載の販売促進効果評価装置。
前記効果評価部は、予め定めた複数の評価項目について、予め定めた比較期間における実績値に対する、今回の販売促進サービスの実施期間における実績値の伸張率を算出し、今回の販売促進サービスの効果を評価する、請求項1、または2に記載の販売促進効果評価装置。
前記効果評価部は、今回の販売促進サービスの実施に掛かった費用と、今回の販売促進サービスの実施期間における対象者である顧客との合計取引金額とから算出した費用対効果も含めて、今回の販売促進サービスの効果を評価する、請求項1〜3のいずれかに記載の販売促進効果評価装置。
前記売上効果予測部は、今回の販売促進サービスの実施に掛かる推定費用と、今回の販売促進サービスの実施期間における対象者である顧客との推定合計取引金額とから、今回の販売促進サービスの費用対効果の予測も行う、請求項1〜4のいずれかに記載の販売促進効果評価装置。
予め定めた条件を満足する顧客を対象者とし、取引時に特典を提供する販売促進サービスを実施した後に、この販売促進サービスによる販売促進効果を評価する販売促進効果評価方法であって、
顧客を識別する顧客識別コードを対応づけて、取引データを蓄積的に記憶する取引履歴データベースを参照し、予め定めた複数の評価項目について、今回の販売促進サービスの実施期間における実績値と、予め定めた比較期間における実績値と、を比較し、今回の販売促進サービスの効果を評価する効果評価ステップと、
前記評価項目毎に、前記比較期間の実績値に対して、販売促進サービスの実施期間に期待する実績値の伸張率を期待伸張率として設定する期待伸張率設定ステップと、
対象者とする顧客の条件を設定する顧客条件設定ステップと、
前記顧客条件設定ステップにおいて、対象者とする顧客の条件が設定された販売促進サービスについて、前記期待伸張率設定ステップが設定した前記評価項目の期待伸張率を用いて売上効果を予測する売上効果予測ステップと、
前記効果評価ステップにおける評価結果、および前記売上効果予測ステップが予測した売上効果を出力する出力ステップと、を備えている販売促進効果評価方法。
予め定めた条件を満足する顧客を対象者とし、取引時に特典を提供する販売促進サービスを実施した後に、この販売促進サービスによる販売促進効果を評価する処理をコンピュータに実行させる販売促進効果評価プログラムであって、
顧客を識別する顧客識別コードを対応づけて、取引データを蓄積的に記憶する取引履歴データベースを参照し、予め定めた複数の評価項目について、今回の販売促進サービスの実施期間における実績値と、予め定めた比較期間における実績値と、を比較し、今回の販売促進サービスの効果を評価する効果評価ステップと、
前記評価項目毎に、前記比較期間の実績値に対して、販売促進サービスの実施期間に期待する実績値の伸張率を期待伸張率として設定する期待伸張率設定ステップと、
対象者とする顧客の条件を設定する顧客条件設定ステップと、
前記顧客条件設定ステップにおいて、対象者とする顧客の条件が設定された販売促進サービスについて、前記期待伸張率設定ステップが設定した前記評価項目の期待伸張率を用いて売上効果を予測する売上効果予測ステップと、
前記効果評価ステップにおける評価結果、および前記売上効果予測ステップが予測した売上効果を出力する出力ステップと、をコンピュータに実行させる販売促進効果評価プログラム。
予め定めた条件を満足する顧客を対象者とし、取引時に特典を提供する販売促進サービスの実施による販売促進効果を予測する処理をコンピュータに実行させる販売促進効果評価プログラムであって、
予め定めた複数の評価項目について、販売促進サービスの実施期間に期待する実績値の伸張率を期待伸張率として設定する期待伸張率設定ステップと、
対象者とする顧客の条件を設定する顧客条件設定ステップと、
顧客を識別する顧客識別コードを対応づけて、取引データを蓄積的に記憶する取引履歴データベースを参照し、前記顧客条件設定ステップにおいて、対象者とする顧客の条件が設定された販売促進サービスについて、前記期待伸張率設定ステップが設定した前記評価項目の期待伸張率を用いて売上効果を予測する売上効果予測ステップと、
前記売上効果予測ステップが予測した売上効果を出力する出力ステップと、をコンピュータに実行させる販売促進効果評価プログラム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、販促サービスを実施した後に、実施した販促サービスの販売促進効果を評価する装置はなかった。すなわち、販促サービスの販売促進効果については、ショッピングセンタ等の担当者が主観的に判断しているにすぎなかった。
【0006】
この発明の目的は、実施した販売促進サービスの販売促進効果の評価が適正に行える技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明の販売促進効果評価装置は、上記目的を達するため、以下のように構成している。
【0008】
この発明にかかる販売促進効果評価装置は、予め定めた条件を満足する顧客を対象者とし、取引時に特典を提供する販売促進サービスを実施した後に、この販売促進サービスによる販売促進効果を評価する。
【0009】
効果評価部は、取引履歴データベースを参照し、予め定めた複数の評価項目について、今回の販売促進サービスの実施期間における実績値と、予め定めた比較期間における実績値と、を比較し、今回の販売促進サービスの効果を評価する。取引履歴データベースは、顧客を識別する顧客識別コードを対応づけて、取引データを蓄積的に記憶する。そして、出力部が、効果評価部における評価結果を出力する。このように、販売促進サービスの実施期間の実績値と、未実施期間(比較期間)の実績値との比較により販売促進サービスの効果を評価する。したがって、実施した販売促進サービスの販売促進効果の評価が適正に行える。
【0010】
例えば、効果評価部は、今回の販売促進サービスの実施期間における対象者の実績値と、予め定めた比較期間における対象者の実績値とを比較して、今回の販売促進サービスの効果を評価する。比較期間は、今回の販売促進サービスを行う直前の1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、12ヶ月等の期間にすればよい。また、予め定めた複数の評価項目について、予め定めた比較期間における実績値に対する、今回の販売促進サービスの実施期間における実績値の伸張率を算出し、これらの評価項目の伸張率を用いることで、今回の販売促進サービスの効果を多面的に評価することができる。実績値の伸張率は、
実績値の伸張率=(今回の販売促進サービスの実施期間における実績値)/(比較期間における実績値)×100
により算出すればよい。
【0011】
また、販売促進サービスの効果は、費用対効果も含めて評価するのが好ましい。
【0012】
また、評価項目毎に、比較期間の実績値に対して、販売促進サービスの実施期間に期待する実績値の伸張率を期待伸張率として設定する期待伸張率設定部と、
対象者とする顧客の条件を設定する顧客条件設定部と、
顧客条件設定部において、対象者とする顧客の条件が設定された販売促進サービスについて、期待伸張率設定部が設定した評価項目の期待伸張率を用いて売上効果を予測する売上効果予測部と、を備え、出力部が、売上効果予測部における予測結果を出力する、構成とし、販売促進サービスの実施にともなう売上効果の予測が行えるようにしてもよい。
【発明の効果】
【0013】
この発明によれば、実施した販売促進サービスによる販売促進効果の評価が適正に行える。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、この発明の実施形態である販売促進効果評価装置について説明する。
【0016】
図1は、この例にかかる販売促進効果評価装置の主要部の構成を示すブロック図である。販売促進効果評価装置1は、演算部11と、取引履歴データベース12(以下、取引履歴DB12と言う。)と、顧客データベース13(以下、顧客DB13と言う。)と、効果測定テーブル記憶部14と、販促サービス種別テーブル記憶部15と、対象顧客条件テーブル記憶部16と、期待伸張率設定部17と、販促サービス設定部18と、顧客条件設定部19と、出力部20と、を備えている。この例にかかる販売促進効果評価装置1は、複数の店舗が営業しているショッピングセンタにおいて、予め定めた条件を満足する顧客に対して、商品の購入時に特典を提供する販売促進サービス(以下、販促サービスと言う。)を実施した後に、この販促サービスの販売促進効果(以下、販促効果と言う。)を評価する。また、この例にかかる販売促進効果評価装置1は、設定された内容の販促サービスについて、その販促サービスの実施による販促効果の予測も行う。
【0017】
なお、この例にかかる販売促進効果評価装置1は、複数の店舗が営業しているショッピングセンタに限らず、単独の店舗であっても、実施した販促サービスによる販促効果の評価や、販促効果の予測を行うことができる。
【0018】
演算部11は、販売促進効果評価装置1本体の動作を制御するとともに、上述した販促効果の評価や、販促効果の予測にかかる処理を行う。演算部11が、この発明で言う効果評価部、および売上効果予測部に相当する構成である。また、演算部11は、この発明にかかる販売促進効果評価方法を実行するコンピュータである。また、演算部11は、この発明にかかる販売促進効果評価プログラムをインストールするコンピュータに相当する。
【0019】
取引履歴DB12は、各店舗での顧客の取引内容を示す取引データを蓄積的に登録したデータベースである。
図2は、取引履歴DB12の構成を示す概略図である。個々の取引データは、顧客を識別する顧客ID、取引が行われた日を示す取引日付、取引した店舗を示す店舗コード、取引金額等を対応付けたデータである。顧客IDは、クレジットカードやポイントカード等の取引に使用するカード(媒体)のカード番号である。顧客IDは、顧客を特定することができるコードであれば、どのような種類のコードであってもよい。
【0020】
なお、
図2に示す取引履歴DB12において、顧客IDが登録されていない取引データは、クレジットカードやポイントカード等、顧客を識別するための媒体が使用されなかった取引にかかるものである。
【0021】
図3は、顧客DB13の構成を示す概略図である。顧客DB13は、顧客毎に、顧客を識別する顧客ID、その顧客の登録メールアドレス、その顧客の氏名、性別等の個人情報を登録したデータベースである。顧客DB13に登録されている個人情報は、クレジットカードやポイントカード等の取引に使用するカードの発行時に登録される。取引履歴DB12と、顧客DB13とは、顧客IDによって対応付けることができる。
【0022】
効果測定テーブル記憶部14は、効果測定テーブル14aを記憶する。
図4は、効果測定テーブル14aの構成を示す概略図である。効果測定テーブル14aは、特典ヒット率(特典提供者/対象者数)、売上、取引数、顧客単価、来店頻度、費用対効果の6つの評価項目について、販促サービスを実施したときに期待する期待伸張率、および評価基準点数を対応付けたレコードである。特典提供者とは、実際に特典が提供された顧客である。効果測定テーブル14aは、期待伸張率設定部17によって作成される。具体的には、期待伸張率設定部17は、上述の評価項目毎に、担当者の入力操作に応じた期待伸張率、および評価基準点数を設定した効果測定テーブル14aを作成する。言い換えれば、担当者が、特典ヒット率、売上、取引数、顧客単価、来店頻度、費用対効果の6つの評価項目について、期待伸張率、および評価基準点数の設定にかかる入力操作を行うことによって、期待伸張率設定部17が効果測定テーブル14aを作成する。
【0023】
なお、ここで言う伸張率(期待伸張率、および後述する実績伸張率)とは、販促サービスを実施していない期間の実績値と、販促サービスを実施した期間の実績値と、の比であり、具体的には、
伸張率=(販促サービスを実施した期間の実績値)/(販促サービスを実施していない期間の実績値)
×100
である。また、評価基準点数は、販促サービスを実施していない期間の実績値と、販促サービスを実施した期間の実績値との比に応じた評価点を算出する基準である。詳細については、後述する。
【0024】
なお、担当者は、効果測定テーブル14aを作成するとき、どのような内容の販促サービスを実施するかについて考えなくてもよい。すなわち、担当者は、6つの評価項目について、なんらかの販促サービスを実施した場合に期待する期待伸張率、および評価基準点数を入力するだけでよい。
【0025】
販促サービス種別テーブル記憶部15は、販促サービス種別テーブル15aを記憶する。
図5は、販促サービス種別テーブル15aの構成を示す概略図である。販促サービス種別テーブルは、
図5に示すように、キャッシュバックサービス、クーポン券サービス、ギフト券サービス等の種別毎に、サービスの内容と、告知費用と、を対応付けたテーブルである。
【0026】
なお、
図5では、キャッシュバックサービス、クーポン券サービス、ギフト券サービスの3つについて例示しているだけであって、販促サービスがこの3種類に限られるという意味ではない。また、サービス内容として、キャッシュバック率や、クーポン券の金額や、ギフト券の金額を異ならせたものを複数登録してもよい。
【0027】
対象顧客条件テーブル記憶部16は、対象顧客条件テーブル16aを記憶する。
図6は、対象顧客条件テーブル16aを示す概略図である。
図6に示す対象顧客条件テーブル16aは、平均取引金額、平均取引頻度、最終取引日、取引曜日、平日/休日、性別の6項目によって顧客を分類する条件を設定したテーブルである。取引曜日は、取引を行う頻度が最大である曜日で顧客を分類する項目
である。すなわち、月曜日、または火曜日に取引行う頻度が最大である顧客は対象範囲1に分類され、水曜日、または木曜日に取引行う頻度が最大である顧客は対象範囲2に分類され、金曜日、または土曜日に取引行う頻度が最大である顧客は対象範囲3に分類される。また、平日/休日は、その顧客が取引を行う頻度が高いのが平日であるか、休日であるかを分類する項目である。すなわち、顧客は、平日に取引行う頻度が休日に取引を行う頻度よりも大きければ対象範囲1に分類され、休日に取引行う頻度が平日に取引を行う頻度よりも大きければ対象範囲2に分類される。
【0028】
なお、顧客を分類する項目は、
図6に示した項目に限らず、他の項目を追加してもよい。
【0029】
販促サービス設定部18は、担当者の入力操作に応じて、上述した販促サービス種別テーブル15aに登録されているいずれかの販促サービスの選択を演算部11に指示する。担当者は、販促効果を予測する販促サービスの種類を選択する入力操作を行う。
【0030】
顧客条件設定部19は、担当者の入力操作に応じて、上述した対象顧客条件テーブル16aに登録されている1つ以上の項目を演算部11に指示する。担当者は、販促サービスにおいて特典を提供する顧客を分類する項目を入力するだけであり、対象顧客条件テーブル16aの対象範囲については設定しない。
【0031】
出力部20は、演算部11が行った、上述した販促効果の評価や、販促効果の予測にかかる処理結果を出力する。出力部20には、印字装置が接続されていてもよいし、表示装置が接続されていてもよい。
【0032】
上述した説明から明らかなように、期待伸張率設定部17、販促サービス設定部18、および顧客条件設定部19には、キーボードやマウス等の入力デバイスが接続されている。
【0033】
以下、この例にかかる販売促進効果評価装置1の動作について説明する。
【0034】
まず、販促効果の予測処理について説明する。
図7は、この販促効果の予測処理を示すフローチャートである。販売促進効果評価装置1は、オペレータの入力操作に応じて、期待伸張率設定部17が、
図4に示した効果測定テーブル14aを作成する(s1)。このとき、オペレータは、図示していないキーボード等の入力デバイスを操作し、効果測定テーブル14aの評価項目毎に、期待伸張率、および評価基準点数を期待伸張率設定部17に入力する。s1で作成した効果測定テーブル14aは、効果測定テーブル記憶部14に記憶される。
【0035】
また、販売促進効果評価装置1は、オペレータの入力操作に応じて、販促サービス設定部18が販促効果を予測する販促サービスの種別を設定する(s2)。このとき、オペレータは、図示していないキーボード等の入力デバイスを操作し、販促サービス種別テーブル15aに登録されているいずれかの販促サービスを選択する入力操作を行う。
【0036】
また、販売促進効果評価装置1は、オペレータの入力操作に応じて、顧客条件設定部19が販促サービスの対象とする顧客の条件を決める項目を設定する(s3)。このとき、オペレータは、図示していないキーボード等の入力デバイスを操作し、対象顧客条件テーブル16aに登録されている項目の中から、1つ以上の項目を選択する入力操作を行う。例えば、オペレータが平均取引金額、および平均取引頻度の2つの項目を選択する入力操作を行う。このとき、オペレータは、対象顧客条件テーブル16aの対象範囲については設定しない。
【0037】
なお、s1〜s3にかかる処理は、その順番を入れ替えてもよい。また、効果測定テーブル14aについては、事前に作成し、効果測定テーブル記憶部14に記憶させておいてもよい。
【0038】
演算部11は、s3で設定された販促サービスの対象とする顧客の条件を決める項目に基づく対象範囲の組み合わせ毎に、対象者となる顧客の人数(対象者の人数)を検出する(s4)。販促サービスの対象とする顧客の条件を決める項目として平均取引金額、および平均取引頻度の2つが設定された場合、
図6に示す例では、平均取引金額、および平均取引頻度を、それぞれ3つの範囲(対象範囲1〜対象範囲3)に分けているので、対象者の人数を検出する組合せは、3×3の9通りになる。演算部11は、この組み合わせ毎に、取引履歴DB12、および顧客DB13を参照し、対象者の人数を検出する。ただし、販促サービスの対象とする顧客の条件を決める項目として顧客の性別が設定されていない場合には、顧客DB13を参照する必要はない。また、取引履歴DB12の検索において、顧客IDが登録されていない取引データについては、本処理の対象外にする。
【0039】
演算部11は、s4で対象者の人数を検出した組合せ毎に、売上効果を算出する(s5)。このs5では、
売上効果=(その組合せにかかる対象者の人数)×(効果測定テーブル14aの特典ヒット率にかかる期待伸張率)×(その組合せにかかる対象者の平均取引金額)
により算出する。
【0040】
演算部11は、s4で対象者の人数を検出した組合せ毎に、s2で設定した種別の販促サービスの実施にかかる販促費用を算出する(s6)。このs6では、
販促費用=(その組合せにかかる対象者の人数)×(効果測定テーブル14aの特典ヒット率にかかる期待伸張率)×(対象者に提供する特典の単価)+告知費用
により算出する。告知費用は、販促サービス種別テーブル15aに登録されている。
【0041】
演算部11は、s4で対象者の人数を検出した組合せ毎に、費用対効果を算出する(s7)。費用対効果は、
費用対効果=(s5で算出した売上効果)/(s6で算出した費用)
により算出する。
【0042】
販売促進効果評価装置1は、演算部11がs4で対象者の人数を検出した組合せ毎に、このs4で検出した対象者の人数、特典提供者の人数、s5で算出した売上効果、およびs8で算出した費用対効果を対応付けた結果を出力部20から出力する(s8)。
【0043】
なお、特典提供者は、対象者の中で、販促サービスの実施期間に来店し、特典の提供を受ける顧客の人数であり、
特典提供者=(その組合せにかかる対象者の人数)×(効果測定テーブル14aの特典ヒット率にかかる期待伸張率)
である。
【0044】
また、上述の処理で算出される、特定提供者の人数、売上金額、販促費用、および費用対効果は、あくまでも予測であり、実績ではない。
【0045】
図8は、予測結果の出力例である。この例は、販促サービスの対象とする顧客の条件を決める項目を、平均取引金額、および平均取引頻度の2つの項目とした場合のものである。担当者は、この出力を確認することで、費用対効果が大きい販促サービスがどれであるか容易に確認できる。すなわち、担当者は、販促サービスを実施するときに、対象者とする顧客の条件(費用対効果が大きい顧客の条件)を簡単に決めることができる。
図8に示す例では、平均取引金額が対象範囲2で、且つ平均取引頻度が対象範囲2の顧客や、平均取引金額が対象範囲3で、且つ平均取引頻度が対象範囲2の顧客を、対象者とする顧客の条件がよいことがわかる。
【0046】
上述の予測結果に基づいて販促サービスを実施するときには、後述する評価処理で使用するため、この予測処理で用いた効果測定テーブル14aと予測結果とをハードディスク等に保存しておく。
【0047】
また、販促サービスを実施するときは、対象者となる顧客に対して電子メール等で、この販促サービスの告知を行う。このとき、実施する販促サービスの対象にならない顧客に対しては、特に告知しない。顧客のメールアドレスは、顧客DB13に登録されている。また、実施する販促サービスの告知期間において、対象者となる顧客が店舗で取引(クレジットカードやポイントカードを使用した取引)したときに、発行するレシート等に販促サービスを告知するメッセージを印字してもよい。
【0048】
また、販促サービスの実施時は、店舗での取引において、クレジットカードやポイントカード等の顧客を特定することができる媒体が使用されると、その顧客が特典を提供する対象者であるかどうかを判定し、対象者であれば特典を提供する。
【0049】
次に、販促サービスを実施した後に、この販促サービスを評価する評価処理について説明する。
図9は、この評価処理を示すフローチャートである。まず、演算部11が、今回の販促サービスについて、上述した予測処理を行った際の効果測定テーブル14aと予測結果を読み出す(s11)。演算部11は、取引履歴DB12から、販促サービス期間に特典を提供した顧客(特典提供者)の取引データを全て抽出する(s12)。s12は、取引履歴DB12から、この販促サービス期間における取引データの中から特典提供者の取引データを抽出する処理である。取引データに顧客IDが登録されていない顧客には、特典が提供されていないので、販促サービス期間に特典を提供した顧客の取引データを全て抽出することができる。
【0050】
演算部11は、s12で抽出した取引データを用い、特典提供者の売上、取引数、顧客単価、来店頻度の実測値を算出する(s13)。s13で算出する売上の実測値は、この販促期間内における特典提供者の取引金額の合計を算出し、これを販促期間の日数で除した1日あたりの売上である。取引数の実測値は、この販促期間内における特典提供者による取引数の合計を販促期間の日数で除した1日あたりの取引数である。顧客単価の実測値は、売上の実測値を取引数の実測値で除した金額である。来店頻度の実測値は、この販促期間内における特典提供者の1日当たりの人数である。
【0051】
演算部11は、比較期間の実測値を算出する(s14)。比較期間は、この販促期間の直前の1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、12ヶ月等の予め定めた期間である。s14では、今回の販促サービスの対象者(今回の販促サービスで取引をしていないため、特典が提供されていない顧客を含む。)の取引データを取引履歴DB12から全て抽出する。そして、上述のs13と同様に、この比較期間における対象者の売上、取引数、顧客単価、来店頻度の実測値(1日あたりの売上、取引数、顧客単価、来店頻度)を算出する。
【0052】
演算部11は、今回の販促期間における対象者の売上、取引数、顧客単価、来店頻度の実績伸張率を算出する(s15)。s15では、項目毎にs13で算出した販促期間の実測値を、s14で算出した比較期間の実測値で除した値に100を乗じることにより算出する。すなわち、
実績伸張率=(販促期間の実測値)/(比較期間の実測値)×100
により算出される。
【0053】
演算部11は、今回の販促サービスにかかる費用対効果を算出する(s16)。s16では、この販促期間内における、特典提供者の取引の合計金額を、今回の販促サービスの実施にかかった費用(販促サービスの告知にかかった費用や、顧客に提供した特典にかかった費用等の合計)で除した値を算出する。
【0054】
なお、今回の販促サービスの実施にかかった費用の総額については、担当者が入力する実費である。
【0055】
演算部11は、今回の販促サービスの総合評価点を算出する(s17)。この総合評価点の算出は、s11で読み出した効果測定テーブル14aに登録されている項目毎に、登録されている期待伸張率と、s15(費用対効果についてはs16)で算出した実績伸張率とに基づいて算出した評価点の合計である。各項目の評価点は、
評価点=(実績伸張率)/(期待伸張率)×(効果測定テーブル14aに登録されている評価基準点数)
により算出する。
【0056】
販売促進効果評価装置1は、演算部11がs13で算出した販促期間内における特典提供者の売上、取引数、顧客単価、来店頻度の実測値と、s14で算出した比較期間における対象者の売上、取引数、顧客単価、来店頻度の実測値と、対応付けた評価結果を出力部20から出力する。また、この評価結果には、s15で算出した対象者の売上、取引数、顧客単価、来店頻度の実績伸張率、s16で算出した費用対効果、s17で算出した総合評価点も含まれている。
【0057】
このように、販売促進効果評価装置1は、販促サービスの評価を、この販促サービスの実施期間と、予め定めた比較期間とにおける、売上、取引数、顧客単価、および来店頻度の実測値を比較して行うので、適正に評価できる。また、担当者は、この出力された評価結果を確認することにより、今回実施した販促サービスの効果を客観的に確認することができる。
【0058】
また、担当者は、この評価結果を踏まえて、上述した予測処理を行うときに、効果測定テーブル14aの作成時に、期待伸張率が適正に設定できるようになる。これにより、上述した予測処理による予測結果の信頼性が向上する。
【0059】
なお、上述の評価処理において、販促サービスの効果を評価する伸張率の項目や、伸張率の算出方法等については、ひとつの例を示しているだけであり、販促サービスの効果を評価できる他の項目を使用してもよいし、伸張率の算出についても他の演算手法で算出してもよい。