(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
<本発明について>
本発明は、例えばインターネット等の通信ネットワークを経由して、ユーザに対して予め登録された肌状態やお手入れ等に関する1又は複数の問診等を行い、ユーザが入力した問診に対する回答結果に基づいて、例えば肌診断、アドバイス、商品提案等の各種情報のうち、少なくとも1つの情報の提供を行う。
【0015】
また、本発明は、例えば問診回答結果からルールを導くために「要素」の概念を付加し、更に予め登録された「要素」と、予め登録された「ルール」との組み合わせロジックをパターン化する。つまり、本発明は、要素を付加することにより、問診とルールとの多様な組み合わせを簡易に実現でき、システムメンテナンス性を向上させることができる。
【0016】
また、本発明では、各要素間や各ルール間について、それぞれ所定の演算子等を用いて組み合わせることで、複雑なロジックを簡易に表現でき、システムメンテナンス性が大幅に向上させることができる。したがって、本発明は、カウンセリング情報を提供するための各種設定を効率的に行うことができる。
【0017】
更に、本発明では、要素毎に所定の重みづけを設定しておくことで、問診からルールを導くロジックを適正化でき、ユーザのニーズに合致したサービス提供を実現することができる。
【0018】
以下に、上述したような特徴を有する本発明におけるサービス決定装置、サービス決定方法、及びサービス決定プログラムを好適に実施した形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下の説明では、本発明に係るサービス決定手法を用いた情報提供システムの一例として、カウンセリングシステムについて説明するが、本発明においてはこれに限定されるものではなく、例えばユーザへの質問に対して得られる回答情報に基づいて、何らかの情報を提供するあらゆるサービスに適用することができる。
【0019】
<カウンセリングシステムの概略構成>
図1は、カウンセリングシステムの概略構成の一例を示す図である。
図1に示すカウンセリングシステム10は、サービス決定装置11と、クライアント装置12−1,12−2〜12−n(以下、必要に応じて「クライアント装置12」と総称する)とを有するように構成される。なお、サービス決定装置11とクライアント装置12とは、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等に代表される通信ネットワーク13によりデータの送受信が可能な状態で接続されている。
【0020】
サービス決定装置11は、本実施形態において必要となる問診内容の登録や、要素の登録、ルールの登録等、ユーザに対応するサービスを決定する上で必要な各種の登録を行う。また、サービス決定装置11は、アクセスのあった各ユーザが使用するクライアント装置12に対して1又は複数の問診情報を提供し、その問診回答を取得する。また、サービス決定装置11は、取得したクライアント装置12からの問診結果から対応する要素やルール等を判定する。また、サービス決定装置11は、例えば判定された要素とルールとを組み合わせたパターン等に基づいて、提供するサービスの内容を決定し、決定されたサービスに関する情報(例えば、カウンセリング結果)をクライアント装置12に提供する。
【0021】
なお、サービス決定装置11は、例えば汎用のサーバやPC(Personal Computer)等を用いることができるが、これに限定されるものではない。
【0022】
クライアント装置12は、サービス決定装置11からカウンセリング等の各種の情報提供を受けるユーザが使用する装置である。また、クライアント装置12は、サービス決定装置11からの問診に対する回答の入力をユーザから受け付け、サービス決定装置11からカウンセリング結果を取得する。
【0023】
クライアント装置12は、例えば汎用のPCであってもよく、また携帯電話やスマートフォン、タブレット端末、PDA(Personal Digital Assistant)等の携帯情報端末であってもよく、更にゲーム機器等であってもよい。
【0024】
つまり、上述したカウンセリングシステム10では、例えばWeb等により、各ユーザが各クライアント装置12−1〜12−nを用いてサービス決定装置11にアクセスし、サービス決定装置11から提供される問診情報に対する回答を行うと、その回答情報に基づいて、要素やルール等を判定し、判定された要素とルールとを組み合わせたパターン等により所定のサービス内容が決定され、そのサービス内容に対応する商品やコンテンツ等のカウンセリング結果がクライアント装置12を介してユーザに提供される。
【0025】
本実施形態では、予め要素とルールとを登録しておくことで、例えば季節や流行等に応じてサービスを変化させる場合に、その要素とルールの一部を変更することで、容易に全体の設定を変更することができる。
【0026】
また、本実施形態におけるカウンセリングサービスとは、例えばユーザに対する肌診断、アドバイス、商品提案等のうち、少なくとも1つを有するが、本発明においてはこれに限定されるものではなく、例えば、医療、薬剤に対するカウンセリング、心療(メンタルヘルスケア)に対するカウンセリング、株、銀行等の金融カウンセリングサービスであってもよい。
【0027】
なお、
図1に示すシステム構成例では、本実施形態におけるサービス決定装置11、クライアント装置12のそれぞれの関係を1:n(nは1以上)としているが、本発明においてはこれに限定されるものではなく、例えばカウンセリング内容等に応じて複数のサービス決定装置11を有していてもよい。
【0028】
<サービス決定装置11:機能構成例>
次に、上述したサービス決定装置11の機能構成について図を用いて説明する。
図2は、カウンセリング装置の機能構成の一例を示す図である。
【0029】
図2に示すサービス決定装置11は、入力手段21と、出力手段22と、蓄積手段23と、問診情報保持手段24と、要素情報保持手段25と、ルール情報保持手段26と、サービス情報保持手段27と、対応要素判定手段28と、対応ルール判定手段29と、対応サービス決定手段30と、画面生成手段31と、送受信手段32と、制御手段33とを有するよう構成されている。
【0030】
入力手段21は、例えばサービス決定装置11を使用する管理者等からの本実施形態に係るサービス決定処理(情報提供処理)に関する各種指示の開始/終了等の入力を受け付ける。なお、入力手段21は、例えばPC等の汎用のコンピュータであればキーボードやマウス等のポインティングデバイスからなる。また、入力手段21は、クライアント装置12から得られる各ユーザのアクセス情報(例えば、ユーザIDやパスワード等)や問診回答を受け取る機能を有する。
【0031】
出力手段22は、入力手段21により入力された内容や、入力内容に基づいて実行された内容等の出力を行う。なお、出力手段22は、例えばディスプレイやスピーカ等からなる。また、出力手段22は、例えば画面生成手段31により生成された画面内容をWeb上に公開したり、各クライアント装置12−1〜12−nを使用するユーザに対応する情報(サービス)を提供する機能を有する。また、出力手段22は、プリンタ等の印刷機能を有していてもよい。
【0032】
蓄積手段23は、本実施形態において必要となる各種情報を蓄積する。具体的には、本実施形態におけるサービス決定処理を実行するための各種プログラムや各ユーザ情報(例えば、システムにアクセスするためのユーザID、パスワードだけでなく、氏名、性別、年齢、連絡先、メールアドレス等の個人情報やカウンセリング履歴情報等も含む)、画面生成結果等の情報を蓄積する。
【0033】
なお、蓄積手段23は、上述した各種情報を必要に応じて所定のタイミングで書き込んだり、読み出したりすることができる。また、蓄積手段23は、上述したような多種の情報の集合物であり、それらの情報を、例えばキーワード等を用いて検索し、抽出することができるように体系的に構成されているデータベースとしての機能も有していてもよい。更に、蓄積手段23に蓄積される情報は、例えば通信ネットワーク13を介して外部装置から取得してもよい。例えば、商品情報に関する情報等は、予め登録された商品情報マスタ等のデータベースで管理されている最新の商品情報を取得することもできる。
【0034】
問診情報保持手段24は、ユーザに回答させるために予め登録された問診情報を少なくとも1つ保持する。なお、問診情報とは、カウンセリング等の所定の情報の提供に必要となる少なくとも1つの質問事項を意味する。本実施形態では、各ルール判定に問診回答の組み合わせを利用する。
【0035】
なお、本実施形態では、提供するサービスの内容に応じて1又は複数の問診情報が用意される。したがって、問診情報保持手段24は、例えばユーザからのカウンセリングの具体的な内容(例えば、スキンケアや化粧方法等)が要求された場合に、その指示内容に基づいて予め用意された複数の問診情報のうち、少なくとも1つを決定することができる。また、本実施形態では、予めユーザが入力手段21等を用いて、問診を行う前に、提供して欲しいサービスを保持しておくことで、所望するサービスに対する問診のみを受けるだけで済み、効率的な処理を行うことができる。
【0036】
なお、本発明においてはこれに限定されるものではなく、例えば管理者(サービス提供者)側で予め問診情報を設定してもよく、全ての問診情報に対して回答を得るように設定してもよい。これにより、本実施形態では、ユーザがクライアント装置12を用いて、所望するサービスに対応する少なくとも1つの問診情報に対して回答が入力され、その情報をサービス決定装置11で取得することができる。
【0037】
要素情報保持手段25は、問診情報保持手段24により保持された各問診情報に対応して、予め登録された要素情報を保持する。なお、要素とは、例えば問診を通じてユーザから取得しようとしているテーマを意味する。具体的には、要素として、例えば「肌質」、「角層状態」、「悩み」等の肌に関する項目や、「取り除く」、「育む」、「与える」、「守る」等の動作・行動目的に関する項目、「年代」等の個人に関する項目、「価格帯」等の商品に対する項目等を含むが、本発明においてはこれに限定されるものではない。
【0038】
なお、要素情報保持手段25は、各要素に対して重み付けを設定することができる。重み付けは、要素毎でもよく、複数の要素を予めグループ化しておき、そのグループ化された結果に基づいて重み付けを設定することができる。
【0039】
ルール情報保持手段26は、要素情報保持手段25により保持された各要素情報に対応して、予め登録されたルール情報を保持する。ここで、ルールとは、成立した要素に対応したサービスの情報を意味する。具体的には、ルールとして、例えば、「トータル判定A」や、「トータル判定コメント」等、問診結果に対応して何をユーザに提供するかを示すサービス(例えば、コンテンツ情報等)である。また、ルール情報保持手段26は、各要素に対応するルールのうち、各要素の得点(ポイント)に対応させて、どのようなルールを適用させるかを登録することができる。
【0040】
これにより、本実施形態では、要素の得点に基づいて予め保持された複数のルールのうち、少なくとも1つのルールが設定されることになる。なお、上述した問診情報保持手段24、要素情報保持手段25、及びルール情報保持手段26は、1つの保持手段として設けられていてもよく、その場合には、1つの保持手段において、上述した問診、要素、ルールのうち、少なくとも1つが設定される。また、本実施形態では、上述した「問診→要素→ルール」の一連の流れを、「フィッティングロジック」という。
【0041】
サービス情報保持手段27は、ルール情報保持手段26により保持された各ルール情報に対応して、予め登録されたサービス情報を保持する。なお、上述した問診情報保持手段24、要素情報保持手段25、ルール情報保持手段26、及びサービス情報保持手段27は、上述した蓄積手段23と一体に構成されていてもよい。
【0042】
対応要素判定手段28は、クライアント装置12から入力される問診情報への回答(問診結果)に基づいて、予め要素情報保持手段25に保持されている複数の要素情報から対応する要素情報の判定を行い、判定により得られた要素情報を抽出する。具体的には、対応要素判定手段28は、例えば所定の質問に対するユーザの回答結果に対応させて、予め要素情報保持手段25に保持されている所定の質問に割り当てられた各要素に対する得点や重み付け等を抽出し、抽出された得点結果や重み付け等により要素情報の判定を行う。
【0043】
対応ルール判定手段29は、対応要素判定手段28により得られた要素情報に基づいて、予めルール情報保持手段26に保持されている複数の要素情報から対応するルール情報の判定を行い、判定により得られたルール情報を抽出する。具体的には、対応ルール判定手段29は、例えば予めルール情報保持手段26に保持された複数のルールに対し、対応要素判定手段28により得られた要素情報を用いて、ルールが成立する出力パターンの判定を行う。なお、本実施形態では、各要素に付与された得点等に基づいてルール毎に得点が算出され、その算出された得点に基づいて複数のルールのうち、ユーザに提供するサービスに対応するルール情報が少なくとも1つ抽出される。
【0044】
対応サービス決定手段30は、対応ルール判定手段29により得られたルール情報に基づいて、予めサービス情報保持手段27に保持されている複数のサービスから対応するサービス情報を抽出し、ユーザに対応するサービスを決定する。つまり、対応サービス決定手段30は、上述した要素情報とルール情報とを組み合わせたパターン等に基づいてユーザ毎に適切なサービス内容を決定する。
【0045】
なお、サービスの種類は、例えば大分類、中分類、小分類等の複数の分類に分けることができる。したがって、例えば、大分類の場合は、スキンケア(健常肌)、ポイントメーキャップ(健常肌)、ベースメーキャップ、デリケート肌等のサービスを含む。また、中分類の場合は、肌診断結果、アドバイス、テクニック、商品提案等のサービスを含む。更に、小分類であれば、トータル判定、うるおいバランス、お肌の「状態」、お肌の「断面図」等のサービスを含む。
【0046】
対応サービス決定手段30は、例えばユーザが要求したサービス内容や、サービス料金、ユーザのサービス利用度等に応じて、ユーザ毎に上述した各種の分類のうち、何れかの分類を割り当て、その分類に対応させたサービスを決定することができる。なお、上述した分類の種類については、本発明においてはこれに限定されるものではない。
【0047】
画面生成手段31は、サービス提供者が上述した問診情報の登録や要素の登録、ルールの登録等の各種設定を行うための設定画面を生成する。また、画面生成手段31は、対応サービス決定手段30により決定されたサービス内容に基づく情報(カウンセリング情報)をサービス情報保持手段27等から取得し、クライアント装置12の画面等に出力する内容(例えば、レイアウト等)を生成する。また、画面生成手段31は、サービス決定装置11及びクライアント装置12の画面に表示される内容を生成する。
【0048】
送受信手段32は、例えば通信ネットワーク13等を用いて接続可能な外部装置から本実施形態における各処理に必要な情報(例えば、ユーザID、パスワード等のユーザ情報、問診回答情報、商品情報等)や、本実施形態におけるサービス決定処理を実現するための実行プログラム等を送受信することが可能なインタフェースである。したがって、送受信手段32は、例えば外部装置等から最新の商品情報を取得することができ、またサービス決定装置11で生成された各種情報を外部装置等に送信することができる。
【0049】
制御手段33は、サービス決定装置11の各構成全体の制御を行う。例えば、制御手段33は、問診情報、要素情報、ルール情報、及びサービス情報等の保持、対応要素抽出、対応ルール抽出、対応サービス決定、画面生成における処理等のうち少なくとも1つを制御する。
【0050】
また、制御手段33は、クライアント装置12から得られるアクセス情報(例えば、ユーザID、パスワード等)に対して、蓄積手段23に予め登録されたユーザ情報と比較し、そのユーザがサービス提供可能なユーザであるか否かを判断し、サービス提供可能なユーザに対してのみ対応するサービスを提供するといった制御等も行う。
【0051】
上述したカウンセリングシステム10におけるフィッティングロジックにおいて、ユーザに提供するサービスの一例である問診結果に対するコメントや画像(映像でもよい)の提供、各種アドバイス、テクニックの内容、提案する商品等は、問診回答に依存し、それぞれ特定のルールで決定される。更に、本実施形態におけるフィッティングロジックは、問診回答の組み合わせでルールが判定され、問診回答の組み合わせはパターン化される。これにより、サービス提供者(管理者)は、多数のサービスのうち、問診結果に対する適切な情報を決定して提供するための各種設定を効率的に行うことができる。
【0052】
<サービス決定装置11:ハードウェア構成例>
ここで、上述したサービス決定装置11の各機能をコンピュータに実行させる実行プログラム(サービス決定プログラム)を生成し、例えば汎用のPC、サーバ等にインストールすることにより、本実施形態におけるサービス決定処理等を実現することができる。
図3は、本実施形態におけるサービス決定処理が実現可能なハードウェア構成の一例を示す図である。
【0053】
図3におけるコンピュータ本体は、入力装置41と、出力装置42と、ドライブ装置43と、補助記憶装置44と、メモリ装置45と、各種制御を行うCPU(Central Processing Unit)46と、ネットワーク接続装置47とを有するよう構成され、これらはシステムバスBで相互に接続されている。
【0054】
入力装置41は、例えば管理者(サービス提供者)等が操作するキーボードやマウス等のポインティングデバイスを有しており、例えば管理者等からのプログラムの実行等、各種操作信号を入力する。
【0055】
出力装置42は、本発明における処理を行うコンピュータ本体を操作するのに必要な各種ウィンドウやデータ等を表示するディスプレイを有し、CPU46が実行する制御プログラムの実行経過や結果等を表示する。
【0056】
ここで、本発明においてコンピュータ本体にインストールされる実行プログラムは、例えばUSB(Universal Serial Bus)メモリやCD−ROM等の可搬型の記録媒体48等により提供される。記録媒体48は、ドライブ装置43にセット可能であり、記録媒体48に含まれる実行プログラムが、記録媒体48からドライブ装置43を介して補助記憶装置44にインストールされる。
【0057】
補助記憶装置44は、ハードディスク等のストレージ手段であり、本発明における実行プログラムやコンピュータに設けられた制御プログラム等を蓄積し、必要に応じて入出力を行う。
【0058】
メモリ装置45は、CPU46により補助記憶装置44から読み出された実行プログラム等を格納する。なお、メモリ装置45は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等からなる。
【0059】
CPU46は、OS(Operating System)等の制御プログラム、及びメモリ装置45に格納されている実行プログラムに基づいて、各種演算や各ハードウェア構成部とのデータの入出力等、コンピュータ全体の処理を制御することで、情報提供における各処理を実現する。なお、プログラム実行中に必要な各種情報等は、補助記憶装置44から取得し、実行結果等を格納してもよい。
【0060】
ネットワーク接続装置47は、通信ネットワーク13等と接続することにより、実行プログラムを通信ネットワーク13に接続されている他の端末等から取得したり、プログラムを実行することで得られた実行結果又は本発明における実行プログラム自体を他の端末等に提供したりする。
【0061】
上述したハードウェア構成により、本発明におけるサービス決定処理を実行することが可能となる。また、実行プログラムをインストールすることにより、汎用のパーソナルコンピュータ等で本実施形態におけるサービス決定処理を容易に実現することが可能となる。なお、本実施形態では、サービス決定装置11だけでなく、クライアント装置12が汎用のPC等を用いる場合にも上述したハードウェア構成を用いることができる。
【0062】
<サービス決定処理手順>
次に、本実施形態におけるサービス決定処理手順について、フローチャートを用いて説明する。
図4は、本実施形態におけるサービス決定処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、
図4の処理では、一例として、予めスキンケアに関するサービス(カウンセリングサービス)をユーザが要求している場合におけるサービス決定処理手順について説明する。
【0063】
図4において、サービス決定処理は、まずユーザが操作するクライアント装置12に対して問診情報を提供する(S01)。この問診情報は、予め管理者等が登録し、保持された問診情報でもよく、ユーザからのサービス要求(例えば、スキンケアのビューティチェック等)に応じて選択された問診情報でもよい。
図4の例では、スキンケアに関する問診情報を提供する。
【0064】
次に、サービス決定処理は、ユーザが操作するクライアント装置12からスキンケアに関する問診回答を取得し(S02)、取得した問診回答に基づいて対応要素の判定処理を行う(S03)。ここで、S03の処理では、例えば要素情報保持手段25等に予め保持されている各要素情報に対し、問診結果として得られるユーザの回答に対応させて、所定の条件に対応させて各要素が抽出対象として成立するか否かを判定する。このときの判定条件は、予め要素判定情報(例えば、要素処理区分)等により設定されている。また、各要素は、問診結果に基づいて得点が付与されていてもよい。
【0065】
次に、サービス決定処理は、肌診断結果に関する対応ルール判定処理を行う(S04)。対応ルール判定処理においては、予め管理者等が登録し、保持されたルール情報保持手段26を参照する。具体的には、S03における対応要素の判定処理結果に基づいて、予めルール情報保持手段26に保持された複数のルールに対し、各ルールに対応してそれぞれ設定された各要素を用いて、所定のルールが成立する出力パターンを判定する。このとき、各要素には、スキンケアに関する問診結果に対応する得点や必要に応じて要素毎に重み付けが付与されている。そのため、ルールは、各要素に付与された得点や重み付け等に基づいてルール毎に得点が算出され、その算出された得点に基づいて複数のルールのうち、肌診断結果に関するルールとして少なくとも1つが抽出される。
【0066】
次に、サービス決定処理は、上述の肌診断結果に関する対応ルール抽出処理と同様にアドバイスに関する対応ルール判定処理を行い(S05)、更に商品提案に関する対応ルール判定処理を行う(S06)。
【0067】
なお、上述したS04〜S06に示す各ルール判定処理では、予め管理者等が登録し、保持されたルール情報保持手段26を参照し、各目的に合った少なくとも1つのルールを抽出することができる。また、S06の処理では、商品提案に関するルールにおいて、最新の商品情報又はサービス提供可能な商品情報を取得することができる。
【0068】
なお、S04〜S06の対応ルール判定処理は、上述した順番以外の順序で処理を行ってもよく、またS04〜S06の処理のうち、少なくとも1つの処理を行ってもよく、更に他の処理を含めてもよい。
【0069】
その後、サービス決定処理は、上述したS04〜S06の処理で抽出された各ルールを適用し、サービス情報保持手段27を参照して提供するサービスを決定し(S07)、決定したサービス内容(例えば、スキンケア肌診断の結果)の画面を生成する(S08)。また、サービス決定処理は、生成した画面を問診回答のあったクライアント装置12の画面に表示させる(S09)。
【0070】
なお、上述のS01した処理において提供される問診情報は、例えば新製品や新サービスの導入毎、又は季節毎等に応じて適宜変更される。したがって、本実施形態では、問診による質問内容が異なり、更に同一の質問であってもユーザのその時点の気分等によって回答が異なる場合等があるが、そのような場合であっても上述したサービス決定処理を行うことで、状況に応じた適切なサービスを提供することができる。
【0071】
<問診から提供するサービスを決定するまでの概略例>
次に、問診から提供するサービスを決定するまでの概略例について図を用いて説明する。
図5は、問診から提供するサービスを決定するまでの概略例を示す図である。
図5の例では、サービス決定装置11と、クライアント装置12とを示している。また、
図5の例では、本実施形態における一連の処理の流れ(問診→回答→要素判定→ルール判定→サービス決定)を示しているが、本実施形態における処理の適用範囲は、これに限定されるものではなく、例えば問診→回答→要素判定→ルール判定までの処理であってもよい。
【0072】
図5の例において、ユーザ50は、クライアント装置12を用いてサービス決定装置11のウェブサイト等にアクセスし、提供を受けたいサービス(例えば、スキンケア等)を指定すると、指定したサービスに対応する問診情報が問診情報保持手段24から抽出され、そのクライアント装置12の画面に表示される(例えば、
図5の(A))。
【0073】
次に、ユーザ50は、クライアント装置12の画面(
図5(A))に表示された問診の質問に回答することで、その回答結果をサービス決定装置11が取得する。サービス決定装置11は、質問回答結果から対応要素判定手段28により、要素情報保持手段25に保持された要素情報を用いた対応要素判定が行われ、要素判定結果が出力される。
図5の例では、要素判定結果として「角層状態」、「取り除く」、「育む」、「与える」、「守る」、「お手入れ意識ランク」、「お手入れレベル」の各要素が得られている。
【0074】
次に、本実施形態では、対応ルール判定手段29により、予めルール情報保持手段26に保持されたルール情報を用いた対応ルール判定が行われ、ルール判定結果が出力される。
図5の例では、ルール判定結果として「トータルランキング」がルール情報として得られている。したがって、
図5の例では、対応サービス決定手段30により、スキンケアによる肌診断結果をトータルランキングで提供するというサービスが決定され、その内容がクライアント装置12の画面に表示される(例えば、
図5(B))。
【0075】
なお、
図5に示すトータルランキングは、一例として、7段階の肌状態レベルのうち、2番目のレベルであることを示している。なお、トータルランキングとは、例えば、お手入れ意識ランクやお手入れレベル、角層状態等を全て含めたトータル的な結果のレベルを示しているが、表示手法についてはこれに限定されるものではない。
【0076】
<各種データ例>
次に、本実施形態で用いられる各種データ例について、図を用いて説明する。
図6は、本実施形態で用いられるデータの一例を示す図である。なお、
図6(A)は問診情報の一例を示し、
図6(B)は要素情報の一例を示し、
図6(C)はルール情報の一例を示し、
図6(D)は商品得点表マスタの一例を示している。
【0077】
図6(A)に示す問診情報は、例えば質問マスタと、質問選択肢マスタとを有し、2つのマスタが、シート番号等の所定の項目で関連付けられている。質問マスタは、例えばシート番号、トータルフィッティング(TFT)区分、質問コード、サブ質問コード、質問内容、質問カテゴリコード、質問ガイド表示フラグ、質問ガイドコンテンツ、ファイルパス、質問分岐区分、モバイル質問画面番号、質問画像表示フラグ、質問画像ファイルパス等の項目のうち、少なくとも1つを含むが、これに限定されるものではない。
【0078】
また、質問選択肢マスタは、例えばシート番号、TFT区分、質問コード、サブ質問コード、質問選択肢コード、選択肢内容、展開サブ質問コード、点数(得点)、モバイル表示フラグ等の項目のうち、少なくとも1つを含むが、これに限定されるものではない。
【0079】
また、
図6(B)に示す要素情報は、例えば要素マスタと、要素判定マスタと、要素構成マスタとを有する。要素マスタ及び要素判定マスタは、要素構成マスタと対応付けられている。
【0080】
要素マスタは、例えばTFT区分、要素コード、要素名等の項目のうち、少なくとも1つを含むが、これに限定されるものではない。また、要素判定マスタは、例えばTFT区分、要素コード、要素判定コード、要素判定名、点数(得点)等のうち、少なくとも1つを含むが、これに限定されるものではない。
【0081】
また、要素構成マスタは、例えばTFT区分、要素コード、要素構成コード、要素処理種別(要素処理区分)、質問コード1〜20、サブ質問コード1〜20、質問選択肢コード1〜20、判定MIN値、判定MAX値、要素判定コード等の項目のうち、少なくとも1つを含むが、これに限定されるものではない。
【0082】
また、
図6(C)に示すルール情報は、例えばルールマスタと、ルール情報マスタと、ルール出力マスタとを有する。ルールマスタ及びルール出力マスタは、ルール構成マスタに対応付けられている。また、
図6(B)に示す要素情報の要素構成マスタは、
図6(C)に示すルール構成マスタに対応付けられている。
【0083】
ルールマスタは、例えばTFT区分、ルールコード、TFTサービス区分、ルール名、コンテンツ名、表示順序、プレビュー表示フラグ等の項目のうち、少なくとも1つを含むが、これに限定されるものではない。また、ルール出力マスタは、例えばシート番号、TFT区分、ルールコード、ルール判定コード、ルール判定名、ルール表示項目コード、ルール出力内容区分、ルール出力内容1、ルール出力内容2等のうち、少なくとも1つを含むが、これに限定されるものではない。
【0084】
また、ルール構成マスタは、例えばTFT区分、ルールコード、ルール構成コード、ルール処理種別、要素コード1〜20、要素判定コード1〜20、判定MIN値、判定MAX値、ルール判定コード等のうち、少なくとも1つを含むが、これに限定されるものではない。
【0085】
本実施形態では、上述した各種情報を用いて質問の構成や要素判定、ルール判定等を行う。なお、本実施形態に用いられるデータ例については、上述した例に限定されるものではなく、
図6(D)に示すように、例えば商品を提供するための得点を設定する得点表マスタ等を有していてもよい。その場合、項目としては、例えばシート番号、FD商品プール小コード、要素コード1〜100、得点1〜100、TFTブランドシリーズコード等のうち、少なくとも1つを含むがこれに限定されるものではない。
【0086】
<問診から提供サービスを決定するまでの具体的な流れ>
次に、本実施形態における問診から提供サービスを決定するまでの具体的な流れについて図を用いて説明する。
図7は、問診から提供サービスを決定するまでの具体的な流れを説明するための図である。なお、
図7の例では、例えば予めユーザがスキンケアに対する何らかのサービスを要求している場合について説明するが、本発明においてはこれに限定されるものではない。
【0087】
本実施形態では、
図7に示すように、予め複数の問診情報が保持されている。各問診情報には、回答結果に応じてどのような要素が成立するかが対応付けられている。例えば、「問診No.1」の問診情報には、「肌質」、「角層状態」の要素が対応付けられている。なお、これらの対応付けは、例えば上述した要素情報保持手段25により行われる。
【0088】
したがって、「問診No.1」の問診結果に応じて「肌質」、「角層状態」の要素に対して何らかの得点が付与される。なお、回答結果によっては、得点が付与されない場合もある。そのため、本実施形態では、問診結果に対応させて、得点が付与された要素が登録される。
【0089】
また、上述した要素の対応付けは、複数の問診情報のグループに対して登録することができる。例えば
図7の例では、「問診No.40〜42」の問診情報グループに対して「お手入れ意識」の要素が対応付けられている。
【0090】
また、本実施形態では、問診回答に応じて要素の判定が行われる。ここで、要素は、要素毎又は予め設定された要素グループ毎に重み付けが登録される。また、本実施形態では、
図7に示す「取り除く」、「育む」、「与える」、「守る」等のように複数の要素を1つのグループ要素として処理してもよい。なお、本実施形態では、例えば
図7に示す「お手入れ状態」等のように、グループ要素でありながら要素が1つの場合もある。
【0091】
また、本実施形態では、要素に対するルールが対応付けられている。例えば、
図7の例では、「トータル判定A」というルールに対して、「角層状態」、「お手入れ状態」、「お手入れ意識」の各要素が対応付けられている。なお、これらの対応付けは、例えば上述したルール情報保持手段26により行われる。したがって、本実施形態では、要素が決定されると、その要素の得点に基づいて、各ルールが得点化され、その得点に基づいてルールが決定される。具体的には、例えば高得点のルールから少なくとも1つが決定される。例えば、最高点のルールのみが決定されてもよく、上位から所定数のルールが決定されてもよい。
【0092】
更に、本実施形態では、
図7に示すように各ルールに対する提供サービス内容が対応付けられている。具体的には、
図7に示すように「トータル判定」という提供サービスには、「トータル判定A」、「トータル判定コメントB」、「トータル判定コメントC」が対応付けられている。
【0093】
更に、本実施形態提供サービスは、例えば大、中、小等の分類に分けられている。したがって、
図7の例では、例えば小分類の場合には、「トータル判定」、「うるおいバランス」、「お肌の状態」、「お肌の断面図」等のサービスが決定され、中分類の場合には、「肌診断結果」、「アドバイス」、「商品提案」等のサービスが決定され、大分類の場合には、スキンケアに対応付けられた中分類、小分類のサービスが決定され、このうち、各サービスに対応付けられたルールの得点が高いサービスが最終的に決定され、ユーザに提供される。
【0094】
これにより、
図7の例では、決定された提供サービスに対応する画像や映像、音声、テキストコメント、URL(Uniform Resource Locator)等のコンテンツ等が決定され、それらの情報を表示する画面を生成して、ユーザのクライアント装置12に出力される。
【0095】
上述したように、本実施形態は、問診回答からルールを導くための「要素」を用いることで、問診とルールとの多様な組み合わせを簡易に実現できる。また、本実施形態は、各要素間や各ルール間について、それぞれ所定の演算子等を用いて組み合わせることで、複雑なロジックを簡易に表示することができる。これにより、本実施形態は、システムメンテナンス性を向上させることができる。
【0096】
<サービス提供内容のメンテナンス例>
ここで、サービス提供者側は、上述した本実施形態におけるサービス提供内容を季節や流行等の様々な理由に応じて変更するメンテナンスが必要となる。
図8は、本実施形態におけるサービス提供内容のメンテナンス例について説明するための図である。なお、
図8の例では、トータル判定Aにおけるサービス提供に対してメンテナンスを行うタイミング例を示している。
【0097】
本実施形態では、上述したように、予め登録された1又は複数の問診データに対して、クライアント装置12からその回答結果を入力する。なお、問診データにおける質問は、例えばYES/NOの選択であってもよく、多肢選択であってもよく、フリーテキスト入力形式でもよい。
【0098】
本実施形態では、例えば
図8に示すように、管理者等が問診の質問内容や選択肢を見直したい場合に、メンテナンスが必要になる。また、要素についても診断結果(問診結果)、アドバイス/テクニック、商品提案の決定ルールを見直したい場合に、例えばルール別の要素の増減や問診の増減、選択肢の増減、問診の組み合わせ変更等を行うためにメンテナンスが必要となる。
【0099】
また、本実施形態では、対応ルール判定処理の場合に、例えば新商品の発売時、商品リニューアル時、ブランド改変時、販促施策実行時等により提案商品を追加、変更したい場合に、提案商品のメンテナンスが必要となる。
【0100】
更に、本実施形態では、診断結果のコメント、アドバイス/テクニックの文言や画像を変更したい等といった場合に、コメントや画像等のメンテナンスが必要となる。
【0101】
上述したようなメンテナンスの各種のタイミングにおいて、本実施形態では、以下に示す設定登録を行うことで、カウンセリング等のサービスを提供するための各種設定を効率的に行うことができる。したがって、問診結果に対する様々な情報を適切に提供することができる。
【0102】
<問診項目の具体例>
ここで、本実施形態における各種設定内容について、図を用いて具体的に説明する。
図9は、問診項目の具体例を示す図である。
図9に示す問診項目は、一例として、スキンケアに関する問診を多肢選択で行う場合の登録内容を示し、この問診項目に対して対応する要素が抽出される。
【0103】
図9に示す例では、問診する項目例として、例えば、「普段のお手入れ」の内容に「洗顔料は?」、「化粧水は?」、「乳液は?」、「クリームは?」といった問診項目(質問内容)が登録され、登録された問診項目毎に「ほぼ毎日使う」、「ときどき使う」、「使わない」といった複数の多肢内容が登録される。
【0104】
更に、
図9に示す例では、多肢内容に対応する多肢数も登録することができ(
図9の例では、「3」)、管理者により変更することができる。なお、本実施形態では、上述した項目以外にもサービス対象や問診の用途、目的に応じて複数の問診情報が登録され、保持される。また、これらの問診情報は、蓄積手段23に蓄積される。
【0105】
次に、
図10は、問診回答入力画面の一例を示す図である。
図10に示す問診回答入力画面60は、画面生成手段31により生成され、クライアント装置12の画面に表示されるものであるが、サービス決定装置11でも表示することができる。また、問診回答入力画面60は、例えばWebブラウザ画面上に表示されてもよく、専用のアプリケーション画面上に表示されてもよい。
【0106】
図10の問診回答入力画面60に示すように、1つの問診情報には、1又は複数の問診項目(質問内容)を表示することができる。この問診項目は、例えば上述した
図9に示すように管理者等が登録した内容等から選択された項目を表示することができる。また、
図10に示す問診回答入力画面60は、例えばラジオボックスやチェックボタン等を用いてユーザによる問診回答を取得するが、本発明においてはこれに限定されるものではなく、例えばリストボックス等を用いてもよく、ユーザが文字等を直接入力してもよい。
【0107】
ユーザは、各質問項目に対して多肢選択により回答を入力する。なお、質問に対する回答は、多肢選択に限定されるものではなく、ユーザが直接文字や数値等を入力して回答してもよい。
【0108】
次に、上述した問診回答入力画面60等を用いてユーザから得られる問診回答に対応する各要素の得点の設定例について図を用いて説明する。
図11は、各要素に基づく得点の設定例を示す図である。なお、
図11の例では、要素として「取り除く」、「育む」といった各要素に対して、問診回答結果に対応する得点(
図11の例では「○」、「×」)が示されている。なお、
図11に示す問診項目は、上述した
図9に対応している。
【0109】
管理者は、
図11に示すように、予め各回答パターン毎に得点を設定することで、各問診内容に対する回答毎の得点(
図11の例では○の数)から合計得点を取得することができ、これにより、ユーザに適切なルールを判定したり、提供サービス等を決定することができる。
【0110】
図11の例では、ユーザから指定された提供サービスが「スキンケア」である場合の要素例として、例えば、「洗顔料」という問診項目(問診No.18)に対して、あるユーザが「毎日使う」という回答を選択した場合、要素「取り除く」に対して「○」と判定されるように設定されている。また、同様に、あるユーザが「ときどき使う」又は「使わない」という回答を選択した場合、要素「取り除く」に対して「×」と判定されるように設定されている。管理者は、このような設定を全回答について行い、要素毎の記録(○×数)を集計する。
【0111】
また、
図11の例では、例えば「化粧水」という問診項目(問診No.19)及び「乳液(保湿液)」という問診項目(問診No.21)に対して、あるユーザが「毎日使う」という回答を選択した場合には、要素「育む」に対して「○」と判定されるように設定されている。また、「化粧水」という問診項目に対して「毎日使う」という回答を選択し、「乳液(保湿液)」という問診項目に対して「使わない」という回答を選択した場合には、要素「育む」に対して「×」と判定されるように設定されている。
【0112】
このように、本実施形態では、問診回答からルールを導くために「要素」の判定基準を登録しておくことで、要素を介して問診とルールとの多様な組み合わせを簡易に実現でき、システムメンテナンス性を向上させることができる。
【0113】
なお、
図11の例に示すように、本実施形態では、1つの回答パターンに対して「〇」、「×」等の得点を設定してもよく、複数の回答パターンの組み合わせに対応させて得点を設定してもよい。なお、本実施形態における得点では、「○」、「×」のみで示しているが、これに限定されるものではなく、例えば数字による設定や重み付け等を設定してもよい。
【0114】
また、
図11に示す要素処理区分とは、他の要素との関係でどのように扱うかの区分を示すものであり、例えば「AND条件」の場合には、予め選択された問診回答が全て成立した場合、成立する(例えば、対応する要素が「〇」と判定される)ことを意味する。また、例えば「OR条件」の場合には、予め選択された問診回答のうち、1つでも成立した場合に、成立することを意味する。また、「NOT条件」の場合には、予め選択された問診回答のうち、全て不成立である場合に、成立することを意味する。
【0115】
<要素の重み付けの例>
ここで、上述した要素は、要素毎又は予め登録された要素グループ毎に重み付けを設定することができる。ここで、
図12は、要素の重み付けの一例を説明するための図である。ここで、
図12(A)は、一例としてベースメーキャップの問診登録例を示し、
図12(B)は、ベースメーキャップに対応した要素の一例を示す。
【0116】
本実施形態において、ベースメーキャップである場合の問診登録例として、
図12(A)に示すような問診項目及び多肢内容(多肢数)があるとする。例えば、
図12(A)では、「ファンデーションに求めること」に関する「仕上がり重視点」に対し、「●●な仕上がりを重視しますか?」という問診項目が登録されている。また、この問診項目に対して、「とても重視する」、「重視する」、「やや重視する」、「重視しない」の4つの選択肢が登録されている。
【0117】
ここで、例えば「●●な仕上がりを重視しますか?」という問診項目に対して、ユーザが「とても重視する」という回答を選択した場合には、
図12(B)に示す要素「仕上がり重視点:●●」に「とても重視する(回答パターン1)」を記録する。また、例えば「▲▲な仕上がりを重視しますか?」という問診項目に対して、ユーザが「重視する」という回答を選択した場合には、
図12(B)に示す要素「仕上がり重視点:▲▲」に「重視する(回答パターン2)」を記録する。本実施形態では、全回答について上述した処理を行い、要素毎の記録を集計する。
【0118】
また、本実施形態では、重み付けとして、例えば
図12(B)に示すように「とても重視する」、「重視する」、「やや重視する」、「重視しない」といった各項目に対して重み付けを設定しておく。重み付けの例としては、例えば、「とても重視する」の重みを「1」、「重視する」の重みを「0.8」、「やや重視する」の重みを「0.5」、「重視しない」の重みを「0」と設定する。
【0119】
本実施形態では、「要素」の重み付けを行うことにより、問診からルールを導くロジックを適正化でき、お客様のニーズに合致したサービス提供が可能となる。なお、重み付けの種類については、本発明においては上述した例に限定されるものではない。
【0120】
<要素及びルールの組み合わせパターン>
次に、要素及びルールの組み合わせパターンについて、具体的に説明する。
図13は、要素及びルールの組み合わせパターンについて説明するための図である。なお、
図13(A)は、要素の処理区分を示し、
図13(B)はルールの処理区分を示し、
図13(C)は、要素処理区分の適用例を示している。
【0121】
本実施形態では、
図13(A),(B)に示すように、要素及びルールの処理区分を登録する。なお、これらの情報は、例えば蓄積手段23等に蓄積される。これにより、本実施形態では、処理区分毎にロジックを部品化し、複雑なパターンを簡易化したり、登録する手間を軽減することができる。
【0122】
例えば、本実施形態では、処理区分として、
図13(A)に示す1又は複数の論理演算条件(演算子等)を用いて得点を演算する演算式を登録しておく。これにより、管理者は、論理演算式の種類を把握しながら、上述した各要素の得点を演算する際に、流行や季節等に応じてその処理区分を任意に設定することができる。また、各要素に対応付けられたルールについても
図13(B)に示すような専用の論理演算条件を用いて演算式を登録しておくことで、ルールの得点化を効率的に行うことができる。
【0123】
上述したような演算式は、例えば
図11や
図12(B)に示すような要素の得点設定時等に表示される。例えば、処理区分で「AND条件」を指定した場合には、全ての問診に対するユーザの回答結果と、ある要素に設定された問診結果が「全て一致」すると、その要素が成立する。
【0124】
つまり、
図13(C)の例では、要素「肌質(プロット位置)」において、処理区分が「AND条件」であるため、ユーザが問診No.3で「しっとりしている」、問診No.4で「ある」と回答した場合に、要素「肌質」が「ゾーン6」となる。
【0125】
つまり、本実施形態では、要素及びルールの組み合わせロジック(演算)をパターン化することにより、複雑なロジックを簡易に表現でき、システムメンテナンス性が大幅に向上する。
【0126】
ここで、処理区分を登録する場合には、
図13(A),(B)に示すように、コード値に基づいて登録することで、簡易な設定を実現することができる。
【0127】
<提供サービス(提供情報)の決定例>
次に、本実施形態における提供サービスの決定例について図を用いて説明する。
図14は、提供サービスの決定例を説明するための図である。
図14では、提供サービスが「スキンケア」である場合のルール例を示している。
【0128】
図14の例では、「お手入れコメント」として予め複数のパターン(
図14の例では、パターン1〜16)を設定しておき、各要素に対する得点(例えば○×)及びその組み合わせにより対象のコメントパターンを設定する。本実施形態では、
図14に示すように、要素とルールとを組み合わせ、各得点に対応させてサービス内容をパターン化しておくことで、適切なカウンセリング情報(提供サービス)を決定し、ユーザに提供することができる。
【0129】
例えば、
図14の例では、例えば要素「育む」で「○」、要素「守る」で「○」、要素「取り除く」で「×」、要素「与える」で「○」である場合には、ルール「お手入れコメント」のうち、「お手入れコメント3(パターン3)」と判定されて、その内容に対応するサービスが決定され、対象ユーザのクライアント装置12の画面に表示する。つまり、本実施形態では、選択される各要素と各要素に対する得点のパターンにより対応するルールが判定される。
【0130】
<商品得点の登録例>
ここで、本実施形態では、管理者が商品毎に得点を登録することができる。これにより、本実施形態では、例えば新製品やおすすめ商品等を優先させてユーザにサービスを提供することができる。なお、これらの得点は、例えば蓄積手段23等に蓄積される。
【0131】
ここで、
図15は、商品得点登録画面の一例を示す図である。
図15に示す商品得点登録画面は、一例としてファンデーション(FD)の商品に対する得点の登録例が示されている。なお、
図15に示す商品得点登録画面70は、例えば画面生成手段31により生成される画面であり、サービス決定装置11の出力手段22で表示される画面である。商品得点登録画面70は、例えばWebブラウザ画面上に表示されてもよく、専用のアプリケーション画面上に表示されてもよい。
【0132】
項目としては、例えば
図15に示すように、「選択」、「ブランド」、「商品」、「商品名称」、「剤型」、「価格(円)」、「剤型の分類(P、Q、R、その他のタイプ記入)」、「年代(10〜60代)」、「カバー力(薄づき、普通、ある)」、「使用感(さっぱり、普通、しっとり)」等があるが、本発明においてはこれに限定されるものではない。例えば、上述の「カバー力」や「使用感」等は、仕上がりの好みを示す指標であるが、他の指標を用いてもよい。
【0133】
本実施形態において、管理者等は、商品得点登録画面70を用いて、商品毎の剤型や価格帯、商品のターゲットとする年代、仕上がりの好み等について、得点を登録する。なお、得点は、プラスに限定されず、例えば、商品のターゲットとする年代に該当しない場合には、マイナスの得点を登録することもできる。
図15の例では、各項目に「−1」、「1」、「2」が設定されているが、得点についてはこれに限定されるものではない。また、空欄部分は、「0」に相当するが、「0」が設定されていてもよい。
【0134】
本実施形態では、商品毎に上述したような項目に対して得点を付与し、それらの合計を求めることで、その時点でのユーザに提供する商品を適切かつ容易に選択することができる。
【0135】
なお、ユーザに提供してよい商品であると判断した場合には、管理者が、「選択」のフラグをON(
図15の例では「●」)にすることで、容易に適切な商品を選択することができる。
【0136】
次に、
図16は、商品決定ルールの一例を示す図である。なお、
図16(A)は、商品得点表の項目と、その重みの設定例を示し、
図16(B)は、サービスの一例として提案する対象の絞込み条件の設定例を示している。
【0137】
例えば
図15に示す商品得点登録画面70等を用いて管理者等により登録されたFD商品の得点表を利用し、更に
図16(A)に示すように、FD商品得点表の各項目に加重する重みを求める。そして、ユーザ毎の問診回答に対応する各項目の重みを算出し、各項目の素点と掛け合わせて合計点を求め、FD商品を決定する。
【0138】
例えば、
図16(A)の例では、例えば要素が「仕上がり重視点:●●な仕上がり」に対して、「とても重視する=1」、「重視する=0.8」、「やや重視する=0.5」、「重視しない=0」の重み付けが設定されている。また、同様に、「▲▲な仕上がり」、「◆◆な仕上がり」、「■■な仕上がり」に対しても、回答結果に対する所定の重みが設定される。
【0139】
また、本実施形態では、ユーザからの回答結果に応じて抽出された重みを用いて、FD得点表の得点に加重し、各FD商品の合計点を求める。具体的には、「合計点=(各項目の重み×FD商品毎の各項目の素点)の和」となる。
【0140】
例えば、
図16(A)の例では、FD得点重みに対して、ユーザからの問診回答に基づいて、要素が「FD希望剤型」の重み3、「カバー力」の重み2、「使用感触」の重み1が抽出される。また、問診の回答結果から、仕上がり重視点における「●●な仕上がり」を「とても重視する」とユーザが回答していた場合には、「●●な仕上がり」の重み1が抽出される。同様に、問診の回答結果から、「▲▲な仕上がり」の重み0.8(重視する)、「◆◆な仕上がり」の重み0.5(やや重視する)、「■■な仕上がり」の重み0(重視しない)を抽出する。本実施形態では、上述にて得られた重みを各項目の素点で乗算する。更に、得られた結果の和を求めることで、各FD商品の合計点を算出することができる。
【0141】
更に、本実施形態において、FD提案商品を決定する場合には、
図16(B)に示すように、ユーザの希望した剤型、価格帯等による絞込み条件を設定し、設定した条件に基づいて、FD商品の提案対象を絞込み、その中で合計点の一番高い又は予め設定した上位から所定数の順位の商品を提案することができる。なお、提案する商品の抽出手法は、これに限定さえるものではなく、例えば予め設定された閾値以上の合計点を有する商品を抽出してもよい。
【0142】
ここで、本実施形態では、例えばユーザが指定する希望価格帯の金額に対し、例えば−500円〜+500円の誤差範囲内であれば、一致とみなすように設定することもできる。また、該当商品が複数あった場合には、ユーザが選択した価格帯の真ん中の金額+1円に最も近い商品を一番にする。また、本実施形態では、発売年月日等その他の要素を元に商品を決定することもできる。
【0143】
なお、上述した
図16(A),(B)に示す商品決定ルールに対する各種設定画面も、例えば、画面生成手段31により生成される画面であり、サービス決定装置11の出力手段22で表示される画面である。管理者等は、
図15,16に示すような画面を用いて、サービス決定処理を実現するための各種設定を効率的に行うことができる。なお、画面生成手段31により生成される画面は、これに限定されるものではない。
【0144】
<本実施形態におけるサービス決定処理を適用した実施例>
次に、上述した本実施形態におけるサービス決定処理を適用した実施例について図を用いて説明する。
【0145】
<第1実施例:ビューティチェック(スキンケア)のトータルランキング>
図17〜
図19は、サービス決定処理の第1実施例を説明するための図(その1〜その3)である。なお、
図17〜
図19では、ユーザ50からスキンケアのビューティチェックの要求を受けた場合に、サービスの一例として、トータルランキングを提供する例を示している。
【0146】
図17では、第1実施例に対応する問診情報の構成例を示している。第1実施例では、
図17に示すように、上述した問診情報保持手段24等に含まれる質問マスタの情報を用いて、ユーザの要求に対応する質問内容を選択する。また、質問内容の質問コードに対応させて、質問選択肢マスタを参照し、質問選択肢マスタに含まれる質問選択肢内容とその内容に対応する得点を抽出する。
【0147】
また、これらの質問内容と選択肢の内容から問診回答入力画面60を生成し、ユーザ50が使用するクライアント装置12に表示する。ユーザは、問診回答入力画面60に表示された質問内容に対して回答を入力する。
【0148】
例えば、
図17の例では、質問内容として「ほおにうるおい(しっとりさ)はありますか?」が選択された場合に、その質問コード(
図17の例では、質問コード3)に基づいて質問選択肢マスタを参照し、「しっとりしている」、「ややしっとりしている」、「あまりしっとりしていない」、「しっとりしていない」を抽出し、問診回答入力画面60に表示する。
【0149】
また、例えば上述した「ほおにうるおい(しっとりさ)はありますか?」の質問に対するユーザからの回答が「しっとりしている」である場合には、その回答結果に対応する得点(点数)等に基づいて要素の判定を行う。
【0150】
第1実施例では、ユーザ50による問診回答の結果が、
図17に示すa〜cの3レコード(例えば、(質問コード、質問選択肢コード、質問選択肢内容)=(3、1、しっとりしている)、(6、1、かさつきをくり返している)、(8、1、はい))であったと仮定する。
【0151】
また、
図18では、
図17における質問に対する回答と、要素情報に含まれる要素マスタ、要素判定マスタ、要素構成マスタ等を用いて、要素の構成と判定を行っている例を示している。
【0152】
例えば、
図18の例では、要素構成マスタにおいて、
図17の質問選択肢マスタで選択されたレコードa〜cの成分((質問コード、質問選択肢コード)が(3、1)かつ(6、1)かつ(8、1))を含むレコードdが選択される。選択されたレコードdは、(要素コード、要素判定コード)=(11、2)である。
【0153】
したがって、上述したレコードdの情報に基づいて要素判定マスタを参照し、要素コードと要素判定コードとの組み合わせから、
図18に示すレコードeを選択する。選択されレコードeは、(要素コード、要素判定コード、要素判定名)=(11(角層状態)、2、良好)である。
【0154】
同様に、
図18に示す要素構成マスタのレコードf((要素コード、要素判定コード)=(10、4))から、要素判定マスタのレコードg((要素コード、要素判定コード、要素判定名)=(10(お手入れレベル)、4、レベル4))が選択される。また、
図18に示す要素構成マスタのレコードh((要素コード、要素判定コード)=(12、2))から要素判定マスタのレコードi((要素コード、要素判定コード、要素判定名)=(12(お手入れ意識ランク)、2、やや高))が選択される。なお、要素構成マスタにおける要素処理種別は、上述した
図13(A)の要素処理区分に対応している。
【0155】
上述したように、第1実施例では、
図18の例に示すように、要素マスタ、要素構成マスタ、要素判定マスタを利用して要素判定を行うことができる。
【0156】
また、
図19では、
図18の例で得られた要素判定結果に基づいて、ルールの判定を行う例を示している。具体的には、
図19に示すルール構成マスタにおいて、
図18で選択された要素判定マスタのレコードg,e,iの成分((要素コード、要素判定コード)が(10、4)かつ(11、2)かつ(12、2))を含むレコードjが選択される。レコードjは、(ルールコード、ルール判定コード)=(1、2)である。
【0157】
したがって、上述したレコードjの情報に基づいて
図19に示すルール出力マスタを参照し、ルールコードとルール判定コードとの組み合わせから、レコードkが選択される。なお、選択されたレコードkは、(ルールコード、ルール判定コード、ルール判定名、ルール出力内容)=(1(トータルランキング)、2、ランキング2、TotalRanking2.gif)である。これにより、トータルランキングの結果として、TotalRanking2.gifファイルが、クライアント装置12に表示される。なお、ルール構成マスタにおけるルール処理種別は、上述した
図13(B)のルール処理区分に対応している。
【0158】
上述したように、第1実施例では、各要素を踏まえた質問回答の得点からルール判定コードを決定し、対応するルール出力内容を出力することにより、「トータルランキング」のサービスが提供される。ユーザ50は、クライアント装置12から結果を参照することができるようになる。これにより、ユーザ50は、スキンケアのビューティチェックの要求に対して、カウンセリングシステム10からトータルランキングのサービス提供を受けることができる。
【0159】
<第2実施例:ビューティチェック(スキンケア)の季節コメント>
図20、
図21は、サービス決定処理の第2実施例を説明するための図(その1、その2)である。なお、
図20、
図21では、ユーザ50からスキンケアのビューティチェックの要求を受けた場合に、サービスの一例として、季節コメントを提供する例を示している。
【0160】
例えば
図20の例では、第2実施例に対応する要素マスタ、要素判定マスタ、要素構成マスタの内容を示している。
図20の例において、ビューティチェック実施日が4月21日であるとすると、要素構成マスタの判定MIN値を参照して同日のレコードlが選択される。レコードlは、(要素コード、要素判定コード)=(53、12)である。
【0161】
また、第2実施例では、選択されたレコードlから要素判定マスタにおけるレコードm((要素コード、要素判定コード、要素判定名)=(53(季節)、12、4月下旬))が選択される。なお、要素構成マスタにおける要素処理種別は、上述した
図13(A)の要素処理区分に対応している。
【0162】
また、
図21では、
図20の例で得られた要素判定結果に基づいて、ルールの判定を行う例を示している。具体的には、ルール構成マスタにおいて、
図20で選択された要素判定マスタのレコードmの成分((要素コード、要素判定コード)=(53、12))を含むレコードnを選択する。レコードnは、(ルールコード、ルール判定コード)=(2、4)である。
【0163】
上述したように、第2実施例では、ルール出力マスタにおけるレコードo((ルールコード、ルール判定コード、ルール判定名、ルール出力内容)=(2(季節コメント)、4、4月コメント、□□□□□□))を選択し、季節コメントとして「□□□□□□(なお、□□□□□□は、何らかの文字列を示す)」をクライアント装置12に表示する。なお、ルール出力マスタのルール出力内容に含まれる内容は、季節コメント等として表示される文章そのものでもよく、コメントが格納されたデータファイル名であってもよい。なお、ルール構成マスタにおけるルール処理種別は、上述した
図13(B)のルール処理区分に対応している。
【0164】
上述した第2実施例により、ユーザ50は、スキンケアのビューティチェックの要求に対して、カウンセリングシステム10から現在月日にあった季節のアドバイスコメントを取得することができる。
【0165】
<第3実施例:ビューティチェック(ベースメーキャップ)に対する提案商品>
図22〜
図24は、サービス決定処理の第3実施例を説明するための図(その1〜その3)である。なお、
図22〜
図24では、ユーザ50からベースメーキャップのビューティチェックの要求を受けた場合に、サービスの一例として、提案商品(おすすめ商品)を提供する例を示している。
【0166】
図22では、第3実施例に対応する質問の構成例を示している。第3実施例では、
図22に示すように、上述した問診情報に含まれる質問マスタの情報を用いて、ユーザの要求に対応する質問内容を選択する。また、質問内容の質問コードに対応させて、質問選択肢マスタを参照して、質問選択肢マスタに含まれる質問選択肢内容とその内容に対応する得点を抽出する。
【0167】
図22の例において、質問内容として「仕上がりのお好み(カバー力)をお選びください。」が選択された場合に、その質問コード(
図22の例では、質問コード14)に基づいて質問選択肢マスタを参照し、「薄づき」、「普通」、「カバー力がある」、「カバー力にはこだわらない」を抽出し、問診回答入力画面60に表示する。
【0168】
ここで、第3実施例では、
図22に示すように、ユーザ50による問診回答の結果が、p,qの2レコード((質問コード、質問選択肢コード、質問選択肢内容)=(14、3、カバー力がある)、(22、1、パウダータイプ))であったと仮定する。
【0169】
また、
図23では、
図22における質問に対する回答と、要素情報に含まれる要素マスタ、要素判定マスタ、要素構成マスタ等を用いて、要素の判定を行っている例を示している。例えば、
図23の例では、要素構成マスタにおいて、
図22の質問選択肢マスタで選択されたレコードpの成分((質問コード、質問選択肢コード)=(14、3))を含むレコードrが選択される。レコードrは、(要素コード、要素判定コード)=(48、3)である。
【0170】
また、
図23の例では、要素構成マスタにおいて、
図22の質問選択肢マスタで選択されたレコードqの成分((質問コード、質問選択肢コード)=(22、1))を含むレコードsが選択される。レコードsは、(要素コード、要素判定コード)=(48、3)である。
【0171】
また、第3実施例では、上述した内容に基づいて要素判定マスタを参照して、レコードt((要素コード、要素判定コード、要素判定名)=(48(カバー力)、3、カバー力がある))、レコードu((要素コード、要素判定コード、要素判定名)=(91(FD希望剤型)、1、パウダータイプ))が選択される。なお、要素構成マスタにおける要素処理種別は、上述した
図13(A)の要素処理区分に対応している。
【0172】
また、
図23に示す要素情報を用いた要素判定により、例えば「得点加算」の要素が判定された場合、
図24に示すように、得点表に基づく商品内容を決定する。具体的には、
図24に示すように、商品得点表マスタにおいて、
図23で選択された要素判定マスタのレコードtの成分((要素コード、要素判定名)=(48、カバー力がある))を含む列vに示された得点と、レコードuの成分((要素コード、要素判定名)=(91、パウダータイプ))を含む列wに示された得点とが最も大きくなるレコードx(商品コード=6520101)が選択され、ベースメーキャップのお勧めとして商品α(商品コード=6520101)が選択される。
【0173】
なお、
図24の例において最高点の商品が複数存在する場合には、その中から例えば商品コードの値が最も大きい商品を提案する。これは、商品コードの値が大きい方が、その商品が新しいからである。したがって、
図24の例では、最終的な提案商品として、最高点であって最も新しい商品(
図24の例では、商品α(商品コード6520101)が提供される。
【0174】
また、ユーザ50は、クライアント装置12から結果を参照する。これにより、ユーザは、ベースメーキャップのビューティチェックの要求に対して、カウンセリングシステム10から提案商品のサービス提供を受けることができる。
【0175】
なお、第3実施例において、提案される商品は、複数でもよく、上述した得点の合計が最高である商品が複数存在する場合には、その全ての商品を提案してもよい。これにより、ユーザ50は、クライアント装置12に表示されている複数の商品から自分の所望する商品を選択することができる。なお、上述した各実施例は、複数の実施例を適宜組み合わせてもよい。
【0176】
上述したように、本発明によれば、ユーザ毎に問診結果に対する様々な情報を適切に提供することができる。また、様々な情報を適切に提供するための管理者側での各種設定を効率的に行うことができる。
【0177】
具体的には、本発明は、問診結果に対して要素を付加することにより、問診とルールの多様な組み合わせを簡易に実現でき、システムメンテナンス性を向上させることができる。更に、各要素間や各ルール間について、それぞれ所定の演算子等を用いて組み合わせることで、複雑なロジックを簡易に表現でき、システムメンテナンス性を大幅に向上させることができる。
【0178】
なお、本発明では、要素毎に所定の重み付けを設定しておくことで、問診からルールを導くロジックを適正化でき、ユーザのニーズに合致したサービス提供を実現することができる。更に、本発明によれば、ルールや商品等を得点化することで、適切なサービスをユーザに提供することができる。
【0179】
以上、本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。