(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、テラスドア等では、錠を設ける都合上、枠体と障子の間の空隙が大きくなってしまう傾向にある。このように、枠体と障子の間の空隙が大きい開口部装置の場合、枠体と障子の間に配置した加熱発泡材が、火災の発生時に膨張したとしても枠体と障子の間の空隙が十分に埋まらない。
【0005】
例えば、
図7は、従来のテラスドアの一例であり、テラスドア70の戸先側の縦枠71及び縦框74近傍の拡大横断面図である。
図7(a)に示すように、縦枠71は、アルミで構成される金属縦枠72と、樹脂材により構成される樹脂縦枠73と、を備える。また、縦框74は、アルミで構成される金属縦框75と、樹脂材により構成される樹脂縦框76と、を備える。縦枠71と縦框74により形成される空間77には加熱発泡材77a,77b,77cが配置される。
火災が発生した場合、このような従来のテラスドアでは、樹脂材により構成される樹脂縦枠73と樹脂縦框76が変形・脱落してしまう場合がある(
図7(b))。樹脂材が脱落すると、空間77が屋内側の外部と連通し、膨張した加熱発泡材77dが外部にはみ出してしまう。膨張した加熱発泡材77dが外部にはみ出すと、縦枠71と縦框74の間に加熱発泡材77dを密に充填できず、加熱発泡材77dの内部に空隙が多くなってしまう。加熱発泡材77dの内部に空隙が多いと、ガスや煙の屋内への侵入を防ぐのは難しい(
図7(c))。
【0006】
このように、アルミ樹脂複合型の開口部装置を例として挙げたが、アルミサッシにより構成された開口部装置であっても、アルミサッシが火災によって溶融してしまう場合がある。アルミサッシにより構成された開口部装置において、アルミサッシが火災によって溶融した場合には、枠と框の間に加熱発泡材を配置しいていたとしても、ガスや煙の屋内への侵入を防ぐのは難しい。
【0007】
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、その目的は、枠体と障子により形成される空間が大きい場合であっても優れた遮炎性能を有する開口部装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため本発明は、枠体(例えば、後述の枠体2)と、該枠体内に嵌め込まれて開閉可能な障子(例えば、後述の障子4)と、を備える開口部装置(例えば、後述の開口部装置1)であって、前記障子は金属
縦框と
縦框樹脂パネルを備え、前記枠体に配置されるアタッチメント(例えば、後述のアタッチメント50)と、前記障子の閉鎖時に前記
縦框樹脂パネルと前記アタッチメントが対向する2つの内壁面の少なくとも一方の少なくとも一部に取り付けられる加熱発泡材(例えば、後述の加熱発泡材60a,60b,60c)と、を更に備える開口部装置を提供する。
【0009】
本発明では、開口部装置の枠体と障子の間にアタッチメントを設ける。また、開口部装置の枠体と、障子と、アタッチメントと、によって形成される空間の内壁面のうち、対向する2つの内壁面の少なくとも一方の少なくとも一部に加熱発泡材を取り付ける。
これにより、アタッチメントによって加熱発泡材が膨張することが可能な空間が狭くなる。従って、火災の発生時には加熱発泡材が膨張し、狭い空間に加熱発泡材が密に充填されることからガスや煙の屋内への侵入を防ぐことができる。
また、障子が框体を含んで構成される場合には、火災の発生時に框に反りが発生する場合がある。本発明は、アタッチメントによって枠体と障子の間に形成される空間が狭められるので、框の反りによって屋外側と屋内側を繋ぐガスや煙の経路が生じてしまう可能性を低減することができる。
更には、本発明のアタッチメントは、既存の枠体又は障子に設置する部材なので、枠体と障子の間に形成される空間を狭めるにあたって枠体や障子の形状の設計変更が不要である。
【0010】
前記加熱発泡材は、前記アタッチメントの見込面と、前記
縦框樹脂パネルの見込面と、のうち少なくとも一方に取り付けられることが好ましい。
【0011】
この発明では、アタッチメントの見込面と、
縦框樹脂パネルの見込面と、のうち少なくとも一方に加熱発泡材を取り付ける。
これにより、加熱発泡材は火災の発生時に膨張し、枠体と障子の間に形成される空間のうち、見込方向に延びて屋外側と屋内側を繋ぐガスや煙の経路を十分に遮蔽することができる。従って、開口部装置がより優れた遮炎性能を発揮することができる。
【0012】
前記アタッチメントは、前記枠体の見込面に設置されることが好ましい。
【0013】
ところで、開口部装置の障子側に錠が設けられている場合には、アタッチメントを障子側に取り付けるのは比較的難しい。
この発明では、枠体の見込面にアタッチメントを設置する。
これにより、より容易に遮炎性能を備えた開口部装置を得ることができる。
【0014】
前記アタッチメントは、断面視略コ字状の長尺部材で構成され、且つその開放側を設置側に向けて設置されることが好ましい。
【0015】
この発明では、アタッチメントを断面視略コ字状の長尺部材とする。また、断面視略コ字状のアタッチメントの開放側を設置側に向けて設置する。
これにより、加熱発泡材が膨張することが可能な空間を十分に狭くすることができる。また、アタッチメントの内部の空間は大きいことから、アタッチメントにラッチボルトの受け部等を設けることもできる。
【0016】
前記アタッチメントは、前記枠体の上端近傍から下端近傍まで連続して設置され、前記加熱発泡材は、前記アタッチメント又は前記
縦框樹脂パネルの上端近傍から下端近傍まで連続して取り付けられることが好ましい。
【0017】
この発明では、枠体の上端近傍から下端近傍まで連続してアタッチメントを設置する。また、アタッチメント又は
縦框樹脂パネルの上端近傍から下端近傍まで連続して加熱発泡材を取り付ける。
これにより、火災の発生時には、開口部装置の上端近傍から下端近傍まで加熱発泡材が密に充填されるので、開口部装置がより優れた遮炎性能を発揮することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、枠体と障子により形成される空間が大きい場合であっても優れた遮炎性能を有する開口部装置を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。なお、本明細書において、「見付方向」とは、建物に形成された開口部に納められた開口部装置における障子の面方向(すなわち、左右方向)を意味し、「見込方向」とは、上記障子の厚さ方向(すなわち、奥行き方向)を意味する。
【0021】
図1は、本実施形態に係る開口部装置1を屋内側から見た図である。開口部装置1は、テラスドア等のドアである。
開口部装置1は、建物に形成された開口に納められる。開口部装置1は、建物の開口に取り付けられる枠体2と、枠体2に丁番3a,3b,3cを介して屋外側に開閉可能に吊り込まれる障子4と、を備える。
【0022】
枠体2は、上枠21と、下枠22と、吊元側の縦枠23と、戸先側の縦枠24と、により矩形に枠組みされる。
障子4は、上框41と、下框42と、吊元側の縦框43と、戸先側の縦框44と、により矩形に枠組みされた框45と、框45内に嵌め込まれて固定されたガラス46と、を含んで構成され、枠体2内に嵌め込まれる。
【0023】
戸先側の縦框44は、高さ方向の略中央部にドアノブ44bを備え、ドアノブ44bの上下に錠の開閉を行うためのサムターン44a,44cを備える。障子4は、屋内側からドアノブ44bを把持して反時計回り回動し、ラッチボルト(図示しない)を操作しつつ、戸先側の縦框44を屋外側に押し出して丁番3a,3b,3cを軸芯の回りに回動させることで開放することができる。サムターン44a,44cは、デットボルト(図示しない)を操作することによって錠を開閉する。
なお、開口部装置1はドアであるので、ラッチボルトやデットボルトを設ける都合上、戸先側において障子4と枠体2により形成される空間が大きくなってしまう傾向にある。
【0024】
図2は、本実施形態に係る開口部装置1の吊元側から見た縦断面図である。
図2に示すように、ガラス46は、屋内側の板ガラス461と、屋外側の板ガラス462と、これら2枚の板ガラスで挟持されたスペーサ463と、を備える複層ガラスであり、優れた断熱性を有する。
【0025】
上枠21は、屋外側に配置される金属上枠211と、屋内側に配置される上枠樹脂パネル212と、を含んで構成される。
【0026】
金属上枠211は、中空部を有するホロー構造である屋外側金属上枠211aと、中空部を有するホロー構造である屋内側金属上枠211bと、を含んで構成される。屋外側金属上枠211a及び屋内側金属上枠211bは、樹脂製部材211c,211dを介して接続される。屋内側金属上枠211bの下方には、屋内側の端部から略垂直に延出する金属上枠垂設部211eが形成される。
上枠樹脂パネル212は、金属上枠垂設部211eの屋内側に取り付けられる。
【0027】
屋外側金属上枠211a及び屋内側金属上枠211bは、例えばアルミで構成される。より具体的には、屋外側金属上枠211a及び屋内側金属上枠211bは、アルミを押出成形することで得られる。
上枠樹脂パネル212は、例えば塩化ビニル樹脂等の合成樹脂で構成される。より具体的には、上枠樹脂パネル212は、塩化ビニル樹脂等の合成樹脂を押出成形することで得られる。
【0028】
上框41は、屋外側に配置される金属上框411と、屋内側の上框樹脂パネル412と、を含んで構成される。
金属上框411は、例えばアルミで構成される。より具体的には、金属上框411は、アルミを押出成形することで得られる。
上框樹脂パネル412は、例えば塩化ビニル樹脂等の合成樹脂で構成される。より具体的には、上框樹脂パネル412は、塩化ビニル樹脂等の合成樹脂を押出成形することで得られる。
【0029】
金属上框411は、中空部411aを有するホロー構造である。
金属上框411の中空部411aの上方には、屋外側の端部から略垂直に延出する金属上框立設部411bが形成され、金属上框411の中空部411aの下方には、屋外側の端部から略垂直に延出する金属上框垂設部411cが形成される。
【0030】
上框樹脂パネル412は、金属上框411の中空部411aを形成する屋内側の面に取り付けられる。
上框樹脂パネル412は、上框樹脂パネル本体412aを含んで構成される。上框樹脂パネル本体412aの下方には、屋内側の端部から略垂直に延出する上框樹脂パネル垂設部412bが形成される。
この上框樹脂パネル垂設部412bと金属上框垂設部411cによりガラス保持溝464aが形成される。
ガラス保持溝464a内には、例えばSUS製のガラス保持金具465aと、シーリング材466aが配設される。
シーリング材466aは、屋内側から上框樹脂パネル垂設部412bによって、屋外側から金属上框垂設部411cによって、それぞれ押圧されることによりガラス46の上側周縁を支持する。
【0031】
下枠22は、屋外側に配置される金属下枠221と、屋内側に配置される下枠樹脂パネル222と、を含んで構成される。
【0032】
金属下枠221は、中空部を有するホロー構造である屋外側金属下枠221aと、中空部を有するホロー構造である屋内側金属下枠221bと、を含んで構成される。屋外側金属下枠221a及び屋内側金属下枠221bは、樹脂製部材221cを介して接続される。
下枠樹脂パネル222は、屋内側金属下枠221bの上部に取り付けられる。
【0033】
屋外側金属下枠221a及び屋内側金属下枠221bは、例えばアルミで構成される。より具体的には、屋外側金属下枠221a及び屋内側金属下枠221bは、アルミを押出成形することで得られる。
下枠樹脂パネル222は、例えば塩化ビニル樹脂等の合成樹脂で構成される。より具体的には、下枠樹脂パネル222は、塩化ビニル樹脂等の合成樹脂を押出成形することで得られる。
【0034】
下框42は、屋外側に配置される金属下框421と、屋内側の下框樹脂パネル422と、を含んで構成される。
金属下框421は、例えばアルミで構成される。より具体的には、金属下框421は、アルミを押出成形することで得られる。
下框樹脂パネル422は、例えば塩化ビニル樹脂等の合成樹脂で構成される。より具体的には、下框樹脂パネル422は、塩化ビニル樹脂等の合成樹脂を押出成形することで得られる。
【0035】
金属下框421は、中空部421aを有するホロー構造である。
金属下框421の中空部421aの下方には、屋外側の端部から略垂直に延出する金属下框垂設部421bが形成され、金属下框421の中空部421aの上方には、屋外側の端部から略垂直に延出する金属下框立設部421cが形成される。
【0036】
下框樹脂パネル422は、金属下框421の中空部421aを形成する屋内側の面に取り付けられる。
下框樹脂パネル422は、下框樹脂パネル本体422aを含んで構成される。下框樹脂パネル本体422aの上方には、屋内側の端部から略垂直に延出する下框樹脂パネル立設部422bが形成される。
この下框樹脂パネル立設部422bと金属下框立設部421cによりガラス保持溝464bが形成される。
ガラス保持溝464b内には、例えばSUS製のガラス保持金具465bと、シーリング材466bが配設される。
シーリング材466bは、屋内側から下框樹脂パネル立設部422bによって、屋外側から金属下框立設部421cによって、それぞれ押圧されることによりガラス46の下側周縁を支持する。
【0037】
図3は、上記実施形態に係る開口部装置の横断面図である。
吊元側の縦枠23は、屋外側に配置される金属縦枠231と、屋内側に配置される縦枠樹脂パネル232と、を含んで構成される。
金属縦枠231は、例えばアルミで構成される。より具体的には、金属縦枠231は、アルミを押出成形することで得られる。
縦枠樹脂パネル232は、例えば塩化ビニル樹脂等の合成樹脂で構成される。より具体的には、縦枠樹脂パネル232は、塩化ビニル樹脂等の合成樹脂を押出成形することで得られる。
【0038】
金属縦枠231は、中空部231aを有するホロー構造である。金属縦枠本体131aを含んで構成される。金属縦枠231の中空部231aの屋内方向には、戸先側の端部から延出する金属縦枠横設部231bが形成される。
【0039】
縦枠樹脂パネル232は、金属縦枠横設部231bの戸先側の面に取り付けられる縦枠樹脂パネル本体部232aと、縦枠樹脂パネル本体部232aの見込方向の略中央部から戸先側に延出する縦枠樹脂パネル横設部232bと、を含んで構成される。縦枠樹脂パネル横設部232bには、屋外側の面に縦枠樹脂パネル232の高さ方向の全長に亘って延びる戸当たりゴム232cが取り付けられる。戸当たりゴム232cは、開口部装置1の閉鎖時に後述する縦框樹脂パネル432に当接する。
【0040】
吊元側の縦框43は、屋外側に配置される金属縦框431と、屋内側の縦框樹脂パネル432と、アタッチメント50と、を含んで構成される。
金属縦框431は、例えばアルミで構成される。より具体的には、金属縦框431は、アルミを押出成形することで得られる。
縦框樹脂パネル432は、例えば塩化ビニル樹脂等の合成樹脂で構成される。より具体的には、縦框樹脂パネル432は、塩化ビニル樹脂等の合成樹脂を押出成形することで得られる。
【0041】
金属縦框431は、中空部431aを有するホロー構造である。
金属縦框431の中空部431aの戸先方向には、屋外側の端部から略垂直に延出する金属縦框横設部431bが形成される。
【0042】
縦框樹脂パネル432は、金属縦框431の中空部431aを形成する屋内側の面に取り付けられる。
縦框樹脂パネル432は、縦框樹脂パネル本体432aを含んで構成される。縦框樹脂パネル本体432aの戸先方向には、屋内側の端部から略垂直に延出する縦框樹脂パネル横設部432bが形成される。
この縦框樹脂パネル横設部432bと金属縦框横設部431bによりガラス保持溝464cが形成される。
ガラス保持溝464c内には、例えばSUS製のガラス保持金具465cと、シーリング材466cが配設される。
シーリング材466aは、屋内側から縦框樹脂パネル横設部432bによって、屋外側から金属縦框横設部431bによって、それぞれ押圧されることによりガラス46の吊元側周縁を支持する。
【0043】
戸先側の縦枠24は、屋外側に配置される金属縦枠241と、屋内側に配置される縦枠樹脂パネル242と、を含んで構成される。
金属縦枠241は、例えばアルミで構成される。より具体的には、金属縦枠241は、アルミを押出成形することで得られる。
縦枠樹脂パネル242は、例えば塩化ビニル樹脂等の合成樹脂で構成される。より具体的には、縦枠樹脂パネル242は、塩化ビニル樹脂等の合成樹脂を押出成形することで得られる。
【0044】
金属縦枠241は、中空部241aを有するホロー構造である。金属縦枠本体131aを含んで構成される。金属縦枠241の中空部241aの屋内方向には、吊元側の端部から延出する金属縦枠横設部241bが形成される。
【0045】
縦枠樹脂パネル242は、金属縦枠横設部241bの吊元側の面に取り付けられる縦枠樹脂パネル本体部242aと、縦枠樹脂パネル本体部242aの見込方向の略中央部から吊元側に延出する縦枠樹脂パネル横設部242bと、を含んで構成される。縦枠樹脂パネル横設部242bには、屋外側の面に縦枠樹脂パネル242の高さ方向の全長に亘って延びる戸当たりゴム242cが取り付けられる。戸当たりゴム242cは、開口部装置1の閉鎖時に後述する縦框樹脂パネル442に当接する。
【0046】
後ほど詳述するアタッチメント50は、障子4の閉鎖時に枠体2と障子4との間に配置される。より詳しくは、金属縦枠241(枠体2)の見込面に上下方向に延びて設置される。アタッチメント50は、中空部241aを形成する吊元側の面に取り付けられる。アタッチメント50は、枠体2と障子4によって形成される空間を狭める。
アタッチメント50は、例えばアルミで構成される。より具体的には、金属縦枠241は、アルミを押出成形し、押出成形したアルミを切削加工することで得られる。
アタッチメント50は、断面視略コ字状の長尺部材で構成され、且つその開放側を設置側(戸先側)に向けて設置される。
【0047】
戸先側の縦框44は、屋外側に配置される金属縦框441と、屋内側の縦框樹脂パネル442と、を含んで構成される。
金属縦框441は、例えばアルミで構成される。より具体的には、金属縦框441は、アルミを押出成形することで得られる。
縦框樹脂パネル442は、例えば塩化ビニル樹脂等の合成樹脂で構成される。より具体的には、縦框樹脂パネル442は、塩化ビニル樹脂等の合成樹脂を押出成形することで得られる。
【0048】
金属縦框441は、中空部441aを有するホロー構造である。
金属縦框441の中空部441aの戸先方向には、屋外側の端部から略垂直に延出する金属縦框第1横設部441bが形成され、金属縦框441の中空部441aの吊元方向には、屋外側の端部から略垂直に延出する金属縦框第2横設部441cが形成される。
金属縦框第1横設部441bの戸先側の先端には、金属縦框441の高さ方向全長に亘って延びる戸当たりゴム441fが取り付けられる。戸当たりゴム441fは、開口部装置1の閉鎖時に後述する金属縦枠241に当接する。
【0049】
縦框樹脂パネル442は、金属縦框441の中空部441aを形成する屋内側の面に取り付けられる。
縦框樹脂パネル442は、縦框樹脂パネル本体442aを含んで構成される。縦框樹脂パネル本体442aの吊元方向には、屋内側の端部から略垂直に延出する縦框樹脂パネル横設部442bが形成される。
この縦框樹脂パネル横設部442bと金属縦框第2横設部441cによりガラス保持溝464dが形成される。
ガラス保持溝464c内には、例えばSUS製のガラス保持金具465dと、シーリング材466dが配設される。
シーリング材466dは、屋内側から縦框樹脂パネル横設部442bによって、屋外側から金属縦框第2横設部441cによって、それぞれ押圧されることによりガラス46の戸先側周縁を支持する。
【0050】
なお、上述したように、戸先側の縦框44は、ドアノブ44bを備える。ドアノブ44bは、屋内側から屋外側に縦框44を貫通して設けられ、屋内側の部分と屋外側の部分は連動する。
【0051】
障子4の閉鎖時に、戸先側の縦枠24と、戸先側の縦框44(障子4)と、アタッチメント50と、によって空間60が形成される。空間60は、内壁面に加熱発泡材60a,60b,60cが取り付けられる。具体的には、加熱発泡材60aはアタッチメント5の見込面に、加熱発泡材60bは金属縦框441(縦框44)の見込面に、加熱発泡材60cは金属縦框第1横設部441bの屋内側の面(見付面)に障子4の上端近傍から下端近傍まで連続して、それぞれ取り付けられる。加熱発泡材60b,60cは、両面テープ等の接着部材、ネジ、又はこれらの両方によって空間60の内壁面に取り付けられる。加熱発泡材60cは、空間60の内壁面に取り付けられた加熱発泡材の中でも、屋外の火災によっていち早く発泡する。加熱発泡材60cが存在することによって、開口部装置1は、より優れた遮炎性能を発揮する。
【0052】
続いて、
図4〜6により本実施形態に係る開口部装置1の戸先側の縦枠24、特にアタッチメント50について説明する。
図4及び5は、本実施形態に係る開口部装置1の戸先側の縦枠24を吊元側から見た側面図であって、
図4はアタッチメント50を取り外した縦枠24、
図5はアタッチメント50を取り付けた縦枠24である。
図6は、本実施形態に係る開口部装置1の戸先側の縦枠24の拡大横断面図であり、
図5のA−A線断面図である。
【0053】
図5に示すように、アタッチメント50は、サムターン44aによって操作されるデットボルトを受ける第1デットボルト受け部51aと、ドアノブ44bによって操作されるラッチボルトを受けるラッチボルト受け部51bと、サムターン44cによって操作されるデットボルトを受ける第2デットボルト受け部51cと、が形成される。第1デットボルト受け部51a、ラッチボルト受け部51b及び第2デットボルト受け部51cは、位置が異なる以外に構成に差はないので、特に区別することなく、同一の符号を用いて説明する。
【0054】
図4に示すように、アタッチメント50を取り外した状態の縦枠24は、アタッチメント50を取り付けた状態における、第1デットボルト受け部51a、ラッチボルト受け部51b及び第2デットボルト受け部51cが形成される位置の上下に、対称な形状の一対のアタッチメント取付ブラケット55が取り付けられる。
図4及び6に示すように、アタッチメント取付ブラケット55は、ブラケット本体部55dと、ブラケット本体部55dの上側又は下側の端部から開口部装置1の吊元側に延出するブラケット第1延出部55eと、ブラケット第1延出部55eの吊元側の端部から上側又は下側に延出するブラケット第2延出部55fと、から構成される。アタッチメント取付ブラケット55は、ブラケット本体部55dにおいて、ネジ55a,55bによって戸先側の金属縦枠241に取り付けられる。ブラケット第2延出部55fは、ネジ穴55cが形成され、アタッチメント50の取り付けた状態においてアタッチメント50の内面に当接する(
図6)。
【0055】
縦枠24は、一対のアタッチメント取付ブラケット55の間に加熱発泡材54が取り付けられる。加熱発泡材54は、ネジ54aによって戸先側の金属縦枠241に取り付けられる。加熱発泡材54は、必要に応じて両面テープ等の接着部材によっても金属縦枠241に取り付けられる。
【0056】
図5に戻って、アタッチメント50は、ネジ60dによりブラケット第2延出部55f(アタッチメント取付ブラケット55)にネジ止めされることで金属縦枠241に固定される。
加熱発泡材60aは、アタッチメント50の見込面の、第1デットボルト受け部51a、ラッチボルト受け部51b及び第2デットボルト受け部51cが形成された部分を除いた領域に取り付けられる。加熱発泡材60aは、ネジ60dによってブラケット第2延出部55f(アタッチメント取付ブラケット55)にアタッチメント50と共締めされることにより固定される。加熱発泡材60aは、必要に応じて両面テープ等の接着部材によっても金属縦枠241に取り付けられる。
【0057】
アタッチメント50は、切れ込み50aが形成される。アタッチメント50は、第1デットボルト受け部51a、ラッチボルト受け部51b及び第2デットボルト受け部51cを形成するストライク52が取り付けられる。ストライク52は、ネジ穴52aが形成され、アタッチメント50に固定される。
より詳しくは、
図5及び6に示すように、ストライク52は、ネジ穴53aの形成されたストライク取付部材53と、切れ込み50aが形成された部分においてアタッチメント50を挟んでネジ52bによりネジ止めされる。これにより、ストライク52はアタッチメント50に固定される。
【0058】
なお、加熱発泡材54は、アタッチメント50を取り付けた状態においても外部から視認することができる(
図5)。加熱発泡材54は、高さ方向において加熱発泡材60aが取り付けられておらず遮炎性能が若干劣ってしまう部分に取り付けられている。加熱発泡材54が存在することによって、開口部装置1は、高さ方向に延びる空間60のほぼ全ての部分で優れた遮炎性能を発揮することができる。
【0059】
本実施形態によれば、以下の効果が奏される。
本実施形態では、開口部装置1の枠体2と障子4の間に形成される空間を狭めるためのアタッチメント50を設ける。また、開口部装置1の枠体2と、障子4と、アタッチメント50と、によって形成される空間の内壁面のうち、対向する2つの内壁面の少なくとも一方の少なくとも一部に加熱発泡材60a,60b,60cを取り付けた。
これにより、アタッチメント50によって加熱発泡材60a,60b,60cが膨張することが可能な空間が狭くなる。従って、火災の発生時には加熱発泡材60a,60b,60cが膨張し、狭い空間に膨張した加熱発泡材60a,60b,60cが密に充填されることからガスや煙の屋内への侵入を防ぐことができる。
また、本実施形態では、障子4が框体(上框41、下框42及び縦框43,44)を含んで構成されるので、火災の発生時に框に反りが発生する場合がある。本実施形態では、アタッチメント50によって枠体2と障子4の間に形成される空間を狭めたので、框の反りによって屋外側と屋内側を繋ぐガスや煙の経路が生じてしまう可能性を低減することができる。
更には、本実施形態のアタッチメント50は、既存の枠体2又は障子4に設置する部材なので、枠体2と障子4の間に形成される空間を狭めるにあたって枠体2や障子4の形状の設計変更が不要である。
【0060】
また本実施形態では、アタッチメント50の見込面と、アタッチメント50の設置されていない障子4の見込面に、それぞれ加熱発泡材60a,60bを取り付けた。
これにより、加熱発泡材60a,60bは火災の発生時に膨張し、枠体2と障子4の間に形成される空間のうち、見込方向に延びて屋外側と屋内側を繋ぐガスや煙の経路を十分に遮蔽することができる。従って、開口部装置がより優れた遮炎性能を発揮することができる。
【0061】
ところで、開口部装置1の障子4側にラッチボルトやデットボルトが設けられている場合には、アタッチメントを障子側に取り付けるのは比較的難しい。
本実施形態では、枠体2の見込面にアタッチメント50を設置した。
これにより、より容易に遮炎性能を備えた開口部装置1を得ることができる。
【0062】
また本実施形態では、アタッチメント50を断面視略コ字状の長尺部材とした。また、断面視略コ字状のアタッチメント50の開放側を設置側に向けて設置した。
これにより、加熱発泡材60a,60b,60cが膨張することが可能な空間を十分に狭くすることができる。また、アタッチメント50の内部の空間は大きいことからに、アタッチメント50にラッチボルトの受け部等を設けることもできる。
【0063】
また本実施形態では、枠体2の上端近傍から下端近傍まで連続してアタッチメント50を設置した。また、障子4の上端近傍から下端近傍まで連続して加熱発泡材60cを取り付ける。
これにより、火災の発生時には、開口部装置1の上端近傍から下端近傍まで膨張した加熱発泡材60cが密に充填されるので、開口部装置がより優れた遮炎性能を発揮することができる。
【0064】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
上記実施形態では、本願発明の開口部装置1をドアとしたが、これに限定されず、例えば縦辷り出し窓等の窓に本願発明を適用しても良い。
また、上記実施形態では、開口部装置1の枠体2のうち戸先側の縦枠24と障子4により形成される空間にアタッチメント50を設けたが、これに限定されず、枠体2のうち上枠21、下枠22又は吊元側の縦枠23と障子4との間にアタッチメント50を設けても良い。
また、上記実施形態では、枠体2(戸先側の縦枠24)側にアタッチメント50を形成したが、これに限定されず、障子4側にアタッチメント50を形成しても良い。
また、上記実施形態では、空間60の内壁面に加熱発泡材60a,60b,60cを取り付けたが、これに限定されず、例えば加熱発泡材60a,60b,60cのうちいずれか1つを空間60の内壁面に取り付けてもよい。