(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6245680
(24)【登録日】2017年11月24日
(45)【発行日】2017年12月13日
(54)【発明の名称】対象物の回転姿勢の調整方法、及び姿勢合わせ治具
(51)【国際特許分類】
G01S 7/40 20060101AFI20171204BHJP
G01S 13/93 20060101ALI20171204BHJP
【FI】
G01S7/40 130
G01S13/93 220
【請求項の数】5
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2013-114130(P2013-114130)
(22)【出願日】2013年5月30日
(65)【公開番号】特開2014-232086(P2014-232086A)
(43)【公開日】2014年12月11日
【審査請求日】2016年5月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003333
【氏名又は名称】ボッシュ株式会社
(72)【発明者】
【氏名】松井 良道
【審査官】
山下 雅人
(56)【参考文献】
【文献】
特開平08−155866(JP,A)
【文献】
特開2011−226810(JP,A)
【文献】
特開2008−249630(JP,A)
【文献】
特開2003−170794(JP,A)
【文献】
特開2000−137069(JP,A)
【文献】
特開平11−241509(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2004/0163265(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2012/0086593(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01S 1/72 − G01S 1/82
G01S 3/80 − G01S 3/86
G01S 5/18 − G01S 7/64
G01S 13/00 − G01S 17/95
B60R 21/00 − B60R 21/13
B60R 21/34 − B60R 21/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載された対象物の水平方向の回転姿勢を調整する方法であって、
前記対象物に形成された第1の平面に接触させた状態で前記第1の平面と平行になる第2の平面を有するアタッチメント、及び前記第2の平面を地面に投影した投影線に平行な平行線を有する姿勢合わせ部材、を含む姿勢合わせ治具における、前記アタッチメントを前記第1の平面に接触させ、
前記アタッチメントを前記第1の平面に接触させた状態で、前記平行線が前記車両の前輪間又は後輪間を結ぶ車輪軸と平行に設定された基準線と平行になるように、前記対象物の水平方向の回転姿勢を調整する、
ことを特徴とする対象物の回転姿勢の調整方法。
【請求項2】
請求項1の調整方法において、
前記アタッチメントは、前記第2の平面を有する部材と、該第2の平面に形成された3つの突起と、を含み、
前記3つの突起は、該3つの突起の頂点を前記第1の平面に接触させた状態で前記第1の平面と前記第2の平面とが平行になるように、前記第2の平面に形成される、
ことを特徴とする対象物の回転姿勢の調整方法。
【請求項3】
請求項1又は2の調整方法において、
前記対象物の水平方向の回転姿勢を調整する工程は、前記アタッチメントを前記第1の平面に接触させた状態で、前記平行線が前記基準線に重なるように、前記対象物の水平方向の回転姿勢を調整する、
ことを特徴とする対象物の回転姿勢の調整方法。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項の調整方法において、
前記基準線は、
前記車輪軸と平行に第1の棒状部材を設置し、
同一の長さを有する2つの基準物のそれぞれの一方の端部を前記第1の棒状部材の異なる場所に接続し、
前記2つの基準物のそれぞれの他方の端部に第2の棒状部材を接続し、
前記第2の棒状部材を地面に設置し、
地面に設置された第2の棒状部材に基づいて地面に前記基準線を設定する、
ことによって設定される、
ことを特徴とする対象物の回転姿勢の調整方法。
【請求項5】
請求項1〜3のいずれか1項の調整方法において、
前記基準線は、
前記車両の4輪のそれぞれの基準位置から錘を垂らして地面にマーキングし、
前記車両の一方の前後輪に対する2点のマーキングを結ぶ第1の直線と、前記車両の他方の前後輪に対する2点のマーキングを結ぶ第2の直線とを設定し、
前記第1の直線及び前記第2の直線のそれぞれに沿って、前記前輪側の2点のマーキング又は前記後輪側の2点のマーキングから同一の長さ離れた2つの基準点を設定し、
前記2つの基準点を結んで地面に前記基準線を設定する、
ことによって設定される、
ことを特徴とする対象物の回転姿勢の調整方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対象物の回転姿勢の調整方法、及び姿勢合わせ治具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、ACC(Adaptive Cruise Control)、及びPSS(Predictive Safety System)などの車両運転支援システムが開発されている。
【0003】
ACCは、車両に搭載したレーダを用いて、前方を走行する車両との車間距離を一定に保つシステムである。また、PSSは、車両の前方を走行する車両や車両の前方の障害物との車間距離が小さくなったら、ドライバに対して警告を行ったり、自動でブレーキをかけたりするシステムである。
【0004】
ACC及びPSSにはレーダが用いられるが、このレーダを車両に搭載する際には、レーダから適切な方向に電波が放射されるように、レーダの取り付け姿勢のずれの調整(アライメント)を行う必要がある。レーダの取り付け姿勢のうち、レーダが水平面に対して傾くような姿勢のずれについては、例えば水平器を用いることによって調整することができる。一方、レーダが水平方向に回転するような姿勢のずれについては、水平器では調整が難しい。
【0005】
この点、従来技術では、車両に搭載したレーダから前方へ向けてビームを放射し、放射したビームの反射波を受信し、受信したビームの受信電界強度の分布に基づいて、レーダの水平方向の回転姿勢を調整することが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−172824号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来技術は、より簡易的な方法で対象物の水平方向の回転姿勢を調整することは考慮されていない。
【0008】
すなわち、従来技術は、ビームを反射させるための参照物を車両の前方の車両から離れた場所に設置する必要があり、かつ、受信したビームの受信電界強度の分布を解析するための装置が必要となるため、回転姿勢の調整のための構成が複雑化するおそれがある。
【0009】
また、水平方向の回転姿勢を調整する必要がある対象物は、レーダに限らず例えば車載用カメラなど様々な物があるが、従来技術は、レーダ以外の対象物については回転姿勢の調整が難しい。
【0010】
そこで本願発明は、簡易的な方法で対象物の水平方向の回転姿勢を調整することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本願発明の、車両に搭載された対象物の水平方向の回転姿勢の調整方法の一形態は、上記課題に鑑みなされたもので、前記対象物に形成された第1の平面に接触させた状態で前記第1の平面と平行になる第2の平面を有するアタッチメント、及び前記第2の平面を地面に投影した投影線に平行な平行線を有する姿勢合わせ部材、を含む姿勢合わせ治具における、前記アタッチメントを前記第1の平面に接触させ、前記アタッチメントを前記第1の平面に接触させた状態で、前記平行線が前記車両の前輪間又は後輪間を結ぶ車輪軸と平行に設定された基準線と平行になるように、前記対象物の水平方向の回転姿勢を調整する、ことを特徴とする。
【0012】
また、前記アタッチメントが、前記第2の平面を有する部材と、該第2の平面に形成された3つの突起と、を含む場合、前記3つの突起は、該3つの突起の頂点を前記第1の平面に接触させた状態で前記第1の平面と前記第2の平面とが平行になるように、前記第2の平面に形成することができる。
【0013】
また、前記対象物の水平方向の回転姿勢を調整する工程は、前記アタッチメントを前記第1の平面に接触させた状態で、前記平行線が前記基準線に重なるように、前記対象物の水平方向の回転姿勢を調整する、ことができる。
【0014】
また、前記基準線は、前記車輪軸と平行に第1の棒状部材を設置し、同一の長さを有する2つの基準物のそれぞれの一方の端部を前記第1の棒状部材の異なる場所に接続し、前記2つの基準物のそれぞれの他方の端部に第2の棒状部材を接続し、前記第2の棒状部材を地面に設置し、地面に設置された第2の棒状部材に基づいて地面に前記基準線を設定する、ことによって設定されてもよい。
【0015】
また、前記基準線は、前記車両の4輪のそれぞれの基準位置から錘を垂らして地面にマーキングし、前記車両の一方の前後輪に対する2点のマーキングを結ぶ第1の直線と、前記車両の他方の前後輪に対する2点のマーキングを結ぶ第2の直線とを設定し、前記第1の直線及び前記第2の直線のそれぞれに沿って、前記前輪側の2点のマーキング又は前記後輪側の2点のマーキングから同一の長さ離れた2つの基準点を設定し、前記2つの基準点を結んで地面に前記基準線を設定する、ことによって設定されてもよい。
【0016】
また、本願発明の姿勢合わせ治具の一形態は、車両に搭載された対象物の水平方向の回転姿勢を調整するための姿勢合わせ治具であって、前記対象物に形成された第1の平面に接触させた状態で前記第1の平面と平行になる第2の平面を有するアタッチメントと、前記第2の平面を地面に投影した投影線に平行な平行線を有する位置合わせ部材と、を備え、前記アタッチメントを前記第1の平面に接触させた状態で、前記平行線が、前記車両の前輪間又は後輪間を結ぶ車輪軸と平行に設定された基準線と平行になるように前記対象物の水平方向の回転姿勢を調整するための姿勢合わせ治具である。
【発明の効果】
【0017】
かかる本願発明によれば、簡易的な方法で対象物の水平方向の回転姿勢を調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】
図1は、レーダの水平方向の回転姿勢について説明するための図である。
【
図2】
図2は、本実施形態のレーダの水平方向の回転姿勢の調整方法のフローチャートである。
【
図3】
図3は、基準線の設定の一例を説明するための図である。
【
図4】
図4は、基準線の設定の他の例を説明するための図である。
【
図5】
図5は、本実施形態の姿勢合わせ治具について説明するための図である。
【
図6】
図6は、姿勢合わせ治具を用いてレーダの水平方向の回転姿勢の調整を行う様子を示す斜視図である。
【
図7】
図7は、姿勢合わせ治具を用いてレーダの水平方向の回転姿勢の調整を行う様子を示す斜視図である。
【
図8】
図8は、姿勢合わせ治具を用いてレーダの水平方向の回転姿勢の調整を行う様子を示す上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照して、本願発明の対象物の水平方向に回転姿勢の調整方法、及び姿勢合わせ治具の実施形態について説明する。以下では、回転姿勢を調整する対象物の一例としてレーダを挙げて説明するが、これに限らず、例えば車載用カメラなど、車両に搭載する物であって、かつ、水平方向の回転姿勢を調整する物であればよい。
【0020】
まず、レーダの水平方向の回転姿勢について説明する。
図1は、レーダの水平方向の回転姿勢について説明するための図である。
図1に示すように、レーダ400は、電波を放射する方向に面した第1の平面420を有しており、第1の平面420には、電波を放射するための放射部410が第1の平面420から突出して設けられている。なお、
図1に示したレーダ400の形状については一例であり、少なくとも第1の平面420を有しているレーダ400であれば、本実施形態を適用することができる。
【0021】
レーダ400を車両に搭載する際には、直交三軸(X軸、Y軸、Z軸、ただし、レーダの仮想的な鉛直軸をZ軸とする。)それぞれに対する回転姿勢を適切に調整する必要がある。直交三軸のうち、レーダがX軸及びY軸周りに回転する回転姿勢については、例えばレーダ400の上面などに水平器などを設置することによって調整することができる。一方、レーダがZ軸周りに回転する回転姿勢(水平方向の回転姿勢)については、水平器を用いても調整することが難しい。本実施形態は、レーダ400の水平方向の回転姿勢の調整に関するものである。
【0022】
以下、本実施形態のレーダ400の水平方向の回転姿勢の調整方法について説明する。
図2は、本実施形態のレーダの水平方向の回転姿勢の調整方法のフローチャートである。
【0023】
レーダ400の水平方向の回転姿勢の調整方法は、まず、車両の前輪間又は後輪間を結ぶ車輪軸と平行に基準線を設定する(ステップS101)。この基準線は、レーダ400の水平方向の回転姿勢の調整に用いられるものである。なお、本実施形態では、レーダ400の水平方向の回転姿勢の調整方法に、基準線を設定する工程も合わせて説明するが、これには限られない。例えば、あらかじめ基準線が設定されている場合には、レーダ400の水平方向の回転姿勢の調整方法は、ステップS102から開始することができる。
【0024】
基準線を設定態様には様々な方法が考えられるが、その一例を説明する。
図3は、基準線の設定の一例を説明するための図である。
図3は、車両を上面から見た概略図である。
【0025】
基準線200の設定工程は、まず、車両100の前輪110,120間、又は後輪130,140間を結ぶ車輪軸150,160と平行に第1の棒状部材210を設置する。
図3の例では、後輪130,140に第1の棒状部材210を接触させて設置することによって、車輪軸150,160に平行に第1の棒状部材210を設置する例を示しているが、これには限られない。
【0026】
基準線200の設定工程は、続いて、同一の長さを有する2つの基準物230,240のそれぞれの一方の端部230−1,240−1を第1の棒状部材210の異なる場所に接続する。
【0027】
基準線200の設定工程は、続いて、2つの基準物230,240のそれぞれの他方の端部230−2,240−2に第2の棒状部材220を接続する。
【0028】
そして、基準線200の設定工程は、第2の棒状部材220を地面に設置し、地面に設置された第2の棒状部材220に基づいて地面に基準線200を設定する。例えば、第2の棒状部材220に沿って、地面に基準線200を引くことができる。この方法によれば、平行四辺形の原理によって、車輪軸150,160に平行な基準線200を、車両100の例えば前方の離れた場所に設定することができる。なお、上記の基準線200の設定工程における各工程の順序は一例であり、これらの各工程の順序は任意である。
【0029】
一方、
図4は、基準線の設定の他の例を説明するための図である。
図4の上図は、車両を側面から見た概略図であり、
図4の下図は、車両を上面から見た概略図である。
【0030】
基準線200の設定工程は、まず、
図4の上図のように、車両100の4輪(
図4の上図に図示されているのは前輪120及び後輪140)のそれぞれの基準位置252,256から錘258を垂らして地面にマーキング260をする。
図4の上図の例では、車両100のボディの、前輪110,120、及び後輪130,140のそれぞれの上部に位置する基準位置252,256から錘258を垂らす例を示したが、これに限らず、前輪110,120、及び後輪130,140に対応する基準位置(例えば車輪の中心など)から錘258を垂らしてもよい。
【0031】
基準線200の設定工程は、続いて、車両100の一方の前後輪110,130に対する2点のマーキング260を結ぶ第1の直線270と、車両100の他方の前後輪120,140に対する2点のマーキング260を結ぶ第2の直線280とを設定する。これは、地面に記された前後輪のマーキング260を結ぶ直線を引くことによって行うことができる。
【0032】
基準線200の設定工程は、続いて、第1の直線270及び第2の直線280のそれぞれに沿って、前輪110,120側の2点のマーキング260又は後輪130,140側の2点のマーキング260から同一の長さ離れた2つの基準点290を設定する。
図4の下図では、第1の直線270及び第2の直線280のそれぞれに沿って、前輪110,120側の2点のマーキング260から同一の長さ離れた2つの基準点290を設定する例を示している。
【0033】
基準線200の設定工程は、続いて、2つの基準点290を結んで地面に基準線200を設定する。これは、地面に記された2つの基準点290を結ぶ直線を引くことによって行うことができる。この方法によれば、車輪軸150,160に平行な基準線200を、車両100の例えば前方の離れた場所に設定することができる。なお、上記の基準線200の設定工程における各工程の順序は一例であり、これらの各工程の順序は任意である。
【0034】
次に、レーダ400の水平方向の回転姿勢の調整方法に用いられる姿勢合わせ治具300について説明を行う。
図5は、本実施形態の姿勢合わせ治具について説明するための図である。
【0035】
図5に示すように、姿勢合わせ治具300は、レーダ400に接触させるためのアタッチメント310、レーダ400の水平方向の回転姿勢の調整を行うための姿勢合わせ部材340、及びアタッチメント310と位置合わせ部材340とを連結する連結部材360を備える。
【0036】
アタッチメント310は、レーダ400に形成された第1の平面420に接触させた状態で第1の平面420と平行になる第2の平面320を有している。具体的には、アタッチメント310は、第2の平面320を有する板部材325と、第2の平面320に形成された3つの突起330と、を含んでいる。3つの突起330は、3つの突起330の頂点をレーダ400の第1の平面420に接触させた状態で、第1の平面420と第2の平面320とが平行になるように、第2の平面320に形成されている。
【0037】
姿勢合わせ部材340は、第2の平面320を地面に投影した投影線370に平行な平行線350を有している。具体的には、姿勢合わせ部材340は、平行線350に沿って延伸する棒状部材として形成されている。
【0038】
連結部材360は、板部材325の下面から地面に向けて垂下する一対の棒状の連結部材360−1,360−2と、連結部材360−1,360−2のそれぞれから、突起330の突出方向とは反対側に地面に沿って延伸する一対の棒状の連結部材360−3,360−4とを備える。姿勢合わせ部材340は、連結部材360−3,360−4に接続されている。
【0039】
次に、
図2の説明に戻って、レーダ400の水平方向の回転姿勢の調整方法は、アタッチメント310を、レーダ400の第1の平面420に接触させる(ステップS102)。具体的には、レーダ400の水平方向の回転姿勢の調整方法は、アタッチメント310の3つの突起330の頂点を、レーダ400の第1の平面420に接触させる。
【0040】
ステップS102の工程について、
図6は、姿勢合わせ治具を用いてレーダの水平方向の回転姿勢の調整を行う様子を示す斜視図である。
図7は、姿勢合わせ治具を用いてレーダの水平方向の回転姿勢の調整を行う様子を示す斜視図である。
【0041】
図6,7に示すように、レーダ400の水平方向の回転姿勢の調整を行う際には、姿勢合わせ治具300を、レーダ400の搭載場所へ持ち運び、アタッチメント310の3つの突起330の頂点を、レーダ400の第1の平面420に接触させる。
【0042】
これにより、レーダ400の第1の平面420と、アタッチメント310の第2の平面320とが平行な関係になる。これに加えて、第2の平面320と平行線350は、あらかじめ平行な関係になるように姿勢合わせ治具300が形成されているので、その結果、レーダ400の第1の平面420と平行線350とは、互いに平行な関係になる。
【0043】
レーダ400の水平方向の回転姿勢の調整方法は、続いて、姿勢合わせ部材340の平行線350が、基準線200に平行になっているか否かを判定する(ステップS103)。ステップS103の一例としては、姿勢合わせ部材340の平行線350が、基準線200と重なっているか否かによって、平行線350が基準線200に平行になっているか否かを判定することができる。ただし、これに限らず他の方法で、平行線350が基準線200に平行になっているか否かを判定することもできる。
【0044】
レーダ400の水平方向の回転姿勢の調整方法は、姿勢合わせ部材340の平行線350が、基準線200に平行になっていない場合には(ステップS103,No)、アタッチメント310の3つの突起330の頂点をレーダ400の第1の平面420に接触させた状態で、レーダ400の水平方向の回転姿勢を調整し(ステップS104)、ステップS103へ戻る。すなわち、レーダ400の水平方向の回転姿勢の調整方法は、平行線350が基準線200と平行になっていない場合には、アタッチメント310の3つの突起330の頂点をレーダ400の第1の平面420に接触させた状態で、平行線350が基準線200と平行になるように、レーダ400の水平方向の回転姿勢を調整するということである。
【0045】
一方、レーダ400の水平方向の回転姿勢の調整方法は、姿勢合わせ部材340の平行線350が、基準線200と平行になっている場合には(ステップS103,Yes)、レーダ400の水平方向の回転姿勢が適切な状態になったものとして、作業を終了する。
【0046】
この点について、
図8を用いて説明する。
図8は、姿勢合わせ治具を用いてレーダの水平方向の回転姿勢の調整を行う様子を示す上面図である。
図8の上図は、レーダ400の水平方向の回転姿勢がずれた状態を示しており、
図8の下図は、レーダ400の水平方向の回転姿勢が適正な状態を示している。
【0047】
図8の上図に示すように、レーダ400の水平方向の回転姿勢がずれている場合には、基準線200と平行線350とが重なっておらず(平行になっておらず)、基準線200と平行線350との間には、θ°のずれがある。
【0048】
このように、基準線200と平行線350とが重なっていない場合には、レーダ400の水平方向の回転姿勢がずれており、かつ、ずれている方向も認識することができる。この場合、レーダ400の水平方向の回転姿勢を調整する作業者は、
図8の下図のように、アタッチメント310の3つの突起330の頂点をレーダ400の第1の平面420に接触させた状態で、平行線350が基準線200に重なるように(平行になるように)、レーダ400の水平方向の回転姿勢を調整する。これによって、レーダ400の水平方向の回転姿勢を適切な状態に調整することができる。
【0049】
以上、本実施形態によれば、簡易的な方法で対象物の水平方向の回転姿勢を調整することができる。すなわち、本実施形態では、従来技術のように、レーダ400から放射されたビームを反射させるための参照物を車両100の前方の車両100から離れた場所に設置する必要もなく、かつ、受信したビームの受信電界強度の分布を解析するための装置も必要ないので、簡易的に水平方向の回転姿勢を調整することができる。
【0050】
これに加えて、本実施形態によれば、姿勢合わせ治具300を用いて水平方向の回転姿勢の調整を行うので、電波を放射するレーダに限らず、例えば車載用カメラなど様々な対象物について、簡易的に水平方向の回転姿勢を調整することができる。
【符号の説明】
【0051】
100 車両
110,120 前輪
130,140 後輪
150,160 車輪軸
200 基準線
210 第1の棒状部材
220 第2の棒状部材
230,240 基準物
252,256 基準位置
258 錘
260 マーキング
270 第1の直線
280 第2の直線
290 基準点
300 姿勢合わせ治具
310 アタッチメント
320 第2の平面
325 板部材
330 突起
340 姿勢合わせ部材
350 平行線
360 連結部材
370 投影線
400 レーダ
410 放射部
420 第1の平面