特許第6245737号(P6245737)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6245737
(24)【登録日】2017年11月24日
(45)【発行日】2017年12月13日
(54)【発明の名称】携帯用小物入れ
(51)【国際特許分類】
   D05B 91/12 20060101AFI20171204BHJP
【FI】
   D05B91/12
【請求項の数】6
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2013-225300(P2013-225300)
(22)【出願日】2013年10月30日
(65)【公開番号】特開2015-84904(P2015-84904A)
(43)【公開日】2015年5月7日
【審査請求日】2016年10月24日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成25年8月25日から8月28日まで米国ネバダ州ラスベガスにおいて開催されたJANOME INSTITUTE 2013で公開
(73)【特許権者】
【識別番号】000002244
【氏名又は名称】蛇の目ミシン工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100081961
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 光春
(72)【発明者】
【氏名】尾家 武志
(72)【発明者】
【氏名】金井 崇
(72)【発明者】
【氏名】國井 千裕
【審査官】 ▲高▼辻 将人
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第3335847(US,A)
【文献】 実開昭62−074985(JP,U)
【文献】 実開昭59−050691(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3102750(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D05B 1/00−97/12
B25H 1/00− 5/00
B65D23/00−25/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
剛性を有する収容トレイと、前記収容トレイを格納する柔軟性を有する格納ケースと、を備え、
前記収容トレイは、ミシン用の付属品を載置する載置部と、前記収容トレイの上面から突出する持ち手部とを有し、
前記格納ケースは、格納した前記収容トレイを押圧する押圧部材を有し、この押圧部材には、前記持ち手部分が嵌る凹部を設けられたことを特徴とする携帯用小物入れ。
【請求項2】
前記格納ケースの内寸における高さが、前記収容トレイの高さより短くなるように形成されたことを特徴とする請求項1に記載の携帯用小物入れ。
【請求項3】
前記収容トレイを複数重ね合わせたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の携帯用小物入れ。
【請求項4】
前記収容トレイは、それぞれ段差と支持部とを有し、
1つの収容トレイの段差と、他の収容トレイの支持部とが係合することを特徴とする請求項3に記載の携帯用小物入れ。
【請求項5】
前記格納ケースには、
3つの側面と、1つ側面の一部を連通するようにファスナーが設けられ、
前記ファスナーを開閉することにより、前記格納ケースを開放状態と格納状態とを切替えることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の携帯用小物入れ。
【請求項6】
前記押圧部材は、前記格納ケースに対して着脱可能であることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の携帯用小物入れ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ミシンの付属品を収容し持ち運びが可能な携帯用小物入れに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ミシンは、多機能化・高機能化が進み、それに伴って、付属品の数が増加している。例えば、綺麗な縫い目を実現するために、布の種類や厚さに応じて針や押さえを選択する。そのため、付属品として複数の針や押さえが用意されている。また、縫う布の色や種類に合わせて、上糸や下糸を交換することも頻繁に行われる。この場合も付属品として多数の糸巻やボビンがあると便利である。さらに、近年では、刺繍用の図柄データが与えられ、その図柄データに基づいて刺繍を行うことが可能なミシンも知られている。刺繍を行う際には、布を張る刺繍枠が必要であり、この刺繍枠も付属品となる。このように、ミシンには、多数の付属品が用意されており、ユーザが必要な付属品を必要な時に使用できるように付属品を収容しておく必要がある。
【0003】
ミシンの付属品は、ミシンのカバーやミシンの本体部分に収容することもできる。しかし、ミシンの小型化に伴って、ミシンのカバーやミシンの本体部のスペースが縮小し、付属品を収容するスペースの確保が難しくなってきた。そこで、ミシンとは別体の小物入れを用意することが増えている。このような小物入れとしては、剛性のあるトレイに付属品を収容し、そのトレイを剛性のあるケース内に収容したもの(例えば、特許文献1参照)が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実登3036986号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ミシンと別体に付属品用の小物入れを用意する場合、その小物入れはミシンと共に持ち運んで使用するため、携帯性も考慮に入れる必要がある。その点、剛性のあるケースからなる小物入れは、外からの加わる力によりケースが破損する恐れがある。
【0006】
また、ケース内部にトレイを収容するため、トレイとケースの一部に加工して係合部を形成する。収容時にはそれらの係合部を嵌め合わせることで、ケース内でトレイが動かないように工夫する必要がある。しかしながら、トレイとケースの係合部を嵌め合わせる時には、ケースとトレイ共に剛性があるため、係合部は一か所でしか噛みあわず、トレイをケース内に収容する際に手間がかかっていた。
【0007】
さらに、ケースとトレイは剛性を有するため、ケースに対して衝撃が加わると、その衝撃が内部のトレイに直接伝わってしまう。それにより、トレイに収容されている付属品が収容場所から飛び出してしまうという問題もある。
【0008】
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するために提案されたもので、剛性を有する収容トレイと柔軟性のある格納ケースを組み合わせることで内部に格納した収容トレイの出し入れを容易にしつつ、柔軟性のある格納ケース内で剛性のある収容トレイが内部で位置ずれしないような携帯性に優れた携帯用小物入れを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために、本発明の携帯用小物入れは、剛性を有する収容トレイと、前記収容トレイを格納する柔軟性を有する格納ケースと、を備え、前記収容トレイは、ミシン用の付属品を載置する載置部と、前記収容トレイの上面から突出する持ち手とを有し、前記格納ケースは、格納した前記収容トレイを押圧する押圧部材を有し、この押圧部材には、前記持ち手部分が嵌る凹部を設けられたことを特徴とする。
【0010】
前記格納ケースの内寸における高さが、前記収容トレイの高さより短くなるようにしても良い。
【0011】
前記収容トレイを複数重ね合わせて使用しても良い。
【0012】
前記収容トレイは、それぞれ段差と支持部とを有し、1つの収容トレイの段差部と、他の収容トレイの支持部とが係合するような構成としても良い。
【0013】
前記格納ケースには、3つの側面と、1つ側面の一部を連通するようにファスナーが設けられ、前記ファスナーを開閉することにより、前記格納ケースを開放状態と格納状態とを切替えても良い。
【0014】
前記押圧部材は、前記格納ケースに対して着脱可能であっても良い。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、柔軟性のある格納ケースと剛性のある収容トレイとを組み合わせることで、内部に格納した収容トレイの出し入れを容易にしつつ、格納ケースの押圧部材により、収容トレイの位置を格納ケース内で保持することができる。これにより、付属品を安全に運ぶことができる携帯用小物入れを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の第1実施形態の携帯用小物入れの構成を示す斜視図である。
図2】本発明の第1実施形態の格納ケースを示す正面図である。
図3】本発明の第1の実施形態の格納ケースを示す右側面図である。
図4】本発明の第1の実施形態の格納ケースを示す背面図である。
図5】本発明の第1の実施形態の格納ケースを示す平面図である。
図6】本発明の第1の実施形態の格納ケースを示す底面図である。
図7】本発明の第1の実施形態の収容トレイを示す斜視図である。
図8】本発明の第1の実施形態の収容トレイを示す正面図である。
図9】本発明の第1の実施形態の収容トレイを示す平面図である。
図10】本発明の第1の実施形態の収容トレイの段差部分の拡大図である。
図11】本発明の第1の実施形態において収容トレイを複数使用した場合の斜視図である。
図12】本発明の第1の実施形態において格納ケースに収容トレイを格納しない場合の断面図である。
図13】本発明の第1の実施形態において格納ケースに収容トレイを格納した場合の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明に係る携帯用小物入れの実施形態について、図1乃至9を参照しつつ詳細に説明する。以下では、各図において重複する符号の説明は省略する。
【0018】
[1.第1の実施形態]
本実施形態の携帯用小物入れは、付属品を収容する載置部10を備えた収容トレイ3と、収容トレイ3を出し入れ可能に格納する格納ケース2とからなる。収容トレイ3は、剛性を有する部材からなり、格納ケースは柔軟性を有する部材からなる。さらに、格納ケース2の内部には押圧部材8が設けられ、収容トレイ3を格納時には、収容トレイ3の上面に押圧部材8が押圧される。これにより、収容トレイ3の位置が格納ケース2内でズレることを防止する。
【0019】
[1−1.構成]
図1乃至7に示すように、携帯用小物入れ1は、格納ケース2と、収容トレイ3を有する。図1は開放状態の携帯用小物入れ1を示す斜視図である。図2乃至図6は、閉じた状態の格納ケース2を示す図であり、図2は正面図、図3は右側面図、図4は背面図、図5は平面図、図6は底面図である。また、図7乃至9は収容トレイ3の構成を示す図であり、図7は斜視図、図8は正面図、図9は平面図である。
【0020】
(格納ケース2)
格納ケース2は柔軟性を有し、内部に収容トレイ3を格納する。柔軟性のある格納ケース2に収容トレイ3を格納することで、格納ケース2内での収容トレイ3の位置ずれが防止される。また、格納ケース2に対して衝撃が加わった際の収容トレイ3への衝撃を低減する。格納ケース2には、携帯性向上のためにユーザの持ち手となる持ち手4が設けられる。この格納ケース2の素材としては、ナイロン、シリコン、熱可塑性ポリウレタンエラストマーなどを使用することができる。
【0021】
格納ケース2は、格納する収容トレイ3の形状に合わせた形状を有する。本実施形態の格納ケース2は、図2乃至図6に示すように6つの面からなる略直方体である。
【0022】
格納ケース2には、格納状態と開放状態の切替えを行う蓋5が設けられる。この蓋5を開閉することにより、格納ケース2は、収容トレイ3を内部に格納した格納状態と、収容トレイを出し入れする際の開放状態の切替えを行う。本実施形態では、格納ケース2の側面に設けられた線ファスナー6により、格納ケース2の上部を蓋5とする。
【0023】
つまり、線ファスナー6を格納ケース2の3つの側面と、1つの側面の一部に跨って設ける。格納ケース2を格納状態から開放状態にする場合には、スライダー7を移動させ、線ファスナー6のエレメントの噛み合わせを外す。これにより、格納ケース2の上部を、格納ケース2から取り外す。また、格納ケース2を開放状態から格納状態にする場合には、スライダー7を移動させ、線ファスナー6のエレメントを噛み合わせる。これにより、取り外した格納ケース2の上部を格納ケース2に取り付ける。この際、格納ケース2より取り外される格納ケース2の一部分が蓋5となる。
【0024】
蓋5には、押圧部材8が設けられる。この押圧部材8は、外部からの応力により弾性変形が可能な部材である。押圧部材8としては、ナイロンや他の合成繊維でできた部材の内部に、スポンジやウレタンなどを詰めたものを用いることができる。
【0025】
押圧部材8は、蓋5の収容トレイ3の上面と対向する側に設置される。押圧部材8は、格納ケース2に収容トレイ3を格納した場合に、収容トレイ3の上面と接触するように設置される。押圧部材8は、格納ケース2内に収容トレイ3を収容した場合に弾性変形し、収容トレイ3に対して押圧力を加える。押圧部材8の厚さは、格納ケース2が格納状態のときに収容トレイ3に一定量の圧力を加えることができる厚さがあれば良い。
【0026】
押圧部材8には、凹部9が設けられる。この凹部9は、格納ケース2が格納状態のときに収容トレイ3の持ち手部分11が嵌る位置に設けられる。
【0027】
(格納ケース2のサイズ)
格納ケース2は、内部に収納トレイを格納しやすいサイズ且つ、格納状態の時に押圧部材が弾性変形するサイズとする。格納ケース2の内寸の横幅及び奥行は、収容トレイ3の横幅及び奥行より長い。この長い部分が格納ケース2に収容トレイ3を出し入れする際に遊びとなる。一方、格納ケース2の内寸の高さは、複数重ねた収容トレイ3の高さより短い。そのため、格納ケース2が格納状態の時に、収容トレイ3により押圧部材8が弾性変形する。これにより、収容トレイ3に対して押圧力が働く。
【0028】
(収容トレイ3)
収容トレイ3は、剛性のあるトレイである。本実施形態の収容トレイ3は略直方体であり図7乃至図9に示す形状である。収容トレイ3は、付属品を載せて置く載置部10を有する。また、収容トレイ3には、持ち手部分11が設けられ、ユーザが持ち運び易くなっている。この収容トレイ3は、複数段積み重ねて使用しても良い。この収容トレイ3の素材としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、その他のプラスチック素材を使用することができる。
【0029】
載置部10は、載せ置く付属品の形状に合わせて形成され溝である。この溝は、上方に向けて開口する。図9に示すように、収容トレイ3には、形状の異なる溝が複数設けられる。ユーザは、付属品をこの溝に押し込んで嵌めることにより付属品を固定する。そのため、ある載置部10に対しては、その載置部10と対応する形状の付属品を嵌めて固定する。
【0030】
収容トレイ3の上面の中心部分には、載置部10の表面方向に突出する持ち手部分11が設けられる。持ち手部分11は逆U字形状であり、ユーザが収容トレイ3を持ち上げる時に片手で摘まみやすい。つまり、収容トレイ3の上面から、表面方向に向けて2つの直方体が立設され、その2つの直方体の上面を繋ぐように、トレイ3の上面と平行かつ空間を介して1つの直方体が設けられている。
【0031】
収容トレイ3の中心部分とは、収容トレイ3を表面方向から見た平面おける中心である。収容トレイ3には、複数の載置部10が設けられるため、重量が均一でない場合があるが、その差を無視すれば、収容トレイ3を上面方向から見た平面における中心は、重心と一致する。
【0032】
収容トレイ3は、支持部12を有する。支持部12は、載置部10の上面の縁から収容トレイ3の下方(図8中:下方向、以下、収容トレイ3の背面方向とする)に向かって延びるように形成されている。載置部10の溝は背面方向に突出しており、支持部12の長さは載置部10の溝の突出する長さより長く形成されている。また、支持部12は一定の厚さを有し、この厚さにより載置部12を支持する強度を保つ。
【0033】
収容トレイ3の表面部分には、収容トレイ3を複数段重ねて使用する場合に、他の収容トレイ3の支持部12と係合する段差13が設けられる。図10に段差13の拡大図を示す。段差13は、収容トレイ3の上面の縁部分に設けられ、表面部分に対して垂直な垂直壁14と、収容トレイ3の上面より下方、且つ収容トレイ3の上面部分と平行に設けられた底面15を有する。垂直壁14は他の収容トレイ3の支持部12の内周面の一部と接触し、底面15は他の収容トレイ3の支持部12の下面を支える。段差13は、他の収容トレイ3の支持部12と共に、2つのトレイを係合する際の係合部となる。
【0034】
本実施形態では3つの同じ大きさの収容トレイ3を重ね合わせる。この重ね合わせた複数の収容トレイ3の形状は、略直方体である。各収容トレイ3は、それぞれに持ち手部分11を備える構造である。そのため、とのような順番で収容トレイ3を組み合わせたとしても、重ね合わせた収容トレイ3の形状は、図11に示すように、3つのトレイにより形成される。格納ケース2には、この複数の収容トレイ3を組み合わせたものを格納する。
【0035】
[1−2.作用効果]
このように構成された本実施形態の携帯用小物入れ1では、柔軟性のある格納ケース2と剛性のある収容トレイ3との組み合わせにより、以下の作用効果を奏する。
(1)収容トレイ3の出し入れが容易となる。
(2)収容トレイ3の格納ケース2内の位置が固定される。
(3)格納ケース2に対して加わった衝撃が加わった際の収容トレイ3への衝撃が低減される。
【0036】
(1)について
本実施形態の携帯用小物入れにおいては、剛性のある収容トレイ3を柔軟性のある格納ケース2に格納する。そのため、収容トレイ3を格納ケース2に出し入れする場合に、格納ケース2の形状が変形、若しくは一部が伸びるため、収容トレイ3をスムーズに出し入れすることができる。
【0037】
さらに、収容トレイ3の横幅及び奥行の長さを、格納ケース2の内寸における横幅及び奥行の長さより短くしている。そのため、格納ケース2に収容トレイ3を格納した際に隙間が生じる。その隙間が遊びとなり、収容トレイ3が格納ケース2に引っかかることなくスムーズに出し入れすることができる。
【0038】
(2)について
本実施形態の携帯用小物入れにおいては、格納ケース2は収容トレイ3を格納時には、押圧部材8からの押圧力により収容トレイ3が格納ケース2に対して押圧される。したがって、収容トレイ3の位置を固定することができる。本実施形態の携帯用小物入れでは、格納ケース2から収容トレイ3を出し入れしやすいように遊びを設けているが、押圧部材8により収容トレイ3の格納ケース2内での位置を固定できる。
【0039】
図12は、収容トレイ3を格納していない状態の格納ケース2の断面を示した図である。図13は、収容トレイ3を格納した状態の格納ケース2の断面を示した図である。図11に示すように、内部に収容トレイ3を格納していない場合の格納ケース2においては、押圧部材8に対しては、応力が加わらないため、押圧部材は弾性変形しない。
【0040】
これに対して、図13に示すように、内部に収容トレイ3を格納した場合の格納ケース2においては、押圧部材8に対して収容トレイ3からの応力が加わり押圧部材8が弾性変形する。そして、弾性変形した押圧部材8から収容トレイ3に対して、格納ケース2の高さ方向(図12中:上下方向)の押圧力が加わる。収容トレイ3に加わった押圧力は、支持部12を介して他の収容トレイ3に伝達する。したがって、最終的には、収容トレイ3の支持部12の下面と格納ケース2の底面との接触部分に伝わる。
【0041】
以上により、収容トレイ3の押圧部材8と接触する部分と、支持部12と格納ケース2との接触部分には、摩擦力が生じる。この摩擦力により、格納ケース2の横方向及び奥行方向の力が加わった場合でも収容トレイ3の位置を固定できる。格納ケース2の高さ方向の力が加わった場合には、押圧部材8がその力を吸収することで、収容トレイ3の位置が固定される。
【0042】
さらに、収容トレイ3には、中心部分に持ち手部分11が設けられる。この持ち手部分11は、載置部10の上面の中心に設けられているため、ユーザは片手で持ち手部分11を持ち、収容トレイを持ち上げることができる。この持ち手部分11は、ユーザが収容トレイ3を持ち上げる場合の持ち手となるだけでなく、収容トレイ3を格納ケース2に格納した場合に、突っ張り棒の役目を果たす。すなわち、押圧部材8には、持ち手部分11と嵌り合う凹部9が設けられる。持ち手部分11と凹部9が嵌り合うことで、格納ケース2の横方向及び奥行方向の大きな力が加わった場合にでも、収容トレイ3が格納ケース2内で移動することを防止することができる。
【0043】
また、収容トレイ3は複数積み重なっているが、各収容トレイ3は、段差13と支持部12により係合しているため、格納ケース2の横方向及び奥行方向の力及び格納ケース2の高さ方向の力が加わった場合でも、収容トレイ3同士の位置がずれることはない。
【0044】
(3)について
本実施形態の携帯用小物入れ1においては、格納ケース2を柔軟性のある素材で形成している。そのため、外部から衝撃が加わった際には、格納ケース2自体がクッションの役割を果たすため、格納した収容トレイ3に対して衝撃が伝わることを低減する。収容トレイ3では、付属品を溝に嵌めて固定しているため多少の衝撃が加わっても、付属品が溝から飛び出してしまう恐れが無い。それに加えて、外部から衝撃が加わった際には、格納ケース2がクッションとなり、付属品の溝からの飛び出しを防止することができる。
【0045】
以上の(1)〜(3)のように本実施形態の携帯用小物入れ1では、柔軟性のある格納ケース2と剛性のある収容トレイ3との組み合わせにより、格納ケース2に対する収容トレイ3の出し入れが容易となる。また、押圧部材8に、収容トレイ3の持ち手部11が嵌る凹部9を設けたことにより、収容トレイ3を保持する力を高めることができる。さらに、外部から衝撃を受けた際にも、格納ケース2がクッションとなり付属品が収容トレイより飛び出すことを防止し、付属品を安全に運ぶことができる携帯用小物入れを提供することができる。
【0046】
[2.他の実施形態]
以上のように本発明の実施形態を説明したが、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。そして、この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0047】
(1)第1の実施形態の載置部10の位置や形状は、図9に限定されるものではない。載置部10の溝の形状は、嵌めた付属品を固定できればよく、溝の形状を付属品の形状と一致させ、付属品を溝に密着させて嵌め込んでも良い。また、溝の形状を付属品の形状より若干大きくし、付属品と溝の間に遊びとなる間隔を設けても良い。これにより、溝から付属品を取り出しやすくなる。
【0048】
また、付属品を溝に嵌め込む以外の方法で載置部10に載置することもできる。例えば、複数の付属品を収容可能な凹部を設け、その中に付属品を収容しても良い。また、この凹部に開閉可能な蓋を設けることもできる。
【0049】
(2)本実施形態では、同じ高さの収容トレイ3を3つの重ね、その収容トレイ3を格納することで押圧部材8を弾性変形させたが、重ね合わせる収容トレイ3の数や大きさはこれに限らない。例えば、格納することで押圧部材8を弾性変形させることができる高さがあれば、1つの収容トレイ3でも、異なる高さの収容トレイ3を複数重ねたものでも良い。
【0050】
(3)第1の実施形態では、格納ケース2の形状を略直方体形状としたが、この形状に限定されるものではない。すなわち、格納する収容トレイ3を円筒形状とした場合には、格納ケース2を円筒形状とすることもできる。
【0051】
(4)第1の実施形態では持ち手部分を1つとし、収容トレイ3の中心部分に設けたが、収容トレイ3の形状や大きさに寄っては、持ち手部分を2つ設けても良い。その場合、押圧部材8に設ける凹部9の数は、2つとする。
【0052】
(5)収容トレイ3の横幅及び奥行の長さを、格納ケース2の内寸における横幅及び奥行より短くし遊びを設けたが、この遊びを0としても良い。遊びを0とした場合にでも、柔軟性のある格納ケースを伸縮させることで、収容トレイ3をスムーズに出し入れすることができる。
【0053】
(6)押圧部材8を格納ケース2の蓋5に設けたが、押圧部材8は、蓋5より着脱可能な構成とする。格納する収容トレイ3の高さに合わせて厚さの違う押圧部材8を用いることで、高さが異なる収容トレイ3を格納した場合にでも、確実に収容トレイ3を保持することができる。
【符号の説明】
【0054】
1 … 携帯用小物入れ
2 … 格納ケース
3 … 収容トレイ
4 … 持ち手
5 … 蓋
6 … 線ファスナー
7 … スライダー
8 … 押圧部材
9 … 凹部
10 … 載置部
11 … 持ち手部分
12 … 支持部
13 … 段差
14 … 垂直壁
15 … 底面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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