(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
板体が家具本体に回動可能に支持され、前記板体の使用面が上方を向く使用状態と、前記使用面が前記家具本体の取付面に対向した収納状態とで切り替え可能な家具であって、
前記家具本体に固定された支持部材と、
前記支持部材に回動可能に設けられるとともに、前記板体を前記板体の側端部に沿った方向にスライド移動自在に支持する回動部材と、
前記板体を前記使用状態から前記収納状態に向けて回動させるときに、前記板体の回動動作と前記板体の下方へのスライド動作とが並行して行われるよう前記板体を案内する案内機構と、
を備え、
前記案内機構は、
前記板体を前記収納状態から前記使用状態に向けて回動させるときには、前記回動部材の回動中心に近い側の前記板体の一端部が、上方に変位するにしたがって、徐々に前記回動中心に近接するよう案内し、
前記板体を前記使用状態から前記収納状態に向けて回動させるときには、前記板体の一端部が、下方に変位するにしたがって、徐々に前記回動中心から離間するよう案内することを特徴とする家具。
前記案内機構が、前記板体を前記使用状態から前記収納状態に向けて回動させるときに、前記板体の一部が突き当たりながら摺動するガイド面を備えていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の家具。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、添付図面を参照して、本発明による家具を実施するための最良の形態を説明する。しかし、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
【0018】
図1、
図2は、本実施形態に係るテーブル付き椅子(家具)10の一例を示す図であり、
図1はテーブルユニット20を不使用状態(収納状態)とした斜視図、
図2はテーブルユニット20を使用状態とした斜視図である。
図3、
図4は、テーブルユニット20の部品構成を示す図であって、
図3は使用者側から見た斜視図、
図4は、
図3とは反対側から見た斜視図である。
以下の説明において、テーブル付き椅子(家具)10に使用者が着席した状態で使用者が前を向く側を「前方」、その反対側を「後方」とすることがある。
図1、
図2に示すように、テーブル付き椅子10は、例えば劇場、講堂、ホール、会議場、講義室等において、前後左右に並べて複数設置されるものであり、床面上に不図示の支持脚を介して設けられる背もたれ部材(家具本体)12と、背もたれ部材(家具本体)12に設けられる座面部13とを備えている。そして、テーブル付き椅子10は背もたれ部材12の背面に、テーブルユニット20を備えている。
【0019】
このようなテーブル付き椅子10の背もたれ部材12に設けられたテーブルユニット20は、板状のテーブル天板(板体)21と、背もたれ部材12の背面(取付面)12aに固定され、テーブル天板21の幅方向両端部を支持する一対のホルダーユニット22,22と、から構成されている。
【0020】
図1〜
図4に示すように、テーブル天板21の幅方向両端部には、テーブル天板21の側端部に沿ってそれぞれ連続するスライドレール(側端部)80がビス留めされて設けられている。
スライドレール80において、テーブル天板21の使用面21aとは反対側を向く面80Sには、その軸線方向に連続するラック溝81が形成されている。ラック溝81の軸線方向両端部には、テーブル天板21の使用面21aとは反対側に突出する突起部82a,82bが形成されている。
また、スライドレール80の一端部(テーブル天板21の使用面21aを上方に向けた状態で背もたれ部材12に近接する側の端部)80aにおいて、テーブル天板21側を向く側とは反対側の側面80bには、側面80bから直交して突出する円柱状のガイド突起83が設けられている。
【0021】
ホルダーユニット22,22は、テーブル天板21を、ホルダーユニット22,22どうしを結ぶ軸線を中心として回動可能に、かつテーブル天板21の側端部のスライドレール80に沿った方向にスライド移動可能に支持し、テーブル天板21の使用面21aを上方に向けた使用状態(
図2参照)と、テーブル天板21を跳上げて使用面21aを背もたれ部材12の背面12aに対向させた跳上げ状態(不使用状態)(
図10、
図11参照)と、テーブル天板21を跳上げ状態から背面12aに対向させた状態のまま下方にスライドさせた収納状態(不使用状態)(
図1参照)と、の間で姿勢を切り替えることができるようになっている。
【0022】
以下、ホルダーユニット22の構成について説明する。なお、テーブル天板21の両側に位置するホルダーユニット22,22は、左右対称な構成であるので、一方の側のホルダーユニット22のみについて説明し、他方の側のホルダーユニット22についてはその説明を省略する。
図3、
図4に示すように、ホルダーユニット22は、背もたれ部材12の背面12aに固定されるホルダー部材(支持部材)30と、ホルダー部材30に軸支されて回動自在に設けられるとともに、テーブル天板21をスライド自在に支持する回動部材50と、回動部材50と一体に設けられ、テーブル天板21の回動部材50に対するスライド動作に緩衝効果を付与するダンパーユニット(ダンパー部材)70と、を備えている。
【0023】
図5は、ホルダー部材30の形状を示す斜視図であり、(a)はホルダー部材30を斜め前方から見た斜視図、(b)はホルダー部材30を斜め後方から見た斜視図である。また、
図6は、ホルダー部材30をテーブル天板21側から見た側面図である。
図5、
図6に示すように、ホルダー部材30は、その一面側に、背もたれ部材12の背面12aに対向する平面状の取付面31を有している。取付面31は、上下方向に長い矩形状をなしている。
取付面31の一部には、取付面31に直交する方向に所定の深さを有した凹部32が形成されている。
図4に示すように、凹部32には、テーブル天板21を挟んで両側に位置するホルダー部材30,30どうしを連結するための連結プレート23が固定される。このため、凹部32は、連結プレート23の板厚と同等の深さに形成されており、連結プレート23の端部23aを凹部32に嵌め込むと、連結プレート23とその周囲の取付面31とがほぼ面一となる。凹部32にはビス穴32bが形成されている。一方、連結プレート23には貫通孔23hが形成されており、この貫通孔23hを通して、ビス24をビス孔23bにねじ込むことにより、連結プレート23の端部23aがホルダー部材30に固定される。
【0024】
ホルダー部材30は、取付面31を背もたれ部材12の背面12aに沿わせた状態で、背もたれ部材12の背面12a側の一端30aから、背もたれ部材12の背面12aから離間した側の他端30bに向けて、上下方向の長さが漸次縮小するよう、側面視略D字状に形成されている。これにより、背もたれ部材12の背面12aから突出するホルダー部材30をなるべく小型化している。
【0025】
このホルダー部材30は、テーブル天板21に対向する側とは反対側が、背もたれ部材12の背面12aに直交するよう立ち上がる平面状の側面部33とされている。
そして、側面部33の外周縁部に沿って、側面部33に直交する外周面部34が形成されている。
図5、
図6に示すように、外周面部34には、取付面31に向けて連続するボルト挿通孔35が、例えば2箇所に形成されている。各ボルト挿通孔35内には、その内径が拡径することによって、固定ボルト36の頭部36bが突き当たる座面35aが形成されている。
各ボルト挿通孔35に固定ボルト36を挿入し、その先端部を背もたれ部材12の背面12aに形成された不図示のネジ孔にねじ込むことによって、ホルダー部材30は、背もたれ部材12の背面12aに固定される。
【0026】
ホルダー部材30には、テーブル天板21に対向する側に、基準面40と、収容凹部41と、回動シャフト42と、天板ストッパ部43と、ガイド溝44と、天板ガイドブロック部45とが形成されている。
【0027】
基準面40は、反対側の側面部33と平行に形成されている。
収容凹部41は、基準面40に対し側面部33側に向けて凹み、回動部材50の一部を収容する。収容凹部41は、基準面40と平行な底面41aと、底面41aの外周部から直交して立ち上がる周壁部41bと、を有している。
【0028】
底面41aには、回動部材50を回動自在に支持する回動シャフト42が底面41aに直交して立ち上がるよう設けられている。
周壁部41bには、回動シャフト42を挟んで一方の側と他方の側には、それぞれ回動シャフト42を中心とした円弧状をなす円弧状面46A,46Bが形成されている。また、周壁部41bにおいて円弧状面46Bの一端側には、回動部材50が回動シャフト42回りに一方の方向に回転したとき(
図11参照)に、回動部材50の一部が突き当たることによって、その回転角度を規制する第一角度規制部47Aが形成されている。また、周壁部41bにおいて円弧状面46Bの他端側には、回動部材50が回動シャフト42回りに他方の方向に回転したとき(
図15参照)に、回動部材50の一部が突き当たることによって、その回転角度を規制する第二角度規制部47Bが形成されている。ここで、第一角度規制部47A,第二角度規制部47Bは、後述する回動部材50の外周形状に合致する形状に形成されている。
【0029】
天板ストッパ部43は、収容凹部41の外周側に設けられ、基準面40から側面部33とは反対側に向けて突出して設けられている。
この天板ストッパ部43には、ホルダー部材30を背もたれ部材12の背面12aに固定した状態で、鉛直下方を向く第一ストッパ面43aが形成されている。この第一ストッパ面43aは、テーブル天板21を、使用面21aを背もたれ部材12の背面12aに対向させた跳上げ状態から使用面21aが上方を向く使用状態となるようにテーブル天板21を一方の方向に回転させたときに(
図14、
図15参照)、テーブル天板21に設けられたスライドレール80の一端部80aが突き当たるようになっている。
天板ストッパ部43には、ホルダー部材30の外周面部34から第一ストッパ面43aに貫通するネジ孔43hが形成されている。
図3、
図4に示すように、このネジ孔43hにイモネジ49をねじ込み、第一ストッパ面43aから突出させて、ここにスライドレール80の一端部80aを突き当たらせることもできる。この場合、イモネジ49の第一ストッパ面43aからの突出量を調整することによって、使用状態におけるテーブル天板21の角度を調整することができる。ここで、イモネジ49をねじ込んだネジ孔32hは、メクラ蓋49C等で塞ぐのが好ましい。
また、天板ストッパ部43には、ホルダーユニット22を背もたれ部材12の背面12aに固定した状態で、背面12aにほぼ平行な第二ストッパ面43bが形成されている。この第二ストッパ面43bは、テーブル天板21を、使用面21aが上方を向く使用状態から、
図10、
図11に示すように、使用面21aが背もたれ部材12の背面12aに対向させた跳上げ状態となるようにテーブル天板21を他方の方向に回転させたときに、テーブル天板21に設けられたスライドレール80が突き当たるようになっている。
【0030】
図6に示すように、ガイド溝44は、収容凹部41の外周側の基準面40に連続して形成されている。ここで、ガイド溝44は、その上端部44aから下端部44bに向けて、下方に行くにしたがい回動シャフト42から外周側に離間するよう形成され、下端部44bは、ホルダー部材30の外周部に下方を向いて開口して形成されている。ガイド溝44における上端部44aから下端部44bまでの具体的な形状は、例えば、上端部44aから天板ストッパ部43の第二ストッパ面43bと平行に下方に延びる直線部44cと、直線部44cから下方に行くにしたがい前方に向けて湾曲した第一湾曲部44dと、第一湾曲部44dから下方に行くにしたがい第一湾曲部44dとは反対側に湾曲する第二湾曲部44eと、第二湾曲部44eの下端部から天板ストッパ部43の第二ストッパ面43bと平行に下方に延びる直線部44fと、を備えたものとなっている。これにより、ガイド溝44は、上端部44aに対して下端部44bが前方にオフセットして配置されている。また、ガイド溝44の下端部44bは、第二ストッパ面43bと平行な方向に開口している。
このガイド溝44内には、スライドレール80に設けられたガイド突起83が挿入され、テーブル天板21を跳上げ状態と使用状態との間で回動させるときに、ガイド突起83がガイド溝44に沿って移動するようになっている。
このようにして、ガイド溝44およびガイド突起83は、テーブル天板21を回動させるときの移動軌跡を案内する案内機構48として機能する。
【0031】
天板ガイドブロック部45は、ガイド溝44の外周側において、基準面40から側面部33とは反対側に向けて突出して設けられている。天板ガイドブロック部45には、ガイド溝44に沿った形状に形成されたガイド面45aが形成されている。すなわち、ガイド面45aは、上方から下方に向けて、天板ストッパ部43の第二ストッパ面43bと平行に下方に延びる直線部45cと、直線部45cから下方に行くにしたがい前方に向けて湾曲した第一湾曲部45dと、第一湾曲部45dから下方に行くにしたがい第一湾曲部45dとは反対側に湾曲する第二湾曲部45eと、第二湾曲部45eの下端部から天板ストッパ部43の第二ストッパ面43bと平行に下方に延びる直線部45fと、を備えたものとなっている。
このガイド面45aは、テーブル天板21を回動させるとき(
図12、
図13参照)に、スライドレール80の一端部80aが突き当たり、その移動軌跡を規制する案内機構48として機能する。ここで、ガイド面45aの上端部は、テーブル天板21が使用状態であるときに、該テーブル天板21が背面12aに接近する方向にスライド移動するのを規制する天板移動規制部45bとされている。
本実施形態では、案内機構48であるガイド溝44およびガイド面45aは、テーブル天板21を使用状態から跳ね上げ状態を経て収納状態に向けて移行させるときに、ガイド突起83およびスライドレール80の一端部80aが、回動シャフト42を中心として回転しながら下方に下降していくような移動軌跡を描くよう、形成されている。
【0032】
図7は、回動部材50の形状を示す図であって、(a)は回動プレート部51側から見た斜視図、(b)はガイドブロック部53側から見た斜視図、(c)は回動プレート部51側から見た側面図である。また、
図8は、ホルダー部材30、回動部材50、ダンパーユニット70の組み付け状態を示す図であり、ホルダーユニット22をスライドレール80に平行な断面で見た断面図である。
図7、
図8に示すように、回動部材50は、ホルダー部材30の収容凹部41内に収容される回動プレート部51と、回動プレート部51に形成されてダンパーユニット70を収容するダンパー収容部52と、テーブル天板21に設けられたスライドレール80をガイドするガイドブロック部53と、を一体に備えている。
【0033】
回動プレート部51は、収容凹部41の深さと同じ左右寸法を有している。回動プレート部51において、収容凹部41の底面41aに対向する対向面51aには、回動シャフト42が挿入されるシャフト挿入穴54が形成されている。回動プレート部51は、シャフト挿入穴54に回動シャフト42を挿入した状態で収容凹部41内に収容され、回動シャフト42を中心として回動可能とされている。
回動プレート部51において、対向面51aの外周部において対向面51aに直交する外周壁部51bは、シャフト挿入穴54を中心とした円弧状に形成されて円弧状面46Aに沿う円弧状面58Aと、円弧状面46Bに沿う円弧状面58Bとが形成されている。
さらに、回動プレート部51の外周壁部51bにおいて円弧状面58Bの一端側には、回動プレート部51が回動シャフト42回りに一方の方向に回転したとき(
図11参照)に第一角度規制部47Aに突き当たる当たり面59Aが形成されている。また、外周壁部51bにおいて円弧状面58Bの他端側には、回動プレート部51が回動シャフト42回りに他方の方向に回転したとき(
図15参照)に第二角度規制部47Bに突き当たる当たり面59Bが形成されている。これら当たり面59A、59Bは、第一角度規制部47A,第二角度規制部47Bに沿う形状とされている。
このようにして、回動部材50は、回動プレート部51が収容凹部41内で、回動シャフト42を中心として、当たり面59Aが第一角度規制部47Aに突き当たる位置と、当たり面59Bが第二角度規制部47Bに突き当たる位置との間で揺動可能とされている。
【0034】
ダンパーユニット70を収容するダンパー収容部52は、回動プレート部51の対向面51aに形成されている。ここで、
図3に示すように、ダンパーユニット70は、ロータリーダンパー機構が内蔵された円柱状の本体71と、本体71から突出する回転軸の先端部に設けられたピニオンギヤ73と、を備えている。本体71には、外周側に張り出す取付フランジ部74,74が形成されている。このダンパーユニット70は、本体71に内蔵されたダンパー機構により、ピニオンギヤ73が設けられた軸周りの回動に対して減衰力を付与する。
図7に示すように、ダンパー収容部52には、対向面51a側に形成されたダンパーユニット70の本体71を収容する本体収容部52aと、本体収容部52aの底部から回動プレート部51の対向面51aとは反対側の側面51cに貫通し、ダンパーユニット70の回転軸に設けられたピニオンギヤ73が貫通する軸収容孔52bとが形成されている。本体収容部52aの外周側には、取付フランジ部74を収容する凹部52c,52c、およびネジ孔52dが形成されている。
このようなダンパー収容部52に対し、ダンパーユニット70は、本体71を本体収容部52aに収容し、取付フランジ部74を凹部52cに収容した状態で、取付フランジ部74に形成された貫通孔を通して取付ネジ75をネジ孔52dにねじ込むことによって固定される。この状態で、
図8に示すように、ダンパーユニット70のピニオンギヤ73は、回動プレート部51の反対側の側面51cを貫通して外部に露出し、メインブロック56に形成された凹部56c内に位置するようになっている。このピニオンギヤ73は、スライドレール80のラック溝81に噛み合うようになっている。
【0035】
図7に示すように、ガイドブロック部53は、回動プレート部51の側面51cから、対向面51aとは反対側に突出して形成されている。このガイドブロック部53は、スライドレール80に沿うガイド面55を有したメインブロック56と、メインブロック56に対して側面51cに沿う方向に離間して形成されたピボットブロック57と、を備えている。
メインブロック56のガイド面55は、第一ガイド面55aと第二ガイド面55bと、を有している。
第一ガイド面55aは、回動プレート部51の当たり面59Bを第二角度規制部47Bに突き当てた状態(
図15参照)で、テーブル天板21を支持すべき角度(ほぼ水平)になるよう形成されている。
第二ガイド面55bは、回動プレート部51の当たり面59Aを第一角度規制部47Aに突き当てた状態(
図11参照)で、テーブル天板21を収納すべき角度に合わせて形成された天板ストッパ部43の第二ストッパ面43bと平行となるよう形成されている。第二ガイド面55bは、第一ガイド面55aに対して所定の角度θ1だけ収納状態側に傾斜して形成されている。ここで、回動プレート部51の当たり面59Aを第一角度規制部47Aに突き当てた状態において、また、第一ガイド面55aに対する第二ガイド面55bの傾斜角度θ1は、例えば10〜30°程度の鋭角に設定されている。
【0036】
また、このメインブロック56の第一ガイド面55a、第二ガイド面55bは、スライドレール80の突起部82a、82bと干渉することによって、スライドレール80の移動ストロークを規制するストッパとしても機能するようになっている。
【0037】
図9は、テーブル天板21が収納状態にあるときのホルダーユニット22を示す斜視図である。
図10は、テーブル天板21を引き上げた状態(跳上げ状態)にあるときのホルダーユニット22を示す斜視図である。
図11は、テーブル天板21を引き上げた状態(跳上げ状態)にあるときのホルダーユニット22を示す側面図である。
図12は、テーブル天板21が回動途中にあるときのホルダーユニット22を示す斜視図である。
図13は、テーブル天板21が回動途中にあるときのホルダーユニット22を示す側面図である。
図14は、テーブル天板21が使用状態にあるときのホルダーユニット22を示す斜視図である。
図15は、テーブル天板21が使用状態にあるときのホルダーユニット22を示す側面図である。
【0038】
(収納状態)
上述したような構成のテーブル付き椅子10においては、テーブルユニット20は、
図1(a)に示したように、収納状態においては、テーブル天板21は、その使用面21aを背もたれ部材12の背面12aに対向させた状態で、下方にスライドした状態となっている。
図9に示すように、この状態で、回動部材50は、回動プレート部51の当たり面59Aが、ホルダー部材30の収容凹部41に形成された第一角度規制部47Aに突き当たっている。さらに、回動部材50の第二ガイド面55bと、天板ストッパ部43の第二ストッパ面43b、および天板ガイドブロック部45のガイド面45aが、スライドレール80の両側に沿っている。
【0039】
(引き上げ動作)
この状態から、後列に着席した使用者がテーブルユニット20を使用するときには、まず、
図10、
図11に示すように、テーブル天板21を上方に引き上げる。このとき、スライドレール80は、それぞれ、回動部材50の第二ガイド面55b、ホルダー部材30の天板ストッパ部43の第二ストッパ面43b、および天板ガイドブロック部45のガイド面45aにより両側をガイドされた状態で上方に移動する(跳上げ状態)。
すると、スライドレール80に設けられたガイド突起83が、ガイド溝44の下端部44bに入り込む。
【0040】
(引き倒し動作)
続いて、
図12、
図13に示すように、テーブル天板21を跳上げた状態から手前に回動させる。
このとき、まず、テーブル天板21に設けられたスライドレール80のみが、回動部材50の第一ガイド面55aに突き当たるまで、回動部材50に先行して回動する。このとき、スライドレール80は、回動部材50のピボットブロック57にガイドされながら、メインブロック56の第一ガイド面55aと第二ガイド面55bとの間の頂部56pを中心として回動する。
そして、スライドレール80が第一ガイド面55aに突き当たった後は、テーブル天板21のスライドレール80とともに、回動部材50が、ホルダーユニット22の収容凹部41内で回動シャフト42回りに一体に回動する。
【0041】
テーブル天板21の回動動作中、スライドレール80のガイド突起83がホルダー部材30のガイド溝44に沿って案内されるとともに、スライドレール80の一端部80aが天板ガイドブロック部45のガイド面45aに沿って案内される。ここで、回動部材50の回動軸心である回動シャフト42の中心としたときに、回動開始直前でガイド突起83がガイド溝44の下端部44bに位置している状態(
図11参照)におけるガイド突起83およびスライドレール80の一端部80aの位置を通る円を仮想円C1,C2とする。すると、ガイド溝44およびガイド溝44に沿って形成されたガイド面45aは、仮想円C1、C2に対し、上方に行くにしたがって内周側に離間するよう形成されている。また、スライドレール80が回動部材50に対して回動自在かつスライド自在とされている。したがって、テーブル天板21を引き倒そうとすると、回動シャフト42の中心に近い側にあるガイド突起83およびスライドレール80の一端部80aがガイド溝44およびガイド面45aにガイドされることによって、ガイド突起83およびスライドレール80の一端部80aは、上方に変位するにしたがって、徐々に内周側に変位して回動シャフト42に近接していく。これにより、テーブル天板21は、引き倒される方向に回動しながら、使用者側(前方)にスライドするようになっている。
さらに、上記のテーブル天板21の回動動作中に、スライドレール80がスライドすると、スライドレール80のラック溝81に噛み合うピニオンギヤ73が回転して、ダンパーユニット70の本体71のダンパー機構が作動する。したがって、スライドレール80のスライド動作と平行して行われるテーブル天板21の回動動作もダンパーユニット70により減衰されるので、テーブル天板21を手前に倒す動作を、スムーズかつ上質に行うことができ、回動動作に対して作用する専用のダンパーを別途設ける必要が無くなる。
【0042】
(使用状態)
そして、
図13、
図14に示すように、回動部材50の回動プレート部51に形成された当たり面59Bが、ホルダー部材30の収容凹部41に形成された第二角度規制部47Bに突き当たると、回動部材50およびテーブル天板21の回動動作が規制される。
この状態で、スライドレール80は、その上下がホルダー部材30の第一ストッパ面43a(またはイモネジ49)と、回動部材50の第一ガイド面55aとに突き当たって支持されることによって、使用面21aが上方を向いた使用状態に支持される。また、この状態で、スライドレール80に設けられた突起部82aが、回動部材50の第二ガイド面55bとスライドレール80との間に収まるようになっている。
【0043】
(使用状態からの跳ね上げ動作)
テーブル天板21を使用状態から跳上げて収納するには、上記の手順と逆に、テーブル天板21の手前側を上方に跳上げる。このとき、スライドレール80に設けられた突起部82aが、回動部材50の第二ガイド面55bに突き当たっているため、テーブル天板21と回動部材50とが一体に回動する。
図12、
図13に示したように、テーブル天板21の回動動作中、スライドレール80のガイド突起83がホルダー部材30のガイド溝44に沿って案内されるとともに、スライドレール80の一端部80aが天板ガイドブロック部45のガイド面45aに沿って案内される。ここで、回動部材50の回動軸心である回動シャフト42の中心としたときに、回動開始直前でガイド突起83がガイド溝44の上端部44aに位置している状態(
図15参照)におけるガイド突起83およびスライドレール80の一端部80aの位置を通る円を仮想円C3,C4とする。すると、ガイド溝44およびガイド溝44に沿って形成されたガイド面45aは、仮想円C3、C4に対し、下方に行くにしたがって外周側に離間するよう形成されている。したがって、テーブル天板21を使用状態から跳ね上げようとすると、ガイド突起83およびスライドレール80の一端部80aがガイド溝44およびガイド面45aにガイドされることによって、ガイド突起83およびスライドレール80の一端部80aは、下方に変位するにしたがって、徐々に外周側に変位して回動シャフト42から離間していく。
これにより、テーブル天板21は、跳ね上げられる方向に回動しながら、下方にスライドするようになっている。これにより、回動動作中にスライドレール80がスライドすることによって、突起部82aが、回動部材50の第二ガイド面55bに突き当たった位置から離間していく。
このとき、ガイド溝44およびガイド面45aの上部は直線部44c,45cであるため、テーブル天板21の回動動作の初期段階では、ガイド突起83およびスライドレール80の一端部80aが、仮想円C3,C4から外周側に速やかに離間する。したがって、テーブル天板21の回動と下方へのスライドとが並行して行われやすい。そして、ガイド溝44およびガイド面45aの中間部には、第一湾曲部44dが形成されているため、ガイド突起83およびスライドレール80の一端部80aの下方への移動速度が減速され、テーブル天板21の急激な落下を抑えることができる。
さらに、上記のテーブル天板21の回動動作中に、スライドレール80がスライドすると、スライドレール80のラック溝81に噛み合うピニオンギヤ73が回転して、ダンパーユニット70の本体71のダンパー機構が作動する。したがって、スライドレール80のスライド動作と平行して行われるテーブル天板21の回動動作もダンパーユニット70により減衰されるので、テーブル天板21を跳ね上げる動作を、スムーズかつ上質に行うことができる。
【0044】
(跳上げ状態)
そして、
図10、
図11に示すように、回動部材50の回動プレート部51に形成された当たり面59Aが、ホルダー部材30の収容凹部41に形成された第一角度規制部47Aに突き当たると、回動部材50およびテーブル天板21の跳上げ方向への回動動作が規制される。これにより、テーブル天板21は、使用面21aを背もたれ部材12の背面12a側に対向させた状態となる。
また、この状態で、スライドレール80は、回動部材50の第二ガイド面55bと、天板ストッパ部43の第二ストッパ面43b、および天板ガイドブロック部45のガイド面45aによって、その両側がガイドされた状態(跳上げ状態)となる。
【0045】
(収納状態への下降動作)
この後、テーブル天板21を下降させると、スライドレール80は、回動部材50の第二ガイド面55bと、天板ストッパ部43の第二ストッパ面43b、および天板ガイドブロック部45のガイド面45aによって、その両側がガイドされながら下降する。
このとき、スライドレール80のスライドにより、ダンパーユニット70のダンパー機構が作動し、テーブル天板21の下降動作がダンパーユニット70により減衰される。これによって、スライドレール80が急激に落下するのを防ぐとともに、その下降動作をスムーズかつ上質に行うことができる。
そして、
図9に示したように、スライドレール80の他端部に設けられた突起部82bが回動部材50のガイドブロック部53のメインブロック56に突き当たることによって、テーブル天板21の下降動作が規制される。これにより、テーブル天板21は、使用面21aを背もたれ部材12の背面12aに対向させて収納される。
【0046】
上述したような構成によれば、ホルダーユニット22は、テーブル天板21が使用状態であるときに回動部材50に突き当たることで回動部材50の回転角度を規制する第二角度規制部47Bと、テーブル天板21が使用状態であるときに突き当たることでテーブル天板21の角度を規制する第一ストッパ面43aと、を備えている。また、回動部材50は、テーブル天板21が使用状態であるときにテーブル天板21に突き当たり、テーブル天板21を支持する第一ガイド面55aと、第一ガイド面55aに対して収納状態側に所定角度傾斜し、テーブル天板21が収納状態であるときにテーブル天板21に突き当たる第二ガイド面55bと、を備えている。そして、テーブル天板21を収納状態から使用状態に向けて回動させるときに、テーブル天板21が第二ガイド面55bから離間して所定角度θ1だけ回動し、第一ガイド面55aに突き当たった状態でテーブル天板21が回動部材50と一体に回動する。
このような構成により、テーブル天板21を収納状態から使用状態に向けて回動させるときには、第二ガイド面55bに突き当たっていたテーブル天板21のみが回動して、第二ガイド面55bから離間し、第一ガイド面55aに突き当たるまでの第一の段階と、テーブル天板21が第一ガイド面55aに突き当たってから回動部材50と一体に回動する第二の段階と、を経ることとなる。このようにして、テーブル天板21は二段階に回動する。そして、
図11に示すように、第一の段階では、テーブル天板21と第一ガイド面55aに隙間Sが生じているが、その隙間Sは、第一ガイド面55aに対する第二ガイド面55bの傾斜角度に応じたものであり、使用者の指が挟まりにくいものとすることができる。
また、第二の段階では、テーブル天板21が回動部材50と一体に回動するが、収納状態から使用状態までの回動部材50の回動角度は、第一の段階でテーブル天板21のみが回動しているため、その分だけ小さくて済む。したがって、回動部材50の周囲に形成される隙間も小さくて済み、この点においても使用者の指が挟まりにくい。
【0047】
また、使用面21aを上方に向けた使用状態においては、テーブル天板21が回動部材50に設けられた第一ガイド面55aとホルダーユニット22に設けられた第一ストッパ面43aにより支持される。このためテーブル天板21の支持強度を大きくすることができる。その結果、ホルダーユニット22が大型化して外観体裁を損なったり、ホルダーユニット22が椅子10から大きく突出して有効空間内での椅子10の並設可能数を減らすのを防ぐことができる。
【0048】
また、回動部材50は、テーブル天板21をテーブル天板21の側端部のスライドレール80に沿ってスライド移動自在に支持し、ホルダーユニット22は、テーブル天板21が使用状態であるときに、該テーブル天板21が背面12aに接近する方向に移動するのを規制する天板移動規制部45bを備えているようになっている。
このような構成により、テーブル天板21は、使用状態であるときのみ天板移動規制部45bによりスライド移動が規制されており、使用状態と収納状態との間の回動動作中や、収納状態にあるときには、天板移動規制部45bによる規制が解除され、テーブル天板21のスライド移動が可能な状態となっている。
【0049】
そして、テーブル天板21を使用状態から収納状態に向けて回動させるときには、テーブル天板21の回動動作とテーブル天板21の下方へのスライド動作とが並行して行われるようテーブル天板21を案内する案内機構48を備えている。
これにより、テーブル天板21を、使用面21aが上方を向いた使用状態から回動させて使用面21aを背もたれ部材12の背面12aに対向させた後、さらに背面12aに対向した状態のまま下方にスライドさせて収納させる場合に、テーブル天板21の回動動作とスライド動作とを並行して行うことにより、これら二つの動作を2段階に行う場合に比較して、短時間でテーブル天板21を収納できる。また、回動動作とスライド動作が並行して行われることにより、テーブル天板21の動作がスムーズな上質なものとなる。さらに、回動動作が完了した時点では、スライド動作の一部も終えているため、その後に行われるスライド動作の移動ストロークが小さくて済む。これにより、テーブル天板21が下方にスライドするときに生じる衝撃等を小さくすることが可能となる。
【0050】
そして、上記案内機構48は、ホルダーユニット22に形成されたガイド溝44と、テーブル天板21に設けられ、ガイド溝44内に挿入されるガイド突起83と、を備えている。
このような案内機構48においては、テーブル天板21を回動させるときに、テーブル天板21に設けられたガイド突起83がガイド溝44に沿って案内されることによって、回動動作とスライド動作を確実に並行して行うことができる。
【0051】
さらに、案内機構48は、テーブル天板21を使用状態から収納状態に向けて回動させるときに、テーブル天板21の一部が突き当たりながら摺動するガイド面45aを備えている。このようにテーブル天板21の一部をガイド面45aで案内することによっても、回動動作とスライド動作を確実に並行して行うことができる。
また、案内機構48を構成するガイド溝44およびガイド面45aは、少なくとも案内範囲の両端部である上下の端部に、直線部44c,45cおよび44f,45fを有している。したがって、ガイド溝44およびガイド面45aの全域を円弧状に形成し、テーブル天板21を回動動作とスライド動作とを別々に行う構成に比較し、案内機構48の前後方向の寸法を抑えることができる。これにより、ホルダーユニット22の前後方向の大きさを小さくすることが可能となる。その結果、ホルダーユニット22が大型化して外観体裁を損なったり、ホルダーユニット22が椅子10から大きく突出して有効空間内での椅子10の前後方向における並設可能数を減らすのを防ぐことができる。
また、案内機構48は、案内機構48を構成するガイド溝44およびガイド面45aは、上下方向の中間部に、第一湾曲部44d,45dを備えているので、ガイド突起83およびスライドレール80の一端部80aの下方への移動速度が減速され、テーブル天板21の急激な落下を抑えることができる。
【0052】
また、回動部材50に、テーブル天板21がスライド移動したときに減衰力を付与するダンパーユニット70が設けられている。これにより、ダンパーユニット70によってテーブル天板21のスライド移動に減衰力が付与され、テーブル天板21が急激にスライドするのを防ぎ、スムーズにスライドさせることができる。また、テーブル天板21が回動するときや回動しながらスライドするときも、テーブル天板21に減衰力を付与することもできる。
【0053】
この他、回動部材50は、回動シャフト42回りに回動するときに、円弧状面58bが、収容凹部41の円弧状面46Bに沿っているため、回動部材50の荷重が、回動シャフト42と円弧状面46Bの2点で支持されている。このようにして、回動シャフト42に荷重が集中するのを避け、荷重を分散して支持できる構成となっている。このようにして、回動部材50のホルダー部材30に対する接触面積を増大させることができ、この点においてもテーブル天板21の支持強度を高めることができる。
【0054】
(その他の実施形態)
なお、本発明は、図面を参照して説明した上述の実施形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において様々な変形例が考えられる。
例えば、上記実施形態では、回動部材50の外径形状が、ダンパーユニット70の本体71に沿ったような形状を有しているが、これに限るものではなく、適宜他の形状としてもよい。
また、テーブル天板21の面積や重量によっては、テーブル天板21を跳ね上げ状態から使用状態に引き倒す方向に回動させるときに作用するダンパーユニットを別途設けてもよい。
また、スライドレール80はテーブル天板21の側端部に沿って設けられているが、回動部材50がテーブル天板21を側端部に沿ったスライド移動自在であれば、スライドレール80が設けられる位置は任意に設定してもよい。
【0055】
また、ガイド溝44に沿って移動するガイド突起83は、例えば先端にボールベアリング等を備えてガイド溝44との間の摩擦抵抗を抑えるようにしてもよい。
さらに、ガイド溝44は、テーブル天板21を回動させるときの、ガイド突起83が設けられたスライドレール80の一端部80aの移動軌跡を規制するが、テーブル天板21を跳ね上げるときには、ガイド突起83,スライドレール80の一端部80aが下方に行くにしたがい、回動シャフト42から外周側に離間し、テーブル天板21を引き起こすときには、ガイド突起83,スライドレール80の一端部80aが上方に行くにしたがい、内周側の回動シャフト42に接近するものが好ましく、その形状については何ら限定するものではない。例えば、直線部44c,45cを長くし、使用状態からテーブル天板21を跳ね上げるときに、回動動作の初期段階で、テーブル天板21をより早く下方にスライドするようにしてもよい。また、第一湾曲部44d,45dの曲率半径を小さくし、テーブル天板21の下降速度をより効果的に減速できる構成としてもよい。
また、例えば、ガイド溝44やガイド面45aに直線部44c,45cを設けずに、その全域をゆるやかな曲線状としてもよい。ただし、その場合はホルダーユニット22が前後方向に大きくなってしまうため、ホルダーユニット22が椅子10から大きく突出して有効空間内での椅子10の前後方向における並設可能数が減少してしまうこともある。
これ以外にも、テーブル天板21の面積や重量、動作時のガタ等に配慮して、ガイド溝44やガイド面45aの形状は適宜設定することが可能である。
また、上記実施形態では、ガイド溝44およびガイド面45aにより、ガイド突起83,スライドレール80の一端部80aを案内するようにしたが、ガイド溝44およびガイド面45aの一方のみを備える構成とすることもできる。
【0056】
なお、突起部82aを回動部材50の第二ガイド面55bに突き当てるのではなく、例えば回動部材50のメインブロック56の外周部に突き当てることにようにしてもよい。このような構成とした場合、テーブル天板21の手前側を上方に跳上げるときには、まず、テーブル天板21(スライドレール80)のみが先行して回動し、スライドレール80が回動部材50の第二ガイド面55bに突き当たった後に、テーブル天板21と回動部材50とが一体に回動するようになる。
【0057】
また、上記実施形態においては、テーブル天板21を使用状態から収納状態に移行させるときに、まず、テーブル天板21(スライドレール80)が回動しながらスライドさせた後、さらにテーブル天板21を下方にスライドさせる構成としているが、これに限るものではなく、テーブル天板21を回動させながらスライドさせ、回動動作が完了した状態を収納状態としても良い。
【0058】
この他、上記実施形態で示した各構成部品の形状や構造は、適宜変更することができる。
また、上記実施形態では、1脚のテーブル付き椅子10のみを図示して説明したが、このようなテーブル付き椅子10を複数連結して一体ユニットとした構成としても良い。
また、最前列のテーブル付き椅子10には、その前方にテーブル付き椅子10が設置されていないため、最前列のテーブル付き椅子10の利用者用として、その前方にテーブルユニット20を支持する支持板や支持脚を設け、これにテーブルユニット20を設置するようにしてもよい。
さらに、テーブル付き椅子10に限らず、跳ね上げ式の板体を備えるのであれば、他のいかなる家具にも本発明を適用することが可能である。
加えて、上記実施形態では、本発明における板体としてテーブル天板21を例に挙げたが、これに限るものではなく、例えば、座を跳ね上げて着座するタイプの椅子の場合、座を支持する機構に上記実施形態と同様の構成を適用してもよい。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。