(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記対応付け手段では、前記第2の特徴情報の3次元の表示角度を決定し、前記第2の特徴情報に対応付ける前記新たな拡張情報の表示角度を指定することを特徴とする請求項1乃至6何れか1項に記載の画像処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付図面を参照し、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、以下説明する実施形態は、本発明を具体的に実施した場合の一例を示すもので、特許請求の範囲に記載した構成の具体的な実施形態の一つである。
【0016】
<実施形態1>
まず
図1を用いて、本実施形態に係る機能構成例について説明する。
図1に示す如く、本実施形態では、ARコンテンツの取得・編集・リンク付けなどの処理をする画像処理装置10、ARコンテンツを管理しているARコンテンツ管理装置20を有している。
【0017】
また画像処理装置10は、撮影部11、制御部12、通信部13、表示部14、指示部15、を有している。
【0018】
またARコンテンツ管理装置20は制御部21、通信部22、記録部23を有している。
【0019】
本実施形態における前提として画像処理装置10は、例えば
図2のような形状を成す。すなわち、一方の面に撮影部、他方の面に表示・指示部が搭載されている。この表示・指示部は例えばタッチパネルを用いることで実現できる。
【0020】
また
図1の画像処理装置のハードウェア構成例について、
図16のブロック図を参照して説明する。同図において、3は装置全体を制御するCentral Processing Unit(CPU)である。4は変更を必要としないプログラムやパラメータを格納するRead Only Memory(ROM)である。5は外部装置等から供給されるプログラムやデータを一時記録するRandom Access Memory(RAM)である。12はメモリカードに代表されるデータの読み書き可能な外部記録媒体である。また14はハードディスク、SSDに代表される大容量の記録装置として機能し、一般的には外部記録媒体12の記録容量よりも大きい。また、11,13はこれら外部記録媒体12、記録装置14をコンピュータ装置と接続するI/Oである。9は画像を取得する撮像装置10とのI/Oである。7はユーザーの操作を受けるタッチパネルとのI/Oである。2は画像処理装置の保持するデータや供給されたデータを表示するためのディスプレイモニタ1との映像I/Oである。15はインターネット等のネットワーク回線に接続するための通信I/Fである。6は1〜15の各ユニットを通信可能に接続するシステムバスである。
【0021】
以下から各装置の制御部12、21における処理について、
図3のフローチャートを使いながら説明する。以下、フローチャートは、CPUが制御プログラムを実行することにより実現されるものとする。
【0022】
まず画像処理装置10の画像取得処理101では、撮影部11に命令を出し物理オブジェクトの撮影を行って画像を取得する。
【0023】
次に、画像処理装置10の特徴抽出処理102では、ARコンテンツを重畳させる候補となる特徴情報を物理オブジェクトの画像から複数抽出する。
【0024】
尚、ARコンテンツを実写画像に重畳させる対象の特徴情報にはマーカー型と非マーカー型がある。マーカー型は予め定めたフォーマットで描かれた特定のパターンを文書等に印刷しておき、それを読み取ることで重畳させる手法である。例えば、QRコード(登録商標)などである。非マーカー型はマーカーのような特定のパターンは必要とせず、代わりに画像の特徴量(SIFT特徴量、SURF特徴量)を用いて重畳させる手法である。本実施形態においては、マーカー型でのARコンテンツ重畳手法を用いて説明するが、本実施形態に非マーカー型を適用することも可能である。
【0025】
本実施形態では説明のため、ARコンテンツを重畳させることができる特徴情報を
図4(a)に示すような黒斑の四角で囲ったマーカーであるとし、以下の説明ではマーカーと呼称する。
【0026】
例えば
図4(a)に示すように物理オブジェクトとして紙文書と付箋紙が写っている画像を取得した場合、特徴抽出処理102では
図4(b)に示すように、二つのマーカーを取得することとなる。
【0027】
次に、画像処理装置10のARコンテンツ情報取得処理103では、ARコンテンツ管理装置からARコンテンツ情報を取得する。この処理は特徴抽出処理102で得られた複数のマーカー(特徴情報)を、通信部13を介してARコンテンツ管理装置に送信し、それぞれに対応したARコンテンツ情報を受け取る。ここで言うARコンテンツ情報とは、
図6の概念図で示したように各マーカーがARコンテンツ(拡張情報)と対応関係があったか否かを示すARコンテンツ対応フラグと、対応関係があった場合はARコンテンツの3Dモデル情報や、マーカーに対する表示位置などの情報を含む。尚、このARコンテンツの表示位置は
図5(b)に示すようにマーカーを基準とした座標系で受け取ればよい。
【0028】
次に、ARコンテンツ管理装置20側のARコンテンツ情報生成処理201について説明する。ここで前提条件として、ARコンテンツ管理装置20ではARコンテンツとマーカーの対応関係を予め記録部23に記録している。この対応関係は例えば
図7の概念図に示すようなものである。
【0029】
ARコンテンツ情報生成処理201では、通信部22を介して受信した各マーカー(特徴情報)に対し、対応するARコンテンツ(拡張情報)があるか否かを判別し、ARコンテンツ情報を生成する。このARコンテンツ情報は先に述べたとおり、
図6の表で示したような対応するARコンテンツがあるか否かを示すARコンテンツ対応フラグと、対応ARコンテンツがある場合ARコンテンツの3Dモデル情報、ARコンテンツ表示座標等を含む。尚、ARコンテンツの3Dモデル情報は通常の3Dコンテンツ作成時と同様、CAD等を用いて作成すればよい。またARコンテンツ表示座標は、オーサリングツールなどを用いてARマーカーを基準とした座標系における3Dコンテンツの表示座標を指定すればよい。また受信したマーカーがARコンテンツと対応しているか否かの判定は、記録部23上のマーカーと受信したマーカーとをパターンマッチングして行えばよい。
【0030】
次にARコンテンツ情報送信処理202について説明する。本処理ではARコンテンツ情報生成処理201により得られたARコンテンツ情報を、通信部22を介して受信元の画像処理装置10に送信する。
【0031】
次に、画像処理装置10の表示処理104では、受信したARコンテンツ情報を用いて
図1の表示部14に表示する画像を生成し、表示させる。この処理を
図8のフローチャートと
図9の例を用いて説明する。以下、フローチャートは、CPUが制御プログラムを実行することにより実現されるものとする。
【0032】
まず
図8のステップS1041は、処理中のマーカーが何番目であるかを示す変数nを0で初期化し、ステップS1042に移る。
【0033】
次にステップS1041は、まず処理中のマーカーMnに対応するARコンテンツ情報における、ARコンテンツ対応フラグを参照する。そしてフラグがTRUE、すなわち対応するARコンテンツが存在する場合、ステップS1043に移る。フラグがFALSE、すなわち対応するARコンテンツが存在しない場合、ステップS1044に移る。
【0034】
次にステップS1043は、処理中のマーカーMnに対し、ARコンテンツ情報を用いてARコンテンツを重畳描画する。マーカーに対しARコンテンツを重畳描画させる技術は公知であるため、説明は省略する。ARコンテンツを重畳描画したら、ステップS1045に移る。
【0035】
次にステップS1044は、処理中のマーカーMnに対し、対応するARコンテンツがない旨をメッセージとして表示し、ステップS1045に移る。
【0036】
次にステップS1045は、画像取得処理で取得した画像中のマーカーの個数Nmaxが、処理中のマーカーが何番目であるかを示す変数nより大きいか否かを判定する。大きい場合はステップS1046に移る。そうでない場合は処理を終える。
【0037】
次にステップS1046は、処理中のマーカーが何番目であるかを示す変数nに1加算しステップS1042に移る。
【0038】
以上の処理により、画像処理装置10は例えば、
図9のようにマーカーに対応付けられたARコンテンツを表示部14で表示することができる。ARコンテンツが対応付けられていないマーカーに対しては、ARコンテンツが対応付けられていないことを示すメッセージを表示する。
【0039】
尚、ARコンテンツ、メッセージの表示位置やマーカーの撮影角度によっては、画面上でARコンテンツ、マーカー、メッセージの何れかが重複することがあり得る。この場合はARコンテンツ、メッセージを半透明にする、メッセージを移動する、大きさを変える、もしくはマーカーだけは別枠で表示するなどすれば、この後の選択処理が行いやすくなる。
【0040】
次に、画像処理装置10のARコンテンツ選択処理105は、ユーザーに操作を促し、マーカーに重畳表示されているARコンテンツの一部を選択させる。この選択方法は表示するARコンテンツの種別に応じて変化させることが望ましい。
【0041】
例えば、
図10(a)はマーカーに多数の画像が対応付けられているようなケースである。この場合は所望の画像を一つまたは複数を、指示部15を介して選択すればよい。画像処理装置10が
図2に示すような形状であるとすると、ARコンテンツ表示部に表示された多数の画像中の所望の画像部分を
図10(a)のように手指でタッチして指定することにより実現できる。
【0042】
図10(b)はマーカーにARコンテンツとして電子文書が対応付けられているようなケースである。この場合は電子文書中の所望の部分を、指示部15を介して選択すればよい。画像処理装置10が
図2に示すような形状であるとすると、ARコンテンツ表示部に表示された電子文書の所望の部分を、
図10(b)のように手指でスワイプして矩形指定することにより実現できる。
【0043】
図10(c)はマーカーに3Dオブジェクトが対応付けられているようなケースである。この場合は3Dオブジェクト中の所望のパーツを、指示部15を介して選択すればよい。画像処理装置10が
図2に示すような形状であるとすると、ARコンテンツ表示部に表示された3Dオブジェクトの所望のパーツ部分を、
図10(c)のように手指でタッチして指定することにより実現できる。
【0044】
次に画像処理装置10の選択ARコンテンツリンク指示処理106は、ユーザーに操作を促し、対応するARコンテンツが存在しないマーカーに対し、ARコンテンツの対応付け指示を行わせる。
【0045】
ここで対応付けるARコンテンツとは、前の処理であるARコンテンツ選択処理105で選択された、部分ARコンテンツである。対応付ける指示としては例えば、
図9の例で言うと、部分ARコンテンツをドラッグし、メッセージを表示していたドロップ領域にドロップすることで実現できる。他にも、対応するARコンテンツが存在しないマーカーにタッチするなどの操作でも当処理は実現可能である。
【0046】
以上の処理により、ユーザーが所望の部分ARコンテンツと、部分ARコンテンツを対応付けるリンク先マーカーとの指定が行われる。当処理は最後に通信部13を介してこの部分ARコンテンツ情報と、リンク先マーカー情報とをARコンテンツ管理装置20に送信し、処理を終える。
【0047】
最後にARコンテンツ管理装置20では、通信部22を介して画像処理装置10から受信した部分ARコンテンツ情報とリンク先マーカー情報を対応付けし、保存する。
【0048】
以上の処理を行うことで、ARコンテンツに対応付けられていない物理オブジェクトの特徴情報(マーカー)に対して、既存のARコンテンツを編集した新たなARコンテンツを対応付けることができる。
【0049】
<実施形態2>
実施形態1においては、ARコンテンツ選択処理105でARコンテンツ情報の編集操作の一例として選択操作を挙げたが、他の編集操作を実施してもよい。本実施形態では、他の編集操作について述べる。
【0050】
一例として、リンク先マーカーに対するARコンテンツの表示形態の変更方法を述べる。
図11はその編集操作を実施するためのUI画面の例である。
【0051】
まず
図11におけるUI1は実写画像表示部兼ARコンテンツ表示位置指定部である。ユーザーは当画面のARコンテンツ部分をタッチ、スライドし、リンク先マーカーに対する表示位置を決定する。
【0052】
次に
図11におけるUI2はARコンテンツ表示角度指定部である。ユーザーはこの部分のスライドバーを上下することで、リンク先マーカーの表示角度を決定する。この表示角度はx軸方向、y軸方向、z軸方向それぞれについて指定できる。尚、xyz座標系は
図11のUI1画面で示したように、リンク先マーカーを基点としたものを用いればよい。
【0053】
最後に
図11におけるUI3はARコンテンツの表示サイズ指定部である。この表示されているリング上のバーを回転させることで、リンク先マーカーに対するARコンテンツの表示サイズを指定することができる。この他にも、ARコンテンツの形状や色の変更など、より詳細な指定を行ってもよい。
【0054】
また、一例としてリンク先マーカーに対し、複数の部分ARコンテンツを選択し、レイアウトする方法について述べる。
図12は複数のARコンテンツを対応付ける操作を実施するためのUI画面の例である。
図12のUI4は、これまで選択してきたARコンテンツの履歴を一覧したものである。ユーザーはこの中から所望のARコンテンツを手指でドラッグ&ドロップすることで、リンク先マーカーに対しARコンテンツをリンク指示することができる。またこの時マーカーが複数画面上に写りこんでいる場合があり得るので、
図12に示したように処理中のリンク先マーカーがどれに当たるかを示すような効果を画面中に設けるのが望ましい。また、各ARコンテンツのレイアウトに関しては、先に述べた編集操作を実施するためのUIを用いればよい。
【0055】
以上のような編集操作を実施することで、ユーザーはより詳細なARコンテンツ形態の指示を行うことができる。
【0056】
<実施形態3>
実施形態1ではARコンテンツの一部を選択し、リンク先のマーカーに対応付ける手法を述べた。しかしこの手法は対応付けを行うユーザー権限については加味されていない。実施形態1の手法を全てのユーザーに対して許容すると、機密を伴うARコンテンツの場合セキュリティ面で不都合がある場合がある。本実施形態ではこうした事情を鑑み、ユーザーの権限によって処理を制限する手法について以下に述べる。なお下記に述べる以外の処理は実施形態1と同様でよい。
【0057】
まず前提条件として、ARコンテンツ管理装置20は記録部23に、
図13で示したような情報を記録しているものとする。すなわちマーカーとARコンテンツの対応関係、表示位置などに加え、ARコンテンツの表示権限、複製権限のあるユーザーIDを記録している。この記録の作業自体はARコンテンツの管理者が予め行っておく。
【0058】
そして画像処理装置10におけるARコンテンツ情報取得処理3103ではARコンテンツ管理装置20に対し、抽出したマーカーに加え、自分のデバイスからユーザーIDも送信し、
図14の概念図で示すようなARコンテンツ情報を受け取る。このARコンテンツ情報は各マーカーのARコンテンツとの対応フラグ、ARコンテンツ、表示位置などに加え、ARコンテンツの表示、複製権限フラグを含んでいる。
【0059】
ARコンテンツ管理装置20のARコンテンツ情報生成処理3201では各マーカーに対し、対応するARコンテンツがあるか否か、受信したデバイスのIDに表示、複製する権限があるか否かを判別し、
図14の概念図で示すようなARコンテンツ情報を生成する。
【0060】
そして生成したARコンテンツ情報を、ARコンテンツ管理装置20はARコンテンツ情報送信処理3202にて画像処理装置10に送信する。
【0061】
そして画像処理装置10では表示処理3104にて受け取ったARコンテンツ情報を用いて表示部14に画像を表示する。この表示処理3104の詳細を、
図15の処理フローを用いて説明する。
【0062】
まず
図15のステップS31041は、処理中のマーカーが何番目であるかを示す変数nを0で初期化し、ステップS31042に移る。
【0063】
次にステップS31041は、まず処理中のマーカーMnに対応するARコンテンツ情報における、ARコンテンツ対応フラグを参照する。そしてフラグがTRUE、すなわち対応するARコンテンツが存在する場合、ステップS31043に移る。フラグがFALSE、すなわち対応するARコンテンツが存在しない場合、ステップS31044に移る。
【0064】
次にステップS31043は、処理中のマーカーMnに対し、対応するARコンテンツの表示権限フラグを参照する。表示権限フラグがOKの場合はステップS31045に、そうでない場合はステップS31046に移る。
【0065】
次にステップS31044は、処理中のマーカーMnに対し、対応するARコンテンツがない旨をメッセージとして表示し、ステップS31047に移る。
【0066】
次にステップS31045は、処理中のマーカーMnに対し、ARコンテンツ情報を用いてARコンテンツを重畳描画する。ARコンテンツを重畳描画したら、ステップS31047に移る。
【0067】
次にステップS31046は、処理中のマーカーMnに対し、対応するARコンテンツの表示権限がない旨をメッセージとして表示し、ステップS31047に移る。
【0068】
次にステップS31047では画像取得処理で取得した画像中のマーカーの個数Nmaxが、処理中のマーカーが何番目であるかを示す変数nより大きいか否かを判定する。大きい場合はステップS31048に移る。そうでない場合は処理を終える。
【0069】
次にステップS31048は、処理中のマーカーが何番目であるかを示す変数nに1加算しステップS31042に移る。
【0070】
ここまでの処理で、表示権限のないユーザーにはARコンテンツを表示させず、表示権限のあるユーザーにはARコンテンツを表示させる事ができる。
【0071】
そして、次に画像処理装置10におけるARコンテンツ編集処理3105では、表示しているARコンテンツのうち、複製権限フラグがOKのもののみ、編集対象とする。
図14の例で言うと二つのマーカーどちらも複製権限がNGとなっているので、操作中のデバイスでは編集ができない。なお編集処理そのものは実施形態1や2と同様でよい。
【0072】
そしてARコンテンツリンク指示処理3106では、複製権限フラグがOKのもののみ、リンク指示が可能な対象とする。指示処理そのものは実施形態1や2と同様でよい。
【0073】
以上のような処理を行うことで、ARコンテンツに対する表示や、既存のARコンテンツの複製を制限することができる。
【0074】
<実施形態4>
実施形態1、2ではユーザーの操作を介し、ARコンテンツの選択や編集を行った。これにより、ユーザーは所望の形態でARコンテンツをマーカーに対応付けることができる。しかし逆にARコンテンツの重要な部分の複製ができればよく、形態など詳細は気にしないユーザーの場合、実施形態1,2で述べたような操作は負担となる。
【0075】
そうした要求に対応するために、本実施形態ではユーザーの操作負荷を軽減する方法について説明する。
【0076】
まず前提条件として、ARコンテンツの管理者は複製を行うであろうARコンテンツの重要な一部分、形態を予めデフォルトで指定しARコンテンツ管理装置20に記録しておく。そして画像処理装置10における処理は、画像取得処理、特徴抽出処理、ARコンテンツ情報取得処理、表示処理までは実施形態1と同様でよい。次にARコンテンツ選択処理では、複製元とするARマーカーと、複製先とするARマーカーを指定する。これはUIで画面上のARマーカーをタップするなどして指示してもよいし、カメラをARコンテンツ複製モードにして二つのマーカーを同時に撮る、二回に分けて撮るなどで実現してもよい。そして複製先のARマーカーに対応付けるARコンテンツはあらかじめARコンテンツの管理者によりデフォルトで指定されたARコンテンツの一部と形態をそのまま用いてマーカーに対応付ければよい。
【0077】
以上のような処理を行うことで、ユーザーはマーカーを撮影するだけで簡易にARコンテンツの一部の複写を実施することができる。
【0078】
<その他の実施形態>
実施形態1ではARコンテンツの一部を選択し、リンク先のマーカーに対応付ける手法を述べた。それに加え、選択されたARコンテンツの部分をARコンテンツのリンク元から削除することで、PCの操作で言うカット&ペーストのような効果を実現することもできる。
【0079】
また実施形態1では選択ARコンテンツリンク指示処理106においてARコンテンツが存在しないマーカーに対し、ARコンテンツの対応付け指示を行わせた。しかしその他にも、すでに対応するARコンテンツが存在するマーカーに対しても、実施形態1と同様の操作によりARコンテンツを対応付けることもできる。この場合はすでに存在するARコンテンツを上書きすることになる。
【0080】
また実施形態3では権限があるか否かで複製の制限を行ったが、予めARコンテンツ管理者がARコンテンツの複製可能回数を設定することで、ARコンテンツの無秩序な拡散を制限することもできる。この場合は画像処理装置からリンク指示が出される度に、ARコンテンツの複製可能回数を減算していき、0となった時点で複製不可とすればよい。複製要求回数をカウントし、複製可能回数を超えれば、複製不可としても良い。
【0081】
以上、実施形態を詳述したが、本発明は上述の実施形態に限定されるのではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて適宜変更が可能である。
【0082】
本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能である。具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0083】
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。