(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
[実施形態1]
本発明の実施形態1に係るケーブルについて図面を用いて説明する。
図1は、本発明の実施形態1に係るケーブルを敷設面に敷設した状態を模式的に示した断面図である。
【0014】
図1を参照すると、ケーブル10は、床上等の敷設面1に敷設したときに、ケーブル単体で全長に渡って敷設面1に密着することが可能なケーブルである。ケーブル10は、例えば、
図1のように1本の線材11を被覆材12で被覆した構成としてもよく、複数本の線材を被覆材で被覆した構成としてもよい。
【0015】
ここで、密着とは、平坦な敷設面からケーブル10が浮き上がる量(ケーブル10の浮き上がった部分と敷設面1との最大距離、敷設面1に対して垂直な方向のケーブル10の曲り量)が予め決めた所定値(例えば、1mm、好ましくは0mm)以内でケーブル10が敷設面1に着いていることをいう。
【0016】
ケーブル10は、全長に渡って敷設面1に密着するように、ケーブル10(被覆材12を含む)の曲げ剛性、及び、単位長さ当り重量のそれぞれが所定範囲になるように設定されている。所定範囲は、線材11の径又は厚さ、線材11の材料、被覆材12の材料、被覆材12の厚さ、及び、ケーブル10の種類に応じて設定される。
【0017】
ここで、ケーブル10の曲げ剛性は、被覆材12の曲げ剛性と、線材11の曲げ剛性との合計である。被覆材12の曲げ剛性は、被覆材12の材料の断面形状から求まる断面ニ次モーメントと、被覆材12の材料のヤング率と、の積から求められる。被覆材12の曲げ剛性は、被覆材12の材質、材料、断面形状、内径、外径等により変わる。
【0018】
線材11には、例えば、線状の線材、スリーブ状の線材、単線の線材、複数の素線を束ねた線材等を用いることができる。線材11には、シールドも含まれる。線材11は、所定値以上細い場合、曲げ剛性が小さく、繰り返し曲げに強くなる傾向がある。
【0019】
線材11の径又は厚さは、伝送する信号(電気信号、光信号)の物理量(例えば、最大電流値、最大光量)によって決定することができる。例えば、ケーブル10に最大電流を流したときに予め決められた外気温(例えば、常温、寒冷地であれば−30℃)の条件で、ケーブル10の温度上昇量が所定値(例えば、90℃)以内に入るように線材11の径又は厚さを決定することができる。
【0020】
線材11の材料は、伝送する信号の物理量に応じて決定することができ、例えば、電気伝導体(例えば、銅、銅合金)、光伝導体(例えば、石英ガラス、ポリメタクリル酸メチル)を用いることができる。
【0021】
被覆材12の材料には、樹脂、繊維等よりなる絶縁材料を用いることができ、例えば、難燃性絶縁材料(例えば、ポリ塩化ビニル)を用いることができ、繰り返し曲げにより破断し難い材料が望ましい。
【0022】
被覆材12の厚さは、外周面と内周面との差である。なお、被覆材12は、単層だけでなく、異なる材料が積層した複数層になっていてもよい。
【0023】
ケーブルの種類として、例えば、素線を束ねた線材を用いた電気ケーブル、線状の線材の外周に絶縁体を介してスリーブ状の線材が配された同軸型の電気ケーブル、複数の線材が互いに被覆材で絶縁された電気ケーブル、コアの外周にクラッドが配された線材を用いた光ケーブル等が挙げられる。
【0024】
なお、上記の所定範囲の変動要素のうち、線材11の径又は厚さ、及び、線材11の材料は、伝送する信号の物理量に応じて決まってしまうため、残る変動要素であるケーブル10の種類、被覆材12の材料、及び、被覆材12の断面形状を選択して、実際にケーブル10を敷設面1に敷設し、実験的にケーブル10が全長に渡って敷設面1に密着する条件の組合せを決定してもよいし、様々な条件を変えて実験を行い、予め最適な組み合わせ表を作成し、その中から選択してもよい。
【0025】
また、補助部材(粘着材、粘着テープ等)を使用してケーブル10を敷設面1に固定してもよい。
【0026】
実施形態1によれば、敷設面1に沿って敷設されたケーブル10は、ケーブル単体で敷設面1に沿い、あるいは、張り付くので、ケーブル敷設作業で発生する可能性の有るケーブル10の浮き上がりや、束ねたときの曲がった状態を防止することができる。また、ケーブル10の浮き上がりや曲がりが要因となる作業効率の低下を防止することができ、ケーブル10をコネクタから引き抜いたり、配線をやり直したり、ケーブル10を切断してしまう可能性もなくすことができる。さらに、補助部材(粘着材、粘着テープ等)を使用しなくてもケーブル10を全長に渡って敷設面1に密着させることができるので、施工コストを低減することができる。
【0027】
[実施形態2]
本発明の実施形態2に係るケーブル敷設方法について図面を用いて説明する。
図2は、本発明の実施形態2に係るケーブル敷設方法(粘着材型)でケーブルを敷設面に敷設した状態を模式的に示した(A)側面図、(B)X−X´間の断面図である。
【0028】
実施形態2は、ケーブル10を敷設面1に敷設するときに、粘着材21を用いてケーブル10を全長に渡って敷設面1に密着させるケーブル敷設方法に関するものである。実施形態2に係るケーブル敷設方法では、ケーブル10が全長に渡って敷設面1に密着するようにケーブル10における敷設面1側の面の複数箇所に粘着材21を付着してケーブル10を敷設面1に接着するものである。粘着材21は、ケーブル単体で敷設面1に密着させることができない場合に有効である。なお、実施形態1のようにケーブル単体で敷設面に密着させることができるケーブル(
図1の10)を用いる場合でも、粘着材21は、ケーブル10を敷設面1の所定の位置に固定するのに有効である。
【0029】
粘着材21は、粘着性を有する部材である。粘着材21は、少なくともケーブル10(被覆材12を含む)の曲げ剛性、単位長さ当り重量によりケーブル10が敷設面1から剥がれない粘着力を有することを要する。粘着材21の粘着力は、粘着材21の種類及び量(付着面積)に応じて設定することができる。例えば、被覆材12や敷設面1の材質に適した粘着材21の種類を選択し、被覆材12や敷設面1の表面形状が粗くなるにしたがい粘着材21の量(付着面積)を小さくすることができる。なお、粘着材21の粘着力は、ケーブル10を敷設面1に接着した後に所定の力以上で敷設面1からケーブル10を剥がすことが可能な粘着力であることが望ましい。また、粘着材21の量(付着面積)は、ケーブル10(被覆材12を含む)の曲げ剛性、単位長さ当り重量により決定してもよい。また、粘着材21の粘着力及び量(付着面積)は、ケーブル10(被覆材12を含む)の曲げ剛性、単位長さ当り重量を様々変えて、実験的に決めてもよく、実験的に設定した単位長さ当り重量値以外の値の場合は、補間法、内挿法、補外法、外挿法等により算出してもよい。さらに、粘着材21は、粘着力が異なる複数種類の粘着材21を用意し、適宜選択して用いてもよい。
【0030】
ケーブル10における粘着材21を付着する位置は、ケーブル10における敷設面1側の面のうち、ケーブル10の長さ方向の所定間隔おきの位置とすることができる。所定間隔は、粘着材21で接着してケーブル10を全長に渡って敷設面1に密着させることができる最大間隔以下である。敷設面1からのケーブル10の浮き上がり方は、ケーブル10(被覆材12を含む)の曲げ剛性のみならず、単位長さ当り重量、外径、種類により変わるので、所定間隔は、ケーブル10(被覆材12を含む)の曲げ剛性、単位長さ当り重量、外径、種類に応じて設定してもよい。例えば、細いケーブルでは、太いケーブルと比較して、長さ方向に短い長さの間で変形により敷設面1からの浮きが起こりやすいので、ケーブル10を敷設面1に接着する所定間隔は、細いケーブルの場合、長さ方向に短い方がよい場合が有る。一方、太いケーブルの場合は、間隔が長くてもよい場合が有る。なお、所定間隔は、小さくなるほどケーブル10を敷設面1に密着させやすくなる。所定間隔については、予め、様々なケーブル10(被覆材12を含む)の曲げ剛性、単位長さ当り重量、外径、種類により、敷設面1からケーブル10が浮き上がる最大距離が予め決めた所定値(又はケーブル10の敷設面1に垂直な方向の曲り量が予め決めた所定値)以内になるように、ケーブル10を敷設面1に接着する間隔を実験的に求めることができ、表(テーブル)あるいはデータベース化し、ケーブル10を敷設面1に接着する間隔を決めてもよい。
【0031】
また、所定間隔は、段階的に小さくしていってもよい。例えば、ケーブル10がロールやドラム等の円形物に巻き取られている場合、ケーブル10に巻癖があるところ、巻き出して後になるほど巻癖の曲率が大きくなってゆくので、巻癖の曲率に合わせて所定間隔を段階的に小さくすることで、ケーブル10を敷設面1に密着させやすくなる。
【0032】
なお、ケーブル10における粘着材21を付着する位置は、ケーブル10が敷設面1に密着しない部分のみに粘着材21を付着してケーブル10を敷設面1に接着させるようにしてもよい。
【0033】
実施形態2によれば、敷設面1に沿って敷設されたケーブル10は、粘着材21による接着によって敷設面1に沿い、あるいは、張り付くので、ケーブル敷設作業で発生する可能性の有るケーブル10の浮き上がりや、束ねたときの曲がった状態を防止することができる。また、ケーブル10の浮き上がりや曲がりが要因となる作業効率の低下を防止することができ、ケーブル10をコネクタから引き抜いたり、配線をやり直したり、ケーブル10を切断してしまう可能性もなくすことができる。さらに、ケーブル10の全長に渡って粘着材21を使用することなく部分的に粘着材21を使用することで、ケーブル10を全長に渡って敷設面1に密着させることができるので、施工コストを低減することができる。
【0034】
[実施形態3]
本発明の実施形態3に係るケーブル敷設方法について図面を用いて説明する。
図3は、本発明の実施形態3に係るケーブル敷設方法(両面テープ型)でケーブルを敷設面に敷設した状態を模式的に示した(A)側面図、(B)X−X´間の断面図である。
図4は、本発明の実施形態3に係るケーブル敷設方法(片面テープ型)でケーブルを敷設面に敷設した状態を模式的に示した(A)側面図、(B)X−X´間の断面図である。
【0035】
実施形態3は、実施形態2の変形例であり、粘着材(
図2の21)の代わりに粘着テープ(
図3の両面テープ22、
図4の片面テープ23)を用いたものである。実施形態3は、ケーブル10を敷設面1に敷設するときに、両面テープ22又は片面テープ23を用いてケーブル10を全長に渡って敷設面1に密着させるケーブル敷設方法に関するものである。実施形態3に係るケーブル敷設方法では、ケーブル10が全長に渡って敷設面1に密着するようにケーブル10の複数箇所に両面テープ22又は片面テープ23を付着してケーブル10を敷設面1に貼り付けるものである。両面テープ22又は片面テープ23は、ケーブル単体で敷設面1に密着させることができない場合に有効である。なお、実施形態1のようにケーブル単体で敷設面に密着させることができるケーブル(
図1の10)を用いる場合でも、両面テープ22又は片面テープ23は、ケーブル10を敷設面1の所定の位置に固定するのに有効である。
【0036】
両面テープ22は、シートの両面に粘着面を有するテープである。片面テープ23は、シートの片面のみに粘着面を有するテープである。両面テープ22又は片面テープ23は、少なくともケーブル10(被覆材12を含む)の曲げ剛性、単位長さ当り重量によりケーブル10が敷設面1から剥がれない粘着力を有することを要する。両面テープ22又は片面テープ23の粘着力は、両面テープ22又は片面テープ23の種類及び量(貼付面積)によって調節することができる。なお、両面テープ22又は片面テープ23の粘着力は、ケーブル10を敷設面1に貼り付けた後に所定の力以上で敷設面1からケーブル10を剥がすことが可能な粘着力であることが望ましい。また、両面テープ22又は片面テープ23の量(貼付面積)は、テープ幅及びテープ長で調節することができ、ケーブル10(被覆材12を含む)の曲げ剛性、単位長さ当り重量により決定してもよい。また、両面テープ22又は片面テープ23の粘着力及び量(貼付面積)は、ケーブル10(被覆材12を含む)の曲げ剛性、単位長さ当り重量を様々変えて、実験的に決めてもよく、実験的に設定した単位長さ当り重量値以外の値の場合は、補間法、内挿法、補外法、外挿法等により算出してもよい。さらに、粘着材21は、粘着力やテープ幅が異なる複数種類の両面テープ22又は片面テープ23を用意し、適宜選択して用いてもよい。
【0037】
ケーブル10における両面テープ22を付着する位置は、ケーブル10における敷設面1側の面のうち、ケーブル10の長さ方向の所定間隔おきの位置とすることができる。両面テープ22はケーブル10と敷設面1との間に配置されるので、ケーブル10には両面テープ22が付着した部分で両面テープ22の厚さ分の微小な浮きができるが、この浮きは無視できるほど小さい。
【0038】
また、ケーブル10における片面テープ23を付着する位置は、ケーブル10における敷設面1側とは反対側の面のうち、ケーブル10の長さ方向に所定間隔おきの位置とすることができる。片面テープ23は、ケーブル10の両側(ケーブル10の長さ方向の直角方向の両側)にて敷設面1に貼り付けることができる。
【0039】
両面テープ22又は片面テープ23を付着する所定間隔は、両面テープ22又は片面テープ23で貼り付けてケーブル10を敷設面1に密着させることができる最大間隔以下である。なお、所定間隔は、実施形態2で説明した所定間隔と同様である。
【0040】
なお、ケーブル10における両面テープ22又は片面テープ23を付着する位置は、ケーブル10が敷設面1に密着しない部分のみに両面テープ22又は片面テープ23を付着してケーブル10を敷設面1に貼り付けるようにしてもよい。
【0041】
実施形態3によれば、実施形態2の粘着材(
図2の21)の代わりに粘着テープ(
図3の両面テープ22、
図4の片面テープ23)を用いることで、実施形態2と同様に、作業性を確保しつつ施工コストを抑えることができる。
【0042】
[実施形態4]
本発明の実施形態4に係るケーブル敷設方法について図面を用いて説明する。
図5は、本発明の実施形態4に係るケーブル敷設方法(錘型)でケーブルを敷設面に敷設した状態を模式的に示した(A)側面図、(B)X−X´間の断面図である。
【0043】
実施形態4は、実施形態2の変形例であり、粘着材(
図2の21)の代わりに錘24を用いたものである。実施形態4は、ケーブル10を敷設面1に敷設するときに、錘24を用いてケーブル10を全長に渡って敷設面1に密着させるケーブル敷設方法に関するものである。実施形態4に係るケーブル敷設方法では、ケーブル10が全長に渡って敷設面1に密着するようにケーブル10の複数箇所に錘24を付着(装着)して、ケーブル10を敷設面1に敷設するものである。錘24は、ケーブル単体で敷設面1に密着させることができない場合に有効である。また、粘着材(
図2の21)、両面テープ(
図3の22)、片面テープ(
図4の23)がケーブル10や敷設面1に対して粘着力を発揮できない場合(例えば、凹凸があり粘着力を発揮することができない場合)に有効である。
【0044】
錘24は、重量を有する物体である。錘24には、例えば、金属板や金属部材を用いることができる。錘24の量(重量)は、ケーブル10(被覆材12を含む)の曲げ剛性、単位長さ当り重量により変化させてもよい。錘24の重量は、ケーブル10(被覆材12を含む)の曲げ剛性、単位長さ当り重量により変えて実験的に決めてもよく、実験的に設定したケーブル10(被覆材12を含む)の曲げ剛性の値、単位長さ当り重量値以外の値の場合は、補間法、内挿法、補外法、外挿法等の予測方法により算出してもよい。なお、ケーブル10を敷設面1に敷設した場合に、ケーブル10の浮き上がりを抑えられるときは、錘の重量は0でもよく、ケーブル10の浮き上がりを抑えられないときは、必要最小限の重量以上の錘24を使用してケーブル10の浮き上がりを抑える。
【0045】
ケーブル10における錘24を装着する位置は、ケーブル10における敷設面1との密着面を除く部分のうち、ケーブル10の長さ方向に所定間隔おきの位置とすることができる。錘24の装着方法として、敷設面1に当たらないように、錘となる金属板をケーブル10の外側からかしめて装着することができる。錘24を装着する所定間隔は、錘24を装着してケーブル10を敷設面1に密着させることができる最大間隔以下である。なお、所定間隔は、実施形態2で説明した所定間隔と同様である。
【0046】
なお、ケーブル10に錘24を装着するだけではケーブル10が敷設面1に固定されないので、実施形態1と同様に、治具等を使用してケーブル10を敷設面12に固定してもよい。
【0047】
実施形態4によれば、敷設面1に沿って敷設されたケーブル10は、錘24の重量によって敷設面1に沿い、あるいは、張り付くので、ケーブル敷設作業で発生する可能性の有るケーブル10が浮き上がりや、束ねたときの曲がった状態を防止することができる。また、ケーブル10の浮き上がりや曲がりが要因となる作業効率の低下を防止することができ、ケーブル10をコネクタから引き抜いたり、配線をやり直したり、ケーブル10を切断してしまう可能性もなくすことができる。さらに、ケーブル10の全長に渡って粘着材21を使用することなく部分的に錘24を使用することで、ケーブル10を全長に渡って敷設面1に密着させることができるので、施工コストを低減することができる。
【0048】
[実施形態5]
本発明の実施形態5に係るケーブル敷設装置について図面を用いて説明する。
図6は、本発明の実施形態5に係るケーブル敷設装置の構成を模式的に示したブロック図である。
【0049】
実施形態5に係るケーブル敷設装置30は、実施形態2〜4に係るケーブル敷設方法を連続的に実施できるようにするための装置である。ケーブル敷設装置30は、ケーブルを長距離に渡って敷設するときに有効である。ケーブル敷設装置30は、主な構成部として、入力部31と、ケーブル検知部32と、ケーブル送り部33と、ケーブル検出部34と、補助部材供給部35と、補助部材検出部36と、表示部37と、操作部38と、記憶部39と、制御部40と、を有する。
【0050】
入力部31は、ケーブル敷設装置30を使用する作業者の操作により情報を入力する機能部である。入力部31は、制御部40によって制御される。入力部31には、例えば、キー入力部、タッチパネル入力部を用いることができる。入力部31で入力された情報に係る信号は、制御部40に向けて出力される。
【0051】
ケーブル検知部32は、ケーブル敷設装置30にセットされたケーブル(図示せず)のサイズ及び重量並びに硬度を検知する機能部である。ケーブル検知部32は、制御部40によって制御される。ケーブル検知部32は、サイズセンサ32aと、重量センサ32bと、硬度センサ32cと、を有する。サイズセンサ32aは、ケーブルのサイズ(外径)を測定するセンサである。サイズセンサ32aには、例えば、レーザ光をケーブル長の方向に対して直角方向に走査し、レーザ光が遮られた時間からケーブルの外径を検知するセンサ等を用いることができ、サイズを検知するセンサであればどのようなものでもよい。重量センサ32bは、重量を検知するセンサである。重量センサ32bには、ロードセル、荷重センサ等を用いることができ、重量を検知するセンサであればどのようなものでもよい。なお、重量は、ケーブルを敷設面から所定長さ浮かせたときのケーブルの重さであって、単位長さ当り重量などの精密な重量測定でなく、敷設面から所定長さ浮かせたときの敷設面から離れた部分のケーブルの重量の総計であってもよい。硬度センサ32cは、ケーブルの硬度を検知するセンサである。硬度センサ32cは、所定の大きさ(所定の面積)の押圧部を、所定の力でケーブルに押し付けることによって凹んだ部分の長さを検知するセンサ等を用いることができ、硬さを測定するセンサであればどのようなものでもよい。
【0052】
ケーブル送り部33は、ケーブル敷設装置30にセットされたケーブル(図示せず)を補助部材供給部35に向けて送る機能部である。ケーブル送り部33は、制御部40によって制御される。
【0053】
ケーブル検出部34は、ケーブル送り部33によって送られたケーブル(図示せず)の送り量を検出する機能部である。ケーブル検出部34は、制御部40によって制御される。
【0054】
補助部材供給部35は、ケーブル送り部33から送られてきたケーブル(図示せず)の所定の箇所に対して補助部材(粘着材、粘着テープ、錘等)を供給(付着、装着等)する機能部である。補助部材供給部35は、制御部40によって制御される。
【0055】
補助部材検出部36は、ケーブル(図示せず)の所定の箇所に対して補助部材供給部35によって供給(付着、装着等)された(又は供給される)補助部材(粘着材、粘着テープ、錘等)の量(面積、長さ、重さ)を検出する機能部である。補助部材検出部36は、制御部40によって制御される。補助部材検出部36には、例えば、補助部材が粘着材の場合、粘着材の表面にレーザ光を照射し、3角測量の原理で、粘着材表面の高さを測定し、ケーブル表面の位置と粘着材表面の高さとの差から、粘着材の厚さを算出し、粘着材の厚さを粘着材の量とするものを用いてもよい。
【0056】
表示部37は、文字、画像等の情報を表示する機能部である。表示部37は、制御部40によって制御される。
【0057】
操作部38は、ケーブル(図示せず)の敷設動作(ケーブルの送り、補助部材の供給)を操作(ON/OFF操作)する機能部である。操作部38は、制御部40によって制御される。
記憶部39は、データベース、プログラム等を記憶する機能部である。記憶部39は、制御部40によって制御される。
【0058】
制御部40は、各種の機能部31〜39を制御したり、情報処理する機能部である。制御部40は、所定のプログラムを実行することにより、制御や情報処理を行う。なお、制御部40の詳細な動作については、後述する。
【0059】
次に、本発明の実施形態5に係るケーブル敷設装置の動作について図面を用いて説明する。
図7は、本発明の実施形態5に係るケーブル敷設装置の動作を模式的に示したフローチャート図である。
【0060】
まず、作業者の操作によりケーブル敷設装置30がONになると、制御部40は、ケーブル送り部33及び補助部材供給部35を用いて、ケーブル敷設装置30にケーブル及び補助部材がセットされたか確認する(ステップA1)。
【0061】
ケーブル及び補助部材がセットされていない場合(ステップA1のNO)、制御部40は、表示部37を用いて、ケーブル敷設装置30にケーブル及び補助部材をセットすることを求める画面を表示させ(ステップA2)、その後、ステップA1に戻る。
【0062】
ケーブル及び補助部材がセットされている場合(ステップA1のYES)、制御部40は、ケーブル検知部32(サイズセンサ32a、重量センサ32b、硬さセンサ22c)を用いて、セットされたケーブルの外径、重量、硬度を取得する(ステップA3)。
【0063】
次に、制御部40は、記憶部39に記憶されたデータベース等を用いて、取得したケーブルの外径、硬度に基づいてケーブルの曲げ剛性を推定する(ステップA4)。
【0064】
ここで、ケーブルの曲げ剛性の推定では、予め、ケーブルの外径及び硬度から実験的に求めておいたケーブルの曲げ剛性を集めたデータベース(テーブル等でも可)を用いて推定することができる。データベースは、例えば、ケーブルの長さ方向に所定間隔毎に測定されたケーブルの外径及び硬度並びに曲げ剛性のそれぞれの平均値を関連付けたものとすることができる。なお、取得したケーブルの外径及び硬度がデータベースに存在しない場合、(A)ケーブルの外径及び硬度からケーブルの曲げ剛性を算出するための計算式を予め用意し、この計算式に、取得したケーブルの外径及び硬度を代入してケーブルの曲げ剛性を求めてもよいし、(B)データベースから、取得したケーブルの外径に最も近い小さい方と大きい方との2つのケーブルの外径と、当該2つのケーブルの外径のそれぞれに対応する2つのケーブルの硬度と、から、補間法、内挿法、補外法、外挿法等の推定方法により、ケーブルの曲げ剛性を求めてもよい。推定方法として、取得したケーブルの外径又は硬度に最も近い2点の値を使った直線補間だけでなく、取得したケーブルの外径又は硬度に最も近い2点以外の点の値も使った2次関数による補間法でもよく、ラグランジュ補間法でもよいし、スプライン関数による補間法でもよい。
【0065】
次に、制御部40は、表示部37を用いて、ケーブルの種類、補助部材の種類を選択する画面を表示させ、入力部31を用いて、作業者の操作によって選択されたケーブルの種類、補助部材の種類を取得する(ステップA5)。
【0066】
次に、制御部40は、記憶部39に記憶されたデータベース等を用いて、取得したケーブルの重量、及び、推定したケーブルの曲げ剛性、並びに、取得したケーブルの種類、補助部材の種類に基づいて、ケーブルの長さ方向に対して補助部材(粘着材、粘着テープ、錘等)を供給(付着、装着等)する所定間隔及び所定量(1箇所当たりの粘着材の量、粘着テープの長さ、錘の重さ)を決定する(ステップA6)。
【0067】
ここで、所定間隔については、予め、様々なケーブルの曲げ剛性、単位長さ当り重量、種類により、敷設面からケーブルが浮き上がる最大距離が予め決めた所定値(又はケーブルの敷設面に垂直な方向の曲り量が予め決めた所定値)以内になるように、ケーブルの長さ方向に補助部材を供給する間隔を実験的に求めることができ、データベースを用いてケーブルの長さ方向に補助部材を供給する間隔を決めてもよい。
【0068】
また、所定量については、予め、ケーブルの曲げ剛性、単位長さ当り重量を様々変えて、実験的に求めることができ、データベースを用いて補助部材を供給する所定量を決めてもよい。例えば、ケーブルの曲げ剛性が大きいほど所定量を多くする。これは、ケーブルを敷設面に敷設したときに、ケーブルの曲げ剛性が大きい程、ケーブルが敷設面から浮き上がりやすいため、補助部材の量を多くして、より強くケーブルを敷設面に密着させるためである。また、ケーブルの重量(単位長さ当たりの重量)が大きいほど所定量を少なくする。これは、ケーブルの重量が大きいほど、ケーブルの自重で、ケーブルが敷設面から浮き上がり難いため、補助部材を供給する所定量を少なく、あるいは、ケーブルの曲げ剛性が所定曲げ剛性値以下、かつ、ケーブルの重量が所定重量値以上の場合は補助部材を供給する所定量を0とすることもできる。
【0069】
次に、制御部40は、表示部37を用いて、ケーブルが敷設可能になったことを表示させる(ステップA7)。
【0070】
次に、制御部40は、操作部38を用いて、作業者の操作によりON操作になっているか確認する(ステップA8)。ON操作になっていない場合(ステップA8のNO)、ステップA12に進む。
【0071】
ON操作になっている場合(ステップA8のYES)、制御部40は、ケーブル検出部34を用いてケーブル送り部33で送り出されたケーブルの送り量を監視し、かつ、補助部材検出部36を用いて補助部材供給部35から供給された補助部材の量を監視しながら、ケーブルの長さ方向に、決定した所定間隔おきに所定量の補助部材を供給してケーブルを送り出す(ステップA9)。これにより、作業者は、ステップA9を実施しながら、所定間隔おきに補助部材が供給されたケーブルを敷設面に密着させて敷設することになる。
【0072】
なお、ステップA9を実施しているときに、例えば、補助部材検出部36で検出した補助部材の量が、決定した所定量を満たさない場合、すなわち、作業必要量に足りないと判断すれば、制御部40は、表示部37を用いて、その旨を表示させ、ケーブル送り部33を止める等、作業を中断させてもよい。
【0073】
次に、制御部40は、操作部38を用いて、作業者の操作によりOFF操作(敷設作業の一時的な停止操作)になっているか確認する(ステップA10)。OFF操作になっていない場合(ステップA10のNO)、ステップA9に戻る。
【0074】
OFF操作になっている場合(ステップA10のYES)、制御部40は、ケーブル送り部33でのケーブルの送り、及び、補助部材供給部35からの補助部材の供給を停止させる(ステップA11)。
【0075】
ステップA11の後、又は、ON操作になっていない場合(ステップA8のNO)、制御部40は、入力部31を用いて、作業者の操作により終了操作(敷設作業終了の操作)があったか確認する(ステップA12)。終了操作がない場合(ステップA12のNO)、ステップA8に戻る。終了操作があった場合(ステップA12のYES)、制御部40は、シャットダウンして、終了する。
【0076】
実施形態5によれば、ケーブル敷設装置30を用いることにより、ケーブルが全長に渡って敷設面に密着する実施形態2〜4に係るケーブル敷設方法を連続的に短時間で行えるようになるので、作業性を確保しつつ施工コストを抑えることができる。
【0077】
なお、本出願において図面参照符号を付している場合は、それらは、専ら理解を助けるためのものであり、図示の態様に限定することを意図するものではない。
【0078】
(付記)
本発明の第1の視点においては、線材を被覆材で被覆したケーブルであって、敷設面に敷設したときに、前記ケーブル単体で、全長に渡って前記敷設面に密着することが可能に構成されることを特徴とする。
【0079】
本発明の前記ケーブルにおいて、前記ケーブルは、全長に渡って前記敷設面に密着するように、前記ケーブルの曲げ剛性、及び、単位長さ当り重量のそれぞれが所定範囲になるように設定されていることが好ましい。
【0080】
本発明の前記ケーブルにおいて、前記所定範囲は、前記線材の径又は厚さ、前記線材の材料、前記被覆材の材料、被覆材の厚さ、及び、前記ケーブルの種類に応じて設定されることが好ましい。
【0081】
本発明の第2の視点においては、ケーブルが全長に渡って敷設面に密着するように前記ケーブルの複数箇所に補助部材を付着して前記ケーブルを前記敷設面に敷設することを特徴とする。
【0082】
本発明の前記ケーブル敷設方法において、前記補助部材は、粘着材であり、前記ケーブルの複数箇所に補助部材を付着するときに、前記ケーブルにおける前記敷設面側の面のうち前記ケーブルの長さ方向の所定間隔おきの位置に所定量の前記粘着材を付着し、前記ケーブルを前記敷設面に敷設するときに、前記粘着材で前記ケーブルを前記敷設面に接着することが好ましい。
【0083】
本発明の前記ケーブル敷設方法において、前記補助部材は、両面テープ又は片面テープであり、前記ケーブルの複数箇所に補助部材を付着するときに、前記ケーブルの長さ方向の所定間隔おきの位置に所定量の前記両面テープ又は前記片面テープを付着し、前記ケーブルを前記敷設面に敷設するときに、前記両面テープ又は前記片面テープで前記ケーブルを前記敷設面に貼り付けることが好ましい。
【0084】
本発明の前記ケーブル敷設方法において、前記補助部材は、錘であり、前記ケーブルの複数箇所に補助部材を付着するときに、前記ケーブルの長さ方向の所定間隔おきの位置に所定量の前記錘を付着することが好ましい。
【0085】
本発明の前記ケーブル敷設方法において、前記所定間隔は、前記補助部材を付着して前記ケーブルを全長に渡って前記敷設面に密着させることができる最大間隔以下であることが好ましい。
【0086】
本発明の第3の視点においては、ケーブルを敷設するケーブル敷設装置であって、ケーブルを送るケーブル送り部と、前記ケーブルに補助部材を供給する補助部材供給部と、前記ケーブルの長さ方向の所定間隔おきの位置に所定量の補助部材を供給するように前記ケーブル送り部及び前記補助部材供給部を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記ケーブルが全長に渡って敷設面に密着するように設定された前記所定間隔及び前記所定量に基づいて前記ケーブル送り部及び前記補助部材供給部を制御することを特徴とする。
【0087】
本発明の前記ケーブル敷設装置において、前記ケーブルのサイズ及び重量並びに硬度を検知するケーブル検知部を備え、前記制御部は、少なくとも前記ケーブル検知部で検知したサイズ及び重量並びに硬度に基づいて、前記ケーブルが全長に渡って敷設面に密着するように前記所定間隔及び前記所定量を設定し、設定した前記所定間隔及び前記所定量に基づいて前記ケーブル送り部及び前記補助部材供給部を制御することが好ましい。
【0088】
なお、本発明の全開示(特許請求の範囲及び図面を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の請求の範囲の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施形態ないし実施例の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせないし選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲及び図面を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。また、本願に記載の数値及び数値範囲については、明記がなくともその任意の中間値、下位数値、及び、小範囲が記載されているものとみなされる。