(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
太陽光が集光される部分に設置される受熱装置は、太陽光が作動流体の経路に当たらないと太陽光の熱を受熱できない。しかし、作動流体の経路が外気に触れると、作動流体の温度低下の一因になる。そこで、作動流体の経路のうち太陽光が当たる部分以外については、断熱材を施工することにより、経路から外気への放熱の抑制を図ることが考えられる。太陽光の集光箇所が経路全体ではなく、経路の途中に離散的に存在する場合、断熱材の施工による放熱の抑制効果は更に高まると推測される。
【0005】
しかしながら、受熱装置の経路のうち太陽光が当たる部分については断熱材の施工ができないため、当該部分については経路を外気に接触せざるを得ない。
【0006】
そこで、本願は、太陽光が集光される部分に設置される作動流体の経路のうち太陽光が当たる部分からの放熱を抑制する受熱装置および太陽熱利用システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明では、作動流体が流通する第1の経路と共に断熱材に内包される作動流体の経路であり、第1の経路のうち太陽光が集光される被集光部に太陽光を当てるための開口部を通過する過程で被集光部周辺の熱を回収する作動流体が流通する第2の経路を設けることにした。
【0008】
詳細には、本発明の受熱装置は、作動流体が流通する第1の経路と、前記第1の経路を内包しており、前記第1の経路のうち太陽光が集光される被集光部に前記太陽光を当てるための開口部が設けられた断熱材と、前記第1の経路と共に前記断熱材に内包される作動流体の経路であり、前記開口部を通過する過程で前記被集光部周辺の熱を回収する作動流体が流通する第2の経路と、を備える。
【0009】
上記断熱材には被集光部に太陽光を当てるための開口部が設けられているため、被集光部においては開口部から外部への放熱がある。しかしながら、上記受熱装置は、第2の経
路が開口部において第1の経路の周辺を通過するように形成されている。すなわち、第2の経路を形成している部材の一部が開口部内に露出している。よって、第2の経路内を流通する作動流体は、開口部を通過する過程で被集光部周辺の熱を回収することになる。このため、上記受熱装置であれば、被集光部に太陽光を当てるために断熱材に不可避的に形成される開口部から外部への放熱が可及的に抑制される。よって、上記受熱装置は、太陽光が集光される部分に設置される作動流体の経路のうち太陽光が当たる部分からの放熱を抑制することが可能である。
【0010】
なお、前記第2の経路は、前記第1の経路へ繋がっていてもよい。第2の経路が第1の経路へ繋がっていれば、第2の経路内を流通する作動流体が開口部を通過する過程で予熱された後、第1の経路へ流れることになるため、受熱装置全体の熱回収効率が高まる。
【0011】
また、前記第2の経路は、前記第1の経路と平行に配置されており、前記開口部内においては前記第1の経路の背後を通過するように形成されていてもよい。第2の経路が第1の経路の背後を通過するように形成されていれば、第1の経路に当たる前の太陽光に第2の経路が干渉することが無い。よって、第1の経路を流通する作動流体が太陽熱を十分に吸収することが可能である。
【0012】
また、前記第1の経路および前記第2の経路は、管材の内部を長手方向に沿って2分割することによって各々形成されており、前記被集光部は、前記第1の経路の途中に部分形成された管材の開放部分の前後において前記第1の経路を遮るように配置される半円状の管板および前記管板に接合される細管によって形成されていてもよい。上記受熱装置がこのように形成されていれば、開口部内の空間を比較的小さくでき、第1の経路からの放熱を可及的に抑制することができる。
【0013】
また、前記被集光部は、前記第1の経路中に複数箇所形成されていてもよい。被集光部が第1の経路中に複数個所形成されていれば、太陽光を複数個所に離散的に集光する太陽熱利用システムへの適用が容易である。
【0014】
また、本発明は、太陽熱利用システムとしての側面から捉えることもできる。例えば、本発明は、太陽熱利用システムであって、上記何れかの受熱装置と、前記被集光部に太陽光を集光する反射鏡と、を備えるものであってもよい。上記受熱装置は、太陽光が集光される部分に設置される経路のうち太陽光が当たる部分からの放熱が抑制されているため、この受熱装置を反射鏡と組み合わせて太陽熱利用システムを構築することにより、熱回収効率の高いシステムを形成することができる。
【発明の効果】
【0015】
上記受熱装置及び太陽熱利用システムは、太陽光が集光される部分に設置される作動流体の経路のうち太陽光が当たる部分からの放熱を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】
図1は、本発明の実施形態に係る受熱装置の斜視図の一例である。
【
図2】
図2は、受熱装置の内部構造を示した図の一例である。
【
図3】
図3は、受熱装置の各部の断面を示した図の一例である。
【
図4】
図4は、受熱装置の内部における作動流体、太陽光および熱の移動状態を示した図の一例である。
【
図5】
図5は、太陽熱利用システムに受熱装置を適用した適用例を示した図の一例である。
【
図6】
図6は、太陽熱利用システムを上から見た図の一例である。
【
図7】
図7は、線形フレネル形の太陽熱利用システムを示した図の一例である。
【
図8】
図8は、太陽熱利用システムを上から見た図の一例である。
【
図9】
図9は、トラフ形と上記適用例の2種類の太陽熱利用システムについて、夏至における日中の集光エネルギーの変化を示したグラフの一例である。
【
図10】
図10は、トラフ形と上記適用例の2種類の太陽熱利用システムについて、冬至における日中の集光エネルギーの変化を示したグラフの一例である。
【
図11】
図11は、線形フレネル(LF)形と上記適用例の2種類の太陽熱利用システムについて、日中の集光エネルギーの変化を示したグラフの一例である。
【
図12】
図12は、太陽熱利用システムの変形例を示した図の一例である。
【
図13】
図13は、上記適用例と本変形例の2種類の太陽熱利用システムについて、日中の集光エネルギーの変化を示したグラフの一例である。
【
図14】
図14は、受熱装置の参考例を示した図の一例である。
【
図15】
図15は、参考例に係る受熱装置の内部構造を示した図の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態は、本発明の実施形態の一例であり、本発明の技術的範囲を以下の態様に限定するものではない。
【0018】
図1は、本発明の実施形態に係る受熱装置の斜視図の一例である。受熱装置1は、管材2を断熱材3で覆ったものであり、
図1に示すように棒状の形態を呈している。受熱装置1の一端(
図1において手前側の端部)には、受熱装置1内を流通する作動流体が流入する流入口4と、作動流体が流出する流出口5とが設けられている。作動流体としては、空気や二酸化炭素、オイル、蒸気といった各種の熱輸送媒体を適用可能である。受熱装置1の他端(
図1において奥側の端部)は、断熱材3で覆われている。
【0019】
図2は、受熱装置1の内部構造を示した図の一例である。また、
図3は、受熱装置1の各部の断面を示した図の一例である。管材2の内部は、
図2や
図3(B)に示されるように、管材2の長手方向に沿って延在する仕切板6によって上下に2分割されており、受熱装置1内に作動流体が流通する上下2段の流通経路を形成している。
図2や
図3(A)に示されるように、受熱装置1の内部に形成されている上下2段の経路のうち、下側に形成されている第1の経路7は流出口5と連通しており、上側に形成されている第2の経路8は流入口4と連通している。また、仕切板6は受熱装置1の他端側で第1の経路7と第2の経路8とを連通している。よって、下側に形成されている第1の経路7には、第2の経路8を通過して管材2の端部で折り返した作動流体が流入する。第1の経路7に流入した作動流体は、流出口5から流出する。上側に形成されている第2の経路8には、流入口4から流入する作動流体が流れる。
【0020】
第1の経路7の途中には、太陽光が集光される被集光部9が複数個所形成されている。被集光部9は、第1の経路7の途中に部分形成された管材2の開放部分の前後において第1の経路7を遮るように配置される半円状の管板10および管板10に接合される細管11によって形成されている。
図2や
図3(C)に示されるように、管材2を覆う断熱材3には、第1の経路7のうち被集光部9に太陽光を当てるための開口部12が作動流体の流れ方向に沿って複数個所に間隔をおいて設けられており、被集光部9への太陽光の照射を可能にしている。細管11は、開口部12内において並列に多数配置されている。よって、細管11は、開口部12から入射した太陽光を直接受ける。例えば、細管11の直径を300mmとし、細管11を8本並列させる場合、仕切板6及び管板10の横幅や管材2の内径を概ね3000mm程度にする。この場合、第2の経路8に流入する作動流体の平均温度が約300℃とし、被集光部9付近の温度を約1000℃とすれば、第1の経路7から流出する作動流体の平均温度を約600℃程度にすることができる。受熱装置1の各部の運転温度をこのように設定する場合、断熱材3の厚みは、材質にもよるが約200mm程度にすることが好ましい。
【0021】
図4は、受熱装置1の内部における作動流体、太陽光および熱の移動状態を示した図の一例である。第1の経路7および第2の経路8は、管材2の内部を管材2の長手方向に沿って2つに仕切る仕切板6によって各々形成されている。よって、第2の経路8は、仕切板6を挟んで第1の経路7と平行な位置関係にあり、また、開口部12において仕切板6を挟んで第1の経路7の背後を通過するように形成される状態となっている。作動流体は、管材2の一端側に配置される流入口4から第2の経路8内に流入し、管材2の他端側付近で仕切板6が途切れることにより第1の経路7と第2の経路8とを連通している部分から第1の経路7内に流入し、流出口5から流出する。よって、作動流体は仕切板6を挟んで相互に対向するように流れることになる。
【0022】
被集光部9は、2つの管板10に囲まれる部分に空洞を形成しているため、当該空洞内においては細管11からの放射熱伝達や空気の自然対流により開口部12から外部への放熱がある。しかしながら、本実施形態に係る受熱装置1は、第2の経路8が開口部12において仕切板6を挟んで第1の経路7の背後を通過するように形成されている。すなわち、第2の経路8を形成している仕切板6が開口部12内に露出している。よって、第2の経路8内を流通する作動流体が、開口部12を通過する過程で被集光部9周辺の熱を回収する。また、第2の経路8内を流通する作動流体は、管板10を通過して細管11へ流れ込む過程で流路が狭まり、細管11内では流速が速まるので熱伝達が良好になり、開口部12の熱が効果的に作動流体へ伝わる。このため、本実施形態に係る受熱装置1であれば、被集光部9に太陽光を当てるために不可避的に形成される開口部12から外部への放熱が可及的に抑制される。第2の経路8内を流通する作動流体は、開口部12を通過する過程で被集光部9周辺から回収された熱によって予熱され、受熱装置1全体の熱回収効率を高めている。
【0023】
なお、上記受熱装置1は、放熱量抑制のため、表面積が最小となり断熱材3や保護カバー類の施工性にも優れる外観視円柱状の形態を採用しているが、本願で開示する受熱装置はこのような形態に限定されるものでなく、例えば、管材2は方形状(いわゆる角管)であってもよいしその他の各種形態を採用してもよい。
【0024】
また、上記受熱装置1は、流入口4と流出口5とが近接している。よって、例えば、高温に加熱された流出口5からの作動流体の全部または一部を流入口4側へ還流する還流弁等を設置することにより、流出口5側よりも温度の低い流入口4側の作動流体を予熱する操作を容易に行えるようにすることもできる。しかし、本願で開示する受熱装置1は、作動流体の流入口および流出口を近接させた形態に限定されるものでなく、例えば、流入口と流出口とを互いに離間させてもよい。
【0025】
上記受熱装置1は、例えば、以下のような方法で製作可能である。すなわち、上記受熱装置1の製作にあたっては、例えば、受熱装置1を適用する太陽熱利用システムに規定されている太陽熱利用熱量等の設計仕様に適合する長さや耐熱性能の管材(管材2となる材料であるため、以下、「母材」という)を用意する。用意する母材は、管材2になり得るものであれば如何なるものであってもよく、パイプ状の各種部材を適用できる。母材としては、例えば、ステンレス鋼(SUS)やAlloy800Hといった耐熱性能を有する各種の材料を用いたものを適用可能である。
【0026】
このような母材を用意した後は、当該母材を長手方向に沿って半分に分割して仕切板6に突き当て、その両端を溶接し、太陽光で加熱される前の作動流体が通る断面視半月形の配管を製作する。開口部12に相当する部分には管板10に相当する一対の半月板を用意し、開口部12内の空洞の長さに相当する細管11の両端に作動流体が通過する孔を設けて細管11を溶接した後、太陽光で加熱される前の作動流体が通る上記断面視半月形の配
管の仕切板6に当該半月板を溶接する。そして、母材を半分に分割した際に生じたもう一方の部材に開口部12となる円形の開口を作成し、太陽光で加熱される前の作動流体が通る断面視半月形の上記配管に全周溶接することにより、母材を長手方向に沿って半分に分割する前の円管の状態に戻す。その後、母材の一端を閉止する半球状の部材を全周溶接する。また、母材の他端に、流入口4および流出口5に相当する円形の開口を2つ設けた円板状の部材を全周溶着する。なお、仕切板6に溶接する各半月板は、細管11に必要枚数取り付けられてユニット化された状態で仕切板6に一度に取り付けてもよい。また、細管11は、半月板に突き当てた状態で溶接してもよいし、半月板の孔に挿通した状態で細管11の端部の径を押し広げて溶接するようにしてもよい。溶接個所は、細管11が挿通されている半月板の表面側と裏面側の何れの側であってもよい。
【0027】
上記受熱装置1は、例えば、上記のような方法で製作可能であるが、本願で開示する受熱装置はこのような方法で製作されたものに限定されるものでない。本願で開示する受熱装置は、上記以外の方法で製作されたものであってもよい。
【0028】
図5は、太陽熱利用システムに上記受熱装置1を適用した適用例を示した図の一例である。また、
図6は、太陽熱利用システム50を上から見た図の一例である。
図5に示す破線は、太陽光を示したものである。上記受熱装置1は、例えば、本適用例に係る太陽熱利用システム50のように、太陽光を特定の箇所に離散的に集光させるものに対して好適である。
【0029】
既存の太陽熱利用システムにおいては、太陽光を効率よく集光する仕組みとして、トラフ形、線形フレネル(LF)形、タワー形、或いはディッシュ形と呼ばれるものが一般には知られている。何れも太陽運行に対する追尾機構を具備しており、名称から想起される形状に依拠した形態的特徴を有している。
図7は、線形フレネル形の太陽熱利用システム100を示した図の一例である。また、
図8は、太陽熱利用システム100を上から見た図の一例である。上記適用例に係る太陽熱利用システム50は、形態的には線形フレネル形の太陽熱利用システム100に酷似しているが、次の点で異なる。
【0030】
例えば、反射鏡の構造に関し、
図7や
図8に示す線形フレネル形の太陽熱利用システム100が南北方向に延在する長尺な1枚鏡の反射鏡101を多数配置するのに対し、
図5や
図6に示す上記適用例に係る太陽熱利用システム50は、小型の反射鏡51を多数配置している。
【0031】
また、受熱管(受熱装置)の配置に関し、線形フレネル形の太陽熱利用システム100が受熱管102を南北方向に沿って反射鏡101と平行配置するのに対し、上記適用例に係る太陽熱利用システム50は、受熱装置1を長手方向が東西方向となるように配置する。すなわち、上記適用例に係る太陽熱利用システム50は、受熱装置1の長手方向が反射鏡51の長手方向に対して直交するように受熱装置1を配置している。よって、上記適用例に係る太陽熱利用システム50は、例えば、「クロスリニア集光形」と称することができる。
【0032】
また、受熱管(受熱装置)に関し、線形フレネル形の太陽熱利用システム100が受熱管102の全長に亘って太陽光を集光しているのに対し、上記適用例に係る太陽熱利用システム50は、反射鏡51の配置列数と等しい数だけ離散的に太陽光を受熱装置1に集光している。
【0033】
上記適用例に係る太陽熱利用システム50は、小型の反射鏡51を多数配置しており、また、太陽光を受熱装置1に離散的に集光しているため、次のような特徴を有する。すなわち、上記適用例に係る太陽熱利用システム50は、小型の反射鏡51を多数配置するこ
とから、太陽を追尾する装置類を小型化、軽量化可能である。
【0034】
また、上記適用例に係る太陽熱利用システム50は、小型の反射鏡51を多数配置しており、南北方向にも太陽追尾が可能であるため、比較的高緯度の地区においても高効率の集光効率を発揮することができる。この特徴は特に冬至において顕著になる。冬至には地上から見た太陽の高さが低くなるが、上記適用例に係る太陽熱利用システム50は、各反射鏡51の列方向(南北方向)に動かすことができるので、受熱装置1への太陽光の入射角を受熱装置1の長手方向に対して概ね直交させることができる。よって、各反射鏡51を、太陽光を迎えて受熱装置1へ方光するように角度調整することで、夏至のみならず冬至においても高い集光性能を図ることができる。
図9は、トラフ形と上記適用例の2種類の太陽熱利用システムについて、夏至における日中の集光エネルギーの変化を示したグラフの一例である。また、
図10は、トラフ形と上記適用例の2種類の太陽熱利用システムについて、冬至における日中の集光エネルギーの変化を示したグラフの一例である。
図9のグラフと
図10のグラフとを比較すると明らかなように、上記適用例に係る太陽熱利用システム50は、夏至および冬至の何れにおいても高い集光効率を発揮していることが判るが、冬至において特に高い集光効率を発揮していることが判る。上記適用例のこのような効果は、北緯が高いほど顕著に現れ、他方式に比べて集光効率の差が大きくなる。
【0035】
また、太陽光が離散的に集光されているため、放熱の比較的少ない受熱装置1を用いることができ、結果として受熱効率が高い。
図11は、線形フレネル(LF)形と上記適用例の2種類の太陽熱利用システムについて、日中の集光エネルギーの変化を示したグラフの一例である。
図11のグラフから明らかなように、上記適用例の太陽熱利用システム50は、線形フレネル形の太陽熱利用システム100に比べて集光エネルギーのピークが高い。この理由には様々な要素が影響していることは否定できないが、上記受熱装置1には断熱材3が備わっているが故に放熱が抑制され、線形フレネル形の太陽熱利用システム100に備わっている受熱管102よりも高い温度領域で作動流体が流れることで、高い集光エネルギーを発揮すると推察される。
【0036】
なお、上記受熱装置1を適用する太陽熱利用システム50は、例えば、次のように変形してもよい。
図12は、太陽熱利用システム50の変形例を示した図の一例である。本変形例に係る太陽熱利用システム50は、反射鏡51の配置が異なっている。すなわち、上記適用例に係る太陽熱利用システム50は、各列の反射鏡51が等間隔に並んでいた。しかし、上記適用例に係る太陽熱利用システム50は、例えば、
図12に示すように、受熱装置1からの距離に応じて反射鏡51同士の間隔が広がるように各反射鏡51を配置してもよい。各反射鏡51は、受熱装置1からの距離が離れるに従い、地表面に対する受熱装置1の仰角が小さくなって隣接する反射鏡51が反射光の障害になりやすくなる。しかし、
図12に示すように、受熱装置1からの距離に応じて反射鏡51同士の間隔が広がるように各反射鏡51を配置すれば、隣接する反射鏡51が反射光の障害になりにくいため、集光エネルギーのピークを高めることができる。
【0037】
図13は、上記適用例と本変形例の2種類の太陽熱利用システムについて、日中の集光エネルギーの変化を示したグラフの一例である。
図13のグラフから明らかなように、上記適用例に係る太陽熱利用システム50を変形し、各反射鏡51を受熱装置1からの距離に応じて反射鏡51同士の間隔が広がるように配置すると、集光エネルギーのピークを更に高めることができる。
【0038】
図14は、受熱装置の参考例を示した図の一例である。上記太陽熱利用システム50に適用可能な受熱装置としては、例えば、
図14に示すような受熱装置20も考えられる。
図15は、参考例に係る受熱装置20の内部構造を示した図の一例である。本参考例に係る受熱装置20は、長手方向の一端側から流入した作動流体が細管31を通過し、長手方
向の他端側から流出する形態を採っている。受熱装置20の筐体22には、筐体22内部の細管31に太陽光を当てるための開口部32が離散的に形成されている。細管31は、開口部32から入射した太陽光を直接受ける。
【0039】
上記太陽熱利用システム50に適用可能な受熱装置としては、例えば、このような受熱装置20も考えられる。しかし、本参考例に係る受熱装置20には、上記実施形態に係る受熱装置1のように作動流体を予熱し、開口部32から外部への放熱を抑制する手段が存在しない。この点、上記実施形態に係る受熱装置1は、作動流体を予熱し、開口部32から外部への放熱を抑制する手段が存在するので、本参考例に係る受熱装置1に比べると熱回収効率が優れる。